JP5134479B2 - 光電変換装置モジュールの検査装置 - Google Patents
光電変換装置モジュールの検査装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5134479B2 JP5134479B2 JP2008241387A JP2008241387A JP5134479B2 JP 5134479 B2 JP5134479 B2 JP 5134479B2 JP 2008241387 A JP2008241387 A JP 2008241387A JP 2008241387 A JP2008241387 A JP 2008241387A JP 5134479 B2 JP5134479 B2 JP 5134479B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photoelectric conversion
- light
- cell
- conversion device
- module
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)
- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
光電変換装置は、所定の機能を向上させるために集積され、モジュール化されている。
例えば、薄膜太陽電池では、起電力を増加させるために短冊状のセルに分割し、これらのセルを直列に接続し、集積しモジュール化している。
次いで、透明電極層の上に発電層が製膜される。この発電層を再度レーザーエッチングにより透明電極層の溝の付近に略平行して、透明電極層に形成された溝と同数の発電層の溝を形成し、セル単位に分割する。
さらに、発電層の上に裏面電極層が製膜される。この裏面電極層には、レーザーエッチングを用いて透明電極層及び発電層の溝の付近に略平行して、透明電極層に形成された溝と同数の発電層と裏面電極層の溝が形成され、セル単位に分割される。
従来、太陽電池モジュールの検査は、モジュール全面に光を照射し、そのときの発電特性(開放電圧、電流密度、曲線因子等)を測定して判定していた。
この方法では、大面積の太陽電池モジュール全体の特性については、評価可能であるが、得られた特性は面内特性の平均的な特性を示しているので、特性の局所的な分布については判定できない。
これは、多数回の計測が必要であるし、小片に分割する作業が必要になるので、評価及び解析に要する時間が長くなる。
このため、太陽電池モジュールの製造工程への改善点のフィードバックが大幅に遅れ、製造工程の改善が遅くなる。また、モジュールを小片に分解して行なうという破壊検査であるので、その分が無駄となることも相まって太陽電池モジュールの生産効率が低下する。
これは、短冊状のセルが直列に接続された集積型薄膜太陽電池を載置する載置台と、集積型薄膜太陽電池上を照射する、セルの直列接続方向に長いライン状の光源と、光源に照射された集積型薄膜太陽電池の光−電気特性を測定する測定器と、を備え、ライン状の光源及び/又は載置台を、光源の長さ方向(セルの直列接続方向)と直交する方向(セルの長手方向)にステップ状に移動させ、光源の停止位置毎に集積型薄膜太陽電池の光照射部分の電流−電圧特性を測定するものである。
このように、光源の停止位置毎の電流−電圧特性、が測定されるので、セルの長手方向に沿った特性のばらつき及び局部的な欠陥が判定できる。
また、オンラインで分光感度特性を計測する場合には判定に時間がかかり、計測時間、製造タクトを短縮することができない。つまり、光源幅を大きくすることでステップ数を減らして計測回数を減らすことは可能と考えられるが、モジュールが大型化することにより均一性や発熱対策が必要となり、計測値への影響が大きくなることが予測されるため現実的ではない。
さらに、多接合単セルにおける電流律速条件により正確に単段セルの分光感度特性を計測できない。つまり、多接合セルでは、各要素セルそれぞれのピンホール等が原因となる微小な漏れ電流が発生するため、一部にバイアス光を照射しても本来計測すべき単段セルにおける分光特性の計測ができない。
また、セルの長手方向に沿った特性の分布についても光源がセルの一端から他端までステップ状に全て測定しないと判定できないので、ステップの大きさによっては判定に時間がかかる。このため、太陽電池モジュールの製造工程への改善点のフィードバックが遅れ、製造工程の改善が遅くなるので、太陽電池モジュールの生産効率の向上が不十分である。
特に、1m角を越える大型の太陽電池モジュールの場合、均一な製膜及びその維持が難しいので、セルの長手方向だけでなく、それと直交する方向(直列接続方向)での特性のばらつき及び局部的な欠陥を非破壊で、かつ、効率的に検出することが求められている。
すなわち、本発明にかかる光電変換装置モジュールの検査装置は、複数の短冊状をしたセルがその短手方向に隣り合うように形成され、直列接続された光電変換装置モジュールを載置する載置台と、前記光電変換装置モジュールの長手方向全てにわたって設けられ、前記光電変換装置モジュールに光を照射する前記セルの長手方向に延在する複数の単位光源が、該長手方向に隣り合うように前記セルに対応して配列された光源装置と、前記載置台及び前記光源装置を前記短手方向に相対的に移動させる駆動装置と、前記各単位光源に対応して設置された前記光電変換装置モジュールの特性を測定する複数の測定部と、を備えていることを特徴とする。
なお、光源装置は、単段あるいは複数段のセルを覆うようにしてもよい。
また、多接合セルを計測する場合は、セル単段の全体にバイアス光を与えてやることが微小な漏れ電流等の影響を避けるうえで重要となるため、モジュールを構成するセル単位にて光源からの光を照射することが不可欠であり、本来のモジュールIV計測状態に近い状態を作り出すことが可能となる。これにより計測値の信頼性向上が可能となる。
なお、ここで述べるIV特性とは“屋外での太陽光照射時におけるIV特性”であり、実際の太陽光スペクトル照射下においては、積層セルのそれぞれで光電変換が生じており、太陽電池としての使用環境下に近い電流-電圧特性であることを示す。
このとき、単位光源はセルの長手方向に延在し、その単位光源が長手方向に隣り合うようにセルに対応して配列されているので、光源装置は、例えば、1つのセルに対応している。すなわち、1つのセルに対応してその長手方向に単位光源が配列されている、言い換えると、1つのセルは複数の単位光源によって長手方向に沿って分割した範囲を照射されるようにされている。
この状態で、単位光源の1つがセルに向かい光を照射し、その単位光源に対応して設置された測定部が同部分のセルの特性を測定する。単位光源が1つずつ順次照射することによって1つのセルにおける単位光源によって分割された部分の各特性が検出できる。
測定部は、例えば、分光感度特性、短絡光電流等を測定する。
これを繰り返すことによって、セルの長手方向だけでなく、直列接続方向での特性のばらつき及び局部的な欠陥を非破壊で、かつ、効率的に測定することができる。
このように、セルに沿って配列された単位光源を切替えて用いることによって単段セル内の面内分布計測を可能とすることができる。また、単位光源の切替は、例えば、LED光源等を用いることでほぼ瞬時に行うことができる。さらに、光電変換装置モジュールの複数段のセルに対して光源を設置することにより、光電変換装置モジュールの位置設定回数を大幅に減らすことができ、これにより高速な分光感度特性の計測を行うことができる。
また、セル接続方向に対して、一次元的な計測のみでよい場合は、セル全体の特性が一回の計測で行えるため、必要に応じて詳細計測を行うことが可能となるという効果がある。
このように、光電変換装置モジュールの全面に亘り、セルの長手方向及びセルの直列接続方向における局所的な特性を測定できるので、面内のどの位置で不良となっているかを把握することができる。これにより、製造工程への改善点のフィードバックが良好に行われるので、製造工程の改善により不良率が低減し、光電変換装置モジュールの生産効率を向上させることができる。
このようにすると、波長依存性を把握することが可能となるので、全波長域における分光特性が評価できる。
単位光源が、波長の異なる単色光を照射することができるので、各光電変換層の有効吸収波長に相当する単色光とすることによって、光電変換層毎の特性を測定することができる。
これにより、各光電変換層の積層条件の変動を把握することができるので、製造工程への改善点のフィードバックを良好に行うことができ、一層光電変換装置モジュールの生産効率を向上させることができる。
例えば、アモルファスシリコンで構成された光電変換層に対しては波長405nmの単色光を、微結晶シリコンで構成された光電変換層に対しては波長850nmの単色光が使用される。また、アモルファスシリコンゲルマ(a−SiGe)で構成された光電変換層に対しては波長740〜850nm、例えば810nm、微結晶シリコンゲルマ(μc−SiGe)で構成された光電変換層に対しては波長850〜940nm、例えば880nmの単色光が使用される。このように、光電変換層を構成する材料・状態のバンドギャップに応じて単色光が適宜選択される。
バイアス光及びシグナル光の2つの単色光を照射する場合、一方の単色光をバイアス光とし、高光量で照射し、他方の単色光をシグナル光として、低光量で変調、例えば、パルス変調して照射し、測定部において高光量の一方の単色光による出力をカットするようにすると、雑音がカットされたパルス出力となるので、S/N比を大幅に改善することができる。
規定値については、光電変換装置モジュールの品質水準等の運用によって異なるので、状況に応じて設定する。
まず、この検査装置により検査される光電変換装置モジュールについて薄膜シリコン系の太陽電池モジュールを代表例に用いて説明する。
図1は、光電変換装置の層構成を示す概略図である。図2は、光電変換装置モジュールとしての太陽電池モジュール5の構造を示す概略図である。
光電変換装置90は、多接合型のシリコン系太陽電池であり、基板1、透明電極層2、太陽電池光電変換層3としての第1セル層91(アモルファスシリコン系)及び第2セル層92(結晶質シリコン系)、第1セル層91と第2セル層92との間の中間層である中間コンタクト層93、及び裏面電極層4を具備する。なお、ここで、シリコン系とはシリコン(Si)やシリコンカーバイト(SiC)やシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む総称である。
また、結晶質シリコン系とは、アモルファスシリコン系すなわち非晶質シリコン系以外のシリコン系を意味するものであり、微結晶シリコンや多結晶シリコン系も含まれる。
太陽電池モジュール5には、透光性の基板1(1m2以上のサイズを有する基板、例えば:1.4m×1.1m×板厚:3.5mm〜4.5mmのソーダガラス基板)上に、酸化錫膜(SnO2)を主成分とする透明電極膜が約500nm〜800nm製膜され、透明電極層2が形成されている。
第1セル層91は、アモルファスシリコン薄膜からなるp層膜/i層膜/n層膜が順次製膜されている。
p層はBドープしたアモルファスSiCを主とし膜厚10nm〜30nm、i層はアモルファスSiを主とし膜厚200nm〜350nm、n層はアモルファスSiに微結晶Siを含有するPドープしたSi層を主とし膜厚30nm〜50nmである。またp層膜とi層膜の間には界面特性の向上のためにバッファー層を設けても良い。
第2セル層92は、微結晶シリコン薄膜からなる微結晶p層膜/微結晶i層膜/微結晶n層膜が順次製膜されている。
微結晶p層はBドープした微結晶SiCを主とし膜厚10nm〜50nm、微結晶i層は微結晶Siを主とし膜厚1.2μm〜3.0μm、微結晶n層はpドープした微結晶Siを主とし膜厚20nm〜50nmである。
第2セル層92の上には、銀(Ag)やチタン(Ti)又はアルミニウム(Al)などの金属材料、或いは、ITO、ZnOなどの導電性酸化膜と銀やチタン又はアルミニウムなどの金属材料の積層構造からなる裏面電極層4が形成されている。
溝10、接続溝11及び溝12は互いに平行に設けられ、図1の紙面に対して垂直な方向に延在している。
溝10,11,12は、それぞれ隣り合う溝10,11,12との間隔が約6mm〜15mmになるように、例えば、レーザーエッチングによって加工される。
溝10,11,12は、隣り合う溝10,11,12との間で電池としての機能を有する短冊状の形状をした太陽電池セル(セル)7を形成する。(図6参照)
この太陽電池モジュール5では、例えば、96段(個)の太陽電池セル7が形成されている。
溝11は、裏面電極層4を構成する材料で埋められており、裏面電極層4と隣の太陽電池セル7の透明電極層2とを電気的に接続している。すなわち、隣り合う太陽電池セル7同士を電気的に直列に接続している。
溝12は、隣り合う太陽電池セル7間で、光電変換層3及び裏面電極層4を分割している。
これにより、太陽電池モジュール5は基板1上で太陽電池セル7が直列接続された構造とされている。
検査装置20には、略直方体形状をした本体21と、太陽電池モジュール5を載置するトレイ(載置台)23と、太陽電池モジュール5に向けて光を照射する光源装置25と、光を照射された太陽電池モジュール5の特性を測定する測定装置27と、トレイ23をY方向(直列接続方向:短手方向)31へ移動させる駆動装置29と、が備えられている。
Y方向31は、本体21の上面における長辺に沿った方向であり、X方向(長手方向)33はY方向と直交する、すなわち、短辺に沿った方向である。
トレイ23は、一対のレール35に支持され、Y方向31に沿って移動可能とされている。トレイ23の上部は、太陽電池モジュール5を太陽電池セル7の長手方向がX方向33に沿うように、かつ、所定の位置に位置するように保持する構成とされている。
LEDモジュール37は、図5に示されるようにX方向33に長くなる略直方体をしている。LEDモジュール37の底部には、X方向33に沿って複数のUV−LED41が配列されたUV−LED列43及びX方向33に沿って複数のIR−LED45が配列されたIR−LED列47がY方向31に間隔を空けて取り付けられている。
図7は、UV−LED41及びIR−LED45の照射する光のスペクトルと、第1セル層91及び第2セル層92の吸収スペクトルと、を示したものである。
IR−LED45は微結晶シリコンで構成された第2セル層92に吸収され易く、アモルファスシリコンで構成された第1セル層91に吸収され難い波長850nm近辺の光(単色光)を照射する。
なお、アモルファスシリコンゲルマ(a−SiGe)で構成された光電変換層に対しては波長740〜850nm、例えば810nm、微結晶シリコンゲルマ(μc−SiGe)で構成された光電変換層に対しては波長850〜940nm、例えば880nmの単色光が使用される。このように、光電変換層を構成する材料・状態のバンドギャップに応じて単色光が適宜選択される。
LEDモジュール37は、複数、例えば、8個備えられ、それらがX方向に隣り合うように一列に配置され、LEDモジュール列を形成している。
LEDモジュール列は、本体21にそのY方向における略中間位置で、トレイ23の移動軌跡よりも下側に上下方向に移動可能に取り付けられている。
各LEDモジュール37のUV−LED列43及びIR−LED列47は電源51に接続され、その接続回路には電源51を断接するスイッチ53が備えられている。
第2ドライバー61は、信号をパルス変調する機能を有している。
測定部65は、各LEDモジュール37に対応し、それと同数備えられている。各測定部65は、各LEDモジュール37の上方位置に配置されている。
各測定部65はX方向31に延在する支持ブラケット71に、同方向に間隔を空けて固定して取り付けられている。
支持ブラケット71は、本体21に固定して取り付けられた門型の保持部73に上下方向に移動可能に保持されている。
マルチメータ67は、裏面電極層4に接触したコンタクトプローブ77と、透明電極層2に接触したコンタクトプローブ77との間に流れる電流、電圧等を測定する。
ロックインアンプ69は、ある任意の波信号の振幅及び基準信号と被測定信号の位相のずれを計測できるので、測定したい信号の周波数がわかっていれば被測定信号がノイズに埋もれているような場合でも被測定信号を正確に抽出できる。
マルチメータ67で測定したデータはパソコン55へ送られる。
エンドレスベルトは、本体21の内部空間に、トレイ23のX方向33両外側位置に、一対備えられている。エンドレスベルトはY方向に移動する。モータ81は、両側のエンドレスベルト79を周回駆動する。
接続部材83は、エンドレスベルト79とトレイ23とに固定して取り付けられ、エンドレスベルト79の動きをトレイ23に伝達する機能を有している。
製造された太陽電池モジュール5をトレイ23に、基板1が下側、言い換えると、膜面が上側になるように載置する。
モータ81を作動し、エンドレスベルト79を介してトレイ23をLEDモジュール37側に移動させる。最初(1段目)の太陽電池セル7とLEDモジュール37とが重なった状態でモータ81を停止し、トレイ23の移動を止める。
この状態、光源制御部39は、各LEDモジュール37から順次太陽電池セル7に向かい光を照射する。光を照射しているLEDモジュール37に対応する測定部65が所定のデータ、すなわち、光検出器75が透過光量を、マルチメータ67が発生した電流、電圧等を測定する。測定されたデータは、パソコン55に蓄積される。
再度、モータ81が作動し、エンドレスベルト79を介してトレイ23をLEDモジュール37側に移動させ、2段目の太陽電池セル7について、上述と同様にして、2段目の太陽電池セル7におけるLEDモジュール37に対応した部分毎のデータを収集する。
これを繰り返すことにより、全段の太陽電池セル7についてそれぞれ8個に分割された部分毎のデータが測定できる。
図9及び図11は、波長405nmの光、すなわち、UV−LED41の光に対する太陽電池モジュール5の相対分光感度特性の測定結果を示す。
この場合、LEDモジュール37から照射する光は、IR−LED45からの850nmLED光バイアス下において、UV−LED41の405nmLED光を850nmLED光バイアスの約1/10の強度にて照射している。このような照射条件とすると、第1セル短波長端感度の分布が示されます。これにより第1セル層91における膜厚分布/ドーピング特性の分布を反映した特性が得られる。
これを見ると、全体に比較的変動が少ないことがわかり、第1セル層91における膜厚分布/ドーピング特性は良好であると評価できる。
これを見ても、全体に比較的変動が少ないことがわかり、第1セル層91における膜厚分布/ドーピング特性は良好であると評価できる。しかし、CH1部分に特性の落ち込みが若干見られるので、これが悪化しないように留意する必要性を喚起される。
この場合、LEDモジュール37から照射する光は、UV−LED41からの405nmLED光バイアス下において、IR−LED45の850nmLED光を405nmLED光バイアスの約1/10の強度にて照射している。このような照射条件とすると、主に第2セル層92の膜厚/膜質を反映するものであり、第2セル層92の積層に異常が生じていないかを確認できる。
また、第2セル層92の一部にアモルファス化等が生じた場合、アモルファス層では850nmLED光に対する感度がないため、著しい感度の低下となり現れます。
これを見ると、最高と最低とでは、相対感度に0.15程度の差があり、最初に測定した側(1段側)の感度が悪く、この部分に異常が疑われる。
図12では、最初に測定した側(1段側)で、しかも、CH1、CH2、CH4、CH5、CH7、CH8(特に、CH1、CH2)の部分の感度に落ち込みがみられることが分かる。したがって、これらの部分で膜厚の低下またはアモルファス化が生じていることが一目で分かる。
これにより、第1セル層91及び第2セル層92毎の積層条件の変動を把握することができるので、製造工程への改善点のフィードバックを良好に行うことができ、一層太陽電池モジュール5の生産効率を向上させることができる。
このようにすると、図8に示されるように波長依存性を把握することが可能となるので、全波長域における分光特性が評価できる。
このようにすると、ロックインアンプ69は、パルス変調された周波数に一致する信号を選別し、その他の信号を削除するので、マルチメータ67は雑音のない出力を得られる。これにより、S/N比が大幅に改善する。
図13は、UV−LED41からの405nmLED光バイアス下において、IR−LED45の850nmLED光をシグナル光とした場合である。図13(a)は、IR−LED45及びUV−LED41の光量の変化を示している。IR−LED45は第2ドライバー61からのパルス変調によって光量がパルス状に変化している。図13(b)は、マルチメータ67が測定したデータであり、UV−LED41によって生じたデータはきれいに削除されている。
図14は、バイアス光とシグナル光とを変更したときのグラフであり、図13と同様な状況を示している。
この確認するフローについて図15により説明する。
データをチェックするときに、ステップS1で計測したJscが規定値以下か、すなわち、規定値を超えていないか、判定する(ステップS2)。
なお、規定値については、光電変換装置モジュール5の品質水準等の運用によって異なるので、状況に応じて設定する。
ステップS2で、Jscが規定値を超える(NO)場合、UV−LED41をバイアス光として照射されたときにのみJscを検出したか判定する(ステップS5)。
ステップS5で、YESの場合、第2セル層92に漏れ抵抗ありと判断し(ステップS6)、第1セル層91計測分のみ計測を行う(ステップS7)。そして、第2セル層92の漏れ要因を調査する。
ステップS8で、YESの場合、第1セル層91に漏れ抵抗ありと判断し(ステップS9)、第2セル層92計測分のみ計測を行う(ステップS10)。そして、第1セル層91の漏れ要因を調査する。
ステップS8で、NOの場合、第1セル層91及び第2セル層92にともに漏れ抵抗ありと判断し(ステップS11)、計測を不可とする(ステップS12)。そして、短絡要因を調査する。
規定値については、光電変換装置モジュールの品質水準等の運用によって異なるので、状況に応じて設定する。
例えば、本実施形態では、多接合型の太陽電池モジュール5であるので、LEDモジュール37にUV−LED41及びIR−LED45の波長の異なる単色光を照射できるようにしているが、単接合型の太陽電池モジュールを検査するだけであれば、1種類の単色光を照射するようにしてもよい。必要に応じて3種類以上の単色光を照射するようにしてもよい。
また、トレイ23(太陽電池モジュール5)及び光源装置27をともに移動させるようにしてもよい。
例えば、光電変換装置モジュールが安定して生産されている状況、プラズマCVD等により得られる極端な局所分布を持たない光電変換装置モジュール等では、検査装置20は数段の太陽電池セル7を飛ばして移動し、間欠的に測定するようにしてもよい。
また、複数の光源装置25が間隔を空けて設置され、同時に複数段の太陽電池セル7を測定するようにしてもよい。さらに、複数段の隣接する太陽電池セル7を覆う光源装置25を用いて、同時に複数段の太陽電池セル7を測定するようにしてもよい。これらの場合、全段の太陽電池セル7あるいは間欠的な太陽電池セル7を測定するようにしてもよい。
このようにすると、太陽電池モジュール1の位置設定回数が大幅に減少できるので、一層高速な計測を行うことができる。
また、X方向33に対して、一次元的な計測のみでよい場合は、太陽電池セル7全体の特性が一回の計測で行えるため、必要に応じて詳細計測を行うことが可能となるという効果がある。
7 太陽電池セル
20 検査装置
23 トレイ
27 光源装置
29 駆動装置
31 Y方向
33 X方向
37 LEDモジュール
65 測定部
Claims (5)
- 複数の短冊状をしたセルがその短手方向に隣り合うように形成され、直列接続された光電変換装置モジュールを載置する載置台と、
前記光電変換装置モジュールの長手方向全てにわたって設けられ、前記光電変換装置モジュールに光を照射する前記セルの長手方向に延在する複数の単位光源が、該長手方向に隣り合うように前記セルに対応して配列された光源装置と、
前記載置台及び前記光源装置を前記短手方向に相対的に移動させる駆動装置と、
前記各単位光源に対応して設置された前記光電変換装置モジュールの特性を測定する複数の測定部と、
を備えていることを特徴とする光電変換装置モジュールの検査装置。 - 前記単位光源は、多色光を照射できるようにされていることを特徴とする請求項1に記載された光電変換装置モジュールの検査装置。
- 前記単位光源は、波長の異なる複数の単色光を照射できるようにされていることを特徴とする請求項1に記載された光電変換装置モジュールの検査装置。
- 前記各単色光は、それぞれ光量を変調できるようにされていることを特徴とする請求項3に記載された光電変換装置モジュールの検査装置。
- 前記光源装置から一定光量の光を照射し、前記測定部が測定した短絡光電流が規定値を超えると前記光電変換装置モジュールは異常と判断することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載された光電変換装置モジュールの検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008241387A JP5134479B2 (ja) | 2008-09-19 | 2008-09-19 | 光電変換装置モジュールの検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008241387A JP5134479B2 (ja) | 2008-09-19 | 2008-09-19 | 光電変換装置モジュールの検査装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010073990A JP2010073990A (ja) | 2010-04-02 |
JP5134479B2 true JP5134479B2 (ja) | 2013-01-30 |
Family
ID=42205491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008241387A Expired - Fee Related JP5134479B2 (ja) | 2008-09-19 | 2008-09-19 | 光電変換装置モジュールの検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5134479B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101796595B1 (ko) | 2011-03-29 | 2017-11-10 | 주식회사 탑 엔지니어링 | 어레이 테스트 장치 |
JP2013070046A (ja) * | 2011-09-08 | 2013-04-18 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 太陽電池の欠陥不良検出方法及び装置 |
JP6089332B2 (ja) * | 2011-09-08 | 2017-03-08 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 太陽電池の検査方法及び装置 |
KR101807195B1 (ko) | 2011-11-22 | 2017-12-11 | 주식회사 탑 엔지니어링 | 어레이 테스트 장치 |
JP5423999B2 (ja) * | 2011-12-22 | 2014-02-19 | パルステック工業株式会社 | 太陽電池パネルの検査方法 |
WO2013179898A1 (ja) * | 2012-05-29 | 2013-12-05 | 三菱電機株式会社 | 太陽電池モジュールとその製造方法および太陽電池モジュール製造管理装置 |
WO2018135123A1 (ja) * | 2017-01-17 | 2018-07-26 | 学校法人帝京大学 | 太陽電池モジュールの異常判定システムおよび方法 |
JP7203320B2 (ja) * | 2018-07-02 | 2023-01-13 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 太陽電池の評価装置および太陽電池の評価方法 |
CN116013794A (zh) * | 2021-10-21 | 2023-04-25 | 江苏宜兴德融科技有限公司 | 一种多结半导体器件光学检测设备和光学检测方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4663155B2 (ja) * | 2001-05-29 | 2011-03-30 | 三菱電機株式会社 | 太陽電池の内部量子効率測定装置および方法 |
JP4765052B2 (ja) * | 2002-12-19 | 2011-09-07 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 集積型薄膜太陽電池の評価装置および評価方法 |
JP4625941B2 (ja) * | 2003-02-04 | 2011-02-02 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 太陽電池の性能評価装置 |
JP5256521B2 (ja) * | 2003-03-14 | 2013-08-07 | 独立行政法人科学技術振興機構 | Ledを用いた太陽電池の評価方法及びその評価装置 |
JP2006228926A (ja) * | 2005-02-17 | 2006-08-31 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 太陽電池モジュールの電流−電圧特性測定方法 |
-
2008
- 2008-09-19 JP JP2008241387A patent/JP5134479B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010073990A (ja) | 2010-04-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5134479B2 (ja) | 光電変換装置モジュールの検査装置 | |
US8614787B2 (en) | High throughput quantum efficiency combinatorial characterization tool and method for combinatorial solar test substrates | |
US7554346B2 (en) | Test equipment for automated quality control of thin film solar modules | |
Fortunato et al. | Large-area 1D thin-film position-sensitive detector with high detection resolution | |
US9689912B2 (en) | Rapid analysis of buffer layer thickness for thin film solar cells | |
Gérenton et al. | Analysis of edge losses on silicon heterojunction half solar cells | |
JPH09186212A (ja) | 光起電力素子の特性検査装置及び製造方法 | |
Shah et al. | Diagnostics of thin-film silicon solar cells and solar panels/modules with variable intensity measurements (VIM) | |
Vorasayan et al. | Limited laser beam induced current measurements: a tool for analysing integrated photovoltaic modules | |
JP2013061219A (ja) | 検査方法および検査装置 | |
JP5509414B2 (ja) | 太陽電池評価装置および太陽電池評価方法 | |
Markauskas et al. | Validation of monolithic interconnection conductivity in laser scribed CIGS thin-film solar cells | |
WO2012036197A1 (ja) | 太陽電池の評価方法および評価装置 | |
US20120068729A1 (en) | Method for determining the parameters of a photovoltaic device | |
JP6312081B2 (ja) | 欠陥診断装置 | |
JP2010238906A (ja) | 太陽電池の出力特性測定装置および出力特性測定方法 | |
Aryal et al. | Quantum efficiency simulations from on-line compatible mapping of thin-film solar cells | |
US9245810B2 (en) | Electrical and opto-electrical characterization of large-area semiconductor devices | |
Islam et al. | Effective minority carrier lifetime as an indicator for potential-induced degradation in p-type single-crystalline silicon photovoltaic modules | |
US20130249580A1 (en) | Apparatus and method for evaluating characteristics of a photovoltaic device | |
JPWO2011024750A1 (ja) | 太陽電池の評価方法及び評価装置 | |
KR20120002885A (ko) | 박막 태양전지 검사 시스템 및 이를 이용한 박막 태양전지의 검사방법 | |
US20110020963A1 (en) | Method and apparatus for manufacturing solar cell | |
KR101088261B1 (ko) | 태양전지의 검사장치 및 검사방법 | |
KR20120057127A (ko) | 레이저 장비 및 이를 포함하는 태양 전지 모듈의 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100622 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110727 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120724 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120924 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121016 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121109 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151116 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151116 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |