JP2011029271A - 薄膜特性測定装置及び方法、並びに、薄膜加工装置及び方法 - Google Patents

薄膜特性測定装置及び方法、並びに、薄膜加工装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の溝によって複数の電極に区画される、絶縁基板上に成膜された導電性薄膜の特性をより細やかに測定することが薄膜特性測定方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、溝を挟んだ2つの電極間の電気的特性を測定するものである。溝を挟む一方の電極における溝に面した沿面側部分と、溝と、溝を挟む他方の電極における溝に面した沿面側部分とでなる部分を、コンデンサとみなして、コンデンサに対する特性測定方法を適用して、溝を挟んだ2つの電極間の電気的特性を測定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、薄膜特性測定装置及び方法、並びに、薄膜加工装置及び方法に関し、例えば、太陽電池における溝切りがなされた後の透明電極を評価する場合に適用し得るものである。
アモスファスシリコンなどの半導体などを用いた薄膜太陽電池は、1枚の透明絶縁基板上に複数の太陽電池セルを並設させて配置している。太陽電池セルは、基板側透明電極と光電変換半導体層と裏面側電極とがこの順に積層された構成を有する。太陽電池セルの製造では、透明絶縁基板上に基板側透明電極となる薄膜を形成した後、レーザビームを照射して薄膜に溝(スクライブ溝)を設け、各セルの基板側透明電極を形成する。その後、光電変換半導体層や裏面側電極の形成処理が実行される。
特許文献1には、薄膜にレーザビームによって溝を形成する際に、レーザビームが照射される位置の膜厚を照射に先駆けて測定しておき、膜厚に応じてレーザビームの照射量を制御することが記載されている。
ところで、基板側透明電極となる薄膜に形成される溝は、当該溝を挟んだ2つの基板側透明電極間を絶縁させるものである。この溝は、薄膜太陽電池において光電変換に寄与しない不感帯となるため、溝の幅を狭くすることが要求されている。しかしながら、溝の幅を狭くすると、微細なカット残りとして斑(まだら)残りや溝の底部での残りが発生して絶縁不良となってしまう確率が増加する。
図1は、斑残りを説明するための図面である。溝切りに用いるレーザビームは、中心部の強度が最も大きく外側に行くに従って強度が弱くなっていく強度分布がガウス分布状の丸ビーム(ガウシャンビーム)が利用される。図1(A)に示すように、レーザビームの照射中心位置を溝の幅の半分程度ずつずらしながら、各位置でレーザビームを照射して、凹部となった部分の長さを徐々に延ばしていき、最終的には溝の全体を形成させる。複数の照射中心位置でのレーザビームの照射がある薄膜位置になされても、ガウス分布状の強度が小さい位置での照射が重なり、しかも、その薄膜位置の膜厚が厚いような場合には、図1(B)に示すように、斑残りが発生する。溝の幅が狭い場合には、斑残り部分と、基板側透明電極の溝に面している沿面との距離が短く、絶縁性が不十分なことも発生し易い。なお、正常と取り扱うことができる程度の斑残りもあるが、斑残りによって短絡が生じる場合は大きな問題である。
薄膜が厚い場合には、斑残りが生じない場合であっても、溝の底部が透明絶縁基板面に到達しないように薄膜が残るカット残りが生じる恐れがある。
そのため、溝を挟んだ2つの基板側透明電極間で短絡しているか否かの検査が実行されている。
特開2005−19818号公報
特許文献1の記載技術によれば、レーザビームが照射される位置の膜厚を照射に先駆けて測定し、膜厚に応じてレーザビームの照射量を制御して、薄膜に溝を形成するようにしているので、カット残りの発生の可能性を低くすることができる。
しかしながら、膜厚の測定のために、膜に電磁波を照射する照射部や、膜を透過した電磁波を計測する計測部等が必要となり(計測した電磁波の特性を膜厚に変換する変換部も必要)、レーザユニットにレーザヘッドに加えて照射部や計測部を搭載しなければならず、装置の構成が大形で複雑なものとなる。溝を形成させる多くの装置では、複数のレーザビームを照射して複数の溝を同時に形成させていく。このような装置では、構成が大形、複雑なレーザユニットを複数近接して配置することは困難なことも多い。
基板側透明電極となる薄膜は成膜工程にもよるが、成膜される透明絶縁基板の長手方向の膜厚変化の方が、透明絶縁基板の幅方向の膜厚変化より大きくなることが多い。溝の形成を透明絶縁基板の幅方向に行う場合であれば、特許文献1の記載技術を適用しても、もともと膜厚変化が小さいのでメリットが小さい反面、追加構成が多く必要であるというデメリットが大きくなる。
また、従来、カット残りが発生することもあり得ることに対する対策は、基板側透明電極間に所定電圧を印加して短絡が生じたか否かを測定し、必要に応じて、短絡部分を除去することであった。
しかしながら、測定結果が短絡の有無だけでは、短絡を生じさせた原因を追及するための情報としては少なく、測定結果を有効な対策にフィードバックできていなかった。
印加する所定電圧にもよるが、絶縁不良が生じていてもその程度が小さいと、短絡していないと判断されてしまう。このような微妙な絶縁抵抗値は、太陽電池セルにて発電した電流を内部で損失させることとなり、結果的には発電効率の低下となってしまう。
上述したように、溝を形成させる多くの装置では、複数のレーザビームを照射して複数の溝を同時に形成させることも行われる。このような装置では、レーザ光源に加えて照射部や計測部を搭載しなければならない特許文献1に記載の技術は適用し難い。また、複数のレーザヘッドを用いて溝の形成を行う場合、複数のレーザヘッドの特性が揃っていることが必要である。測定結果が短絡の有無だけでは、短絡部分の発生が多いレーザヘッドの照射強度だけを強める等の大雑把な調整しかできず、レーザヘッドの特性を高精度に揃えることはできなかった。
仮に、複数のレーザヘッドの特性を揃えたとしても、上述したように、成膜される透明絶縁基板の長手方向の膜厚に変化があれば、カット残り(膜残り)が発生する恐れが残ってしまう。
そのため、基板上に成膜された薄膜に溝が設けられた薄膜の特性をより細やかに測定することができる薄膜特性測定装置及び方法が望まれており、また、その測定結果を取り込んで薄膜の加工にフィードバックし得る薄膜加工装置及び方法が望まれている。
第1の本発明は、絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して平行な複数の溝を形成させて、上記導電性薄膜を複数の薄膜部分に分割した測定対象基板の、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性を測定する薄膜特性測定方法において、上記溝を挟む一方の上記薄膜部分における上記溝に面した沿面側部分と、上記溝と、上記溝を挟む他方の上記薄膜部分における上記溝に面した沿面側部分とでなる部分を、コンデンサとみなして、コンデンサに対する特性測定方法を適用して、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性を測定することを特徴とする。
第2の本発明は、溝を形成させるレーザビームを照射するレーザヘッドが複数存在し、絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して、上記各レーザヘッドがレーザビームを照射して平行な複数の溝を形成させる薄膜加工方法であって、薄膜特性測定方法は、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間をコンデンサと見なして得た電気的特性の測定結果を、上記レーザヘッド毎に統計的処理することにより、上記レーザヘッド間の照射能力のバラツキ情報を得てフィードバックし、このフィードバックされた上記バラツキ情報に基づき、上記各レーザヘッドからのレーザビームの強度を調整することを特徴とする。
第3の本発明は、絶縁性基板上に導電性薄膜を形成させる薄膜加工方法であって、薄膜特性測定方法は、複数の上記溝について得られた、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間をコンデンサと見なして得た電気的特性の測定結果の変化傾向を、上記溝の直交方向について求めて、上記導電性薄膜の上記溝の直交方向の膜厚変化情報を得てフィードバックし、フィードバックされた上記膜厚変化情報に基づき、上記導電性薄膜の膜厚が均一になるように調整を行うこと特徴とする。
第4の本発明は、絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して平行な複数の溝を形成させて、上記導電性薄膜を複数の薄膜部分に分割した測定対象基板の、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性を測定する薄膜特性測定装置において、上記溝を挟む一方の上記薄膜部分における上記溝に面した沿面側部分と、上記溝と、上記溝を挟む他方の上記薄膜部分における上記溝に面した沿面側部分とでなる部分を、コンデンサとみなして、コンデンサに対する特性測定方法を適用して、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性を測定する測定手段を有することを特徴とする。
第5の本発明は、溝を形成させるレーザビームを照射するレーザヘッドが複数存在し、絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して、上記各レーザヘッドがレーザビームを照射して平行な複数の溝を形成させる薄膜加工装置であって、フィードバック元の薄膜特性測定装置は、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間をコンデンサと見なして得た電気的特性の測定結果を、上記レーザヘッド毎に統計的処理することにより、上記レーザヘッド間の照射能力のバラツキ情報を得てフィードバックし、このフィードバックされた上記バラツキ情報に基づき、上記各レーザヘッドからのレーザビームの強度を調整する手段を有することを特徴とする。
第6の本発明は、絶縁性基板上に導電性薄膜を形成させる薄膜加工装置であって、フィードバック元の薄膜特性測定装置は、複数の上記溝について得られた、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間をコンデンサと見なして得た電気的特性の測定結果の変化傾向を、上記溝の直交方向について求めて、上記導電性薄膜の上記溝の直交方向の膜厚変化情報を得てフィードバックし、フィードバックされた上記膜厚変化情報に基づき、上記導電性薄膜の膜厚が均一になるように調整を行う手段を有すること特徴とする。
本発明によれば、基板上に成膜された薄膜に溝が設けられた薄膜の特性を、溝の周囲構成をコンデンサとして見なして測定することにより、細やかに測定することができ、また、その測定結果を薄膜の加工にフィードバックすることができるようになった。
薄膜に対するレーザビームの照射によって溝を形成させた場合に発生し得るカット残り(膜残り)の説明図である。 実施形態の薄膜加工装置と実施形態の薄膜特性測定装置との位置関係を示すブロック図である。 実施形態の透明電極間絶縁抵抗測定装置の構成を、測定対象基板の構成と共に示す説明図である。 実施形態の透明電極間絶縁抵抗測定装置における動作の流れを示すフローチャートである。 レーザスクライバに対するフィードバックがなされない場合の実施形態の透明電極間絶縁抵抗測定装置による、ある1枚の測定対象基板に対する絶縁抵抗の測定結果を示すグラフである。 図5のグラフに対し、絶縁抵抗値の変化傾向を表す曲線を追加したグラフである。 図5の測定時における測定対象基板を基板中心を中心として180度回転させて測定した絶縁抵抗の測定結果を示すグラフである。
(A)主たる実施形態
以下、本発明による薄膜特性測定装置及び方法、並びに、薄膜加工装置及び方法を、薄膜太陽電池の製造に適用した一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(A−1)実施形態の構成
図2は、実施形態の薄膜加工装置と実施形態の薄膜特性測定装置との位置関係を示すブロック図である。実施形態の薄膜加工装置は、薄膜太陽電池における透明絶縁基板(例えばソーダガラス基板)上に形成された基板側透明電極となる薄膜(例えばTCO膜)に、レーザビームを照射して薄膜に溝(スクライブ溝)を設けるレーザスクライバ1であり、実施形態の薄膜特性測定装置は、レーザスクライバ1によって形成された溝を挟んだ2つの基板側透明電極間の絶縁抵抗を測定する透明電極間絶縁抵抗測定装置2である。透明電極間絶縁抵抗測定装置2は、後述するように、レーザ照射強度の制御情報をレーザスクライバ1にフィードバックするので、レーザスクライバ1の構成要素となっているということもできる。
レーザスクライバ1は、図示は省略するが、例えば、4つのレーザヘッドを備え、4本の溝を同時に形成するものである。現在存在する薄膜太陽電池における薄膜(例えばTCO膜)の厚みは150〜400nm程度であり、厚みの許容誤差は±15%程度である。現在存在する薄膜太陽電池における溝の幅は、45、80、100μm程度である。1枚の透明絶縁基板に119〜159本程度の溝が形成され、120〜160個程度の基板側透明電極が形成される。
この実施形態の場合、レーザスクライバ1によって溝が形成された透明絶縁基板(以下、測定対象基板と呼ぶ)は全て、透明電極間絶縁抵抗測定装置2に搬送されて、透明電極間絶縁抵抗測定装置2において、隣接する透明電極間の絶縁抵抗が測定されるようになされている。
図3は、実施形態の透明電極間絶縁抵抗測定装置2の構成を、測定対象基板3の構成と共に示す説明図である。
図3において、測定対象基板3は、上述したように、薄膜太陽電池における透明絶縁基板(例えばソーダガラス基板)10と、透明絶縁基板10上に形成された各セルの基板側透明電極(例えばTCO膜)11とでなり、隣接する基板側透明電極11,11間には、レーザスクライバ1によって形成された溝(スクライブ溝)12が設けられている。
また、図3において、透明電極間絶縁抵抗測定装置2は、測定対象基板搬送機構20、プローブユニット21、奇偶切替スイッチ群24、奇数位置用漏れ電流測定器25、偶数位置用漏れ電流測定器26、及び、情報処理部27を有する。プローブユニット21は、複数のプローブピン22と、全てのプローブピン22を取り付けているプローブユニット基板23とを有する。以下では、情報処理部27が当該装置の全体の制御をも行うものとして説明するが、情報処理部27と制御部とが別個に設けられたものであっても良い。
測定対象基板搬送機構20は、例えば、搬送モータや搬送コンベア等でなり、情報処理部27の制御下で、レーザスクライバ1から供給された測定対象基板3を測定位置まで搬送して測定させ、測定終了後に、測定対象基板3を次の工程の実行装置等へ搬送するものである。
プローブユニット21は、情報処理部27の制御下で、上下動可能なものである。プローブユニット21は、測定対象基板搬送機構20が測定対象基板3を測定位置へ搬入しているときや、測定対象基板3を測定位置から搬出しているときなどにおいては、上方の待機位置に待機していて、測定対象基板3の搬送を邪魔しないようになされている。プローブユニット21は、測定時に、プローブピン22を測定対象基板3における透明電極11に電気的に接続させるものである。
プローブピン22は、例えば、測定対象基板3における透明電極11の数と同じだけ設けられ、測定時には、全てのプローブピン22はいずれか1つの透明電極11と電気的に接続されるものである。なお、透明電極間絶縁抵抗測定装置2が汎用的に構成されている場合には、取り扱いが可能な測定対象基板3の中で最も透明電極11の数と同じだけプローブピン22が設けられ、そのときの測定対象基板3における透明電極11の数と同じだけのプローブピン22がいずれか1つの透明電極11と電気的に接続されることとなる。
プローブピン22に代え、線状又は面状の接続部材を設けて、透明電極11との1対1の接続を実現するようにしても良い。また、プローブピン22に代え、基端側が相互に電気的に接続された、透明電極11の長手方向に沿って配列された複数のプローブピンを備える接続部材によって、透明電極11との1対1の接続を実現するようにしても良い。
実施形態の透明電極間絶縁抵抗測定装置2が異なる種類(例えば、溝12の幅や溝の本数)の測定対象基板3を処理対象とし得る場合、例えば、装着するプローブユニット21を、測定対象基板3の種類に応じたものとして対応する。
複数の奇数位置用漏れ電流測定器25は、測定対象基板3の搬送方向先端側から数えて奇数番目の位置の溝12を挟む透明電極11,11間の漏れ電流を測定するものであり、複数の偶数位置用漏れ電流測定器26は、測定対象基板3の搬送方向先端側から数えて偶数番目の位置の溝12を挟む透明電極11,11間の漏れ電流を測定するものである。以下では、溝12を挟む透明電極11,11間の漏れ電流を「溝12の漏れ電流」と呼び、溝12を挟む透明電極11,11間の絶縁抵抗を「溝12の絶縁抵抗」と呼ぶこととする。
i番目の溝12を符号「12−i」で表すと共に、測定対象基板3の搬送方向先端側から数えてj番目の位置の透明電極11を符号「11−j」で表すこととする。
奇数位置用漏れ電流測定器25は、iが奇数番目の位置の溝12−iの漏れ電流を測定するものであり、偶数位置用漏れ電流測定器26は、iが偶数番目の位置の溝12−iの漏れ電流を測定するものである。以下では、奇数を表すパラメータとして「o」を用い、偶数を表すパラメータとして「e」を用い、それ以外では「i」を用いることとする。
クリーンルーム内に透明電極間絶縁抵抗測定装置2が設けられた場合であっても、装置周囲が空気であると、溝12−iに空気が存在し、溝12−iは絶縁層となっている。また、透明電極11−iの搬送方向の逆方向の沿面は溝12−iに面し、透明電極11−(i+1)の搬送方向の沿面も溝12−iに面する。溝12−iの幅が45、80、100μm程度であると、一方の沿面に電荷が蓄積されると、溝12−iを挟んだ他方の沿面に逆の電荷が誘起される。すなわち、本願発明者は、溝12−iを画定している部分は一種のコンデンサとみなして良いことを見出した。
そこで、各奇数位置用漏れ電流測定器25及び各偶数位置用漏れ電流測定器26として、コンデンサの漏れ電流を測定する市販のものを流用することとした。若しくは、市販のものと同様な構成のものを適用することとした。JIS C 5101−1の4.9項にはコンデンサの漏れ電流値の測定方法が記載されており(なお、JIS C 5101−1の4.5項にはコンデンサの絶縁抵抗値の測定方法が記載されている)、この測定方法に準拠した測定器が市販されている。コンデンサを破壊しない程度の所定電圧Vをコンデンサに印加し、印加を止めると、印加中の大きな漏れ電流が印加を止めた直後から小さくなり、ある程度の時間が経過すると時間経過によらずにほぼ同じ漏れ電流値をとり、そのような安定時の漏れ電流値iは絶縁抵抗Rに応じたものとなっている。すなわち、漏れ電流値iを得た後、R=V/iによって絶縁抵抗Rを求めることができる。
各奇数位置用漏れ電流測定器25及び各偶数位置用漏れ電流測定器26は、所定電圧Vを印加し、印加終了時点から所定時間経過後の漏れ電流値iを測定するものであるが、後述する情報処理部27が、得られた漏れ電流値iに変換式R=V/iを適用して絶縁抵抗Rを得る(換算する)ことができる。
なお、漏れ電流測定器25及び26に代え、絶縁抵抗値を測定する絶縁抵抗測定器を適用するようにしても良く、この場合、情報処理部27における換算は不要となる。
例えば、透明電極11−2は、搬送方向の沿面は溝12−1に面し、搬送方向の逆方向の沿面は溝12−2に面している。透明電極11−2は、溝12−1の測定時にも電圧が印加されるものであり、溝12−2の測定時にも電圧が印加されるものであり、溝12−1及び溝12−2の測定を同時に行うことができない。一方、溝12−i毎の測定を時間順次に実行するのでは、1枚の測定対象基板3の測定に必要となる時間が長くなり過ぎてしまう。
そのため、情報処理部27の制御下で、奇数番目の位置の溝12−1、12−3、…の漏れ電流を同時に測定すると共に、その後、偶数番目の位置の溝12−2、12−4、…の漏れ電流を同時に測定することとした。
奇偶切替スイッチ群24は、情報処理部27の制御下で、プローブピン22と、漏れ電流測定器(25若しくは26)との接続を切り替えるものである。奇数番目の位置の溝12−oの漏れ電流測定時においては、奇偶切替スイッチ群24は、奇数番目の溝12−oを挟む透明電極11−o及び11−(o+1)に接触しているプローブピン22−o及び22−(o+1)を、(o+1)/2番目の奇数位置用漏れ電流測定器25−((o+1)/2)に接続させる。また、偶数番目の位置の溝12−eの漏れ電流測定時においては、奇偶切替スイッチ群24は、偶数番目の溝12−eを挟む透明電極11−e及び11−(e+1)に接触しているプローブピン22−e及び22−(e+1)を、e/2番目の偶数位置用漏れ電流測定器26−(e/2)に接続させる。
なお、奇偶切替スイッチ群24は、複数の溝の並行的な測定だけでなく、情報処理部27の制御下で、指示された1個の溝12−iの漏れ電流の測定だけを実行するように、プローブピン22−i、22−(i+1)と、漏れ電流測定器(25若しくは26)との接続を切り替えることもできるものである。
情報処理部27は、各部を制御して、全ての溝12の漏れ電流を測定させるものである。また、情報処理部27は、各溝12の漏れ電流値を絶縁抵抗値に換算(変換)するものである。さらに、情報処理部27は、全ての溝12の絶縁抵抗値に基づいて、絶縁不良が生じている溝が存在するか否かを判定し、その判定結果を出力するものである。この出力は、LED等の表示素子やディスプレイに対する表示出力であっても良く、音響又は音声による発音出力であっても良く、さらには他の装置(例えば、集中監視装置等の上位装置)に対する送信出力であっても良い。
情報処理部27は、全ての溝12の絶縁抵抗の傾向に基づいて、レーザスクライバ1へのフィードバック情報(レーザ照射強度の制御情報)を形成して、レーザスクライバ1へ与えるものである。このフィードバック情報の形成方法については、動作の項の説明で明らかにする。
(A−2)実施形態の動作
次に、実施形態の透明電極間絶縁抵抗測定装置2の動作を、図4のフローチャートをも参照しながら詳述する。なお、図4は、ある測定対象基板3が透明電極間絶縁抵抗測定装置2における測定位置にセットされた状態からの動作の流れを示している。
図4を開始する以前において、オペレータは、情報処理部27に対し、測定時に透明電極間に印加する電圧V、印加終了時点から漏れ電流値iを検出するまでの時間、絶縁抵抗の良否を切り分ける判定用抵抗値等を設定しておくことを要する。
例えば、測定時に必要となる印加電圧は溝12の幅(ギャップ長)に応じて異なるものである。そこで、情報処理部27に、ギャップ長と印加電圧とを対応させた変換テーブルを用意しておき、オペレータがギャップ長を入力したときに、対応する印加電圧を取り出して設定するようにしても良い。さらに、ギャップ長に、印加電圧、検出所要時間、判定用抵抗値の組を対応させた変換テーブルを用意しておき、オペレータがギャップ長を入力したときに、対応するパラメータの組を取り出して設定するようにしても良い。ギャップ長と印加電圧とを対応させた変換テーブルに代え、ギャップ長から印加電圧を算出する変換式を情報処理部27が利用するようにしても良い。
新たな測定対象基板3が透明電極間絶縁抵抗測定装置2における測定位置にセットされると、情報処理部27は、測定対象基板3の各透明電極11−iにそれぞれプローブピン22−iを電気的に接続させた上で、全ての奇数位置用漏れ電流測定器25によって、奇数番目の溝12−oを挟む透明電極11−o及び11−(o+1)間の漏れ電流を測定させる(ステップS100)。この際には、奇偶切替スイッチ群24は、情報処理部27によって、奇数番目の位置の溝12−oを挟む透明電極11−o及び11−(o+1)間の漏れ電流を測定する際のスイッチ状態になっている。
次に、情報処理部27は、全ての偶数位置用漏れ電流測定器26によって、偶数番目の溝12−eを挟む透明電極11−e及び11−(e+1)間の漏れ電流を測定させる(ステップS101)。この際には、奇偶切替スイッチ群24は、情報処理部27によって、偶数番目の位置の溝12−eを挟む透明電極11−e及び11−(e+1)間の漏れ電流を測定する際のスイッチ状態になっている。
その後、情報処理部27は、漏れ電流の値が短絡していると捉えられる値の透明電極間があるか否かを判定する(ステップS102)。
1箇所も短絡箇所が存在しない場合には、後述するステップS104に直ちに移行し、一方、短絡箇所が1箇所以上存在する場合には、情報処理部27は、短絡箇所の近傍(や短絡箇所)の透明電極間の漏れ電流を個別に測定し直す(ステップS103)。上述したステップS100の測定では、透明電極11−1及び11−2間の漏れ電流の測定と、透明電極11−3及び11−4間の漏れ電流の測定とが同時に実行される。ここで、透明電極11−2及び11−3間に短絡が存在していたとすると、透明電極11−1及び11−2間の漏れ電流の測定は、透明電極11−1と、異なる電位が印加されている短絡状態にある透明電極11−2及び11−3との間の漏れ電流の測定となっていて正しい測定がなされていない可能性があり、また、透明電極11−3及び11−4間の絶縁抵抗の測定は、異なる電位が印加されている短絡状態にある透明電極11−2及び11−3と、透明電極11−4との間の漏れ電流の測定となっていて正しい測定がなされていない可能性がある。そのため、例えば、透明電極11−2及び11−3間が短絡していた場合には、ステップS103の処理によって、透明電極11−1及び11−2間の漏れ電流の測定と、透明電極11−3及び11−4間の漏れ電流の測定とを、時間を分けて、個別に行うこととした。なお、透明電極11−2及び11−3間が短絡しているときに、その周辺の透明電極11−1及び11−2間の漏れ電流も短絡と捉えられる程度の値となることもあり得るので、短絡箇所と判断した透明電極間の漏れ電流も個別に測定することが好ましい。
1箇所も短絡箇所が存在しない場合や、短絡箇所が存在していたためその近傍の透明電極間の漏れ電流の測定を個別に実行した場合には、情報処理部27は、全ての溝12の漏れ電流を絶縁抵抗値に換算する(ステップS104)。そして、情報処理部27は、絶縁抵抗の良否などを判定し、判定した結果の出力処理を行うと共に(ステップS105)、得られた絶縁抵抗値や判定結果を内部の記憶装置に記憶する(ステップS106)。出力処理は、上述したように、表示出力、発音出力、送信出力等である。
情報処理部27は、得られた絶縁抵抗値(や判定結果)を解析して、レーザスクライバ1にフィードバックするレーザ照射強度の制御情報を形成し(ステップS107)、形成した情報をレーザスクライバ1にフィードバックする(ステップS108)。
以上のようにして、1枚の測定対象基板3が測定位置にある状態での透明電極間絶縁抵抗測定装置2の動作が終了し、次の工程への搬送などが実行される。
図4では、測定対象基板3を1枚処理する毎に、レーザスクライバ1へのフィードバック情報を形成してフィードバックするように記述したが、レーザスクライバ1へのフィードバック情報の形成は、所定枚数の測定対象基板3に対する測定値が蓄積される毎に実行するようにしても良い。
図5は、透明電極11の数が120である1枚の測定対象基板3に対する絶縁抵抗の測定結果を示すグラフであり、レーザスクライバ1に対するフィードバックがなされていない場合の測定結果を示している。横軸は、測定に供した「透明電極11,11間」の位置、言い換えると、「溝12」の位置を表す番号である。ここで、測定された測定対象基板3は、4つのレーザヘッド(第1のレーザヘッド〜第4のレーザヘッド)によって、4本の平行な溝12が同時に形成されたものである。
透明電極11,11間の絶縁抵抗は、溝12の幅(ギャップ長)だけでなく、透明電極11の厚み(溝切り前の薄膜の厚み(膜厚))によっても変化するものである。すなわち、厚い膜厚の方が薄い膜厚より絶縁抵抗は小さくなる。また、レーザヘッド毎のレーザビームの照射強度の違いなどによっても変化するものである。
透明電極11は、膜厚がある程度厚く、かつ絶縁抵抗値が低く、しかも安定している方が、太陽電池セルになった際にセル間のバラツキを小さくできるものである。
図5からは、第1及び第3のレーザヘッドからのレーザビームは強く、第2及び第4のレーザヘッドからのレーザビームは弱いことが分かる。そのため、第2及び第4のレーザヘッドからのレーザビームによる溝12では、薄膜の除去が弱くて、カット残り(斑残りや溝の底部での残り)が生じている可能性がある。
第1のレーザヘッドからのレーザビームによって形成された溝12は、1番目、5番目、9番目、…の溝であり(Nを0若しくは自然数とし、一般的な表記を使うと(4×N+1)番目の溝であり)、第1のレーザヘッドからのレーザビームによって形成された溝12の絶縁抵抗値の平均値は、第1のレーザヘッドからのレーザビームの強度を表しているものとなる。同様に、(4×N+2番)目の溝12の絶縁抵抗値の平均値は、第の2レーザヘッドからのレーザビームの強度を表し、(4×N+3番)目の溝12の絶縁抵抗値の平均値は、第3のレーザヘッドからのレーザビームの強度を表し、(4×N+4番)目の溝12の絶縁抵抗値の平均値は、第4のレーザヘッドからのレーザビームの強度を表している。
情報処理部27は、例えば、以上のようにして、各レーザヘッドからのレーザビームの強度を反映させた絶縁抵抗平均値を算出する。情報処理部27には、強度を変更しない場合の絶縁抵抗平均値の範囲、強度を1段階大きくする場合の絶縁抵抗平均値の範囲、強度を2段階大きくする場合の絶縁抵抗平均値の範囲、強度を1段階小さくする場合の絶縁抵抗平均値の範囲、強度を2段階小さくする場合の絶縁抵抗平均値の範囲等を、それぞれ予め設定しておき、算出されたレーザヘッドからのレーザビームに係る絶縁抵抗平均値が、どの範囲に属するかを判別し、属する範囲に応じたフィードバック情報を形成して、レーザスクライバ1にフィードバックする。
例えば、第1のレーザヘッドからのレーザビームの強度を固定した場合において、溝12によって絶縁抵抗値が異なることは、溝12を形成する前のその薄膜部分の厚みが異なることを意味する。図5は、第1〜第4のレーザヘッドからのレーザビームの強度を固定した場合である。第1〜第4のレーザヘッドによって、レーザビームの強度は異なるが、1番目の溝から119番目の溝の絶縁抵抗値の変化の傾向は、透明電極に切り分けられる前の薄膜の、溝に直交する方向の厚みの変化を表している。
番号が小さい溝側及び番号が大きい溝側は平均的に絶縁抵抗値が高くことから、膜厚が薄いということができる。中間の溝は、全体的に絶縁抵抗値が低く、ある抵抗値近傍でのバラツキも小さいので、膜厚が厚くしかも安定しているということができる。
図6は、図5に対し、1番目の溝から119番目の溝の絶縁抵抗値の変化の傾向を表す曲線CUVを追加したものである。この曲線は、上述のように、透明電極に切り分けられる前の薄膜の、溝に直交する方向の厚みの変化を表している。例えば、曲線CUVは、2次関数曲線の一部になっていると仮定し、計測値との差分2乗和が最小となる2次関数を求めることで求めることができる。1番目〜4番目の溝の絶縁抵抗値の平均値を横軸が2.5番目の位置にプロットし、2番目〜5番目の溝の絶縁抵抗値の平均値を横軸が3.5番目の位置にプロットし、3番目〜6番目の溝の絶縁抵抗値の平均値を横軸が4.5番目の位置にプロットし、以下、同様な処理を繰り返すことで曲線(折れ線)CUVを得ることができる。
情報処理部27には、基準のレーザ強度を維持する場合の膜厚に対応する絶縁抵抗値の範囲や、基準のレーザ強度より強度を1段階大きくする場合の絶縁抵抗平均値の範囲、強度を1段階小さくする場合の絶縁抵抗平均値の範囲等を定めておき、曲線CUVの各部がどの範囲に属しているかを捉えて、各部が属する範囲に応じたフィードバック情報を形成して、レーザスクライバ1にフィードバックする。
例えば、各レーザヘッドからのレーザビームのバラツキに応じた調整動作を先に実行し、その後、膜厚の位置変化に応じた調整動作を実行して、両者を反映させたフィードバック情報を形成して、レーザスクライバ1にフィードバックする。
また、図5に示すような溝毎の絶縁抵抗値が得られた場合、閾値との比較により、絶縁不良の溝や対策を講じる溝があるか否かをも判定する。ここで、絶縁不良の溝や対策を講じる溝とは、短絡している状態だけでなく、絶縁抵抗値が低く光電変換効率が低くなるような場合を含んでいても良い。すなわち、不良に対する対策がない場合や、対策の方法が異なる場合など、複数の段階があっても良い。良品と判定し得る場合であっても、対策を講じることもあり得る。
例えば、図5に測定結果を示す測定対象基板3の場合、55番目の溝の絶縁抵抗値が最小の絶縁抵抗値である。この最小の絶縁抵抗値は、例えば、26.9MΩであって、絶縁状態にあるということができる。しかし、斑残りや、溝の底に残りがあると推測できる。そのため、絶縁は良であるが、不良の除去動作をおこなっても良いことが分かる。
(A−3)実施形態の効果
上記実施形態によれば、溝、並びに、両透明電極の沿面とでなる部分をコンデンサと仮定し、漏れ電流を捉えて絶縁抵抗値を検出するようにしたので、溝の特性を細やかに測定することができるようになった。その結果、短絡しているか否かだけでなく、膜厚や、複数のレーザヘッドのバラツキなど、他の情報を得ることができるようになった。
また、上記実施形態によれば、レーザヘッドのバラツキや膜厚変化をレーザスクライバ1へフィードバックするようにしたので、薄膜を透明電極に切り分ける溝切りの精度を向上させることができる。
(B)他の実施形態
上記実施形態では、溝毎の絶縁抵抗値から得た膜厚変化の情報をレーザスクライバ1へフィードバックするものを示したが、溝毎の絶縁抵抗値から得た膜厚変化の情報を、オンライン又はオフラインで、透明電極に切り分けられる前の薄膜を絶縁基板上に成膜する薄膜形成装置へフィードバックするようにしても良い。このとき、薄膜形成装置は、フィードバック情報に基づいて、膜厚が均一になるように制御することとなる。
また、上記実施形態においては、透明電極間絶縁抵抗測定装置が前工程へのフィードバック情報を形成するものを示したが、透明電極間絶縁抵抗測定装置が後工程へのフィードフォワード情報を形成するようにしても良い。例えば、溝切りが不足している溝に対するカッティング(や短絡除去動作)を補足的に行う装置が後工程にあれば、透明電極間絶縁抵抗測定装置は補足的なカッティングを行う溝番号(や補足度合い(例えば絶縁抵抗値と基準抵抗値との差から予め用意されているテーブルを利用して決定する))を後工程の装置に与える。
さらに、上記実施形態においては、透明電極間絶縁抵抗測定装置がフィードバック情報を形成するものを示したが、透明電極間絶縁抵抗測定装置は、溝毎の絶縁抵抗値の測定結果を出力し、作業者が、その出力結果を解析してフィードバック情報を形成するようにしても良い。例えば、図5若しくは図6に示すグラフ(基準厚みに対応する絶縁抵抗値を表す基準線や、良否判定用閾値を表す閾値線を含んでいても良い)を表示出力したり、レーザヘッド毎の平均絶縁抵抗値を表せて表示出力したりし、作業者が、その出力結果から、強度不足のレーザヘッドを認識したり、照射が過度になり易い箇所を認識して、レーザスクライバ1や薄膜形成装置へフィードバックしたり、後工程の装置へフィードフォワードしたりするようにしても良い。
上記実施形態においては、1枚の測定対象基板3に対して1回だけ測定するものを示したが、複数回測定するようにしても良い。
複数回の測定で得られた絶縁抵抗値の平均値を測定値にすることで測定誤差を少なくようにしても良い。
また、1回目の測定における測定対象基板3の姿勢から、測定対象基板3を、基板3の中心を中心として180度回転させて2回目の測定を実行するようにしても良い。図7は、図5のグラフを1回目の測定結果を示すグラフとした場合における2回目の測定結果を示したグラフである。1回目の測定で、1番目の溝として測定された溝は、2回目では119番目の溝として測定される。このようにすると、1回目と2回目とで測定に供した漏れ電流測定器が変わるので、測定器の影響を排除して解析することも可能となる。また、1回目の測定と2回目とで、同じ溝に流れようとする漏れ電流の向きが異なるので、斑残り部分の形状などを排除した解析も可能となる。
上記説明において情報処理部27が実行すると説明した処理の一部を他の装置(上位装置など)が実行するようにしても良い。
レーザスクライバ1と透明電極間絶縁抵抗測定装置2との位置関係は上記実施形態のものに限定されない。レーザスクライバ1を有する企業が、溝切りされた基板側透明電極を有する透明絶縁基板の状態で製品として出荷する企業であれば、透明電極間絶縁抵抗測定装置2を出荷時検査装置群の1つとして設けるようにしても良く、また、受け入れ側企業が入荷時の検査装置として透明電極間絶縁抵抗測定装置2を設けていても良い。上記では、全数検査のように説明したが、検査が抜取り検査であっても良いことは勿論である。
上記実施形態の説明では全ての溝の絶縁抵抗を測定するものを示したが、指示された溝の絶縁抵抗を個別に測定できるものであっても良い。
上記実施形態では、絶縁抵抗値を測定の目的とする特性としたものを示したが、漏れ電流を測定の目的とする特性とするようにしても良い。また、溝及びその両側の透明電極の沿面部分とをコンデンサと見なして特性を測定することに特徴を有し、コンデンサの絶縁抵抗値や漏れ電流の、実施形態以外の既存の測定方法をそのまま適用するようにしても良い。
上記実施形態では、薄膜太陽電池における透明電極の特性の測定に本発明を適用したものを示したが、溝切りした導電性薄膜を有する絶縁性基板を対象とした特性測定に本発明を適用することができる。
1…レーザスクライバ、2…透明電極間絶縁抵抗測定装置、10…薄膜太陽電池の透明絶縁基板、11…基板側透明電極、12…溝(スクライブ溝)、20…測定対象基板搬送機構、21プローブユニット、24…奇偶切替スイッチ群、25…奇数位置用漏れ電流測定器、26…偶数位置用漏れ電流測定器、27…情報処理部。

Claims (16)

  1. 絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して平行な複数の溝を形成させて、上記導電性薄膜を複数の薄膜部分に分割した測定対象基板の、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性を測定する薄膜特性測定方法において、
    上記溝を挟む一方の上記薄膜部分における上記溝に面した沿面側部分と、上記溝と、上記溝を挟む他方の上記薄膜部分における上記溝に面した沿面側部分とでなる部分を、コンデンサとみなして、コンデンサに対する特性測定方法を適用して、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性を測定することを特徴とする薄膜特性測定方法。
  2. 上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分に所定電圧を印加し、印加後、所定時間だけ経過した後の漏れ電流の値、若しくは、上記所定電圧を上記漏れ電流で除算して得た絶縁抵抗の値を測定値とすることを特徴とする請求項1に記載の薄膜特性測定方法。
  3. 上記溝はレーザビームの照射によって形成されたものであって、溝を形成させるレーザビームを照射するレーザヘッドが複数存在し、
    上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性の測定結果を、上記レーザヘッド毎に統計的処理することにより、上記レーザヘッド間の照射能力のバラツキ情報を得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜特性測定方法。
  4. 得られた上記バラツキ情報を、レーザヘッドからのレーザビームによって、上記絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して平行な複数の溝を形成させる薄膜加工方法へフィードバックすることを特徴とする請求項3に記載の薄膜特性測定方法。
  5. 複数の上記溝について得られた、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性の測定結果の変化傾向を、上記溝の直交方向について求めて、上記導電性薄膜の上記溝の直交方向の膜厚変化情報を得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜特性測定方法。
  6. 得られた上記膜厚変化情報を、レーザヘッドからのレーザビームによって、上記絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して平行な複数の溝を形成させる薄膜加工方法、若しくは、上記絶縁性基板上に上記導電性薄膜を形成させる薄膜加工方法へフィードバックすることを特徴とする請求項5に記載の薄膜特性測定方法。
  7. 溝を形成させるレーザビームを照射するレーザヘッドが複数存在し、絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して、上記各レーザヘッドがレーザビームを照射して平行な複数の溝を形成させる薄膜加工方法において、
    請求項4に記載の薄膜特性測定方法によってフィードバックされた上記各レーザヘッドの照射能力のバラツキ情報に基づき、上記各レーザヘッドからのレーザビームの強度を調整することを特徴とする薄膜加工方法。
  8. 絶縁性基板上に導電性薄膜を形成させる薄膜加工方法において、
    請求項6に記載の薄膜特性測定方法によってフィードバックされた上記膜厚変化情報に基づき、上記導電性薄膜の膜厚が均一になるように調整を行うこと特徴とする薄膜加工方法。
  9. 絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して平行な複数の溝を形成させて、上記導電性薄膜を複数の薄膜部分に分割した測定対象基板の、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性を測定する薄膜特性測定装置において、
    上記溝を挟む一方の上記薄膜部分における上記溝に面した沿面側部分と、上記溝と、上記溝を挟む他方の上記薄膜部分における上記溝に面した沿面側部分とでなる部分を、コンデンサとみなして、コンデンサに対する特性測定方法を適用して、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性を測定する測定手段を有することを特徴とする薄膜特性測定装置。
  10. 上記測定手段は、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分に所定電圧を印加し、印加後、所定時間だけ経過した後の漏れ電流の値、若しくは、上記所定電圧を上記漏れ電流で除算して得た絶縁抵抗の値を測定値として得ることを特徴とする請求項9に記載の薄膜特性測定装置。
  11. 上記溝はレーザビームの照射によって形成されたものであって、溝を形成させるレーザビームを照射するレーザヘッドが複数存在し、
    上記測定手段は、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性の測定結果を、上記レーザヘッド毎に統計的処理することにより、上記レーザヘッド間の照射能力のバラツキ情報を得ることを特徴とする請求項9又は10に記載の薄膜特性測定装置。
  12. 得られた上記バラツキ情報を、レーザヘッドからのレーザビームによって、上記絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して平行な複数の溝を形成させる薄膜加工装置へフィードバックする手段を有することを特徴とする請求項11に記載の薄膜特性測定装置。
  13. 上記測定手段は、複数の上記溝について得られた、上記溝を挟んだ2つの上記薄膜部分間の電気的特性の測定結果の変化傾向を、上記溝の直交方向について求めて、上記導電性薄膜の上記溝の直交方向の膜厚変化情報を得ることを特徴とする請求項9又は10に記載の薄膜特性測定装置。
  14. 得られた上記膜厚変化情報を、レーザヘッドからのレーザビームによって、上記絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して平行な複数の溝を形成させる薄膜加工装置、若しくは、上記絶縁性基板上に上記導電性薄膜を形成させる薄膜加工装置へフィードバックする手段を有することを特徴とする請求項3に記載の薄膜特性測定装置。
  15. 溝を形成させるレーザビームを照射するレーザヘッドが複数存在し、絶縁性基板に成膜された導電性薄膜に対して、上記各レーザヘッドがレーザビームを照射して平行な複数の溝を形成させる薄膜加工装置において、
    請求項12に記載の薄膜特性測定装置からフィードバックされた上記各レーザヘッドの照射能力のバラツキ情報に基づき、上記各レーザヘッドからのレーザビームの強度を調整する手段を有することを特徴とする薄膜加工装置。
  16. 絶縁性基板上に導電性薄膜を形成させる薄膜加工装置において、
    請求項614記載の薄膜特性測定装置によってフィードバックされた上記膜厚変化情報に基づき、上記導電性薄膜の膜厚が均一になるように調整を行う手段を有すること特徴とする薄膜加工装置。
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