JP2011027223A - 補機用油圧式オートテンショナ - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト張力調整用の油圧式オートテンショナを円滑に揺動させることができるようにすること、および、テンショナ取付面に連結される連結片部の摩耗を抑制することである。
【解決手段】伸縮によってベルト1の張力を調整する油圧式オートテンショナAの両端の連結片部50、51に両端面に貫通するスリーブ嵌合孔52を形成し、そのスリーブ嵌合孔52内にスリーブ53を嵌合し、スリーブ53を内筒54と、その内筒54の外径面に加硫接着されたゴム製の外筒55とで形成する。連結片部の両端面の外側に一対のスラスト板56を設け、油圧式オートテンショナAがテンショナ取付面に対して傾きをもって揺動しつつ伸縮するベルト1の張力調整時に、スラスト板56をテンショナ取付面に接触させるようにして、油圧式オートテンショナAを円滑に揺動させるようにする。
【選択図】図1

Description

この発明は、オルタネータやウォータポンプ、エアコンのコンプレッサ等の自動車補機を駆動するベルトの張力調整用に用いられる補機用油圧式オートテンショナに関する。
エンジンのクランクシャフトの回転を各種の自動車補機に伝えるベルトの張力調整装置として、ベルトの弛み側にテンションプーリを支持する揺動可能なプーリアームを設け、そのプーリアームに油圧式オートテンショナの調整力を付与して、上記テンションプーリがベルトを押圧する方向にプーリアームを付勢し、ベルトの張力を一定に保持するようにしたものが存在する。
上記のようなベルトの張力調整装置に使用される油圧式オートテンショナとして、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。この油圧式オートテンショナにおいては、作動油が充填された底付きシリンダの内底面から立ち上がるバルブスリーブ内にロッドの下部をスライド自在に挿入してバルブスリーブ内に圧力室を形成し、ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの底面間にリターンスプリングを組込んでロッドとシリンダを伸張する方向に付勢している。
また、ばね座の外周とシリンダの上部外周に弾性を有するベローズの両端部を嵌合してシリンダとバルブスリーブ間に密閉されたリザーバ室を形成し、そのリザーバ室の下部と上記圧力室とを通路で連通し、その通路にチェックバルブを設け、ベルトからテンションプーリおよびプーリアームを介してシリンダとロッドに収縮させる方向の押込み力が負荷された際に、チェックバルブを閉じ、圧力室内に封入された作動油のダンパ作用によって上記押込み力を緩衝するようにしている。
上記油圧式オートテンショナにおいては、シリンダの下部閉塞端およびばね座の上面に連結片部を設け、各連結片部に両端面に貫通するスリーブ嵌合孔を形成し、そのスリーブ嵌合孔内にスリーブを挿入し、そのスリーブ内に挿入されるボルトの締付けにより、一対の連結片部の一方をエンジンブロックに連結し、他方の連結片部をプーリアームに連結するようにしている。
特表2000−504395号公報
ところで、上記の油圧式オートテンショナを用いるベルトの張力調整装置においては、プーリアームが揺動すると、油圧式オートテンショナもエンジンブロックに対する連結位置を中心に揺動する。
ここで、油圧式オートテンショナの一方の連結片部が取付けられるエンジンブロック側のテンショナ取付面と他方の連結片部が取付けられるプーリアーム側のテンショナ取付面の相互間には高さ方向にズレがあるため、油圧式オートテンショナはそれぞれのテンショナ取付面に対して傾きをもつ状態で揺動する場合がある。
このとき、従来の油圧式テンショナにおいては、一対の連結片部のそれぞれ一端面がテンショナ取付面に接触しつつ揺動することになり、その接触部に作用する摩擦抵抗によって、油圧式オートテンショナの円滑な揺動が阻害され、同時に伸縮性が阻害されてベルトの張力変化をスムーズに吸収することができないという不都合があった。また、連結片部とテンショナ取付面の接触部が摩耗し易いという不都合もあった。
この発明の課題は、ベルト張力調整用の油圧式オートテンショナを円滑に揺動させることができるようにすること、および、連結片部の摩耗を抑制することである。
上記の課題を解決するために、この発明においては、シリンダとロッドとが同軸上の配置とされて伸縮自在とされ、そのシリンダとロッドがリターンスプリングにより伸長する方向に付勢され、前記シリンダの下部閉塞端と前記ロッドの先端部のそれぞれに設けられた連結片部に両端面に貫通するスリーブ嵌合孔が形成され、そのスリーブ嵌合孔内にスリーブが挿入され、そのスリーブ内に挿通されたボルトの締付けにより一方の連結片部がテンショナ取付け対象に連結され、他方の連結片部が揺動可能なプーリアームに連結されて、そのプーリアームに支持された回転可能なテンションプーリがベルトを押圧する方向にプーリアームを付勢し、ベルトからテンションプーリおよびプーリアームに付加される押込み力をシリンダ内に充填された作動油の油圧ダンパ作用によって緩衝するようにした油圧式オートテンショナにおいて、前記スリーブが、前記連結片部の両端面から外部に両端部が露出する組込みとされた内筒と、その内筒の外周に加硫接着されたゴム製の外筒とからなり、前記連結片部の両端面の外側に一対の環状のスラスト板を設け、その一対のスラスト板を連結片部に対して軸方向に非分離とする連結手段を設けた構成を採用したのである。
上記のように、油圧式オートテンショナの両端に設けられた一対の連結片部の両端面外側にスラスト板を設けることによって、油圧式オートテンショナがテンショナ取付面に対して傾きをもって揺動する際、スラスト板がテンショナ取付面と接触する状態で揺動することになり、油圧式オートテンショナを円滑に揺動させることができる。また、連結片部の端面はテンショナ取付面と非接触状態で揺動するため、上記端面が摩耗するようなことはない。
また、スラスト板によってスリーブとスリーブ嵌合孔の嵌合面間を覆うことができるため、その嵌合面間に異物が侵入するのを防止することができる。
ここで、スラスト板として、合成樹脂からなるもの、合成ゴムからなるもの、金属板の両面に樹脂被膜を設けた構成からなるもの、あるいは、金属板の両面に焼結金属層と樹脂層の2層構造の被膜を形成した構成からなるものを採用すると、そのスラスト板とテンショナ取付面との接触部における滑り抵抗を低減させることができ、油圧式オートテンショナをより円滑に揺動させることができる。
油圧式オートテンショナが揺動しつつ伸縮してベルトの張力を一定に保持するとき、一対の連結片部を揺動自在に支持するスリーブにはラジアル荷重が負荷される。このとき、スリーブは、ゴムからなる外筒を有しているため、ラジアル荷重の負荷により外筒が弾性変形し、その変形により上記ラジアル荷重を吸収することになる。
このため、スリーブとスリーブ嵌合孔の接触部における接触圧力は低減されることになり、上記接触部の摩耗を抑制し、油圧式オートテンショナを円滑に揺動させることができる。
この発明に係る油圧式オートテンショナにおいて、外筒の外径面の両端部に突起を形成し、その突起をスラスト板の内径面に形成された周方向の係合溝に係合し、あるいは、スラスト板の内径を外筒の外径より小さくし、かつ、内筒の外径より大きくして、スラスト板の上記連結片部と対向する面の内周部を外筒の端面に対して軸方向で対向させることにより、油圧式オートテンショナの組付け前の段階でスリーブがスリーブ嵌合孔から抜け出して脱落するのを防止することができる。
ここで、一対のスラスト板を軸方向に非分離とする連結手段として、一対のスラスト板の対向面の外周部間に接合バーをわたして一対のスラスト板を連結一体化する方法や、スラスト板の連結片部と対向する面の内周部に軸方向に延びる挿入片を設け、その挿入片の先端に外向きに係合爪を設け、前記挿入片をスリーブ嵌合孔の内周面に形成された軸方向溝に挿入して、先端の係合爪を連結片部の端面内周部に係合させる方法を採用することができる。
一対のスラスト板の対向面の外周部間に接合バーをわたす連結手段の採用において、その複数の接合バーを周方向に間隔をおいて設け、連結片部の外周には隣接する接合バー間に嵌合される突出部を形成し、上記接合バーの上記突出部と対向する側面に複数の突起を設け、その突起を突出部の側面に圧接係合させるようにすると、一対のスラスト板の脱落およびスリーブの脱落をより確実に防止することができる。
上記のように、この発明においては、油圧式オートテンショナの両端に設けられた一対の連結片部の両端面外側にスラスト板を設けたことにより、油圧式オートテンショナがテンショナ取付面に対して傾きをもって揺動した際、スラスト板がテンショナ取付面と接触する状態で揺動するため、油圧式オートテンショナを円滑に揺動させることができる。このため、油圧式オートテンショナの伸縮が阻害されることがなく、ベルトの張力変化をスムーズに吸収することができる。
また、連結片部の端面はテンショナ取付面と非接触状態で常に揺動するため、上記端面が摩耗するようなことはなく、しかも、スラスト板によってスリーブとスリーブ嵌合孔の嵌合面間を覆うことができるため、その嵌合面間に対する異物の侵入を効果的に防止することができる。
この発明に係る油圧式オートテンショナを用いたベルトの張力調整装置の正面図 この発明に係る油圧式オートテンショナの縦断正面図 図2のIII−III線に沿った断面図 図3のIV−IV線に沿った断面図 図3の一部を拡大して示す断面図 一対のスラスト板を非分離とする連結手段の他の例を示す平面図 図6のVII−VII線に沿った断面図 一対のスラスト板を非分離とする連結手段のさらに他の例を示す平面図 図8のIX−IX線に沿った断面図 一対のスラスト板を非分離とする連結手段のさらに他の例を示す平面図 図10のXI−XI線に沿った断面図 図10の一部を拡大して示す断面図 (a)、(b)は、スラスト板の他の例を示す断面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1は、補機駆動用ベルトの張力調整装置を示す。この張力調整装置においては、ベルト1の弛み側に支点軸2を中心にして揺動可能なプーリアーム3を設け、そのプーリアーム3に油圧式オートテンショナAの調整力を付与して、プーリアーム3に支持された回転可能なテンションプーリ4がベルト1を押圧する方向にプーリアーム3を付勢している。
図2は、油圧式オートテンショナAを示す。この油圧式オートテンショナAは、下部が閉塞するシリンダ11を有し、そのシリンダ11の内底面に形成されたスリーブ嵌合孔12内にバルブスリーブ13の下端部が圧入されている。バルブスリーブ13内にはロッド14の下部に設けられたピストン15がスライド自在に挿入され、そのピストン15の挿入によって、バルブスリーブ13内に圧力室16が設けられている。
ピストン15の下部は小径部15aとされ、その小径部15aの外径面とバルブスリーブ13の内径面間には微小隙間からなる絞り17が形成されている。また、ピストン15の外径面には、上記小径部15aから少し上側に片寄った位置にリング溝18が形成され、そのリング溝18に嵌合したOリング19はバルブスリーブ13の内径面に弾性接触している。
ロッド14のシリンダ11の外部に位置する上端部にはばね座20が取付けられ、そのばね座20とシリンダ11の内底面間に組込まれたリターンスプリング21は、シリンダ11とロッド14が相対的に伸張する方向に付勢している。
ばね座20の下部には、リターンスプリング21の上部を覆う筒部22が一体に設けられ、その筒部22とシリンダ11の上部間にベローズ23が装着されている。
ベローズ23は、その長さ方向の中央部に上向き反転部23aと、その上向き反転部23aの外側に下向き反転部23bが形成され、上記上向き反転部23aに連設された小径筒部23cが筒部22に嵌合されて抜止めされている。
また、下向き反転部23bに連設された大径筒部23dの端部がシリンダ11の上部外周に嵌合されて抜止めされている。
上記ベローズ23の装着により、シリンダ11の上部開口は閉鎖されて内部に充填された作動油の漏洩が防止される。また、ベローズ23の装着によって、そのシリンダ11とバルブスリーブ13との間に密閉されたリザーバ室24が形成され、そのリザーバ室24の作動油面上に空気溜まり24aが設けられている。
リザーバ室24と圧力室16は、スリーブ嵌合孔12とバルブスリーブ13の嵌合面間に形成された第1油通路25で連通し、その第1油通路25の圧力室16側の端部に設けられたチェックバルブ26は、圧力室16内の圧力がリザーバ室24内の圧力より高くなると、第1油通路25を閉鎖するようになっている。
ロッド14およびばね座20には、前記絞り17を介して圧力室16とリザーバ室24を連通させる第2油通路27が形成されている。一方、ばね座20には、
その外周面で開口して上記第2油通路27を長さ方向に分断するバルブ取付孔28が形成され、そのバルブ取付孔28に第2油通路27の開閉を制御するソレノイドバルブ30が接続されている。
ソレノイドバルブ30は、ハウジング31を有し、そのハウジング31にバルブ取付孔28に嵌合される接続筒32を設け、その接続筒32の先端部内にバルブシート33を圧入し、上記ハウジング31の内部には、バルブシート33に形成された弁孔34の開閉用弁体35を先端部に有するスライド可能なバルブロッド36と、上記弁体35が弁孔34を閉じる方向にバルブロッド36を付勢するスプリング37と、通電によって弁体35が弁孔34を閉じる状態でバルブロッド36をロックするソレノイド38とを組込んだ構成とされている。
ここで、接続筒32の外周には2つのシールリング39が軸方向に間隔をおいて取り付けられ、そのシールリング39間に接続筒32の内部と第2油通路27を連通する通油路40が設けられ、上記弁孔34から接続筒32の内部に流入する作動油を上記通油路40から第2油通路27を介してリザーバ室24に流出させるようにしている。
シリンダ11の下端面にはプーリアーム3に連結される連結片部50が設けられ、一方、ばね座20の上面には、図3に示すテンショナ取付け対象としてのエンジンブロック5に連結される連結片部51が設けられている。
ここで、シリンダ11側の連結片部50と、ばね座20側の連結片部51は同一の構成であるため、ばね座20側の連結片部51の構成を以下に説明し、シリンダ11側の連結片部50の構成については、ばね座20側の連結片部51と同一の部分に同一の符号を付して説明を省略する。
図3乃至図5に示すように、連結片部51には、両端面に貫通するスリーブ嵌合孔52が形成され、そのスリーブ嵌合孔52内にスリーブ53が挿入されている。
スリーブ53は、内筒54と、その内筒54の外周に設けられた外筒55とからなる。内筒54は、金属あるいは合成樹脂からなり、その軸方向長さは連結片部51の両端面間の幅寸法より長くなって両端部が連結片部51の両端面から外部に露出する組み込みとされる。
一方、外筒55は、ゴムから形成されて内筒54に加硫接着され、その軸方向長さは内筒54より短く、連結片部51の両端面間の幅寸法より長くなっている。
連結片部51の両端面の外側には合成樹脂からなる一対のスラスト板56が設けられている。一対のスラスト板56は、環状をなし、その中心部に形成された孔57内にスリーブ53の両端部が挿入されている。
また、一対のスラスト板56は、その対向面の外周部間にわたされた連結手段としての接合バー58により連結一体化されて、連結片部51に対し、軸方向に非分離とされている。接合バー58は、その内面が連結片部51の円弧状外周面に沿うように断面が円弧状とされている。
スリーブ53を形成する外筒55の外径面の両端部には突起部59が形成され、その突起部59は一対のスラスト板56のそれぞれの内径面に形成された周方向の係合溝60に係合し、その係合によってスリーブ53は、油圧式オートテンショナの組付け前の輸送の段階でスリーブ嵌合孔52から抜け出るのが防止されている。
ばね座20側の連結片部51は、スリーブ53の内側に挿入されたボルト70の締付けによりエンジンブロック5に連結され、一方、シリンダ11側の連結片部50は、スリーブ53の内側に挿入されるボルト71の締付けによりプーリアーム3に連結されている。この場合、ボルト70、71の頭部とスリーブ53間およびスリーブ53とエンジンブロック5等のテンショナ取付面間にスラストワッシャ72を組み込んでおくようにする。
実施の形態で示す油圧式オートテンショナAは上記の構造からなり、図1に示すベルトの張力調整装置においては、ベルト1がエンジンによってのみ移動される場合と、モータ・ジェネレータおよびエンジンの切換えによって移動される場合とがある。
モータ・ジェネレータおよびエンジンの切換えによって移動される場合には、エンジンの駆動時においてベルト1の弛み側にテンションプーリ4が配置されるようにする。そして、モータ・ジェネレータによってエンジンおよび補機を駆動する場合は、図2に示すソレノイド38に通電し、一方、エンジンの駆動による通常走行時は、ソレノイド38に対する通電を遮断する。
いま、ソレノイド38に通電すると、弁体35が弁孔34を閉じる閉位置でバルブロッド36がロックされ、第2油通路27は閉鎖状態に保持される。
このため、モータ・ジェネレータによりエンジンが駆動されてベルト1の張力が増大し、そのベルト1からプーリアーム3を介してシリンダ11に押し上げ力が負荷されて圧力室16の圧力が上昇しても、第2油通路27は閉鎖状態にあり、また、チェックバルブ26は第1油通路25を閉鎖するため、圧力室16内の作動油は圧力室16内に封入される状態に保持され、その封入された作動油によってシリンダ11とロッド14が相対的に収縮する方向に移動するのが阻止され、テンションプーリ4は定位置に固定される。
このように、モータ・ジェネレータの駆動時にソレノイド38に通電することにより、テンションプーリ4を定位置に固定することができるため、ベルト1のスリップを防止し、安定したエンジンの始動を可能とすることができる。
モータ・ジェネレータによるエンジンの始動後において、エンジンの駆動による通常走行に際し、ソレノイド38に対する通電を遮断すると、バルブロッド36のロックが解除され、そのバルブロッド36を押圧するスプリング37によって弁体35は弁孔34を閉じる状態に保持されてチェック機能を発揮する。
バルブロッド36のロック解除状態において、補機の負荷変動等によってベルト1の張力が変化し、上記ベルト1の張力が弱くなると、リターンスプリング21の押圧によりシリンダ11とロッド14が伸張する方向に相対移動し、プーリアーム3は、テンションプーリ4がベルト1を押圧する方向に揺動し、ベルト1の弛みが吸収される。
ここで、シリンダ11とロッド14が伸張する方向に相対移動するとき、圧力室16内の圧力はリザーバ室24内の圧力より低くなるため、チェックバルブ26が第1油通路25を開放する。このため、リザーバ室24内の作動油は第1油通路25から圧力室16内にスムーズに流れ、シリンダ11とロッド14は伸張する方向にスムーズに相対移動してベルト1の弛みを直ちに吸収する。
一方、ベルト1の張力が強くなると、ベルト1からテンションプーリ4に付加される押圧力によりプーリアーム3が揺動して、油圧式オートテンショナAにシリンダ11とロッド14を収縮させる方向の押込み力が負荷される。このとき、圧力室16内の圧力はリザーバ室24内の圧力より高くなるため、チェックバルブ26は第1油通路25を閉じる。
また、圧力室16内の作動油は絞り17から第2油通路27に流れてリザーバ室24内に流入し、上記絞り17内を流動する際の流動抵抗によって油圧ダンパ力が発生し、その油圧ダンパ力によって、油圧式オートテンショナAに負荷される上記押込み力が緩衝されると共に、シリンダ11とロッド14は、押込み力とリターンスプリング21の弾性力とが釣り合う位置まで収縮する方向にゆっくりと相対移動する。
ここで、プーリアーム3が揺動してベルト1の張力変化を吸収するとき、油圧式オートテンショナAもエンジンブロック5にねじ込まれたボルト70を中心に揺動する。
このとき、油圧式オートテンショナAの一方の連結片部51が取付けられるエンジンブロック5側のテンショナ取付面と他方の連結片部50が取付けられるプーリアーム3側のテンショナ取付面の相互間には高さ方向にズレがあるため、油圧式オートテンショナAはそれぞれのテンショナ取付面に対して傾きをもつ状態で揺動する場合がある。
仮に、油圧式オートテンショナAがテンショナ取付面に対して傾きをもって揺動すると、連結片部50、51の両側面の外側にはスラスト板56が設けられているため、一方のスラスト板56がテンショナ取付面と接触する状態で揺動することになる。このため、油圧式オートテンショナAは円滑に揺動して伸縮が阻害されることがなく、ベルト1の張力変化をスムーズに吸収することになり、しかも、連結片部50、51の端面はテンショナ取付面と非接触状態で揺動するため、上記端面が摩耗するようなことはない。
ここで、スラスト板56は、スリーブ53とスリーブ嵌合孔52の嵌合面間を覆うため、その嵌合面間に異物が侵入するようなことはない。
油圧式オートテンショナAが揺動しつつ伸縮してベルト1の張力を一定に保持するとき、一対の連結片部50、51を揺動自在に支持するスリーブ53にはラジアル荷重が負荷される。このとき、スリーブ53は、ゴムからなる外筒55を有しているため、ラジアル荷重の負荷により外筒55が弾性変形し、その変形により上記ラジアル荷重を吸収することになる。
このため、スリーブ53とスリーブ嵌合孔52の接触部における接触圧力は低減されることになり、上記接触部の摩耗が抑制され、油圧式オートテンショナAは円滑に揺動する。
連結片部50、51の両端面を覆う一対のスラスト板56は、その対向面の外周部に接合バー58がわたされて軸方向に非分離とされ、また、中心部の孔57にスリーブ53の両端部が嵌合されているため、油圧式オートテンショナAの組付け前の輸送の段階で一対のスラスト板56が連結片部50、51から脱落するようなことはない。
ここで、実施の形態では、外筒55の外径面の両端部に突起部59を形成し、その突起部59をスラスト板56の内径面に形成された係合溝60に係合させているため、接合バー58を省略した場合においても、スラスト板56の径方向への脱落を防止することができる。したがって、接合バー58によって一対のスラスト板56を軸方向に非分離とする場合は、突起部59と係合溝60を省略してもよく、また、突起部59を係合溝60に係合させて一対のスラスト板56を軸方向に非分離とする場合は、接合バー58を省略してもよい。
なお、接合バー58によって軸方向に非分離とされる一対のスラスト板56の取付けに際しては、その接合バー58から周方向に180°ずれた位置の一対のスラスト板56の対向部間を外側方に拡げ、接合バー58に撓みを持たせた状態において、連結片部50、51の外側から両端面の外側に一対のスラスト板56を嵌合する。
図6乃至図12は、一対のスラスト板56を軸方向に非分離とする連結手段の他の例を示す。図6および図7に示す連結手段においては、一対のスラスト板56の対向面の外周部間にわされた接合バー58を2本として、その2本の接合バー58を周方向に間隔をおいて設け、一方、連結片部51の外周には隣接する接合バー58間に嵌合される突出部61を形成し、上記接合バー58の上記突出部61と対向する側面に複数の突起62を設け、その突起62を突出部61の側面63に圧接係合させるようにしている。
上記のような連結手段の採用においては、一対のスラスト板56の脱落およびスリーブの脱落をより確実に防止することができる。この場合、突出部61の両側面63を外側に拡がりもつテーパ面とすることにより、一対のスラスト板56の脱落防止に効果を挙げることができる。
図8および図9に示す連結手段においては、スラスト板56の孔57の内径を外筒55の内径より小さくし、かつ、内筒54の外径より大きくして、スラスト板56の内周部を外筒55の端面に対して軸方向で対向させるようにしている。他の構成は図6および図7に示す連結構造と同一としている。
図8および図9に示す連結手段においては、一対のスラスト板56の内周部によって外筒55とスリーブ嵌合孔52の嵌合面間の両端を確実に覆うことができるため、上記嵌合面間に対する異物の侵入をより確実に防止することができる。
図10乃至図12に示す連結手段においては、スラスト板56の連結片部51と対向する面の内周部に軸方向に延びる挿入片64を設け、その挿入片64の先端に外向きに係合爪65を設け、上記挿入片64をスリーブ嵌合孔52の内径面に形成された軸方向溝66および他方のスラスト板56の内径面に形成された切欠部67に挿入して、先端の係合爪65を連結片部51の端面内周部に係合させている。
図10乃至図12に示す連結手段においては、一対のスラスト板56を連結片部51の両端側から組込むことができるため、連結片部51の外周から組込む場合に比較して、一対のスラスト板56を簡単に組立てることができる。
なお、図10乃至図12に示す連結手段の採用においては、図では省略したが、図5に示す場合と同様に、外筒55の外径面の両端部に突起部59を設け、その突起部59をスラスト板56の内径面に形成された係合溝60に係合して、スリーブ53の脱落を防止する。
実施の形態においては、スラスト板56として、合成樹脂からなるものを示したが、合成ゴムからなるものであってもよく、あるいは、図13(a)に示すように、金属板80の両面に樹脂被膜81を設けたものであってもよい。また、図13(b)に示すように、金属板82の両面に焼結金属層83と樹脂層84の2層構造の被膜を設けたものであってもよい。
3 プーリアーム
4 テンションプーリ
11 シリンダ
14 ロッド
50 連結片部
51 連結片部
52 スリーブ嵌合孔
53 スリーブ
54 内筒
55 外筒
56 スラスト板
57 孔
58 接合バー
59 突起部
60 係合溝
61 突出部
62 突起
63 側面
64 挿入片
65 係合爪
66 軸方向溝

Claims (10)

  1. シリンダとロッドとが同軸上の配置とされて伸縮自在とされ、そのシリンダとロッドがリターンスプリングにより伸長する方向に付勢され、前記シリンダの下部閉塞端と前記ロッドの先端部のそれぞれに設けられた連結片部に両端面に貫通するスリーブ嵌合孔が形成され、そのスリーブ嵌合孔内にスリーブが挿入され、そのスリーブ内に挿通されたボルトの締付けにより一方の連結片部がテンショナ取付け対象に連結され、他方の連結片部が揺動可能なプーリアームに連結されて、そのプーリアームに支持された回転可能なテンションプーリがベルトを押圧する方向にプーリアームを付勢し、ベルトからテンションプーリおよびプーリアームに付加される押込み力をシリンダ内に充填された作動油の油圧ダンパ作用によって緩衝するようにした油圧式オートテンショナにおいて、
    前記スリーブが、前記連結片部の両端面から外部に両端部が露出する組込みとされた内筒と、その内筒の外周に加硫接着されたゴム製の外筒とからなり、前記連結片部の両端面の外側に一対の環状のスラスト板を設け、その一対のスラスト板を連結片部に対して軸方向に非分離とする連結手段を設けたことを特徴とする油圧式オートテンショナ。
  2. 前記スラスト板が、合成樹脂からなる請求項1に記載の油圧式オートテンショナ。
  3. 前記スラスト板が、合成ゴムからなる請求項1に記載の油圧式オートテンショナ。
  4. 前記スラスト板が、金属板の両面に樹脂被膜を設けた構成からなる請求項1に記載の油圧式オートテンショナ。
  5. 前記スラスト板が、金属板の両面に焼結金属層と樹脂層の2層構造の被膜を形成した構成からなる請求項1に記載の油圧式オートテンショナ。
  6. 前記外筒の外径面の両端部に突起を形成し、その突起をスラスト板の内径面に形成された周方向の係合溝に係合した請求項1乃至5のいずれかの項に記載の油圧式オートテンショナ。
  7. 前記スラスト板の内径を外筒の外径より小さくし、かつ、内筒の外径より大きくして、スラスト板の前記連結片部と対向する面の内周部を外筒の端面に対して軸方向で対向させた請求項1乃至6のいずれかの項に記載の油圧式オートテンショナ。
  8. 前記連結手段が、一対のスラスト板の対向面の外周部間に接合バーをわたして一対のスラスト板を連結一体化した構成からなる請求項1乃至7のいずれかの項に記載の油圧式オートテンショナ。
  9. 前記接合バーを複数とし、その複数の接合バーを周方向に間隔をおいて設け、前記連結片部の外周には隣接する接合バー間に嵌合される突出部を形成し、前記接合バーの前記突出部と対向する側面に複数の突起を設け、その突起を突出部の側面に圧接係合させた請求項8に記載の油圧式オートテンショナ。
  10. 前記連結手段が、スラスト板の連結片部と対向する面の内周部に軸方向に延びる挿入片を設け、その挿入片の先端に外向きに係合爪を設け、前記挿入片をスリーブ嵌合孔の内周面に形成された軸方向溝に挿入して、先端の係合爪を連結片部の端面内周部に係合させた構成からなる請求項1乃至7のいずれかの項に記載の油圧式オートテンショナ。
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