JP2011013445A - 電子楽器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レガート検出部20が複数の鍵盤を備える鍵盤部10の内の或る鍵盤での押鍵操作によってレガート演奏を検出すると、アタック用の音源部30が当該或る鍵盤に対応するレガートアタック波形格納部76に格納されたレガートアタック波形を読み出し再生する。そして、レガートアタック波形格納部76には、複数の鍵盤の夫々の鍵に対して、或る鍵盤とこの或る鍵盤より1つ音程の低い音を発音させるための鍵盤の操作によるレガート演奏音から当該或る鍵盤の操作によるレガート演奏音のアタック区間に対応する部分を抽出して格納してあるので、実際のレガート演奏音を用いてレガート演奏時にその演奏音の連続性が確保されることになる。
【選択図】図1
Description
少なくとも、前記複数の入力部の夫々に対して実際のレガート演奏によるレガートアタック波形を格納したレガートアタック波形格納部(76)を有する波形メモリ(70)と、アタック用音源手段(30)とを備え、
前記レガートアタック波形格納部(76)は、
前記複数の入力部の夫々に対して、当該入力部とこれとは異なる入力部とを用いた入力操作によるレガート演奏音から、当該入力部の操作によるレガート演奏音のアタック区間に対応する部分を抽出して格納し、更に、
前記アタック用音源手段(30)は、
前記複数の入力部の内の或る入力部での入力操作によって前記レガート検出手段(20)がレガート演奏を検出すると、当該或る入力部に対応する、前記レガートアタック波形格納部(76)に格納されたレガートアタック波形を読み出し再生するように構成されたことを特徴とするようにした。そして、鍵盤楽器の場合、即ち、前記演奏入力部は複数の鍵盤を備える鍵盤部(10)である場合には、前記レガートアタック波形格納部(76)が、前記複数の鍵盤の夫々に対して、当該鍵盤(例えば「ド」の鍵盤)とこれと低音側に隣接する鍵盤(例えば「シ」の鍵盤)とを用い、この低音側の鍵盤(「シ」の鍵盤)と当該鍵盤(「ド」の鍵盤)とをレガート演奏するよう押鍵操作を行って得たレガート演奏音から、当該鍵盤の操作によるレガート演奏音のアタック区間に対応する部分を抽出して格納した構成とすれば良い。また、前記レガート検出手段(20)は、押鍵速度が所定の条件を満たした場合にレガート演奏が行われたと判定する判定手法、前音がノートオフする前に次音がノートオンした場合(前音と次音とが重なった場合)にレガート演奏がされたと判定する判定手法、および、前音がノートオフしてから次音がノートオンするまでの時間が所定時間以内である場合にレガート演奏がされたと判定する判定手法の内のいずれかの手法によって、レガート演奏がされたか否かを判定する手段とすることができる
図1は本発明の実施形態の電子楽器1の構成図である。この電子楽器1は、複数(例えば88個)の鍵盤を備える鍵盤部10と、レガート演奏がされたか否かを判定するレガート検出部20と、アタック用の音源である音源部30と、サステイン用音源である音源部35と、音源部30からの楽音信号と音源部35からの楽音信号とを混合するミキサー40と、ミキサー40の出力をデジタルアナログ変換するD/A変換器50と、このデジタルアナログ変換された楽音信号を放音するスピーカ60と、PCM方式で各種の波形が記録されたPCM波形メモリ70とを備えている。レガート検出部20は、レガート演奏の検出結果、即ち、レガート演奏を検出したか、又は、検出しないかを押鍵毎に音源部30および音源部35に通知するように構成されている。そして、レガート検出部20は、前音(或る鍵盤の押鍵による発音)がノートオフ(発音停止)する前に次音(この或る鍵盤の押鍵の次の押鍵による発音)がノートオン(発音開始)した場合にレガート演奏が検出されたと判定するが、前音のノートオフから短い所定時間内(例えば20(msec)以内)に次音がノートオンされた場合にレガート演奏が行われたと判定するようにしても良い。なお、押鍵速度が所定の条件を満たした場合にレガート演奏を検出したと判定しても良い。図3はこの模式的説明図である。MIDI規格での押鍵速度は最小値「1」から最大値「127」までであり標準速度が「64」とされている。図3の例ではこの押鍵速度が「A」から「B」までの場合にレガート演奏がされたと判定する場合を説明している(斜線参照)。もちろん、図3は一例であり、例えば押鍵速度「1」から或る値までの押鍵速度範囲をレガート演奏がされたとする押鍵速度範囲に設定することもできる。なお、このようにしてレガート演奏を検出する場合には、例えば、鍵盤部10に不図示の押鍵速度検出部を設け、この押鍵速度検出部が検出した押鍵速度をレガート検出部20に送信する構成とすれば良い。
複数の鍵盤の内の或る鍵盤での押鍵操作によってもレガート検出部20がレガート演奏を検出しないと、アタック用の音源部30は当該或る鍵盤に対応する通常アタック波形格納部72に格納された通常アタック波形を読み出し再生し、次いで、サステイン用の音源部35が当該或る鍵盤に対応するサステイン波形格納部74に格納されたサステイン波形を読み出し再生することになる。
図5は、図1のPCM波形メモリ70の他の構成例の構成図である。このPCM波形メモリ71において、通常アタック波形格納部72およびサステイン波形格納部74は図1のPCM波形メモリ70と変わる所はないが、このPCM波形メモリ71は、図1のレガートアタック波形格納部76に代えて、レガートアタックサステイン波形格納部78を有する構成としている点に特徴がある。このレガートアタックサステイン波形格納部78は、複数の鍵盤の夫々に対して実際のレガート演奏のアタック波形およびこれに続く実際のレガート演奏のサステイン波形であるレガートアタックサステイン波形を格納している。なお、このレガートアタックサステイン波形は、例えば、図4で示したように、或る鍵盤とこれより一音程低音側の隣接する鍵盤とを用い、この低音側の鍵盤と前記或る該鍵盤とをレガート演奏するように押鍵操作を行って得たレガート演奏音から、当該鍵盤の操作によるレガート演奏音のアタック区間およびサステイン区間の両区間を抽出して生成しておき、レガートアタックサステイン波形格納部78にPCM方式で記録しておくことにより実現できる。そして、鍵盤数の種類のレガートアタックサステイン波形がPCM方式でレガートアタックサステイン波形格納部78に記録されている。
20 レガート検出部
30 音源部
35 音源部
40 ミキサー
50 D/A変換器
60 スピーカ
70 PCM波形メモリ
72 通常アタック波形格納部
74 サステイン波形格納部
76 レガートアタック波形格納部
Claims (6)
- 複数の入力部で成る演奏入力部の入力操作に基づいてレガート演奏がされたか否かを検出するレガート検出手段と、
少なくとも、前記複数の入力部の夫々に対して実際のレガート演奏によるレガートアタック波形を格納したレガートアタック波形格納部を有する波形メモリと、アタック用音源手段とを備え、
前記レガートアタック波形格納部は、
前記複数の入力部の夫々に対して、当該入力部とこれとは異なる入力部とを用いた入力操作によるレガート演奏音から、当該入力部の操作によるレガート演奏音のアタック区間に対応する部分を抽出して格納し、更に、
前記アタック用音源手段は、
前記複数の入力部の内の或る入力部での入力操作によって前記レガート検出手段がレガート演奏を検出すると、当該或る入力部に対応する、前記レガートアタック波形格納部に格納されたレガートアタック波形を読み出し再生するように構成されたことを特徴とする電子楽器。 - 請求項1に記載の電子楽器において、
前記演奏入力部は複数の鍵盤を備える鍵盤部であり、
前記レガートアタック波形格納部は、
前記複数の鍵盤の夫々に対して、当該鍵盤とこれと低音側に隣接する鍵盤とを用い、この低音側の鍵盤と当該鍵盤とをレガート演奏するよう押鍵操作を行って得たレガート演奏音から、当該鍵盤の操作によるレガート演奏音のアタック区間に対応する部分を抽出して格納したことを特徴とする電子楽器。 - 請求項1および2の内のいずれか一項に記載の電子楽器において、
前記レガート検出手段は、
押鍵速度が所定の条件を満たした場合にレガート演奏が行われたと判定する判定手法、前音がノートオフする前に次音がノートオンした場合にレガート演奏がされたと判定する判定手法、および、前音がノートオフしてから次音がノートオンするまでの時間が所定時間以内である場合にレガート演奏がされたと判定する判定手法の内のいずれかの手法によって、レガート演奏が検出されたか否かを判定する手段であることを特徴とする電子楽器。 - 請求項1に記載の電子楽器において、
前記波形メモリは、前記複数の入力部の夫々に対して、実際の通常演奏によるサステイン波形を格納したサステイン波形格納部を更に有し、サステイン用音源手段を更に備え、
前記サステイン用音源手段は、
前記複数の入力部の内の或る入力部での入力操作によって前記レガート検出手段がレガート演奏を検出すると、当該或る入力部に対応する、前記サステイン波形格納部に格納されたサステイン波形を読み出し再生し、次いで、
前記アタック用音源手段が、当該或る入力部に対応する前記レガートアタック波形格納部に格納されたアタック波形を読み出し再生することを特徴とする電子楽器。 - 請求項1に記載の電子楽器において、
前記波形メモリは、
前記レガートアタック波形格納部に代えて、複数の入力部の夫々に対して実際のレガート演奏のアタック波形およびこれに続くサステイン波形であるレガートアタックサステイン波形を格納するレガートアタックサステイン波形格納部を有し、
前記アタック用音源手段は、更に、
前記複数の入力部の内の或る入力部での入力操作によって前記レガート検出手段がレガート演奏を検出すると、当該或る入力部に対応する、前記レガートアタックサステイン波形格納部に格納されたレガートアタックサステイン波形を読み出し再生することを特徴とする電子楽器。 - 請求項4に記載の電子楽器において、
前記波形メモリは、前記複数の入力部の夫々に対して実際の通常演奏による通常アタック波形を格納した通常アタック波形格納部を更に有し、
前記アタック用音源手段は更に、
前記複数の入力部の内の或る入力部での入力操作によっても前記レガート検出手段がレガート演奏を検出しないと、当該或る入力部に対応する、前記通常アタック波形格納部に格納された通常アタック波形を読み出し再生し、次いで、
前記サステイン用音源手段が、当該或る入力部に対応する前記サステイン波形格納部に格納されたサステイン波形を読み出し再生することを特徴とする電子楽器。
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