JP2011021106A - 蓄光性複合材 - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミックスまたはガラスを母材とする蓄光性複合材は、耐摩耗性、耐候性には優れるが、太陽光励起により翌朝まで視認可能な長残光性を有していない。
【解決手段】ホウケイ酸塩ガラスフリットを母材とする蓄光性複合材において、NaOの含有量を0.5mol%以下にすることにより、JIS Z 9107:2008「安全標識−性能の分類、性能基準および試験方法」に準拠したりん光輝度試験による励起光照射停止10時間後の残光輝度が7mcd/m以上であり、吸水率が0.1%以下である蓄光性複合材を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明はガラスフリットを母材とする長残光性の蓄光性複合材に関する。
近年、電気エネルギー不要なため、ランニングコストがゼロで、二酸化炭素を排出せず地球温暖化防止に貢献できるといったメリットから、避難場所案内板や車歩道の境界を明示する道路鋲などの夜間視認性向上を目的として、太陽光励起を前提とする屋外向け蓄光製品の導入が進みつつある。
屋外向け蓄光製品は、屋外で長期間輝度性能を安定に維持できる耐候性の高さが要求されることから、特許文献1には、この課題を解決するために、母材として樹脂を用いる代わりに、光の透過度、特に紫外線の透過度の高いセラミックスを用い、これと蛍光体及び/又は蓄光性蛍光体とを混合した後、得られた混合物を溶融、焼結せしめることにより、その用途に応じて好適に用いられ得る優れた性能を有すると共に、発光度が高く、しかも耐候性、耐磨耗性等の耐久性が優れている、道路、建材乃至は船舶用蛍光性無機質人工骨材が開示されている。
特許第3247299号 公報
前述した従来技術の無機質人工骨材は、蓄光性無機質蛍光体を30重量%含む発明品において、照射終了2分後のりん光輝度が最高で282mcd/mである。ところで、太陽光励起を前提とする蓄光性道路資材には、翌朝まで視認可能な輝度を持続できることが求められる。具体的には、JIS Z 9107:2008「安全標識−性能の分類、性能基準および試験方法」5.2.2項に規定されたりん光材料の最低りん光輝度の中でも最低値となる7mcd/m以上を励起光照射終了10時間後でも維持できることが必要である。
ここで、Iを経過時間tにおけるりん光輝度(残光輝度)、Iを経過時間0におけるりん光輝度(初期輝度)、nを蛍光体に固有の減衰定数と定義すると、励起光遮断後からの経過時間におけるりん光輝度は(1)式で表される。
I=I・t ・・・(1)
n値を本発明品の標準値である−1.05、2分後の残光輝度を282mcd/mとして、(1)式により7mcd/mとなる時間を計算すると2時間未満となる。すなわち、前記公報に開示された発明品は、輝度特性が低く、翌朝まで視認できることを要求される屋外向け蓄光製品に必要な長残光性を具備していない。
さらには、前記道路、建材乃至は船舶用蛍光性無機質人工骨材は、無機質蛍光体及び/又は蓄光性無機質蛍光体の粒と前記セラミックス母材とを溶融若しくは焼成して得られた塊状物または大型チップを粉砕、篩別して得られる0.5mm以上の大きさのものからなることを特徴とするため、塊状物または大型チップの段階で包埋された無機質蛍光体及び/又は蓄光性無機質蛍光体が、粉砕により粒状体の表面に露出することが避けられず、耐候性の低下につながる。
以上の点に鑑みて、本発明者は、耐候性、耐磨耗性等の耐久性に優れ、7mcd/m以上の輝度を励起光の照射を終了してから10時間以上維持できるガラスフリットを母材とする蓄光性複合材を得るべく鋭意研究を行った結果、所定の範囲のNaOを含有するホウケイ酸塩ガラスフリットを母材とすることによって、所期の目的を達成することを見いだして、本発明を完成するに至った。しかして、本発明の目的とするところは、吸水率が0.1%以下で、7mcd/m以上の輝度を励起光の照射を終了してから10時間以上維持できる屋外向け蓄光製品を実現可能とする、無機質蛍光体若しくは蓄光性無機質蛍光体の少なくとも一つとガラスフリットを混合し、焼成せしめてなるガラスフリットを母材とする蓄光性複合材を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明のガラスフリット母材は、NaOの含有量が0.5mol%以下のホウケイ酸塩ガラスフリットであって、該ガラスフリットを母材として770〜800℃の範囲内の温度で焼成した蓄光性複合材における無機質蛍光体若しくは蓄光性無機質蛍光体の少なくとも一つの含有量が30〜40重量%であり、ガラスフリットの含有量が60〜70重量%である。また、該蓄光性複合材の残光輝度が、JIS Z 9107:2008「安全標識−性能の分類、性能基準および試験方法」に準拠したりん光輝度試験による励起光照射停止10時間後に7mcd/m以上であり、JIS A 1509−3:2008「陶磁器質タイル試験方法−第3部:吸水率,見掛け気孔率及びかさ密度の測定方法」に準拠した吸水率が0.1%以下である。
NaOの成分範囲を以上のように限定した理由は次のとおりである。
ガラスフリット母材の基本組成となるホウケイ酸塩ガラスの成分のうち、アルカリ金属酸化物であるNaOは、軟化点の低下のために必須の成分であり、NaOを5mol%以上含有するのが一般的である。前述した特許文献1の実施例に示されたガラス組成においても、NaOは7.39〜20.54重量%含有している。しかしながら、本発明者はNaOの含有量がガラスフリットを母材とする蓄光性複合材の残光輝度に大きく影響を与えることを見いだした。具体的には、NaOの含有量が0.5mol%を超えるガラスフリットで作製した蓄光性複合材は残光輝度が低くなることが明らかとなった。
次に、蓄光性複合材の焼成温度の範囲を以上のように限定した理由は次のとおりである。
焼成温度が750℃以下では残光輝度が低くなり過ぎ、800℃を超えると蛍光体が熱劣化して残光輝度が低下するとともに軟化変形が大きくなり過ぎる。
次に、蓄光性複合材における無機質蛍光体若しくは蓄光性無機質蛍光体の少なくとも一つの含有量を以上のように限定した理由は次のとおりである。
無機質蛍光体若しくは蓄光性無機質蛍光体の少なくとも一つの含有量が30重量%未満では残光輝度が低下するとともにガラスフリット母材の比率が増加し軟化変形が大きくなり過ぎ、40重量%を超えるとガラスフリット母材の減少により吸水率が大きくなり過ぎる。
本発明によれば、太陽光による励起のみによって、蓄光製品が翌朝まで視認可能とすることができ、さらには電気エネルギー不要のためランニングコストゼロで、二酸化炭素排出ゼロの屋外向け蓄光製品が実現できる等の効果を奏する。
ところで、このような本発明に従う蓄光性複合材は、それぞれ適当な大きさの粒子としたガラスフリット母材と、無機質蛍光体若しくは蓄光性無機質蛍光体の少なくとも一つを混合したものを、焼成することにより得られるものであるが、その内、無機質蛍光体或いは蓄光性無機質蛍光体としては、従来から公知の各種のもの、例えば硫化物系蛍光体、ハロリン酸塩系蛍光体、リン酸塩系蛍光体、ケイ酸塩系蛍光体、タングステン酸塩系蛍光体、アルミン酸塩系蛍光体等が、結晶粒の如き微細粒状形態において用いられることとなる。なお、本発明で言うところの無機質蛍光体とは、光源から光線が照射されているときのみ蛍光を発するものであって、光線の照射を停止した後には、全く残光(リン光)を発しないものであるか、殆ど残光を発しないものであり、そのような無機質蛍光体としては、具体的にハロリン酸カルシウム系蛍光体、リン酸ストロンチウム・マグネシウム系蛍光体、アルミン酸バリウム・マグネシウム系蛍光体等を挙げることが出来る。一方、本発明で言うところの蓄光性無機質蛍光体とは、光源から光線が照射されているときに蛍光を発するだけでなく、光線の照射を停止した後にも残光(リン光)を発するものであり、そのような蓄光性無機質蛍光体としては、具体的に、硫化亜鉛系蛍光体、アルミン酸ストロンチウム系蛍光体、アルミン酸カルシウム系蛍光体、アルミン酸バリウム系蛍光体等を挙げることが出来る。
そして、このような無機質蛍光体や蓄光性無機質蛍光体としては、高温において安定であると共に、耐酸化性の良好であるものが採用されることが望ましい。何故なら、本発明に従う蓄光性複合材は高温にて焼成されて得られるものであるところから、焼成時に分解することがないようにしなければならないからである。そして、これらの無機質蛍光体或いは蓄光性無機質蛍光体は、それぞれを単味で用いても、又それらを組み合わせて用いても、何等差支えないのである。例えば、蓄光性無機質蛍光体と無機質蛍光体とを組み合わせることにより、蛍光及びリン光の発光輝度がより高く、しかもリン光の発光時間が長い複合材を得ることも可能となる。
また、前記無機質蛍光体及び蓄光性無機質蛍光体には、必要に応じて賦活剤や共賦活剤が添加されていてもよい。これら賦活剤や共賦活剤は、発光輝度や発光波長等の蛍光体の発光特性を変えるために添加されるものである。そして、そのような賦活剤の具体例としては、ユウロピウム、マンガン、バリウム、スズ、カルシウム等を挙げることが出来る。
一方、本発明において用いられるガラスフリット母材は、得られる蓄光性複合材の主要な構成成分を成すと共に、前記無機質蛍光体若しくは蓄光性無機質蛍光体の少なくとも一つを保護する作用を有するものであり、そのようなガラスフリット母材としては、従来から公知の各種のものが用いられ得るが、低い温度で溶融し得るものが好んで採用され、一般には900℃以下、好ましくは800℃以下の軟化点の低いガラスフリット母材が採用されることが、望ましいのである。けだし、通常、蛍光体は、1300℃の高温で焼成されるアルミン酸塩系蛍光体やケイ酸塩系蛍光体を除くと、800〜1200℃程度で焼成して得られる焼成品からなることが多く、この焼成温度に到達する前にガラスフリット母材が溶融して、蛍光体を包む保護層が形成されるべきであるからである。
また、ガラスフリット母材が、酸化鉛(PbO)等の重金属酸化物類や、Fe、Cr、Ni、Co、Cu等の遷移金属類を含有している場合には、前記賦活剤や共賦活剤の作用に悪影響を及ぼして、その結果、蛍光体の蛍光特性を低下させたり、また変色を惹起せしめたりするところから、不純物として含有されるとしても、最小限とされることが重要である。
そして、これらの低融点ガラスフリット母材は、通常、ガラスフリット母材に耐火性を付与する耐火性原料と、得られるガラスフリット母材の融点を低下させる弱火性原料とから構成され、その内、耐火性原料としては、珪石、珪砂等のSiOと少量のアルミナ(Al)を用いればよい。また、弱火性原料としては、LiO、NaO、KO等のアルカリ金属酸化物、CaO、MgO、SrO等のアルカリ土類金属酸化物、ZnO、又はB等を主として用いることが出来る。より詳細には、前記Bとしては、ホウ酸、ホウ砂を用いることが出来、またアルカリ金属酸化物としては、炭酸リチウム、ソーダ灰、チリ硝石、硝石、炭酸カリウム、長石群を用いることが出来る。更に、アルカリ土類金属酸化物としては石灰石、炭酸マグネシウム、マグネシア、炭酸ストロンチウム等を用いることが出来、更にまた、ZnOとしては亜鉛華等を用いることが出来る。なお、ガラスフリット母材の原料は、上記で例示したものに何等限定されるものではなく、各種の原料が使用出来ることは、勿論である。そして、それら諸原料を粉砕、混合した後に、溶融せしめて、均一なガラスフリットとするのである。
また、前記ガラスフリット母材には、無機質蛍光体若しくは蓄光性無機質蛍光体の少なくとも一つの発光特性を阻害することがないように、高い光透過性が要求されるところから、ガラスフリット母材は少なくとも半透明とされることが望ましい。一方、TiO、ZrO、SnO等の乳白材料は、その含有量が高くなると、得られるガラスフリット母材の光の透過度を低下させるところから、多くても3mol%以下となるように管理されることが望ましく、又Alも多量に入ると、透光度を低下させ、複合材の発光性を低下せしめるので、5mol%より少なく添加されることが好ましい。
そして、上記の如きガラスフリット母材は、粉砕等の適当な手段を用いて粒度を調えた後、同じく発光特性が良好となるような適正な粒度に粉砕された蛍光体と混合され、得られた混合物は、そのままで、或いはプレス成形した後に、ガラスフリット母材の溶融点前後の温度で焼成されることにより、蓄光性複合材が得られるのである。
なお、得られる蓄光性複合材中の無機質蛍光体若しくは蓄光性無機質蛍光体の少なくとも一つの含有量は、目的とする複合材に高い発光輝度、機械特性、耐久性、耐薬品性を付与せしめるためには、30〜50重量%、好ましくは35〜40重量%となるようにする。けだし、蛍光体の含有量が30重量%より少ない場合には、10時間後の残光輝度が7mcd/m以上とならず、かつガラスフリット母材の含有量が多すぎて焼結時に蓄光性複合材が軟化変形してしまうからであり、また蛍光体の含有量が50重量%以上の場合には、蛍光体を包み込んで保護層を形成するガラスフリット母材の絶対量が不足するところから、水、光、或いは酸素等の外部環境要因により、蛍光体が酸化分解、加水分解され易くなり、結果として発光輝度を低下させたり、耐久性を低下させたりし易くなるからである。
以下に、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施例を示すこととするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
まず、下記表1に示される組成を与える原材料を用意し、それを溶融せしめた後、冷却固化して得られる固形物を粉砕して、ガラスフリット母材AおよびBを製造した。なお、この表1に示される組成は、溶融後の組成をmol%で示したものである。また、ガラスフリット母材には、蓄光性無機質蛍光体の発光輝度の低下や変色の原因となる、鉄、コバルト、ニッケル等の遷移金属やPbO等の重金属の酸化物が0.1重量%以下しか含まれないようにした。
Figure 2011021106
一方、蓄光性無機質蛍光体として、長期残光特性を有するアルミン酸ストロンチウム(SrAl )に対して、賦活剤としてのユウロピウム(Eu)、共賦活剤としてのジスプロシウム(Dy)を混合してなる蛍光体であって、発光特性が損なわれないような適正な粒径としたものを用意した。
次いで、上記で得られた各ガラスフリット母材の62.5重量%に対して、上記蓄光性無機質蛍光体の37.5重量%を混合、プレス成形したものを、780℃の温度条件下において、30分間焼成した後、焼成炉内で放冷して、各種蓄光性複合材を得た。そして、それらの1時間後および10時間後の残光輝度と、吸水率について調べ、その結果を下記表2に示した。
Figure 2011021106
なお、かかる表2中、残光輝度(mcd/m)は、JIS Z 9107:2008に準拠し、吸水率(%)は、JIS A 1509−3:2008に準拠して測定した。
この表2に示された結果から明らかなように、比較例1に示すように、ガラスフリット母材がNaOを4.5mol%含む場合は、1時間後の残光輝度が本発明例1の8分の1程度しかなく、10時間後の残光輝度も7mcd/mに満たなかった。一方、本発明例1に示すように、ガラスフリット母材がNaOを0.3mol%含む場合は、10時間後の残光輝度が7mcd/mを超える結果となった。
表1に示したガラスフリット母材Aの62.5重量%に対して、上記蓄光性無機質蛍光体の37.5重量%を混合、プレス成形して大気中750℃および820℃で焼成した蓄光性複合材の各例における1時間後および10時間後の残光輝度と吸水率を、本発明例1の結果とともに下記表3に示した。
Figure 2011021106
この表3に示された結果から明らかなように、焼成温度を780℃より低くしても、高くしても残光輝度が急激に低下する結果となった。
下記表4には、表1に示したガラスフリット母材Aと上記蓄光性無機質蛍光体の混合割合を重量%で示し、併せて該ガラスフリットと該蓄光性無機質蛍光体を混合、プレス成形して大気中780℃で焼成した蓄光性複合材の各例における1時間後および10時間後の残光輝度と吸水率を本発明例1とともに示した。
Figure 2011021106
この表4に示された結果から明らかなように、蓄光性無機質蛍光体の混合割合が30〜50重量%の範囲内にあるとき、10時間後の残光輝度が7mcd/mを超える結果となった。一方、蓄光性無機質蛍光体の混合割合が50重量%では、吸水率が3.27%と大きくなった。これは、蛍光体を包み込んで保護層を形成するガラスフリット母材の絶対量が不足することに起因するもので、水、光、或いは酸素等の外部環境要因により、蛍光体が酸化分解、加水分解され易くなり、結果として発光輝度を低下させたり、耐久性を低下させたりし易くなる。
本発明によるガラスフリットを母材とする蓄光性複合材は、太陽光励起のみでも翌朝まで視認できる残光性能を有することから、災害時の徒歩帰宅困難者支援による人命の確保、あるいは歩行者の安全確保と地球温暖化防止を両立することを目的とした蓄光式道路鋲や蓄光式表示板など、主に屋外向けの蓄光性道路資材として利用可能である。

Claims (5)

  1. ガラスフリットに無機質蛍光体若しくは蓄光性無機質蛍光体の少なくとも一つを混合し、焼成せしめてなることを特徴とする蓄光性複合材。
  2. 上記蓄光性複合材における上記ガラスフリットの割合が60〜70重量%であることを特徴とする請求項1に記載の蓄光性複合材。
  3. 上記ガラスフリットがホウケイ酸塩ガラスであって、NaOの含有量が0〜0.5mol%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓄光性複合材。
  4. 上記蓄光性複合材において、JIS Z 9107:2008記載のりん光輝度の評価方法における10時間後のりん光輝度が7mcd/m以上であって、吸水率が0.1%以下であることを特徴とする請求項1、2または請求項3に記載の蓄光性複合材。
  5. 上記蓄光性複合材において、焼成の温度範囲が770〜800℃であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の蓄光性複合材。
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