JP2011019424A - 自動複数条苗植機 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、作業者が機体の操縦操作に専念できるようにして作業負荷を軽減する自動複数条苗植機を提供することを課題とする。
【解決手段】苗供給カップ25を横長のループ状に移動する苗供給装置24の下部に苗供給カップ25から受け取った苗を畝Uに植え付ける苗植付け体5を左右複数配置した苗植付装置23を設け、前記苗供給装置24の上側に苗載台138から一株毎の苗を抜き取って苗供給カップ25に供給する苗取装置99を設けてなる自動複数条苗植機とする。
【選択図】図1
【解決手段】苗供給カップ25を横長のループ状に移動する苗供給装置24の下部に苗供給カップ25から受け取った苗を畝Uに植え付ける苗植付け体5を左右複数配置した苗植付装置23を設け、前記苗供給装置24の上側に苗載台138から一株毎の苗を抜き取って苗供給カップ25に供給する苗取装置99を設けてなる自動複数条苗植機とする。
【選択図】図1
Description
この発明は、苗の供給から畝への植え付けまでを自動で行う複数の苗植付け体を機体の左右に配置した自動複数条苗植機に関するものである。
複数条苗植機として、特開2008−54592号公報に二条植えの苗植機が記載されている。この苗植機は、上下動機構により所定の作動軌跡で上下動して圃場に苗を植付ける構成のくちばし状の苗植付け体を左右に各々設け、該左右各々の苗植付け体へ苗を供給する左右各々の苗供給装置を設け、前記苗供給装置は、苗を収容する複数の苗収容体となる苗供給カップと、該複数の苗供給カップを所定の配列ピッチでループ状に配置し順次苗植付け体の上方を通過するように周回移動させる移動機構と、該移動機構により苗収容体が苗植付け体の上方位置となる落下供給位置に移動すると苗収容体が収容する苗を上下動機構で上動した苗植付け体へ落下供給させる苗落下供給機構とを備え、苗植付け体を移動できる植付位置変更機構を設けた構成である。
上記背景技術の複数条苗植機は、苗供給装置への苗の供給は、機体に設けた座席に座った作業者が手作業で苗供給カップに一株ずつ苗を供給しながら植え付け走行を行うもので、作業者が機体の操縦操作と苗の供給作業を行わなければならず、重労働である。
そこで、本発明は、作業者が機体の操縦操作に専念できるようにして作業負荷を軽減する自動複数条苗植機を提供することを課題とする。
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に係る発明は、苗供給カップ25を横長のループ状に移動する苗供給装置24の下部に苗供給カップ25から受け取った苗を畝Uに植え付ける苗植付け体5を左右複数配置した苗植付装置23を設け、前記苗供給装置24の上側に苗載台138から一株毎の苗を抜き取って苗供給カップ25に供給する苗取装置99を設けてなる自動複数条苗植機とする。
すなわち、請求項1に係る発明は、苗供給カップ25を横長のループ状に移動する苗供給装置24の下部に苗供給カップ25から受け取った苗を畝Uに植え付ける苗植付け体5を左右複数配置した苗植付装置23を設け、前記苗供給装置24の上側に苗載台138から一株毎の苗を抜き取って苗供給カップ25に供給する苗取装置99を設けてなる自動複数条苗植機とする。
この構成で、苗載台138の苗が苗取装置99で横長のループ状に移動する苗供給カップ25に供給され、苗供給カップ25から左右複数配置した苗植付け体5に苗を供給して畝へ複数条で苗を畝Uに植え付ける。
上記の自動複数条苗植機によって、作業者は、植付作業を始める前に苗を苗載台138に載せて、畝上を走行させながら苗取装置99と苗供給装置24と苗植付装置23を駆動して植付作業を行うと、自動的に苗を畝Uに複数条で植え付けるために、作業者は機体の操縦に専念するだけで良く、作業が楽になる。
この発明の一実施形態の苗植機1を以下に説明する。尚、以下の説明では、操縦ハンドル2を配置した側を後とし、その反対側、即ちエンジン3を配置した側を前とする。そして、機体後部において機体前部側に向って立つ作業者の右手側を右とし、左手側を左とする。
苗植機1は、走行装置と操縦ハンドル2を備えた機体に昇降駆動する上下動機構4と連結して昇降動作する開閉可能なくちばし状の苗植付け体5を備え、走行装置は、転動自在に支持した左右一対の前輪6とエンジン3の動力が伝達されて駆動回転する左右一対の後輪7とを備えている。この前輪6及び後輪7を畝溝に案内して、機体を畝U上方で走行することができる。
エンジン3の後部にはミッションケース8を配置し、そのミッションケース8内にはエンジン3の出力軸が入り込んでおり、エンジン3の出力軸からミッションケース8内の伝動機構にエンジン動力が伝達される構成となっている。ミッションケース8の左右両側部にチェーン伝動ケース9を回動支点9aを中心に回動自在に取り付け、このチェーン伝動ケース9の回動支点9aにミッションケース8から左右両外側方に延出させた車輪駆動軸の先端が入り込んでチェーン伝動ケース9内の伝動機構に走行用の動力を伝達している。そして、走行用の動力はチェーン伝動ケース9内の伝動機構を介して機体後方側に伸びてその後端側方に突出する車軸10に伝動し、後輪7が駆動回転するようになっている。
左右水平用油圧式の伸縮作動可能なローリングシリンダ11が機体の左側に設けられ、該左右水平用ローリングシリンダ11のピストンロッド先端に後記の昇降用油圧シリンダ14に上下軸心周りに回動自在に設けた天秤杆12の左側端部が取り付けられている。また、天秤杆12の右側端部はロッド13に連結している。
機体中央部に設けられた昇降用油圧シリンダ14が後述する畝高さ検知センサ15の検出結果に基づいて、そのピストンロッド14aが機体後方に突出すると、ロッド13や左右水平制御用ローリングシリンダ11も後方に移動し、前記ロッド13とローリングシリンダ11にそれぞれ連結しているアーム16が機体側面視で後方に回動し、これに伴い左右のチェーン伝動ケース9が回動支点9aを中心に下方に回動して左右の後輪7が下降し、機体が上昇する。反対に、昇降用油圧シリンダ14のピストンロッド14aが機体前方に引っ込むと、左右の前記アーム16は前方に回動し、これに伴いチェーン伝動ケース9が回動支点9aを中心に上方に回動して左右の後輪7が上昇し、機体が下降する。
また、前記左右水平制御用ローリングシリンダ11が伸縮作動すると、左側のチェーン伝動ケース9のみを上下動させて左側の後輪7のみを昇降し、機体を左右に傾斜させる。この左右水平制御用ローリングシリンダ11は、左右水平に対する機体の左右傾斜を検出するセンサ(図示せず)の検出結果に基づいて機体を左右水平になるように作動する構成にしている。
一対の前輪6は、エンジン3の下方の左右中央位置から左右に延びる前輪支持フレーム17の左右両側部の下方に延びるアーム部分18の下端部側方に固定した車軸19に回転自在に取り付けている。
操縦ハンドル2は、ミッションケース8の後部に設ける連結フレーム75に前端部を固定した機体フレーム20の後端部に取り付けられている。機体フレーム20は、機体の左右中央に配置されて後方に延び、また、前後中間部から斜め後上方に延びている。操縦ハンドル2は、機体フレーム20の後端部から左右と後方に延びてその各後端部をグリップ部2a,2aとしている。操縦ハンドル2の左右のグリップ部2a,2aは、作業者がそのグリップ部2a,2aを楽に手で握れるように適宜高さに設定する。なお、図例ではグリップ部2a,2aを左右に分かれた構成としているが、操縦ハンドル2を左右に長いループ状にして左右の適宜部分をグリップ部2aとしても良い。
苗植付け体5作動用の上下動機構4は、ミッションケース8内から苗植付け体5を駆動させる動力を伝動軸21を介して伝動する伝動機構を内装する植付伝動ケース22に装着している。植付伝動ケース22内には上下動機構4を昇降駆動するための動力を伝達する伝動機構を内装している。
なお、植付伝動ケース22内の伝動機構には、上下動機構4及び左右一対の苗植付け体5をその昇降動最上位の位置で、又はその近傍位置で設定時間停止させる間欠駆動機構と、上下動機構4及び苗植付け体5の昇降動を停止させるクラッチ機構とを備えている。間欠駆動機構によって停止する時間は、該間欠駆動機構が備える変速機構によって調節され、この調節によって苗植付け体5による苗植付株間が変更調節されるようになっている。
また、苗植付け体5を備える苗植付装置23に苗を供給する苗供給装置24は、苗を上方から受け入れて内側に苗を収容する複数(計32個)の苗収容体となる苗供給カップ25と、該苗供給カップ25を苗植付け体5の上方を通過するように周回移動させる移動機構26と、苗植付け体5の上方位置で苗供給カップ25の底部を開放して内側に収容した苗を落下させて苗植付け体5に苗を供給する苗落下供給機構となる開放機構27とを備えている。
前記苗供給カップ25は、上下に開口する筒状体と該筒状体の下側の開口部を開閉する底蓋25aとを有し、互いにループ状に連結されている。前記移動機構26は、機体平面視で左右に長い長円形状のループ状の軌跡で周回動させる構成となっている。前記開放機構27は、苗供給カップ25の底蓋25aを苗植付け体5の上方位置で開放する構成である。
尚、この苗供給装置24は、左右に配置する二つの苗植付け体5に対して苗供給カップ25が一回りで周回移動して苗を供給する構成としている。
前記苗供給カップ25の外周に円筒外周部を形成し、該円筒外周部に外側から回動自在に係合する係合部(丸孔)を有して二つの苗供給カップ25を連結する連結体28を複数設け、該連結体28の係合部を苗供給カップ25の円筒外周部に回動自在に係合し該円筒外周部を回動軸として隣の苗供給カップ25が回動自在に連結する状態として複数の苗供給カップ25を互いに連結した構成としている。即ち、苗供給カップ25と連結体28とで無端チェーンのように連結した構成である。これにより、苗供給カップ25は、直線的に移動する部分でも円弧状に移動する部分でも隣接する苗供給カップ25との間隔が変わらないので、苗供給カップ25から苗植付け体5に苗を供給する個所で苗供給カップ25が苗植付け体5に対して位置ズレを生じにくくなり苗供給が適正に行われて適確な苗の移植ができる。
前記苗供給カップ25の外周に円筒外周部を形成し、該円筒外周部に外側から回動自在に係合する係合部(丸孔)を有して二つの苗供給カップ25を連結する連結体28を複数設け、該連結体28の係合部を苗供給カップ25の円筒外周部に回動自在に係合し該円筒外周部を回動軸として隣の苗供給カップ25が回動自在に連結する状態として複数の苗供給カップ25を互いに連結した構成としている。即ち、苗供給カップ25と連結体28とで無端チェーンのように連結した構成である。これにより、苗供給カップ25は、直線的に移動する部分でも円弧状に移動する部分でも隣接する苗供給カップ25との間隔が変わらないので、苗供給カップ25から苗植付け体5に苗を供給する個所で苗供給カップ25が苗植付け体5に対して位置ズレを生じにくくなり苗供給が適正に行われて適確な苗の移植ができる。
移動機構26は、無端チェーンのように互いに連結する苗供給カップ25を左右に設けた巻掛スプロケット29の外周の円弧状切欠部に係合させて巻き掛け、この左右の巻掛スプロケット29を植付伝動ケース22内から取り出した動力で駆動回転することにより、苗供給カップ25を機体平面視で左回りに周回動させる構成としている。巻掛スプロケット29を駆動回転可能に取付ける各々の回動軸30を植付伝動ケース22から左右に延びる支持フレームに回動可能に取付け、植付伝動ケース22上部から上方に突出させた出力軸から各々の駆動スプロケット33、チェーン34及び従動スプロケット35を介して該従動スプロケット35と一体回転する前記回動軸30に伝動する構成としている。
尚、従動スプロケット35と巻掛スプロケット29とは、ボルト36により結合され、両者が一体回転する構成となっている。従って、苗供給カップ25の周回移動経路には、左右各々の半円状の円弧状部分37と、該円弧状部分37につながる前後各々の直線状部分38とを備える。そして、苗供給カップ25が後側の直線状部分38において右方へ移動して左右の苗植付け体25の上方を通過するようにしており、該直線状部分38に苗を苗植付け体5へ落下供給する左右の落下供給位置39,40が設定されている。苗供給カップ25が周回する左右の回動軸30は、左右の後輪7より機体内側で、且つ、後輪7の車軸10位置より後側に配置している。また、苗植付け体5は、後輪7の車軸10位置より後側に配置している。
前記ボルト36は、巻掛スプロケット29に設けたその回転方向に長い円弧状長孔29aを通って従動スプロケット35の螺子孔に下側から螺合している。従って、前記ボルト36を弛めることにより、従動スプロケット35と巻掛スプロケット29との回転位相を、前記円弧状長孔29aの範囲内で変更して調節できる構成となっている。
尚、前記円弧状長孔29aによる調節範囲は、巻掛スプロケット29において苗供給カップ25の配列ピッチ分(後述する第一及び第二の苗供給カップ25b,25cの配列ピッチの2分の1分)に設定されている。この円弧状長孔29a及びボルト36等により、左右の落下供給位置39,40の変更に合わせて左右各々の苗植付け体5が上動したときに該苗植付け体5へ落下供給する苗を収容する苗供給カップ25が当該落下供給位置39,40に到達するように上下動機構4の作動に対する苗供給カップ25の周回位置を変更する。
複数(計32個)の苗供給カップ25は、専ら一方(左側)の落下供給位置39で落下供給する苗を収容する第一の苗供給カップ25bと、専ら他方(右側)の落下供給位置40で落下供給する苗を収容する第二の苗供給カップ25cとを、各別に各々計16個備え、第一の苗供給カップ25bと第二の苗供給カップ25cとが交互に連結された構成となっている。そして、一方の落下供給位置39に第一の苗供給カップ25bが位置するとき、他方の落下供給位置40に第二の苗供給カップ25cが位置するように設定している。
従って、前記第一及び第二の苗供給カップ25b,25cは、移動機構26によりループ状の一経路上で互いに同じ移動量で周回移動するから、移動機構26による周回移動により各々の落下供給位置39,40に同じタイミングで且つ同じ回数到達する構成となっている。
そして、左側の苗植付け体5へ落下供給する苗を収容する第一の苗供給カップ25bの底蓋25aには、周回方向に対して右側端(周回の外側端)に突起41を設けている。一方、右側の苗植付け体5へ落下供給する苗を収容する第二の苗供給カップ25cの底蓋25aには、周回方向に対して左側端(周回の内側端)に突起41を設けている。
開放機構27は、苗供給カップ25の周回軌跡下方で底蓋25aが下方に回動しないように底蓋25aに下方から当接して支持する支持体42を設け、この支持体42を苗植付け体5の上方位置には設けないようにすることで、苗植付け体5の上方位置(前記落下供給位置39,40)を苗供給カップ25が通過するとき、底蓋25aが支持体42による支持状態が解かれてその自重及び苗の重力により下方回動し、苗を下方に落下するべく苗供給カップ25の下部を開放する構成としている。尚、底蓋25aの回動支点は苗供給カップ25の周回下手側部分に設けられ、底蓋25aは、苗供給カップ25の周回上手側から開く構成となっている。
前記支持体42は、機体に固定された固定支持体42a,42b,42c,42dと、機体に対して位置変更できる移動支持体42e,42fとからなる。前記固定支持体42a,42b,42c,42dは、苗供給カップ25の周回軌跡における左右の円弧状部分37並びに前側の直線状部分38の全域にわたる主固定支持体42aと、後側の直線状部分38の一部に設けた第一、第二並びに第三の副固定支持体42b,42c,42dとを備える。これらの主固定支持体42a及び第一、第二並びに第三の副固定支持体42b,42c,42dは、棒材で構成されている。
前記主固定支持体42aは、底蓋25aの中央に当接するように苗供給カップ25の周回軌跡に沿って延設され、第一並びに第二の苗供給カップ25b,25cの底蓋25aを開かないように支持する。第一の副固定支持体42bは、第一の苗供給カップ25bの底蓋25aにおいて周回の外側端に設けた突起41に当接するように苗供給カップ25の周回軌跡に沿って直線状に設けられ、第一の苗供給カップ25bの底蓋25aを開かないように支持する。この第一の副固定支持体42bは、苗供給カップ25の周回において後側の直線状部分38の途中から第一の苗供給カップ25bの底蓋25aのみを閉じて支持してこの底蓋25aの支持を後続の主固定支持体42aに引き継ぐように、後側の直線状部分38の右寄りの位置で且つ主固定支持体42aの底蓋周回上手側に設けられている。
第二の副固定支持体42cは、第二の苗供給カップ25cの底蓋25aの周回の内側端に設けた突起41に当接するように苗供給カップ25の周回軌跡に沿って直線状に設けられ、第二の苗供給カップ25cの底蓋25aを開かないように支持する。この第二の副固定支持体42cは、苗供給カップ25の周回において主固定支持体42aの底蓋25aの支持に引き継いで第二の苗供給カップ25cの底蓋25aのみを支持するように、後側の直線状部分38の左寄りの位置で且つ主固定支持体42aの底蓋周回下手側に設けられている。
第三の副固定支持体42dは、底蓋25aの中央に当接する構成であり、苗供給カップ25の周回において後側の直線状部分38の途中から第一の苗供給カップ25bの底蓋25aを閉じるべく周回上手側ほど下位となる傾斜部分を備え、該傾斜部分で開いた第一の苗供給カップ25bの底蓋25aを上側へ案内しながら閉じる構成となっており、後側の直線状部分38の略中央の位置で且つ第一の副固定支持体42bの底蓋周回における始端部(左端部)と並行して設けられている。
尚、第三の副固定支持体42dの底蓋周回における終端(右端)は、第二の副固定支持体42cの底蓋周回における終端(右端)より底蓋周回における上手側(左側)に位置している。
また、主固定支持体42aの底蓋周回における始端部は、第二の苗供給カップ25cの底蓋25aを閉じるべく周回上手側ほど下位となる傾斜部分を備え、該傾斜部分で開いた第二の苗供給カップ25cの底蓋25aを上側へ案内しながら閉じる構成となっている。
尚、第一の副固定支持体42bは、右端を支持フレーム31から後側の直線状部分38の右端部に延びる第一支持部材43に固着して設けられている。また、第二の副固定支持体42cは、左端を支持フレーム31から後側の直線状部分38の左端部に延びる第二支持部材44に固着し、右端部を植付伝動ケース22から後方に延びる第三支持部材45に固着して設けられている。また、第三の副固定支持体42dは、前記第三支持部材45に固着して設けられている。尚、主固定支持体42aは、前記第一支持部材43及び第二支持部材44の上面に固着して設けられている。
前記移動支持体42e,42fは、後側の直線状部分38の一部に設けた第一移動支持体42eと第二移動支持体42fとからなる。尚、これらの第一移動支持体42e及び第二移動支持体42fは、板材で構成される。
前記第一移動支持体42eは、第一の苗供給カップ25bの底蓋25aにおいて周回の外側端に設けた突起41に当接するように苗供給カップ25の周回軌跡に沿って直線状に設けられ、第一の苗供給カップ25bの底蓋25aを開かないように支持する構成であり、苗供給カップ25の周回において主固定支持体42aの底蓋25aの支持に引き継いで第一の苗供給カップ25bの底蓋25aのみを支持するように、後側の直線状部分38の左寄りの位置で且つ主固定支持体42aの底蓋周回下手側に設けられている。
この第一移動支持体42eは、第二支持部材44に設けた左右方向に長い長孔46を貫通して設けた取付ボルト47により前記第二支持部材44に皿バネ47’を介して左右方向に移動自在に装着され、前記長孔46により左右方向の位置を変更でき、また、その位置で皿バネ47’の弾性力にて固定される構成となっている。
尚、前記取付ボルト47は、苗供給カップ25の周回域より外側(後側)に位置し、苗供給カップ25が邪魔にならない位置に設けている。尚、第一移動支持体42eと第二支持部材44に設けた左右方向に長い長孔46と取付ボルト47等により落下位置変更機構Bを構成している。
前記第二移動支持体42fは、第二の苗供給カップ25cの底蓋25aの周回の内側端に設けた突起41に当接するように苗供給カップ25の周回軌跡に沿う直線状部分を備え、第二の苗供給カップ25cの底蓋25aを開かないように支持する構成であり、苗供給カップ25の周回において第二の副固定支持体42cの底蓋25aの支持に引き継いで第二の苗供給カップ25cの底蓋25aを支持するように、後側の直線状部分38の右寄りの位置で且つ主固定支持体42aの底蓋周回上手側の端部(周回軌跡における右側の円弧状部分37の始端部)との間隔を空けて設けられている。
この第二移動支持体42fは、該第二移動支持体42fが備える左右方向に長い長孔48を貫通する取付ボルト49により前記第三支持部材42dに皿バネ49’を介して左右方向に移動自在に装着され、前記長孔48により左右方向の位置を変更でき、また、その位置で皿バネ49’の弾性力にて固定される構成となっている。
尚、第二移動支持体42fは、長孔48を設けた位置調整用部分と底蓋25aを支持する底蓋支持部分とで2又に分かれた平面視U字型の形状になっており、この位置調整用部分と底蓋支持部分との間に第二の副固定支持体42cを配置して、該第二の副固定支持体42cに引き継いで確実に底蓋25aを支持できる構成としている。
また、第二移動支持体42fの位置を長孔48により最も底蓋周回上手側の位置(左端位置)にしたとき、前記底蓋支持部分が第二の副固定支持体42cと第三の副固定支持体42dとの間に位置する構成となっており、これらの第二移動支持体42f及び第二並びに第三の副固定支持体42c,42dをコンパクトに配置している。尚、前記取付ボルト49は、苗供給カップ25の周回域の内側(前側)に位置し、苗供給カップ25が邪魔にならない位置に設けている。尚、第二移動支持体42fと第二移動支持体42fが備える左右方向に長い長孔48と取付ボルト49等により落下位置変更機構Bを構成している。
また、第一移動支持体42eと第二移動支持体42fの右端部(第一移動支持体42eまたは第二移動支持体42fにて底蓋25aの突起41を下方から支えることを解除して、苗供給カップ25bの底蓋25aが下方に開いて苗が苗植付け体5内に供給される部位)に、苗を苗植付け体5内に適切に供給する為の苗案内体を設けると、落下供給位置39,40で苗供給カップ25内の苗が苗植付け体5内に適切に供給されて、苗供給カップ25から苗植付け体5への苗供給ミスが防止されて欠株が防止されると共に、内苗植付け体5は苗を適正な姿勢で植付けることができ、苗の植付け姿勢が向上する。
尚、第一移動支持体42e及び第二移動支持体42fの位置を変更するための長孔46,48及び取付ボルト47,49は、各々左右に2個ずつ設けられ、第一移動支持体42e及び第二移動支持体42fを左右真直方向に移動できる構成としている。
また、第一移動支持体42e及び第二移動支持体42fの位置変更量は、前記長孔46,48により苗供給カップ25における配列ピッチ分に規制されており、この規制手段により後述する植付位置の変更で落下供給位置39,40を誤った位置に調節しないように構成している。
従って、第一の苗供給カップ25bが第一移動支持体42eの底蓋周回下手側の端部(右端部)で該第一の苗供給カップ25bの底蓋25aが支持されなくなる位置まで移動すると、第一の苗供給カップ25bの底蓋25aが開放される。すなわち、第一移動支持体42eの底蓋周回下手側の端部(右端部)が、第一(左側)の落下供給位置39となる。
また、第二の苗供給カップ25cが第二移動支持体42fの底蓋周回下手側の端部(右端部)で該第二の苗供給カップ25cの底蓋25aが支持されなくなる位置まで移動すると、第二の苗供給カップ25cの底蓋25aが開放される。すなわち、第二移動支持体42fの底蓋周回下手側の端部(右端部)が、第二(右側)の落下供給位置40となる。
尚、第二の副固定支持体42cにより、周回上手側の第一の落下供給位置39で第二の苗供給カップ25cの底蓋25aが開放しないようにする開放規制手段が構成されている。
よって、第一移動支持体42eを長孔46により最も周回下手側(右側)に位置させ、第二移動支持体42fを長孔48により最も周回上手側(左側)に位置させると、第一の落下供給位置39と第二の落下供給位置40との互いの間隔が最も狭まり、植付条間が最も狭い状態となる。このとき、左右の落下供給位置39,40の間隔は、苗供給カップ25における配列ピッチの3倍すなわち第一及び第二の苗供給カップ25b,25cにおける配列ピッチの1.5倍となる。
逆に、第一移動支持体42eを長孔46により最も周回上手側(左側)に位置させ、第二移動支持体42fを長孔48により最も周回下手側(右側)に位置させると、第一の落下供給位置39と第二の落下供給位置40との互いの間隔が最も広がり、植付条間が最も広い状態となる。このとき、左右の落下供給位置39,40の間隔は、苗供給カップ25における配列ピッチの5倍すなわち第一及び第二の苗供給カップ25b,25cにおける配列ピッチの2.5倍となる。
従って、各々の落下供給位置39,40は苗供給カップ25における配列ピッチ分だけ位置変更できる構成となっており、左右の落下供給位置39,40の互いの間隔が、第一及び第二の苗供給カップ25b,25cにおける配列ピッチの整数倍(1倍)(苗供給カップ25における配列ピッチの偶数倍(2倍))の距離分変化するようになっている。
苗植付装置23は、先端が下方に向かうくちばし状の苗植付け体5と、該苗植付け体5の下端部が圃場面より上方となる位置と圃場面より下方となる位置とに昇降するように苗植付け体5を上下動させる上下動機構4と、くちばし状の苗植付け体5の下端部が閉じて上方から苗を受け入れて内側に苗を収容可能する閉状態と苗植付け体5の下端部が左右に開いて内側に収容した苗を下方に放出可能する開状態とに苗植付け体5を開閉する開閉機構50を備えている。
この苗植機1は、苗植付け体5を左右に設定間隔で複数体並べて配備した複数条植の構成としている。本例では、苗植付け体5を左右に設定間隔で二体並べて配備した二条植えの構成としている。
二体の苗植付け体5は、植付伝動ケース22の左右両側部に設けた上下動機構4に一体づつ装着している。先端が下方に向いたくちばし状の苗植付け体5を左側苗植付け体5Lと右側苗植付け体5Rとで構成して左右に分割し、後述する開閉機構50により左側苗植付け体5Lと右側苗植付け体5Rとが左右方向に回動して下端部を開く構成となっている。
尚、左右の苗植付け体5は、上下動機構4及び開閉機構50により、同期して上下動して開閉し、圃場に並木状に苗を2条植えする構成となっている。
苗ガイド51は、苗植付け体5の上方に設けられ、苗供給装置24から供給された苗を苗植付け体5内に案内する筒状体であり、苗供給装置24から落下供給される苗を適確に苗植付け体5内に供給することができる。この苗ガイド51の上端開口部の幅L1は、苗供給装置24の苗供給カップ25のピッチP1の2倍よりも広い幅(即ち、並んだ2個の苗供給カップ25の底の両端部の間隔L2よりも広い幅)に構成している。
苗ガイド51は、苗植付け体5の上方に設けられ、苗供給装置24から供給された苗を苗植付け体5内に案内する筒状体であり、苗供給装置24から落下供給される苗を適確に苗植付け体5内に供給することができる。この苗ガイド51の上端開口部の幅L1は、苗供給装置24の苗供給カップ25のピッチP1の2倍よりも広い幅(即ち、並んだ2個の苗供給カップ25の底の両端部の間隔L2よりも広い幅)に構成している。
苗植付け体5の上下動機構4は、植付伝動ケース22の左右両側部に設けている。具体的には、植付伝動ケース22の左右側方に突出させた軸に前部を上下回動自在に装着し後部を苗植付け体5に連結した上側と下側の昇降リンク52,53と、植付伝動ケース22の側部から突出させた駆動回転する駆動軸54と、該駆動軸54に一体回転するように取付けた駆動アーム55と、該駆動アーム55の回転外周側端部と前記上側の昇降リンク52とに回動自在に連結する連動アーム56とで構成している。そして、上側と下側の昇降リンク52,53の各後端部(回動先端部)を連結部材57に回動自在に取付けて連結している。苗植付け体5は、前記連結部材57に取り付けられている。
従って、駆動軸54の回転により駆動アーム55が駆動回転すると、昇降リンク52,53が上下動して、左右の苗植付け体5が上下動する。この上下動の上昇位置では苗植付け体5の下端部が圃場面より上方に位置し、下降位置では苗植付け体5の下端部が圃場面より下方に位置する。
また、上側の昇降リンク52の回動支点軸58は、植付伝動ケース22から突出して回転駆動する植付出力軸59の先端部に該植付出力軸59の中心軸心より偏心させた位置に設けられ、該植付出力軸59の回転によって植付出力軸59の軸芯を中心として偏心量(回動支点軸58と植付出力軸59の軸芯との間隔)を半径として回転しながら移動する構成とし、上側の昇降リンク52の上下動中に回動支点軸58が前後に移動することにより、苗植付け体5をその昇降動中に前後に傾け、苗植付け体5を側面視ループ状の作動軌跡で上下動させる。
次に、苗植付け体5の開閉機構50について説明する。左側苗植付け体5Lの上部に設けた左側開閉用アーム部60の先端部に開閉用ケーブル61のインナーワイヤ61aの端部を連結し、右側苗植付け体5Rの上部に設けた右側開閉用アーム部62の先端部に開閉用ケーブル61のアウターケーブル61bの端部を連結し、下側の昇降リンク53の基部を枢着している回動支点軸63に回動自在に取付けた作動アーム64を設け、この作動アーム64の先端部に前記開閉用ケーブル61のインナーワイヤ61aの他端を連結し、機体側に開閉用ケーブル61のアウターケーブル61bの他端を固定して取り付けている。
尚、図4は左側の苗植付装置23を示すものであり、右側の苗植付装置23においては、左側の苗植付装置23と左右対称であるので、左側開閉用アーム部の先端部に開閉用ケーブルのアウターケーブルの端部を連結し、右側開閉用アーム部の先端部に開閉用ケーブルのインナーワイヤの端部を連結した構成となっている。
そして、作動アーム64が、上側の昇降リンク52の基部を枢着している回動支点軸58を回転移動させる植付出力軸59と一体回転するよう取付けたカムの作用を受けて、設定したタイミングで前側に回動する構成としている。これにより、駆動軸54の駆動回転により苗植付け体5が上下動して下降下端位置に達すると、カムの作用位置の変化により作動アーム64が前側に回動し、開閉用ケーブル61のアウターケーブル61bに対してインナーワイヤ61aが右側に引かれて左側開閉用アーム部60と右側開閉用アーム部62とが互いに近づくように回動し、右側苗植付け体5Rが右方に回動し、これに連動して左側苗植付け体5Lが左方に回動して、苗植付け体5の下部側が左右に開いて下方に開放状態となる。
そして、苗植付け体5が上昇してカムの作用位置の変化により作動アーム64が苗植付け体5に対して元の位置(後側)に回動して開閉用ケーブル61のインナーワイヤ61aが弛められ、左右に開いた苗植付け体5の下部が閉じる。
このように、苗植付け体5の開閉を開閉用ケーブル61で行う構成としたので、従来のロッドあるいはリンクによる開閉機構と比較して、開閉用ケーブル61の連結の自由度が高いため、前後に作動する作動アーム64により左側苗植付け体5L及び右側苗植付け体5Rを異なる方向(左右方向)に回動させることができると共に、作動アーム64の少量の作動量で苗植付け体5の所望の開閉量を得る構成とすることができる。尚、左側苗植付け体5Lと右側苗植付け体5Rとは、スプリング65により苗植付け体5の下部が閉じる側へ回動付勢されている。
上下動機構4の上下の昇降リンク52,53における各々の回動先端部(後端部)は、上下各々の連結軸66,67を介して連結部材57に連結されている。前記連結部材57は、側面視三角形状のプレート68を左右に備え、この左右のプレート68で上下の昇降リンク52,53の先端部を挟んだ構成となっており、後部には左右のプレート68にまたがる左右方向のボス69を設けている。
尚、側面視で前記プレート68の三角形状の各頂点付近に前記連結軸66,67及びボス69を配置しており、上下の連結軸66,67よりボス69を後側に配置しているので、ボス69に対して後述の位置調節軸70をスライドさせるときに上下の連結軸66,67や上下の昇降リンク52,53が邪魔にならないようにしている。
また、左右のプレート68は略正三角形状であり、上下の連結軸66,67部分を上下逆にして連結部材57を取り付けてもいいように構成している。前記ボス69のボス孔は、六角形状(多角形状)になっている。一方、苗植付け体5の基部には、左右方向に延びる六角形状(多角形状)の位置調節軸70を固着して設けている。従って、前記ボス69に位置調節軸70が挿入されて連結部材57に苗植付け体5が支持され、ボス69に対して位置調節軸70を摺動させて左右方向に移動させることにより、苗植付け体5の左右位置を変更できる構成となっている。尚、ボス69と位置調節軸70とセットボルト71等にて植付位置変更機構Aが構成される。
この苗植付け体5の左右位置の変更は、落下供給位置39,40の変更に合わせて該落下供給位置39,40の下方に苗植付け体5が位置するよう苗供給カップ25における配列ピッチ分の距離を変更できるように、位置調節軸70の長さが設定されている。すなわち、左右の苗植付け体5の互いの間隔を第一及び第二の苗供給カップ25b,25cにおける配列ピッチの整数倍(1倍)分変化させることができ、ボス69及び位置調節軸70等により苗植付け体5を移動できる植付位置変更機構が構成されている。
尚、位置調節軸70は、ボス69に設けたセットボルト71によりボス69に対して左右移動しないように固定でき、左右に移動させるときは前記セットボルト71を弛めて移動させる構成となっている。このセットボルト71は、ボス69及び位置調節軸70の後側に設けられ、後側から昇降リンク52,53が邪魔にならずに容易に締付又は弛緩できる。
また、位置調節軸70の断面の六角形状(多角形状)の対向する頂点が上下に位置するようにしており、上下方向の曲げに対する断面係数が向上するので、この位置調節軸70で苗植付け体5を片持ち支持するのに必要な強度を得ることができる。
また、位置調節軸70の適宜位置の外周には苗植付け体5の左右位置の目安となる溝72を5箇所設け、該溝72をボス69の端に揃えることにより500mmの条間と550mmの条間と600mmの条間と650mmの条間と700mmの条間に苗植付け体5の左右位置に調節できるようにしており、苗植付け体5の位置変更を容易に行える構成としている。
そして、上下動機構4により苗植付け体5の上下動が一周期動作する間に、第一及び第二の苗供給カップ25b,25cは各々における配列ピッチ分(一列状の苗供給カップ25の2個分:隣接するカップ25の中心間の距離であるピッチP1が80mmにしているので、160mm)周回移動する。
そして、例えば、図5と図6に示す500mmの条間に設定した時は、落下供給位置39,40で苗供給カップ25の底蓋25aが開くタイミングを苗植付け体5が苗供給カップ25の直下まで最上昇したときとなるように設定している。この時、左側の落下供給位置39を決定する第一移動支持体42eは,条間500mmと刻印した位置に設定し、右側の落下供給位置40を決定する第二移動支持体42fも,条間500mmと刻印した位置に設定する。
これにより、苗供給カップ25が二つの苗植付け体5の上方を直列的に通過しながら二つの苗植付け体5に対して苗供給漏れが生じることなく同時に苗を供給でき、且つ、二つの苗植付け体5の上方を通過した後に苗が供給されなかった苗供給カップ25が生じないよう余すことなく二つの苗植付け体5に対して苗を供給できるものとなり、苗供給作業が余裕をもって行え、且つ、二つの苗植付け体5に対して確実に苗を供給できる。
この時、左側の苗植付け体5に対する苗供給カップ25の底蓋25aは苗植付け体5の苗ガイド51の上端開口部の幅L1の中央位置で開き、適正な苗の供給と植付けが行なえる。右側の苗植付け体5に対する苗供給カップ25の底蓋25aは苗植付け体5の苗ガイド51の上端開口部の幅L1の中央位置よりも少し手前の位置で開くが、苗ガイド51の上端開口部の幅L1は苗供給装置24の苗供給カップ25のピッチP1の2倍よりも広い幅(即ち、並んだ2個の苗供給カップ25の底の両端部の間隔L2よりも広い幅)に構成しているので、適正な苗の供給と植付けが行なえる。
次に、図7と図8に示す550mmの条間に設定した時は、落下供給位置39,40で苗供給カップ25の底蓋25aが開くタイミングを苗植付け体5が苗供給カップ25の直下まで最上昇したときとなるように設定している。この時、左側の落下供給位置39を決定する第一移動支持体42eは,条間550mmと刻印した位置に設定し、右側の落下供給位置40を決定する第二移動支持体42fも,条間550mmと刻印した位置に設定する。これにより、苗供給カップ25が二つの苗植付け体5の上方を直列的に通過しながら二つの苗植付け体5に対して苗供給漏れが生じることなく同時に苗を供給でき、且つ、二つの苗植付け体5の上方を通過した後に苗が供給されなかった苗供給カップ25が生じないよう余すことなく二つの苗植付け体5に対して苗を供給できるものとなり、苗供給作業が余裕をもって行え、且つ、二つの苗植付け体5に対して確実に苗を供給できる。
この時、左側の苗植付け体5に対する苗供給カップ25の底蓋25aは苗植付け体5の苗ガイド51の上端開口部の幅L1の中央位置から少し過ぎた位置で開くが、苗ガイド51の上端開口部の幅L1は苗供給装置24の苗供給カップ25のピッチP1の2倍よりも広い幅(即ち、並んだ2個の苗供給カップ25の底の両端部の間隔L2よりも広い幅)に構成しているので、適正な苗の供給と植付けが行なえる。右側の苗植付け体5に対する苗供給カップ25の底蓋25aは苗植付け体5の苗ガイド51の上端開口部の幅L1の中央位置よりも少し手前の位置で開くが、苗ガイド51の上端開口部の幅L1は苗供給装置24の苗供給カップ25のピッチP1の2倍よりも広い幅(即ち、並んだ2個の苗供給カップ25の底の両端部の間隔L2よりも広い幅)に構成しているので、適正な苗の供給と植付けが行なえる。
次に、図9と図10に示す600mmの条間に設定した時は、落下供給位置39,40で苗供給カップ25の底蓋25aが開くタイミングを苗植付け体5が苗供給カップ25の直下まで最上昇したときとなるように設定している。この時、左側の落下供給位置39を決定する第一移動支持体42eは,条間600mmと刻印した位置に設定し、右側の落下供給位置40を決定する第二移動支持体42fも,条間600mmと刻印した位置に設定する。これにより、苗供給カップ25が二つの苗植付け体5の上方を直列的に通過しながら二つの苗植付け体5に対して苗供給漏れが生じることなく同時に苗を供給でき、且つ、二つの苗植付け体5の上方を通過した後に苗が供給されなかった苗供給カップ25が生じないよう余すことなく二つの苗植付け体5に対して苗を供給できるものとなり、苗供給作業が余裕をもって行え、且つ、二つの苗植付け体5に対して確実に苗を供給できる。
この時、左側の苗植付け体5に対する苗供給カップ25の底蓋25aは苗植付け体5の苗ガイド51の上端開口部の幅L1の中央位置よりも少し手前の位置で開くが、苗ガイド51の上端開口部の幅L1は苗供給装置24の苗供給カップ25のピッチP1の2倍よりも広い幅(即ち、並んだ2個の苗供給カップ25の底の両端部の間隔L2よりも広い幅)に構成しているので、適正な苗の供給と植付けが行なえる。右側の苗植付け体5に対する苗供給カップ25の底蓋25aは苗植付け体5の苗ガイド51の上端開口部の幅L1の中央位置で開き、適正な苗の供給と植付けが行なえる。
次に、図11と図12に示す650mmの条間に設定した時は、落下供給位置39,40で苗供給カップ25の底蓋25aが開くタイミングを苗植付け体5が苗供給カップ25の直下まで最上昇したときとなるように設定している。この時、左側の落下供給位置39を決定する第一移動支持体42eは,条間650mmと刻印した位置に設定し、右側の落下供給位置40を決定する第二移動支持体42fも,条間650mmと刻印した位置に設定する。これにより、苗供給カップ25が二つの苗植付け体5の上方を直列的に通過しながら二つの苗植付け体5に対して苗供給漏れが生じることなく同時に苗を供給でき、且つ、二つの苗植付け体5の上方を通過した後に苗が供給されなかった苗供給カップ25が生じないよう余すことなく二つの苗植付け体5に対して苗を供給できるものとなり、苗供給作業が余裕をもって行え、且つ、二つの苗植付け体5に対して確実に苗を供給できる。
この時、左側の苗植付け体5に対する苗供給カップ25の底蓋25aは苗植付け体5の苗ガイド51の上端開口部の幅L1の中央位置で開き、適正な苗の供給と植付けが行なえる。右側の苗植付け体5に対する苗供給カップ25の底蓋25aは苗植付け体5の苗ガイド51の上端開口部の幅L1の中央位置よりも少し手前の位置で開くが、苗ガイド51の上端開口部の幅L1は苗供給装置24の苗供給カップ25のピッチP1の2倍よりも広い幅(即ち、並んだ2個の苗供給カップ25の底の両端部の間隔L2よりも広い幅)に構成しているので、適正な苗の供給と植付けが行なえる。
次に、図13と図14に示す700mmの条間に設定した時は、落下供給位置39,40で苗供給カップ25の底蓋25aが開くタイミングを苗植付け体5が苗供給カップ25の直下まで最上昇したときとなるように設定している。この時、左側の落下供給位置39を決定する第一移動支持体42eは,条間700mmと刻印した位置に設定し、右側の落下供給位置40を決定する第二移動支持体42fも,条間700mmと刻印した位置に設定する。これにより、苗供給カップ25が二つの苗植付け体5の上方を直列的に通過しながら二つの苗植付け体5に対して苗供給漏れが生じることなく同時に苗を供給でき、且つ、二つの苗植付け体5の上方を通過した後に苗が供給されなかった苗供給カップ25が生じないよう余すことなく二つの苗植付け体5に対して苗を供給できるものとなり、苗供給作業が余裕をもって行え、且つ、二つの苗植付け体5に対して確実に苗を供給できる。
この時、左側の苗植付け体5に対する苗供給カップ25の底蓋25aは苗植付け体5の苗ガイド51の上端開口部の幅L1の中央位置から少し過ぎた位置で開くが、苗ガイド51の上端開口部の幅L1は苗供給装置24の苗供給カップ25のピッチP1の2倍よりも広い幅(即ち、並んだ2個の苗供給カップ25の底の両端部の間隔L2よりも広い幅)に構成しているので、適正な苗の供給と植付けが行なえる。右側の苗植付け体5に対する苗供給カップ25の底蓋25aは苗植付け体5の苗ガイド51の上端開口部の幅L1の中央位置よりも少し手前の位置で開くが、苗ガイド51の上端開口部の幅L1は苗供給装置24の苗供給カップ25のピッチP1の2倍よりも広い幅(即ち、並んだ2個の苗供給カップ25の底の両端部の間隔L2よりも広い幅)に構成しているので、適正な苗の供給と植付けが行なえる。
このように植付条間を変更しても、苗ガイド51の上端開口部の幅L1は苗供給装置24の苗供給カップ25のピッチP1の2倍よりも広い幅(即ち、並んだ2個の苗供給カップ25の底の両端部の間隔L2よりも広い幅)に構成しているので、苗供給装置24の苗供給カップ25から苗植付け体5への苗の供給を適正に行え、苗の植付精度を維持できる。
また、苗植付け体5の左右方向移動と落下供給位置39,40の変更とにより、簡単に植付条間を変更できる。特に、植付条間を変更しても、左右の落下供給位置39,40の変更を第一移動支持体42e及び第二移動支持体42fの位置変更という簡単な構成で行え、更に周回タイミング変更機構による苗収容体25の周回位置(位相)の変更を従動スプロケット35に対する巻掛スプロケット29の回転位相の変更という簡単な構成でチェーン34及び苗供給カップ25の巻回を外さずに行え、植付条間の変更が容易になる。尚、苗植付け体5及び鎮圧輪73の位置変更は、位置調節軸70及び支持枠76の可動部分をスライドさせるだけなので、容易に行える。
また、植付けた苗の周辺に覆土しながら苗の周辺の土壌を鎮圧する左右の鎮圧輪73,73は、図面に示すように、左右の苗植付け体5のすぐ後ろ側にそれぞれ配置して設け、畝の上に植終わった苗の根元を左右両側から鎮圧して根つきを促進する。機体フレーム20に横向きに設けたロック軸74aに上下に挿し通したロット74bの下部に軸架した構成としている。そして、前記ロック軸74aは、下部に鎮圧輪73を有する2本のロット74bを上下に貫通させているが、上下に自由に移動(摺動)できる状態と鎮圧輪73を上動させて収納した位置に固定する状態とに切替できる構成にしている。尚、左右の鎮圧輪73,73は、機体フレーム20に前端部が回動自在に支持された支持枠76に遊転自在に装着されている。
即ち、図1の実線の状態で、左右ロット74b,74bは自由にロック軸74aの貫通孔内を上下移動できるので、左右の鎮圧輪73,73は上下に自由に移動する。そして、左右ロット74b,74bには、その中途部に切り溝(軸径を細くした部位)74c,74cを設け、左右ロット74b,74bの上端部に握り部74d,74dを設けている。
従って、作業者が握り部74dを握ってロット74bを上方に引き上げると、ロット74bはロック軸74aの貫通孔内を上方に移動して、鎮圧輪73は上方に移動し収納位置になる。その時、ロット74bの切り溝74cをロック軸74aの貫通孔の上端部に引っ掛けることによって、ロット74bは上方位置で係止されて下方に落下しないように固定された状態となり、鎮圧輪73を機体旋回時等に上方に収納することができる。
尚、機体旋回時等には、作業者は左右ロット74b,74b両方共上方に引き上げて、左右の鎮圧輪73,73を上方に収納すると、機体後方を下げて左右前輪6,6を圃場面から浮かせて旋回することができ、旋回が容易に行なえる。また、左右ロット74b,74bを共に上方に引き上げる操作部材を設けて、該操作部材にて左右の鎮圧輪73,73を一緒に上方に収納できる構成とすれば、更に、旋回時の作業性が良くなる。
左右の前輪6の間となる機体の前端部には畝Uの上面に接地して該畝Uの終端を検出する畝終端センサ86を設け、該畝終端センサ86は機体の前進により畝のないところに到達して畝上面を感知しなくなることにより畝の終端に到達したことを検出する構成となっている。この畝終端センサ86による畝の終端の検出に基づいて、主クラッチを自動的に切って左右の後輪7の駆動と苗植付装置23並びに苗供給装置24の駆動を停止し、機体を停止させると共に、警報(例えばブザー等の警音)を出して作業者に告知する。これにより、畝の終端の位置を気にせずに機体の操縦を集中して行える。
前記畝終端センサ86は、機体の左右中央(左右の車輪6,7のトレッド)に対して右寄りの位置に配置され、ローリングシリンダ11による左側の後輪7の上下動に伴う上下動が小さいので、適確に且つ安定して畝の上面を検出することができる。
また、畝終端センサ86は、機体の対地高さを制御するための畝高さ検知センサ15と苗植付け体5の苗植付位置とを避けた左右位置(右側の畝高さ検知センサ15及び苗植付位置より左側)に設けているので、苗植付位置の土壌を荒らさず、植付精度を低下させないようにしている。
また、操縦ハンドル2の近くには、左右の後輪7と苗植付装置23並びに苗供給装置24の駆動を手動で入り切りする主クラッチレバー87と、苗植付装置28並びに苗供給装置32の駆動のみを手動で入り切りする植付操作レバー88とを備えている。尚、前記植付操作レバー88により、昇降用油圧シリンダ14を作動させて手動で機体を昇降操作することもできる。
そして、この植付操作レバー88の操作位置を検出するセンサ(検出手段)を設け、該植付操作レバー88により苗植付装置23並びに苗供給装置24が駆動状態に操作されているときだけ、前述の畝終端センサ86による機体の自動停止制御及び警報が作動する構成としている。これにより、植付作業時のみ機体の自動停止制御及び警報を作動させることができ、移動走行時や畝終端での機体旋回時に、畝終端センサ86が畝上面を検出しないことにより不必要に機体が停止するようなことを防止でき、操作性が向上する。
また、畝終端センサ56による畝終端の検出で、警報が先に作動し、その所定時間後(数秒後)に機体が自動停止する構成とすることができる。尚、機体の自動停止は、エンジン3を停止させることにより行ってもよい。
また、植付操作レバー88を操作して機体を上昇させて畦際で旋回する際に、畝終端センサ86を上動させて収納する構成とすると、畝終端センサ86が旋回時の邪魔にならず旋回が容易に行なえる。
畝終端センサ86は、機体に基部を回動自在に枢支した回動アーム86aの下端に回転ローラ86bを回転自在に設けた構成になっている。そして、畝終端センサ86(回転ローラ86b)が必要以上に下方に回動しないように下方回動規制杆を回動アーム86aの下方位置に設けてあり、この下方回動規制杆と植付操作レバー88とを操作ワイヤにて連携して、機体を上昇させるべく植付操作レバー88を操作した時に操作ワイヤを介して下方回動規制杆を上動させて回動アーム86aの下方に接当させて、回動アーム86aを収納位置まで上方回動させる構成としている。このように、畝終端センサ86(回転ローラ86b)が必要以上に下方に回動しないように設けた下方回動規制杆を畝終端センサ86を収納位置に変更する部材に兼用することにより、機体構成が簡潔となり、安価に構成できる。
尚、上述は2条植えの構成について説明したが、3条以上の構成に応用してもよい。
また、上述は複数条に千鳥植えする構成について説明したが、例えば左右の苗植付け体の作動タイミングを同じにした構成等の並木植えする構成に応用してもよい。
また、上述は複数条に千鳥植えする構成について説明したが、例えば左右の苗植付け体の作動タイミングを同じにした構成等の並木植えする構成に応用してもよい。
次に苗供給装置24に苗を自動的に供給する苗取装置99を説明する。
前記連結フレーム75の上面に走行部のミッションケース8から伝動される植付部ミッションケース90の下部が固着されている。また、植付部ミッションケース90の上部に基部を固着したフレーム93に、育苗トレイが載せられる予備苗載台95が取り付けられている。
前記連結フレーム75の上面に走行部のミッションケース8から伝動される植付部ミッションケース90の下部が固着されている。また、植付部ミッションケース90の上部に基部を固着したフレーム93に、育苗トレイが載せられる予備苗載台95が取り付けられている。
図15に示すように、側面視において、植付部ミッションケース90は連結フレーム13から後方上向きに設けられ、該植付部ミッションケース90の入力軸90aは該植付部ミッションケース90の下端部から前方に突出しており、これを走行部ミッションケース8のPTO取出部8aに挿入することにより、該PTO取出部8a内の走行部側の軸に伝動連結するようになっている。また、植付部ミッションケース90は、前記連結フレーム13にボルト94・・・によって着脱自在に取り付けられている。このため、ボルト94・・・を外し、PTO取出部8aから入力軸31aを抜くことにより、走行部1aから苗植付装置23ごと取り外せることができ、苗植付装置23のメンテナンスが容易に行える。
苗載置装置220は、機体フレーム20の上方後方側に配置されており複数個のソイルブロック苗Sを縦方向と横方向とに多数収容した苗トレイTを後側が高くなるように傾斜して載置支持すると共に、縦及び横方向に間欠移動する苗トレイ移動装置96と、この苗トレイ移動装置96の前方側に配置されていて苗取出爪97によって前記苗トレイTから苗を一つずつ取出して苗植付具98へと搬送する苗取装置99とから構成されている。
尚、苗トレイTは、薄肉に形成されて可撓性を有するプラスチック製で、縦方向及び横方向に所定のピッチで碁盤目状に配列された多数のポット部Pを有し、ポット部Pの開口縁部が互に平面状に連結されて成型されている。そして、ポット部Pに充填した床土に播種し育苗することで、ソイルブロック苗Sが育成されている。
苗取装置99は、前記苗取出爪97を具備すると共に、この苗取出爪97を駆動させる爪駆動機構100を有する。苗取出爪97は左右一対の先端が尖った丸棒材で構成されており、先端側ほど相互に近接するように設けられている。爪駆動機構100は、苗取出爪97を苗トレイTと苗植付具98との間で苗取出爪97を姿勢変更しながら往復駆動させるもので、一対の苗取出爪97が取付けられる爪支持体101と、一対の苗取出爪97の進退を案内する爪案内体102と、前記爪支持体101及び爪案内体102をそれぞれ長手方向往復動自在に支持する支持具103とを具備している。
この爪駆動機構100は、植付部ミッションケース90の上端部に取付けられた伝動ケース211に取付支持されている。この伝動ケース211は、左右両側に突出する入力軸105と右側に突出する出力軸106とを備えており、入力軸105に植付部ミッションケース90からエンジン3からの動力が伝達される。そして、前記出力軸106は、歯車伝動機構を介して入力軸105に連動連結されており、この出力軸106によって苗トレイ移動装置96が駆動される。
前記入力軸105の伝動ケース211の左側に突出した先端にはクランク107が設けられ、このクランク107にクランクピン108が側方に突設され、また、入力軸105には、クランク107と同軸心で駆動カム109が設けられている。伝動ケース211の左側下部には、揺動アーム110の下部が揺動軸111を介して左右軸廻りに回動自在に枢結されており、この揺動アーム110の中途部には上下方向(アーム長手方向)に延びる溝カム112が形成され、この溝カム112には、クランク107のクランクピン108に外嵌されたローラ113が挿通係合されている。
揺動アーム110の上部には支持具103がピン114を介して枢結され、この支持具103は、パイプ製の爪支持体101を軸方向移動自在に挿通案内する筒部103aを備えており、前記爪支持体101が苗トレイTに向かって出退可能とされている。また、この爪支持体101の先端部に、ポット部P内の苗Sのブロック土に斜め方向から突き刺される前記一対の苗取出爪97が取付けられている。
また、伝動ケース211の上面には板状の支持部材214がボルトにより取付固定され、支持具103にはブラケット216を介して遊転自在にローラ215が取付けられ、このローラ215は、支持部材214にピン115を介して揺動自在に取付けられた案内板116に形成されたカム溝117に係合されている。前記案内板116は下方への突出腕の先端に転動ローラ118を有し、この転動ローラ118は駆動カム109上に当接されていて、駆動カム109の図5で反時計方向の回転により案内板116をピン115を中心として揺動可能にしている。また、案内板116は、支持部材214との間に介装されたスプリング119によって、ローラ71が駆動カム109に押し付けられる方向に付勢されている。
爪支持体101の基端部に設けた基体73と、爪支持体101を内嵌保持する支持具103の筒部103aとの間には、爪支持体101を後退させる方向に付勢するコイルスプリング121が介装されており、爪支持体101の前端部には爪取付具122が嵌合固定されている。この爪取付具122に一対の苗取出爪97の基部がそれぞれ軸123を介して枢支されており、一対の苗取出爪97は爪取付具122に対して先端が遠近移動するように揺動可能になっている。
支持具103の下端部には、押出リンク124がピン125を介して回動自在に枢結されている。この押出リンク124の先端部には長溝126が形成され、爪取付具122の突出腕に設けたピン127と係合されている。押出リンク124には、クランク107のクランクピン108と当接可能な略円弧状のカム板128が設けられている。前記爪支持体101と基体73及び爪取付具122には、前記爪案内体102が長手方向摺動自在に挿入され、該爪案内体102は丸棒等で形成されていて、その前端に苗取出爪97を挿通案内する案内孔を備えた案内部129が設けられ、後端に側面視L字状の作動部材130が装着され、中途部に止め具131が固着され、この止め具131と基体73との間にコイルスプリング132が圧縮状に嵌装されている。
前記支持具103には作動片133が枢支され、スプリングによって図17で時計方向に付勢されており、この作動片133は1本の足と両腕とを有する略T字形状であり、一方の腕にはロック部133aが、他方の腕には解除部133bが、足には押動部133cが形成されている。前記爪案内体102に固着の作動部材130は爪案内体102と平行な部分を有し、この平行部分は支持具103によって回り止め状態で摺動が案内されており、その摺動面に突出した前記作動片133のロック部133aと係合して、爪案内体102の突出方向の移動が規制されている。
前記爪支持体101の後端の基体73にはロックアーム135が枢支されており、このロックアーム135はスプリングによって図17で時計方向に付勢されており、先端部に支持具103の係合部136と係合可能な鉤部137が形成されている。前記構成において、図5に示す状態から、入力軸105が反時計方向に回転すると、クランク107が同方向回転してクランクピン108に嵌合されたローラ113がカム板128を押動して押出リンク124が苗トレイT側へと揺動され、これによって、図17に示すように、支持具103に対して爪取付具122及び爪支持体101が苗トレイT側へ向けて押動され、コイルスプリング121,85を圧縮する。これにより、苗取出爪97は突出して苗Sのブロック土を突き刺し、かつ爪支持体101が後退するための復元力が保有されることになる。
尚、苗取出爪97が突出して苗Sのブロック土を突き刺す際にあっては、苗取出爪97が案内部129の案内孔に規制されて、左右の苗取出爪97の先端間距離が狭められながら該苗取出爪97がブロック土に突き刺されるように構成されている。また、爪支持体101は突出した状態でロックアーム135の鉤部137が支持具103の係合部136と係合することによりその状態が保持され、揺動アーム110及び案内板116は揺動しない。
この状態から、さらに入力軸105が反時計方向に回転すると、ローラ113が揺動アーム110の溝カム112内を摺動することで揺動アーム110が揺動軸111廻りに苗トレイTから離反する方向に揺動して、爪支持体101,爪案内体102及び支持具103と共に苗取出爪97が苗トレイTに対して後退し、苗Sのブロック土がポット部Pから取り出される。
その後、さらに入力軸105が反時計方向に回転すると、爪支持体101,爪案内体102及び支持具103と共に苗取出爪97が苗トレイTから離反する方向に移動すると共に、ローラ215がカム溝117の前上がり状部分を摺動して、苗取出爪97等が略下向き姿勢に変更し、苗Sを下向き姿勢にすると共に、苗Sを苗植付具98の前部上方に位置させる。
そして、苗取出爪97が略下向き姿勢にされた状態に移動してきたときに作動片133の押動部133cが支持部材214に位置調節自在に設けたロック解除部材と当接する。作動片133が回動されると、まず作動片133のロック部133aによる作動部材130に対するロックが解除され、スプリング85の付勢力により爪案内体102が突出して、苗取出爪97に保持されている苗Sを苗取出爪97から押し出し離脱させ、苗植付具98に上方から落下投入する。その後にさらに作動片133が回動すると、解除部133bによりロックアーム135を押し上げて鉤部137と係合部136との係合が解除され、コイルスプリング121の付勢力により爪案内体102を伴って爪支持体101が後退する。
その後は、入力軸105の、図5の反時計方向の回転によって、図5に示す状態に移動し、前記作動を繰り返す。
苗トレイ移動装置96は、苗トレイTを載置する苗載台138を備えており、この苗載台138は、左右方向に配置された上下一対の案内レール139a・139bに左右方向移動自在に支持されている。この上案内レール139aは、機体フレーム20の後端に固着された横フレーム140と左右上連結体141にて連結支持されており、下案内レール139bは、第二植付伝動ケース92と支持体213と各々左右連結体142にて連結支持されている。そして、上下一対の案内レール139a・139bは、その左右端を左右縱フレーム210にて連結しており、平面視で矩形状の強度の強いフレーム構成になっている。
苗トレイ移動装置96は、苗トレイTを載置する苗載台138を備えており、この苗載台138は、左右方向に配置された上下一対の案内レール139a・139bに左右方向移動自在に支持されている。この上案内レール139aは、機体フレーム20の後端に固着された横フレーム140と左右上連結体141にて連結支持されており、下案内レール139bは、第二植付伝動ケース92と支持体213と各々左右連結体142にて連結支持されている。そして、上下一対の案内レール139a・139bは、その左右端を左右縱フレーム210にて連結しており、平面視で矩形状の強度の強いフレーム構成になっている。
また、苗載台138は苗トレイTの底部を横一列のポット部Pに亘って支持する載置板143を有し(従って、この載置板143の上面が苗トレイTを載置支持する載置面143aとされている)、この載置板143は左右方向に対向配置された一対の側板144間に配置されていて、載置板143の左右端部が左右側板144の対向面(左右方向内面)に固定されている。
左右側板144間下部には、縦移動駆動軸145が左右方向に配置されて設けられており、左右側板144間上部には、縦移動従動軸146が左右方向に配置されて設けられており、駆動軸98には左右一対の駆動スプロケット147が固定され、従動軸99には左右一対の従動スプロケット148が固定されている。また、駆動スプロケット147と従動スプロケット148との間には、これらに亘ってエンドレスチェーン149が掛装され、このチェーン102には、苗トレイTの縦方向(上下方向)のポット部P間の間隙に係合する搬送ピン150が左右方向内方突出状に取付けられている。
したがって、駆動軸98が、図20に矢示Aで示す方向に回動駆動することによって苗トレイTが搬送ピン150によって押動されて縦移動可能とされている。尚、左右の側板144は前記縦移動駆動軸145や従動軸99以外に他の連結部材によって連結されている。
この苗トレイ移動装置96には、苗トレイTの縦横の寸法が同じで且つポット部Pの開口の大きさは異なるがポット部Pの開口間の間隔が略同じ(即ち、縦横の配列方向のポット部Pの中心間のピッチ及びポット部Pの数の異なる)2種類の苗トレイTが装着されるようになっており、従って、前記搬送ピン150は、ポット部P間の各々に係合するように設けられるのではなく、2種類の苗トレイTの縦方向のポット部P間の間隙が縦方向に関して一致する位置に設けられる。
苗載台138の載置板143の上端部には、樹脂材にてスノコ状に形成した平板よりなる延長苗載部212が回動自在に設けられている。即ち、載置板143の上端部に設けた回動支点軸218に延長苗載部212の基部が回動自在に装着されており、載置板143の苗トレイTを載置する載置面143aの延長線上に位置する傾斜状態Z1と載置面143aの延長線から前方に折れ曲がった前方傾斜状態Z2とに姿勢変更自在に設けられている。
そして、この延長苗載部212に一体に設けたアーム201と後述の(苗載置装置220及び苗植付装置23へ伝動する植付クラッチの入・切操作と機体の昇降操作をする)ノブボルト200とを操作ワイヤ202にて連結し、機体旋回の為にノブボルト200にて植付クラッチの切操作又は機体の上昇操作をすると、操作ワイヤ202を介して延長苗載部212を載置板143の載置面143aの延長線上に位置する傾斜状態Z1から載置面143aの延長線から前方に折れ曲がった前方傾斜状態Z2に姿勢変更するように連係している。
304は苗載台138の載置板143の上端部の左右両側に各々設けた左右トレイ受け具であって、載置板143の上端部の左右両側位置で各々上方に延びて内側に折れ曲がった形状をしており、この内側に折れ曲がった部分で苗トレイTの左右両側の苗が無い側部上面を支持できる構成となっている。即ち、延長苗載部212を載置板143の載置面143aの延長線上に位置する傾斜状態Z1から載置面143aの延長線から前方に折れ曲がった前方傾斜状態Z2に姿勢変更した時に、左右トレイ受け具203が苗トレイTの左右両側部を支えて、苗トレイTが前方に倒れたり折れ曲がったりして苗が損傷することを防止する。
305は延長苗載部212の前方傾斜状態の角度を規制する調節ボルトであって、該調節ボルト204の先端が延長苗載部212に一体に設けたアーム201と接当することによって、延長苗載部212の前方傾斜状態Z2の角度を規制する。即ち、調節ボルト204をアーム201側に突出させるほど、延長苗載部212の前方傾斜状態Z2に姿勢変更した時に調節ボルト204の先端がアーム201に接当するのが早くなり、前方傾斜状態の角度が小さくなる。柔らかい素材で形成された苗トレイTの場合は、延長苗載部212の前方傾斜状態の角度を大きくすると、苗トレイTが前方に折れ曲がってしまい苗を傷めるので、調節ボルト204を調節して、延長苗載部212の前方傾斜状態の角度を小さくする。
上記のように機体の旋回時にノブボルト200にて植付クラッチの切操作又は機体の上昇操作をすると、操作ワイヤ202を介して延長苗載部212を載置板143の載置面143aの延長線上に位置する傾斜状態Z1から載置面143aの延長線から前方に折れ曲がった前方傾斜状態Z2に姿勢変更するから、操縦ハンドル6の左右グリップ6aを握って機体後部を押し下げて機体の旋回操作をする作業者の方に向かって延びている延長苗載部212が前方に向けて自動的に姿勢変更する。この為、作業者は延長苗載部212が邪魔にならず作業性良く旋回作業が行える。
尚、上記実施例では、ノブボルト200にて植付クラッチの切操作又は機体の上昇操作をすると、操作ワイヤ202を介して延長苗載部212を載置板143の載置面143aの延長線上に位置する傾斜状態Z1から載置面143aの延長線から前方に折れ曲がった前方傾斜状態Z2に姿勢変更するように連係した例を示したが、操縦ハンドル6の基部に歪センサを設けて、機体旋回時に作業者が操縦ハンドル6の左右グリップ6aを握って機体後部を押し下げて機体の旋回操作をすると、該歪センサがこの機体後部を押し下げて機体の旋回操作を行なうことにより歪を検出し、該検出に基づいて電動モータにて延長苗載部212を載置板143の載置面143aの延長線上に位置する傾斜状態Z1から載置面143aの延長線から前方に折れ曲がった前方傾斜状態Z2に姿勢変更するように構成しても良い。
ここで前記苗トレイTの横移動機構について説明すると、苗載台138の左右両側方に配置されて左右縱フレーム210に取付支持された左右軸受部材151間に、左右側板144を貫通すると共に同ピッチで切られた左右ネジの谷部を結合した特殊ネジ(ナピヤネジ)が形成された横移動軸219が左右軸廻り回転自在に支持され、この横移動軸219には、その軸上の特殊ネジに係合するスライダ153が外嵌されている。このスライダ153は、苗載台138の載置板143の背面に設けられた左右一対の係合片154に係合されている。
前記横移動軸219には、出力軸106から伝動ケース155内の巻掛け伝動機構156aを経て動力が伝達されて、該横移動軸219が間欠的に回転駆動され、横移動軸219を間欠的に回転駆動すると、スライダ153が間欠的に左右方向に移動すると共に横移動軸219に形成されたネジの端部で折り返して、苗載台138が左右方向に往復移動されるようになっている。
そして、横移動軸219は、苗取出爪97によって苗Sをポット部Pから取出す際にあっては停止されており、苗Sをポット部Pから取出した後に回転して、ポット部Pの横配列方向(左右方向)に1ピッチだけ苗載台138を移動させるように間欠回転するように構成されている。尚、選択的に使用される2種類の苗トレイTのポット部Pの横方向のピッチに対応した横移動量を選択できるように、伝動ケース211内で横移動量が切換え可能とされている。
次に、苗トレイTの縦移動機構について説明すると、横移動軸219の左右両側には縦移動カム157が固定され、苗載台138には左右側板144間に縦移動作動軸158が回転自在に支持され、この縦移動作動軸158には、苗載台138が最左端又は最右端にまで移動したときに縦移動カム157に係合するホロワ159が左右一対備えられている。また、縦移動作動軸158はリンク160等を介して縦移動駆動軸145の左端側に設けられた縦移動手段161に連動連結されている。
そして、苗載台138が左右の端部まで移動したときに、ホロワ159が縦移動カム157によって押されて縦移動作動軸158が回動し、リンク160を介して縦移動手段161が作動されて縦移動駆動軸145が、苗トレイTをポット部Pの縦配列方向(左右方向に直交する配列方向)にポット部Pの1ピッチだけ移送するように回動される。
これによって、横一列のポット部Pからのソイルブロック苗Sの取出しを終えた時点で、苗トレイTがポット部Pの縦方向の間隔に相当する分縦移動されるようになっている。苗トレイTの苗Sが取り出された後の部分は、駆動スプロケット147に沿って載置板143の下面側へと折り返されるようになっており、図18及び図20に示すように、苗載台138の下部には、板材を縦移動駆動軸145の軸心を中心とする円弧状に形成されていて、苗トレイTを駆動スプロケット147に沿うように案内する案内部材217が、左右両端側及び中央部に取付固定されている。
310は横移動軸219を駆動回転して苗載台138を左右移動させる電動モータで、操作パネル202に設けて苗供給スイッチ206を押すと、作動して横移動軸219を駆動回転して苗載台138を左右一側端(例えば、機体左右中心とオフセットした操縦ハンドル6と機体左右方向で反対側の位置)に向けて、案内レール139aに設けた苗載台移動端検出センサ207により苗載台138が左右一側端にまで移動したことを検出するまで移動させる。
従って、苗載台138に苗トレイTを載せて苗移植作業を開始する際に、該苗供給スイッチ206を押すと、苗載台138は左右一側端(例えば、機体左右中心とオフセットした操縦ハンドル6と機体左右方向で反対側の位置)まで移動して停止するので、苗移植作業開始時に必ず苗トレイTの端の苗から苗取装置99が苗を取出すことができ、苗を無駄にすることなく、且つ、作業性良く苗移植作業が行える。尚、縦移動従動軸146を駆動する電動モータ208を設けており、苗供給スイッチ206を押すと電動モータ208が作動して、苗載台138に載せた苗トレイTを苗取装置99が苗を取出す位置まで下方に送るように構成している。
また、機体旋回時に(ノブボルト200にて植付クラッチの切操作又は機体の上昇操作をすると)電動モータ205を作動させて、苗載台138を機体左右中心とオフセットした操縦ハンドル6と機体左右方向で反対側の端位置まで移動させ、旋回が終了すると(ノブボルト200にて植付クラッチの入操作又は機体の下降操作をすると)電動モータ205が作動した分だけ逆作動して苗載台138を元の位置に戻すように構成すると、機体の旋回時に操縦ハンドル6の左右グリップ6aを握って機体後部を押し下げて機体の旋回操作をする作業者の方に向かって延びている延長苗載部212が操縦ハンドル6と左右方向で機体の反対側に移動するので、操縦ハンドル6前方に苗載台138がなくなり、作業者は延長苗載部212が邪魔にならず作業性良く旋回作業が行える。
更に、傾斜地での旋回時において、機体左右傾斜検出用の振り子200にて検出した圃場面の高い側に電動モータ205を作動させて苗載台138を移動する構成にすると、バランス良く機体の旋回が行えて、旋回作業が容易に行なえる。
左右両側の案内部材217には、それぞれ苗トレイTのポット部Pの底部が載置板143から離反する方向に移動する(浮き上がる)のを防止すべく苗トレイT上面の左右側縁側を押さえる押さえ部材162が設けられている。この押さえ部材162は弾性変形自在な鋼棒材を折曲して形成されており、基部側115aが案内部材217に取付固定され、中途部が苗トレイTの上面に接当してこれを弾圧し(単に接当するだけでもよい)、先端側は苗トレイTから離反するように構成されている。
左右各押さえ部材162の、苗トレイT縦移動方向後方側には、苗トレイTの載置面143aから離反する方向の移動を規制する規制手段163が配置されている。この規制手段163は、弾性変形自在な鋼棒材を折曲して形成され、中途部が苗トレイTの上面左右側縁側に接当する押さえ部163aとされ、一端側が押さえ部163aを苗トレイT側に弾圧させるように側板144に取り付けられる取付部116bとされ、他端側がアーチ状に形成されたつまみ部163cとされている。
前記取付部116bは、ボルト93によって側板144に回動自在に取り付けられており、押さえ部163aが苗トレイTの載置面143aから離反する方向の移動を規制する規制姿勢(図20乃至図23に実線で示す)から、つまみ部163cを把持して押さえ部163aを引き上げると共に取付部116b廻りに規制手段163を左右方向外方に回動させることで、苗トレイTが載置板143上に垂直方向から載置可能とされる退避姿勢(図23に仮想線で示す)へと、規制手段163が姿勢変更自在とされている。
前記苗載台138の載置板143には、右側(左側でもよい)の規制手段163の近傍に位置して苗トレイTの通過を検出する検出手段164が設けられている。この検出手段164は、苗トレイTの右端側のポット部Pの底部に接当する接当部材165と、この接当部材165をポット部P側へと付勢する付勢部材166と、マイクロスイッチ等の接触センサ167とから構成されている。
接当部材165は、苗トレイ縦移動方向後方側が載置板143の下面側に固定された支持部材168に支軸169を介して左右軸廻りに回動自在に支持されていて、載置板143に形成した開口部170を介して載置板143の載置面143a側に出退自在に突出可能とされている。また、接当部材165には載置板143の下面に接当して、接当部材165の突出方向(開口部170から苗トレイT側に突出する方向)の回動を規制するストッパ171が固定されて設けられている。
付勢部材166は、バネ板等から形成されており、苗トレイ縦移動方向後方側が支持部材168に固定され、苗トレイ縦移動方向前方側が接当部材165の下面に接当しており、その弾性力によって接当部材165を突出方向に付勢している。接触センサ167は支持部材168に取付固定されており、その接触子167aが付勢部材166の中途部に接触している。
従って、接当部材165は、図20に仮想線で示すように苗トレイTが検出手段164上を通過している間は、ポット部Pによって押圧されて載置板143の下面側へと退避して、付勢手段119を介して接触センサ167の接触子167aを押圧し、苗トレイTの存在を検出する。そして、図20に実線で示すように、苗トレイTが検出手段164上を通過すると、最後部のポット部Pが接当部材165から離反し、付勢部材166によって接当部材165が載置面143a側に突出すると共に、接触センサ167の接触子167aの押圧が解除されて、苗トレイTが検出手段164から離反したこと、すなわち苗トレイTの通過を検出する。
尚、検出手段164が苗トレイTの通過を検出すると、その検出信号によって、ブザー、ランプ等からなる報知手段が作動され、苗トレイTを補給しなければならないことを作業者に報せる。また、図例では(図20)、ポット部Pの縦配列方向の後から2つ目のポット部Pが、苗取出爪97による苗取出し位置にきたときに、検出手段164が苗トレイTの通過を検出し、苗トレイTを補給するようになっているが、これよりもポット部Pの縦配列方向後方側で苗トレイTの通過を検出するようにしてもよい。
作業者は苗トレイTが検出手段164を通過したことが報知手段の作動にて分かると、左右の規制手段163を退避姿勢に姿勢変更させて、苗トレイTを載置板143上に載置補給した後、左右の規制手段163を規制姿勢にもどす。前記のように、検出手段164は規制手段163の近傍に設けられているので、苗トレイTの浮き上がりによる検出手段164の誤作動が防止できる。従って、検出手段164を設ける場所は、規制手段117によって苗トレイTの浮き上がりを規制できる範囲内であれば、どこでもよい。
尚、規制手段163は、苗トレイTの上面左右側縁側を押圧しなくても、接当させるだけで苗トレイTの浮き上がりを規制するようにしてもよく、また、接当部材165を苗トレイTの上壁(ポット部Pの開口縁を連結する部分)下面に接当させるようにしてもよい。また、検出手段164としては、マイクロスイッチ又はリミットスイッチ等の接触センサの接触子を直接苗トレイT又は接当部材165に接当させるようにしてもよい。
ここで、入力軸105からの動力伝達機構及び苗トレイTの横移動機構の横移動量の切換え機構について説明する。図24乃至図26に示すように、入力軸105には欠歯歯車125がスプライン嵌合され、また、伝動ケース211内には、入力軸105及び出力軸106と平行に配置されて軸心廻りに回転自在に支持された中間軸174が設けられ、この中間軸174には、前記欠歯歯車125に噛合する伝動歯車175がスプライン嵌合されていて、入力軸105から中間軸174に間欠的に動力が伝達され、該中間軸174が間欠回転する。
また、中間軸174には、軸心方向に間隔をおいて配置された第1横移動駆動歯車176と第2横移動駆動歯車177とが中間軸の軸心廻りに相対回転自在に外嵌され、一方、出力軸106には、第1横移動駆動歯車176に噛合する第1横移動従動歯車178と、第2横移動駆動歯車177に噛合する第2横移動従動歯車179とが一体回転自在に外嵌されている。
また、中間軸174には、これら第1横移動駆動歯車176と第2横移動駆動歯車177との間にスプライン嵌合されていて、中間軸174と一体回転自在で且つ軸心方向移動自在とされたシフタ180が設けられている。このシフタ180には、第1横移動駆動歯車176に形成された第1噛合歯181に噛合する第1係合歯182が設けられると共に、第2横移動駆動歯車177に形成された第2噛合歯183に噛合する第2係合歯184が設けられている。
従って、シフタ180を軸心方向に移動させて第1係合歯182を第1噛合歯181に噛合させると、第1横移動駆動歯車176、シフタ180、第1横移動従動歯車178を介して動力が伝達され、また、第2係合歯184を第2噛合歯183に噛合させると、第2横移動駆動歯車177、シフタ180、第2横移動従動歯車179を介して動力が伝達されて、出力軸106が間欠回転され、前述したように、この出力軸106から横移動軸219に動力が伝達されて、該横移動軸219が間欠的に回転される。
そして、第1横移動駆動歯車176と第1横移動従動歯車178との回転比は、第2横移動駆動歯車177と第2横移動従動歯車179との回転比よりも大きくて、ポット部Pのピッチの異なる2種類の苗トレイTに対応して、該苗トレイTの横移動量が2段階に切換えられるようになっている。前記伝動ケース211の上面には、横送切換レバー185が配置されると共に、伝動ケース211には、該ケース50の上壁に形成された挿通孔186に上下軸廻りに回動自在に挿通された回動軸187が設けられ、この回動軸187の下端部には、シフタ180の周溝180aに挿入されるシフトピン188が固着されており、回動軸187の軸心廻りの回動動作によってシフトピン188が回動軸187の軸心廻りに揺動してシフタ180を中間軸174の軸心方向に移動させことができるようになっている。
回動軸187の上部は挿通孔186から突出され、その突出部分の下部側に連動プレート189の一端側が一体回動するように嵌合され、この連動プレート189の他端側には係合ピン190が固定されている。回動軸187の突出部分の中間部には、カラー191が相対回動自在に外嵌され、回動軸187の突出部分の上部はネジ軸部192とされ、そのネジ軸部192に当板145及びワッシャ194が外嵌されると共に、ナット195が螺合されている。
カラー191には前記横移動切換えレバー137が相対回動自在に外嵌され、この横移動切換えレバー137には、バネ受け部196が一体形成されている。また、カラー191の、横移動切換えレバー137と、連動プレート189及び当板145との間には、それぞれねじりコイルバネ197が外嵌されており、これらバネ149は互いに逆方向に捩じられていると共に該バネ149の一端部は係合ピン190に、他端部は横移動切換えレバー137のバネ受け部196に掛止されている。
従って、横移動切換えレバー137を回動軸187の軸心廻りに回動操作するとバネ149を介して連動プレート189が同行回動し、回動軸187が回動され、シフタ180が中間軸174の軸心方向に移動されることとなり、横移動切換えレバー137を図26に実線で示す位置から仮想線で示す位置に、又は仮想線で示す位置から実線で示す位置に回動操作することで、苗トレイTの横移動量の切換えがなされるように構成されている。
また、この苗トレイTの横移動量の切換え時において、第1係合歯182が第1噛合歯181に、又は第2係合歯184が第2噛合歯183に噛み合わないと、一方のバネ149がねじられて、回動軸187及び連動レバー173等が回動しなくても横移動切換えレバー137の回動操作が許容されるようになっており、この状態において、第1又は第2噛合歯133,135が第1又は第2係合歯133,136に噛み合う位置になると、前記ねじられた一方のバネ149の付勢力によって、回動軸187及び連動レバー173等が回動し、苗トレイTの横移動量の切換えが完了する。
従って、苗トレイTの横移動量の切換え時にあっては、横移動切換えレバー137を操作するのに、第1又は第2係合歯133,136と第1又は第2噛合歯133,135とが噛み合うように各部のタイミングを合わせる必要がなく、横移動切換えレバー137を操作するだけで、バネチャージ機能により、切換えタイミングの合った位置で自動的に切換わるように構成され、苗トレイTの横移動量の切換えの容易化が図れている。
伝動ケース211の上部には、ネジ孔198が形成されると共に、該ネジ孔198に螺合されるノブボルト151を備えており、横送切換レバー185には、第1係合歯182を第1噛合歯181に噛合させた状態と、第2係合歯184を第2噛合歯183に噛合させた状態とにおいて、前記ネジ孔198に一致する一対の挿通孔152が貫通形成されており、第1係合歯182を第1噛合歯181に噛合させた状態又は第2係合歯184を第2噛合歯183に噛合させた状態で、ネジ孔198にノブボルト151を螺合させることによって、横送切換レバー185を固定できるようになっている。
図28乃至図31にジャガイモの種イモ植付け機260を示している。
この種イモ植付け機260は、エンジン240で走行駆動する前輪241と後輪242を有し、機体フレーム246の後方寄りに供給カップ253が横長のループ軌跡を描いて移動する種イモ供給装置252と、該種イモ供給装置252の下側に有って種イモ植付体256が昇降しながら種イモを畝Uに植え付ける種イモ植付装置254とを設ける。
この種イモ植付け機260は、エンジン240で走行駆動する前輪241と後輪242を有し、機体フレーム246の後方寄りに供給カップ253が横長のループ軌跡を描いて移動する種イモ供給装置252と、該種イモ供給装置252の下側に有って種イモ植付体256が昇降しながら種イモを畝Uに植え付ける種イモ植付装置254とを設ける。
種イモ供給装置252の上側には、種イモ容器250を設けている。この種イモ容器250は、多数の種イモを収容するように横長の上が解放した容器で、図31の如く、周壁の一部に切欠き部257を設けて、この切欠き部257から種イモを投入するようにし、作業者が種イモ容器250から種イモを取り出して供給カップ253に一個ずつ供給するようにしている。種イモ容器250には上方に照明ライト251を設け、夜間作業時に内部を照らすようにしている。この照明ライト251は、エンジン240の下部に設ける畦終端センサ243が畦の終端を検出すると、照射方向を前向きに切り換えて機体の前方を照らすようにしている。
供給カップ253は、種イモを投入し易いように上方に向けてラッパ状に開き、機体フレーム246後端のハンドル247側に切欠き部262を形成している。供給カップ253の底部には、種イモ植付体256上で開口すべく底蓋259を設けると共に種イモの供給を感知するイモ感知センサ258を設け、該イモ感知センサ258が種イモを感知すると、供給カップ253の上周端に設ける表示ランプ261が点灯或は表示色を変えて種イモが供給カップ253内に有ることを作業者に知らせる。
後輪242の近くに畝Uを検出する畝センサ244を設け、この畝センサ244に畝Uの上面を照らす畝ライト245を設けて、植付後の畝面を見易くしている。
5 苗植付け体
23 苗植付装置
24 苗供給装置
25 苗供給カップ
99 苗取装置
138 苗載台
U 畝
23 苗植付装置
24 苗供給装置
25 苗供給カップ
99 苗取装置
138 苗載台
U 畝
Claims (1)
- 苗供給カップ(25)を横長のループ状に移動する苗供給装置(24)の下部に苗供給カップ(25)から受け取った苗を畝(U)に植え付ける苗植付け体(5)を左右複数配置した苗植付装置(23)を設け、前記苗供給装置(24)の上側に苗載台(138)から一株毎の苗を抜き取って苗供給カップ(25)に供給する苗取装置(99)を設けてなる自動複数条苗植機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009165803A JP2011019424A (ja) | 2009-07-14 | 2009-07-14 | 自動複数条苗植機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009165803A JP2011019424A (ja) | 2009-07-14 | 2009-07-14 | 自動複数条苗植機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=43630076
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2011019424A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109644637A (zh) * | 2019-02-22 | 2019-04-19 | 东莞职业技术学院 | 一种幼苗栽培机 |
CN113875368A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-01-04 | 甘肃赫博陇药科技有限责任公司 | 一种投苗装置控制系统及投苗装置控制方法 |
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2009
- 2009-07-14 JP JP2009165803A patent/JP2011019424A/ja active Pending
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CN109644637B (zh) * | 2019-02-22 | 2023-12-08 | 东莞职业技术学院 | 一种幼苗栽培机 |
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CN113875368B (zh) * | 2021-11-17 | 2023-12-26 | 甘肃赫博陇药科技有限责任公司 | 一种投苗装置控制系统及投苗装置控制方法 |
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