JP2011010006A - 情報処理装置及び情報処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】番組の冒頭の見逃しを防止するために、番組のジャンルに応じた重みづけを考慮して記録番組を選択し、選択された記録番組の追いかけ再生機能を有する情報処理装置及び情報処理方法を提供すること。
【解決手段】情報処理装置100は、放送が予定された番組情報を取得する番組情報取得部132と、放送番組に対するユーザの嗜好度を示すユーザ嗜好情報、放送番組のジャンルに応じた重要度を示すジャンル重み付け情報を記憶するデータベース140と、番組情報、ユーザ嗜好情報、ジャンル重み付け情報に基づいて記録番組を選択する記録番組選択部142と、記録番組選択部において選択された記録番組をキャッシュデータとして記憶するキャッシュデータ記憶部148と、ユーザが記録番組を放送するチャンネルに合わせた場合にキャッシュデータ記憶部に記憶された記録番組を番組冒頭から追いかけ再生する追いかけ再生制御部152を有する。
【選択図】図3
【解決手段】情報処理装置100は、放送が予定された番組情報を取得する番組情報取得部132と、放送番組に対するユーザの嗜好度を示すユーザ嗜好情報、放送番組のジャンルに応じた重要度を示すジャンル重み付け情報を記憶するデータベース140と、番組情報、ユーザ嗜好情報、ジャンル重み付け情報に基づいて記録番組を選択する記録番組選択部142と、記録番組選択部において選択された記録番組をキャッシュデータとして記憶するキャッシュデータ記憶部148と、ユーザが記録番組を放送するチャンネルに合わせた場合にキャッシュデータ記憶部に記憶された記録番組を番組冒頭から追いかけ再生する追いかけ再生制御部152を有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、情報処理装置および情報処理方法に関する。詳しくは、放送番組の番組冒頭の見逃しを防止することができる情報処理装置および情報処理方法に関する。
現代社会の人々は、日々忙しく生きている。そのため、見たいテレビ番組を見逃してしまうことがある。このような番組の見逃しを防止するために、ユーザが予め予約した番組を録画する録画装置がある。録画装置の中には、ユーザの嗜好情報に基づいてユーザが好みそうな番組を選択し、自動録画する機能を有するものもある。録画装置を用いれば、ユーザは録画した番組を好きな時に見ることができ、たとえユーザが不在の時間に放送された番組であっても、その番組を見逃さずに後から見ることができる。
またユーザが、予約録画した番組の放送時間内に予約録画した番組のチャンネルを視聴し始めると、自動的に録画した番組の冒頭から追いかけ再生する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。これは、予約録画した番組の放送時間中にテレビの電源を入れた際に、予約録画した番組を途中から見てしまい、番組視聴に対する興味が薄れることを防ぐための機能である。
このように、番組の見逃しを防止するために、番組全体を録画する録画装置が主に使用されてきた。しかしながらユーザが見たい番組の中には、ユーザが不在時に放送された番組であっても必ず見たい番組だけではなく、チャンネルを合わせた際に放送されていれば見たいと思う程度の番組もある。前者の場合には、ユーザは録画装置を用いて見逃しを防止し、後者の場合には、ユーザは放送中に番組を視聴していた。
ところが、ユーザがテレビの電源を入れる時間又はユーザがテレビのチャンネルを変更する時間は必ずしも番組開始時間であるとは限らず、後者の場合、チャンネルを合わせた際に見たいと思った番組の冒頭を見逃してしまうことがある。これに対して、上記の自動録画機能を用いてユーザが見たい番組を予めキャッシュしておき、例えば特許文献1に示した追いかけ再生機能を用いれば、後者の場合であっても番組の冒頭見逃しを防止することが出来る。
しかしながら、キャッシュしておく番組(以下、これを記録番組という。)は、単にユーザの嗜好度の高い番組が適しているとは限らないという問題があった。例えば、ストーリー性のあるドラマ番組は、冒頭部分を見逃すことによって内容を理解できなくなる場合があるため番組冒頭の見逃しを防止する機能の重要度は高いと考えられる。一方、例えばニュース番組は、個々のニュース間に関連性があることは少ないため最初のニュースを見逃したとしても、後のニュースの内容を理解するのに影響を及ぼすことは少ない。このため、番組冒頭の見逃しを防止する機能はさほど重要でない。さらに、例えばインターネットや新聞などの他の媒体を通じて同様の情報を得ることが出来ることも多いため、重要度は比較的低いと考えることが出来る。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、番組の冒頭の見逃しを防止するために、番組のジャンルに応じた重みづけを考慮して記録番組を選択し、選択された記録番組の追いかけ再生機能を有する、新規かつ改良された情報処理装置および情報処理方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、放送が予定された番組情報を取得する番組情報取得部と、上記放送番組に対するユーザの嗜好度を示すユーザ嗜好情報、及び上記放送番組のジャンルに応じた重要度を示すジャンル重み付け情報を記憶するデータベースと、上記番組情報、上記ユーザ嗜好情報、及び上記ジャンル重み付け情報に基づいて記録番組を選択する記録番組選択部と、上記記録番組選択部において選択された記録番組をキャッシュデータとして記憶するキャッシュデータ記憶部と、ユーザがチャンネルを上記記録番組を放送するチャンネルに合わせた場合に、上記キャッシュデータ記憶部に記憶された上記記録番組を番組冒頭から追いかけ再生する追いかけ再生制御部と、を有する情報処理装置が提供される。
かかる構成によれば、追いかけ再生をするためにキャッシュデータとして自動的に記録しておく記録番組は、番組のジャンルに応じた重みづけを考慮して選択される。そして、ユーザが記録番組にチャンネルを合わせた場合に、キャッシュデータ記憶部に記憶された記録番組を番組冒頭から追いかけ再生する。従って、ユーザが放送開始から遅れて記録番組の視聴を開始した場合であっても、ユーザは記録番組を番組冒頭から視聴することが出来る。このとき、番組のジャンルに応じて重要度の高い番組は優先的にキャッシュデータとして記録される。例えばドラマ番組は、番組の一場面がその後のストーリー展開に影響を及ぼす可能性が高く、重要度が高い。一方、例えばニュース番組は、個々のニュース間に関連がない限り、1つのニュースを見逃しても他のニュースの理解に影響を及ぼすことは少ない。また、ニュースに関する情報は、他のニュース番組においても同様の内容が放送されることも多く、インターネットを通じても同様の情報を得ることが出来るため、ドラマ番組に比べると見逃し防止において重要度が低い。情報処理装置の有するチューナーの数に応じて記録できる番組の数は異なるが、番組のジャンルに応じて重要度の高い番組を優先的に記録することによって、記録できる番組の数が少ない場合であっても、ユーザが見逃したくないと考える場面の見逃しを効果的に防止することが出来、キャッシュ領域の有効利用にもつながる。
また、上記データベースは、ユーザが通常放送番組を視聴する時間帯を示す視聴時間帯情報をさらに記憶し、上記記録番組選択部は、上記記録番組を上記視聴時間帯の間のみ選択してもよい。
また、上記データベースは、ユーザが設定した視聴予約に関する情報である視聴予約情報をさらに記憶し、上記記録番組選択部は、上記視聴予約情報が存在する場合には、上記ユーザ嗜好情報及び上記ジャンル重み付け情報に関わらず、視聴予約された番組を上記記録番組として選択してもよい。
また、上記キャッシュデータを管理するキャッシュデータ管理部をさらに備え、上記キャッシュデータ管理部は、予め設定された記録時間が経過しても尚ユーザが視聴チャンネルを上記記録番組を放送するチャンネルに合わせなかった場合に、上記キャッシュデータ記憶部の上記記録番組記憶領域を解放してもよい。
また、上記キャッシュデータ管理部は、上記ユーザが視聴チャンネルを上記記録番組を放送するチャンネルに合わせた後に、上記視聴チャンネルを上記記録番組を放送するチャンネルと別のチャンネルに変え、予め設定された所定時間以上上記ユーザが視聴チャンネルを上記記録番組を放送するチャンネルに再び合わせなかった場合に、上記キャッシュデータ記憶部の上記記録番組記憶領域を解放してもよい。
また、上記記録番組選択部は、上記記録番組の再生に関する上記ユーザの動作結果を上記ジャンル重み付け情報にフィードバックしてもよい。
また上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、放送が予定された番組情報を取得する番組情報取得部と、上記放送番組に対するユーザの嗜好度を示すユーザ嗜好情報、及び上記放送番組のジャンルに応じた重要度を示すジャンル重み付け情報を記憶するデータベースと、記録番組を選択する記録番組選択部と、上記記録番組選択部において選択された記録番組をキャッシュデータとして記憶するキャッシュデータ記憶部と、上記記録番組を追いかけ再生する追いかけ再生制御部と、を有する情報処理装置の上記記録番組選択部が、上記番組情報、上記ユーザ嗜好情報、及び上記ジャンル重み付け情報に基づいて記録番組を選択する記録番組選択ステップを実行し、上記追いかけ再生制御部が、ユーザがチャンネルを上記記録番組を放送するチャンネルに合わせた場合に、上記キャッシュデータ記憶部に記憶された上記記録番組を番組冒頭から追いかけ再生する追いかけ再生ステップを実行する、情報処理方法が提供される。
以上説明したように本発明によれば、番組の冒頭の見逃しを防止するために、番組のジャンルに応じた重みづけを考慮して記録番組を選択し、選択された記録番組の追いかけ再生機能を有する、新規かつ改良された情報処理装置および情報処理方法を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。尚、説明は以下の順序で行う。
1.情報処理システムの概要
2.情報処理装置のハードウェア構成
3.情報処理装置の機能構成
4.情報処理装置の動作例
2.情報処理装置のハードウェア構成
3.情報処理装置の機能構成
4.情報処理装置の動作例
<1.情報処理システムの概要>
まず、図1を用いて本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の概要について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概要を示す説明図である。
まず、図1を用いて本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の概要について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概要を示す説明図である。
本発明の一実施形態に係る情報処理システム10は、情報処理装置100、ネットワーク200、サーバ300、放送局400、及びアンテナ500を主に有する。
情報処理装置100は、アンテナ500を介して放送局400から受信した映像コンテンツ、又はネットワーク200を介してサーバ300から配信される映像コンテンツを受信し、映像コンテンツを表示させる機能を有する。情報処理装置100は、図1においてはデジタル放送受信機として示しているが、これに限られない。例えば、PC(Personal Computer)、携帯電話などが挙げられるが、映像を受信して内部又は外部の表示部(図示せず)に表示させる機能を有する装置であればこれに限られるものではない。ここで映像コンテンツは、例えば放送番組の映像、コマーシャルの映像である。ユーザは、入力デバイス106を用いることによって、映像コンテンツを配信するチャンネルを選択することが出来る。情報処理装置100は、上記映像コンテンツの他に、番組情報を受信することが出来る。
ネットワーク200は、情報処理装置100とサーバ300とを接続する通信網である。ネットワーク200は、有線の通信網であってもよいし、無線の通信網であってもよく、その両方を含むものであっても良い。例えばネットワーク200は、電話回線網、衛星通信網、インターネットなどの公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)等の専用回線網を含んでも良く、情報処理装置100とサーバ300との間においてデータの送受信が可能な通信網であればこれに限られるものではない。
サーバ300は、情報処理装置100に対して配信する映像コンテンツを有するサーバである。サーバ300は、映像コンテンツに加えて、配信する番組に関する情報である番組情報を提供することも出来る。
放送局400は、放送波を発する無線局である。放送局400は、例えばテレビ、ラジオなどの無線局である。
ここで、サーバ300又は放送局400から送信される映像コンテンツとしては、従来から存在する、決まった時間に放送される放送番組が挙げられるが、近年はユーザの操作に応じていつでもユーザの見たい時に番組の最初から見ることが出来る形式のデジタルコンテンツ提供サービスも登場してきている。しかし、本実施形態においては、番組冒頭の見逃し防止という性質上、従来から存在する決まった時間に放送される放送番組をその対象とする。
そして情報処理装置100は、ユーザが視聴すると思われる番組を予めキャッシュデータとして自動的に記録しておき、ユーザが記録中の番組にチャンネルを合わせたときに自動的に追いかけ再生(記録を継続しながら再生すること)を開始する。このとき、情報処理装置100は、放送番組の冒頭の見逃しを防止することに特化した機能を有する。例えば、番組冒頭の見逃し防止のためには、従来から存在する録画装置のように番組の全てを録画する必要はない。また、記録番組の選択アルゴリズムについても番組冒頭の見逃し防止に特化したものとする。例えば、番組のジャンルに応じて、ユーザが番組を見逃したくない度合いは異なるため、ジャンルに応じて重み付けをする。そして、視聴予約された番組は、ユーザが見ることを所望していることが明らかであるため、当該番組の見逃し防止を優先してもよい。更に、ユーザ習慣に応じて不要な場合には記録番組を選択しないことも考えられる。
また、ここで番組冒頭とは、番組のうちユーザが視聴を開始するのに適した箇所を指すものとする。例えば番組冒頭は、番組開始時間から始まるものとしてもよく、更に確実に見逃しを防止するために番組開始時間より所定の時間前から始まるものとしてもよい。また、番組冒頭は例えばオープニング主題歌などは見る必要がない場合には終了した直後のチャプターの冒頭としてもよく、CM明けのチャプターの冒頭部分とすることも可能である。
<2.情報処理装置のハードウェア構成>
次に、図2を用いて本発明の一実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成について説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成図である。尚、情報処理装置100のハードウェア構成自体は一般的な構成であり、これらハードウェアを用いて実現する機能構成において特有の機能を有するものである。機能構成については図3を用いて後述する。
次に、図2を用いて本発明の一実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成について説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成図である。尚、情報処理装置100のハードウェア構成自体は一般的な構成であり、これらハードウェアを用いて実現する機能構成において特有の機能を有するものである。機能構成については図3を用いて後述する。
情報処理装置100は、チューナー102,104、入力デバイス106、プログラムメモリ108、データメモリ110、CPU(Central ProceS2ing Unit)112、映像・音声出力デバイス114、NIC(Network Interface Card)116、記録媒体118、ストリームバッファ120、デコーダ122、内部バス124を主に有する。
チューナー102及びチューナー104は、アンテナ500と接続され、アンテナ500を介して放送局400から受信した複数の番組コンテンツのストリームデータの中から所望のデータを選択することが出来る。またチューナー102及びチューナー104は、PSI/SI情報(Program Specific Information/Service Information)を受信することもできる。ここでは2つのチューナーを有するため、1つはライブ視聴専用、1つは番組記録専用と用途を決めて使用してもよいし、併用してもよい。チューナー102及びチューナー104は、ライブ視聴データを受信した際には、受信したストリームデータをストリームバッファ120に入力する。チューナー102及びチューナー104は、記録番組としてストリームデータを受信した場合には、受信したストリームデータを記録媒体118に入力する。ここで情報処理装置100は、チューナー102及びチューナー104の2つのチューナーを有するものとしたが、これに限られるものではない。
入力デバイス106は、情報処理装置100に対してユーザの操作を入力する機能を有する。例えば情報処理装置100本体に備えられたボタン、リモートコントローラ、キーボードやマウスなどの操作入力デバイス、方向キー、ジョグダイヤルなどの回転型セレクター、あるいはこれらの組合せなどが挙げられるが、上記に限られない。
プログラムメモリ108は、情報処理装置100の各機能を制御するためのプログラムを格納する記憶領域である。
データメモリ110は、一時記憶領域である。例えばデータメモリ110は、CPU112がプログラムメモリ108に格納されたプログラムを読み出し、実行する際に、演算に必要な一時的なデータなどを格納する。
CPU112は、プログラムによって様々な演算、情報処理、及び制御を行う電子回路である。CPU112は、プログラムメモリ108に格納されたプログラムを読み出し、データメモリ110を一時記憶領域として用いながら情報処理装置100の制御全般を行う。
映像・音声出力デバイス114は、映像及び音声を出力する機能を有する。例えば映像・音声出力デバイス114は、表示ディスプレイ及びスピーカなどを含むものであって良い。ここで表示ディスプレイとしては、例えば、ブラウン管(CRT:Cathode Ray Tube)・液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)・プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)・電界放出ディスプレイ(FED:Field EmiS2ion Display)・有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(有機EL、OELD:Organic Electroluminescence Display)・ビデオプロジェクタなどが挙げられるがこれに限られない。
NIC116は、ネットワークに接続するためのインタフェース機能を有する。本実施形態において情報処理装置100は、NIC116を介してインターネットなどのネットワーク上に保存された番組コンテンツを取得することも出来る。この場合、チューナー102およびチューナー104において受信した場合と同様に、NIC116は、ライブ視聴データとして番組コンテンツを受信した場合には、取得したストリームデータをストリームバッファ120に入力する。
記憶媒体118は、例えばハードディスク(Hard Disk)などの磁気記録媒体や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random AcceS2 Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random AcceS2 Memory)、PRAM(Phase change Random AcceS2 Memory)などの不揮発性メモリであるが上記に限られない。また記憶媒体118は、本実施形態においては情報処理装置100に内蔵されているがこれに限られない。取り外し可能な外部記憶媒体であってもよく、また、単一のデバイスで構成されていても、複数のデバイスで構成されていてもよい。記憶媒体118は、本実施形態においては番組のキャッシュデータを記憶する領域として用いられてもよい。記録媒体118は、チューナー102及びチューナー104において選択されたストリームデータ及びNIC116を介して取得されたストリームデータを記録・格納する。
ストリームバッファ120は、チューナー102及びチューナー104、又はNIC116を介して受信した放送番組のストリームデータを一時記憶する記憶領域である。ストリームバッファ120は、チューナー102及びチューナー104、又はNIC116から受け取ったストリームデータを一時記憶した後、順次デコーダ122に入力する。
デコーダ122は、符号化されたデータを復号化し、元のデータを取り出す機能を有する。デコーダ122は、本実施形態においてはストリームバッファ120から受け取ったストリームデータのデコードを行い、映像・音声出力デバイス114に入力する。
バス124は、情報処理装置100を構成する各デバイスそれぞれを接続し、各デバイス間におけるデータなどの伝達を行う。
また、上記の記憶媒体118は、インターネットサービスとして実現することも可能である。この場合であっても、インターネット上に接続された記憶媒体118は、チューナー102及びチューナー104において選択されたストリームデータを記録、格納する。
以上説明したように、通常、ユーザが番組を視聴する場合には、情報処理装置100は、例えばチューナー102で受信したストリームデータをストリームバッファ120に一時格納し、そのデータを順次デコーダ122においてデコードして、映像・音声出力デバイス114に表示させる。
また、例えばサーバ300上に記憶された番組を再生する場合、NIC116を介して直接又は一旦記録媒体118にダウンロードした場合には記録媒体118からストリームデータを順次デコーダ122に入力し、そのデータをデコーダ122においてデコードして、映像・音声出力デバイス114に表示させる。
<3.情報処理装置の機能構成>
次に、図3を用いて本発明の一実施形態に係る情報処理装置100の機能構成について説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能構成図である。本実施形態に係る情報処理装置100は、番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムに基づいて、記録番組を選択し、キャッシュデータとして記憶しておく。ユーザが記録番組にチャンネルを合わせた時、放送中のストリームデータではなく、キャッシュデータを再生開始することによって、ユーザは特別の操作をすることなく、見たい番組を冒頭から見ることが出来る。
次に、図3を用いて本発明の一実施形態に係る情報処理装置100の機能構成について説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能構成図である。本実施形態に係る情報処理装置100は、番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムに基づいて、記録番組を選択し、キャッシュデータとして記憶しておく。ユーザが記録番組にチャンネルを合わせた時、放送中のストリームデータではなく、キャッシュデータを再生開始することによって、ユーザは特別の操作をすることなく、見たい番組を冒頭から見ることが出来る。
情報処理装置100は、番組情報取得部132、番組情報解析部134、入力情報取得部136、ユーザ操作解析部138、データベース140、記録番組選択部142、記録制御部144、キャッシュデータ管理部146、キャッシュデータ記憶部148、チャンネル制御部150、追いかけ再生制御部152、表示ストリーム選択部154、番組コンテンツ取得部156、及び出力部158を主に有する。
番組情報取得部132は、放送が予定された番組の番組情報を取得して、番組情報解析部134に入力する。ここで番組情報は、チューナー102又はチューナー104において受信されたPSI/SI情報から取得するものであってもよいし、NIC116を介してネットワーク200上の情報提供サーバなどから取得するものであってもよい。番組情報の項目としては、例えば番組名、出演者、ジャンル、放送日時、放送時間長などが挙げられるがこれに限られない。番組冒頭の見逃し防止の重要性を計るために用いられる情報であればよい。番組情報を取得する頻度及び取得する期間は予め設定する。ここで頻度及び期間はユーザが設定できるようにしてもよく、システムによって決められたものであってもよい。
番組情報解析部134は、番組情報取得部132から受け取った番組情報を解析してユーザの嗜好情報として利用可能なデータに変換し、その解析結果を記録番組選択部142に入力する。番組情報解析部134における解析結果は、記録番組選択部142を介してデータベース140に蓄積される。
入力情報取得部136は、ユーザの入力操作に応じたユーザ入力情報を取得し、ユーザ操作解析部138及びチャンネル制御部150にユーザ入力情報を入力する。ここでユーザ入力情報とは、ユーザが入力デバイス106を用いて入力した操作を示す情報である。入力操作とは例えば電源のON/OFF操作及びチャンネル変更操作などが挙げられる。
ユーザ操作解析部138は、入力情報取得部136から受け取ったユーザ入力情報を解析してユーザの嗜好情報として利用可能なデータ(例えば番組視聴履歴など)に変換し、その解析結果を記録番組選択部142に入力する。ユーザ操作解析部138における解析結果は、記録番組選択部142を介してデータベース140に蓄積される。
データベース140は、主に記録番組選択部142が記録番組を選択する際に選択基準として参照する情報を記憶するデータベースである。データベース140は、例えば放送番組に対するユーザの嗜好度を示すユーザ嗜好情報、放送番組のジャンルに応じた重要度を示すジャンル重み付け情報、ユーザが通常放送番組を視聴する時間帯を示す視聴時間帯情報、ユーザが設定した視聴予約に関する情報である視聴予約情報を記憶する。ここでユーザ嗜好情報、視聴時間帯情報、及びジャンル重み付け情報は、ユーザ操作解析部138及び番組情報解析部134が記録番組選択部142に入力した解析結果を元に記録番組選択部142が蓄積可能なデータに編集してデータベース140に記憶した情報である。データベース140は、実際には図2に示す記録媒体118、プログラムメモリ108、データメモリ110などの記憶媒体を用いて実現されてもよい。
記録番組選択部142は、番組情報、ユーザ嗜好情報、及びジャンル重み付け情報に基づいて記録番組を選択し、記録制御部144に記録番組に関する情報と記録命令を入力する。本実施形態で用いる番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムにおいては、番組冒頭の見逃しに特化するという観点から、番組のジャンルに注目した。例えば、ストーリー性のあるドラマ番組は、バラエティ番組及びニュース番組よりも番組冒頭の見逃し防止という観点からすると重要度が高いことが考えられる。そこで、記録番組選択部142は、従来自動録画などの分野において用いられていたユーザ嗜好情報に加えてジャンル重み付け情報を用いて記録番組を選択する。
また、記録番組選択部142は、ユーザが通常放送番組を視聴する時間帯である視聴時間帯情報を用いて、記憶番組を視聴時間帯の間のみ記録番組を選択するようにしてもよい。本実施形態においては、番組冒頭の見逃し防止を意図しているため、ユーザが視聴しない時間帯にキャッシュデータを取っても利用されず意味がないことが多いため、このような構成にすることで無駄を防ぐ狙いがある。視聴時間帯情報は、例えば曜日ごとに値を持つことが出来る。
また、記録番組選択部142は、データベース140の視聴予約情報を参照してユーザが視聴予約の設定をしていた場合には、ユーザ嗜好情報及びジャンル重み付け情報に関わらず、視聴予約された番組を記録番組として選択してもよい。視聴予約された番組はユーザが明示的に視聴する意思を示された番組であるため、ユーザが視聴する確率が非常に高い。更に、視聴予約の機能は予約された番組が始まる前からユーザが情報処理装置100の電源を入れている際には有効であるが、電源を切っている場合には依然として見逃してしまう可能性がある。しかし、本実施形態にかかる見逃し防止機能を用いれば、ユーザが番組の開始時間を過ぎてから情報処理装置100の電源を入れた場合であっても、ユーザは番組冒頭から視聴することが出来る。
また、記録番組選択部142は、視聴中の番組に対するユーザ操作からジャンル重み付け情報及びユーザ嗜好情報にフィードバックする。フィードバックの方法については、具体例を用いて後述する。
記録制御部144は、記録番組選択部142から記録番組に関する情報と記録命令を受け取り、キャッシュデータ管理部146に記録番組に関する情報と記録命令を入力する。記録制御部144は、さらにチャンネル制御部150に記録番組のチャンネル情報を入力してチューナーの設定を要求する。また、記録制御部144は、内部にタイマーを有し、記録命令をキャッシュデータ管理部146に入力すると、チャンネル制御部150のチャンネル操作情報をモニターし、タイマーを用いて記録番組が放送開始してからの時間を計測する。ここで予め設定された記録時間Mが経過しても尚ユーザが視聴チャンネルを記録番組を放送するチャンネルに合わせなかった場合に、記録制御部144は、キャッシュデータ管理部146にキャッシュ領域の解放命令を入力する。
また、記録制御部144は、ユーザが視聴チャンネルを記録番組を放送するチャンネルに合わせた後に、視聴チャンネルを記録番組を放送するチャンネルと別のチャンネルに変え、予め設定された所定時間以上ユーザが視聴チャンネルを記録番組を放送するチャンネルに再び合わせなかった場合に、キャッシュデータ管理部146にキャッシュ領域の解放命令を入力する。
ここで記録時間Mは、記録番組の記録をする最長時間である。記録時間Mは、記録媒体118の最大記録可能時間Mmax(単位:second)を超えてはならない。また、記録番組の放送時間長を超えてはならないため、番組によって変動することも考えられる。このとき、最大記録可能時間Mmaxは使用する記録媒体118の容量C(単位:byte)、記録するストリームデータの想定される最大ビットレートR(単位:bps)からMmax=C×8/Rの式によって求められる。記録時間Mは、ユーザが設定できるようにしてもよいし、情報処理装置100が設定してもよい。
キャッシュデータ管理部146は、キャッシュデータ記憶部148に記憶されたキャッシュデータを管理する。キャッシュデータ管理部146は、記録制御部144から記録番組に関する情報と記録命令を受け取った時には、受け取った記録番組に関する情報に応じて番組コンテンツ取得部156から記録番組を取得し、キャッシュデータ記憶部148に記憶する。
また、キャッシュデータ管理部146は、予め設定された記録時間が経過しても尚ユーザが視聴チャンネルを記録番組を放送するチャンネルに合わせなかった場合に記録制御部144から受け取った解放命令に従ってキャッシュデータ記憶部148の記録番組記憶領域を解放する。本実施形態に係る情報処理装置100は、番組冒頭の見逃し防止に特化した機能を有するため、番組開始からある程度の時間が経過した番組は、ユーザが興味を持っていない番組であると考えることが出来、キャッシュ領域を解放して他の番組のキャッシュに利用したほうが記憶領域の有効利用となる場合が多い。
また、キャッシュデータ管理部146は、ユーザが視聴チャンネルを記録番組を放送するチャンネルに合わせた後に、視聴チャンネルを記録番組を放送するチャンネルと別のチャンネルに変え、予め設定された所定時間以上ユーザが視聴チャンネルを記録番組を放送するチャンネルに再び合わせなかった場合に記録制御部144から受け取った解放命令に従ってキャッシュデータ記憶部148の記録番組記憶領域を解放する。
また、キャッシュデータ管理部146は、追いかけ再生制御部152からの再生命令に従って、記録番組のキャッシュデータを追いかけ再生制御部152に入力する。
キャッシュデータ記憶部148は、記録番組選択部142において選択された記録番組をキャッシュデータとして記憶する記憶媒体である。キャッシュデータ記憶部148に記憶されるキャッシュデータは、キャッシュデータ管理部146によって管理されている。キャッシュデータ記憶部148は、図2に示す記録媒体118を用いて実現されてもよい。
チャンネル制御部150は、入力情報取得部136からユーザが情報処理装置100に対して行った操作に応じた情報であるユーザ入力情報を受け取る。また、チャンネル制御部150は、記録制御部144から記録番組のチャンネル情報を受け取る。チャンネル制御部150は、ユーザ入力情報と記録番組のチャンネル情報とから、ユーザの視聴番組が記録番組と一致したか否かを判定し、一致した場合にはキャッシュデータ再生命令を、一致しない場合にはライブ視聴データ再生命令を表示ストリーム選択部154に入力する。また、チャンネル制御部150は、入力情報取得部136から受け取ったユーザ入力情報が追いかけ再生に対する制御情報であった場合には、ユーザ入力情報を追いかけ再生制御部152に入力する。
追いかけ再生制御部152は、記録番組のキャッシュデータの追いかけ再生に対する制御全般を行う。追いかけ再生制御部152は、ユーザが視聴チャンネルを記録番組を放送するチャンネルに合わせた場合に、表示ストリーム選択部からの選択命令に従ってキャッシュデータ記憶部に記憶された記録番組を番組冒頭から追いかけ再生する。また、追いかけ再生制御部152は、チャンネル制御部150から受け取ったユーザ入力情報に従って追いかけ再生に関する制御(早送り、巻き戻し、一時停止、スキップなど)を行う。また追いかけ再生制御部152はこのような制御を行いながら表示ストリーム選択部に記録番組データを入力する。
表示ストリーム選択部154は、チャンネル制御部150からキャッシュデータ再生命令又はライブ視聴データ再生命令を受け取り、それぞれに応じた再生コンテンツを選択及び取得して出力部158に入力する。即ち、キャッシュデータ再生命令を受け取った場合には、表示ストリーム選択部154は、追いかけ再生制御部152から取得するキャッシュデータである記録番組を選択して出力部158に入力する。また、ライブ視聴データ再生命令を受け取った場合には、表示ストリーム選択部154は、番組コンテンツ取得部156から取得するライブ視聴データである番組コンテンツを選択して出力部158に入力する。
番組コンテンツ取得部156は、放送番組のライブ視聴データである番組コンテンツを取得し、命令に応じてキャッシュデータ管理部146及び表示ストリーム選択部154に番組コンテンツを入力する。
出力部158は、表示ストリーム選択部154から入力された入力データをユーザが視聴可能となるように出力する。出力部158は、例えば実際には図2における映像・音声出力デバイスとして実現されてもよい。
以上説明してきた各機能部は、実際には情報処理装置100内のCPU112がこれらの機能を実現する処理手順を記述したプログラムを記憶したプログラムメモリ108などの記憶媒体からプログラムを読み出し、そのプログラムを解釈して実行することにより実現されてもよい。
<4.情報処理装置の動作例>
次に、図4〜図9を用いて本発明の一実施形態に係る情報処理装置100の動作例について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置で用いる番組情報の一例を示す説明図である。図5は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の記録番組選択処理の一例を説明するための説明図である。図6は、本発明の一実施形態に係るジャンル重み付け情報の一例を示す説明図である。図7は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の記録番組選択処理の一例を説明するための説明図である。図8は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の記録番組選択処理の動作の一例を示すフローチャートである。図9は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
次に、図4〜図9を用いて本発明の一実施形態に係る情報処理装置100の動作例について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置で用いる番組情報の一例を示す説明図である。図5は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の記録番組選択処理の一例を説明するための説明図である。図6は、本発明の一実施形態に係るジャンル重み付け情報の一例を示す説明図である。図7は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の記録番組選択処理の一例を説明するための説明図である。図8は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の記録番組選択処理の動作の一例を示すフローチャートである。図9は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
[番組ジャンルに基づく重み付け]
まず、図4〜図7を用いて、記録番組の選択において、番組ジャンルに基づく重みづけを考慮し、総合点を算出する具体例について説明する。ここでは例として図4に示したA〜Eの番組について考える。ここで、例えば図3のユーザ操作解析部138及び番組情報解析部134の解析結果から生成したユーザ嗜好情報を利用してユーザ嗜好に基づいた優先順位を付加するアルゴリズムであって、一般的に録画装置における番組自動録画機能で利用されているものを“ユーザ嗜好アルゴリズム”と呼ぶものとする。ここでユーザ嗜好アルゴリズムに基づいて付加された優先順位は高い方からABCDEであるとする。また、記録時間Mはここでは30分であるとする。
まず、図4〜図7を用いて、記録番組の選択において、番組ジャンルに基づく重みづけを考慮し、総合点を算出する具体例について説明する。ここでは例として図4に示したA〜Eの番組について考える。ここで、例えば図3のユーザ操作解析部138及び番組情報解析部134の解析結果から生成したユーザ嗜好情報を利用してユーザ嗜好に基づいた優先順位を付加するアルゴリズムであって、一般的に録画装置における番組自動録画機能で利用されているものを“ユーザ嗜好アルゴリズム”と呼ぶものとする。ここでユーザ嗜好アルゴリズムに基づいて付加された優先順位は高い方からABCDEであるとする。また、記録時間Mはここでは30分であるとする。
この場合、9:30の時点において、番組Dをキャッシュデータとして記録開始する。番組Dと番組Eとは、共にジャンルがドキュメンタリーであるため、番組ジャンルを考慮する必要はない。記録開始後、例えば9:45にユーザが番組Dにチャンネルをあわせると、自動的に追いかけ再生が開始される。ここで、10:00の時点においても尚ユーザが番組Dの視聴を続けていた場合、システム構成上1番組しか記録が出来ない場合には、番組Aの方が優先順位は高いにも関わらず、記録を開始することが出来ないため、例えばOSD(On−Screen Display)又はポップアップ画面などによって『もうすぐ番組Aが開始します』といった表示を用いてユーザに知らせてもよい。
また、記録開始後ユーザが番組Dを視聴することなく10:00になった場合、及び一度ユーザが番組Dにチャンネルを合わせた後、他のチャンネルに変更してしまった場合には、記録動作が停止される。この場合には番組A又は番組Cの記録が開始されることになる。
ユーザ嗜好アルゴリズムに従うと、図5の点数1002において示したように番組Aが90点、番組Cが85点で、番組Aを記録開始することとなる。しかし、本実施形態においてはこれに限られず、番組のジャンルを考慮した番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムを用いる。
点数1002は、番組ジャンルを全く考慮せずに番組A及び番組Cそれぞれの嗜好度を計算した途中経過を示している。また、ジャンル嗜好1004は、ジャンルごとのユーザ嗜好度を点数化したものであり、ユーザに応じて変化する値である。このユーザはバラエティとドラマとを同じように視聴することがわかる。番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムに従うと、図6に示すジャンル重み付け情報を用いて、ジャンル嗜好に重み付けを行って総合点が算出される。重みづけ2002は、ジャンル2001に対応して設定されている。番組冒頭の見逃し防止という観点から、その番組がストーリー性を持っている場合にはより高い重みづけを行うこととする。
番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムに従って、図5に示した番組A及び番組Bの優先度を再計算すると、図7に示すようになる。即ち、図6を参照するとバラエティの重みづけは0.3であるため、番組Aの重みづけは0.3である。また、ドラマの重みづけは0.8であるため、番組Cの重みづけは0.8である。そこで、番組Aの総合点は、90+20×0.3=96となり、番組Cの総合点は、85+20×0.8=101となる。従って、既存のユーザ嗜好アルゴリズムに従って計算した場合と異なり、番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムに従って再計算された総合点は番組Cの方が高くなるため、番組Cが記録開始される。尚、ここで番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムにおける再計算の方法については一例を示したものであり、番組ジャンルを考慮した計算方法であればこれに限られるものではない。
[動作結果のフィードバック]
記録番組が視聴されたか否か、最後まで視聴されたか否か、チャンネルボタンの押下によって選択された番組か否かなどの情報は、番組自体のユーザ嗜好としてユーザ嗜好アルゴリズムにフィードバックされる。しかし、本実施形態においては、記録番組が視聴されたか否か、最後まで視聴されたか否かなどの情報は、ジャンルごとの重みづけも考慮し、番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムにフィードバックされる。これは、ユーザによって番組冒頭を見逃してもよいジャンルは変化する可能性があり、例えばドラマを全く見る習慣のないユーザに対して図6に示した重みづけを用いることは適切でないためである。
記録番組が視聴されたか否か、最後まで視聴されたか否か、チャンネルボタンの押下によって選択された番組か否かなどの情報は、番組自体のユーザ嗜好としてユーザ嗜好アルゴリズムにフィードバックされる。しかし、本実施形態においては、記録番組が視聴されたか否か、最後まで視聴されたか否かなどの情報は、ジャンルごとの重みづけも考慮し、番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムにフィードバックされる。これは、ユーザによって番組冒頭を見逃してもよいジャンルは変化する可能性があり、例えばドラマを全く見る習慣のないユーザに対して図6に示した重みづけを用いることは適切でないためである。
例えば、記録番組を1.視聴した、2.視聴を開始したが途中で視聴をやめてしまった、3.視聴しなかった、の3パターンを考える。フィードバックの方法としては、例えば、1.視聴した、場合には、記録番組に付加されたジャンルに対応する重みづけに0.1を加算し、2.視聴を開始したが途中で視聴をやめてしまった、場合には、重みづけに0.05を加算し、3.視聴しなかった、場合には、重みづけから0.1を減算する、といった方法が考えられる。記録番組に対して複数のジャンルが付加されている場合には、全てのジャンルに対して重みづけへの加算及び減算を反映するようにしてもよい。このようにユーザに応じて番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムも最適化することが出来る。
[記録番組選択処理フロー]
次に、番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムに従った記録番組選択処理の詳細を図8のフローチャートを用いて説明する。番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムの特徴としては、1.番組ジャンルを考慮して記録番組を選択すること。2.ユーザの生活習慣からユーザの視聴時間帯を考慮して記録番組を選択すること。3.視聴予約を優先して記録番組に設定することの3つが主に挙げられる。
次に、番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムに従った記録番組選択処理の詳細を図8のフローチャートを用いて説明する。番組冒頭の見逃し防止に特化したアルゴリズムの特徴としては、1.番組ジャンルを考慮して記録番組を選択すること。2.ユーザの生活習慣からユーザの視聴時間帯を考慮して記録番組を選択すること。3.視聴予約を優先して記録番組に設定することの3つが主に挙げられる。
まず、情報処理装置100の記録番組選択部142は、現在時刻が視聴時間帯に含まれるか否かを判定する(S102)。ユーザの生活習慣に関するデータを予めデータベース140に蓄積しておき、ユーザの視聴時間帯のみキャッシュデータを取ることによって不要な動作を防ぐものである。特に、本実施形態に係る見逃し防止機能は、ユーザが番組を視聴する際に利用する機能であるが、情報処理装置100がスタンバイ状態においてもキャッシュ動作は行われるため、ユーザの生活リズムに規則性があり、全く情報処理装置100を起動しない時間帯が規則的に存在する場合には、視聴時間帯のみキャッシュ動作を行うことによって省電力なシステムが実現できる。また、記録媒体118としてフラッシュメモリ及びHDD(Hard Disk Drive)などの書換回数に制限があるものを使用した場合には、不要な書換を抑制することができるため効果的である。ステップS102の視聴時間帯判定処理は、不要な場合には省略することももちろん可能である。また、ここではユーザ操作解析部138の解析結果を蓄積したデータを用いることとしたが、これに限られない。例えばユーザが視聴時間帯を設定できるようにしてもよい。
ステップS102において、現在時刻が視聴時間帯に含まれない場合には、記録番組選択処理は終了する。一方、ステップS102において現在時刻が視聴時間帯に含まれる場合には、次に対象時間帯内に開始する番組を抽出する(S104)。そしてステップS104において抽出した番組の中に視聴予約された番組があるか否かを判定する(S106)。ここで視聴予約された番組がある場合には、視聴予約された番組を記録番組に設定し(S108)、記録番組選択処理を終了する。
一方、ステップS106において視聴予約された番組がなかった場合には、ステップS104において抽出した番組に対して、ユーザ嗜好情報及びジャンル重み付け情報に基づいた総合点を算出し(S110)、総合点が最も高い番組を記録番組に設定し(S112)、記録番組選択処理を終了する。
[追いかけ再生機能]
次に、図9を用いて本実施形態に係る情報処理装置100の追いかけ再生機能の動作フローの一例について説明する。ステップS200において、情報処理装置100は上記の記録番組選択処理を実行する。ここで記録番組選択処理は、記録番組選択部142において行われる処理であって、見逃し防止対象番組である記録番組を選択する。記録番組選択処理が開始される条件として情報処理装置100の電源のON/OFF状態は問わない。スタンバイ状態であっても記録番組選択処理は実行される。
次に、図9を用いて本実施形態に係る情報処理装置100の追いかけ再生機能の動作フローの一例について説明する。ステップS200において、情報処理装置100は上記の記録番組選択処理を実行する。ここで記録番組選択処理は、記録番組選択部142において行われる処理であって、見逃し防止対象番組である記録番組を選択する。記録番組選択処理が開始される条件として情報処理装置100の電源のON/OFF状態は問わない。スタンバイ状態であっても記録番組選択処理は実行される。
次に、ステップS200において記録番組が選択されたか否かを判定する(S202)。判定の結果記録番組が選択されていなかった場合には、情報処理装置100は処理を終了し、再び記録番組選択処理が開始されるまで待機状態となる。一方ステップS200において記録番組が選択されていた場合には、記録番組をキャッシュデータとして記録開始され、タイマーをスタートさせる(S204)。ここでタイマーは上記の通り記録制御部144が有するタイマーであって、記録番組の放送開始からの時間を計測する。
次に、ユーザがチャンネルを設定すると(S206)、チャンネル制御部150は、ユーザが設定したチャンネルが記録番組を放送するチャンネルと一致したか否かを判定する(S208)。ここで、ステップS206のチャンネル設定には、ユーザが入力デバイス106を用いてチャンネルを変更することに加え、情報処理装置の電源がOFF(画面に映像が表示されていない状態)であった場合には、電源をONにしたときに最初に自動的に設定されるチャンネルもステップS206のチャンネル設定に含まれる。
ステップS208において、ユーザが記録中の番組にチャンネルを合わせた場合、情報処理装置100の追いかけ再生制御部152は追いかけ再生を開始する(S210)。このとき、チャンネル制御部150は、記録制御部144に対しても追いかけ再生が開始されたことを通知する。追いかけ再生中の場合には、ライブ視聴データと区別することができるように、画面上に再生マークを表示することも考えられる。
その後追いかけ再生中に、ユーザが視聴チャンネルを記録中ではないチャンネルに変更した場合(S212)、チャンネル制御部150は、追いかけ再生制御部152に停止要求を入力し、記録制御部144に記録停止要求を入力することによって追いかけ再生を停止する(S212)。尚、ここでステップS212の前に経過時間を判定するステップを設けて、予め設定した所定時間以上経過するまで記録番組を放送するチャンネルに再び視聴チャンネルを合わさなかった場合にステップS212の追いかけ再生停止ステップに移るようにしてもよい。追いかけ再生を停止した場合には、キャッシュデータ記憶部148の記録番組記憶領域を解放し(S214)、テレビの受信データ(ライブ視聴データ)を表示する(S216)。
また、ステップS210において追いかけ再生を開始した後、ステップS212において記録中ではないチャンネルに変更しなかった場合において、キャッシュデータの終端まで再生した場合(S214)には、上記ステップS212の追いかけ再生停止ステップに進む。これは、早送りを用いた場合にキャッシュデータの終端まで再生、即ちライブ視聴データに追いついた場合である。
ステップS214においてキャッシュデータの終端まで再生しておらず、番組終了時間に到達していない場合(S216)には、再びステップS212に戻る。ステップS216において番組終了時間に到達した場合には、タイマーをリセットして(S218)、動作結果をユーザ嗜好情報及びジャンル重み付け情報にフィードバックする(S210)。
一方、ステップS208において記録中の番組とチャンネルが一致しなかった場合には、テレビの受信データ(ライブ視聴データ)を表示する(S218)。そして、タイマーを用いて記録中の番組とチャンネルが一致せずに時間が経過したか否かを判定し(S230)、設定した時間が経過した場合には記録動作を停止し(S232)、キャッシュ領域を解放する(S234)。未だ設定した時間が経過していない場合には、ステップS206に戻る。
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置100の見逃し防止機能の動作フローにおいて特徴的なのは、追いかけ再生を開始した後、記録中ではないチャンネルに変更した場合には記録番組はもはやユーザが興味を失った番組であると判断して追いかけ再生を停止し(S212)、キャッシュ領域を解放する点、及びタイマーを用いて記録番組の放送開始からの時間を計測し、記録番組が予め設定した記録時間の間視聴されなかった場合に記録動作を停止し(S232)、キャッシュ領域を解放する点である。このように、不要な場合にはキャッシュ領域を解放して再度記録番組を選択しなおすことによってより精度よく見逃し防止を図ることが出来、キャッシュ領域の有効利用にもつながる。
また、上記のキャッシュデータ領域を解放する方法としては、例えば、キャッシュデータを消去する方法、キャッシュデータの上から無効なデータを上書きする方法、記録媒体118の有効データ範囲をアドレスポインタで管理している場合には、その値を変更する方法などが考えられるが上記に限定されるものではない。
そして、記録番組の放送開始からの時間を計測する方法として、記録制御部144内に有するタイマーを利用する方法を示したが、これに限られるものではない。例えば、番組ストリームデータの種類によっては、ストリームデータに付加されているクロック情報を利用することも考えられる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
100 情報処理装置
132 番組情報取得部
140 データベース
142 記録番組選択部
146 キャッシュデータ管理部
148 キャッシュデータ記憶部
152 追いかけ再生制御部
132 番組情報取得部
140 データベース
142 記録番組選択部
146 キャッシュデータ管理部
148 キャッシュデータ記憶部
152 追いかけ再生制御部
Claims (7)
- 放送が予定された番組情報を取得する番組情報取得部と;
放送番組に対するユーザの嗜好度を示すユーザ嗜好情報、及び前記放送番組のジャンルに応じた重要度を示すジャンル重み付け情報を記憶するデータベースと;
前記番組情報、前記ユーザ嗜好情報、及び前記ジャンル重み付け情報に基づいて記録番組を選択する記録番組選択部と;
前記記録番組選択部において選択された記録番組をキャッシュデータとして記憶するキャッシュデータ記憶部と;
ユーザがチャンネルを前記記録番組を放送するチャンネルに合わせた場合に、前記キャッシュデータ記憶部に記憶された前記記録番組を番組冒頭から追いかけ再生する追いかけ再生制御部と;
を備える情報処理装置。 - 前記データベースは、ユーザが通常放送番組を視聴する時間帯を示す視聴時間帯情報をさらに記憶し、
前記記録番組選択部は、前記記録番組を前記視聴時間帯の間のみ選択する、請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記データベースは、ユーザが設定した視聴予約に関する情報である視聴予約情報をさらに記憶し、
前記記録番組選択部は、前記視聴予約情報が存在する場合には、前記ユーザ嗜好情報及び前記ジャンル重み付け情報に関わらず、視聴予約された番組を前記記録番組として選択する、請求項1または2のいずれかに記載の情報処理装置。 - 前記キャッシュデータを管理するキャッシュデータ管理部をさらに備え、
前記キャッシュデータ管理部は、予め設定された記録時間が経過しても尚ユーザが視聴チャンネルを前記記録番組を放送するチャンネルに合わせなかった場合に、前記キャッシュデータ記憶部の前記記録番組記憶領域を解放する、請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記キャッシュデータ管理部は、前記ユーザが視聴チャンネルを前記記録番組を放送するチャンネルに合わせた後に、前記視聴チャンネルを前記記録番組を放送するチャンネルと別のチャンネルに変え、予め設定された所定時間以上前記ユーザが視聴チャンネルを前記記録番組を放送するチャンネルに再び合わせなかった場合に、前記キャッシュデータ記憶部の前記記録番組記憶領域を解放する、請求項4に記載の情報処理装置。
- 前記記録番組選択部は、前記記録番組の再生に関する前記ユーザの動作結果を前記ジャンル重み付け情報にフィードバックする、請求項1に記載の情報処理装置。
- 放送が予定された番組情報を取得する番組情報取得部と、前記放送番組に対するユーザの嗜好度を示すユーザ嗜好情報、及び前記放送番組のジャンルに応じた重要度を示すジャンル重み付け情報を記憶するデータベースと、記録番組を選択する記録番組選択部と、前記記録番組選択部において選択された記録番組をキャッシュデータとして記憶するキャッシュデータ記憶部と、前記記録番組を追いかけ再生する追いかけ再生制御部と、を備える情報処理装置の前記記録番組選択部が、
前記番組情報、前記ユーザ嗜好情報、及び前記ジャンル重み付け情報に基づいて記録番組を選択する記録番組選択ステップを実行し、
前記追いかけ再生制御部が、
ユーザがチャンネルを前記記録番組を放送するチャンネルに合わせた場合に、前記キャッシュデータ記憶部に記憶された前記記録番組を番組冒頭から追いかけ再生する追いかけ再生ステップを実行する、情報処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009150911A JP2011010006A (ja) | 2009-06-25 | 2009-06-25 | 情報処理装置及び情報処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009150911A JP2011010006A (ja) | 2009-06-25 | 2009-06-25 | 情報処理装置及び情報処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011010006A true JP2011010006A (ja) | 2011-01-13 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009150911A Withdrawn JP2011010006A (ja) | 2009-06-25 | 2009-06-25 | 情報処理装置及び情報処理方法 |
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JP (1) | JP2011010006A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022507910A (ja) * | 2018-11-23 | 2022-01-18 | ソニーグループ株式会社 | タイムシフト再生 |
-
2009
- 2009-06-25 JP JP2009150911A patent/JP2011010006A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022507910A (ja) * | 2018-11-23 | 2022-01-18 | ソニーグループ株式会社 | タイムシフト再生 |
JP7288588B2 (ja) | 2018-11-23 | 2023-06-08 | ソニーグループ株式会社 | タイムシフト再生 |
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