JP2011029061A - シャントスイッチ、半導体デバイス、モジュールおよび電子機器 - Google Patents

シャントスイッチ、半導体デバイス、モジュールおよび電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】アイソレーションを向上させることの可能なシャントスイッチ、並びにそのシャントスイッチを内蔵した半導体デバイス、モジュールおよび電子機器を提供する。
【解決手段】高周波信号を伝送する伝送線路11を、シャント線路13によりグランド12に接地する。このシャント線路13を二つ以上並列化し、それら二つ以上のシャント線路13の相互間のインピーダンスZ3を、伝送線路11のインピーダンスZ2よりも高くする。シャント線路13A〜13Cを経由した戻り信号の発生が抑えられ、各々のシャント線路13A〜13CのインピーダンスZ1が低減される。よって、オフ状態(閉動作)でのアイソレーションが改善される。
【選択図】図1

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems;マイクロマシン)を用いたシャントスイッチ、並びにそのシャントスイッチを内蔵する半導体デバイス、モジュールおよび電子機器に関する。
近年の集積化技術の向上に伴い、電子機器の小型・軽量化、低電圧動作・低消費電力化、高周波動作化が急速に進んでいる。特に、携帯電話などの移動通信端末装置の技術分野では、上記の要求が厳しい上に、高機能化も求められており、これらの対立する課題を解決する技術の一つとして、MEMSが注目されている。このMEMSは、シリコンプロセス技術により、マイクロな機械的要素と電子回路要素とを融合したシステムであり、日本では主にマイクロマシンと称されるものである。MEMS技術は、その精密加工性などの優れた特徴から、高機能化に対応しつつ、小型で低価格なSoC(System on a Chip) を実現することができる。
移動通信端末装置の技術分野では、このMEMS技術を利用した様々な半導体素子が開発されているが、その1つに高周波信号を伝送する信号線路の継断を機械的に行うためのスイッチがある。従来の高周波向けのスイッチでは、オフ状態の時に伝送線路が物理的に断絶されるシリーズ型よりも、オフ状態の時に伝送線路がシャント線路を経由してグランドに接地されるシャント型のほうが広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1のシャントスイッチでは、例えば、基板上に伝送線路とグランド線路とを設ける一方、基板の上方にシャント線路としての可動電極を設け、可動電極を伝送線路およびグランド線路に接触させることによって伝送線路をグランドに接地するようにしている。
特開2003−264122号公報
しかしながら、このような従来の高周波向けのシャントスイッチでは一般に、挿入損失の周波数特性が優れるものの、アイソレーションの周波数特性が悪かった。シャントスイッチのアイソレーションは、シャント線路のインピーダンスZ1、伝送線路のインピーダンスZ2を用いて10Log(Z1/Z2)と表され、一般に−20dB〜−40dB必要である。伝送線路のインピーダンスZ2は挿入損失を1dB程度にするための上限があるので、アイソレーションを向上させるにはシャント線路のインピーダンスZ1だけを小さくすることが望ましい。しかし、従来では、伝送線路のインピーダンスZ2を保持したまま、シャント線路のインピーダンスZ1を小さくするのは困難であった。
すなわち、シャント線路のインピーダンスZ1は、例えば、シャント線路としての可動電極の寸法を大きくして、伝送線路との接触面積を増やすことによって下げることができる。しかし、そのようにした場合、信号がシャント線路を経由して伝送線路に戻ってくる経路の抵抗も同時に下がってしまい、いわゆる戻り信号(リターン信号)が発生しやすいという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、アイソレーションを向上させることの可能なシャントスイッチを提供することにある。
本願発明の第2の目的は、そのシャントスイッチを内蔵した半導体デバイス、モジュールおよび電子機器を提供することにある。
本発明によるシャントスイッチは、伝送線路と、グランドと、伝送線路およびグランドを電気的に結合するシャント線路とを備え、シャント線路が二つ以上並列化され、二つ以上のシャント線路の相互間のインピーダンスが伝送線路のインピーダンスより高いものである。
本発明の半導体デバイスは、上記本発明のシャントスイッチを備えたものである。本発明のモジュールおよび電子機器は、上記本発明の半導体デバイスを内蔵したものである。
本発明のシャントスイッチ、半導体デバイス、モジュールおよび電子機器では、オン状態(開動作)の時には伝送線路とグランドとが電気的に結合されず、伝送線路において例えば高周波信号の伝送が行われる。オフ状態(閉動作)の時には伝送線路がシャント線路を経由してグランドに接地される。ここでは、シャント線路が二つ以上並列化されると共に、それらのシャント線路の相互間のインピーダンスが伝送線路のインピーダンスより高くされているので、シャント線路を経由した戻り信号の発生が抑えられ、各々のシャント線路のインピーダンスが低減される。よって、オフ状態(閉動作)でのアイソレーションが改善される。
本発明のシャントスイッチによれば、シャント線路を二つ以上並列化し、それらのシャント線路の相互間のインピーダンスを伝送線路のインピーダンスより高くするようにしたので、アイソレーションを向上させることが可能となる。従って、このシャントスイッチを備えた半導体デバイス、モジュールおよび電子機器においても高周波特性の向上を図ることが可能になる。
本発明に係るシャントスイッチの回路構成を表す図である。 従来のシャントスイッチの概略構造を表す平面図および回路構成を表す図である。 従来の他のシャントスイッチの概略構造を表す平面図および回路構成を表す図である。 従来の更に他のシャントスイッチの概略構造を表す平面図である。 図4の変形例を表す平面図である。 図4および図5に示した従来のシャントスイッチの回路構成を表す図である。 図1に示したシャントスイッチの等価回路図である。 図7に示したスイッチの一例を表す図である。 図8の変形例を表す図である。 図8の他の変形例を表す図である。 第1の実施の形態に係るシャントスイッチの全体構成を表す平面図および断面図である。 図11に示したシャントスイッチの製造方法を工程順に表す平面図および断面図である。 図12に続く工程を表す平面図および断面図である。 図13に続く工程を表す平面図および断面図である。 図14に続く工程を表す平面図および断面図である。 図11に示したシャントスイッチの作用を説明するための図である。 図11に示したシャントスイッチのアイソレーション特性を従来と比較して表す図である。 変形例1に係るシャントスイッチの平面図である。 図18に示したシャントスイッチのアイソレーション特性を従来と比較して表す図である。 第2の実施の形態に係るシャントスイッチの構成および作用を説明するための図である。 図20に示したシャントスイッチの回路構成を表す図である。 図20に示したシャントスイッチのアイソレーション特性を従来と比較して表す図である。 変形例2に係るシャントスイッチの平面図である。 変形例3に係るシャントスイッチの構成を説明するための図である。 図24に示したシャントスイッチの作用を説明するための図である。 図24に示したシャントスイッチの変形例を表す図である。 変形例4に係るシャントスイッチの構成および作用を説明するための図である。 シャントスイッチの適用例に係る電子機器の機能ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係るシャントスイッチの回路構成を表したものであり、図1(A)はオン状態(開動作)、図1(B)はオフ状態(閉動作)をそれぞれ表している。このシャントスイッチ10は、例えば、伝送線路11と、グランド12と、シャント線路13A,13B,13C(以下、シャント線路13と総称する。)とを有している。
伝送線路11は、入力ポートVinと出力ポートVoutとの間で信号、例えば高周波信号を伝送する信号線路である。シャント線路13は、この伝送線路11およびグランド12を電気的に結合することにより伝送線路11をグランド12に接地するものであり、伝送線路11のインピーダンスZ2に対して十分に小さなインピーダンスZ1を有している。
シャント線路13は、二つ以上(図1では例えばシャント線路13A〜13Cの三つ)並列化されている。それら二つ以上のシャント線路13の相互間のインピーダンスZ3は、伝送線路11のインピーダンスZ2よりも高い。これにより、このシャントスイッチ10では、アイソレーションを向上させることが可能となっている。
以下、このようなシャントスイッチ10の構成について従来のシャントスイッチと対比して説明する。
図2(B)は、伝送線路111に対してシャント線路113を一つだけ設けた従来のシャントスイッチ110の回路構成を表したものであり、図2(A)は、図2(B)に対応するシャントスイッチ110の概略構成を表したものである。この従来のシャントスイッチ110では、図2(A)に示したように、シャント線路113としての可動電極116を伝送線路111に接触させることによって、伝送線路111をグランド112に接地するようになっている。
図2(B)に示したシャントスイッチ110のアイソレーションは、上述したように、シャント線路113のインピーダンスZ1、伝送線路111のインピーダンスZ2を用いて10Log(Z1/Z2)と表され、一般に−20dB〜−40dB必要である。伝送線路111のインピーダンスZ2は挿入損失を1dB程度にするための上限があるので、アイソレーションを向上させるにはシャント線路113のインピーダンスZ1だけを小さくすることが望ましい。
シャント線路113のインピーダンスZ1を下げる一つの方法として、例えば、図3(A)および図3(B)に示したように、シャント線路113としての可動電極116の寸法を大きくすることが考えられる。このようにすれば、可動電極116と伝送線路111との接触面積が大きくなり、シャント線路113のインピーダンスZ'1は図2よりも低くなる(Z'1<Z1)。しかし、その場合には、伝送線路111のインピーダンスZ'2も同時に下がり(Z'2<Z2)、いわゆる戻り信号(リターン信号)が発生しやすくなってしまう。
戻り信号を抑えるための方法としては、図4に示したように可動電極116の表面に突起状の接点116A,116B,116C,116Dを設けることが考えられる。更には図5に示したように、接点116A〜116Dの間に切込みを設けて可動電極116を櫛歯状にすることも可能である。
図6は、図4および図5に対応する回路構成を表したものである。図4および図5に示した構成では、接点116A〜116Dを設けて電流経路を増やすようにしているので、図2または図3に示した構成よりは伝送線路111のインピーダンスZ2の低下を抑えることが可能である。しかしながら、接点116A〜116Dは十分に低いインピーダンスで結合されているので、戻り信号を抑制することは難しく、アイソレーションの十分な向上は得られない。
これに対して、図1に示した本実施の形態のシャントスイッチ10では、三つのシャント線路13A〜13Cの相互間が、伝送線路11のインピーダンスZ2よりも十分に高いインピーダンスZ3で絶縁されている(Z3>Z2)。よって、このシャントスイッチ10のオフ状態のインピーダンスZoffは、図2に示したシャント線路113のインピーダンスZ1の3分の1((Z1)/3)という理想的な値となる。その理由は、シャント線路13を経由して伝送線路11に戻る信号が抑制されるからである。
なお、図1において、シャント線路13A〜13CのインピーダンスZ1の一部あるいは全部、またはシャント線路13A〜13C相互間のインピーダンスZ3の一部あるいは全部が互いに異なっている場合にも上述と同様であることは自明である。
次に、このシャントスイッチ10の作用を説明する。
このシャントスイッチ10では、オン状態(開動作)の場合には、図1(A)に示したように、伝送線路11とグランド12とが電気的に結合されず、入力ポートVinから入った信号は伝送線路11を通過し、出力ポートVoutから出力される。一方、オフ状態(閉動作)の場合には、図1(B)に示したように、伝送線路11に三つのシャント線路13A〜13Cが接続され、伝送線路11がシャント線路13A〜13Cを経由してグランド12に接地される。
ここでは、シャント線路13が二つ以上並列化されると共に、それらのシャント線路13A〜13Cの相互間のインピーダンスZ3が伝送線路11のインピーダンスZ2より高くされているので、シャント線路13A〜13Cを経由した戻り信号の発生が抑えられ、各々のシャント線路13A〜13CのインピーダンスZ1が低減される。よって、オン状態(開動作)での挿入損失特性は損なわれることなく、オフ状態(閉動作)でのアイソレーションが改善される。
以下、図1に示した回路構成を有するシャントスイッチ10の具体的な実施の形態を説明するが、その説明は以下の順序で行う。
(1)等価回路
(2)第1の実施の形態(二つのシャント線路が入力ポートの近傍と出力ポートの近傍とに並列に設けられており、水平動作を行う例)
(3)変形例1(二つのシャント線路が入力ポートの近傍に並列に設けられている例)
(4)第2の実施の形態(伝送線路の中央部に、固定電極との接点用突起を有する例)
(5)変形例2(固定電極に、伝送線路の中央部との接点用突起を有する例)
(6)変形例3(バイメタルを用いた例)
(7)変形例4(垂直動作を行う例)
(8)適用例
(等価回路)
図7は、図1(A)および図1(B)に示したシャントスイッチ10のオン状態およびオフ状態を、一つの等価回路として表したものである。図7では、シャントスイッチ10のオン状態とオフ状態との切り替え機構を、伝送線路11とシャント線路13との間に記したスイッチ15で表している。
図8ないし図10は、スイッチ15の構成例を表したものである。シャント線路13は、伝送線路11およびグランド12の一方または両方に対して変位可能な可動電極16により構成されていることが好ましい。シャント線路13を機械的部品である可動電極16により構成することにより、図7に示したスイッチ15を機械的に開閉することが可能となる。従って、伝送線路11とシャント線路13との結線に関わる挿入損失およびアイソレーションの両立が実現可能となる。
可動電極16と伝送線路11およびグランド12とは、図8に示したような金属表面どうしを直接開閉するダイレクトコンタクトタイプでもよいし、あるいは、図9または図10に示したような誘電体を経由する容量変化タイプでもよい。金属としては、例えば、金(Au)またはAuを母材とした合金が望ましい。容量変化タイプの場合には、図9に示したように可動電極16の側に誘電体を設けてもよいし、図10に示したように伝送線路11およびグランド12の側に誘電体を設けてもよい。なお、可動電極16側は複雑な形状になっている場合が多いので、誘電体は、図10に示したように伝送線路11およびグランド12の側に設けることが望ましい。
(第1の実施の形態)
図11(A)は、本発明の第1の実施の形態に係るシャントスイッチ10の全体構成を表したものであり、図11(B)は、図11(A)におけるXIB−XIB矢視方向の断面構造を表している。このシャントスイッチ10は、一の素子(図示せず)から他の素子(図示せず)へ信号、例えば高周波信号を伝送するための伝送線路11の継断を機械的に行うために実装される微小構造物(マイクロマシン)である。また、シャントスイッチ10は、好適には他の素子と同一のパッケージ内に形成されるもので、より好適にはSiP(System in Package) で同梱実装されたり、SoCの一部として混載される。シャントスイッチ10は、例えば、半導体などよりなる基板21上に、伝送線路11と、グランド12としてのグランド線路17とを有し、これら伝送線路11およびグランド線路17に対向して、シャント線路13としての可動電極16を備えている。
基板21としては、例えば、シリコン(Si)、シリコン・カーバイト(SiC)、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)およびシリコン・ゲルマニウム・カーボン(SiGeC)などのSi系半導体よりなる基板が挙げられる。基板21としては、また、ガラス、樹脂およびプラスチックなどの非Si系基板を用いてもよい。基板21の表面には、酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(SiN)またはSiN膜とSiO2膜との積層膜などよりなる絶縁膜22が設けられており、この絶縁膜22により、基板21と伝送線路11とグランド線路17とが互いに電気的に分離されている。
伝送線路11は、基板21表面の絶縁膜22上に直線状の固定電極として設けられている。伝送線路11の一端には入力ポートVin、他端には出力ポートVoutが設けられている。
グランド線路17は、基板21表面の絶縁膜22上に、グランド電位に設定された固定電極として設けられている。グランド線路17は、例えば一辺を欠いた矩形の形状を有し、伝送線路11の三方を囲んで設けられている。
可動電極16は、伝送線路11およびグランド線路17に対して変位可能な可動部23の上に、二つ以上互いに離間して配置されている。これら二つ以上の可動電極16は、可動部23の表面に設けられた絶縁膜22により互いに絶縁されている。これにより、このシャントスイッチ10では、図1を参照して説明したように、シャント線路13が二つ以上並列化されていると共に、それら二つ以上のシャント線路13の相互間のインピーダンスZ3が伝送線路11のインピーダンスZ2よりも高くなっており、アイソレーションを向上させることが可能となっている。
可動部23は、基板21をMEMS技術を用いて加工することにより形成されたものであり、基板21の表面に対して水平な方向に変位可能となっている。すなわち、このシャントスイッチ10は、伝送線路11,グランド線路17および可動電極16が同一水平面内に設けられ、可動部23上の可動電極16が水平方向に変位する、いわゆるラテラルスイッチに分類されるものである。
可動部23は、伝送線路11に平行な直線状に設けられ、その両端に可動電極16が一つずつ設けられている。すなわち、二つの可動電極16が、伝送線路11の入力ポートVinの近傍と、出力ポートVoutの近傍とに設けられ、伝送線路11を通過する伝送信号に対して平行に並列化されている。二つの可動電極16の各々は、伝送線路11およびグランド線路17に対応して突起状の接点16A,16Bを有している。
可動部23は、互いに噛み合せられた一対の櫛歯電極24A,24Bの一方(例えば、櫛歯電極24A)に連結されており、それら一対の櫛歯電極24A,24Bの間に発生する静電力により変位可能となっている。櫛歯電極24Bは基板21に固定されている。櫛歯電極24A,24Bは、可動部23と同様に、基板21の素材例えばシリコン(Si)を、公知のリソグラフィー技術を用いて3次元加工することにより形成されたものである。櫛歯電極24A,24Bの櫛歯部分の対向面には電極層(図示せず)が設けられている。これら櫛歯電極24A,24Bにはオン動作時において、電源(図示せず)からの電圧印加により駆動力として電磁力が発生し、これにより櫛歯電極24Aが櫛歯電極24B側に吸引され、それに連動して可動電極16が伝送線路11およびグランド線路17に接触するようになっている。
このシャントスイッチ10は、例えば、次のようにして製造することができる。
図12ないし図15は、このシャントスイッチ10の主要部の製造方法を工程順に表したものである。なお、図12ないし図15の各図において、(A)は平面構造、(B)は(A)に示したB−B線に沿った断面構造を表している。
まず、図12に示したように、上述した材料、例えばシリコン(Si)よりなる基板21を用意し、この基板21に、リソグラフィー技術を用いた3次元加工により、入力ポートVinおよび出力ポートVoutとしてビアを形成する。
次いで、図13に示したように、グランド線路17の一部として、例えばAl−Cu合金よりなる配線17Aを0.8μmの厚みで形成する。
続いて、図14に示したように、例えばMEMS技術を用いて、RIE(Reactive Ion Etching;反応性イオンエッチング)により基板21を垂直に加工し(シリコン深堀り)、可動部23を形成する。このとき、櫛歯電極24A,24Bも同時に形成する。
可動部23および櫛歯電極24A,24Bを形成したのち、基板21の表面に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長)法またはPVD(Physical Vapor Deposition;物理蒸着)法により、上述した材料よりなる絶縁膜22を形成する。
そののち、図15に示したように、基板21上に伝送線路21とグランド線路17の残部とを形成すると共に、可動部23の両端に可動電極16を形成する。このとき、櫛歯電極24A,24Bの表面にも電圧印加のための電極(図示せず)を同時に形成する。可動電極16としては、例えば、基板21側から、厚み0.1μmのチタン(Ti)膜と厚み2μmの金(Au)膜とを順に積層した構造とすることができる。以上により、図11に示したシャントスイッチ10が完成する。
このシャントスイッチ10では、図11および図16(A)に示した開動作(オン状態)時において、閉動作(オフ状態)の指令を受けると櫛歯電極24A,24Bに所定の電圧が印加され、これら電極間に電磁力が発生する。その結果、櫛歯電極24Aが櫛歯電極24Bに近接し、それに伴って可動部23が伝送線路11側に水平に移動し、図16(B)に示したように可動電極16と伝送線路11およびグランド線路17とが接触する。これにより伝送線路11が閉じられた状態(オフ状態)となる。
この閉動作(オフ状態)に続いて、開動作(オン状態)の指令を受けると櫛歯電極24A,24B間の電磁力が解除され、それに伴い可動電極16は伝送線路11およびグランド線路17から乖離し、図11および図16(A)の位置に復帰する。
図17は、このシャントスイッチ10の電磁界解析による高周波特性(アイソレーション特性)の計算結果を、図2で説明した従来構造と比較して表したものである。図17から分かるように、このシャントスイッチ10では、従来構造に比較してアイソレーションが3dB高く、同電磁界解析で設けた評価基準値(10dB@60GHz)をクリアできた。
このように本実施の形態では、可動電極16を、伝送線路11およびグランド線路17に対して変位可能な可動部23の上に、二つ以上互いに離間して配置すると共に、これら二つ以上の可動電極16を、可動部23の表面に設けられた絶縁膜22により互いに絶縁するようにしたので、アイソレーションを向上させることが可能となる。
以下,変形例および他の実施の形態を説明する。なお、第1の実施の形態と同一の構成要素については同一符号を付してその説明を適宜省略する。
(変形例1)
図18は、変形例1に係るシャントスイッチ10Aの平面構成を表したものである。この変形例1は、直線状のグランド線路17が伝送線路11の両側に配置されており、二つの可動電極16がいずれも伝送線路11の入力ポートVinの近傍に設けられているものである。すなわち、本変形例1は、二つの可動電極16を、伝送線路11を通過する伝送信号に対して垂直に並列化したものである。このことを除いては、このシャントスイッチ10Aは、上記第1の実施の形態のシャントスイッチ10と同様にして製造することができ、その作用・効果も同様である。
図19は、変形例1に係るシャントスイッチ10Aの電磁界解析による高周波特性(アイソレーション特性)の計算結果を、図2で説明した従来構造と比較して表したものである。図19から分かるように、このシャントスイッチ10Aでは、従来構造に比較してアイソレーションが3dB高く、同電磁界解析で設けた評価基準値(10dB@60GHz)をクリアできた。
(第2の実施の形態)
図20は、本発明の第2の実施の形態に係るシャントスイッチ10Bの平面構成を表したものである。本実施の形態は、伝送線路11を、基板21を加工することにより形成された板ばね25の上に設け、この板ばね25の変形を利用して、オフ状態において伝送線路11の中央部をグランド線路17に接触可能としたものである。すなわち、このシャントスイッチ10Bは、可動部23に設けられた二つの可動電極16(第1のシャント線路13Aおよび第2のシャント線路13B)に加えて、伝送線路11の中央部に第3のシャント線路13Cを有している。このことを除いては、このシャントスイッチ10Bは第1の実施の形態で説明したシャントスイッチ10と同様の構成を有し、同様にして製造することができる。
可動部23は、伝送線路11の中央部に対向して押し込み用突起26を有している。この押し込み用突起26は、可動部23の変位に伴って板ばね25に接触し、板ばね25を変形させることにより、伝送線路11の中央部をグランド線路17に接触させるものである。伝送線路11は、伝送線路11とグランド線路17との接触位置に、接点用突起16Cを有していることが望ましい。伝送線路11とグランド線路17との接触をより確実にすることが可能となるからである。
押し込み用突起26は、可動電極16よりも伝送線路11側に突出していることが望ましい。これにより、板ばね25を接圧し、板ばね25の押し込み用突起26とは逆側、すなわち伝送線路11の中央部をグランド線路17に接触させることが可能となるからである。
図21は、このシャントスイッチ10Bの回路構成を表したものであり、図21(A)はオン状態(開動作)、図1(B)はオフ状態(閉動作)をそれぞれ表している。伝送線路11の中央部に設けられた第3のシャント線路13CのインピーダンスZ4は、伝送線路11のインピーダンスZ2に対して十分に小さい。第3のシャント線路13CのインピーダンスZ4と、第1および第2のシャント線路13A,13BのインピーダンスZ1との大小関係は特に限定されない。
第1および第2のシャント線路13A,13Bの相互間のインピーダンスZ3は、第1の実施の形態と同様に、伝送線路11のインピーダンスZ2よりも高い。また、第3のシャント線路13Cと第1および第2のシャント線路13A,13Bとの間のインピーダンスZ5は、伝送線路11のインピーダンスZ2よりも高い。これにより、このシャントスイッチ10では、アイソレーションを向上させることが可能となっている。
このシャントスイッチ10Bでは、図20(A)に示した開動作(オン状態)の場合には、可動電極16は伝送線路11およびグランド線路17から乖離すると共に、伝送線路11の中央部はグランド線路17から乖離している。よって、図21(A)に示したように、伝送線路11とグランド12とが電気的に結合されず、入力ポートVinから入った信号は伝送線路11を通過し、出力ポートVoutから出力される。
この開動作(オン状態)時において、閉動作(オフ状態)の指令を受けると櫛歯電極24A,24B(図20には図示せず、図11参照。)に所定の電圧が印加され、これら電極間に電磁力が発生する。その結果、櫛歯電極24Aが櫛歯電極24Bに近接し、それに伴って可動部23が伝送線路11側に水平に移動し、図20(B)に示したように可動電極16(第1および第2のシャント線路13A,13B)と伝送線路11およびグランド線路17とが接触する。
このとき、可動部23に設けられた押し込み用突起26は、可動部23の変位に伴って板ばね25に接触し、板ばね25を屈曲変形させることにより、伝送線路11の中央部(第3のシャント線路13C)をグランド線路17に接触させる。
これにより図21(B)に示したように、伝送線路11に第1ないし第3シャント線路13A〜13Cが接続され、伝送線路11が第1ないし第3シャント線路13A〜13Cを経由してグランド12に接地された状態(オフ状態)となる。
ここでは、第1および第2のシャント線路13A,13Bの相互間のインピーダンスZ3は、伝送線路11のインピーダンスZ2よりも高くされている。また、第3のシャント線路13Cと第1および第2のシャント線路13A,13Bとの間のインピーダンスZ5は、伝送線路11のインピーダンスZ2よりも高くされている。よって、第1ないし第3のシャント線路13A〜13Cを経由した戻り信号の発生が抑えられ、各々のシャント線路13A〜13CのインピーダンスZ1,Z4が低減される。従って、オン状態(開動作)での挿入損失特性は損なわれることなく、オフ状態(閉動作)でのアイソレーションが改善される。
更に、第3のシャント線路13Cと第1および第2のシャント線路13A,13Bとは、図20にも示したように、物理的に大きく離れている。そのため、第3のシャント線路13Cと第1および第2のシャント線路13A,13Bとの間のインピーダンスZ5としては、第1および第2のシャント線路13A,13Bの相互間のインピーダンスZ3よりも大きな抵抗が確保される(Z5>Z3)。よって、第3のシャント線路13Cでは信号の戻りが更に少なくなり、より高いアイソレーション特性が得られる。
この閉動作(オフ状態)に続いて、開動作(オン状態)の指令を受けると櫛歯電極24A,24B間の電磁力が解除され、それに伴い可動電極16は伝送線路11およびグランド線路17から乖離すると共に、伝送線路11の中央部はグランド線路17から乖離し、図20(A)の位置に復帰する。
図22は、本実施の形態に係るシャントスイッチ10Bの電磁界解析による高周波特性(アイソレーション特性)の計算結果を、図2で説明した従来構造と比較して表したものである。図22から分かるように、このシャントスイッチ10Bでは、従来構造に比較してアイソレーションが5dB高く、同電磁界解析で設けた評価基準値(10dB@60GHz)をクリアできた。
また、第1の実施の形態では図17(A)から分かるように、伝送線路11の中央部に電流密度の高い部分がみられたが、本実施の形態では、図22(A)から分かるように、伝送線路11の中央部における電流の密集が解消されていた。
(変形例2)
図23は、変形例2に係るシャントスイッチ10Cの平面構成を表したものである。この変形例2は、接点用突起16Cがグランド線路17に設けられていることを除いては、上記第2の実施の形態と同様に構成されている。また、このシャントスイッチ10Cは、上記第2の実施の形態と同様にして製造することができ、その作用・効果も第2の実施の形態と同様である。
(変形例3)
図24は、変形例3に係るシャントスイッチ10Dの構成を表したものである。この変形例3は、シャント線路13としての可動電極16と可動部23とによりバイメタルを構成し、可動電極16自身が変形することにより伝送線路11および/またはグランド線路17に対して変位可能としたものである。ここにバイメタルとは、温度による膨張係数の違う2種類の薄片を貼り合わせた構造体である。
可動電極16は、低膨張率材料よりなる板状の可動部23の裏面(基板21側の面)に、二つ以上(図24では例えば二つ)互いに離間して配置されている。このように可動電極16をバイメタルにより構成することにより、可動電極16自身の伸縮あるいは屈曲を利用してシャント線路13の機能を持たせることが可能である。
可動電極16は、バイメタルにおける高屈折率材料層としての機能も有しており、例えば、アルミニウム(Al),銅(Cu)あるいは金(Au)、またはそれらを母材とする合金により構成されていることが好ましい。加工が低コストであり、大量生産に適しているからである。
可動部23は、バイメタルにおける低膨張率材料層としての機能も有しており、一端は支持部31により基板21に固定された固定端であり、他端はバイメタルにより上下に伸縮あるいは屈曲可能な可動端となっている。可動部23は、例えば、シリコン(Si)、多結晶シリコン(ポリシリコン)、ポリイミドあるいはBCB(ベンゾシクロブテン)などの樹脂材料、SiNあるいはSiO2などの誘電膜により構成されている。支持部31は、シリコン(Si)または多結晶シリコン等により構成され、接地されている。
これら二つ以上の可動電極16は、例えば可動部23自体が絶縁性材料により構成されていることにより、または、例えば可動部23の表面に絶縁膜(図示せず)が設けられていることにより、互いに絶縁されている。これにより、このシャントスイッチ10Dでは、第1の実施の形態において図1を参照して説明したように、シャント線路13が二つ以上並列化されていると共に、それら二つ以上のシャント線路13の相互間のインピーダンスZ3が伝送線路11のインピーダンスよりも高くなっており、アイソレーションを向上させることが可能となっている。
基板21上には、可動部23の可動端に対向して、伝送線路11および二つのグランド線路17が設けられている。二つのグランド線路17は、伝送線路11の両側に一つずつ配置されている。一方の可動電極16は、伝送線路11および二つのグランド線路17の一方に対向している。他方の可動電極16は、伝送線路11および二つのグランド線路17の他方に対向している。
このシャントスイッチ10Dでは、室温においてバイメタルよりなる可動部23および可動電極16は図25(A)に示したようにまっすぐな状態にあり、可動電極16によって伝送線路11がグランド12に接続されたオフ状態となる。一方、バイメタルよりなる可動部23および可動電極16に温度を加えると、高膨張率材料よりなる可動電極16の方が、低膨張率材料よりなる可動部23よりも膨張量が大きいので、図25(B)に示したように可動部23および可動電極16は反り上がった状態になり、伝送線路11がグランド12から切り離されたオン状態になる。
なお、本変形例は、バイメタルのような熱駆動の他、圧電駆動、静電駆動、電磁駆動によって可動電極16を変形させる場合にも適用可能であることは自明である。
また、図26に示したように、可動部23の裏面に、二つの可動電極16に加えて、可動部23をバイメタル駆動するためのバイメタル駆動用電極32を設けるようにしてもよい。バイメタル駆動用電極32は、可動電極16よりも大きい寸法を有することが望ましい。このように可動電極16とバイメタル駆動用電極32とを分離することにより、駆動回路との間の信号漏洩またはノイズ混入が削減され、より高いアイソレーション特性を得ることが可能となる。
(変形例4)
図27は、本発明の変形例4に係るシャントスイッチ10Eの断面構成を表したものである。この変形例4は、可動部23が薄板ばね27を間にして静電駆動用可動電極28に連結されており、グランド線路17が静電駆動用固定電極としての機能を兼ねているものである。可動部23は、静電駆動用可動電極28とグランド線路17との間に発生する静電力により、基板21の表面に対して垂直な方向に変位可能となっている。なお、可動部23上の可動電極16は、静電駆動用可動電極28の制御電位とは絶縁されている。
このシャントスイッチ10Eでは、図27(B)に示した開動作(オン状態)時において、閉動作(オフ状態)の指令を受けると静電駆動用可動電極28およびグランド線路17に所定の電圧が印加され、これら電極間に電磁力が発生する。その結果、静電駆動用可動電極28がグランド線路17に近接する。これに伴って、静電駆動用可動電極28に薄板ばね27を間にして連結された可動部23が、伝送線路11側に垂直に下降移動し、図27(A)に示したように可動電極16と伝送線路11およびグランド線路17とが接触する。これにより伝送線路11が閉じられた状態(オフ状態)となる。
この閉動作(オフ状態)に続いて、開動作(オン状態)の指令を受けると静電駆動用可動電極28およびグランド線路17間の電磁力が解除され、それに伴い可動電極16は伝送線路11およびグランド線路17から乖離し、図27(B)の位置に復帰する。なお、図27において信号は紙面に対して垂直方向に伝送されている。
なお、本変形例は、上述した静電アクチュエータの他、ピエゾアクチュエータ、電磁アクチュエータ、バイメタルアクチュエータなど、いわゆるMEMS機能によるアクチュエータを使った他の駆動方式にも適用可能であることは自明である。
(適用例)
次に、図28を参照して、本発明のシャントスイッチを搭載した通信装置の構成について説明する。図28は、電子機器としての通信装置のブロック構成を表している。なお、本発明のシャントスイッチを搭載した半導体デバイスおよびモジュールは、上記通信装置により具現化されるので、以下、合わせて説明する。
図28に示した通信装置は、上記各実施の形態において説明したシャントスイッチを送受信切替器301(半導体デバイス)として搭載したものであり、例えば、携帯電話器、情報携帯端末(PDA)、無線LAN機器などである。なお、上記送受信切替器301は、SoCからなる半導体デバイス内に形成されている。この通信装置は、例えば、図20に示したように、送信系回路300A(モジュール)と、受信系回路300B(モジュール)と、送受信経路を切り替える送受信切換器301と、高周波フィルタ302と、送受信用のアンテナ303とを備えている。
送信系回路300Aは、Iチャンネルの送信データおよびQチャンネルの送信データに対応した2つのデジタル/アナログ変換器(DAC;Digital/Analogue Converter)311I,311Qおよび2つのバンドパスフィルタ312I,312Qと、変調器320および送信用PLL(Phase-Locked Loop )回路313と、電力増幅器314とを備えている。この変調器320は、上記した2つのバンドパスフィルタ312I,312Qに対応した2つのバッファアンプ321I,321Qおよび2つのミキサ322I,322Qと、移相器323と、加算器324と、バッファアンプ325とを含んで構成されている。
受信系回路300Bは、高周波部330、バンドパスフィルタ341およびチャンネル選択用PLL回路342と、中間周波回路350およびバンドパスフィルタ343と、復調器360および中間周波用PLL回路344と、Iチャンネルの受信データおよびQチャンネルの受信データに対応した2つのバンドパスフィルタ345I,345Qおよび2つのアナログ/デジタル変換器(ADC;Analogue/Digital Converter)346I,346Qとを備えている。高周波部330は、低ノイズアンプ331と、バッファアンプ332,334と、ミキサ333とを含んで構成されており、中間周波回路350は、バッファアンプ351,353と、自動ゲイン調整(AGC;Auto Gain Controller)回路352とを含んで構成されている。復調器360は、バッファアンプ361と、上記した2つのバンドパスフィルタ345I,345Qに対応した2つのミキサ362I,362Qおよび2つのバッファアンプ363I,363Qと、移相器364とを含んで構成されている。
この通信装置では、送信系回路300AにIチャンネルの送信データおよびQチャンネルの送信データが入力されると、それぞれの送信データを以下の手順で処理する。すなわち、まず、DAC311I、311Qにおいてアナログ信号に変換し、引き続きバンドパスフィルタ312I,312Qにおいて送信信号の帯域以外の信号成分を除去したのち、変調器320に供給する。続いて、変調器320において、バッファアンプ321I,321Qを介してミキサ322I,322Qに供給し、引き続き送信用PLL回路313から供給される送信周波数に対応した周波数信号を混合して変調したのち、両混合信号を加算器324において加算することにより1系統の送信信号とする。この際、ミキサ322Iに供給する周波数信号に関しては、移相器323において信号移相を90°シフトさせることにより、Iチャンネルの信号とQチャンネルの信号とが互いに直交変調されるようにする。最後に、バッファアンプ325を介して電力増幅器314に供給することにより、所定の送信電力となるように増幅する。この電力増幅器314において増幅された信号
は、送受信切換器301および高周波フィルタ302を介してアンテナ303に供給されることにより、そのアンテナ303を介して無線送信される。この高周波フィルタ302は、通信装置において送信または受信する信号のうちの周波数帯域以外の信号成分を除去するバンドパスフィルタとして機能する。
一方、アンテナ303から高周波フィルタ302および送受信切換器301を介して受信系回路300Bに信号が受信されると、その信号を以下の手順で処理する。すなわち、まず、高周波部330において、受信信号を低ノイズアンプ331で増幅し、引き続きバンドパスフィルタ341で受信周波数帯域以外の信号成分を除去したのち、バッファアンプ332を介してミキサ333に供給する。続いて、チャンネル選択用PPL回路342から供給される周波数信号を混合し、所定の送信チャンネルの信号を中間周波信号とすることにより、バッファアンプ334を介して中間周波回路350に供給する。続いて、中間周波回路350において、バッファアンプ351を介してバンドパスフィルタ343に供給することにより中間周波信号の帯域以外の信号成分を除去し、引き続きAGC回路352でほぼ一定のゲイン信号としたのち、バッファアンプ353を介して復調器360に供給する。続いて、復調器360において、バッファアンプ361を介してミキサ362I,362Qに供給したのち、中間周波用PPL回路344から供給される周波数信号を混合し、Iチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分とを復調する。この際、ミキサ362Iに供給する周波数信号に関しては、移相器364において信号移相を90°シフトさせることにより、互いに直交変調されたIチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分とを復調する。最後に、Iチャンネルの信号およびQチャンネルの信号をそれぞれバンドパスフィルタ345I,345Qに供給することによりIチャンネルの信号およびQチャンネルの信号以外の信号成分を除去したのち、ADC346I,346Qに供給してデジタルデータとする。これにより、Iチャンネルの受信データおよびQチャンネルの受信データが得られる。
この通信装置は、上記各実施の形態において説明したシャントスイッチを受信切替器301として搭載しているため、上記各実施の形態において説明した作用により、優れた高周波特性を有する。
なお、図28に示した通信装置では、上記各実施の形態において説明したシャントスイッチを受信切替器301(半導体デバイス)に適用する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、シャントスイッチを送信系回路300Aおよび受信系回路300B(モジュール)内のミキサ332I,332Q,333,362I,362Qや、バンドパスフィルタ312I,312Q,341,343,346I,346Q、または、高周波フィルタ302(半導体デバイス)に適用してもよい。この場合においても、上記と同様の効果を得ることができる。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態において説明した各層の材料および厚み、または成膜方法などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の成膜方法としてもよい。
更に、上記実施の形態では、シャントスイッチ10,10A〜10Eの構成を具体的に挙げて説明したが、全ての構成要素を備える必要はなく、また、他の構成要素を更に備えていてもよい。
10,10A,10B,10C,10D,10E…シャントスイッチ、11…伝送線路、12…グランド、13,13A〜13C…シャント線路、16…可動電極、17…グランド線路、21…基板、22…絶縁膜、23…可動部、24A,24B…櫛歯電極

Claims (11)

  1. 伝送線路と、グランドと、前記伝送線路および前記グランドを電気的に結合するシャント線路とを備え、前記シャント線路が二つ以上並列化され、前記二つ以上のシャント線路の相互間のインピーダンスが前記伝送線路のインピーダンスより高い
    シャントスイッチ。
  2. 前記シャント線路は、前記伝送線路および/または前記グランドに対して変位可能な可動電極により構成されている
    請求項1記載のシャントスイッチ。
  3. 基板上に、前記伝送線路と、グランド電位に設定されたグランド線路とが設けられ、
    前記可動電極は、前記基板を加工することにより形成されたものであると共に前記伝送線路および/または前記グランド線路に対して変位可能な可動部の上に、二つ以上互いに離間して配置され、
    前記二つ以上の可動電極は、前記可動部の表面に設けられた絶縁膜により互いに絶縁されている
    請求項2記載のシャントスイッチ。
  4. 前記可動部は、互いに噛み合せられた一対の櫛歯電極に連結されており、前記一対の櫛歯電極の間に発生する静電力により変位可能である
    請求項3記載のシャントスイッチ。
  5. 前記可動部が、前記基板の表面に対して水平な方向に変位可能である
    請求項4記載のシャントスイッチ。
  6. 前記伝送線路は、前記基板を加工することにより形成された板ばねの上に設けられ、
    前記可動部は、前記伝送線路の中央部に対向して押し込み用突起を有し、
    前記押し込み用突起は、前記可動部の変位に伴って前記板ばねに接触し前記板ばねを変形させることにより、前記伝送線路の中央部を前記グランド線路に接触させる
    請求項5記載のシャントスイッチ。
  7. 前記可動電極自身が変形することにより前記伝送線路および/または前記グランドに対して変位可能である
    請求項2記載のシャントスイッチ。
  8. 前記可動部は、薄板ばねを間にして静電駆動用可動電極に連結されていると共に、前記静電駆動用可動電極と前記グランド線路との間に発生する静電力により前記基板の表面に対して垂直な方向に変位可能である
    請求項3記載のシャントスイッチ。
  9. シャントスイッチを備え、
    前記シャントスイッチは、
    伝送線路と、グランドと、前記伝送線路および前記グランドを電気的に結合するシャント線路とを備え、前記シャント線路が二つ以上並列化され、前記二つ以上のシャント線路の相互間のインピーダンスが前記伝送線路のインピーダンスより高い
    半導体デバイス。
  10. シャントスイッチを有する半導体デバイスを備え、
    前記シャントスイッチは、
    伝送線路と、グランドと、前記伝送線路および前記グランドを電気的に結合するシャント線路とを備え、前記シャント線路が二つ以上並列化され、前記二つ以上のシャント線路の相互間のインピーダンスが前記伝送線路のインピーダンスより高い
    モジュール。
  11. シャントスイッチを有する半導体デバイスを備え、
    前記シャントスイッチは、
    伝送線路と、グランドと、前記伝送線路および前記グランドを電気的に結合するシャント線路とを備え、前記シャント線路が二つ以上並列化され、前記二つ以上のシャント線路の相互間のインピーダンスが前記伝送線路のインピーダンスより高い
    電子機器。
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