JP6335641B2 - 単独系統向け周波数安定化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力供給の単独系統で電力を調整可能な蓄電池に対して制御指令を行う、単独系統向け周波数安定化装置に関する。
発電所では、時々刻々と変化する電力の需要に合わせて、発電機からの電力の供給を調整している。ここでいう電力の需要変動は、需要家の消費する電力の変動以外にも、例えば、需要家や発電業者が設置した風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギー発電の変動、事故による解列による変動も含まれる。
さて、電力系統の周波数は、供給よりも消費が多いと下がり、消費が少ないと上がる特徴を有する。しかし、電力の周波数が規定値から大きく変化すると需要家の機器に悪影響が発生することがあり、さらに偏差が大きくなると発電設備にも影響が発生し、最悪の場合には停電が発生することが予想される。そこで、発電所では、電力の需給バランスをとることで、電力の周波数が規定値に維持されるように需給運用が行われている。通常は、発電機や発電機制御装置が、周波数の基準となる基準周波数からの周波数の偏差を検出した場合に、その偏差に応じて発電機からの供給電力を調整することにより、周波数を規定値(基準周波数)に戻す制御を行っている。
一般に、このような制御は遅れ制御となっている。また、需要変動の速度が発電機による調整速度を超える場合には制御が間に合わず、しばらくの間、周波数が基準周波数から外れることになる。なお、この調整速度は、発電機の運転状態(運転中の発電機の定格出力の合計)により異なるものとなっている。例えば、運転中の発電機の定格出力値の合計値が大きいほど、調整速度は大きくなり、大きな変化速度に追従することが可能となる。
発電機から供給される電力には以上のような特徴があるが、近年、出力変動が大きく上記需要変動が上記調整速度を超えやすいという特徴を持つ再生可能エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機の導入が進んでいることから、今後、上記のような周波数の不安定現象が発生する可能性が高くなると考えられる。このため、特許文献1に開示の技術のように、キャパシタとインバータ盤から構成される蓄電池設備(以下、単に「蓄電池」と記す)を追加し、発電機では適切に追従できない需要変動に対して、蓄電池の出力を追従させることで周波数を安定することが数多く検討されている。なお、このような系統安定化方式は、離島に限らず、大規模な電力系統においても検討されている。
国際公開第2013/140916号 特許第4672525号公報
さて、離島のような小規模単独系統では、需給アンバランス(需給バランスのずれ)が周波数に及ぼす影響が特に大きくなっている。また、上記のように、需給バランスのずれ量と周波数偏差(基準周波数からの周波数の変化)の大きさは、その時の発電機の運転状態によって異なる。
これに対し、特許文献1の技術では、連系点潮流値及び発電機変化レート制限値に基づいて、蓄電池に与えるべき指令値を生成することで、周波数に影響を与えないように発電機の出力変化を制限し周波数偏差を抑制する。
しかしながら、特許文献1の技術では、周波数偏差が完全に解消されていない場合であっても、連系点潮流が一定値に落ち着いた後には、蓄電池は積極的に周波数偏差を解消する制御を実施しない。このため、発電機による周波数制御のみによって周波数の安定化制御を実施することになり、結果として、多少の周波数偏差が比較的長い期間に亘って存在してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、電力の需給アンバランスを抑制しつつ、電力の周波数の変化も抑制可能な技術を提供することを目的とする。
本発明に係る単独系統向け周波数安定化装置は、電力供給の単独系統に電力を調整可能な蓄電池に対して制御指令を行う単独系統向け周波数安定化装置であって、前記単独系統における電力の需給アンバランスに基づいて、第1指令値を生成する第1算出部と、前記単独系統における電力の周波数の変化に基づいて、第2指令値を生成する第2算出部と、前記第1算出部で生成された第1指令値と、前記第2算出部で生成された第2指令値とに基づいて、前記蓄電池に与えるべき指令値を生成する指令値生成部と、前記蓄電池への指令値の制御方向と、前記単独系統で電力を調整可能な別の蓄電池への指令値の制御方向とが異なる場合に、前記第1指令値に応じた制御を抑制する制御抑制部とを備える。
本発明によれば、電力の需給アンバランスを抑制しつつ、電力の周波数の変化も抑制することができる。
第1関連装置の構成を示すブロック図である。 第1関連装置の構成を示すブロック図である。 第1関連装置の構成を示すブロック図である。 第1関連装置の動作を示す図である。 第1関連装置の変形例1に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 第1関連装置の変形例1に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 第1関連装置の変形例1に係る周波数安定化装置の動作を示す図である。 第2関連装置の構成を示すブロック図である。 第2関連装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1および実施の形態2に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る周波数安定化装置と対比される装置の動作結果を示す図である。 実施の形態1に係る周波数安定化装置と対比される装置の動作結果を示す図である。 実施の形態1に係る周波数安定化装置と対比される装置の動作結果を示す図である。 実施の形態1に係る周波数安定化装置の動作結果を示す図である。 実施の形態1の変形例1に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の変形例1に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の変形例1に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の変形例1に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の変形例1に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2および実施の形態4に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2の変形例1に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2の変形例1に係る周波数安定化装置の動作を示す図である。 実施の形態3に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る周波数安定化装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る周波数安定化装置の動作結果を示す図である。
<実施の形態1>
まず、本発明の実施の形態1に係る単独系統向け周波数安定化装置(以下「周波数安定化装置」と略記する)について説明する前に、これと関連する第1周波数安定化装置(以下「第1関連装置」と記す)及び第2周波数安定化装置(以下「第2関連装置」と記す)について説明する。
<第1関連装置>
ここでは、第1関連装置について説明する。図1は第1関連装置と、それを備える系統安定化システムとの構成を示すブロック図である。図1に示すように、第1関連装置1、複数台の第1発電機2a及び第1蓄電池3aは、第1連系線4aを介して離島系統5(離島における電力供給の単独系統)と接続されている。これにより、第1蓄電池3aは、離島系統5で電力を調整可能であり、かつ、離島系統5には、第1連系線4aを介して第1発電機2a電力が供給可能となっている。
周波数安定化装置である第1関連装置1は、第1蓄電池3aに対して制御指令を行う。なお、ここでは、第1関連装置1、第1発電機2a及び第1蓄電池3aは、同一の発電所に設置されているものとする。また、第1発電機2a及び第1蓄電池3aは、後記発電機82及び蓄電池83と同様である。
需給制御装置6は、離島系統5における電力の需給バランス(需要変動に対応)を判断しながら、第1発電機2aに起動指令・出力指令を出力することにより、第1発電機2aの起動・出力を制御する。また、需給制御装置6は、運転中の第1発電機2aに関する情報を含む運転情報を、第1関連装置1に定期的に出力する。なお、ここでは、運転情報は、現在運転中の第1発電機2a全体の定格出力の合計値を示す情報であるものとする。
第1連系線4aに設けられた第1計測器9aは、第1発電機2a及び第1蓄電池3aが第1連系線4aを介して離島系統5に出力(供給)する有効電力の合計値を定期的に計測する。なお、第1計測器9aで計測される当該合計値(第1発電機2aが離島系統5に出力する電力を少なくとも含む電力の値)を、以下「連系点潮流値」と記すこともある。第1計測器9aは、計測した連系点潮流値を、第1関連装置1に定期的に出力する。
第1関連装置1は、需給制御装置6からの運転情報と、第1計測器9aからの連系点潮流値の変化(離島系統5における電力の需給アンバランスに応じた値)とに基づいて、第1蓄電池3aの出力を制御するための制御指令を第1蓄電池3aに対して行う。この第1関連装置1は、図1に示すように、パラメータ決定部11と、制御ブロック部21とを備えている。
パラメータ決定部11は、需給制御装置6からの運転情報に基づいて、運転中の第1発電機2a全体の出力変化の合計値に課せられる制限を示す変化レート制限値(出力変化レート制限値)を求め、当該変化レート制限値を制御ブロック部21に出力する。制御ブロック部21は、第1計測器9aからの第1連系線4aの連系点潮流値(第1連系線4aにおける第1発電機2a及び第1蓄電池3aの出力の合計値)と、パラメータ決定部11が求めた変化レート制限値とに基づいて、第1蓄電池3aに与えるべき指令値(制御指令)を生成し、当該指令値を第1蓄電池3aに出力する。
図2は、パラメータ決定部11の構成を示すブロック図である。図2に示すように、パラメータ決定部11は、記録部12と、演算部13とを備える。
記録部12には、例えばキーボードやタッチパネル、または通信手段などの何らかの書き換え手段を用いて書き換え可能なレート制限値(所定制限値)が記録されている。例えば、運転中の第1発電機2aの1分間の出力変化が定格出力の3%以内である場合に、第1発電機2aが出力する電力の周波数にほとんど影響がない場合には、レート制限値は(3%)/(1分)と規定される。つまり、運転中の第1発電機2aの電力の周波数にほとんど影響が生じない当該第1発電機2aの出力変化を、その定格出力で割った値が、レート制限値として記録されている。なお、ここでは、離島の中の全ての第1発電機2aのレート制限値が同一となるように調整されているものとする。
演算部13は、記録部12に記録された前記レート制限値と、需給制御装置6からの運転情報(ここでは運転中の第1発電機2a全体の定格出力の合計値)とに基づいて、次式(1)に示す乗算を行うことにより、変化レート制限値を算出する。そして、演算部13は、算出した変化レート制限値を制御ブロック部21に出力する。
Figure 0006335641
変化レート制限値は、上記のように、運転中の第1発電機2a全体の出力変化の合計値に課せられる制限を示す。したがって、運転中の第1発電機2a全体の出力変化が、ここで算出された変化レート制限値により制限されると、運転中の第1発電機2a全体の出力変化が、電力の周波数に影響を与えずに連系点潮流値を変更可能な範囲内に制限可能になる。
図3は、制御ブロック部21の構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御ブロック部21は、レートリミッタ22と、減算器23とを備える。
レートリミッタ22には、第1計測器9aからの連系点潮流値と、パラメータ決定部11からの変化レート制限値とが入力される。このレートリミッタ22は、変化レート制限値を用いて時間的な変化が制限された連系点潮流値を生成する回路である。レートリミッタ22は、入力された連系点潮流値の変化が変化レート制限値以下である場合には、連系点潮流値をそのまま出力する。一方、レートリミッタ22は、入力された連系点潮流値の変化が変化レート制限値を超える場合には、その変化が変化レート制限値となるように変更された連系点潮流値を出力する。
図4は、レートリミッタ22の動作を示す図である。この図4では、レートリミッタ22に入力された連系点潮流値が破線、変化レート制限値に対応する傾きを持つ直線が一点鎖線、レートリミッタ22から出力される連系点潮流値が実線で示されている。この図4に示すように入力された連系点潮流値がステップ状に変化した場合には、レートリミッタ22は、しばらくの間(図4に示す例ではt1〜t2の間)、変化レート制限値の傾きで変化する連系点潮流値を出力する。そして、入力された連系点潮流値と出力する連系点潮流値と等しくなった時点(図4に示す例ではt2)以降に、レートリミッタ22は、入力された連系点潮流値をそのまま出力する。
図3に戻って、減算器23には、第1計測器9aからの連系点潮流値と、レートリミッタ22からの連系点潮流値とが入力される。この減算器23は、レートリミッタ22により変化が制限される前後の連系点潮流値同士の差分(第1計測器9aからの連系点潮流値と、レートリミッタ22からの連系点潮流値との差分)を、指令値として生成する。減算器23で生成された指令値を示す信号は、アナログ値またはデジタル値として第1蓄電池3aに出力される。なお、後述する本実施の形態1に係る周波数安定化装置101では、減算器23で生成される連系点潮流値同士の差分は、第1指令値として用いられる。
第1蓄電池3aは第1関連装置1から指令値を受け取ると、当該指令値と一致するような値の電力を出力(放電)したり、入力(充電)したりする。
<第1関連装置の変形例1>
ここで、第1関連装置1は、需給制御装置6からの運転情報と、第1計測器9aで計測された第1連系線4aにおける連系点潮流値とに基づいて、第1蓄電池3aに与えるべき指令値(制御量)を生成する。
つまり、上記第1関連装置1では、需給制御装置6と第1関連装置1とを接続する必要がある。しかし、需給制御装置6が既に設置されている電力系統に第1関連装置1を新規に設置することを考えた時、新たに需給制御装置6と第1関連装置1の通信線を用意したり、既設需給制御装置6を改造する必要がある。
そこで、当該通信線を用意したり既設の需給制御装置6を改造したりすることを回避すべく、需給制御装置6からの運転情報を用いずに、第1計測器9aで計測された第1連系線4aにおける連系点潮流値に基づいて、第1蓄電池3aに与えるべき指令値(制御量)を生成してもよい。以下、このような本変形例1に係る第1関連装置1について説明する。
図5は、本変形例1に係る第1関連装置1と、それを備える系統安定化システムとの構成を示すブロック図である。図5の第1関連装置1は、制御ブロック部21を備えるが、パラメータ決定部11を備えていない。
図6は、本変形例1に係る制御ブロック部21の構成を示すブロック図である。図6の制御ブロック部21は、入力(第1連系線4aの連系点潮流値)の一次遅れ信号を出力する一次遅れ回路24と、第1連系線4aの連系点潮流値と、一次遅れ回路24の出力との差分を出力する減算器25とを備える。
図7は、一次遅れ回路24の動作の一例を示す図である。例えば、一次遅れ回路24にて一次遅れ時定数を60秒と設定していた場合に、図7に示すように、連系点潮流値が時刻T(=0)の時点で100変動すると、一次遅れ回路24の出力値は、時刻Tから60秒後の時点で約63.2だけ変化する。本変形例1では、系統に接続されている全ての第1発電機2aの追従能力(当該第1発電機2aが電力の周波数に影響を与えずに連系点潮流値を変更可能な能力)に合わせて、一次遅れ回路24における一次遅れ時定数が設定されている。
このような本変形例1に係る第1関連装置1によれば、発電機が追従できない連系点潮流値の急な変化分(電力の周波数に影響を与えてしまう連系点潮流値の急な変化分)を第1蓄電池3aに分担させることが可能となる。したがって、正確な第1発電機2aの変化レート制限値を用いない、ひいては需給制御装置6から前記運転情報を取得しなくても、周波数安定化に必要な第1指令値(後記の電力検出方式出力PΔP)を算出することが可能となる。なお、後述するように第1関連装置1及びその本変形例は、実施の形態1に適用されるが、これに限ったものではなく、例えば実施の形態2以降においても同様に適用することができる。
<第1関連装置の短所>
さて、以上のような第1関連装置1によれば、離島系統5の電力の需給アンバランス(ここでは第1連系線4aの連系点潮流値の変化)に基づいて、第1蓄電池3aに与えるべき指令値を生成することにより、第1蓄電池3aの入出力を制御する。この結果として、周波数偏差(基準周波数からの周波数の変化)を抑制することが可能となる。しかし、周波数偏差が完全に解消されていない場合であっても、連系点潮流が一定値に落ち着いた後には、第1蓄電池3aは積極的に周波数偏差を解消する制御を実施しない。このため、第1発電機2aによる周波数制御のみによって周波数の安定化制御を実施することになり、結果として、多少の周波数偏差が比較的長い期間に亘って存在してしまうことがある。
<第2関連装置>
次に、第2関連装置について説明する。図8は第2関連装置と、それを備える系統安定化システムとの構成を示すブロック図である。図8に示すように、第2関連装置81、複数台の発電機82及び1つの蓄電池83は、連系線84を介して電力系統85と接続されている。ここでの電力系統85は、離島に設けられる小規模な電力供給の単独系統を想定しており、第2関連装置81、発電機82及び蓄電池83は、電力系統85の一部を担う分散型の配電系統(マイクログリッド)を構成している。このうち周波数安定化装置である第2関連装置81は、電力供給の電力系統85で電力を調整可能な蓄電池83に対して制御指令を行う。
離島に導入される発電機82では、需要変動に対するガバナの制御特性がそろえられており、各発電機82の出力(電力供給)が、均等に負荷(電力需要)に追従するように調整されている。このため、需要の急変や再生可能エネルギーの出力変動、あるいは再生可能エネルギーの発電機の故障や事故による解列に伴う急峻な負荷変動が生じた場合には、運転中の発電機82が、その変動分の出力を均等な比率で分担するように構成されている。このような発電機82によれば、電力需要の変動に対してある程度対応することが可能となっている。
しかし、電力需要の変動があまりにも急激である場合には、発電機82の出力は急峻に応答できても、発電機82の動力である燃料系(内燃力発電機であればディーゼル原動機、気力発電機であればボイラなど)の応答速度が遅く、燃料系の応答は瞬時に追従できない。そのため、この場合には、発電機82の回転子がもつ回転エネルギーに関し、燃料系の機械的入力によるエネルギー供給と、電気エネルギーに変換されることによるエネルギー消費とが大きく乖離することになる。この結果、電力の需要と供給のバランスが取れていないアンバランスな状況が継続すると、発電機の回転エネルギーが基準値よりも減少あるいは増加し、系統全体の周波数が徐々に低下したり上昇したりして、周波数の基準となる基準周波数から変化するという不安定現象が発生する。
このような不安定現象は電力系統の規模が小さいほど顕著に現れる。そこで、離島のような小規模な電力系統に再生可能エネルギーの電力を大量に導入することが想定されている場合には、安定な周波数で高速な出力調整が可能な蓄電池83が設けられている。このような蓄電池83を備えた構成によれば、周波数の不安定現象、すなわち周波数偏差(基準周波数からの周波数の変化)をより抑制することが可能となる。
次に、蓄電池83及び第2関連装置81の構成例について説明する。
図8に示されるように、蓄電池83は、例えば、インバータなどからなる電力変換器83aと、電気二重層キャパシタなどの充電・放電部83bとから構成されている。電力変換器83aは、第2関連装置81の制御指令に応じて、蓄電池83に入力される交流電力を直流電力に変換して充電・放電部83bに充電したり、充電・放電部83bから放電された直流電力を交流電力に変換して蓄電池83から出力したりする。
第2関連装置81は、制御ブロック部91を備えている。この制御ブロック部91は、検出器86または検出器87で検出された電力の周波数に基づいて、電力変換器83aに制御指令を出力する。なお、同一の系統における任意の箇所の電力の周波数はほぼ同じであり、検出器86でも検出部87でもほぼ同じ周波数(電力系統85)が検出される。
図9は、制御ブロック部91に備えられた変動検出ブロック92の構成を示すブロック図である。この図9に示すように制御ブロック部91の変動検出ブロック92は、減算器93と、増幅器94とを備えている。
減算器93は、あらかじめ設定された基準周波数から単独系統の周波数を減算し、それによって得られる周波数偏差を出力する。増幅器94は減算器93から出力される周波数偏差にゲインを乗算し蓄電池83への制御指令値を出力する。
このような第2関連装置81からなるマイクログリッドが単独系統として運転する場合には、電力の周波数の変化(周波数偏差)が検出されて、蓄電池83の入出力が補正(制御)される。例えば、制御ブロック部91は、検出器86または検出器87で検出された電力の周波数(例えば60.05Hz)が基準周波数(例えば60Hz)を上回る場合には、蓄電池83の出力を低くするように蓄電池83を制御する。逆に、制御ブロック部91は、検出器86または検出器87で検出された電力の周波数(例えば59.95Hz)が基準周波数(例えば60Hz)を下回る場合には、蓄電池83の出力を高くするように蓄電池83を制御する。制御量の規模は系統によって異なり、離島に設けられる小規模な系統で基準周波数から0.05Hzだけ上昇した場合には、例えば1000(kW/Hz)程度のゲインがかかった50kW(=1000×0.05)の電力が蓄電池83に充電される。
なお、周波数の算出方法としては、例えば電力の交流波形のゼロ点(MAX値とMIN値との中間値であってもよい)を通る時間間隔を計測することによって算出してもよいし、電気角で90度前、180度前の電圧値から算出してもよい。そして、変動検出ブロック92の構成は図9の構成に限ったものではなく、周波数の変動を吸収することを目的として、上記のように求めた周波数の例えば一次遅れ信号を基準周波数の代わりに入力することで制御量を求めても良い。
<第2関連装置の短所>
以上のような第2関連装置81によれば、電力系統85の電力の周波数の変化に基づいて、蓄電池83に与えるべき指令値を生成することにより、蓄電池83の入出力を制御する。これにより、周波数の変化(周波数偏差)を抑制することが可能となる。しかし、上記のように、周波数の変化は需給アンバランス(需給バランスのずれ)に応じて徐々に発生するものであり、周波数の変化を検出して蓄電池83の出力を制御する以上、短い時間で周波数の変化を小さくすることはできない。しかも、起動・停止される発電機82の運転台数は、需要変動に合わせて変更されることから、適切なゲイン(kW/Hz)を事前に決定することは困難である。
これに対して、本実施の形態1に係る周波数安定化装置によれば、電力の周波数偏差を抑制するだけでなく、残存した周波数偏差を積極的に解消することが可能となっている。以下、当該周波数安定化装置について説明する。
<本実施の形態1に係る周波数安定化装置>
図10は、本実施の形態1に係る周波数安定化装置と、それを備える系統安定化システムの構成を示すブロック図である。上記と同様に、離島系統5には、第1連系線4aを介して第1発電機2a電力が供給可能となっている。なお、当該周波数安定化装置101を除く部分は上記と同様であることから、これらについての説明は省略する。
この周波数安定化装置101は、第1関連装置1及び第2関連装置81と同様に、離島系統(電力供給の単独系統)5で電力を調整可能な第1蓄電池3aに対して指令値を出力することにより、第1蓄電池3aに制御指令を行う。
具体的には、周波数安定化装置101は、需給制御装置6からの運転情報と、第1計測器9aで計測された第1連系線4aにおける連系点潮流値及び電力の周波数とに基づいて、第1蓄電池3aの制御量を算出して、第1蓄電池3aに与えるべき指令値を生成する。
図10の周波数安定化装置101は、制御ブロック部121を備えている。
図11は、制御ブロック部121の構成を示すブロック図である。図11に示すように、制御ブロック部121は、電力検出方式制御量算出部(第1算出部)1211と、周波数検出方式制御量算出部(第2算出部)1212と、指令値生成部1213とを備えている。
電力検出方式制御量算出部1211は、第1関連装置1の変形例1の制御ブロック部21(図6)と同様に構成されている。このように構成された電力検出方式制御量算出部1211は、離島系統5における電力の需給アンバランス(需要変動、第1連系線4aの連系点潮流値の変化に対応)に基づいて、電力検出方式出力PΔP(第1指令値)を生成する。
ただし、これに限ったものではなく、電力検出方式制御量算出部1211は、第1関連装置1の制御ブロック部21(図3)のようにパラメータ決定部11が求めた変化レート制限値を用いてより正確に制御量を計算し、それによって得られる図3の指令値を電力検出方式出力PΔP(第1指令値)として生成してもよい。
周波数検出方式制御量算出部1212は、第2関連装置81の制御ブロック部91と同様に構成されている。このように構成された周波数検出方式制御量算出部1212は、第1連系線4aの電力の周波数の変化(離島系統5における電力の周波数の変化)に基づいて、周波数検出方式出力PΔF(第2指令値)を生成する。このような周波数検出方式制御量算出部1212によれば、系統周波数、つまり離島系統5における電力の周波数に基づいて周波数偏差を解消することが可能となる。
指令値生成部1213は、電力検出方式制御量算出部1211で生成された電力検出方式出力PΔPと、周波数検出方式制御量算出部1212で生成された周波数検出方式出力PΔFとに基づいて、第1蓄電池3aに与えるべき制御指令値(指令値)を生成する。ここでは、指令値生成部1213には加算器が適用されており、電力検出方式出力PΔPと、周波数検出方式出力PΔFとの合計値を、第1蓄電池3aに与えるべき制御指令値として生成する。
<効果>
図12〜図14は、第1関連装置1及び第2関連装置81などの本実施の形態1に係る周波数安定化装置101と比較される装置の動作結果を示す図である。図15は、本実施の形態1に係る周波数安定化装置101の動作結果を示す図である。
なお、図12(a),13(a),14(a),15(a)は、需要電力の時間変化を示す図であり、図12(b),13(b),14(b),15(b)は、発電機出力の時間変化を示す図であり、図12(c),13(c),14(c),15(c)は、蓄電池出力の時間変化を示す図であり、図12(d),13(d),14(d),15(d)は、周波数の時間変化を示す図である。
図12には、第1蓄電池3aの出力調整を行わなかった場合の動作が示されている。この場合には、図12(c)に示されるように、需要電力のステップ状の増加に対して、第1蓄電池3aは追従せず、図12(b)に示されるように、第1発電機2aのみが追従することになる。上記のように、ガバナによる原動機側の制御は時間的に間に合わないため、第1発電機2aの回転子の回転エネルギーに関し、原動機からの機械的入力によるエネルギー供給よりも、電気エネルギーに変換されることによるエネルギー消費の方が大きくなる。
この結果、図12(d)に示されるように、電力の周波数が大きく低下する。その後、この周波数低下をガバナが検出し、原動機側から与えられる回転エネルギーが増加され、電力の周波数が回復していくものの、一時的に発生した電力の周波数低下により、需要家の機器に悪影響などが生じると予測される。
図13には、第2関連装置81の動作が示されている。すなわち、連系点計測情報を用いずに、周波数計測情報を用いて第1発電機2a及び第1蓄電池3aの出力を制御する場合の動作が示されている。この場合には、需要電力のステップ状の増加に対して、図13(c)に示されるように、第1蓄電池3aの出力が大きくなる。しかし、実際の周波数を検出し、周波数基準値と比較して制御を行うため、周波数の変化が小さい期間はその制御による寄与が小さく、第1蓄電池3aの出力は徐々にしか大きくならない。
この結果、図13(d)に示されるように、周波数偏差(周波数の不安定現象)は、図13(d)に示した場合(第1蓄電池3aの出力調整を行わない場合)よりも抑制されるものの、その変動は比較的大きく、その期間も比較的長くなる。なお、第1蓄電池3aの出力の立ち上がりを早くすることだけを実現するのであれば、ゲインを大きくしたり、微分制御を追加したりする方法が考えられる。
図14には、第1関連装置1の動作が示されている。すなわち、周波数計測情報を用いずに、連系点潮流情報を用いて第1発電機2a及び第1蓄電池3aの出力を制御する場合の動作が示されている。需要電力のステップ状の増加に対して、図14(b)に示されるように、需要電力の変化に対して第1発電機2aの出力は瞬時に追従するが、その一方で、需要電力の変化が連系点潮流値として検出される。この連系点潮流値での変化が、第1発電機2aの電力の周波数に影響を与えるほど大きい場合には、第1発電機2aの電力の周波数に影響が出ない範囲で第1発電機2aに出力させるとともに、連系点潮流値と第1発電機2aの当該出力との差を、即座に第1蓄電池3aに出力するように指令する。
そのため、図14(c)に示されるように需要電力の変化分は第1蓄電池3aの出力によって補われるとともに、第1発電機2aの出力はすぐにもとの値とほぼ同じ値に戻る(低減する)。この結果、第1発電機2aの出力は、周波数への影響が小さい値となることから、図14(d)に示されるように電力の周波数変化はより少なくなる。しかし、周波数を検出していないため、連系点潮流が一定値に落ち着いた後には、周波数偏差の残差分は第1発電機2aのガバナ制御の効果が出るまで残り続ける。
図15には、本実施の形態1に係る周波数安定化装置101により実現される動作が示されている。周波数計測情報及び連系点潮流情報の両方を用いて第1発電機2a及び第1蓄電池3aの出力を制御する場合の動作が示されている。図15(c)に示されるように、図14(c)と同様に、連系点潮流情報を用いて周波数への影響が小さくなるように第1発電機2aが動作する。しかし、図15(d)に示されるように、連系点潮流が一定値に落ち着いた後でも、さらに周波数計測情報を用いて周波数偏差を解消するように第1発電機2aの制御量を算出するため、第1発電機2aのガバナ制御を待たずに周波数を基準周波数に合わせこむ制御を行うことができる。
以上をまとめると、本実施の形態1に係る周波数安定化装置101によれば、時々刻々と変化する離島系統5における電力の需給アンバランス(第1連系線4aの連系点潮流値の変化)に基づいて電力検出方式出力PΔP(第1指令値)を算出するとともに、離島系統5における電力の周波数の変化に基づいて周波数検出方式出力PΔF(第2指令値)を算出する。そして、電力検出方式出力PΔP及び周波数検出方式出力PΔFに基づいて、第1蓄電池3aに与えるべき指令値を生成する。このように、電力検出方式出力PΔPに基づいて第1蓄電池3aに与えるべき指令値が生成されるので、離島系統5の需給アンバランス(第1連系線4aの連系点潮流値の変化)が生じても、主に第1蓄電池3aの出力を用いて需給アンバランスに対応することができる。この結果、例えば、運転中の第1発電機2a全体の出力変化の合計値に、電力の周波数に影響を与えないように制限を課すことなどができることから、電力の周波数変化を抑制することが可能となる。また、周波数偏差を積極的に解消する可能な周波数検出方式出力PΔF(第2指令値)に基づいて第1蓄電池3aに与えるべき指令値が生成されるので、周波数偏差の残差を積極的に解消することができる。
<変形例1>
実施の形態1に係る周波数安定化装置101(図10)、及び、当該周波数安定化装置101に一部が適用される第1関連装置1(図1および図5)では、第1蓄電池3aと対象系統である離島系統5との間の連系線(第1連系線4a)の連系点潮流値が計測され、当該連系点潮流値の変化が、離島系統5における電力の需給アンバランスとして適用された。
これに対して、本変形例1に係る周波数安定化装置101では、連系点潮流値を計測せずに、第1発電機が連系線を介して離島系統5に出力する電力の変化、または、再生可能エネルギー発電機が送電線を介して離島系統5に出力する電力の変化が、離島系統5における電力の需給アンバランスとして適用される。
図16は、本変形例1に係る周波数安定化装置101と、それを備える系統安定化システムとの構成を示すブロック図である。図16に示すように、制御ブロック部121には、第1発電機2aが連系線4xを介して離島系統5に出力する電力(ここではその合計である発電機出力合計)の計測値が入力される。
なお、図16では、発電機出力合計は、第1連系線4aのうち第1蓄電池3aの電力と合算される前の連系線4xで計測されている。しかしこれに限ったものではなく、図17に示すように、発電機出力合計は、第1蓄電池3aと離島系統5とを接続する連系線とは別の連系線4yで計測されてもよい。なお、図16及び図17では、図の簡略化のため、制御ブロック部121への電力の周波数の入力についての図示を省略している。
図18は、本変形例1に係る制御ブロック部121が備える電力検出方式制御量算出部1211の構成を示すブロック図である。図18の電力検出方式制御量算出部1211には、図3の構成において、第1連系線4aの連系点潮流値の代わりに、発電機出力合計と、周波数安定化装置101から第1蓄電池3aに出力される制御指令値とが入力される。なお、制御指令値が生成されていない場合には、そのデフォルトの値が、電力検出方式制御量算出部1211に入力される。図18に示すように、電力検出方式制御量算出部1211は、図3の構成に加えて、発電機出力合計と、第1蓄電池3aへの制御指令値との合計値をレートリミッタ22に出力する加算器26を備えている。
また、本変形例1に係る制御ブロック部121が備える電力検出方式制御量算出部1211は図19のように構成することもできる。図19の電力検出方式制御量算出部1211には、図6の構成において、第1連系線4aの連系点潮流値の代わりに、発電機出力合計と、周波数安定化装置101から第1蓄電池3aに出力される制御指令値とが入力される。図19に示すように、電力検出方式制御量算出部1211は、図6の構成に加えて、発電機出力合計と、第1蓄電池3aへの制御指令値との合計値を一次遅れ回路24に出力する加算器27を備えている。
ここで、第1連系線4aの連系点潮流値は、第1発電機2a及び第1蓄電池3aの出力合計に等しい。そして、第1発電機2aの出力は、発電機出力合計に対応しており、第1蓄電池3aの出力は、第1蓄電池3aへの制御指令値に対応している。このため、第1連系線4aの連系点潮流値の代わりに、発電機出力合計と、周波数安定化装置101から第1蓄電池3aに出力される制御指令値との合計値を用いても、実施の形態1と同様の機能を実現することができる。
このように、連系点における第1発電機2a及び第1蓄電池3aの出力の合計の変化の代わりに、第1発電機2aが連系線を介して離島系統5に出力する電力の変化を、離島系統5における電力の需給アンバランス(需要変動)として用いてもよい。なお、本変形例1によれば、第1発電機2aが第1蓄電池から離れた場所で離島系統5に接続されている場合にも適用することができる。
図20は、本変形例1に係る周波数安定化装置101と、それを備える系統安定化システムとの別の構成を示すブロック図である。図20に示す構成では、図17の第1発電機2aを、再生可能エネルギー発電機2x及び負荷2yに置き換え、図17の連系線4yを、送電線4zに置き換えたものである。なお、送電線4zの先には、負荷や発電機などの電力変動の元にならない設備などが接続されていても問題ない。
制御ブロック部121には、再生可能エネルギー発電機2xが送電線4zを介して離島系統5に出力する電力(送電線潮流値)の計測値が入力されるものとする。また、電力検出方式制御量算出部1211の構成には、例えば図19の構成が適用されるものとする。
図20の構成のように、第1連系線4aの連系点潮流値の代わりに、送電線潮流値と、周波数安定化装置101から第1蓄電池3aに出力される制御指令値との合計値を用いる構成であっても、実施の形態1と同様の機能を実現することができる。
このように、連系点における第1発電機2a及び第1蓄電池3aの出力の合計の変化の代わりに、再生可能エネルギー発電機2xが送電線を介して離島系統5に出力する電力の変化を、離島系統5における電力の需給アンバランス(需要変動)として用いてもよい。なお、本変形例1によれば、第1蓄電池3aの出力によって補われる対象(電力変動吸収対象)を、離島系統5全体ではなく、その中の一部(計測対象送電線に影響を与える電力変動対象の、計測対象送電線に与える影響分)に限定することが可能となる。
なお、以上の説明では、離島系統5における電力の需給アンバランスに、第1連系線4aの連系点潮流値の計測値の変化、第1発電機2aが出力する電力の計測値の変化、または、離島系統5に設置された再生可能エネルギー発電機2xが出力する電力の計測値の変化を適用する構成について説明した。しかし、これら計測値に限ったものではなく、例えば、離島系統5内の需要の計測値の変化、または、これらの推定値の変化など、離島系統5の周波数変動に影響を与える値を、離島系統5における電力の需給アンバランスに適用することが可能である。すなわち、需給バランスの推定には、離島系統5内の送電線4zの電力変化が用いられてもよい。
また、以上の説明では、実施の形態1に本変形例1を適用したが、これに限ったものではなく、例えば後述の実施の形態においても同様に適用することができる。
<実施の形態2>
図21は、本発明の実施の形態2に係る周波数安定化装置101と、それを備える系統安定化システムの構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態2に係る周波数安定化装置101において、以上で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ参照符号を付し、異なる部分について主に説明する。
実施の形態1に係る周波数安定化装置101において、電力系統である離島系統5に変動があれば、本来ならば第1蓄電池3aへの制御も変更される。しかしながら、後で詳細に説明するように、第1連系線4aのうち連系点潮流値が計測される部分、または、当該部分よりも第1発電機2a側の電力系統や電力設備において、異常があったり接続変更があったりすると、電力検出方式制御量算出部1211が電力検出方式出力PΔP(第1指令値)を不要に変更してしまい、結果として、周波数安定化装置101が第1蓄電池3aに不要な制御を行ってしまう可能性がある。
上記のように第1蓄電池3aに不要な制御を行ってしまう理由は、電力検出方式(連系点潮流検出方式)では、連系点潮流を計測することによって離島系統5内の需要変化、再生可能エネルギーの出力変化、事故や故障による電力需給変化なども検出することを目的としているためである。このことが理由で、離島系統5内の電力変動とは異なる事象で連系点潮流が変化すると不要な制御量が算出される可能性がある。しかも、算出された制御量の大きさ、及び、制御方向(充放電方向)によっては離島系統5に需給アンバランスを発生させることになり、周波数偏差の発生および増大を引き起こす可能性がある。
そこで、図21に示す本実施の形態2に係る周波数安定化装置101によれば、このような問題を解決することが可能となっている。なお、本実施の形態2では、実施の形態1で説明した周波数安定化装置101(以下「第1周波数安定化装置101a」と記す)、第1発電機2a、第1蓄電池3a、第1連系線4a及び第1計測器9aと同様に、別の周波数安定化装置101(以下「第2周波数安定化装置101b」と記す)、第2発電機2b、第2蓄電池3b及び第2計測器9bが第2連系線4bを介して離島系統5に接続されている。第2周波数安定化装置101bは、第1周波数安定化装置101aと同様に構成されており、第1周波数安定化装置101aが第1蓄電池3aの入出力を制御したのと同様に、第2周波数安定化装置101bは第2蓄電池3bの入出力を制御する。
第1周波数安定化装置101aと、複数台の第1発電機2aと、第1蓄電池3aとは、ローカル発電所7aに設置されており、第2周波数安定化装置101bと、複数台の第2発電機2bと、第2蓄電池3bとは、外部発電所7bに設置されている。
なお、外部発電機である第2発電機2bは、ローカル発電機である第1発電機2a以外の離島系統5に接続された発電機であれば、1台であってもよいし、複数台であってもよい。同様に、第2周波数安定化装置101b、第2蓄電池3b及び第2連系線4bの数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。以下では、一例として、外部発電機である第2発電機2bの台数は、離島系統5に接続された発電機の全台数のうち第1発電機2aの台数を除いた数であるものとするが、これに限ったものではない。
実施の形態1と同様に、第1周波数安定化装置101aには、第1連系線4aの連系点潮流値及び電力の周波数が入力され、第2周波数安定化装置101bには、第2連系線4bの連系点潮流値及び電力の周波数が入力される。そして、本実施の形態2では、第1周波数安定化装置101aには、第1周波数安定化装置101aから第1蓄電池3aへの指令値と、第2周波数安定化装置101bから第2蓄電池3bへの指令値とが入力される。
図22は、本実施の形態2に係る第1周波数安定化装置101aの制御ブロック部121の構成を示すブロック図である。図22に示すように、当該制御ブロック部121は、図5の構成に加えて、制御抑制部1214を備えている。この制御抑制部1214には、第1周波数安定化装置101aから第1蓄電池3aに出力される指令値と、第2周波数安定化装置101bから第2蓄電池3bに出力される指令値とが入力される。ただし、これに限ったものではなく、制御抑制部1214には、第1蓄電池3aに出力される指令値の代わりに、当該指令値の元になる第1発電機2aの運転情報及び第1連系線4aの連系点潮流値が入力されもよい。同様に、制御抑制部1214には、第2蓄電池3bに出力される指令値の代わりに、当該指令値の元になる第2発電機2bの運転情報及び第2連系線4bの連系点潮流値が入力されてもよい。
以下で説明するように、第1連系線4aのうち連系点潮流値が計測される部分、または、当該部分よりも第1発電機2a側の部分において、異常が発生したり、接続変更があったりする場合には、第1蓄電池3a及び第2蓄電池3bへの指令値の制御方向(充放電方向)が異なったり、互いの指令値が大きく乖離したりする。
このため、ここでは、第1蓄電池3a及び第2蓄電池3bに対する指令値を、第1連系線4aのうち連系点潮流値が計測される部分、または、当該部分よりも第1発電機2a側の部分における、異常または接続変更に関する系統情報として用いる。なお、ここでいう異常としては、例えば連系点潮流計測器の故障、地絡事故などの故障、第1蓄電池3aの誤出力、第1発電機2aの故障による出力低下が想定され、前記接続変更としては、例えば連系点を迂回するような送電線の接続の追加などが想定される。
<実施の形態2の動作例1>
本実施の形態2に係る第1周波数安定化装置101aの動作例1について説明する。
通常時に離島系統5において需要が急減すると、第1連系線4aの連系点潮流値が急減するとともに、第2連系線4bの連系点潮流値も急減する。このため、この場合には、第1周波数安定化装置101aは、第1蓄電池3aに充電指令を出力し、第2周波数安定化装置101bも同様に、第2蓄電池3bに充電指令を出力する。つまり、通常時には、第1蓄電池3aに対する指令値の制御方向(充電)と、第2蓄電池3bに対する指令値の制御方向(充電)とが一致する。
一方、第1連系線4aの故障などの異常時において、離島系統5における需要が変動せずに第1連系線4aの連系点潮流値が急減すると、それを埋め合わせるように、第2連系線4bの連系点潮流値を上昇させる必要がある。そうすると、第1周波数安定化装置101aは、第1連系線4aの連系点潮流値の急減によって上記と同様に第1蓄電池3aに充電指令を出力するが、第2周波数安定化装置101bは、上記と異なり第2蓄電池3bに放電指令を出力する。つまり、異常時には、第1蓄電池3aに対する指令値の制御方向(充電)と、第2蓄電池3bに対する指令値の制御方向(放電)とが逆となる。
そこで、図22の制御抑制部1214は、第1蓄電池3a及び第2蓄電池3bの制御方向が一致する場合には、電力検出方式制御量算出部1211の電力検出方式出力PΔPをそのまま指令値生成部1213に出力し、第1蓄電池3a及び第2蓄電池3bの制御方向が異なる(逆になる)場合には、第1周波数安定化装置101aの電力検出方式制御量算出部1211の電力検出方式出力PΔPを小さくして指令値生成部1213に出力する。つまり、制御抑制部1214は、系統情報(第1蓄電池3a及び第2蓄電池3bに対する指令値)に基づいて、電力検出方式出力PΔPに応じた制御(制御量)を抑制する。
なお、第1連系線4aのうち連系点潮流値が計測される部分よりも離島系統5側での異常(例えば、第2発電機2bの故障)、または、離島系統内の接続変更の場合には、第2周波数安定化装置101bなどの他の安定装置の各々の制御により補われるため、第1周波数安定化装置101aの電力検出方式制御量算出部1211にて制御量を抑制する必要はない。
<実施の形態2の動作例2>
本実施の形態2に係る第1周波数安定化装置101aの動作例2について説明する。
図21に示す第1発電機2a及び第1蓄電池3aが、第1連系線4a(母線)及び第1計測器9aを経由せずに送電線を経由して離島系統5と遮断/送電可能に接続されているものとする。
通常時には、送電線は送電不可能に開放されているので、第1発電機2a及び第1蓄電池3aからの電力は第1連系線4aを経由して離島系統5に出力される。
しかし、何らかの理由で送電線の遮断機の遮断が無効にされて、送電可能になった場合には、離島系統5内の電力には特に変化がないにもかかわらず、第1発電機2a及び第1蓄電池3aからの電力が第1連系線4aだけでなく送電線も経由して離島系統5に出力されることになる。この場合、第1連系線4aの連系点潮流値(第1計測器9aの計測値)が急減するが、第2連系線4bの連系点潮流値(第2計測器9bの計測値)は変化しない。そうすると、第1周波数安定化装置101aは、第1連系線4aの連系点潮流値の急減によって上記と同様に第1蓄電池3aに充電指令を出力するが、第2周波数安定化装置101bは、上記と異なり第2蓄電池3bに特段の制御指令を出力しない。つまり、異常時には、第1蓄電池3aに対する指令値の制御方向(充電)と、第2蓄電池3bに対する指令値の制御方向(制御方向なし)とが異なる。
そこで、図22の制御抑制部1214は、第1蓄電池3a及び第2蓄電池3bの制御方向が一致する場合には、電力検出方式制御量算出部1211の電力検出方式出力PΔPをそのまま指令値生成部1213に出力し、第1蓄電池3a及び第2蓄電池3bの制御方向が一致しない場合には、電力検出方式制御量算出部1211の電力検出方式出力PΔPを小さくして指令値生成部1213に出力する。つまり、制御抑制部1214は、系統情報(第1蓄電池3a及び第2蓄電池3bに対する指令値)に基づいて、電力検出方式出力PΔPに応じた制御を抑制する。
<効果>
以上のような本実施の形態2に係る周波数安定化装置101によれば、発電機や蓄電池、送電線、変圧器など電力設備の故障や、想定していない離島系統(電力系統)5の接続変更に関する系統情報に基づいて、電力検出方式出力PΔPに応じた制御を抑制する。したがって、電力検出方式制御量算出部1211が不要な制御量を算出してしまった場合にも、それによる不要な制御を抑制することが可能となる。
<変形例1>
その他、別の計測値を用いて電力検出方式制御量算出部1211での制御量に対する抑制の要否を判定する方法として、系統周波数を系統情報として用いる方法がある。この方法では、図10に示すように周波数安定化装置101が単数設置されている構成でも実現可能である。電力検出方式では、周波数が変動する前に高速に動作できることが特徴であるが、必要な制御と充放電方向が反対となる制御などの不要な制御が実施された場合には、需給バランスが崩れ次第に周波数が変動する。具体的には、不要な放電で周波数が不要に上昇し、不要な充電で周波数が不要に低下する。そこで、本変形例1では、放電制御時の周波数上昇や、充電制御時の周波数低下によって誤動作を検出する。
例えば、図23に示すように、系統周波数を制御抑制部1214に入力する構成とすることにより、電力検出方式制御量算出部1211による不要な制御を抑制することが可能となる。具体的には、制御抑制部1214は、周波数が基準周波数を上回っている時は放電を停止し、周波数が基準周波数を下回っている時は充電を停止するように、電力検出方式出力PΔPを制御することで不要な動作を抑制することができる。
なお、系統周波数は時々刻々と変化するため、不感帯を設定して周波数偏差が一定値(例:0.01)以上の時に放電停止し、一定値(例:−0.01)以下の時に充電停止してもよい。
また、例えば、図24に示すように周波数偏差(ΔF)に応じて、電力検出方式制御量算出部1211の電力検出方式出力PΔPを制限してもよい。なお、図24において、周波数偏差がF11(例えば0.1[Hz])を超えると、電力検出方式出力PΔPによる放電が禁止され、周波数偏差がF21(例えば−0.1[Hz])を下回ると、電力検出方式出力PΔPによる充電が禁止される。周波数偏差がF11とF21との間であれば、周波数偏差に応じて電力検出方式出力PΔPによる放電及び充電が制限され、例えば、周波数偏差が0[Hz]では当該放電及び充電が放電限界及び充電限界の1/2にそれぞれ制限される。周波数偏差がF22を超えると電力検出方式出力PΔPによる充電が充電限界まで可能となり、周波数偏差がF12を下回ると電力検出方式出力PΔPによる放電が放電限界まで可能となる。
なお、周波数の用い方(周波数に応じた閾値の決め方や、閾値を示す関数)は、上記に限ったものではなく、様々なバリエーションが考えられる。
<変形例2>
また、周波数安定化装置101が、発電機や蓄電池、送電箇所での故障発生情報を系統情報として受けることにより、故障発生場所に応じて誤動作を検出する方法がある。この方法では、図10に示すように周波数安定化装置101が単数設置されている構成でも実現可能である。この場合には、制御抑制部1214は、第1連系線4aのうち連系点潮流値が計測される部分、または、当該部分よりも第1発電機2a側の電力系統や電力設備の故障発生情報を、系統情報として取得し、その時に算出された制御量を不要な制御と判断することができる。
そして、制御抑制部1214は、故障発生情報を受けた場合に、不要動作の可能性を算出して、電力検出方式制御量算出部1211の電力検出方式出力PΔPを停止する、または抑制する。あるいは、制御抑制部1214は、故障発生情報と前記系統周波数とに基づいて、電力検出方式出力PΔPを停止してもよいし、抑制してもよい。
なお、以上の説明では、系統情報は、第1連系線4aのうち連系点潮流値が計測される部分、または、当該部分よりも第1発電機2a側の電力系統や電力設備の故障発生情報とした。しかしこれに限ったものではなく、系統情報は、第1連系線4aのうち連系点潮流値が計測される部分、または、当該部分よりも第1発電機2a及び第1蓄電池3a側の電力系統や電力設備の故障発生情報としてもよい。
<実施の形態3>
図25は、本発明の実施の形態3に係る周波数安定化装置101と、それを備える系統安定化システムの構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態3に係る周波数安定化装置101において、以上で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ参照符号を付し、異なる部分について主に説明する。
図25に示すように、本実施の形態3では、第2周波数安定化装置101b及び第2蓄電池3bは第2連系線4bを介して離島系統5に接続されていないが、第2発電機2bが第2連系線4bを介して離島系統5に接続されている。つまり、離島系統5には、第1連系線4aと異なる別の第2連系線4bを介して第1発電機2aと異なる別の第2発電機2bからも電力が供給可能となっている。そして、離島系統5における電力の需給アンバランス量に対して、ローカル発電機である第1発電機2a、及び、外部発電機である第2発電機2bが応答するように構成されている。
ここで、第1連系線4aでの第1計測器9aで計測される電力値は、第1発電機2aの応答分しかなく、離島系統5全体の需給アンバランス量に対する応答分(第1及び第2発電機2a,2bの両方の応答分)ではない。このため、実施の形態1に係る周波数安定化装置101を適応した場合には、第1発電機2aの応答分しか第1蓄電池3aによって補うことができない。
そこで、本実施の形態3に係る周波数安定化装置101によれば、離島系統5全体の需給アンバランス量に対する応答分(第1及び第2発電機2a,2bの両方の応答分)を第1蓄電池3aによって補うことが可能となっている。
前提として、離島のすべての発電機(ここでは第1及び第2発電機2a,2b)は、設備容量が異なる場合でも同一の変化レートで設定されるものとする。また、需給制御装置6は、第1発電機2aの運転状態以外に第2発電機2bの運転状態も管理しており、第1及び第2発電機2a,2bに対して出力制御を行うものとする。
パラメータ決定部11は、需給制御装置6からの第1及び第2発電機2a,2bの運転情報に基づいて、出力変化レート制限値を、下記の数2の計算式によって算出する。なお、数2の式中のレート制限値は、上記と同様に記録部12(図2)に記録されており、全発電所での運転中発電機の定格合計は、第1及び第2発電機2a,2bの運転情報に含まれている。
Figure 0006335641
また、パラメータ決定部11は、需給制御装置6からの第1及び第2発電機2a,2bの運転情報に基づいて、ゲイン設定値を、下記の数3の計算式によって算出する。ここで、ゲイン設定値とは、ローカル発電所7aの連系点潮流値の計測値から系統全体での需給アンバランス量に対する応答分を算出するためのパラメータである。なお、ローカル発電所7aでの運転中発電機の定格合計は、第1発電機2aの運転情報に含まれている。
Figure 0006335641
図26は、本実施の形態3に係る制御ブロック部121の構成を示すブロック図であり、図27は、本実施の形態3に係る電力検出方式制御量算出部1211の構成を示すブロック図である。
図26及び図27に示すように、電力検出方式制御量算出部1211には、連系点潮流値の計測値と、パラメータ決定部11からの変化レート制限値及びゲイン設定値とが入力される。図27に示すように、電力検出方式制御量算出部1211は、実施の形態1で説明した電力検出方式制御量算出部1211(図3)に対して、ゲイン回路104、減算器105及び減算器106が追加されている。
ゲイン回路104は、パラメータ決定部11から入力されるゲイン設定値で減算器23の制御信号を増幅させる。これは、ローカル発電所7aで計測された情報から、離島系統5全体での需給アンバランス量を算出するためである。これにより、第1蓄電池3aに対する制御指令(電力検出方式制御量算出部1211の出力)は、系統全体の周波数を安定させる。
一方、第1蓄電池3aの出力はローカル発電所7aの出力に合計されるため、連系点で計測される連系点潮流値(電力検出方式制御量算出部1211の入力)にも影響を与える。減算器105と減算器106はこれを補正するために追加されている。すなわち、減算器105では、ゲイン設定値を乗じる前の信号と乗じた後の信号を差し引くことにより、離島系統5全体を安定化させるために第1蓄電池3aの出力を増加させた増加分が差分値として得られる。減算器106を用いて、連系点潮流値(電力検出方式制御量算出部1211の入力)から当該差分値を差し引くことにより、本来計測されるはずの連系点潮流値を示す信号がレートリミッタ22に入力されることになる。
以上のように構成された電力検出方式制御量算出部1211は、第1連系線4aの連系点潮流値の変化(需給アンバランス)と、変化レート制限値(第1及び第2発電機2a,2bの運転情報に応じた値)と、ゲイン設定値(第1及び第2発電機2a,2bの運転情報に応じた値)とに基づいて、電力検出方式出力PΔP(第1指令値)を生成する。
<実施の形態3の動作例>
次に、本実施の形態3に係る電力検出方式制御量算出部1211の動作例について説明する。
ステップ状の需給バランスの変化に対して、ローカル発電機である第1発電機2aと外部発電機である第2発電機2bとが運転状態に応じて出力分担する。この比率は、第1発電機2aと第2発電機2bの定格出力の比率によって決まっており、たとえば第1発電機2aの定格合計が60、第2発電機2bの定格合計が40の場合、パラメータ決定部11にてゲイン設定値は100/60=1.67として計算される。
ここで、図28に示すように、需給バランスが50変化すると、その直後は、第1発電機2aが30、第2発電機2bが20動作し、第1発電機2aの変化量が連系点潮流に反映される。この30を1.67倍した値として50が第1蓄電池3aから出力される。需給バランス変化量と第1蓄電池3aの出力とが一致することから、第1及び第2発電機2a,2bの出力はともにほぼ0に戻る。
これにより、第1及び第2発電機2a,2bの出力はいずれも、需要と供給とのバランスがつりあうように調整されることになる。この結果、第1連系線4aの連系点潮流値としては、第1蓄電池3aの出力の50が計測される。
ここで、ゲイン回路104で増幅前後の信号は30と50であり、減算器105の出力は20となる。減算器106では連系点潮流の50から20を差し引くため、減算器106からレートリミッタ22への入力、及び、減算器106から減算器23への入力は30となる。この状態は、需要変動直後の値と同一であり、本制御により安定に動作ができることがわかる。
<効果>
以上のような本実施の形態3によれば、需給制御システムと連携して情報を入力する。これにより、時々刻々と変わる需要に対して第1及び第2発電機2a,2bの運転台数も変化することを考慮して、離島系統5の周波数を安定に保つために必要な周波数安定化装置101の制御パラメータが適切に設定される。よって、当該周波数安定化装置101が設定されたローカル発電所7a以外に外部発電機(第2発電機2b)が存在している場合にも、需要変化量に対して第1蓄電池3aにより適切に応答することが可能となる。
<実施の形態4>
図21は、本発明の実施の形態4に係る周波数安定化装置101と、それを備える系統安定化システムの構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態4に係る周波数安定化装置101において、以上で説明した構成要素と同一または類似するものについては同じ参照符号を付し、異なる部分について主に説明する。
図21に示すように、本実施の形態4では、第2周波数安定化装置101b、第2発電機2b、第2蓄電池3b及び第2計測器9bが第2連系線4bを介して離島系統5に接続されている。すなわち、離島系統5には、第1蓄電池3aと異なる別の第2蓄電池3bが接続されており、当該第2蓄電池3bからも電力が供給可能となっている。
以下で説明するように、本実施の形態4によれば、ローカル発電所7a以外に、外部発電所7bにも蓄電池と周波数安定化装置が設置される場合も、離島系統5全体の需給アンバランス量(需要変動量)に対する応答分(第1及び第2発電機2a,2bの両方の応答分)を第1蓄電池3a及び第2蓄電池3bによって補うことが可能となっている。
図21に示すように、第1周波数安定化装置101aは、実施の形態1に記載の周波数安定化装置と同様にして、前記連系線4aで計測した連系点潮流値(第1発電機2aが第1連系線4aを介して離島系統5に出力する電力を少なくとも含む値)に基づいて第1蓄電池3aの制御指令値を決定する。また、第2周波数安定化装置101bも同様に、前記連系線4bで計測した連系点潮流値(第2発電機2bが第2連系線4bを介して離島系統5に出力する電力を少なくとも含む値)に基づいて第2蓄電池3bの制御指令値を決定(生成)する。このように動作することで、第1周波数安定化装置101aおよび第2周波数安定化装置101bが互いに情報のやりとりをしなくても、制御の過不足を発生させることなく適切に周波数安定化を図ることが可能となる。なお、ここでは、第1周波数安定化装置101aと第2周波数安定化装置101bとは個別に設けられていたが、これに限ったものではなく一体的に設けられてもよい。
<効果>
以上のような本実施の形態4によれば、時々刻々と変わる需要に対して第1及び第2発電機2a,2bの運転台数も変化することを考慮して、離島系統5の周波数を安定に保つために必要な周波数安定化装置101の制御指令値が適切に決定される。よって、ローカル発電所7a以外に外部発電機(第2発電機2b)、周波数安定化装置(第2周波数安定化装置101b)及び外部蓄電池(第2蓄電池3b)が存在している場合にも、需要変化量に対して第1及び第2蓄電池3a,3bにより適切に応答することが可能となる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態及び各変形例を自由に組み合わせたり、各実施の形態及び各変形例を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
2a 第1発電機、2b 第2発電機、3a 第1蓄電池、3b 第2蓄電池、4a 第1連系線、4b 第2連系線、5 離島系統、101 周波数安定化装置、1211 電力検出方式制御量算出部、1212 周波数検出方式制御量算出部、1213 指令値生成部、1214 制御抑制部。

Claims (6)

  1. 電力供給の単独系統で電力を調整可能な蓄電池に対して制御指令を行う、単独系統向け周波数安定化装置であって、
    前記単独系統における電力の需給アンバランスに基づいて、第1指令値を生成する第1算出部と、
    前記単独系統における電力の周波数の変化に基づいて、第2指令値を生成する第2算出部と、
    前記第1算出部で生成された第1指令値と、前記第2算出部で生成された第2指令値とに基づいて、前記蓄電池に与えるべき指令値を生成する指令値生成部と
    前記蓄電池への指令値の制御方向と、前記単独系統で電力を調整可能な別の蓄電池への指令値の制御方向とが異なる場合に、前記第1指令値に応じた制御を抑制する制御抑制部と
    を備える、単独系統向け周波数安定化装置。
  2. 電力供給の単独系統で電力を調整可能な蓄電池に対して制御指令を行う、単独系統向け周波数安定化装置であって、
    前記単独系統における電力の需給アンバランスに基づいて、第1指令値を生成する第1算出部と、
    前記単独系統における電力の周波数の変化に基づいて、第2指令値を生成する第2算出部と、
    前記第1算出部で生成された第1指令値と、前記第2算出部で生成された第2指令値とに基づいて、前記蓄電池に与えるべき指令値を生成する指令値生成部と、
    前記蓄電池への指令値と、前記単独系統で電力を調整可能な別の蓄電池への指令値との乖離の程度に基づいて、前記第1指令値に応じた制御を抑制する制御抑制部と
    を備える、単独系統向け周波数安定化装置。
  3. 求項1または請求項2に記載の単独系統向け周波数安定化装置であって、
    前記需給アンバランスの推定に、前記単独系統内の送電線の電力変化を用いることを特徴とする、単独系統向け周波数安定化装置
  4. 求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の単独系統向け周波数安定化装置であって、
    前記単独系統には、連系線を介して少なくとも発電機から電力が供給可能であり、
    前記需給アンバランスは、前記発電機が前記連系線を介して前記単独系統に出力する電力を少なくとも含む連系点潮流値の変化を含む、単独系統向け周波数安定化装置
  5. 求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の単独系統向け周波数安定化装置であって、
    前記単独系統には、連系線を介して少なくとも発電機から電力が供給可能であるとともに、前記連系線と異なる別の連系線を介して前記発電機と異なる別の発電機からも電力が供給可能であり、
    前記第1算出部は、
    前記需給アンバランスと、前記発電機の運転情報と、前記別の発電機の運転情報とに基づいて、前記第1指令値を生成する、単独系統向け周波数安定化装置
  6. 求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の単独系統向け周波数安定化装置であって、
    前記蓄電池と異なる別の蓄電池が前記単独系統に接続されており、
    前記第1算出部は、
    電機が連系線を介して前記単独系統に出力する電力を少なくとも含む連系点潮流値に基づいて前記蓄電池の前記第1指令値を生成し、別の発電機が別の連系線を介して前記単独系統に出力する電力を少なくとも含む連系点潮流値に基づいて前記別の蓄電池の前記第1指令値を、決定することを特徴とする、単独系統向け周波数安定化装置。
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