JP2011037242A - フィラメントワインディング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維束1Aに吹き付けた樹脂が飛散することによる樹脂の塗布ロスを減少させるフィラメントワインディング装置100の提供を目的とする。
【解決手段】フープ巻装置20は、保持されるべきライナー2に対して繊維束1Aを回転させ、ライナー2に繊維束1Aを巻き付ける巻付部30と、繊維束1Aに対してライナー2に巻き付けられる手前で樹脂を吹き付ける複数の噴射ノズル41をライナー2の周囲に配置した樹脂含浸部40と、を備え、噴射ノズル41は、噴射口52とライナー2の軸心Oとを結ぶ仮想線に対して、繊維束1Aの回転方向の下流側に向けて樹脂を吹き付けるように配置される。ライナー2に対して斜めに樹脂を吹き付けることとなり、繊維束1Aに吹き付けた樹脂がライナー2に当たって跳ね返ることよる飛散を抑制することができ、樹脂の塗布ロスを減少させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィラメントワインディング装置の技術に関する。より詳細には、繊維束に吹き付けた樹脂が飛散することによる樹脂の塗布ロスを減少させる技術に関する。
従来、樹脂を含浸させた繊維束をライナーの外周面に巻き付けていくフィラメントワインディング装置が知られている。そして、繊維束に樹脂を含浸させる技術として、繊維束を樹脂槽に浸漬させる方法(例えば特許文献1参照。)や、繊維束に対して樹脂を吹き付ける方法(例えば特許文献2参照。)等が公知となっている。
しかし、繊維束を樹脂槽に浸漬させる方法においては、浸漬後の繊維束を送り出すガイドローラ等に樹脂が付着するためにメンテナンスの頻度が増加するという問題があった。一方、繊維束に対して樹脂を吹き付ける方法においては、繊維束がライナーに巻き付けられる直前に樹脂を吹き付けることによってガイドローラ等に樹脂が付着することを回避できるが、吹き付けた樹脂がライナーから跳ね返って飛散し、樹脂の塗布ロスが発生するという問題があった。
特開平8−108487号公報 特開平9−262910号公報
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、繊維束に吹き付けた樹脂が飛散することによる樹脂の塗布ロスを減少させるフィラメントワインディング装置の提供を目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、第1の発明は、フープ巻装置を備えたフィラメントワインディング装置であって、
前記フープ巻装置は、
保持されるべきライナーに対して繊維束を回転させ、前記ライナーに繊維束を巻き付ける巻付部と、
前記繊維束に対して前記ライナーに巻き付けられる手前で樹脂を吹き付ける複数の噴射ノズルを前記ライナーの周囲に配置した樹脂含浸部と、
を備え、
前記噴射ノズルは、噴射口と前記ライナーの軸心とを結ぶ仮想線に対して、前記繊維束の回転方向の下流側に向けて樹脂を吹き付けるように配置される、ことを特徴とするフィラメントワインディング装置である。
第2の発明は、第1の発明において、
前記樹脂含浸部は、
前記複数の噴射ノズルのうち、1又は2以上の前記噴射ノズルにより、回転する繊維束に対して樹脂を吹き付けるものとし、前記樹脂を吹き付ける噴射ノズルを前記巻付部の繊維束の回転に同期させて切り換えるものである。
第3の発明は、第2の発明において、
前記樹脂含浸部は、
前記切り替え後の噴射ノズルによる吹き付けを開始した後に、前記切り換え前の噴射ノズルによる吹き付けを停止するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
第1の発明によれば、噴射ノズルは、噴射口とライナーの軸心とを結ぶ仮想線に対して、繊維束の回転方向の下流側に向けて樹脂を吹き付けるように配置されるため、ライナーに対して斜めに樹脂を吹き付けることとなり、繊維束に吹き付けた樹脂がライナーに当たって跳ね返ることによる飛散を抑制することができ、樹脂の塗布ロスを減少させることができる。
第2の発明によれば、複数の噴射ノズルのうち、1又は2以上の噴射ノズルにより、回転する繊維束に対して樹脂を吹き付けるものとし、樹脂を吹き付ける噴射ノズルを巻付部の繊維束の回転に同期させて切り換えるため、回転する繊維束に対して、無駄な樹脂を吹き付けることなく、樹脂を繊維束に含浸させることができる。また、ライナーに当たって飛散した樹脂を、次の噴射ノズルから出た樹脂が巻き込むため、樹脂の飛散を抑制することができ、樹脂の塗布ロスを減少させることができる。
第3の発明によれば、切り替え後の噴射ノズルによる吹き付けを開始した後に、切り換え前の噴射ノズルによる吹き付けを停止するため、下流側の噴射ノズルからの樹脂は、上流側の噴射ノズルからの樹脂に巻き込まれて飛散が防止され、吹き付けられた樹脂がライナーの外周面2aに沿うように流れる。このため、樹脂の飛散を抑制することができ、樹脂の塗布ロスを減少させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るフィラメントワインディング装置100の側面図。 図1の矢印B方向から見たフープ巻装置20の正面図。 図2の3−3線において切断したフープ巻装置20の断面図。 樹脂含浸部40の配管図。 フープ巻装置20による樹脂噴射を示す正面図。 本発明の第2の実施の形態に係るフィラメントワインディング装置100において、フープ巻装置20による樹脂噴射を示す正面図。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るフィラメントワインディング装置100の側面図であり、図中の矢印Aは、ライナー2及びフープ巻装置20の移動方向を示している。ライナー2及びフープ巻装置20の移動方向に沿った方向をフィラメントワインディング装置100の前後方向とする。まず、フィラメントワインディング装置100の全体構成について説明する。
図1に示すように、フィラメントワインディング装置100は、保持したライナー2の外周面2aに対して樹脂を含浸させた繊維束1A、1Bを巻き付けていく装置であり、ヘリカル巻装置10、フープ巻装置20、ライナー移送装置60、を有している。
ライナー2は、フィラメントワインディング装置100によって、その外周面2aに繊維束1A、1Bが巻き付けられる被巻回物である。ライナー2は、例えば高強度アルミニウム材やポリアミド系樹脂等によって形成された略円筒形状の中空容器であり、ライナー2の外周面2aに繊維束1A、1Bが巻き付けられることによって耐圧特性の向上が図られる。つまり、ライナー2は、耐圧容器の基材を構成する。
主基台62は、フィラメントワインディング装置100の主たる構造体をなすものであり、主基台62の上部にはライナー移送装置用レール64が設けられている。ライナー移送装置用レール64には、ライナー移送装置60が移動自在に載置されている。フープ巻装置用レール66は、ライナー移送装置用レール64と平行するように設けられ、フープ巻装置用レール66には、フープ巻装置20が移動自在に載置されている。
ライナー移送装置60は、保持されたライナー2を回転させるとともに、ライナー2を前後方向に移送する装置であり、移送装置基台65、移送用駆動装置(図示せず)、及びライナー支持部61を有している。移送装置基台65は、ライナー移送装置60の主たる構造体をなすものであり、移送装置基台65には、前後方向に一対のライナー支持部61が設けられている。ライナー支持部61によってライナー2が支持される。
ライナー支持部61は、移送装置基台65から上方に向けて延設された一対のライナー支持フレーム63と、ライナー支持フレーム63の上部から前後方向に向けて延設された一対の回転軸部67を有する。各回転軸部67にはチャック等の保持手段(図示せず)が設けられており、保持手段によってライナー2がライナー支持部61に取り付けられる。
このような構成により、ライナー2はフィラメントワインディング装置100に保持される。そして、ヘリカル巻きの際には、ライナー2が回転軸部67回りに回転しながら、前後方向に移送されてヘリカル巻きが行われ、フープ巻きの際には、ライナー2は所定の位置に静止した状態でフープ巻きが行われる。
ここで、ヘリカル巻装置10について詳しく説明すると、ヘリカル巻装置10は、フィラメントワインディング装置100の前後方向に対して所定の角度となるようにライナー2の外周面2aに繊維束1Bを巻き付けていく、いわゆるヘリカル巻きを行なう装置である。ヘリカル巻装置10は、ヘリカル巻装置基台11、ヘリカル巻掛装置12を有する。
ヘリカル巻装置基台11は、ヘリカル巻装置10の主たる構造体をなすものであり、主基台62に固設されている。ヘリカル巻装置基台11にはヘリカル巻掛装置12が設けられており、ライナー移送装置60に保持されたライナー2が回転されながら移送されて、ヘリカル巻掛装置12を通過することによって繊維束1Bの巻き付けが行なわれる。
ヘリカル巻掛装置12は、ヘリカル巻きを行なうヘリカル巻ヘッド13と、ヘリカル巻ヘッド13に繊維束1Bの供給を行なうボビン(図示せず)と、で構成される。ヘリカル巻ヘッド13は、ライナー2の外周面2aに繊維束1Bを導く複数の繊維供給ガイド(図示せず)と、繊維供給ガイドからライナー2へ向かう繊維束1Bに対して樹脂を吹き付ける複数の樹脂供給ノズル(図示せず)とが配置されている。
ヘリカル巻ヘッド13には、ライナー2の軌道上の周囲であってライナー2の外周面2aから互いに等しい距離となるように繊維供給ガイドが放射状に配置されており、これらの繊維供給ガイドにより導かれるそれぞれの繊維束1Bに対して樹脂供給ノズル(図示せず)から樹脂が吹き付けられる。このようにして樹脂が含浸された繊維束1Bは、ライナー移送装置60に保持されたライナー2が回転されながら移送されることによってライナー2の外周面2aに巻き付けられていくのである。
次に、本発明の特徴部分であるフープ巻装置20について、詳しく説明する。図2は、図1の矢印B方向から見たフープ巻装置20の正面図、図3は、図2の3−3線において切断したフープ巻装置20の断面図を示している。フープ巻装置20は、ライナー2を停止させて、ライナー2に対して前後方向に往復動することにより、フィラメントワインディング装置100の前後方向に対して略垂直となるようにライナー2の外周面2aに繊維束1Aを巻き付けていく、いわゆるフープ巻きを行なう装置である。図1から図3に示すように、フープ巻装置20は、フープ巻装置基台22、巻付部30、樹脂含浸部40を有している。フープ巻装置基台22は、フープ巻装置20の主たる構造体をなすものであり、上述したように主基台62のフープ巻装置用レール66に載置されて移送用駆動装置(図示せず)によって前後方向に移動可能である。
巻付部30は、ライナー2に対して繊維束1Aを回転させ、ライナー2に繊維束1Aを巻き付けるものであり、巻掛テーブル23を有している。巻掛テーブル23は、フープ巻装置基台22に対して回転自在に支持されるものであり、テーブル主体24と外輪部25を有している。テーブル主体24には、ライナー2が挿通しうる第1挿通穴24aが形成され、ライナー2は、その軸心Oが第1挿通穴24aの中心(巻掛テーブル23の中心)と一致するように挿通して配置される。また、テーブル主体24には、繊維束1Aを供給する複数のボビン71が配置されており、複数のボビン71からの複数本の繊維束1Aをライナー2の外周面2aに導く繊維供給ガイド72と、各ボビン71から繊維供給ガイド72に各繊維束1Aを案内する複数のガイドローラ73とが配置されている。繊維供給ガイド72は、複数本の繊維束1Aを、ライナー2の外周面2aに沿って隙間なく平行に供給する。テンサー74は各繊維束1Aに所定の張力を付与するものであり、各繊維束1Aの経路上に配置されている。外輪部25は、テーブル主体24の側面に固定されており、フープ巻装置基台22に対して軸受け(図示せず)を介して回転自在に支持される部分である。
フープ巻装置基台22には、ライナー2が挿通しうる第2挿通穴22aが形成されており、内輪部26にはライナー2が挿通しうる第3挿通穴26aが形成されている。内輪部26は、第3挿通穴26aがフープ巻装置基台22の第2挿通穴22aに連通するように、フープ巻装置基台22の側面に固定されている。そして、外輪部25が内輪部26に回転自在に支持されることにより、巻掛テーブル23はフープ巻装置基台22に対して回転自在に支持される。外輪部25の外周部は、第1プーリ75となっており、回転用駆動装置78の第2プーリ76との間にベルト77が掛け回され、回転用駆動装置78により巻掛テーブル23が回転することで繊維束1Aの巻き付けが行なわれる。
図4は、樹脂含浸部40の配管図、図5はフープ巻装置20による樹脂噴射を示す正面図を示している。樹脂含浸部40は、繊維束1Aに対してライナー2に巻き付けられる手前で樹脂を吹き付けるものである。図2、図4に示すように、フープ巻装置基台22に固定された内輪部26の内側には、樹脂を吹き付ける複数の噴射ノズル41が、ライナー2の周囲を取り囲むように、放射状に配置されている。図4に示すように、各噴射ノズル41には、樹脂供給管42と空気供給管43とが接続されており、樹脂供給管42は各々電磁開閉式の電磁樹脂開閉弁46を介して樹脂タンク45に接続され、空気供給管43は各々電磁開閉式の電磁空気開閉弁47を介して空気タンク44に接続されている。樹脂タンク45と空気タンク44はそれぞれ手動式の樹脂開閉弁48と、空気開閉弁49を介してコンプレッサー50に接続されている。
各噴射ノズル41の樹脂供給管42の開閉を行う電磁樹脂開閉弁46と、各噴射ノズル41の空気供給管43の開閉を行う電磁空気開閉弁47は、制御部51に接続されており、制御部51は、各電磁樹脂開閉弁46と各電磁空気開閉弁47とを個別に作動させて開閉させる制御信号を形成する。また、制御部51には、巻掛テーブル23の回転角度等の位置を検出するエンコーダ等の検出手段(図示せず)が接続されている。
制御部51は、巻掛テーブル23の回転角度等の位置が検出されることにより、ライナー2に巻き付けられる繊維束1Aの位置を特定する。また、制御部51は、特定された位置にある繊維束1Aに対し、ライナー2に巻き付ける手前で樹脂を吹き付けることのできる噴射ノズル41を1又は2以上選択する。そして、制御部51は、選択した噴射ノズル41に対して樹脂と空気を供給するため、選択した噴射ノズル41に対応した電磁樹脂開閉弁46と電磁空気開閉弁47とを個別に作動させる。このようにして、繊維束1Aの位置を特定するとともに、繊維束1Aの位置に対応した噴射ノズル41を作動させることにより、樹脂を吹き付ける噴射ノズル41を繊維束1Aの回転に同期させて切り換えるようにする。
噴射ノズル41は、外管(図示せず)と内管(図示せず)を有する二重管ノズルであり、噴射口52は、外管と内管の開口部から構成される。外管は、空気供給管43に接続されて空気を噴出させるエアノズルとされ、内管は、樹脂供給管42に接続されて樹脂を噴出させる樹脂ノズルとされる。つまり、空気タンク44から供給された空気は、外管と内管との隙間から噴出し、樹脂タンク45から供給された樹脂は、内管から噴出するものとされる。このような構成により、比較的に比重が大きく粘度が高い樹脂であっても、繊維供給ガイド72からライナー2へ向かう繊維束1Aに対して樹脂を吹き付けることができる。
また、図5に示すように、噴射ノズル41は、噴射口52と、フープ巻装置20に挿通されたライナー2の軸心Oとを結ぶ仮想線(図示二点鎖線)に対して、繊維束1Aの回転方向(図示時計方向)の下流側に向けて樹脂を吹き付けるように配置されている。一方、繊維供給ガイド72からライナー2へ導かれる繊維束1Aは、正面視にて時計方向に回転されながら、ライナー2の外周面2aに巻き付けられるために、巻掛テーブル23の回転方向の下流側に向けて張架されることとなる。このため、繊維供給ガイド72とライナー2との間で張架された繊維束1Aは、噴射ノズル41から噴出して形成される樹脂噴霧に沿うようにしてライナー2へ向かうこととなるために、繊維束1Aへの樹脂の含浸を良好に行なうことが可能となる。
次に、上記説明したフープ巻装置20の動作について説明する。図5Aから図5Cに示すように、巻掛テーブル23の回転によって繊維束1Aが回転することにより、静止状態のライナー2の外周面2aに繊維束1Aの巻き付けが行われる。一方、樹脂含浸装置の制御部51は、ライナー2に巻き付けられる繊維束1Aの位置を特定するとともに、特定された位置にある繊維束1Aに対し、ライナー2に巻き付ける手前で樹脂を吹き付けることのできる噴射ノズル41を1又は2以上選択する。そして、制御部51は、選択した噴射ノズル41に対応した電磁樹脂開閉弁46と電磁空気開閉弁47とを個別に作動させる。
図5Aの状態においては、繊維束1Aの位置に対して噴射ノズル41aを選択して作動させているが、図5Bの状態においては、繊維束1Aが回転することにより、次の噴射ノズル41bを選択して作動させ、噴射ノズル41aは停止させる。そして、図5Cの状態においては、繊維束1Aが回転することにより、次の噴射ノズル41cを選択して作動させ、噴射ノズル41bは停止させる。このようにして、繊維束1Aの位置を特定するとともに、繊維束1Aの位置に対応した噴射ノズル41を作動させることにより、樹脂を吹き付ける噴射ノズル41を繊維束1Aの回転に同期させて切り換えるようにする。
これにより、回転する繊維束1Aに対して、無駄な樹脂を吹き付けることなく、樹脂を繊維束1Aに含浸させることができる。また、ライナー2に当たって飛散した一部の樹脂を、次の噴射ノズル41から出た樹脂が巻き込むため、樹脂の飛散を抑制することができ、樹脂の塗布ロスを減少させることができる。
また、従来の樹脂の吹き付けの態様においては、樹脂噴霧がライナー2の外周面2aと衝突することによって樹脂の飛散を生じていたが、図5に示すように、本実施の形態における噴射ノズル41は、噴射口52と、フープ巻装置20に挿通されたライナー2の軸心Oとを結ぶ仮想線(図示二点鎖線)に対して、繊維束1Aの回転方向(図示時計方向)の下流側に向けて樹脂を吹き付けるように配置されているため、ライナー2に対して斜めに樹脂を吹き付けることとなり、ライナー2の外周面2aに達した樹脂噴霧が外周面2aに沿って流れる。このため、繊維束1Aに吹き付けた樹脂がライナー2に当たって跳ね返ることよる飛散を抑制することができ、樹脂の塗布ロスを極めて少なくすることができる。
このようにして、繊維供給ガイド72により導かれる繊維束1Aの回転に同期して噴射ノズル41が切り換えられ、樹脂が吹き付けられる。樹脂が含浸された繊維束1Aは、フープ巻装置20が巻掛テーブル23を回転させながら前後方向に移動することによって、ライナー2の外周面2aに繊維束1Aがフープ巻されていく。この状態で、一層目のフープ巻層を形成する。引き続き、フレームをライナー2の他端部へ反転移動させることにより、先のフープ巻層の外面に二層目のフープ巻層を形成する。さらにフープ巻層を形成する場合には、フレームを往復移動させることによりフープ巻を必要回数行う。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るフィラメントワインディング装置100を図面に沿って説明する。図6は、第2の実施形態において、フープ巻装置20による樹脂噴射を示す正面図である。本実施の形態に係るフィラメントワインディング装置100は、切り替え後の噴射ノズル41による吹き付けを開始した後に、切り換え前の噴射ノズル41による吹き付けを停止する点が第1の実施の形態に係るフィラメントワインディング装置100と大きく異なっている。
第1の実施の形態に係るフィラメントワインディング装置100では、図5に示すように、噴射ノズル41の切り換えは、噴射ノズル41aから次の噴射ノズル41bを選択して作動させると、それまで作動させていた噴射ノズル41aは停止させている。つまり、切り替え後の噴射ノズル41bによる吹き付けを開始した時点では、切り換え前の噴射ノズル41aによる吹き付けは停止している。
一方、本実施の形態に係るフィラメントワインディング装置100では、図6Aの状態においては、繊維束1Aの位置に対して噴射ノズル41aを選択して作動させている。図6Bの状態においては、繊維束1Aが回転することにより、次の噴射ノズル41bを選択して作動させているが、噴射ノズル41aも作動させている。そして、図6Cの状態においては、繊維束1Aが回転することにより、次の噴射ノズル41cを選択して作動させ、噴射ノズル41bも作動させている。噴射ノズル41aは停止させる。このようにして、切り替え後の噴射ノズル41による吹き付けを開始した後に、切り換え前の噴射ノズル41による吹き付けを停止するようにする。
第2の実施の形態に係るフィラメントワインディング装置100によれば、切り替え後の噴射ノズル41による吹き付けを開始した後に、切り換え前の噴射ノズル41による吹き付けを停止するため、上流側の噴射ノズル41からの樹脂は、下流側の噴射ノズル41からの樹脂に巻き込まれて飛散が防止され、吹き付けられた樹脂がライナー2の外周面2aに沿うように流れる。即ち、樹脂の流速は、噴射口52直近で最も速く、遠ざかる程遅くなるため、例えば、上流側の噴射ノズル41aから噴出されてライナー2の外周面2a近くに到達した樹脂は、それより流速の速い、下流側の噴出ノズル41bの噴出口52近くの樹脂に巻き込まれる。このため、樹脂の飛散を抑制することができ、樹脂の塗布ロスを減少させることができる。
また、第1の実施の形態では、噴射ノズル41から次の噴射ノズル41に切り替える際、そのタイミングとノズル配置間隔とにより繊維束1A及びライナー2の外周面2aにおいて、樹脂の塗布むらが発生する場合がある。これに対し、第2の実施の形態においては、基本的に常時2個以上の噴射ノズル41から樹脂が吐出されるため、繊維束1Aに沿って、より広い範囲に樹脂が供給され、切り替え時も塗布むらが出にくいという利点がある。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、本実施の形態に係るフィラメントワインディング装置100では、繊維供給ガイド72は、複数本の繊維束1Aを、ライナー2の外周面2aに沿って隙間なく平行に供給するが、複数箇所に分けた状態で、ライナー2の外周面2aに供給してもよい。この場合、複数の繊維束1Aに対応した位置の複数の噴射ノズル41を作動させることにより、樹脂を吹き付ける噴射ノズル41を繊維束1Aの回転に同期させて切り換えるようにする。
以上説明した本発明の技術的範囲は、上記の実施例に限定されるものではなく、上記実施例の形状に限定されない。本発明の技術的範囲は、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
100 フィラメントワインディング装置
1A、1B 繊維束
2 ライナー
2a 外周面
10 ヘリカル巻装置
11 ヘリカル巻装置基台
12 ヘリカル巻掛装置
13 ヘリカル巻ヘッド
20 フープ巻装置
22 フープ巻装置基台
22a 第2挿通穴
23 巻掛テーブル
24 テーブル主体
24a 第1挿通穴
25 外輪部
26 内輪部
26a 第3挿通穴
30 巻付部
40 樹脂含浸部
41 噴射ノズル
41a 噴射ノズル
41b 噴射ノズル
41c 噴射ノズル
42 樹脂供給管
43 空気供給管
44 空気タンク
45 樹脂タンク
46 電磁樹脂開閉弁
47 電磁空気開閉弁
48 樹脂開閉弁
49 空気開閉弁
50 コンプレッサー
51 制御部
52 噴射口
60 ライナー移送装置
61 ライナー支持部
62 主基台
63 ライナー支持フレーム
64 ライナー移送装置用レール
65 移送装置基台
66 フープ巻装置用レール
67 回転軸部
71 ボビン
72 繊維供給ガイド
73 ガイドローラ
74 テンサー
75 第1プーリ
76 第2プーリ
77 ベルト
78 回転用駆動装置

Claims (3)

  1. フープ巻装置を備えたフィラメントワインディング装置であって、
    前記フープ巻装置は、
    保持されるべきライナーに対して繊維束を回転させ、前記ライナーに繊維束を巻き付ける巻付部と、
    前記繊維束に対して前記ライナーに巻き付けられる手前で樹脂を吹き付ける複数の噴射ノズルを前記ライナーの周囲に配置した樹脂含浸部と、
    を備え、
    前記噴射ノズルは、噴射口と前記ライナーの軸心とを結ぶ仮想線に対して、前記繊維束の回転方向の下流側に向けて樹脂を吹き付けるように配置される、ことを特徴とするフィラメントワインディング装置。
  2. 前記樹脂含浸部は、
    前記複数の噴射ノズルのうち、1又は2以上の前記噴射ノズルにより、回転する繊維束に対して樹脂を吹き付けるものとし、前記樹脂を吹き付ける噴射ノズルを前記巻付部の繊維束の回転に同期させて切り換える、ことを特徴とする請求項1に記載のフィラメントワインディング装置。
  3. 前記樹脂含浸部は、
    前記切り替え後の噴射ノズルによる吹き付けを開始した後に、前記切り換え前の噴射ノズルによる吹き付けを停止する、ことを特徴とする請求項2に記載のフィラメントワインディング装置。
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