JP2011019362A - 事後補正機能付き系統安定化システム - Google Patents

事後補正機能付き系統安定化システム Download PDF

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Abstract

【課題】系統事故により幹線がルート断した場合、正確に需給バランスを取るには不確定要因が多いが、この不確定要因にも対応できる系統周波数安定化装置を提供する。
【解決手段】電力系統周波数安定化装置において、系統内の発電機の出力と主要変電所の負荷潮流値を常時計測する手段と、事故検出時に前記系統周波数安定化手段へ事故信号を送信する事故信号送信手段と、系統内の電気回路モデルとオンラインデータを用いて系統事故発生時に必要な制御量を事前に計算する制御量事前演算部と、発電機脱落量,負荷脱落量,及び系統周波数変化の観測値に基づいて補正制御量を演算する補正制御量演算部とを備えた。
【効果】必要最小限の制御量での制御を実行し、過剰制御に基づく系統への影響が回避され、分離系統の周波数動揺を迅速、かつ、安定正確に収束させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力系統周波数安定化装置に関するものである。
最近の電力系統は、電源立地条件の制約から電源および負荷が遍在化するなど、発電機安定度の維持の困難性が増している。また、大電源脱落時には系統周波数が大幅に変動する可能性があり、周波数安定度の面から緊急時の周波数制御を適切に実施する必要がある。
特許文献1では、周波数制御を2段階に分けて行なっている。まず、第1段制御では、事前のルート潮流に見合った分だけ電源制限あるいは負荷制限を行う等量制御によって、単独系統全体の負荷脱落量を所定値見込んだ制御を行う。次に、第2段制御では、分離後の単独系統の周波数変動を検出し、その変動量に応じて制御量を求めて補正制御を行っている。
また、特許文献2では、分離対象系統のモデルを用いて分離後の周波数予測式を作成し、分離後の需給アンバランス量を前記周波数予測式に代入して、電源制限量あるいは負荷制限量を求めている。
さらに、特許文献3では、監視対象の電気所の周波数変化率と、前記監視対象の電気所が属する系統内の等価発電機の慣性定数とに基づいて、所定の演算により前記系統内の需給アンバランス量を推定し、負荷制限量あるいは電源制限量を決定している。
このように、精度向上に向けて様々な改良がなされているが、いずれの場合にも、制御量の算出は、事前ルート潮流を基本に、系統周波数、周波数変化率及び母線電圧低下量に基づく負荷脱落量推定値を使用して補正する手法が採用されている。
特公平6−11168号公報 特開平11−215710号公報 特開2001−103669号公報
電力系統における系統事故時には電圧低下により負荷が脱落することが知られており、10〜20%に達すると言われている。系統事故により幹線がルート断した場合、負荷脱落が発生する。しかし、分離点近傍の母線電圧のみでは分離系統の規模によっては、系統内各所における電圧低下のばらつきや地域、曜日、季節ごとの負荷脱落特性の変化のため、系統全体の負荷脱落量は必ずしも正確には推定できない。
系統周波数を測定して需給アンバランス量を推定する手法には以下の問題点がある。ルート断事故後の周波数は、分離系統を一機の発電機とみなしたときの慣性定数やガバナ応答時定数などにより定まる時定数で変化し、定常状態になるのに10数秒を要する場合がある。このため周波数変動から系統の正確な需給アンバランス量の推定が可能となる時点では、制御のタイミングとしては遅い。
また、系統周波数変化率の測定値と分離系統の等価的な慣性定数を用いて、需給アンバランス量を推定する手法には以下の問題点がある。
系統事故後は、発電機の動揺が検出周波数の動揺となって現れ、その動揺振幅や周期が分離系統の容量により変化するため、検出方法を工夫しても周波数の変化率の測定値には誤差が含まれる。更に、常時の負荷消費電力量はランダムに変動するため周波数は絶えず変動し、その周波数を微分すると更に変動が増幅される。従って、周波数の変化率から需給アンバランス量を推定する場合には、測定値に誤差が含まれる。
以上の理由により、事故中の電圧低下量や事故直後の周波数を観測するだけでは、高速に正確な負荷脱落量が推定できず、正確な需給アンバランスを検出できない場合がある。従って、電力系統周波数安定化装置にとって、系統事故時の負荷脱落量は大きな不確定要素となる。
一方、発電機が瞬時に脱落するのではなく、その出力がゆっくり低下し中間出力で一定値のままとなる場合がある。また、発電機による周波数維持能力は、運転発電機のガバナフリー余力等により決定される。しかし、電源脱落直後やルート断事故発生直後は、各発電機の負荷分担は同期化力に比例し、その後、発電機の運動方程式に従った過渡動揺期を経て、定常的にはガバナフリー容量に応じた分担となる。この場合にも、タービンガバナ制御系、タービン発電機保護系や発電プラント特有の動特性により、過渡的に非線形な動作を生じることがある。
このように、電力系統には負荷特性や負荷脱落特性の不確定性だけでなく、発電プラント出力の不確定性、負荷消費電力変動の不確定性などが存在する。
そこで、本発明は、電力系統における種々の不確定要因にも対応できるような、電力系統周波数安定化装置を提供することを目的とする。
本発明の望ましい実施態様においては、電力系統の発電機脱落事故または負荷脱落事故を検出する系統事故検出手段と、事故検出時に電源制限または負荷制限を含む周波数安定化制御手段を備えた電力系統周波数安定化装置において、前記系統事故検出手段は、系統内の発電機の出力と変電所の負荷潮流値を常時計測する手段と、事故検出時に前記系統周波数安定化手段へ事故信号を送信する事故信号送信手段とを備え、前記周波数安定化制御手段は、系統内の電気回路モデルとオンラインデータを用いて系統事故発生時に必要な制御量を事前に計算する制御量事前演算部と、発電機脱落量,負荷脱落量,及び系統周波数変化の観測値に基づいて補正制御量を演算する補正制御量演算部とを備えたことを特徴とする。
本発明の具体的な実施態様においては、前記周波数安定化制御手段は、発電機出力の低下勾配が設定値を超え、かつ系統周波数の低下量が所定値を超えたとき、負荷制限量をオンラインデータに基いて演算する負荷制限量演算手段を備える。
また、前記補正制御量演算部は、系統事故による電圧低下回復後に総負荷消費電力の低下勾配が所定値を下回ったとき総負荷消費電力の総和に基いて負荷の脱落量を測定し、電源制限または負荷制限を行う。
さらに、前記系統事故検出手段は、前記主要変電所の負荷消費電力集計値の低下勾配が系統事故による電圧低下回復後に設定値を超え、かつ系統周波数の上昇量が所定値を超えたとき、負荷脱落事故と判断する。
さらにまた、前記系統事故検出手段に、電力系統に発電機出力異常低下事故と負荷脱落事故との双方が発生したことを検出する電源負荷同時脱落検出機能を設ける。
本発明の実施態様においては、前記総負荷消費電力の総和を、電力系統における変電所の中の主要変電所に設けた検出端末に基いて求めることが望ましい。
本発明の望ましい実施態様によれば、詳細模擬系統を用いて系統の自己制御性による影響を考慮した周波数変動の模擬演算をして最適制御量を計算するので、制御量が実系統に即したものとなる。特に、制御量が過剰になることを回避でき、必要最小限の制御量により周波数動揺を迅速かつ正確に目標値に収束させることができる。
本発明のその他の目的と特徴は、以下に述べる実施態様の中で明らかにする。
本発明の第1〜3実施形態に適用する電力系統周波数安定化装置の全体構成を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に適用する電力系統安定化の基本原理を説明するための簡略電気等価回路図である。 本発明の第1実施形態に適用する電力系統周波数特性を説明するための特性図である。 本発明の第1実施形態に適用する電力系統周波数応答特性を説明するための時間軸波形図である。 本発明の第1〜3実施形態に適用する電力系統負荷脱落特性を説明するための特性図である。 本発明の第1〜3実施形態に適用する電力系統負荷脱落特性を説明するための時間軸波形図である。 本発明の第1実施形態に適用する電力系統の需給アンバランス率と電力系統安定化装置の制御量との関係を表す説明図である。 本発明の第1実施形態に適用する発電機同期化力と発電機ガバナフリー分の時間軸応答を説明する図である。 本発明の第1実施形態を示す電力系統周波数安定化装置の構成図である。 本発明の第1実施形態の平常時の処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の事故発生後の第一段制御の処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の事故発生後の第二段制御の処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の系統パターン、事故種別毎の制御量を登録するテーブルの例である。 本発明の第2実施形態の対象とする発電機出力異常低下とその時の制御の考え方を示す図である。 本発明の第2実施形態を示す電力系統周波数安定化装置の構成図である。 本発明の第2実施形態の平常時の処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態の発電機出力異常低下後の処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態を示す電力系統周波数安定化装置の構成図である。 本発明の第3実施形態の平常時の処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態の事故発生後の第一段制御の処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態の事故発生後の第二段制御の処理を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例による電力系統周波数安定化装置(SSC)の全体構成を示している。
電力系統周波数安定化装置(SSC)1は、電力系統2を電源制限や負荷制限を行う制御対象系統とする。発電機4は、発電機用変圧器5を介して電源用送電線3Aに接続されている。電源用送電線3Aはループ構成、メッシュ構成または放射状構成となっている。負荷8は、負荷用変圧器6を介して、電力系統2と接続されている。一般に、電力系統2は、このような電源4、発電機用変圧器5、負荷用変圧器6及び負荷8等によって構成されている。負荷系統は、一次変電所27及び二次変電所28等から構成され、各変電所は母線25及び通常何台かの負荷用変圧器6で構成されている。
電源系統における発電機4の発電機出力の総和をΣP、負荷系統の負荷消費電力の総和をΣPとすると、その差ΔP(ΔP=ΣP−ΣP)は、電力系統のロス分が小さいとして無視するとゼロになる。電源線3Aは、電力系統2に有効電力を供給し、逆に負荷用送電線3Bは電力系統から有効電力を受け取っている。
ここで、電力系統2での故障等により、電源線3Aが遮断されると、電源系統と本系統に分離され、電源線3Aの事前潮流の大きさだけ需給アンバランスが生じ、電源系統内の周波数は上昇し、本系統内の周波数は低下する。このため、電力系統周波数安定化装置(SSC)1は、電源4が脱落したことを通知する信号である発電機脱落情報又は連系線遮断情報を受けると電力系統の周波数安定化のため、電源制限指令18及び負荷制限指令19を出力する。逆に、負荷用送電線3Bが故障等により遮断されると、本系統内の周波数は上昇するので、電力系統周波数安定化装置(SSC)1は、周波数安定のため電源制限指令18を出力する場合がある。電力系統周波数安定化装置(SSC)1への入力情報としては、発電機出力、系統周波数21、母線電圧22、系統接続情報および発電機運転条件(ガバナフリー運転又はロードリミット運転)情報などがある。
図2は、本発明を実施するための最良の形態に適用する電力系統周波数安定化装置(SSC)1の動作原理を説明する簡略系統の例を示す図である。図2で、発電機G28の電源線3Aの出口にて系統故障が発生し電源線ルート断となって、発電機G28及び脱落負荷29が本系統から遮断される場合を想定する。発電機G28の出力PG0と脱落負荷29の消費電力PD0が本系統から遮断された後の、周波数変化Δfを求めると(1)式となる。
Figure 2011019362
ここで、Kは発電機ガバナのゲインであり周波数低下に対する発電機出力の増加量を規定する定数である。Kは系統負荷の周波数特性係数であり、周波数低下対する負荷有効電力の減少量を規定する定数である。
現実の発電機では、発電機の出力増加可能量(ガバナフリー幅)は発電機定格容量の10〜15%程度であり、大幅に周波数が低下すると、発電機出力は周波数低下に比例して増加しなくなり、発電機ガバナのゲインKに対しリミッタとして作用する。このため実際の需給アンバランス率と周波数偏差の関係は(1)式とは異なり、図3に示したように系統周波数特性33は折れ線特性となる。
図3の横軸は需給アンバランス率を示しており、縦軸は電源脱落後の系統周波数偏差を示す。周波数偏差Δfまでは、発電機瞬動予備力(周波数偏差の−K倍)と負荷特性による減少分(周波数偏差の−K倍)は周波数偏差と比例関係がある。しかし、周波数偏差がΔfより小さくなると、発電機出力は瞬動予備力を出し切ってしまう点30で、−KΔfの値以上には増加しない。従って周波数偏差がΔfからΔfの領域では、負荷特性による減少分(周波数偏差の−K倍)のみとなるため、需給アンバランス率の変化に対して周波数偏差が大きくなる。図3で示した特性は、電力系統で運転されているガバナフリー運転発電機のうちの代表的なパターンを示したものである。実際にはガバナフリー幅の小さい発電機や周波数の低下に対して発電機出力を増加させないロードリミット運転の発電機もあるため、複数の発電機の折れ線特性を合成したものとなる。
図4は、本発明の第1実施形態に適用する電力系統周波数応答特性を説明するための時間軸波形図である。この図には、電源脱落後の需給アンバランス率(電源脱落率PG0から負荷脱落率PD0を差し引いた量=PG0−PD0)に対し瞬動予備力を出し切る点30の大小により、電源脱落後の周波数変動が大きく変化する様相を示している。周波数低下が0〜Δfの領域では、ガバナによる出力増加がリミッタで制限されておらず、周波数低下量は(1)式で表すことができる。周波数の時間的な変化は、図4の周波数変化42となる。
一方、周波数低下がΔf以下の目標周波数偏差となる点31は、ガバナによる出力増加がリミッタで制限されているため、目標周波数偏差Δf付近の周波数低下量は(2)式となる。周波数の時間的な変化は図4の周波数変化43となる。
Figure 2011019362
特に、周波数が目標周波数偏差Δf付近を下回って、Δfまで周波数が大幅に低下する点32の周波数低下量は(3)式で表せる。
Figure 2011019362
(3)式から逆に負荷脱落量PD0を推定でき、PD0は(4)式で表せる。
Figure 2011019362
ここで、発電機の瞬動予備力が、負荷特性による減少分より十分小さい場合には周波数は近似的には(5)式に示す微分方程式に従って変動する。
Figure 2011019362
Mは系統を等価発電機で表現した時の単位慣性定数である。PG0は電源脱落率、Kは負荷の特性定数である。
周波数の時間的な変化は、図4の周波数変化44となる。周波数は、時定数T(=M/K)でゆっくり低下していくため、Δfに落ち着くのに通常の電力系統では1分程度を要す。周波数変動44の時定数Tは、電力系統を一台の等価的な発電機とみなしたときの単位慣性定数Mを系統負荷の周波数特性係数Kで除したものであり、系統規模や時間帯によって大きくは変化しない。このような場合、周波数変動44の最終値を観測してから、負荷脱落量PD0を推定していては追加制御を実施するタイミングを失ってしまうことになる。
(4)式を書き換え、需給アンバランス率Pを周波数偏差で表すと(6)式となる。
Figure 2011019362
ただし、Pは需給アンバランス率、PGOは電源脱落率、PD0は母線電圧低下に起因する負荷脱落率、Kは発電機による系統定数、Kは負荷特性定数である。
(6)式から、周波数が大幅に低下した場合には、周波数低下が小さい場合に比べて、観測される系統定数は小さな値になることが分かる。周波数が大幅に低下し、発電機の瞬動予備力を出し切った状態においては、発電機周波数特性Kが周波数低下量に反比例して小さく見えることになる。
一方、系統事故が発生し、電圧が瞬時低下した時には、一部の負荷が脱落することが知られている。負荷の脱落量は電圧低下の度合いや負荷の種類・特性によって異なる。系統事故時の実測結果等により、最近その詳細が明らかになりつつある。
図5は、一般に、電力系統における負荷の脱落特性を示している。図5の横軸は総系統有効電力または総系統無効電力を示しており、縦軸は母線電圧22を表している。母線電圧22が通常電圧50から脱落開始電圧51に低下すると、負荷が脱落を開始し、系統電圧が脱落飽和電圧52になると、最大脱落割合53として10〜20%程度の負荷が脱落して飽和傾向となる。
図6は、系統事故後の負荷消費電力の変化61と負荷母線電圧の変化62の例を示している。系統事故除去直後は発電機の同期化力、励磁制御系の作用及び負荷の動特性により、負荷消費電力の変化61はオーバーシュートしてから1秒程度で定常値に落ち着く。事故前の負荷消費電力17から、事故後の負荷消費電力60を差し引けば、負荷脱落量63を推定できる。従って電力系統2における全負荷で消費される有効電力を集計すれば、系統事故による総負荷脱落量を推定することが可能である。
一方、事故中負荷母線電圧64から負荷脱落量を統計的に高速に推定する手法も考えられる。ただし電力系統2内の事故中負荷母線電圧64低下量の地域分布や負荷脱落特性にはばらつきがあり、負荷脱落推定精度は必ずしも保障できない。
以上より目標周波数偏差をΔfとした場合の電力系統周波数安定化装置(SSC)1の制御量PSSCは、(7)式で表すことができる。
Figure 2011019362
ここで、K・Δfは発電機の同期化力に基づく発電機出力の過渡的な増加分を表しており、詳細な電気回路モデルを使用したシミュレーションで算出できる。PSSCは電力系統周波数安定化装置1の制御量77、PGOは電源脱落量75又は事前連系線潮流14、Δfは目標周波数偏差(Δf<0)、−KΔfは瞬動予備力72、−KΔfは負荷特性による負荷減少分73、PD0は母線電圧低下に起因する負荷脱落量63、Wは系統容量である。
図7は、(7)式の関係による需給アンバランス率と制御量の関係グラフである。
さて、電力系統で運転されている発電機4では、図8(a)の発電機出力変動(同期化力のみ)84に示すように、系統故障が遮断器7の開放により除去された直後は、発電機4には励磁制御系4A(AVR)があり、発電機電圧を急速に回復させる。この時、電力系統の各発電機は同期化力(又は短絡容量)に比例して、系統負荷に電力を供給する。
発電機4には速度制御系4C(GOV)により、発電機出力を調整して周波数を元に戻そうとする働きがある。図8(b)の発電機出力変動(ガバナフリー分)85に示すようにガバナフリー運転の発電機では周波数が低下した場合には、周波数変動に応じて発電機出力を定格の一定割合まで緩やかに増加させることができる。一般的には事故除去後のガバナフリー運転発電機出力変動は励磁制御系の応動も考慮すれば、図8(c)の発電機出力変動(同期化力+ガバナフリー分)86に示すようになる。
負荷8にも一般に周波数特性が存在し、周波数21が上昇すれば負荷量が増大し、逆に低下すれば負荷量が減少して周波数を元に戻す働きがある。以上のように電力系統2の発電機5及びその制御系や負荷8には電力系統2内の周波数21を元に戻そうとする自己制御性がある。自己制御性を考慮しないと基本的には過剰制御となる。従って、電力系統2の自己制御性を考慮し必要最小限の制御量で電力系統2の周波数21を安定化させる方式が必要である。特に事故除去直後のように、ガバナが応答遅れにより十分に動作していない時間領域において、発電機4及びその制御系の自己制御性による効果を考慮することが重要となる。
そこで事故発生後の周波数21の過渡変動を詳細に模擬し、必要最小限の制御量を算出するため、対象電力系統2を詳細に模擬した。すなわち発電機4及びその励磁制御系4Aやタービン4Bのガバナ制御系4C、負荷8の周波数特性などを詳細に模擬する。発電プラントモデル4Dとして貫流ボイラ型、ドラムボイラ型、コンバインドサイクル型を考慮し、発電機毎にガバナフリー運転やロードリミット運転を模擬する。
図9は、本発明の第1実施形態に係る電力系統周波数安定化装置(SSC)1Aの機能を示す構成図である。図9において、電力系統周波数安定化装置(SSC)1Aは、例えば、ディジタル計算機により構成されるもので、機能的に事前演算部91、第一段制御部92と第二段制御部93とから構成されている。事前演算部91では、オンラインで発電機出力12、連系線事前潮流14、系統負荷消費電力17、系統接続情報20、発電機運転条件情報13(ガバナフリー運転、ロードリミット運転)、外気温98とを入力する。そして、対象の電力系統2を詳細に模擬した系統を用いて、事故後の周波数変動のシミュレーションを行う。このシミュレーション結果から事故後の瞬動予備力72を演算する。
即ち、図10に示すように、まずステップ101でディジタル計算機上に制御対象系統の詳細な電気回路モデル系統を作成しておく。ステップ102によって事前演算部による平常時(事故発生前)の処理がなされ、オンラインで実系統情報である発電機4と負荷8の接続関係、発電機出力12、および連系線潮流14または負荷消費電力17等の状態量が収集される。続いてステップ103では、ステップ102で収集された状態量および既知の状態量である単位慣性定数等の発電機4の諸量を用いて瞬動予備力72を算出しておく。
この瞬動予備力72と発電機出力12、連系線事前潮流14及び負荷脱落量想定値17Bを入力とし、(7)式を用いて電力系統周波数安定化装置(SSC)の制御量71を決定する。事故種別毎の制御量71は、潮流パターン、連系線事前潮流14や脱落発電機4毎に図13に示すような制御量テーブルに保存しておく。
第一段制御部92においては、図11のステップ111に示すように、発電機脱落情報16、連系線遮断情報15を条件にして、系統周波数21、母線電圧22等を確認して第一段制御を起動する。ステップ112では、潮流パターン、事故種別毎の制御量テーブルを参照して制御量を決定する。ステップ113では、この制御量に基づいて負荷制限指令19を出力する。
第二段制御部93においては、図9に示すように、系統周波数21、事故後総負荷消費電力17A及び母線電圧22等を確認して、第一段制御完了96Aを条件にして第二段制御を起動する。
図12のステップ121で母線電圧22の回復を確認する。ステップ122で事故後負荷消費電力17Aの変化率勾配がしきい値より小さくなることを確認し、ステップ123にて事故前総負荷消費電力17と事故後総負荷消費電力17Aの偏差から負荷脱落量63を推定する。ステップ124にて負荷脱落量63を更新して、(7)式を用いて再度制御量を演算して補正制御量を決定する。ステップ125にて、この補正制御量に基づいて負荷制限指令19を出力する。
以上の実施例によれば、系統内の発電機出力や負荷消費電力に基づき系統内の周波数動揺を許容値に収める必要最小限の制御量を決定できる。そして、演算された制御量により電源制限あるいは負荷制限が実施される。
さらに電力系統を詳細な電気回路モデルを用いてディジタル計算機にてシミュレーションする手法と組合わせれば、事故直後の発電機同期化力による過渡的な影響を考慮でき、ガバナのゆっくりした応動のみを考慮した場合の過剰制御が回避され、分離系統の周波数動揺を迅速かつ正確に収束させることができる。
発電プラントにおいては、遮断器7が開放されて瞬時に発電機4が脱落する事故ケース以外に、プラント補機類の故障により発電機出力がゆっくりと低下するような、故障が現実に発生している。
図14はこのような発電機出力異常低下の場合に発生する系統周波数のゆるやかな低下を電力系統周波数安定化装置(SSC)1にて、制御する方法を示したものである。図14は発電機出力12の低下の勾配と低下量を判定して、負荷8を段階的に制限していくタイムシーケンスを表している。
図15は本発明の第2実施形態に係る電力系統周波数安定化装置(SSC)1Bの機能を示す構成図である。図15において、電力系統周波数安定化装置(SSC)1Bは、機能的に発電機出力異常低下事前演算部151、発電機出力異常低下事後制御部152とから構成されている。
発電機出力異常低下事前演算部151では、オンラインで発電機出力12、発電所所内負荷量23、負荷消費電力17、系統接続情報20、発電機運転条件情報13(ガバナフリー運転、ロードリミット運転)、外気温98とを入力して対象の系統を詳細に模擬した系統を用いて、発電機出力12低下後の周波数変動のシミュレーションを行う。このシミュレーション結果から発電機出力12低下後の瞬動予備力72を出力する。
即ち、図16に示すように、まずステップ161でディジタル計算機上に制御対象系統の詳細な電気回路モデル系統を作成しておく。次にステップ162で発電機出力異常低下事前演算部151による平常時(事故発生前)の処理がなされ、オンラインで発電機出力12、負荷消費電力17及び発電機接続情報20等の状態量が収集される。続いて、ステップ163で収集された状態量および既知の状態量である単位慣性定数等の発電機諸量を用いて瞬動予備力72を算出しておく。
次にステップ164にて、瞬動予備力72を用いて周波数が目標値に収まる許容電源脱落率155を算出する。さらにステップ165で対象発電機毎に発電機定格MW総和153に対する発電機出力12の単機容量比率156を求める。ステップ166にて、単機容量比率156を許容電源脱落率155で割って、負荷制限制御段数N158の算出を行う。
ステップ167では、発電機出力低下量として、1/N、2/N〜N/Nを想定して、瞬動予備力72を入力として、(7)式を用いて制御量を決定する。最後にステップ168で発電機出力低下量毎(1/N、2/N〜N/N)に必要制御量を制御量テーブルに保存しておく。
発電機出力異常低下事後制御部152においては、図17に示すようにステップ171にて、単機容量比率156を許容電源脱落率155で割って、負荷制限制御段数N158の算出を行う。ステップ172aにてオンラインで観測した発電機出力12の変化勾配が連続的にしきい値より大きいか判定し、ステップ172bで系統周波数の低下量が、所定値を越えたか判定し、発電機出力の異常低下と判断する。
中給からのEDCやAFC指令による通常の発電機出力の変化勾配は、プラント特性により差はあるが、おおよそ−1〜5MW程度である。一方、発電機出力異常低下時の出力変化率は、−30MW/分〜140MW/分が観測されている。このような発電機出力変化の勾配を測定することにより、通常出力低下か異常出力低下かを判別できる。
更に、発電機初期値からの出力低下量が大きくなり、周波数変動予測値が許容周波数変動を超過する場合には、発電機出力低下量の実測値から需給アンバランス量を推定し、この需給アンバランス量に応じて、負荷制限量の最小単位を決定する手段を設けている。
さて、ステップ172a,172bと平行して、ステップ173にて発電機出力の低下量が1/N以上か判定して両者の条件を満足したら、発電機出力異常低下と判定する。次のステップ174で発電機出力異常低下事前演算部151で登録しておいた制御量テーブルを参照して、必要制御量を決定する。ステップ175によってこの制御量に基づいて負荷抑制指令19を出力する。
さらに継続してステップ176にてオンラインで観測した発電機出力12の変化勾配が連続的にしきい値より大きいか判定し、発電機出力が低下し続けている場合にはステップ173に戻って、発電機出力12の低下量が更に1/N増加したかを判定し、最大N回負荷制限を繰り返す。発電機出力12の変化の勾配がしきい値より小さい場合には、ステップ172の処理を継続して行い発電機出力12の監視を継続する。
この実施例2によれば、周波数安定化制御手段は、発電機出力の低下勾配が設定値を超え、かつ系統周波数の低下量が所定値を超えたとき、負荷制限量をオンラインデータに基いて演算する負荷制限量演算手段を備えている。このため、発電機出力異常低下時の最適負荷制限量をオンラインデータに基づいて求めることができ、制御量が過剰になることを回避でき、必要最小限の制御量により周波数動揺を迅速に収束させることができる。
電力系統2では、負荷用送電線3Bの事故及び母線25の事故等で、負荷が遮断され脱落することがある。さらに系統事故による電圧低下に起因する負荷脱落が同時に発生する場合がある。
図18は、本発明の実施例3による電力系統周波数安定化装置(SSC)1の機能を示す構成図であり、負荷脱落の場合に発生する系統周波数偏差21の急激な上昇を電力系統周波数安定化装置(SSC)1にて、制御する方法を示したものである。
図18において、電力系統周波数安定化装置(SSC)1Cは、機能的に負荷脱落事前演算部181、負荷脱落第一段制御部182及び負荷脱落第二段制御部183とから構成されている。
オンラインで発電機出力12、負荷消費電力17、系統接続情報20、発電機運転条件情報13(ガバナフリー運転、ロードリミット運転)、外気温98とを入力して対象の系統を詳細に模擬した系統を用いて、系統事故等に起因する負荷脱落後の周波数変動のシミュレーションを行う。このシミュレーション結果から負荷脱落後の系統定数を出力する。
即ち、図19のステップ191に示すように、まずディジタル計算機上に制御対象系統の詳細な電気回路モデル系統を作成しておく。ステップ192では平常時(事故発生前)の処理がなされ、オンラインで発電機出力12、負荷消費電力17及び発電機接続情報20等の状態量が収集される。続いて、ステップ193で収集された状態量および既知の状態量である単位慣性定数等の発電機諸量を用いて系統定数を算出しておく。次いで、ステップ194では、上記系統定数と各発電機出力12、想定負荷脱落量17Bを入力として制御量を決定する。次のステップ195にてこの制御量を実現する電源制限対象となる発電機4の組合わせがあるかどうかを判定する。発電機4の組合わせが存在する場合にはステップ196で制御量を実現する電制対象発電機4の組合わせを選定する。発電機4の組合わせが存在しない場合には、ステップ197で制御量を実現する電制対象発電機4の組合わせと負荷8の制限量を選定する。ステップ198で以上の結果を潮流断面毎に電源制限対象発電機4、負荷8の制限量として制御量テーブルに保存しておく。
負荷脱落第一段制御部182においては、図18に示すように系統周波数21の上昇を条件にして、第一段制御指令147を出力する。
前述した図6には、本発明の実施例3に適用する電力系統負荷脱落特性を説明するための総負荷消費電力低下の変化勾配61bを図示している。
図20のステップ201で、図18の負荷脱落判定部188aにおいて、図6の総負荷消費電力低下の変化勾配61bと、周波数上昇とに基いて負荷脱落を判定する。すなわち、まず、主要変電所の負荷潮流集計値計算手段と、この負荷潮流集計値計算手段によって測定された総負荷潮流値の変化勾配61bと変化幅(負荷脱落量)63を測定する手段を備えている。そして、系統事故による電圧低下から電圧が回復した後に、主要変電所の負荷消費電力集計値低下の変化勾配61bが予め定めた設定値より急峻であり、かつ要素情報のうち系統周波数の上昇が所定の値より大であるときは負荷脱落事故と判定する。この後、負荷消費電力集計値の変化勾配が小さくなってから、事故前負荷消費電力からの変化幅を負荷脱落量63と推定する。
さて、ステップ201で負荷脱落を判定した場合、ステップ202に示すように事前潮流パターン毎の制御量テーブルを参照して制御量を決定する。ステップ203によってこの制御量に基づいて電源制限指令18と負荷制限指令19を出力する。
このように、負荷脱落第二段制御部183においては、系統周波数21、事故後総負荷消費電力17A及び母線電圧22を確認するほか、第一段制御完了146を条件にして、次の第二段制御を起動する。
図21に示すように、ステップ211にて母線電圧の回復を確認し、ステップ212で事故後総負荷消費電力17Aの変化率勾配がしきい値より小さくなることを確認する。その後、ステップ213で事故前総負荷消費電力17と事故後総負荷消費電力17Aの偏差から負荷脱落量63を推定する。ステップ214にて負荷脱落量63を更新して、再度制御量を演算して補正制御量を決定する。ステップ215によってこの補正制御量に基づいて追加電源制限指令18または追加負荷制限指令19を出力する。
なお、図15と図19の実施例を組合せ、事故検出部に、電力系統に発電機出力異常低下事故と負荷脱落事故との双方が発生したことを検出する電源負荷同時脱落検出機能を設けることができる。この場合、発電機出力異常低下事故と負荷脱落事故との双方が発生した時に、発電機の出力と主要変電所の負荷潮流値を実測する手段と、これらの実測手段によって測定された発電機出力及び負荷潮流合計値の変化勾配と変化幅を測定する手段を備える。そして、まず、発電機出力変化の勾配を測定することにより、出力異常低下を判定する。また、発電機出力の初期出力からの低下量を推定する。さらに、主要変電所の負荷潮流集計値低下の変化勾配と、総負荷潮流値の初期値からの変化幅により負荷脱落を判定し、負荷脱落量を推定する。
以上のようにして発電機出力異常低下事故と負荷脱落事故との同時発生を判定し、需給アンバランス量を推定し、制御量に反映させることができる。
また、電力系統における変電所の中から系統負荷総量を集計するのに適した主要変電所のみに検出端末を設けているので、総ての末端の負荷用変電所に検出端末を設置する必要がなく、検出端末装置,高速伝送装置,及び高速通信経路を大幅に節減できる。
1…電力系統周波数安定化装置、2…電力系統、3A…電源用送電線、3B…負荷用送電線、4…発電機、4A…発電機励磁制御装置、4B…タービン、4C…タービン制御装置、4D…ボイラ、5…発電機用変圧器、6…負荷用変圧器、7…遮断器、8…負荷、9…負荷用遮断器、10…検出制御端末及び高速伝送装置、11…制御端末及び高速伝送装置、12…発電機出力、13…発電機運転条件情報、14…連系線潮流、15…連系線遮断情報、16…発電機脱落情報、17…負荷消費電力、17A…事故後負荷消費電力、17B…負荷消費電力想定値、18…電源制限指令、19…負荷制限指令、20…系統接続情報、21…系統周波数偏差、22…母線電圧、23…所内負荷量、24…検出端末及び高速伝送装置、25…負荷母線、26…連系線、27…一次変電所、28…二次変電所、29…脱落負荷、50…通常電圧、51…脱落開始電圧、52…脱落飽和電圧、71…電力系統周波数安定化装置による制御量、72…瞬動予備力、73…負荷特性による減少分、75…電源脱落量、91…事前演算部、92…第一段制御部、93…第一段制御部、151…発電機出力異常低下事前演算部、152…発電機出力異常低下事後制御部、181…負荷脱落事前演算部、182…負荷脱落第一段制御部、183…負荷脱落第ニ段制御部。

Claims (6)

  1. 電力系統の発電機脱落事故または負荷脱落事故を検出する系統事故検出手段と、事故検出時に電源制限または負荷制限を含む系統周波数安定化制御手段を備えた電力系統周波数安定化装置において、
    前記系統事故検出手段は、系統内の発電機の出力と主要変電所の負荷潮流値を常時計測する手段と、事故検出時に前記系統周波数安定化手段へ事故信号を送信する事故信号送信手段とを備え、
    前記周波数安定化制御手段は、系統内の電気回路モデルとオンラインデータを用いて系統事故発生時に必要な制御量を事前に計算する制御量事前演算部と、発電機脱落量,負荷脱落量,及び系統周波数変化の観測値に基づいて補正制御量を演算する補正制御量演算部とを備えたことを特徴とする電力系統周波数安定化装置。
  2. 請求項1において、前記周波数安定化制御手段は、発電機出力の低下勾配が設定値を超え、かつ系統周波数の低下量が所定値を超えたとき、負荷制限量をオンラインデータに基いて演算する負荷制限量演算手段を備えたことを特徴とする電力系統の周波数安定化装置。
  3. 請求項1または2において、前記補正制御量演算部は、系統事故による電圧低下回復後に総負荷消費電力の低下勾配が所定値を下回ったとき総負荷消費電力の総和に基いて負荷の脱落量を測定し、電源制限または負荷制限を行うことを特徴とする電力系統の周波数安定化装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記系統事故検出手段は、前記主要変電所の負荷消費電力集計値の低下勾配が系統事故による電圧低下回復後に設定値を超え、かつ系統周波数の上昇量が所定値を超えたとき、負荷脱落事故と判断するようにしたことを特徴とする電力系統の周波数安定化装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記系統事故検出手段に、電力系統に前記発電機の出力異常低下事故と前記負荷脱落事故との双方が発生したことを検出する電源負荷同時脱落検出機能を設けたことを特徴とする電力系統の周波数安定化装置。
  6. 請求項4において、前記主要変電所の負荷消費電力集計値を、電力系統における変電所の中の主要変電所のみに設けた検出端末に基いて求めることを特徴とする電力系統の周波数安定化装置。
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