JP2011010839A - パンツ型吸収性物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】腹側外装体2A、背側外装体2B及び吸収性本体3を具備し、一対のサイドシール部4,4を有するパンツ型吸収性物品1の製造方法であり、2枚の帯状シート122,123を、複数本の弾性部材24を介在させて重ね合わせ、その2枚の帯状シート122,123に、接合部24が直列状態に並んだ3本以上の接合部列L1〜L7が形成され且つ複数本の弾性部材24それぞれの両側に接合部列が位置するように接合部26を形成し、得られた複合シート100を一つの接合部列L4の接合部26cが2分されるように分割し、得られた2本の細幅帯状シート102A,102Bに吸収性本体3を架け渡すように固定し、得られた吸収性物品連続体101を2つ折りし、サイドシール部4,4を形成し、切断して個々の吸収性物品1を得る。
【選択図】図5
Description
また、特許文献3には、外装体を構成する2枚のシート間が接合されたエンボス接合部を散点状に有し、そのエンボス接合部間を通るように弾性部材を配した外装体を有するパンツ型物品が記載されており、その外装体における、レッグ開口部の周縁部を形成する円弧状の縁部に、前記エンボス接合部とは別に該弾性部材の端部が固定された弾性部材端固定点を設けることが記載されている。
また、外装体が、着用者の腹側に配される腹側外装体と着用者の背側に配される背側外装体とに分割されたパンツ型吸収性物品は、外装体の帯状原反からのトリムの除去を不要としたり、除去すべきトリムの小型化等を図ることができるが、従来のもの、例えば特許文献4に記載のプルオン衣類は、ムレ防止性の観点から改善の余地があった。
本実施態様で製造するパンツ型吸収性物品は、図1及び図2に示すように、着用者の腹側に配される腹側外装体2Aと、着用者の背側に配される背側外装体2Bと、腹側外装体及び背側外装体に架け渡すように固定された吸収性本体3とを具備し、腹側外装体2Aの両側縁部2a,2aと背側外装体2Bの両側縁部2b、2bとが接合されて一対のサイドシール部4,4が形成されているパンツ型の使い捨ておむつ1である。
先ず、本実施態様により製造されるパンツ型使い捨ておむつ1について説明する。
本実施態様で製造されるパンツ型使い捨ておむつ1(以下、おむつ1ともいう)における腹側外装体2A及び背側外装体2Bは、図2に示すように、それぞれ横長長方形状をなしており、腹側外装体2Aの吸収性物品縦方向(X方向)に沿う側縁部2a,2aと背側外装体2Bの吸収性物品縦方向に沿う側縁部2b,2bとが接合されて一対のサイドシール部4,4が形成されている。また、腹側外装体2A及び背側外装体2Bは、それぞれ、吸収性物品縦方向の長さLa,Lbが、サイドシール部L4の長さより長く、それぞれ、該サイドシール部4より下方に延出する延出部分21a,21bを有している。また、腹側外装体2Aの前記延出部分21aにおける、吸収性本体3の両側縁それぞれより外方に位置する部分が、吸収性物品の横方向(Y方向)に伸縮性を有している。ここで、吸収性物品の横方向に伸縮性を有するとは、横方向(Y方向)のみに伸縮性を有する場合に限られず、横方向(Y方向)及び縦方向(X方向)に伸縮性を有していても良い。また、平面内の全方向に伸縮するものであっても良い。
吸収性本体3の長手方向の両側部には、液抵抗性ないし撥水性で且つ通気性の素材から構成された側方カフス34,34が形成されている。各側方カフス34の自由端の近傍には、側方カフス弾性部材35が伸長状態で配されている。おむつ1を着用させる際には、側方カフス弾性部材35が収縮することにより側方カフス34が起立し、吸収性本体3から幅方向外方への液の流出が阻止される。表面シート31、裏面シート32及び吸収性コア33としては、それぞれ、この種の吸収性物品に従来用いられているものと同様のものを用いることができる。吸収性本体3の外側には不織布やフィルム等の外装シートが配されている。外装シートは裏面シート32と一体化されていてもよい。
そして、腹側外装体2Aの側縁部2aの一部2a’と、背側外装体2Bの側縁部2bの一部2b’とが接合されていることによって、おむつ1には、サイドシール部4,4、ウエスト開口部5及び一対のレッグ開口部6,6が形成されている。この接合には、例えばヒートシール、高周波シール、超音波シール、接着剤等が用いられる。図1には、ウエスト開口部5に幼児の胴部7a、レッグ開口部6,6に幼児の脚部7b,7bが挿通された状態が示されている。
また、弾性フィラメントを不織布間に固定した後、互いに噛み合う歯溝を有する一対の押し型間に噛み込ませて伸縮性を付与した伸縮シート等の伸縮シートを伸長状態下に非伸長性シートと接合し、両シートからなる腹側外装体や背側外装体を得た場合は、該伸縮シートが非伸長性シートにより延びどまるまで伸長させた状態における形状が、横長長方形状であることが好ましい。
ウエスト伸縮部G1は、おむつ1の縦方向(X方向)において、吸収性本体3の長手方向の端部3a,3bそれぞれより外方に形成されており、延出部分伸縮部G3は、腹側外装体2Aの延出部分21a及び背側外装体2Bの延出部分21bに形成されており、胴回り伸縮部G2は、腹側外装体2A及び背側外装体2Bのそれぞれにおいて、X方向におけるウエスト伸縮部G1と延出部分伸縮部G3との間に形成されている。胴回り伸縮部G2及び延出部分伸縮部G3は、おむつ1の横方向(Y方向)において、吸収性本体3の長手方向の両側縁それぞれの外方に形成されている。即ち、胴回り伸縮部G2及び延出部分伸縮部G3は、腹側外装体2A及び背側外装体2Bそれぞれにおける、少なくとも、吸収性本体3の長手方向の両側縁それぞれより外方に位置する部分において伸縮性を発現する。なお、図3には、吸収性本体3が配置される位置を2点鎖線で示してある。
また、おむつ1においては、おむつ1の縦方向(X方向)に接合部26が直列配置されてなる縦接合部列も形成されており、該縦接合部列は、おむつ1の横方向(Y方向)に間隔をおいて複数列形成されている。
腹側外装体2Aの胴回り伸縮部G2及び延出部分伸縮部G3は、何れも、腹側外装体2Aの一方の側縁部に、外層シート22と内層シート23との間が接着剤を介して接合された端部固定部27を有しており、また、吸収性本体3の側縁3cの位置の近傍に、外層シート22と内層シート23との間が接着剤を介して接合された吸収性本体側固定部28を有している。胴回り伸縮部G2及び延出部分伸縮部G3に配された弾性部材24は、端部固定部27と吸収性本体側固定部28のそれぞれにおいてシート22,23間に固定されている一方、端部固定部27と吸収性本体側固定部28との間においては、シート22,23の何れにも固定されていない。背側外装体2Bにおける、胴回り伸縮部G2及び延出部分伸縮部G3についても同様である。
また、吸収性本体側固定部28を、吸収性本体3の側縁3cよりおむつ横方向の外方に形成することもできる。
また、延出部分伸縮部G3の伸縮応力が、着用時に、身体を締め付けるウエスト伸縮部G1や胴回り伸縮部G2の伸縮応力を更に強めるように機能し、身体へのフィット性が高まる。
そのため、おむつ1によれば、ウエスト開口部5やレッグ開口部6の締め付け力を過度に高めたりすることなく、優れたずれ落ち防止性が得られる。
また、同様の観点から、腹側外装体2Aの延出部分21aの延出長さL5は、腹側外装体2Aの長さLaの5〜60%、特に20〜40%であることが好ましく、背側外装体2Bの延出部分21bの延出長さL6は、背側外装体2Bの長さLbの5〜60%、特に20〜40%であることが好ましい。
なお、延出部分21a,21bそれぞれの延出長さL5,L6は、10mm以上であることが好ましく、20mm以上であることがより好ましい。
幼児用のおむつの場合、延出部分21a,21bそれぞれの延出長さL5,L6は、10〜100mmであることがより好ましく、更に好ましくは20〜70mmである。成人用のおむつの場合、延出部分21a,21bそれぞれの延出長さL5,L6は、10〜150mmであることがより好ましく、更に好ましくは20〜100である。
また、背側外装体2Bの延出部分21bを腹側外装体2Aの延出部分21aより長くした形態のパンツ型吸収性物品においては、背側外装体2Bの延出部分21bのみに伸縮性を持たせることも、着用者の後ろ側のフィット性と外観が向上の観点から好ましい。
本実施態様の製造方法においては、図5に示すように、外層シートの原反である幅広の帯状シート122と、内層シートの原反である幅広の帯状シート123とを、両者間に複数本の弾性部材24を伸長状態で介在させた状態に重ね合わせる(重合工程)。両帯状シート122,123を重ね合わせる前には、図示しない接着剤塗工機で、帯状シート122及び/又は帯状シート123に、端部固定部27及び吸収性本体側固定部28形成用の接着剤を間欠的に塗工しておき、ニップロール90による加圧により、弾性部材24が、両固定部27,28において帯状シート122,123間に固定されるようにする。
接合部26の形成により両帯状シート122,123は部分的に接合される(接合工程)。接合部26の形成は、図6に示すように、重ね合わせた2枚の帯状シート122,123に、流れ方向(MD)に接合部24が直列状態に並んだ3本以上の接合部列が形成されるように行う。図6には、後に切断される切断線CL付近に形成された7本の接合部列L1〜L7のみを示した。また、接合部26の形成は、図6に示すように、複数本の弾性部材24それぞれの両側に接合部列が位置するように行う。例えば、図6に示す例では、弾性部材24aの両側には接合部列L3と接合部列L4とを形成し、弾性部材24bの両側には接合部列L4と接合部列L5とを形成してある。
分割手段93としては、シートを連続的に切断し得る各種公知の切断装置を用いることができ、例えば、シートの流れ方向の上流側にカッター刃を備えたものや、周面又は周縁部に環状の刃を有する円筒又は円盤状のカッター、レーザーカッター、高圧水流カッター等を用いることができる。
図6に示す分割手段93は、MD方向と平行な回転軸を有する円盤状のカッターであり、周面に鋭利な刃を有している。複合シート100を挟んで円盤状のカッターの反対側には、表面平滑な受けロールが配置されている。円盤状カッターや受けロールは、モータ等により所定の速度で回転駆動されるものでも、複合シート100の搬送に従動して回転するものであっても良い。
例えば、上述した実施態様においては、サイドシール部4,4を、腹側外装体連続体102A及び背側外装体連続体102Bそれぞれの全幅に亘らないように形成し、おむつ1の腹側外装体2A及び背側外装体2Bにサイドシール4,4より下方に延出する延出部分21a,21bを有するパンツ型使い捨ておむつ1を製造したが、サイドシール部4,4を、腹側外装体連続体102A及び背側外装体連続体102Bそれぞれの全幅に亘るように形成して、そのような延出部分21a,21bを有しない腹側外装体2A及び背側外装体2Bを備えたパンツ型使い捨ておむつを製造することもできる。
また、上述した実施態様においては、図6に示すように、帯状シート122,123に形成した接合部列L1〜L7は、各接合部26のMD方向の位置が一致していたが、隣接する接合部列L1〜L7で、接合部26の位置を半ピッチ分ずらして、全体として千鳥状に接合部26を形成することもできる。個々の接合部26の形状も、長方形の他、長円形、楕円形、円形、菱形等、任意の形状とすることができる。
2A 腹側外装体
21a 延出部分
2B 背側外装体
21b 延出部分
22 外層シート
23 内層シート
3 吸収性本体
31 表面シート
32 裏面シート
33 吸収性コア
34 側方カフス
4 サイドシール部
5 ウエスト開口部
6 レッグ開口部
A 腹側部
B 背側部
C 股下部
122,123 帯状シート
102A 腹側外装体連続体(細幅帯状シート)
102B 背側外装体連続体(細幅帯状シート)
93 分割手段
Claims (2)
- 着用者の腹側に配される腹側外装体と、着用者の背側に配される背側外装体と、腹側外装体及び背側外装体に架け渡すように固定された吸収性本体とを具備し、腹側外装体の両側縁部と背側外装体の両側縁部とが接合されて一対のサイドシール部が形成されているパンツ型吸収性物品の製造方法であって、
2枚の帯状シートを、複数本の弾性部材を介在させて重ね合わせる重合工程、重ね合わせた2枚の帯状シートに、流れ方向に接合部が直列状態に並んだ3本以上の接合部列が形成され且つ複数本の弾性部材それぞれの両側に接合部列が位置するように、接合部を形成して両帯状シートが部分的に接合された複合シートを得る接合工程、複合シートを、一つの接合部列を構成する複数個の接合部のそれぞれが流れ方向に交差する方向に2分されるように分割し、2本の細幅帯状シートを得る分割工程、2本の細幅帯状シートを、両者間に間隔を設けて連続搬送しながら、2本の細幅帯状シートに吸収性本体を架け渡すように固定して吸収性物品連続体を得る吸収性本体固定工程、吸収性物品連続体をその幅方向に2つ折りする2つ折り工程、及び、2つ折りした吸収性物品連続体にサイドシール部を形成し、該吸収性物品連続体を切断して個々のパンツ型吸収性物品を得る切断工程を具備する、パンツ型吸収性物品の製造方法。 - 重ね合わせた前記2枚の帯状シートを加圧し、前記吸収性本体を配置する部位に配された弾性部材を切断する工程を具備する、請求項1記載のパンツ型吸収性物品の製造方法。
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