JP2011023410A - 電子回路モジュールの製造方法 - Google Patents

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健二 中塚
Shinichiro Okano
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Abstract

【課題】シールドケースを用いて基板上面のシールド性を高めるだけでなく、基板の側面領域におけるシールド性についても適切な対策がなされた電子回路モジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】完成状態でみた電子回路モジュール(100)は、個片化された回路基板(12)の上面にグランド電極(12a)が形成されていることに加えて、側面にもそれぞれグランド電極(12b,12c)が形成されている。このため、シールドカバー(14)を回路基板(12)上に搭載した状態で、上面からの高周波ノイズの漏洩や進入がシールドされるだけでなく、回路基板(12)の側面領域からのノイズの漏洩や進入までもブロックされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、個片基板上に電子部品及びシールドカバーが搭載された構造を有する電子回路モジュールの製造方法に関するものである。
従来、電子部品及びシールドカバーを個片化したモジュール基板上に搭載した電子回路モジュールに関して、モジュール基板の側面に分割スルーホールを形成し、その内面にグランド電極を設けてシールドカバーの脚部(爪部)を挿入する形態の先行技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上記の先行技術は、モジュール基板の上面に搭載された各種の電子部品を含む電子回路にシールドカバーを被せることで、電子回路からの電磁波ノイズの放出や、外部から電子回路へのノイズの進入を防止するものである。また、特に上記の先行技術では、モジュール基板の外周面に複数の分割スルーホールが形成されており、その内面にグランド電極が形成されている。上記のシールドカバーには、分割スルーホールに対応した位置に脚部が形成されており、シールドカバーをモジュール基板に搭載した状態で、その脚部が分割スルーホール内に挿入された状態で半田付けされるものとなっている。
上記の先行技術によれば、脚部以外のシールドカバーの下端縁をモジュール基板の上面(分割スルーホール以外の上面)に接触させた状態で、その上面をシールドケースで確実に閉鎖することができるため、それだけシールド性が向上すると考えられる。
特開2007−59533号公報
しかしながら上記の先行技術は、モジュール基板の上面をシールドすることに拘泥するあまり、その外周面におけるシールド性がほとんど考慮されていない。すなわち、高周波域の電磁波ノイズは、モジュール基板の上面からだけでなく、その外周面(側面)からも周囲に漏洩(放射)されることがある。このため、たとえ先行技術のようにモジュール基板の上面をシールドケースで閉鎖していたとしても、その外周面におけるシールド性は乏しく、依然としてノイズの漏洩や進入に対して脆弱であるという問題がある。
そこで本発明は、シールドケースを用いて基板上面のシールド性を高めるだけでなく、基板の側面領域におけるシールド性についても適切な対策がなされた電子回路モジュールの製造方法を提供するものである。
上記の課題を解決するため、本発明は以下の解決手段(製造方法)を採用する。
解決手段1:すなわち本発明の電子回路モジュールの製造方法は、以下の工程を有するものである。
(1)工程1
この工程では、大版の絶縁基板に対し、そこから個片基板として分割される予定の複数の個片化領域を区画するため、個片化領域の四辺に沿って厚み方向に貫通する格子状の貫通長孔を形成するとともに、貫通長孔を挟んで隣接する個片化領域の間に桟状の連結領域を残存させる。
上記の工程1により、大版の絶縁基板に個片化領域を区画して形成しつつ、その状態でも個片化領域同士を連結領域を介して連結させたままにしておくことができる。このため、大版の絶縁基板がばらばらに分断されることなく、依然として1枚物の形態を維持しているため、この後の作業が容易となる。
(2)工程2
この工程では、上記の貫通長孔の内面にめっきを施すものとする。これにより、個片化領域の四辺に沿ってめっきが施される。ここで施されためっきは、後の完成状態において個片基板の側面に電極(グランド)を形成し、そのシールド性の向上に寄与するものとなる。
(3)工程3
この工程では、個片化領域内の基板面上に電子部品を搭載する。これにより、個片化領域ごとに完成状態でみた電子回路の原型が形成されることになる。
(4)工程4
この工程では、個片化領域内の基板面上にシールドカバーを搭載する。これにより、個片化領域ごとに電子部品を含む電子回路が覆われるため、完成状態においてシールド性が確保されることになる。
(5)工程5
この工程では、大版の絶縁基板に残存する連結領域を切断して個片化領域を個々に切り離す。これにより、個片化領域内の基板面上に電子部品及びシールドカバーが個別に搭載された状態の電子回路モジュールを形成することができる。
少なくとも上記(1)〜(5)の工程を経ることで、そこから得られた電子回路モジュールには、連結領域を除く個片基板の側面全域に電極が形成されている。これにより、完成状態でシールドカバーによるノイズの遮蔽効果だけでなく、個片基板の側面領域を通じて漏洩(放射)又は進入するノイズを良好にブロックすることができる。
解決手段2:上記の工程1では、1つ1つの個片化領域内に絶縁基板を厚み方向に貫通するシールドカバー用スルーホールをさらに形成してもよい。ここで形成されたシールドカバー用スルーホール内には、工程2でめっきを施すことができる。
そして上記の工程4では、シールドカバーの予め対応する位置に形成された脚部をシールドカバー用スルーホール内に挿入することができる。シールドカバー用スルーホール内にめっきが施されていれば、ここで脚部を半田付けすることができる。
上記の解決手段2によれば、完成状態において、シールドカバーを個片基板に対して強固に固定することができる。また、工程2でめっきが施されない連結領域の近傍位置にシールドカバー用スルーホールを形成すれば、そこに挿入される脚部(さらにはめっき)により側面方向でのシールド性を補完することができ、全体として個片基板の側面領域におけるシールド性を高めることができる。
解決手段3:なお解決手段2において、上記の工程1では、個片化領域内で連結領域に近接した位置にシールドカバー用スルーホールを形成することもできる。この場合、上記の工程4において、予めシールドカバーに形成されている脚部は、これをシールドカバー用スルーホール内に挿入した状態で、個片基板の厚みの内部とその外側面との間をシールドする形態を有することが好ましい。
この場合、上記の解決手段2で述べたように、完成状態で個片基板の側面方向へのシールド性を予め考慮した脚部を実現することができる。すなわち、先の工程1で連結領域を残存させているのは、その後の工程2以降の作業を簡単にし、その作業効率を高めるものであるが、完成した状態では、どうしても連結領域の部分でシールド性が犠牲になる。この点、解決手段3の手法を採用すれば、先の工程1で連結領域を残存させたままであっても、電子回路モジュールが完成された状態で個片基板の側面領域におけるシールド性を確実に向上することができる。
解決手段4:上記の工程1では、個片化領域の対向する一対の辺の両端位置で、かつ、個片化領域の四隅の近傍位置に連結領域が形成されることが好ましい。
この場合、連結領域を残存させることで個片化領域の位置が固定されるため、工程2のめっき作業を容易にすることができるとともに、個片化領域の辺の両端位置にめっきが施されない部分を追いやることで、その部分の面積を最小限に抑えることができる。特に四隅の近傍であれば、完成状態で電極が形成されない部分が個片基板の中央から離れるため、ノイズの漏洩(放射)や進入が発生しにくいという利点がある。
解決手段5:また上記の工程1では、個片化領域が長方形に形成され、その対向する一対の短辺上に連結領域が残存していることが好ましい。
この場合、連結領域を切断した後、個片基板の側面ではこれらの間に窪みになっている部分が残存し、この部分は、例えば完成状態の電子回路モジュールがマザーボード等に実装された状態でその他の部品を実装できないデッドスペースとなる。ただし、上記のように短辺上に連結領域を設けていれば、完成状態で生じるデッドスペースの面積をなるべく小さく抑えることができるため、電子回路モジュールがマザーボード上に占める実質的な実装面積を縮小することができる。
解決手段6:また本発明の製造方法は、以下の工程を有するものであってもよい。
(1)工程A
この工程では、大版の絶縁基板に対し、そこから個片基板として分割される予定の複数の個片化領域を区画するため、個片化領域の四辺に沿って厚み方向に貫通する格子状の貫通長孔を形成するとともに、貫通長孔を挟んで隣接する個片化領域の間に桟状の連結領域を残存させる。
上記の工程Aにより、大版の絶縁基板に個片化領域を区画して形成しつつ、その状態でも個片化領域同士を連結領域を介して連結させたままにしておくことができる。このため、大版の絶縁基板がばらばらに分断されることなく、依然として1枚物の形態を維持しているため、この後の作業は容易となる。
(2)工程B
この形態では、上記の貫通長孔の内面にめっきを施すものとする。これにより、個片化領域の四辺に沿ってめっきが施される。ここで施されためっきは、後の完成状態において個片基板の側面に電極(グランド)を形成し、そのシールド性の向上に寄与するものとなる。
(3)工程C
この工程では、大版の絶縁基板を保持部材上に載置した状態で保持するものとする。これにより、これ以降の工程で個片化領域が分断されたとしても、その配置を維持しておくことで作業性を向上することができる。
(4)工程D
この工程では、保持部材上に保持された大版の絶縁基板に対し、連結領域を含む円形状の範囲を厚み方向に刳り抜く加工を施すことで個片化領域を個々に切り離して個片基板を形成するとともに、この刳り抜き加工に伴い、個片基板の側面に沿って厚み方向に延びる円弧形状の窪み部を形成する。
ここで形成された窪み部は、完成状態において個片基板の側面に位置し、特に円弧形状をなすことでサイドスルーホールの形態となる。また、刳り抜き加工によって連結領域が切断され、大版の絶縁基板から1つ1つの個片化領域が切り離されるが、この後も依然として保持部材に保持されているため、個片化領域がばらばらに分散してしまうことはない。
(5)工程E
この工程Eは、上記の工程Dの後に行ってもよいし、前に行ってもよい。すなわちこの工程では、保持部材上に保持された大版の絶縁基板に対し、個片化領域内の基板面上に電子部品を搭載する。これにより、個片化領域ごとに完成状態でみた電子回路の原型が形成されることになる。
(6)工程F
この工程では、上記の工程Dで形成された窪み部に対応した位置に予め脚部が形成されたシールドカバーを個片化領域内の基板面上に搭載し、脚部を窪み部内に挿入する。これにより、個片化領域ごとに電子部品を含む電子回路が覆われるため、完成状態においてシールド性が確保されることになる。またシールドカバーは、その脚部を窪み部内に挿入されることで位置決めがなされる。
(7)工程G
この工程では、保持部材から個片化領域を分離する。これにより、個片化領域内の基板面上に電子部品及びシールドカバーが個別に搭載された状態の電子回路モジュールを形成することができる。
少なくとも上記(A)〜(G)の工程を経ることで、そこから得られた電子回路モジュールには、窪み部を除く個片基板の側面全域に電極が形成されている。また窪み部には電極が形成されていないが、そこにはシールドカバーの脚部が挿入されるため、電極が形成されないことによるシールド性の低下を脚部によって補償することができる。これにより、完成状態でシールドカバーによるノイズの遮蔽効果だけでなく、個片基板の側面領域を通じて漏洩(放射)又は進入するノイズを良好にブロックすることができる。
解決手段7:本発明の製造方法は、上記の工程Dの後に、窪み部の内面に金属膜を形成する工程をさらに有するものでもよい。この場合、上記の工程Fでは、窪み内に脚部が挿入された状態で、金属膜に脚部を半田付けする。この場合、完成状態でシールドカバーの固定をより強固にすることができる。
解決手段8:解決手段1〜7において、シールドカバーは、個片化領域内の基板面上に搭載された状態で基板面に対向する矩形の天板と、この天板の四辺からそれぞれ基板面に向かって延び、下端が基板面上に設置される4つの側板とを予め有しているものとする。
このとき、シールドカバーを搭載する工程4又は工程Fでは、シールドカバーの4つの側板にそれぞれ対応して、予め個片化領域内の基板上面に形成されたグランド電極に対して側板を半田付けするものとする。
上記の態様であれば、完成状態でシールドカバーと個片基板の上面との間の隙間をなくし、シールド性を高めることができる。
解決手段9:また解決手段1〜8において、シールドカバーを搭載する工程4又は工程Fでは、予め個片化領域内の基板下面に形成された複数の外部端子のうち、電子回路モジュールとして形成された状態でグランド電極となる予定の外部端子に対してシールドカバーを電気的に接続することもできる。
上記の態様であれば、完成状態でシールドカバーの接地(グランド)が強化されるため、それに伴ってシールド性を向上することができる。
解決手段10:また解決手段1〜5において、シールドカバーを搭載する工程4では、シールドカバーの搭載位置に対応して予め個片化領域内の基板上面に形成され、かつ、電子回路モジュールとして形成された状態で貫通長孔の内面に施されためっきを含む他の電極パターンとは絶縁された搭載用の電極パターンに対してシールドカバーを半田付けするものとする。
この場合、シールドカバーに脚部が形成されていない形態について、完成状態で外来のノイズシールドカバーを介してグランドに伝わるのを防止することができる。
解決手段11:解決手段2、3、6又は7において、シールドカバーには、脚部の基端部の幅を縮小するべく脚部の両側縁から内側に延びる一対の切欠が予め形成されている。そしてシールドカバーを搭載する工程4又は工程Fでは、脚部が挿入された状態で、一対の切欠が絶縁基板の厚み内に埋没するものであることが好ましい。
このような形態であれば、脚部の基端部(付け根)における柔軟性を高めてシールドカバーの搭載作業を容易にできるとともに、個片基板の上面に切欠による隙間を形成することなく、そのシールド性を高めることができる。
本発明の電子回路モジュールの製造方法によれば、簡単な工程を通じて個片基板の側面にシールド対策が施された電子回路モジュールを製造することができる。
第1形態の製造方法を通じて製造される構成例(1)の電子回路モジュールを示す分解斜視図である。 第1形態の製造方法の工程を順番に示した連続図である。 第1形態の製造方法の工程を順番に示した連続図である。 第1形態の製造方法の工程の後部分とともに製造された電子回路モジュールの形態例を示す図である。 第2形態の製造方法を通じて製造される構成例(2)の電子回路モジュールを示す分解斜視図である。 スルーホールの部分を含む電子回路モジュールの完成状態でみた縦断面図(図5中のIV−IV線に沿う断面)である。 第3形態の製造方法を通じて製造される構成例(3)の電子回路モジュールを示す分解斜視図である。 第3形態の製造方法の工程の一部を示した図である。 第3形態の製造方法を通じて製造された構成例(3)の電子回路モジュールを示す斜視図である。 構成例(1)の電子回路モジュールの完成状態を回路基板12の下面側から示した斜視図である。 第4形態の製造方法を通じて製造される構成例(4)の電子回路モジュールを示す分解斜視図である。 第4形態の製造方法の工程の一部を示した図である。 第4形態の製造方法を通じて製造された構成例(4)の電子回路モジュールを示す斜視図である。 第5形態の製造方法を通じて製造される構成例(5)の電子回路モジュールを示す分解斜視図である。 構成例(5)の電子回路モジュールの完成状態を示す斜視図である。 構成例(4)の電子回路モジュールに別形態の脚部を適用した例を示す分解斜視図である。 脚部の構成をより具体的に示すシールドカバーの側面図及びその搭載状態を示す側面図である。
以下、本発明の製造方法について、複数通りの実施形態を挙げて説明する。
〔構成例(1)〕
図1は、第1形態の製造方法を通じて製造される構成例(1)の電子回路モジュール100を示す分解斜視図である。この電子回路モジュール100は主に、個々の製品サイズに個片化された回路基板12(個片基板)及びシールドカバー14を有している。
〔回路基板(個片基板)〕
このうち回路基板12には、その上面や図示しない下面、さらには内層部分に電極パターン(参照符号なし)が形成されている。また回路基板12には、その内部を厚み方向に貫通するスルーホール、ビア導体(参照符号なし)等が形成されている。そして回路基板12には、その上面(実装面)に多数の回路部品16,18が実装されており、これら回路部品16,18が上記の電極パターン(配線パターン)に接続されている。なお回路部品16,18は、例えばトランジスタアレイ、半導体ICのような能動部品やチップ抵抗、チップコンデンサ、チップコイル等の受動部品である。また電子回路モジュール100が例えば電圧制御発振器(VCO)である場合、回路基板12上には共振用にマイクロストリップライン(図示していない)も合わせて形成される。
図1中に網点を施して示すように、回路基板12には、その上面の周縁部(四辺)を取り囲むようにしてグランド電極12aが形成されている。さらに回路基板12には、その4つの側面にもそれぞれグランド電極12b,12cが形成されている。すなわち回路基板12は、平面視の状態で全体として長方形(矩形)をなしており、その対向する一対の長辺に沿って位置する側面全体に上記のグランド電極12bが形成されている。
一方で回路基板12は、その一対の短辺に沿って位置する側面のうち、両端部12dを除く範囲内に上記のグランド電極12cが形成されている。したがって図1中、これら両端部12dには網点が施されていない。またこの例では、グランド電極12cが形成されている側面(短辺に沿って位置する側面)において、両端部12dとグランド電極12cとの間に段差が設けられており、これら両端部12dは、グランド電極12cの表面よりも回路基板12の側方に段差分だけ突き出た状態にある。
〔シールドカバー〕
シールドカバー14は、例えば銅板やアルミニウム板のような比較的電気抵抗の低い金属板をプレス加工して成形されている。シールドカバー14は、図1に示される姿勢でその下面が全体的に開放(開口)された半ケース形状をなしており、その上面に位置する天板14a及び4つの側板14b,14cから構成されている。図1中に一点鎖線で示されるように、天板14aは、その平面視で回路基板12よりも一回り小さい長方形(矩形)をなしており、シールドカバー14が回路基板12上に搭載された状態で、天板14aはその基板面に対向するようにして平行に位置する。また天板14aには、その四辺からそれぞれ側板14b,14cが略垂直に屈曲されて下方に延びており、シールドカバー14が回路基板12上に搭載されると、これら側板14b,14cは基板面に対して略垂直に立った状態となる。
なお電子回路モジュール100の完成状態では、シールドカバー14が側板14b,14cの下端を回路基板12の上面に着地(接触)させた状態で回路基板12上に搭載(固定)されている。図1には示されていないが、この状態で側板14b,14cは上記のグランド電極12aに半田付けされている。これにより、回路基板12に実装された回路部品16,18を含む電子回路がシールドカバー14によってシールドされ、その内外で電磁界の影響が相互に遮断されている。特に、電子回路が高周波を使用するものである場合、シールドカバー14によって外部への高周波ノイズの漏洩を有効に防止することができる。また、電子回路モジュール100が実装されるマザー基板(図示されていない)の環境により、電子回路モジュール100に対して外部から電磁界が飛来する場合であっても、シールドカバー14によってその電磁界の影響を有効に遮断することができる。
〔第1形態の製造方法〕
次に、上述した電子回路モジュール100の製造方法(第1形態)について説明する。
〔大版の絶縁基板〕
図2及び図3は、第1形態の製造方法の工程を順番に示した連続図である。上記の個片化された回路基板12を形成するため、第1形態の製造方法では大版の絶縁基板20を使用する。このとき大版の絶縁基板20には、これより事前の工程において、上記の配線パターンやグランド電極12aを含む電極パターン、内層パターン、スルーホール、ビア導体等が予め形成されていてもよい(なお、各種パターン等がこの後の工程で形成されてもよい。)。
〔貫通長孔の形成工程〕
図2中(A):1枚物として用意された大版の絶縁基板20は、例えばそこから複数の回路基板12を形成できるだけの大きさ(面積)を有している。このような大版の絶縁基板20に対し、個々の回路基板12として個片化される予定の領域、つまり、個片化領域を想定し、それら複数の個片化領域(図中参照符号は12)を区画するべく絶縁基板20に対して縦方向及び横方向に格子状(筋状)の貫通長孔22,24を形成する。これら貫通長孔22,24は、いずれも絶縁基板20をその厚み方向に貫通(打ち抜き)加工することで形成されている。
この例では、絶縁基板20の横方向(長手方向)に延びる貫通長孔22を縦方向に等間隔をおいて5本形成している。また合わせて、これら5本の貫通長孔22の間(全部で4段)に縦方向(短辺方向)に延びる貫通長孔24を形成し、このとき各段に5本の貫通長孔24を等間隔で配置している。
このうち横方向に延びる貫通長孔22は、絶縁基板20の一方の側縁部から他方の側縁部にわたる範囲内を一続きに延びており、その両端はいずれも、絶縁基板20の両側縁の内側でとまっている。
一方、縦方向に延びる貫通長孔24については、上記のように横方向に延びる貫通長孔22の間に配置された状態で複数箇所に形成されており、その1つ1つは貫通長孔22を挟んで分断された状態にある。ただし、縦方向でみて4つの貫通長孔24は一直線上に並んでおり、このように一直線上に並んだ貫通長孔24の列が絶縁基板20の幅方向に5本形成されていることになる。したがって縦横の貫通長孔22,24は、全体としては格子状をなしていることになる。
このように、大版の絶縁基板20に対して上記の貫通長孔22,24を形成することにより、全体として16個分の個片化領域(回路基板12となるべき予定の領域)が区画して形成される。なお、この例では大版の絶縁基板20から16個の回路基板12を形成することができるものとすしているが(いわゆる16個取り)、より大きいサイズの絶縁基板を使用してもよい(例えば100個取り程度)。
〔桟(連結領域)〕
ただし、上記の貫通長孔22,24が形成された状態で、絶縁基板20内には貫通長孔24を挟んで隣接する個片化領域(回路基板12に個片化される予定の領域)の間に桟状の連結領域(図2中(A)では参照符号を省略)が残存している。すなわち、横方向に隣接する個片化領域(回路基板12に個片化される予定の領域)同士は連結領域を介して相互に連結された状態にあり、これによって大版の絶縁基板20が全体として未だその構造を保持している。なお桟状の連結領域は、縦方向でみて貫通長孔24の両外側、つまり、横方向に延びる貫通長孔22と縦方向に延びる貫通長孔24とが接近する地点に形成されることになる。
〔めっきを施す工程〕
大版の絶縁基板20に対して上記の貫通長孔22,24を形成した後、次にこれら貫通長孔22,24の内面にめっき(例えば銅めっき)を施す。めっきを施した部分は、この後に回路基板12が個片化された際に、上述した側面のグランド電極12b,12cとなる。
図2中(B):図2中(A)において一点鎖線で囲まれた部分を拡大して示すように、貫通長孔22,24の内面全体にめっきが施されていることがわかる。なお、貫通長孔22,24の接近する地点にはそれぞれ上記の連結領域26が形成されている。ここでは図示していないが、上記のように絶縁基板20の上面にはその他の電極パターンやグランド電極等も形成されている。
〔電子部品を搭載する工程〕
図3中(C):次に個片化領域内の基板面上(個片化される予定の回路基板12の上面)にそれぞれ電子部品(図3中(A)では参照符号を省略)を搭載する。電子部品を搭載するための手順としては、例えば図示しないメタルマスクを用いてクリーム半田を塗布(スキージング)し、そこに電子部品をマウントしてリフロー処理を行うものを挙げることができる。
〔シールドカバーを搭載する工程〕
図3中(D):電子部品を搭載した後、個片化領域の基板面上(個片化される予定の回路基板12の上面)にそれぞれシールドカバー14を搭載する。シールドカバー14を搭載するための手順としては、例えば別のメタルマスクを用いて各個片化領域内のグランド電極(いずれも図示していない)上にクリーム半田を塗布し、そこにシールドカバー14をマウントしてリフロー処理を行うものを挙げることができる。
図4は、第1形態の製造方法の工程の後部分とともに、製造方法を通じて製造された電子回路モジュール100の形態例を示す図である。
〔連結領域を切断する工程〕
図4中(E):一点鎖線で示されているように、縦方向に貫通長孔24が並んでいる一直線(スリット線)に沿って大版の絶縁基板20を切断加工する。これにより、上記の連結領域26が切断されて個片化領域(回路基板12として個片化される予定の領域)が個々に切り離される。
図4中(F):その結果、回路基板12上に回路部品16,18(ここでは図示されていない)及びシールドカバー14が搭載された状態の電子回路モジュール100が形成される。また完成状態で、シールドカバー14の側板14b,14cの下端縁は全体的にグランド電極12aに半田付けされており、これによりシールドカバー14の全周にフィレット27が形成されている。なお、完成した状態の電子回路モジュール100のその他の構成は、図1を用いて既に説明したものと同じである。
上述した第1形態の製造方法によれば、完成した状態の電子回路モジュール100において回路基板12の各側面にグランド電極12b,12cが形成されるため、側面を通じて電磁界が漏洩したり、逆に外部ノイズが進入したりするのを防止することができる。特にグランド電極12b,12cは、大版の絶縁基板20の状態で貫通長孔22,24の内面をめっき処理するだけで容易に形成することができるため、効率よくシールド性の高い電子回路モジュール100を製造することができる。
また第1実施形態の製造方法では、大版の絶縁基板20に対して貫通長孔22,24を形成する工程(図2中(A))において、隣接する個片化領域(回路基板12として個片化される予定の領域)の間に連結領域26を残存させているため、この段階で個片化領域が分断されず、大版の絶縁基板20が1枚物としての形態を維持しているため、これ以降の工程でめっきを施したり、電子部品やシールドカバーを搭載したりする作業が容易になる。
さらに第1形態の製造方法では、大版の絶縁基板20に対して貫通長孔22,24を形成する工程(図2中(A))において、個片化領域(回路基板12として個片化される予定の領域)の短辺に沿う位置に連結領域26を形成しているため、完成状態の電子回路モジュール100(図4中(F))において、例えば以下の利点がある。
すなわち連結領域26は、これを切断する工程(図4中(E))を経て電子回路モジュール100が完成すると、上記のように回路基板12の側面から側方に突出した両端部12dとして残存するため、回路基板12の側面には両端部12dの内側に窪み部分を形成することになる。このような窪み部分は、例えば電子回路モジュール100が図示しない他のマザー基板上に実装された状態でデッドスペース(他の部品を実装しにくい空間)となるが、それでも回路基板12の短辺に沿う側方だけに収まっているため、長辺に沿う位置に連結領域26を形成した場合と比較して、それだけデッドスペースを小さく抑えることができる。これにより、マザー基板上でのデッドスペースを最小に抑え、その高密度実装化に寄与することができる。
また連結領域26は、個片化領域(回路基板12)の対向する一対の短辺の両端位置で、かつ、個片化領域(回路基板12)の四隅の近傍位置に形成されている。このため、完成状態の電子回路モジュール100(図4中(F))でもみても、回路基板12の側面にグランド電極12cが形成されない部分(両端部12d)の面積を最小に抑えることができる。また、グランド電極12cが形成されない部分(両端部12d)は回路基板12の四隅の近傍であり、その中央から比較的離れて位置するため、たとえグランド電極12cが形成されていなくても、大幅な電磁界の漏洩やノイズの進入を許してしまうことはない。
〔構成例(2)〕
次に図5は、第2形態の製造方法を通じて製造される構成例(2)の電子回路モジュール200を示す分解斜視図である。この電子回路モジュール200もまた、主に個々の製品サイズに個片化された回路基板12(個片基板)及びシールドカバー14を有しており、これらの構成は先に述べた構成例(1)の電子回路モジュール100と共通している。
ただし、ここで挙げる電子回路モジュール200は、シールドカバー14に脚部14dを有する点で上記の電子回路モジュール100と異なっており、それに合わせて回路基板12の構成も一部が異なっている。以下、構成例(2)の電子回路モジュール200について、最初に挙げた電子回路モジュール100との相違点を中心として説明する。その他の共通する事項については、図示を含めて同じ符号を付し、その重複した説明を省略するものとする。
〔脚部〕
上記のように構成例(2)の電子回路モジュール200では、シールドカバー14の側板14bにそれぞれ2つの脚部14dが形成されている。これら脚部14dは、例えば各側板14bの両端部に配置されており、いずれも各側板14bの下端縁からさらに下方(回路基板12)に向けて突出している。
〔スルーホール〕
また回路基板12には、シールドカバー14の脚部14dに対応する位置(ここでは4箇所)にスルーホール12eが形成されている。これらスルーホール12eは、例えば回路基板12の上面のうち、その四隅に位置し、かつ、グランド電極12aの範囲内に位置している。なおスルーホール12eの内面には、例えば製造の過程でめっきを施すことにより、グランド電極12aに連なる導体(参照符号なし)が形成されている。
そして完成状態の電子回路モジュール200では、4つの脚部14dがそれぞれ対応するスルーホール12e内に挿入された状態でシールドカバー14が回路基板12上に搭載されることになる。このとき脚部14dは、回路基板12に対してシールドカバー14を正しく位置決めすることにより、その搭載時の位置合わせ精度を向上することに寄与する。
〔第2形態の製造方法〕
上記の電子回路モジュール200は、第2形態の製造方法により製造することができる。第2形態の製造方法は、その工程が第1形態とほとんど共通しているが、以下の要素が追加されている。
〔貫通長孔の形成工程〕
特に図示していないが、第2形態の製造方法では、例えば大版の絶縁基板20に貫通長孔22,24を形成する工程(図2中(A))において、個片化領域内に上記のスルーホール12eを形成するものとする。
〔めっきを施す工程〕
また、めっきを施す工程において、貫通長孔22,24とともにスルーホール12eの内面にもめっきを施すこととする。
〔シールドカバーを搭載する工程〕
そして、シールドカバー14を搭載する工程(図3中(D))において、シールドカバー14には予め上記の脚部14dが形成されており、これら脚部14dを対応するスルーホール12e内に挿入するものとする。そして、シールドカバー14をグランド電極12aに半田付けするとともに、合わせて脚部14dをスルーホール12e内で導体に半田付けする。
図6は、スルーホール12eの部分を含む電子回路モジュール200の完成状態でみた縦断面図(図5中のIV−IV線に沿う断面)である。
図6中(A):上記のように電子回路モジュール200の完成状態で、シールドカバー14の脚部14dは回路基板12のスルーホール12e内に挿入されている。このときスルーホール12eの内面に設けられた導体(めっき)に脚部14dを半田付けすることにより、シールドカバー14の固定をさらに強固にすることができる。また脚部14dは、スルーホール12e内で導体に半田付けされることで、シールドカバー14の固定を確実にするとともに、以下のようにシールド性の向上にも寄与することができる。
すなわちスルーホール12eは、回路基板12の短辺に沿う側面のうち、グランド電極12cが形成されていない両端部12dの近傍に位置している。この場合、回路基板12の肉厚部分を通って側面から漏洩(放射)又は進入する電磁界に対し、グランド電極12cが形成されていない両端部12dでのシールド性がスルーホール12eによって補完(補強、強化)されるので、全体としてシールド性を向上することができる。
〔脚部の他の配置〕
図6中(B):上記の例(図5及び図6中(A))では、シールドカバー14の長辺に沿う位置にある側板14bに脚部14dが形成された例を挙げているが、脚部14dは短辺に沿う位置にある側板14cに形成されていてもよい。この場合、脚部14dが回路基板12の側面のうち、グランド電極12cが形成されていない両端部12dと平行に配置されるため、脚部14d自身によってさらにシールド性を向上することができる。
〔構成例(3)〕
図7は、第3形態の製造方法を通じて製造される構成例(3)の電子回路モジュール300を示す分解斜視図である。この電子回路モジュール300もまた、主に個々の製品サイズに個片化された回路基板12(個片基板)及びシールドカバー14を有しており、これらの構成は先に述べた構成例(1),(2)の電子回路モジュール100,200と共通している。
ただし、ここで挙げる電子回路モジュール300は、シールドカバー14に脚部14eを有する点で構成例(1)の電子回路モジュール100と異なっており、また、それに合わせて回路基板12の側面にサイドスルーホール13が形成されている点で構成例(2)の電子回路モジュール200と異なっている。以下、構成例(3)の電子回路モジュール300について、電子回路モジュール100,200との相違点を中心として説明する。その他の共通する事項については、図示を含めて同じ符号を付し、その重複した説明を省略するものとする。
〔脚部〕
上記のように構成例(3)の電子回路モジュール300では、シールドカバー14の短辺に位置する一対の側板14cにそれぞれ2つの脚部14eが形成されている。これら脚部14eは、例えば各側板14cの両端から中心寄りの位置に配置されており、いずれも各側板14cの下端縁からさらに下方(回路基板12)に向けて突出している。
〔サイドスルーホール〕
また回路基板12には、シールドカバー14の脚部14eに対応する位置(ここでは4箇所)にサイドスルーホール13が形成されている。これらサイドスルーホール13は、回路基板12の短辺に沿う一対の側面のうち、上記の両端部12dよりも中心寄りに位置している。またサイドスルーホール13の内面には、例えばその製造過程で貫通長孔24の内面にめっきが施されることにより、側面のグランド電極12cが一体(一続き)に形成されている。
そして完成状態の電子回路モジュール300では、4つの脚部14eがそれぞれ対応するサイドスルーホール13内に挿入された状態でシールドカバー14が回路基板12上に搭載されることになる。このとき脚部14eは、回路基板12に対してシールドカバー14を正しく位置決めすることにより、その搭載時の位置合わせ精度を向上することに寄与する。
〔第3形態の製造方法〕
上記の電子回路モジュール300は、第3形態の製造方法により製造することができる。第3形態の製造方法は、その工程が第1形態とほとんど共通しているが、以下の要素が追加されている。
〔貫通長孔の形成工程〕
図8は、第3形態の製造方法の工程の一部を示した図である。なお第3形態の製造方法においても、上記の個片化された回路基板12を形成するため大版の絶縁基板20を使用する。このとき大版の絶縁基板20には、これより事前の工程において、上記の配線パターンやグランド電極12aを含む電極パターン、内層パターン、スルーホール、ビア導体等が予め形成されているものとする。
〔貫通長孔の形成工程〕
図8中(A):第3形態の製造方法においても、大版の絶縁基板20に対し、縦方向及び横方向に格子状(筋状)の貫通長孔22,24を形成するものとする。このとき縦方向に延びる貫通長孔24には、上記のサイドスルーホール13に対応する窪み部(図8中(A)には参照符号なし)が合わせて形成されている。
図8中(B):すなわち、貫通長孔24の部分が拡大して示されているように、大版の絶縁基板20には、貫通長孔24を形成する工程において、個片化領域(回路基板12として個片化される予定の領域)の短辺からその内側に向かって円弧形状に突出する窪み部25が4箇所に形成されている。これら窪み部25は、連結領域26(ここでは参照符号なし)の切断により回路基板12が個片化された状態で、上記のサイドスルーホール13となる部分である。
〔めっきを施す工程〕
この後、めっきを施す工程において、貫通長孔22,24とともに窪み部25の内面にもめっきが施される。
〔シールドカバーを搭載する工程〕
特に図示していないが、この後のシールドカバー14を搭載する工程において、シールドカバー14には予め上記の脚部14eが形成されており、これら脚部14eを対応するサイドスルーホール13内に挿入するものとする。これにより、搭載時のシールドカバー14の位置決めを容易に行うことができる。そして、シールドカバー14をグランド電極12aに半田付けするとともに、合わせて脚部14eをサイドスルーホール13内でグランド電極12cに半田付けする。
図9は、第3形態の製造方法を通じて製造された構成例(3)の電子回路モジュール300を示す斜視図である。この電子回路モジュール300は、構成例(1)の電子回路モジュール100に加えて、さらに回路基板12の側面に脚部14eを有するため、その分、側面でのシールド性が向上されている。また、脚部14eがサイドスルーホール13内で半田付けされているため、それだけシールドカバー14の取り付け強度が向上されている。また製造過程においては、脚部14eを窪み部25内に挿入することにより、その位置決め精度が向上するため、製品品質がさらに安定化する。
図10は、上述した構成例(1)の電子回路モジュール100の完成状態を回路基板12の下面側から示した斜視図である。なお、図10では主に構成例(1)の電子回路モジュール100について示しているが、回路基板12の下面における構成についてはその他の構成例(2),(3)の電子回路モジュール200,300についても共通するものとする。
すなわち電子回路モジュール100(200,300)は、その回路基板12の下面に複数の外部端子(参照符号30,32,34,36等)が形成されている。これら外部端子(30〜36)は、例えば電子回路モジュール100(200,300)を図示しないマザー基板上に実装する際、その配線パターンや接続電極等と接続するための外部端子となる。
このうち、例えば回路基板12の長辺に平行な中心線上(特に図示していない)で、その長手方向に離間して配置された2つの外部端子(符号30,32)は、その一方が信号入力端子30であり、他方が信号出力端子32として形成されている。また、回路基板12の1つの隅部に位置する外部端子34は電源用である。その他の外部端子36(全てに符号は付されていない)は、いずれもグランド用である。
このとき、信号入力端子30や信号出力端子32、電源用の外部端子34等の機能端子を除いて、その他のグランド用の外部端子36は、いずれも回路基板12上面に形成されたグランド電極12aと電気的に接続されている。すなわち、これらグランド用の外部端子36は、例えば回路基板12の内部で図示しないスルーホールやビア導体等を通じて上面のグランド電極12aと接続されている。このため回路基板12の下面に形成されたグランド用の外部端子36は、回路基板12上に搭載されたシールドカバー14と電気的に接続された状態となっている。これにより、シールドカバー14の接地性が強化されるため、そのシールド性をより強固にすることができる。
〔構成例(4)〕
次に図11は、第4形態の製造方法を通じて製造される構成例(4)の電子回路モジュール400を示す分解斜視図である。この電子回路モジュール400もまた、主に個々の製品サイズに個片化された回路基板12(個片基板)及びシールドカバー14を有しており、これらの構成は先に述べた構成例(1)〜(3)の電子回路モジュール100〜300と共通している。
ここで挙げる電子回路モジュール400は、シールドカバー14に脚部14eを有する点で構成例(3)の電子回路モジュール300と共通しており、また、それに合わせて回路基板12の側面にサイドスルーホール15が形成されている点でも構成例(3)の電子回路モジュール300と共通しているが、サイドスルーホール15の内面にはめっきグランド電極12cが形成されていない点で構成例(3)の電子回路モジュール300と異なっている。また電子回路モジュール400は、サイドスルーホール15を除いて回路基板12の短辺に沿う側面の全体にグランド電極12cが形成されており、上記の両端部12dが形成されていない点で構成例(1)〜(3)の電子回路モジュール100〜300とは異なっている。以下、構成例(4)の電子回路モジュール400について、電子回路モジュール100〜300との相違点を中心として説明する。なお、その他の共通する事項については、図示を含めて同じ符号を付し、その重複した説明を省略するものとする。
〔脚部〕
上記のように構成例(4)の電子回路モジュール400では、シールドカバー14の短辺に位置する一対の側板14cにそれぞれ2つの脚部14eが形成されている。これら脚部14eは、例えば各側板14cの両端から中心寄りの位置に配置されており、いずれも各側板14cの下端縁からさらに下方(回路基板12)に向けて突出している。この点は、上述した構成例(3)の電子回路モジュール300と同じである。
〔サイドスルーホール〕
また回路基板12には、シールドカバー14の脚部14eに対応する位置(ここでは4箇所)にサイドスルーホール15が形成されている。ただしサイドスルーホール15の内面には、グランド電極12cが形成されておらず、回路基板12の短辺に沿う側面において、グランド電極12cはサイドスルーホール15の位置で分断されている。
〔第4形態の製造方法〕
上記の電子回路モジュール400は、第4形態の製造方法により製造することができる。第4形態の製造方法は、その工程が第1〜第3形態と一部で共通しているが、部分的に相違している。以下、具体的に説明する。
〔貫通長孔の形成工程〕
図12は、第4形態の製造方法の工程の一部を示した図である。なお第4形態の製造方法においても、上記の個片化された回路基板12を形成するため大版の絶縁基板20を使用することができる。このとき大版の絶縁基板20には、これより事前の工程において、上記の配線パターンやグランド電極12aを含む電極パターン、内層パターン、スルーホール、ビア導体等が予め形成されているものとする。
〔貫通長孔の形成工程〕
図12中(A):第4形態の製造方法では、大版の絶縁基板20に対し、縦方向及び横方向に格子状(筋状)の貫通長孔42,44を形成するものとする。これら貫通長孔42,44は、第1〜第3形態の製造方法において形成される貫通長孔22,24と以下のように形状が異なっている。
図12中(B):すなわち、横方向に延びる貫通長孔42には、縦方向に延びる貫通長孔44と近接する位置に凹部42aが一体的に形成されている。この凹部42aは、貫通長孔42から縦方向に突出するようにして延びており、その突出端は縦方向に延びる貫通長孔42の一端との間に間隔をおいて位置している。一方、縦方向に延びる貫通長孔44は、その両端が上記の凹部42aに挟まれている分、上述した第1〜第3形態の製造方法の場合と比較して、全長が短縮されている。
この場合も同様に、大版の絶縁基板20に対して貫通長孔42,44が形成された状態で、隣接する個片化領域(回路基板12として個片化される予定の領域)の間に桟状の連結領域46が残存しているが、上記のように凹部42aが形成されている分、連結領域46の位置は個片化領域の短辺に沿ってその中心寄りにずれている。
第4形態の製造方法は、例えばこれ以降に以下の工程を有するものとする。
〔めっきを施す工程〕
大版の絶縁基板20に貫通長孔42,44が形成された後、これら貫通長孔42,44の内面にめっきが施される。
〔絶縁基板を保持する工程〕
特に図示していないが、めっき処理後に大版の絶縁基板20は、例えば粘着シート(保持部材)上に載置した状態で保持される。
〔窪み部を形成する工程〕
粘着シート上に絶縁基板20が保持された状態で、例えば図12中(B)に円形の一点鎖線で示すように、連結領域46を含む円形状の範囲を厚み方向に刳り抜く加工(例えばドリル加工、パンチ加工等)を施す。このとき、刳り抜き加工される円形状の範囲は、図12中(B)に示されるように、貫通長孔44の幅を超えて、さらに個片化領域(回路基板12として個片化される予定の領域)内にまで及んでいる。このため刳り抜き加工に伴い、個片化領域には上記のサイドスルーホール15となる予定の窪み部(図示していない)が形成されることになる。
また刳り抜き加工により、個片化領域(回路基板12として個片化される予定の領域)が個々に切り離された状態となるが、上記のように粘着シート上に載置されているため、個片化された回路基板12が分散してしまうことはない。なお、この時点では回路基板12上にシールドカバー14は搭載されていない。
〔電子部品を搭載する工程〕
また、粘着シート上に絶縁基板20が保持された状態で、個片化領域内の基板面上(個片化される予定の回路基板12の上面)にそれぞれ電子部品を搭載する。なお電子部品の搭載については、既に第1形態〜第3形態で説明したものと共通である。またこの工程は、上記の窪み部を形成する工程の前に行ってもよいし、その後に行ってもよい。窪み部を形成する工程の後に行う場合であっても、個片化された回路基板12は依然として粘着シート上に保持されているため、電子部品の搭載に際して位置ずれを起こすことはない。
〔シールドカバーを搭載する工程〕
そして、上記のように電子部品を搭載した後、個片化された回路基板12の上面にそれぞれシールドカバー14を搭載する。このときシールドカバー14は、その脚部14eが対応する窪み部(サイドスルーホール15)内に挿入されることで、容易に位置決めすることができる。
〔粘着シートから個片化領域を分離する工程〕
そしてシールドカバー14を搭載した後、個片化された回路基板12を粘着シートから剥離(分離)し、個々の電子回路モジュール400として形成する。
図13は、第4形態の製造方法を通じて製造された構成例(4)の電子回路モジュール400を示す斜視図である。この電子回路モジュール400は、構成例(1)〜(3)の電子回路モジュール100〜300と異なり、回路基板12の短辺に沿う側面に両端部12dが形成されておらず、グランド電極12cは側面の両端にまで達している。一方、上記のサイドスルーホール15の内面にはグランド電極12cが形成されていないが、そこにはシールドカバー14の脚部14eが挿入されている。これにより、第4形態の製造方法を通じて製造された構成例(4)の電子回路モジュール400については、以下の利点が生じる。
すなわち、回路基板12の短辺に沿う側面については、サイドスルーホール15の範囲内でグランド電極12cが形成されていないため、グランド電極12cによるシールド性は得られないが、その分はシールドカバー14の脚部14eによってシールド性が補償されている。一方、構成例(1)〜(3)で挙げた両端部12dが形成されていないため、この側面において両端までグランド電極12cを拡張して形成することができる。これにより、回路基板12の側面におけるシールド性を向上し、この側面を通じた電磁界の漏洩(放射)や進入を確実にシールドすることができる。
特に図示しないが、上記の第4形態において、窪み部を形成する工程の後、その窪み部の内面をさらにめっきする工程を追加してもよい。また、シールドカバーを搭載する工程において、脚部14eを窪み部に挿入した状態で、脚部14eを窪み部(サイドスルーホール15)に半田付けしてもよい。この場合、製造された電子回路モジュール400において、サイドスルーホール15の内面がめっき処理されているため、サイドスルーホール15を含む側面全域にグランド電極12cを形成することができる。また、サイドスルーホール15内で脚部14eを半田付けすることにより、シールドカバー14の固定をより確実にすることができる。
〔構成例(5)〕
図14は、第5形態の製造方法を通じて製造される構成例(5)の電子回路モジュール500を示す分解斜視図である。この電子回路モジュール500もまた、主に個々の製品サイズに個片化された回路基板12(個片基板)及びシールドカバー14を有しており、これらの構成は先に述べた構成例(1)〜(4)の電子回路モジュール100〜400と共通している。
ただし、ここで挙げる電子回路モジュール500は、回路基板12の上面にシールドカバー14の搭載用電極パターン19が形成されている点で構成例(1)〜(4)の電子回路モジュール100〜400と異なっている。以下、構成例(5)の電子回路モジュール500について、電子回路モジュール100〜400との相違点を中心として説明する。その他の共通する事項については、図示を含めて同じ符号を付し、その重複した説明を省略するものとする。
〔搭載用電極パターン〕
回路基板12の上面には、上記の搭載用電極パターン19が形成されており、この搭載用電極パターン19は、シールドカバー14を搭載した状態で、その4つの側板14b,14cが載置される位置に対応して矩形枠状に形成されている。一方、回路基板12の上面において、この搭載用電極パターン19の外周には絶縁領域17が形成されており、この絶縁領域17は、回路基板12の上面において搭載用電極パターン19をその他の電極パターンと絶縁するとともに、側面のグランド電極12b,12cとも絶縁している。
〔第5形態の製造方法〕
上記の電子回路モジュール500は、第5形態の製造方法により製造することができる。第5形態の製造方法は、その工程が第1形態とほとんど共通しているが、以下の点で異なっている。
例えば図2中(A)に示されるように、第5形態の製造方法においても、上記の個片化された回路基板12を形成するため大版の絶縁基板20を使用する。このとき大版の絶縁基板20には、これより事前の工程において、上記の配線パターンや電極パターン、内層パターン、スルーホール、ビア導体等が予め形成されているものとする。
ただし第5形態においては、絶縁基板20に上記にグランド電極12aと同じ電極パターンが形成されておらず、代わりに上記の搭載用電極パターン19が形成されている。また搭載用電極パターン19の外周には、絶縁領域17が合わせて形成されているものとする。
この後、第5形態の製造方法においても、大版の絶縁基板20に対し、縦方向及び横方向に格子状(筋状)の貫通長孔22,24を形成するものとする。またこの後、めっきを施す工程において、貫通長孔22,24の内面にめっきが施されることで、完成状態でみた回路基板12の側面にグランド電極12b,12cが形成される。
特に図示していないが、この後のシールドカバー14を搭載する工程において、シールドカバー14は搭載用電極パターン19上に位置決めされ、この状態で側板14b,14cが搭載用電極パターン19に対して半田付けされる。この後、同様に連結領域26を切断して個々の回路基板12を個片化する。
図15は、構成例(5)の電子回路モジュール500の完成状態を示す斜視図である。電子回路モジュール500の完成状態において、上記のようにシールドカバー14は回路基板12上の搭載用電極パターン19に半田付けされている。このとき、回路基板12の側面にはグランド電極12b,12cが形成されているが、シールドカバー14はこれらグランド電極12b,12cと電気的に接続されていない。この場合、例えば電子回路モジュール500が図示しないマザー基板に実装された状態で以下の利点がある。
すなわち、マザー基板に実装された状態で、電子回路モジュール500の近傍に他のノイズ発生源(他の高周波モジュール等)が存在していた場合、そこから飛来する電磁界がシールドカバー14を介して側面のグランド電極12b,12cに伝わるのを防止することができる。
この点、構成例(1)〜(4)の電子回路モジュール100〜400では、めっきにより回路基板12の側面に形成されたグランド電極12b,12cが上面のグランド電極12aと接続されており、シールドカバー14はグランド電極12aに半田付けされることで、電気的に側面のグランド電極12b,12cと接続されているため、外来のノイズがシールドカバー14を介してグランド電極12b,12cに伝わる可能性があるが、構成例(5)の電子回路モジュール500ではこれを防止することができる。
〔脚部の別形態〕
次に図16は、上述した構成例(4)の電子回路モジュール400について、別形態の脚部14fを適用した例を示す分解斜視図である。この場合、電子回路モジュール400の全体的な構成は既に説明したものと同様であるが、その脚部14fについて以下の構成が異なっている。
図17は、脚部14fの構成をより具体的に示すシールドカバー14の側面図及びその搭載状態を示す側面図である。
〔切欠〕
図17中(A):シールドカバー14には、脚部14fの基端部(付け根部分)にその両側縁から内側に向かって延びる一対の切欠14gが形成されている。このため脚部14fは、一対の切欠14gによってその基端部の幅が縮小されている。このような切欠14gは、脚部14fの基端部の幅を縮小することで、脚部14fの基端部での変形を容易化している。これにより、シールドカバー14を搭載する工程において、脚部14fをサイドスルーホール15の内面に沿うように変形させながら容易に挿入することができ、その作業効率を向上することができる。また一対の切欠14gは、いずれも側板14cの下端縁より下方に位置しているため、切欠14gによって側板14cが部分的に開口されるようなことはない。
図17中(B):シールドカバー14を搭載した状態で、上記の切欠14gはその全体がサイドスルーホール15内に挿入される。このとき、上記のように切欠14gが側板14cの下端縁より下方に位置することから、回路基板12と側板14cとの間に隙間が形成されることはない。これにより、脚部14fの変形を容易にしつつ、シールドカバー14によるシールド性(密閉性)を向上することができる。
本発明は上述した各種形態の製造方法の他に、変形や追加を加えて実施することができる。各種形態の製造方法では、大版の絶縁基板20の長手方向に一続きの貫通長孔22,42を形成し、分割された貫通長孔24,44を短辺方向に形成しているが、これらは互いに逆であってもよい。なおこの場合、桟状の連結領域26,46は個片化領域の長辺に沿う位置に形成されることとなる。また完成状態においては、回路基板12の長辺に沿う側面にグランド電極12bが形成されない両端部12dが形成されたり、サイドスルーホール13,15が形成されたりすることとなる。
上記の製造方法においては、個片化される回路基板12を長方形としているが、回路基板12は正方形であってもよい。またシールドカバー14の形状は、回路基板12の形状にかかわらず、正方形であってもよいし、あるいは角部が斜めにカットされた形状であってもよい。
その他、製造される電子回路モジュール100〜500の具体的な回路構成(電子回路の機能)は電圧制御発振器に限らず、その他の回路構成であってもよい。
12 回路基板
12a,12b,12c グランド電極
12d 両端部
12e スルーホール
13 サイドスルーホール
14 シールドカバー
14a 天板
14b,14c 側板
14e,14f 脚部
14g 切欠
15 サイドスルーホール
16 回路部品
17 絶縁領域
18 回路部品
19 搭載用電極パターン
20 絶縁基板
22,24 貫通長孔
36 連結領域
100,200,300,400,500 電子回路モジュール

Claims (11)

  1. 大版の絶縁基板に対し、そこから個片基板として分割される予定の複数の個片化領域を区画するべく、前記個片化領域の四辺に沿って厚み方向に貫通する格子状の貫通長孔を形成するとともに、前記貫通長孔を挟んで隣接する前記個片化領域の間に桟状の連結領域を残存させる工程と、
    前記貫通長孔の内面にめっきを施す工程と、
    前記個片化領域内の基板面上に電子部品を搭載する工程と、
    前記個片化領域内の基板面上にシールドカバーを搭載する工程と、
    前記連結領域を切断して前記個片化領域を個々に切り離す工程と
    を有する電子回路モジュールの製造方法。
  2. 請求項1に記載の電子回路モジュールの製造方法において、
    前記貫通長孔を形成する工程では、
    前記個片化領域内に前記絶縁基板を厚み方向に貫通するシールドカバー用スルーホールをさらに形成し、
    前記シールドカバーを搭載する工程では、
    前記シールドカバーの予め対応する位置に形成された脚部を前記シールドカバー用スルーホール内に挿入することを特徴とする電子回路モジュールの製造方法。
  3. 請求項2に記載の電子回路モジュールの製造方法において、
    前記貫通長孔を形成する工程では、
    前記個片化領域内で前記連結領域に近接した位置に前記シールドカバー用スルーホールを形成し、
    前記シールドカバーを搭載する工程では、
    前記シールドカバー用スルーホール内に挿入された状態で、前記個片基板の厚みの内部とその外側面との間をシールドするべく予め脚部が形成されていることを特徴とする電子回路モジュールの製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の電子回路モジュールの製造方法において、
    前記貫通長孔を形成する工程では、
    前記個片化領域の対向する一対の辺の両端位置で、かつ、前記個片化領域の四隅の近傍位置に前記連結領域が形成されることを特徴とする電子回路モジュールの製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の電子回路モジュールの製造方法において、
    前記貫通長孔を形成する工程では、
    前記個片化領域が長方形に形成され、その対向する一対の短辺上に前記連結領域が残存していることを特徴とする電子回路モジュールの製造方法。
  6. 大版の絶縁基板に対し、そこから個片基板として分割される予定の複数の個片化領域を区画するべく、前記個片化領域の四辺に沿って厚み方向に貫通する格子状の貫通長孔を形成するとともに、前記貫通長孔を挟んで隣接する前記個片化領域の間に桟状の連結領域を残存させる工程と、
    前記貫通長孔の内面にめっきを施す工程と、
    大版の前記絶縁基板を保持部材上に載置した状態で保持する工程と、
    前記保持部材上に保持された大版の前記絶縁基板に対し、前記連結領域を含む円形状の範囲を厚み方向に刳り抜く加工を施すことで前記個片化領域を個々に切り離して前記個片基板を形成するとともに、前記加工に伴い、前記個片基板の側面に沿って厚み方向に延びる円弧形状の窪み部を形成する工程と、
    前記保持部材上に保持された大版の前記絶縁基板に対し、前記個片化領域内の基板面上に電子部品を搭載する工程と、
    前記窪み部に対応した位置に予め脚部が形成されたシールドカバーを前記個片化領域内の基板面上に搭載し、前記脚部を前記窪み部内に挿入する工程と、
    前記保持部材から前記個片化領域を分離する工程と
    を有する電子回路モジュールの製造方法。
  7. 請求項6に記載の電子回路モジュールの製造方法において、
    前記窪み部を形成する工程の後に前記窪み部の内面に金属膜を形成する工程をさらに有し、
    前記シールドカバーを搭載する工程では、
    前記窪み内に前記脚部が挿入された状態で、前記金属膜に前記脚部を半田付けすることを特徴とする電子回路モジュールの製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の電子回路モジュールの製造方法において、
    前記シールドカバーは、
    前記個片化領域内の基板面上に搭載された状態で前記基板面に対向する矩形の天板と、この天板の四辺からそれぞれ前記基板面に向かって延び、下端が前記基板面上に設置される4つの側板とを予め有しており、
    前記シールドカバーを搭載する工程では、
    前記シールドカバーの4つの側板にそれぞれ対応して、予め前記個片化領域内の基板上面に形成されたグランド電極に対して前記側板を半田付けすることを特徴とする電子回路モジュールの製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の電子回路モジュールの製造方法において、
    前記シールドカバーを搭載する工程では、
    予め前記個片化領域内の基板下面に形成された複数の外部端子のうち、前記電子回路モジュールとして形成された状態でグランド電極となる予定の外部端子に対して前記シールドカバーを電気的に接続することを特徴とする電子回路モジュールの製造方法。
  10. 請求項1から5のいずれかに記載の電子回路モジュールの製造方法において、
    前記シールドカバーを搭載する工程では、
    前記シールドカバーの搭載位置に対応して予め前記個片化領域内の基板上面に形成され、かつ、前記電子回路モジュールとして形成された状態で前記貫通長孔の内面に施されためっきを含む他の電極パターンとは絶縁された搭載用の電極パターンに対して前記シールドカバーを半田付けすることを特徴とする電子回路モジュールの製造方法。
  11. 請求項2、3、6又は7のいずれか1項に記載の電子回路モジュールの製造方法において、
    前記シールドカバーには、前記脚部の基端部の幅を縮小するべく前記脚部の両側縁から内側に延びる一対の切欠が予め形成されており、
    前記シールドカバーを搭載する工程では、
    前記脚部が挿入された状態で、前記一対の切欠が前記絶縁基板の厚み内に埋没することを特徴とする電子回路モジュールの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024101240A1 (ja) * 2022-11-09 2024-05-16 京セラ株式会社 多層基板、複合フィルタ、通信装置、多層基板の検査方法、多層基板の製造方法、および複合フィルタの製造方法

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