JP2011026986A - ラッシュアジャスタ - Google Patents

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Eiji Maeno
栄二 前野
Kiyohiro Ito
潔洋 伊藤
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Abstract

【課題】ロッカアームに対するナット部材のがたつきを防止して、ラッシュアジャスタの信頼性を向上させる。
【解決手段】ロッカアーム7の端部を上下に貫通する嵌合孔21にナット部材18を挿通させ、そのナット部材18の下端外周に設けたフランジ34をロッカアーム7の下面に当接させ、ナット部材18の内周の雌ねじ29にねじ係合する雄ねじ30を外周に有するアジャストスクリュ19を設け、そのアジャストスクリュ19を付勢するリターンスプリング20を設けたラッシュアジャスタ1において、ナット部材18のロッカアーム7の上面からの突出部分の外周に止め輪溝37を設け、その止め輪溝37に装着した止め輪38,41とナット部材18の下端外周のフランジ34とでロッカアーム7を上下から挟み込むことによって、ロッカアーム7にナット部材18を固定する。
【選択図】図2

Description

この発明は、エンジンの動弁装置に組み込まれるラッシュアジャスタに関する。
OHV(オーバー・ヘッド・バルブ)エンジンやOHC(オーバー・ヘッド・カムシャフト)エンジンの吸排気バルブを動作させる動弁装置として、中央部を支点として揺動可能に支持されたロッカアームの一端部をカムで直接または間接的に押し上げ、そのロッカアームの他端部でバルブステムを押し下げるようにしたロッカアーム式動弁装置が知られている。
この動弁装置は、エンジン作動中、動弁装置の構成部材間に生じる熱膨張差によって、動弁装置の構成部材間の隙間が変化し、その隙間の変化によって異音や圧縮漏れを生じるおそれがある。また、動弁装置の摺動部が摩耗しても、動弁装置の構成部材間の隙間が変化し、その隙間の変化によって異音を生じるおそれがある。
この異音や圧縮漏れを防止するため、一般に、動弁装置の構成部材間の隙間の変化を吸収するラッシュアジャスタが使用される。
このようなラッシュアジャスタとして、例えば、ロッカアームの端部を上下に貫通する嵌合孔に、下端が開放した筒状のナット部材を挿通させ、そのナット部材の下端外周に設けたフランジを前記ロッカアームの下面に当接させ、前記ナット部材の内周に形成された雌ねじにねじ係合する雄ねじを外周に有するアジャストスクリュを設け、そのアジャストスクリュをナット部材から下方に突出する方向に付勢するリターンスプリングを設け、前記アジャストスクリュのナット部材からの突出端で動弁装置のバルブステムを押圧するようにしたものが知られている(特許文献1)。
このラッシュアジャスタは、動弁装置の熱膨張などによって動弁装置の構成部材間の隙間が変化すると、その隙間の変化に応じて、アジャストスクリュがナット部材内を回転しながら軸方向に移動し、動弁装置の構成部材間の隙間を調整する。
特開2006−132426号公報
ところで、上記のラッシュアジャスタは、ナット部材をロッカアームに固定する手段として、ナット部材のロッカアームの上面からの突出部分に締め代をもって嵌合させた有底筒状のキャップと、ナット部材の下端外周に設けたフランジとでロッカアームを上下から挟み込む方法を採っている。
しかし、この方法では、ナット部材のロッカアームの上面からの突出部分にキャップを嵌合させるときに、キャップとナット部材が最も深い位置まで嵌合したかどうかを確認することが困難である。万が一、キャップとナット部材の嵌合が浅いと、ロッカアームの上面とキャップの間、あるいはロッカアームの下面とフランジの間に隙間が生じるので、ナット部材がロッカアームに対してがたつき、バルブリフト量が不安定となってしまう。そして、最悪の場合、ロッカアームに対するナット部材のがたつきが進行し、キャップがナット部材から外れるおそれがあった。
この発明が解決しようとする課題は、ロッカアームに対するナット部材のがたつきを防止して、ラッシュアジャスタの信頼性を向上させることである。
上記の課題を解決するため、前記ナット部材のロッカアームの上面からの突出部分の外周に止め輪溝を設け、その止め輪溝に装着した止め輪と前記ナット部材の下端外周のフランジとでロッカアームを上下から挟み込むことによって、ロッカアームにナット部材を固定した。
このように、止め輪溝に装着した止め輪でナット部材を固定すると、止め輪は止め輪溝で軸方向に位置決めされているので、ナット部材のがたつき防止の信頼性と耐久性が高く、安定したバルブリフト量を得ることができる。
前記止め輪として、円周の一部を切り離した形状のC形止め輪を採用することができる。C形止め輪は、円周の一部を切り離した部分を拡げることによって拡径変形させることができるので、止め輪溝への装着が容易である。
このC形止め輪は、内周側から外周側に向かってロッカアームの上面に次第に接近するテーパ状に形成することができる。このようにすると、C形止め輪とロッカアームの上面の間の微小な遊びをC形止め輪のテーパによって吸収して、ロッカアームに対するナット部材のがたつきを効果的に防止することができる。
また、前記止め輪として、全周にわたって連続する環状部と、その環状部から径方向内方に延びる複数の歯とからなる菊形止め輪を採用し、前記各歯を、径方向内方に向かってロッカアームの上面から次第に離れるテーパ状に傾斜して形成し、この各歯の先端を前記止め輪溝に係合させてもよい。このようにしても、菊形止め輪とロッカアームの上面の間の微小な遊びを菊形止め輪の歯のテーパによって吸収して、ロッカアームに対するナット部材のがたつきを効果的に防止することができる。
前記雄ねじと雌ねじは、アジャストスクリュをナット部材内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角が、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成することができる。
前記リターンスプリングの上端を支持するばね受けを前記ナット部材と一体に形成することができる。このようなばね受けとしては、例えば、金属板を深絞り加工することによって前記ナット部材と一体成形された端板や、金属筒の一端をヘラ絞り加工することによって前記ナット部材と一体成形された内向きフランジが挙げられる。
この発明は、例えば、次のラッシュアジャスタに適用することができる。
1)前記ロッカアームは、中央部を支点として揺動可能に支持され、そのロッカアームの一端部がカムの回転により上下動するプッシュロッドで押し上げられ、そのロッカアームの他端部でバルブステムを押し下げるものであり、そのロッカアームのプッシュロッドで押し上げられる側の端部にナット部材を組み込んだOHVエンジンのラッシュアジャスタ。
2)前記ロッカアームは、中央部を支点として揺動可能に支持され、そのロッカアームの一端部がカムで押し上げられ、そのロッカアームの他端部でバルブステムを押し下げるものであり、そのロッカアームのバルブステムを押し下げる側の端部にナット部材を組み込んだOHCエンジンのラッシュアジャスタ。
この発明のラッシュアジャスタは、止め輪溝で軸方向に位置決めされた止め輪でナット部材を固定しているので、ナット部材のがたつき防止の信頼性と耐久性が高く、安定したバルブリフト量を得ることができる。
この発明の第1実施形態のラッシュアジャスタを組み込んだ動弁装置を示す正面図 図1のラッシュアジャスタ近傍の拡大断面図 図2に示すラッシュアジャスタを上方から見た図 図2のIV−IV線に沿った断面図 図2に示すC形止め輪の変形例を示す図 図2に示すC形止め輪にかえて菊形止め輪を採用した例を示す図 図6に示すラッシュアジャスタを上方から見た図 この発明の第2実施形態のラッシュアジャスタを組み込んだ動弁装置を示す正面図 図8のラッシュアジャスタ近傍の拡大断面図
図1に、この発明の第1実施形態のラッシュアジャスタ1を組み込んだOHV(オーバー・ヘッド・バルブ)エンジンの動弁装置を示す。この動弁装置は、エンジンのクランクシャフト(図示せず)に同調して回転するカム2と、シリンダブロック3に形成したタペットガイド孔4で上下にスライド可能に案内されたタペット5と、支点軸6を中心に揺動可能に支持されたロッカアーム7と、タペット5とロッカアーム7の間の動力伝達を行なうプッシュロッド8と、シリンダヘッド9の吸気ポート10を開閉するバルブ11とを有する。
バルブ11には、バルブ11から上方に延びるバルブステム12が接続されており、バルブステム12は、シリンダヘッド9に固定された筒状のバルブステムガイド13で上下にスライド可能に支持されている。バルブステム12の上部外周には、環状のスプリングリテーナ14が固定され、スプリングリテーナ14の下面とシリンダヘッド9の上面の間にバルブスプリング15が組み込まれている。バルブスプリング15は、スプリングリテーナ14を介してバルブステム12を上方に付勢し、その付勢力によってバルブ11をバルブシート16に着座させている。
タペット5は、その下端がカム2に接触しており、カム2の輪郭に追従して上下動するようになっている。カム2は、カムシャフト17に一体に形成され、カムシャフト17が回転すると、ベースサークル2aに対して隆起したカム山部2bでタペット5を押し上げる。
プッシュロッド8は、その下端がタペット5と共に上下動するように支持され、上端でロッカアーム7の一端部を押し上げる。プッシュロッド8は、タペット5とロッカアーム7の間を連結するリンクとして機能する。
ロッカアーム7は、その中央部が支点軸6で支持され、支点軸6を中心として揺動可能となっている。また、ロッカアーム7は、プッシュロッド8で押し上げられる側の端部とは反対側の端部がバルブステム12の上端に接触しており、ロッカアーム7の一端部がプッシュロッド8で押し上げられたときに、ロッカアーム7の他端部がバルブステム12を押し下げるようになっている。ラッシュアジャスタ1は、ロッカアーム7のプッシュロッド8で押し上げられる側の端部に組み込まれている。
図2に示すように、ラッシュアジャスタ1は、下端が開放する筒状のナット部材18と、ナット部材18内に挿入されたアジャストスクリュ19と、ナット部材18内に組み込まれたリターンスプリング20とからなる。
ナット部材18は、ロッカアーム7のプッシュロッド8で押し上げられる側の端部を上下に貫通する嵌合孔21に挿通して設けられている。ナット部材18は、鋼板を深絞り加工することによって筒状に成形されており、ナット部材18の上端には、この深絞り加工によって端板22が一体成形されている。
リターンスプリング20は、その上端が端板22で支持され、下端がスプリングシート23を介してアジャストスクリュ19を押圧しており、その押圧によって、アジャストスクリュ19をナット部材18から下方に突出する方向に付勢している。
スプリングシート23には、端板22に向かって延びる軸部24が一体に設けられ、その軸部24の外周に突起25が設けられている。端板22には、軸部24が挿通する挿通孔26が設けられ、その挿通孔26の内周に突起25の通過を許容する切り欠き27が設けられている。軸部24の上端面には、回転操作用の工具係合溝28が設けられている。
ナット部材18の内周には雌ねじ29が形成され、その雌ねじ29がアジャストスクリュ19の上部外周に形成された雄ねじ30にねじ係合している。雄ねじ30と雌ねじ29は、アジャストスクリュ19をナット部材18内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク31のフランク角が、遊び側フランク32のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されており、押し込み方向の静的荷重がアジャストスクリュ19に負荷されたときは、雄ねじ30と雌ねじ29の圧力側フランク31,31間の摩擦抵抗によってアジャストスクリュ19の回転が阻止され、一方、突出方向の静的荷重がアジャストスクリュ19に負荷されたときは、雄ねじ30と雌ねじ29の遊び側フランク32,32間の滑りによってアジャストスクリュ19の回転が許容されるようになっている。
アジャストスクリュ19は、ナット部材18からの突出端が、プッシュロッド8の上端に形成された凹球面33で支持されている。
ナット部材18の下端外周には、ロッカアーム7の下面に当接するフランジ34が一体に設けられている。フランジ34の外周には、図4に示すように、アジャストスクリュ19の軸心を含む平面に平行な平坦面35が形成されており、この平坦面35が、ロッカアーム7の下面に形成されたストッパ面36に係合してナット部材18を回り止めしている。平坦面35は、フランジ34の外周に一箇所だけ形成してもよいが、図に示すように、フランジ34の外周に複数の平坦面35を形成して多角形状とすると、ナット部材18の組み付け方向の自由度が高くなり、組み付けの作業性が向上する。
図2に示すように、ナット部材18のロッカアーム7の上面からの突出部分の外周には、方形断面の止め輪溝37が設けられており、その止め輪溝37に止め輪38が装着されている。ナット部材18は、止め輪38とフランジ34とでロッカアーム7を上下から挟み込むことによって、ロッカアーム7に固定されている。
図3に示すように、止め輪38は、円周の一部を切り離した形状のC形止め輪38であり、円周の一部を切り離した部分を拡げることによって拡径変形させることができるようになっている。
ナット部材18は、浸炭鋼(例えば、SCM415、SCr420)からなり、焼入焼戻しを施すことにより雌ねじ29の表面硬度が高められている。一方、ロッカアーム7は、揺動時の慣性モーメントを抑えるために、鉄よりも軽量のアルミ合金で形成されており、エンジンの回転数が高いときにも、バルブ11の動きを正確にカム2の輪郭に追従させることができるようになっている。
上述したラッシュアジャスタ1は、次のようにして初期セットすることができる。まず、アジャストスクリュ19をナット部材18内にねじ込む。このとき、スプリングシート23はアジャストスクリュ19と共に上方に移動する。この移動によって突起25が切り欠き27を通過したら、スプリングシート23を回転操作し、突起25と切り欠き27の周方向位置をずらす。これにより、突起25が端板22の上面にひっかかるので、アジャストスクリュ19は、ナット部材18にねじ込まれた状態に保持(初期セット)される。初期セットの解除は、スプリングシート23を回転操作して、突起25と切り欠き27の周方向位置を一致させることにより行なう。
次に、このラッシュアジャスタ1の動作例を説明する。
エンジンの作動によりカムシャフト17が回転して、カム2のカム山部2bがタペット5を押し上げると、バルブ11がバルブシート16から離れて、吸気ポート10を開く。このとき、アジャストスクリュ19に押し込み方向の荷重が負荷されるが、雄ねじ30の圧力側フランク31が雌ねじ29の圧力側フランク31で受け止められて、アジャストスクリュ19の軸方向位置が固定される。
更にカム2が回転して、カム山部2bがタペット5の位置を過ぎると、バルブスプリング15の付勢力によってバルブステム12が上昇し、バルブ11がバルブシート16に着座して、吸気ポート10を閉じる。
厳密には、カム2のカム山部2bがタペット5を押し上げるときに、雄ねじ30と雌ねじ29の圧力側フランク31,31間に僅かな滑りが生じ、その滑りによってアジャストスクリュ19は押し込み方向に移動するが、カム山部2bがタペット5の位置を過ぎて、押し込み方向の荷重が解除されたときに、アジャストスクリュ19は、リターンスプリング20から負荷される荷重によって突出方向に移動し、元の位置に戻る。
エンジン作動中に、シリンダヘッド9、シリンダブロック3、バルブステム12、ロッカアーム7など、動弁装置の構成部材間に熱膨張差が生じ、ロッカアーム7とバルブステム12の間の距離が大きくなったときは、カム2のカム山部2bがタペット5を押し上げるときのアジャストスクリュ19の押し込み量よりも、更にカム2が回転して押し込み方向の荷重が解除されたときのアジャストスクリュ19の突出量が大きくなる。その結果、カム2が回転するごとに、アジャストスクリュ19が突出方向に徐々に移動するので、ロッカアーム7とバルブステム12の間に隙間が生じない。
反対に、バルブ11とバルブシート16の接触面が摩耗したときは、カム2のベースサークル2aがタペット5の位置にあるときにも、バルブスプリング15の付勢力がアジャストスクリュ19に作用するため、カム2のカム山部2bがタペット5を押し上げるときのアジャストスクリュ19の押し込み量よりも、更にカム2が回転して押し込み方向の荷重が解除されたときのアジャストスクリュ19の突出量が小さくなる。その結果、カム2が回転するごとに、アジャストスクリュ19が押し込み方向に徐々に移動し、バルブステム12が上昇するので、バルブ11とバルブシート16の接触面間に隙間が生じない。
エンジンをオーバーホールするときに、エンジンからロッカアーム7を取り外すと、リターンスプリング20の付勢力によって、アジャストスクリュ19がナット部材18から突出する。このロッカアーム7を、再びエンジンに組み付けるときは、上述したようにアジャストスクリュ19を初期セットし、その状態でロッカアーム7の組み付けを行なう。
このラッシュアジャスタ1は、止め輪溝37で軸方向に位置決めされた止め輪38でナット部材18を固定しているので、ナット部材18のがたつき防止の信頼性と耐久性が高く、安定したバルブリフト量を得ることができる。
また、このラッシュアジャスタ1は、止め輪溝37に装着する止め輪38として、円周の一部を切り離した形状のC形止め輪38を採用しているので、止め輪38を止め輪溝37に装着する作業が容易である。
図5に示すように、C形止め輪38は、内周側から外周側に向かってロッカアーム7の上面に次第に接近するテーパ状に形成することができる。このようにすると、C形止め輪38とロッカアーム7の上面の間の微小な遊びをC形止め輪38のテーパによって吸収して、ロッカアーム7に対するナット部材18のがたつきを効果的に防止することができる。
図6、図7に示すように、止め輪溝37に装着する止め輪として、全周にわたって連続する環状部39と、その環状部39から径方向内方に延びる複数の歯40とからなる菊形止め輪41を採用し、各歯40を、径方向内方に向かってロッカアーム7の上面から次第に離れるテーパ状に傾斜して形成し、この各歯40の先端を止め輪溝37に係合させてもよい。このようにしても、菊形止め輪41とロッカアーム7の上面の間の微小な遊びを歯40のテーパによって吸収して、ロッカアーム7に対するナット部材18のがたつきを効果的に防止することができる。
上記実施形態では、リターンスプリング20の上端を支持するばね受けとして、金属板を深絞り加工することによってナット部材18と一体成形された端板22を採用したが、両端が開放した金属筒の一端を絞り加工することによってナット部材18と一体成形された内向きフランジ(図示せず)を採用してもよい。
図8に、この発明の第2実施形態のラッシュアジャスタ51を組み込んだOHC(オーバー・ヘッド・カムシャフト)エンジンの動弁装置を示す。この動弁装置は、エンジンのシリンダヘッド52の吸気ポート53に設けられたバルブ54と、そのバルブ54に接続されたバルブステム55と、支点軸56を中心として揺動可能に支持されたロッカアーム57とを有する。
バルブステム55は、バルブ54から上方に延びており、バルブステム55の上部にはスプリングリテーナ58が固定されている。スプリングリテーナ58は、バルブスプリング59によって上方に付勢され、その付勢力によってバルブ54をバルブシート60に着座させている。
ロッカアーム57は、中央部を支点軸56で揺動可能に支持されている。また、ロッカアーム57の一端部にはローラ61が取り付けられ、他端部にはラッシュアジャスタ51が組み込まれている。ローラ61にはカム62が接触している。カム62は、カムシャフト63に一体に形成されており、カムシャフト63が回転すると、ベースサークル62aに対して隆起したカム山部62bが、ロッカアーム57の一端部を押し上げるようになっている。
また、ロッカアーム57は、カム62で押し上げられる側の端部とは反対側の端部がバルブステム55の上端に接触しており、ロッカアーム57の一端部がカム62で押し上げられたときに、ロッカアーム57の他端部がバルブステム55を押し下げるようになっている。ラッシュアジャスタ51は、ロッカアーム57のバルブステム55を押し下げる側の端部に組み込まれている。
図9に示すように、ラッシュアジャスタ51は、下端が開放する筒状のナット部材64と、ナット部材64内に挿入されたアジャストスクリュ65と、ナット部材64内に組み込まれたリターンスプリング66とからなる。
ナット部材64は、ロッカアーム57のバルブステム55を押し下げる側の端部を上下に貫通する嵌合孔67に挿通して設けられている。ナット部材64は、鋼板を深絞り加工することによって筒状に成形されており、ナット部材64の上端には、この深絞り加工によって端板68が一体成形されている。
リターンスプリング66は、その上端が端板68で支持され、下端がアジャストスクリュ65を押圧しており、その押圧によって、アジャストスクリュ65をナット部材64から下方に突出する方向に付勢している。アジャストスクリュ65は、ナット部材64からの突出端が、バルブステム55の上端に当接している。
ナット部材64の内周には雌ねじ69が形成され、その雌ねじ69がアジャストスクリュ65の上部外周に形成された雄ねじ70にねじ係合している。雄ねじ70と雌ねじ69は、アジャストスクリュ65をナット部材64内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク71のフランク角が、遊び側フランク72のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。
ナット部材64の下端外周には、ロッカアーム57の下面に当接するフランジ73が一体に設けられている。フランジ73の外周には、ロッカアーム57の下面に形成されたストッパ面74に係合する平坦面75が形成されており、この平坦面75とストッパ面74の係合によりナット部材64が回り止めされている。
ナット部材64のロッカアーム57の上面からの突出部分の外周には、方形断面の止め輪溝76が設けられており、その止め輪溝76に、第1実施形態と同様の止め輪77が装着されている。ナット部材64は、止め輪77とフランジ73とでロッカアーム57を上下から挟み込むことによって、ロッカアーム57に固定されている。
このラッシュアジャスタ51は、第1実施形態と同様、止め輪溝76で軸方向に位置決めされた止め輪77でナット部材64を固定しているので、ナット部材64のがたつき防止の信頼性と耐久性が高く、安定したバルブリフト量を得ることができる。
1 ラッシュアジャスタ
2 カム
7 ロッカアーム
8 プッシュロッド
12 バルブステム
18 ナット部材
19 アジャストスクリュ
20 リターンスプリング
21 嵌合孔
22 端板
29 雌ねじ
30 雄ねじ
31 圧力側フランク
32 遊び側フランク
34 フランジ
37 止め輪溝
38 止め輪
39 環状部
40 歯
41 止め輪
51 ラッシュアジャスタ
55 バルブステム
57 ロッカアーム
62 カム
64 ナット部材
65 アジャストスクリュ
66 リターンスプリング
67 嵌合孔
68 端板
69 雌ねじ
70 雄ねじ
71 圧力側フランク
72 遊び側フランク
73 フランジ
76 止め輪溝
77 止め輪

Claims (10)

  1. ロッカアーム(7)の端部を上下に貫通する嵌合孔(21)に、下端が開放した筒状のナット部材(18)を挿通させ、そのナット部材(18)の下端外周に設けたフランジ(34)を前記ロッカアーム(7)の下面に当接させ、前記ナット部材(18)の内周に形成された雌ねじ(29)にねじ係合する雄ねじ(30)を外周に有するアジャストスクリュ(19)を設け、そのアジャストスクリュ(19)をナット部材(18)から下方に突出する方向に付勢するリターンスプリング(20)を設けたラッシュアジャスタにおいて、
    前記ナット部材(18)のロッカアーム(7)の上面からの突出部分の外周に止め輪溝(37)を設け、その止め輪溝(37)に装着した止め輪(38,41)と前記ナット部材(18)の下端外周のフランジ(34)とでロッカアーム(7)を上下から挟み込むことによって、ロッカアーム(7)にナット部材(18)を固定したことを特徴とするラッシュアジャスタ。
  2. 前記止め輪が、円周の一部を切り離した形状のC形止め輪(38)である請求項1に記載のラッシュアジャスタ。
  3. 前記C形止め輪(38)を、内周側から外周側に向かってロッカアーム(7)の上面に次第に接近するテーパ状に形成した請求項2に記載のラッシュアジャスタ。
  4. 前記止め輪が、全周にわたって連続する環状部(39)と、その環状部(39)から径方向内方に延びる複数の歯(40)とからなる菊形止め輪(41)であり、前記各歯(40)を、径方向内方に向かってロッカアーム(7)の上面から次第に離れるように傾斜して形成し、この各歯(40)の先端を前記止め輪溝(37)に係合させた請求項1に記載のラッシュアジャスタ。
  5. 前記雄ねじ(30)と雌ねじ(29)は、アジャストスクリュ(19)をナット部材(18)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク(31)のフランク角が、遊び側フランク(32)のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている請求項1から4のいずれかに記載のラッシュアジャスタ。
  6. 前記リターンスプリング(20)の上端を支持するばね受けを、前記ナット部材(18)と一体に形成した請求項1から5のいずれかに記載のラッシュアジャスタ。
  7. 前記ばね受けは、金属板を深絞り加工することによって前記ナット部材(18)と一体成形された端板(22)である請求項6に記載のラッシュアジャスタ。
  8. 前記ばね受けは、金属筒の一端をヘラ絞り加工することによって前記ナット部材(18)と一体成形された内向きフランジである請求項6に記載のラッシュアジャスタ。
  9. 前記ロッカアーム(7)は、中央部を支点として揺動可能に支持され、そのロッカアーム(7)の一端部がカム(2)の回転により上下動するプッシュロッド(8)で押し上げられ、そのロッカアーム(7)の他端部でバルブステム(12)を押し下げるものであり、そのロッカアーム(7)のプッシュロッド(8)で押し上げられる側の端部に前記ナット部材(18)を組み込んだ請求項1から8のいずれかに記載のラッシュアジャスタ。
  10. 前記ロッカアーム(57)は、中央部を支点として揺動可能に支持され、そのロッカアーム(57)の一端部がカム(62)で押し上げられ、そのロッカアーム(57)の他端部でバルブステム(55)を押し下げるものであり、そのロッカアーム(57)のバルブステム(55)を押し下げる側の端部に前記ナット部材(64)を組み込んだ請求項1から8のいずれかに記載のラッシュアジャスタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108788703A (zh) * 2018-09-06 2018-11-13 广西玉柴机器股份有限公司 气门锁紧压装装置

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