JP2011010946A - シューズのソール構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シューズとしてのクッション性の機能を損なうことなく、個々のユーザーが靴底の交換を安価にかつ簡単に行うことができるソール構造体を提供する。
【解決手段】 シューズのソール構造体1において、上方に配設され、硬質弾性部材から構成された上部プレート2と、上部プレート2の下方に配設され、硬質弾性部材から構成されるとともに、シューズの前後方向に進む波形状を有し、上部プレート2に対してネジ10を介して着脱自在な下部波形プレート3とを設ける。下部波形プレート3の波形状の前後端の上側凸部33、34および上凸状膨出部32が上部プレート2に当接しており、これらの当接領域がネジ10により連結されている。この構成により、下部波形プレート3は、シューズに対して交換可能になっている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、シューズ用ソール構造体に関し、詳細には、シューズとしてのクッション性の機能を損なうことなく、個々のユーザーが靴底の交換を安価に行うことができる、とくにスポーツシューズに好適のソール構造体に関する。
靴底を交換可能なものとして、例えば特開平7−204007号公報に示すような靴が提案されている。この靴は、靴底の踵部位に固定された固定台と、これに係止具を介して着脱自在に取り付けられる踵部材とを有している(図1および段落[0013]〜[0014]参照)。
また、特開平9−75107号公報に記載された靴においては、靴下面を挿通するネジが設けられており、ヒールが当該ネジにより靴下面に着脱自在に取り付けられている(図1ないし図3、ならびに段落[0030]および[0032]参照)。
上記特開平7−204007号公報に示すものにおいては、踵部材を靴底に取り付けるために、固定台が別途必要となるので、構造が複雑となり、高価になる。また、靴部材が固定台を介して靴底に取り付けられるため、踵着地時のクッション性が低下する。
また、上記特開平9−75107号公報に示すものでは、ヒールの交換時には、ヒール全体を交換する必要があるため、コスト高になって、ユーザーの負担が大きい。
その一方、とくにスポーツシューズにおいて、最近、ユーザーの要求が多様化しており、個々のユーザーの体重や走法、走行姿勢・動作の違いに対応したシューズが求められている。しかしながら、シューズの細分化したラインアップを揃えるとなると、メーカーや店舗において多数の在庫を抱えることになって、コストアップにつながる。また、購入したシューズを実際に使用した後で、クッション性等の機能がユーザーの好みに合わなかった場合に、ユーザーがシューズを買い換えなければならないとすれば、ユーザーの負担が大きい。
さらに、最近、例えばマラソンやウォーキングの競技において、1日に数十キロを走行(または歩行)する大会もあり、十分なトレーニングを積んでいない競技者がこのような大会に参加するケースも増えている。このようなケースでは、競技の途中で足の負担を軽減するために、競技者がクッション性の異なるシューズに履き替えたい場合もあり、このような場合に、別のシューズを携帯しなければならないとすると、競技者の負担が大きい。また、例えば登山において、上りでは、踵が高く反発性が高い方が登山者が楽に歩行でき、逆に、下りでは、踵の衝撃吸収性が高い方が登山者の足の負担を軽減できるが、このような場合に、登山者が上りと下りで別のシューズを履き分けるとすれば、登山者が二種類のシューズを用意する必要があり、登山者の負担が大きい。
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、個々のユーザーが靴底の交換を簡単に行うことができ、しかも、シューズとしてのクッション性の機能を損なうことなく、個々のユーザーが靴底の交換を安価に行うことができるシューズ用ソール構造体を提供しようとしている。
請求項1の発明に係るシューズ用ソール構造体は、上方に配設され、硬質弾性部材から構成された上部プレートと、上部プレートの下方に配設され、硬質弾性部材から構成されるとともに、シューズの前後方向に進む波形状を有し、上部プレートに対して締結具を介して着脱自在に設けられていることにより、当該シューズに対して交換可能な下部波形プレートとを備えている。
請求項1の発明においては、シューズの着地時に、接地面から下部波形プレートに衝撃荷重が作用すると、下部波形プレートの波形状が扁平またはより平坦状となるように変形することにより、衝撃荷重が吸収・緩和されてクッション性が確保される。
この場合には、下部波形プレートを上部プレートに取り付ける際に、固定台等の取付台を用いることなく、下部波形プレートが上部プレートに取り付けられるので、構造を簡略化でき、コストを低減できるとともに、クッション性を維持できる。また、この場合、ソールの交換時には、上部プレートおよび下部波形プレートの双方を交換することなく、下部波形レートのみを交換すればよいので、コストをさらに低減でき、ユーザーの負担を軽減できる。
しかも、この場合には、交換用の下部波形プレートとして、波形状の振幅を変えたり、クッション性、反発係数または衝撃吸収性の異なる素材を採用したりすることにより、機能の異なる複数のシューズを用意する必要がなくなり、ユーザーの負担を一層軽減できる。
請求項2の発明では、請求項1において、下部波形プレートの波形状が前後方向に複数の上側凸部を有しており、複数の上側凸部のうちの少なくとも一部が締結具を介して上部プレートに連結されている。
請求項2の発明によれば、下部波形プレートの波形状における複数の上側凸部のうちの一部が締結具を介して上部プレートに連結され、複数の上側凸部の残りの部分が上部プレートに連結されていない場合、荷重の作用時には、下部波形プレートの波形状における複数の上側凸部の当該残りの部分は、上部プレートに拘束されずに、上部プレートの下面に沿って滑動する。これにより、下部波形プレートの前後方向および上下方向の大きな変形が容易になって、クッション性を向上できる。この場合には、体重の軽い競技者に好適のシューズを実現できる。
また、下部波形プレートの波形状における複数の上側凸部のすべてが締結具を介して上部プレートに連結されている場合には、下部波形プレート全体が上部プレートに拘束されて、荷重作用時の圧縮硬度が高くなるので、体重の重い競技者に好適のシューズを実現できる。
請求項3の発明では、請求項1において、下部波形プレートがシューズの踵領域に設けられ、下方に凸状に膨出する少なくとも2つの下凸状膨出部を有するとともに、前後方向に隣り合う各下凸状膨出部間に上凸状膨出部を有しており、下部波形プレートの前後端部における各上側凸部、および上凸状膨出部が締結具を介して上部プレートに着脱自在に設けられている。
この場合には、使用中に摩耗の程度が著しいシューズ踵領域の靴底の交換を簡単にかつ安価に行うことができる。また、この場合、下部波形プレートが複数の下凸状膨出部を有しているので、シューズの踵領域のクッション性を向上できる。
上部プレートは、請求項4の発明に記載されているように、下部波形プレートと同様に、シューズの前後方向に進む波形状を有していてもよい。この場合には、シューズのクッション性または屈曲性を調整できる。
請求項5の発明では、請求項4において、上部プレートの波形状が下部波形プレートの波形状と逆位相を有しており、上部プレートの波形状の下側凸部および下部波形プレートの波形状の上側凸部の少なくとも一部が、締結具を介して互いに固着されている。
この場合には、上部プレートの上側凸部および下部波形プレートの下側凸部間に紡錘状の大きな空隙が形成されており、着地の際の衝撃荷重の作用時には、上部プレートおよび下部波形プレートの双方が圧縮変形することになるので、シューズのクッション性を向上できる。また、この場合、着地時における下部波形プレートからの突上げは、上部プレートにおいて前後方向に隣り合う各上側凸部間の下側凸部に作用するので、上部プレートへの突上げを分散・緩和できる。このようなソール構造体は、シューズのとくに踵領域に好適である。
請求項6の発明では、請求項4において、上部プレートの波形状が下部波形プレートの波形状と同位相を有しており、上部プレートの波形状の上側凸部および下部波形プレートの波形状の上側凸部の少なくとも一部が、締結具を介して互いに固着されている。
この場合には、上部プレートおよび下部波形プレートの各上側凸部および各下側凸部が前後方向の同じ位置に配置されるので、シューズの屈曲性を向上できる。このようなソール構造体は、シューズのとくに前足領域に好適である。
請求項7の発明では、請求項1において、下部波形プレートの波形状の上側凸部の稜線の少なくとも一部が上部プレートに当接しており、当該当接領域が締結具を介して互いに連結されている。
すなわち、この場合には、下部波形プレートの波形状の上側凸部の稜線が幅方向全体にわたって上部プレートに当接しておらず、例えば、下部波形プレートの上側凸部の稜線を、足の外周に対応する位置においてのみ上部プレートに当接させるようにすれば、着地時の衝撃荷重による足への突上げを軽減できる。
請求項8の発明では、請求項1において、上部プレートがシューズの幅方向に進む波形状を有しており、上部プレートの波形状の下側凸部および下部波形プレートの波形状の上側凸部の接触領域の少なくとも一部が、締結具を介して互いに固着されている。
この場合には、上部プレートおよび下部波形プレートの各波形状の稜線が上部プレートおよび下部波形プレート間で互いに交差しており、これにより、シューズの屈曲を規制できる。このようなソール構造体は、シャンク効果を要求される、とくにシューズ中足領域に好適である。
請求項9の発明では、請求項1において、上部プレートの波形状が、シューズの前後方向に進む波形状およびシューズの幅方向に進む波形状の双方の組合せから構成されている。
この場合には、上部プレートにおいて、シューズの前後方向に進む波形状を有する部分では、その位相に応じて、下部波形プレートと逆位相であればシューズのクッション性を向上でき、下部波形プレートと同位相であればシューズの屈曲性を向上できる。また、上部プレートにおいて、シューズの幅方向に進む波形状を有する部分では、シューズの屈曲性を規制できる。
請求項10の発明では、請求項1において、締結具が、下部波形プレートに形成された貫通孔を下方から挿通する雄ネジ部と、上部プレートに設けられかつ雄ネジ部が螺合する雌ネジ部とから構成されている。
この場合、下部波形プレートを上部プレートに取り付ける際には、上部プレートの下面に下部波形プレートを配設した状態で、締結具の雄ネジ部を下部波形プレートの下方から下部波形プレートの貫通孔に挿通させ、当該雄ネジ部を上部プレートの雌ネジ部に螺合させて、雄ネジ部をねじ込めばよい。また、下部波形プレートを上部プレートから取り外す際には、締結具の雄ネジ部を緩めて上部プレートの雌ネジ部から外せばよい。
ところで、上述した特開平9−75107号公報に記載のものでは、ネジの頭部が靴内部に配置され、ネジの雄ネジ部が、ヒール上面に形成された雌ネジ部に螺合しており、靴内部において、ネジの頭部の上には、内側靴底(つまり中敷)が配設されている。この場合、中敷の直下にネジ頭部が位置しているので、靴を着用したときに、着用者が足裏にネジ頭部を感じ、足当たり感が悪くなる。また、この場合、ヒールを交換する際には、靴内部の中敷をめくって(または外して)ネジを緩める必要があり、さらに、ヒール交換後は、中敷を元の位置に戻す必要があり、作業が面倒である。
これに対して、本願の請求項10の発明によれば、締結具の雄ネジ部が下部波形プレートの下方から下部プレートの貫通孔に挿入されるので、雄ネジ部の締結および弛緩は、シューズ外部から行えばよく、シューズ内部から中敷を外して雄ネジ部を操作する必要はない。これにより、締結具の締結および弛緩の作業を容易に行え、下部波形プレートの着脱を容易に行える。また、雄ネジ部の頭部がシューズ内部に配置されないので、シューズ着用時の足当たり感を損なうこともない。
請求項11の発明では、請求項1において、締結具が上部プレートおよび下部波形プレートの前後方向の相対移動を許容している。
この場合には、下部波形プレートが上部プレートに対して前後方向に移動できるので、下部波形プレートの前後方向および上下方向の変形が容易になって、クッション性を向上できる。
請求項12の発明では、請求項11において、締結具が、下部波形プレートに形成されかつ前後方向に延びる長孔状の貫通孔を挿通する雄ネジ部と、上部プレートに形成されかつ雄ネジ部が螺合する雌ネジ部とから構成されている。
この場合には、締結具の雄ネジ部が下部波形プレートの長孔状の貫通孔に沿って前後方向にスライドすることで、下部波形プレートが上部プレートに対して前後方向に移動する。
請求項13の発明では、請求項1において、締結具が、上部プレートまたは下部波形プレートの一方に形成された係止突起部と、上部プレートまたは下部波形プレートの他方に形成され、係止突起部が係脱自在に係止し得る係止溝部とから構成されている。
請求項13の発明によれば、係止突起部が係止溝部に係止することで、下部波形プレートが上部プレートに取り付けられ、係止突起部が係止溝部から外れることで、下部波形プレートが上部プレートから取り外される。この場合には、ネジを締め付けたりまた緩めたりする作業が不要となるので、下部波形プレートの着脱を一層簡単に行えるようになる。
請求項14の発明では、請求項1において、上部プレートおよび下部波形プレートの締結具による締結個所が、上部プレートおよび下部波形プレートの外周側に配置されている。
この場合には、接地面からの荷重は上部プレートの外周部分に作用して、上部プレートの中央部分には作用しなくなるので、着用者の足裏中央に対する着地時の突上げ感を軽減できる。
請求項15の発明では、請求項1において、下部波形プレートの波形状の上側凸部の少なくとも一部と上部プレートとの当接領域がシューズの前後方向に延びている。
この場合には、接地面からの衝撃荷重が下部波形プレートを介して上部プレートに作用した際に、衝撃荷重を前後方向に延びる当接領域で分散できるので、上部プレートから足への突上げ感を軽減できる。しかも、この場合には、当接領域がシューズ幅方向ではなく、シューズ前後方向に延びているので、当接領域を上部プレートの中央部ではなく、外周側に配置することにより、衝撃荷重が足裏中央に作用するのを回避できる。
請求項16の発明では、請求項1において、下部波形プレートと上部プレートとの間には、硬質弾性部材から構成され、シューズの前後方向に進む波形状を有するとともに、当該波形状の下面が下部波形プレートの上面に沿って配設されている中間波形プレートが設けられており、中間波形プレートは、下部波形プレートとともに上部プレートに対して締結具を介して着脱自在に設けられている。
この場合には、上部プレートおよび下部波形プレート間に中間波形プレートが設けられるので、中間波形プレートとして、下部波形プレートと異なる素材のものを用いたり、また板厚を変えたりすることにより、ソール構造体としてのクッション性(つまり衝撃吸収性および反発性)を調整できる。
例えば登山の際には、上り用および下り用として、剛性の異なる2種類の中間波形プレートを用意しておき、上りおよび下りで中間波形プレートを適宜使い分ける、例えば、上りでは反発性の高い方を用い、下りでは衝撃吸収性の高い方を用いることにより、着用者の足への負担を軽減できる。あるいは、上り用および下り用として、踵部位の板厚の異なる2種類の中間波形プレートを用意しておき、上りおよび下りで中間波形プレートを適宜使い分ける、例えば、上りでは踵部位の板厚の厚い方を用い、下りでは踵部位の板厚の薄い方を用いる、または、山の傾斜に合わせて使い分けることにより、着用者の歩行が楽に行えるようになる。
さらに、この場合には、下部波形プレートの交換時に同時に中間波形プレートをも交換できるばかりでなく、下部波形プレートまたは中間波形プレートをそれぞれ単体で交換することも可能であり、これにより、ユーザーの多様な好みに応じたシューズを簡単に製作できる。
請求項17の発明では、請求項16において、中間波形プレートが、シューズの内甲側および外甲側にそれぞれ配設された内甲側波形プレート部および外甲側波形プレート部から構成されており、内甲側波形プレート部および外甲側波形プレート部がシューズ幅方向に分離されている。
この場合には、内甲側波形プレート部および外甲側波形プレート部を互いに剛性が異なる素材から構成することができ、これにより、シューズの内甲側および外甲側間で着地時の圧縮硬度を簡単に変えられるようになる。その結果、着用者の足の過回内(オーバプロネーション)または過回外(オーバサピネーション)に対応したシューズを簡単に製作できる。
請求項18の発明では、請求項16において、上部プレートと下部波形プレートとの間に空隙が形成されており、当該空隙内に軟質弾性部材が挿入されている。
この場合には、下部波形プレートの弾性変形時には、空隙内の軟質弾性部材も弾性変形することになるので、軟質弾性部材として、例えば、衝撃吸収性に優れた合成ゴムや合成樹脂またはその発泡体などを採用することで、クッション性を調整できる。
以上のように、本発明に係るソール構造体によれば、上部プレートと、上部プレートの下方に配設され、上部プレートに対して締結具を介して着脱自在な下部波形プレートとを設けたので、下部波形プレートを上部プレートに取り付ける際に、固定台等の取付台を用いることなく、下部波形プレートが上部プレートに取り付けられるので、構造を簡略化でき、コストを低減できるとともに、クッション性を維持できる。また、この場合、ソールの交換時には、上部プレートおよび下部波形プレートの双方を交換することなく、下部波形プレートのみを交換すればよいので、コストをさらに低減でき、ユーザーの負担を軽減できる。しかも、この場合には、交換用の下部波形プレートとして、波形状の振幅を変えたり、クッション性、反発係数または衝撃吸収性の異なる素材を採用したりすることにより、機能の異なる複数のシューズを用意する必要がなくなり、ユーザーの負担をさらに軽減できる。
(a)は本発明の第1の実施例によるシューズ用ソール構造体の底面図、(b)は(a)のソール構造体の外甲側側面図である。 図1(a)のII-II線(シューズ前後方向中心線)断面図である。 図1のソール構造体の後足部領域の分解組立図である。 図3のIIIA-IIIA線断面図である。 (a)は本発明の第2の実施例によるシューズ用ソール構造体の底面図、(b)は(a)のソール構造体の外甲側側面図、(c)は(a)のC−C線(シューズ前後方向中心線)断面図であって、ソール構造体の上部プレートがシューズ踵部にのみ設けられた例を示している。 (a)は本発明の第2の実施例によるシューズ用ソール構造体の底面図、(b)は(a)のソール構造体の外甲側側面図、(c)は(a)のC−C線(シューズ前後方向中心線)断面図であって、ソール構造体の上部プレートがシューズ前足部にのみ設けられた例を示している。 (a)は本発明の第3の実施例によるシューズ用ソール構造体の底面図、(b)は(a)のソール構造体の外甲側側面図、(c)は(a)のC−C線(シューズ前後方向中心線)断面図であって、下部波形プレートがシューズの踵部および前足部に分離して設けられた例を示している。 (a)は本発明の第3の実施例によるシューズ用ソール構造体の底面図、(b)は(a)のソール構造体の外甲側側面図、(c)は(a)のC−C線(シューズ前後方向中心線)断面図であって、下部波形プレートがシューズの踵部から中足部をへて前足部まで延設されている例を示している。 図7のソール構造体における下部波形プレートの平面図である。 図7のソール構造体における下部波形プレートの斜視図である。 (a)は本発明の第4の実施例によるシューズ用ソール構造体の底面図、(b)は(a)のソール構造体の外甲側側面図、(c)は(a)のC−C線(シューズ前後方向中心線)断面図であって、下部波形プレートおよび上部プレートがシューズの踵部および前足部に分離して設けられた例を示している。 本発明の第5の実施例によるシューズ用ソール構造体における上部プレートおよび下部波形プレートの概略構成図であって、上部プレートの波形状が下部波形プレートの波形状と逆位相の例を示している。 本発明の第5の実施例によるシューズ用ソール構造体における上部プレートおよび下部波形プレートの概略構成図であって、上部プレートの波形状が下部波形プレートの波形状と同位相の例を示している。 本発明の第5の実施例による上部プレートおよび下部波形プレートの概略構成図であって、上部プレートが平坦状である場合を示している。 本発明の第6の実施例によるシューズ用ソール構造体における上部プレートおよび下部波形プレートの概略構成部分図であって、上部プレートが幅方向に進む波形状を有しかつ下部波形プレートが前後方向に進む波形状を有している例を示している。 図12のXIII-XIII線断面図である。 (a)は本発明の第7の実施例によるシューズ用ソール構造体の底面図、(b)は(a)のソール構造体の外甲側側面図、(c)は(a)のC−C線(シューズ前後方向中心線)断面図であって、上部プレートがシューズの前後方向および幅方向の双方に進む複合波形状を有している例を示している。 図14のソール構造体における上部プレートの底面図、(b)は(a)の上部プレートの外甲側側面図、(c)は(a)のC−C線(シューズ前後方向中心線)断面図である。 図15のソール構造体における上部プレートの斜視図である。 図15のXVI-XVI線断面図である。 本発明の第8の実施例によるシューズ用ソール構造体における上部プレートおよび下部波形プレートの概略構成図であって、上部プレートが平坦状である場合を示している。 本発明の第8の実施例によるシューズ用ソール構造体における上部プレートおよび下部波形プレートの概略構成図であって、上部プレートの波形状が下部波形プレートの波形状と逆位相の例を示している。 本発明の第8の実施例によるシューズ用ソール構造体における上部プレートおよび下部波形プレートの概略構成図であって、上部プレートの波形状が下部波形プレートの波形状と同位相の例を示している。 本発明の第9の実施例によるシューズ用ソール構造体における下部波形プレートのネジ取付部分の拡大断面図である。 本発明の第10の実施例によるシューズ用ソール構造体における上部プレートおよび下部波形プレートの締結具の変形例を示す図である。 本発明の第11の実施例によるシューズ用ソール構造体の後足部領域の分解組立図である。 図22のソール構造体における中間波形プレートの平面図である。 本発明の第11の実施例によるシューズ用ソール構造体のシューズ前後方向中心線断面図である。 本発明の第12の実施例によるシューズ用ソール構造体において、下部波形プレートを上方からみた斜視図である。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
<第1の実施例>
図1ないし図3Aは、本発明の第1の実施例によるシューズ用ソール構造体を示している。なお、これらの図において、同一符号は同一または相当部分を示している。
図1および図2に示すように、このソール構造体1は、シューズの踵部Hから中足部Mをへて前足部Fまで延設された、硬質弾性部材製の上部プレート2と、シューズの踵部Hにおいて上部プレート2の下方に配置された、硬質弾性部材製の下部波形プレート3とを備えている。
上部プレート2は、踵部Hにおいては、ソール構造体の上方位置に配置されて平坦状に形成されており、前足部Fにおいては、ソール構造体の下方位置に配置されており、幅方向中央部分が平坦状に形成されるとともに(図2参照)、内甲側および外甲側部分が前後方向に進む波形状を有している(図1(b)参照)。なお、図1(b)では、上部プレート2の外甲側部分の波形状のみを示している。
下部波形プレート3は、シューズの前後方向(図1、図2上下方向)に進む波形状を有している。ここでは、下部波形プレート3は、各々下方に凸状に膨出しかつ前後方向に隣り合う2つの下凸状膨出部30、31と、これらの下凸状膨出部30、31の間において上方に凸状に膨出する上凸状膨出部32とを有している。また、下部波形プレート3の前後端には、上側凸部(または上凸状膨出部)33、34が設けられている。この構成により、下部波形プレート3と上部プレート2との間には、空隙Cが形成されている。
シューズの前足部Fにおいて、上部プレート2の下面には、アウトソール4が接着等により固着されている。アウトソール4の下面には、防滑用の多数の溝4a(図1(a)では省略)が形成されている。シューズの踵部Hにおいて、下部波形プレート3の下面には、アウトソール5、6が接着等により固着されている。アウトソール5、6の下面にも同様に、防滑用の多数の溝5a、6a(図1(a)では省略)が形成されている。アウトソール5は踵部Hの前端側に配置され、アウトソール6は踵部Hの後端側に配置されており、アウトソール5の後端50とアウトソール6の前端60との間には、前後方向の間隙7が形成されている。間隙7は、下部波形プレート3の上凸状膨出部32の位置に対応している。なお、上部プレート2および下部波形プレート3の下面にアウトソール4、5、6を固着するかわりに、上部プレート2および下部波形プレート3の下面に直接アウトソール意匠を形成するようにしてもよい。
上部プレート2の上面には、シューズの踵部Hから中足部Mをへて前足部Fまで延設された、軟質弾性部材製のミッドソール8が装着されている。上部プレート2は、接着等によりミッドソール8の下面に固着されている。ミッドソール8は、着用者の足裏に中敷等(図示せず)を介して当接する足裏当接面8aと、足裏当接面8aの幅方向両側縁部において上方(図2右方向)に立ち上がり、シューズのアッパー(図示せず)の左右両側面下部に接着される左右一対の巻上げ部8bとを有している。
上部プレート2および下部波形プレート3は、例えば、熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリアミドエラストマー(PAE)等の熱可塑性材料や、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性材料から構成されており、また、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)やラバー等を用いて一体成形するようにしてもよい。
ミッドソール8は、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性合成樹脂やその発泡体、ポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂やその発泡体、またはブタジエンラバーやクロロプレンラバー等のラバー素材やその発泡体から構成されている。
図3に示すように、下部波形プレート3は、複数(ここでは6本)のネジ(締結具)10により、上部プレート2に着脱自在に取り付けられている。ネジ10は、マイナス溝が形成された頭部10aと、その下方に延びる雄ネジ部10bとを有している。ここでは、ネジ10として、マイナス溝付丸小ネジを例にとっているが、その他のネジを用いるようにしてもよい。
下部波形プレート3には、複数(ここでは6個)の貫通孔3aが形成されている。これらの貫通孔3aは、下部波形プレート3の前端側、前後方向中央部および後端側にそれぞれ2個ずつ設けられている。前端側の貫通孔3aは、アウトソール5の前方に配置され、前後方向中央部の貫通孔3aは、アウトソール5、6間の間隙7に配置され、後端側の貫通孔3aは、アウトソール6の下方に配置されている。アウトソール6の後端側には、下部波形プレート3の貫通孔3aと上下方向に整列する貫通孔6bが形成されている。また、各貫通孔3aおよび6bは、シューズの踵部Hの外周に沿って設けられている。
上部プレート2の下面には、下部波形プレート3の各貫通孔3aに対応する位置にそれぞれ配置され、ネジ10が螺合し得る複数(ここで6個)の雌ネジ部(締結具)2aが設けられている。図3Aに示すように、上部プレート2の内部には、雌ネジ部2aを有するナット部材11が埋設されている。ナット部材11は、例えばインサート成形により、上部プレート2に取り付けられている。また、ナット部材としてリベットを用いて、上部プレート2に固定するようにしてもよい。あるいは、ナット部材を用いずに、上部プレート2自体に雌ネジ部2aを一体成形するようにしてもよい。
上部プレート2の前後方向中央部の雌ネジ部2aは、上部プレート2に形成された隆起部20に設けられている。隆起部20は、下部波形プレート3の上凸状膨出部32の位置に対応している。また、上部プレート2の踵後端の雌ネジ部2aは、上部プレート2に形成された隆起部21に設けられている。隆起部21は、下部波形プレート3の上凸状膨出部34の位置に対応している。各隆起部20、21には、上部プレート2の下面が当接する当接面20a、21aがそれぞれ形成されている。
この構成により、下部波形プレート3の前後端の上側凸部(または上凸状膨出部)33、34および中央部の上凸状膨出部32が、上部プレート2の下面および膨出部20、21に当接した状態で、各ネジ10を介して上部プレート2に連結されている。
上述のように構成されるソール構造体1においては、下部波形プレート3を上部プレート2に装着する際に、固定台等の取付台を用いることなく、ネジ10を締め付けることで下部波形プレート3が上部プレート2に取り付けられるので、構造を簡略化でき、コストを低減できるとともに、クッション性を維持できる。ソール交換の際には、上部プレート2および下部波形プレート3の双方を交換することなく、ネジ10を緩めて外すことで下部波形レート3のみを交換すればよいので、コストをさらに低減でき、ユーザーの負担を軽減できる。このとき、下部波形プレート3の下面にアウトソール5、6を設けずに、下部波形プレート3の下面に直接アウトソール意匠を形成している場合には、部品点数を削減でき、ソール構造体1の組立てが一層容易に行える。
また、この場合、ソールの交換時には、シューズ内部から中敷等を外してネジを取り付ける必要がなく、下部波形プレート3の下面側(つまりシューズ外部のアウトソール側)からネジ10の雄ネジ部10bを挿入すればよいので、ソール交換を簡単に行なえる。なお、このとき、ネジ10の頭部10aがシューズ内部に配置されないので、シューズ着用時の足当たり感を損なうこともない。
しかも、この場合には、特許第4020953号公報に記載されるような柱状の弾性ブロック部材を用いて上下部プレートを連結する場合に比べて、横断面積の小さなネジを用いて強固な結合が可能になるので、上下部プレートの各波形状の変形に悪影響を及ぼすことなく、変形をスムーズに行なえ、クッション性を向上できる。また、この場合には、上下部プレートの接合面で荷重を直接分散させることができるので、柱状の弾性ブロック部材の弾性変形を利用するものに比べて、安定性を向上できる。さらに、上下部プレートの成形時には、2面割の簡単な金型構造を採用できるので、製造コストを低減できる。なお、上下部プレートのいずれかがシューズ全長にわたって延設されている場合のみならず、シューズ全長にわたって延設されていない(例えば、シューズの前後で分割されるとともに、前後方向に間隔を空けて配置され、または前後に一部オーバラップして配置されている)場合においても、これをサイズ長の異なるシューズに兼用することが可能である。
さらに、この場合には、交換用の下部波形プレート3として、波形状の振幅を変えたり、クッション性、反発係数または衝撃吸収性の異なる素材を採用したりすることにより、機能の異なる複数のシューズを用意する必要がなくなるので、ユーザーの負担を一層軽減できる。
また、この場合には、下部波形プレート3が上部プレート2の下面の外周側に配置された隆起部20、21を介して上部プレート2に取り付けられており、下部波形プレート3の波形状の上凸状膨出部および上側凸部における幅方向の稜線は、内甲側および外甲側部分のみが上部プレート2に当接しており、踵中央部分は上部プレート2に当接しておらず、上部プレート2から離れている。このため、シューズの踵着地時に下部波形プレート3に作用する衝撃荷重は、各隆起部20、21を介して上部プレート2の踵外周側部分に伝達され、上部プレート2の踵中央部分には伝達されない。これにより、踵着地時において、着用者の踵中央部分への突上げを抑制できる。
なお、この第1の実施例のように、下部波形プレート3がシューズの踵部に設けられている場合には、使用中に摩耗の程度が著しいシューズ踵部のソール交換を簡単にかつ安価に行なえるようになる。
また、このようなソール構造体1を備えたシューズにおいては、着地時に接地面から下部波形プレート3に衝撃荷重が作用すると、下部波形プレート3の波形状が扁平またはより平坦状となるように変形して空隙Cがクッションホールとして作用することで、衝撃荷重が吸収・緩和されてクッション性が確保される。
<第2の実施例>
前記第1の実施例では、上部プレート2が、シューズの踵部Hから中足部Mをへて前足部Fまで延設された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。上部プレート2は、図4に示すように、シューズの踵部にのみ配設されていてもよく、または図5に示すように、シューズの前足部にのみ配設されていてもよい。図4および図5において、(a)はソール構造体の底面図、(b)はその外甲側側面図、(c)は(a)のC−C線(前後方向中心線)断面図である(以下の図5〜図9においても同様)。なお、これらの図において、前記第1の実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。
図4においては、上部プレート2の踵部前端には、雌ネジ部を有する隆起部22が形成されており、下部波形プレート3の踵部前端の上側凸部は隆起部22に当接するとともに、雌ネジ部に螺合するネジ10を介して隆起部22に連結されている。
図5においては、上部プレート2の前足部には、その外周に沿って複数の隆起部23が形成されており、これらの隆起部23は、ネジ10が螺合する雌ネジ部を有している。上部プレート2の下方に配設された下部波形プレート3の前足部には、前後方向に進む波形状が形成されている。下部波形プレート3の波形状は、下方に凸状に膨出する複数の下凸状膨出部35と、前後方向に隣り合う各下凸状膨出部35の間に形成された上凸状膨出部36、および下部波形プレート3の前後端に形成された上側凸部(または上凸状膨出部)37、38とを有している。
また、図4および図5に示す例では、下部波形プレート3の上凸状膨出部32、36および上側凸部33、34、37、38が当接する上部プレート2下面の各隆起部20〜23が前後方向に延在しているので、接地面からの衝撃荷重が下部波形プレート3を介して上部プレート2に作用した際に、衝撃荷重を各隆起部20〜23で分散できるので、上部プレート2から足への突上げ感を軽減できる。
<第3の実施例>
前記第1および第2の実施例では、下部波形プレート3がシューズの踵部にのみまたは前足部にのみ配設された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。下部波形プレート3は、図6に示すように、踵部および前足部の双方に設けられていてもよく、または図7に示すように、踵部Hから中足部Mをへて前足部Fまで延設されていてもよい。なお、これらの図において、前記各実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。
図6において、上部プレート2は、踵部から中足部をへて前足部まで延設されており、シューズの踵部において上部プレート2の下方には、図4と同様の下部波形プレート3が配設され、前足部Fにおいて上部プレート2の下方には、図5と同様の下部波形プレート3が配設されている。
この場合には、下部波形プレート3および3間で硬度を変える、例えば下部波形プレート3の硬度を下部波形プレート3の硬度よりも高くすることで、シューズの踵部を硬めにして踵部の安定性を向上できるとともに、シューズの前足部を柔らかめにして前足部の屈曲性を向上できる。
図7において、下部波形プレート3は、シューズの中足部に配設された下凸状膨出部39を有しており、この下凸状膨出部39を介して、シューズの踵部分に配設された下部波形プレート3および前足部に配設された下部波形プレート3が一体に連結されている。
図7Aおよび図7Bに示すように、下部波形プレート3の上面において、当該下部波形プレート3の波形状の前後端の上側凸部に対応する位置、および波形状の各上凸状膨出部に対応する位置には、上部プレート2の下面に形成された各隆起部20〜23に当接する略平坦状の当接面を有する当接部32〜34、36〜38が下部波形プレート3の外周に沿って設けられている。これらの当接部32〜34、36〜38には、ネジ10の雄ネジ部が挿通する貫通孔3aが形成されている。
<第4の実施例>
前記第1ないし第3の実施例では、上部プレート2が踵部から中足部をへて前足部まで延設されているか、あるいは踵部のみまたは前足部のみに配設された例を示したが、本発明は、図8に示すように、上部プレート2が、踵部および前足部の双方に配設されるとともに、踵部および前足部の間で分離されているものにも適用できる。なお、同図において、前記各実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。
図8において、上部プレート2は、踵部に配設された上部プレート2と、前足部に配設された上部プレート2とを有している。一方、中足部において、ミッドソール8には、下方に突出する凸部80が形成されており、当該凸部80は、上部プレート2および2間の間隙に配置されている。
この場合には、上部プレート2および2間で硬度を変える、例えば上部プレート2の硬度を上部プレート2の硬度よりも高くすることで、シューズの踵部を硬めにして踵部の安定性を向上できるとともに、シューズの前足部を柔らかめにして前足部の屈曲性を向上できる。
<第5の実施例>
前記第1の実施例では、前足部において、上部プレート2の幅方向中央部分が平坦状に形成されるとともに、内甲側および外甲側部分が前後方向に進む波形状を有している例を示したが、上部プレート2は、前後方向に進む波形状を幅方向全体にわたって(つまり当該上部プレート2の全域に)有していてもよい。
図9および図10は、このような上部プレートを有するソール構造体の概略構成を示している。なお、これらの図において、前記各実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。各上部プレート2の下方には、下部波形プレート3が配設されている。
図9においては、上部プレート2の波形状は下部波形プレート3の波形状と逆位相になっており、下部波形プレート3の波形状の下凸状膨出部3Aと対向する位置には、上部プレート2の波形状の上凸状膨出部2Bが配置されている。そして、上部プレート2の波形状において前後方向(図9左右方向)に隣り合う各上凸状膨出部2Bの間の各下凸状膨出部2Aと、下部波形プレート3の波形状において前後方向(同図左右方向)に隣り合う各下凸状膨出部3Aの間の各上凸状膨出部3Bとが、ネジ10により連結されている。
図10においては、上部プレート2の波形状は下部波形プレート3の波形状と同位相になっており、下部波形プレート3の波形状の下凸状膨出部3Aと対向する位置には、上部プレート2の波形状の下凸状膨出部2Aが配置されている。そして、上部プレート2の波形状において前後方向(図10左右方向)に隣り合う各下凸状膨出部2Aの間の各上凸状膨出部2Bの下面と、下部波形プレート3の波形状において前後方向(同図左右方向)に隣り合う各下凸状膨出部3Aの間の各上凸状膨出部3Bとが、ネジ10により連結されている。
図9の場合には、上部プレート2の上凸状膨出部2Bおよび下部波形プレート3の下凸状膨出部3Aの間に紡錘状の大きな空隙Cが形成されており、着地の際の衝撃荷重の作用時には、上部プレート2および下部波形プレート3の双方が圧縮変形することになるので、シューズのクッション性を向上できる。また、この場合、着地時における下部波形プレート3からの突上げは、上部プレート2の隣り合う各上凸状膨出部2Bの間の下凸状膨出部2Aに作用するので、上部プレート2への突上げを分散・緩和できる。このようなソール構造体は、シューズのとくに踵領域に好適である。
図10の場合には、上部プレート2の下凸状膨出部2Aおよび下部波形プレート3の下凸状膨出部3Aの間に形成される空隙C’は小さいが、上部プレート2および下部波形プレート3の各上凸状膨出部2B、3Bおよび各下凸状膨出部2A、3Aが前後方向の同じ位置に配置されており、別の言い方をすれば、同じ前後方向位置において上部プレート2および下部波形プレート3の対応する各凸状膨出部が同じ向きに配置されているので、着地後前方に荷重が移動していく際のシューズの屈曲性を向上できる。このようなソール構造体は、シューズのとくに前足領域に好適である。
これに対して、上部プレート2が平坦形状を有している場合には、図11に示すように、下部波形プレート3の各上凸状膨出部3Bが上部プレート2の下面2Cにネジ10を介して連結されている。このとき、上部プレート2および下部波形プレート3の間に形成される空隙Cは、図9の空隙Cよりも小さく、図10の空隙C’よりも大きくなっている。この場合には、着地時のクッション性は図10よりも優れているが図9よりも劣っており、着地後の屈曲性は図9よりも優れているが図10よりも劣っている。
<第6の実施例>
前記第5の実施例では、上部プレート2および下部波形プレート3がいずれもシューズ前後方向に進む波形状を有している場合を例にとって説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。
図12および図13は本発明の第6の実施例によるソール構造体の上部プレートおよび下部波形プレートを示している。なお、これらの図において、前記各実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。図12に示すように、上部プレート2は、シューズ幅方向(矢印方向)に進む波形状を有しており、当該波形状は、交互に配置された下凸状膨出部2Aおよび上凸状膨出部2Bから構成されている。下部波形プレート3は、シューズ前後方向(矢印方向)に進む波形状を有しており、当該波形状は、交互に配置された下凸状膨出部3Aおよび上凸状膨出部3Bから構成されている。
図13に示すように、上部プレート2の下凸状膨出部2Aの稜線Lは、断続的に下部波形プレート3の上凸状膨出部3Bに当接している。また、これらの当接個所の一部がネジ10を介して互いに連結されている。同様に、下部波形プレート3の上凸状膨出部3Bの稜線L’は、断続的に上部波形プレート2の下凸状膨出部2Aに当接している。
この場合には、上部プレート2および下部波形プレート3の各波形状の稜線L、L’が上部プレート2および下部波形プレート3間で互いに交差しており、これにより、シューズのソール構造体の屈曲を規制できる。このようなソール構造体は、シャンク効果を要求される、とくにシューズ中足領域に好適である。
<第7の実施例>
図14ないし図16に示すように、本発明は、上部プレート3が前後方向のみならず幅方向にも進む複合波形状を有しているものにも適用できる。なお、これらの図において、前記各実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。
図14に示すソール構造体1は、前記第3の実施例の図7に示すソール構造体1において、上部プレート2が複合波形状を有するものに実質的に相当している。上部プレート2は、図14および図15に示すように、シューズの踵部から中足部をへて前足部にかけて前後方向に進む波形状を幅方向全体にわたって有している。また、上部プレート2は、図16に示すように、シューズの幅方向に進む波形状を有している。したがって、この場合には、上部プレート2に形成された波形状は、シューズの前後方向に進みつつ、シューズの幅方向にも進んでいることになる。
図15および図15Aに示すように、上部プレート2の下面において、当該上部プレート2の前後端の上側凸部に対応する位置、前足部の波形状の各上凸状膨出部に対応する位置、および後足部の波形状の各下凸状膨出部に対応する位置には、下部波形プレート3の上面に形成された各当接部32〜34、36〜38に当接する略平坦状の当接面を有する隆起部20〜23が上部プレート2の外周に沿って設けられている。これらの隆起部20〜23には、ネジ10の雄ネジ部10bが螺合する雌ネジ2aが形成されている。
図14に示すように、上部プレート2の前後方向の波形状に関し、踵部においては、下部波形プレート3の波形状と逆位相になっており、また前足部においては、下部波形プレート3の波形状と同位相になっている。
この場合には、踵部においては、上部プレート2および下部波形プレート3間に大きな空隙が形成されているが、このとき、上部プレート2の波形状が前後方向のみならず幅方向にも延びる複合波形状を有しているので、上部プレート2の圧縮変形量が抑制されるようになっている。このため、シューズの踵着地時には、踵部のクッション性は、上部プレート2の波形状が前後方向のみに延びている場合(図9参照)に比べて低くなるものの、安定性が向上している。
また、前足部においては、上部プレート2および下部波形プレート3が同位相の波形状を有しているが、このとき、上部プレート2の波形状が前後方向のみならず幅方向にも延びる複合波形状を有しているので、上部プレート2の屈曲性が抑制されるようになっている。このため、シューズ前足部の屈曲時および離地時には、前足部の屈曲性は、上部プレート2の波形状が前後方向のみに延びている場合(図10参照)に比べて小さくなるものの、前足部の剛性が増しており、その結果、蹴り出し時のいわゆるスナッピー性が向上している。
なお、この第7の実施例では、上部プレート2の波形状に関し、上部プレート2の前後方向および幅方向の全体(つまり上部プレート2の全域)にわたって、前後方向に進む波形状および幅方向に進む波形状が複合形状として組み合わされた例を示したが、本発明は、上部プレート2における前後方向の波形状および幅方向の波形状が、上部プレート2の領域においてそれぞれ別個に偏在しているものにも適用できる。
この場合には、上部プレート2において、シューズ前後方向に進む波形状を有する部分では、その位相に応じて、下部波形プレート3と逆位相であればシューズのクッション性を向上でき、下部波形プレート3と同位相であればシューズの屈曲性を向上できる。また、上部プレート2において、シューズの幅方向に進む波形状を有する部分では、シューズの屈曲性を規制できる。
また、図15において、各隆起部20〜23はシューズ前後方向に長く延びていてもよく、このとき、これらの各隆起部20〜23に対応する下部波形プレート3の各当接部32〜34、36〜38(図7A参照)は、シューズ幅方向に長く延びていてもよい。
上部プレート2および下部波形プレート3の接合時には、対応する隆起部および当接部の各接触領域が接合面となるが、このとき、いずれかの接合面がネジ10により締結されていない場合でも、隆起部および当接部が互いに交差する方向に延設されていることにより、シューズの使用時に隆起部および当接部のいずれかが他方からずれ落ちるのを防止できる。また、この場合、上部プレート2の各隆起部20〜23が当該上部プレート2の前後方向の変形を規制し、下部プレート3の各当接部32〜34、36〜38が当該下部プレート3の幅方向の変形を規制するので、ソール構造体全体の安定性を向上できる。
<第8の実施例>
前記第1〜5および第7の実施例においては、下部波形プレートの各上側凸部および各上凸状膨出部のすべての稜線が上部プレート2に固着された例を示したが(図9ないし図11参照)、本発明の適用はこれに限定されない。
図17ないし図21は、本発明の第8の実施例によるソール構造体を示している。なお、これらの図において、前記各実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。図17は上部プレート2が平坦形状の例を、図18は上部プレート2の波形状が下部波形プレート3の波形状と逆位相の例を、図19は上部プレート2の波形状が下部波形プレート3の波形状と同位相の例をそれぞれ示している。
図17ないし図19に示すように、下部波形プレート3の各上凸状膨出部3Bは、その一部が、ネジ10により上部波形プレート2の下面2C、下凸状膨出部2Aまたは上凸状膨出部2Bの下面に連結されており、残りの上凸状膨出部3Bは、上部プレート2の下面2C、下凸状膨出部2Aまたは上凸状膨出部2Bの下面に対してネジ10を介して連結されておらず、単に当接しているだけである。
この場合には、圧縮荷重の作用時に、下部波形プレート3の各上凸状膨出部3Bのうち上部プレート2に連結されていない上凸状膨出部3Bは、上部プレート2の下面2C、下凸状膨出部2Aまたは上凸状膨出部2Bの下面に沿って滑動する。これにより、下部波形プレート3の前後方向および上下方向の大きな変形が容易になって、クッション性を向上できる。この場合には、体重の軽い競技者に好適のシューズを実現できる。
これに対して、図9ないし図11に示すように、下部波形プレート3の各上凸状膨出部3Bのすべてがネジ10を介して上部プレート2に連結されている場合には、荷重作用時の圧縮硬度が高くなるので、体重の重い競技者に好適のシューズを実現できる。
<第9の実施例>
前記第8の実施例では、下部波形プレート3の一部の上凸状膨出部3Bをネジ10を介して上部プレート2に連結しないことにより、当該上凸状膨出部3Bが上部プレート2の下面に沿って滑動するようにした例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
図20は、本発明の第9の実施例を示している。なお、同図において、前記各実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。図20に示すように、下部波形プレート3のネジ取付部分には、前後方向(同図左右方向)に延びる長孔状の貫通孔3eが形成されている。ネジ10の頭部10aは、貫通孔2eの開口縁部に当接している。また、ネジ10の雄ネジ部10bは、下部波形プレート3の貫通孔3eを挿通するとともに、上部プレート2に埋設されたナット部材11の雌ネジ部2aに螺合している。ネジ10の雄ネジ部10bと貫通孔3eとの間には、前後方向の間隙が形成されている。
この場合には、ネジ10を介して上部プレート2および下部波形プレート3が連結されるとともに、上部プレート2および下部波形プレート3の前後方向の相対移動が許容されているので、圧縮荷重の作用時には、上部プレート2および(または)下部波形プレート3が前後方向に滑動でき、これにより、上部プレート2および(または)下部波形プレート3の前後方向および上下方向の変形が容易になって、クッション性を向上できる。
<第10の実施例>
前記各実施例では、下部波形プレート3を上部プレート2に連結する締結具として、ネジ10およびこれが螺合する雌ネジ部2aを用いた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
図21は、本発明の第10の実施例による締結具を示している。同図に示すように、この締結具は、下部波形プレート3の上凸状膨出部3Bに形成された断面略T字状の係止突起部3pと、上部プレート2の下面に形成され、下部波形プレート3の係止突起部3pが係脱自在に係止し得る係止溝部2gとから構成されている。
下部波形プレート3を上部プレート2に連結する際には、下部波形プレート3の係止突起部3pを上部プレート2の係止溝部2gに係止させることで、下部波形プレート3が上部プレート2に取り付けられ、また、下部波形プレート3の係止突起部3pを係止溝部2gから外すことで、下部波形プレート3が上部プレート2から取り外される。この場合には、ネジを締め付けたりまた緩めたりする作業が不要となるので、下部波形プレート3の着脱を一層簡単に行えるようになる。
<第11の実施例>
図22ないし図24は、本発明の第11の実施例によるソール構造体を示している。なお、これらの図において、前記各実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。このソール構造体1は、下部波形プレート3と上部プレート2との間に中間波形プレート100が挿入されている点が前記第1の実施例と異なっている。
図22および図24に示すように、中間波形プレート100は、下部波形プレート3と同様の硬質弾性部材製の薄板からなり、シューズ前後方向に進む波形状を有している。ここでは、中間波形プレート100は、シューズの内甲側に沿って配設された内甲側波形プレート部101と、シューズの外甲側に沿って配設された外甲側波形プレート部102とから構成されている。図23に明確に示されているように、内甲側波形プレート部101および外甲側波形プレート部102は、シューズ幅方向(同図上下方向)に分離されている。内甲側波形プレート部101および外甲側波形プレート部102には、ネジ10の雄ネジ部10bが挿通する貫通孔101aおよび102aがそれぞれ形成されるとともに、長手方向に沿って複数のリブ101bおよび102bがそれぞれ形成されている。
内甲側波形プレート部101および外甲側波形プレート部102の各波形状は、下部波形プレート3の上面に沿って配設されており、下部波形プレート3の上面には、各波形プレート部101および102の下面全体が当接している。各波形プレート部101、102は、下部波形プレート3とともに上部プレート2に対してネジ10により着脱自在に設けられている。
この場合には、上部プレート2および下部波形プレート3間に中間波形プレート100が設けられるので、中間波形プレート100として、下部波形プレート3と異なる素材のものを用いたり、また板厚を変えたりすることにより、ソール構造体全体としてのクッション性(つまり衝撃吸収性および反発性)を調整できる。
例えば登山の際には、上り用および下り用として、剛性の異なる2種類の中間波形プレート100を用意しておき、上りおよび下りで中間波形プレート100を適宜使い分ける(例えば、上りでは反発性の高い方を用い、下りでは衝撃吸収性の高い方を用いる)ことにより、着用者の足への負担を軽減できる。あるいは、上り用および下り用として、踵部位の板厚の異なる2種類の中間波形プレート100を用意しておき、上りおよび下りで中間波形プレートを適宜使い分ける(例えば、上りでは踵部位の板厚の厚い方を用い、下りでは踵部位の板厚の薄い方を用いる、あるいは、山の傾斜に合わせて使い分ける)ことにより、着用者の歩行が楽に行えるようになる。
さらに、この場合には、下部波形プレート3の交換時に同時に中間波形プレート100をも交換できるばかりでなく、下部波形プレート3または中間波形プレート100をそれぞれ単体で交換することも可能であり、これにより、ユーザーの多様な好みに応じたシューズを簡単に製作できる。
また、この場合には、内甲側波形プレート部101および外甲側波形プレート部102を互いに剛性が異なる素材から構成することが簡単に行え、これにより、シューズの内甲側および外甲側間で着地時の圧縮硬度を簡単に変えられるようになる。その結果、着用者の足の過回内(オーバプロネーション)または過回外(オーバサピネーション)に対応したシューズを簡単に製作できる。
<第12の実施例>
図25は、本発明の第12の実施例によるソール構造体を示している。なお、同図において、前記各実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。このソール構造体においては、シューズの踵部において、上部プレート2および下部波形プレート3間に形成される空隙C内に軟質弾性部材9が挿入されている。軟質弾性部材9としては、例えば、衝撃吸収性に優れた合成ゴムや合成樹脂またはその発泡体(つまり低反発フォーム材)が好ましい。なお、軟質弾性部材9自体の反発性の調整は、ゴムや樹脂の種類を変えたり、発泡率を変えたりするなどして対応できる。
軟質弾性部材9は、その前後方向中央部において幅方向端部に切欠き9nを有している。これらの切欠き9nの形成位置は、前記第1の実施例におけるアウトソール5、6間の間隙7の位置に対応しており、切欠き9n内にはネジ10が配置されている。また、軟質弾性部材9の前方および後方にもそれぞれネジ10が配置されている。
この場合には、図25に示す軟質弾性部材9の上に上部プレート2を載せて、各ネジ10を締め付けたとき、軟質弾性部材9が上部プレート2および下部波形プレート3間の空隙C内で圧縮されることで、空隙C内に充填されることになる。このとき、空隙C内において、軟質弾性部材9の前方、後方および側方にはネジ9が配設されているので、軟質弾性部材9が空隙Cから脱落することはない。
下部波形プレート3の弾性変形時には、空隙C内の軟質弾性部材9も弾性変形するので、軟質弾性部材9を入れることで、クッション性を調整できる。また、軟質弾性部材9を入れることで、下部波形プレート3に過大な圧縮荷重が作用したときに、下部波形プレート3が扁平に押しつぶされて底付きを起こすのを防止できる。さらに、空隙C内に泥や水が浸入するのを防止でき、走行時の泥はねや水はねを防止できる。
なお、軟質弾性部材9には、冷却用の複数の溝9gが形成されているが、これらの溝9gに係合する突条部を予め上部プレート2に形成しておくようにすれば、上部プレート2を取り付けた時に、上部プレート2および下部波形シート3間の空隙Cから軟質弾性部材9が脱落するのをより確実に防止できる。
上述した前記第1〜5および前記第7〜12の各実施例では、上部プレート2のシューズ幅方向の横断面形状が直線状である場合を示したが、本発明は、上部プレート2の内甲側および外甲側縁部が上方に立ち上がる立壁部を有するものにも適用できる。
この場合、上部プレート2の立壁部をシューズのミッドソール側面またはアッパー側面に固着するようにすれば、当該立壁部がスタビライザーとして作用して、走行安定性を向上できるとともに、フィット感を向上でき、またアッパーの変形を抑制できる。
以上のように、本発明は、シューズ用ソール構造体に有用であり、とくに靴底の交換を安価かつ簡単に行いたいとするユーザーに適している。
1: ソール構造体

2、2、2: 上部プレート
2a: 雌ネジ部(締結具)

3、3、3: 下部波形プレート
30、31: 下凸状膨出部
32: 上凸状膨出部
33、34: 上側凸部

9: 軟質弾性部材

10: ネジ(締結具)
10b: 雄ネジ部

100: 中間波形プレート
101: 内甲側波形プレート部
102: 外甲側波形プレート部
特開平7−204007号公報(図1、段落[0013]〜[0014]参照) 特開平9−75107号公報(図1〜図3、段落[0030]、[0032]参照)。

Claims (18)

  1. シューズのソール構造体であって、
    上方に配設され、硬質弾性部材から構成された上部プレートと、
    前記上部プレートの下方に配設され、硬質弾性部材から構成されるとともに、シューズの前後方向に進む波形状を有し、前記上部プレートに対して締結具を介して着脱自在に設けられていることにより、当該シューズに対して交換可能な下部波形プレートと、
    を備えたシューズのソール構造体。
  2. 請求項1において、
    前記下部波形プレートの前記波形状が前後方向に複数の上側凸部を有しており、前記複数の前記上側凸部のうちの少なくとも一部が前記締結具を介して前記上部プレートに連結されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  3. 請求項1において、
    前記下部波形プレートがシューズの踵領域に設けられ、下方に凸状に膨出する少なくとも2つの下凸状膨出部を有するとともに、前後方向に隣り合う前記各下凸状膨出部間に上凸状膨出部を有しており、前記下部波形プレートの前後端部における各上側凸部、および前記上凸状膨出部が前記締結具を介して前記上部プレートに着脱自在に設けられている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  4. 請求項1において、
    前記上部プレートがシューズの前後方向に進む波形状を有している、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  5. 請求項4において、
    前記上部プレートの前記波形状が前記下部波形プレートの前記波形状と逆位相を有しており、前記上部プレートの前記波形状の下側凸部および前記下部波形プレートの前記波形状の前記上側凸部の少なくとも一部が、前記締結具を介して互いに固着されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  6. 請求項4において、
    前記上部プレートの前記波形状が前記下部波形プレートの前記波形状と同位相を有しており、前記上部プレートの前記波形状の上側凸部および前記下部波形プレートの前記波形状の前記上側凸部の少なくとも一部が、前記締結具を介して互いに固着されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  7. 請求項1において、
    前記下部波形プレートの前記波形状の上側凸部の稜線の少なくとも一部が前記上部プレートに当接しており、当該当接領域が前記締結具を介して互いに連結されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  8. 請求項1において、
    前記上部プレートがシューズの幅方向に進む波形状を有しており、前記上部プレートの前記波形状の下側凸部および前記下部波形プレートの前記波形状の前記上側凸部の接触領域の少なくとも一部が、前記締結具を介して互いに固着されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  9. 請求項1において、
    前記上部プレートの波形状が、シューズの前後方向に進む波形状およびシューズの幅方向に進む波形状の双方の組合せから構成されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  10. 請求項1において、
    前記締結具が、前記下部波形プレートに形成された貫通孔を下方から挿通する雄ネジ部と、前記上部プレートに設けられかつ前記雄ネジ部が螺合する雌ネジ部とから構成されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  11. 請求項1において、
    前記締結具が、前記上部プレートおよび前記下部波形プレートの前後方向の相対移動を許容している、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  12. 請求項11において、
    前記締結具が、前記下部波形プレートに形成されかつ前後方向に延びる長孔状の貫通孔を挿通する雄ネジ部と、前記上部プレートに形成されかつ前記雄ネジ部が螺合する雌ネジ部とから構成されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  13. 請求項1において、
    前記締結具が、前記上部プレートまたは下部波形プレートの一方に形成された係止突起部と、前記上部プレートまたは下部波形プレートの他方に形成され、前記係止突起部が係脱自在に係止し得る係止溝部とから構成されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  14. 請求項1において、
    前記上部プレートおよび前記下部波形プレートの前記締結具による締結個所が、前記上部プレートおよび前記下部波形プレートの外周側に配置されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  15. 請求項2において、
    前記下部波形プレートの前記波形状の前記上側凸部の前記少なくとも一部と前記上部プレートとの当接領域が、シューズの前後方向に延びている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  16. 請求項1において、
    前記下部波形プレートと前記上部プレートとの間には、硬質弾性部材から構成され、シューズの前後方向に進む波形状を有するとともに、当該波形状の下面が下部波形プレートの上面に沿って配設されている中間波形プレートが設けられており、中間波形プレートは、前記下部波形プレートとともに前記上部プレートに対して締結具を介して着脱自在に設けられている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  17. 請求項16において、
    前記中間波形プレートが、シューズの内甲側および外甲側にそれぞれ配設された内甲側波形プレート部および外甲側波形プレート部から構成されており、前記内甲側波形プレート部および外甲側波形プレート部がシューズ幅方向に分離されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  18. 請求項16において、
    前記上部プレートと前記下部波形プレートとの間に空隙が形成されており、当該空隙内には軟質弾性部材が挿入されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
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