JP2011020217A - 刃物研ぎ器 - Google Patents

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JP2011020217A JP2009167642A JP2009167642A JP2011020217A JP 2011020217 A JP2011020217 A JP 2011020217A JP 2009167642 A JP2009167642 A JP 2009167642A JP 2009167642 A JP2009167642 A JP 2009167642A JP 2011020217 A JP2011020217 A JP 2011020217A
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孝義 ▲高▼木
Takayoshi Takagi
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YOSHIDA KINZOKU KOGYO KK
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Abstract

【課題】本発明は、曲線状の刃付部を再現することが可能な刃物研ぎ器を提供する。
【解決手段】本発明は、刃物30の刃付部31が通る通路6と斜めに交差する一対の法面がなす研磨材3の研磨面14に、法面方向に凹むように曲成する曲面部14aを形成した。同構成によると、外側に膨らむ円弧を描く曲線形状の刃付部31を研ぐと、研磨面14には刃付部31の曲線形状に沿う曲面部14aを有しているので、同刃付部31は形状をできるだけ損なわずに研げる
【選択図】図2

Description

本発明は、包丁やナイフなど刃物を研ぐ刃物研ぎ器に関する。
家庭で包丁やナイフなどの刃物を研ぐ機器として、刃物を押し引くという簡易な作業で、刃物の研磨が行える刃物研ぎ器がある。
こうした刃物研ぎ器には、研ぐべき刃物の刃付部が通る通路と、一対の法面を有する研磨材とを組み合わせた構造がある。同構造は、特許文献1にも開示されているように研磨材として、法面を互いに向き合わせた一対の裁頭円錐部を有する研磨材を用い、同研磨材を通路に対して法面間が斜めに交差するように配置したもので、刃物を通路内に通すと、刃物の刃付部の両側部が、通路の両側に斜めに配置された研磨材の法面、つまり研磨面と摺れて研げる。
実用新案登録3007312号公報
ところで、包丁やナイフなどの刃物では、刃物の性能の向上を図るため(刃離れ性など)、刃物の刃付部には、しのぎ線から刃先に向かい、ゆるやかに外側に膨らむ円弧を描く曲線形状にしたものがある。市場には、こうした曲線状の刃付部を有する刃物が多く出回っている。
ところが、研磨材の法面で形成される研磨面には、従来から特許文献1にも見られるように平坦な面が用いられている。このため、同研磨面で曲線状の刃付部をもつ刃物を研ぐと、刃付部の両側の曲線形状が削がれ、刃物自身の性能を損なってしまう。そのため、家庭では、曲面状の刃付部は再現できず、刃付を行う専門業者に依頼して刃物を研いでもらうか、使用者自身で平面砥石を用いて刃物を研ぎ直すことが求められていた。
そこで、本発明の目的は、曲線状の刃付部を再現することが可能な刃物研ぎ器を提供することにある。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、刃物の刃付部が通る通路と斜めに交差する一対の法面がなす研磨材の研磨面に、法面方向に凹むように曲成する曲面部を形成した。
これにより、外側に膨らむ円弧を描く曲線形状の刃付部を研ぐと、研磨面が同刃付部の曲線形状に沿う曲面部となっているので、刃付部の形状をできるだけ損なわずに研げる。
請求項2の発明は、さらに好みの刃付角度で刃付部が研げるよう、通路に合わさる曲面部の姿勢を可変する姿勢変更手段を有する構成を採用した。
請求項3の発明は、さらに簡単な構造で曲面部の姿勢が可変できるよう、姿勢変更手段には、研磨材および通路のうちの少なくとも一方を他方に対し交差する点を中心に回動変位を可能として、通路に対する曲面部の傾き姿勢を変える姿勢変更機構を採用した。
請求項1の発明によれば、外側に膨らむ円弧を描く曲線形状の刃付部を、その形状をできるだけ損なわずに研ぐことができる。
それ故、簡易な刃物研ぎ器を用いて、これまで家庭では再現できなかった曲線状の刃付部を再現することができる。
請求項2の発明によれば、通路に合わさる曲面部の姿勢を可変すると、通路に対する研磨面間のV形形状が変わるので、刃付部が好みの刃付角度で研げる。
請求項3の発明によれば、さらに研磨材や通路を回動させるという簡単な構造で、通路に合わさる曲面部の姿勢を可変できる。
本発明の一実施形態に係る刃物研ぎ器の外観を示す一部切欠した斜視図。 図1中のA矢視から見た主要部の一部断面した平面図。 図1中のB−B線に沿う主要部の断面図。 研磨面に曲面部が形成された研磨材を示す正面図。 研磨面の姿勢を可変させたときの各状態を示す斜視図。 曲線部の刃付部が再現される状況を説明する断面図。 それと対比して曲線部の刃付部が再現されない状況を説明する断面図。
以下、本発明を図1ないし図6に示す一実施形態にもとづいて説明する。
図1は刃物研ぎ器1の全体を示し、図2は同刃物研ぎ器1の主要部の平面を示し、図3は同主要部の正断面を示している。
刃物研ぎ器1は、図1〜図3に示されるように本体となるボディ2と研磨材3との組み合わせから構成される。
このうちボディ2は、例えば図1〜図3に示されるように下面部および両端部が開口した溝形の細長い部材から構成される。このボディ2の一端側は、使用者の手指でボディ2を押え付けるために用いる押え部4としている。またボディ2の他端部は、上部が底となる有底の円筒形に形成されていて、同部分に研磨室5を形成している。この研磨室5の上壁5a(ボディ上壁)の中央には、ボディ2の短手側に沿って切欠き部が形成されている。この切欠き部は、研磨室5の相対向する側壁間に渡り直線状に形成されていて、上壁5a中央に、研ぐべき刃物30の刃付部31が通せる通路部であるところの差込路6を形成している。すなわち差込路6は、包丁やナイフなど刃物30のブレード30aの先端部に形成されている刃付部31を差し入れて、前後方向にスライドさせるだけの大きさを有している。
図1〜図3に示されるように研磨材3は研磨室5に収められている。すなわち、例えば研磨材3は、一対の広角な裁頭円錐部12を互いの法面(裁頭円錐面)が向き合うように直列に連ね固定した構造が用いられる。ここでは、例えば支持軸10に一対の裁頭円錐部12を貫通させて固定した構造が用いられている。裁頭円錐部12は、いずれも例えばアルミナセラミック材やダイヤモンド電着材などで形成され、向き合う一対の法面(裁頭円錐面)を研磨面14としている。そして、各裁頭円錐部12の基端部から突き出た支持軸10の各端部分は、それぞれ軸受部材15を介して、研磨室5の底部に組み付けた円盤形の台座16の上面に回転自在に設置され、各研磨面14を所定の向き(姿勢)、つまり刃付部31が研げる傾斜姿勢に配置させている。すなわち、研磨材3は、台座16の取り付けにより、差込路6と研磨面14間とが、傾斜角α(図1に図示)を有して斜めに交差するように配置され、差込路6を通る刃付部31の両側が、V形に配置される各研磨面14とそれぞれ当たるようにしてある。
各研磨面14の大部分には、法面方向に凹むように弧を描いて曲がる曲面部14aが形成されている。この曲面部14aは、刃物30の曲線状の刃付部31の形状に沿う曲面をもつ。すなわち、曲線状の刃付部31は、しのぎ線32の有る部位から刃先に向かい、ゆるやかに外側に膨らむ円弧を描いているので、曲面部14aの形状は、差込路6端から見たとき、その刃付部31の曲線に沿う形状をもたらす曲面で形成してある。ここでは例えば曲面部14aは、図4に示されるような半径Rが描く曲線で、少なくとも研磨面14端同士が突き当たる地点Xから所定の位置、例えば刃物30の刃先からしのぎ線32を越えるまでに相当する研磨面部分を円弧状に凹ませた曲面で形成される。
また差込路6に合わさる曲面部14aの姿勢は、姿勢変更機構20(本願の姿勢変更手段に相当)によって適宜に変えられるようにしてある。姿勢変更機構20には、例えば研磨材3の向き(傾斜角度)を差込路6に対して変更可能とする構造が用いられている。具体的には同姿勢変更機構20は、例えば図1〜図3に示されるように円盤状の台座16を、有底円筒形の研磨室5の底部に回動自在に嵌挿し、同台座16の下面に回動操作用のつまみ部21を設けて、使用者自身の操作で、研磨室5の中心となる、差込路6と研磨材13とが交差する点を中心として、研磨材3を回動できるようにした構造が用いられる。つまり、つまみ部21の操作で、台座16を回動させて研磨材3を回動変位すると、差込路6に対する曲面部14aの向き(姿勢)、すなわち研磨材3の傾斜角αが調整できる構造としてある。
またこの傾斜角の調整が容易に行える工夫も採用してある。これには、例えば図2および図3に示されるように研磨室5の内壁面の相対向する2つの地点にそれぞれ突起部23a,23bを設け、台座16の上面の突起部23a,23b間に、突起部23a,23bと当接可能なストッパ、ここでは半円形状のストッパ部材24を設けて、ストッパ部材24の各端部(2点)と突起部23a,23bとが当接する地点から、調整可能範囲の上限と下限とを規制し、この範囲内で傾斜角が変えられるようにし、この範囲内は、有底円筒部から台座16の側面へ向かって進退可能に螺挿された固定ねじ部材25で固定するという構造が用いられている。同構造により、研磨材3の傾斜角αが所定範囲内で自由に設定できるようにしている。ここでは、例えば研磨材3の傾斜角αは5°〜10°の範囲で自由に変えられる構造にしてある。
このように構成された刃物研ぎ器1を用いて、図1に示される刃物30の刃付部31、すなわち外側に膨らむ円弧を描く曲線形状の刃付部31を研ぐときは、まず、刃付部31形状に相当するV形の研磨形状と近くなるよう、研磨材3の向きを調整する。これは、図2中の矢印で示されるように固定ねじ部材25を緩め、つまみ部21を用いて、図2中の二点鎖線に示されるように台座16を回動操作して研磨材3の向きを変え、研磨材3を刃付部31の形状に相当する傾斜角αに調整して、再び固定ねじ部材25を締め付けることにより行われる。
これにより、差込路6の端から見たときの研磨面14の形状は(見かけ上)、変わる。すなわち、図5に示されるように刃物30の刃先を研磨するV形の研磨面14の研磨角をγとし、刃物30のしのぎ線32付近を研磨するしのぎ研磨角をβとし、同しのぎ線32に相当する領域をδとすると、研磨角γ、しのぎ研磨角β、領域δは、小傾斜角(例えば傾斜角5°)に調整したときには、図5(a)の研磨角γ1、研磨角β1、領域δ1に示されるように大きく調整され、大傾斜角(例えば傾斜角9°)に調整されたときは、図5(c)の研磨角γ3、研磨角β3、領域δ3に示されるように小さく調整され、中傾斜角(例えば傾斜角7°)に調整されたときには、図5(b)の研磨角γ2、研磨角β2、領域δ2に示されるように中程度に調整される。
この後、図1〜図3に示されるように刃物30の刃付部31を刃付部端から差込路6内に差し入れ、同差込路6をガイドとして、刃物30のブレード30a端を研磨材3に押し当てながら、前後方向に押し引きして刃付部31の両側を各研磨面14に当てると、刃物30の刃付部31は、研磨面14と摺れて研げる。
このとき、従来のように研磨面14が直線状の法面で形成されていると、図7に示されるように初期は刃付部31の先端(S1)は研げるものの、刃付部31のしのぎ線32付近(S2)まで研ぎ続けられると、刃付部31の両側の曲線形状が削がれ、しのぎ線32付近までが平坦状となり、曲線状の刃付部31が損なわれ、同刃付部31の曲線形状がもたらす性能(刃離れ性など)を失ってしまう。
本実施形態によると、法面がなす研磨面14は、法面方向に凹む曲面部14aが形成され、曲線状の刃付部31の曲線形状に沿う形状になっているから、図6に示されるように刃物30の刃先(S1)を研ぐ初期はもちろん、刃付部31のしのぎ線32付近(S3)まで研ぎ続けられても、刃先部31は、両側の曲線形状を保ちながら研げる。これにより、図7に示されるように刃付部31は、角の無い滑らかな曲線形状に仕上げられる。
それ故、曲面部14aの形成により、曲線状の刃付部31は、その刃付部31の形状をできるだけ損なわずに研ぐことができ、家庭ではこれまで再現できなかった曲線状の刃付部31が再現できる。しかも、差込路6に合わさる曲面部14aの姿勢は、姿勢変更機構20により調節可能(可変可能)にしてあるので、差込路6に対する研磨面14のV形形状の変化から、図5(a)〜(c)に示されるように好みの刃付角度で刃付部31を研ぐことができ、種々形状の曲線状の刃付部31を再現することができる。そのうえ、姿勢変更機構20には、研磨材3を、差込路6と研磨材3とが交差する点を中心に回転変位させて、曲面部14aの傾き姿勢を変える構造を採用したので、簡単な構造ですむ。
なお、本発明は一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば上述した一実施形態は、研磨材を差込路に対して回動可能とした姿勢変更機構を挙げたが、これに限らず、差込路側を研磨材に対して回動可能としても構わない。この場合、例えば差込路の有る研磨室は、ボディと独立した回動可能な有底円筒部から構成し、台座はボディに固定された構造として、差込路の有る研磨室だけを回動可能にすればよい。むろん、双方共、回動可能として、片側を回動変位させたり、双方を回動変位させて差込路に対する曲面の傾き姿勢を調整可能としてもよい。また姿勢変更機構は、他の構造でも構わない。
1 刃物研ぎ器
2 ボディ(本体)
3 研磨材
5 研磨室
6 差込路(通路)
12 裁頭円錐部
14 研磨面
14a 曲面部
16 台座
20 姿勢変更機構(姿勢変更手段)
21 つまみ部
25 固定ねじ部材
30 刃物
31 曲線状の刃付部

Claims (3)

  1. 研ぐべき刃物の刃付部が通る通路と、向き合う一対の法面を有する研磨材とを、前記通路と法面間とが斜めに交差するように配置して、一対の法面を研磨面として前記通路内を通る刃物の刃付部を研ぐ刃物研ぎ器であって、
    前記研磨材の研磨面は、法面方向に凹むように曲成する曲面部を有している
    ことを特徴とする刃物研ぎ器。
  2. さらに、前記通路に合わさる前記曲面部の姿勢を可変する姿勢変更手段を有することを特徴とする請求項1に記載の刃物研ぎ器。
  3. 前記姿勢変更手段は、前記研磨材および前記通路のうちの少なくとも一方を他方に対し交差する点を中心に回動変位を可能として、前記通路に対する前記曲面部の傾き姿勢を変える姿勢変更機構から構成されることを特徴とする請求項2に記載の刃物研ぎ器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102067935B1 (ko) * 2019-06-03 2020-01-17 한국 오바라 주식회사 플랫 헤드 팁 드레서

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