JP2011022483A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御部11は、記憶部12に記憶された制御情報に基づき、非画像形成領域における帯電電位を、現像部164に貯槽されたトナーが、感光体ドラム161の表面に転移するという現象が発生する電位に設定する。このことにより、感光体ドラム161の表面に供給されたトナーは、感光体ドラム161の回転に伴ってクリーニングブレード167aと感光体ドラム161との接触表面に供給されることにより、接触表面における摩擦係数を軽減する。
【選択図】図1
Description
請求項2に係る発明は、請求項1記載に記載の構成において、前記制御手段が、前記転写手段による転写時の転写電位を、画像データに応じた潜像に前記現像手段から現像剤を供給して当該潜像を現像する場合よりも、画像データに応じた潜像を現像せずに前記現像手段から現像剤を前記像保持体に供給する場合において小さくする制御を行うことを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、像保持体を露光することなく、清掃手段と像保持体とが接触する位置に現像剤を供給する。
(1)構成
図1は、画像形成装置1の構成を示すブロック図である。
画像形成装置1は、記録媒体(以降、記録用紙と称する)に色材(以降、トナーと称する)を用いて画像を形成したり、記録用紙に形成された画像を読み込んだりするために、例えばプリントやスキャンなどの機能が集約された機器である。この画像形成装置1は、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14、画像読取部15、及び画像形成部16を備えている。
感光体ドラム161は、像を保持する像保持体の一例であり、導電性のドラム基体と、このドラム基体の表面にOPC(Organic Photo Conductor:有機電子写真用感光体)を形成した感光薄膜とを備えている。感光体ドラム161は、図示せぬ駆動部により、ドラム基体の中心を軸として図中の矢印Aの方向に予め決められたプロセススピード(周速度)で回転させられる。帯電部162は、感光体ドラム161を帯電させる帯電手段の一例である帯電ロール162aと、帯電ロール162aに電圧を印加する帯電電圧印加部162bとを備えている。帯電ロール162aは、感光体ドラム161の回転に従動して回転し、帯電電圧印加部162bから印加される電圧により、感光体ドラム161の表面を予め決められた極性・電位に一様に帯電させる。なお、ここでいう電位とは、実効電位のことである。露光部163は、レーザ発光源やポリゴンミラー等(いずれも図示せず)を備え、感光体ドラム161の周面に向けて画像変調されたレーザ光を照射して静電潜像を形成する露光手段の一例である。なお、本実施形態における静電潜像とは、露光された領域の電位と露光されていない領域の電位との差によって形成される潜像を示す。
ここで、感光体ドラム161の回転時におけるクリーニングブレード167aの様子について説明する。感光体ドラム161が図中矢印Aの方向に回転している場合には、クリーニングブレード167aが感光体ドラム161の表面の接線方向へと引っ張られて歪む。この歪みは、感光体ドラム161とクリーニングブレード167aとが接触する位置に生じる摩擦力によるものであり、この摩擦力によってクリーニングブレード167aに白抜きの矢印方向への応力が加わるためである。歪の大きさを、感光体ドラム161の停止時の接触部Nの位置から、感光体ドラム161の回転時の接触部Nの位置までの距離「γ」で表す。感光体ドラム161が回転し続けると、γは次第に大きくなるが、クリーニングブレード167aの弾性によって元の形状に戻ろうとする力が大きくなると、元の形状に復元しようとして、γは小さくなる。そして、復元しようとする力よりも上記摩擦力による応力が大きくなれば、再びクリーニングブレード167aは白抜きの矢印方向へと歪み、γは再び大きくなる。このように、クリーニングブレード167aの接触部Nは、左右に往復移動することにより振動する。以下では、これら一連の動作を「自励振動」という。ところで、クリーニングブレード167aは、感光体ドラム161との接触表面の摩擦係数が予め決められた範囲の値となるように配置されているものの、クリーニングブレード167aの自励振動に起因して、摩擦係数がこの範囲よりも大きな値となってしてしまうことがある。この場合には、クリーニングブレード167aにめくれや巻き込みが発生したり、感光体ドラム161の表面層が摩耗して光感度が低下したり、摩擦により溶融したトナーが感光体ドラム161の表面層に薄く付着したりすることによる、画像不良を招く原因となると考えられる。
利用者は、操作部13を操作して電源スイッチをOFFからONに切り替える。すると、制御部11は、電源スイッチの切り替えを検知して、画像を形成する為の準備となる立ち上がり処理を実施する。立ち上がり処理としては、制御部11がROMや記憶部12に記憶されているプログラムをCPUに読み込んだり、加熱ロール166aの温度を上昇させたりする処理である。また、立ち上がり処理において、感光体ドラム161は、回転せずに停止しているため、クリーニングブレード167aとの摩擦は生じない。制御部11は、立ち上がり処理を完了させると、画像の形成を指示されるまで待機し続ける。
感光体ドラム161の位置L1から位置L2に至るまでの間に、制御部11が、画像形成部16の各部を制御して画像を形成する動作について説明する。なお、領域12は、制御情報における「非画像形成領域」に位置しており、例えば画像形成処理の開始前であり、通常画像濃度を調整するための「セットアップ」が実行されるタイミングである。
制御部11は、感光体ドラム161を回転させながら、帯電電圧印加部162bから直流電圧を印加された帯電ロール162aによって、その感光体ドラム161の表面を予め決められた帯電電位(以下、第1帯電電位と称する)Va1に帯電させる。この第1帯電電位Va1は、静電潜像を形成するときの帯電電位Va2(以下、潜像形成電位Va2と称する)よりも低い電位である。これは、制御部11が、経時的に表面の電位が低下する感光体ドラム161の表面を、帯電ロール162aによって潜像形成電位よりも低い第1帯電電位Va1に帯電させてから、徐々に帯電電位を高めていくことで、より高い精度で潜像形成電位に帯電させるためである。この際、制御部11は、領域12の感光体ドラム161の表面の電位が潜像形成電位よりも低く、制御情報における「非画像形成領域」に位置するから、露光部163による露光を実施しない。
感光体ドラム161の位置L2から位置L3に至るまでの間に、制御部11が、画像形成部16の各部を制御して画像を形成する動作について説明する。なお、領域23は、制御情報における「画像形成領域」に位置するものとする。
制御部11は、感光体ドラム161を回転させながら、帯電電圧印加部162bから直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加された帯電ロール162aによって、その感光体ドラム161の表面を予め決められた潜像形成電位Va2に帯電させる。図4に示すように、感光体ドラム161の表面の帯電電位は、第1帯電電位Va1から段階的に上昇して潜像形成電位Va2に達している。このようになるのは、先述のとおり、制御部11が、経時的に表面の電位が低下する感光体ドラム161の表面の帯電電位を徐々に高めていくことで、より高い精度で潜像形成電位Va2に帯電させるためである。なお、帯電電圧印加部162bが第1帯電電位Va1から潜像形成電位Va2に至るまでに段階的に上昇させる電位のうち、一度に上昇させる電位は、概ね150V程度である。また、制御部11は、領域12における制御時とは異なり、帯電ロール162aに対して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加するように帯電電圧印加部162bを制御している。これは、現像部164における現像性能の向上を意図するものであり、帯電電圧印加部162bが、帯電ロール162aに直流電圧だけでなく、交流電圧も重畳した電圧を印加することにより、感光体ドラム161の表面に形成された静電潜像をより多くのトナーで現像されることによる。
感光体ドラム161の位置L3から位置L4に至るまでの間に、制御部11が、画像形成部16の各部を制御して画像を形成する動作について説明する。なお、領域34は、制御情報における「非画像形成領域」に位置しており、例えば連続した画像形成処理の間や連続した画像形成の間(いわゆるインターイメージ)であり、通常画像濃度を調整するための「セットアップ」が実行されるタイミングである。
制御部11は、感光体ドラム161を回転させながら、帯電電圧印加部162bから電圧を印加された帯電ロール162aによって、その感光体ドラム161の表面を予め決められた第2帯電電位Va4に帯電させる。第2帯電電位Va4は、潜像形成電位Va2と比較して概ね50から80V程度低く設定されている。また、第2帯電電位Va4は、第2現像バイアス電位Vb2との差が下閾値(ΔVβ)よりも小さくなるような電位、つまり、現像部164に貯槽されたトナーが、感光体ドラム161の表面に転移するという現象が発生する電位に設定されている。したがって、現像の際に現像部164に貯槽されたトナーが、感光体ドラム161の表面に転移するという現象が発生して、領域34の感光体ドラム161の表面に供給される。この際、制御部11は、領域34が制御情報における「非画像形成領域」に位置するから、転写部165による転写を実施しない。したがって、感光体ドラム161の表面に供給されたトナーは、感光体ドラム161の回転に伴ってクリーニングブレード167aと感光体ドラム161との接触表面に供給され、更にクリーニングブレード167aによって掻きとられ、回収器167bに回収される。この時、クリーニングブレード167aと感光体ドラム161との間の摩擦係数は、潤滑剤としてのトナーが供給されたことによって軽減されることになる。
感光体ドラム161の位置L4から位置L5に至るまでの間に、制御部11が、画像形成部16の各部を制御して画像を形成する動作について説明する。なお、領域23は、制御情報における「画像形成領域」に位置するものとする。
制御部11は、感光体ドラム161を回転させながら、帯電電圧印加部162bから直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加された帯電ロール162aによって、その感光体ドラム161の表面を予め決められた潜像形成電位Va2に帯電させる。そして、制御部11が露光部163を制御する以降の処理は、領域23における露光部163を制御する以降の処理と概ね同じであるから省略する。
感光体ドラム161の位置L5から位置L6に至るまでの間に、制御部11が、画像形成部16の各部を制御して画像を形成する動作について説明する。なお、該当領域は、制御情報における「非画像形成領域」に位置しており、例えば画像形成処理の終了後であり、通常画像濃度を調整するための「セットアップ」が実行されるタイミングである。
制御部11は、感光体ドラム161を回転させながら、帯電電圧印加部162bから直流電圧を印加された帯電ロール162aによって、その感光体ドラム161の表面を潜像形成電位Va2から徐々に帯電電位を低めていくことで、第1帯電電位Va1に帯電させる。この際、制御部11は、領域56の感光体ドラム161の表面の電位が潜像形成電位よりも低く、制御情報における「非画像形成領域」に位置するから、露光部163による露光を実施しない。
(3−1)変形例1
図5は、感光体ドラム161と帯電ロール162aとクリーニングブレード167aの長さを比較する図である。
図5の説明における長さとは、各部材・領域における長手方向の長さを示すものとする。感光体ドラム161は、長さがW3であり、露光部163から露光される範囲(以下、露光範囲と称する)163aの長さがW1である。帯電ロール162aは、長さがW2であり、露光部163の露光範囲163aの長さ(W1)よりも長く、感光体ドラムの長さ(W3)よりも短いものとする。また、クリーニングブレード167aは、長さがW4であり、感光体ドラム161の長さ(W3)と概ね同じ長さを有しているものとする。したがって、それぞれの長さの関係は、露光範囲163aの長さ(W1)<帯電ロール162aの長さ(W2)≦感光体ドラム161の長さ(W3)≦クリーニングブレード167aの長さ(W4)と示されることになる。
例えば、制御部11が、露光部163と現像部164を制御して、感光体ドラム161の表面にトナーバンドを形成したとする。すると、トナーバンドの長さは、露光部163の露光範囲163aの長さ(W1)に依存するからW1となる。一方、制御部11が、帯電部162と現像部164を制御して、現像部164に貯槽されたトナーを感光体ドラム161の表面に転移させたとする。すると、感光体ドラム161の表面に転移されたトナーの長さは、帯電ロール162aの長さ(W2)に依存するからW2となる。したがって、後者の方法の方が、より広い範囲でクリーニングブレード167aにトナーを供給することが可能となるため、クリーニングブレード167aと感光体ドラム161との接触表面における摩擦係数も、より広い範囲で軽減することになる。ただし、前者の方法の方が、クリーニングブレード167aに供給されるトナーの量は多いから、用途に応じて、両者の方法を使い分けても良い。
Claims (2)
- 像を保持する像保持体と、
前記像保持体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記像保持体を露光して潜像を形成する露光手段と、
前記潜像を現像剤で現像する現像手段と
現像された像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記像保持体の表面に接し、当該表面に付着している付着物を除去して当該像保持体の表面を清掃する清掃手段と、
画像データに応じた露光を行って形成した潜像に前記現像手段から現像剤を供給して当該潜像を現像する場合には、前記帯電手段によって帯電させられる像保持体の帯電電位と、前記現像手段による現像時の現像電位との差が、閾値よりも大きくなるように制御し、画像データに応じた露光を行わずに前記現像手段から前記像保持体に現像剤を供給する場合には、前記帯電手段によって帯電させられる像保持体の帯電電位と、前記現像手段による現像時の現像電位との差が、前記閾値よりも小さくなるように制御する制御手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記転写手段による転写時の転写電位を、画像データに応じた潜像に前記現像手段から現像剤を供給して当該潜像を現像する場合よりも、画像データに応じた潜像を現像せずに前記現像手段から現像剤を前記像保持体に供給する場合において小さくする制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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JP2009169138A JP5521420B2 (ja) | 2009-07-17 | 2009-07-17 | 画像形成装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016095333A (ja) * | 2014-11-12 | 2016-05-26 | ブラザー工業株式会社 | 画像形成装置、制御方法、及びプログラム |
JP2018200351A (ja) * | 2017-05-25 | 2018-12-20 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
US10782640B2 (en) | 2018-09-10 | 2020-09-22 | Konica Minolta, Inc. | Image forming device and toner patch forming method |
Citations (1)
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JP2005099215A (ja) * | 2003-09-22 | 2005-04-14 | Canon Inc | 画像形成装置 |
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- 2009-07-17 JP JP2009169138A patent/JP5521420B2/ja active Active
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