JP2011008892A - 情報記録媒体 - Google Patents

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秀治 竹島
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Abstract

【課題】インクジェットプリンタ等により、印刷可能であり、かつ該印刷可能面の光沢性に優れた情報記録媒体を提供する。
【解決手段】基板101上に、光情報記録層102、反射層103、及び多孔質層からなるプリンタブルレーベル面層106をこの順に有する情報記録媒体であって、該反射層103と該プリンタブルレーベル面層106との間に少なくとも1層以上の中間層105を有し、該プリンタブルレーベル面層106について、測定角20度で測定した光沢度が100以上とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも基板上に光情報記録層、反射層、中間層、プリンタブルレーベル面層がこの順に積層された情報記録媒体に関する。詳しくは各種筆記用具による筆記や各種プリンターでの印刷が可能な、高い光沢性を有するプリンタブルレーベル面層を有する情報記録媒体に関する。
現在、市場にて広く受け入れられている、光学的に情報を記録、読み込みが可能な光情報記録層を有する情報記録媒体としては、CD−ROMやDVD−ROM、また1回限りの情報記録が可能な追記型のCD−R、DVD−R、DVD+R、BD−R等、さらに何回でも情報記録の書き換えが可能な書き換え可能型のCD−RW、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM、BD−RE等が挙げられる。
近年、情報記録媒体の使用が一般ユーザーに広がるのに伴い、ディスク(情報記録媒体)のレーベル面のデザイン性を高め視覚的に訴えることにより購買を促進する、またはレーベル面の芸術性を高め付加価値をつける、さらにはレーベル面をユーザー自身が所望のパターンで自在にデザインする等といった要望が増加している。
ここで、光情報記録層に情報を記録した後、分類や保管等を容易にするため、もしくはデータ内容を容易に確認できるようにするため、一般的に情報記録媒体の表面には、ユーザーによる筆記が可能なレーベル層が設けられている。
また特に近年、プリンタブルメディアディスクとして、ユーザーがインクジェットプリンタ等により印刷可能なプリンタブルレーベル面層を有する商品が市場に多く普及している。これらのプリンタブルレーベル面層は、一般的に、無機微粒子及び樹脂を含有するインク吸収受容層からなり、無色の半透明層とされている。また上記プリンタブルレーベル面層は、通常、白色の下地層上に設けられており、白色の外観を有するものが一般的である。しかしながら近年、より付加価値の高い、重厚な色彩やカラフルなレーベル面が要望されている。
ここで、例えばオーディオCDやDVDムービー等に一般的に用いられているオフセット印刷等を利用し、反射層を覆う透明な保護層の一部に文字や模様を印刷し、文字や模様のない領域は反射層の光沢を見せるレーベルデザインが考案されている。しかしながら、このような光沢を有するデザインを施す場合には、上述の保護層等の上にオフセット印刷を行う、もしくはサーマルプリンターを用いて印刷することが求められる。
ここで、オフセット印刷の場合は文字、模様を刻んだ版をおこす必要があり、少量のディスクのレーベル面の印刷には一般的に適していない場合が多い。また、サーマルプリンターはプリンター本体が高価である上、インクリボンのランニングコストも比較的高いため、業務用で一部、使用されているにとどまっている。
さらに近年、オーディオCDやDVDムービーのCD−RディスクやDVD−Rディスクを用いたデュプリケーションの要求が高まり、サーマルプリンターに比べて安価なインクジェットプリンターを用いて、反射層の光沢感を活かしたデザインのディスクを、少量でも安価に作製したいとの要望が増している。
特開2002−63742号公報
光ディスク型の情報記録媒体では、反射層が金属のスパッタ層や蒸着層として設けられているため、不透明なプリンタブルレーベル面層がないディスク(透明基板や透明保護層のみ)においては銀色の金属性光沢を有している。
しかし、情報記録されたデータの内容や各種デザイン等をインクジェットプリンター等により見栄え良く印刷するためには、通常反射層上に白色や白色半透明の隠蔽層を設け、この上に半透明のプリンタブルレーベル面層を積層することが求められていた。このため反射層の金属性光沢がこの下地層及びプリンタブルレーベル面層で遮蔽され、金属性光沢のキラキラ感のある、見栄えの良い商品が得られないという課題があった。
また例えば特開2002−63742号公報等に記載されているように、下地層に着色した層を設けることによって様々な色調に見えるプリンタブルレーベル面層も提案されている。しかしながら、プリンタブルレーベル面層を2層にすることにコスト的な課題があることや、前記と同様に下地層によって反射層からの光が遮蔽されるため、ゴールド色、シルバー色、ブロンズ色、といった金属性光沢のあるキラキラ感が得られない等の課題があった。
さらにプリンタブルレーベル面層は生産性の面からUV樹脂を主原料とするインクをスクリーン印刷で形成することが一般的であり、プリンタブルレーベル面層表面が滑らかでなくシルク調で層表面での光散乱が大きく白色に近く、低い光沢しか得られないという課題もあった。
本発明者らは、鋭意検討の結果、基板上に、光情報記録層、反射層、中間層、プリンタブルレーベル面層を順に積層した情報記録媒体において、最表面のプリンタブルレーベル面層が、少なくとも半透明の表面光沢が大きい多孔質層からなり、光情報記録層とプリンタブルレーベル面層との間に中間層を有し、プリンタブルレーベル面層の測定角20度で測定した光沢度が100以上になるように調整することにより、表面の光沢性が優れ、キラキラ感のある情報記録媒体が得られることを見出した。
さらに、中間層とレーベル面層とを合わせた可視光透過率を所定値以上とすることにより、反射層からの反射光をより多く視認することが可能となり、より金属性光沢のある、ゴールド色、シルバー色、ブロンズ色、といった重みのある重厚な色相のプリンタブルレーベル面層を得ることができることも見出した。
すなわち、本発明の要旨は、基板上に、光情報記録層、反射層、及び多孔質層からなるプリンタブルレーベル面層をこの順に有する情報記録媒体であって、該反射層と該プリンタブルレーベル面層との間に少なくとも1層以上の中間層を有し、該プリンタブルレーベル面層について、測定角20度で測定した光沢度が100以上であることを特徴とする情報記録媒体に存する。
該情報記録媒体は、該中間層及び該プリンタブルレーベル面層からなる積層体の可視光透過率が40%以上であることが好ましい。
また、該プリンタブルレーベル面層中に水溶性染料を含有することが好ましく、さらには、該水溶性染料としてカチオン性染料を含有することがより好ましい。
また、該プリンタブルレーベル面層中にパール顔料を含有することが好ましい。またさらに、該プリンタブルレーベル面層中に無機微粒子及び水溶性樹脂を含有することが好ましい。
本発明の情報記録媒体によれば、ユーザーがインクジェットプリンターで情報記録媒体表面に自在に印字することを可能にしながらも、これらのプリンターで表現可能な限界以上の美しい光沢面やキラキラ感が得られる。
またさらに、中間層及びプリンタブルレーベル面層の可視光透過率を所定値以上とした場合には、金属性光沢でキラキラしたゴールド色、シルバー色、ブロンズ色、といったカラフルな色彩やメタリック調光沢を媒体表面に形成することが可能な情報記録媒体を提供することができる。
本発明の情報記録媒体の層構成を示したものであり、(a)はCD−R等の層構成、(b)はDVD−R等の層構成を示す概略断面図である。 本発明の実施例及び比較例において測定される、CD及びDVDの中間層の透過率を示した説明図である。
以下に記載する例示物等は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を逸脱しない限り、これらの内容に特定はされない。
本発明の情報記録媒体は、少なくとも基板上に光情報記録層、反射層、プリンタブルレーベル面層をこの順に有し、該反射層とプリンタブルレーベル面層との間に、少なくとも1層以上の中間層を有するものであれば、本発明の効果及び目的を損なわない限り、その種類に制限はない。
本発明は、例えばCD−ROM、CD−R、CD+R、CD+RW、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD+R、DVD+RW、DVD−RW、DVD−RAM、Blu−ray等の各種ディスク状の情報記録媒体等に適用可能である。
本発明の情報記録媒体の層構成の一例を、図1に示す。図1(a)は、CD−RやCD−RW等に代表される、基板101/光情報記録層102/反射層103/中間層(保護層104及び下地層105)/プリンタブルレーベル面層106がこの順に積層された情報記録媒体である。図1(a)の態様では、基板101側から情報の記録及び再生を行なう光108の照射が行なわれる。
また、図1(b)は、例えばDVD−RやDVD−RW等に代表される、基板101/光情報記録層102/反射層103/中間層(接着層107、ダミー基板101b、及び下地層105)/プリンタブルレーベル面層106がこの順に積層された情報記録媒体、すなわち2枚の基板101及び101b間に光情報記録層102及び反射層103を有し、情報の記録又は再生を行なう光108の入射面とは反対側の基板上にプリンタブルレーベル面層106が積層される、貼り合わせ型の情報記録媒体である。
また、図示しないが、例えばBlu−rayディスクに代表される、基板(保護層)/光情報記録層/反射層/中間層(基板)/プリンタブルレーベル面層がこの順に積層され、基板(保護層)側から情報の記録又は再生を行なう構成等にも適用可能である。
以下、各層について詳しく説明する。
<プリンタブルレーベル面層106>
本発明の情報記録媒体におけるプリンタブルレーベル面層106は、インクジェットプリンタ等のプリンタによりプリント可能な層であり、情報記録媒体において情報の記録や再生を行なう光の入射面とは反対側の面の最も外側に設けられる層である。
また、本発明において、プリンタブルレーベル面層106は多孔質層からなる層とされる。ここで、本発明でいう多孔質層とは、無機微粒子と樹脂とが三次元網目構造を構成している層をいうこととする。
プリンタブルレーベル面層106を多孔質層からなるものとすることにより、インクジェット方式により記録を行なう際、毛細管現象によって急速にインクを吸収するものとすることができ、プリンタブルレーベル面層106に、インク滲みのない真円性の良好なドットを形成することができる。
ここで、プリンタブルレーベル面層106は、無機微粒子及び水溶性樹脂を含有していることが好ましい。この場合、水溶性樹脂の水酸基と、例えばシリカ微粒子等の無機微粒子が水素結合を形成して、無機微粒子の二次粒子を鎖単位とする三次元網目構造が形成される。これにより、プリンタブルレーベル面層106中の空隙率が高くなり、インク受容性が良好となると考えられる。
また、水溶性染料や微分散された油溶性染料、有機顔料等の添加色剤を無機微粒子に吸着させることによって無機微粒子表面での白色散乱光を低下(「くもり度」低下)させることができ、金属蒸着層面からの反射光がより多く視認され、キラキラ感のある金属性光沢のあるゴールド色、シルバー色、ブロンズ色、といった重みのある重厚な色相のプリンタブルレーベル面層を得ることができる。したがって、プリンタブルレーベル面層106中にはこれらも含有することがより好ましい
以下、プリンタブルレーベル面層106が無機微粒子及び水溶性樹脂を含有する場合について説明するが、本発明に係るプリンタブルレーベル面層106はこれらに限定されるものではなく、多孔質層からなり、インク受容性を有する層であれば、これらに限定されるものではない。
(水溶性樹脂)
本発明でいう水溶性樹脂とは、構造中に水酸基等の水溶性基を有する樹脂であり、水に対し溶解性を有する樹脂をいうこととする。
水溶性樹脂は、本発明の目的及び効果を損なわない限り特に制限はないが、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いることができる。上記の中でも、ポリビニルアルコールが基板との良好な接着性が得られることから好適である。
プリンタブルレーベル面層106中の、上記水溶性樹脂の含有量としては、プリンタブルレーレベル面層のインク吸収性の観点より、プリンタブルレーベル面層106の全固形分に対して、好ましくは20質量%以上である。また通常50質量%以下であり、好ましくは40質量%以下である。2種以上の水溶性樹脂が用いられる場合には、これらの総量が、上記範囲内とされることが好ましい。
(無機微粒子)
本発明でいう無機微粒子としては、無機系の微粒子であり、粒径が、通常1μm以下、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.3μm以下である。
上記プリンタブルレーベル面層が含有する無機微粒子としては、本発明の目的及び効果を損なわない限り特に制限はなく、例えば湿式シリカ、気相法シリカ、擬ベーマイト、酸化アルミニウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベーマイト等が挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いることができる。上記の中でも湿式シリカ、気相法シリカが好ましい。
上記無機微粒子の含有量は、プリンタブルレーベル面層106の全固形分に対して50質量%以上が好ましく、より好ましくは60質量%以上である。また90質量%以下であることが好ましい。2種以上の無機微粒子が用いられる場合には、これらの総量が、上記範囲内とされることが好ましい。
(カチオン定着剤)
プリンタブルレーベル面層106には、インクジェット方式により印刷した際の発色性や、プリンタブルレーベル面層106の耐水性を向上させること等を目的として、カチオン定着剤を含有することが好ましい。
カチオン定着剤としては、例えば各種カチオン性ポリマーや、各種多価金属類等のカチオン性化合物が使用できる。上記の中でも例えば水溶性アルミニウム化合物や水溶性ジルコニウム化合物等に代表される、水溶性多価金属が好ましい。その中でも、水溶性ジルコニウム化合物が好ましく、プリンタブルレーベル面層106を形成する塗布液に安定に混合でき、優れた滲み耐性を示す酢酸ジルコニウム(ジルコニル)化合物が特に好ましい。
上記カチオン定着剤は1種単独で、または2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いることができる。
前記カチオン定着剤として、水溶性アルミニウム化合物または水溶性ジルコニウム化合物を用いる場合、これらの混合量は、プリンタブルレーベル面層106の無機微粒子の全固形分に対して、カチオン定着剤の全固形分が10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下がより好ましい。また、通常0.5質量%以上であることが好ましい。
2種以上のカチオン定着剤が用いられる場合には、これらの総量が、上記範囲内とされることが好ましい。
(架橋剤)
プリンタブルレーベル面層106中には、例えば上記水溶性樹脂の架橋剤を用いることができる。例えば上記水溶性樹脂として、ポリビニルアルコールを用いる場合の架橋剤としては、例えばホウ素化合物が挙げられる。
ホウ素化合物の具体例としては、ホウ酸、オルトホウ酸塩、メタホウ酸塩、二ホウ酸塩、四ホウ酸塩、五ホウ酸塩等が挙げられる。
上記架橋剤は1種単独で、または2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いることができる。
架橋剤の混合量としては、水溶性樹脂に対して、通常20質量%以下、好ましくは15質量%以下である。2種以上の架橋剤が用いられる場合には、これらの総量が、上記範囲内とされることが好ましい。
(添加色剤)
本発明のプリンタブルレーベル面層106は、添加色剤を含有していてもよい。添加色剤としては、水溶性染料(水溶性の色剤)または水不溶性の色剤等があげられる。
水溶性染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、カチオン性染料、水溶性蛍光染料等を用いることができる。
水溶性染料の溶解性はプリンタブルレーベル面層106を形成するための塗布液調製時に重要であり、溶解度が低いと溶解不充分による斑が発生し、プリンタブルレーベル面層106の透明性を低下させる要因となる可能性がある。従って上記の中でも染料の溶解性が良好で且つ色相が鮮明なカチオン性染料が好適である。カチオン性染料としては、例えばトリフェニルメタン系、オキサジン系、チアジン系、キサンテン系、メチン系、アゾ系等の染料が挙げられ、何れの染料も使用できるが、特にメチン系、アゾ系の染料が耐光性の面で優れ好適である。また溶解度が20℃で10g/L以上、好ましくは20g/L以上であるものが特に好ましい。
また、カチオン性染料はカチオン性であるため、カチオン性添加剤を含有するプリンタブルレーベル面層106を形成するための塗布液に混合しても同じイオン性であるためイオン結合することなくゲル化等の問題を起こしにくいという面でも好適である。
水不溶性の色剤としては、例えば有色油溶性染料、油溶性蛍光染料、有機顔料、無機顔料、蛍光顔料等が挙げられる。これらはいずれも水に対して不溶性であることからプリンタブルレーベル面層106の透明性を考慮すると、粒子径はできる限り小さい方が好ましく、平均粒子径で0.5μm以下が好ましく、0.2μm以下の粒子径が特に好ましい。平均粒子径の測定方法は、例えばレーザ回折・散乱法により求める方法が挙げられ、具体的な装置としては日機装社のMICROTRAC UPA等がある。
上記添加色剤は、1種単独で、または2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いることができる。
添加色剤の混合量はプリンタブルレーベル面層106中の無機微粒子表面の白色散乱光を吸収する程度であることが好ましく、無機微粒子に対し、添加色剤によっても異なるが印字品位を低下させない範囲が好ましい。具体的には、プリンタブルレーベル面層106の全固形分に対して、0.1質量%以上が好ましい。また3.0質量%以下が好ましく、2.0質量%以下であることがより好ましい。2種以上の添加色剤が用いられる場合には、これらの総量が、上記範囲内とされることが好ましい。
(パール顔料)
また、プリンタブルレーベル面層106中には、パール顔料を混合することが好ましい。パール顔料を混合することでパール顔料が持つメタリック調の梨地状金属性光沢でキラキラとした金属性光沢を得ることができる。このパール顔料の混合量は印字品位を低下させない範囲であることが好ましく、具体的にはプリンタブルレーベル面層106の全固形分に対して、0.2質量%以上が好ましく、また5.0質量%以下が好ましい。多量に混合すると色調がマット調になり、キラキラ感が低下してしまう傾向がある。
パール顔料はマイカ(雲母)に金属酸化物を被覆することで、人工的にパール(真珠)調の光沢を得ることのできる鱗辺状の無機顔料である。この粒子の大きさは厚さが通常約1μm〜5μmで、幅が通常20μm〜200μmの鱗辺状の大きな粒子であって、光学特性である規則的多重反射を利用することにより、パール調やメタリック調の色相を発現させる無機顔料である。
<プリンタブルレーベル面層106の形成方法>
本発明のプリンタブルレーベル面層106の形成方法は、特に限定されず、例えば公知の塗布方法により行なうことができる。塗布方法としては例えば、スライドリップ方式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコーティング方式、ロッドバーコーティング方式、スクリーン印刷方式、スプレーコート方式、スピンコート方式、ディップコート方式等を適宜使用することができるが、中でもスピンコート方式により形成することが平滑性の高いプリンタブルレーベル面層106を形成可能である面から好ましい。
プリンタブルレーベル面層106の形成に用いられる塗布液の調製は、本発明の目的及び効果を損なわない限り特に制限はないが、通常は、上述の水溶性樹脂や、無機微粒子、カチオン定着剤や添加色剤、パール顔料等を、水に分散または溶解させること等により行なうことができる。
本発明におけるプリンタブルレーベル面層106の形成に用いられる塗布液の塗布時の乾燥水分量は120g/m以下であることが好ましい。このような範囲の乾燥水分量に調整することにより、情報記録時及び再生時のエラーがない情報記録媒体が得られる。なお、本発明における乾燥水分量とは、塗布し乾燥するプリンタブルレーベル面層中の単位面積当たりの水分量のことである。
本発明におけるプリンタブルレーベル面層の乾燥塗布量は通常12g/m以上であり、より好ましくは14g/mである。また通常28g/m以下であり、好ましくは25g/m以下であり、更に好ましくは23g/m以下である。乾燥塗布量が12g/m未満であると乾燥性が低下する傾向があり、28g/mを越えると、プリンタブルレーベル面層の重さによって情報記録及び再生時のエラーが発生し易くなる傾向がある。
塗布法により形成されたプリンタブルレーベル面層106の乾燥温度は、好ましくは20℃以上であり、より好ましくは25℃以上である。また好ましくは60℃以下である。20℃未満であると乾燥時間が長くなり生産効率が低下する傾向があり、60℃を越えると耐熱性の低い光情報記録層の品質が低下する可能性があり、情報記録時及び再生時のエラーが多発する可能性がある。
(プリンタブルレーベル面層の物性)
上記プリンタブルレーベル面層106の可視光透過率は、60%以上であることが好ましく、70%以上、より好ましくは80%以上であることがより好ましい。これにより、プリンタブルレーベル面層106と中間層との積層体の可視光透過率を、後述する範囲とすることができる。ここでいう可視光透過率とは、JIS R3106−1998で規定される可視光線(波長380nm〜780nm)の加重平均透過率である。
上記プリンタブルレーベル面層106のヘイズ値(log)は、250以上であることが好ましく、より好ましくは350以上である。このような範囲とすることにより、光沢性の高いプリンタブルレーベル面層とすることができる。上記ヘイズ値(log)はASTM(米国材料試験協会= American Society For Testing and Materials )E430に従い独BYK−ガードナー社製 Micro-haze plus を用いて測定した値である。
上記プリンタブルレーベル面層106の膜厚は、10μm以上であることが好ましく、より好ましくは15μm以上、さらに好ましくは20μm以上である。また100μm以下が好ましく、より好ましくは50μm以下である。
プリンタブルレーベル面層106の膜厚を、下限値以上とすることにより、プリンタブルレーベル面層106の光沢性が優れたものとすることができる。
また、上記プリンタブルレーベル面層106の表面粗さRa(中心線平均粗さ)は通常0.5μm以下、好ましくは0.2μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。これにより、プリンタブルレーベル面層106の光沢性が優れたものとすることができる。なお、上記表面粗さ測定は、JIS B 0601-2001に従って測定される値である。
<中間層>
本発明の情報記録媒体においては、反射層103とプリンタブルレーベル面層106との間に、中間層が少なくとも一層以上形成される。中間層は、情報記録媒体の種類に応じて、適宜その種類が選択される。例えば上述した図1(a)に示す態様では、保護層104及び下地層105とされる。また、例えば図1(b)に示す態様では、接着層107、ダミー基板101b及び下地層105とされる。ただし、中間層はこれらの層に限定されるものではなく、任意の層とすることができる。
本発明において中間層は、情報記録媒体の表面に金属性光沢性を付与するため、反射層103からの鏡面反射光を損失させず、できる限り多く該鏡面反射光を透過させる層であることが好ましく、プリンタブルレーベル面層106側でより多くの反射光を得る上でこの中間層の透過率が特に重要である。
中間層は可視光透過率が70%以上であることが好ましく、さらに好ましくは80%以上である。ここで、可視光透過率は、JIS R3106−1998で規定される可視光線(波長380nm〜780nm)の加重平均透過率である。なお、中間層が複数層からなる場合には、これらを積層した状態で可視光透過率を測定した際、上記範囲内とされることが好ましい。中間層の可視光透過率を上記範囲内とする方法としては、中間層を構成する各層の可視光透過率を高いものとする方法等が挙げられる。
(下地層105)
本発明の情報記録媒体には、中間層として、下地層105を形成することができる。下地層105とは、プリンタブルレーベル面層106に隣接して形成される層であり、プリンタブルレーベル面層の接着性の向上の目的で設けられる層である。
下地層105の形成方法は、本発明の目的及び効果を損なわない限り、公知のどのような方法を用いてもよいが、生産性の観点から、公知の放射線硬化樹脂をスクリーン印刷により形成することが好ましい。放射線硬化樹脂とは、紫外線、電子ビーム、X線、γ線、赤外線等の電磁波によって硬化する樹脂であり、硬化に用いられる放射線は上記の中でも、紫外線または電子ビームが好ましい。
上記放射線硬化樹脂は1種単独で、または2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いることができる。
下地層105を、放射線硬化樹脂を用いてスクリーン印刷により形成する場合、情報記録媒体の平滑性の観点より、印刷後の樹脂のレベリングの為の時間を適宜調整することが好ましい。
下地層105の膜厚としては、0.1μm以上が好ましく、より好ましくは1μm以上、さらに好ましくは3μm以上である。また100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、20μm以下が特に好ましい。
なお、下地層105の形成は任意であり、後述する保護層104や、約0.6mmのダミー基板101b等が形成される場合には、形成しなくてもよい。
(保護層104)
保護層104は、通常、反射層103を保護する目的で用いられる層であり、水分の侵入や傷の発生を防止する目的で用いられる。
保護層104の形成方法については、特に制限はなく、例えば反射層103上に、後述する材料を用いてキャスト法、スピンコート法、スクリーン印刷法等により形成することができる。上記の中でも特にスピンコート法を適用することで、光情報記録層102にダメージ(色素の溶解、色素と保護層材料との化学反応等)を与えることなく保護層104を形成することができる。なお、保護層104に放射線硬化樹脂(紫外線硬化樹脂)を使用する場合は、保護層104を形成した後、紫外線照射ランプ(例えばメタルハライドランプ等)により紫外線を照射して、紫外線硬化樹脂を硬化させる。また、形成する保護層104の厚みムラを無くすため、樹脂を硬化させる前に一定時間放置する等の処理を適宜行ってもよい。
保護層104を構成する材料としては、例えば放射線硬化樹脂、可視光硬化樹脂、熱硬化性樹脂、二酸化ケイ素等が好ましく、中でも放射線硬化樹脂が好ましい。これらは1種単独で、または2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いることができる。上記放射線硬化樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業社製の「SD−640」等の各種紫外線硬化樹脂を使用することができる。
保護層104の厚さは、1μm以上が好ましく、より好ましくは50μm以上である。また200μm以下が好ましく、150μm以下がより好ましい。
(接着層107)
接着層107は、反射層103とダミー基板101b等とを接着するため等に用いられる層である。接着層107の材料としては、例えば紫外線硬化性樹脂、熱硬化樹脂等が用いられる。紫外線硬化性樹脂としては、例えばラジカル系接着剤、遅延硬化型接着剤等が挙げられる。上記の中でもラジカル系接着剤が好ましい。なお、上記材料は1種単独で、または二種以上を任意の比率及び組み合わせで用いることができる。
接着層107の形成方法としては、接着層の種類等に応じて適宜選択される。例えば接着層107の材料として、紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、上記紫外線硬化性樹脂を直接、または必要に応じて溶剤等と混合した状態で、反射層103上に塗布して塗布膜を形成する。該塗布膜上にダミー基板101b等を載せ、この状態で必要に応じてスピンコート法等により塗布膜の膜厚を均一化させ、紫外線を照射することにより、塗布膜中の紫外線硬化性樹脂を硬化させて形成する方法等とすることができる。
接着層107の膜厚は通常10μm以上であり、好ましくは30μm以上である。また通常100μm以下であり、好ましくは70μm以下である。
(ダミー基板101b)
中間層として用いられるダミー基板101bとしては、後述する基板101と同様のものを用いることができる。ダミー基板101bの膜厚としては、通常0.05mm以上であり、好ましくは0.3mm以上であり、より好ましくは0.5mm以上である。また通常2mm以下であり、好ましくは1.2mm以下、より好ましくは0.6mm以下である。
<反射層103>
反射層103は、光情報記録層102上に設けられ、通常基板101側から照射されるレーザー光を基板側へ反射させるために設けられる。
反射層103は、通常、光情報記録層102を形成後、該光情報記録層上に光反射性物質を例えば蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティング等により積層して形成する。この反射層103の形成に際しては、通常マスクが使用され、これによって反射層103の形成領域を調節することができる。
本発明においてはこの反射層103はプリンタブルレーベル面層106側から入射された可視光を鏡面反射するものであることが好ましく、プリンタブルレーベル面層106側で該鏡面反射光が視認されることにより、情報記録媒体のプリンタブルレーベル面層側の表面が金属性光沢を有するものとすることができる。
該反射層103の材料としては、レーザー光に対する反射率が十分高い光反射性物質が用いられる。当該反射率は、70%以上であることが好ましい。反射率が高い光反射性物質としては、例えばMg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi等の金属および半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。これらの光反射性物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組合せで、または合金として用いてもよい。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Alおよびステンレス鋼である。コストと反射率の観点より、特に好ましくは、Au、Ag、Alあるいはこれらの合金であり、さらに好ましくは、Au、Agあるいはこれらの合金である。
反射層103の層厚は、通常10nm以上であり、50nm以上であることが好ましい。また通常300nm以下であり、200nm以下とすることが好ましい。
<光情報記録層102>
光情報記録層102は、基板101上に設けられ、レーザー光の照射によりデジタル情報が記録可能な材料により形成される。通常は、CD−RやDVD−R等に代表されるように有機色素からなる光情報記録層、またはCD−RWやDVD−RW等に代表されるように無機物質からなる光情報記録層として形成される。
有機色素からなる光情報記録層102は、真空蒸着法、スパッタリング法等の乾式薄膜形成法や、キャスト法、スピンコート法、浸漬法等の湿式薄膜形成法を用いて設けられる。中でも量産性、コスト等の観点からスピンコート法が特に好ましい。具体的な方法としては、記録物質である有機色素を、結合剤等と共に適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いでこの塗布液をスピンコート法により基板のプリグルーブが形成された面に塗布して塗膜を形成した後、乾燥すること等により形成される。スピンコート法を適用する際の温度は、生産性と色素の耐熱性の観点から25℃以上が好ましく、より好ましくは30℃以上である。また60℃以下が好ましく、より好ましくは50℃以下である。
該有機色素としては、例えばシアニン色素、オキソノール色素、金属錯体系色素、アゾ色素、フタロシアニン色素等が挙げられ、中でも、耐光性や耐久性に優れることからフタロシアニン色素が好ましい。また、特開平4−74690号公報、同8−127174号公報、同11−53758号公報、同11−334204号公報、同11−334205号公報、同11−334206号公報、同11−334207号公報、特開2000−43423号公報、同2000−108513号公報、および同2000−158818号公報等に記載されている色素も好適に用いられる。これらは1種単独で、または2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いることができる。
有機色素からなる光情報記録層塗布液の溶剤としては、例えば酢酸ブチル、乳酸エチル、2−メトキシエチルアセテート、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、メチルシクロヘキサン、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールジアセトンアルコール等のアルコール;2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール;エチレングリコールモノメチルエーテル;エチレングリコールモノエチルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げることができる。上記溶剤は使用する記録物質の溶解性を考慮して単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。塗布液中にはさらにバインダー、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤等各種の添加剤を目的に応じて混合してもよい。
該バインダーの例としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴム、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等を挙げることができる。これらは1種単独で、または2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いることができる。
光情報記録層102の材料としてバインダーを併用する場合に、バインダーの使用量は、一般に有機色素の全固形分100質量部に対して通常0.01質量部以上、好ましくは0.1質量部以上である。また、通常50質量部以下、好ましくは5質量部以下である。また、調製される塗布液中の全固形分に対する有機色素の濃度は、通常0.01質量%以上であり、好ましくは0.1質量%以上である。また通常10質量%以下であり、好ましくは5質量%以下である。
光情報記録層102には、該光情報記録層102の耐光性を向上させるために、例えば一重項酸素クエンチャーに代表される種々の褪色防止剤を含有させることができる。褪色防止剤としては、一般的に一重項酸素クエンチャーが用いられる。一重項酸素クエンチャー等の褪色防止剤の使用量は、有機色素の全固形分の質量に対して、通常0.1質量%以上であり、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは3質量%以上である。また通常50質量%以下であり、好ましくは45質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。
一方で、無機物質からなる光情報記録層102は、例えば蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等を用いて形成される。中でも量産性、コスト等の観点よりスパッタリング法が特に好ましい。
該無機物質としては、例えば結晶状態と非晶状態の少なくとも2つの状態をとり得る少なくともAg、Al、Te、Sbからなる相変化型の光記録材料が好ましい。なお、該光情報記録層102上には、必要に応じて、公知の誘電体層が形成される。
本発明における光情報記録層102は単層からなるものであってもよく、また2層以上が積層されたものであってもよい。その膜厚は光情報記録層102の種類によって異なるが通常20nm以上であり、好ましくは30nm以上、より好ましくは50nm以上である。また通常500nm以下、好ましくは300nm以下、より好ましくは100nm以下である。
<基板101>
基板101としては、記録光及び再生光の波長に対して透明な、従来の光記録媒体の基板材料として用いられている各種の材料を任意に選択して使用することができる。具体例としては、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィン、ポリエステル、アルミニウム等の金属等を挙げることができ、所望によりこれらを併用してもよい。上記材料の中では、耐薬品性、寸法安定性、光透過性および低価格等の点から、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネートが好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。
また、基板101の厚さは、0.5mm以上が好ましく、より好ましくは0.6mm以上である。また、1.2mm以下とすることが好ましく、より好ましくは1.1mm以下である。なお、情報記録媒体がBlu−rayディスクである場合、基板101の厚さは90μm以上が好ましく、95μm以上がより好ましい。また110μm以下が好ましく、より好ましくは105μm以下である。
また、基板101には、通常トラッキング用の案内溝またはアドレス信号等の情報を表わす凹凸(プリグルーブ)が形成される。プリグループのピッチ、深さ(溝深さ)、及び半値幅は情報記録媒体の種類により任意に設定できる。
<その他>
本発明の情報記録媒体は、基板101に形成されるプリグルーブのトラックピッチや、光情報記録層102を構成する材料等を適宜設定することで、従来のDVD等よりトラックピッチが狭く、使用されるレーザー光より小さい波長のレーザー光で情報の記録再生を行うことが可能な情報媒体にも適用することができる。
<情報記録媒体の物性>
本発明の情報記録媒体は、プリンタブルレーベル面層について、測定角が20°で測定した光沢度が通常100以上であり、好ましくは150以上であり、より好ましくは200以上である。また通常1000以下、好ましくは600以下である。光沢度の測定は、上述の基板、光情報記録層、反射層、中間層、及びプリンタブルレーベル面層を、この順に積層した状態で行われ、プリンタブルレーベル面層に光沢計をのせ測定することができる。
また、本発明の情報記録媒体においては、中間層とプリンタブルレーベル面層との積層体の可視光透過率が、40%以上であることが好ましく、より好ましくは50%以上であり、さらに好ましくは60%以上である。また通常95%以下である。ここで、可視光透過率は、JIS R3106−1998で規定される可視光線(波長380nm〜780nm)の加重平均透過率である。なお、中間層が複数層からなる場合には、これら全てを積層した状態で可視光透過率を測定した際、上記範囲内とされることが好ましい。なお、上記中間層及びプリンタブルレーベル面層の積層体は、上述の中間層及びプリンタブルレーベル面層のみを、それぞれ上述した方法に基づいて作製して得てもよく、また上述の情報記録媒体を製造した後に、この情報記録媒体から中間層及びプリンタブルレーベル面層を剥離して得てもよい。
本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。また、特に断りを記載しない限り、部及び%とは、質量部及び質量%を指すこととする。
(1)情報記録媒体の作製(CD−Rのベアディスクの作製)
射出成形により、幅0.45μm、深さ155nmのグルーブを有し、厚さ1.2mmのポリカーボネート樹脂製基板を成形した。この基板上に、含金属アゾ系色素のフッ素アルコール溶液をスピンコートにより塗布し、90℃で15分間乾燥して、厚さ70nmの光情報記録層を形成した。次に、この光情報記録層上に、銀(Ag)をスパッタリングして、厚さ70nmの反射層を形成した。さらにこの反射層の上に、アクリレート系モノマーを主体にした紫外線硬化性樹脂(大日本インキ株式会社製「SD―394」)をスピンコートで塗布した後、紫外線(UV)光を照射して硬化させ、厚さ7μmの保護層を形成した。次いで紫外線硬化性樹脂(十条株式会社製「OPTL」)をスクリーン印刷にて硬化後の膜厚が10μmとなるように塗布し、紫外線を照射して硬化させ下地層とした。これらにより、記録再生機能層を有するCD−Rのベアディスクを作製した。
この実験で形成されたCDの中間層の可視光透過率を測定するため、厚さ0.6mmのポリカーボネート性透明基板に、アクリレート系モノマーを主体にした紫外線硬化性樹脂(大日本インキ株式会社製「SD―394」)をスピンコートで塗布した後、紫外線(UV)光を照射して硬化させ、厚さ7μmの保護層を形成し、次いで紫外線硬化性樹脂(十条株式会社製「OPTL」)をスクリーン印刷にて硬化後の膜厚が10μmとなるように塗布し、紫外線を照射して硬化させ(下地層を形成)、中間層サンプルを作製し、厚さ0.6mmのポリカーボネート性透明基板分を差し引いて可視光透過率をJIS R3106−1998に従って測定した結果、97%であり良好な可視光透過率であった。この結果を図2(a)に示す。
(2)情報記録媒体の作製(DVDのベアディスクの作製)
射出成形により、幅0.32μm、深さ150nmのグルーブを有し、厚さ0.6mmのポリカーボネート樹脂製基板を成形した。この基板上に、含金属アゾ系色素のフッ素アルコール溶液をスピンコートにより塗布し、70℃で30分間乾燥して、厚さ80nmの光情報記録層を形成した。次に、この光情報記録層上に、銀(Ag)をスパッタリングして、厚さ120nmの反射層を形成した。
さらにこの反射層の上に、紫外線硬化樹脂(日本化薬製ラジカル系紫外線硬化樹脂DVD750:弾性率3100MPa(25℃)、ガラス転移温度Tg=98℃)を塗布し、厚さ0.6mmのポリカーボネート樹脂製基板(ダミー基板)を上に載せながら、前記紫外線硬化樹脂層の膜厚がおよそ50μmになるようにスピンコート回転数を調節して塗布した。続いて、ダミー基板側から紫外線を照射して上記紫外線硬化樹脂を硬化させ、その層を接着層とすることにより、樹脂基板およびダミー基板で狭持されたディスクを作製し、次いで前記ダミー基板上に、紫外線硬化性樹脂(十条株式会社製「OPTL」)をスクリーン印刷にて硬化後の膜厚が10μmとなるように塗布し、紫外線を照射して硬化させ(下地層の形成)、DVD−Rのベアディスクを作製した。
この実験で形成されたDVDの中間層の可視光透過率を測定するため、ディスクのダミー基板側から剥がし中間層サンプルを作製し、厚さ0.6mmのダミー基板分も含め可視光透過率をJIS R3106−1998に従って測定した結果、83%であり良好な可視光透過率であった。この結果を図2(b)に示す。
<プリンタブルレーベル面層用塗布液>
水にジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー(分子量9,000)4部と湿式法シリカ(吸油量200ml/100g、平均一次粒子径16nm、平均凝集粒子径9μm)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を調製した。次に得られた予備分散液をビーズミルで処理して、固形分濃度30%のシリカ分散液1を作製した。
水にジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー(分子量9,000)4部と気相法シリカ(平均一次粒子径12nm、比表面積200m/g)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作製した後、高圧ホモジナイザーで処理して、固形分濃度25%のシリカ分散液2を作製した。その後、下記組成により、固形分濃度が16%になるように調整しプリンタブルレーベル面層用塗布液を作製した。
<プリンタブルレーベル面層用塗布液組成>
・シリカ分散液1 55部
・シリカ分散液2 45部
・ポリビニルアルコール
(ケン化度88%、平均重合度3500) 25部
・ホウ酸 3.5部 (硬化剤)
・酢酸ジルコニウム(第一希元素化学社製) 3部 (滲み防止剤)
<実施例1>黄色金属性光沢
Diacryl Yellow AU−N 0.01部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.99部
上記組成比に従ってカチオン性染料をプリンタブルレーベル面層用塗布液に添加溶解しインクを調製した。溶解性も良好であった。次にスピンコーター(ミサカ社製1H−DT)にて1200rpm、3秒の条件でDVD−Rベアディスク上塗布し、ドライヤーにて乾燥し、約20μのプリンタブルレーベル面層を得た。
プリンタブルレーベル面層について、測定角20度で測定した光沢度(光沢度20°)、ヘイズ値、及び光沢度主観判定を下記条件にて評価を行ったところ、極めて良好な黄色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を下記表−1に示す。
<実施例2>赤色金属性光沢
Diacryl Red AU−N 0.01部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.99部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ極めて良好な赤色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例3>青色金属性光沢
Diacryl Blue AU−N 0.01部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.99部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ極めて良好な青色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例4>黄金色金属性光沢
Diacryl Yellow AU−N 0.009部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
Diacryl Red AU−N 0.0009部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.99部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ極めて良好な黄金色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例5−1>黄金色金属性光沢
Diacryl Yellow AU−N 0.016部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
Diacryl Red AU−N 0.0016部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.98部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ極めて良好な黄金色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例5−2>黄金色金属性光沢
Diacryl Yellow AU−N 0.02部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
Diacryl Red AU−N 0.002部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.98部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ良好な黄金色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例5−3>黄金色金属性光沢
Diacryl Yellow AU−N 0.025部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
Diacryl Red AU−N 0.0025部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.98部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ良好な黄金色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例6>銀色金属性光沢
Diacryl Yellow AU−N 0.0013部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
Diacryl Red AU−N 0.0013部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
Diacryl Red AU−N 0.0073部
(ダイスター社製 カチオン性染料)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.98部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ極めて良好な銀色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例7>黄色金属性光沢
Acid Yellow 10(C.I.No.) 0.005部
(Aldrich 社製試薬)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.995部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ極めて良好な黄色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例8>赤色金属性光沢
Acid Red 97(C.I.No.) 0.005部
(Aldrich 社製試薬)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.995部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ極めて良好な赤色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例9>青色金属性光沢
Acid Blue 25(C.I.No.) 0.005部
(Aldrich 社製試薬)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.995部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ極めて良好な青色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例10>黄金色金属性光沢
Acid Yellow 1(C.I.No.) 0.0035部
(Aldrich 社製試薬)
Acid Red 97(C.I.No.) 0.0015部
(Aldrich 社製試薬)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.995部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ極めて良好な黄金色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例11>銀色金属性光沢
Acid Yellow 1(C.I.No.) 0.00065部
(Aldrich 社製試薬)
Acid Red 97(C.I.No.) 0.00065部
(Aldrich 社製試薬)
Acid Blue 25(C.I.No.) 0.00365部
(Aldrich 社製試薬)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.995部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ極めて良好な銀色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例12>黄色金属性光沢
Cromophtal Yellow 3RT 0.025部
(チバスペシャリティーケミカルズ社製)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.975部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ良好な黄色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例13>赤色金属性光沢
Cromophtal Red BT 0.0125部
(チバスペシャリティーケミカルズ社製)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.9875部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ良好な赤色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例14>青色金属性光沢
Lionol Blue ES 0.0125部 (東洋インキ社製)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.9875部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ良好な青色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例15>白色金属性光沢
CR−58(表面処理酸化チタン) 0.025部 (石原産業社製)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.975部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところやや良好な白色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<比較例1>白色金属性光沢
CR−58(表面処理酸化チタン) 0.05部 (石原産業社製)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.95部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ全く白色金属性光沢が得られなかった。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例16>白色金属性光沢 (色剤無添加)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 10.0部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ良好な銀色金属性光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例17>銀色メタリック調光沢
Iriodin 111 Rutile perle stain
0.025部 (MERCK社製)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.975部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ良好な銀色のメタリック調光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<実施例18>黄金色メタリック調光沢
Iriodin 323 Royal gold stain 0.05部
(MERCK社製)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.95部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところ良好な黄金色のメタリック調光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<比較例2>黄金色メタリック調光沢
Iriodin 323 Royal gold stain 0.42部
(MERCK社製)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.58部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところメタリック調光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<比較例3>黄金色メタリック調光沢
Iriodin 323 Royal gold stain 0.5部
(MERCK社製)
プリンタブルレーベル面層用塗布液 9.5部
上記組成比に従って塗布インクを調製し溶解性も良好であった。実施例1と同様にして塗布し、評価を行ったところメタリック調光沢が得られた。またディスクのダミー基板側から剥がし、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率を測定した。結果を表−1に示す。
<プリンタブルレーベル面層の光沢度(20°)及びヘイズ値の測定方法>
プリンタブルレーベル面層の測定角20度で測定した光沢度(20°)及びヘイズ値を下記記載条件に従って測定した。
光沢度(グロス)とは、DIN(ドイツ工業規格)67 530に従い、独BYK−ガードナー社製Micro-TRI-glossを用いて測定した光沢値を、色ガラス標準板での反射指数1.567が100GUになる様に換算した値を言い、測定角は20度とした。
また、ヘイズ値(log)はASTM(米国材料試験協会= American Society For Testing and Materials )E430に従い独BYK−ガードナー社製 Micro-haze plus を用いて測定した。
<中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率の測定方法>
日立分光光度計U−3500にて可視光透過率を JIS R3106−1998 に従って求めた。
<光沢度 主観判定>
下記判定基準にて目視にて光沢評価を行った。
金属性光沢(キラキラ感) 判定基準
○ : 金属性光沢良好
△ : 金属性光沢やや良好
× : 金属性光沢全くなし
Figure 2011008892
実施例の情報記録媒体に用いた色剤の水溶性染料であるカチオン性染料及び酸性染料は良好な溶解性を示した。また有機顔料、無機顔料、パール顔料はいずれも分散剤を用いずに分散可能であり、分散性も良好であった。
表−1に示すように、中間層及びプリンタブルレーベル面層を合わせた可視光透過率が40%以上の場合、プリンタブルレーベル面に金属性光沢感が得られた。さらに、可視光透過率を65%より大きくすることにより、良好な金属性光沢感が得られた。
また、プリンタブルレーベル面層の測定角20度で測定した光沢度(光沢度20°)を100以上とすることによりプリンタブルレーベル面に金属性光沢感が得られた。さらに、プリンタブルレーベル面層の測定角20度で測定した光沢度(光沢度20°)を200以上とすることにより、さらに良好な金属性光沢感が得られた。
特にカチオン性染料の場合、他の添加色剤に比べ良好な金属性光沢を示し、可視光透過率を55%以上で良好な金属性光沢感が得られた。プリンタブルレーベル面層の測定角20度で測定した光沢度(光沢度20°)を200以上で良好な金属性光沢感が得られた。
プリンタブルレーベル面層にカチオン性染料、酸性染料、または有機顔料を混合することにより、色剤無添加の実施例16に比べ、透明感を表すヘイズ値が低下し透明感のある光沢が得られた。しかし、色剤添加量が多すぎると、実施例5−3のようにヘイズ値は増加し金属性光沢は損なわれていく。微量添加によりヘイズ値が低下するカチオン性染料、酸性染料、有機顔料のような添加色剤の場合は、色剤添加料は0.3%以下が好ましく、さらに好ましくは0.1%以下とすることにより良好な金属性光沢が得られる。特にカチオン性染料の場合は、0.2%でも良好な金属性光沢が得られたため、色剤添加料は0.2%以下で調整することにより色調の調整範囲が広くでき好ましい。
一方、色剤として溶解せず分散して不透明感のあるパール顔料を用いた場合は、透明感のある金属性光沢は低下するもののメタリック調光沢が得られた。
また、無機顔料でも添加量を0.25%以下に抑えることで白色金属性光沢が得られた。さらに、パール顔料の場合でも、添加量を0.5%以下とすることで金属性光沢のキラキラ感も併せて得られた。
本発明は、付加価値の高い、重厚な色彩やカラフルなプリンタブルレーベル面層を有する情報記録媒体であり、現在市場で一般的に使用されているプリンタブルレーベル面層を有する情報記録媒体全般に適用可能である。
101 基板
102 光情報記録層
103 反射層
104 保護層
105 下地層
106 プリンタブルレーベル面層
107 接着層
108 (記録光または再生光)
101b ダミー基板

Claims (6)

  1. 基板上に、光情報記録層、反射層、及び多孔質層からなるプリンタブルレーベル面層をこの順に有する情報記録媒体であって、
    該反射層と該プリンタブルレーベル面層との間に少なくとも1層以上の中間層を有し、
    該プリンタブルレーベル面層について、測定角20度で測定した光沢度が100以上である
    ことを特徴とする情報記録媒体。
  2. 該中間層及び該プリンタブルレーベル面層からなる積層体の可視光透過率が40%以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。
  3. 該プリンタブルレーベル面層中に水溶性染料を含有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の情報記録媒体。
  4. 該水溶性染料としてカチオン性染料を含有する
    ことを特徴とする請求項3記載の情報記録媒体。
  5. 該プリンタブルレーベル面層中にパール顔料を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  6. 該プリンタブルレーベル面層中に無機微粒子及び水溶性樹脂を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013251036A (ja) * 2012-06-01 2013-12-12 Cmc Magnetics Corp 光記録媒体及び光記録媒体上に印刷可能層を形成する方法

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