JP2011033111A - 油圧アキュムレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数系統の油圧を蓄圧可能な油圧アキュムレータの小型化を図る。
【解決手段】 第1油路11aから第1油室21に油圧を加えれば、第1ピストン15をリターンスプリング18の弾発力に抗して移動させて第1油室21に蓄圧することができ、第2油路11bから第2油室22に油圧を加えれば、第2ピストン16を第1ピストン15と一体でリターンスプリング18の弾発力に抗して移動させて第2油室22に蓄圧することができる。第1、第2ピストン15,16の移動経路が相互にオーバーラップしているので、2個の油圧アキュムレータを単に背中合わせに接続した場合に比べて、その軸方向寸法を小型化することができる。また第2油室22に蓄圧するとき、第1、第2ピストン15,16は相互に当接した状態で移動するので、第1、第2ピストン15,16を倒れ難いように一体化してコジリの発生を防止することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、第1油路および第2油路の少なくとも一つから供給される油圧を蓄圧する油圧アキュムレータ、あるいは第1油路、第2油路および第3油路の少なくとも一つから供給される油圧を蓄圧する油圧アキュムレータに関する。
変速機の制御部を構成するバルブボディ(バルブブロック)に突出部を形成し、この突出部内に油圧アキュムレータを配置することで、バルブボディの小型化を図るものが、下記特許文献1により公知である。
また変速機の4速クラッチ用の油圧アキュムレータと1速ホールド用の油圧アキュムレータとを背中合わせにして直列に連結したものが、下記特許文献2により公知である。
特開平6−129522号公報 特許第3452848号公報
ところで、上記特許文献1に記載された発明は、油圧アキュムレータを単に変速機のバルブボディの突出部内に配置しただけなので、油圧アキュムレータ自体を小型することはできず、複数の油圧アキュムレータを設ける場合に設置スペースの確保が困難になる問題がある。
また上記特許文献2に記載された発明は、2個の油圧アキュムレータを単に直列に連結しただけなので、その寸法を充分に小型化できないという問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、複数系統の油圧を蓄圧可能な油圧アキュムレータの小型化を図ること目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、第1油路および第2油路の少なくとも一つから供給される油圧を蓄圧する油圧アキュムレータであって、アキュムレータボディに形成したシリンダと、前記シリンダに摺動自在に嵌合する第1ピストンと、前記シリンダに摺動自在に嵌合する第2ピストンと、前記第1ピストンおよび前記第2ピストン間に区画されて前記第1油路に接続される第1油室と、前記第2ピストンおよび前記シリンダの底壁間に区画されて前記第2油路に接続される第2油室と、前記第1ピストンを前記第2ピストンに向けて付勢するリターンスプリングとを備えることを特徴とする油圧アキュムレータが提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記第1油路は前記シリンダの側壁に開口し、前記第1ピストンの側壁には前記第1油路を前記第1油室に連通させる連通路が形成されることを特徴とする油圧アキュムレータが提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記第2油室に蓄圧するとき、前記第1ピストンおよび前記第2ピストンは相互に当接した状態で移動することを特徴とする油圧アキュムレータが提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、第1油路および第2油路の少なくとも一つから供給される油圧を蓄圧する油圧アキュムレータであって、アキュムレータボディに形成した第1シリンダと、前記第1シリンダに摺動自在に嵌合する第1ピストンと、前記第1ピストンの内部に形成した第2シリンダと、前記第2シリンダに摺動自在に嵌合する第2ピストンと、前記第1シリンダの第1底壁および前記第1ピストン間に区画されて前記第1油路に接続される第1油室と、前記第1シリンダの第2底壁および前記第2ピストン間に区画されて前記第2油路に接続される第2油室と、前記第1ピストンおよび前記第2ピストンを相互に離反する方向に付勢するリターンスプリングとを備えることを特徴とする油圧アキュムレータが提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項4の構成に加えて、前記第2ピストンは、前記第1シリンダに摺動自在に嵌合する拡径部を備えることを特徴とする油圧アキュムレータが提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項4または請求項5の構成に加えて、前記第2シリンダおよび前記第2ピストンの摺動面の何れか一方にシール部材を備えることを特徴とする油圧アキュムレータが提案される。
また請求項7に記載された発明によれば、第1油路、第2油路および第3油路の少なくとも一つから供給される油圧を蓄圧する油圧アキュムレータであって、アキュムレータボディに形成した第1シリンダと、前記第1シリンダに摺動自在に嵌合する第1ピストンと、前記第1ピストンの内部に形成した第2シリンダと、前記第2シリンダに摺動自在に嵌合する第2ピストンと、前記第1シリンダの前記第2ピストンを挟んで前記第1ピストンの反対側に摺動自在に嵌合する第3ピストンと、前記第1シリンダの第1底壁および前記第1ピストン間に区画されて前記第1油路に接続される第1油室と、前記第2ピストンおよび前記第3ピストン間に区画されて前記第2油路に接続される第2油室と、前記第1シリンダの第2底壁および前記第3ピストン間に区画されて前記第3油路に接続される第3油室と、前記第1ピストンおよび前記第2ピストンを相互に離反する方向に付勢するリターンスプリングとを備えることを特徴とする油圧アキュムレータが提案される。
また請求項8に記載された発明によれば、請求項7の構成に加えて、前記第3油室に蓄圧するとき、前記第2ピストンおよび前記第3ピストンは相互に当接した状態で移動することを特徴とする油圧アキュムレータが提案される。
また請求項9に記載された発明によれば、請求項7または請求項8の構成に加えて、前記第2シリンダおよび前記第2ピストンの摺動面の何れか一方にシール部材を備えることを特徴とする油圧アキュムレータが提案される。
尚、第1の実施の形態の縮径部15aおよび切欠き15bは、請求項1〜請求項3の発明の連通路に対応する。
請求項1の構成によれば、第1油路から第1油室に油圧を加えれば、第1ピストンをリターンスプリングの弾発力に抗して移動させて第1油室に蓄圧することができ、第2油路から第2油室に油圧を加えれば、第2ピストンを第1ピストンと一体でリターンスプリングの弾発力に抗して移動させて第2油室に蓄圧することができる。リターンスプリングが第1、第2ピストンに対して共用され、かつ第1、第2ピストンの移動経路が相互にオーバーラップしているので、2個の油圧アキュムレータを単に背中合わせに接続した場合に比べて、その軸方向寸法を小型化することができる。
また請求項2の構成によれば、シリンダの側壁に開口する第1油路を第1油室に連通させる連通路を第1ピストンの側壁に形成したので、第1ピストンが移動する過程で第1油室に加わる油圧が途切れるのを防止することができる。
また請求項3の構成によれば、第2油室に蓄圧するとき、第1ピストンおよび第2ピストンは相互に当接した状態で移動するので、第1、第2ピストンを倒れ難いように一体化してコジリの発生を防止することができる。
また請求項4の構成によれば、第1油路から第1油室に油圧を加えれば、第1ピストンをリターンスプリングの弾発力に抗して移動させて第1油室に蓄圧することができ、第2油路から第2油室に油圧を加えれば、第2ピストンをリターンスプリングの弾発力に抗して移動させて第2油室に蓄圧することができる。リターンスプリングが第1、第2ピストンに対して共用され、かつ第1、第2ピストンの移動経路が相互にオーバーラップしているので、2個の油圧アキュムレータを単に背中合わせに接続した場合に比べて、その軸方向寸法を小型化することができる。
また請求項5の構成によれば、第2ピストンに第1シリンダに摺動自在に嵌合する拡径部を設けたので、第1ピストンの受圧面積および第2ピストンの受圧面積を等しくして第1、第2油室の蓄圧特性を均一にすることができる。
また請求項6の構成によれば、第2シリンダおよび第2ピストンの摺動面の何れか一方にシール部材を設けたので、シール性を確保しながら、その両方にシール部材を設ける場合に比べて部品点数を削減することができる。
また請求項7の構成によれば、第1油路から第1油室に油圧を加えれば、第1ピストンをリターンスプリングの弾発力に抗して移動させて第1油室に蓄圧することができ、第2油路から第2油室に油圧を加えれば、第2ピストンをリターンスプリングの弾発力に抗して移動させて第2油室に蓄圧することができ、第3油路から第3油室に油圧を加えれば、第3ピストンを第2ピストンと一体でリターンスプリングの弾発力に抗して移動させて第3油室を蓄圧することができる。リターンスプリングが第1、第2ピストンに対して共用され、かつ第1〜第3ピストンの移動経路が相互にオーバーラップしているので、2個の油圧アキュムレータを単に背中合わせに接続した場合に比べて、その軸方向寸法を小型化しながら3個の油圧アキュムレータの機能を発揮させることができる。
また請求項8の構成によれば、第3油室に蓄圧するとき、第2ピストンおよび第3ピストンは相互に当接した状態で移動するので、第2、第3ピストンを倒れ難いように一体化してコジリの発生を防止することができる。
また請求項9の構成によれば、第2シリンダおよび第2ピストンの摺動面の何れか一方にシール部材を設けたので、シール性を確保しながら、その両方にシール部材を設ける場合に比べて部品点数を削減することができる。
油圧アキュムレータの縦断面図(第1の実施の形態)。 図1の2−2線断面図(第1の実施の形態)。 蓄圧時の作用説明図(第1の実施の形態)。 油圧アキュムレータの縦断面図(第2の実施の形態)。 蓄圧時の作用説明図(第2の実施の形態)。 油圧アキュムレータの縦断面図(第3の実施の形態)。 蓄圧時の作用説明図(第3の実施の形態)。 油圧アキュムレータの縦断面図(第4の実施の形態)。 蓄圧時の作用説明図(第4の実施の形態)。
以下、図1〜図3に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1および図2に示すように、変速機のクラッチに油圧を供給する油路に接続され、前記クラッチの締結時のショックを軽減するための油圧アキュムレータAは、アキュムレータボディ11を備える。アキュムレータボディ11には下端が底壁12aで閉塞されたカップ状のシリンダ12が形成されており、その上面開口部はアキュムレータボディ11にボルト13で固定されるキャップ14により閉塞される。
シリンダ12の内部には、上側に位置する第1ピストン15と、下側に位置する第2ピストン16とが摺動自在に嵌合する。第1ピストン15は上面が開放するカップ状の部材であって、その上面とキャップ14との間に形成されたスプリング収納室17にリターンスプリング18が収納される。スプリング収納室17の容積変化を許容すべく、キャップ14にエア抜き孔14aが形成される。第1ピストン15の上部側面には、シリンダ12との摺動面をシールするシール部材19が設けられる。第1ピストン15の前記シール部材19よりも下側には縮径部15aが形成されており、かつ縮径部15aよりも下側の部分には複数個の切欠き15b…が形成される。
第2ピストン16は概ね円板状の部材であって、その側面にはシリンダ12との摺動面をシールするシール部材20が設けられる。第1ピストン15の下面には平坦な当接面15cが形成されており、この当接面15cは第2ピストン16の上面に形成された平坦な当接面16aに面接触する。
第1ピストン15と第2ピストン16との間に第1油室21が区画され、アキュムレータボディ11に形成された第1油路11aが、第1ピストン15の縮径部15aおよび切欠き15b…を介して第1油室21に連通する。第2ピストン16とシリンダ12の底壁12aとの間に第2油室22が区画され、アキュムレータボディ11に形成された第2油路11bが第2油室22に連通する。
次に、上記構成を備えた本発明の第1の実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態の油圧アキュムレータAが適用される変速機は所謂ツインクラッチ式のもので、エンジンの駆動力が第1クラッチを介して伝達される第1入力軸と、エンジンの駆動力が第2クラッチを介して伝達される第2入力軸とを備えており、第1入力軸と出力軸との間に配置されたギヤ列で奇数変速段(1速、3速、5速…)を確立し、第2入力軸と出力軸との間に配置されたギヤ列で偶数変速段(2速、4速、6速…)を確立する。例えば、1速変速段での走行中には第1クラッチが係合して第2クラッチが係合解除しており、1速変速段での走行中に予め2速変速段をプリシフトしておく。そして1速変速段から2速変速段へシフトアップするときには、第1クラッチを係合解除して第2クラッチを係合するだけで、前記プリシフト済みの2速変速段を確立して遅滞なく駆動力を伝達し、駆動力の途切れのないシフトアップを可能にすることができる。
即ち、第1、第2クラッチは同時に係合することはなく、一方が係合状態にあるときには他方は非係合状態にあり、他方が係合状態にあるときには一方は非係合状態にある。油圧アキュムレータAの第1油路11aは第1クラッチに接続され、第2油路11bは第2クラッチに接続されるため、第1、第2油路11a,11bに同時に油圧が作用することはなく、何れか一方に選択的に油圧が作用する。
図3(A)に示すように、第1油路11aに油圧が作用すると、その油圧は第1油路11aから第1ピストン15の縮径部15aおよび切欠き15b…を介して第1油室21に伝達される。このとき、第2ピストン16はシリンダ12の底壁12aに底付きして下方に移動することができないため、第1ピストン15はリターンスプリング18を圧縮しながら上昇して第1油室21の容積が拡大し、リターンスプリング18の弾発力によって第1油室21に油圧が蓄圧される。
図3(B)に示すように、第2油路11bに油圧が作用すると、その油圧は第2油路11bから第2ピストン16の下方の第2油室22に伝達され、第2ピストン16を上方に押し上げる。このとき、第1ピストン15の当接面15cと第2ピストン16の当接面16aとが当接しているため、第2ピストン16は第1ピストン15と一体になってリターンスプリング18を圧縮しながら上昇する。その結果、第2油室22の容積が拡大し、リターンスプリング18の弾発力によって第2油室22に油圧が蓄圧される。
第1ピストン15が上昇するとスプリング収納室17の容積が縮小するが、スプリング収納室17はキャップ14のエア抜き孔14aを介して大気に連通しているため、スプリング収納室17が密閉されて第1ピストン15の上昇が阻害される虞はない。
以上のように、本実施の形態の油圧アキュムレータAは、第1、第2ピストン15,16の移動経路が相互にオーバーラップしており、かつリターンスプリング18が第1、第2ピストン15,16に対して共用されるので、2系統の油圧を独立して蓄圧することを可能にしながら、その寸法は従来の油圧アキュムレータの1個分の寸法と殆ど変わらず、従来の油圧アキュムレータを2個並設する場合に比べて設置スペースを大幅に削減するとともに、部品点数を削減してコストダウンに寄与することができる。
また図3(B)に示すように、第2油室22に蓄圧した状態では第2ピストン16が上昇するため、第1油路11aの位置を上昇した第2ピストン16の上面よりも上方に設定する必要がある。このようにすると、図1に示すように、油圧アキュムレータAの非作動時における第1油室21の位置と第1油路11aの位置とが離れてしまい、両者を連通させることが困難となる。しかしながら本実施の形態では、第1ピストン15の側面に設けた縮径部15aおよび切欠き15b…で第1油路11aを第1油室21に連通させるので、第1ピストン15を支障なく作動させることができる。
また第2ピストン16は偏平な円板状であり、それがシリンダ12の内部を摺動するときに傾いてコジリを発生する可能性があるが、第2ピストン16が摺動するときは、その当接面16aが第1ピストン15の当接面15cに強く当接して第1ピストン15および第2ピストン16が一体化されるため、第2ピストン16のコジリを確実に防止することができる。
次に、図4および図5に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態の油圧アキュムレータAは、アキュムレータボディ31には上面が開放したカップ状の第1シリンダ32を備えており、その上面開口部はアキュムレータボディ31の一部を構成するキャップ31aにより閉塞される。
第1シリンダ32の内部には、下向きに開口するカップ状の第1ピストン33が一対のシール部材34,35を介して摺動自在に嵌合する。第1ピストン33の内部に形成された第2シリンダ36に、上向きに開口するカップ状の第2ピストン37がシール部材38を介して摺動自在に嵌合する。第1ピストン33および第2ピストン37間に区画されたスプリング収納室39にリターンスプリング40が収納される。
第1ピストン33の上面と第1シリンダ32の第1底壁32aとの間に区画された第1油室41は、キャップ31aに形成された第1油路31bに連通する。また第2ピストン37の下面と第1シリンダ32の第2底壁32bとの間に区画された第2油室42は、アキュムレータボディ31に形成された第2油路31cに連通する。スプリング収納室39の容積変化を許容すべく、第1ピストン33に形成したエア抜き孔33aが、第1ピストン33の外周に形成した縮径部33bおよびアキュムレータボディ31に形成したエア抜き孔31dを介して大気に連通する。
次に、上記構成を備えた本発明の第2の実施の形態の作用を説明する。
図5(A)に示すように、第1油路31bに油圧が作用すると、その油圧は第1油室41に伝達され、第1ピストン33がリターンスプリング40を圧縮しながら下降して第1油室41の容積が拡大し、リターンスプリング40の弾発力によって第1油室41に油圧が蓄圧される。このとき、第2ピストン37は第1シリンダ32の第2底壁32bに底付きしているため、第2ピストン37は下降することはない。
図5(B)に示すように、第2油路31cに油圧が作用すると、その油圧は第2油室42に伝達され、第2ピストン37がリターンスプリング40を圧縮しながら上昇して第2油室42の容積が拡大し、リターンスプリング40の弾発力によって第2油室42に油圧が蓄圧される。このとき、第1ピストン33は第1シリンダ32の第1底壁32aに底付きしているため、第1ピストン33は上昇することはない。
第1ピストン33が下降すると、あるいは第2ピストン37が上昇すると、スプリング収納室39の容積が縮小するが、スプリング収納室39は第1ピストン33のエア抜き孔33a、第1ピストン33の縮径部33bおよびアキュムレータボディ31のエア抜き孔31dを介して大気に連通しているため、スプリング収納室39が密閉されて第1ピストン33の下降、あるいは第2ピストン37の上昇が阻害される虞はない。
以上のように、本実施の形態の油圧アキュムレータAは、第1、第2ピストン33,37の移動経路が相互にオーバーラップしており、かつリターンスプリング40が第1、第2ピストン33,37に対して共用されるので、2系統の油圧を独立して蓄圧することを可能にしながら、その寸法は従来の油圧アキュムレータの1個分の寸法と殆ど変わらず、従来の油圧アキュムレータを2個並設する場合に比べて設置スペースを大幅に削減するとともに、部品点数を削減してコストダウンに寄与することができる。
次に、図6および図7に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
上述した第1、第2の実施の形態の油圧アキュムレータAは2系統の油圧を蓄圧可能であるが、第3の実施の形態の油圧アキュムレータAは3系統の油圧を蓄圧可能である。
油圧アキュムレータAのアキュムレータボディ51には下端が第1底壁52aで閉塞されたカップ状の第1シリンダ52が形成されており、その上面開口部はアキュムレータボディ51の一部を構成するキャップ51aにより閉塞される。
第1シリンダ52の内部には、上側に位置する第1ピストン53が一対のシール部材54,55を介して摺動自在に嵌合する。第1ピストン53は下向きに開放するカップ状の部材であり、その内部に形成した第2シリンダ56に、上向きに開放するカップ状の第2ピストン57がシール部材58を介して摺動自在に嵌合する。第1シリンダ52の内部には、第1ピストン53および第2ピストン57の下方に位置する第3ピストン59がシール部材60を介して摺動自在に嵌合する。第1ピストン53および第2ピストン57間に区画されたスプリング収納室61にリターンスプリング62が収納される。第3ピストン59は偏平な円板状の部材であり、その上面の平坦な当接面59aと、第2ピストン57の下面の平坦な当接面57aとが相互に当接する。
第1ピストン53の上面と第1シリンダ52の第1底壁52aとの間に区画された第1油室63は、キャップ51aに形成された第1油路51bに連通する。第3ピストン59の下面と第1シリンダ52の第2底壁52bとの間に区画された第3油室64は、アキュムレータボディ51に形成された第3油路51dに連通する。また第2ピストン57と第3ピストン59との間に区画された第2油室65は、アキュムレータボディ51に形成された第2油路51cに連通する。
スプリング収納室61の容積変化を許容すべく、第1ピストン53に形成したエア抜き孔53aが、第1ピストン53の外周に形成した縮径部53bおよびアキュムレータボディ51に形成したエア抜き孔51eを介して大気に連通する。
図7(A)に示すように、第1油路51bに油圧が作用すると、その油圧は第1油室63に伝達され、第1ピストン53はリターンスプリング62を圧縮しながら下降して第1油室63の容積が拡大し、リターンスプリング62の弾発力によって第1油室63に油圧が蓄圧される。このとき、第2ピストン57の当接面57aが第3ピストン59の当接面59aに当接し、かつ第3ピストン59は第1シリンダ52の第2底壁52bに底付きしているため第2ピストン57および第3ピストン59は下降することはない。
図7(B)に示すように、第2油路51cに油圧が作用すると、その油圧は第2油路51cから第2ピストン57および第3ピストン59間の第2油室65に伝達され、第2ピストン57を上方に押し上げる。このとき、第1ピストン53は第1シリンダ52の第1底壁52aに底付きして上方への移動を規制され、第3ピストン59は第1シリンダ52の第2底壁52bに底付きして下方への移動を規制されるため、第2ピストン27はリターンスプリング62を圧縮しながら上昇して第2油室65の容積が拡大し、リターンスプリング62の弾発力によって第2油室65に油圧が蓄圧される。
図7(C)に示すように、第3油路51dに油圧が作用すると、その油圧は第3油室64に伝達され、第3ピストン59は第2ピストン57と一体になってリターンスプリング62を圧縮しながら上昇して第3油室64の容積が拡大し、リターンスプリング62の弾発力によって第3油室64に油圧が蓄圧される。このとき、第1ピストン53は第1シリンダ52の第1底壁52aに底付きしているため、第1ピストン33は上昇することはない。
以上のように、本実施の形態の油圧アキュムレータAは、第1、第2ピストン53,57の移動経路が相互にオーバーラップしており、かつリターンスプリング62が第1、第2ピストン53,57に対して共用されるので、3系統の油圧を独立して蓄圧することを可能にしながら、その寸法は従来の油圧アキュムレータの1個分の寸法と殆ど変わらず、従来の油圧アキュムレータを2個並設する場合に比べて設置スペースを大幅に削減するとともに、部品点数を削減してコストダウンに寄与することができる。
第1ピストン53が下降すると、あるいは第2ピストン57が上昇すると、スプリング収納室61の容積が縮小するが、スプリング収納室61は第1ピストン53のエア抜き孔53a、第1ピストン53の縮径部53bおよびアキュムレータボディ51のエア抜き孔51eを介して大気に連通しているため、スプリング収納室61が密閉されて第1ピストン53の下降、あるいは第2ピストン57の上昇が阻害される虞はない。
また第3ピストン59は偏平な円板状であり、それが第1シリンダ52の内部を摺動するときに傾いてコジリを発生する可能性があるが、第3ピストン59が摺動するときは、その当接面59aが第2ピストン57の当接面57aに強く当接して第2ピストン57および第3ピストン59が一体化されるため、第3ピストン59のコジリを確実に防止することができる。
次に、図8および図9に基づいて本発明の第4の実施の形態を説明する。
第4の実施の形態は、上述した第2の実施の形態の変形である。第2の実施の形態では、第2ピストン37が第1ピストン33の内部に形成した第2シリンダ36に摺動自在に嵌合しているが、第4の実施の形態では、それに加えて、第2ピストン37の下端に拡径部37aを形成し、この拡径部37aをシール部材43を介してアキュムレータボディ31の第1シリンダ32に摺動自在に嵌合させたものである。この変更に伴い、第1ピストン33の下側のシール部材35(図4参照)は廃止される。
第2の実施の形態では、第1ピストン33の受圧面積に比べて第2ピストン37の受圧面積が小さくなるため、第1、第2油室41,42の蓄圧特性に差が生じるが、第4の実施の形態では、第1、第2ピストン33,37の受圧面積を等しくして第1、第2油室41,42の蓄圧特性を均一にすることができる。
また第1、第2ピストン33,37が相対移動すると、第1ピストン33の下端および第2ピストン37の拡径部37aに挟まれた空間44の容積が変化するが、前記下側のシール部材35(図4参照)を廃止したことで、前記空間44をエア抜き孔31dに連通させて第1、第2ピストン33,37の相対移動を支障なく行わせることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態では油圧アキュムレータAをツインクラッチ式の変速機の第1、第2クラッチに適用しているが本発明の油圧アキュムレータAはその他の任意の用途に適用することが可能である。
また実施の形態では、第2シリンダ36,56および第2ピストン37,57の摺動面のうち、第2ピストン37,57側にシール部材38,58を設けているが、それを第2シリンダ36、56側に設けても良い。第2シリンダ36,56および第2ピストン37,57の摺動面の両方にシール部材を設ける場合に比べて、その一方だけにシール部材を設けることで、シール性を確保しながら部品点数の削減に寄与することができる。
11 アキュムレータボディ
11a 第1油路
11b 第2油路
12 シリンダ
12a 底壁
15 第1ピストン
15a 縮径部(連通路)
15b 切欠き(連通路)
16 第2ピストン
18 リターンスプリング
21 第1油室
22 第2油室
31 アキュムレータボディ
31b 第1油路
31c 第2油路
32 第1シリンダ
32a 第1底壁
32b 第2底壁
33 第1ピストン
36 第2シリンダ
37 第2ピストン
37a 拡径部
38 シール部材
40 リターンスプリング
41 第1油室
42 第2油室
51 アキュムレータボディ
51b 第1油路
51c 第2油路
51d 第3油路
52 第1シリンダ
52a 第1底壁
52b 第2底壁
53 第1ピストン
56 第2シリンダ
57 第2ピストン
58 シール部材
59 第3ピストン
62 リターンスプリング
63 第1油室
64 第3油室
65 第2油室

Claims (9)

  1. 第1油路(11a)および第2油路(11b)の少なくとも一つから供給される油圧を蓄圧する油圧アキュムレータであって、
    アキュムレータボディ(11)に形成したシリンダ(12)と、
    前記シリンダ(12)に摺動自在に嵌合する第1ピストン(15)と、
    前記シリンダ(12)に摺動自在に嵌合する第2ピストン(16)と、
    前記第1ピストン(15)および前記第2ピストン(16)間に区画されて前記第1油路(11a)に接続される第1油室(21)と、
    前記第2ピストン(16)および前記シリンダ(12)の底壁(12a)間に区画されて前記第2油路(11b)に接続される第2油室(22)と、
    前記第1ピストン(15)を前記第2ピストン(16)に向けて付勢するリターンスプリング(18)と、
    を備えることを特徴とする油圧アキュムレータ。
  2. 前記第1油路(11a)は前記シリンダ(12)の側壁に開口し、前記第1ピストン(15)の側壁には前記第1油路(11a)を前記第1油室(21)に連通させる連通路(15a,15b)が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の油圧アキュムレータ。
  3. 前記第2油室(22)に蓄圧するとき、前記第1ピストン(15)および前記第2ピストン(16)は相互に当接した状態で移動することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の油圧アキュムレータ。
  4. 第1油路(31b)および第2油路(31c)の少なくとも一つから供給される油圧を蓄圧する油圧アキュムレータであって、
    アキュムレータボディ(31)に形成した第1シリンダ(32)と、
    前記第1シリンダ(32)に摺動自在に嵌合する第1ピストン(33)と、
    前記第1ピストン(33)の内部に形成した第2シリンダ(36)と、
    前記第2シリンダ(36)に摺動自在に嵌合する第2ピストン(37)と、
    前記第1シリンダ(32)の第1底壁(32a)および前記第1ピストン(33)間に区画されて前記第1油路(31b)に接続される第1油室(41)と、
    前記第1シリンダ(32)の第2底壁(32b)および前記第2ピストン(37)間に区画されて前記第2油路(31c)に接続される第2油室(42)と、
    前記第1ピストン(33)および前記第2ピストン(37)を相互に離反する方向に付勢するリターンスプリング(40)と、
    を備えることを特徴とする油圧アキュムレータ。
  5. 前記第2ピストン(37)は、前記第1シリンダ(32)に摺動自在に嵌合する拡径部(37a)を備えることを特徴とする、請求項4に記載の油圧アキュムレータ。
  6. 前記第2シリンダ(36)および前記第2ピストン(37)の摺動面の何れか一方にシール部材(38)を備えることを特徴とする、請求項4または請求項5の何れか1項に記載の油圧アキュムレータ。
  7. 第1油路(51b)、第2油路(51c)および第3油路(51d)の少なくとも一つから供給される油圧を蓄圧する油圧アキュムレータであって、
    アキュムレータボディ(51)に形成した第1シリンダ(52)と、
    前記第1シリンダ(52)に摺動自在に嵌合する第1ピストン(53)と、
    前記第1ピストン(53)の内部に形成した第2シリンダ(56)と、
    前記第2シリンダ(56)に摺動自在に嵌合する第2ピストン(57)と、
    前記第1シリンダ(52)の前記第2ピストン(57)を挟んで前記第1ピストン(53)の反対側に摺動自在に嵌合する第3ピストン(59)と、
    前記第1シリンダ(52)の第1底壁(52a)および前記第1ピストン(53)間に区画されて前記第1油路(51b)に接続される第1油室(63)と、
    前記第2ピストン(57)および前記第3ピストン(59)間に区画されて前記第2油路(51c)に接続される第2油室(65)と、
    前記第1シリンダ(52)の第2底壁(52b)および前記第3ピストン(59)間に区画されて前記第3油路(51d)に接続される第3油室(64)と、
    前記第1ピストン(53)および前記第2ピストン(57)を相互に離反する方向に付勢するリターンスプリング(62)と、
    を備えることを特徴とする油圧アキュムレータ。
  8. 前記第3油室(64)に蓄圧するとき、前記第2ピストン(57)および前記第3ピストン(59)は相互に当接した状態で移動することを特徴とする、請求項7に記載の油圧アキュムレータ。
  9. 前記第2シリンダ(56)および前記第2ピストン(57)の摺動面の何れか一方にシール部材(58)を備えることを特徴とする、請求項7または請求項8に記載の油圧アキュムレータ。
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