JP2011037656A - 光学素子製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学素子製造方法において、ガラス製の光学素子の水また水系洗浄液を用いた洗浄による光学面の欠陥の発生を抑制することができるようにする。
【解決手段】ガラス製の被加工体を研磨加工して光学面の面形状を形成する面形状形成工程S2と、面形状形成工程S2後、被加工体を加熱処理する加熱工程S3と、加熱工程S3後、水または水系洗浄液によって被加工体を洗浄する水系洗浄工程S4と、水系洗浄工程S4後、被加工体に光学薄膜を成膜する成膜工程S5とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、光学素子製造方法に関する。
従来、例えば、ガラス基板・光学レンズ・光学フィルター等のガラス製の光学素子の製造方法においては、原材料のガラスブロックから切り出した部材、または近似形状のプリフォームを所望の形状に研削し、研磨することにより鏡面の光学研磨面を仕上げ、その後に研磨面の研磨材、研磨液等を除去するための洗浄工程を行ったのちに、表面反射防止やフィルター機能を付与するために光学薄膜を成膜して光学面を形成している場合が多い。
研磨加工後の洗浄工程では、汚れの種類により洗浄液を選択して、例えば、研磨加工時に光学素子を保持具に固定するために使用した貼り付け材や、ガラススラッジ、研磨材等を除去する。一般に、ワックスやピッチ等の貼り付け材の除去には炭化水素等の有機溶剤が適しており、ガラススラッジ、研磨材等の微粒子汚れの除去には水系洗浄液(水のみも含む)が適している。
これらの洗浄工程は、洗浄液が満たされた洗浄槽に光学素子を浸漬し、一定時間かけて超音波振動を与える洗浄装置による自動洗浄方式が採用されることが多い。
研磨加工は、研磨材等によりガラス表面を傷つけながら形状を整えるものである。また、ガラスの研磨加工では、例えば酸化セリウム等の研磨材や水とガラス表面との間に起こる化学反応によっても研磨面を形成していると言われている。
近年、これらの光学素子を用いる光学機器等では電子撮像系が採用されることが多くなっているため、光学素子の傷や汚れ等の欠陥規格は厳しくなってきており、研磨加工に起因する光学素子表面の欠陥を抑制することが強く求められている。
例えば、特許文献1には、光学素子である情報記録媒体用ガラス基板を加熱してプレス加工によって発生したガラス基板の内部の応力歪みをアニール処理するアニール工程、情報記録媒体用ガラス基板を研磨するポリッシング工程、および洗浄工程をこの順に行う情報記録媒体用ガラス基板の製造方法が記載されている。
特開2008−287779号公報
しかしながら、上記のような従来の光学素子製造方法には、以下のような問題があった。
光学素子の被加工体として用いられる光学ガラスは、多様な光学特性(例えば、屈折率、アッベ数)のニーズを実現するため多種の元素から構成されている。レンズの小型化や高性能化のために開発された近年の光学ガラスの中には、例えば、低分散性や異常分散性、高屈折率、低融点等の性質を備えるようにするために、化学的耐久性がより悪くなっているものが増えてきている。
これらの光学ガラスでは、水系洗浄液(水のみも含む)を用いた洗浄工程を行うことで、表面が荒れてくもったり、表面屈折率の変化を起こしたりする場合がある。これらのガラス表面の変質は、光学薄膜が設計どおりの反射防止効果やフィルター効果が得られない原因となったり、コートがはがれやすくなったりするなどの不具合の原因となる場合がある。
このような不具合は、研磨加工によってダメージ(変質)を受けた被加工面が、洗浄工程において水系洗浄液の水分によるエッチングや化学反応をより受けやすくなっていることにより生じていると考えられる。
特許文献1に記載の技術では、研磨加工に先立ってアニール工程を行うため、研磨加工中に発生する微細なクラックなどの傷の程度を低減することができるものの、研磨材に起因する傷が発生すること自体は、研磨加工の性質上避けられない。
このため、水系洗浄液による洗浄工程において、研磨加工で発生した傷のエッチングが進み、やはり上記の不具合が起こるという問題がある。特に、化学的耐久性の悪い硝種の光学ガラスでは、このような洗浄工程における表面の欠陥が顕著になるという問題がある。
このような不具合を回避するため、被加工体を水系洗浄液中に長時間浸漬させる洗浄装置による自動洗浄を止めて、手拭きにより表面の清浄化を行うことなども考えられるが、このような人手をかけた製造プロセスでは、製造コストが増大してしまうという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、水系洗浄液を用いた洗浄によるガラス製の光学素子の光学面の欠陥の発生を抑制することができる光学素子製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の光学素子製造方法は、ガラス製の被加工体を研磨加工して光学面の面形状を形成する面形状形成工程と、該面形状形成工程後、前記被加工体を加熱処理する加熱工程と、該加熱工程後、水系洗浄液によって前記被加工体を洗浄する水系洗浄工程と、該水系洗浄工程後、前記被加工体に光学薄膜を成膜する成膜工程と、を備える方法とする。
また、本発明の光学素子製造方法では、前記加熱工程は、前記被加工体のガラス転移点T(K)の0.6倍以上、1倍以下の温度で行われるとすることが可能である。
また、本発明の光学素子製造方法では、前記被加工体は、リン酸塩ガラス、フツリン酸塩ガラス、またはビスマス含有ガラスであることが可能である。
本発明の光学素子製造方法によれば、加熱工程によって、研磨加工により被加工体に生じた表面の変質を修復することができるため、水系洗浄液を用いた洗浄によるガラス製の光学素子の光学面の欠陥の発生を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係る光学素子製造方法によって製造された光学素子の一例を示す光軸方向に沿う断面図である。 本発明の実施形態に係る光学素子製造方法の工程フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る光学素子製造方法の被加工体作製工程、面形状形成工程、加熱工程、および水系洗浄工程の模式的な工程説明図である。
以下では、本発明の実施形態に係る光学素子製造方法について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る光学素子製造方法によって製造された光学素子の一例を示す光軸方向に沿う断面図である。図2は、本発明の実施形態に係る光学素子製造方法の工程フローを示すフローチャートである。図3は、本発明の実施形態に係る光学素子製造方法の被加工体作製工程、面形状形成工程、加熱工程、および水系洗浄工程の模式的な工程説明図である。
本実施形態の光学素子製造方法は、ガラス製の被加工体を研磨加工して光学面の面形状を形成する光学素子製造方法である。
光学素子の種類は、ガラス製の光学素子であれば特に限定されない。例えば、ガラス基板、光学レンズ、光学フィルター、反射ミラー、プリズム等の例を挙げることができる。これらの光学素子は、いずれも光を透過させたり反射させたりする光学面が研磨加工によって高精度に形成され、光学面の表面には光学薄膜が成膜されている。光学面の面形状は、例えば、平面、球面、非球面、自由曲面など適宜の形状を採用することができる。また、光学薄膜の種類としては、例えば、表面保護膜コート、反射防止膜コート、波長フィルター膜コート、反射膜コート、偏光分離膜コートなどの種々の機能を有する光学薄膜を挙げることができる。
以下では、光学素子の一例として、図1に示すようなレンズ1を製造する場合の例で説明する。
レンズ1は、レンズ本体1cの表面に、それぞれ凸球面の面形状を有するレンズ面1a、1b(光学面)と、これらの光軸を中心とする円筒面状に形成されたレンズ側面1dとを有する両凸レンズである。
レンズ面1a、1b上のレンズ有効面には、それぞれ、設計波長の光を良好に透過させ表面反射を抑制するための光学薄膜2a、2bが成膜されている。
本実施形態の光学素子製造方法では、図2に示すように、被加工体作製工程S1、面形状形成工程S2、加熱工程S3、水系洗浄工程S4、および成膜工程S5をこの順に行うことによりレンズ1を製造する。
被加工体作製工程S1は、図3(a)に示すように、レンズ1のレンズ本体1cを光軸方向にわずかに厚くした形状を有する被加工体10を作製する工程である。
すなわち、被加工体10は、レンズ側面1dと同径の被加工体側面10dと、レンズ面1a、1bと略同じ曲率半径を有する凸球面10a、10bとを備え、凸球面10a、10bの間の中心軸上の面間距離が、レンズ1のレンズ面1a、1bの光軸上の面間距離よりわずかに大きくなっているものである。
被加工体10を作製するには、まず、ガラス母材からレンズ1よりもわずかに厚い円板を切り出す。
このガラス母材の材質としては、レンズ1に必要な光学特性(屈折率、アッベ数)に応じて適宜の光学ガラスの硝材を選択する。
近年では、レンズの小型化や高性能化などの性能向上を図るため、例えば、低分散性、異常分散性、高屈折率、低融点等の性質を持たせるために開発された種々の硝材を用いることが必要な場合があるが、このような硝材では、元素構成によって、水や水を含む水系洗浄液に対する化学的耐久性が悪いものがある。
本実施形態の光学素子製造方法は、このような水や水を含む水系洗浄液に対する化学的耐久性が悪い材質、例えば、リン酸塩ガラス、フツリン酸塩ガラス、およびビスマス含有ガラスや、450℃以下のガラス転移点Tを有するアルカリ金属を10重量%以上含有するガラスなどの硝材を用いる場合にも好適となる方法である。
リン酸塩ガラス、フツリン酸塩ガラス、およびビスマス含有ガラスは、ガラスの強度を示すヌープ硬さが小さく、また、ガラスの化学的耐久性を示す耐水性や耐酸性、耐洗剤性が悪い。これはガラス中に含まれるリン酸やフッ化物、ビスマス等の性質によるものである。
このような硝材の例としては、例えば、FCD1、FCD10(以上、HOYA製)、S−FPL51、53(以上、オハラ製)、K−CaFK95、K−PFK80、K−PFK85(以上、住田光学ガラス製)などのフツリン酸塩ガラス、K−PSFn1、K−PSFn2、K−PSFn3、K−PSFn4、K−PSFn5(以上、住田光学ガラス製)、L−BBH1(オハラ製)などのBi含有ガラスなどを挙げることができる。
次に、切り出した円板の円周面を研削するなどして、レンズ側面1dと同径の被加工体側面10dを形成する。
次に、被加工体側面10dを基準として、その中心軸上に球心位置を有する凸球面10a、10bをそれぞれ形成する。
凸球面10a、10bは、例えば、切削、粗研削、精研削などを順次行って、良好な研磨加工が可能となる面精度まで段階的に面精度を高め、最終的に適宜の研磨代を残した面間距離となるように加工を行う。
これらの加工が終了したら、得られた被加工体10を洗浄する。
以上で、被加工体作製工程S1が終了する。
なお、この後、行われる研磨加工でのダメージをより低減するために、被加工体作製工程S1の機械加工が終了した後に、被加工体10にアニールを施してもよい。
次に、面形状形成工程S2を行う。図3(b)に示すように、本工程は、被加工体10を研磨加工してレンズ面1a、1bの面形状を形成する工程である。
本工程では、被加工体10を不図示の研磨装置に保持させ、例えば、レンズ面1aに対応する研磨皿を用いて、適宜の研磨剤を供給しながら凸球面10aを研磨し、レンズ面1aを形成する。次に、被加工体10を研磨装置上で反転して保持させ、レンズ面1bに対応する研磨皿を用いて、適宜の研磨剤を供給しながら凸球面10bを研磨し、レンズ面1bを形成する。
研磨剤は、水系の研磨液中に微粒子砥粒からなる研磨材、例えば酸化ジルコニウムや酸化セリウムなどを分散させたものを採用することができる。
以上で、被加工体10からレンズ面1a、1bを備えるレンズ本体1cが形成される。
研磨が終わったレンズ本体1cは、研磨装置から取り外し、速やかに表面のふき取り処理を行う。これにより、レンズ本体1cの表面の水分が除去され、例えば、表面における水和反応や、研磨加工によって発生した微細なクラックの水分によるエッチングなどの進行を抑制することができる。
以上で、面形状形成工程S2が終了する。
次に、加熱工程S3を行う。図3(c)に示すように、本工程は、面形状形成工程S2によってレンズ面1a、1bが形成された被加工体であるレンズ本体1cを加熱処理する工程である。
まず、レンズ本体1cを耐熱性のレンズホルダー4に保持させる。次に、例えば、電気炉などからなる加熱装置3によって、レンズ本体1cを、常温から昇温速度Vで処理温度Tまで加熱し、保持時間tの間、処理温度Tを保持してから、降温速度Vで降温させる。
以上で、加熱工程S3が終了する。
ここで、処理温度Tは、硝材のガラス転移点Tに近い温度に設定する。
この処理温度T(K)は、例えば、レンズ本体1cのガラス転移点をT(K)とするとき、T(K)の0.6倍以上、1倍以下の温度であることが好ましい。
処理温度T(K)が、ガラス転移点T(K)の0.6倍より低いと、温度が低すぎて、被加工体表面に十分な熱エネルギーを供給できないため、後述する表面変質層の修復を十分に行うことができない。
また、処理温度T(K)が、ガラス転移点T(K)の1倍より高いと、ガラスが変形しやすくなるため、レンズ面1a、1bの面精度が変化してしまう。
また、昇温速度V、降温速度Vは、レンズ本体1cの直径、厚み等の形状や、レンズ本体1cへの熱伝達の方法や、光学ガラスの熱線膨張率等を考慮し、レンズ本体1c内の温度分布によって割れが生じないような範囲で適宜に設定することができる。
昇温速度V、降温速度Vの好ましい範囲としては、1℃/min以上、30℃/min以下の範囲を挙げることができる。
この面形状形成工程S2で研磨されたレンズ面1a、1bには、研磨加工時に受けた物理力による微細なクラックや、ひずみ、また研磨液や研磨材と化学作用による水酸基の増加などを含む種々の変質(ダメージ)を被った部分が、レンズ面1a、1bの表面およびそのごく近傍のレンズ本体1c内に存在している。以下では、説明の簡単のために、研磨加工によるこれらの変質が分布する被加工体の表面および表面近傍の領域を「表面変質層」と称することにする。この場合の「層」は、表面に沿って表面からごく浅い領域にこれらの変質が存在するという程度の意味であり、例えば、薄膜層などのように何らかの境界によって仕切られているという意味ではない。
このような表面変質層を有するレンズ本体1cは、表面の微粒子除去のために用いる水あるいは水系洗浄液によりエッチングされることにより、表面から一部組成が溶出して、表面の荒れや光学特性(例えば屈折率)の変化をもたらす傾斜層を形成したり、潜傷とよばれるキズが発生したりする。
本発明者は、研磨後のレンズ本体1cをその硝材のガラス転移点Tに近い温度に加熱処理すると、その後、水あるいは水系洗浄液による洗浄を行っても、このような表面の荒れ、屈折率低下、潜傷の発生を防止できることを見出した。すなわち、後述する実施例に示すように、本工程により、加熱処理を行った後、洗浄したレンズに光学薄膜を形成しても、膜の密着性がよく、また設計値どおりの光学特性を得ることができた。
このような加熱処理による作用の詳細については不明ではあるが、加熱処理されることによって、レンズ表面に形成された表面変質層における変質部が熱エネルギーの作用によって、微視的に修復されるためであると考えられる。
次に、水系洗浄工程S4を行う。図3(d)に示すように、本工程は、加熱工程S3を行った後に、水または水に界面活性剤などが添加された水系洗浄液6によってレンズ本体1cを洗浄する工程である。
本実施形態では、超音波振動子7が設けられた洗浄槽5の内部に水系洗浄液6を満たし、水系洗浄液6にレンズ本体1cを浸漬して、一定時間をかけて、超音波洗浄することにより行う。
本工程は、水系洗浄液6の種類を変えて、多段階に洗浄することが好ましく、最終の洗浄の水系洗浄液6は純水を用いることが好ましい。各洗浄段階における洗浄時間は、同一でもよいし、異なっていてもよい。
例えば、水系洗浄液6として、界面活性剤を含む中性または弱アルカリ性の水系洗浄液が満たされた1槽以上の洗浄槽5にレンズ本体1cを浸漬して超音波洗浄を行った後、レンズ本体1cを取り出し、水系洗浄液6として純水が満たされた純水リンス槽である1槽以上の洗浄槽5にレンズ本体1cを浸漬して超音波洗浄を行うことが好ましい。
最後の洗浄槽5から取り出したレンズ本体1cは、速やかに、水切り処理、乾燥処理などを行って表面の水分を除去する。
以上で、水系洗浄工程S4が終了する。
次に、成膜工程S5を行う。本工程は、水系洗浄工程S4を行った後に、レンズ本体1cに光学薄膜2a、2bを成膜する工程である。
成膜を行う装置としては、光学薄膜2a、2bの膜構成などに応じて、適宜の成膜装置、例えば、真空蒸着装置などを採用することができる。
このようにして、本実施形態の光学素子製造方法によれば、図1に示すようなレンズ1を製造することができる。
本実施形態によれば、研磨加工を含む面形状形成工程S2と、水系洗浄工程S4との間に、加熱工程S3を行うため、研磨加工によってレンズ本体1cのレンズ面1a、1bに発生する微細なクラック、ひずみ、研磨液や研磨材と化学作用による水酸基の増加などの変質を含む表面変質層を、ガラス転移点Tに近い温度にレンズ本体1cを加熱処理することで修復し、変質の程度を改善することができる。
これにより、レンズ面1a、1bにおける表面の荒れ、屈折率低下、潜傷の発生を防止できるため、水系洗浄工程S4での洗浄によるレンズ面1a、1bの欠陥の発生を抑制することができる。
したがって、レンズ面1a、1bに、設計の狙い通りの光学特性を付与することができる。また、光学薄膜2a、2bの耐久性を向上することができる。
さらに、加熱工程S3によって表面変質層が修復される効果は、水系洗浄工程S4の後でも持続する。このため、製造されたレンズ1は、経時的にも水との接触による表面変化が抑制される。このため、レンズ保管時のヤケや水系洗浄工程後の乾燥不良などによる水シミなどを抑制する効果もある。
なお、上記の説明では、被加工体作製工程S1において、被加工体10の被加工体側面10dがレンズ1のレンズ側面1dと同径に形成されるものとして説明したが、レンズ側面1dの外径よりも大きな形状に形成してもよい。この場合、レンズ面1a、1bを形成した後のいずれかのタイミングで心取り加工を行って、レンズ側面1dを形成すればよい。
また、上記の説明では、光学素子のすべての光学面を研磨加工してから、加熱工程、水系洗浄工程を行う場合の例で説明したが、面形状形成工程で1つの光学面の面形状を形成した後、加熱工程と水系洗浄工程とを順次行ってから、他の光学面の面形状を形成し、その後にさらに加熱工程と水系洗浄工程とを順次行うようにしてもよい。
また、上記の説明では、被加工体作製工程は、ガラスブロックから切り出した部材を切削したり、研削したりして、被加工体を作製する場合の例で説明したが、被加工体作製工程は、例えば、モールド成形によって、被加工体10に相当するプリフォーム形状を形成するようにしてもよい。
次に、上記実施形態の実施例1〜6について、比較例1、2とともに説明する。
各実施例、比較例の条件を、下記表1にまとめて示す。
Figure 2011037656
[実施例1]
実施例1では、まず、硝材として、屈折率が1.43875、アッベ数が94.9であるフツリン酸ガラス(T=699(K)(=426℃))から、両凸レンズに対応する被加工体を作製した(被加工体作製工程S1)。次に、研磨材として酸化ジルコニウムを使用してこの被加工体を研磨した後、表面の水分をふき取とった(面形状形成工程S2)。
次に、加熱工程S3では、この被加工体を、ステンレス製のレンズホルダーに入れ大気雰囲気で、常温から昇温速度V=2(℃/min)で、処理温度T=653(K)(=380(℃))に昇温し、この処理温度Tを保持時間t=30(min)だけ保持し、その後、降温速度V=2(℃/min)で常温まで降温した。ここで、T(K)/T(K)=0.93になっている。
その後、この被加工体を、pH8.3の水系洗浄液の洗浄槽と純水リンス槽とを備える超音波洗浄槽で、この順にそれぞれ60秒ずつ超音波洗浄した(水系洗浄工程S4)。
次に、この被加工体の各凸レンズ面に、真空蒸着機で5層ずつの光学薄膜を形成し、両凸レンズを得た(成膜工程S5)。
[実施例2]
実施例2では、実施例1と同じ硝材を用いて、平凸レンズに対応する被加工体を6個作製した(被加工体作製工程S1)。次に、各被加工体に対して、実施例1と同様にして面形状形成工程S2を行った。
次に、加熱工程S3では、これら被加工体を、ステンレス製のレンズホルダーに入れ大気雰囲気で、常温から昇温速度V=2(℃/min)で、それぞれ、処理温度T=423(K),473(K),523(K),573(K),623(K),673(K)に昇温し、それらの処理温度Tを保持時間t=30(min)だけ保持し、その後、降温速度V=2(℃/min)で常温まで降温した。ここで、T(K)/T(K)は、それぞれ、0.61、0.68、0.75、0.82、0.89、0.96になっている。
その後、心取り加工を行い、これらの被加工体を、pH7.5の水系洗浄液の洗浄槽と純水リンス槽とをそれぞれ2槽ずつ備える超音波洗浄槽で、この順にそれぞれ90秒ずつ超音波洗浄した(水系洗浄工程S4)。
次に、これらの被加工体の凸レンズ面、平レンズ面に、真空蒸着機で7層ずつの光学薄膜を形成し、平凸レンズを得た(成膜工程S5)。
[実施例3]
実施例3では、まず、硝材として、屈折率が1.56907、アッベ数が71.3であるリン酸塩ガラス(T=758(K))から、正メニスカスレンズに対応する被加工体を6個作製した(被加工体作製工程S1)。次に、研磨材として酸化セリウムを使用してこの被加工体を研磨した後、表面の水分をふき取とった(面形状形成工程S2)。
次に、加熱工程S3では、これら被加工体を、ステンレス製のレンズホルダーに入れ大気雰囲気で、常温から昇温速度V=10(℃/min)で、それぞれ、処理温度T=493(K),543(K),593(K),643(K),693(K),743(K)に昇温し、それらの処理温度Tを保持時間t=120(min)だけ保持し、その後、降温速度V=2(℃/min)で常温まで降温した。ここで、T(K)/T(K)は、それぞれ、0.65、0.72、0.78、0.85、0.91、0.98になっている。
その後、これらの被加工体を、pH8.3の水系洗浄液の洗浄槽と純水リンス槽とを備える超音波洗浄槽で、この順にそれぞれ60秒ずつ超音波洗浄した(水系洗浄工程S4)。
次に、これらの被加工体の凸レンズ面、凹レンズ面に、真空蒸着機で5層ずつの光学薄膜を形成し、正メニスカスレンズを得た(成膜工程S5)。
[実施例4]
実施例4では、まず、硝材として、屈折率が2.10、アッベ数が16.8であるビスマス含有ガラス(T=628(K))から、両凸レンズに対応する被加工体を作製した(被加工体作製工程S1)。次に、研磨材として酸化ジルコニウムを使用してこの被加工体を研磨した後、表面の水分をふき取とった(面形状形成工程S2)。
次に、加熱工程S3では、この被加工体を、セラミックス製のレンズホルダーに入れ、酸素1%を含有する窒素雰囲気で、常温から昇温速度V=7(℃/min)で、処理温度T=568(K)に昇温し、この処理温度Tを保持時間t=60(min)だけ保持し、その後、降温速度V=10(℃/min)で常温まで降温した。ここで、T(K)/T(K)=0.90になっている。
その後、この被加工体を、pH7.6の水系洗浄液の洗浄槽と純水リンス槽とを、それぞれ3槽ずつ備える超音波洗浄槽で、この順にそれぞれ50秒ずつ超音波洗浄した(水系洗浄工程S4)。
次に、この被加工体の各凸レンズ面に、真空蒸着機で5層ずつの光学薄膜を形成し、両凸レンズを得た(成膜工程S5)。
[実施例5]
実施例5では、まず、硝材として、屈折率が1.4970、アッベ数が81.5であるフツリン酸ガラス(T=731(K))から、両凸レンズに対応する被加工体を作製した(被加工体作製工程S1)。
次に、面形状形成工程S2では、この被検体を加工機のレンズ保持具にワックスを用いて貼り付け、片側凸面(第1面)を精研削した。次に、研磨材として酸化ジルコニウムを使用してこの片側凸面を研磨した後、表面の水分をふき取とり、加温して、貼り付けに用いたワックスを溶かして、レンズ保持具から剥離した。そして、この被加工体を溶剤系の洗浄液で洗浄し、被加工体のワックスを除去した。
その後、第2面である凸面の面形状を形成するため、第1面を、そのレンズ面形状を反転した凹状のレンズホルダーに接触させた状態で450℃まで加温してから4℃/minで降温して120℃になったところで、ワックスを用いて被加工体をレンズホルダーに貼り付けた。この加熱処理により、研磨加工による1面目のダメージを修復しておくことができる。
そして、裏面側の第2面の研磨を上記と同様にして行った。そして、第2面を研磨した後、表面の水分をふき取とり、加温して、貼り付けに用いたワックスを溶かして、レンズ保持具から剥離した。そして、この被加工体を溶剤系の洗浄液で洗浄し、被加工体のワックスを除去した。
次に、加熱工程S3では、この被加工体を、セラミックス製のレンズホルダーに入れ大気雰囲気で、常温から昇温速度V=2(℃/min)で、処理温度T=673(K)に昇温し、この処理温度Tを保持時間t=60(min)だけ保持し、その後、降温速度V=2(℃/min)で常温まで降温した。ここで、T(K)/T(K)=0.92になっている。
その後、心取り加工を行った。
次に、この被加工体を、pH7.5の水系洗浄液の洗浄槽と純水リンス槽とを、それぞれ2槽ずつ備える超音波洗浄槽で、この順にそれぞれ90秒ずつ超音波洗浄した(水系洗浄工程S4)。
次に、この被加工体の各レンズ面に、真空蒸着機で7層ずつの光学薄膜を形成し、両凸レンズを得た(成膜工程S5)。
[比較例1]
比較例1は、上記実施例1において加熱工程S3を削除した点のみが異なる。
[比較例2]
比較例2は、上記実施例2において、加熱工程における処理温度Tを、373(K)、723(K)とした点のみが異なる。この場合、T(K)/T(K)は、それぞれ、0.53、1.03になっている。
[比較例3]
比較例3は、上記実施例3において、加熱工程における処理温度Tを、393(K)、443(K)、793(K)、843(K)とした点のみが異なる。この場合、T(K)/T(K)は、それぞれ、0.52、0.58、1.05、1.11になっている。
[評価方法および評価結果]
実施例1〜5、比較例1〜3で得られた各レンズについて、反射特性、光学薄膜の密着性、および面精度を評価した。ただし、面精度は、実施例2、3、比較例2、3のみ実施した。
反射特性の評価は、光学薄膜が形成された各レンズの光学薄膜の反射特性を、レンズ反射率測定機USPM−RU(商品名;オリンパス製)を用いて測定し、反射特性の設計値に対するずれが、規格内に収まっているかどうかで判定した。
密着性の評価は、セロハンテープを光学薄膜面に密着させた後、急激に引き剥がす方法で行った。
面精度は、小型レーザ干渉計によって測定し、面精度の大きさが規格内に収まっているかどうかで判定した。
各評価結果について、下記の表2、3、4に示す。なお、各表中の○印、×印は、それぞれ、規格内、規格外を表す。
Figure 2011037656
Figure 2011037656
Figure 2011037656
表2〜4に示すように、実施例1、4、5は、反射特性、密着性の各評価項目がいずれも規格内であり、実施例2、3は、反射特性、密着性、面精度の各評価項目がいずれも規格内であった。
これに対して、実施例1と加熱工程の有無を除いて同条件となっている比較例1では、表1に示すように、反射特性、密着性はいずれも規格外と判定された。
したがって、実施例1では、加熱工程S3を行うことで、水系洗浄工程S4によるレンズ表面の変質が抑制されているため、設計規格値内の反射特性が得られたことが分かる。また、同様に、光学薄膜の密着性が良好になっていることが分かる。
実施例4は、被加工体の硝材がビスマス含有ガラスであっても、加熱工程S3が効果的であることを示している。加熱工程は、酸素1%が含有された窒素雰囲気でも有効であることを示している。このため、本発明の加熱工程の雰囲気は、大気雰囲気には限定されない。
また、実施例5は、面形状形成工程S2において、ワックスによる貼り付けを用いているため、第1面、第2面の各研磨加工の後に、溶剤系の洗浄工程を行っているが、反射特性、密着性、面精度にはまったく影響していないことが分かる。これは、フツリン酸ガラスは、溶剤系の洗浄液に対しては化学的耐久性が良好であるためである。
なお、このように被加工体の貼り付けのために、ワックスの除去が必要となる場合、加熱工程S3を大気雰囲気、もしくは酸素を含む雰囲気下で行うことにより、仮に被加工体の表面にワックスが残留していたとしても、ワックスの酸化を促進して灰化することができるため、水系洗浄工程において、残留したワックスを容易に除去することができる。
また、実施例2と比較例2、および実施例3と比較例3は、それぞれ、硝材がフツリン酸ガラス、リン酸塩ガラスの場合に、加熱工程S3における処理温度Tの好適な温度範囲を検証する例となっている。
すなわち、比較例2、3は、いずれも処理温度T(K)が、それぞれの硝材のガラス転移点T(K)の0,6倍より低いか、または1倍よりも高い場合の例となっている。
表2、3に示すように、T/Tが0.6より小さい場合、面精度は規格内になるが、反射特性と密着性とが規格外となっている。これは、硝材の温度がガラス転移点Tより低いため、面精度に影響する変形は起こらないものの、このような低温では、研磨加工による表面変質層を修復が進まないことを示している。
また、T/Tが1より大きい場合、反射特性と密着性とは規格内になるが、面精度が規格外となっている。これは、硝材の温度がガラス転移点Tより高くなるので、表面変質層は修復されるものの、硝材の変形が大きくなりすぎて面精度を維持することができなくなることを示している。
1 レンズ(光学素子)
1a、1b レンズ面(光学面)
2a、2b 光学薄膜
3 加熱装置
4 レンズホルダー
5 洗浄槽
6 水系洗浄液
7 超音波振動子
10 被加工体
S1 被加工体作製工程
S2 面形状形成工程
S3 加熱工程
S4 水系洗浄工程
S5 成膜工程
T 処理温度
ガラス転移点

Claims (3)

  1. ガラス製の被加工体を研磨加工して光学面の面形状を形成する面形状形成工程と、
    該面形状形成工程後、前記被加工体を加熱処理する加熱工程と、
    該加熱工程後、水系洗浄液によって前記被加工体を洗浄する水系洗浄工程と、
    該水系洗浄工程後、前記被加工体に光学薄膜を成膜する成膜工程と、を備えることを特徴とする、光学素子製造方法。
  2. 請求項1に記載の光学素子製造方法において、
    前記加熱工程は、前記被加工体のガラス転移点T(K)の0.6倍以上、1倍以下の温度で行われることを特徴とする、光学素子製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の光学素子製造方法において、
    前記被加工体は、リン酸塩ガラス、フツリン酸塩ガラス、またはビスマス含有ガラスであることを特徴とする、光学素子製造方法。
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