JP2011033076A - ワイパモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ピニオンギヤとセクタギヤとの噛み合いを安定化させつつ、ウォームホイールの汎用性向上およびギヤケースの小型化を図る。
【解決手段】ケースカバー32と各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51との間に、各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51の噛み合いを保持する連結板57を設け、出力軸54には、当該出力軸54の軸方向に沿う連結板57とは反対側から各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51を部分的に覆い、外周部がウォームホイール41の段差部44に配置される板部材60を設けた。連結板57および板部材60により、各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51を部分的に覆うので、出力軸54の傾斜を抑制して各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51の噛み合いを安定化させることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、電動モータと電動モータの動力を出力する出力軸とを備え、出力軸の先端側に取り付けられるワイパアームを揺動駆動するワイパモータに関する。
従来、出力軸の先端側にワイパアームの基端側を固定し、ワイパアームを揺動駆動させるようにしたワイパモータとしてリヤワイパモータがある。リヤワイパモータは、車両等のリヤウィンドガラスを払拭するもので、電動モータとギヤケースとを備えている。ギヤケース内には、電動モータの回転を減速して高トルク化する減速機構と、減速機構の回転運動を揺動運動に変換する運動変換機構とが設けられている。これにより、電動モータの出力は減速機構を介して運動変換機構に伝達され、さらに出力軸からワイパアームに伝達される。
このような減速機構および運動変換機構を備えたワイパモータ(リヤワイパモータ)としては、例えば、特許文献1〜特許文献3に記載された技術が知られている。
特許文献1に記載されたワイパモータは、出力軸を有する出力ギヤ(ピニオンギヤ)と、出力ギヤと噛み合うセクタギヤ部(セクタギヤ)を有する動力変換部材とを備えており、出力ギヤおよび動力変換部材はケース本体に収容されている。ケース本体には、さらにウォームおよびウォームホイールが収容されている。出力ギヤと動力変換部材との間には揺動プレート(連結板)が設けられ、揺動プレートにより出力ギヤとセクタギヤ部との噛み合いを保持している。動力変換部材を挟む揺動プレートとは反対側には、動力変換部材を覆うようにして樹脂材料よりなる摺接プレートが設けられている。揺動プレートは出力ギヤおよびセクタギヤのウォームホイール側に設けられ、摺接プレートはセクタギヤのカバー側に設けられている。
特許文献2に記載されたワイパモータは、上記特許文献1と同様に出力ギヤと動力変換部材とを備えており、上記特許文献1に比して、摺接プレートを廃止するとともに、連結板を出力ギヤおよびセクタギヤのケースカバー側に配置した点が異なっている。
特許文献3に記載されたワイパモータは、出力軸に回転自在に歯車部材(ピニオンギヤ)を設け、歯車部材にはセクタギヤが噛み合わされている。歯車部材は出力軸の軸方向に移動することができ、歯車部材と出力軸との間に設けたクラッチ装置により歯車部材は一側に押圧されている。歯車部材には連結壁が設けられ、連結壁と保持レバー(連結板)との間にセクタギヤを挟み込んでいる。
特開2006−088776号公報(図2,3) 特開2007−189759号公報(図2,3) 特開2006−051835号公報(図4,5)
しかしながら、上述した特許文献1および特許文献2に記載されたワイパモータによれば、ピニオンギヤとセクタギヤとの噛み合いを、ピニオンギヤの軸方向一側に設けた連結板により保持しており、ピニオンギヤの軸方向他側には、出力ギヤとセクタギヤとの噛み合いを保持する部材が無い。したがって、ワイパアームから伝達される反力、つまりリヤウィンドガラスとワイパブレードとの摺動抵抗等に起因する反力によって出力軸が傾斜する場合があり、この場合にはピニオンギヤとセクタギヤとの噛み合いが不安定になることがある。この状態のもとでワイパモータを駆動すると、ピニオンギヤやセクタギヤの早期摩耗や、出力軸のガタツキ発生等が生じ得る。
また、特許文献1に記載されたワイパモータによれば、連結板をピニオンギヤのウォームホイール側に設け、ウォームホイールに近接した位置で連結板が揺動するようになっている。したがって、ウォームホイールには、連結板の揺動を許容するために、動力変換部材の連結軸が差し込まれる連結穴をウォームホイールの軸方向に突出させている。これにより、ウォームホイールには、ワイパモータの仕様(揺動方向や揺動角度等)に対応する複数の連結穴を設けることができず、ウォームホイールは一の仕様の専用設計とせざるを得ない。
さらに、特許文献3に記載されたワイパモータによれば、出力軸の軸方向に沿って出力軸を囲むようにクラッチ装置を設けており、その分ギヤケース内に大きな設置スペースが必要となる。また、ウォームをウォームホイールとピニオンギヤとの間に挟むように配置する構造を採用しており、セクタギヤはウォームを跨ぐようにして設けられている。これにより、セクタギヤが大型化してセクタギヤの大きな揺動スペースをギヤケース内に確保する必要が生じる。
本発明の目的は、ピニオンギヤとセクタギヤとの噛み合いを安定化させつつ、ウォームホイールの汎用性向上およびギヤケースの小型化を図ることができるワイパモータを提供することにある。
本発明のワイパモータは、電動モータと前記電動モータの動力を出力する出力軸とを備え、前記出力軸の先端側に取り付けられるワイパアームを揺動駆動するワイパモータであって、前記電動モータにより回転駆動されるウォームと、前記ウォームと噛み合うギヤ部および前記ギヤ部よりも小径でかつ軸方向寸法が大きい本体部を有するウォームホイールと、前記ギヤ部と前記本体部との間に形成される段差部と、前記出力軸の基端側に一体回転可能に設けられるピニオンギヤと、一端側が前記ピニオンギヤと噛み合い、他端側が前記本体部の回転中心軸から離れた連結軸に連結されるセクタギヤと、前記電動モータに接続され、前記ウォーム、前記ウォームホイール、前記ピニオンギヤおよび前記セクタギヤを収容する有底状のギヤケースと、前記ギヤケースの開口部を閉塞するケースカバーと、前記ケースカバーと、前記ピニオンギヤおよび前記セクタギヤとの間に設けられ、前記ピニオンギヤと前記セクタギヤとの噛み合いを保持する連結板と、前記出力軸に設けられ、前記出力軸の軸方向に沿う前記連結板とは反対側から前記ピニオンギヤおよび前記セクタギヤを部分的に覆い、外周部が前記段差部に配置される板部材とを備えることを特徴とする。
本発明のワイパモータは、前記板部材を円盤状に形成し、前記板部材の直径寸法を、少なくとも前記ピニオンギヤと前記セクタギヤとの噛み合い部を覆う直径寸法に設定することを特徴とする。
本発明のワイパモータは、前記板部材を前記出力軸に固定することを特徴とする。
本発明によれば、ケースカバーと各ピニオンギヤ,セクタギヤとの間に、各ピニオンギヤ,セクタギヤの噛み合いを保持する連結板を設け、出力軸には、当該出力軸の軸方向に沿う連結板とは反対側から各ピニオンギヤ,セクタギヤを部分的に覆い、外周部がウォームホイールの段差部に配置される板部材を設けるので、連結板および板部材により、各ピニオンギヤ,セクタギヤを部分的に覆うことができる。これにより、出力軸の傾斜を抑制して各ピニオンギヤ,セクタギヤの噛み合いを安定化させることができる。また、連結板は各ピニオンギヤ,セクタギヤのケースカバー側で揺動するため、ウォームホイールには、連結軸が差し込まれる連結穴をワイパモータの仕様に合わせて複数設けておくことができ、ひいてはウォームホイールの汎用性向上が図れる。さらに、板部材の外周部をウォームホイールの段差部に配置するので、ピニオンギヤとウォームホイールとを近接配置してセクタギヤを小型化でき、ひいてはギヤケースの小型化が図れる。
本発明によれば、板部材を円盤状に形成し、板部材の直径寸法を、少なくともピニオンギヤとセクタギヤとの噛み合い部を覆う直径寸法に設定するので、各ピニオンギヤ,セクタギヤの噛み合いを安定化しつつ、板部材とセクタギヤとの摺動抵抗を最小限に抑えることができる。これにより、電動モータへの負荷を小さくして電動モータの発熱等を抑制することができる。
本発明によれば、板部材を出力軸に固定するので、各ピニオンギヤ,セクタギヤを噛み合わせた状態で、各ピニオンギヤ,セクタギヤに連結板を取り付けることにより、各ピニオンギヤ,セクタギヤを予め組み立てておくことができる(サブアッシ化)。これにより、ワイパモータの組立効率を向上させることができる。
一実施の形態に係るワイパモータの内部構造を説明する説明図である。 図1のワイパモータのギヤケース内を部分的に示す斜視図である。 ピニオンギヤおよびセクタギヤの噛み合い部を説明する説明図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図1のB−B線に沿う断面図である。 図5の破線円C部を拡大した部分拡大断面図である。 出力軸の軸方向基端側から見たピニオンギヤ−セクタギヤ組立体の斜視図である。 出力軸の軸方向先端側から見たピニオンギヤ−セクタギヤ組立体の斜視図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は一実施の形態に係るワイパモータの内部構造を説明する説明図を、図2は図1におけるギヤケース内を部分的に示す斜視図を、図3はピニオンギヤおよびセクタギヤの噛み合い部を説明する説明図を、図4は図1のA−A線に沿う断面図を、図5は図1のB−B線に沿う断面図を、図6は図5の破線円C部を拡大した部分拡大断面図を、図7は出力軸の軸方向基端側から見たピニオンギヤ−セクタギヤ組立体の斜視図を、図8は出力軸の軸方向先端側から見たピニオンギヤ−セクタギヤ組立体の斜視図をそれぞれ表している。
図1に示すように、ワイパモータ10は、自動車等の車両におけるリヤウィンドガラス(図示せず)を払拭するためのリヤワイパモータであり、ワイパモータ10は、電動モータとしてのモータ部20とギヤユニット部30とを備えている。モータ部20およびギヤユニット部30は、複数の締結ネジ11により互いに固定されている。
モータ部20は、鋼板等の磁性材料をプレス加工(深絞り加工)することにより有底筒状に形成されたモータケース21を備え、モータケース21の内部には、モータケース21の径方向に対向するよう一対の永久磁石22が固定されている。各永久磁石22の径方向内側には、アーマチュア23が所定の隙間を介して回転自在に設けられ、アーマチュア23にはコイル(導電線)24が所定の巻き方で巻装されている。
アーマチュア23の回転中心には、アーマチュア軸(回転軸)25が貫通して設けられ、アーマチュア軸25はアーマチュア23とともに一体回転可能となっている。アーマチュア軸25の軸方向に沿う略中央部分には、アーマチュア23に近接するようコンミテータ(整流子)26が固定され、コンミテータ26には、コイル24の端部が電気的に接続されるとともに、複数のブラシ27(図示では2つのみ示す)が摺接するようになっている。これにより、各ブラシ27に駆動電流を供給することで、コンミテータ26を介してコイル24に駆動電流が流れ、その結果、アーマチュア23に回転力(電磁力)が発生する。
アーマチュア軸25の軸方向一端側(図中左側)には、ウォーム28が一体に設けられ、ウォーム28は、モータケース21から突出してギヤケース31内に収容されている。なお、アーマチュア軸25の軸方向一端側,軸方向略中央部分および軸方向他端側(図中右側)は、それぞれギヤケース31内およびモータケース21内に設けられたベアリング(図示せず)により回転自在に支持されている。
ギヤユニット部30は、溶融したアルミ材料等を鋳造成形することにより有底状(バスタブ状)に形成されたギヤケース31を備えている。ギヤケース31はモータケース21に接続され、ギヤケース31の内部には、減速機構40および運動変換機構50が設けられている。
ギヤケース31の開口部(図中手前側)は、図4,5に示すようにプラスチック等の樹脂材料よりなるケースカバー32により閉塞されるようになっている。ギヤケース31には、さらにコネクタユニット33が取り付けられ、コネクタユニット33には、車両側の接続コネクタ(図示せず)が接続されるコネクタ接続部34が設けられている。コネクタ接続部34内には、複数の導電部材35がインサート成形等により設けられ、各導電部材35の他端側は、図示しない電子部品(コンデンサやチョークコイル等)を介して各ブラシ27に電気的に接続されている。
ギヤケース31には、ウォームホイール41が回転自在に収容されている。図2に示すように、ウォームホイール41は、大径のギヤ部42と、ギヤ部42よりも小径でかつ軸方向寸法が大きい本体部43とにより形成され、ギヤ部42と本体部43との間には段差部44が形成されている。ウォームホイール41の本体部43の回転中心にはピン孔45が設けられ、ピン孔45にはピン46の一端側が装着されている。ピン46の他端側は、ギヤケース31の底部に形成された支持孔36(図5参照)に装着され、これによりウォームホイール41はピン46を中心にギヤケース31内で回転可能となっている。
ウォームホイール41のギヤ部42は、モータケース21から突出してギヤケース31内に収容されたウォーム28と噛み合わされている。ここで、ウォーム28およびウォームホイール41により減速機構40を形成している。減速機構40は、アーマチュア軸25の回転を、ウォーム28を介して所定の速度にまで減速し、高トルク化された回転をウォームホイール41から出力するようになっている。
本体部43のピン孔45の外周側には、ウォームホイール41の回転中心軸C1から所定距離オフセットされた複数の連結穴47(図示では6つ)が形成されている。各連結穴47には、セクタギヤ51の他端側が連結される連結軸48が回動自在に装着され、連結軸48を各連結穴47のうちの任意の連結穴47に装着することで、種々の仕様のワイパモータに対応することができる。つまり、ウォームホイール41の回転基準位置に対するセクタギヤ51の揺動軌跡を任意に設定でき、ひいてはワイパアーム(図示せず)の反転位置や停止位置を任意に設定することができる。
ギヤケース31にはセクタギヤ51が揺動自在に収容され、セクタギヤ51は、ウォームホイール41を形成する本体部43のケースカバー32側で揺動するようになっている。セクタギヤ51の一端側(図中左側)にはギヤ部52が設けられ、セクタギヤ51の他端側(図中右側)は連結軸48に連結されている。ここで、連結軸48のケースカバー32側には、第1樹脂キャップ49が装着され、第1樹脂キャップ49は、ケースカバー32に摺接するようになっている。これにより、セクタギヤ51はギヤケース31内をスムーズに揺動することができる。
セクタギヤ51を形成するギヤ部52には、ピニオンギヤ53が噛み合わされている。ピニオンギヤ53は、ギヤケース31内に回転自在に収容され、ピニオンギヤ53の回転中心には、出力軸54の基端側が固定されている。ピニオンギヤ53および出力軸54は、回転中心軸C2を中心に一体回転するようになっている。
出力軸54の先端側は、ギヤケース31のボス部37に形成された支持孔38(図4,5参照)を介して外部に延出され、出力軸54の先端側には、セレーション部55および雄ネジ部56が形成されている。そして、セレーション部55にワイパアームの基端部を圧入し、かつ雄ネジ部56にナット(図示せず)をネジ結合することで、ワイパアームを出力軸54の先端側に取り付けることができる。
ここで、セクタギヤ51およびピニオンギヤ53により運動変換機構50を形成している。運動変換機構50は、ウォームホイール41の回転に伴うセクタギヤ51の揺動運動をピニオンギヤ53に伝達し、ピニオンギヤ53の揺動運動を出力軸54から出力するようになっている。つまり、モータ部20の動力(アーマチュア軸25の回転)は、減速機構40および運動変換機構50を介して出力軸54から出力される。
ケースカバー32と、ピニオンギヤ53およびセクタギヤ51との間には、鋼板等をプレス加工して略楕円形状に形成された連結板57が設けられている。連結板57の長手方向両端側には、図4に示すように、連結孔57a,57bが形成されている。連結孔57aはセクタギヤ51のギヤ部52に設けられた連結軸52aに装着され、連結孔57bは出力軸54の基端側に装着されている。
連結板57は、セクタギヤ51の連結軸52aと出力軸54との距離を一定に保持し、これによりギヤ部52とピニオンギヤ53との噛み合いを保持している。ここで、連結軸52aおよび出力軸54のケースカバー32側には、第2樹脂キャップ58および第3樹脂キャップ59がそれぞれ装着されており、各樹脂キャップ58,59は、ケースカバー32に摺接するようになっている。これにより、連結板57はギヤケース31内をスムーズに揺動することができる。
ピニオンギヤ53を挟む連結板57の反対側には、鋼板等により略円盤状に形成された板部材60が設けられ、板部材60は出力軸54に固定されるとともにギヤケース31のボス部37に支持されている。図3に示すように、板部材60は、出力軸54の軸方向に沿う連結板57とは反対側から、ピニオンギヤ53およびセクタギヤ51のギヤ部52を部分的に覆っている。板部材60の直径寸法は、少なくともピニオンギヤ53の歯先円直径PHrと略同じ直径寸法か、歯先円直径PHrよりも若干大きい直径寸法に設定され、かつセクタギヤ51のギヤ部52の歯底円直径SBrに接触しない直径寸法に設定されている。
図3〜5に示すように、板部材60は、連結板57とともに、ピニオンギヤ53とセクタギヤ51のギヤ部52との噛み合い部CPを挟むように設けられる。これにより、ワイパモータ10の作動時におけるピニオンギヤ53およびセクタギヤ51の相対的な傾斜を抑制し、噛み合い部CPにおける安定した噛み合いを保持している。
ここで、板部材60の直径寸法を、歯先円直径PHrと略同じ直径寸法に設定し、かつ歯底円直径SBrに接触しない直径寸法としているので、セクタギヤ51と板部材60との接触面積を小さくして摩擦抵抗の発生を最小限に抑えている。ただし、セクタギヤ51と板部材60との材質等により、両者の摩擦抵抗が小さい場合等においては、板部材60の直径寸法を歯底円直径SBrに接触する直径寸法とすることもできる。この場合、ピニオンギヤ53およびセクタギヤ51の相対的な傾斜をより抑制することが可能となる。なお、図3中符号PPrはピニオンギヤ53のピッチ円半径を、図3中符号SPrはセクタギヤ51におけるギヤ部52のピッチ円半径をそれぞれ示し、各ピッチ円半径PPr,SPrの接点が噛み合い部CPとなっている。
ウォームホイール41の回転中心軸C1とピニオンギヤ53の回転中心軸C2とは、ギヤケース31に対して移動しない中心軸(非移動中心軸)となっている。一方、連結軸48の回転中心軸C3と連結軸52aの回転中心軸C4とは、ギヤケース31に対して移動する中心軸(移動中心軸)となっている。したがって、ウォームホイール41の回転中心軸C1とピニオンギヤ53の回転中心軸C2とをできる限り近接させることでセクタギヤ51を小型化でき、ひいてはワイパモータ10を小型化できる。本実施の形態においては、各回転中心軸C1,C2を近接配置させて、セクタギヤ51およびワイパモータ10の小型化を実現している。
ウォームホイール41とピニオンギヤ53とを近接配置するために、図5,6に示すように、出力軸54の軸方向に向かうウォームホイール41の位置と、ピニオンギヤ53との位置とを異ならせている。つまり、出力軸54の基端側から順に、ピニオンギヤ53およびウォームホイール41を配置している。また、ウォームホイール41の段差部44は、図6に示すように幅寸法Wで高さ寸法Hの空間Sを形成し、この空間Sには板部材60の外周部61が配置されている。これにより、ウォームホイール41とピニオンギヤ53との近接配置を実現しつつ、ギヤケース31(ワイパモータ10)の厚み寸法の増加を抑制している。
ワイパモータ10を組み立てる際には、出力軸54に板部材60を固定しているので、図7,8に示すように、ピニオンギヤ−セクタギヤ組立体SAを予め組み立てておくことができる(サブアッシ化)。
ピニオンギヤ−セクタギヤ組立体SAを組み立てるには、まず、ピニオンギヤ53および板部材60を固定した出力軸54を準備し、ピニオンギヤ53にセクタギヤ51のギヤ部52を噛み合わせる。次いで、ピニオンギヤ53とギヤ部52とを噛み合わせた状態のもとで、連結軸52aおよび出力軸54のケースカバー32側に連結板57を装着する。そして、連結軸52aおよび出力軸54のケースカバー32側に第2樹脂キャップ58および第3樹脂キャップ59を圧入固定する。これにより、ピニオンギヤ53およびセクタギヤ51を、連結板57および板部材60により挟持する(保持する)ことができ、ピニオンギヤ−セクタギヤ組立体SAの組み立てが完了する。
次に、以上のように形成したワイパモータ10の動作について、図面を用いて詳細に説明する。
車両の車室内に設けられたワイパスイッチ(図示せず)を操作し、ワイパモータ10に駆動電流を供給すると、アーマチュア23,アーマチュア軸25を介してウォーム28が回転駆動される。すると、ウォーム28およびウォームホイール41の回転に伴い、ギヤケース31内でセクタギヤ51が揺動し、この揺動運動が、ピニオンギヤ53に伝達されて出力軸54からワイパアームに出力される。これにより、ワイパアームが車両のリヤウィンドガラス上を揺動し、リヤウィンドガラスに付着した雨水等(図示せず)を払拭することができる。
このとき、積雪等によりワイパアームに大きな負荷が掛かると、図4,5の矢印Mに示すように、出力軸54には当該出力軸54を傾斜させる方向に反力が負荷される。すると、ピニオンギヤ53が傾斜するようになり、これに伴いピニオンギヤ53とセクタギヤ51のギヤ部52との噛み合いが浅くなり不安定になろうとする。出力軸54の傾斜に伴い、板部材60からは、ピニオンギヤ53とギヤ部52との噛み合い部CPに対して図中矢印F方向に押さえる力が作用し、これにより、ピニオンギヤ53とギヤ部52との噛み合いが浅くなって不安定になることが防止される。このように、ワイパアームに大きな負荷が掛かったとしても、出力軸54の傾斜に伴い板部材60が噛み合い部CPを押さえるので、ピニオンギヤ53とギヤ部52との噛み合いを安定化させることができる。
以上のように形成した本実施の形態に係るワイパモータ10によれば、ケースカバー32と各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51との間に、各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51の噛み合いを保持する連結板57を設け、出力軸54には、当該出力軸54の軸方向に沿う連結板57とは反対側から各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51を部分的に覆い、外周部がウォームホイール41の段差部44に配置される板部材60を設けたので、連結板57および板部材60により、各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51を部分的に覆うことができる。
これにより、出力軸54の傾斜を抑制して各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51の噛み合いを安定化させることができる。また、連結板57は各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51のケースカバー32側で揺動するため、ウォームホイール41には、連結軸48が差し込まれる連結穴47をワイパモータの仕様に合わせて複数設けておくことができ、ひいてはウォームホイール41の汎用性向上が図れる。さらに、板部材60の外周部をウォームホイール41の段差部44に配置したので、ピニオンギヤ53とウォームホイール41とを近接配置してセクタギヤ51を小型化でき、ひいてはギヤケース31の小型化が図れる。
また、本実施の形態に係るワイパモータ10によれば、板部材60を円盤状に形成し、板部材60の直径寸法を、少なくともピニオンギヤ53とセクタギヤ51との噛み合い部を覆う直径寸法に設定したので、各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51の噛み合いを安定化しつつ、板部材60とセクタギヤ51との摺動抵抗を最小限に抑えることができる。これにより、モータ部20への負荷を小さくしてモータ部20の発熱等を抑制することができる。
さらに、本実施の形態に係るワイパモータ10によれば、板部材60を出力軸54に固定したので、各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51を噛み合わせた状態で、各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51に連結板57を取り付けることにより、各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51を予め組み立てておくことができる(サブアッシ化)。これにより、ワイパモータ10の組立効率を向上させることができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施の形態においては、出力軸54に板部材60を固定したものを示したが、本発明はこれに限らず、例えば出力軸54に板部材60を回転自在に設けることもできる。要は、ワイパモータ10を組み立てた状態のもとで、板部材60により各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51を部分的に覆い、かつ出力軸54の傾斜に伴い各ピニオンギヤ53,セクタギヤ51を押さえることができれば良い。
また、上記実施の形態においては、板部材60を、ピニオンギヤ53の歯先円直径PHrと略同じ直径寸法に設定したものを示したが、本発明はこれに限らず、ピニオンギヤ53のピッチ円半径PPrから歯先円直径PHrの間と設定してもよい。つまり、板部材60は、連結板57とともに、ピニオンギヤ53とセクタギヤ51のギヤ部52との噛み合い部CPを挟むことができれば良い。
さらに、上記実施の形態においては、ワイパモータ10を、自動車等の車両のリヤウィンドガラスを払拭するワイパモータとしたが、本発明はこれに限らず、自動車等の車両のフロントガラスを払拭するワイパモータや、鉄道車両等のウィンドガラスを払拭するワイパモータとしても用いることができる。
また、上記実施の形態においては、ワイパモータ10を、ワイパスイッチの操作により駆動させるものを示したが、本発明はこれに限らず、車外に設けられる雨滴センサ等のセンサ信号によりワイパモータを自動的に駆動させるものにも適用することができる。
10 ワイパモータ
11 締結ネジ
20 モータ部(電動モータ)
21 モータケース
22 永久磁石
23 アーマチュア
24 コイル
25 アーマチュア軸
26 コンミテータ
27 ブラシ
28 ウォーム
30 ギヤユニット部
31 ギヤケース
32 ケースカバー
33 コネクタユニット
34 コネクタ接続部
35 導電部材
36 支持孔
37 ボス部
38 支持孔
40 減速機構
41 ウォームホイール
42 ギヤ部
43 本体部
44 段差部
45 ピン孔
46 ピン
47 連結穴
48 連結軸
49 第1樹脂キャップ
50 運動変換機構
51 セクタギヤ
52 ギヤ部
52a 連結軸
53 ピニオンギヤ
54 出力軸
55 セレーション部
56 雄ネジ部
57 連結板
57a,57b 連結孔
58 第2樹脂キャップ
59 第3樹脂キャップ
60 板部材
61 外周部
C1〜C4 回転中心軸
CP 噛み合い部
PHr 歯先円直径
SBr 歯底円直径
PPr,SPr ピッチ円半径
S 空間
SA ピニオンギヤ−セクタギヤ組立体

Claims (3)

  1. 電動モータと前記電動モータの動力を出力する出力軸とを備え、前記出力軸の先端側に取り付けられるワイパアームを揺動駆動するワイパモータであって、
    前記電動モータにより回転駆動されるウォームと、
    前記ウォームと噛み合うギヤ部および前記ギヤ部よりも小径でかつ軸方向寸法が大きい本体部を有するウォームホイールと、
    前記ギヤ部と前記本体部との間に形成される段差部と、
    前記出力軸の基端側に一体回転可能に設けられるピニオンギヤと、
    一端側が前記ピニオンギヤと噛み合い、他端側が前記本体部の回転中心軸から離れた連結軸に連結されるセクタギヤと、
    前記電動モータに接続され、前記ウォーム、前記ウォームホイール、前記ピニオンギヤおよび前記セクタギヤを収容する有底状のギヤケースと、
    前記ギヤケースの開口部を閉塞するケースカバーと、
    前記ケースカバーと、前記ピニオンギヤおよび前記セクタギヤとの間に設けられ、前記ピニオンギヤと前記セクタギヤとの噛み合いを保持する連結板と、
    前記出力軸に設けられ、前記出力軸の軸方向に沿う前記連結板とは反対側から前記ピニオンギヤおよび前記セクタギヤを部分的に覆い、外周部が前記段差部に配置される板部材とを備えることを特徴とするワイパモータ。
  2. 請求項1記載のワイパモータにおいて、前記板部材を円盤状に形成し、前記板部材の直径寸法を、少なくとも前記ピニオンギヤと前記セクタギヤとの噛み合い部を覆う直径寸法に設定することを特徴とするワイパモータ。
  3. 請求項2記載のワイパモータにおいて、前記板部材を前記出力軸に固定することを特徴とするワイパモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015037359A (ja) * 2013-08-13 2015-02-23 株式会社ミツバ モータ装置
CN106515667A (zh) * 2016-11-21 2017-03-22 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 一种汽车后雨刮电机的传动结构及汽车后雨刮电机组件
US10374492B2 (en) 2013-03-22 2019-08-06 Mitsuba Corporation Motor apparatus having improved connector unit

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