JP7114384B2 - 酸化膜除去方法、および、酸化膜除去装置 - Google Patents
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Description
図1および図2を参照して、酸化膜除去装置の構成を説明する。以下では、酸化膜除去装置の第1例における構成と、酸化膜除去装置の第2例における構成とを順に説明する。
図1が示すように、酸化膜除去装置10は、真空槽11を備えている。真空槽11が区画する空間内には、処理対象Sを支持する支持部12が位置している。支持部12は、例えば処理対象Sを支持するステージである。真空槽11には、真空槽11が区画する空間を加熱する加熱部13が搭載されている。加熱部13は、真空槽11の内部に位置してもよいし、真空槽11の外部に位置してもよい。加熱部13は、真空槽11内を例えば80℃以上の温度に加熱する。真空槽11には、真空槽11内を排気する排気部14が接続されている。排気部14は、例えばポンプとバルブとを含んでいる。
図2が示すように、酸化膜除去装置20は、第1例の酸化膜除去装置10と同様、真空槽11、支持部12、加熱部13、排気部14、第1シャワープレート15、および、第2シャワープレート16を備えている。また、酸化膜除去装置20は、第1ガス供給部17A、第2ガス供給部17B、放電管18、および、マイクロ波源19を備えている。
図3から図5を参照して酸化膜除去方法を説明する。
酸化膜除去方法は、反応生成物を生成することと、反応生成物を除去することとを含む。反応生成物を生成することは、処理対象Sにフッ素と水素とを含むエッチャントを供給して、処理対象Sが含むシリコン層の表面に位置するシリコン酸化膜からシリコン酸化膜よりも揮発性が高い反応生成物を生成する。反応生成物を除去することは、反応生成物を反応生成物が揮発する以上の温度に加熱することによって、シリコン層上から反応生成物を除去する。反応生成物を除去することは、シリコン層に水素を供給し、シリコン層に付着した炭素を含む不純物と水素とを反応させるためのエネルギーを不純物および水素の少なくとも一方に供給して、反応生成物の生成後に、シリコン層上から不純物を除去することを含む。こうした、酸化膜除去方法は、例えば、炭素を含む有機物ガスを用いた処理対象Sのエッチングによって、処理対象Sが含むシリコン層の少なくとも一部を外部に露出させた後に行う。以下、図3から図5を参照して、酸化膜除去方法についてより詳しく説明する。
図6を参照して実施例および比較例を説明する。
4枚のシリコン基板を準備し、各シリコン基板の表面を、C3F8ガスから生成したプラズマを用いてドライエッチングした後に、各シリコン基板をO2ガスから生成したプラズマに暴露した。そして、4枚のシリコン基板を大気に暴露した。次いで、1枚のシリコン基板に対して、上述した生成工程と除去工程とを行うことによって、実施例1のシリコン基板を得た。また、1枚のシリコン基板に対してO2ガスから生成したプラズマを照射した後に処理を行わないことによって、比較例1のシリコン基板を得た。また、1枚のシリコン基板に対してフッ化水素を用いた洗浄を行うことによって、比較例2のシリコン基板を得た。また、1枚のシリコン基板に対して、生成工程と除去工程とを行うことによって、比較例3のシリコン基板を得た。なお、比較例3のシリコン基板を得るときには、除去工程においてシリコン基板を加熱する一方で、シリコン基板に対するNH3ガスおよびN2ガスから生成されたプラズマを供給しなかった。
(1)不純物を揮発性の物質に変換することによって、シリコン基板31から不純物を除去することが可能である。
(3)水素を含むガスから生成されたプラズマによって、不純物を除去するための水素とエネルギーとを処理対象に対して一度に供給することが可能である。
[エネルギー供給部]
・エネルギー供給部は、処理対象Sに対して紫外線、および、電子ビームなどのエネルギー線を照射することによって、水素と不純物との少なくとも一方にエネルギーを供給してもよい。
・エッチャント供給部は、マイクロ波源19,23以外の励起部によって水素を含む活性種を生成してもよい。励起部には、例えば、高周波アンテナと、高周波アンテナに接続された電源とを含む構成を挙げることができる。
・第1ガス供給部17Aは、水素を含むガスとしてNH3ガス以外のガスを供給してもよい。NH3ガス以外のガスには、例えば、H2ガスなどを挙げることができる。
・第2ガス供給部17Bは、フッ素を含むガスとしてNF3ガス以外のガスを供給してもよい。NF3ガス以外のガスには、例えば、F2ガスなどを挙げることができる。
・加熱部13は、支持部12の内部に位置してもよい。この場合には、加熱部13は、支持部12に配置された処理対象Sを加熱することによって、処理対象Sに付着する反応生成物を加熱することができる。
・除去工程では、反応生成物の加熱よりも前に、シリコン層に水素を供給し、かつ、不純物と水素とを反応させるためのエネルギーを不純物および水素の少なくとも一方に供給してもよい。この場合には、以下の効果を得ることができる。
この場合には、例えば、NF3ガスの供給を停止した時点(タイミングT3)から、所定の期間にわたって、NH3ガスおよびN2ガスの供給と、マイクロ波の供給とを継続する。次いで、NH3ガスおよびN2ガスの供給と、マイクロ波の供給とを停止した時点と同時またはそれ以降に処理対象の加熱を開始する。これにより、反応生成物の加熱よりも前に、シリコン層から不純物を除去することが可能である。
Claims (7)
- 処理対象にフッ素を含むガスと水素を含むガスとから生成されるエッチャントを供給して、前記処理対象が含むシリコン層の表面に位置するシリコン酸化膜から前記シリコン酸化膜よりも揮発性が高い反応生成物を生成することと、
前記反応生成物を前記反応生成物が揮発する以上の温度に加熱することによって、前記シリコン層上から前記反応生成物を除去することと、を含み、
前記反応生成物を除去することは、前記シリコン層への前記フッ素を含むガスの供給を停止して前記シリコン層への水素を含むガスの供給を継続し、前記シリコン層に付着した炭素を含む不純物と前記水素とを反応させるためのエネルギーを前記不純物および前記水素の少なくとも一方に供給して、前記反応生成物の生成後に、前記シリコン層上から前記不純物を除去することを含む
酸化膜除去方法。 - 前記反応生成物を除去することは、前記反応生成物の加熱よりも前に、前記シリコン層に前記水素を供給し、かつ、前記不純物と前記水素とを反応させるための前記エネルギーを前記不純物および前記水素の少なくとも一方に供給する
請求項1に記載の酸化膜除去方法。 - 前記反応生成物を除去することは、前記反応生成物を加熱している間に、前記シリコン層に前記水素を供給し、かつ、前記不純物と前記水素とを反応させるための前記エネルギーを前記不純物および前記水素の少なくとも一方に供給する
請求項1に記載の酸化膜除去方法。 - 前記反応生成物を除去することは、前記反応生成物の加熱よりも後に、前記シリコン層に前記水素を供給し、かつ、前記不純物と前記水素とを反応させるための前記エネルギーを前記不純物および前記水素の少なくとも一方に供給する
請求項1に記載の酸化膜除去方法。 - 前記反応生成物を除去することは、水素を含むガスから生成されたプラズマに前記処理対象を暴露することによって、前記プラズマに含まれる水素を含む活性種を前記シリコン層に供給する
請求項1から4のいずれか一項に記載の酸化膜除去方法。 - フッ素を含むガスと水素を含むガスとにマイクロ波を照射して前記エッチャントを生成することと、
前記フッ素を含むガスの供給を停止して、前記水素を含むガスへの前記マイクロ波の照射を継続することを含む
請求項1から5のいずれか一項に記載の酸化膜除去方法。 - シリコン層の表面に位置するシリコン酸化膜を有した処理対象を収容する真空槽と、
フッ素を含むガスと水素を含むガスとから生成されるエッチャントを前記シリコン酸化膜に供給するエッチャント供給部と、
前記エッチャントと前記シリコン酸化膜とから生成された反応生成物を前記反応生成物が揮発する以上の温度に加熱する加熱部と、
前記シリコン層に付着した炭素を含む不純物と前記水素を含むガスの水素とを反応させるためのエネルギーを前記不純物および前記水素を含むガスの少なくとも一方に供給するエネルギー供給部と、を備え、
前記水素と前記エネルギーとを供給することによって、前記反応生成物の生成後に、前記シリコン層に付着した前記不純物を除去する
酸化膜除去装置。
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