JP2011012627A - 複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置 - Google Patents

複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関の始動時に液相燃料のベーパ発生の有無を検出することなく、内燃機関を早期に始動することができる複数燃料内燃機関の制御装置を提供すること。
【解決手段】LPG(第1の燃料)とガソリン(第2の燃料)とを選択的にエンジン10に供給するための第1及び第2の燃料供給系と、各燃料供給系の駆動を制御するECU40とを備えたバイフューエルエンジンの燃料供給システムにおいて、ECU40は、LPGを供給する第1の燃料供給装系を駆動しLPGを使用してエンジン10を始動させる場合に、エンジン10の停止時に第1の燃料供給系が非駆動のときには、エンジン10の停止時に第1の燃料供給系を駆動(ポスト駆動)する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複数の燃料を供給可能な複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置に関する。より詳細には、供給燃料に少なくとも液相燃料が含まれている複数燃料内燃機関における燃料供給を制御する燃料供給制御装置に関するものである。
ガソリンや軽油等の液体燃料と、圧縮天然ガス(CNG)や液化石油ガス(LPG)等のガス燃料とを切り換えて使用する複数燃料内燃機関(バイフューエルエンジン)が実用化されている。このような内燃機関の燃料供給制御装置は、運転状況に応じて内燃機関に供給する燃料を切り換えることで、ガス燃料を使用して排気有害成分を低減しつつ、液体燃料を使用して高出力を満足させるようになっている。このとき、使用燃料を供給する燃料供給系が作動しており、未使用の燃料を供給する燃料供給系は作動せずに停止している。これにより、無駄な電力消費を抑制して燃費を向上させるとともに耐久性を向上させている。
ところが、上記したような複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置では、未使用の燃料が液相燃料である場合、その燃料供給系に気化した燃料(ベーパ)が発生するおそれがある。なぜなら、通常、燃料供給系は内燃機関近傍に配設されるので、内燃機関からの輻射熱等を受けて高温になりやすい環境にある。そのため、液相燃料が運転に使用されないで燃料供給系に滞留されたままになると、この液相燃料の温度上昇が促進されて気化しやすくなるからである。そして、内燃機関の再始動時に前回未使用であった液相燃料を使用する場合には、ベーパが発生した燃料が内燃機関に供給されるため、始動性が悪化してしまう。そこで、このような事態を解消すべく、複数燃料内燃機関の始動性を悪化させない技術が種々提案されている。
そのうちの1つとして例えば、特許文献1に開示された技術がある。ここに開示された技術では、複数燃料内燃機関において、始動時に使用する液相燃料のベーパ発生の有無を検出し、ベーパの発生が検出された場合には、内燃機関を始動する前に燃料ポンプを駆動(プレ駆動)させるようになっている。このプレ駆動により、ベーパ発生状態を緩和(または解消)して、内燃機関の始動性の悪化を防止している。
特表平10−504365号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載の技術では、始動時に燃料ポンプのプレ駆動の必要性を判断するために、始動時にベーパ発生の有無を検出する必要があった。このため、始動時にベーパ発生の有無を検出するためのシステムを新たに設けなければならないという問題があった。これにより、燃料供給制御装置の構成が複雑化するとともに、装置のコストアップを招いてしまう。また、始動時にベーパ発生の有無を検出するための時間が必要になるので、その分だけ始動時間が長くなるという問題もあった。
ここで、始動時にベーパ発生の有無を検出することなく常にプレ駆動を行うことにより、燃料供給制御装置の構成の複雑化及びコストアップを防止することはできる。ところが、プレ駆動を行わなくても始動性が悪化することがないような場合、つまりベーパが発
生していない場合にもプレ駆動が行われてしまうため、内燃機関の始動に要する時間(イグニッションオンから機関始動までの時間)が長くなってしまうし、耐久性の面からも好ましくない。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、内燃機関の始動時に液相燃料のベーパ発生の有無を検出することなく、内燃機関を早期に始動することができる複数燃料内燃機関の制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一形態は、液体燃料又は加圧されて液相状態で噴射される燃料である第1の燃料と前記第1の燃料と異なる第2の燃料とを選択的に内燃機関に供給するための第1及び第2の燃料供給装置と、前記各燃料供給装置の駆動を制御する制御装置とを備えた複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置において、前記制御装置は、前記第1の燃料供給装置を駆動し前記第1の燃料を使用して内燃機関を始動させる場合に、内燃機関の停止時に前記第1の燃料供給装置が非駆動のときには、内燃機関の停止時に前記第1の燃料供給装置を駆動することを特徴とする。
この複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置では、制御装置により、各燃料に対応する燃料供給装置の駆動が制御されて内燃機関に使用燃料が選択供給される。この選択供給される燃料には、少なくとも液体燃料又は加圧されて液相状態で噴射される燃料である第1の燃料と、第1の燃料と異なる第2の燃料(液相燃料又は気相燃料)とが含まれている。つまり、液体燃料又は加圧されて液相状態で噴射される燃料(液相燃料)を含む2種以上の燃料が選択的に内燃機関に供給される。
ここで、内燃機関が停止するときに第1の燃料供給装置が非駆動の場合には、第1の燃料が第1の燃料供給装置内に滞留されたままになっているため、第1の燃料にベーパが発生するおそれがある。そのため、この燃料供給制御装置では、第1燃料を使用して内燃機関を始動させる場合に、内燃機関が停止するときに第1の燃料供給装置が非駆動のときには、制御装置により、内燃機関の停止時に第1の燃料供給装置を駆動(いわゆるポスト駆動)する。この第1の燃料供給装置のポスト駆動により、燃料供給装置内に残留する第1の燃料が昇圧又は循環させられるため、ベーパが発生していた場合にはそのベーパが除去される。これにより、第1の燃料を使用して次回の内燃機関の始動を行っても、始動性が悪化しない。また、内燃機関の始動前には燃料供給装置を駆動させない(プレ駆動を行わない)ので、内燃機関の始動に要する時間が長くなることもない。
このように、上記の燃料供給制御装置によれば、内燃機関の始動時に第1の燃料にベーパが発生しているか否かを検出することなく、第1の燃料を使用して始動性を悪化させずに内燃機関を早期に始動させることができる。また、ベーパ発生の有無を検出しないため、装置構成が複雑化することもないし、コストアップを招くこともない。
上記した複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置において、前記制御装置は、内燃機関の暖機が完了していない場合には、内燃機関の停止前に前記第1の燃料供給装置を駆動しないことが望ましい。
内燃機関の暖機が完了していない場合には、内燃機関が停止するときに第1の燃料供給装置が非駆動状態であり、第1の燃料が第1の燃料供給装置内に滞留されたままになっていても、第1の燃料にベーパが発生するおそれがない。内燃機関の暖機が完了するまでであれば、第1の燃料の温度がさほど上昇しないため、第1の燃料が気化しないからである。従って、このような場合には、第1の燃料供給装置のポスト駆動を行う必要がない。なお、内燃機関の暖機完了の判断は、例えば、冷却水温が所定値(例えば、80℃程度)
を超えているか否かにより行えばよい。
そこで、この燃料供給制御装置では、内燃機関の暖機が完了していない場合には、制御装置が内燃機関の停止前に第1の燃料供給装置を駆動しないようにしている。このようにしても、第1の燃料供給装置内に残留している第1の燃料にベーパが発生していないため、第1の燃料を使用して次回の内燃機関の始動を行っても、始動性が悪化することはない。また、不要な第1の燃料供給装置のポスト駆動を行わないため、無駄な電力消費を抑制するとともに第1の燃料供給装置の耐久性を向上させることができる。
上記課題を解決するためになされた本発明の別形態は、液体燃料又は加圧されて液相状態で噴射される燃料である第1の燃料と前記第1の燃料と異なる第2の燃料とを選択的に内燃機関に供給するための第1及び第2の燃料供給装置と、前記各燃料供給装置の駆動を制御する制御装置とを備えた複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置において、内燃機関の停止時における前記各燃料供給装置の状態を記憶する記憶装置を備え、前記制御装置は、前記第1の燃料供給装置を駆動し前記第1の燃料を使用して内燃機関を始動させる場合に、前記記憶装置の記憶情報に基づき内燃機関の停止時に前記第1の燃料供給装置が非駆動状態であったときには、内燃機関の始動前に前記第1の燃料供給装置を駆動することを特徴とする。
この燃料供給制御装置では、内燃機関の停止時における各燃料供給装置の駆動状態(駆動状態か非駆動状態か)が記憶装置に記憶される。そして次回、内燃機関を始動させる際に第1の燃料を使用する場合、記憶装置の記憶情報から内燃機関の停止時に第1の燃料供給装置が非駆動状態であったときには、制御装置が内燃機関の始動前に第1の燃料供給装置を駆動する。つまり、内燃機関の停止時に第1の燃料が使用されていない場合には、次回、第1の燃料を使用して内燃機関を始動させるときに、第1の燃料供給装置をプレ駆動する。これにより、第1の燃料供給装置内に残留する第1の燃料が昇圧又は循環させられるため、ベーパが発生していた場合にはそのベーパが除去される。
従って、第1の燃料を使用して内燃機関の始動を行っても、始動性が悪化することがない。そして、この第1の燃料供給装置のプレ駆動の必要性を、ベーパ発生の有無ではなく、内燃機関の停止時における燃料供給装置の駆動状態に基づいて行っている。このため、ベーパ発生の有無を検出する必要がないので、装置構成が複雑化することもないし、コストアップを招くこともない。
上記課題を解決するためになされた本発明の別形態は、液体燃料又は加圧されて液相状態で噴射される燃料である第1の燃料と前記第1の燃料と異なる第2の燃料とを選択的に内燃機関に供給するための第1及び第2の燃料供給装置と、前記各燃料供給装置の駆動を制御する制御装置とを備えた複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置において、内燃機関の停止時における前記各燃料供給装置の状態を記憶する記憶装置を備え、前記制御装置は、内燃機関を始動させるときに、前記記憶装置の記憶情報に基づき内燃機関の停止時に非駆動状態であった燃料供給装置とは異なる燃料供給装置を駆動することを特徴とする。
この燃料供給制御装置でも、内燃機関の停止時における各燃料供給装置の駆動状態(駆動状態か非駆動状態か)が記憶装置に記憶される。そして、次回、内燃機関を始動させる場合には、制御装置が記憶装置の記憶情報から内燃機関の停止時に非駆動状態であった燃料供給装置と異なる燃料供給装置を駆動する。例えば、内燃機関の停止時に第1の燃料供給装置が非駆動状態であれば、次回の内燃機関の始動時には第2の燃料供給装置を駆動し、内燃機関の停止時に第2の燃料供給装置が非駆動状態であれば、次回の内燃機関の始動時には第1の燃料供給装置を駆動する。これにより、内燃機関の停止時に駆動されていた燃料供給装置が駆動されて内燃機関が始動させられる。
このため、ベーパが発生しているおそれの少ない燃料を使用して内燃機関を始動することができるので、始動性の悪化を防止することができる。また、この燃料供給制御装置では、内燃機関の始動前には燃料供給装置を駆動させない(プレ駆動を行わない)ので、内燃機関の始動に要する時間が長くなることもない。さらに、ベーパ発生の有無を検出しないので、装置構成が複雑化することもないし、コストアップを招くこともない。
本発明に係る複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置によれば、上記した通り、内燃機関の始動時に液相燃料のベーパ発生の有無を検出することなく、内燃機関を早期に始動することができる。
実施の形態に係るバイフューエルエンジンの燃料供給システムの概略構成を示す図である。 第1の実施の形態における燃料供給制御の内容を示すフローチャートである。 エンジン停止前から次回のエンジン始動時における各燃料供給系及びエンジンの状態を示すタイムチャートである。 第2の実施の形態における燃料供給制御の内容を示すフローチャートである。 エンジン停止前から次回のエンジン始動時における各燃料供給系及びエンジンの状態を示すタイムチャートである。 第3の実施の形態における燃料供給制御の内容を示すフローチャートである。 エンジン停止前から次回のエンジン始動時における各燃料供給系及びエンジンの状態を示すタイムチャートである。
以下、本発明の燃料供給制御装置を具体化した実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。以下の実施の形態は、本発明をLPG(第1燃料)とガソリン(第2燃料)を使用するバイフューエルエンジンの燃料供給システムに適用したものである。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態について説明する。そこで、第1の実施の形態に係る燃料供給システムについて図1を参照しながら説明する。図1は、第1の実施の形態に係るバイフューエルエンジンの燃料供給システムの概略構成を示す図である。図1に示す燃料供給システムにおいて、多気筒のエンジン10は、周知の構造を有するレシプロタイプのものであり、本実施の形態では、1番気筒#1〜4番気筒#4の4気筒を有する。エンジン10は、吸気通路を通じて吸入される空気とLPGの可燃混合気、あるいは空気とガソリンとの可燃混合気を、各気筒#1〜#4の燃焼室で爆発・燃焼させ、その燃焼後の排気を排気通路を通じて排出させることにより、ピストンを動作させてクランクシャフトを回転させ、動力を得るようになっている。
各気筒#1〜#4に対応して、LPGを噴射する第1インジェクタ11〜14、及びガソリンを噴射する第2インジェクタ21〜24が設けられている。第1インジェクタ11〜14は、各気筒#1〜#4の吸気ポートに対してLPGを噴射するものである。これらのインジェクタ11〜14には、第1燃料タンク15内に設けられた第1燃料ポンプ16から圧送されたLPGが、第1燃料配管17および第1デリバリパイプ18を介して供給されるようになっている。このようにしてインジェクタ11〜14に供給されたLPGは、インジェクタ11〜14が作動することにより、吸気ポートへ噴射され、空気との可燃混合気を形成して各気筒#1〜#4に取り込まれる。
ここで、第1燃料配管17には、燃料遮断弁30が設けられている。燃料遮断弁30は第1燃料配管17のうち第1燃料タンク15近傍に配置されており、第1燃料タンク15からのLPGの供給を遮断するためのものである。燃料遮断弁30は、非駆動時は閉弁状態となっており、駆動時に開弁するようになっている。
そして、各インジェクタ11〜14からの余剰燃料は、リターン配管35と第1プレッシャレギュレータ36を通じて第1燃料タンク15内に戻されるようになっている。リターン配管35に設けられた第1プレッシャレギュレータ36により、第1デリバリパイプ18内の燃料圧力が所定値に調整されるようになっている。
また、第2インジェクタ21〜24は、各気筒#1〜#4の吸気ポートに対してガソリンを噴射するものである。これらのインジェクタ21〜24には、第2燃料タンク25内に設けられた第2燃料ポンプ26から圧送されたガソリンが、第2燃料配管27および第2デリバリパイプ28を介して供給されるようになっている。このようにしてインジェクタ21〜24に供給されたガソリンは、インジェクタ21〜24が作動することにより、吸気ポートへ噴射され、空気との可燃混合気を形成して各気筒#1〜#4に取り込まれる。
そして、第2デリバリパイプ28の下流側端部に第2プレッシャレギュレータ29が設けられている。この第2プレッシャレギュレータ29により、第2デリバリパイプ28内の燃料圧力が所定値に調整されるようになっている。なお、本実施の形態では、第2の燃料配管はリターンレス構造となっているが、第2デリバリパイプ28と第2燃料タンク25との間にリターン配管を設けてもよい。
上記のように、本実施の形態に係る燃料供給システムには、エンジン10にLPGを供給する第1燃料供給系と、ガソリンを供給する第2燃料供給系とが設けられている。そして、第1燃料供給系と第2燃料供給系とが選択的に切り替えられて、エンジン10にLPG又はガソリンが供給されるようになっている。この使用燃料の切替は、第1燃料ポンプ16と第2燃料ポンプ26の駆動を切り替える(いずれか一方のみを駆動する)ことにより行われる。そして、この使用燃料の切替(設定)は、ユーザーが任意に行うことができるようになっているが、燃料残量が少なくなった場合やエンジンの運転状態などにより自動的に使用燃料が変更される場合もある。
この第1燃料ポンプ16及び第2燃料ポンプ26の駆動は、エンジンコントロールコンピュータ(ECU)40により制御されるようになっている。また、ECU40は、燃料遮断弁30の開閉制御も行うようになっている。さらに、エンジン10の運転条件に合った燃料量をエンジン10に噴射供給するために、各インジェクタ11〜14,21〜24の開閉駆動も制御するようになっている。このため、ECU40には、エンジン10の運転状況を把握するために各種センサから信号が入力されるようになっている。
ECU40は、周知のように中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、およびバックアップRAM等を備えている。ROMは、各種制御に係る所定の制御プログラムを予め記憶している。そして、ECU(CPU)40は、これら制御プログラムに従い各種制御(例えば、各燃料ポンプ16,26の駆動制御や燃料遮断弁30の開閉制御など)を実行する。
次に、ECU40が実行する燃料供給制御の内容について、図2を参照しながら説明する。図2は、第1の実施の形態における燃料供給制御の内容を示すフローチャートである。図2に示すように、IG(イグニッション)がONからOFFにされる(ステップS1)。これにより、エンジン10が停止する。このとき、ECU40は、エンジン10の暖機が完了しているか否かを判断する(ステップS2)。本実施の形態では、エンジン10の冷却水温が80℃以上であれば暖機が完了していると判断する。
ECU40は、エンジン10の停止時に暖機が完了していれば(S2:Yes)、IGがONからOFFにされたときに未使用であった燃料供給系を駆動する(ステップS3)。このとき駆動対象となる燃料供給系は、液相燃料をエンジンに供給するものに限られる。液相燃料は後述するようにベーパが発生するおそれがあるからである。従って、本実施の形態では、第1及び第2の燃料供給系がともに対象となり得る。
そして、ECU40は、ステップS3で駆動させた燃料供給系を、駆動開始から所定時間(例えば、3秒程度)が経過した後に停止させる(ステップS4)。その後、ECU40の電源がOFFされる(ステップS5)。
ここで、エンジン10の停止時に未使用であった液相燃料は、配管内に滞留した状態でエンジン10からの輻射熱などの影響により温度が上昇するため気化してベーパが発生しているおそれがある。このため、本実施の形態では、ステップS3,S4の処理を実行して、エンジン10の停止時に未使用であった燃料供給系を所定時間だけ駆動(ポスト駆動)させる。これにより、エンジン10の停止時に未使用であった燃料にベーパが発生していたとしても、上記のポスト駆動により、未使用であった燃料供給系に残留する燃料が昇圧又は循環させられるため、ベーパが除去される。
従って、エンジン10の停止時に未使用であった燃料を使用して次回の始動を行っても、始動性が悪化することがない。そして、ベーパを除去するために、エンジン10の始動前に使用する燃料供給系を駆動(プレ駆動)させないので、エンジン10の始動に要する時間が長くなることもない。このように、本実施の形態によれば、エンジン10の始動時に使用する燃料にベーパが発生しているか否かを検出することなく、エンジン10の停止時に未使用であった燃料を使用して始動性を悪化させずに早期にエンジン10を始動させることができる。また、ベーパ発生の有無を検出しないため、システム構成が複雑化することもないし、コストアップを招くこともない。
一方、エンジン10の停止時に暖機が完了していない場合には(S2:No)、ステップS3,S4の処理を行うことなく、ECU40の電源がOFFされる(ステップS5)。例えば、冬場などに極短距離の走行(駐車位置の変更など)が行われた場合には、このような処理が実行される。上記の状況では、エンジン10の停止時に未使用の液相燃料の温度がさほど上昇しないため、ベーパが発生するおそれがないので、未使用の燃料供給系のポスト駆動を行わないのである。これにより、不要な燃料供給系のポスト駆動を行わないため、無駄な電力消費を抑制するとともに燃料供給系の耐久性を向上させることができる。なお、エンジン10の停止時に未使用の燃料にベーパが発生するおそれがないので、この燃料を使用してエンジン10の次回の始動を行っても、始動性が悪化することはない。
続いて、上記の処理が実施された際における第1及び第2燃料供給系の動作状態とエンジンの状態について図3を参照しながら説明する。図3は、エンジン停止前から次回のエンジン始動時における各燃料供給系及びエンジンの状態を示すタイムチャートである。なお、図3には、ユーザーによりエンジン始動に使用する燃料としてLPGが選択されており、LPGの残量が少なくなり使用燃料がガソリンに切り替わった後、LPGを補給した後にエンジンを再始動させたときの各動作を示している。
時刻t1以前は、LPGによりエンジン10が運転されている。このため、図3に示すように、第1燃料供給系つまり第1インジェクタ11〜14、第1燃料ポンプ16、及び燃料遮断弁30が駆動されて、第1燃料タンク15からLPGがエンジン10に供給されている。そして、時刻t1において、第1燃料タンク15内のLPG残量が少なくなったので、エンジン10への供給燃料がLPGからガソリンに切り替わる。この切替は、ユーザーからの指示又は自動的(強制的)に行われる。この切替に伴って、第1インジェクタ11〜14、第1燃料ポンプ16、及び燃料遮断弁30が停止させられ、第2インジェクタ21〜24及び第2燃料ポンプ26が駆動される。つまり、エンジン10への燃料供給系統が、第1燃料供給系から第2燃料供給系に変更される。
そして、時刻t2において、LPGを補給するためにエンジン10を停止させるべく、IGがOFFされる(図2のS1)。これにより、第2インジェクタ21〜24及び第2燃料ポンプ26が停止し、エンジン10も停止する。このとき、エンジン10の暖機が完了しているものとすると(図2のS2:Yes)、エンジン10の停止時には第1燃料燃料系が未使用であったため、時刻t2にて第1燃料ポンプ16及び燃料遮断弁30が駆動され(図2のS3)、時刻t3にて第1燃料ポンプ16及び燃料遮断弁30が停止させられる(図2のS4)。この第1燃料ポンプ16及び燃料遮断弁30のポスト駆動により、配管内に残留するLPGが循環させられるため、ベーパが発生していたらそのベーパは除去される。
その後、LPGの補給が完了した後に、時刻t4にてエンジン10を再始動させるためにIGがONされる。このときのエンジン10の始動はLPGを使用して行われる。そして、時刻t5において、スタータ及び第1インジェクタ11〜14が駆動されるとともに、第1燃料ポンプ16及び燃料遮断弁30が駆動され、エンジン10が再始動される。
ここで、エンジン10の停止時に配管内に残留するLPGにベーパが発生している場合に、図3に破線で示すように、本実施の形態のようにポスト駆動を行わないと、始動時のエンジン回転数の上昇が緩慢となり始動性が悪化してしまう。
これに対して、本実施の形態では、エンジン10の再始動時にエンジン10に供給されるLPGにはベーパが存在しないから、図3に実線で示すように、エンジン10は早期に始動する。
以上、詳細に説明した通り、第1の実施の形態に係る燃料供給システムによれば、エンジン10の停止時に未使用であった液相燃料供給系をポスト駆動させているので、この未使用燃料を使用して次回のエンジン10の始動を行っても、始動性が悪化しない。また、エンジン10の始動前に、始動時に使用する液相燃料供給系のプレ駆動を行わないので、エンジン10の始動に要する時間が長くなることもない。
このように、第1の実施の形態に係る燃料供給システムでは、エンジン10の始動時に使用燃料(液相燃料)にベーパが発生しているか否かを検出することなく、前回のエンジン10の停止時に未使用であった液相燃料を使用して始動性を悪化させずにエンジン10を早期に始動させることができる。また、ベーパ発生の有無を検出しないため、システム構成が複雑化することもないし、コストアップを招くこともない。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態に係る燃料供給システムは、第1の実施の形態とシステム構成は同じであるが、燃料供給制御の内容が異なる。そこで、ECU40が実行する燃料供給制御の内容について、図4を参照しながら説明する。図4は、第2の実施の形態における燃料供給制御の内容を示すフローチャートである。
エンジン10を停止させる際には、図4に示すように、IGがONからOFFにされる(ステップS11)。これにより、エンジン10が停止する。このとき、ECU40は、エンジン10の停止時における各燃料供給系の使用状態をバックアップRAMに記憶する(ステップS12)。その後、ECU40の電源がOFFされる(ステップS13)。
そして、次回のエンジン始動時にIGがONされると(ステップS14)、ECU40は、エンジン始動に使用する燃料が液相燃料で、それが前回のIGオフ時に未使用であったか否かを判断する(ステップS15)。このとき、エンジン始動に使用する燃料が液相燃料であり、それが前回のIGオフ時に未使用であった場合には(S15:Yes)、エンジン始動時に使用する燃料供給系を駆動する(ステップS16)。そして、ECU40は、ステップS16で駆動した燃料供給系を、駆動開始から所定時間(例えば、3秒程度)が経過した後に停止させる(ステップS17)。すなわち、エンジン始動時に使用する燃料供給系をプレ駆動するのである。そして、エンジン10が始動させられる(ステップS18)。
なお、プレ駆動の対象となる燃料供給系は、液相燃料をエンジンに供給するものに限られる。液相燃料はベーパが発生するおそれがあるからである。従って、本実施の形態では、第1及び第2の燃料供給系がともにプレ駆動の対象となり得る。
このプレ駆動により、エンジン始動時に使用する液相燃料にベーパが発生していたとしても、その液相燃料が昇圧又は循環させられるため、ベーパが除去される。従って、前回のIGオフ時に未使用であった燃料を使用してエンジン10を始動させても、始動性が悪化することがない。そして、エンジン始動時に使用する燃料供給系のプレ駆動の必要性を、ベーパ発生の有無ではなく、エンジン停止時における燃料供給装置の駆動状態に基づいて行っている。このため、べーパ発生の有無を検出する必要がないので、システム構成が複雑化することもないし、コストアップを招くこともない。
一方、エンジン始動に使用する燃料が液相燃料でない、あるいはエンジン始動に使用する燃料が液相燃料ではあるが前回のIGオフ時に使用されていた場合には(S15:No)、ペーパ発生によるエンジン10の始動性の悪化のおそれがないため、ECU40は、ステップS16,S17の処理(プレ駆動)を行うことなく、エンジン10を始動させる。これにより、不必要な燃料供給系のプレ駆動を行わないため、無駄な電力消費を抑制するとともに燃料供給系の耐久性を向上させることができる。
続いて、上記の処理が実施された際における第1及び第2燃料供給系の動作状態とエンジンの状態について図5を参照しながら説明する。図5は、エンジン停止前から次回のエンジン始動時における各燃料供給系及びエンジンの状態を示すタイムチャートである。なお、図5には、ユーザーによりエンジン始動に使用する燃料としてLPGが選択されており、LPGの残量が少なくなり使用燃料がガソリンに切り替わった後、LPGを補給した後にエンジンを再始動させたときの各動作を示している。
時刻t11以前は、LPGによりエンジン10が運転されている。このため、図5に示すように、第1燃料供給系つまり第1インジェクタ11〜14、第1燃料ポンプ16、及び燃料遮断弁30が駆動されて、第1燃料タンク15からLPGがエンジン10に供給されている。そして、時刻t11において、第1燃料タンク15内のLPG残量が少なくなったので、エンジン10への供給燃料がLPGからガソリンに切り替わる。この切替は、ユーザーからの指示又は自動的(強制的)に行われる。この切替に伴って、第1インジェクタ11〜14、第1燃料ポンプ16、及び燃料遮断弁30が停止させられ、第2インジェクタ21〜24及び第2燃料ポンプ26が駆動される。つまり、エンジン10への燃料供給系統が、第1燃料供給系から第2燃料供給系に変更される。
そして、時刻t12において、LPGを補給するためにエンジン10を停止させるべく、IGがOFFされる(図4のS11)。これにより、第2インジェクタ21〜24及び第2燃料ポンプ26が停止し、エンジン10も停止する。このとき、各燃料供給系の使用状態がECU40のバックアップRAMに記憶される(図4のS12)。本実施の形態では、エンジン10に供給可能な燃料が2種類であるから、一方の燃料の使用状態が判れば他方の燃料の使用状態も判るので、IGオフ時の未使用燃料が第1燃料または第2燃料のいずれであるかを記憶させるようにしている。そして、ここで例示した態様では、図5に示すように、第1燃料が未使用であるとバックアップRAMに記憶される。
その後、LPGの補給が完了した後に、時刻t13にてエンジン10を再始動させるためにIGがONされる(図4のS14)。このときのエンジン10の始動はLPGを使用して行われるため(図4のS15:Yes)、時刻t13にて第1燃料ポンプ16及び燃料遮断弁30が駆動され(図4のS16)、時刻t14にて第1燃料ポンプ16及び燃料遮断弁30が駆動させられる(図4のS17)。つまり、第1燃料供給系がプレ駆動される。この第1燃料ポンプ16及び燃料遮断弁30のプレ駆動により、配管内に残留するLPGが循環させられるため、ベーパが発生してしたらそのベーパは除去される。その後、時刻t15において、第1燃料ポンプ16、燃料遮断弁30、スタータ及び第1インジェクタ11〜14が駆動され、エンジン10が再始動させられる(図4のS18)。
ここで、エンジン10の停止時に配管内に残留するLPGにベーパが発生している場合には、図4に破線で示すように、本実施の形態のようにプレ駆動を行わないと、始動時のエンジン回転数の上昇が緩慢となり始動性が悪化してしまう。
これに対して、本実施の形態では、エンジン10の再始動時にエンジン10に供給されるLPGにはベーパが存在しないから、図4に実線で示すように、エンジン10は早期に始動する。
以上、詳細に説明した通り、第2の実施の形態に係る燃料供給システムによれば、エンジン10の始動時に、前回のエンジン10の停止時に未使用であった液相燃料供給系をプレ駆動させているので、この未使用燃料を使用して次回のエンジン10の始動を行っても、始動性が悪化しない。このように、第2の実施の形態に係る燃料供給システムでは、エンジン10の始動時に使用燃料(液相燃料)にベーパが発生しているか否かを検出することなく、前回のエンジン10の停止時に未使用であった液相燃料を使用して始動性を悪化させずにエンジン10を早期に始動させることができる。また、ベーパ発生の有無を検出しないため、システム構成が複雑化することもないし、コストアップを招くこともない。
(第3の実施の形態)
最後に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態に係る燃料供給システムは、第1及び第2の実施の形態とシステム構成は同じであるが、燃料供給制御の内容が異なる。そこで、ECU40が実行する燃料供給制御の内容について、図6を参照しながら説明する。図6は、第3の実施の形態における燃料供給制御の内容を示すフローチャートである。
エンジン10を停止させる際には、図6に示すように、IGがONからOFFにされる(ステップS21)。これにより、エンジン10が停止する。このとき、ECU40は、エンジン10の停止時における各燃料供給系の使用状態をバックアップRAMに記憶する(ステップS22)。その後、ECU40の電源がOFFされる(ステップS23)。
そして、次回のエンジン始動時にIGがONされると(ステップS24)、ECU40は、エンジン始動に使用する燃料が前回のIGオフ時に未使用であったか否かを判断する(ステップS25)。このとき、エンジン始動に使用する燃料が前回のIGオフ時に未使用であった場合には(S25:Yes)、前回のIGオフ時に未使用であった燃料とは異なる燃料を始動時使用燃料に設定する(ステップS26)。そして、ステップS26で設定された燃料を使用してエンジン10が始動させられる(ステップS27)。
このような処理により、本実施の形態のように2種類の燃料を使用するシステムであれば、エンジン10の停止時に駆動されていた燃料供給系が駆動されてエンジン10が始動させられる。あるいは、CNG等の気相燃料を使用するシステムであれば、気相燃料を使用してエンジンを始動するようにしてもよい。これにより、ベーパが発生しているおそれの少ない燃液相料(あるいは気相燃料)を使用してエンジン10を始動することができるので、始動性の悪化を防止することができる。また、燃料供給装系のプレ駆動を行わないので、エンジン10の始動に要する時間が長くなることもない。さらに、ベーパ発生の有無を検出しないので、システム構成が複雑化することもないし、コストアップを招くこともない。
一方、エンジン始動に使用する燃料が前回のIGオフ時に使用されていた場合には(S25:No)、ECU40は、ステップS26の処理(始動時使用燃料の設定変更)を行うことなく、エンジン10を始動させる。この場合には、始動時使用燃料が液相燃料であってもベーパが発生しているおそれがほとんどないため、エンジン10の始動性が悪化することはない。
続いて、上記の処理が実施された際における第1及び第2燃料供給系の動作状態とエンジンの状態について図7を参照しながら説明する。図7は、エンジン停止前から次回のエンジン始動時における各燃料供給系及びエンジンの状態を示すタイムチャートである。なお、図7には、ユーザーによりエンジン始動に使用する燃料としてLPGが選択されており、LPGの残量が少なくなり使用燃料がガソリンに切り替わった後、LPGを補給した後にエンジンを再始動させたときの各動作を示している。
時刻t21以前は、LPGによりエンジン10が運転されている。このため、図7に示すように、第1燃料供給系つまり第1インジェクタ11〜14、第1燃料ポンプ16、及び燃料遮断弁30が駆動されて、第1燃料タンク15からLPGがエンジン10に供給されている。そして、時刻t21において、第1燃料タンク15内のLPG残量が少なくなったので、エンジン10への供給燃料がLPGからガソリンに切り替わる。この切替は、ユーザーからの指示又は自動的(強制的)に行われる。この切替に伴って、第1インジェクタ11〜14、第1燃料ポンプ16、及び燃料遮断弁30が停止させられ、第2インジェクタ21〜24及び第2燃料ポンプ26が駆動される。つまり、エンジン10への燃料供給系統が、第1燃料供給系から第2燃料供給系に変更される。
そして、時刻t22において、LPGを補給するためにエンジン10を停止させるべく、IGがOFFされる(図6のS21)。これにより、第2インジェクタ21〜24及び第2燃料ポンプ26が停止し、エンジン10も停止する。このとき、各燃料供給系の使用状態がECU40のバックアップRAMに記憶される(図6のS22)。本実施の形態では、エンジン10に供給可能な燃料が2種類であるから、一方の燃料の使用状態が判れば他方の燃料の使用状態も判るので、IGオフ時の未使用燃料が第1燃料または第2燃料のいずれであるかを記憶させるようにしている。そして、ここで例示した態様では、図7に示すように、第2燃料が未使用であるとバックアップRAMに記憶される。
その後、LPGの補給が完了した後に、時刻t23にてエンジン10を再始動させるためにIGがONされる(図6のS24)。このとき、エンジン10の始動時使用燃料がLPG(第1燃料)に設定されており、エンジン10の停止時の未使用燃料がLPGであるから(図6のS25:Yes)、始動時使用燃料がガソリン(第2燃料)に変更される(図6のS26)。そして、時刻t23においてエンジン10を再始動させるべくIGがONされ、時刻t24にて第2燃料ポンプ26、スタータ及び第2インジェクタ21〜24が駆動され、エンジン10が再始動される(図6のS27)。その後、時刻t25において、エンジン10への燃料供給系統が、第2燃料供給系から第1燃料供給系に変更される。
ここで、エンジン10の再始動時に始動時使用燃料の設定をLPGからガソリンへ変更しない場合にLPGにベーパが発生していると、図7に破線で示すように、始動時のエンジン回転数の上昇が緩慢となり始動性が悪化してしまう。
これに対して、本実施の形態では、エンジン10の再始動時にエンジン10に供給されるガソリンはエンジン停止時に使用されていたのでベーパが存在しないから、図7に実線で示すように、エンジン10は早期に始動する。
以上、詳細に説明した通り、第3の実施の形態に係る燃料供給システムによれば、前回の停止時に使用されていた燃料が使用されてエンジン10が始動させられる。このため、ベーパが発生しているおそれの少ない燃料を使用してエンジン10を始動することができるので、始動性の悪化を防止することができる。また、燃料供給装系のプレ駆動を行わないので、エンジン10の始動に要する時間が長くなることもない。さらに、ベーパ発生の有無を検出しないので、システム構成が複雑化することもないし、コストアップを招くこともない。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態では、第1燃料としてLPG、第2燃料としてガソリンを使用するシステムを例示したが、第1燃料と第2燃料の組み合わせはこれに限られることはない。すなわち、この組み合わせとして、例えば、LPG(第1燃料)とCNG(第2燃料)、ガソリン(第1燃料)とLPG(第2燃料)、ガソリン(第1燃料)とCNG(第2燃料)などを挙げることができる。
また、上記した第2及び第3の実施の形態では、エンジン10の停止時における各燃料供給系の使用状態をECU40のバックアップRAMにしているが、これ以外の記憶装置に使用状態を記憶させるようにしてもよい。
また、上記した実施の形態では、2種類の燃料を選択供給する燃料供給システムに本発明を適用したものを例示したが、3種類以上の燃料を選択供給する燃料供給システムに対しても本発明を適用することができる。
10 エンジン
11〜14 第1インジェクタ
15 第1燃料タンク
16 第1燃料ポンプ
17 第1燃料配管
18 第1デリバリパイプ
21〜24 第2インジェクタ
25 第2燃料タンク
26 第2燃料ポンプ
27 第2燃料配管
28 第2デリバリパイプ
29 第2プレッシャレギュレータ
30 燃料遮断弁
35 リターン配管
36 第1プレッシャレギュレータ
40 ECU

Claims (4)

  1. 液体燃料又は加圧されて液相状態で噴射される燃料である第1の燃料と前記第1の燃料と異なる第2の燃料とを選択的に内燃機関に供給するための第1及び第2の燃料供給装置と、前記各燃料供給装置の駆動を制御する制御装置とを備えた複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置において、
    前記制御装置は、前記第1の燃料供給装置を駆動し前記第1の燃料を使用して内燃機関を始動させる場合に、内燃機関の停止時に前記第1の燃料供給装置が非駆動のときには、内燃機関の停止時に前記第1の燃料供給装置を駆動する
    ことを特徴とする複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置。
  2. 請求項1に記載する複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置において、
    前記制御装置は、内燃機関の暖機が完了していない場合には、内燃機関の停止前に前記第1の燃料供給装置を駆動しない
    ことを特徴とする複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置。
  3. 液体燃料又は加圧されて液相状態で噴射される燃料である第1の燃料と前記第1の燃料と異なる第2の燃料とを選択的に内燃機関に供給するための第1及び第2の燃料供給装置と、前記各燃料供給装置の駆動を制御する制御装置とを備えた複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置において、
    内燃機関の停止時における前記各燃料供給装置の状態を記憶する記憶装置を備え、
    前記制御装置は、前記第1の燃料供給装置を駆動し前記第1の燃料を使用して内燃機関を始動させる場合に、前記記憶装置の記憶情報に基づき内燃機関の停止時に前記第1の燃料供給装置が非駆動状態であったときには、内燃機関の始動前に前記第1の燃料供給装置を駆動する
    ことを特徴とする複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置。
  4. 液体燃料又は加圧されて液相状態で噴射される燃料である第1の燃料と前記第1の燃料と異なる第2の燃料とを選択的に内燃機関に供給するための第1及び第2の燃料供給装置と、前記各燃料供給装置の駆動を制御する制御装置とを備えた複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置において、
    内燃機関の停止時における前記各燃料供給装置の状態を記憶する記憶装置を備え、
    前記制御装置は、内燃機関を始動させるときに、前記記憶装置の記憶情報に基づき内燃機関の停止時に非駆動状態であった燃料供給装置とは異なる燃料供給装置を駆動する
    ことを特徴とする複数燃料内燃機関の燃料供給制御装置。
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