JP2011025303A - ダイカスト金型 - Google Patents

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康太 満田
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勝雄 小川
Hiroyoshi Harada
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紀夫 今井
Mitsuhisa Taketo
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Abstract

【課題】冷却媒体による冷却効果を向上できる分流子を備えたダイカスト金型を提供すること。
【解決手段】溶湯供給部4から供給される溶湯を固定金型2と可動金型3との間に形成されるキャビティ部に案内する分流子5を有するダイカスト金型1であって、分流子5は、溶湯供給部4から供給される溶湯の流れ方向に所定角度を有して配置され該溶湯が接触する第1接触部51と、第1接触部51に連続して設けられ溶湯をキャビティ部側に案内する第2接触部52と、を備え、第1接触部51の少なくとも一部、及び第2接触部52の少なくとも一部は、銅合金により構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ダイカスト金型に関する。
従来、高圧鋳造を行うダイカスト金型では、固定金型と可動金型との間に形成されるキャビティ部に溶湯が高圧で充填されて鋳造が行われる。ダイカスト金型には、高圧で注入される溶湯をキャビティ部に導くための分流子が設けられており、この分流子には、溶湯が勢いよく接触する。そのため、分流子の表面は、非常に高温となる。ここで、ダイカスト金型では、キャビティ部に溶湯が充填された後には、このキャビティ部内に充填された溶湯を冷却して固化させると共に、分流子の近傍に充填されている溶湯も冷却して固化させる必要がある。
そこで、分流子の内側に水等の冷却媒体を流通させて、この分流子の温度を低下させることで溶湯を迅速に冷却する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2007−222880号公報 特開2008−284555号公報
特許文献1及び2で提案された技術では、分流子は、耐熱性及び耐衝撃性に優れた熱間工具鋼(以下、SKDともいう)により外側部材(溶湯接触面側)が構成され、熱伝導率の高い銅又は銅合金により冷却媒体が接触する内側部材が構成されている。
しかしながら、特許文献1及び2で提案された技術では、分流子における溶湯接触面側が熱伝導率に劣るSKDにより構成されているため、冷却媒体による分流子の冷却効果が十分ではなかった。そのため、分流子の近傍に充填された溶湯の固化が遅れることにより、鋳造された製品が破裂してしまう等の品質不良が発生する場合があった。また、鋳造される製品の製造のサイクルタイムが長くなってしまうという問題があった。
従って、本発明は、冷却媒体による冷却効果を向上できる分流子を備えたダイカスト金型を提供することを目的とする。
本発明は、溶湯供給部から供給される溶湯を固定金型と可動金型との間に形成されるキャビティ部に案内する分流子を有するダイカスト金型であって、前記分流子は、前記溶湯供給部から供給される前記溶湯の流れ方向に所定角度を有して配置され該溶湯が接触する第1接触部と、該第1接触部に連続して設けられ前記溶湯を前記キャビティ部側に案内する第2接触部と、を備え、前記第1接触部の少なくとも一部、又は前記第2接触部の少なくとも一部は、銅合金により構成されるダイカスト金型に関する。
また、前記分流子は、前記銅合金により形成され前記第1接触部の少なくとも一部、及び前記第2接触部の少なくとも一部を構成する第1部材と、前記銅合金よりも強度の高い金属部材により形成され前記第1部材の一部を覆うように配置される第2部材と、前記第2部材が前記第1部材の一部を覆うように配置された状態で前記第1部材と前記第2部材とを固定する固定部材と、を備えることが好ましい。
また、前記分流子の外周面の一部に当接して配置されると共に、該分流子との間に前記溶湯を前記キャビティ部に供給する供給路を形成する湯口スリーブを更に備え、前記分流子の外周面における前記湯口スリーブが当接される部分は、前記第2部材により構成されることが好ましい。
また、前記銅合金は、コルソン合金又はベリリウム銅であることが好ましい。
また、前記分流子の内側に配置され、該分流子の内面側に冷却媒体を流通させて該分流子を冷却する冷却部材を更に備え、前記冷却部材は、筒状の冷却部材本体と、該冷却部材本体における前記第1接触部の内面に対向して配置される第1面に設けられる第1流通溝と、前記冷却部材本体における前記分流子の前記第2接触部の内面に対向して配置される第2面に前記第1流通溝に連続して設けられる第2流通溝と、前記冷却部材本体の内部に配置され前記第1流通溝に接続される冷却媒体供給路と、前記冷却部材本体の内部に配置され前記第2流通溝に接続される冷却媒体排出路と、を備えることが好ましい。
また、前記第1流通溝は、基端側が前記冷却媒体供給路に接続されると共に円弧状又はスパイラル状に延びて形成され、前記第2流通溝は、基端側が前記第1流通溝の先端側に接続されると共に複数の折り返し部を有するように延びて形成され、先端側が前記冷却媒体排出路に接続されることが好ましい。
本発明によれば、冷却媒体による冷却効果を向上できる分流子を備えたダイカスト金型を提供できる。
本発明のダイカスト金型の一実施形態を示す断面図である。 図1の部分拡大図である。 本実施形態のダイカスト金型における分流子を示す斜視図である。 図3に示す分流子の分解斜視図である。 図3に示す分流子を第1接触部側から視た正面図である。 本実施形態のダイカスト金型における冷却部材を示す斜視図である。 図6に示す冷却部材を第1面側から視た正面図である。 図6に示す冷却部材の側面図である。
以下、本発明のダイカスト金型の好ましい一実施形態につき、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のダイカスト金型1の一実施形態を示す断面図である。
本実施形態のダイカスト金型1は、図1に示すように、固定金型2と、この固定金型2の所定の面に当接可能な可動金型3と、溶湯供給部4と、分流子5と、湯口スリーブ6と、冷却部材7と、を備える。
固定金型2は、可動金型3との当接面が略鉛直面となるように配置される。可動金型3も固定金型2との当接面が略鉛直面となるように配置される。この可動金型3は、略水平方向に移動可能に構成されており、固定金型2に当接した当接位置と、固定金型2から離間した離間位置とを変更可能となっている。
固定金型2における可動金型3との当接面及び可動金型3における固定金型2との当接面には、それぞれ所定形状の凹部が形成されており、これらの凹部によりダイカスト金型1により鋳造される鋳造物の形状に対応した空間であるキャビティ部11が構成されている。また、固定金型2における可動金型3との当接面及び可動金型3における固定金型2との当接面には、キャビティ部11に連続する直線状の溝が形成されており、これらの溝により溶湯をキャビティ部11に供給するランナ部12の一部が構成されている。
溶湯供給部4は、固定金型2におけるキャビティ部11及びランナ部12の下方に設けられており、固定金型2に接合されている。この溶湯供給部4は、筒状のスリーブ41と、このスリーブ41の周面に形成された溶湯供給口42と、スリーブ41の内部に摺動自在に配置されるプランジャ43と、を備える。
スリーブ41は、略水平方向に延びるように配置されており、先端が可動金型3側に開口している。
溶湯供給口42は、スリーブ41の基端側における上面側に形成されている。溶融されたアルミニウム合金等の溶湯は、この溶湯供給口42からスリーブ41の内部に供給される。
プランジャ43は、スリーブ41の内面形状に対応した形状を有するプランジャチップ431と、このプランジャチップ431に連結されてプランジャチップ431を前進及び後退させる駆動装置432と、を備える。
このプランジャ43によれば、プランジャチップ431をスリーブ41の基端側に位置させた状態で駆動装置432を駆動させると、プランジャチップ431は、スリーブ41の内部を基端側からスリーブ41の先端側に向かって前進する。また、プランジャチップ431をスリーブ41の先端側に位置させた状態で駆動装置432を駆動させると、プランジャチップ431は、スリーブ41の内部を先端側から基端側に向かって後退する。
図3は、本実施形態の分流子5の斜視図であり、図4は、分流子5の分解斜視図である。図5は、分流子5を第1接触部51側から視た正面図である。
分流子5は、溶湯供給部4から供給される溶湯をキャビティ部11に案内する部材である。この分流子5は、図1に示すように、可動金型3におけるキャビティ部11及びランナ部12の下方に設けられており、可動金型3に接合されている。分流子5は、スリーブ41の開口に対向して配置されており、図2に示すように、スリーブ41から供給される溶湯の流れ方向に所定角度を有して配置され溶湯が接触する第1接触部51と、この第1接触部51に連続して設けられ溶湯をキャビティ部11側に案内する第2接触部52と、を有する。
本実施形態では、第1接触部51は、スリーブ41から供給される溶湯の流れ方向に略垂直に配置されている。また、第2接触部52は、分流子5の上面側に設けられている。この第2接触部52は、図3に示すように、第1接触部51に連続し上方に向かって凸となるように湾曲すると共に略水平方向に延びる湾曲面部521と、この湾曲面部521から略垂直に起立する垂直面部522と、を有する。
より具体的には、分流子5は、図3〜図5に示すように、第1部材53と、この第1部材53の一部を覆うように配置される第2部材54と、第1部材53と第2部材54とを固定する複数の固定部材としての複数のボルト55と、を備えて構成される。
第1部材53は、第1接触部51の大部分、及び第2接触部52の大部分を構成する。また、第1部材53における第2接触部52の垂直面部522には、略水平に延びる一対の穴部531が形成されている。この一対の穴部531には、それぞれ、ピン部材532が摺動可能に収容されている(図1及び図2参照)。このピン部材532は、溶湯が固化されて鋳造された製品をダイカスト金型1から取り外すときに穴部531から固定金型2側に突出されてダイカスト金型1から製品を離型させる。
また、第1部材53の内部には、第2接触部52の湾曲面部521に沿うように熱電対(温度センサ)56が配置されている。この熱電対46の先端は、第1部材53における第1接触部51と第2接触部52との境界近傍の内部に位置しており、この第1接触部51と第2接触部52との境界近傍における分流子5(第1部材53)の温度を測定可能となっている。
第1部材53は、熱伝導率の高い銅合金により形成される。銅合金としては、例えば、ベリリウムを1.6〜2.0重量%含有する高ベリリウム銅、ベリリウムを0.2〜0.4重量%含有する低ベリリウム銅、及びニッケル及びシリコンを含有するコルソン合金(Cu−Ni−Si系合金)が挙げられる。この中でも、熱伝導率が高く、かつ、強度(硬度及び引張り強度)が高いという観点から、低ベリリウム銅、又はコルソン合金を用いることが好ましい。更に、人体や環境に対して悪影響を及ぼすおそれのあるベリリウムを含まないという観点から、コルソン合金を用いることが特に好ましい。
第1部材53を形成するコルソン合金としては、例えば、ニッケル(Ni)を6.5〜8.8重量%、シリコン(Si)を1.5〜2.5重量%及びクロム(Cr)を0.3〜1.3重量%含有するものが好適に用いられる。
また、第1部材53として、上述の銅合金の表面にクロム窒化処理を施したものを用いてもよい。
以上の第1部材53には、後述のボルト55が螺合されるネジ穴が設けられている。
第2部材54は、第1部材53における第1接触部51を構成する部分及び第2接触部52を構成する部分を除く部分を覆うように配置される。より具体的には、第2部材54は、中空部を有する筒状に形成されており、第1部材53は、第2部材54の中空部に嵌め込まれる入子状に形成されている。また、第2部材54と第1部材53とは、互いに密着するように配置される。
本実施形態では、第2部材54は、第1接触部51における外周部分の一部、及び第2接触部52における外周部分の一部を構成すると共に、他の部材(例えば、可動金型3、固定金型2及び後述の湯口スリーブ6)との接触部分を構成する。この第2部材54は、第1部材53を構成する銅合金よりも強度の高い金属部材により形成される。第2部材54を形成する金属部材としては、例えば、熱間金型鋼(以下、SKDともいう)が挙げられる。
以上の第2部材54には、第1部材53を覆った状態で第1部材53に設けられたネジ穴に対応する位置に、後述のボルト55が螺合されるネジ穴が設けられている。
複数のボルト55は、第2部材54が第1部材53の一部を覆うように配置された状態で第1部材53と第2部材54とを固定する。これら複数のボルト55は、第2部材54が第1部材53の一部を覆うように配置された状態で第1部材53及び第2部材54にそれぞれ設けられたネジ穴に螺合される。これにより、第1部材53と第2部材54とが固定される。
湯口スリーブ6は、図2に示すように、略円環形状を有しており、スリーブ41の先端に連結される。この湯口スリーブ6は、分流子5の第1接触部51との間、及び第2接触部52との間に所定の隙間をあけて配置されると共に、分流子5の外面における第1接触部51及び第2接触部52とは異なる部分に当接して配置される。湯口スリーブ6の内面と分流子5の第2接触部52との間に形成された隙間により、溶湯をキャビティ部11に供給する供給路としてのランナ部12の一部が形成される。
図6は、本実施形態の冷却部材7を示す斜視図である。図7は、冷却部材7を第1面側から視た正面図である。図8は、冷却部材7の側面図である。
冷却部材7は、図2に示すように、分流子5の内側に配置され、この分流子5の内面側に冷却媒体としての冷却水を流通させて分流子5を冷却する部材である。この冷却部材7は、図6〜図8に示すように、冷却部材本体71と、この冷却部材本体71に設けられる第1流通溝72及び第2流通溝73と、冷却部材本体71の内部に配置される冷却媒体供給路74及び冷却媒体排出路75と、を備える。
冷却部材本体71は、筒状に構成されており、分流子5の第1接触部51の内面に対向して配置される第1面711と、分流子5の第2接触部52の内面に対向して配置される第2面712とを有する(図2参照)。具体的には、第1面711は、筒状の冷却部材本体71における先端側の端面により構成され、第2面712は、冷却部材本体71の周面における上側の部分により構成される。
第1流通溝72は、図7に示すように、略円形の第1面711の外縁に沿って円弧状に延びて形成されている。この第1流通溝72は、略均一の幅及び略均一の深さに形成されている。
第2流通溝73は、図8に示すように、複数の折り返し部731を有するように延びて形成される。この第2流通溝73の基端73a側は、第1流通溝72の先端72b側に接続されている。より具体的には、第2流通溝73は、図8に示すように、第1面711側に位置する基端73a側から冷却部材本体71の軸方向に所定長さ延びた後、折り返し部731により折り返されて軸方向における第1面711側に延びる。更に、第1面711側において第2流通溝73は、再び折り返し部731により折り返されて軸方向における第1面711とは反対側に延びている。このように、第2流通溝73は、第2面712において複数の折り返し部731により軸方向に複数回往復するように延びて形成されている。尚、第2流通溝73における軸方向に延びている部分の長さは、分流子5の第2接触部52における軸方向の長さよりも長く構成される(図1参照)。また、第2流通溝73は、略均一の幅及び略均一の深さに形成されている。
冷却媒体供給路74は、冷却部材本体71の内部に軸方向に延びるように収容されており、この冷却媒体供給路74の先端側は、第1流通溝72の基端72a側に接続されている。
冷却媒体排出路75は、冷却部材本体71の内部に軸方向に延びるように収容されており、この冷却媒体排出路75の基端側は、第2流通溝73の先端73b側に接続されている。
以上の冷却部材7は、図2に示すように、第1面711が分流子5の第1接触部51における内面に当接し、第2面712が分流子5の第2接触部52における内面に当接するように配置される。これにより、第1面711に形成された第1流通溝72と第1接触部51の内面との間には、冷却媒体供給路74から供給された水が流通する第1冷却媒体流通路が形成される。また、第2面712と第2接触部52の内面との間には、第1冷却媒体流通路を流通した水が流通する第2冷却媒体流通路が形成される。
従って、冷却媒体供給路74の基端74a側から冷却水を供給すると、この冷却水は、冷却媒体供給路74の先端側から第1流通溝72に供給されて第1冷却媒体流通路及び第2冷却媒体流通路を流通し、第2流通溝73の先端73b側から冷却媒体排出路75を通って排出される。
以上のダイカスト金型1では、以下の手順で鋳造が行われる。
まず、固定金型2と可動金型3とを当接させると共に、プランジャチップ431をスリーブ41の基端側に位置させておく。また、冷却部材7に冷却水を流通させておく(図1参照)。
この状態で、溶湯供給口42からスリーブ41の内部に溶湯を供給する。スリーブ41の内部に溶湯が供給された後、駆動装置432を駆動させて、プランジャチップ431をスリーブ41の先端側に前進させる。すると、スリーブ41の内部に供給された溶湯は、プランジャチップ431に押圧されて分流子5側に流入する。分流子5側に流入した溶湯は、分流子5の第1接触部51に接触して、この第1接触部と滑らかに連続している第2接触部52側に上昇する。更に、溶湯は、ランナ部12を通ってキャビティ部11に流入して、キャビティ部11内に充填される。
キャビティ部11内に溶湯が充填された後、固定金型2及び可動金型3それぞれにおけるキャビティ部11近傍に設けられた冷却配管(図示せず)に冷却媒体(水)が流通される。これにより、キャビティ部11内に充填された溶湯は冷却されて固化される。
ここで、キャビティ部11内に溶湯が充填された状態では、ランナ部12及び分流子5の第1接触部51と前進したプランジャチップ431との間にも溶湯が充填されている。
これら分流子5の近傍に充填された溶湯は、分流子5の内側に配置された冷却部材7により冷却されて固化される。
キャビティ部11及びランナ部12等に充填された溶湯が固化されると、可動金型3が固定金型2から離間されてキャビティ部11により鋳造された製品が取り出される。このとき、分流子5の第1部材53に形成された一対の穴部531内に収容されているピン部材532が固定金型2側に突出して、ダイカスト金型1から製品を離型させる。
以上説明した本実施形態のダイカスト金型1によれば、以下のような効果を奏する。
上述のように、キャビティ部11内に溶湯が充填された状態では、ランナ部12及び分流子5の第1接触部51と前進したプランジャチップ431との間にも溶湯が充填されている。そして、この分流子5の近傍に充填された溶湯の温度は、特に高温となる。
そこで、分流子5の第1接触部51の大部分及び第2接触部52の大部分を熱伝導率の高い銅合金部材により構成した。これにより、冷却部材7による第1接触部51及び第2接触部52の冷却効率を向上できる。よって、分流子5における溶湯が接触する部分である第1接触部51及び第2接触部52近傍に充填された溶湯の冷却効率を向上できる。
その結果、分流子5の近傍に充填された溶湯の固化が遅れることに起因する鋳造製品の破裂(いわゆるスタンプ破裂)や鋳造製品の品質不良を低減できる。また、ダイカスト金型1を用いた鋳造製品製造のサイクルタイムの短縮を図れる。
また、分流子5を、銅合金により形成された第1部材53と、銅合金よりも強度の高い金属部材により形成された第2部材54と、第1部材53と第2部材54とを固定するボルト55とにより構成した。これにより、分流子5を、溶湯と接触する部分を主として熱伝導率の高い銅合金で構成し、溶湯と接触しない部分を強度の高い金属部材により構成できる。よって、冷却効率が高く、かつ、耐久性に優れた分流子5を有するダイカスト金型1を提供できる。
また、分流子5における他の部材(例えば、湯口スリーブ6)と接触する部分を第2部材54により構成した。これにより、他の部材と接触する部分を強度の高い金属部材により構成できるので、分流子5の耐久性をより向上できる。
また、分流子5において、第1接触部51と第2接触部52との境界近傍は、溶湯を充填した場合に最も高温となる部分である。そこで、分流子5における第1接触部51と第2接触部52との境界近傍の温度を測定可能な熱電対56を設けた。これにより、第1接触部51と第2接触部52との境界近傍に充填された溶湯の固化状態を適切に把握できる。よって、ダイカスト金型1から鋳造製品を取り出すタイミングを適切に判断でき、鋳造製品の生産効率を向上できる。
また、第1接触部51の内面に対向して配置される第1面711に第1流通溝72を設け、第2接触部52の内面に対向して配置される第2面712に第2流通溝73を設けた冷却部材7を分流子5の内側に配置した。これにより、第1流通溝72と第1接触部51の内面との間に第1冷却媒体流通路が形成され、第2面712と第2接触部52の内面との間に第2冷却媒体流通路が形成される。よって、冷却媒体供給路74から供給された冷却水は、第1冷却媒体流通路及び第2冷却媒体流通路を通って冷却媒体排出路75から排出されるので、分流子5における第1接触部51及び第2接触部52を効率的に冷却できる。
また、第1流通溝72を円弧状に延びるように形成し、第2流通溝73を複数の折り返し部731を有して延びるように形成した。これにより、冷却媒体供給路74から供給された冷却水は第1冷却媒体流通路及び第2冷却媒体流通路に沿って流通するので、冷却水が滞留しない。よって、冷却部材7による分流子5の冷却効率をより向上できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、本実施形態では、第1流通溝72を円弧状に延びるように形成したがこれに限らない。即ち、第1流通溝をスパイラル状に延びるように形成してもよい。
1 ダイカスト金型
2 固定金型
3 可動金型
4 溶湯供給部
5 分流子
6 湯口スリーブ
7 冷却部材
11 キャビティ部
51 第1接触部
52 第2接触部
53 第1部材
54 第2部材
55 ボルト(固定部材)
71 冷却部材本体
72 第1流通溝
73 第2流通溝
74 冷却媒体供給路
75 冷却媒体排出路
711 第1面
712 第2面

Claims (6)

  1. 溶湯供給部から供給される溶湯を固定金型と可動金型との間に形成されるキャビティ部に案内する分流子を有するダイカスト金型であって、
    前記分流子は、前記溶湯供給部から供給される前記溶湯の流れ方向に所定角度を有して配置され該溶湯が接触する第1接触部と、該第1接触部に連続して設けられ前記溶湯を前記キャビティ部側に案内する第2接触部と、を備え、
    前記第1接触部の少なくとも一部、又は前記第2接触部の少なくとも一部は、銅合金により構成されるダイカスト金型。
  2. 前記分流子は、前記銅合金により形成され前記第1接触部の少なくとも一部、及び前記第2接触部の少なくとも一部を構成する第1部材と、
    前記銅合金よりも強度の高い金属部材により形成され前記第1部材の一部を覆うように配置される第2部材と、
    前記第2部材が前記第1部材の一部を覆うように配置された状態で前記第1部材と前記第2部材とを固定する固定部材と、を備える請求項1に記載のダイカスト金型。
  3. 前記分流子の外周面の一部に当接して配置されると共に、該分流子との間に前記溶湯を前記キャビティ部に供給する供給路を形成する湯口スリーブを更に備え、
    前記分流子の外周面における前記湯口スリーブが当接される部分は、前記第2部材により構成される請求項2に記載のダイカスト金型。
  4. 前記銅合金は、コルソン合金又はベリリウム銅である請求項1から3のいずれかに記載のダイカスト金型。
  5. 前記分流子の内側に配置され、該分流子の内面側に冷却媒体を流通させて該分流子を冷却する冷却部材を更に備え、
    前記冷却部材は、
    筒状の冷却部材本体と、
    該冷却部材本体における前記第1接触部の内面に対向して配置される第1面に設けられる第1流通溝と、
    前記冷却部材本体における前記分流子の前記第2接触部の内面に対向して配置される第2面に前記第1流通溝に連続して設けられる第2流通溝と、
    前記冷却部材本体の内部に配置され前記第1流通溝に接続される冷却媒体供給路と、
    前記冷却部材本体の内部に配置され前記第2流通溝に接続される冷却媒体排出路と、を備える請求項1〜4のいずれかに記載のダイカスト金型。
  6. 前記第1流通溝は、基端側が前記冷却媒体供給路に接続されると共に円弧状又はスパイラル状に延びて形成され、
    前記第2流通溝は、基端側が前記第1流通溝の他端に接続されると共に複数の折り返し部を有するように延びて形成され、先端側が前記冷却媒体排出路に接続される請求項5に記載のダイカスト金型。
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