JP2011031568A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Toshiro Sugiyama
敏郎 杉山
Yasuyuki Takanaka
康之 高中
Yoshiyuki Kurita
義之 栗田
Nobumori Shimizu
信盛 清水
Hirotake Kato
大岳 加藤
Manabu Sueoka
学 末岡
Junya Kawase
順也 川瀬
Hideo Fukazawa
秀夫 深澤
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Abstract

【課題】インクジェット記録ヘッド内の空気を効率的に除去可能なインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置は、インクを吐出するインクジェット記録ヘッド100に備えられた第一液室101から、第一流路135、第二液室116、第二流路136、の順に流体を循環させる。第二液室116の容積は、第一液室101の容積と第一流路135の容積との合計以上である。第二液室116には、該第二液室116の中の空気を排出するポンプ330と、該第二液室116の中に供給されるインクが収容されたインクタンク200と、が接続される。このインクジェット記録装置では、第二液室116の中の空気がポンプ330によって排出されるとともに、第二液室116の中にインクタンク330からインクが供給される。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関する。
一般的なインクジェット記録装置では、用紙などの記録媒体上を往復動するキャリッジに搭載されるインクジェット記録ヘッドが利用される。このようなインクジェット記録装置では、キャリッジの往復動に連動した制御の下に、インクジェット記録ヘッドの吐出ノズルからインク滴を吐出させることによって記録媒体上に画像(文字などを含む。)を形成する。インクジェット記録ヘッドにはインク補給容器(以下、「インクタンク」という。)から適宜インクが補給される。
インクジェット記録装置では、取り替えることが可能なインクタンクがインクジェット記録装置本体に収容され、インクタンクは柔軟な素材で中空に形成された流体導管によってインクジェット記録ヘッドに接続される。このようなインクジェット記録ヘッドでは、記録媒体の重力方向上方(以下、単に「上方」とも言う。)にインクジェット記録ヘッドが配置され、インクジェット記録ヘッドが重力方向下方(以下、単に「下方」とも言う。)にインク滴を吐出する。インクジェット記録ヘッドは、吐出ノズル内のインクが外気との境界に良好なメニスカスを形成している状態で、良好なインク滴を吐出することが可能である。吐出ノズル内のインクに良好なメニスカスを形成させることは、たとえば、インクジェット記録ヘッド内を所定の微負圧に維持することにより実現できる。そのため、インクジェット記録装置には、インクジェット記録ヘッド内を微負圧にするための負圧室が設けられているものがある。
ところで、インクジェット記録ヘッド内には、様々な要因により空気が入り込むことがある。インクジェット記録ヘッド内に空気が入り込むと、インクジェット記録装置に不具合が発生することがある。たとえば、インクジェット記録ヘッド内の空気が吐出ノズルに入り込んだ場合には、吐出ノズルからインク滴を良好に吐出できなくなり、記録不良が発生することがある。また、空気が入り込んだインクジェット記録ヘッドが温度上昇すると、インクジェット記録ヘッド内の空気が熱膨張し、インクジェット記録ヘッド内の圧力が正圧になることがある。この場合、吐出ノズル内のインクは、メニスカスを形成せずに、吐出ノズルの外に流出してしまう。
インクジェット記録ヘッド内への空気の混入は、たとえば、以下の場合に発生する。
・インクタンクを交換する際にインクタンクの接続部が大気に開放される場合
・空気が流体導管などのインク経路を形成する物質そのものを長時間かけて透過する場合
・インクそのものに溶存する空気が周囲条件の変化に伴い集積する場合
・インク吐出の際に吐出ノズルから空気が入り込む場合
・インクジェット記録ヘッド内の空気が周囲温度の下降により収縮し、インクジェット記録ヘッド内の圧力が大きな負圧となり、空気が吐出ノズルから吸い込まれる場合
このように、インクジェット記録ヘッド内には、様々な場合に空気が混入してしまう。したがって、インクジェット記録装置は、インクジェット記録ヘッド内に混入した空気を除去するための機構を備えていることが望ましい。
図8は、インクジェット記録ヘッドに混入した空気を除去可能なインクジェット記録装置の概略図である。このインクジェット記録装置は、インクジェット記録ヘッド700に備えられた第一液室701とは分離して設けられた負圧室(第二液室)710を有している。第一液室701と負圧室710とは第一流路735および第二流路736によって接続されている。第一流路735には、ダイヤフラムポンプ721a,721bと一方向弁730,731とが設けられている。このインクジェット記録装置では、ダイヤフラムポンプ721a,721bを駆動させることで、第一液室701、第一流路735、負圧室710、第二流路736の順に流体を循環させる動作を行うことができる。したがって、この動作により、第一液室701内に溜まった空気を図8のA方向に第一流路735を通過させて負圧室710に送り出すことが可能である。その際、第一液室701から負圧室710に送り出された空気と同量のインクが、負圧室710から第二流路736を介して第一液室701に補充される。負圧室710内に送り出された空気は、ポンプ930で吸引することにより除去可能である。このように、このインクジェット記録装置では、インクジェット記録ヘッド700の第一液室701内の空気を除去することができる。
特開2006−123188号公報
しかしながら、インクジェット記録装置の負圧室は、一般的に、装置の小型化のためインクジェット記録ヘッドの第一液室に比べて小さく形成される。そのため、図8に示したインクジェット記録装置では、第一液室701の容量が負圧室710の容量より大きい。したがって、第一液室701内に多くの空気が溜まっている場合、第一液室701の中の空気をすべて負圧室710に送り出そうとすると、負圧室710内に収まりきらない空気が第二流路736を通って第一液室701に戻ってしまう。つまり、このような構成では、一回の循環動作によっては第一液室701内の空気を十分に除去することができない。
そこで本発明は、インクジェット記録ヘッド内の空気を効率的に除去可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出するインクジェット記録ヘッドに備えられた第一液室に対して第二液室が第一流路および第二流路によって連通され、前記第一液室、前記第一流路、前記第二液室、前記第二流路、の順に流体を循環させるインクジェット記録装置であって、前記第二液室の容積は、前記第一液室の容積と前記第一流路の容積との合計以上であり、前記第二液室には、該第二液室の中の空気を排出するポンプと、該第二液室の中に供給されるインクが収容されたインクタンクと、が接続され、前記第二液室の中の空気が前記ポンプによって排出されるとともに、前記第二液室の中に前記インクタンクからインクが供給されることを特徴とする。
本発明によれば、インクジェット記録ヘッド内の空気を効率的に除去可能なインクジェット記録装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の簡略図である。 図1に示したインクジェット記録装置の概略構成図である。 図1に示したインクジェット記録装置の概略構成図である。 図1に示したインクジェット記録装置の概略構成図である。 図1に示したインクジェット記録装置の概略構成図である。 図1に示したインクジェット記録装置の概略構成図である。 図1に示したインクジェット記録装置の概略構成図である。 一般的なインクジェット記録装置の概略構成図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。
[実施例]
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の簡略図である。このインクジェット記録装置では、インクジェット記録ヘッド100が流体導管250を経由してインクタンク200に接続される。インクタンク200は取り替え可能である。インクタンク200内のインクは、加圧ポンプ210によりインクタンク200から押し出され、流体導管250などを経由してインクジェット記録ヘッド100に供給される。インクジェット記録ヘッド100に供給されたインクは、インクジェット記録装置制御基板(不図示)の制御の下に記録面601上に搬送された記録媒体600へ吐出される。インクジェット記録ヘッド100は、スライド軸420に沿って移動可能なキャリッジ410に搭載される。キャリッジ410は、キャリッジモーター450、CRベルト430およびプーリー440によりスライド軸420に沿って移動させられ、それに伴いキャリッジ410に搭載されたインクジェット記録ヘッド100が記録面601上を往復動する。
またこのインクジェット記録装置には、インクジェット記録ヘッド100が往復動する記録範囲より外側に回復系300が設けられている。回復系300には、ポンプ330(図2参照)が接続されている。回復系300では、ノズルキャップ310(図2参照)がインクジェット記録ヘッド100に接合され、ポンプ330が発生させる負圧によりインクジェット記録ヘッド100の吐出ノズル105(図2参照)内のインクを吸引除去する。インクが吐出ノズル105内に溜まったまま放置されると、吐出ノズル105内のインクが増粘することにより吐出不良が生じることがあるが、このインクジェット記録装置では回復系300によってこのような不具合を防止できる。
記録面601の下方にはロール状の記録媒体600が回転自在に支持されている。記録媒体600はガイド460およびLFローラー群470によりプラテン490上にある記録面601に搬送される。このインクジェット記録装置では、インクジェット記録ヘッド100が記録面601上を往復動しながらインクを吐出して記録面601上の記録媒体600に記録を行う。その際、記録媒体600はLFローラー群470により記録面601に間欠送りされ、記録媒体600への連続的な記録が行われる。
図2を参照して本実施形態に係るインクジェット記録装置の構成の詳細について説明する。インクタンク200は、柔軟な材料で形成された袋体202と、インク導出口を密閉するゴム栓201と、袋体202を密封するケース205と、を有している。流体導管250の一端には先端が鋭利な中空管であるインク針203が設けられ、流体導管250はインク針203がゴム栓201に差し込まれることで袋体202内に接続されている。これにより、袋体202内に収容されたインクを流体導管250に導出することが可能となっている。また、ケース205には、加圧ポンプ210が接続されている。加圧ポンプ210はケース205内に加圧空気を送ることで袋体202を周囲から押圧し、袋体202に収容されたインクを流体導管250に押し出すことができる。
インクジェット記録ヘッド100は、下方に向けてインクを吐出する吐出ノズル105と、吐出ノズル105にインクを供給する第一液室101と、を有し、第一流路(チューブ)135の一方の端部が第一液室101に接続されている。第一流路135の他方の端部は後述する空気収容部145に接続されている。
また、このインクジェット記録装置は、インク吐出のための微負圧を発生させる負圧室110と、該負圧室110上に設けられた空気収容部145と、を有している。負圧室110と空気収容部145とは連通しており、全体として第二液室116となっている。第二流路(チューブ)136の一方の端部は負圧室110の下部に接続され、他方の端部はインクジェット記録ヘッド100の第一液室101に接続されている。流路135,136の第一液室101への接続には、ゴム栓138a,138bと中空針139a,139bとが用いられている。
第一液室101は、供給フィルターを備えた供給部102を有し、第二流路136からのインクは、供給部102の供給フィルターを通過して、第一液室101内に入る。供給部102の供給フィルターは、ノズル列方向(水平方向)に対して傾斜して取り付けられている。
また、インクジェット記録ヘッド100には、供給部102の供給フィルターの最上部に隣接して、第一流路135に接続された排出口103が設けられている。したがって、記録動作の際などに第一液室101内に入り込んだ空気は、供給フィルター102の傾斜した下面に沿って上方に導かれ排出口103付近に溜まる。
負圧室110には、インクを良好に吐出するための負圧を発生させる機構が設けられている。その負圧発生機構は、可撓性部材111と、該可撓性部材111を押圧する可撓部バネ112と、を有している。可撓性部材111は負圧室110を形成する壁部材の一部を構成している。可撓部バネ112は、アーム161によって保持されている。可撓部バネ112は可撓性部材111の内面を押圧することにより、負圧室110を膨らんだ状態に維持する。すなわち、可撓部バネ112が、負圧室110の容積を増加させるように可撓性部材111を変形させている。これにより、負圧室110内は微負圧状態(たとえば、大気圧より約0.8kPa低い状態)になる。負圧室110内が微負圧状態となると、負圧室110に接続されている第一液室101内も微負圧状態となる。第一液室101内が微負圧状態となると、吐出ノズル105内に良好なインクのメニスカスが形成され、吐出ノズル105から良好なインク滴が吐出されるようになる。
負圧室110には流体導管250からのインクの流入を受けるための供給口113が設けられている。供給口113は、板状に形成された供給開閉弁160によって開閉される。すなわち供給口113と、該供給口113を開閉する供給開閉弁160と、は流体導管250から負圧室110内へのインクの供給を受けるか否かを切り替える供給制御手段を構成する。供給制御弁160は、供給口113を塞ぐ位置より上方の支持部を回動可能に支持され、支持部よりさらに上方の部分がアーム161に接続されている。したがって、供給制御弁160は上述した負圧発生機構と連動する。供給制御弁160は供給口113とは反対側に配置された供給制御弁バネ115の弾性力を受けており、通常時には、供給口113に付勢されて供給口113を閉塞している。
このインクジェット記録装置では、吐出ノズル105からのインクの吐出を行うと、インクジェット記録ヘッド100の第一液室101内のインクが減少するため、第一液室101内は減圧する。第一液室101内が減圧すると、それに伴い第一液室101に接続された負圧室110内も減圧する。負圧室110内が減圧していくと、大気圧である外気が可撓性部材111の外面を押す力が、可撓部バネ112が可撓性部材111の内面を押す力に打ち勝って、可撓性部材111が可撓部バネ112を押し返す。可撓性部材111が可撓部バネ112を押し返すと、可撓部バネ112が縮み、やがて可撓性部材111の内面がアーム161に当接する。その後、可撓性部材111はアーム161を押し動かす。それに伴い、供給制御弁160は、供給制御弁バネ115を収縮させるとともに回動し、供給口113から離間する。これにより供給口113が開放される。
供給制御弁160が供給口113を開放すると、インクタンク200内のインクが流体導管250を通って負圧室110内に流入する。そして、負圧室110内のインク量の増加に伴い、負圧室110内の圧力が増加していき、やがて再び所定の微負圧となる。その際、可撓性部材111は、可撓部バネ112に押されて再び変形し、アーム161から離間して通常時の状態に戻る。また、これに伴い、供給制御弁160も供給口113を閉塞した状態に戻るため、これ以上負圧室110にはインクタンク200内のインクが供給されない。このインクジェット記録装置では、インクジェット記録ヘッド100によるインクの吐出が連続的に行なわれる連続記録動作時には、供給制御弁160が間欠的な開閉動作を繰り返すこととなる。これにより、インクタンク200内のインクが流体導管250を介して負圧室110に安定的に供給され、第一液室101内が所定の微負圧に保たれる。
空気収容部145と第一液室101とを接続している第一流路135は、2つのダイヤフラムポンプ121a,121bを備えている。ダイヤフラムポンプ121a,121bは、柔軟な材料(たとえばゴムなど)で形成されたダイヤフラム122a,122bを備えている。ダイヤフラムポンプ121a,121bは、ダイヤフラム122a,122bの変形を繰り返すことによりダイヤフラム122a,122bの容積を繰り返し増減させる。ここで、ダイヤフラムポンプ121a,121bがダイヤフラム122a,122bの容積の増加および減少をそれぞれ1回ずつ行う動作をポンプ動作と言うこととする。
第一流路135は、ダイヤフラムポンプ121aより第一液室101側に設けられた第一の一方向弁130と、ダイヤフラムポンプ121a,121b間に設けられた第二の一方向弁131と、を有している。一方向弁130,131は、図2のA方向の流体の流れを許容し、A方向とは反対方向の流体の流れを阻止する。つまり、第一の一方向弁130は、第一液室101から第一流路135への流体の流れを許容し、その逆方向の流体の流れを阻止する第一の制御弁として機能する。また、第二の一方向弁131は、第一流路135から空気収容部145への流れを許容し、その逆方向の流れを阻止する第二の制御弁として機能する。
ダイヤフラムポンプ121a,121bは、ポンプ動作の際に、一方の容積を増加させるとき、他方の容積を減少させるように互い違いに駆動する。これにより、第一流路135内に圧力差が発生し、一方向弁130,131の作用によって第一液室101内の流体は図2のA方向に流動する。したがって、ダイヤフラムポンプ121a,121bを駆動することにより、第一液室101−第一流路135−空気収容部145−負圧室110−第二流路136−第一液室101という循環路に流体を循環させることができる。このように、ダイヤフラムポンプ121a,121bおよび一方向弁130,131は、この循環路にインクや空気を循環させる循環手段を構成する。
なお、上述したように、ダイヤフラムポンプ121a,121bは、ポンプ動作中、一方の容積が増加しているときには、他方の容積が減少しており、容積の変化を互いに打ち消し合っている。そのため、ダイヤフラムポンプ121a,121bのポンプ動作中も第一流路135の容積は一定に保たれる。したがって、ダイヤフラムポンプ121a,121bのポンプ動作によっては、負圧発生手段である負圧室110内の圧力は変化しない。
また、このインクジェット記録装置は、空気収容部145から空気を排出するための空気抜き流路181を有している。空気収容部145の上部には排出口114が設けられ、空気抜き流路181は排出口114に接続されている。排出口114の上には、排出口114の開閉を行う押圧弁117が設けられている。押圧弁117は、排出口114に上方から押圧ゴム118を押しあてることによって排出口114を塞ぐ。そして、押圧付勢バネ119を収縮させて押圧ゴム118を持ち上げると、押圧ゴム118は排出口114から離間し、排出口114が開放される。
排出口114はフロート弁機構150によっても開閉される。フロート弁機構150の開閉動作にはフロート140のインクに対する浮力が用いられる。フロート弁機構150は排出口114の下に設けられたフロートシール142を備えている。フロートシール142には排出口114に対向した部分に開口部が形成されている。フロート140は、空気収容部145にインクが入っていない状態ではフロートシール142から離間している。一方、フロート140は、空気収容部145にインクが充填されると、インクに浮いた状態でフロートシール142の開口部に密着する。これにより、フロート弁機構150は閉状態となる。そして、空気収容部145内に空気が入り空気収容部145内のインクが減ると、フロート145からフロートシール142の開口部から離間し、フロート弁機構150が再び開状態となる。
空気抜き流路181の、空気収容部145に接続された端部とは反対側の端部は、負圧源であるポンプ330に接続されている。このインクジェット記録装置では、ポンプ330が、空気収容部145の排気用の吸引手段と、回復系300のノズルキャップ310用の吸引手段と、を兼ねている。ポンプ330とノズルキャップ310との間には開閉弁312が設けられ、ポンプ330と空気収容部145との間には開閉弁322が設けられている。開閉弁312,322によって、ポンプ330の接続先を回復系300と空気収容部145とに切り替えることが可能である。
図3は、本実施形態に係るインクジェット記録装置の記録動作時の状態の一例を示している。図3ではインクで満たされた部分を斜線で示している。図3に示した状態では、インクジェット記録ヘッド100の第一液室101の上部に空気が溜まっている。したがって、このまま記録動作を続けると、吐出不良が起こる可能性がある。そのため、第一液室101内の空気を除去する必要がある。
ここで、本実施形態に係るインクジェット記録装置の、第一液室101内の空気を除去する動作について説明する。このインクジェット記録装置では、第一液室101−第一流路135−空気収容部145−負圧室110−第二流路136−第一液室101という循環路にインクおよび空気を循環させることにより第一液室101内の空気を除去する。以後、この動作を「泡循環」ということとする。
このインクジェット記録装置は、第一液室101内のインクの残量を検知する残検ピン106を有している。残検ピン106は、たとえば、導電性のあるステンレス(SUS)などの材料で形成される。残検ピン106により第一液室101内のインクの残量が所定量以下であることが検出されると、インクジェット記録装置本体内の不図示のCPU(Central Processing Unit)が第一液室101内の空気を除去するための命令を出す。そうすると、まず、ポンプ330によって、空気収容部145内の空気が排出され、空気収容部145内にインクが満たされた状態にされる(この動作の詳細については後述する。)。この状態を図4に示す。
図4に示した状態で、ダイヤフラムポンプ121a,121bが駆動させられ、泡循環が開始する。ダイヤフラムポンプ121a,121bは、不図示の駆動手段によって、上述したように、ダイヤフラム122a,122bの容積の増減の位相が逆になるように繰り返しポンプ動作を行う。そうすると、上述した一方向弁130,131の作用によりA方向にインクが流れる。これにより、第一流路135内が負圧になり、第一液室101内の空気およびインクが順次排出口103から第一流路135に流入する。第一流路135に流入した空気およびインクは、第一流路135を通過し、空気収容部145に送り込まれる。第一流路135から空気収容部145に送り込まれた空気は空気収容部145の上部に溜まる。第一液室101内の空気やインクが第一流路135に流入すると、第一液室101内の圧力が一定に保たれるように、第一流路135に流入した空気およびインクの量と同量のインクが負圧室110から第一液室101にインク流路102を介して供給される。
このように、このインクジェット記録装置では、泡循環を実行すると、空気およびインクが、第一液室101→第一流路135→空気収容部145→負圧室110→第二流路136→第一液室101の順に循環する。その際、空気収容部145に入った空気は、空気収容部145内の上方から溜まっていくため、泡循環の際に空気収容部145が空気で満たされない限り、負圧室110に空気が入り込むことはない。後に詳述するが、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、泡循環の際に空気収容部145が空気で満たされることのない構成となっている。したがって、このインクジェット記録装置では、泡循環の際に空気が負圧室110より下流に流れ込まないため、空気が第二流路136を介して第一液室101に入り込むことを防止できる。この泡循環は、ダイヤフラムポンプ121a,121bが予め決められた一定回数のポンプ動作を行うと終了する。図4に示した状態から泡循環を行った後の状態を図5に示す。
次に、泡循環一回あたりにダイヤフラムポンプ121a,121bにポンプ動作を行わせる回数について説明する。
図4に示した状態から泡循環を行う際には、第一流路135内のインクを空気収容部145に送り出した後に第一液室101内の空気を空気収容部145に送り出すことになる。第一液室101内の空気量は残検ピン106にて第一液室101の液面を検知することにより検出することができる。ここで、第一液室101内の空気量をVa[ml]とし、第一流路135の容積をVs[ml]とする。そうすると、空気収容部145に送り出す必要がある空気およびインクの体積の合計はVa+Vsになる。
ダイヤフラムポンプ121a,121bの能力(1回のポンプ動作あたりの空気収容部145への流体の送出量)をVn[ml/回]とすると、N=(Va+Vs)/Vn回だけダイヤフラムポンプ121a,121bにポンプ動作を実行させれば良いことになる。実際には、マージンを考慮しN+α回のポンプ動作が行われる。
次に、泡循環の際、空気収容部145に流れ込む空気量について説明する。
図4に示したように泡循環前に第一流路135がインクで満たされている場合には、泡循環後には図5に示すように空気収容部145に溜まる空気量はVaのみである。一方、図6に示すように泡循環前に第一流路135にインクが全くない場合には、泡循環後に空気収容部145に溜まる空気量は、Va+Vsになる。したがって、この場合、図7に示すように空気収容部145内にはより多くの空気が溜まる。
さらに、第一液室101内の空気が図6に示す状態よりも少ない場合もある。第一液室101内には、インクが枯渇する寸前まで空気が溜まることが考えられる。すなわち、第一液室101の容積をVf[ml]とすると、第一液室101内に溜まりうる空気の量はVf未満となる。したがって、泡循環の際に空気収容部145に流れ込む空気量は、Vf+Vs未満ということになる。
本実施形態では、空気収容部145を負圧室110の上部に設け、空気収容部145の容量をVf+Vs以上としている。つまり、空気収容部145の容量をVk[ml]とすると、Vk≧Vf+Vsとしている。一方、上述したように泡循環の際に空気収容部145に流れ込む空気量は、Vf+Vs未満である。したがって、泡循環の際に空気収容部145が全て空気で満たされることはない。そのため、このインクジェット記録装置では、空気が負圧室110へ侵入することがなく、空気が第二流路136を介して第一液室101内に入り込むことを防止できる。
次に、泡循環を行う前に空気収容部145から空気を除去する動作について図3を参照して説明する。
まず、開閉弁312,322を閉じた状態でポンプ330を駆動させ、開閉弁322のみを開く。そして、加圧ポンプ210によりインクタンク200内を加圧状態にし、押圧弁117を開く。そうすると、空気収容部145内の空気が図中のB方向へ流れ、空気収容部145内の圧力が低下する。空気収容部145内の圧力が低下すると、負圧室110内の圧力も低下し、上述したように、供給制御弁160が開き、インクタンク200内のインクが負圧室110に流体導管250を介して供給される。
空気収容部145内が大きい負圧になると、第一液室101も同様に大きい負圧になり、吐出ノズル105内のインクのメニスカスが破壊され、吐出ノズル105から第一液室101内に空気を吸い込んでしまうことがある。ここで、吐出ノズル105内のインクのメニスカスが破壊されるようになる第一液室101内の圧力をメニスカス破壊圧力と呼ぶこととする。本実施形態では、吐出ノズル105内のインクのメニスカスが破壊されることを防止するため、第一液室101内の圧力が、メニスカス破壊圧力にならないうちに供給制御弁160が開くように構成されている。メニスカス破壊圧力の大きさは、吐出ノズル105の径、吐出ノズル105の数、インクの物性(表面張力や粘度等)などにより異なる。本実施形態では、メニスカス破壊圧力を約−6kPa(ゲージ圧)に設定し、負圧室110内の圧力が約−2kPa(ゲージ圧)に達すると供給制御弁160が開くように構成されている。この供給制御弁160を開かせる負圧室110内の圧力値の調整は、上述した可撓部バネ112の可撓性部材111に対する押圧力を変更することにより行う。
インクタンク200内のインクが負圧室110に流体導管250を介して流れ込むと、空気収容部145内のインクの液面が上昇する。空気収容部145内のインクの液面の上昇に伴いフロート140も上昇し、空気収容部145がインクで満たされると、図4に示すように、フロート140がフロートシール142の開口部を塞ぐ。これによりフロート弁機構150は閉状態となる。
フロート弁機構150が閉状態となると、空気収容部145内の流体は空気抜き流路181から流出できなくなり、吸引手段330による空気収容部145内の吸引は終了する。その後、押圧弁117および開閉弁322を閉じ、ポンプ330の駆動を停止する。このとき、空気抜き流路181内は負圧状態にあるため、開閉弁322を開き大気開放する。これで、空気収容部145から空気を除去する動作は終了する。
以上説明したように、本実施形態に係るインクジェット記録装置では、一回の泡循環により第一液室101および第一流路135内のすべての空気を空気収容部145に収集することができる。したがって、このインクジェット記録装置では、第一液室101内の空気を効率的に除去可能であり、記録不良を防止することができる。
なお、本実施形態では、負圧室110内に常にインクが満たされた状態にすることができる。これにより、負圧室110内は常に一定の状態となり、負圧室110の負圧発生機構としての機能が安定して発揮される。
しかし、負圧室110内が空気で満たされることがなければ、第一液室101に第二流路136を介して空気が混入することを防止できる。ここで、負圧室110の容積をVn[ml]とする。負圧室110の容積は可撓性部材111が変形することにより変化するが、ここではVnを負圧室110の膨らんだ状態の容積とする。負圧室110は泡循環の際には膨らんだ状態に維持されているため、空気収容部145と負圧室110とを含む第二液室116の容積Vk+VnがVf+Vs以上であれば負圧室110内が空気で満たされることはない。すなわち、Vk+Vn≧Vf+Vsであればよい。さらに、空気収容部145を設けずに、Vk≧Vf+Vsとなるように負圧室110の容積を大きくしても同様の効果を得ることができる。
100 インクジェット記録ヘッド
101 第一液室
110 負圧室
116 第二液室
130 第一の一方向弁
131 第二の一方向弁
135 第一流路
136 第二流路
145 空気収容部

Claims (5)

  1. インクを吐出するインクジェット記録ヘッドに備えられた第一液室に対して第二液室が第一流路および第二流路によって連通され、前記第一液室、前記第一流路、前記第二液室、前記第二流路、の順に流体を循環させるインクジェット記録装置であって、
    前記第二液室の容積は、前記第一液室の容積と前記第一流路の容積との合計以上であり、
    前記第二液室には、該第二液室の中の空気を排出するポンプと、該第二液室の中に供給されるインクが収容されたインクタンクと、が接続され、前記第二液室の中の空気が前記ポンプによって排出されるとともに、前記第二液室の中に前記インクタンクからインクが供給されることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第一流路は、流体を循環させるためのダイヤフラムポンプを備えている、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第二液室は、該第二液室の中を負圧に保つ負圧発生機構を備えている、請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第二液室は、前記負圧発生機構を備えた負圧室と、該負圧室の上方に配置された空気収容部と、により構成されている、請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記空気収容部の容積は、前記第一液室の容積と前記第一流路の容積との合計以上である、請求項4に記載のインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018144416A (ja) * 2017-03-08 2018-09-20 東芝テック株式会社 循環装置及び液体吐出装置

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