JP2011017401A - 減速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】減速装置のウォームギヤが樹脂材料で形成されたものであったとしても、ウォームギヤにクリープ変形を生じさせることがなく、トルク変動に起因するウォームギヤの歯面分離を効果的に防止し、高精度の回転伝達を可能にすると共に、クリープ変形に起因する騒音や振動の発生を防止することを目的としている。
【解決手段】作動時(回転伝達時)に、被動側ウォーム部18の歯18aによって出力側はすば歯車20の歯20aをこれと噛み合う駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付けるようなスラストが生じるため、トルク変動があったとしても、駆動側ウォーム部8の歯8aと出力側はすば歯車20の歯20aの歯面分離が生じにくい。作動停止時(回転停止時)に、被動側ウォーム部18の歯18aによって出力側はすば歯車20の歯20aをこれと噛み合う駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付けるようなスラストが生じない。
【選択図】図1

Description

この発明は、ウォームとこれに噛み合う出力側歯車(ウォームホイール、又は、はすば歯車)からなるウォームギヤを利用した減速装置に関するものである。
従来から、噛み合う一対の歯車には、円滑に無理なく回転できるようにするため、バックラッシが設けられている。そして、このバックラッシは、減速装置を構成するウォームギヤにも設けられている。
しかしながら、バックラッシを設けたウォームギヤは、回転伝達中にトルク変動が生じると、接触している歯面同士がそのトルク変動に起因して離間し(歯面分離が生じ)、円滑で且つ正確な回転伝達ができなくなるという問題が生じる。
そこで、このような問題を解決するものとして、図8に示すような減速装置101が既に案出されている(特許文献1参照)。
この図8において、減速装置101のフレーム102には、入力軸103が回転自在に軸支されている。また、減速装置101のフレーム102には、入力軸103に対して平行で、且つ、入力軸103を挟み込むように、一対の支持軸104,104が回転できるように支持されている。また、減速装置101のフレーム102には、入力軸103及び一対の支持軸104,104に交差せず、且つ、一対の支持軸104,104に対して90°ずれて位置する出力軸105が回転できるように支持されている。
また、図8において、入力軸103は、フレーム102の外方へ突出した部分に、駆動ギヤ106が固定されており、図外のモータ等の駆動手段によって正逆両方向に回動させられるようになっている。また、一対の支持軸104は、入力軸103の駆動ギヤ106と噛み合う被動ギヤ107がそれぞれ固定され、入力軸103と逆の方向に同一回転速度で回転させられるようになっている。また、各支持軸104には、同一ピッチ円直径で且つ同一形状の歯を備えたウォーム108が一体回動可能に且つスライド可能に取り付けられている。また、出力軸105には、一方の支持軸104側のウォーム108に噛み合うウォームホイール110と、他方の支持軸104側のウォーム108に噛み合うウォームホイール110とが固定されている。
そして、図8において、一方の支持軸104には、ウォーム108を図中左側へスライド移動させるように付勢するコイルばね111が配置されている。これにより、ウォーム108の歯の一方の歯面は、ウォームホイール110の歯にコイルばね111のばね力で常時押し付けられることになる。
また、図8において、他方の支持軸104には、ウォーム108を図中右側へスライド移動させるように付勢するコイルばね111が配置されている。これにより、ウォーム108の歯の他方の歯面は、ウォームホイール110の歯にコイルばね111のばね力で常時押し付けられることになる。
このように構成された従来の減速装置101は、入力軸103が正回転する場合に、一方(図8中の上側)のウォーム108の歯の一方の歯面がウォームホイール110の歯にコイルばね111のばね力で押し付けられた状態で、ウォーム108からウォームホイール110に回転が伝達される。したがって、この減速装置101は、入力軸103が正回転して動力伝達している状態でトルク変動が生じたとしても、ウォーム108の歯とこれに接触しているウォームホイール110の歯との間で歯面分離が生じにくい。なお、この際、他方(図8の下側)のウォーム108は、一方のウォーム108と同一方向に回転するものの、ウォームホイール110に回転を伝達するようになっていない。
また、従来の減速装置101は、入力軸103が逆回転する場合に、他方(図8中の下側)のウォーム108の歯の他方の歯面がウォームホイール110の歯にコイルばね111のばね力で押し付けられた状態で、ウォーム108からウォームホイール110に回転が伝達される。したがって、この減速装置101は、入力軸103が逆回転して動力伝達している状態でトルク変動が生じたとしても、ウォーム108の歯とこれに接触しているウォームホイール110の歯との間で歯面分離が生じにくい。なお、この際、一方(図8の上側)のウォーム108は、他方のウォーム108と同一方向に回転するものの、ウォームホイール110に回転を伝達するようになっていない。
特開2007−213881号公報
しかしながら、図8に示した従来の減速装置101は、一方の支持軸104側のウォーム108の歯をコイルばね111のばね力でウォームホイール110の歯に押し付け、また、他方の支持軸104側のウォーム108の歯をコイルばね111のばね力でウォームホイール110の歯に押し付けるようになっているため、作動停止時においても、ウォーム108とウォームホイール110の噛み合った状態の歯同士にコイルばね111のばね力が作用し続けることになり、ウォーム108とウォームホイール110が樹脂材料で形成されたものである場合に、ウォーム108とウォームホイール110の噛み合った状態の歯がクリープ変形する虞があった。そして、ウォーム108の歯とウォームホイール110の歯がクリープ変形した場合には、ウォーム108からウォームホイール110への回転伝達精度が悪化すると共に、騒音や振動が生じやすくなるという問題を生じる。
そこで、本発明は、減速装置のウォームギヤが樹脂材料で形成されたものであったとしても、ウォームギヤにクリープ変形を生じさせることがなく、トルク変動に起因するウォームギヤの歯面分離を効果的に防止し、高精度の回転伝達を可能にすると共に、クリープ変形に起因する騒音や振動が発生しないようにすることを目的としている。
請求項1の発明は、減速装置1に関するものである(図1〜4参照)。この減速装置1において、駆動手段(モータ)3によって回転駆動される駆動軸4には、駆動側平歯車部7と駆動側ウォーム部8とからなる駆動歯車5が一体回動可能に配置されている。前記駆動軸4と平行に配置される中間軸10には、前記駆動側平歯車部7と噛み合う平歯車部13を有するアイドルギヤ11が回転可能に且つスライド移動できないように支持されている。前記駆動軸4及び前記中間軸10に対して平行に配置される被動側支持軸15には、前記アイドルギヤ11によって前記駆動歯車5の回転方向と同一方向に且つ同一回転速度で回転させられる被動歯車16がスライド移動できるように支持されている。前記被動歯車16は、前記アイドルギヤ11のはすば歯車部14に噛み合う被動側はすば歯車部17と、前記駆動側ウォーム部8と同一ピッチ円直径で且つ同一歯形形状の被動側ウォーム部18と、を一体に有している。前記駆動軸4及び前記被動側支持軸15に交差せず、且つ、前記駆動軸4及び前記被動側支持軸15と90°ずらして配置される出力軸21には、前記駆動側ウォーム部8と前記被動側ウォーム部18に噛み合う出力側歯車(出力側はすば歯車又は出力側ウォームホイール)20が一体回動可能に配置されている。そして、前記アイドルギヤ11の前記はすば歯車部14と前記被動歯車16の前記被動用はすば歯車部17は、回転伝達時に、前記出力側歯車20の歯20aに噛み合う前記被動側ウォーム部18の歯18aによって前記出力側歯車20の歯20aを前記駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付ける、スラストを発生するようになっている。また、本発明の減速装置1は、少なくとも、前記駆動側ウォーム部8の歯8a、前記被動側ウォーム部18の歯18a、及び前記出力側歯車20の歯20aが、樹脂材料で形成されている。ここで、駆動側ウォーム部8と被動側ウォーム部18に関して同一歯形形状とは、歯8a,18aの圧力角やモジュール等の他に、歯8a,18aのねじれ方向も同一であることをいう。
請求項2の発明は、請求項1の発明と同様に、減速装置1に関するものである(図4,図5〜7参照)。この減速装置1において、駆動手段(モータ)3によって回転駆動される駆動軸4には、駆動側はすば歯車部30と駆動側ウォーム部8とからなる駆動歯車5が一体回動可能に配置されている。前記駆動軸4と平行に配置され且つスライド移動可能に支持された中間軸10には、前記駆動側はすば歯車部30と噛み合うはすば歯車部31を有するアイドルギヤ11が回転可能に且つスライド移動不能に支持されている。前記駆動軸4及び前記中間軸10に対して平行に配置され且つ前記中間軸10と一体としてスライド移動できるように前記中間軸10に連結された被動側支持軸15には、前記アイドルギヤ11によって前記駆動歯車5の回転方向と同一方向に且つ同一回転速度で回転させられる被動歯車16がスライド移動できるように支持されている。前記被動歯車16は、前記アイドルギヤ11の平歯車部32に噛み合う被動側平歯車部35と、前記駆動側ウォーム部8と同一ピッチ円直径で且つ同一歯形形状の被動側ウォーム部18と、を一体に有している。前記駆動軸4及び前記被動側支持軸15に交差せず、且つ前記駆動軸4及び前記被動側支持軸15と90°ずらして配置される出力軸21には、前記駆動側ウォーム部8と前記被動側ウォーム部18に噛み合う出力側歯車(出力側はすば歯車又は出力側ウォームホイール)20が一体回動可能に配置されている。そして、前記駆動側はすば歯車部30と前記アイドルギヤ11の前記はすば歯車部31は、回転伝達時に、前記出力側歯車20の歯20aに噛み合う前記被動側ウォーム部18の歯18aによって前記出力側歯車20の歯20aを前記駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付ける、スラストを発生するようになっている。また、本発明の減速装置1は、少なくとも、前記駆動側ウォーム部8の歯8a、前記被動側ウォーム部18の歯18a、及び前記出力側歯車20の歯20aが、樹脂材料で形成されている。ここで、駆動側ウォーム部8と被動側ウォーム部18に関して同一歯形形状とは、歯8a,18aの圧力角やモジュール等の他に、歯8a,18aのねじれ方向も同一であることをいう。
本発明に係る減速装置によれば、作動時(回転伝達時)に、被動側ウォーム部の歯によって出力側歯車の歯をこれと噛み合う駆動側ウォーム部の歯に押し付けるようなスラストが生じるため、トルク変動があったとしても、駆動側ウォーム部の歯と出力側歯車の歯の歯面分離が生じにくく、高精度の回転伝達が可能になる。
また、本発明に係る減速装置によれば、作動停止時(回転停止時)に、被動側ウォーム部の歯によって出力側歯車の歯をこれと噛み合う駆動側ウォーム部の歯に押し付けるようなスラストが生じないため、長時間作動停止状態が保持されたとしても、被動側ウォーム部の歯、出力側歯車の歯、及び駆動側ウォーム部の歯にクリープ変形を生じることがない。その結果、本発明によれば、被動側ウォーム部の歯、出力側歯車の歯、及び駆動側ウォーム部の歯のクリープ変形に起因する回転伝達精度の低下や騒音及び振動の発生を防止することができる。
本発明の第1実施形態に係る減速装置を模式的に示す正面図である。 図1に示す出力側歯車を省略し、図1のA1−0−A1線に沿って切断して示す減速装置の断面図である。 図1のA2−A2線に沿って切断して示す減速装置の断面図である。 図4(a)は、本発明に係る減速装置の正回転伝達時における被動側ウォーム部の歯、出力側歯車の歯、及び駆動側ウォーム部の歯の噛み合い状態を模式的に示す図である。また、図4(b)は、本発明に係る減速装置の逆回転伝達時における被動側ウォーム部の歯、出力側歯車の歯、及び駆動側ウォーム部の歯の噛み合い状態を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る減速装置を模式的に示す正面図である。 図5に示す出力側歯車を省略し、図5のB1−0−B1線に沿って切断して示す減速装置の断面図である。 図5のB2−B2線に沿って切断して示す減速装置の断面図である。 従来技術に係る減速装置の平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。
[第1実施形態]
図1乃至図3は、本発明の第1実施形態に係る減速装置1を示すものである。このうち、図1は、減速装置1を模式的に示す正面図である。また、図2は、図1に示した減速装置1の一部(出力側歯車としての出力側はすば歯車20)を省略し、図1のA1−0−A1線に沿って切断して示す減速装置1の断面図である。また、図3は、図1のA2−A2線に沿って切断して示す減速装置1の断面図である。
(減速装置の概略構成)
図1乃至図3に示すように、減速装置1は、基台2に固定した駆動手段としてのモータ3の駆動軸4に駆動歯車5の軸穴6を嵌合し、駆動軸4と駆動歯車5とを一体として回動できるように固定してある。この駆動歯車5は、モータ3寄りに位置する駆動側平歯車部7と、この駆動側平歯車部7の側面から駆動軸4の軸心CL1が延びる方向に沿って形成された駆動側ウォーム部8とを一体に形成してなるものである。このような、駆動歯車5は、全体を樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成するようになっているが、これに限られるものではなく、少なくとも駆動側ウォーム部8の歯8aを樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成してあればよい。また、駆動歯車5は、駆動側平歯車部7と駆動側ウォーム部8とを別々に形成し、これら駆動側平歯車部7と駆動側ウォーム部8を一体回動できるように駆動軸4に固定してもよい。
駆動軸4の隣りには、中間軸10を駆動軸4と平行に配置してある。この中間軸10は、駆動側平歯車部7によって回転させられるアイドルギヤ11を回動可能に且つスライド移動不能な状態で支持しており、両端部をフレーム12に固定している。ここで、アイドルギヤ11は、駆動側平歯車部7に噛み合う平歯車部13と、これに隣り合うはすば歯車部14とを一体に形成してなるものである。このようなアイドルギヤ11は、全体を樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成するようになっている。また、アイドルギヤ11は、平歯車部13とはすば歯車部14とを別々に形成した後、一体回動できるように組み合わせてもよい。
中間軸10の隣りには、被動側支持軸15を中間軸10と平行に配置してある。この被動側支持軸15は、アイドルギヤ11のはすば歯車部14によって回転させられる被動歯車16を回動可能に且つスライド移動可能な状態で支持しており、両端部をフレーム12に固定してある。
被動歯車16は、アイドルギヤ11のはすば歯車部14に噛み合う被動側はすば歯車部17と、この被動側はすば歯車部17の側面から被動側支持軸15の軸心CL2が延びる方向に沿って形成された被動側ウォーム部18とを一体に形成してなるものである。なお、被動歯車16は、全体を樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成するか、又は、少なくとも被動側ウォーム部18の歯18aを樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成してある。また、被動側はすば歯車部17は、駆動側平歯車部7のピッチ円直径と同一のピッチ円直径であり、駆動側平歯車部7の回転方向と同一方向に同一回転速度で回動させられるようになっている。そして、被動側ウォーム部18は、駆動側ウォーム部8と同一ピッチ円直径で且つ同一歯形形状となるように形成してあり、駆動側ウォーム部8の回動方向と同一方向に同一回転速度で回動させられるようになっている。ここで、駆動側ウォーム部8と被動側ウォーム部18に関して同一歯形形状とは、歯8a,18aの圧力角やモジュール等の他に、歯8a,18aのねじれ方向も同一であることをいう。なお、被動歯車16は、被動側はすば歯車部17と被動側ウォーム部18を別々に形成した後、一体化するようにしてもよい。また、被動歯車16は、駆動側平歯車部7及びアイドルギヤ11が金属で形成された場合、被動側はすば歯車部17を金属で形成するようにしてもよい。
駆動側ウォーム部8と被動側ウォーム部18とに跨って噛み合う出力側はすば歯車(出力側歯車)20は、出力軸21に嵌合・固定され、出力軸21と一体に回動できるようになっている。この出力側はすば歯車20が嵌合・固定される出力軸21は、駆動軸4及び被動側支持軸15に交差しないようにずれて位置し、且つ、駆動軸4及び被動側支持軸15と90°ずれて位置している。そして、出力軸21は、出力側はすば歯車20の両側に位置する部分を軸受22によってフレーム12に回動可能に支持してあり、その一端側(図1の右端側)を図外の被動手段に接続してある。なお、出力側はすば歯車20は、全体を樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成するか、又は、少なくとも歯20aを樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成してある。また、出力側はすば歯車20は、駆動側ウォーム部8に噛み合う第1出力側はすば歯車部分と、被動側ウォーム部18に噛み合う第2出力側はすば歯車部分とに、分割して形成するようにしてもよい。また、出力側はすば歯車20に代えて、ウォームホイールを出力側歯車として出力軸21に嵌合・固定してもよい。ここで、駆動側ウォーム部8と出力側はすば歯車20(又は、ウォームホイール)とによって駆動用のウォームギヤが構成され、被動側ウォーム部18と出力側はすば歯車20(又は、ウォームホイール)とによって歯面分離防止用のウォームギヤが構成される。
なお、図1に示すように、減速装置1は、駆動軸4と被動側支持軸15を基礎プレート23の上面から同一高さ位置に配置してあり、駆動軸4,中間軸10及び被動側支持軸15の各軸心を結ぶ線(例えば、A1−0−A1で示す線)が開き角度約90°のV字形状となっている。そして、この減速装置1は、基礎プレート23上に基台2を固定し、基台2にモータ3を取り付け、基礎プレート23上にフレーム12を一体形成するか又は基礎プレート23上にフレーム12を固定するようになっている。
(減速装置の作動状態)
(1)モータ3の正回転時における減速装置1の作動状態
以上のように構成された減速装置1は、図1乃至図3の矢印R1aで示す方向にモータ3が回転(正回転)すると、モータ3の駆動軸4に固定した駆動側ウォーム部8が出力側はすば歯車20を図1の矢印R1a方向へ回動させる。これにより、モータ3の駆動軸4の回転を、駆動側ウォーム部8及び出力側はすば歯車20を介して減速させた状態で出力軸21に伝達し、モータ3から伝達された動力を出力軸21から取り出すことが可能になる。
また、モータ3が正回転すると、モータ3の駆動軸4に固定した駆動側平歯車部7によってアイドルギヤ11の平歯車部13が矢印R1b方向へ回動させられ、この平歯車部13と一体に回動するアイドルギヤ11のはすば歯車部14によって被動歯車16の被動側はすば歯車部17が矢印R1a方向へ回動させられ、被動側はすば歯車部17と被動側ウォーム部18とが一体に回動する。この際、この被動側はすば歯車部17は、アイドルギヤ11のはすば歯車部14との噛み合いによって生じるスラストFを受け、出力側はすば歯車20の歯20aと噛み合う被動側ウォーム部18の歯18aによって出力側はすば歯車20の歯20aを駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付けるようになっている(図4(a)参照)。その結果、出力側はすば歯車20は、アイドルギヤ11のはすば歯車部14と被動歯車16の被動側はすば歯車部17の噛み合いによって生じるスラストFによって、恰も被動側ウォーム部18の歯18aと駆動側ウォーム部8の歯8aとによって出力側はすば歯車20の歯20aが挟持されたようにして回転させられる。
したがって、本実施形態の減速装置1は、モータ3の回転(正回転)を伝達している際にトルク変動が生じたとしても、アイドルギヤ11のはすば歯車部14と被動歯車16の被動側はすば歯車部17の噛み合いによって生じるスラストFによって、駆動側ウォーム部8と出力側はすば歯車20の噛み合う歯8a,20aの歯面8b,20b同士が離間(歯面分離)するのを防止でき、高精度の回転伝達が可能になる(図4(a)参照)。
一方、本実施形態の減速装置1は、モータ3の正回転が停止すると、被動側ウォーム部18の歯18aによって出力側はすば歯車20の歯20aをこれと噛み合う駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付けるようなスラストFが生じないため、長時間作動停止状態が保持されたとしても、被動側ウォーム部18の歯18a、出力側はすば歯車20の歯20a、及び駆動側ウォーム部8の歯8aにクリープ変形を生じることがない。
その結果、本実施形態によれば、被動側ウォーム部18の歯18a、出力側はすば歯車20の歯20a、及び駆動側ウォーム部8の歯8aのクリープ変形に起因する回転伝達精度の低下や騒音及び振動の発生を防止することができる。
(2)モータ3の逆回転時における減速装置1の作動状態
減速装置1は、図1乃至図3の矢印R2aで示す方向にモータ3が回転(逆回転)すると、モータ3の駆動軸4に固定した駆動側ウォーム部8が出力側はすば歯車20を図1の矢印R2a方向へ回動させる。これにより、モータ3の駆動軸4の回転を、駆動側ウォーム部8及び出力側はすば歯車20を介して減速させた状態で出力軸21に伝達し、モータ3から伝達された動力を出力軸21から取り出すことが可能になる。
また、モータ3が逆回転すると、モータ3の駆動軸4に固定した駆動側平歯車部7によってアイドルギヤ11の平歯車部13が矢印R2b方向へ回動させられ、この平歯車部13と一体に回動するアイドルギヤ11のはすば歯車部14によって被動歯車16の被動側はすば歯車部17が矢印R2a方向へ回動させられ、被動側はすば歯車部17と被動側ウォーム部18とが一体に回動する。この際、この被動側はすば歯車部17は、アイドルギヤ11のはすば歯車部14との噛み合いによって生じるスラストFを受け、出力側はすば歯車20の歯20aと噛み合う被動側ウォーム部18の歯18aによって出力側はすば歯車20の歯20aを駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付けるようになっている(図4(b)参照)。その結果、出力側はすば歯車20は、アイドルギヤ11のはすば歯車部14と被動歯車16の被動側はすば歯車部17の噛み合いによって生じるスラストFによって、恰も被動側ウォーム部18の歯18aと駆動側ウォーム部8の歯8aとによって出力側はすば歯車20の歯20aが挟持されたようにして回転させられる。
したがって、本実施形態の減速装置1は、モータ3の回転(逆回転)を伝達している際にトルク変動が生じたとしても、アイドルギヤ11のはすば歯車部14と被動歯車16の被動側はすば歯車部17の噛み合いによって生じるスラストFによって、駆動側ウォーム部8と出力側はすば歯車20の噛み合う歯8a,20aの歯面8b,20b同士が離間(歯面分離)するのを防止でき、高精度の回転伝達が可能になる。なお、このモータ3の逆回転時において、被動側ウォーム部18の歯18a,出力側はすば歯車20の歯20a及び駆動側ウォーム部8の歯8aの各接触歯面は、モータ3の正回転時における各歯18a,20a,8aの各接触歯面に対して反対側に位置する歯面である(図4(a)及び図4(b)参照)。
一方、本実施形態の減速装置1は、モータ3の逆回転が停止すると、被動側ウォーム部18の歯18aによって出力側はすば歯車20の歯20aをこれと噛み合う駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付けるようなスラストFが生じないため、長時間作動停止状態が保持されたとしても、被動側ウォーム部18の歯18a、出力側はすば歯車20の歯20a、及び駆動側ウォーム部8の歯8aにクリープ変形を生じることがない。
その結果、本実施形態によれば、被動側ウォーム部18の歯18a、出力側はすば歯車20の歯20a、及び駆動側ウォーム部8の歯8aのクリープ変形に起因する回転伝達精度の低下や騒音及び振動の発生を防止することができる。
[第2実施形態]
図5乃至図7は、本発明の第2実施形態に係る減速装置1を示すものである。このうち、図5は、減速装置1を模式的に示す正面図である。また、図6は、図4に示した減速装置1の一部(出力側歯車としての出力側はすば歯車20)を省略し、図5のB1−O−B1線に沿って切断して示す減速装置1の断面図である。また、図7は、図5のB2−B2線に沿って切断して示す減速装置1の断面図である。なお、本第2実施形態に係る減速装置1の説明において、第1実施形態に係る減速装置1の構成に対応する構成部分には同一符号を付して説明する。
(減速装置の概略構成図)
図5乃至図7に示すように、減速装置1は、基台2に固定した駆動手段としてのモータ3の駆動軸4に駆動歯車5の軸穴6を嵌合し、駆動軸4と駆動歯車5とを一体として回動できるように固定してある。この駆動歯車5は、モータ3寄りに位置する駆動側はすば歯車部30と、この駆動側はすば歯車部30の側面から駆動軸4の軸心CL1が延びる方向に沿って形成された駆動側ウォーム部8とを一体に形成してなるものである。なお、駆動歯車5は、全体を樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成するようになっているが、これに限られるものではなく、少なくとも駆動側ウォーム部8の歯8aを樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成してあればよい。また、駆動歯車5は、駆動側はすば歯車部30と駆動側ウォーム部8とを別々に形成し、これら駆動側はすば歯車部30と駆動側ウォーム部8を一体回動できるように駆動軸4に固定してもよい。
駆動軸4の隣りには、中間軸10を駆動軸4と平行に配置してある。この中間軸10は、駆動側はすば歯車部30によって回転させられるアイドルギヤ11を回動可能に且つスライド移動不能な状態で支持しており、両端部10a,10bがフレーム12にスライド移動できるように支持されている。ここで、アイドルギヤ11は、駆動側はすば歯車部30に噛み合うはすば歯車部31と、これに隣り合う平歯車部32とを一体に形成してなるものである。そして、このアイドルギヤ11は、中間軸10の端部(図6の右側端部)10b側に嵌合・固定されるアーム部材33と中間軸10の鍔部10cとの間に配置され、中間軸10に沿ってスライド移動するのをアーム部材33と鍔部10cとで阻止されるようになっている。また、アイドルギヤ11は、軸受34を介して中間軸10に回動可能に支持されている。このようなアイドルギヤ11は、全体を樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成するようになっている。また、アイドルギヤ11は、はすば歯車部31と平歯車部32とを別々に形成した後、一体回動できるように組み合わせてもよい。
中間軸10の隣りには、被動側支持軸15が駆動軸4及び中間軸10と平行に配置されている。この被動側支持軸15は、その両端部15a,15bがスライド移動できるようにフレーム12に支持されており、中間軸10にアーム部材33を介して連結され、中間軸10と一体として軸心CL2に沿った方向へスライド移動できるようになっている。そして、この被動側支持軸15は、アイドルギヤ11の平歯車部32によって回転させられる被動歯車16を回動可能に且つスライド不能に支持している。なお、被動歯車16は、その両端側が軸受22によって被動側支持軸15に回転自在に支持されると共に、その両端が被動側支持軸15の鍔部15cとアーム部材33との間に配置され、鍔部15cとアーム部材33とによって被動側支持軸15の軸心CL2に沿った方向へのスライド移動が阻止されるようになっている。ここで、アーム部材33は、中間軸10にアイドルギヤ11を取り付け、被動側支持軸15に被動歯車16を取り付けた後、中間軸10の端部(図6中の右側端部)10bで且つフレーム12の内側部分と、被動側支持軸15の端部(図6中の右側端部)15bで且つフレーム12の内側部分とに跨って固定されている。
被動歯車16は、アイドルギヤ11の平歯車部32に噛み合う被動側平歯車部35と、この被動側平歯車部35の側面から被動側支持軸15の軸心CL2が延びる方向に沿って形成された被動側ウォーム部18とを一体に形成してなるものである。なお、被動歯車16は、全体を樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成するか、又は、少なくとも被動側ウォーム部18の歯18aを樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成してある。また、被動側平歯車部35は、駆動側はすば歯車部30のピッチ円直径と同一のピッチ円直径であり、駆動側はすば歯車部30の回転方向と同一方向に同一回転速度で回動させられるようになっている。そして、被動側ウォーム部18は、駆動側ウォーム部8とピッチ円直径で且つ同一歯形形状となるように形成してあり、駆動側ウォーム部8の回動方向と同一方向に同一回転速度で回動させられるようになっている。ここで、駆動側ウォーム部8と被動側ウォーム部18に関して同一歯形形状とは、歯8a,18aの圧力角やモジュール等の他に、歯8a,18aのねじれ方向も同一であることをいう。なお、被動歯車16は、被動側平歯車部35と被動側ウォーム部18を別々に形成した後、一体化するようにしてもよい。また、被動歯車16は、駆動側はすば歯車部30及びアイドルギヤ11が金属で形成された場合、被動側平歯車部35を金属で形成するようにしてもよい。
駆動側ウォーム部8と被動側ウォーム部18とに跨って噛み合う出力側はすば歯車(出力側歯車)20は、出力軸21に嵌合・固定され、出力軸21と一体に回動できるようになっている。この出力側はすば歯車20が嵌合・固定される出力軸21は、駆動軸4及び被動側支持軸15に交差しないようにずれて位置し、且つ、駆動軸4及び被動側支持軸15と90°ずれて位置している。そして、出力軸21は、出力側はすば歯車20の両側に位置する部分を軸受22によってフレーム12に回動可能に支持してあり、その一端側(図1の右端側)を図外の被動手段に接続してある。なお、出力側はすば歯車20は、全体を樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成するか、又は、少なくとも歯20aを樹脂材料(PA,POM,PPS,PPA等)で形成してある。また、出力側はすば歯車20は、駆動側ウォーム部8に噛み合う第1出力側はすば歯車部分と、被動側ウォーム部18に噛み合う第2出力側はすば歯車部分とに、分割して形成するようにしてもよい。また、出力側はすば歯車20に代えて、ウォームホイールを出力側歯車として出力軸21に嵌合・固定してもよい。ここで、駆動側ウォーム部8と出力側はすば歯車20(又は、ウォームホイール)とによって駆動用のウォームギヤが構成され、被動側ウォーム部18と出力側はすば歯車20(又は、ウォームホイール)とによって歯面分離防止用のウォームギヤが構成される。
なお、図5に示すように、減速装置1は、駆動軸4と被動側支持軸15を基礎プレート23の上面から同一高さ位置に配置してあり、駆動軸4,中間軸10及び被動側支持軸15の各軸心を結ぶ線(例えば、B1−0−B1で示す線)が開き角度約90°のV字形状となっている。そして、この減速装置1は、基礎プレート23上に基台2を固定し、基台2にモータ3を取り付け、基礎プレート23上にフレーム12を一体形成するか又は基礎プレート23上にフレーム12を固定するようになっている。
(減速装置の作動状態)
(1)モータ3の正回転時における減速装置1の作動状態
以上のように構成された減速装置1は、図5乃至図7の矢印R1aで示す方向にモータ3が回転(正回転)すると、モータ3の駆動軸4に固定した駆動側ウォーム部8が出力側はすば歯車20を図5の矢印R1a方向へ回動させる。これにより、モータ3の駆動軸4の回転を、駆動側ウォーム部8及び出力側はすば歯車20を介して減速させた状態で出力軸21に伝達し、モータ3から伝達された動力を出力軸21から取り出すことが可能になる。
また、モータ3が正回転すると、モータ3の駆動軸4に固定した駆動側はすば歯車部30によってアイドルギヤ11のはすば歯車部31が矢印R1b方向へ回動させられ、このはすば歯車部31と一体に回動するアイドルギヤ11の平歯車部32によって被動歯車16の被動側平歯車部35が矢印R1a方向へ回動させられ、被動側平歯車部35と被動側ウォーム部18とが一体に回動する。この際、アイドルギヤ11のはすば歯車部31は、駆動側はすば歯車部30との噛み合いによって生じるスラストFを受け、中間軸10,アーム部材33及び被動側支持軸15をスライド移動させ、被動側支持軸15に配置した被動側ウォーム部18の歯18aによって出力側はすば歯車20の歯20aを駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付けるようになっている(図4(a)参照)。その結果、出力側はすば歯車20は、アイドルギヤ11のはすば歯車部31と駆動歯車5の駆動側はすば歯車部30の噛み合いによって生じるスラストFによって、恰も被動側ウォーム部18の歯18aと駆動側ウォーム部8の歯8aとによって出力側はすば歯車20の歯20aが挟持されたようにして回転させられる。
したがって、本実施形態の減速装置1は、モータ3の回転(正回転)を伝達している際にトルク変動が生じたとしても、駆動歯車5の駆動側はすば歯車部30とアイドルギヤ11のはすば歯車部31との噛み合いによって生じるスラストFによって、駆動側ウォーム部8と出力側はすば歯車20の噛み合う歯8a,20aの歯面8b,20b同士が離間(歯面分離)するのを防止でき、高精度の回転伝達が可能になる(図4(a)参照)。
一方、本実施形態の減速装置1は、モータ3の正回転が停止すると、被動側ウォーム部18の歯18aによって出力側はすば歯車20の歯20aをこれと噛み合う駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付けるようなスラストFが生じないため、長時間作動停止状態が保持されたとしても、被動側ウォーム部18の歯18a、出力側はすば歯車20の歯20a、及び駆動側ウォーム部8の歯8aにクリープ変形を生じることがない。
その結果、本実施形態によれば、被動側ウォーム部18の歯18a、出力側はすば歯車20の歯20a、及び駆動側ウォーム部8の歯8aのクリープ変形に起因する回転伝達精度の低下や騒音及び振動の発生を防止することができる。
(2)モータ3の逆回転時における減速装置1の作動状態
減速装置1は、図5乃至図7の矢印R2aで示す方向にモータ3が回転(逆回転)すると、モータ3の駆動軸4に固定した駆動側ウォーム部8が出力側はすば歯車20を図5の矢印R2a方向へ回動させる。これにより、モータ3の駆動軸4の回転を、駆動側ウォーム部8及び出力側はすば歯車20を介して減速させた状態で出力軸21に伝達し、モータ3から伝達された動力を出力軸21から取り出すことが可能になる。
また、モータ3が逆回転すると、モータ3の駆動軸4に固定した駆動側はすば歯車部30によってアイドルギヤ11のはすば歯車部31が矢印R2b方向へ回動させられ、このはすば歯車部31と一体に回動するアイドルギヤ11の平歯車部32によって被動歯車16の被動側平歯車部35が矢印R2a方向へ回動させられ、被動側平歯車部35と被動側ウォーム部18とが一体に回動する。この際、このアイドルギヤ11のはすば歯車部31は、駆動歯車5の駆動側はすば歯車部30との噛み合いによって生じるスラストFを受け、中間軸10,アーム部材33及び被動側支持軸15をスライド移動させ、被動側支持軸15に取り付けられた被動側ウォーム部18の歯18aによって出力側はすば歯車20の歯20aを駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付けるようになっている(図4(b)参照)。その結果、出力側はすば歯車20は、駆動歯車5の駆動側はすば歯車部30とアイドルギヤ11のはすば歯車部31との噛み合いによって生じるスラストFによって、恰も被動側ウォーム部18の歯18aと駆動側ウォーム部8の歯8aとによって出力側はすば歯車20の歯20aが挟持されたようにして回転させられる。
したがって、本実施形態の減速装置1は、モータ3の回転(逆回転)を伝達している際にトルク変動が生じたとしても、駆動歯車5の駆動側はすば歯車部30とアイドルギヤ11のはすば歯車部31との噛み合いによって生じるスラストFによって、駆動側ウォーム部8と出力側はすば歯車20との噛み合う歯8a,20aの歯面8b,20b同士が離間(歯面分離)するのを防止でき、高精度の回転伝達が可能になる。なお、このモータ3の逆回転時において、被動側ウォーム部18の歯18a,出力側はすば歯車20の歯20a及び駆動側ウォーム部8の歯8aの各接触歯面は、モータ3の正回転時における各歯18a,20a,8aの各接触歯面に対して反対側に位置する歯面である(図4(a)及び図4(b)参照)。
一方、本実施形態の減速装置1は、モータ3の逆回転が停止すると、被動側ウォーム部18の歯18aによって出力側はすば歯車20の歯20aをこれと噛み合う駆動側ウォーム部8の歯8aに押し付けるようなスラストFが生じないため、長時間作動停止状態が保持されたとしても、被動側ウォーム部18の歯18a、出力側はすば歯車20の歯20a、及び駆動側ウォーム部8の歯8aにクリープ変形を生じることがない。
その結果、本実施形態によれば、被動側ウォーム部18の歯18a、出力側歯車20の歯20a、及び駆動側ウォーム部8の歯8aのクリープ変形に起因する回転伝達精度の低下や騒音及び振動の発生を防止することができる。
1……減速装置、3……モータ(駆動手段)、4……駆動軸、5……駆動歯車、7……駆動側平歯車部、8……駆動側ウォーム部、8a……歯、10……中間軸、11……アイドルギヤ、13……平歯車部、14……はすば歯車部、15……被動側支持軸、16……被動歯車、17……被動側はすば歯車部、18……被動側ウォーム部、18a……歯、20……出力側はすば歯車(出力側歯車)、21……出力軸、30……駆動側はすば歯車部、31……はすば歯車部、32……平歯車部、35……被動側平歯車部

Claims (2)

  1. 駆動手段によって回転駆動される駆動軸には、駆動側平歯車部と駆動側ウォーム部とからなる駆動歯車が一体回動可能に配置され、
    前記駆動軸と平行に配置される中間軸には、前記駆動側平歯車部と噛み合う平歯車部を有するアイドルギヤが回転可能に且つスライド移動できないように支持され、
    前記駆動軸及び前記中間軸に対して平行に配置される被動側支持軸には、前記アイドルギヤによって前記駆動歯車の回動方向と同一方向に且つ同一回転速度で回転させられる被動歯車がスライド移動できるように支持され、
    前記被動歯車は、前記アイドルギヤのはすば歯車部に噛み合う被動側はすば歯車部と、前記駆動側ウォーム部と同一ピッチ円直径で且つ同一歯形形状の被動側ウォーム部と、を一体に有し、
    前記駆動軸及び前記被動側支持軸に交差せず、且つ、前記駆動軸及び前記被動側支持軸と90°ずらして配置される出力軸には、前記駆動側ウォーム部と前記被動側ウォーム部に噛み合う出力側歯車が一体回動可能に配置され、
    前記アイドルギヤの前記はすば歯車部と前記被動歯車の前記被動用はすば歯車部は、回転伝達時に、前記出力側歯車の歯に噛み合う前記被動側ウォーム部の歯によって前記出力側歯車の歯を前記駆動側ウォーム部の歯に押し付ける、スラストを発生するようになっており、
    少なくとも、前記駆動側ウォーム部の歯、前記被動側ウォーム部の歯、及び前記出力側歯車の歯が、樹脂材料で形成された、
    ことを特徴とする減速装置。
  2. 駆動手段によって回転駆動される駆動軸には、駆動側はすば歯車部と駆動側ウォーム部とからなる駆動歯車が一体回動可能に配置され、
    前記駆動軸と平行に配置され且つスライド移動可能に支持された中間軸には、前記駆動側はすば歯車部と噛み合うはすば歯車部を有するアイドルギヤが回転可能に且つスライド移動不能に支持され、
    前記駆動軸及び前記中間軸に対して平行に配置され且つ前記中間軸と一体としてスライド移動できるように前記中間軸に連結された被動側支持軸には、前記アイドルギヤによって前記駆動歯車の回動方向と同一方向に且つ同一回転速度で回転させられる被動歯車がスライド移動できるように支持され、
    前記被動歯車は、前記アイドルギヤの平歯車部に噛み合う被動側平歯車部と、前記駆動側ウォーム部と同一ピッチ円直径で且つ同一歯形形状の被動側ウォーム部と、を一体に有し、
    前記駆動軸及び前記被動側支持軸に交差せず、且つ前記駆動軸及び前記被動側支持軸と90°ずらして配置される出力軸には、前記駆動用ウォーム部と前記被動用ウォーム部に噛み合う出力側歯車が一体回動可能に配置され、
    前記駆動歯車の前記駆動側はすば歯車部と前記アイドルギヤの前記はすば歯車部は、回転伝達時に、前記出力側歯車の歯に噛み合う前記被動側ウォーム部の歯によって前記出力側歯車の歯を前記駆動側ウォーム部の歯に押し付ける、スラストを発生するようになっており、
    少なくとも、前記駆動側ウォーム部の歯、前記被動側ウォーム部の歯、及び前記出力側歯車の歯が、樹脂材料で形成された、
    ことを特徴とする減速装置。
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