JP2010211854A - 情報記録媒体 - Google Patents

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大地 三宅
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Abstract

【課題】生産性を低下させることなく、レーベル面の筆記性が良好で、指紋が付着しにくく、かつ高い発色性、およびインク吸収性に優れた情報記録媒体を提供する。
【解決手段】基材上に、光情報記録層、下地層およびプリンタブルレーベル層を少なくとも有する情報記録媒体であって、該プリンタブルレーベル層上に、平均二次粒子径が1〜20μmの無機微粒子と該無機微粒子に対して20〜80質量%の水溶性バインダーを含有し、かつ固形分塗布量が0.5〜5.0g/mである表面改質層を有する情報記録媒体。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも基材上に光情報記録層、下地層、およびプリンタブルレーベル層を有する情報記録媒体に関しており、詳しくはレーベル面の筆記性が良好であり、触っても指紋が付着しにくく、かつ高い発色性、インク吸収性および生産性に優れた情報記録媒体に関する。
現在、市場にて広く受け入れられている、光学的に情報を記録、読み込みが可能な光情報記録層を有する情報記録媒体としては、CD(コンパクトディスク)やDVD(デジタルバーサタイルディスク)がある。CD、DVDとも読み出し専用のCD−ROM、DVD−ROM、1回限りの情報記録が可能な追記型のCD−R、DVD−R、DVD+R、何回でも情報記録の書き換えが可能な書き換え可能型のCD−RW、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMがある。
これらの情報記録媒体は、分類や保管を容易にするため、もしくはデータ内容を容易に確認できるようにするために、記録されたデータの内容をケース内のインデックスに記載されているが、同時にスクリーン印刷等の印刷方式により、ディスクそのものにレーベル印刷されている。
しかしながら、このように既存の印刷方式によるレーベル印刷では、大量生産では問題ないが、少量生産では、印刷用刷版の作製が必要となるためコストアップになったり、印刷デザインの変更の場合に、その都度、刷版を交換し色合わせを行う必要がある等、作業性も悪化する問題等々があった。
このような問題に対し、情報記録層に光によって記録・読み込みがなされる面の反対面にインクジェットプリンターや昇華型熱転写プリンターで印字可能となるようにプリンタブルレーベル層を塗設した情報記録媒体が開発され市販されている。インクジェットプリンター用としては、単に情報記録層にエラー等が発生することがない、いわゆる生産性が良好で、かつ情報記録媒体のレーベル面にインクジェットプリンターで記録できるのみならず、シャーペンや鉛筆での筆記性や、ユーザーが誤ってレーベル面を触っても指紋跡や汚れが付きにくい等のハンドリング性も要求されている。
シャーペンや鉛筆などによる筆記性を付与した情報記録媒体としては、例えば特開2002−74745号公報(特許文献1)には、平均表面粗さRaが1〜20μmである印字層を有する情報記録媒体が開示され、特開平8−279179号公報(特許文献2)にはレーベル面に粒径が50μm以下の微粒子を含有する紫外線硬化型の被覆層を設けた技術が開示されている。しかしながら、この技術でもインクペンの筆記性は備えるものの、シャーペンや鉛筆での筆記性は不充分であり、インク吸収性や発色性も十分満足できるものではなかった。また表面粗さを調整した情報記録媒体としては特開2006−18899号公報(特許文献3)には、インク受理層を形成した後に凹凸パターンを有するスタンパを押圧した光記録媒体が開示されているが、シャーペンや鉛筆での筆記性は不充分であった。
特開2002−74745号公報 特開平8−279179号公報 特開2006−18899号公報
従って本発明の課題は、生産性を低下させることなく、レーベル面の筆記性が良好で、指紋が付着しにくく、かつ高い発色性、およびインク吸収性に優れた情報記録媒体を提供することにある。
本願の上記課題は以下の手段で解決された。
1.基材上に、光情報記録層、下地層およびプリンタブルレーベル層を少なくとも有する情報記録媒体であって、該プリンタブルレーベル層上に、平均二次粒子径が1〜20μmの無機微粒子と該無機微粒子に対して20〜80質量%の水溶性バインダーを含有し、かつ固形分塗布量が0.5〜5.0g/mである表面改質層を有する情報記録媒体。
2.前記プリンタブルレーベル層が平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有する多孔質層であり、該多孔質上に前記表面改質層をスクリーン塗布方式にて塗布してなる上記1記載の情報記録媒体。
本発明によれば、レーベル面の筆記性が良好で、指紋が付着しにくく、かつ高い発色性、インク吸収性および生産性に優れた情報記録媒体を提供することができる。
情報記録媒体の構成の一例を示した説明図である。
本発明を詳細に説明する。以下に図面を用いて本発明の情報記録媒体の構成の一例を示す。図1は本発明の情報記録媒体の構成の一例を示した説明図である。本発明の情報記録媒体は、基板10とこの基板上にデータを記録する光情報記録層11、金属箔からなるレーザーを反射させる光反射層12、光反射層を保護するための保護層13、プリンタブルレーベル層15との接着性を高めたり画像の発色性や光沢を向上させるための下地層14、更にプリンタブルレーベル層15、鉛筆、シャーペンなどの筆記性の向上および指紋の付着をしにくくするための表面改質層16を積層形成された構造を有している。
記録および再生時に照射されるレーザーは、プリンタブルレーベル層とは反対面の基板方向から入射される。また、インクジェット記録ヘッドを有するインクジェットプリンターによって、文字や画像がプリンタブルレーベル層15上に記録される。この場合、レーザーは基板を通して光情報記録層11の記録および再生を行うため、通称、基板面入射タイプと呼ばれる。また図示しないが、基板の片側に光反射層12、光情報記録層11、保護層13の順に設け、光情報記録層11とは反対側の基板面に下地層14、プリンタブルレーベル層15および表面改質層16を有する構成としても良い。この場合、保護層側からレーザーを照射するため、通称、膜面入射タイプと呼ばれる。以下、基板面入射タイプに関して詳細に説明するが、いずれのタイプの層構成でも、本発明の効果が損なわれることはない。
<表面改質層16>
本発明の表面改質層は、平均二次粒子径が1〜20μmの無機微粒子と該無機微粒子に対して20〜80質量%の水溶性バインダーを含有し、かつ固形分塗布量が0.5〜5.0g/mである。これにより前記に示した良好な筆記性や指紋の付着しにくくなる表面改質層が得られ、また高い発色性や良好なインク吸収性を有する表面改質層を形成することができる。
表面改質層が有する無機微粒子の平均二次粒子径は1〜20μmである。平均二次粒子径が1μmよりも小さいと、塗層に埋もれてしまうために、筆記性の低下や指紋が付着してしまう。逆に20μmよりも大きいと塗層の透明性に悪影響を与えてしまい良好な発色性が得られなくなる。表面改質層が有する無機微粒子の平均二次粒子径は更に5〜15μmであることが好ましい。
本発明の表面改質層に用いられる無機微粒子としては、非晶質シリカ、アルミナ、アルミナ水和物等公知の各種微粒子が挙げられるが、筆記性および指紋付着性の点で非晶質シリカが好ましい。非晶質シリカは、製造法によって湿式法シリカ、気相法シリカに大別することができる。湿式法シリカは、更に製造方法によって沈降法シリカ、ゲル法シリカに分類される。沈降法シリカは珪酸ソーダと硫酸をアルカリ条件で反応させて製造され、粒子成長したシリカ粒子が凝集・沈降し、その後濾過、水洗、乾燥、粉砕・分級の行程を経て製品化される。沈降法シリカとしては、例えば東ソー・シリカ(株)からニップシールとして、(株)トクヤマからトクシールとして市販されている。ゲル法シリカは珪酸ソーダと硫酸を酸性条件下で反応させて製造する。熟成中に微小粒子は溶解し、他の一次粒子同士を結合するように再析出するため、明確な一次粒子は消失し、内部空隙構造を有する比較的硬い凝集粒子を形成する。例えば、東ソー・シリカ(株)からニップゲルとして、グレースジャパン(株)からサイロイド、サイロジェットとして市販されている。
気相法シリカは、湿式法に対して乾式法とも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作られる。具体的には四塩化ケイ素を水素および酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られているが、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化ケイ素と混合した状態で使用することができる。気相法シリカは日本アエロジル(株)からアエロジル、(株)トクヤマからQSタイプとして市販されている。
本発明における無機微粒子の平均二次粒子径はレーザー回折/散乱式粒度分布測定計の体積平均中位径であり、(株)堀場製作所製のLA920により測定される。
本発明の表面改質層に用いられる水溶性バインダー量は、無機微粒子に対して固形分で20〜80質量%であり、好ましくは30〜70質量%である。この範囲により良好な発色性やインク吸収性を持つ塗層が得られる。これに対して、20質量%よりも少ないと塗層がひび割れてしまい、良好な塗層が得られないために発色性を低下させてしまう。逆に80質量%よりも多いと、空隙を塞いでしまいインク吸収性や発色性を低下させてしまう。
本発明の表面改質層に用いられる水溶性バインダーとしては公知の各種バインダーを用いることもできるが、皮膜としての特性を維持するためと、透明性が高くインクのより高い浸透性が得られることから水溶性バインダーが用いられる。水溶性バインダーはインクの初期の浸透時に膨潤して空隙を塞いでしまわないことが重要であり、この観点から比較的室温付近で膨潤性の低い、ポリビニルアルコール系化合物、ポリエチレングリコール系化合物、澱粉類、デキストリン、カルボキシメチルセルロース等やそれらの誘導体が使用されるが、特に好ましい水溶性バインダーは完全または部分ケン化のポリビニルアルコールまたはカチオン変性ポリビニルアルコールである。
ポリビニルアルコールの中でも特に好ましいのは、ケン化度が80%以上の部分または完全ケン化したものである。平均重合度500〜5000のポリビニルアルコールが好ましい。
また、カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号公報に記載されているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基をポリビニルアルコールの主鎖あるいは側鎖中に有するポリビニルアルコールである。
本発明の表面改質層は水溶性バインダーと共に硬膜剤を含有することが好ましい。硬膜剤の具体的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、米国特許第3,288,775号明細書記載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第3,635,718号明細書記載の如き反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号明細書記載の如きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号明細書記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,017,280号明細書、米国特許第2,983,611号明細書記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号明細書記載の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号明細書記載の如きエポキシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、ホウ酸およびホウ酸塩の如き無機硬膜剤等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、特にホウ酸あるいはホウ酸塩が好ましい。硬膜剤の添加量は表面改質層を構成する水溶性バインダーに対して0.1〜40質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜30質量%である。
本発明の表面改質層の好ましい固形分塗布量は0.5〜5.0g/mであり、好ましくは1.0〜3.0g/mである。この範囲により良好な筆記性やインク吸収性が得られる。これに対して、0.5g/mよりも少なくなると無機微粒子が塗層から脱落してしまい筆記性の低下や指紋が付着してしまう。逆に5.0g/mよりも多くなると、塗層の透明性に悪影響を与えてしまい良好な発色性が得られなくなる。
本発明の表面改質層の塗布方式は後述するプリンタブルレーベル層上に、例えば、スライドリップ方式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコーティング方式、ロッドバーコーティング方式、スクリーン塗布方式、スプレーコート方式、スピンコート方式、ディップコート方式等の任意の塗布方式で塗布することができるが、スクリーン塗布方式やスピンコート方式により形成することが好ましい。またプリンタブルレーベル層15が、後述するインク吸収性や発色性に優れる、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有する多孔質層である場合、スクリーン塗布方式により塗設されることが好ましい。前記多孔質層上に塗布液を付与すると、多孔質層へ塗布液中の水分が急速に吸収され、塗布量が均一で良好な塗布面を得ることができなくなる場合があるが、スクリーン塗布方式を用いるとこの問題が解消される。塗層の均一性が低下した場合、発色性や筆記性が低下したり、乾燥中や情報記録媒体を保管した際に基板の反りが大きくなるため、記録面にデータを書き込む際にエラーが発生したりする。
<プリンタブルレーベル層15>
本発明の情報記録媒体が有するプリンタブルレーベル層としては、例えば特開2004−234764号公報、特開2004−30716号公報、特開2004−30769号公報、特表2004−503610号公報、特開2001−6225号公報、特開平8−279179号公報、特開平9−245380号公報等に記載されるような、主成分として紫外線硬化型樹脂を含有する層や、該紫外線硬化型樹脂とインク膨潤性樹脂を併せて含有する層であっても良いが、以下に述べる平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有する多孔質層とした場合、インク吸収性や発色性にとりわけ優れた情報記録媒体が得られる。
プリンタブルレーベル層が主体として含有する平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子としては、前述した表面改質層が含有する気相法シリカや湿式法シリカ等の非晶質シリカ、アルミナ、アルミナ水和物等公知の各種微粒子が挙げられる。なおここで主体とは、プリンタブルレーベル層の全固形分に対して、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子の割合が50固形分質量%以上であることを意味し、更に60〜90固形分質量%の範囲とすることがより好ましい。
本発明において、プリンタブルレーベル層に含有させる無機微粒子として湿式法シリカを用いる場合、平均一次粒子径50nm以下、好ましくは3〜40nmであることが好ましく、更に沈降法シリカ粒子が特に好ましい。本発明における湿式法シリカの吸油量は、120〜210ml/100gの範囲が好ましく、更に160〜210ml/100gの範囲が特に好ましい。吸油量はJIS K−5101の記載に基づき測定される。
通常の方法で製造された湿式法シリカは、1μm以上の平均二次粒子径を有するため、本発明では、これを平均二次粒子径が500nmになるまで微粉砕して使用する。粉砕方法としては、水性媒体中に分散したシリカを機械的に粉砕する湿式分散法が好ましく使用できる。湿式分散機としては、ボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、および薄膜旋回型分散機等を使用することができるが、本発明では特にビーズミル等のメディアミルの使用が好ましい。
本発明において、湿式法シリカの粉砕は、カチオン性化合物の存在下で行うことが好ましい。水中に分散されたシリカにカチオン性化合物を添加すると凝集物が発生することが多いが、これを粉砕処理することによって、水のみに分散するよりも高濃度分散が可能となり、その結果分散効率が上昇し、より微粒子に粉砕することができる。更に、高濃度分散液を使用することによって、塗布液調製時に塗布液の高濃度化が可能になり、生産効率が向上する等の利点がある。特にこの際に平均二次粒子径が5μm以上の湿式法シリカを使用すると、初期の凝集物発生による粘度上昇が抑制され、より高濃度での分散が可能となるため、更に有利である。粉砕前の平均二次粒子径の上限は特にないが、通常湿式法シリカの平均二次粒子径は50μm以下が好ましい。
本発明において、平均二次粒子径が500nm以下の湿式法シリカ微粒子を得る具体的な方法としては、まず水中にシリカおよびカチオン性ポリマーおよび/または水溶性金属化合物の少なくとも1種を添加し、ノコギリ歯状ブレード型分散機、プロペラ羽根型分散機、またはローターステーター型分散機等の分散装置の少なくとも一つを用いて予備分散液を得る。必要であれば更に適度の低沸点溶剤等を添加しても良い。カチオン性ポリマーまたは水溶性金属化合物の量は、シリカに対して0.5〜20質量%、好ましくは2〜10質量%である。この範囲にすることによって、シリカ予備分散液の粘度が高くなり過ぎず、固形分濃度を高くすることができる。本発明のシリカ予備分散物の固形分濃度は高い方が好ましいが、あまり高濃度になると分散不可能となるため、好ましい範囲としては20〜60質量%、より好ましくは30〜50質量%である。
上記の方法で得られたシリカ予備分散物をビーズミルで粉砕処理する。ビーズミルとは、内部に撹拌装置を有する容器中にビーズを内填し、容器中に液状物を入れて撹拌装置を回転させてビーズ同士を衝突させることで液状物にせん断力を与えて処理する装置である。ビーズの粒径は0.1〜10mmが一般的であるが、好ましくは0.2〜1mm、より好ましくは0.3〜0.6mmである。ビーズにはガラスビーズ、セラミックスビーズ、金属ビーズ等があるが、耐摩耗性および分散効率からはジルコニアビーズが好ましい。また、容器中のビーズの添加充填率は一般的には40〜80容量%であり、好ましくは55〜80容量%である。上記分散条件によって、シリカ分散物を効率良く、粗粒残存や凝集物発生もなく、平均二次粒子径を500nm以下に粉砕することが可能である。予備分散物を連続で処理する場合で通し回数が1回では粗粒が残りやすい場合には、2回以上処理する方が好ましい。粗粒ができない範囲で濃度が高い方が、塗布液の高濃度化が可能になり好ましい。本発明のシリカ分散物の固形分濃度の好ましい範囲としては20〜60質量%、より好ましくは30〜50質量%である。市販のビーズミルとしては浅田鉄工(株)製のナノミル、アイメックス(株)製のウルトラビスコミル、および(株)マツボー製のアミュラー型OBミル、(株)シンマルエンタープライゼス製のダイノミル等が挙げられる。
気相法シリカを用いる場合、その平均一次粒子径は5〜50nm、好ましくは5〜20nmであり、かつ高い吸収性を得るためにBET法による比表面積が90〜400m/gのものを用いるのが好ましい。BET法とは、気相吸着法による粉体の表面積測定法の一つであり、吸着等温線から1gの試料の持つ総表面積、即ち比表面積を求める方法である。通常吸着気体としては、窒素ガスが多く用いられ、吸着量を被吸着気体の圧、または容積の変化から測定する方法が最も多く用いられている。多分子吸着の等温線を表すのに最も著名なものは、Brunauer、Emmett、Tellerの式であってBET式と呼ばれ表面積決定に広く用いられている。BET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が表面で占める面積を掛けて、表面積が得られる。
気相法シリカの特徴は、一次粒子が網目構造または鎖状につながりあって二次的に凝集した状態で存在して適度な空隙を形成することにあり、発色性とインク吸収性を両立するために、500nm以下、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下の平均二次粒子径になるまで超音波や高圧ホモジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で粉砕、分散させた気相法シリカ粒子がプリンタブルレーベル層に含有される。
なお、本発明でいう平均一次粒子径は、分散された粒子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100個の粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子の粒径として求めることができる。
本発明において、気相法シリカはカチオン化した状態で用いられるのが好ましい。カチオン化された気相法シリカは、カチオン性ポリマーもしくは多価金属の存在下で水を主体とする分散媒中で気相法シリカを分散して得られる。このとき、ポリビニルアルコールのような親水性バインダーやホウ酸等の架橋剤(硬膜剤)は含まない状態で分散するのが好ましい。
カチオン化された気相法シリカとしては、特開平11−321079号公報、特開2000−239536号公報、特開2001−19421号公報、特開2001−80204号公報、特開2001−207078号公報等にカチオン性ポリマーの存在下で気相法シリカを分散する方法が記載されており、いずれも本発明に採用することができる。
上記非晶質シリカの分散に使用するカチオン性化合物としては、カチオン性ポリマーが好ましく使用できる。カチオン性ポリマーとしては、ポリエチレンイミン、ポリジアリルアミン、ポリアリルアミン、アルキルアミン重合物、特開昭59−20696号公報、特開昭59−33176号公報、特開昭59−33177号公報、特開昭59−155088号公報、特開昭60−11389号公報、特開昭60−49990号公報、特開昭60−83882号公報、特開昭60−109894号公報、特開昭62−198493号公報、特開昭63−49478号公報、特開昭63−115780号公報、特開昭63−280681号公報、特開平1−40371号公報、特開平6−234268号公報、特開平7−125411号公報、特開平10−193776号公報等に記載された1〜3級アミノ基、4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好ましく用いられる。特に、本発明においては塗液の経時安定性の観点よりカチオン性ポリマーとしてジアリルアミン誘導体が好ましく用いられる。分散性、分散液粘度および経時安定性の面で、これらのカチオン性ポリマーの分子量は2000〜10万程度が好ましく、特に2000〜3万程度が好ましい。カチオン性ポリマーの添加量は、シリカに対して1〜10固形分質量%の範囲が好ましい。
本発明において、プリンタブルレーベル層に含有させる無機微粒子としてアルミナを用いる場合、酸化アルミニウムのγ型結晶であるγ−アルミナが好ましく、中でもδグループ結晶が好ましい。γ−アルミナは一次粒子を10nm程度まで小さくすることが可能であるが、本発明では、数千から数万nmの二次粒子結晶を超音波や高圧ホモジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で平均二次粒子径を500nm以下、好ましくは20〜300nm程度まで粉砕したものが使用される。
本発明で用いられるアルミナ水和物はAl・nHO(n=1〜3)の構成式で表される。アルミナ水和物はアルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカリによる中和、アルミン酸塩の加水分解等の公知の製造方法により得られる。本発明に使用されるアルミナ水和物の平均二次粒子径は500nm以下、好ましくは20〜300nmである。
本発明に用いられる上記のアルミナ、およびアルミナ水和物は、酢酸、乳酸、ギ酸、硝酸等の公知の分散剤によって分散された分散液の形態から使用される。
本発明に用いられる、上記に記載の無機微粒子は併用して使用することができる。好ましい併用方法は、平均一次粒子径10〜20nmの気相法シリカ(A)と平均二次粒子径500nm以下に粉砕された湿式法シリカ(B)がA/B=70/30〜30/70の質量比で含有させる方法、もしくは、平均一次粒子径10〜20nmの気相法シリカ(A)と、該気相法シリカよりも平均一次粒子径が小さい酸化アルミニウム(C)がA/C=70/30〜30/70の質量比で含有させる方法がある。
無機微粒子を併用することにより、単独で使用するより、塗工液の経時安定性が高くハンドリング性が良好となる。
本発明に設けるプリンタブルレーベル層には、透明性が高く発色性が良好で、比較的室温付近で膨潤性が低く非晶質シリカ、アルミナまたはアルミナ水和物との結着能力が高いためインク吸収性が良好で、更に基板との良好な接着性が得られるという観点からポリビニルアルコールが必須であり、特に制限はないが完全または部分ケン化のポリビニルアルコールまたはカチオン変性ポリビニルアルコールが好ましく使用できる。その含有量は、インク吸収性の観点より、無機微粒子に対して好ましくは20〜50固形分質量%であり、更に好ましくは20〜40固形分質量%である。
カチオン変性ポリビニルアルコールとは、例えば特開昭61−10483号公報に記載されているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基をポリビニルアルコールの主鎖あるいは側鎖中に有するポリビニルアルコールである。
ポリビニルアルコールの中でも、ケン化度が80%以上の部分ケン化または完全ケン化したものが好ましい。平均重合度500〜5000のポリビニルアルコールが好ましい。プリンタブルレーベル層の塗布性やインク吸収性の観点から、平均重合度3000〜4000のポリビニルアルコールが好ましい。
本発明のプリンタブルレーベル層には、ポリビニルアルコールと共に硬膜剤を含有することができるが、特に含ホウ素化合物を含有するのが好ましい。含ホウ素化合物としてはホウ酸、ホウ酸塩、およびホウ砂等があり、これらを1種または2種以上組み合わせることもできる。ホウ酸塩としては、オルトホウ酸塩、メタホウ酸塩、二ホウ酸塩、四ホウ酸塩、五ホウ酸塩等が挙げられる。
本発明のプリンタブルレーベル層には、発色性や耐水性を向上させるために、カチオン性定着剤を含有させることができる。本発明におけるカチオン定着剤としては、気相法シリカの分散に使用するカチオン性化合物として前述した各種カチオン性ポリマーや、各種多価金属類が使用できるが、中でも水溶性アルミニウム化合物や水溶性ジルコニウム化合物に代表される水溶性多価金属を用いることが好ましい。これらの化合物は、無機塩や有機酸の単塩および複塩、金属錯体などのいずれであっても良い。
水溶性アルミニウム化合物は、例えば、無機塩としては塩化アルミニウムまたはその水和物、硫酸アルミニウムまたはその水和物、アンモニウムミョウバン等が知られている。更に、無機系の含アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が知られている。
これらの水溶性アルミニウム化合物の中でも、プリンタブルレーベル層を形成する塗布液に安定に添加できるものが好ましく、塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が好ましく用いられる。この化合物は、主成分が下記の式1、2または3で示され、例えば[Al(OH)153+、[Al(OH)204+、[Al13(OH)345+、[Al21(OH)603+等のような塩基性で高分子の多核縮合イオンを安定に含んでいる水溶性のポリ水酸化アルミニウムである。
[Al(OH)Cl6−n ・・式1
[Al(OH)AlCl ・・式2
Al(OH)Cl(3n−m) 0<m<3n ・・式3
これらのものは、多木化学(株)よりポリ塩化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の名で、また、(株)理研グリーンよりピュラケムWTの名で、また他のメーカーからも同様の目的を持って市販されており、各種グレードのものが容易に入手できる。本発明ではこれらの市販品をそのままでも使用できる。
水溶性ジルコニウム化合物は、酢酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム・アンモニウム、炭酸ジルコニウム・カリウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化ジルコニウム八水和物、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム等が挙げられる。
これらの水溶性ジルコニウム化合物の中でもプリンタブルレーベル層を形成する塗布液に安定に添加でき、優れた滲み耐性を示す酢酸ジルコニウム(ジルコニル)化合物は特に好ましい。
これらのものは、第一稀元素化学工業(株)からジルコゾールZA−20、ZA−30等、または日本軽金属(株)等からも市販されている。
上記水溶性アルミニウム化合物および水溶性ジルコニウム化合物の合計の添加量は、無機微粒子に対して10固形分質量%以下が好ましく、0.5〜8固形分質量%がより好ましい。
本発明におけるプリンタブルレーベル層には、1分子中にエチレンオキシ基とプロピレンオキシ基の両方を含むポリエーテル系化合物(以下、EOPO化合物と称す)を少なくとも1種以上を含有することが好ましい。EOPO化合物を含有することにより、プリンタブルレーベル層の発色性、光沢および乾燥性を維持しつつ、温度・湿度変動による塗層の収縮変動を抑えることで基板のカール変動を抑えることができ、情報記録時および再生時のエラーが回避できる。
本発明のEOPO化合物を包含する一般のポリエーテル系化合物としては、ポリメチレンオキサイド、ポリエチレングリコールやポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリオキシデカメチレン、およびこれらのブロック重合体、更にはエチレンの2つメチレンの間にベンゼン環が挿入された形のもの等やこれらの少なくとも一方の末端にアルキル基やアリール基がエーテル結合またはエステル結合したもの等があるが、本発明のEOPO化合物は、1分子中に少なくともオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位の両方を含むものである。
本発明におけるEOPO化合物の分子量は200〜4000程度が好ましく、より好ましくは300〜3000程度であり、更には500〜2000程度が好適である。分子量が高くなるにつれ、インク吸収性をあまり低下させずに光沢性、塗工層の強度を向上させることができるが、EOPO化合物の溶解に時間が掛かる場合がある。一方、分子量が低くなると、溶解性は問題なくなるが、塗工層の強度が悪化する場合がある。また、エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基の重合比は9/1〜1/9が好ましい。この比を大きくはずれると、インク吸収性か塗工層強度の少なくとも一方が悪化する場合がある。
本発明におけるEOPO化合物の両末端は水酸基のままでも良いが、少なくとも一方の末端がアルキルエーテルやアリールエーテルであっても良い。末端にアルキル基やアリール基を導入することにより、インク吸収性と塗工層の強度とをバランスさせることが容易となるが、両末端に長鎖のアルキル基やアリール基が結合したものは、本発明にはインク吸収性の点であまり好ましくない。本発明においては、片末端のみがアルキルエーテルが好ましく、末端のアルキル基の炭素数が多くなるにつれて親水性が低下するので、このアルキル基の炭素数は12以下が好ましく、2〜8程度が良い。また、このアルキル基は分岐していても良いし、水酸基等の置換基を有していても良い。
本発明におけるEOPO化合物の市販品の例としては、日油(株)製プロノン102およびプロノン104等のプロノンシリーズ、ユニルーブ50MB−5およびユニルーブ50MB−11等のユニルーブ50MBシリーズ、日本サーファクタント工業(株)製PBC−31、PBC−34、およびPEN−4620等、ライオン(株)製レオコン1020Hおよびレオコン2100E等のレオコンシリーズ、ライオノールLシリーズ等が挙げられる。
上記本発明に係わるEOPO化合物の市販品例はいずれも、平均分子量が500〜1500程度で、分子の片末端に炭素数2〜8のアルキル基を有し、オキシエチレンの重合比がオキシプロピレンの重合比より多いEOPO化合物である。
上記EOPO化合物の添加量は、プリンタブルレーベル層が含有する無機微粒子に対して0.1〜50固形分質量%が好ましく、1〜20固形分質量%が更に好ましい。
本発明におけるプリンタブルレーベル層には、塗膜の温度・湿度変動による塗層の収縮変動を更に抑えるために、平均粒子径100nm以下でガラス転移温度Tgが40℃以下のポリマーラテックスおよび炭素数3〜5のアルカンジオールから選ばれる少なくとも1種以上を含有しても良い。
上記ポリマーラテックスは、乳化重合法で重合されたポリマーラテックスであり、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、ポリアクリル酸エステル系ラテックス、ポリメタクリル酸エステル系ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス、エチレン−酢酸ビニル系ラテックス等が好ましく用いられる。
上記ポリマーラテックスの平均粒子径は100nm以下でガラス転移温度Tgが40℃以下であることが好ましい。ポリマーラテックスの平均粒子径が100nmを超えるとプリンタブルレーベル層の透明性が低下して発色性が悪化したり、光沢が低下するため好ましくなく、ガラス転移温度Tgが40℃を超えると、ポリマーラテックスのプリンタブルレーベル層の可塑化効果が低くなり、プリンタブルレーベル層の乾燥収縮率や温度・湿度変化における塗層の収縮変動が抑え難くなる場合がある。
上記ポリマーラテックスはプリンタブルレーベル層が含有する無機微粒子に対して5〜30固形分質量%使用するのが好ましく、5〜20固形分質量%が更に好ましい。5固形分質量%未満である場合には、塗層の収縮変動を抑える効果が不充分であり、また、30固形分質量%を超える場合にはインク吸収性が低下する場合がある。
前記炭素数3〜5のアルカンジオールとしては、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオールがあり、それらの異性体はいずれも含まれる。また、3−メチル−1,3−ブタンジオール等のような分岐のブタンジオールも含まれる。これらの中でも、炭素数が3〜4のプロパンジオールやブタンジオールが好ましく、特にプロパンジオールが好ましい。プロパンジオールとしてはプロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)とトリメチレングリコール(1,3−プロパンジオール)があり、特にプロピレングリコールが好ましい。該化合物の添加量は、無機微粒子に対して0.1〜50固形分質量%が好ましく、1〜20固形分質量%が更に好ましい。
本発明のプリンタブルレーベル層は、インク吸収性と塗層強度を損なわない範囲で必要に応じ、アルミナ、アルミナ水和物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン等公知の各種無機顔料や、有機顔料、分散剤、画像保存剤、消泡剤、可塑剤、架橋剤、着色剤、その他の添加剤を含有していても良い。
本発明のプリンタブルレーベル層の塗設方法は、特に限定されず、公知の塗布方法を用いることができる。例えば、スライドリップ方式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコーティング方式、ロッドバーコーティング方式、スクリーン塗布方式、スプレーコート方式、スピンコート方式、ディップコート方式等を適宜使用することができるが、スクリーン塗布方式やスピンコート方式により形成することが好ましい。
本発明におけるプリンタブルレーベル層塗設時の乾燥水分量は100g/m以下であることが好ましい。このような範囲の乾燥水分量に調整することにより、情報記録時および再生時のエラーがない情報記録媒体が得られる。なお、本発明における乾燥水分量とは、塗布し乾燥するプリンタブルレーベル層中の単位面積当たりの水分量のことである。
本発明におけるプリンタブルレーベル層の乾燥塗布量は12〜28g/mであることが好ましく、より好ましくは12〜25g/mであり、更に14〜23g/mとすることが好ましい。乾燥塗布量が12g/m未満であるとプリンタブルレーベル層のインク吸収性の低下と印字後のインク滲み特性が悪化し、28g/mを超えると、情報記録および再生時のエラーが発生しやすくなる場合がある。
本発明におけるプリンタブルレーベル層の乾燥温度は、好ましくは30〜60℃であり、更に40〜60℃であることが好ましい。30℃未満であると乾燥時間が長くなり生産効率が悪化するため好ましくなく、60℃を超えると耐熱性の低い光情報記録層の品質が悪化し、情報記録時および再生時のエラーが多発する場合がある。
<下地層14>
下地層の形成手法は公知のどのような方法を用いても問わないが、生産性の観点から、公知の放射線硬化樹脂をスクリーン印刷により形成することが好ましい。放射線硬化樹脂は、紫外線、電子ビーム、X線、γ線、赤外線等の電磁波によって硬化する樹脂であり、放射線としては、中でも、紫外線、電子ビームが好ましい。
放射線硬化樹脂をスクリーン印刷により形成させる場合、情報記録媒体の平滑性の観点より、印刷後の樹脂のレベリングのための時間が適宜必要である。
下地層の膜厚としては0.1〜100μmが好ましく、1〜50μmがより好ましく、3〜20μmが最も好ましい。
<基板10>
基板としては、記録光および再生光の波長に対して透明な従来の光記録媒体の基板材料として用いられている各種の材料を任意に選択して使用することができる。具体的には、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィン、ポリエステル、アルミニウム等の金属等を挙げることができ、所望によりこれらを併用しても良い。上記材料の中では、耐薬品性、寸法安定性、光透過性および低価格等の点から、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネートが好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。また、基板の厚さは0.5〜1.2mmとすることが好ましく、0.6〜1.1mmとすることがより好ましい。また、基板には、トラッキング用の案内溝またはアドレス信号等の情報を表す凹凸(プリグルーブ)が形成されている。プリグルーブのピッチ、深さ(溝深さ)、および半値幅は情報記録媒体の種類により任意に設定できる。
本発明の情報記録媒体においては、前述したように基板と下地層との間に光情報記録層、光反射層および保護層が設けられる。本発明においては、光情報記録層と光反射層は情報記録媒体として必須であるが、保護層に関しては、保護層と下地層の双方の機能を有した下地層があれば、必ずしも設ける必要はない。
<光情報記録層11>
光情報記録層は、基板上に設けられ、レーザー光の照射によりデジタル情報が記録可能な材料により形成される。通常は、CD−RやDVD−Rに代表されるように有機色素からなる光情報記録層、またはCD−RWやDVD−RWに代表されるように無機物質からなる光情報記録層として形成される。
有機色素からなる光情報記録層は、真空蒸着法、スパッタリング法等の乾式薄膜形成法や、キャスト法、スピンコート法、浸漬法等の湿式薄膜形成法を用いて設けられる。中でも量産性、コスト等のよりスピンコート法が特に好ましい。具体的な方法としては、記録物質である有機色素を、結合剤等と共に適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いでこの塗工液をスピンコート法により基板のプリグルーブが形成された面に塗布して塗膜を形成した後、乾燥することにより形成される。スピンコート法を適用する際の温度は、生産性と色素の耐熱性の観点から25〜60℃が好ましく、更に30〜50℃が好ましい。
該有機色素としては、シアニン色素、オキソノール色素、金属錯体系色素、アゾ色素、フタロシアニン色素等が挙げられ、中でも、耐光性や耐久性に優れることからフタロシアニン色素が好ましい。また、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、特開平11−53758号公報、特開平11−334204号公報、特開平11−334205号公報、特開平11−334206号公報、特開平11−334207号公報、特開2000−43423号公報、特開2000−108513号公報、および特開2000−158818号公報等に記載されている色素も好適に用いられる。
有機色素からなる光情報記録層塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、乳酸エーテル、2−メトキシエチルアセテート、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、メチルシクロヘキサン、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールジアセトンアルコール等のアルコール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げることができる。上記溶剤は使用する記録物質の溶解性を考慮して単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。塗布液中には更にバインダー、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤等各種の添加剤を目的に応じて添加しても良い。
該バインダーの例としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴム、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等を挙げることができる。光情報記録層の材料としてバインダーを併用する場合に、バインダーの使用量は、一般に有機色素に対して0.01〜50固形分質量倍量の範囲にあり、好ましくは0.1〜5固形分質量倍量の範囲である。このようにして調製される塗布液中の有機色素の濃度は、一般に0.01〜10固形分質量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜5固形分質量%の範囲である。
光情報記録層には、該光情報記録層の耐光性を向上させるために、一重項酸素クエンチャーに代表される種々の褪色防止剤を含有させることができる。褪色防止剤としては、一般的に一重項酸素クエンチャーが用いられる。一重項酸素クエンチャー等の褪色防止剤の使用量は、有機色素の量に対して、通常0.1〜50固形分質量%の範囲であり、好ましくは0.5〜45固形分質量%の範囲、更に好ましくは3〜40固形分質量%の範囲である。
無機物質からなる光情報記録層は、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等を用いて形成される。中でも量産性、コスト等の観点よりスパッタリング法が特に好ましい。
該無機物質としては、結晶状態と非晶状態の少なくとも2つの状態をとり得る少なくともAg、Al、Te、Sbからなる相変化型の光記録材料が好ましい。なお、該光情報記録層上には、必要に応じて、公知の誘電体層が形成される。
本発明における光情報記録層は単層でも重層でも良く、その層厚は光情報記録層の種類によって異なるが一般に20〜500nmの範囲にあり、好ましくは30〜300nmの範囲であり、より好ましくは50〜100nmの範囲である。
<光反射層12>
光反射層は、光情報記録層上に設けられ、通常基板側から照射されるレーザー光を基板側へ反射させるために設ける。光情報記録層形成後、該光情報記録層上に光反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングして光反射層を形成する。光反射層の形成に際しては、通常マスクが使用され、これによって光反射層の形成領域を調節することができる。
該光反射層には、レーザー光に対する反射率が十分高い光反射性物質が用いられる。当該反射率は70%以上であることが好ましい。反射率が高い光反射性物質としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi等の金属および半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。これらの光反射性物質は単独で用いても良いし、あるいは2種以上の組み合わせで、または合金として用いても良い。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Alおよびステンレス鋼である。コストと反射率の観点より、特に好ましくはAu、Ag、Alあるいはこれらの合金であり、最も好ましくはAu、Agあるいはこれらの合金である。
光反射層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲とし、50〜200nmの範囲とすることが好ましい。
<保護層13>
保護層は、光反射層上に、キャスト法、スピンコート法、スクリーン塗布方式等により形成されるが、特にスピンコート法を適用することで、光情報記録層にダメージ(色素の溶解、色素と保護層材料との化学反応等)を与えることなく保護層を形成することができる。なお、保護層に放射線硬化樹脂(紫外線硬化樹脂)を使用した場合は、保護層を形成した後、該保護層上から紫外線照射ランプ(メタルハライドランプ)により紫外線を照射して、紫外線硬化樹脂を硬化させる。また、形成する保護層の厚みムラを無くすため、樹脂を硬化させる前に一定時間放置する等の処理を適宜行っても良い。
保護層は、水分の侵入やキズの発生を防止する。保護層を構成する材料としては、放射線硬化樹脂、可視光硬化樹脂、熱硬化性樹脂、二酸化ケイ素等であることが好ましく、中でも放射線硬化樹脂であることが好ましい。該放射線硬化樹脂としては、例えば、DIC社製の「SD−640」等の各種紫外線硬化樹脂を使用することができる。
保護層の厚さは、1〜200μmの範囲が好ましく、50〜150μmの範囲がより好ましい。
以上のようにして、基板上に光情報記録層、光反射層、保護層、下地層、プリンタブルレーベル層、表面改質層が順次設けられた積層体からなる情報記録媒体が作製される。
なお、本発明の情報記録媒体は、基板に形成されるプリグルーブのトラックピッチや、光情報記録層を構成する材料等を適宜設定することで、従来のDVD等よりトラックピッチが狭く、使用されるレーザー光より小さい波長のレーザー光で情報の記録再生を行うことが可能な情報媒体にも適用することができる。
以下、本発明を更に具体的に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されず、特許請求の範囲において各種の応用ができるものである。なお、表記中で「部」とは全固形分質量部を表す。
(実施例1)
−プリンタブルレーベル層塗設前情報記録媒体の作製−
射出成形により、幅0、45μm、深さ155nmのグルーブを有した、厚さ1.2mmのポリカーボネート樹脂製基板を作製した。この基板上に、含金属アゾ系色素のアルコール溶液をスピンコートで塗布・乾燥し、厚さ70nmの光情報記録層を形成した。続いてこの光情報記録層上に銀をスパッタリングして厚さ60nm光反射層を形成した。続いて、この光反射層上に、紫外線硬化樹脂(商品名:SD318、DIC(株)製)をスピンコートで塗布し、高圧水銀灯を用い紫外線を照射させることで硬化し、厚さ5μmの保護層を形成した。その後、紫外線硬化インク(商品名:SSD F27、DIC(株)製)をスクリーン印刷で印刷し、20秒後、高圧水銀灯を用い紫外線を照射させることで硬化し、10μmの白色の下地層を形成した。続いて、この下地層の上に、以下に作製方法を示したプリンタブルレーベル層を形成した。以上の工程により、基板、光情報記録層、光反射層、保護層、下地層からなるプリンタブルレーベル層塗設前情報記録媒体を作製した。
−プリンタブルレーベル層の形成−
水にカチオンポリマー(ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー、分子量9000、第一工業製薬(株)シャロールDC902P)4部と湿式法シリカ(吸油量200ml/100g、平均一次粒子径16nm、東ソー・シリカ(株)ニップシールLP)100部を添加し、ノコギリ歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用してシリカ分散液を調製した。次に得られたシリカ分散液をビーズミルで処理して、固形分濃度30質量%のプリンタブルレーベル層用シリカ分散液を作製した。なお、この時の湿式シリカ分散液の平均二次粒子径を測定したところ0.2μmであった。
<プリンタブルレーベル層配合>
プリンタブルレーベル層用シリカ分散液(シリカ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 25.0部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 3.5部
その後、上記配合の液を常温で混合して、固形分濃度が16質量%のプリンタブルレーベル層塗布液を調製し、固形分塗布量が18g/mになるように、上記プリンタブルレーベル層塗設前情報記録媒体にスピンコート法により塗布し、50℃の空気を吹き付けて乾燥して、表面改質層塗設前情報記録媒体を作製した。
−表面改質層の形成−
水に湿式法シリカ(吸油量200ml/100g、平均一次粒子径16nm、東ソー・シリカ(株)ニップシールLP)100部を添加し、ノコギリ歯状ブレード型分散機(ブレード周速15m/秒)を使用して表面改質層用シリカ分散液を調製した。なお、この時の湿式シリカ分散液の平均二次粒子径を測定したところ10.0μmであった。
<表面改質層配合>
表面改質層用シリカ分散液(シリカ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 50.0部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 5.0部
その後、上記配合の液を常温で混合して固形分濃度が10質量%の表面改質層塗布液を調製した。次に、表面改質層の固形分塗布量が2.0g/mになるように、表面改質層塗設前媒体にスクリーン印刷方式により塗布し、50℃の空気を吹き付けて乾燥し情報記録媒体を作製した。
(実施例2)
実施例1の表面改質層用シリカ分散液の分散条件を変更し、平均二次粒子径が1.5μmのシリカ分散液を得て、これを表面改質層用シリカ分散液として用いた以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(実施例3)
実施例1の表面改質層用シリカ分散液の分散条件を変更し、平均二次粒子径が18.0μmのシリカ分散液を得て、これを表面改質層用シリカ分散液として用いた以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(実施例4)
実施例1の表面改質層のポリビニルアルコールを50部から25部に変更した以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(実施例5)
実施例1の表面改質層のポリビニルアルコールを50部から75部に変更した以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(実施例6)
実施例1の表面改質層のスクリーン塗布方式に用いるスクリーンメッシュを変更し、表面改質層の固形分塗布量を0.6g/mになるように調整した以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(実施例7)
実施例1の表面改質層のスクリーン塗布方式に用いるスクリーンメッシュを変更し、表面改質層の固形分塗布量を4.0g/mになるように調整した以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(実施例8)
−表面改質層の形成−
水に気相法シリカ(吸油量350ml/100g、平均一次粒子径7nm、日本アエロジル(株)アエロジル300)100部を添加し、ノコギリ歯状ブレード型分散機(ブレード周速15m/秒)を使用して表面改質層用シリカ分散液2を調製した。なお、この時の気相法シリカ分散液の平均二次粒子径を測定したところ15μmであった。
<表面改質層配合>
表面改質層用シリカ分散液2(シリカ固形分として) 100部
ポリビニルアルコール 50.0部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ホウ酸 5.0部
その後、上記配合の液を常温で混合して、固形分濃度が10質量%の表面改質層塗布液を調製した。次に、固形分塗布量が2.0g/mになるように、実施例1で作製した表面改質層塗設前媒体にスクリーン印刷方式により塗布し、50℃の空気を吹き付けて乾燥し情報記録媒体を作製した。
(実施例9)
実施例1の表面改質層の塗布に用いたスクリーン塗布方式に代えて、スピンコート方式にて表面改質層塗布液を塗布した以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(比較例1)
実施例1の表面改質層用シリカ分散液の分散条件を変更し、平均二次粒子径が0.5μmのシリカ分散液を得て、これを表面改質層用シリカ分散液として用いた以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(比較例2)
実施例1の表面改質層用シリカ分散液の分散条件を変更し、平均二次粒子径が22.0μmのシリカ分散液を得て、これを表面改質層用シリカ分散液として用いた以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(比較例3)
実施例1の表面改質層のスクリーン塗布方式に用いるスクリーンメッシュを変更し、表面改質層の固形分塗布量を6.0g/mになるように調整した以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(比較例4)
実施例1の表面改質層用シリカ分散液の分散条件を変更し、平均二次粒子径が22.0μmのシリカ分散液を得て、これを用いて表面改質層用塗液を作製し、次にスクリーン塗布方式に用いるスクリーンメッシュを変更して、表面改質層の固形分塗布量を6.0g/mになるように作製した以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(比較例5)
実施例1のポリビニルアルコールを50部から15部に変更して作製した以外は実施例1と同様にして情報記録媒体を作製した。
(比較例6)
実施例1のポリビニルアルコールを50部から85部に変更して作製した以外は実施例2と同様にして情報記録媒体を作製した。
(比較例7)
実施例1の表面改質層塗設前情報記録媒体上に表面改質層を設けなかった情報記録媒体を作製した。
<発色性>
光ディスクレーベル印刷が可能な市販のインクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製、PMG800)にて、プリンタブルレーベル層面に人物および風景画像を印字し、同画像を用いて作製した銀塩写真と比較し、下記の基準で発色性を目視評価した。
◎:銀塩写真を上回る発色性を有する
○:銀塩写真並の発色性を有する
△:銀塩写真と比較してやや発色性が劣る
×:銀塩写真と比較して明らかに発色性が劣る
<インク吸収性>
光ディスクレーベル印刷が可能な市販のインクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製、PMG800)にて、C,M,Y,Kをそれぞれ120%で印字して、印字直後にPPC用紙を印字部に重ねて軽く圧着し、PPC用紙に転写したインク量の程度を目視で観察した。評価は以下の基準を参考とした。
◎:全く転写しない
○:僅かに転写するが実用上支障なし
△:転写するが実使用下限
×:転写する
<筆記性>
プリンタブルレーベル面にHB鉛筆にて文字を書き、筆記性を評価した
◎:文字を書いた時、塗膜の剥がれもなく文字認識できる
○:文字を書いた時、塗膜が僅かに剥がれるが、実用上問題なく文字認識できる
△:文字を書いた時、塗膜の剥がれがあるが文字認識できる。実使用下限
×:文字を書いた時、塗膜の剥がれや濃度的に文字認識不可能である
<指紋付着性>
23℃・50%の環境で24時間調湿した後、プリンタブルレーベル面に手を押し当て、その後、光ディスクレーベル印刷が可能な市販のインクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製、PMG860)にて黒ベタを印刷し、印字表面の指紋付着を以下の基準で評価した。
◎:手で触った部分も全く問題なく印刷できる
○:手で触った部分に僅かに指紋跡が見えるが、実用上問題なく印刷できている
△:手で擦った部分に指紋の跡が見える。実用上下限
×:指紋の跡が見える
<生産安定性>
記録面に問題なくデータを書き込むことができるのか生産安定性の評価を行った。評価結果は以下の基準で判断した。
○:100枚全てデータを書き込むことができた
△:100枚のうち、20枚データを書き込むことができなかった
×:100枚のうち、40枚データを書き込むことができなかった
Figure 2010211854
表1の結果からも明らかなように本発明によって、筆記性、指紋付着性、発色性、インク吸収性および生産性に優れた情報記録媒体が得られることが判る。
10 基材
11 光情報記録層
12 光反射層
13 保護層
14 下地層
15 プリンタブルレーベル層
16 表面改質層

Claims (2)

  1. 基材上に、光情報記録層、下地層およびプリンタブルレーベル層を少なくとも有する情報記録媒体であって、該プリンタブルレーベル層上に、平均二次粒子径が1〜20μmの無機微粒子と該無機微粒子に対して20〜80質量%の水溶性バインダーを含有し、かつ固形分塗布量が0.5〜5.0g/mである表面改質層を有する情報記録媒体。
  2. 前記プリンタブルレーベル層が平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有する多孔質層であり、該多孔質上に前記表面改質層をスクリーン塗布方式にて塗布してなる請求項1記載の情報記録媒体。
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