JP2011028035A - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置内部に温度分布が生じたとしても、各像形成部で形成される像の相対的な位置ずれ、つまりレジストずれを効果的に抑制して優れた画像品質が得られる画像形成方法および画像形成装置を提供する。
【解決手段】第1、第2、第3および第4ベルト位置センサーがそれぞれ画像形成ステーションの一次転写位置の近傍位置に配置されて中間転写ベルトのタブ部(被検出部)を検出している。そして、イエロー色を基準色としてイエロー用画像形成ステーションでは、常に固定されたタイミングで潜像形成を開始する。一方、他のトナー色については第1、第2、第3および第4ベルト位置センサーの検出結果に基づき書き出し開始時間(マゼンタ)、書き出し開始時間(シアン)および書き出し開始時間(ブラック)を補正し、各画像形成ステーションでの潜像の形成タイミングを調整している。
【選択図】図7
【解決手段】第1、第2、第3および第4ベルト位置センサーがそれぞれ画像形成ステーションの一次転写位置の近傍位置に配置されて中間転写ベルトのタブ部(被検出部)を検出している。そして、イエロー色を基準色としてイエロー用画像形成ステーションでは、常に固定されたタイミングで潜像形成を開始する。一方、他のトナー色については第1、第2、第3および第4ベルト位置センサーの検出結果に基づき書き出し開始時間(マゼンタ)、書き出し開始時間(シアン)および書き出し開始時間(ブラック)を補正し、各画像形成ステーションでの潜像の形成タイミングを調整している。
【選択図】図7
Description
この発明は、潜像担持体の表面に潜像を形成するとともに当該潜像を現像して得られる像を像担持体ベルトに転写する、像形成部を3つ以上有し、各像形成部で形成される像を像担持体ベルト上で重ね合わせてカラー画像を形成する、いわゆるタンデム方式の画像形成方法および画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置では、駆動ローラーと少なくとも1本以上の従動ローラーに無端状の中間転写ベルト(本発明の「像担持体ベルト」に相当)が巻き掛けられており、駆動ローラーを回転させることで中間転写ベルトを所定のベルト速度で周回移動させている。そして、この中間転写ベルトに沿って互いに異なる4つの一次転写位置に対応してイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの像形成部がそれぞれ設けられており、各像形成部で形成した像を中間転写ベルト上で重ね合わせることでカラー画像が形成される。したがって、このような画像形成装置では、各色像を所定の位置関係で重ね合わせることが画像品質を高める上で重要となる。つまり、レジストずれを抑制することが優れた画像品質を得るために必要となっている。
ここで、レジストずれが発生する要因のひとつとして装置内部の温度変化がある。すなわち、装置内部の温度が変化すると、それに応じて中間転写ベルトが伸縮したり、ローラー径が変化してベルト速度が変動することがある。その結果、中間転写ベルトに転写される各色像が相対的にずれてしまい、画像品質の低下を招くことがあった。
そこで、例えば特許文献1に記載の技術を適用することが考えられる。すなわち、この特許文献1に記載の装置では、無端ベルトの移動方向に2つのセンサーが並設され、無端ベルトに設けた開孔(本発明の「被検出部」に相当)が2つのセンサーを通過する時間が検出される。また、その検出結果に基づきベルト速度が求められ、それに対応して潜像の形成タイミングが制御される。これによってレジストずれが補正されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置では、画像形成装置の内部温度の変化に対しては対応することができるものの、装置内部における温度分布については全く考慮されていない。したがって、温度分布によるレジストずれを抑制することはできなかった。
この発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、装置内部に温度分布が生じたとしても、各像形成部で形成される像の相対的な位置ずれ、つまりレジストずれを効果的に抑制して優れた画像品質が得られる画像形成方法および画像形成装置を提供することを目的とする。
この発明にかかる画像形成方法は、上記目的を達成するため、被検出部を有して周回移動する像担持体ベルトに対し、互いに異なる位置に配置された第1、第2および第3のセンサーで像担持体ベルトの被検出部を検出し、像担持体ベルトの第1の転写位置で対向して配設された第1の潜像担持体に第1の潜像を形成するとともに、第1の潜像を現像して得られる第1の像を像担持体ベルトに転写し、第1の転写位置と異なる像担持体ベルトの第2の転写位置で対向して配設された第2の潜像担持体に第2の潜像を形成するとともに、第2の潜像を現像して得られる第2の像を第1の像が転写された像担持体ベルトに転写し、第1の転写位置および第2の転写位置と異なる像担持体ベルトの第3の転写位置で対向して配設された第3の潜像担持体に第3の潜像を形成するとともに第3の潜像を現像して得られる第3の像を第2の像が転写された像担持体ベルトに転写するときに、第1および第2のセンサーの検出結果に基づき第2の潜像の形成タイミングを調整するとともに、第1および第3の検出結果に基づき第3の潜像の形成タイミングを調整することを特徴としている。
また、この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するため、被検出部を有し、周回移動する像担持体ベルトと、第1の転写位置で像担持体ベルトに対向して配設された第1の潜像担持体に第1の潜像を形成するとともに、第1の潜像を現像して得られる第1の像を像担持体ベルトに転写する第1の像形成部と、第1の転写位置と異なる第2の転写位置で像担持体ベルトに対向して配設された第2の潜像担持体に第2の潜像を形成するとともに、第2の潜像を現像して得られる第2の像を第1の像が転写された像担持体ベルトに転写する第2の像形成部と、第1の転写位置および第2の転写位置と異なる第3の転写位置で像担持体ベルトに対向して配設された第3の潜像担持体に第3の潜像を形成するとともに、第3の潜像を現像して得られる第3の像を第2の像が転写された像担持体ベルトに転写する第3の像形成部と、像担持体ベルトの被検出部を検出する第1センサーと、第1のセンサーと異なる位置に配設されて像担持体の被検出部を検出する第2のセンサーと、第1のセンサー及び第2のセンサーと異なる位置に配設されて像担持体の被検出部を検出する第3のセンサーと、第1および第2のセンサーの検出結果に基づき第2の潜像の形成タイミングを調整するとともに、第1および第3の検出結果に基づき第3の潜像の形成タイミングを調整する制御部とを備えていることを特徴としている。
このように構成された発明(画像形成方法および画像形成装置)では、第1、第2および第3のセンサーが互いに異なる位置に配置されて像担持体ベルトの被検出部を検出する。そして、第1および第2のセンサーの検出結果に基づき第2の潜像の形成タイミングが調整され、また第1および第3の検出結果に基づき第3の潜像担持体の表面への潜像の形成タイミングが調整される。このように装置内部に温度分布による影響を考慮して第1、第2および第3の像の相対位置が制御されるため、第1、第2および第3の像を像担持体ベルトに転写して形成される画像は良好なものとなる。
ここで、第1のセンサーを第1の転写位置または第1の転写位置の近傍に配設して当該第1の転写位置またはその近傍で被検出部を検出し、第2のセンサーを第2の転写位置または第2の転写位置の近傍に配設して当該第2の転写位置またはその近傍で被検出部を検出し、さらに第3のセンサーを第3の転写位置または第3の転写位置の近傍に配設して当該第3の転写位置またはその近傍で被検出部を検出するように構成してもよい。このように構成することで第1、第2および第3の転写位置の間における温度分布に対応して第1、第2および第3の像の相対位置を制御することができ、画像品質をさらに高めることができる。
また、第1の潜像を所定の形成タイミングで形成する一方、第2および第3の潜像を調整された形成タイミングで形成することで第1、第2および第3の像の相対位置を調整して第1、第2および第3の像の相対位置を制御してもよい。このように第1の像を基準とし、第2および第3の像を第1の像に対応させることができる。
また、第1、第2および第3のセンサーを取り付けたフレームが温度変化により線膨張すると、センサー間の距離が変動して検出結果に誤差が生じる可能性がある。そこで、各潜像担持体に潜像を形成する露光ヘッド、潜像担持体およびセンサーを次のように構成すると、上記誤差を解消することができる。例えば、互いに独立した第1、第2および第3の像形成部フレームを設け、第1の像形成部フレームに対して第1の潜像担持体、第1の露光ヘッドおよび第1のセンサーを取り付け、第2の像形成部フレームに対して第2の潜像担持体、第2の露光ヘッドおよび第2のセンサーを取り付け、第3の像形成部フレームに対して第3の潜像担持体、第3の露光ヘッドおよび第3のセンサーを取り付けてよい。このように各センサーは対応する潜像担持体および露光ヘッドと同一の像形成部フレームに固定されるため、温度変化により各センサー位置が変位して上記のように検出誤差が発生するが、第1のセンサー、第1の潜像担持体および第1の露光ヘッドは第1の像形成部フレームの線膨張に伴って一体的に変位する。また、第2および第3の像形成部フレームについても全く同様である。したがって、上記のように線膨張に起因する検出誤差が生じたとしても、同時に潜像担持体および露光ヘッドも温度変化に伴って変動するため、検出誤差と、潜像担持体および露光ヘッドの位置変動がキャンセルされる。その結果、像形成部フレームの線膨張が生じたと場合であっても、第1、第2および第3の像の相対位置を高精度に制御することができ、画像品質をさらに高めることができる。
また、第1、第2および第3の潜像担持体を潜像担持体フレームに支持し、第1、第2および第3の露光ヘッドを露光ヘッドフレームに支持し、第1、第2および第3のセンサーをセンサーフレームに支持する場合、潜像担持体フレーム、露光ヘッドフレームおよびセンサーフレームが同一または略同一の線膨張係数を有するように構成してもよい。この場合、センサーフレームの線膨張により各センサー位置が変位して上記のように検出誤差が発生するが、潜像担持体フレームおよび露光ヘッドフレームも上記センサーフレームと同様に線膨張するため、検出誤差と、潜像担持体および露光ヘッドの位置変動がキャンセルされる。その結果、第1、第2および第3のフレームを用いて取り付ける場合と同様に、第1、第2および第3の像の相対位置を高精度に制御することができ、画像品質をさらに高めることができる。
図1は本発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。また、図2は本体フレームへのプロセスユニットの着脱を示す斜視図である。また、図3はプロセスユニットの構成を示す斜視図である。図4は本体フレームへのプロセスユニットの取付状態を示す斜視図である。さらに、図5は図1に示す画像形成装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。これらの図面のうち図2では本体フレームに対するプロセスユニットの位置関係を明確にするため、装置カバーを外したときの様子を図示し、図4では本体フレームに対するプロセスユニットの構成要素の位置関係を明確にするため、さらに転写ユニットを取り外した様子を図示している。
この画像形成装置1は、互いに異なる色の画像を形成する4個の画像形成ステーション2Y(イエロー用)、2M(マゼンタ用)、2C(シアン用)および2Bk(ブラック用)を備えている。そして、画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(Bk)の4色のトナーを重ね合わせてカラー画像を形成するカラーモードと、ブラック(Bk)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成するモノクロモードとを選択的に実行可能となっている。この画像形成装置は、ホストコンピュータなどの外部装置から画像形成指令が与えられると、装置各部を制御して所定の画像形成動作を実行し、複写紙、転写紙、用紙およびOHP用透明シートなどのシート状の記録媒体RMに画像形成指令に対応する画像を形成する。
各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Bkは本発明の「像形成部」に相当するものであり、各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Bkには、それぞれの色のトナー像の潜像がその表面に形成される、潜像担持体の一例として感光体ドラム21が設けられている。各感光体ドラム21は、その回転軸が主走査方向(図1の紙面に対して垂直な方向)に平行もしくは略平行となるように配置されており、図1中矢印D21の方向に所定速度で回転駆動される。
各感光体ドラム21の周囲には、感光体ドラム21表面を所定の電位に帯電させるコロナ帯電器である帯電器22と、感光体ドラム21表面を画像信号に応じて露光することで静電潜像を形成する露光ヘッド23と、該静電潜像をトナー像として顕像化する現像部24と、スクイーズ部25と、該トナー像を転写ユニット3の中間転写ベルト31に一次転写する一次転写部と、転写後の感光体ドラム21の表面をクリーニングするクリーニング部と、クリーナブレードとが、それぞれこれらの順に感光体ドラム21の回転方向D21(図1では、時計回り)に沿って配設されている。
この実施形態では、感光体ドラム21、露光ヘッド23および後で説明するベルト位置センサー61がプロセスフレーム20に取り付けられて感光体カートリッジが構成されており、図2に示すように、装置1の正面側(同図の左下側)から装置本体に対して着脱自在となっている。このように本実施形態では、プロセスフレーム20が本発明の「像形成部フレーム」に相当している。
プロセスフレーム20は、図2および図3に示すように、主走査方向に互いに離間して対向対置された側板20A、20Bと、両側板20A、20Bを橋渡しするように連結する複数の連結プレートとを有している。これらの側板20A、20Bは主走査方向における感光体ドラム21の表面長さよりも広い間隔だけ離間しており、両者の間に感光体ドラム21が配置されるとともに、感光体ドラム21の両端部(回転軸)がそれぞれ側板20A、20Bで軸支されており、感光体ドラム21がプロセスフレーム20に対して回転自在に設けられている。また、側板20A、20Bの内面下端部から主走査方向にヘッド支持部材20D、20Eが延設されるとともに、当該ヘッド支持部材20D、20Eに対して露光ヘッド23が感光体ドラム21の表面(被露光面)に対向するとうに取り付けられている。
上記した複数の連結プレートのうちの1つがセンサー支持用の連結プレート20Cであり、当該連結プレート20Cの正面側端部(感光体カートリッジを着脱する側の端部)にベルト位置センサー61が固定されている。このベルト位置センサー61はいわゆる反射型センサーであり、投光素子から中間転写ベルト31の表面に向けて光を出射するとともに中間転写ベルト31の表面で反射された光を受光素子で受光して中間転写ベルト31の正面側端部に設けられたタグ部(後述する図11中の符号31A参照)を検出可能となっている。そして、全色の感光体カートリッジが装置本体に装着されると、各画像形成ステーション2Y、2M、2C、2Bkの一次転写位置TR1に対して下流側近傍にベルト位置センサー61がそれぞれ位置決めされて各一次転写位置TR1の下流側近傍でタグ部を検出可能となる。また、このように配置される4個のベルト位置センサー61は、図4に示すように、装置1の正面側でベルト位置センサー61が主走査方向とほぼ直交し、後述するように中間転写ベルト31の移動方向と平行な方向に互いに離間しながら一列に配置される。なお、本実施形態では、タグ部を被検出部としてベルト位置センサー61で検出するように構成しているが、被検出部の形状や個数などについてはこれに限定されるものではない。
帯電器22は感光体ドラム21の表面に接触しないものであり、この帯電器22には、従来周知慣用のコロナ帯電器を用いることができる。コロナ帯電器にスコロトロン帯電器を用いた場合には、スコロトロン帯電器のチャージワイヤにはワイヤ電流が流されるとともに、グリッドには直流(DC)のグリッド帯電バイアスが印加される。帯電器22によるコロナ放電で感光体ドラム21が帯電されることで、感光体ドラム21の表面の電位が略均一の電位に設定される。
露光ヘッド23は、外部装置から与えられた画像信号に応じて光ビームにより感光体ドラム21表面を露光して画像信号に対応する静電潜像を形成する。本実施形態では、図5に示すように、画像信号を生成するホストコンピュータなどの外部装置からインタフェース11を介して画像信号が与えられると、この画像信号が画像処理ユニット12によって所定の処理を施される。この画像信号は、CPU131およびメモリー132を有して装置全体の動作を制御する制御ユニット(制御部)13を介して露光ヘッド23に受け渡される。露光ヘッド23は画像信号に応じて感光体ドラム21表面に光ビームを照射して露光し、露光された感光体ドラム21の表面領域(露光部)では電荷が中和されて、露光されなかった表面領域(非露光部)とは異なる表面電位に変化する。こうして感光体ドラム21上に画像信号に対応した静電潜像が形成される。なお、本実施形態では、露光ヘッド23として発光素子を主走査方向に配列したラインヘッド等により構成しているが、半導体レーザからの光ビームをポリコンミラーにより走査させるもの等を用いてもよい。
こうして形成された静電潜像に対して現像部24からトナーが付与されて、静電潜像がトナーにより現像される。なお、この画像形成装置1の現像部24では、キャリア液内にトナーを概略重量比20%程度に分散させた液体現像剤を用いてトナー現像が行われる。この実施形態では、従来一般的に使用されている、Isopar(商標:エクソン)をキャリア液とした低濃度(1〜2wt%)かつ低粘度の常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性樹脂中へ顔料などの着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約20%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤が用いられる。
感光体ドラム21の回転方向D21において現像位置の下流側に、スクイーズ部25が配置されている。このスクイーズ部25にはスクイーズローラーが設けられている。そして、スクイーズローラーが感光体ドラム21の表面と当接してトナー像の余剰キャリア液やカブリトナーを除去する。なお、本実施形態では1つのスクイーズ部25により余剰キャリア液やカブリトナーを除去しているが、スクイーズ部の個数や配置などはこれに限定されるものではなく、例えば回転方向D21においてスクイーズ部25の下流側に、さらに別のスクイーズ部を追加配置してもよい。
スクイーズ部25を通過してきたトナー像は一次転写部により中間転写ベルト31に1次転写される。この中間転写ベルト31は互いに離間して配設されたベルト搬送ローラー32〜35に張架されており、ベルト駆動モーターによるローラー駆動により所定方向D31に周回回転させられる。より詳しくは、これらのベルト搬送ローラー32〜35のうち図1中の右側ローラー32が駆動ローラーとなっており、当該駆動ローラー32に対してベルト駆動モーターが機械的に接続されている。また、本実施形態では、ベルト駆動モーターを駆動させるためにドライバー(図示省略)が設けられており、制御ユニット13から与えられる指令パルスに応じた駆動信号をベルト駆動モーターに出力して位置制御する。これにより、駆動ローラー(ベルト搬送ローラー)32は指令パルスに対応する周速度で図1中の矢印方向D32に回転し、中間転写ベルト31の表面は所定方向D31に周回移動する。なお、駆動ローラー32以外のローラー33〜35はそれぞれ第1テンションローラー33、第2テンションローラー35および第3テンションローラー36であり、中間転写ベルト31を張架している。
一次転写部はバックアップローラー26を有しており、バックアップローラー26が一次転写位置TR1で中間転写ベルト31を挟んで感光体ドラム21と対向して配設されて感光体ドラム21上のトナー像を中間転写ベルト31に転写する。そして、各色の転写ユニット27でトナー像の転写が実行されることで、感光体ドラム21上の各色のトナー像が中間転写ベルト31上に順次重ね合わされ、フルカラーのトナー像が形成される。このように、本実施形態では、上記のように構成された中間転写ベルト31が本発明の「像担持体ベルト」に相当している。
こうして中間転写ベルト31に転写されたトナー像は図1に示すように二次転写位置TR2に搬送される。この二次転写位置TR2では、二次転写ローラー4が中間転写ベルト31を挟んで駆動ローラー32と対向配置されて巻き掛けニップを形成する。こうしてニップが形成された二次転写位置TR2で、中間転写ベルト31に担持された単色、あるいは複数色のトナー像が一対のゲートローラー51、51から搬送経路に沿って搬送される記録媒体RMに転写される。
また、図1に示すように、中間転写ベルト31の移動方向D31において巻き掛けニップの上流側でレジストセンサー62が中間転写ベルト31を挟んで駆動ローラー32と対向配置されている。このレジストセンサー62は後述するようにして中間転写ベルト31上に形成されるレジストマークを検出するセンサーである。
また、本実施形態では、第1テンションローラー33の上流側近傍に透過型の垂直同期センサー63が配設されており、中間転写ベルト31の正面側端部に設けられたタグ部(図11の符号31A参照)を検出可能となっている。そして、この垂直同期センサー63がタグ部を検出した際に出力する垂直同期信号Vsyncに基づき各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Bkでの画像形成が制御される。
トナー像が二次転写された記録媒体RMは二次転写ローラー4から搬送経路に沿って定着ユニット(図示省略)に送り込まれ、記録媒体RMに転写された単色、あるいは複数色のトナー像に、熱や圧力などが加えられて記録媒体RMへのトナー像の定着が行われる。
次に、上記のように構成された画像形成装置の動作、特にレジストずれの補正に関する動作を中心に図6ないし図9を参照しつつ説明する。この画像形成装置1では、装置の電源が投入されると、制御ユニット13のメモリー132に予め記憶されたプログラムにしたがってCPU131が図6示す初期化処理を実行し、これにより装置は外部からの画像形成指令を受け付けて画像を形成することが可能な状態に移行する。その後、装置外部からの画像形成指令が制御ユニット13に入力されると、図7に示す印字処理を実行する。以下、初期化処理と印字処理に分けて説明する。
図6は初期化処理を示すフローチャートである。装置の電源が投入されると、メモリー132に予め記憶されている標準書き出し開始時間、
Tdely_std_Y:標準書き出し開始時間(イエロー)
Tdely_std_M:標準書き出し開始時間(マゼンタ)
Tdely_std_C:標準書き出し開始時間(シアン)
Tdely_std_Bk:標準書き出し開始時間(ブラック)
を読み出し、垂直同期信号Vsyncから各画像形成ステーション2Y、2M、2C、2Bkでの露光開始までの時間、つまり書き出し開始時間Tdely_Y、Tdely_M、Tdely_C、Tdely_Bkをそれぞれ標準書き出し開始時間Tdely_std_Y、Tdely_std_M、Tdely_std_C、Tdely_std_Bkに設定し、レジストパターンを印字する(ステップS1)。この実施形態では、レジストパターンを示す画像データが予めメモリー132に記憶されており、垂直同期センサー63が中間転写ベルト31のタブ部を検出して垂直同期信号Vsyncを出力すると、図8(a)に示すように、その信号出力から標準書き出し開始時間(イエロー)Tdely_std_Yが経過すると、メモリー132内のレジストパターン用画像データに基づき画像形成ステーション2Yでイエローのレジストパターンの形成が開始される。その後、垂直同期信号Vsyncから標準書き出し開始時間(マゼンタ)Tdely_std_M、標準書き出し開始時間(シアン)書き出し開始時間(マゼンタ)Tdely_std_C、標準書き出し開始時間(ブラック)Tdely_std_Bkがそれぞれ経過すると、イエローと同様にして、画像形成ステーション2M、2C、2Bkでレジストパターンの形成がそれぞれ開始される。なお、本実施形態ではレジストパターンを示す画像データを予めメモリー132に記憶しているが、同画像データを装置外部から与えるように構成してもよい。
Tdely_std_Y:標準書き出し開始時間(イエロー)
Tdely_std_M:標準書き出し開始時間(マゼンタ)
Tdely_std_C:標準書き出し開始時間(シアン)
Tdely_std_Bk:標準書き出し開始時間(ブラック)
を読み出し、垂直同期信号Vsyncから各画像形成ステーション2Y、2M、2C、2Bkでの露光開始までの時間、つまり書き出し開始時間Tdely_Y、Tdely_M、Tdely_C、Tdely_Bkをそれぞれ標準書き出し開始時間Tdely_std_Y、Tdely_std_M、Tdely_std_C、Tdely_std_Bkに設定し、レジストパターンを印字する(ステップS1)。この実施形態では、レジストパターンを示す画像データが予めメモリー132に記憶されており、垂直同期センサー63が中間転写ベルト31のタブ部を検出して垂直同期信号Vsyncを出力すると、図8(a)に示すように、その信号出力から標準書き出し開始時間(イエロー)Tdely_std_Yが経過すると、メモリー132内のレジストパターン用画像データに基づき画像形成ステーション2Yでイエローのレジストパターンの形成が開始される。その後、垂直同期信号Vsyncから標準書き出し開始時間(マゼンタ)Tdely_std_M、標準書き出し開始時間(シアン)書き出し開始時間(マゼンタ)Tdely_std_C、標準書き出し開始時間(ブラック)Tdely_std_Bkがそれぞれ経過すると、イエローと同様にして、画像形成ステーション2M、2C、2Bkでレジストパターンの形成がそれぞれ開始される。なお、本実施形態ではレジストパターンを示す画像データを予めメモリー132に記憶しているが、同画像データを装置外部から与えるように構成してもよい。
こうして形成されたレジストパターンは中間転写ベルト31に転写され、それぞれレジストセンサー62を通過する。このとき、レジストパターンに対応する検出信号がレジストセンサー62から出力され、制御ユニット13に送られる(ステップS2)。これらの信号を受け取った制御ユニット13はレジストパターンの検出結果に基づきレジスト補正時間、
Tdely_adj_R_M : レジスト補正時間(マゼンタ)
Tdely_adj_R_C : レジスト補正時間(シアン)
Tdely_adj_R_Bk : レジスト補正時間(ブラック)
を算出する(ステップS3)。この実施形態では、イエロー色を基準色とし、その他の色の画像形成タイミングを調整することでレジスト補正を行うため、イエロー色のレジスト補正時間は算出していない。もちろん、別の色を基準としたり、別の基準を設定する場合には、レジスト補正時間(イエロー)を求める。なお、レジスト補正時間の算出方法、レジストパターンの種類や数などについては、従来より種々の技術が多用されているため、ここではそれらの説明は省略する。
Tdely_adj_R_M : レジスト補正時間(マゼンタ)
Tdely_adj_R_C : レジスト補正時間(シアン)
Tdely_adj_R_Bk : レジスト補正時間(ブラック)
を算出する(ステップS3)。この実施形態では、イエロー色を基準色とし、その他の色の画像形成タイミングを調整することでレジスト補正を行うため、イエロー色のレジスト補正時間は算出していない。もちろん、別の色を基準としたり、別の基準を設定する場合には、レジスト補正時間(イエロー)を求める。なお、レジスト補正時間の算出方法、レジストパターンの種類や数などについては、従来より種々の技術が多用されているため、ここではそれらの説明は省略する。
次のステップS4では、中間転写ベルト31をさらに少なくともタブ部が4つのベルト位置センサー61を全て通過するように、例えば1周分だけ中間転写ベルト31を移動させる。そして、図9(a)に示すように、ベルト移動中に中間転写ベルト31のタブ部が各ベルト位置センサー61を通過する毎にベルト検出信号がベルト位置センサー61から出力され、それらの信号が制御ユニット13に与えられる。同図中の「第1ベルト位置センサー」、「第2ベルト位置センサー」、「第3ベルト位置センサー」および「第4ベルト位置センサー」は、それぞれ画像形成ステーション2Y、2M、2C、2Bkの一次転写位置TR1の下流側近傍に位置するベルト位置センサー61を意味している。
そして、これらの信号を受け取った制御ユニット13は基準となる第1ベルト位置センサー(イエロー)61によるタブ部の検出から他色の一次転写位置TR1の下流側近傍に位置する第2〜第4ベルト位置センサー61によるタブ部の検出までのベルト検出時間、
T_meas_M:ベルト検出時間(マゼンタ)
T_meas_C:ベルト検出時間(シアン)
T_meas_Bk:ベルト検出時間(ブラック)
を計測する。なお、この実施形態では、レジスト補正時間の算出に続いてベルト検出時間を計測しているが、レジストパターンの形成動作と並行して中間転写ベルト31のタブ部を検出してベルト検出時間を求めてもよい。また、中間転写ベルト31を複数回周回移動させながら各色についてベルト検出時間を求めてもよい。
T_meas_M:ベルト検出時間(マゼンタ)
T_meas_C:ベルト検出時間(シアン)
T_meas_Bk:ベルト検出時間(ブラック)
を計測する。なお、この実施形態では、レジスト補正時間の算出に続いてベルト検出時間を計測しているが、レジストパターンの形成動作と並行して中間転写ベルト31のタブ部を検出してベルト検出時間を求めてもよい。また、中間転写ベルト31を複数回周回移動させながら各色についてベルト検出時間を求めてもよい。
このように初期化処理時に求めたベルト検出時間、つまり初期ベルト検出時間T_meas_def_M、T_meas_def_C、T_meas_def_Bkをそれぞれ上記ベルト検出時間T_meas_M、T_meas_C、T_meas_Bkに設定する(ステップS5)。これらの初期ベルト検出時間T_meas_def_M、T_meas_def_C、T_meas_def_Bkについては後でベルト補正時間の算出時に利用するために、メモリー132に書き込んでおき、記憶する。こうして初期化処理が完了すると、初期化動作中または初期化動作後に装置外部からの与えられた画像形成指令に基づき図7に示す印字処理を実行する。
図7は印字処理を示すフローチャートである。装置外部からの画像形成指令が制御ユニット13に入力されると、制御ユニット13は中間転写ベルト31の駆動を開始する。そして、ベルト移動中に中間転写ベルト31のタブ部が各ベルト位置センサー61を通過する毎に、図9(b)に示すように、ベルト検出信号がベルト位置センサー61から出力される。それらの信号に基づき、制御ユニット13は第1ベルト位置センサー(イエロー)61によるタブ部の検出から他色の一次転写位置TR1の近傍に位置する第2〜第4ベルト位置センサー61によるタブ部の検出までのベルト検出時間T_meas_M、T_meas_C、T_meas_Bkをそれぞれ計測する(ステップS11)。
次のステップS12では、制御ユニット13は上記ベルト検出時間T_meas_M、T_meas_C、T_meas_BkとステップS5で求めた初期化時のベルト検出時間T_meas_def_M、T_meas_def_C、T_meas_def_Bkとそれぞれ比較する。これは、温度変化に伴いベルト速度が変動することを考慮したものであり、次式、
Tdely_adj_B_M = T_meas_M - T_meas_def_M
Tdely_adj_B_C = T_meas_C - T_meas_def_C
Tdely_adj_B_Bk = T_meas_Bk - T_meas_def_Bk
にしたがってベルト補正時間(マゼンタ)Tdely_adj_B_M、ベルト補正時間(シアン)Tdely_adj_B_C、ベルト補正時間(ブラック)Tdely_adj_B_Bkをそれぞれ算出し(ステップS12)、メモリー132に記憶する。
Tdely_adj_B_M = T_meas_M - T_meas_def_M
Tdely_adj_B_C = T_meas_C - T_meas_def_C
Tdely_adj_B_Bk = T_meas_Bk - T_meas_def_Bk
にしたがってベルト補正時間(マゼンタ)Tdely_adj_B_M、ベルト補正時間(シアン)Tdely_adj_B_C、ベルト補正時間(ブラック)Tdely_adj_B_Bkをそれぞれ算出し(ステップS12)、メモリー132に記憶する。
これらベルト補正時間(マゼンタ)Tdely_adj_B_M、ベルト補正時間(シアン)Tdely_adj_B_C、ベルト補正時間(ブラック)Tdely_adj_B_Bkは潜像の書き出し開始補正時間に相当するものであり、次式、
Tdely_Y = Tdely_std_Y
Tdely_M = Tdely_std_M + Tdely_adj_R_M + Tdely_adj_B_M
Tdely_C = Tdely_std_C + Tdely_adj_R_C + Tdely_adj_B_C
Tdely_Bk = Tdely_std_Bk + Tdely_adj_R_Bk + Tdely_adj_B_Bk
に基づき書き出し開始時間(イエロー)Tdely_Y、書き出し開始時間(マゼンタ)Tdely_M、書き出し開始時間(シアン)Tdely_Cおよび書き出し開始時間(ブラック)Tdely_Bkを算出する(ステップS13)。
Tdely_Y = Tdely_std_Y
Tdely_M = Tdely_std_M + Tdely_adj_R_M + Tdely_adj_B_M
Tdely_C = Tdely_std_C + Tdely_adj_R_C + Tdely_adj_B_C
Tdely_Bk = Tdely_std_Bk + Tdely_adj_R_Bk + Tdely_adj_B_Bk
に基づき書き出し開始時間(イエロー)Tdely_Y、書き出し開始時間(マゼンタ)Tdely_M、書き出し開始時間(シアン)Tdely_Cおよび書き出し開始時間(ブラック)Tdely_Bkを算出する(ステップS13)。
そして、制御ユニット13は上記書き出し開始時間Tdely_Y、Tdely_M、Tdely_C、Tdely_Bkを用いて印字動作を実行する(ステップS14)。すなわち、イエローについては、垂直同期信号Vsyncから書き出し開始時間Tdely_Yが経過すると、画像形成ステーション2Yでは露光ヘッド23による潜像形成が開始され、この露光ヘッド23により形成される潜像が現像部24により現像されてイエロー像が形成され、画像形成ステーション2Yの一次転写位置TR1で中間転写ベルト31に一次転写される。また、垂直同期信号Vsyncから書き出し開始時間Tdely_M(>Tdely_Y )が経過すると、次の画像形成ステーション2Mにおいて露光ヘッド23による潜像形成が開始され、この露光ヘッド23により形成される潜像が現像部24により現像されてマゼンタ像が形成され、画像形成ステーション2Mの一次転写位置TR1で中間転写ベルト31に一次転写される。これによりイエロー像上にマゼンタ像が重ね合わされる。さらに、垂直同期信号Vsyncから書き出し開始時間Tdely_C、Tdely_Bkがそれぞれ経過する毎に上記マゼンタ用の画像形成ステーション2Mと同様にしてシアン像およびブラック像が形成され、中間転写ベルト31上に一次転写される。こうして、4色のトナー像を重ね合わせたカラー画像が形成される。その後、二次転写位置TR2でカラー画像が記録媒体RMに転写され、さらに定着ユニットにより定着される。こうして、記録媒体RMへの印字が行われる。
以上のように、この実施形態によれば、第1、第2、第3および第4ベルト位置センサー61がそれぞれ画像形成ステーション2Y、2M、2C、2Bkの一次転写位置TR1の近傍位置に配置されて中間転写ベルト31のタブ部(被検出部)を検出している。そして、イエロー色を基準色としてイエロー用画像形成ステーション2Yでは、常に固定されたタイミング、つまり垂直同期信号Vsyncから標準書き出し開始時間(イエロー)Tdely_std_Yが経過したタイミングで潜像形成を開始する。一方、他のトナー色については第1、第2、第3および第4ベルト位置センサー61の検出結果に基づき書き出し開始時間(マゼンタ)Tdely_M、書き出し開始時間(シアン)Tdely_Cおよび書き出し開始時間(ブラック)Tdely_Bkを補正し、各画像形成ステーション2M、2C、2Bkでの潜像の形成タイミングを調整している。したがって、装置内部に温度分布が生じたとしても、その温度分布に応じてイエロー像、マゼンタ像、シアン像およびブラック像の相対位置が制御され、レジストずれが効果的に抑制されている。したがって、優れた画質でカラー画像を形成することができる。
また、温度変化が生じている場合には、各色のプロセスフレーム20の線膨張して
第1、第2、第3および第4ベルト位置センサー61間の距離が変動して検出結果に誤差が生じる可能性がある。この点に関し、本実施形態では、プロセスフレーム20は互いに独立して設けられ、各プロセスフレーム20に対して感光体ドラム21、露光ヘッド23およびベルト位置センサー61が取り付けられている。したがって、温度変化により各ベルト位置センサー61の位置が変位して上記のように検出誤差が発生したとしても、イエロー用の画像形成ステーション2Yでプロセスフレーム20の線膨張に伴って感光体ドラム21、露光ヘッド23およびベルト位置センサー61が一体的に変位する。また、他色の画像形成ステーション2M、2C、2Bkにおいても、全く同様である。したがって、上記のように線膨張に起因する検出誤差が生じたとしても、同時に感光体ドラム21および露光ヘッド23はベルト位置センサー61と同様に温度変化に伴って変動するため、検出誤差と、感光体ドラム21および露光ヘッド23の位置変動とが相互にキャンセルされる。その結果、プロセスフレーム20の線膨張が生じたと場合であっても、イエロー像、マゼンタ像、シアン像およびブラック像の相対位置を高精度に制御することができ、画像品質を高めることができる。
第1、第2、第3および第4ベルト位置センサー61間の距離が変動して検出結果に誤差が生じる可能性がある。この点に関し、本実施形態では、プロセスフレーム20は互いに独立して設けられ、各プロセスフレーム20に対して感光体ドラム21、露光ヘッド23およびベルト位置センサー61が取り付けられている。したがって、温度変化により各ベルト位置センサー61の位置が変位して上記のように検出誤差が発生したとしても、イエロー用の画像形成ステーション2Yでプロセスフレーム20の線膨張に伴って感光体ドラム21、露光ヘッド23およびベルト位置センサー61が一体的に変位する。また、他色の画像形成ステーション2M、2C、2Bkにおいても、全く同様である。したがって、上記のように線膨張に起因する検出誤差が生じたとしても、同時に感光体ドラム21および露光ヘッド23はベルト位置センサー61と同様に温度変化に伴って変動するため、検出誤差と、感光体ドラム21および露光ヘッド23の位置変動とが相互にキャンセルされる。その結果、プロセスフレーム20の線膨張が生じたと場合であっても、イエロー像、マゼンタ像、シアン像およびブラック像の相対位置を高精度に制御することができ、画像品質を高めることができる。
図10は本発明にかかる画像形成装置の他の実施形態を示す概略構成図である。また、図11は図10に示す画像形成装置の転写ユニットの構成を示す斜視図であり、画像形成ステーション側から見た図である。さらに、図12は図10に示す画像形成装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。この実施形態が先の実施形態と大きく相違する点は、ベルト位置センサーの構成と、感光体ドラム21、露光ヘッド23およびベルト位置センサーの支持取付構成とであり、その他の構成および動作は基本的に同一である。したがって、以下においては、相違点を中心に説明し、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
この実施形態では、図11に示すように、ベルト位置センサー64Y、64M、64C、64Bkは垂直同期センサー63と同様に透過型であり、転写ユニット3に取り付けられている。すなわち、転写ユニット3は2枚の側板30A、30Bを有する転写本体フレーム30を有しており、それら側板のうち正面側側板30Aの下方側(図11の図面では上方)にベルト位置センサー64Y、64M、64C、64Bkが画像形成ステーション2Y、2M、2C、2Bkの一次転写位置TR1の近傍にそれぞれ対向するように取り付けられている。各ベルト位置センサー64Y、64M、64C、64Bkは投光素子と受光素子を有しており、中間転写ベルト31のタブ部31Aを挟み込むように配置されている。したがって、中間転写ベルト31のタブ部31Aが各ベルト位置センサー64Y、64M、64C、64Bkを通過する際に投光素子からの光がタブ部31Aで遮光されてタブ部31Aを検出可能となっている。
そして、先の実施形態と同様に、イエロー色を基準色としてイエロー用画像形成ステーション2Yでは、常に固定されたタイミング、つまり垂直同期信号Vsyncから標準書き出し開始時間(イエロー)Tdely_std_Yが経過したタイミングで潜像形成を開始する。一方、他のトナー色については第1、第2、第3および第4ベルト位置センサー64Y、64M、64C、64Bkの検出結果に基づき書き出し開始時間(マゼンタ)Tdely_M、書き出し開始時間(シアン)Tdely_Cおよび書き出し開始時間(ブラック)Tdely_Bkを補正し、各画像形成ステーション2M、2C、2Bkでの潜像の形成タイミングを調整している。したがって、装置内部に温度分布が生じたとしても、その温度分布に応じてイエロー像、マゼンタ像、シアン像およびブラック像の相対位置が制御され、レジストずれが効果的に抑制されている。したがって、優れた画質でカラー画像を形成することができる。
また、各色の感光体ドラム21は共通のドラム支持フレーム(図示省略)により支持されるとともに、各色の露光ヘッド23は共通の露光ヘッド支持フレーム(図示省略)により支持されている。このように本実施形態では、転写本体フレーム30、ドラム支持フレームおよび露光ヘッド支持フレームがそれぞれ本発明の「センサーフレーム」、「潜像担持体フレーム」、「露光ヘッドフレーム」に相当しており、ベルト位置センサー64Y、64M、64C、64Bkと、感光体ドラム21と、露光ヘッド23とが互いに異なるフレームに取り付けられている。したがって、転写本体フレーム30が温度変化により線膨張すると、ベルト位置センサー64Y、64M、64C、64Bk間の距離が変動して検出結果に誤差が生じる可能性がある。そこで、本実施形態では、転写本体フレーム30、ドラム支持フレームおよび露光ヘッド支持フレームを同一材料で構成して各フレームの線膨張係数を一致させている。したがって、上記のように転写本体フレーム30の線膨張により各ベルト位置センサー64Y、64M、64C、64Bkの位置が変位して上記のように検出誤差が発生するが、ドラム支持フレームおよび露光ヘッド支持フレームも転写本体フレーム30と同様に線膨張するため、検出誤差と、検出誤差と、感光体ドラム21および露光ヘッド23の位置変動とが相互にキャンセルされる。その結果、プロセスフレーム20の線膨張が生じたと場合であっても、イエロー像、マゼンタ像、シアン像およびブラック像の相対位置を高精度に制御することができ、画像品質を高めることができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、ベルト位置センサー61、64Y、64M、64C、64Bkを一次転写位置TR1の下流側近傍に配置しているが、ベルト位置センサー61の位置はこれに限定されるものではなく、例えば一次転写位置TR1に配置してもよい。
また、上記実施形態では、印字動作の際にベルト補正時間を求め、書き出し開始時間を算出しているが、それらの実行頻度は任意であり、例えば装置1の稼働時間や印字枚数などが一定値に達する毎に行うように構成してもよい。
また、図10に示す実施形態では、転写本体フレーム30、ドラム支持フレームおよび露光ヘッド支持フレームを同一材料で構成しているが、これが必須事項ではなく、各フレームの線膨張係数が一致または略一致するように各構成材料を設定することができる。
また、上記実施形態では、液体現像剤を用いて潜像を現像しているが、現像方式はこれに限定されるものではなく、潜像をトナー現像する画像形成装置および該装置により画像を形成する画像形成方法全般に対して本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、4つの画像形成ステーション(像形成部)を有する画像形成装置1に対して本発明を適用しているが、その適用対象はこれに限定されるものではなく、3つ以上の像形成部を有する画像形成装置および該装置により画像を形成する画像形成方法全般に対して適用することができる。
1…画像形成装置、 2Y、2M、2C、2Bk…画像形成ステーション(像形成部)、 13…制御ユニット(制御部)、 20…プロセスフレーム(像形成部フレーム)、 21…感光体ドラム(第1、第2、第3の潜像担持体)、 23…露光ヘッド、 30…転写本体フレーム(センサーフレーム)、 31…中間転写ベルト(像担持体ベルト)、 31A…タブ部(被検出部)、 61、64Y、64M、64C、64Bk…ベルト位置センサー、 131…CPU(制御部)、 TR1…一次転写位置
Claims (8)
- 被検出部を有して周回移動する像担持体ベルトに対し、互いに異なる位置に配置された第1、第2および第3のセンサーで前記像担持体ベルトの前記被検出部を検出し、
前記像担持体ベルトの第1の転写位置で対向して配設された第1の潜像担持体に第1の潜像を形成するとともに、前記第1の潜像を現像して得られる第1の像を前記像担持体ベルトに転写し、
前記第1の転写位置と異なる前記像担持体ベルトの第2の転写位置で対向して配設された第2の潜像担持体に第2の潜像を形成するとともに、前記第2の潜像を現像して得られる第2の像を前記第1の像が転写された前記像担持体ベルトに転写し、
前記第1の転写位置および前記第2の転写位置と異なる前記像担持体ベルトの第3の転写位置で対向して配設された第3の潜像担持体に第3の潜像を形成するとともに前記第3の潜像を現像して得られる第3の像を前記第2の像が転写された前記像担持体ベルトに転写するときに、
前記第1および第2のセンサーの検出結果に基づき前記第2の潜像の形成タイミングを調整するとともに、前記第1および第3の検出結果に基づき前記第3の潜像の形成タイミングを調整することを特徴とする画像形成方法。 - 前記第1のセンサーは前記第1の転写位置または前記第1の転写位置の近傍に配設されて前記被検出部を検出し、
前記第2のセンサーは前記第2の転写位置または前記第2の転写位置の近傍に配設されて前記被検出部を検出し、
前記第3のセンサーは前記第3の転写位置または前記第3の転写位置の近傍に配設されて前記被検出部を検出する請求項1に記載の画像形成方法。 - 前記第1の潜像を所定の形成タイミングで形成し、
前記第2および第3の潜像を調整された形成タイミングで形成することで前記第1、第2および第3の像の相対位置を制御する請求項1または2に記載の画像形成方法。 - 被検出部を有し、周回移動する像担持体ベルトと、
第1の転写位置で前記像担持体ベルトに対向して配設された第1の潜像担持体に第1の潜像を形成するとともに、前記第1の潜像を現像して得られる第1の像を前記像担持体ベルトに転写する第1の像形成部と、
前記第1の転写位置と異なる第2の転写位置で前記像担持体ベルトに対向して配設された第2の潜像担持体に第2の潜像を形成するとともに、前記第2の潜像を現像して得られる第2の像を前記第1の像が転写された前記像担持体ベルトに転写する第2の像形成部と、
前記第1の転写位置および前記第2の転写位置と異なる第3の転写位置で前記像担持体ベルトに対向して配設された第3の潜像担持体に第3の潜像を形成するとともに、前記第3の潜像を現像して得られる第3の像を前記第2の像が転写された前記像担持体ベルトに転写する第3の像形成部と、
前記像担持体ベルトの前記被検出部を検出する第1センサーと、
前記第1のセンサーと異なる位置に配設されて前記像担持体の前記被検出部を検出する第2のセンサーと、
前記第1のセンサー及び前記第2のセンサーと異なる位置に配設されて前記像担持体の前記被検出部を検出する第3のセンサーと、
前記第1および第2のセンサーの検出結果に基づき前記第2の潜像の形成タイミングを調整するとともに、前記第1および第3の検出結果に基づき前記第3の潜像の形成タイミングを調整する制御部と
を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記第1のセンサーは前記第1の転写位置または前記第1の転写位置の近傍に配置され、
前記第2のセンサーは前記第2の転写位置または前記第2の転写位置の近傍に配置され、
前記第3のセンサーは前記第3の転写位置または前記第3の転写位置の近傍に配置される請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記第1の像形成部は前記第1の潜像を形成する第1の露光ヘッドを有し、
前記第2の像形成部は前記第2の潜像を形成する第2の露光ヘッドを有し、
前記第3の像形成部は前記第3の潜像を形成する第3の露光ヘッドを有する請求項4または5に記載の画像形成装置。 - 前記第1の潜像担持体、前記第1の露光ヘッドおよび前記第1のセンサーを支持する第1の像形成部フレームと、
前記第2の潜像担持体、前記第2の露光ヘッドおよび前記第2のセンサーを支持する第2の像形成部フレームと、
前記第3の潜像担持体、前記第3の露光ヘッドおよび前記第3のセンサーを支持する第3の像形成部フレームと、を有し、
前記第1、第2および第3フレームは互いに独立して設けられている請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記第1、第2および第3の潜像担持体を支持する潜像担持体フレームと、
前記第1、第2および第3の露光ヘッドを支持する露光ヘッドフレームと、
前記第1、第2および第3のセンサーを支持するセンサーフレームと、を有し、
前記潜像担持体フレーム、前記露光ヘッドフレームおよび前記センサーフレームは同一または略同一の線膨張係数を有する請求項6に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009174162A JP2011028035A (ja) | 2009-07-27 | 2009-07-27 | 画像形成方法および画像形成装置 |
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JP2009174162A JP2011028035A (ja) | 2009-07-27 | 2009-07-27 | 画像形成方法および画像形成装置 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009174162A Withdrawn JP2011028035A (ja) | 2009-07-27 | 2009-07-27 | 画像形成方法および画像形成装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020183047A (ja) * | 2019-04-26 | 2020-11-12 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
-
2009
- 2009-07-27 JP JP2009174162A patent/JP2011028035A/ja not_active Withdrawn
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