JP2011036830A - 熱交換装置、原料処理装置、および高圧噴射による微粒化装置 - Google Patents

熱交換装置、原料処理装置、および高圧噴射による微粒化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンタミネーションの発生を防止し、熱伝導効率を高めて生産性を向上させることができる熱交換装置、および高圧噴射による微粒化装置を提供する。
【解決手段】流路R1〜R3を流れる原料Gを所定の温度に制御する熱交換装置1であって、内筒2と、内筒2に外嵌された外筒3と、を有し、流路R1〜R3は、内筒2と外筒3との間に形成された空間からなり、内筒2の内部に配設され、流路R1〜R3を流れる原料Gを加熱または冷却する温度制御手段(61,62)と、流路R1に原料を導入する流入口31と、流路R3から原料Gを排出する流出口32と、を備え、流路R1〜R3における内筒2の外周面2aには螺旋溝部R2が形成され、螺旋溝部R2に沿って螺旋状に原料Gが流れるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は熱交換装置、並びに熱交換装置を使用した原料処理装置、および高圧噴射による微粒化装置に係り、特に、内筒と外筒の間に流路が形成された熱交換装置、並びに熱交換装置を使用した原料処理装置、および高圧噴射による微粒化装置に関する。
物質をある温度、ある圧力以上(臨界点)にすると、液体や気体とは全く性質の異なる流体が得られる。この流体を超臨界流体といい、物質を水に特定した名称を超臨界水という。また、臨界点よりやや低い温度、圧力の水は亜臨界水と呼ばれている。超臨界水は、物質を溶解するという液体的な性質と、拡散性に優れているという気体的な性質の両方の特性を兼ね備えていることから、反応溶媒としての効果が大きく、圧力・温度の変化で連続的に流体の諸物性を制御できるなどの利点がある。
そのため、化学・食品・薬品など様々な分野において、超臨界流体の特性を利用して化学反応や処理を行なう研究や応用技術の開発が進められている。他方、物質を細かくする微粒化技術の分野においても、超臨界・亜臨界状態の特性を利用する微粒化法が試みられている。
例えば、前述の微粒化法の試みとして、乾燥した状態では非常に凝集しやすいため、通常、液体に混合した状態で微粒化操作を行なう湿式微粒化装置が知られている(例えば、特許文献1)。超高圧噴射による湿式微粒化装置を使用する場合、高温・高圧化でも原料の温度を一定以上に保つ手段が必要となる。その手段として、原料が流れる配管をシリコンオイルが入った加湿槽に浸漬して加熱または冷却する手法がとられており、加熱または冷却する面積を広く、時間を長くした場合には配管をコイル状にすることで調節していた。
特許第3429508号公報(第1図)
しかしながら、シリコンオイルは、一度加熱すると冷却するまで時間がかかり、またコイル状にした配管は配管内に詰まった原料をきれいに洗浄することは困難で、原料の種類を変えたときにはコンタミネーション(不純物の混入)の原因となる問題があった。また、オートクレーブなどを利用する手法もあるが、取り扱いがしやすい一方でバッチ式であるため連続して生産できないという問題がある。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、コンタミネーションの発生を防止し、熱伝導効率を高めて生産性を向上させることができる熱交換装置、並びに熱交換装置を使用した原料処理装置、および高圧噴射による微粒化装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る発明は、流路を流れる原料を所定の温度に制御する熱交換装置であって、内筒と、この内筒に外嵌された外筒と、を有し、前記流路は、前記内筒と前記外筒との間に形成された空間からなり、前記流路を流れる原料を加熱または冷却する温度制御手段と、前記流路に前記原料を導入する流入口と、前記流路から前記原料を排出する流出口と、を備えたことを特徴とする。
このように、本発明は、流路を内筒と外筒との間に形成された空間を流路として構成したことで、内筒と外筒とを分解して流路を清掃することができるため、流路に残留した原料を容易にしかも確実に洗浄して除去することが可能となる。このため、原料の種類を変えた場合に生じやすいコンタミネーションを確実に防止することが可能となる。
さらに、本発明は、内筒と外筒との間に形成された空間を流路として構成したことで、流路の剛性を確保して機密性を確保することが容易であるから高圧条件化での加熱または冷却する生産形態に特に適している。
また、本発明は、流路に原料を連続して流すことができるため、バッチ式の生産形態よりも生産性を向上させることができる。
さらに、本発明は、内筒と外筒との間に形成された流路を流れる原料を加熱または冷却することで、内筒の内側または外筒の外側から加熱または冷却することができるため、伝熱面積を広く確保して熱伝導効率を高めることができ、温度制御も容易である。
このようにして、本発明は、原料の種類や流速等を考慮して、目的に合わせて流路の表面積や長さ、温度制御手段の電気容量などを適宜設定することで、温度制御が容易で熱伝導効率が高く生産性を向上させることができる熱交換装置を提供することが可能となる。
なお、温度制御手段における「加熱または冷却」の用語は、原料との相対温度に基づくものであり、例えば、原料の温度よりも温度制御手段の設定温度が高い場合には原料が加熱され、原料の温度よりも温度制御手段の設定温度が低い場合には原料が冷却されて、原料の温度を目標温度に制御する意である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の熱交換装置であって、前記温度制御手段は、前記内筒の内周面に対面するように配設された棒状ヒータを備えていること、を特徴とする。
かかる構成によれば、温度制御手段として棒状ヒータを備え、熱容量を適宜設定することで、温度制御が容易で熱伝導効率(冷却効率)が高いため、効率よく迅速かつ正確に温度制御ができる。また、電源をオフした際の自然冷却もシリコンオイルに比べて速いため、作業性も向上する。また、棒状ヒータを内筒の内周面に対面するように配設することで、熱伝導効率を高めることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の熱交換装置であって、前記温度制御手段は、前記外筒の外周面を覆うように配設されたジャケット状ヒータを備えていること、を特徴とする。
かかる構成によれば、前記外筒の外周面を覆うように配設されたジャケット状ヒータを備えたことで、内筒の内部に設けられた温度制御手段とともに、流路の周囲が全体的に覆われるので、熱伝導効率を向上させ、原料の温度制御を効率よく迅速かつ正確に行なうことができ、生産性を向上させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱交換装置であって、前記流路における前記内筒の外周面および前記外筒の内周面の少なくとも一方には、前記原料との熱伝導面積が広くなるように溝部が形成されていること、を特徴とする。
かかる構成によれば、前記原料との熱伝導面積が広くなるような溝部を形成したことで、熱伝導効率を高めて原料の温度制御を迅速かつ正確に行なうことができ、生産性を向上させることができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の熱交換装置であって、前記溝部は、螺旋状に形成され、前記流路は、前記溝部に沿って螺旋状に前記原料が流れるように構成されていること、を特徴とする。
かかる構成によれば、前記溝部に沿って螺旋状に前記原料が流れるため、原料が滞ることがなく連続して流れ、より熱伝導効率を高めて生産性を向上させることができる。また、螺旋溝の形状を適宜設定することで、流路を流通する速度や時間を調整することができるため、熱伝導効率を向上させ、温度制御も迅速かつ正確に行なうことができる。
請求項6に係る発明は請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の熱交換装置であって、前記内筒と前記外筒の端部を支持するリング形状のフランジを備え、シール部材が、前記フランジと前記内筒および外筒の端部との間に介装され、前記流入口および前記流出口は、前記外筒に配設されていること、を特徴とする。
かかる構成によれば、前記内筒と前記外筒の端部を支持するフランジを備えたことで、フランジを取り外して内筒と外筒とを分解することができる。このため、流路を容易に清掃することができ、流路に残留した原料を迅速にしかも確実に洗浄して除去することが可能となる。
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の熱交換装置であって、前記原料は、固体粒子を含んだ物質であることを特徴とする。
かかる構成によれば、流路の損耗が発生しやすく流路内で固まりやすい固体粒子を含んだ物質を原料とする場合であっても、流路の分解洗浄が容易であるから安定して原料を流すことができるため、バッチ式ではなく連続して安定した生産が可能となる。
請求項8に係る発明は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の熱交換装置を使用した原料処理装置であって、前記原料を増圧する増圧装置を備え、前記増圧装置で増圧した前記原料を前記熱交換装置により加熱して、前記流路を流れる原料を超臨界または亜臨界状態の高温状態で連続して処理すること、を特徴とする。
かかる構成によれば、前記熱交換装置は、高圧下での処理に適しているため、前記流路を流れる原料を超臨界または亜臨界状態の高圧高温状態で安定して生産することができる。また、流路に原料を連続して流すことができるため、バッチ式の生産形態よりも生産性を向上させることができる。
そして、前記熱交換装置により、前記増圧装置で増圧した原料を超臨界または亜臨界状態の高温に加熱することで、比誘電率が低くなるため油のような通常の水には溶解しにくい物質でも溶解しやすくなる。また、超臨界または亜臨界状態では、イオン積が高いため、加水分解能力が向上し、通常の水のみでは分解できない多糖類や脂質などを分解することが可能になる。
請求項9に係る発明は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の熱交換装置を使用した高圧噴射による微粒化装置であって、前記原料を増圧する増圧装置と、前記原料を高圧噴射して微粒化するチャンバと、を備え、前記増圧装置で増圧した前記原料を前記熱交換装置から前記チャンバへ連続して通過させて前記原料を微粒化すること、を特徴とする。
かかる構成によれば、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の熱交換装置を使用して高圧噴射による微粒化装置を構成することで、熱エネルギーを加えたり、温度を上げて高圧下で溶質を溶解させたりすることにより、より効果的に微粒化できる可能性が広がる。
請求項10に係る発明は、請求項8に記載の原料処理装置を使用した高圧噴射による微粒化装置であって、前記原料を高圧噴射して微粒化するチャンバを備え、前記原料処理装置により超臨界または亜臨界状態で処理した原料を前記チャンバへ供給して微粒化すること、を特徴とする。
かかる構成によれば、前記原料処理装置により超臨界または亜臨界状態で処理することで、比誘電率が低くなるため油のような通常の水には溶解しにくい物質でも溶解しやすくなる。また、超臨界または亜臨界状態では、イオン積が高いため、加水分解能力が向上し、通常の水のみでは分解できない多糖類や脂質などを分解することが可能になる。このため、より効果的に微粒化できる可能性が広がる。
本発明によれば、コンタミネーションの発生を防止して、熱伝導効率を高めて生産性を向上させることができる熱交換装置、並びに熱交換装置を使用した原料処理装置、および高圧噴射による微粒化装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る熱交換装置の構成を示す図であり、(a)は正面断面図、(b)は(a)のX−X断面図である。 本発明の実施形態に係る熱交換装置の構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る熱交換装置を使用した微粒化装置の主要な構成を示す構成図である。 本発明の実施形態に係る熱交換装置を使用した原料処理装置の主要な構成を示す構成図である。
本発明の実施形態に係る熱交換装置1について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
熱交換装置1は、図1に示すように、内筒2と、この内筒2に外嵌された外筒3と、内筒2と外筒3とを支持するフランジ4と、内筒2と外筒3との隙間を封止するシール部材5と、内筒2と外筒3との間に形成された空間からなる流路R(R1〜R3)と、内筒2の内部に配設された温度制御手段6である棒状ヒータ61と、外筒3の外周面3aを覆うように配設された温度制御手段6であるジャケット状ヒータ62と、流路Rに原料Gを導入する流入口31と、流路Rから原料Gを排出する流出口32と、を備えている。
内筒2と外筒3は、耐食性と強度を兼ね備えたSUS630等の析出硬化系ステンレス材からなる耐腐食性合金が使用され、内筒2の外径よりもわずかに大きな内径の外筒3を内筒2に嵌め込んで組み立てられる。そして、内筒2と外筒3の隙間に嵌め込まれるシール部材5を介装してフランジ4で支持することで、流路Rが形成された加温ジャケットが構成されている。
内筒2の外周面2aには、流入口31に連通するリング形状の溝部R1と、この溝部R1に連続する螺旋状をなしたR形状(角が円弧状に成形され丸みを帯びた形状)の溝からなる螺旋溝部R2と、この螺旋溝部R2に連続し流出口32に連通するリング形状の溝部R3と、が形成されている。
流路Rは、内筒2と外筒3との間に形成された空間内に形成され、内筒2の外周面2aに形成されたリング形状の溝部R1と、螺旋溝部R2と、リング形状の溝部R3と、を備えている。
かかる構成により、流入口31から所定の圧力で流入する原料Gは、リング形状の溝部R1に導入され、螺旋溝部R2に沿って螺旋状に旋回しながらリング形状の溝部R3に到達し(図2参照)、流出口32から流出する。
なお、本実施形態においては、流路Rは、リング状の溝部R1,R3とR形状の螺旋溝部R2とで構成したが、これに限定されるものではなく、螺旋溝のみで構成することもできる。この内筒2と外筒3との間に形成される空間としての流路Rは、内筒2と外筒3の隙間、または内筒2や外筒3に凹部、凸部、段部等を形成して構成することができる。
フランジ4は、中心部が内筒2の内径に合わせて開口された円盤形状をなし、ボルトBで外筒3の端面に着脱可能に固定される。
シール部材5は、シール性を考慮して銅等の比較的柔らかい金属部材からなり、内筒2の外周端部と外筒3の内周面に当接するようにフランジ4に嵌入して固定されている。
具体的には、シール部材5で内筒2を保持した状態で、フランジ4を外筒3に固定することで、内筒2と外筒3との隙間をシール部材5で封止して、内筒2と外筒3とを分解可能に組み付けている。
かかる構成により、高温下でも高いシール性を確保することが可能であり、例えば200MPの超高圧でも好適なシール性を確保することができる。
また、内筒2と外筒3とを分解して流路R(R1〜R3)を清掃することができるため、流路Rに残留した原料Gを容易にしかも確実に洗浄して除去することが可能となる。このため、原料Gの種類を変えた場合には生じやすいコンタミネーションを確実に防止することが可能となる。
棒状ヒータ61は、図示しないパイプ内にヒータを挿入して構成された棒状のヒータであり、内筒2の内周面2bに対面するように配設される。かかる構成により、流路R1〜R3を流れる原料Gを加温または冷却して目標温度になるように制御する。
ジャケット状ヒータ62は、図示しない発熱体をガラス繊維で被覆して、外筒3の外周面3a、フランジ4の外周面4aおよび端面4bの形状に対応して柔軟に適合できるように構成されている。かかる構成により、保温性を高めて熱伝導効率を向上させることができる。
流入口31は、外筒3に外周面3aから原料Gを導入するように設けられ、流路R1に連通する連通孔31aが径方向に沿って形成されている。
流出口32は、外筒3に外周面3aから原料Gを流出するように設けられ、流路R3に連通する連通孔32aが径方向に沿って形成されている。
以上のように構成された本実施形態に係る熱交換装置1の動作について説明する。
本実施形態に係る熱交換装置1において、原料Gは、図1に示すように、流入口31から所定の圧力で流入すると、リング形状の溝部R1から螺旋溝部R2に沿って螺旋状に旋回するように流れてリング形状の溝部R3に到達し(図2参照)、流出口32から流出する。
このように、螺旋溝部R2に沿って螺旋状に旋回するように原料Gが流れるため、流れが滞ることがなく連続して流すことで、バッチ式の生産形態よりも生産性を向上させることができる。そして、螺旋溝部R2の形状を適宜設定することで、流路Rを流通する速度や時間を調整することができるため、熱伝導効率を向上させ、温度制御も迅速かつ正確に行なうことができる。
また、溝部(R1〜R3)を形成したことで、原料Gの流れが溝部(R1〜R3)により乱されて流速が低下するため、熱伝導効率を向上させることができる。
さらに、流路R(R1〜R3)を流れる原料Gは、内筒2の内周面2bに対面するように配設された棒状ヒータ61、および外筒3の外周面3aを覆うように配設されたジャケット状ヒータ62により、流路R(R1〜R3)の周囲を全体的に覆うことで、熱伝導効率を向上させ、原料Gの温度制御を効率よく迅速かつ正確に目標温度に制御することができ、生産性を向上させることができる。
また、棒状ヒータ61やジャケット状ヒータ62を使用したことで、電源をオフした際の自然冷却もシリコンオイルに比べて速いため、メンテナンス等における作業性も向上する。
このようにして、本実施形態に係る熱交換装置1は、コンタミネーションの発生を防止しながら、熱伝導効率を高めて流路Rを流れる原料Gを所定の設定温度に制御して生産性を向上させることができる。
続いて、本発明の実施形態に係る熱交換装置1を使用した高圧噴射による微粒化装置100の構成について、主として図3を参照しながら説明する。
本発明の実施形態に係る微粒化装置100は、図3に示すように、スラリーや乳化液等の原料Gを増圧する増圧装置である2台の増圧機110,111と、増圧された原料Gを濾過するフィルタ120と、原料Gの温度を目標温度に加熱または冷却する前記した熱交換装置1と、原料Gの温度を計測する熱電対130と、高圧噴射による衝突により原料Gを微粒化するチャンバ140と、微粒化された原料G(生成物)を扱いやすい常温に戻すために加温または冷却する温度調整装置150と、を備えている。
増圧機110,111は、それぞれ並列に接続され、油圧シリンダ等を使用して構成することができる。ここで、2台の増圧機110,111を並列に接続したのは、各増圧機110,111における昇圧工程のタイミングをずらすことで昇圧時の脈動を軽減するためであり、本発明において増圧機110,111の台数が特に限定されるものではなく、1台であってもよいし、3台以上でもよい。
熱電対130は、熱交換装置1により所定の目標温度に加熱または冷却された原料Gの温度を検出する。そして、微粒化装置100は、原料Gの温度をモニタリングしながら図示しない制御装置により、所定の目標温度になるように制御できるように構成されている。
チャンバ140は、高温または低温の原料を処理する場合には、Oリング等の樹脂製またはゴム製のシールが使用できないため、テーパシールのみで構成することができるボール衝突型の微粒化装置(原料Gを噴射用ノズルから噴射してセラミックボールに衝突させて微粒化する装置)を採用することが好適である。
また、チャンバ140の他のタイプとしては、図示は省略するが、原料Gの流路を2つに分岐し、対向して配設された噴射用ノズルから噴射して衝突させることで、原料Gを微粒化する対向衝突型のチャンバの他、原料Gを液中に噴射するシングルノズル型等、種々の形態を採用することができる。
チャンバ140は、原料Gを噴射用ノズルから高速で噴射して衝突させた際の衝突時の運動エネルギー、噴射用ノズルを高速で通過する際に原料Gが受ける剪断力、および原料Gを液中に噴射することで生じるキャビテーション作用等を利用して微粒化する装置である。
このように、熱交換装置1を使用した高圧噴射による微粒化装置100は、熱交換装置1により、熱エネルギーを加えたり、温度を上げて高圧下で溶質を溶解させたりすることで、原料Gをより効果的に微粒化できる可能性を広げることができる。
つまり、熱交換装置1により、増圧機110,111で増圧した原料Gを超臨界または亜臨界状態の高温に加熱して、チャンバ140に供給するようにすることで、比誘電率が低くなるため、油のような通常の水には溶解しにくい物質でも溶解しやすくなる。また、超臨界または亜臨界状態では、イオン積が高いため、加水分解能力が向上し、通常の水のみでは分解できない多糖類や脂質などを分解することが可能になる。
続いて、本発明の実施形態に係る熱交換装置1(図1)を使用した原料処理装置200について、図4を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、主要な構成は、図3に示す微粒化装置と同様であるため図3を参照しながら説明する。
熱交換装置1を使用した原料処理装置は、図4に示すように、2台の増圧機210,211と、原料Gを濾過するフィルタ220と、原料Gを超臨界または亜臨界状態まで加熱した状態で化学反応させる熱交換装置1と、原料Gの温度を計測する熱電対230と、減圧手段240と、原料G(生成物)を扱いやすい常温に戻すために冷却する冷却装置250と、を備えている。
熱交換装置1を使用した原料処理装置は、増圧機210,211で増圧した原料を熱交換装置1により加熱して、流路R1〜R3(図1)を流れる原料Gを超臨界または亜臨界状態の高圧高温状態で化学反応させて処理する装置であり、熱交換装置1を化学反応槽として使用するものである。
すなわち、熱交換装置1により、超臨界または亜臨界状態の高圧高温状態で化学反応させることで、比誘電率が低くなるため油のような通常の水には溶解しにくい物質でも溶解しやすくなる。また、超臨界または亜臨界状態では、イオン積が高いため、加水分解能力が向上し、通常の水のみでは分解できない多糖類や脂質などを分解することが可能になる。
このため、例えば、各種有機合成反応、バイオマスからの有効成分の抽出、バイオマスの加水分解、プラスチックの分解・リサイクル、通常分解困難な有害物質の分解・無害化等に好適に使用することができる。
なお、原料処理装置200において、熱交換装置1で化学反応させた原料を常圧に戻すために減圧する減圧手段を設けることが好適である。減圧手段としては、例えば、ノズルから高圧の原料を噴射して減圧する図示しない噴射拡散装置を使用することができるが、前記したチャンバ140(図3参照)を減圧手段240として使用することも可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されず、適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本実施形態においては、温度制御手段6として棒状ヒータ61とジャケット状ヒータ62を備えて構成したが、これに限定されるものではなく、冷媒等を使用して原料Gの温度を常温よりも低く設定するような冷却装置を使用してもよい。かかる構成によれば、原料Gの温度を常温よりも低く設定することで、例えばシングルノズル型のチャンバ140においてキャビテーションを効果的に発生させることが可能となる。
本実施形態においては、内筒2と外筒3を円筒形状で構成したが、これに限定されるものではなく、楕円形状や矩形形状の筒部材であってもよい。
1 熱交換装置
2 内筒
2a 外周面
2b 内周面
3 外筒
3a 外周面
4 フランジ
5 シール部材
6 温度制御手段
31 流入口
32 流出口
61 棒状ヒータ(温度制御手段)
62 ジャケット状ヒータ(温度制御手段)
100 微粒化装置
110 増圧機
120 フィルタ
130 熱電対
140 チャンバ
150 温度調整装置
200 原料処理装置
G 原料
R(R1〜R3) 流路
R1 リング形状の溝部
R2 螺旋溝部
R3 リング形状の溝部

Claims (10)

  1. 流路を流れる原料を所定の温度に制御する熱交換装置であって、
    内筒と、この内筒に外嵌された外筒と、を有し、
    前記流路は、前記内筒と前記外筒との間に形成された空間からなり、
    前記流路を流れる原料を加熱または冷却する温度制御手段と、
    前記流路に前記原料を導入する流入口と、前記流路から前記原料を排出する流出口と、
    を備えたことを特徴とする熱交換装置。
  2. 前記温度制御手段は、前記内筒の内周面に対面するように配設された棒状ヒータを備えていること、
    を特徴とする請求項1に記載の熱交換装置。
  3. 前記温度制御手段は、前記外筒の外周面を覆うように配設されたジャケット状ヒータを備えていること、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱交換装置。
  4. 前記流路における前記内筒の外周面および前記外筒の内周面の少なくとも一方には、前記原料との熱伝導面積が広くなるように溝部が形成されていること、
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱交換装置。
  5. 前記溝部は、螺旋状に形成され、
    前記流路は、前記溝部に沿って螺旋状に前記原料が流れるように構成されていること、
    を特徴とする請求項4に記載の熱交換装置。
  6. 前記内筒と前記外筒の端部を支持するリング形状のフランジを備え、
    シール部材が、前記フランジと前記内筒および外筒の端部との間に介装され、
    前記流入口および前記流出口は、前記外筒に配設されていること、
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の熱交換装置。
  7. 前記原料は、固体粒子を含んだ物質であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の熱交換装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の熱交換装置を使用した原料処理装置であって、
    前記原料を増圧する増圧装置を備え、
    前記増圧装置で増圧した前記原料を前記熱交換装置により加熱して、前記流路を流れる原料を超臨界または亜臨界状態の高温状態で連続して処理すること、
    を特徴とする原料処理装置。
  9. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の熱交換装置を使用した高圧噴射による微粒化装置であって、
    前記原料を増圧する増圧装置と、
    前記原料を高圧噴射して微粒化するチャンバと、を備え、
    前記増圧装置で増圧した前記原料を前記熱交換装置から前記チャンバへ連続して通過させて前記原料を微粒化すること、
    を特徴とする高圧噴射による微粒化装置。
  10. 請求項8に記載の原料処理装置を使用した高圧噴射による微粒化装置であって、
    前記原料を高圧噴射して微粒化するチャンバを備え、
    前記原料処理装置により超臨界または亜臨界状態で処理した原料を前記チャンバへ供給して微粒化すること、
    を特徴とする高圧噴射による微粒化装置。

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