JP2011027605A - 形状測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より正確かつ確実に形状測定装置の校正を行う。
【解決手段】俯瞰カメラ、光切断プローブ、および、接触式プローブを用いて被検物の形状を測定する形状測定装置のステージの上面には、校正用のゲージ21が設けられている。ゲージ21は、形状測定装置の校正に用いる凹球面状の凹部51と、凹部51を構成する凹球面の中心を含む所定の範囲に入射する光を遮光する遮光部材52により構成される。本発明は、例えば、被検物の3次元形状を測定する形状測定装置に適用できる。
【選択図】図2
【解決手段】俯瞰カメラ、光切断プローブ、および、接触式プローブを用いて被検物の形状を測定する形状測定装置のステージの上面には、校正用のゲージ21が設けられている。ゲージ21は、形状測定装置の校正に用いる凹球面状の凹部51と、凹部51を構成する凹球面の中心を含む所定の範囲に入射する光を遮光する遮光部材52により構成される。本発明は、例えば、被検物の3次元形状を測定する形状測定装置に適用できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、形状測定装置に関し、特に、より正確かつ確実に校正が行えるようにした形状測定装置に関する。
従来、接触式または非接触式のプローブを用いて被検物の形状を測定する三次元形状測定装置では、高い測定精度を実現するために、所定の形状のゲージをステージ上の所定の位置に設けておき、そのゲージの形状および位置を測定した結果に基づいて、装置の校正が行われている。すなわち、既知のゲージの形状および位置と測定値との関係を求め、例えば、測定値の補正を行うための補正値を設定したり、ゲージに対する測定誤差が所定の範囲内になるように三次元形状測定装置の各部の調整を行ったりすることが行われている。
ところで、校正用のゲージとしては、ゲージの中心の位置を求めるのが容易などの理由により、球体のゲージがよく用いられる(例えば、特許文献1参照)。しかし、回転や傾斜が可能なステージに球体のゲージを設けた場合、ステージを回転したり傾けたりしたときに、プローブに接触するなどの要因により、ゲージが測定の妨げになる場合がある。
そこで、凹球面状の凹部を校正用のゲージとして用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、被検物に光を照射し、被検物からの反射光を検出する光学式の非接触式プローブを用いた形状測定装置の校正に凹球面のゲージを用いた場合、凹球面からの非常に強い正反射光が、光学式の非接触式プローブの光検出器(例えば、カメラ、光センサなど)に入射し、ゲージの形状および位置が正確に測定できず、正確に校正を行えない場合があった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、より正確かつ確実に形状測定装置の校正が行えるようにするものである。
本発明の一側面の形状測定装置は、ステージに設置されている被検物に光を照射する照射部と、照射する前記光の進行方向と異なる方向から前記被検物により反射された反射光を検出する検出部と、前記検出部で検出された反射光に基づいて前記被検物の形状を測定する形状測定装置であって、前記ステージに設けられている、前記形状測定装置の校正に用いる凹球面状の凹部と、前記凹部を構成する凹球面の中心を含む所定の範囲に入射する光を遮光する遮光部とを備える。
本発明の一側面の形状測定装置においては、形状測定装置の校正に用いる凹部を構成する凹球面の中心を含む所定の範囲に入射する光が遮光される。
本発明の一側面によれば、より正確かつ確実に形状測定装置の校正を行うことができる。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した形状測定装置の一実施の形態を模式的に示す外観図である。なお、以下、形状測定装置1の横方向をx軸方向と称し、奥行き方向をy軸方向と称し、高さ方向をz軸方向と称する。
図1の形状測定装置1は、俯瞰カメラ14、光切断プローブ15、および、接触式プローブ16を用いて、円筒状のステージ12の上面12Aに設置された被検物(不図示)の形状を測定する三次元形状測定装置である。
ステージ12は、x軸回りの回転、および、z軸回りの回転が可能となるように、基台11の上に設けられている。なお、以下、ステージ12のx軸回りの回転角を回転角φと称し、ステージ12のz軸回りの回転角を回転角θと称する。
基台11上のステージ12の奥には、柱13Aおよびガイド部材13Bからなる逆L字型の支持部材13が設けられている。柱13Aは、基台11に対して垂直に立設され、柱13Aの上端に、長手方向がy軸方向に延び、基台11の上面に対して水平なガイド部材13Bが設けられている。ガイド部材13Bの下面には、俯瞰カメラ14、光切断プローブ15、および、接触式プローブ16が、x軸方向に並ぶように設けられている。
俯瞰カメラ14、光切断プローブ15、および、接触式プローブ16は一体となって、図示せぬ駆動機構により、ガイド部材13Bの長手方向に沿ってy軸方向に平行移動できるとともに、z軸方向に平行移動できる。また、支持部材13は、図示せぬ駆動機構により、基台11の上をx軸方向に平行移動でき、その結果、俯瞰カメラ14、光切断プローブ15、および、接触式プローブ16が、x軸方向に平行移動する。
俯瞰カメラ14は、ステージ12に設置されている被検物を撮影し、その結果得られた画像(以下、俯瞰画像と称する)のデータ(以下、俯瞰画像データと称する)を、形状測定装置1の図示せぬ演算装置に供給する。そして、図示せぬ演算装置は、俯瞰画像に基づいて、被検物の形状を測定する。
光切断プローブ15は、例えば、y軸方向に延びるスリット光を、投光部15Aからステージ12に設置された被検物に照射する。なお、以下、投光部15Aが照射するスリット光(照射光)の進行方向を、適宜投光部15Aの光軸もしくはスリット光の光軸と称する。そして、光切断プローブ15は、スリット光の照射位置を所定の間隔で少しずつx軸方向に移動させながら、スリット光の光軸と異なる方向から、例えば、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサなどの2次元撮像素子を有するカメラ15Bによりスリット光が投影された被検物を撮影する。すなわち、光切断プローブ15は、スリット光をx軸方向に走査させながら、スリット光の反射光を含む被検物の画像(以下、スリット画像と称する)を複数撮影する。光切断プローブ15は、撮影した複数のスリット画像のデータ(以下、スリット画像データと称する)を、形状測定装置1の図示せぬ演算装置に供給する。そして、図示せぬ演算装置は、各スリット画像におけるスリット光の結像位置に基づいて、被検物の形状を測定する。
接触式プローブ16は、その先端を被検物に接触させ、そのときの接触式プローブ16の位置から、接触した被検物の表面の各位置を検出する。例えば、接触式プローブ16は、その先端を被検物に接触させたときの、接触式プローブ16のx軸、y軸およびz軸方向の位置、並びに、ステージ12のx軸およびz軸回りの回転位置から、所定の基準位置に対する接触した被検物の位置の相対位置を検出し、検出した位置情報を形状測定装置1の図示せぬ演算装置に供給する。そして、図示せぬ演算装置は、接触式プローブ16により検出された被検物の複数の点の位置情報に基づいて、被検物の形状を測定する。
なお、形状測定装置1では、被検物の形状や材質などに応じて、これらの3種類の測定部(俯瞰カメラ14、光切断プローブ15、および、接触プローブ16)を使い分けながら、被検物の形状を測定することが可能である。
また、ステージ12の上面12Aの外周付近には、校正用のゲージ21−1乃至21−4が、ほぼ90度間隔で設けられている。ゲージ21−1乃至21−4の形状および位置は予め分かっており、形状測定装置1は、各プローブを用いてゲージ21−1乃至21−4の形状および位置を測定した結果に基づいて校正を行う。例えば、既知のゲージ21−1乃至21−4の凹部51(図2)の形状および位置と、各プローブよる測定値との関係を求め、測定値の補正を行うための補正値がプローブ毎に設定されたり、ゲージ21−1乃至21−4の凹部51(図2)に対する測定誤差が所定の範囲内になるように形状測定装置1の各部の調整が行われたりする。
なお、以下、ゲージ21−1乃至21−4を個々に区別する必要がない場合、単に、ゲージ21と称する。
図2は、ゲージ21を拡大した図である。ゲージ21は、ステージ12の上面12Aに設けられた凹球面状の凹部51、および、遮光部材52により構成される。
凹部51の表面は、凹部51の表面で正反射する正反射光の強度が弱くなるように、拡散反射面により構成される。また、凹部51の表面は、凹部51の底を中心とする同心円により複数の領域R1乃至R6に区分されている。領域R1乃至R6は、それぞれ異なる模様または色などが施され、視覚的にそれぞれ個別に識別することが可能である。なお、凹部51の底とは、凹部51の縁の外周円Cから最も遠い部分であって、上面12Aが水平になるようにステージ12を設置した場合に、最も下になる部分である。
なお、以下、領域R1乃至R6を個々に区別する必要がない場合、単に、領域Rと称する。
図3に示されるように、遮光部材52は、球状の遮光部52Aおよび棒状の支持部52Bにより構成される。支持部52Bは、凹部51の底から垂直に突出するように凹部51を構成する凹球面の中心(以下、単に凹球面の中心と称する)に向かって(すなわち、凹球面の径方向に)設けられ、遮光部52Aを支持している。遮光部52Aは、支持部52Bにより凹球面の中心を含む位置に設置され、凹球面の中心と遮光部52Aの中心とがほぼ一致する。従って、凹球面の中心を含む所定の範囲に入射する光が、遮光部52Aにより遮光される。また、支持部52Bも透過率の低い材質からなり、支持部52Bに入射する光を遮光する。
従って、形状測定装置1の校正時に、光切断プローブ15の投光部15Aからスリット光をゲージ21に照射した場合に、凹部51の表面で光切断プローブ15のカメラ15Bの方向に反射される反射光のうち、凹部51の表面で正反射される正反射光のほとんどが、遮光部材52により遮光され、カメラ15Bのレンズに入射することが防止される。従って、凹部51からの非常に強い正反射光によりカメラ15Bのレンズにフレアが発生したり、イメージセンサが飽和したりして、凹部51に投影されたスリット光の結像位置の検出が困難になったり、結像位置が誤検出されたりして、校正が正確に行われなくなることが防止される。
なお、遮光部52Aの大きさ(半径)、すなわち、遮光部52Aにより遮光される範囲は、例えば、投光部15Aの光軸方向とカメラ15Bの光軸方向との間の角度、凹部51を構成する凹球面の半径などにより決定される。例えば、投光部15Aの光軸方向とカメラ15Bの光軸方向との間の角度が小さいほど、凹部51の表面でカメラ15Bの方向に正反射される正反射光は、凹球面の中心により近い位置を通過するため、遮光部52Aを小さくすることができる。一方、投光部15Aの光軸方向とカメラ15Bの光軸方向との間の角度が大きいほど、凹部51の表面でカメラ15Bの方向に正反射される正反射光は、凹球面の中心からより遠い位置を通過するため、遮光部52Aを大きくする必要がある。
また、遮光部材52の形状は、この例に限定されるものではない。例えば、遮光部52Aの形状は、凹球面の中心を含む所望の範囲に入射する光を遮光できるのであれば、特に球に限定されるものではない。また、例えば、支持部52Bを太くし、支持部52Bの先端に、遮光部52Aと半径が同じ半球が取付けられたような形状にしてもよい。
さらに、凹球面の中心を含む所定の範囲に入射する光を遮光するだけでよいのであれば、必ずしも支持部52Bを設けなくてもよい。例えば、ゲージ21を用いて接触式プローブ16の校正を行う必要がない場合、透明な円板状の部材により凹部51に蓋をし、その蓋の中心付近を遮光できるようにして、凹球面の中心を含む所定の範囲に入射する光を遮光できるようにしてもよい。
また、俯瞰カメラ14からゲージ21を見た場合、ステージ12の回転角θおよび回転角φにより、遮光部52Aが重なって見える凹部51の位置が異なる。従って、俯瞰画像において、遮光部52Aが凹部51のどの領域Rと重なっているかを検出することにより、エンコーダやパルスメータなどの高価な部品を用いなくても、ステージ12の回転角θおよび回転角φを大まかに検出することができる。これは、例えば、設定可能な回転角θおよび回転角φが、0度、10度、20度・・・など、予め離散的に決められている場合に、特に有効である。
なお、区分する領域Rの数は、この例に限定されるものではなく、任意の数に設定することができるが、領域Rの数を増やすほど、より正確にステージ12の回転角θおよび回転角φを検出することが可能になる。
さらに、遮光部52Aのやや下寄りに、遮光部52Aの周囲を取り囲むように送風口61−1乃至61−nが設けられている。形状測定装置1の電源が投入されている間、常にこの送風口61−1乃至61−nから凹部51の表面に向かって風が吹き出され、凹部51に溜まった埃などの異物が除去され、より正確に校正を行うことが可能になる。
なお、形状測定装置1に設けるゲージの数は、4つに限定されるものではなく、ステージ12の自由度等に基づいて、校正に必要な数に設定するようにすればよい。
また、ステージ12の移動および回転方向は、上述した例に限定されるものではなく、例えば、x軸、y軸またはz軸方向に平行移動できるようにしたり、y軸回りに回転できるようにしたりすることも可能である。
さらに、本発明は、光切断法に限らず、被検物に光を照射し、その反射光を用いて被検物の形状を測定する形状測定装置に適用できる。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 形状測定装置, 12 ステージ, 14 俯瞰カメラ, 15 光切断プローブ, 15A 投光部, 15B カメラ, 16 接触式プローブ, 21−1乃至21−4 ゲージ, 51 凹部, 52 遮光部材, 52A 遮光部, 52B 支持部, 61−1乃至61−n 送風口, R1乃至R6 領域
Claims (6)
- ステージに設置されている被検物に光を照射する照射部と、照射する前記光の進行方向と異なる方向から前記被検物により反射された反射光を検出する検出部と、前記検出部で検出された反射光に基づいて前記被検物の形状を測定する形状測定装置において、
前記ステージに設けられている、前記形状測定装置の校正に用いる凹球面状の凹部と、
前記凹部を構成する凹球面の中心を含む所定の範囲に入射する光を遮光する遮光部と
を備える形状測定装置。 - 前記検出部は、2次元撮像素子を有する
請求項1に記載の形状測定装置。 - 前記遮光部は、前記凹部の底から突出するように設けられている
請求項1に記載の形状測定装置。 - 前記遮光部は、
前記凹球面の中心を含む位置に設けられている所定の形状の遮光部材と、
前記凹部の底から突出するように前記凹球面の径方向に設けられ、前記遮光部材を支持するとともに、入射する光を遮光する支持部材と
を備える請求項3に記載の形状測定装置。 - 前記凹部の表面は、前記凹部の底を中心とする同心円により複数の識別可能な領域に区分されている
請求項1乃至4のいずれかに記載の形状測定装置。 - 前記凹部の表面は、拡散反射面により構成される
請求項1乃至5のいずれかに記載の形状測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009174867A JP2011027605A (ja) | 2009-07-28 | 2009-07-28 | 形状測定装置 |
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JP2009174867A JP2011027605A (ja) | 2009-07-28 | 2009-07-28 | 形状測定装置 |
Publications (1)
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JP2009174867A Withdrawn JP2011027605A (ja) | 2009-07-28 | 2009-07-28 | 形状測定装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109084681A (zh) * | 2014-10-23 | 2018-12-25 | 康耐视公司 | 相对接触探针校准视觉系统的系统及方法 |
JP7353644B2 (ja) | 2020-01-08 | 2023-10-02 | 株式会社Xtia | 光学スキャナ装置の校正方法、光学スキャナ装置及び光学式三次元形状測定装置 |
-
2009
- 2009-07-28 JP JP2009174867A patent/JP2011027605A/ja not_active Withdrawn
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CN109084681B (zh) * | 2014-10-23 | 2020-09-22 | 康耐视公司 | 相对接触探针校准视觉系统的系统及方法 |
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