JP2011033679A - 微細パターン形成用樹脂組成物および微細パターン形成方法、ならびに重合体 - Google Patents
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Abstract
Description
また、上記繰り返し単位(I)が下記式(1)で表される繰り返し単位であることを特徴とする。
また、上記繰り返し単位(II)が下記式(2)で表される繰り返し単位であることを特徴とする。
また、上記繰り返し単位(II)は、樹脂成分全体に含まれる全繰り返し単位を100モル%としたときに、20〜80モル%含まれることを特徴とする。
また、上記式(3)で表される繰り返し単位および上記式(4)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位(III)を含むことを特徴とする。
本発明の微細パターン形成用樹脂組成物は、樹脂と架橋剤と溶媒とからなる組成物である。
炭素数2〜5の鎖状もしくは分岐状のアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。
炭素数1〜6の飽和鎖状炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられ、炭素数3〜8の単環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基が挙げられ、炭素数7〜10の多環式炭化水素基としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、テトラシクロ[6.2.13,6.02,7]ドデカニル基、アダマンチル基が挙げられる。
また、繰り返し単位(I)は、樹脂成分全体に含まれる全繰り返し単位を100モル%としたときに、通常20〜80モル%、好ましくは30〜80モル%である。20モル%未満であると、後述する架橋剤との反応部位が少なすぎ、パターンの収縮を起こすことができず、80モル%をこえると現像時に膨潤を起こしパターンを埋めてしまうおそれがある。
式(2)において、R1は水素原子またはメチル基を表し、Xはメチレン基(−CH2−)、メチリデン基(−CH<)、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、炭素数3〜12の2価の脂環式炭化水素基、または−NH−基を表し、R4はそれぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシル基、または−O−Si−R’3基を表す。R’はそれぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシル基を表す。
炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基等が挙げられる。
炭素数3〜12の2価の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロオクチレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基等が挙げられる。
炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、 プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
炭素数1〜10のアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
繰り返し単位(II)は、樹脂を構成する全繰り返し単位を100モル%とするとき、通常20〜80モル%、好ましくは30〜70モル%である。20モル%未満では収縮寸法が増加せず、80モル%をこえると現像液に対する溶解性が悪くなる。
また、繰り返し単位(II)を含んで、シリコン原子の含有量は、樹脂を構成する全繰り返し単位を100モル%とするとき、2〜50モル%であることが好ましい。2モル%未満では、エッチング工程におけるエッチング耐性不足となり、50モル%をこえると組成物の現像液に対する溶解性が悪くなる。
上記式(3)中、R5で表される基の好適例としては、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基および1,2−プロピレン基等のプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、1−プロピリデン基、2−プロピリデン基等の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基;1,3−シクロブチレン基等のシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基等のシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基等のシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基等のシクロオクチレン基等の炭素数4〜10のシクロアルキレン基等の単環式炭化水素基;1,4−ノルボルニレン基および2,5−ノルボルニレン基等のノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基および2,6−アダマンチレン基等のアダマンチレン基等の2〜4環式の炭素数4〜12の炭化水素環基等の架橋環式炭化水素基;エチレングリコール、プロピレングリコール等の炭素数1〜10のアルキレングリコールに由来する2価の基;エチレンエステル、プロピレンエステル等の炭素数1〜10のアルキレンエステルに由来する2価の基等を挙げることができる。なかでも、2,5−ノルボルニレン基を含む炭化水素基、エチレン基、プロピレン基が更に好ましい。
アルコール性水酸基を含有する単量体としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、グリセロールモノメタクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを例示することができ、好ましくは、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートである。これらの単量体は単独でもしくは2種以上組み合わせて使用できる。
アルコール性水酸基を含有する単量体由来の繰り返し単位は、樹脂を構成する全繰り返し単位100モル%に対して、通常0〜40モル%、好ましくは5〜30モル%である。
これらの中ではアクリル酸、メタクリル酸、2−ヘキサヒドロフタロイルエチルメタクリレートが好ましい。
カルボン酸由来の水酸基を含む単量体由来の繰り返し単位は、樹脂を構成する全繰り返し単位100モル%に対して、通常0〜60モル%、好ましくは、10〜50モル%である。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の飽和カルボン酸エステル類;γ−ブチロラクトン等のアルキルラクトン類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;2−ブタノン、2−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン等のアルキルケトン類;シクロヘキサノン等のシクロアルキルケトン類;2−プロパノール、1−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類等を挙げられる。これらの溶媒は、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記のような方法で得られた樹脂の精製方法として、以下の方法が挙げられる。金属等の不純物を除去する方法としては、ゼータ電位フィルターを用いて重合溶液中の金属を吸着させる方法、蓚酸、スルホン酸等の酸性水溶液で重合溶液を洗浄することで金属をキレート状態にして除去する方法等が挙げられる。また、残留する単量体やオリゴマー成分を規定値以下に除去する方法としては、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留する単量体やオリゴマー成分を除去する液々抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外濾過等の溶液状態での精製方法、重合溶液を貧溶媒へ滴下することで樹脂を貧溶媒中に凝固させることにより残留する単量体等を除去する再沈澱法、濾別した樹脂スラリー貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法等が挙げられる。また、これらの方法を組み合わせてもよい。
式(5)におけるAおよびDで表される炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基としては、エチレン基、1,3−プロピレン基もしくは1,2−プロピレン基などのプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられる。
また、炭素数3〜20の2価の環状炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘチル基、シクロオクチル基、1,4−ノルボルニレン基もしくは2,5−ノルボルニレン基などのノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基などのアダマンチレン基等が挙げられる。
式(5)におけるEで表される炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、イソプロピル基、イソブチル基等が挙げられる。
mは2〜4の整数、好ましくは2であり、nは0または1、好ましくは1である。
好ましい架橋成分Iとしては、1,2−ベンゼンジカルボン酸ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]エステル、1,4−ベンゼンジカルボン酸ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]エステル、イソフタル酸ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]エステルが好ましい。
上述した架橋成分Iは、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
市販されている化合物としては、サイメル300、同301、同303、同350、同232、同235、同236、同238、同266、同267、同285、同1123、同1123−10、同1170、同370、同771、同272、同1172、同325、同327、同703、同712、同254、同253、同212、同1128、同701、同202、同207(以上、日本サイテック社製)、ニカラックE−6401、ニカラックMW−30M、同30、同22、同24X、ニカラックMS−21、同11、同001、ニカラックMX−002、同730、同750、同708、同706、同042、同035、同45、同410、同302、同202、ニカラックSM−651、同652、同653、同551、同451、ニカラックSB−401、同355、同303、同301、同255、同203、同201、ニカラックBX−4000、同37、同55H、ニカラックBL−60(以上、三和ケミカル社製)などを挙げることができる。好ましくは、式6におけるR7、R8のどちらか1つが水素原子であり、すなわち、イミノ基を含有する架橋成分であるサイメル325、同327、同703、同712、同254、同253、同212、同1128、同701、同202、同207が好ましい。
本発明における架橋剤の配合量は、樹脂100質量部に対して、1〜100質量部、好ましくは5〜70質量部である。配合量が1質量部未満では硬化が不十分になり、パターンの収縮が起こらないおそれがあり、100質量部をこえると硬化が進みすぎ、パターンが埋まってしまうおそれがある。また、全架橋成分のうち架橋成分Iが1〜100質量部、好ましくは5〜90質量部である。
また、樹脂および架橋剤の合計量は、後述するアルコール溶媒を含めた樹脂組成物全体に対して、0.1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%である。水酸基を有する樹脂および架橋剤の合計量が、0.1質量%未満では塗膜が薄くなりすぎパターンエッチ部に膜切れを起こすおそれがあり、30質量%をこえると粘度が高くなりすぎ微細なパターンへ埋め込むことができないおそれがある。
そのような溶媒としては、炭素数1〜8の1価アルコールであることが好ましい。例えば、1−プロパノール、イソプロバノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、2−メチル−2−ヘプタノール、2−メチル−3−ヘプタノールなどが挙げられ、1−ブタノール、2−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノールが好ましい。これらのアルコール溶媒は、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、アルコール溶媒は、全溶媒に対して10質量%以下、好ましくは1質量%以下の水を含むことができる。10質量%をこえると樹脂の溶解性が低下する。より好ましくは、水を含有しない無水アルコール溶媒である。
他の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類;エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジアセトンアルコールなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、水が挙げられる。これらのうち、環状エーテル類、多価アルコールのアルキルエーテル類、多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類、ケトン類、エステル類、水が好ましい。
そのような界面活性剤としては、例えばBM−1000、BM−1100(以上、BMケミー社製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145(以上、旭硝子(株)製)、SH−28PA、同−190、同−193、SZ−6032、SF−8428(以上、東レダウコーニングシリコーン(株)製)などの商品名で市販されているフッ素系界面活性剤を使用することができる。
これらの界面活性剤の配合量は、水酸基を有する樹脂100質量部に対して好ましくは5質量%以下である。
(1)レジストパターンの形成
スピンコートなどの従来公知の方法により8インチあるいは12インチのシリコンウエハ基板上に反射防止膜(有機膜あるいは無機膜)を形成する。次いで、スピンコートなどの従来公知の方法によりフォトレジストを塗布し、例えば、80℃〜140℃程度、60〜120秒程度の条件でプリベーク(PB)を行なう。その後、g線、i線などの紫外線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光、X線、電子線などで露光をし、例えば、80℃〜140℃程度の条件でポストイクスポージャーベーク(PEB)を行なった後、現像し、レジストパターンを形成する。
(2)微細パターンの形成
上記レジストパターンが形成された基板に、スピンコートなどの従来公知の方法により上記本発明の微細パターン形成用樹脂組成物を塗布する。スピンコートのみで溶剤が揮散し被覆膜を形成する場合がある。また、必要に応じて、例えば、80℃〜110℃程度、60〜120秒程度のプリベーク(PB)し、微細パターン形成用樹脂組成物の被覆膜を形成する。
次いで、このレジストパターンを微細パターン形成用樹脂組成物により被覆した基板を熱処理する。熱処理により、フォトレジスト由来の酸がフォトレジストとの界面から微細パターン形成用樹脂組成物層中に拡散し、微細パターン形成用樹脂組成物は架橋反応を起こす。フォトレジスト界面からの架橋反応状態は、微細パターン形成用樹脂組成物の材料、使用されるフォトレジスト、ベーク処理温度およびベーク処理時間により決定される。熱処理温度および熱処理時間は、通常90℃〜160℃程度の温度で、60〜120秒程度で行なわれる。
次いで、微細パターン形成用樹脂組成物の被覆膜を、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)などのアルカリ水溶液などにより現像処理(例えば、60〜120秒程度)して、未架橋の微細パターン形成用樹脂組成物の被覆膜を溶解させて除去する。最後に水で洗浄処理することにより、ホールパターンや楕円パターン、トレンチパターンなどを微細化することができる。
(3)エッチング処理によるレジストパターンの除去
レジストパターンの側壁として形成された微細パターン形成用樹脂組成物に対してエッチング処理を施すことにより、レジストパターンを先行して除去し、側壁の微細パターン形成用樹脂組成物を残存させることにより、微細な回路パターンを転写する。
実施例1
樹脂P−1のMwおよびMnの測定は、東ソー(株)社製GPCカラム(G2000HXL2本、G3000HXL1本、G4000HXL1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶剤テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。
表1に示す割合で、樹脂、架橋剤、アルコール溶媒およびその他添加剤を加え、3時間攪拌したのち、孔径0.03μmのフィルターを使用して濾過して、微細パターン形成用樹脂組成物を得た。
各実施例および比較例に用いた架橋剤およびアルコール溶媒を以下に示す。
架橋剤
C−1:1,3−ベンゼンジカルボン酸ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]エステル
C−2:ニカラックE−6401[メラミン樹脂](日本カーバイド社製、商品名)
アルコール溶媒
S−1:1−ブタノール
S−2:4−メチル−2−ペンタノール
8インチシリコンウェハ上に下層反射防止膜ARC29A(ブルワーサイエンス社製)をCLEAN TRACK ACT8(東京エレクトロン(株))でスピンコートにより膜厚77nm(PB205℃、60秒)で塗膜を形成した後、JSR ArF AR2676J(JSR株式会社製、脂環族系感放射線性樹脂組成物)のパターニングを実施する。AR2676Jは、同CLEAN TRACK ACT8にてスピンコート、PB(115℃、60秒)、冷却(23℃、30秒)により膜厚150nmの塗布膜を形成し、ArF投影露光装置S306C(ニコン(株))で、NA:0.78、シグマ:0.85、Quadrupoleの光学条件にて露光(露光量30mJ/cm2)を行ない、同CLEAN TRACK ACT8ホットプレートにてPEB(115℃、60秒)、冷却(23℃、30秒)後、現像カップのLDノズルにて2.38質量%TMAH水溶液を現像液としてパドル現像(60秒間)、超純水にてリンス、次いで4000rpmで15秒間振り切りによりスピンドライし、評価用基板を得た。この工程で得られた基板を評価用基板Aとする。同一条件で作製した評価用基板Aを複数枚準備した。
得られた評価用基板を走査型電子顕微鏡(日立計測器(株)製S−9380)で90nm径ホールパターン、90nmスペースのマスクパターン(バイアス+30nm/マスク上は120nm径パターン/60nmスペース)に該当するパターンを観察し、レジストパターンのホール径を測定した。
(1)収縮寸法およびベーク温度依存性の評価
上記評価用基板A上に、表1記載の微細パターン形成用樹脂組成物をCLEAN TRACK ACT8にてスピンコートにて膜厚150nmで塗布した後、レジストパターンと微細パターン形成用樹脂組成物を反応させるため、表1記載の収縮評価ベーク条件でベークを行なった。ついで同CLEAN TRACK ACT8で23℃、30秒の冷却プレートで冷却後、現像カップでLDノズルにて2.38質量%TMAH水溶液を現像液としてパドル現像(60秒間)、超純水にてリンス、次いで4000rpmで15秒間振り切りによりスピンドライした。この工程で得られた基板を評価用基板Bとする。パターン寸法の収縮測定は、走査型電子顕微鏡(日立計測器(株)製S−9380)で約60〜90nm径ホールパターン、90〜120nmスペースのマスクパターン(バイアス+30nm/マスク上は120nm径パターン/60nmスペース)に該当するパターンを観察し、パターンのホール径を測定した。
収縮寸法(nm)=φ1−φ2
φ1:評価用基板Aのレジストパターンホール径(nm)
φ2:評価用基板Bのレジストパターンホール径(nm)
収縮の判定として、収縮が確認され、収縮寸法が10nm以上のときを「〇」、収縮が確認されないもしくはパターンがつぶれてしまっているとき、もしくは収縮寸法が10nm未満のものを「×」とした。
評価用基板Bを走査型電子顕微鏡(日立計測器(株)製S−4800)で60〜90m径ホールパターン、90〜120nmスペースのマスクパターン(バイアス+30nm/マスク上は120nm径パターン/60nmスペース)に該当するパターンの断面を観察し、開口部底部に不溶物がないとき「〇」、不溶物が観察されたとき「×」とした。
(3)パターン収縮後形状評価
評価用基板Aにおいて、走査型電子顕微鏡(日立計測器(株)製S−4800)で60〜90nm径ホールパターン、90〜120nmスペースのマスクパターン(バイアス+30nm/マスク上は120nmパターン/60nmスペース)に該当し、かつ同位置に存在するパターンの断面をそれぞれ観察する。断面形状を図1および図2に示す。基板1に対するホールパターン2の側壁2aの角度がパターン収縮前の角度θ(図1(a))とパターン収縮後の角度θ'(図1(b))で3度以下の差であること(図1参照)、かつ評価用基板A(図2(a))におけるレジストの膜厚tを100として、基板1からレジストの膜厚t−t'が80をこえる部分でのみ評価用基板B上のパターンに劣化部分t'が認められるものを良好とし(図2(b))、その他は不良とした(図2参照)。
2 ホールパターン
Claims (8)
- 樹脂と、この樹脂を架橋させる架橋剤と、溶媒とを含み、基板上に形成されているレジストパターンを微細化するための微細パターン形成用樹脂組成物であって、
前記樹脂が、フェノール類に由来する水酸基を側鎖に有する繰り返し単位(I)と、シリコン原子を含む基を側鎖に有する繰り返し単位(II)とを含むことを特徴とする微細パターン形成用樹脂組成物。 - 前記樹脂は、下記式(3)で表される繰り返し単位および下記式(4)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位(III)を含むことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の微細パターン形成用樹脂組成物。
式(4)において、R6は水素原子、炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基、ベンジロキシル基、tert−ブトキシカルボニル基、またはtert−ブチルジメチルシロキシル基を表す。) - 前記繰り返し単位(II)は、樹脂を構成する全繰り返し単位を100モル%としたときに、20〜80モル%含まれることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の微細パターン形成用樹脂組成物。
- 基板上にレジストパターンを形成するパターン形成工程と、このレジストパターン上に請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の微細パターン形成用樹脂組成物を被覆する被覆工程と、前記被膜工程後の基板を加熱処理する工程と、アルカリ水溶液により現像する工程と、エッチング処理する工程とを含む微細パターン形成方法。
- 下記式(1)で表される繰り返し単位(I)と、下記式(2)で表される繰り返し単位(II)とを含み、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定される重量平均分子量が1,000〜500,000である重合体。
式(1)において、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は単結合、メチレン基、炭素数2〜5の鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、−NH−基、−O−基、−COO−基、または−CONH−基を表し、R3はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6の飽和鎖状炭化水素基、炭素数3〜8の単環式炭化水素基、または炭素数7〜10の多環式炭化水素基を表し、m=1〜2、n=0〜2を表し、
式(2)において、Xはメチレン基、メチリデン基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、炭素数3〜12の2価の脂環式炭化水素基、または−NH−基を表し、R4はそれぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシル基、または−O−Si−R’3基を表し、R’はそれぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシル基を表す。) - 下記式(3)で表される繰り返し単位および下記式(4)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位(III)を含むことを特徴とする請求項7記載の重合体。
式(4)において、R6は水素原子、炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基、ベンジロキシル基、tert−ブトキシカルボニル基、またはtert−ブチルジメチルシロキシル基を表す。)
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