JP2011035161A - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸素プラズマ中の活性種の失活を抑えプラズマ処理効率の向上を図ることのできるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】円柱体15、下蓋33、拡散板43、スカート等の形成部材の各表面を、フッ化表面層FSで被膜した。これにより、酸素プラズマ中のラジカル(活性種)が、プラズマ生成室Sから半導体基板まで案内される流路上の各形成部材の表面への接触等を起こしても失活し難くなり、プラズマ処理効率の向上を図ることができる。
【選択図】図2
【解決手段】円柱体15、下蓋33、拡散板43、スカート等の形成部材の各表面を、フッ化表面層FSで被膜した。これにより、酸素プラズマ中のラジカル(活性種)が、プラズマ生成室Sから半導体基板まで案内される流路上の各形成部材の表面への接触等を起こしても失活し難くなり、プラズマ処理効率の向上を図ることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、プラズマ処理装置に関する。
高周波又はマイクロ波にてプラズマを発生させ、この発生させたプラズマに半導体基板を曝すことによって、半導体基板に対してドライエッチング、表面改質、アッシング等を行うプラズマ処理装置が知られている(例えば、特許文献1)。
この種のプラズマ処理装置は、例えば、半導体基板上に形成したレジスト膜を酸素プラズマを用いてアッシング(灰化)するアッシング処理装置では、プラズマ生成室をチャンバの上側部に設けるとともに、半導体基板を載置したステージを下側部に設けている。
プラズマ生成室で生成された酸素プラズマは、プラズマ生成室を区画形成する下蓋の中央位置に形成された導出穴から導出して、拡散板を介して下方に設けられたステージに載置された半導体基板に吹き付けられる。そして、ステージに載置された半導体基板は、この酸素プラズマに曝されることによってアッシングされる。
このようなプラズマ処理装置において、プラズマ生成室からステージに載置された半導体基板までの間で、酸素プラズマ中の活性種が、導出経路中に下蓋、拡散板等の表面に触れることで失活する。その結果、酸素プラズマ中の活性種の多くが失活することによってプラズマ処理効率(アッシングレート)の低下を招いていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、酸素プラズマ中の活性種の失活を抑えプラズマ処理効率の向上を図ることのできるプラズマ処理装置を提供するにある。
請求項1に記載の発明は、チャンバ内に形成したプラズマ生成室にマイクロ波及び酸素を導入して酸素プラズマを生成し、その生成した酸素プラズマをチャンバ内に設けたステージに載置した加工対象物に曝してプラズマ処理をするようにしたプラズマ処理装置であって、前記プラズマ生成室から前記加工対象物に案内される酸素プラズマの流路中の前記チャンバ内部を形成する形成部材の少なくとも酸素プラズマが曝される表面に、フッ化表面層を形成した。
請求項1に記載の発明によれば、酸素プラズマに曝される形成部材の表面をフッ化表面層にすることにより酸素プラズマ中のラジカル(活性種)が失活し難くなり、アッシングレート等のプラズマ処理効率を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプラズマ処理装置において、前記形成部材は、アルミニウム又は銅製であって、その表面の最表層に形成された酸化膜を除去した後に、フッ化表面層が形成されている。
請求項2に記載の発明によれば、母材がアルミニウム又は銅等の形成部材の表面に、フッ化表面層を形成する際、酸素プラズマ中のラジカル(活性種)の失活を促進する酸化膜が形成部材の表面から除去されることから、酸素プラズマ中のラジカル(活性種)が失活し難くなり、アッシングレート等のプラズマ処理効率を向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のプラズマ処理装置において、前記形成部材は、前記プラズマ生成室の下流に設けられ、プラズマ生成室から導出された酸素プラズマを、分散させて前記加工対象物に対して一様に曝すようにした拡散板である。
請求項3に記載の発明によれば、拡散板を介して加工対象物に案内される酸素プラズマ中のラジカル(活性種)は、拡散板の表面に接触してもフッ化表面層によって失活がし難くなる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のプラズマ処理装置において、前記形成部材は、前記プラズマ生成室を区画形成するトッププレートと下蓋である。
請求項4に記載の発明によれば、トッププレートと下蓋とで区画形成されたプラズマ生成室で生成された酸素プラズマ中のラジカル(活性種)は、トッププレート及び下蓋の表面に接触してもフッ化表面層によって失活がし難くなる。
請求項4に記載の発明によれば、トッププレートと下蓋とで区画形成されたプラズマ生成室で生成された酸素プラズマ中のラジカル(活性種)は、トッププレート及び下蓋の表面に接触してもフッ化表面層によって失活がし難くなる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のプラズマ処理装置において、前記形成部材は、前記拡散板と前記ステージの間に設けられ、前記拡散板から分散されて導出された前記プラズマ生成室からのプラズマの拡散を防止するスカートである。
請求項5に記載の発明によれば、拡散板から分散されて導出された酸素プラズマ中のラジカル(活性種)は、スカートの表面に接触してもフッ化表面層によって失活がし難くなる。
本発明によれば、酸素プラズマ中の活性種の失活を抑えプラズマ処理効率の向上を図ることができる。
以下、本発明のプラズマ発生装置をプラズマ処理装置の1つであるプラズマアッシング装置に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、プラズマ発生装置としてのプラズマアッシング装置10の概略断面図を示す。プラズマアッシング装置10のチャンバ11は、全体形状が直方体をなし、アルミニウム(Al)製で形成されている。チャンバ11の内底面11aには、脚部12を介してステージ13が配置固定されている。ステージ13は、その上面に加工対象物としての半導体基板Wを載置する載置面13aが形成されている。
図1は、プラズマ発生装置としてのプラズマアッシング装置10の概略断面図を示す。プラズマアッシング装置10のチャンバ11は、全体形状が直方体をなし、アルミニウム(Al)製で形成されている。チャンバ11の内底面11aには、脚部12を介してステージ13が配置固定されている。ステージ13は、その上面に加工対象物としての半導体基板Wを載置する載置面13aが形成されている。
また、チャンバ11の内底面11aの四隅には、排気穴11bがそれぞれ形成されている。四隅の各排気穴11bは、チャンバ11内のガスを排気する際の排気穴であって、それぞれ排気管Pが接続されている。そして、その排気管Pは下流側に設けた図示しない開閉弁を介して同じく図示しない吸気ポンプに接続されている。
チャンバ11を形成するトッププレート14は、その外側上方に突出した円柱体15が延出形成され、その円柱体15の中央位置にチャンバ11の外側と内側を貫通する貫通穴18が形成されている。
円柱体15の上面15aには、導波管19が連結固定されている。導波管19は、前記貫通穴18に対応する位置に連結穴19aが形成され、その連結穴19aには円板状のマイクロ波透過窓20が、同貫通穴18の上側開口部を閉塞するように配設されている。マイクロ波透過窓20は、セラミックスや石英製などの誘電体透過窓であって、円柱体15の上面15aに対して密着固定されている。そして、導波管19の上流に設けた図示しないマイクロ波発振器からのマイクロ波が導波管19を伝搬しマイクロ波透過窓20を介して前記貫通穴18に導入されるようになっている。
貫通穴18の下側開口部は、貫通穴18の内径より大きな内径に拡開形成された嵌合凹部30が形成されている。
嵌合凹部30が形成された貫通穴18の下側開口部は、円板状の下蓋33にて閉塞されている。下蓋33は、中央に導出穴33aを貫通形成した円板状の下蓋本体34と、その下蓋本体34の下側外周面に延出形成したフランジ部35を有している。下蓋33は、下蓋本体34が貫通穴18に貫挿され、フランジ部35が嵌合凹部30に嵌合するようになっている。
嵌合凹部30が形成された貫通穴18の下側開口部は、円板状の下蓋33にて閉塞されている。下蓋33は、中央に導出穴33aを貫通形成した円板状の下蓋本体34と、その下蓋本体34の下側外周面に延出形成したフランジ部35を有している。下蓋33は、下蓋本体34が貫通穴18に貫挿され、フランジ部35が嵌合凹部30に嵌合するようになっている。
そして、フランジ部35を前記嵌合凹部30の奥面30aにネジ着させることによって、下蓋33(フランジ部35の上面)は、トッププレート14(嵌合凹部30の奥面30a)に対して締結固定される。
これにより、円柱体15に形成した貫通穴18の上下両開口部がマイクロ波透過窓20と下蓋33にて閉塞されて形成された空間に、プラズマ生成室Sが区画形成される。
下蓋本体34の外周面には、環状の環状溝41が形成され、同環状溝41とその環状溝41を塞ぐ貫通穴18の内周面18aとで環状通路を形成している。環状溝41は、前記貫通穴18の内周面18aに形成したガス導入路32の開口部と対向する位置に形成され、ガス導入路32から導入されてくるプラズマ形成用ガス(酸素)が環状通路(環状溝41)に導入されるようになっている。
下蓋本体34の外周面には、環状の環状溝41が形成され、同環状溝41とその環状溝41を塞ぐ貫通穴18の内周面18aとで環状通路を形成している。環状溝41は、前記貫通穴18の内周面18aに形成したガス導入路32の開口部と対向する位置に形成され、ガス導入路32から導入されてくるプラズマ形成用ガス(酸素)が環状通路(環状溝41)に導入されるようになっている。
下蓋本体34の上面外周縁には、プラズマ生成室Sと環状溝41(環状通路)を連通する切り溝42が、切り欠き形成されている。そして、環状溝41に導入されたプラズマ形成用ガス(酸素)は、該切り溝42を介してプラズマ生成室Sに導入される。
プラズマ生成室Sに導入されたプラズマ形成用ガス(酸素)は、同じくマイクロ波透過窓20を介して投入されたマイクロ波によって励起され酸素プラズマとなる。そして、プラズマ生成室Sで生成された酸素プラズマは、下蓋33に形成された導出穴33aを介して下方のステージ13に載置された半導体基板Wに向かって導出される。
下蓋本体34の下側であって前記導出穴33aの開口部と対向する位置に拡散板43が配置されている。拡散板43は、アルミニウム(Al)製よりなり、同じくアルミニウム(Al)製の間隔保持部材44を介してボルト45にて下蓋本体34に対して連結固定されている。拡散板43は、図2に示すように、多数の導通孔43aが等間隔に配置形成され、下蓋本体34の導出穴33aから導出された酸素プラズマを分散させて各導通孔43aから導出させるようにして、酸素プラズマが半導体基板Wの全表面に均一に曝されるようにしている。そして、ステージ13に載置された半導体基板Wは、その半導体基板W上に形成したレジスト膜が酸素プラズマにてアッシングされる。
また、トッププレート14の内底面には、拡散板43を囲むように円筒形状のスカート46が取着されている。スカート46はアルミニウム(Al)製であって、拡散板43の各導通孔43aから導出された酸素プラズマが拡散しないように下方に配置された半導体基板Wに導くようにしている。
チャンバ11の内部を形成する形成部材であるトッププレート14(円柱体15)、下蓋33、拡散板43、間隔保持部材44、スカート46等は、プラズマ生成室Sで生成された酸素プラズマがステージ13に載置された半導体基板Wまで案内される途中で触れる部材である。
本実施形態では、形成部材であるトッププレート14(円柱体15)、下蓋33、拡散板43、間隔保持部材44、スカート46の各表面を、図2、図3に示すように、フッ化表面層FSで被膜させている。本実施形態では、これら形成部材は、チャンバ11に組立前のパーツのときにその最表層にフッ化表面層FSが形成される。フッ化表面層FSは、公知のフッ化処理を行うことによって形成している。例えば、フッ素含有コート材料の塗布及びベークによるコーティングや、フッ素ガス、三フッ化窒素ガス等のプラズマを表面に曝して、フッ化表面層FSを形成している。
詳述すると、トッププレート14(円柱体15)は、円柱体15の上面15a、貫通穴18の内周面18a、トッププレート14の内底面にフッ化表面層FSを形成している。また、下蓋33は、導出穴33aを含む全表面にフッ化表面層FSを形成している。さらに、拡散板43は、導通孔43aを含む全表面にフッ化表面層FSを形成している。さらにまた、間隔保持部材44及びスカート46は、それぞれ全表面にフッ化表面層FSを形成している。
これら形成部材の各表面をフッ化表面層FSで被膜させることで、半導体基板Wに形成したレジスト膜をアッシングする酸素プラズマ中のラジカル(活性種)が各表面での接触等による失活をし難くしている。
因みに、アルミニウムよりなる拡散板43の表面を、各種変更した実施例を行い検証した。
(実施例1)
実施例1は、拡散板43について、アルマイト処理による表面保護層(酸化膜)、又は、ラップ研磨等で鏡面加工し研磨により表面酸化層が最表層に形成されたままの表面に対して、フッ素含有のテフロン(登録商標)液材料を塗布し、高温炉ベークを行いフッ化表面層FSを形成した拡散板43を作製した。
(実施例1)
実施例1は、拡散板43について、アルマイト処理による表面保護層(酸化膜)、又は、ラップ研磨等で鏡面加工し研磨により表面酸化層が最表層に形成されたままの表面に対して、フッ素含有のテフロン(登録商標)液材料を塗布し、高温炉ベークを行いフッ化表面層FSを形成した拡散板43を作製した。
(実施例2)
実施例2は、拡散板43について、表面を荒削りし、荒削りによって最表層の形成された表面酸化層が極力除去された状態で、実施例1と同じ条件でフッ化処理してフッ化表面層FSを形成した拡散板43を作製した。
実施例2は、拡散板43について、表面を荒削りし、荒削りによって最表層の形成された表面酸化層が極力除去された状態で、実施例1と同じ条件でフッ化処理してフッ化表面層FSを形成した拡散板43を作製した。
(比較例1)
比較例1は、拡散板43について、フッ化表面層FSを被膜させることなく、ラップ研磨等で鏡面加工しその研磨加工により表面酸化層が最表層の形成されたままの表面の拡散板43を作製した。
比較例1は、拡散板43について、フッ化表面層FSを被膜させることなく、ラップ研磨等で鏡面加工しその研磨加工により表面酸化層が最表層の形成されたままの表面の拡散板43を作製した。
そして、前記実施例1、2と比較例1の拡散板43をそれぞれ備えたチャンバ11について、同じ条件で酸素プラズマを生成し、半導体基板Wに形成したレジスト膜のアッシングを行い、以下の検証を行った。
具体的には、ポリイミド膜を形成した半導体基板Wについて、同じ条件で生成した酸素プラズマで、該レジスト膜のアッシングを行った時のアッシングレート[nm/min]を表1に示す。
これは、酸素プラズマ中の活性種が拡散板43に接触し、その接触の際に、その活性種の持つエネルギーが表面酸化層を介して拡散板43に吸収されようとするが、表面に形成されたフッ化表面層FSがそれを阻止していると考えられる。
そして、実施例1では、拡散板43の表面に形成されたフッ化表面層FSによって、エネルギーが表面酸化層を介して拡散板43に吸収される活性種(失活する活性種)が遙かに少なくなると考えられる。
その結果、拡散板43の導通孔43aを介して半導体基板に案内される酸素プラズマは、失活し難くその分、アッシングに寄与しているもと考えられる。
次に、実施例2と実施例1及び比較例1を比較すると、最表層の形成された表面酸化層が極力除去された表面にフッ化処理してフッ化表面層FSを形成した拡散板43を備えたチャンバ11を用いた場合(実施例2)のアッシングレートが、比較例1のアッシングレートより6倍、又、実施例1のアッシングレートより1.4倍〜2倍の優れたアッシングレートを示す。
次に、実施例2と実施例1及び比較例1を比較すると、最表層の形成された表面酸化層が極力除去された表面にフッ化処理してフッ化表面層FSを形成した拡散板43を備えたチャンバ11を用いた場合(実施例2)のアッシングレートが、比較例1のアッシングレートより6倍、又、実施例1のアッシングレートより1.4倍〜2倍の優れたアッシングレートを示す。
これは、実施例2において、拡散板43の全表面が、殆ど、フッ化表面層FSに被覆されて、活性種が表面酸化層に接触する機会がなくなったと考えられる。
その結果、拡散板43の導通孔43aを介して半導体基板に案内される酸素プラズマは、さらに失活し難くその分、アッシングに寄与しているもとと考えられる。これは、他の形成部材においても同様なことが推測される。
その結果、拡散板43の導通孔43aを介して半導体基板に案内される酸素プラズマは、さらに失活し難くその分、アッシングに寄与しているもとと考えられる。これは、他の形成部材においても同様なことが推測される。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態によれば、トッププレート14(円柱体15)、下蓋33、拡散板43、間隔保持部材44、スカート46等の形成部材の各表面を、フッ化表面層FSで被膜した。
(1)本実施形態によれば、トッププレート14(円柱体15)、下蓋33、拡散板43、間隔保持部材44、スカート46等の形成部材の各表面を、フッ化表面層FSで被膜した。
従って、酸素プラズマ中のラジカル(活性種)が、プラズマ生成室Sから半導体基板Wのまで案内される流路上の各形成部材の表面での接触等による失活がし難くなり、半導体基板Wのアッシングレートを向上させることができる。
(2)本実施形態によれば、拡散板43について、表面を荒削りし、荒削りによって最表層の形成された表面酸化層が極力除去された状態で、フッ化処理してフッ化表面層FSを形成した拡散板43を作製した。そして、拡散板43の全表面を、殆ど、フッ化表面層FSにて被覆して、活性種が表面酸化層に接触する機会を無くすようにした。
従って、酸素プラズマ中のラジカル(活性種)が各表面での接触等による失活がさらにし難くなり、半導体基板Wのアッシングレートをさらに向上させることができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、拡散板43について、詳細にフッ化処理について説明したが、トッププレート14(円柱体15)、下蓋33、間隔保持部材44、スカート46の各表面についても、実施例1や実施例2のいずれか一方の方法でフッ化表面層FSを形成して実施してもよい。これによって、同様に、酸素プラズマ中のラジカル(活性種)が表面での接触等による失活がし難くなり、半導体基板Wのアッシングレートを向上させることができる。
・上記実施形態では、トッププレート14(円柱体15)、下蓋33、拡散板43、間隔保持部材44、スカート46の全ての形成部材に対して、フッ化表面層FSを形成したが、これら形成部材の少なくとのいずれか1つについて、例えば、拡散板43のみ、下蓋33のみ、又は、拡散板43と下蓋33に、フッ化表面層FSを形成して実施してもよい。
・上記実施形態では、フッ化表面層FSを、フッ素含有コート材料の塗布及びベークによるコーティングや、フッ素ガス、三フッ化窒素ガス等のプラズマを表面に曝して形成したが、これに限定されるものではなく、その他の方法でフッ化処理を行いフッ化表面層FSを形成してもよい。
・上記実施形態では、拡散板43(形成部材)の表面を荒削りし、荒削りによって最表層の形成された表面酸化層が極力除去された状態で、フッ化処理してフッ化表面層FSを形成した。これを荒削り以外の方法(例えば、化学研磨等)で、最表層の形成された表面酸化層を完全に又は極力除去し状態で、フッ化処理してフッ化表面層FSを形成してもよい。
・上記実施形態では、形成部材としてのトッププレート14(円柱体15)、下蓋33、拡散板43、間隔保持部材44、スカート46は、アルミニウム(Al)製であったが、それ以外の金属、例えば銅で成形してもよい。この場合にも、その表面は、フッ化表面層FSを形成する必要がある。
・上記実施形態では、プラズマ発生装置をプラズマ処理装置の1つであるプラズマアッシング装置10に具体化したが、酸素プラズマを利用して半導体基板に対してドライエッチングを行うプラズマ処理装置に応用したり、表面改質を行うプラズマ処理装置に応用してもよい。また、プラズマ処理装置以外のプラズマ発生装置に応用してもよい。
10…プラズマアッシング装置、11…チャンバ、13…ステージ、14…トッププレート、15…円柱体、15a…上面、18…貫通穴、18a…内周面、19…導波管、19a…連結穴、20…マイクロ波透過窓、30…嵌合凹部、30a…奥面、32…ガス導入路、33…下蓋、33a…導出穴、34…下蓋本体、35…フランジ部、41…環状溝、42…切り溝、43…拡散板、43a…導通孔、44…間隔保持部材、45…ボルト、46…スカート、FS…フッ化表面層、S…プラズマ生成室、W…半導体基板。
Claims (5)
- チャンバ内に形成したプラズマ生成室にマイクロ波及び酸素を導入して酸素プラズマを生成し、その生成した酸素プラズマをチャンバ内に設けたステージに載置した加工対象物に曝してプラズマ処理をするようにしたプラズマ処理装置において、
前記プラズマ生成室から前記加工対象物に案内される酸素プラズマの流路中の前記チャンバ内部を形成する形成部材の少なくとも酸素プラズマが曝される表面に、フッ化表面層を形成したことを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項1に記載のプラズマ処理装置において、
前記形成部材は、アルミニウム又は銅製であって、その表面の最表層に形成された酸化膜を除去した後に、フッ化表面層が形成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項2に記載のプラズマ処理装置において、
前記形成部材は、前記プラズマ生成室の下流に設けられ、プラズマ生成室から導出された酸素プラズマを、分散させて前記加工対象物に対して一様に曝すようにした拡散板であることを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項2又は3に記載のプラズマ処理装置において、
前記形成部材は、前記プラズマ生成室を区画形成するトッププレートと下蓋であることを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項4に記載のプラズマ処理装置において、
前記形成部材は、前記拡散板と前記ステージの間に設けられ、前記拡散板から分散されて導出された前記プラズマ生成室からのプラズマの拡散を防止するスカートであることを特徴とするプラズマ処理装置。
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