JP2011014419A - 雌端子 - Google Patents

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Abstract

【課題】雄端子に対するばね部材の電気的接触性を良好に維持し、端子本体にばね部材を位置ずれなく固定し、雄端子の挿抜を作業性良く行わせる。
【解決手段】導電性の矩形筒状の端子本体3と、端子本体内に組み付けられる導電性のばね部材4とで構成され、ばね部材が、上下の基板部15,16に切り起こし形成された対向する複数対の接触ばね片18,19と、上下の基板部を連結する左右の連結板部17と、連結板部に設けられ、端子本体の係止部11に係合する係合部20とを備える雌端子1を基本とする。連結板部17を基板部15,16の前後に各一対配設した。係合部20は連結板部から外向きに突設された係合片であり、係止部11は係止孔である。各一対の連結板部17の前後端に係合片20を設け、各一対の係合片を各係止孔20に係合させる。複数対の接触ばね片18,19を雄端子9の挿入方向に並んで配設した。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の接触ばね片を有するばね部材を内蔵し、主に大電流の通電に適用される雌端子に関するものである。
図9は、従来の雌端子の一形態を示すものである。
この雌端子51は、雄端子嵌合部52と電線接続部53とで成る導電金属製の端子本体54と、雄端子嵌合部52の内側に対向して組み付けられる導電金属製の前後一対のばね部材55とで構成され、電気自動車等の大電流の接続に適用される。
ばね部材55は縦方向の複数のスリット56の間に各接触ばね片57を形成したもので、雄端子嵌合部52の係止溝58をたがね等で加締めて固定される。
図10は、従来の雌端子の他の形態を示すものである。
この雌端子61は、電気自動車等の大電流の回路に接続されるバスバー62の端末に設けられたもので、矩形筒状の端子本体63と、端子本体内に組み付けられたばね部材64とで構成されている。
端子本体63は上壁65と底壁66との内面にそれぞれ接触用突起を有し、上壁65の突起に対向して底壁66にばね部材64が配置されている。ばね部材64は、端子本体63の一側壁67から他側壁68に向けて斜め上向きに突出した複数のばね片69を並列に有している。雄端子は端子本体63の前部開口から各ばね片69と突起とに沿って挿入される。
特開平6−302349号公報(図1) 特開2007−250362号公報(図3)
しかしながら、上記従来の図9の雌端子51にあっては、ばね部材55をたがね等の加締め作業で端子本体54に固定しなければならず、ばね部材55の固定強度や取付位置にばらつきを生じやすいという懸念があった。また、雄端子の挿入時や離脱時にばね部材55の複数のばね片57が同時に雄端子に接触するために、挿入力や離脱力が高く、雄端子の挿入離脱作業性が低下するという懸念があった。
また、上記従来の図10の雌端子61にあっては、例えば係止手段でばね部材64を端子本体63に固定した場合に、係止手段の緩みや隙間等でばね部材64がガタついたり外れたりし兼ねないという懸念や、ガタ等によってばね部材64が不均一に変形し、雄端子に対する各ばね片69の接触圧力にばらつきを生じて、電気的接触性が低下するという懸念あった。また、雄端子を突起とばね部材64との間に挟んで接触させるために、板状の雄端子が厚み方向に強い力を受けた場合に、突起と雄端子との接触性が低下したり、雄端子の挿入時や離脱時にばね部材64の複数のばね片69が同時に雄端子に接触するために、挿入力や離脱力が高く、挿入離脱作業性が低下するという懸念があった。
本発明は、上記した点に鑑み、雄端子に対するばね部材の電気的接触性を常に良好に維持することができ、それに加えて端子本体にばね部材を位置ずれなくしっかりと固定することができ、しかも雄端子の挿抜を比較的小さな力で作業性良く行わせることができる雌端子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る雌端子は、導電性の矩形筒状の端子本体と、該端子本体内に組み付けられる導電性のばね部材とで構成される雌端子であって、該ばね部材が、上下の基板部に切り起こし形成された対向する複数対の接触ばね片と、該上下の基板部を連結する左右の連結板部と、該連結板部に設けられ、該端子本体の係止部に係合する係合部とを備えることを特徴とする。
上記構成により、複数の接触ばね片を相互に連結する上下の各基板部が左右の連結板部で連結され、基板部と連結板部とで矩形フレーム状になって高い剛性を発揮し、その状態で端子本体に係止部と係合部とで係止(固定)されることで、雄端子の挿入時に基板部が撓まずに、各接触ばね片が均一な接触圧力で雄端子に確実に接触する。また、上下の各接触ばね片が雄端子を雄端子板厚方向に等しいばね力で付勢して自動調心しつつ、雄端子に均一な接触圧力で確実に接触する。係止部や係合部としては突片や突起やアームや孔部や凹部等が挙げられる。
請求項2に係る雌端子は、請求項1記載の雌端子において、前記連結板部が前記基板部の前後に各一対配設されたことを特徴とする。
上記構成により、上下の基板部が前後各一対の連結板部で連結され、前後の連結板部の間に開口が構成され、上下の基板部が高さ方向や幅方向に圧縮撓み可能となり、端子本体へのばね部材の組付性が高まる。
請求項3に係る雌端子は、請求項1又は2記載の雌端子において、前記係合部が前記連結板部から外向きに突設された係合片であり、前記係止部が係止孔であることを特徴とする。
上記構成により、端子本体へのばね部材の組付時に係合片が撓んで係止孔内に進入係合し、係合片が弾性復帰して係止孔の端面に面接触で当接して、強い係止(固定)力を発揮する。
請求項4に係る雌端子は、請求項3記載の雌端子において、請求項2記載の各一対の連結板部の前後端に前記係合片が設けられ、各一対の係合片が各係止孔に係合することを特徴とする。
上記構成により、連結板部ごとの一対の係合片が係止孔の前後の端面に面接触で当接して強い係止(固定)力を発揮する。
請求項5に係る雌端子は、請求項1〜4の何れかに記載の雌端子において、前記複数対の接触ばね片が雄端子の挿入方向に並んで配設されたことを特徴とする。
上記構成により、ばね部材内に雄端子を挿入する過程で、雄端子に接触する接触ばね片の数が順次増えることで、小さな挿入力でスムーズな挿入が可能となる。また、ばね部材から雄端子を脱抜する過程で、雄端子に接触する接触ばね片の数が順次減ることで、スムーズな脱抜が可能となる。
請求項6に係る雌端子は、請求項1〜5の何れかに記載の雌端子において、前記端子本体の前後端に、雄端子の挿入を許容する上下の突部が設けられ、前記上下の接触ばね片が該上下の突起よりも内向きに突出したことを特徴とする。
上記構成により、雄端子に上下方向の外力が作用した際に、雄端子が上下の突部に当接してそれ以上の移動が阻止され、上下の接触ばね片は雄端子に確実に接触した状態で維持される。
請求項1記載の発明によれば、ばね部材の各基板部と各連結板部とが高い剛性を有した状態で端子本体に固定されるから、雄端子の挿入時に各基板部が撓んだり不要な変形をすることがなく、それにより上下の各接触ばね片が雄端子に均一な接圧で確実に接触することで、電気的接続の信頼性が向上する。また、上下の各接触ばね片が雄端子を雄端子厚み方向に自動調心することで、各接触ばね片が雄端子に均一な接圧で確実に接触して、電気的接続の信頼性が向上する。雄端子が外力で厚み方向に移動した場合でも、上下の各接触ばね片が雄端子の移動に追従して雄端子との接触を維持することで、電気的接続の信頼性が向上する。
請求項2記載の発明によれば、前後各一対の連結板部で上下の基板部が撓み可能となるので、上下の基板部を撓ませてばね部材を端子本体内に作業性良く容易に組み付けることができる。
請求項3記載の発明によれば、係合片を撓ませて係止孔に作業性良く簡単に係合させることができると共に、係止孔に係合した係合片が面接触で係止孔内に当接して、ばね部材を確実且つ強固に端子本体に固定させることで、雄端子を強く挿抜した際における端子本体内のばね部材の位置保持を確実に行わせることができる。
請求項4記載の発明によれば、各連結板部ごとの一対の係合片が係止孔の前後の端面に当接することで、ばね部材を一層確実且つ強固に端子本体に固定させ、雄端子を強く挿抜した際における端子本体内のばね部材の位置保持を一層確実に行わせることができる。
請求項5記載の発明によれば、雄端子の挿抜時に、雄端子に接触する接触ばね片の数が順次増減することで、雄端子の挿抜を比較的小さな力で作業性良く行うことができる。
請求項6記載の発明によれば、雄端子に上下方向の外力が作用した場合でも、雄端子が上下の突部に当接してそれ以上の移動が阻止されつつ、上下の接触ばね片が雄端子に確実に接触した状態を維持するから、電気的接続の信頼性が向上する。
本発明に係る雌端子の一実施形態を示す全体斜視図である。 雌端子に雄端子を挿入する状態を示す縦断面図である。 雌端子と雄端子との接触の一形態を示す縦断面図である。 雌端子本体内に装着されるばね部材の一形態を示す斜視図である。 雌端子を示す正面図である。 ばね部材をより詳細に示す、(a)は正面図、(b)は側面図である。 ばね部材に雄端子を挿入した状態を示す縦断面図である。 本発明とは異なるばね部材の問題点を示す側面図である。 従来の雌端子の一形態を示す斜視図である。 従来の雌端子の他の形態を示す要部を切欠した斜視図である。
図1〜図3は、本発明に係る雌端子の一実施形態を示すものである。
図1の如く、この雌端子1は、導電金属製のバスバー2に一体に形成された導電金属製の端子本体3と、端子本体3の内側に組付固定された導電金属製のばね部材4とで構成されている。バスバー2の基端部(図示せず)はボルトで高電圧の接続側に締付接続される。バスバー2の先端部にばね部材4に対する扁平な矩形筒状の保持部である端子本体3が一体に設けられている。
端子本体3は、上下の幅広の水平な壁部5,6と左右の幅狭の垂直な壁部7とで周壁を成し、上壁5は中央で分割接合され(分割面を符号8で示す)、上壁5と下壁6との前後端にそれぞれ雄端子9(図2)に対する当接兼接触用の突部10(図2)を有し、左右の側壁7にばね部材4に対する前後各一対の矩形状の係止孔11を有している。
下壁(底壁)6がバスバー2に同一面で続き、下壁6の左右両端に両側壁7が立ち上げ形成され、両側壁7の上端から内向きに一対の上壁部分5が折り曲げられて端子本体3を成している。バスバー2の形状は接続側の形状等に応じて適宜設定される。バスバー2に代えて電線接続部(図示せず)を端子本体3の後部に設けることも可能である。
図2の如く、端子本体3の前部開口12から後部開口13にかけて雄端子9が貫通挿入される。両側壁7は後方に延長され、後方延長部14が雄端子9の先端部を保護する。端子本体3の前後端の上下の各突部10の間隔(図3の符号A)は雄端子9の板厚Tよりも大きく設定されている。前後の突部10の間にばね部材4が装着され、ばね部材4の前後端4aは突部10の内面から少し離間している。突部10は端子本体3の上下の壁部5,6をプレスで打ち出して(膨出させて)形成されている。
図4にばね部材4の一例を示す如く、ばね部材4は上下の幅広の水平な基板部15,16と、左右(側部)の前後端の幅狭の垂直な各一対の連結板部17と、上下の基板部15,16から内向きに傾斜状に切り起こし(切り下げ)形成された複数の各接触ばね片18,19と、各連結板部17の前後端から外向きに突設された各一対の垂直な係合片20とを備えたものである。
上下の各接触ばね片18,19は各基板部15,16の前端から後端にかけて複数並列に配設されている。上下の各接触ばね片18,19の大きさ形状は同一であり、ばね力もそれぞれ等しい。本例の接触ばね片18,19の数は各三つであるが、通電する電流値の大小に応じて各二つとしたり各四つとしたり、最低で各一つとすることも可能である(電流値が大きい程、接触ばね片18,19の数は増加する)。
各基板部15,16には各ばね片18,19をプレスで切り起こしたことに伴う横長の各開口21が形成されている。前後端の連結板部17の間には大きな長方形状の側部開口22が形成され、側部開口22の上下に複数の傾斜状の支持突起23が設けられている。各ばね片18,19の形成は各基板部15,16や連結板部17を平面的に展開した状態で行われ、各ばね片18,19の形成後に各基板部15,16と各連結板部17とを直角に折り曲げると共に、各係合片20を直角に折り曲げ形成し、上側の基板部15の右端の切断端15aを一方の連結板部(側壁)17の上端の鍔部17aに重ねた状態で下向きの係止片24(図5)で係止する。
図1の如く、端子本体3の各係止孔11にばね部材4の各一対の係合片20が係合し、各係止孔11において各一対の係合片20のうちの前側の係合片20が係止孔11の前端面に当接し、後側の係合片20が係止孔11の後端面に当接して、ばね部材4が前後方向の位置ずれ(ガタつき)なく端子本体3にしっかりと固定される。
端子本体3へのばね部材4の組付は、例えば端子本体3を展開した状態で行うことが可能である。ばね部材4は前後上下左右の各開口12,13,21,22を有するから、柔軟に撓み可能である。例えば、端子本体3の下壁6から両側壁7を立ち上げて上壁5のみを垂直に展開した状態で、ばね部材4を幅(水平)方向に圧縮して撓ませた状態で端子本体3内に組み付け(幅方向に圧縮することで係合片20を係止孔11に容易に挿入することができる)、その後、上壁5を水平に折り曲げる。
あるいは、端子本体3を図1のように箱状に成形した後、図4のばね部材4の上下の基板部15,16を内向きに手指で押して撓ませた状態で、端子本体3内に挿入して組み付けることも可能である。図5(正面図)の如く、端子本体3の少なくとも前端の上下の突部10は、ばね部材4の上下の基板部15,16の左右端部を除く中間部分に対して配置されているので、上下の基板部15,16の中間部分を撓ませて上下の突部10の内側にばね部材4を挿入することが可能である。
各係合片20は可撓性を有しているので、端子本体3の側壁7に沿って撓みつつ係止孔11に係合する。この方が前者の端子本体3の展開状態で組み付けるよりも組立作業性が良い。左右の各係合片20がばね部材4を端子本体3にガタつきなくしっかりと固定する。図5の如く、上側の突部10は短いものが一対、下側の突部10は長いものが一つ配置されている。
図2の如く、上下の各ばね片18,19は各基板部15,16から上下に傾斜状に突出し、各ばね片18,19の内向き部分18a,19aは端子本体3の雄端子挿通空間に向けて斜めに突出し、突出先端に水平な短い接点18b,19bを有し、各ばね片18,19の外向き部分18c,19cは端子本体3の上下の壁部5,6に向けて斜めに突出し、突出先端に水平な短い支持部18d,19dを有している。
上下の各ばね片18,19の外向き部分18c,19cの先端の支持部18d,19dが端子本体3の上下の壁部5,6の内面に弾性的に当接(接触)して、ばね部材4を端子本体3の高さ方向中央に調心(求心)する。その状態で雄端子9が挿入され、上下の各ばね片8,9の内向き部分18a,19aの先端の接点18b,19bが雄端子9の上下の平坦な各面に弾性的に接触する。ばね部材4は、図5の左右の側壁7に対する左右の連結板部17と、上下の壁部5,6に対する上下の各ばね片18,19の外向き部分18c,19cと、係止孔20(図1)に対する係合片20とで端子本体3に電気的に接触する。
図2の如く、雄端子9は各ばね片18,19の傾斜方向に沿って低摩擦でスムーズに挿入される。自由状態における上下の各ばね片18,19の突出先端18b,19bの間の距離(隙間)は雄端子9の板厚よりも小さく、上下の各ばね片18,19が同時に且つ均一な力で雄端子9に弾性的に接触する。
雄端子9の挿入に際しては、先ず前側の上下一対のばね片18,19が雄端子9に接触(摺接)し、次いで中間の上下一対のばね片18,19が雄端子9に接触(摺接)し、最後に後側の上下一対のばね片18,19が雄端子9に接触(摺接)する。このように、時間差をおいて上下の各ばね片18,19が雄端子9に接触することで、ばね部材4に対する雄端子9の挿入力が順次増加し、雄端子2の挿入性が小さな力でスムーズに行われる。
これは、ばね部材4から雄端子9を脱抜する際にも同様であり、先ず後側の上下一対のばね片18,19が雄端子9から離間し(前側と中間の上下各一対のばね片18,19が雄端子9に接触し)、次いで中間の上下一対のばね片18,19が雄端子9から離間し(前側の上下各一対のばね片18,19が雄端子9に接触し)、最後に前側の上下一対のばね片18,19が雄端子9から離間する。このように、時間差をおいて上下の各ばね片18,19が雄端子9から離間することで、ばね部材4に対する雄端子9の挿抜力が順次減少し、雄端子9の挿抜が小さな力でスムーズに行われる。
図3の如く、雄端子9の板厚Tが薄い場合でも、上下の各ばね片18,19が弾性的に内向きに復元して雄端子9に接触する。雄端子9は上下の各ばね片18,19で自動的に調心(求心)されて、上下の基板部15,16と平行に上下の基板部15,16の間の距離(隙間)の半分の高さに位置する。図3は図2とは前後反転して示している。
設計寸法的に、端子本体3の上下の突部10の間の距離をA、雄端子9の板厚をT、上下の各ばね片18,19の最小許容変位を2B、上下のばね片18,19の最大許容変位を2Cとすると、T+2B<A<T+2Cとなる。このような関係となるように、突部10の突出高さを規定する。
本例の雄端子9は電線(図示せず)に接続されたものであるが、電線等に外力が作用して、雄端子9が上下に不必要に移動した場合でも、上下の各ばね片18,19は常に雄端子9に接触し、雄端子9に対する接触箇所が減少することがない。雄端子9が大きく上下した場合でも、上下の突部10が雄端子9に当接して雄端子9を位置規制し、雄端子9のそれ以上の移動を阻止するから、上下の各ばね片18,19の接触荷重を設計値以上に保ちつつ、ばね片18,19の有害な塑性変形(へたり)や破損を防止することができる。
図5の如く、上下のばね片18,19は上下の基板部15,16の幅方向中央において内向きに対向して正面視で略台形状に突出している。ばね部材4の左右の連結板部17の外面は端子本体3の左右の側壁7の内面に接している。図5で符号23は左右端の傾斜状の突片、符号2はバスバーをそれぞれ示す。
図6(a)(b)は、ばね部材4の正面図と側面図をそれぞれ示すものであり、上下の各ばね片18,19の内向きの突出部分18a,19aは外向きの突出部分18c,19cよりも少し長く突出し、突出先端18b,19bに向かうにつれて漸次テーパ状に幅狭に形成されている。外向きの突出部分18c,19cは各基板部15,16にテーパ状(扇状)のヒンジ壁25で連結され、ばね片18,19は雄端子9の挿入時にヒンジ壁25を支点に弾性的に上下に回動可能となっている。
前後の連結板部17の間の側部開口22の上下の傾斜状の略半円形の突片23はばね片18,19の外向き突出部分18c,19cよりも低く突出し、ばね片18,19の最大回動時に外向きの突出部分18c,19cと共に、あるいは単独で端子本体3の上下の壁部5,6に接触可能である。符号24は、上側の基板部5の切断端15aを連結板部17の上端の鍔部17aに係止させた部分である。
本例の係合片20は各連結板部17の高さ方向中央よりもやや低い位置に配置されている。連結板部17の水平な上下のスリット26を係合片20の板厚よりも深く入れて、係合片20に板厚方向の弾性力を付与し、且つ係合片20の外面20aと連結板部17の前後端17aとを同一垂直面に位置させている。係合片20はばね片18,19の内向き突出部分18a,19aと同程度の長さで矩形状に突出している。前側の連結板部17の前端は上下の基板部15,16の前端に位置、後側の連結板部17の後端は上下の基板部15,16の後端に位置している。
図7の如く、雄端子9を挿入することで、上下の各ばね片18,19がヒンジ壁25を支点に雄端子板厚方向に回動して(内向き突出部分18a,19aが外向きに回動し、外向き突出部分18c,19cが内向きに回動する)、各ばね片18,19の傾斜角θが図6の自由状態におけるよりも緩やかになる。
上下の基板部15,16すなわち上下の各ばね片18,19を水平に連結するつなぎ部は、前後各一対の連結板部17で垂直に連結されているから、雄端子9の挿入時に基板部15,16が変形することがなく、変形に伴う荷重の逃げやそれに伴う雄端子9に対する各ばね片毎の接触荷重のばらつきが防止され、電気的接続の信頼性が高まる。
また、連結板部17に係合片20が設けられ、端子本体3の係止孔11に係合片20が係合して、端子本体3に対する位置保持部分が変形のない係合片20の外面20aで確実に行われることで、雄端子9の挿抜時に端子本体3に対してばね部材4が安定し且つ強固に位置保持される。
例えば、図8の参考例の如く、一枚の基板部27に複数のばね片28を形成し、基板部27の前後を折り曲げて端子本体3’に対する係止部29とした場合は、雄端子9の挿入時に基板部27が斜めに変形して、基板部27に荷重が逃げて、各ばね片毎の接触荷重が大きくばらつき、しかも端子本体3’に対する位置保持箇所である係止部29が点接触となって、雄端子9の挿抜時におけるばね部材30の位置保持の信頼性が低下してしまう。図6〜図7のばね部材4によってこれらの問題が解消されている。
なお、上記実施形態においては、端子本体3に係止孔(係止部)11を設け、ばね部材4に係合片(係合部)20を設けたが、端子本体3に係止片(係止部)、ばね部材4に係合孔(係合部)を設けることも可能である。但しこの場合は、係止片が内向きに突出して雄端子9に干渉したり、係合孔と係止片との係合を外部から目視確認できない等の不具合を生じる懸念がある。
また、上記実施形態においては、雌端子1をバスバー2に形成し、雄端子9を電線に接続(圧着)したが、例えば雄・雌両端子1,9を電線に接続したり、あるいはバスバー2に一体形成したりすることも可能である。
本発明に係る雌端子は、例えばハイブリッドカーを含む電気自動車等の高電圧の回路を小さな電気抵抗で確実に接続するために利用することができる。
1 雌端子
3 端子本体
4 ばね部材
9 雄端子
10 突部
11 係止孔(係止部)
15,16 基板部
18,19 接触ばね片
17 連結板部
20 係合片(係合部)

Claims (6)

  1. 導電性の矩形筒状の端子本体と、該端子本体内に組み付けられる導電性のばね部材とで構成される雌端子であって、該ばね部材が、上下の基板部に切り起こし形成された対向する複数対の接触ばね片と、該上下の基板部を連結する左右の連結板部と、該連結板部に設けられ、該端子本体の係止部に係合する係合部とを備えることを特徴とする雌端子。
  2. 前記連結板部が前記基板部の前後に各一対配設されたことを特徴とする請求項1記載の雌端子。
  3. 前記係合部が前記連結板部から外向きに突設された係合片であり、前記係止部が係止孔であることを特徴とする請求項1又は2記載の雌端子。
  4. 請求項2記載の各一対の連結板部の前後端に前記係合片が設けられ、各一対の係合片が各係止孔に係合することを特徴とする請求項3記載の雌端子。
  5. 前記複数対の接触ばね片が雄端子の挿入方向に並んで配設されたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の雌端子。
  6. 前記端子本体の前後端に、雄端子の挿入を許容する上下の突部が設けられ、前記上下の接触ばね片が該上下の突起よりも内向きに突出したことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の雌端子。
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