JP2011029068A - 電流帰還型電源及び荷電粒子線装置 - Google Patents

電流帰還型電源及び荷電粒子線装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011029068A
JP2011029068A JP2009175305A JP2009175305A JP2011029068A JP 2011029068 A JP2011029068 A JP 2011029068A JP 2009175305 A JP2009175305 A JP 2009175305A JP 2009175305 A JP2009175305 A JP 2009175305A JP 2011029068 A JP2011029068 A JP 2011029068A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
terminal
feedback
input
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009175305A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5515484B2 (ja
Inventor
Tetsuya Morii
哲也 森井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2009175305A priority Critical patent/JP5515484B2/ja
Publication of JP2011029068A publication Critical patent/JP2011029068A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5515484B2 publication Critical patent/JP5515484B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)

Abstract

【課題】高ゲイン又は高周波になっても安定した動作を行う電流帰還型電源を提供する。
【解決手段】 入力信号を入力して、入力信号を反転した信号を出力する入力部1と、入力端子INを入力部1に接続し、帰還端子FBを負荷4の第1端子N4に接続し、出力端子OUTを負荷4の第2端子N3に接続し、帰還端子FBから帰還される帰還電流IFをゼロにする電流帰還部2と、第1端子N4と接地電位間に接続され、負荷4に流れる電流の大きさを段階的に切り替えるゲイン切り替え部3とを備え、入力信号のパターンに対応した電流を負荷4に流す。
【選択図】図1

Description

本発明は、電流帰還型電源、及びこの電流帰還型電源をスイープ電源として用いた荷電粒子線装置に関する。
SEMやEPMAなどの電子線を用いた分析装置、電子線照射装置、収束イオンビーム照射装置等の荷電粒子線装置は、電子線やイオンビーム等の荷電粒子線を発生する荷電粒子源を備え、この荷電粒子源から荷電粒子線を照射対象に走査する。荷電粒子線を照射対象の所定領域に走査するために走査コイル(偏向コイル)が設けられている。この走査コイルに鋸波の走査電流を流すために、従来は、電圧帰還型の定電流回路が用いられていた。
例えば、SEMでは電子線を試料表面でX、Yの2方向に走査させるため、走査コイル(偏向コイル)が集束レンズと対物レンズとの間にある。試料(照射対象)上での電子線の走査と同期してCRTビーム(ラスター)が走査されるが、この照射対象面上での電子線の走査幅とCRTのビーム走査幅の比がSEMの倍率になる。したがって照射対象面上での電子線の走査領域が広くなれば低倍率になり、逆に狭くなれば高倍率が得られる。このように、走査領域を制御することにより倍率が変更されるので、走査コイルに流す走査電流は広いダイナミックレンジが要求される。
しかしながら、ゲインと周波数帯域幅の積(GB積)は一定であるので、従来の電圧帰還型定電流回路において、走査電流値を大きくするために、ゲインを大きくすると、周波数帯域幅が低くなり、走査速度が低下し、電圧帰還型定電流回路が発振し易くなる。又、従来の電圧帰還型定電流回路において、高ゲイン又は高周波になると、位相余裕が少なくなって発振し易くなる。したがって従来の電圧帰還型定電流回路にゲイン切り替え機能を備えた場合は、高ゲイン又は高周波になるとシステムが不安定になってしまうから、ゲイン切り替え機能のダイナミックレンジに制限があった。
更に、非電圧帰還型定電流回路の場合は、ポールの発生箇所が多く、温度の変化により発振し易くなり、発振防止の位相補償を行うと、波形が歪んでしまう問題があった。
本発明は、高ゲイン又は高周波になっても安定した動作を行うことが可能で、ポールの発生箇所が少なく、発振防止の位相補償を行う必要がない電流帰還型電源、及びこの電流帰還型電源をスイープ電源として用いた荷電粒子線装置を提供することを目的とする。
上記目的を鑑み、本発明の第1の様態は、(イ)入力信号を入力して、入力信号を反転した信号を出力する入力部と、(ロ)入力端子を入力部に接続し、帰還端子を負荷の第1端子に接続し、出力端子を負荷の第2端子に接続し、帰還端子から帰還される帰還電流をゼロにする電流帰還部と、(ハ)第1端子と接地電位間に接続され、負荷に流れる電流の大きさを段階的に切り替えるゲイン切り替え部とを備え、入力信号のパターンに対応した電流を負荷に流す電流帰還型電源であることを要旨とする。
本発明の第2の様態は、(イ)荷電粒子源と、(ロ)荷電粒子源から出射した荷電粒子線を集束させる集束レンズ系と、(ハ)集束させられた荷電粒子線を、照射対象上の所定領域に走査する走査コイルと、(ニ)照射対象を搭載し、照射対象上の所望の位置に荷電粒子線が照射されるように移動可能なステージと、(ホ)走査コイルに走査電流を供給するスイープ電源とを備える荷電粒子線装置であることを要旨とする。この荷電粒子線装置のスイープ電源は、走査信号を入力して、走査信号を反転した信号を出力する入力部と、入力端子を入力部に接続し、帰還端子を走査コイルの第1端子に接続し、出力端子を走査コイルの第2端子に接続し、帰還端子から帰還される帰還電流をゼロにする電流帰還部と、第1端子と接地電位間に接続され、走査コイルに流れる電流の大きさを段階的に切り替えるゲイン切り替え部とを有し、走査信号のパターンに対応した電流を走査コイルに流す電流帰還型電源である。
本発明によれば、高ゲイン又は高周波になっても安定した動作を行うことが可能で、ポールの発生箇所が少なく、発振防止の位相補償を行う必要がない電流帰還型電源、及びこの電流帰還型電源をスイープ電源として用いた荷電粒子線装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る電流帰還型電源の回路ブロック表示した構成図である。 図1に回路ブロック表示して示した電流帰還型電源の第1の具体的回路例を示す構成図である。 本発明の実施の形態に係る電流帰還型電源の入力部に入力さえる入力信号のパターンの例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る電流帰還型電源の入力部の内部構成を、例示的に説明する図である。 図1に回路ブロック表示して示した電流帰還型電源の第2の具体的回路例を示す構成図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
又、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(電流帰還型電源の回路ブロック表示)
図1に示したように、本発明の実施の形態に係る電流帰還型電源は、入力信号を入力して、入力信号を反転した信号を出力する入力部1と、入力端子INを入力部1に接続し、帰還端子FBを負荷4の第1端子N4に接続し、出力端子OUTを負荷4の第2端子N3に接続し、帰還端子FBから帰還される帰還電流IFをゼロにする電流帰還部2と、第1端子N4と接地電位間に接続され、負荷4に流れる電流の大きさを段階的に切り替えるゲイン切り替え部3とを備え、入力信号のパターンに対応した電流を負荷4に流す。入力部1は、所定の電流パターンを有する入力信号を反転した信号を出力する。「所定の電流パターン」とは、負荷4に供給しようとするパターンに対応して決められる。例えば、荷電粒子線装置などで照射対象の表面に荷電粒子線を走査するために、図3に示すような鋸波のパターンを持つ信号が必要になるが、鋸波のパターンは一例であり、荷電粒子線を走査する以外の目的であれば、当業者が様々のパターンを設定可能である。入力部1は、外部から図3に示すような鋸波の入力信号を受信するように構成しても良いが、図4に示すように、発振器11と電源12を内蔵し、発振器11の出力と電源12の出力とをアナログ乗算器(混合器)13で乗算して鋸波を生成するように構成することもできる。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る電流帰還型電源の電流帰還部2は、帰還端子FBに接続される帰還ノードBを有し、入力端子INから入力信号を反転した信号を入力し、帰還ノードBの電位を入力端子INの電位に等しくする電圧伝達回路21と、帰還ノードBに第1の基準電流I1aを流す電流経路と、第1の基準電流I1aに等しい第1のミラー電流I1bを流す電流経路とを有する第1のカレントミラー回路22と、帰還ノードBを経由して流れる第2の基準電流I2aを流す電流経路と、第2の基準電流I2aに等しい第2のミラー電流I2bを流す電流経路とを有する第2のカレントミラー回路23と、第1のミラー電流I1bを流す電流経路に接続された入力ノードDと、第2のミラー電流I2bを流す電流経路に接続された出力ノードE間に接続され、第1のミラー電流I1bの一部を入力して、入力ノードDと出力ノードE間に一定の電位を生成する定電圧回路24と、入力ノードDI1bと出力ノードE間に接続され、第1のミラー電流I1bの残余を入力し、第1のミラー電流の残余を増幅し、増幅した電流の一部を出力端子OUTから負荷4の第2端子N3に供給し、増幅した電流の残余を第2のカレントミラー回路23に出力する電流循環回路25とを備える。図1において、電圧伝達回路21,第1のカレントミラー回路22,第2のカレントミラー回路23,定電圧回路24、及び電流循環回路25はその機能に従って区分したものであり、必ず物理的に区分されるわけではない。電圧伝達回路21,第1のカレントミラー回路22,第2のカレントミラー回路23,定電圧回路24、及び電流循環回路25は、同一の半導体チップ上に集積させることもできる。
電流帰還部2は、入力部1から受信した入力信号の電圧、即ち所定のパターンの情報をゲイン切り替え部3に伝える一方、入力信号の電流は伝わないように動作する。又、電流帰還部2は、負荷4の第2端子N4を介して負荷4に電流を、出力端子OUTを介して供給する電流源としても動作する。本発明の実施の形態に係る電流帰還型電源の電流帰還部2の動作を実行させるための具体的な例は、以下に説明するものに限られず、既存の素子やモジュールなどを組み合わせて多様な形態で実現することができる。
以下において、電流帰還部2に含まれた電圧伝達回路21,第1のカレントミラー回路22,第2のカレントミラー回路23,定電圧回路24、及び電流循環回路25の動作を説明するが、電圧伝達回路21,第1のカレントミラー回路22,第2のカレントミラー回路23,定電圧回路24、及び電流循環回路25の動作は多様な具体例や変形例により実現されることができる。電圧伝達回路21は、入力部1から入力信号を受信し、入力信号の電流は遮断しながら、入力信号の電位のみが帰還ノードBに現われるように動作する。即ち、入力信号の電位と同じ電位が帰還ノードBに現われるようになり、帰還ノードBへは入力信号の電流が流入されない。帰還ノードBは、帰還端子FBを介して、負荷4の第1端子N3に接続された出力ノードCに直接接続されているので、出力ノードCは帰還ノードBと実質的に同じ電位を有する。結局、負荷4の第1端子N3は入力信号の電位を有することになる。
負荷4の第1端子N3に接続された出力ノードCからゲイン切り替え部3へ流れる電流Iは、ゲイン切り替え部3の抵抗値が一定であれば、出力ノードCの電位に比例する。即ち、電流ICは入力信号の電位パターンと同じパターンを有する。負荷4からの電流Iとゲイン切り替え部3への電流ICとが実質的に同じIL=ICであると、入力信号のパターンに対応するパターンの電流を負荷4に流すことが可能になる。それで、帰還ノードBへ、帰還端子FBを介して出力ノードCから帰還される帰還電流IFが実質的にゼロ(IF=0)になる必要がある。帰還ノードBへ、帰還端子FBを介して出力ノードCから帰還される帰還電流IF=0になるようにするためには、帰還ノードBへ流入する電流I1aと、帰還ノードBから流出する電流I2aとが実質的に同じI1a=I2aにならなければならない。このため、流入電流I1aと流出電流I2aとが実質的に同じになるように、第1のカレントミラー回路22と,第2のカレントミラー回路23と,定電圧回路24と、電流循環回路25とが動作する。
第1のカレントミラー回路22において、帰還ノードBを経由して第1の基準電流I1aを流す電流経路と、第1の基準電流I1aに等しい第1のミラー電流I1bを、入力ノードDを経由して流す電流経路の二つの電流経路が備えられている。即ち、

1b=I1a ……(1)

である。入力ノードDと出力ノードEの間に、定電圧回路24と電流循環回路25とが並列に接続されている。定電圧回路24は入力ノードDと出力ノードEの間に一定の電位を生成するので、定電圧回路24を通る電流IMは一定である。したがって入力ノードDから電流循環回路25へ流れる電流IDと、電流循環回路25から出力ノードEへ流れる電流IEとが実質的に同じID=IEになると、第1のカレントミラー回路22での電流I1bと第2のカレントミラー回路23での電流I2bとが実質的に同じI1b=I2bになる。
しかし、電流循環回路25では、負荷4に電流ILを供給するので、電流IDと電流IEとは、

E=ID−IL ……(2)

の関係になる。ここで、

E ≒D ……(3)

と近似できるためには、ILがIDより無視できるほど十分小さい必要がある。電流循環回路25は、入力電流IDを十分大きい係数の乗算により増幅してから負荷4に電流を供給し、その後、同一な係数による除算により減幅して出力する。電流循環回路25の増幅係数Aを考慮すると、(2)式は、

=ID−IL/A ……(4)

となる。仮に、増幅係数Aが100とすると、電流IDと電流IEとの差分はIL/100となるので、増幅係数が大きければ大きいほどその差分は小さくなる。出力ノードEにおいて、電流関係は、

2b=IM+IE ……(4)

となり、入力ノードDにおいて、電流関係は、

1b=I+I ……(5)

となる。第2のカレントミラー回路23には、帰還ノードBを経由して流入する第2の基準電流I2aを流す電流経路と、第2の基準電流I2aに等しい第2のミラー電流I2bが、出力ノードEを経由して流入する電流経路の二つの電流経路が備えられている。したがって流入電流I2bと実質的に同じ電流I2aが帰還ノードBに接続された電流経路に流れる:

2b=I2a ……(6)

又、電流帰還部2において、電流循環回路25の増幅係数をAとすると、

1a=I2a−I/A ……(7)

となるので、増幅係数Aが十分大きくなれば、I/Aは無視できるほど小さくなり、

1a≒2a ……(8)

と近似できるので、帰還ノードBへ、帰還端子FBを介して出力ノードCから帰還される帰還電流IFは実質的にゼロとなる。よって、負荷4に流れる電流ILは、ゲイン切り替え部3を流れる電流ICに等しくなる。即ち、

L≒C ……(9)

で近似できる。
ゲイン切り替え部3は、例えば、複数のスイッチと、対応する複数の検出抵抗を、それぞれ対として並列回路を構成するようにすれば良い。即ち、第1のスイッチが第1の検出抵抗に接続され、第1のスイッチに並列接続される第2のスイッチが第1の検出抵抗より大きな抵抗値の第2の検出抵抗に接続され、第2のスイッチに並列接続される第3のスイッチが第2の検出抵抗より大きな抵抗値の第3の検出抵抗に接続され、第3のスイッチに並列接続される第4のスイッチが第3の検出抵抗より大きな抵抗値の第4の検出抵抗に接続され、…、第(n−1)のスイッチに並列接続される第nのスイッチが第(n−1)の検出抵抗より大きな抵抗値の第nの検出抵抗に接続されるように並列回路を構成すれば良い(nは2以上の整数である。)。複数のスイッチにそれぞれ接続されない側の検出抵抗の端子は共通に接続され、ゲイン切り替え部3の出力端子N2に接続され、この出力端子N2は接地されている。又、複数の検出抵抗にそれぞれ接続されない側の複数のスイッチの端子は共通に接続され、ゲイン切り替え部3の入力端子N1に接続され、この入力端子N1は出力ノードCに接続され、出力ノードCからゲイン切り替え部3へ電流ICが供給される。例えば、第2の検出抵抗の抵抗値を第1の検出抵抗より大きな抵抗値の値、例えば、第1の検出抵抗の抵抗値の10倍にし、第3の検出抵抗の抵抗値を第2の検出抵抗の抵抗値の10倍にし、第4の検出抵抗の抵抗値を第3の検出抵抗の抵抗値の10倍にし、…、第nの検出抵抗の抵抗値を第(n−1)の検出抵抗の抵抗値の10倍にすれば、第1、第2、…第nのスイッチを切り替えることにより、ゲイン切り替え部3に流れる電流ICを10倍変えることが可能になり、式(9)から、負荷4に流れる電流ILを10倍毎に切り替えることができるので、負荷4に流れる電流ILのダイナミックレンジを大きくすることが可能になる。
(第1の具体的回路例)
図2に示したように、第1の具体的回路例に係る電流帰還型電源は、図1において回路ブロック表示した電流帰還型電源と同様に、入力部1、電流帰還部2、ゲイン切り替え部3,及び負荷4を備え、電流帰還部2は、電圧伝達回路21、第1のカレントミラー回路22,第2のカレントミラー回路23,定電圧回路24、及び電流循環回路25aを有する。入力部1は、外部から図3に示すような鋸波の入力信号を受信するように構成しても良いが、図4に示すように、発振器11と電源12を内蔵し、発振器11の出力と電源12の出力とをアナログ乗算器(混合器)13で乗算して鋸波を生成するように構成することもできる。本発明の第1の具体的回路例において、入力部1は図4に示すように、抵抗器R1の一端に入力される入力信号Vinを反転して出力する反転回路(R1,R2,14)を有する。抵抗器R1,R2及びオペレーショナル増幅器14からなる反転回路の出力Voutは:

out=−R2/R1・Vin ……(10)

で示される。式(10)から、R1=R2であれば、入力信号Vinを増幅しないで、その波形のみを反転して、入力部1の出力端子Oiに出力することとなる。例えば、R1=R2=10kΩ程度の値を採用可能である。図4に示した発振器11、電源12、アナログ乗算器(混合器)13や反転回路(R1,R2,14)などは、所定のパターンの入力信号を得るための入力部1の一例に過ぎない。希望のパターンによって入力部1の構成もそれに応じて設計することができる。
図2に示すように、電圧伝達回路21は、コレクタ端子を正電源+HV側に接続し、エミッタ端子を入力端子INに接続した第1のトランジスタTr1と、コレクタ端子を負電源−HV側に接続し、エミッタ端子を入力端子INに接続した第2のトランジスタTr2と、ベース端子を第1のトランジスタTr1のベース端子に接続し、コレクタ端子を第1の基準電流を流す電流経路に接続し、エミッタ端子を第1の帰還ノード抵抗R7を介して帰還端子FBに接続した第3のトランジスタTr3と、ベース端子を第2のトランジスタTr2のベース端子に接続し、コレクタ端子を第2の基準電流を流す電流経路に接続し、エミッタ端子を第2の帰還ノード抵抗R8を介して帰還端子FBに接続した第4のトランジスタTr4を備える。入力部1の出力端子Oiより出力された信号Voutは、電流帰還部2の入力端子INを介して、電流帰還部2の電圧伝達回路21に伝わり、R1=R2であれば、電圧伝達回路21の入力ノードAは入力部1からの信号の電位Vout=Vinとなる。トランジスタTr1及びトランジスタTr3はベース端子を共通しているので、トランジスタ(第1のトランジスタ)Tr1及びトランジスタ(第3のトランジスタ)Tr3のトランジスタの特性が同一であれば、トランジスタTr1及びトランジスタTr3のエミッタ端子の電圧も同じになる。一般的にベース・エミッタ間電圧は約0.7V程度である。電圧伝達回路21のトランジスタ(第2のトランジスタ)Tr2及びトランジスタ(第4のトランジスタ)Tr4もベース端子を共通しているので、トランジスタTr2及びトランジスタTr4のエミッタ端子の電圧は同じになる。トランジスタTr1及びトランジスタTr2のエミッタ端子は共に入力ノードAに接続しているので、トランジスタTr3及びトランジスタTr4の両方のエミッタ端子は共に入力ノードAと同電位になる。したがって帰還ノードBは入力ノードAと同電位Vout=Vin となり、帰還ノードBと、負荷4の第1端子N3に接続された出力ノードCの間に電圧を昇降する素子がないので、出力ノードCの電位VCもVC=Vinになる。
一方、電圧伝達回路21のトランジスタTr3のコレクタ端子へ流入する流入電流I1aと、トランジスタTr4のコレクタ端子から流出する流出電流I2aが同じになると、帰還ノードBへ、電流帰還部2の帰還端子FBを介して出力ノードCから帰還される帰還電流IFはゼロになる。以下において説明するように、第1のカレントミラー回路22と、第2のカレントミラー回路23と、定電圧回路24と、電流循環回路25aとは、流入電流I1aと流出電流I2aが同じになるように動作する。
第1のカレントミラー回路22は、帰還ノードBを経由して第1の基準電流I1aを流す電流経路と、第1のミラー電流I1bを、入力ノードDを経由して流す電流経路の二つの電流経路が備えられている。第1の具体的回路例においては、第1のカレントミラー回路22は、特性が同じトランジスタTr5とトランジスタTr6とを備え、トランジスタTr5とトランジスタTr6は、ベース端子を共通し、エミッタ端子は各々エミッタ抵抗R5,R6を介してハイレベル電圧源+HVに接続されるワイドラー型のカレントミラー回路である。エミッタ抵抗R5,R6が同一特性であれば、トランジスタTr5とトランジスタTr6とのエミッタ電流は同じであり、第1の基準電流I1aと第1のミラー電流I1bとは以下の関係になる:

1a=I1b+2IBase ……(11)

ここで、IBaseは、第1のカレントミラー回路22を構成するトランジスタTr5及びTr6の各々のベース電流である。一般的に、ベース電流はエミッタ電流及びコレクタ電流のわりに極めて少ないので、

1a≒I1b ……(12)

と近似できる。第1の具体的回路例においては、第1のカレントミラー回路22は、一例に過ぎず、他の形態のカレントミラー回路を使用することもできる。後述する第2のカレントミラー回路も同様である。
電流循環回路25aは、ベース端子を入力ノードDに接続し、コレクタ端子を正電源+HV側に接続し、エミッタ端子を出力回路(Tr9,Tr10,R13a,R14a)に接続した第1の出力トランジスタTr8と、この第1の出力トランジスタTr8と電流増幅率が等しく、エミッタ端子を出力回路(Tr9,Tr10,R13a,R14a)に接続し、コレクタ端子を負電源−HV側に接続し、ベース端子を出力ノードEに接続した第2の出力トランジスタTr11とを備える。出力回路(Tr9,Tr10,R13a,R14a)は、ベース端子を第1の出力トランジスタTr8のエミッタ端子に接続し、コレクタ端子を正電源+HV側に接続し、エミッタ端子を第1の出力抵抗R13aを介して出力端子OUTに接続された第3の出力トランジスタTr9と、エミッタ端子を第2の出力抵抗R14aを介して出力端子OUTに接続し、コレクタ端子を負電源−HV側に接続し、ベース端子を第2の出力トランジスタTr11のエミッタ端子に接続した第4の出力トランジスタTr10とを備える。
第1の具体的回路例に係る電流帰還型電源においては、第1のカレントミラー回路22から入力ノードDへ流れる電流I1bは、定電圧回路24と電流循環回路25aへ各々流入する。定電圧回路24は、入力ノードDと出力ノードEとの間に接続され、入力ノードDと出力ノードEとの間に一定な電圧を維持するように動作する。抵抗器R11と、抵抗器R12と、トランジスタTr7とからなる定電圧回路24は、定電圧回路の一例である。抵抗器R12を可変にすると、入力ノードDと出力ノードEとの間の電位を調整することができるので、定電圧回路24を経て入力ノードDから出力ノードEへ流れる電流も電圧差に比例して調整される。定電圧回路24として、他の形態の定電圧回路を使っても良い。
入力ノードDを経由して、電流I1bの大部分は定電圧回路24に流入し、残余の一部の電流が電流循環回路25aに流入する。電流循環回路25aは入力ノードDから流入した電流Iと実質的に同じ電流を出力ノードEに流出する一方、負荷4の第2端子N4にも、電流帰還部2の出力端子OUTを介して電流を供給する。図2に示したように、入力ノードDから電流循環回路25aに流入した電流IDは、電流循環回路25aのトランジスタ(第1の出力トランジスタTr)Tr8のベース端子に入る。トランジスタTr8の電流増幅率をβ8とすれば、トランジスタTr8のエミッタ電流IEは、ベース電流Iと以下のような関係になる:

E=β8・IB ……(13)

電流循環回路25aのトランジスタTr8のエミッタ電流IEはすべて電流循環回路25aのトランジスタ(第3の出力トランジスタTr)Tr9のベース端子に流入する。トランジスタTr9の電流増幅率をβ9とすれば、トランジスタTr9のエミッタ電流は、トランジスタTr9のベース電流I'Bと以下のような関係になる:

I'E=β9・I'B ……(14)
結局、電流循環回路25aのトランジスタTr8のベース端子に流入した少量の電流は、電流循環回路25aのトランジスタTr8及びトランジスタTr9を経て「β8・β9」倍の電流になる。通常、トランジスタの電流増幅率β8,β9は、数10〜数10000であるので、電流循環回路25aのトランジスタTr9のエミッタ端子から、電流帰還部2の出力端子OUTとトランジスタ(第4の出力トランジスタTr)Tr10に大電流が流れ出る。
即ち、電流循環回路25aのトランジスタTr9のエミッタ電流の一部は、電流帰還部2の出力端子OUTを介して負荷4の第2端子N4に流入する。負荷4に流れる電流ILは、本発明の電流帰還型電源を荷電粒子線装置に適用する場合、例えば、1μA〜1A程度のダイナミックレンジで変化する電流となる。
電流循環回路25aのトランジスタTr9のエミッタ端子から出力電流から、負荷電流ILを除いた電流が、電流循環回路25aのトランジスタTr10のエミッタ端子に流入する。トランジスタTr9の電流増幅率β9とトランジスタTr10の電流増幅率β10が互いに同じで(β9=β10)あり、トランジスタTr8の電流増幅率β8とトランジスタTr(第1の出力トランジスタTr)11の電流増幅率β11が互いに同じ(β8=β11)であれば、トランジスタTr10のエミッタ端子に流入した電流は、逆に、1/β8・β9(=1/β10・β11)倍になって出力ノードEへ流れ出る。したがって電流循環回路25aにおいて、入力ノードDから流入する電流IDと出力ノードEへの流出する電流IEを比べると、以下のような関係になる:

β8・β9D−IL=β8・β9E ……(15)
したがって、入力ノードDから流入する電流IDと出力ノードEへの流出する電流IEの差は以下のようになることが分かる:

D−IE=I1b−I2b=IL/β8・β9 ……(16)
ここで、電流増幅率β8,β9,β10,β11は、通常、数10〜数10000の値であり、ILが比較的小さい値であることを勘案すると、IL/β8・β9(=1/β10・β11)は無視することができるほど十分小さい値であるので、

1b≒I2b ……(17)

と近似できる。
第2のカレントミラー回路23は、帰還ノードBを経由して定電圧回路24から流入する第2の基準電流I2aを流す電流経路と、第2の基準電流I2aに等しい第2のミラー電流I2bが、出力ノードEを経由して電流循環回路25aから流入する電流経路の二つの電流経路が備えられている。第2のカレントミラー回路23は、特性の同じトランジスタTr12とトランジスタTr13とを備え、トランジスタTr12とトランジスタTr13は、ベース端子を共通し、エミッタ端子はそれぞれエミッタ抵抗R10,R9を介してローレベル電圧源−HVに接続されるワイドラー型のカレントミラー回路である。エミッタ抵抗R10,R9が同一特性であれば、トランジスタTr10とトランジスタTr9のエミッタ電流は同じであり、第2のミラー電流I2bと第2の基準電流I2aとは以下の関係になる:

2a=I2b+2IBase ……(18)
ここで、IBaseはトランジスタTr10及びトランジスタTr9のそれぞれのベース電流である。一般的に、ベース電流はエミッタ電流及びコレクタ電流のわりに極めて少ないので、

2a≒I2b ……(19)

と近似できる。式(12),(17)及び(19)から、

1a≒I2a ……(20)

と近似できる。即ち、帰還ノードBに流入する電流I1aと帰還ノードBから流出する電流I2aとは互いに実質的に同じである。したがって帰還ノードBへ、電流帰還部2の帰還端子FBを介して出力ノードCから帰還される帰還電流IFは実質的にゼロになる。よって、式(9)に示したように、負荷4に流れる電流ILは、ゲイン切り替え部3を流れる電流ICに等しくなる。
ゲイン切り替え部3は、複数のスイッチSw1,Sw2,Sw3,Sw4,…と、対応する複数の検出抵抗Rc1,Rc2,Rc3,Rc4,…を、それぞれ対として並列回路を構成している。即ち、第1のスイッチSw1は第1の検出抵抗Rc1に接続され、第1のスイッチSw1に並列接続される第2のスイッチSw2は第1の検出抵抗Rc1より大きな抵抗値の第2の検出抵抗Rc2に接続され、第2のスイッチSw2に並列接続される第3のスイッチSw3は第2の検出抵抗Rc2より大きな抵抗値の第3の検出抵抗Rc3に接続され、第3のスイッチSw2に並列接続される第4のスイッチSw4は第3の検出抵抗Rc3より大きな抵抗値の第4の検出抵抗Rc4に接続されている。複数のスイッチSw1,Sw2,Sw3,Sw4,…に、それぞれ接続されない側の検出抵抗Rc1,Rc2,Rc3,Rc4,…の端子は共通に接続され、ゲイン切り替え部3の出力端子N2に接続され、この出力端子N2は接地されている。又、複数の検出抵抗Rc1,Rc2,Rc3,Rc4,…に、それぞれ接続されない側の複数のスイッチSw1,Sw2,Sw3,Sw4,…の端子は共通に接続され、ゲイン切り替え部3の入力端子N1に接続され、この入力端子N1は出力ノードCに接続している。
図2に示す第1の具体的回路例に係る電流帰還型電源においては、ゲイン切り替え部3が便宜上、4つのスイッチSw1〜Sw4と対応する4つの検出抵抗Rc1〜Rc4がそれぞれ対をなし、4対の並列接続回路を構成している例を示しているが、ゲイン切り替え部3に並列接続されるスイッチの数や検出抵抗の数は4に限られるものではなく、必要なダイナミックレンジに応じて5以上、又は3以下に選ぶことが可能である。ゲイン切り替え部3のそれぞれの検出抵抗Rc1〜Rc4の抵抗値を、順に大きくなるように、例えば、順に10倍ずつ大きくなるようにすれば、スイッチSw1〜Sw4を選択的にオンすることによって、負荷4に流れる電流ILのゲインを10倍ずつ切り替えることができるが、6桁のダイナミックレンジが必要であれば、10倍ずつ抵抗値が大きくなる6対の並列接続回路を構成すれば良い。
例えば、第1の検出抵抗Rc1=1Ω、第2の検出抵抗Rc2=10Ω、第3の検出抵抗Rc3=100Ω、第4の検出抵抗Rc4=1kΩとすれば、第1のスイッチSw1がオンになると、ゲイン切り替え部3を流れる電流ICは、出力ノードCの電位VC=Vinを用いると、次のようになる:

C=VC/Rc1=−Vin/1 ……(20)
第1の具体的回路例に係る電流帰還型電源においては、帰還ノードBへ、電流帰還部2の帰還端子FBを介して出力ノードCから帰還される帰還電流IF=0となるように動作するので、式(9)から、負荷4には電流IL=ICが流れることになる。一方、第2の検出抵抗Rc2が10Ωで、第2のスイッチSw2がオンになると、ゲイン切り替え部3を流れる電流ICは以下のようになる:

C=VC/Rc2=−Vin/10 ……(21)

即ち、スイッチを第1のスイッチSw1から第2のスイッチSw2に切り替えると、ゲイン切り替え部3を流れる電流ICは第1の検出抵抗Rc1を流れる電流の0.1倍になる。同様に、スイッチを第2のスイッチSw2から第3のスイッチSw3に切り替えると、ゲイン切り替え部3を流れる電流ICは第1の検出抵抗Rc1を流れる電流の0.01倍になり、スイッチを第3のスイッチSw3から第4のスイッチSw4に切り替えると、ゲイン切り替え部3を流れる電流ICは第1の検出抵抗Rc1を流れる電流の0.001倍になる。このようにして、第1の検出抵抗Rc1、第2の検出抵抗Rc2、第3の検出抵抗Rc3、第4の検出抵抗Rc4の抵抗値を、順に10倍ずつ大きくなるようにすれば、スイッチSw1〜Sw4を選択的にオンすることによって、負荷4に流れる電流ILの値を10倍ずつ切り替えることができる。
(第2の具体的回路例)
図5に示したように、第2の具体的回路例に係る電流帰還型電源は、図2に示した第1の具体的回路例と同様に、入力部1、電流帰還部2、ゲイン切り替え部3,及び負荷4を備え、電流帰還部2は、帰還端子FBに接続される帰還ノードBを有し、入力端子INから入力信号を反転した信号を入力し、帰還ノードBの電位を入力端子INの電位に等しくする電圧伝達回路21と、帰還ノードBに第1の基準電流を流す電流経路と、第1の基準電流に等しい第1のミラー電流を流す電流経路とを有する第1のカレントミラー回路22と、帰還ノードBを経由して流れる第2の基準電流を流す電流経路と、第2の基準電流に等しい第2のミラー電流を流す電流経路とを有する第2のカレントミラー回路23と、第1のミラー電流を流す電流経路に接続された入力ノードDと、第2のミラー電流を流す電流経路に接続された出力ノードE間に接続され、第1のミラー電流の一部を入力して、入力ノードDと出力ノードE間に一定の電位を生成する定電圧回路24と、入力ノードDと出力ノードE間に接続され、第1のミラー電流の残余を入力し、ミラー電流の残余を増幅し、増幅した電流の一部を出力端子OUTから負荷4の第2端子N3に供給し、増幅した電流の残余を第2のカレントミラー回路23に出力する電流循環回路25bを有する。
第1の具体的回路例の電流循環回路25aの出力回路(Tr9,Tr10,R13a,R14a)は、ベース端子を第1の出力トランジスタTr8のエミッタ端子に接続し、コレクタ端子を正電源+HV側に接続し、エミッタ端子を第1の出力抵抗R13aを介して出力端子OUTに接続された第3の出力トランジスタTr9と、エミッタ端子を第2の出力抵抗R14aを介して出力端子OUTに接続し、コレクタ端子を負電源−HV側に接続し、ベース端子を第2の出力トランジスタTr11のエミッタ端子に接続した第4の出力トランジスタTr10とを備えていたが、第2の具体的回路例の電流循環回路25bの出力回路は、一端を第1の出力トランジスタTr8のエミッタ端子に接続し、他端を出力端子OUTに接続された第1の出力抵抗R13bと、一端を出力端子OUTに接続され、他端を第2の出力トランジスタTr11のエミッタ端子に接続した第2の出力抵抗R14bのみである点で、第1の具体的回路例の電流循環回路25aとは異なる。
即ち、第2の具体的回路例の電流循環回路25bは、ベース端子を入力ノードDに接続し、コレクタ端子を正電源+HV側に接続し、エミッタ端子を第1の出力抵抗R13bを介して、出力端子OUTに接続した第1の出力トランジスタTr8と、この第1の出力トランジスタTr8と電流増幅率が等しく、エミッタ端子を第2の出力抵抗R14bを介して出力端子OUTに接続し、コレクタ端子を負電源−HV側に接続し、ベース端子を出力ノードEに接続した第2の出力トランジスタTr11とを備えてなる。
第2の具体的回路例に係る電流帰還型電源においても、第1のカレントミラー回路22から入力ノードDへ流れる電流I1bは、定電圧回路24と電流循環回路25bへ各々流入する。定電圧回路24が入力ノードDと出力ノードEとの間に接続されているので、入力ノードDを経由して、電流I1bの大部分は定電圧回路24に流入し、残余の一部の電流が電流循環回路25bに流入する。電流循環回路25bは入力ノードDから流入した電流Iと実質的に同じ電流を出力ノードEに流出する一方、負荷4の第2端子N4にも、電流帰還部2の出力端子OUTを介して電流を供給する。図5に示したように、入力ノードDから電流循環回路25bに流入した電流IDは、電流循環回路25bのトランジスタ(第1の出力トランジスタ)Tr8のベース端子に入る。トランジスタTr8の電流増幅率をβ8とすれば、トランジスタTr8のエミッタ電流IEは、ベース電流Iと式(13)で示したような関係になり、電流循環回路25bのトランジスタTr8のベース端子に流入した少量の電流は、電流循環回路25bのトランジスタTr8を経てβ8倍の電流になり、電流循環回路25bのトランジスタTr8のエミッタ端子から、電流帰還部2の出力端子OUTとトランジスタ(第2の出力トランジスタ)Tr11に大電流が流れ出る。 即ち、電流循環回路25bのトランジスタTr8のエミッタ電流の一部は、電流帰還部2の出力端子OUTを介して負荷4の第2端子N4に流入する。
電流循環回路25bのトランジスタTr8のエミッタ端子から出力電流から、負荷電流ILを除いた電流が、電流循環回路25bのトランジスタTr(第2の出力トランジスタ)11のエミッタ端子に流入する。トランジスタTr8の電流増幅率β8とトランジスタTr(第1の出力トランジスタ)11の電流増幅率β11が互いに同じ(β8=β11)であれば、トランジスタTr11のエミッタ端子に流入した電流は、逆に、1/β8(=1/β11)倍になって出力ノードEへ流れ出る。したがって電流循環回路25bにおいて、入力ノードDから流入する電流IDと出力ノードEへの流出する電流IEを比べると、以下のような関係になる:

β8D−IL=β8E ……(22)

したがって、入力ノードDから流入する電流IDと出力ノードEへの流出する電流IEの差は以下のようになることが分かる:

D−IE=I1b−I2b=IL/β8 ……(23)
ここで、電流増幅率β8,β11が十分大きければ、ILが比較的小さい値であることを勘案すると、IL/β8(=IL11)は無視することが可能になるので、第2の具体的回路例においても、式(17)で近似可能となる。よって、第2の具体的回路例においても、式(12),(17)及び(19)から、式(20)の近似が可能となり、帰還ノードBへ、電流帰還部2の帰還端子FBを介して出力ノードCから帰還される帰還電流IFは実質的にゼロになる。よって、式(9)に示したように、負荷4に流れる電流ILは、ゲイン切り替え部3を流れる電流ICに等しくなる。
ゲイン切り替え部3は、図2と同様に、複数のスイッチSw1,Sw2,Sw3,Sw4,…と、対応する複数の検出抵抗Rc1,Rc2,Rc3,Rc4,…を、それぞれ対として並列回路を構成しているので、ゲイン切り替え部3のそれぞれの検出抵抗Rc1〜Rc4の抵抗値を、順に大きくなるように、例えば、順に10倍ずつ大きくなるようにすれば、スイッチSw1〜Sw4を選択的にオンすることによって、負荷4に流れる電流ILのゲインを10倍ずつ切り替えることができる。他は、第1の具体的回路例と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
(荷電粒子線装置)
上記の回路ブロック表示した電流帰還型電源、或いは、第1若しくは第2の具体的回路例に係る電流帰還型電源は、荷電粒子源(図示省略)と、荷電粒子源から出射した荷電粒子線を集束させる集束レンズ系(図示省略)と、集束させられた荷電粒子線を、照射対象上の所定領域に走査する走査コイル4と、照射対象を搭載し、照射対象上の所望の位置に荷電粒子線が照射されるように移動可能なステージ(図示省略)と、走査コイル4に走査電流を供給するスイープ電源とを備える荷電粒子線装置のスイープ電源に適用可能である。
即ち、荷電粒子線装置のスイープ電源を、走査信号を入力して、走査信号を反転した信号を出力する入力部1と、入力端子INを入力部1に接続し、帰還端子FBを走査コイル4の第1端子N4に接続し、出力端子OUTを走査コイル4の第2端子N3に接続し、帰還端子FBから帰還される帰還電流IFをゼロにする電流帰還部2と、第1端子N4と接地電位間に接続され、走査コイル4に流れる電流の大きさを段階的に切り替えるゲイン切り替え部3とを有し、走査信号のパターンに対応した電流を走査コイル4に流す電流帰還型電源とすることが可能である。
ここで、上記の回路ブロック表示した電流帰還型電源、或いは、第1若しくは第2の具体的回路における負荷4が、荷電粒子線を制御するための走査コイルとなる。この走査コイル4には略1μA〜1Aの電流がゲイン切り替え部3の検出抵抗の切り替えにより流れる。又、図2において、「HV」及び「LV」の電圧は、通常、それぞれ±100V及び±15Vになる。しかし、本発明の電流帰還型電源の応用が荷電粒子線装置に限られるのではなく、他にも様々な応用ができる。
本発明の発明者は、株式会社島津製作所のEPMA1610(モデル名)の走査コイルに対し、走査電流1μA〜1.5A、走査速度DC〜15kHzにおいても、安定した定電流動作を行うことを確認している。
以上のように、本発明の実施の形態に係る電流帰還型電源は、高ゲイン、高周波数帯域でも安定した動作を行うことができる。又、ポール発生箇所は、入力ノードDと出力ノードEのみであるので、発振しにくく、位相補償のための回路も不要となる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は上記の実施の形態及び実施例によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
第1の具体的回路例においては、図2に示したように、出力回路(Tr9,Tr10,R13a,R14a)は、ベース端子を第1の出力トランジスタTr8のエミッタ端子に接続し、コレクタ端子を正電源+HV側に接続し、エミッタ端子を第1の出力抵抗R13aを介して出力端子OUTに接続された第3の出力トランジスタTr9と、エミッタ端子を第2の出力抵抗R14aを介して出力端子OUTに接続し、コレクタ端子を負電源−HV側に接続し、ベース端子を第2の出力トランジスタTr11のエミッタ端子に接続した第4の出力トランジスタTr10とを備えていたが、これに限定されるものではない。
例えば、出力回路が更に第5の出力トランジスタ及び第6の出力トランジスタを最終段の増幅回路として備えるようにしても良い。即ち、出力回路が、ベース端子を第3の出力トランジスタTr9のエミッタ端子に接続し、コレクタ端子を正電源+HV側に接続し、エミッタ端子を第1の出力抵抗を介して出力端子OUTに接続した第5の出力トランジスタと、エミッタ端子を第2の出力抵抗を介して出力端子OUTに接続し、コレクタ端子を負電源−HV側に接続し、ベース端子を第4の出力トランジスタTr10のエミッタ端子に接続した第6の出力トランジスタTrを更に備えるようにし、第6の出力トランジスタTrのベース端子を第4の出力トランジスタTr10のエミッタ端子に接続に接続するようにしても良い。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…入力部
2…電流帰還部
3…ゲイン切り替え部
4…負荷
21…電圧伝達回路
22…第1のカレントミラー回路
23…第2のカレントミラー回路
24…定電圧回路
25…電流循環回路
FB…帰還端子
IN…入力端子
N3…第2端子
N4…第1端子
OUT…出力端子

Claims (6)

  1. 入力信号を入力して、前記入力信号を反転した信号を出力する入力部と、
    入力端子を前記入力部に接続し、帰還端子を負荷の第1端子に接続し、出力端子を前記負荷の第2端子に接続し、前記帰還端子から帰還される帰還電流をゼロにする電流帰還部と、
    前記第1端子と接地電位間に接続され、前記負荷に流れる電流の大きさを段階的に切り替えるゲイン切り替え部
    とを備え、前記入力信号のパターンに対応した電流を前記負荷に流すことを特徴とする電流帰還型電源。
  2. 前記ゲイン切り替え部が、互いに抵抗値が異なる複数の検出抵抗を切り替え可能に並列接続してなることを特徴とする請求項1に記載の電流帰還型電源。
  3. 前記電流帰還部が、
    前記帰還端子に接続される帰還ノードを有し、前記入力端子から前記入力信号を反転した信号を入力し、前記帰還ノードの電位を前記入力端子の電位に等しくする電圧伝達回路と、
    前記帰還ノードに第1の基準電流を流す電流経路と、前記第1の基準電流に等しい第1のミラー電流を流す電流経路とを有する第1のカレントミラー回路と、
    前記帰還ノードを経由して流入する第2の基準電流を流す電流経路と、前記第2の基準電流に等しい第2のミラー電流を流す電流経路とを有する第2のカレントミラー回路と、
    前記第1のミラー電流を流す電流経路に接続された入力ノードと、前記第2のミラー電流を流す電流経路に接続された出力ノード間に接続され、前記第1のミラー電流の一部を入力して、前記入力ノードと前記出力ノード間に一定の電位を生成する定電圧回路と、
    前記入力ノードと前記出力ノード間に接続され、前記第1のミラー電流の残余を入力し、前記ミラー電流の残余を増幅し、増幅した電流の一部を前記出力端子から前記負荷の第2端子に供給し、増幅した電流の残余を前記第2のカレントミラー回路に出力する電流循環回路
    とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電流帰還型電源。
  4. 前記電圧伝達回路が、
    コレクタ端子を正電源側に接続し、エミッタ端子を前記入力端子に接続した第1のトランジスタと、
    コレクタ端子を負電源側に接続し、エミッタ端子を前記入力端子に接続した第2のトランジスタと、
    ベース端子を前記第1のトランジスタのベース端子に接続し、コレクタ端子を前記第1の基準電流を流す電流経路に接続し、エミッタ端子を第1の帰還ノード抵抗を介して前記帰還端子に接続した第3のトランジスタと、
    ベース端子を前記第2のトランジスタのベース端子に接続し、コレクタ端子を前記第2の基準電流を流す電流経路に接続し、エミッタ端子を第2の帰還ノード抵抗を介して前記帰還端子に接続した第4のトランジスタ
    とを備えることを特徴とする請求項3に記載の電流帰還型電源。
  5. 前記電流循環回路が、
    ベース端子を前記入力ノードに接続し、コレクタ端子を前記正電源側に接続し、エミッタ端子を前記出力端子に接続された出力回路に接続した第1の出力トランジスタと、
    該第1の出力トランジスタと電流増幅率が等しく、エミッタ端子を前記出力回路に接続し、コレクタ端子を負電源側に接続し、ベース端子を前記出力ノードに接続した第2の出力トランジスタ
    とを備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の電流帰還型電源。
  6. 荷電粒子源と、
    前記荷電粒子源から出射した荷電粒子線を集束させる集束レンズ系と、
    集束させられた前記荷電粒子線を、照射対象上の所定領域に走査する走査コイルと、
    前記照射対象を搭載し、前記照射対象上の所望の位置に前記荷電粒子線が照射されるように移動可能なステージと、
    前記走査コイルに走査電流を供給するスイープ電源
    とを備え、前記スイープ電源が、走査信号を入力して、前記走査信号を反転した信号を出力する入力部と、入力端子を前記入力部に接続し、帰還端子を前記走査コイルの第1端子に接続し、出力端子を前記走査コイルの第2端子に接続し、前記帰還端子から帰還される帰還電流をゼロにする電流帰還部と、前記第1端子と接地電位間に接続され、前記走査コイルに流れる電流の大きさを段階的に切り替えるゲイン切り替え部とを有し、前記走査信号のパターンに対応した電流を前記走査コイルに流す電流帰還型電源であることを特徴とする荷電粒子線装置。
JP2009175305A 2009-07-28 2009-07-28 電流帰還型電源及び荷電粒子線装置 Active JP5515484B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009175305A JP5515484B2 (ja) 2009-07-28 2009-07-28 電流帰還型電源及び荷電粒子線装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009175305A JP5515484B2 (ja) 2009-07-28 2009-07-28 電流帰還型電源及び荷電粒子線装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011029068A true JP2011029068A (ja) 2011-02-10
JP5515484B2 JP5515484B2 (ja) 2014-06-11

Family

ID=43637579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009175305A Active JP5515484B2 (ja) 2009-07-28 2009-07-28 電流帰還型電源及び荷電粒子線装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5515484B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013042494A (ja) * 2011-08-11 2013-02-28 Fujitsu Semiconductor Ltd 電流モード回路の入力インピーダンスを維持するシステム及び方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5769322U (ja) * 1980-10-15 1982-04-26
JPH0454458A (ja) * 1990-06-22 1992-02-21 Hitachi Ltd 電流検出装置
JP2007150380A (ja) * 2005-11-24 2007-06-14 Hitachi High-Technologies Corp 演算増幅器及びそれを用いた走査電子顕微鏡
JP2009224292A (ja) * 2008-03-19 2009-10-01 Shimadzu Corp 荷電粒子線走査装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5769322U (ja) * 1980-10-15 1982-04-26
JPH0454458A (ja) * 1990-06-22 1992-02-21 Hitachi Ltd 電流検出装置
JP2007150380A (ja) * 2005-11-24 2007-06-14 Hitachi High-Technologies Corp 演算増幅器及びそれを用いた走査電子顕微鏡
JP2009224292A (ja) * 2008-03-19 2009-10-01 Shimadzu Corp 荷電粒子線走査装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN7013001410; Jeffrey Lies, Tamara Papalias and Mike Wong: '「ノイズ・歪みを考えた高速アンプの賢い選択法」' EDN Japan , 200605, p. 85 - 90, リード・ビジネス・インフォメーション株式会社 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013042494A (ja) * 2011-08-11 2013-02-28 Fujitsu Semiconductor Ltd 電流モード回路の入力インピーダンスを維持するシステム及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5515484B2 (ja) 2014-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006511143A (ja) バイアス制御を伴う電力増幅器
JP2017092526A (ja) 電力増幅回路
EP0921634A1 (en) Differential amplifier with adjustable linearity
JP2005101734A (ja) 高出力増幅回路
US6362682B2 (en) Common-mode feedback circuit and method
US4219781A (en) Transistor amplifier circuit
JP5515484B2 (ja) 電流帰還型電源及び荷電粒子線装置
US4356452A (en) Class A push-pull amplifier with bias controlling circuit
US6577195B2 (en) Bipolar differential amplifier
TWI297239B (en) Improved adjustable gain control system and method thereof
US5889433A (en) Amplifier having a high current efficiency
JP4000003B2 (ja) 可変利得増幅器
US20060238235A1 (en) Switchable current mirror with feedback
KR20030011833A (ko) 전력 소모가 적은 바이어스 회로를 갖는 ft 배율기 증폭기
JP3850799B2 (ja) 可調増幅器に対して指数的な先行歪みを与えるための回路構造
JPH0350447B2 (ja)
US4295101A (en) Class AB push-pull quasi-linear amplifiers
US6831516B2 (en) Method of forming a variable propagation delay semiconductor device and structure therefor
JPH06177731A (ja) 電流切換回路
JPS60248010A (ja) 複合トランジスタ回路
JPH0851324A (ja) バッファアンプ
JP3752029B2 (ja) ラインレシーバ
JP2006221579A (ja) 基準電流発生回路
JP2025015968A (ja) 温度補償回路
RU2183380C2 (ru) Многокаскадный транзисторный усилитель

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111102

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131101

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140304

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140317

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5515484

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151