JP2011032720A - 換気化粧部材及び該換気化粧部材を用いた軒先構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】屋根裏と外気との換気を行うための通気路を容易に確保することができ、軒先構造の部品点数を削減するとともに、作業の手間を軽減することができる換気化粧部材及び該換気化粧部材を用いた軒先構造を提供する。
【解決手段】鼻隠し材1は、繊維補強水硬性組成物の押出成形体であり、曲げ載荷に際して多重亀裂を生じて破壊する性質を有する。この鼻隠し材1の下端には、鼻隠し材1の長手方向に沿って裏面から突出する突出部が形成され、突出部の先端から鼻隠し材1の裏面において上方へ延伸する通気溝14が形成されている。これにより、野縁2と軒天井材3との間に隙間を設けなくとも、屋根裏と外気との換気を行うための通気路を容易に形成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋根の軒先を装飾するとともに、屋根裏と外気との間の換気を行う通気路が形成された換気化粧部材、および、当該換気化粧部材を用いた軒先構造に関する。
従来の軒天井の取り付け等に関する軒先構造としては、特許文献1や特許文献2に開示されているようなものがあった。
特許文献1に記載された軒先構造は、鼻隠しまたは破風板として使用される化粧板部分の裏面に形成された凸部に、多数の換気口が設けられた換気材部分を嵌合させた状態で、換気材部分に形成された軒天係合用凹部を軒天井に嵌合させ、化粧板部分の裏面を下地材に当接させる。そして、スクリュー釘により、化粧板部分を下地材に固定することで軒先を構築する。
また、特許文献2に記載された軒先構造は、垂木及び軒天野縁の先端に下地を取り付け、軒天野縁及び下地の下面に通気胴縁を取り付けている。そして、通気胴縁に軒天を固定することで、軒天野縁及び下地と、軒天との間に、通気胴縁の厚さ分の隙間を設けている。また、下地に固定されるあご付き窯業系軒先カバー部材(以下、「あご付きカバー部材」という)の、あごの上面にはあご溝が形成されており、あごの上面と、軒天の下面とが接触し、かつ、あご付きカバー部材の裏面に軒天の縁が当接しないように、あご付きカバー部材を下地に取り付けている。これにより、軒天の縁とあご付きカバー部材の裏面との間に隙間が形成される。
上述したあご溝は、あごの基端から先端まで形成されており、あご付きカバー部材の長手方向に沿って、一定間隔を置いて多数形成されている。よって、あご溝から、軒天の縁とあご付きカバー部材との隙間を抜け、さらに、通気胴縁によってできた野縁と軒天との隙間を通過する通路が形成され、この通路によって屋根裏と外気との換気が行われる。
特開2007−092303号公報 特許第4094509号公報
ところで、特許文献1に記載された軒先構造においては、屋根裏と外気との換気を行うための通路を形成するために、化粧板部分と換気材部分とに分けて、鼻隠しを構成しているため、作業現場で鼻隠しの組立作業を行う必要があり、鼻隠しが大型化して取付作業も大掛かりになりがちであった。また、特許文献2に記載された軒先構造においては、屋根裏と外気との換気を行うための通路を形成するために、野縁と軒天との間に間隔を設ける必要があるため、野縁に通気胴縁を取り付けなければならず、材料費や作業工数の増加を招く結果になっていた。
また、上述した従来の軒先構造においては、いずれも下地材に鼻隠しを取り付ける構造になっているため、垂木などに長尺平板状の下地材を取り付けた後に、当該下地材に鼻隠し材を取り付けなければならない。よって、同様の取り付け作業を二度行うことになり、手間がかかるとともに、各々の取り付け作業に相当の労力を必要としていた。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、屋根裏と外気との換気を行うための通気路を容易に確保することができ、軒先構造の部品点数を削減するとともに、取り付け作業の手間を軽減することができる換気化粧部材及び該換気化粧部材を用いた軒先構造を提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明は、屋根の軒先を装飾するとともに、野縁に固定された軒裏天井が介在する状態で、換気を行うための通気路が形成された換気化粧部材であって、
該換気化粧部材は、
前記軒先に固定される長尺板状の化粧板部と、
前記化粧板部の長手方向に沿って前記化粧板部の裏面から突出するように、前記化粧板部とともに一体成形され、該突出した部位の上面が、前記軒裏天井と対向する突出部と、
前記突出部の上面において前記突出部の先端から基端へ至り、前記化粧板部の裏面において前記突出部の基端から前記化粧板部の短手方向に沿って延伸する溝と、を有し、
前記化粧板部を、前記野縁を含む軒先へ固定したときに、該野縁の上面よりも高くなる位置に、前記化粧板部の裏面における前記溝の端部を形成し、該溝を前記通気路の一部としたことを特徴とする。
本発明によれば、長尺板状の化粧板部の裏面において、化粧部材の長手方向に沿って突出部が形成され、突出部の上面においてその先端から基端へ至り、さらに化粧部材の裏面において、突出部の基端から化粧部材の短手方向に沿って延伸する溝が形成されている。また、当該溝の化粧板部裏面における端部は、化粧板部が軒先に固定された状態において、野縁の上面よりも高い位置に達している。これにより、通気胴縁などを用いて野縁と軒裏天井との間に隙間を設けなくても、突出部の先端から、化粧板部裏面において野縁よりも高い位置まで連通する通気路を形成することができる。また、化粧板部と突出部は、一体成形されているため、部品点数を削減できるとともに、軒先への取付作業を容易にすることができる。
また、本発明は、前記換気化粧部材が、曲げ載荷に際して多重亀裂を生じる性質を備えた繊維補強水硬性組成物を押出成形してなることを特徴とする。
本発明によれば、繊維補強水硬性組成物の押出成形体を、上述した換気化粧部材として用いるため、化粧板部と突出部との一体化が容易になるとともに、破風板や鼻隠しなどの屋外に設置される化粧部材として十分な耐久性および強度を得ることができる。また、繊維補強水硬性組成物が、曲げ載荷に際して多重亀裂を生じる性質を備えているため、換気化粧材を釘やビスなどによって軒先に固定した場合において、当該釘やビスなどによる固定部分にモーメントが加えられたとしても、換気化粧材が破断してしまうことがない。特に、溝形成により薄肉化された部分に、釘打ちやビス打ちを行う場合おいても、不具合の恐れが少ない。
さらに、上述した繊維補強水硬性組成物は、曲げ載荷に際して多重亀裂を生じる性質を備えていることから、打ち込まれた釘やビスなどの保持強度が高く、樋などの取り付けに際し、釘やビスなどを用いて、換気化粧材に直に樋などを固定し、かつ、固定された状態を保つことができる。よって、従来は、換気化粧材が固定された下地材に、樋などの付帯物を固定していたのに対し、本発明においては、換気化粧材に固定することができるため、軒先構造から下地材を省くことが可能となる。
また、本発明は、屋根の軒先構造であって、
前記屋根の軒先に固定された上述した本発明の換気化粧部材と、
前記換気化粧部材における化粧板部の裏面側に直に固定された野縁と、
前記野縁に固定された軒裏天井と、を有し、
前記換気化粧部材における突出部と前記野縁とが対向する部位において、前記軒裏天井の縁部が介在することを特徴とする。
本発明によれば、屋根の軒先に上述した本発明の換気化粧部材が固定され、その換気化粧部材の化粧板部裏面に直接、野縁が固定される。これにより、野縁と換気化粧部材の突出部には、互いに向き合う部位が生じるが、その部位には、軒裏天井の縁が介在している。このような軒先構造においては、野縁と軒裏天井との間に隙間は生じないが、換気化粧部材の突出部の上面から化粧板部の裏面にかけて形成された溝によって、突出部先端から、化粧板部の裏面において野縁の上面よりも高い位置まで、通気路が形成されることから、屋根裏と外気との換気が可能になる。
また、本発明によれば、換気化粧材を、例えば垂木に直接固定することによって、下地材を取り付ける必要がなくなるため、軒を構成する部品点数を削減することができるとともに、軒を構築する際の作業工数を軽減することができる。さらに、換気化粧部材として、上述した繊維補強水硬性組成物を押出成形したものを用いることで、化粧板部と突出部とを容易に一体化することができ、また、下地材によらず、換気化粧部材のみで樋などの付帯物を、釘やビスなどを用いて支持することができる。
また、本発明は、上述した軒先構造において、前記換気化粧部材を、屋根を支える垂木の先端に取り付けられた鼻板に固定し、
前記野縁を、前記鼻板の下端と間隔を置いた状態で、前記化粧板部の裏面側に直に固定したことを特徴とする。
本発明によれば、いわゆるツーバイフォー工法において必須となる、垂木の先端に取り付けられた鼻板に、上述した本発明の換気化粧部材が固定される。また、野縁は、鼻板の下端と間隔を置いた状態で、直接、換気化粧部材の化粧板部裏面に固定される。これにより、野縁と軒裏天井との間に隙間がなくても、換気化粧部材の突出部の上面から化粧板部の裏面にかけて形成された溝によって、突出部先端から、化粧板部の裏面において鼻板と野縁との間の位置まで、通気路が形成されることから、屋根裏と外気との換気が可能になる。
また、本発明は、屋根の軒先構造であって、
前記屋根を支える垂木の先端に設けられた下地材と、
前記下地材の裏面に固定された野縁と、
前記野縁に固定された軒裏天井と、
前記下地材の表面に固定された請求項1または2に記載の換気化粧部材と、からなり、
前記換気化粧部材における前記突出部の上面が前記軒裏天井と対向するように、前記化粧板部を前記下地材に固定するとともに、
前記下地材の、前記化粧板部の裏面に形成された前記溝の端部に対応する位置に、貫通孔を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、垂木の先端に下地材が設けられ、当該下地材に野縁及び上述した本発明の換気化粧部材が固定される。さらに、軒裏天井が、当該換気化粧部材の突出部上面と対向するように、野縁に固定される。また、下地材において、換気化粧部材の化粧板部裏面に形成された溝の端部に対応する位置に、貫通孔が設けられている。これにより、突出部先端から、化粧板部の裏面において野縁よりも高い位置まで連通する溝と、下地材に設けられた貫通孔とによって、屋根裏と外気との換気を行う通気路が形成される。よって、通気胴縁のようなスペーサを用いて、野縁と軒裏天井との間に隙間を設けることなく、屋根裏と外気との換気を行うことができる。
また、本発明は、上述したいずれかの軒先構造において、請求項2に記載の換気化粧部材における前記化粧板部の長尺方向に沿って、前記化粧板部の表面にビス留めにより樋を固定したことを特徴する。
本発明によれば、換気化粧部材が、曲げ載荷に際して多重亀裂を生じる性質を備えた繊維補強水硬性組成物の押出成形体からなり、当該換気化粧部材に直接釘やビスなどによって樋を固定している。このため、換気化粧部材の裏側に下地材を設けることなく樋を固定することができる。また、換気化粧部材の裏側に下地材が設けられている場合は、当該下地材の存在を意識することなく、換気化粧部材の所望する箇所に樋を固定することができる。
本発明の換気化粧部材および軒先構造によれば、屋根裏と外気との換気を行うための通気路を容易に確保することができ、軒先構造の部品点数を削減するとともに、取り付け作業の手間を軽減することができることができる。
本発明に係る軒先構造の一実施形態を示す図である。 同軒先構造に用いられる鼻隠し材の外観構成を示す図である。 同鼻隠し材を垂木に取り付ける手順を説明するための説明図である。 同鼻隠し材を垂木に取り付けた状態を示す図である。 同鼻隠し材に取り付ける野縁の位置を示す図である。 同鼻隠し材を用いた軒先構造における通気路について説明するための説明図である。 同鼻隠し材を、ツーバイフォー工法によって構築した軒先構造に適用した場合の一実施形態を示す図である。 同鼻隠し材を、下地材を含む軒先構造に適用した場合の一実施形態を示す図である。
以下、本発明に係る換気化粧部材および当該換気化粧部材を用いた軒先構造の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る軒先構造の一実施形態を示す図である。図1に示す軒先構造においては、本発明に係る換気化粧材を鼻隠し材として用いている。図1に示す軒先構造100においては、垂木4の上に、野地板5を敷いて瓦などの屋根化粧材6を載せ、屋根化粧材6の下端において、野地板5との間に、水切り板7の上辺が挟み込まれている。また、鼻隠し材1の上部には、予め下孔が設けられており、当該下孔にビス30を貫通させて垂木4に直接固定することによって、鼻隠し材1を垂木4に強固に固定している。
鼻隠し材1の下部には、同様にビス30を用いて野縁2がビス留めされており、当該野縁2の下面には軒天井材3が固定されている。さらに、鼻隠し材1の表面には、樋取り付け用金具9によって樋8が直接取り付けられている。この樋取り付け用金具9は、ビス31によって鼻隠し材1に取り付けられており、ビス31の先端が、鼻隠し材1の裏側から突出するように打ち付けられている。なお、ビス31の先端は、必ずしも鼻隠し材1の裏面から突出させる必要はない。また、ビス31の取付位置によってはビス31が垂木4にかかる場合があるが、何ら差し支えはない。
鼻隠し材1は、セメント系押出成形体からなり、曲げ載荷に際して、好ましくは引張応力の作用に対しても、多重亀裂を生じて破壊する高い靭性を有するものである。具体的には、鼻隠し材1として、繊維補強水硬性組成物の押出成形体を採用し、これにより曲げ載荷に際して多重亀裂を生じて破壊する性質を持たせている。また、鼻隠し材1は、繊維補強水硬性組成物によって構成されているため、ビス打ちによりその表面に直接、別部材を保持固定することができる。
ここで、「多重亀裂」とは次のことを意味する。通常のセメント成形体では、曲げや引っ張り応力が印加されてセメント成形体に最初の亀裂が入ると、その亀裂部に応力が集中して、そのまま破断に至る。すなわち応力−歪曲線が直線となる弾性変形の段階で破断に至る。このため通常のセメント成形体は、エネルギー吸収能が低く、脆性破壊を呈する。これに対して、繊維補強水硬性組成物の押出成形体では、最初の亀裂が入った後も、直ちに材料全体の破断に至らず、最初の亀裂に続いて複数の亀裂が発生する現象が現れる。これを多重亀裂という。多重亀裂が発生すると、応力が分散されるため、最初の亀裂発生後も増加する荷重に耐えて、大きな歪に至るまで破壊されず、高いエネルギー吸収能と高い靱性を示す。このような多重亀裂性能は、繊維補強水硬性組成物の押出成形体から長さ500mmの試験片を採取し、支点間距離が400mm、クロスヘッド速度が5mm/minという条件で3点曲げ試験を行い、応力−撓み曲線を得ることで確認することができる。
鼻隠し材1は、より詳しくは、少なくとも水硬性セメントを含むマトリックスに、繊維を配合・補強してなる繊維補強水硬性組成物を押出成形してなるものである。マトリックスは好ましくは、シリカ質原料、パルプおよび水溶性セルロースを含み、また更に、減水剤などの混和剤、鉱物繊維および軽量骨材が配合されてもよい。
鼻隠し材1に使用される水硬性セメントは、水との反応により硬化体を形成できる限り、特に限定されず、例えば、各種ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、アルミナセメント、シリカセメント、マグネシアセメント、硫酸塩セメント等をすべて含む。
シリカ質原料としては、珪石粉、高炉スラグ、珪砂、フライアッシュ、珪藻土、シリカヒューム、非晶質シリカ等を使用することができる。好ましくは、建築用役物の強度向上および寸法安定性に寄与する点から、珪石粉、珪砂である。これらのシリカ質原料として好ましくは比表面積(JIS R 5201に記載の方法による)が3000〜15000cm/gのものを使用する。シリカ質原料は水硬性セメント100重量部に対して40〜100重量部、好ましくは50〜80重量部の割合で配合される。
パルプは、綿パルプまたは木材パルプ等の天然パルプが好ましい。天然パルプであれば特に限定されず、バージンパルプのみならず古紙からの再生パルプも使用できる。また木材パルプの場合、木材の組織からリグニンを化学的に取り除いた化学パルプ、木材を機械的に処理した機械パルプのいずれも使用できる。パルプは繊維長が0.05〜10mmのものが好ましい。パルプは水硬性セメント100重量部に対して1.0〜80重量部、好ましくは2.0〜30重量部の割合で配合される。1.0重量部より少ないと補強効果を発揮できず、また80重量部より多いと分散不良となる。
水溶性セルロースとしては、メチルセルロース、エテルセルロース等のアルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメテルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエテルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース等を例示することができる。水溶性セルロースは、後述する水硬性組成物の各成分を混合・混練し、押出成形する際に、混練物に粘性を付与し、成形性を向上させるものである。水溶性セルロースは水硬性セメント100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは2〜7重量部の割合で配合される。0.1重量部より少ないと可塑性がなく成形できない。一方10重量部より多い場合にはコストの上昇を招くだけであり、効果の向上は期待できない。
鉱物繊維としては、セピオライト、ワラストナイト、タルク、アタパルジャイト、ロックウール等を例示することができる。鉱物繊維は水硬性セメント100重量部に対して0〜40重量部、好ましくは3〜25重量部の割合で配合される。鉱物繊維が40重量部より多いと強度が低下するので好ましくない。
軽量骨材としては、火山れきなどの天然軽量骨材、焼成フライアッシュバルーンなどの人工軽量骨材、真珠岩パーライト、黒曜石パーライト、バーミキュライトなどの超軽量骨材、膨張スラグなどの副産物軽量骨材を使用することができる。好ましくは、比重を0.06〜0.5に設定できる真珠岩パーライト、黒曜石パーライト、バーミキュライトである。
また、鼻隠し材1の原料となる水硬性セメントに配合される繊維は、配合することによってセメント成形体に、曲げ載荷時、好ましくは引張応力が加えられた場合にも、多重亀裂を起こさせ得る補強繊維であれば、特に制限されない。この補強繊維としては、例えば、ポリピニルアルコール系繊維(PVA繊維)、ポリプロピレン系繊維(PP繊維)、ポリエチレン系繊維(PE繊維)、アラミド繊維、アクリル繊維、炭素繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維等が挙げられる。また、製造コストを低減し、多重亀裂をより有効に起こす観点から、PE繊維、PP繊維またはPVA繊維が好ましい。特に、樋8を保持する上で有効な強度発現の観点から、PVA繊維がより好ましい。
これらの繊維は、繊維長が3〜100mm、繊維径が5〜200μm、アスペクト比が100〜1000となっている。これらの数値範囲に対して、繊維長がより短い、繊維径がより大きい、またはアスペクト比がより小さい場合は、曲げ応力が付加された状態において、最初に亀裂が生じたときに、繊維が架橋しても応力を負担することができない。よって、繊維がすぐに引き抜け、多重亀裂が発生する前に破壊されてしまう。一方、上述した数値範囲に対して、繊維長がより長い、繊維径がより小さい、またはアスペクト比がより大きい場合は、曲げ応力が付加された状態において、繊維の引き抜けよりも先に、繊維自体が破断してしまうために多重亀裂が発生しない。
ここで、繊維の「アスペクト比」とは、繊維長を繊維断面の面積と同面積を有する相当円の直径で除した値である。
PP繊維を使用する場合は、繊維長が3〜15mm、好ましくは6〜12mm、繊維径が5〜40μm、好ましくは10〜30μm、アスペクト比が150〜1000、好ましくは260〜700であることが望ましい。
PE繊維を使用する場合は、繊維長が3〜15mm、好ましくは6〜12mm、繊維径が5〜40μm、好ましくは10〜30μm、アスペクト比が150〜1000、好ましくは200〜700であることが望ましい。
PVA繊維を使用する場合は、繊維長が3〜100mm、好ましくは3〜50mm、より好ましくは3〜15mm、繊維径が5〜200μm、好ましくは10〜100μm、アスペクト比が100〜1000、好ましくは150〜400であることが望ましい。
上述した各種繊維は、硬化後の成形体における体積混入率が1〜10%、好ましくは2〜7%となるように配合される。繊維の体積混入率がより小さいと、最初に亀裂が生じたときに、そこに集中する応力を支えることができず、架橋作用を発揮できない。また、体積混入率がより大きいと、繊維同士の接触部分が増加してセメントとの一体化を妨害するため、十分な補強効果が得られなくなる。
ここで、繊維の「体積混入率」とは、以下の方法によって測定された値を用いている。まず、セメント硬化体を押出方向に対して直角方向に裁断して試験片を採取し、その裁断面を、走査電子顕微鏡を用いて加速電圧25kvで反射電子像を観察する。そして、顕微鏡の視野にある観察面の繊維の断面積の合計を、電子顕微鏡の視野の面積で除した値を、セメント硬化体中の繊維混入率(体積混入率)vfとする。また、上述した繊維混入率vfは、試験片の裁断面中の異なる3箇所の視野について測定した値の平均値を採用している。
鼻隠し材1に用いられる繊維補強水硬性組成物には、上記以外の添加剤として、必要に応じて、マイカ、アルミナ、炭酸カルシウム等のシリカ以外の無機質材料、減水剤、界面活性剤、増粘剤、養生促進剤等を配合することもできる。
また、上述した各種成分を含む繊維補強水硬性組成物を、硬化させるために加える水の配合量は、一般に水硬性セメント100重量部に対して40〜90重量部が好適である。鼻隠し材1は、水を配合した上記の繊維補強水硬性組成物を押出成形機によって成形することによって製造することができる。押出成形は、通常のセメント系組成物用の押出成形機をいずれも使用することができる。例えば、1軸または2軸式のスクリュー式押出成形機から金型を通して押出成形してもよい。また、真空式の押出機は、成形体に含まれる気泡を極力少なくするためにより好ましいタイプである。建築用役物の場合、多くは異型断面形状であるため、一般には用途に応じた異型断面金型が使用される。押出成形された成形体はそのまま自然硬化させてもよいし、高温水蒸気中で促進硬化してもよい。また、成形体物性に問題が生じない範囲で高温高圧のオートクレーブ中で水熱硬化してもよい。
鼻隠し材1は屋根端部に用いられるものであるため、その施工においては、その重量も作業性に大きく影響する。鼻隠し材としての強度及び作業性を考慮すれば、その比重は、0.9〜1.5程度、特に1.0〜1.4程度のものが好ましい。
具体的な繊維補強水硬性組成物の構成例として、ポルトランドセメント100重量部、珪石粉60重量部、パーライト50重量部、パルプ5重量部、PVA繊維8.0重量部(アスペクト比:150、繊維長6mm)、水溶性セルロース6.0重量部に、所望量の水を投入したものの場合、得られた押出成形体の比重は1.2であり、PVA繊維の体積混入率は3.0%である。また、得られた押出成形体の気乾条件におけるビス(コーススレッドφ4.2)引抜き荷重は、2000Nを越えるものであった。
図2は、鼻隠し材1の外観構成を示す図であり、(a)は鼻隠し材1の正面図、(b)は鼻隠し材1を裏面側から見たときの一部斜視図である。鼻隠し材1は、例えば、長手方向Lの寸法が3030mm、高さ方向(短手方向)Hの寸法が150〜300mm程度、厚みTが16mm程度の、断面が略L字形の長尺平板状の部材である。
図2に示すように、鼻隠し材1は、長尺平板の化粧板部10と、化粧板部10の下端において長手方向Lに沿って化粧板部10の裏面10bから突出した突出部11とからなっている。化粧板部10の表面10a(鼻隠し材1の表面でもある)には、鼻隠し材1をビス30により垂木4に固定する際の、ビス留め位置となるビス留め溝12と、鼻隠し材1に野縁2を固定する際のビス留め位置を示すビス留め溝13とが、鼻隠し材1の長手方向に沿って設けられている。
また、鼻隠し材1の裏面側において、突出部11の先端から化粧板部10の裏面10bにかけて連通する通気溝14が、鼻隠し材1の長手方向に沿って一定の間隔で多数形成されている。通気溝14は、突出部11の上面11aにおいて、突出部11の先端から、突出部11と化粧板部10との接合部を通り、化粧板部10の裏面10bにおいて上方へ延伸する、一定の深さを有する溝である。また、通気溝14は、化粧板部10側における端部Eの位置は、野縁2の上面よりも高い位置となるように形成されている(図1参照)。
なお、図2に示した鼻隠し材1において、化粧板部10と突出部11とが成す角度は、直角になっているが、当該角度はこれに限定されることはなく、屋根の傾斜角度、屋根に対する軒天井材の傾斜角度などに応じて、適宜変更しても良い。
次に、鼻隠し材1を用いた軒先構造の施工方法について説明する。図3は、鼻隠し材1を垂木に固定する工程を示す図である。上述したように、鼻隠し材1は断面略L字形の長尺平板部材であり、長手方向Lの寸法が必ずしも取り付け位置の幅寸法に一致しているとは限らない。したがって、図3(a)に示すように、施工現場において、鼻隠し材1の長手方向における寸法を調整するために、破線で示した不要な部分1aを切断する場合もある。
長さ調整された鼻隠し材1は、所定ピッチで設けられている複数の垂木4の軒先側端面4aを被覆するように割付される。割付を行う場合、鼻隠し材1の両端部1bは、図3(b)中、破線で示す垂木4の中心に到達しないように少しずらして割付することが好ましい。なお、この場合、隣り合う鼻隠し材1との間に隙間ができることになるが、当該隙間は、組み立て完了後にシーリング材などで埋める。割付を行った後、鼻隠し材1を垂木4にビス留めする。ビス留めにおいては、鼻隠し材1のビス留め溝12に下孔20を開け、図3(c)に示すように、下孔20に下孔寸法に応じたビス30を用いて、鼻隠し材1を垂木4に固定する。
図4は、鼻隠し材1を垂木4に固定させた状態を示す図である。この状態では、鼻隠し材1は、垂木4から下端部分が垂下された状態に保持される。なお、垂木4に直接固定する場合は、図3(b)に示したように鼻隠し材1の端部近くにビス30を打つ必要があるため、ビス30の打ち込み方によっては、鼻隠し材1に損傷を及ぼす恐れがあるが、前述した繊維補強水硬性組成物の性質により、ビスの打ち込みによる不具合が少ないため、垂木4に直接固定するのが容易となる。
次に、鼻隠し材1における化粧板部10の裏面10bに直接、野縁2を固定する。野縁2は、鼻隠し材1の裏面において、鼻隠し材1の長手方向に沿って設けられる長尺の部材であり、軒天井材3を固定するために設けられる。野縁2の鼻隠し材1に対する取り付け位置は、用いられる軒天井材3の厚み寸法によって異なる。具体的には、野縁2の下面と突出部11の上面11aとの間隔d(図5参照)が、軒天井材3の厚み寸法に2、3mm加えた距離となるように、野縁2を鼻隠し材1に固定することが好ましい。また、野縁2の厚み寸法は、鼻隠し材1の表面に形成されたビス留め溝13に対応する位置に、野縁2が存在し、かつ、野縁2および軒天井材3によって化粧板部10の裏面10bに形成された通気溝14を塞いでしまわないように決定する。
具体的には、図5(a)に示すように、厚み寸法が大きい軒天井材3aを用いる場合は、野縁2の上面の位置が端部Eの位置よりも低くなるように、野縁2の厚み寸法を決定する。また、この場合、軒天井材3aの厚み寸法は、突出部11の上面11aの位置からビス留め溝13の下辺位置までの長さよりも小さくなるように決定するのが好ましい。一方、図5(b)に示すように、厚み寸法が小さい軒天井材3bを用いる場合は、野縁2の上面の位置が、少なくともビス留め溝13の上辺位置と同位置になるように、野縁2の厚み寸法を決定する。
このようにして位置決めされた野縁2は、鼻隠し材1にビス留めされる。ビス留めにおいては、鼻隠し材1のビス留め溝13に下孔(図示なし)を開け、当該下孔に下孔寸法に応じたビス30を用いて、鼻隠し材1に野縁2を固定する(図1参照)。なお、野縁2は構造設計の都合で梯子状に組まれる場合もあり、野縁2の他端(図1中、右側端部(図示略))は建物躯体側に固定される場合が多い。
次に、図1に示すように野縁2の下面に軒天井材3を固定する。このとき、軒天井材3は、その縁の部分を、突出部11の上面11bと、野縁2の下面とが対向する箇所に嵌入するように配置する。すなわち、突出部11の上面11bと、野縁2の下面との間に、軒天井材3の縁部を介在させるように配置する。このように、突出部11の上面11bと、野縁2の下面との間に、軒天井材3を嵌め込むことにより、軒天井材3を固定する際の仮固定が容易になる。
次に、鼻隠し材1の表面に樋8を取り付ける。樋8の取り付けにおいては、樋取り付け用金具9を鼻隠し材1の表面10aにビス留めして固定し、当該樋取り付け用金具9に樋8を取り付ける(図1参照)。前述したように、鼻隠し材1は、曲げ載荷に際して多重亀裂を生じて破壊する性質を示すため、ビス留めした部分にモーメントが加わったとしても、鼻隠し材1が割れることがない。したがって、下地材を設けることなく、鼻隠し材1に直接ビス留めすることができる。また、上述した性質により鼻隠し材のビス保持強度が高いため、雨樋等を直接取り付けて保持することも可能となる。
ここで、図1に示す軒先構造において、屋根裏と外気とを換気するための通気路について、図6を参照して説明する。図6は、図1に示した軒先構造を、鼻隠し材1の裏面側から見た状態を模式的に示した図である。この図において、図1および図2に示した各部と同じものについては同一の符号を付し、その詳しい説明を省略する。
上述した通気路は、野縁2、軒天井材3、および、通気溝14によって形成される。この通気路において、軒天井材3の下面側(外気側)の開口14aは、図6に示すように、突出部11の先端部分において、通気溝14の端部と軒天井材3とによって囲まれた領域となる。また、野縁2の上面側(屋根裏側)の開口14bは、化粧部材10の裏面10bにおいて、通気溝14の端部と野縁2とによって囲まれた領域となる。これにより、図1中、矢印で示すように、外気は突出部11の先端から、通気溝14と野縁2および軒天井材3とによって形成された通気路に進入し、化粧部材10の裏面10b側における通気溝14の端部から屋根裏へと至る。この通気路は、鼻隠し材1の断面形状と同様、略L字形となるため、外部から雨水などが浸入しづらく、野縁2を腐蝕させにくい形状になっている。
次に、図7を参照して、ツーバイフォー工法(木造枠組壁構法)によって構築した軒先構造に、鼻隠し材1を適用した場合の一実施形態について説明する。ここで、図1に示した軒先構造100と同一の部材については、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図7に示す軒先構造が、図1に示した軒先構造100と異なる点は、垂木4の先端に、紙面奥方向が長手方向となる、長尺平板状の鼻板40が取り付けられている点である。ツーバイフォー工法においては、垂木4の先端に鼻板40を取り付けることが必須となっているため、軒先における鼻隠し材1の取り付けは、鼻板40に対して行われることになる。ここで、鼻板40の高さ方向(図1中、上下方向)における寸法は、鼻板40を垂木4に取り付けたとき、鼻板40の下端が、化粧板部10の裏面10b側における通気溝14の端部Eに達することがないように定める。
図7に示した軒先構造においては、外気は、突出部11の先端から、通気溝14と野縁2および軒天井材3とによって形成された通気路に進入し、化粧部材10の裏面10b側における通気路の開口14bから、鼻板40と野縁2との間を抜けて屋根裏へと至る(図7中、矢印参照)。このように、ツーバイフォー工法によって構築された軒先構造に対しても、鼻隠し材1を適用させることができ、外気と屋根裏とを換気するための通気路を、特別な部材を使用することなく確保することができる。
次に、図8を参照して、従来の下地材を含む軒先構造に、鼻隠し材1を適用した場合の一実施形態について説明する。ここで、図8(a)は、本実施形態の軒先構造を示す側断面図、(b)は(a)において、下地材の裏側から(図8(a)中、矢印アの方向から)見たときの図である。また、図1に示した軒先構造100と同一の部材については、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図8に示す軒先構造が、図1に示した軒先構造100と異なる点は、垂木4の先端に、紙面奥方向が長手方向となる長尺平板状の下地材50が取り付けられ、この下地材50に野縁2が固定されている点である。また、下地材50には、通気溝14などによって形成される通気路の、化粧板部裏面10b側の開口14bに対向する位置に、貫通孔51が穿設されている。この貫通孔51の形状は、特に限定されず、たとえば図8(b)に示すように、1つの開口14bに対向する丸穴51aのようなものであっても、複数(同図においては2つ)の開口14bに対応する長丸穴51bのようなものであってもよい。なお、図5(b)においては、下地材50に丸穴51aおよび長丸穴51bが混在して設けられているが、いずれか一方の貫通孔を設けるようにしても良い。
図8に示した軒先構造においては、外気は、突出部11の先端から、通気溝14と下地材50および軒天井材3とによって形成された通気路に進入し、化粧部材10の裏面10b側における通気路の開口14bから、貫通孔51を抜けて屋根裏へと至る(図8(a)中、矢印イ参照)。このように、下地材50を含む軒先構造においても、鼻隠し材1を適用させることができ、外気と屋根裏とを換気するための通気路を、特別な部材を使用することなく確保することができる。
以上説明したように、本実施形態にかかる換気化粧部材1によれば、化粧板部10と、化粧板部の裏面から突出した突出部11とからなる、略L字形の断面形状を有し、突出部11の先端から化粧板部の裏面へ至り、さらに化粧板部の裏面を上方に向かって延伸する一定の深さを有する通気溝14を形成し、通気溝14の端部Eが、野縁2の上面よりも高い位置になっている。このため、野縁と軒天井材との間にスペーサ等を介在させて隙間を設けなくても、屋根裏と外気との換気を行うための通気路を容易に確保することができる。
また、換気化粧部材1として、曲げ載荷に際して多重亀裂を生じる性質を備える繊維補強水硬性組成物の押出成形体を用いたため、換気化粧部材1に直接ビス留めすることによって、樋8を支持することが可能となり、下地材を用いない軒先構造にすることができる。これにより、下地材を取り付ける作業をなくすことができ、材料費の軽減や作業工数の削減を図ることができる。また、溝形成により薄肉化された部分に、釘打ちやビス打ちを行う場合においても、不具合の恐れが少ない。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
1 鼻隠し材(換気化粧部材)
2 野縁
3 軒天井材
4 垂木
5 野地板
6 屋根化粧材
7 水切り板
8 樋
9 樋取り付け用金具
10 化粧板部
11 突出部
12,13 ビス留め溝
14 通気溝
30,31 ビス
40 鼻板
50 下地材
51 貫通孔
100 軒先構造

Claims (6)

  1. 屋根の軒先を装飾するとともに、野縁に固定された軒裏天井が介在する状態で、換気を行うための通気路が形成された換気化粧部材であって、
    該換気化粧部材は、
    前記軒先に固定される長尺板状の化粧板部と、
    前記化粧板部の長手方向に沿って前記化粧板部の裏面から突出するように、前記化粧板部とともに一体成形され、該突出した部位の上面が、前記軒裏天井と対向する突出部と、
    前記突出部の上面において前記突出部の先端から基端へ至り、前記化粧板部の裏面において前記突出部の基端から前記化粧板部の短手方向に沿って延伸する溝と、を有し、
    前記化粧板部を、前記野縁を含む軒先へ固定したときに、該野縁の上面よりも高くなる位置に、前記化粧板部の裏面における前記溝の端部を形成し、該溝を前記通気路の一部としたことを特徴とする換気化粧部材。
  2. 前記換気化粧部材が、
    曲げ載荷に際して多重亀裂を生じる性質を備えた繊維補強水硬性組成物を押出成形してなることを特徴とする請求項1に記載の換気化粧部材。
  3. 前記屋根の軒先に固定された請求項1または2に記載の換気化粧部材と、
    前記換気化粧部材における化粧板部の裏面側に直に固定された野縁と、
    前記野縁に固定された軒裏天井と、を有し、
    前記換気化粧部材における突出部と前記野縁とが対向する部位において、前記軒裏天井の縁部が介在していることを特徴とする軒先構造。
  4. 前記換気化粧部材を、屋根を支える垂木の先端に取り付けられた鼻板に固定し、
    前記野縁を、前記鼻板の下端と間隔を置いた状態で、前記化粧板部の裏面側に直に固定したことを特徴とする請求項3に記載の軒先構造。
  5. 前記屋根を支える垂木の先端に設けられた下地材と、
    前記下地材の裏面に固定された野縁と、
    前記野縁に固定された軒裏天井と、
    前記下地材の表面に固定された請求項1または2に記載の換気化粧部材と、からなり、
    前記換気化粧部材における前記突出部の上面が前記軒裏天井と対向するように、前記化粧板部を前記下地材に固定するとともに、
    前記下地材の、前記化粧板部の裏面に形成された前記溝の端部に対応する位置に、貫通孔を設けたことを特徴とする軒先構造。
  6. 請求項2に記載の換気化粧部材における前記化粧板部の長尺方向に沿って、前記化粧板部の表面にビス留めにより樋を固定したことを特徴する請求項3から5のうちいずれか1項に記載の軒先構造。
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