JP2011027174A - コードのコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】部品の共通化を図り、組立て作業の効率化を図り得るコードのコネクタを提供する。
【解決手段】コードの両端部をコネクタで連結して無端状としたボールチェーンにおいて、コネクタは、コード2の端部に取着されたボール3aを係合可能とした一対のコネクタピース5a,5bと、コネクタピースを連結する連結部材6とを備えた。
【選択図】図3

Description

この発明は、ボールチェーン等のコードのコネクタに関するものである。
横型ブラインドの一種類として、ヘッドボックスの一端に回動可能に支持されたプーリーに無端状のボールチェーンを操作コードとして掛装し、そのボールチェーンを操作してプーリーを回転させることにより、スラットを昇降操作及び角度調節可能としたものがある。
ボールチェーンは、例えば合成樹脂で紐状に形成されたコードに対し、同じく合成樹脂のボールを等間隔に成形して固定したものである。そして、プーリーの周面に形成された凹部に各ボールを順次係合させてプーリーを回転駆動可能となっている。
このようなボールチェーンは、多数のボールを成形して取着したコードの両端をコネクタで連結して無端状とする構成が一般的である。
上記のように無端状のボールチェーンがプーリーから垂下されていると、そのボールチェーンの無端縁が室内を移動する居住者やその他の移動物体に引っ掛かることがある。
そこで、無端状のボールチェーンを構成するコネクタには、通常の操作時に作用する引張り力を超えるような過大な引張り力が作用するときには、その引張り力により切断されて居住者の安全を確保し、かつボールチェーンが掛装されるプーリー等の損傷を未然に防止するフェイルセーフ機能を備えることが必要である。
特許文献1には、フェイルセーフ機能を備えたボールチェーンのコネクタが開示されている。
特開平9−189180号
特許文献1に記載されたコネクタでは、互いに嵌合する殻包被と殻頭部とが別形状であるため、コネクタの製作時にはボールチェーン(玉連鎖)の一端に殻包被を取着し、他端に殻頭部を取着する必要がある。
従って、ボールチェーンとコネクタの組立て作業が煩雑となり、作業効率が低下するという問題点がある。
この発明の目的は、部品の共通化を図り、組立て作業の効率化を図り得るコードのコネクタを提供することにある。
請求項1では、端部をコネクタで連結して無端状としたコードにおいて、前記コネクタは、前記コードの端部に取着されたボールを係合可能とした一対のコネクタピースと、前記コネクタピースを連結する連結部材とを備えた。
請求項2では、前記コネクタピースと前記連結部材には、該コネクタピースを連結部材に対向するように挿入して回動させることにより該コネクタピースを連結部材に弾性的に係合させる保持手段を備えた。
請求項3では、前記保持手段は、前記コネクタピースに設けた軸状の嵌合突部と、前記嵌合突部の先端部に設けられ、該嵌合突部の基端部より径の大きい膨径部と、前記嵌合突部を挿入可能とした筒状の前記連結部材と、前記連結部材に設けられ、前記膨径部を該連結部材に挿入して回動させることにより該膨径部に係合する係止部とを備えた。
請求項4では、前記コネクタピース及び連結部材を合成樹脂で成形した。
請求項5では、前記膨径部と前記連結部材の内周面には、前記嵌合突部の回動位置を位置決めする位置決め手段を設けた。
請求項6では、前記連結部材に嵌合する一対の嵌合突部の嵌合角度を、相対的にずらした。
請求項7では、前記連結部材に嵌合する一対の嵌合突部の嵌合角度を、各嵌合突部の中心線が互いに直交する角度とした。
請求項8では、前記一対のコネクタピースを同一形状とした。
請求項9では、前記嵌合突部を充実体とした。
請求項10では、前記コネクタピースの外形寸法を、プーリーとプーリーケースの間隔より大きくした。
本発明によれば、部品の共通化を図り、組立て作業の効率化を図り得るコードのコネクタを提供することができる。
一実施形態のボールチェーンを示す正面図である。 コネクタを示す斜視図である。 コネクタを示す分解斜視図である。 コネクタピースを示す斜視図である。 コネクタピースを示す側面図である。 コネクタピースを示す側面図である。 コネクタピースの回動規制部を示す断面図である。 連結部材を示す側面図である。 連結部材を示す側面図である。 図8におけるA−A線断面図である。 図8におけるB−B線断面図である。 図10におけるC−C線断面図である。 嵌合突部と連結部材の嵌合状態を示す断面図である。
以下、この発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。図1に示すボールチェーン1はポリエステルのコード2上に等間隔に合成樹脂のボール3が成形されている。各ボール3はコード2の表面上に成形機で長球状の充実体を成形したものであり、各ボール3がコード2に対し移動不能に固着されている。
前記コード2の両端部は、コネクタ4で連結されて無端状のボールチェーン1が構成される。図2及び図3に示すように、前記コネクタ4は同一構成の2つのコネクタピース5a,5bと、筒状の連結部材6とでコード2の両端に成形されたボール3aを連結するようになっている。
このコネクタ4は、コード2を連結して無端状のボールチェーン1を構成するとともに、ボールチェーン1がプーリーに掛装されている状態ではそのプーリー及びプーリーケースに当接して、ロールスクリーン等の引き上げ操作の上限位置を設定するストッパとして作用する。そして、コネクタピース5a,5bは、プーリーとプーリーケースの間を通過できない外形寸法で形成されている。
前記コネクタピース5a,5bは同一構成であるので、コネクタピース5aについてその具体的構成を図4〜図7に従って説明する。
前記コネクタピース5aは、合成樹脂でほぼ直方体状に形成され、その上面には前記ボール3aを挿入可能とするように長円状に開口された係止孔7が設けられている。前記コネクタピース5aの基端面中央には、図5に示すように、前記係止孔7に連なる挿通孔8が開口され、その挿通孔8は案内溝9を介してコネクタピース5aの上面に開口されている。
そして、コード2の端部に形成されたボール3aを係止孔7内に挿入し、そのボール3aに連なるコード2aを案内溝9から挿通孔8内に挿入すると、ボール3aが係止孔7内に図2に示す矢印方向には抜き出し不能に保持される。
前記コネクタピース5aの先端面には丸軸状の嵌合突部10が充実体として突出形成されている。前記嵌合突部10の先端部の外周面上には、図4及び図6に示すように、丸軸の中心に対し線対称状に膨径部11が形成され、その膨径部11の中間には断面半円状の凹条12がそれぞれ形成されている。また、前記膨径部11の先端側及び基端側には面取り18が形成されている。
前記嵌合突部10の基端部には、図4及び図7に示すように、丸軸の径方向に突出する回動規制部13が中心に対し線対称状に形成されている。また、各回動規制部13は、前記丸軸の中心に対し前記凹条12から周方向に45度隔てた位置に形成される。
前記連結部材6は、前記コネクタピース5aと同一の合成樹脂で円筒状に成形され、図8及び図9に示すように、両側の開口部14a,14bは前記嵌合突部10の膨径部11を含む先端部を挿入可能とした俵形に形成されている。また、開口部14a,14bは、その俵形の方向が円筒の中心に対し互いに90度回転した形状となっている。
前記連結部材6の内部には、前記嵌合突部10の先端部を回動可能とする径を備えた円形孔15が形成されている。そして、開口部14aの俵形の短軸方向の開口縁には、前記膨径部11の円形孔15からの抜けを妨げる係止部16a,16bがそれぞれ形成され、開口部14bの俵形の短軸方向の開口縁には、前記膨径部11の円形孔15からの抜けを妨げる係止部16c,16dがそれぞれ形成されている。
また、前記係止部16a,16cの内側において、前記円形孔15の内周面には前記凹条12に係合する突条17がそれぞれ形成されている。
前記コネクタピース5aと連結部材6とを連結するには、嵌合突部10を連結部材6の一方の開口部14aに挿入し、コネクタピース5aを連結部材6に対し時計方向に90度回動する。すると、嵌合突部10の凹条12が円形孔15内の突条17に係合し、回動規制部13が開口部14aの俵形の角部から隣の角部まで移動して、図13に示すように位置決めされる。
また、連結部材6の他方の開口部14bにも同様にコネクタピース5bの嵌合突部10を挿入して90度回動させて位置決めする。すると、図2に示すように、連結部材6を介してコネクタピース5a,5bが連結され、無端状のボールチェーン1が形成される。
この状態では、各コネクタピース5a,5bの嵌合突部10の膨径部11が連結部材6の係止部16a〜16dに係合して、連結部材6の円形孔15内に保持される。
この保持力は、通常のスラット昇降操作及びスラット角度調節操作時にボールチェーン1に作用する通常の引張り力では、嵌合突部10が連結部材6から外れることがないように設定されている。そして、ボールチェーン1に通常の引張り力を超える大きな引張り力が作用したときに限り、連結部材6の合成樹脂の弾性により、嵌合突部10の膨径部11により連結部材6の開口部14a,14bが押し広げられて、嵌合突部10が連結部材6から外れるようになっている。
図10〜図12に示すように、前記係止部16a〜16dと前記円形孔15の境界部には面取り19が設けられ、前記嵌合突部10が円形孔15から引き抜かれるとき、前記面取り18,19の作用により、前記係止部16a〜16dの損傷を防止するようになっている。
上記のように構成されたボールチェーン1では、次に示す作用効果を得ることができる。
(1)ボールチェーン1に通常の引張り力を超える大きな引張り力が作用したとき、コネクタ4のコネクタピース5a,5bのいずれかと連結部材6の嵌合が外れる。従って、ボールチェーン1の無端縁が室内を移動する居住者やその他の移動物体に引っ掛かったとき、ボールチェーン1をコネクタ4で切断させて居住者の安全を確保し、かつボールチェーン1が掛装されるプーリー等の損傷を未然に防止することができる。
(2)コネクタ4が切断された後は、コネクタピース5a,5bと連結部材6を再度嵌合すれば、無端状のボールチェーン1として容易に再生することができる。
(3)充実体の嵌合突部10を連結部材6の開口部14a,14bに挿入して90度回動させることにより、嵌合突部10を連結部材6に嵌合する構成としたので、嵌合突部10を連結部材6に嵌合するための操作力を軽微としながら、嵌合突部10を連結部材6に保持する保持力を十分に確保することができる。
(4)連結部材6で連結される一対のコネクタピース5a,5bは、その嵌合突部10の中心線が互いに直交する角度で保持されている。従って、各嵌合突部10に引張り力が作用するとき、各嵌合突部10の膨径部11が連結部材6の開口部14a,14bを互いに90度ずれた方向、すなわち連結部材6の中心から四方に向かって押し広げるように動作するため、保持力を確保することが容易である。
(5)一対のコネクタピース5a,5bを円筒状の連結部材6で連結する構成であり、コネクタピース5a,5b及び連結部材6を合成樹脂で容易に成形することができるので、コネクタ4を容易に形成することができる。
(6)嵌合突部10を円筒状の連結部材6に嵌合するための操作力が軽微であるので、工具を使用することなく、嵌合突部10を連結部材6に再嵌合することができる。従って、コネクタ4が外れても、居住者が容易に復帰させることができる。
(7)コネクタピース5a,5bを同一形状の共通部品として部品点数を削減することができる。
(8)面取り18,19により、前記嵌合突部10が円形孔15から引き抜かれるとき、前記係止部16a〜16dの損傷を防止することができる。
(9)コネクタピース5a,5bがプーリーとプーリーケースとの間を通過できないので、コネクタ4が分断されても、ボールチェーン1がプーリーから脱落することを防止することができる。
上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・前記コネクタ4を使用して、ロールブラインド、プリーツカーテン、たくし上げカーテン等の日射遮蔽装置の無端状のボールチェーンを形成してもよい。
・前記コネクタ4を、ネームプレート等を首から吊下支持するボールチェーンを無端状に連結するコネクタとして使用してもよい。
・コネクタピース5a,5bと連結部材6を嵌合する際に、コネクタピース5a,5bを連結部材6に対し回動させる角度は、90度以外の角度としてもよい。
・ボールチェーン1は、端部にのみボール3aを備えた紐状のコードとしてもよい。
1…ボールチェーン、2…コード、3…ボール、4…コネクタ、5a,5b…コネクタピース、6…連結部材、10…保持手段(嵌合突部)、11…保持手段(膨径部)、12…位置決め手段(凹条)、16a〜16d…保持手段(係止部)、17…位置決め手段(突条)。

Claims (10)

  1. 端部をコネクタで連結して無端状としたコードにおいて、
    前記コネクタは、
    前記コードの端部に取着されたボールを係合可能とした一対のコネクタピースと、
    前記コネクタピースを連結する連結部材と
    を備えたことを特徴とするコードのコネクタ。
  2. 前記コネクタピースと前記連結部材には、該コネクタピースを連結部材に対向するように挿入して回動させることにより該コネクタピースを連結部材に弾性的に係合させる保持手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のコードのコネクタ。
  3. 前記保持手段は、
    前記コネクタピースに設けた軸状の嵌合突部と、
    前記嵌合突部の先端部に設けられ、該嵌合突部の基端部より径の大きい膨径部と、
    前記嵌合突部を挿入可能とした筒状の前記連結部材と、
    前記連結部材に設けられ、前記膨径部を該連結部材に挿入して回動させることにより該膨径部に係合する係止部と
    を備えたことを特徴とする請求項2記載のコードのコネクタ。
  4. 前記コネクタピース及び連結部材を合成樹脂で成形したことを特徴とする請求項3記載のボールチェーンのコネクタ。
  5. 前記膨径部と前記連結部材の内周面には、前記嵌合突部の回動位置を位置決めする位置決め手段を設けたことを特徴とする請求項4記載のコードのコネクタ。
  6. 前記連結部材に嵌合する一対の嵌合突部の嵌合角度を、相対的にずらしたことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のコードのコネクタ。
  7. 前記連結部材に嵌合する一対の嵌合突部の嵌合角度を、各嵌合突部の中心線が互いに直交する角度としたことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のコードのコネクタ。
  8. 前記一対のコネクタピースを同一形状としたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のコードのコネクタ。
  9. 前記嵌合突部を充実体としたことを特徴とする請求項3記載のコードのコネクタ。
  10. 前記コネクタピースの外形寸法を、プーリーとプーリーケースの間隔より大きくしたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のコードのコネクタ。
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