JPH11110820A - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
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- JPH11110820A JPH11110820A JP9271155A JP27115597A JPH11110820A JP H11110820 A JPH11110820 A JP H11110820A JP 9271155 A JP9271155 A JP 9271155A JP 27115597 A JP27115597 A JP 27115597A JP H11110820 A JPH11110820 A JP H11110820A
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- Japan
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- light
- color tone
- tone control
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Abstract
(57)【要約】
【課題】光反射層に金を用いなくとも、黄金色を長期間
にわたって呈することができる高級感のある安価な光記
録媒体を提供する。 【解決手段】透明基板1上に、有機色素記録層2、銀又
は銀を主成分とする合金からなる光反射層3、保護層4
を順次積層し、保護層4の上に、波長λ(nm)が40
0<λ≦550を満たす光に対して、光透過率T(%)
が、 0.002×(λ−450)2 +15<T<0.003
5×(λ−450)2+45、 550<λ<750を満たす光に対して、光透過率T
(%)が、 35<T<80 である色調制御層5を積層し、色調制御層5の上に、更
に梨子地状表面を有する光散乱層6を積層して光記録媒
体を構成する。
にわたって呈することができる高級感のある安価な光記
録媒体を提供する。 【解決手段】透明基板1上に、有機色素記録層2、銀又
は銀を主成分とする合金からなる光反射層3、保護層4
を順次積層し、保護層4の上に、波長λ(nm)が40
0<λ≦550を満たす光に対して、光透過率T(%)
が、 0.002×(λ−450)2 +15<T<0.003
5×(λ−450)2+45、 550<λ<750を満たす光に対して、光透過率T
(%)が、 35<T<80 である色調制御層5を積層し、色調制御層5の上に、更
に梨子地状表面を有する光散乱層6を積層して光記録媒
体を構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体に関
し、特に、銀又は銀を主成分とする合金の光反射層を有
する光記録媒体に関する。
し、特に、銀又は銀を主成分とする合金の光反射層を有
する光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光記録媒体である光ディスクの光
反射層には、金或いはアルミニウム合金が広く用いられ
ている。金は反射率が高く、しかも化学的に安定である
ため、主に有機色素を記録層に有する追記型光ディスク
(CD−R等)に利用されている。ただし、金は高価で
あり、製造コストを削減するためにはより安価な材料が
必要とされる。
反射層には、金或いはアルミニウム合金が広く用いられ
ている。金は反射率が高く、しかも化学的に安定である
ため、主に有機色素を記録層に有する追記型光ディスク
(CD−R等)に利用されている。ただし、金は高価で
あり、製造コストを削減するためにはより安価な材料が
必要とされる。
【0003】一方、アルミニウム合金は、安価で、比較
的高い反射率を有し、化学的にも比較的安定なため、再
生専用の光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM
等)や、書換え型光ディスク(CD−RW、DVD−R
AM、MO等)に用いられている。しかし、追記型光デ
ィスクであるCD−Rの光反射層では、有機色素記録層
における光ビームの減衰を補えるに十分な高い反射率が
要求されるため、反射率が金ほど高くはないアルミニウ
ム合金を用いるまでには至っていない。
的高い反射率を有し、化学的にも比較的安定なため、再
生専用の光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM
等)や、書換え型光ディスク(CD−RW、DVD−R
AM、MO等)に用いられている。しかし、追記型光デ
ィスクであるCD−Rの光反射層では、有機色素記録層
における光ビームの減衰を補えるに十分な高い反射率が
要求されるため、反射率が金ほど高くはないアルミニウ
ム合金を用いるまでには至っていない。
【0004】金やアルミニウム合金以外の光反射層材料
としては、金と同程度或いはそれ以上の反射率を有する
銀が考えられる(特開昭57-212638 号公報等参照)。し
かも、銀は金よりもはるかに安価であるため、高い反射
率と経済性との両面を満足し、追記型光ディスクである
CD−Rの光反射層にも適用し得るものである。
としては、金と同程度或いはそれ以上の反射率を有する
銀が考えられる(特開昭57-212638 号公報等参照)。し
かも、銀は金よりもはるかに安価であるため、高い反射
率と経済性との両面を満足し、追記型光ディスクである
CD−Rの光反射層にも適用し得るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銀は金
に比べ色調において高級感に劣り、特に、黄金色をデザ
インの一部とする場合には銀での代用は不可能である。
このため、光反射層に金以外の高反射率金属を用い、か
つ、黄金色の色調を得る方法が求められている。従来よ
り、銅系の合金が黄金色に類似した色を呈することは知
られているが、銅合金は酸化物、塩化物を作り易く、耐
食性に問題がある。例えば、銅合金を80℃、80%R
Hで1000時間保存すると、黄金色を呈しなくなって
しまう。
に比べ色調において高級感に劣り、特に、黄金色をデザ
インの一部とする場合には銀での代用は不可能である。
このため、光反射層に金以外の高反射率金属を用い、か
つ、黄金色の色調を得る方法が求められている。従来よ
り、銅系の合金が黄金色に類似した色を呈することは知
られているが、銅合金は酸化物、塩化物を作り易く、耐
食性に問題がある。例えば、銅合金を80℃、80%R
Hで1000時間保存すると、黄金色を呈しなくなって
しまう。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、多くの人間が黄金色として識別できる外観を有し、
しかも、その色調が長期間にわたって保つことのできる
安価な光記録媒体を提供することを目的とする。
で、多くの人間が黄金色として識別できる外観を有し、
しかも、その色調が長期間にわたって保つことのできる
安価な光記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明では、光記録媒体を、使用する光ビームに対して
略透明な基板と、該透明基板上に積層された銀又は銀を
主成分とする合金からなる光反射層と、該光反射層上に
積層され、波長λ(nm)が400<λ≦550を満た
す光に対して、光透過率T(%)が、 0.002×(λ−450)2 +15<T<0.003
5×(λ−450)2+45 であり、 550<λ<750を満たす光に対して、光透過率T
(%)が、 35<T<80 である色調制御層と、該色調制御層上に積層され、梨子
地状表面を有し有機物を主成分とする光散乱層とを含ん
で構成した。
る発明では、光記録媒体を、使用する光ビームに対して
略透明な基板と、該透明基板上に積層された銀又は銀を
主成分とする合金からなる光反射層と、該光反射層上に
積層され、波長λ(nm)が400<λ≦550を満た
す光に対して、光透過率T(%)が、 0.002×(λ−450)2 +15<T<0.003
5×(λ−450)2+45 であり、 550<λ<750を満たす光に対して、光透過率T
(%)が、 35<T<80 である色調制御層と、該色調制御層上に積層され、梨子
地状表面を有し有機物を主成分とする光散乱層とを含ん
で構成した。
【0008】かかる構成の本発明の光記録媒体では、銀
又は銀を主成分とする合金からなる光反射層の上に、上
記のような光透過率を有する色調制御層と光を乱反射す
るように表面を梨子地状にした光散乱層を有するため、
光反射層側から見た時に、多数の人に恰も金であるかの
ように映る色調を呈する。また、請求項2に係る発明の
ように、前記光反射層と色調制御層との間に、有機物を
主成分とし可視光に対して略透明な保護層を設ける構成
とすれば、光反射層の耐食性を向上できるようになる。
又は銀を主成分とする合金からなる光反射層の上に、上
記のような光透過率を有する色調制御層と光を乱反射す
るように表面を梨子地状にした光散乱層を有するため、
光反射層側から見た時に、多数の人に恰も金であるかの
ように映る色調を呈する。また、請求項2に係る発明の
ように、前記光反射層と色調制御層との間に、有機物を
主成分とし可視光に対して略透明な保護層を設ける構成
とすれば、光反射層の耐食性を向上できるようになる。
【0009】本発明の光記録媒体は、再生専用型、書換
え型、追記型のいずれのタイプの光記録媒体にも適用で
きるが、請求項3に係る発明のように、前記基板と光反
射層との間に、有機色素記録層を設け、高反射率と経済
性とを強く要求される追記型の光記録媒体として用いた
場合に最も効果的である。
え型、追記型のいずれのタイプの光記録媒体にも適用で
きるが、請求項3に係る発明のように、前記基板と光反
射層との間に、有機色素記録層を設け、高反射率と経済
性とを強く要求される追記型の光記録媒体として用いた
場合に最も効果的である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の光記録媒体の一
実施形態である追記型光ディスクの構造を示す断面図で
ある。基板1の上に、有機色素記録層2、光反射層3、
保護層4、色調制御層5及び光散乱層6が順次積層して
ある。
に基づいて説明する。図1は、本発明の光記録媒体の一
実施形態である追記型光ディスクの構造を示す断面図で
ある。基板1の上に、有機色素記録層2、光反射層3、
保護層4、色調制御層5及び光散乱層6が順次積層して
ある。
【0011】基板1は、記録用光ビーム及び再生用光ビ
ームに対して透明な材質、例えば樹脂やガラス等から構
成するのが好ましく、特に、取り扱いが容易で安価であ
ることから、樹脂が好ましい。樹脂としては具体的には
例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキ
シ樹脂、ABS樹脂等を用いることができる。基板の形
状及び寸法は特に限定されないが、通常、ディスク状で
あり、その厚さは、通常0.5〜3mm程度、直径は4
0〜360mm程度である。基板の表面には、情報を記
録したプリピット或いはトラッキング用やアドレス用の
ためにグルーブ等の所定のパターンが必要に応じて設け
られる。
ームに対して透明な材質、例えば樹脂やガラス等から構
成するのが好ましく、特に、取り扱いが容易で安価であ
ることから、樹脂が好ましい。樹脂としては具体的には
例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキ
シ樹脂、ABS樹脂等を用いることができる。基板の形
状及び寸法は特に限定されないが、通常、ディスク状で
あり、その厚さは、通常0.5〜3mm程度、直径は4
0〜360mm程度である。基板の表面には、情報を記
録したプリピット或いはトラッキング用やアドレス用の
ためにグルーブ等の所定のパターンが必要に応じて設け
られる。
【0012】有機色素記録層2を形成する色素薄膜の色
素としては、光、例えばレーザのエネルギを吸収して光
学的性質が変化するものであれば、特に制限されない。
具体的には、有機色素であるシアニン系色素、スクアリ
リウム系色素、クロコニウム系色素、アズレニウム系色
素、トリアリールアミン系色素、アントラキノン系色
素、含金属アゾ系色素、ジチオール金属錯塩系色素、イ
ンドアニリン金属錯体系色素、フタロシアニン系色素、
ナフタロシアニン系色素、分子間CTコンプレックス系
色素等が好ましく用いられる。また、これらの色素は単
独で或いは併用して用いることができる。また、色素薄
膜には、酸化防止剤、バインダー等を添加することがで
きる。
素としては、光、例えばレーザのエネルギを吸収して光
学的性質が変化するものであれば、特に制限されない。
具体的には、有機色素であるシアニン系色素、スクアリ
リウム系色素、クロコニウム系色素、アズレニウム系色
素、トリアリールアミン系色素、アントラキノン系色
素、含金属アゾ系色素、ジチオール金属錯塩系色素、イ
ンドアニリン金属錯体系色素、フタロシアニン系色素、
ナフタロシアニン系色素、分子間CTコンプレックス系
色素等が好ましく用いられる。また、これらの色素は単
独で或いは併用して用いることができる。また、色素薄
膜には、酸化防止剤、バインダー等を添加することがで
きる。
【0013】有機色素記録層2の形成方法としては、有
機色素を有機溶媒に溶解して、透明な基板1上にスピン
コートする方法が好ましく用いられるが、フタロシアニ
ン系色素のように昇華性を有する色素については蒸着法
を用いることもできる。有機色素記録層2の色素薄膜の
膜厚は、レーザ等の記録するために用いられる光のエネ
ルギに対する記録感度、性能係数等を考慮して、使用す
る波長、光反射層3の光学物性及び色素薄膜の材質等に
応じて適宜選択され、通常、120〜150nmの範囲
である。
機色素を有機溶媒に溶解して、透明な基板1上にスピン
コートする方法が好ましく用いられるが、フタロシアニ
ン系色素のように昇華性を有する色素については蒸着法
を用いることもできる。有機色素記録層2の色素薄膜の
膜厚は、レーザ等の記録するために用いられる光のエネ
ルギに対する記録感度、性能係数等を考慮して、使用す
る波長、光反射層3の光学物性及び色素薄膜の材質等に
応じて適宜選択され、通常、120〜150nmの範囲
である。
【0014】光反射層3は、銀或いは銀を主成分とする
合金で形成される。銀と混合して銀合金を形成する元素
としては、特に限定されないが、例えばAl 、Au 、C
u 、Cr 、Ni 、Pt 、Sn 、In 、Pd 、Ti 、Fe
、Ta 、W、Zn 等が挙げられる。合金中の銀の組成
比率も特に限定はされないが、光反射層3で高い反射率
を得るためには、50原子%以上が好ましく、特に80
原子%以上が更に好ましい。光反射層3の厚さは、通常
10〜200nmに設定される。これより薄いと高い反
射率は得られず、またこれより厚くても顕著な効果が現
れない。
合金で形成される。銀と混合して銀合金を形成する元素
としては、特に限定されないが、例えばAl 、Au 、C
u 、Cr 、Ni 、Pt 、Sn 、In 、Pd 、Ti 、Fe
、Ta 、W、Zn 等が挙げられる。合金中の銀の組成
比率も特に限定はされないが、光反射層3で高い反射率
を得るためには、50原子%以上が好ましく、特に80
原子%以上が更に好ましい。光反射層3の厚さは、通常
10〜200nmに設定される。これより薄いと高い反
射率は得られず、またこれより厚くても顕著な効果が現
れない。
【0015】光反射層3の形成方法は特に限定されない
が、均質な膜を容易に形成でき、大量生産も容易であ
る、スパッタリング法や真空蒸着法等の気相成長法を用
いるのが好ましい。保護層4は、銀或いは銀合金を主成
分とする光反射層3の耐食性を向上させるために必要に
応じて設けられる。
が、均質な膜を容易に形成でき、大量生産も容易であ
る、スパッタリング法や真空蒸着法等の気相成長法を用
いるのが好ましい。保護層4は、銀或いは銀合金を主成
分とする光反射層3の耐食性を向上させるために必要に
応じて設けられる。
【0016】この保護層4は種々の有機系物質から構成
され、特に、放射線硬化型化合物やその組成物を、電子
線、紫外線等の放射線により硬化させた物質から構成さ
れることが好ましい。有機系物質としては、金属層との
密着が良好な、アクリレート系樹脂、メタクリレート系
樹脂、ポリイミド樹脂等が例として挙げられる。市販さ
れているものとしては、大日本インキ社製オーバーコー
ト剤DAICURECLEAR SD−1700、SD
−101、SD−318、SD−301等を光反射層3
上にスピンコート後、紫外線により硬化させた有機物薄
膜が好適に用いられる。保護層4の厚さは、通常0.1
〜100μm程度であり、これよりも薄いと耐食性が不
十分になることがあり、逆にこれより厚くても耐食性の
顕著な向上が見られない。より好ましくは1〜10μm
の厚さがよい。ただし、光反射層3表面(銀表面)が予
め化学的に耐食処理されている場合、或いは光反射層3
に高耐食性の銀合金が用いられている場合には、保護層
4を省くこともできる。
され、特に、放射線硬化型化合物やその組成物を、電子
線、紫外線等の放射線により硬化させた物質から構成さ
れることが好ましい。有機系物質としては、金属層との
密着が良好な、アクリレート系樹脂、メタクリレート系
樹脂、ポリイミド樹脂等が例として挙げられる。市販さ
れているものとしては、大日本インキ社製オーバーコー
ト剤DAICURECLEAR SD−1700、SD
−101、SD−318、SD−301等を光反射層3
上にスピンコート後、紫外線により硬化させた有機物薄
膜が好適に用いられる。保護層4の厚さは、通常0.1
〜100μm程度であり、これよりも薄いと耐食性が不
十分になることがあり、逆にこれより厚くても耐食性の
顕著な向上が見られない。より好ましくは1〜10μm
の厚さがよい。ただし、光反射層3表面(銀表面)が予
め化学的に耐食処理されている場合、或いは光反射層3
に高耐食性の銀合金が用いられている場合には、保護層
4を省くこともできる。
【0017】保護層4の形成方法は特に限定されない
が、例えばスピンコート、グラビア塗布、スプレーコー
ト、ロールコート等の方法を用いることができる。保護
層4は無色透明であることが好ましいが、金色色調に悪
影響を与えない限り着色されていてもよい。色調制御層
5は、着色剤を含有し、光の波長λ(nm)における光
透過率T(%)は、 400nm<λ≦550nmの時 0.002×(λ−450)2 +15<T<0.003
5×(λ−450)2+45 であり、 550nm<λ<750nmの時 35<T<80 である。
が、例えばスピンコート、グラビア塗布、スプレーコー
ト、ロールコート等の方法を用いることができる。保護
層4は無色透明であることが好ましいが、金色色調に悪
影響を与えない限り着色されていてもよい。色調制御層
5は、着色剤を含有し、光の波長λ(nm)における光
透過率T(%)は、 400nm<λ≦550nmの時 0.002×(λ−450)2 +15<T<0.003
5×(λ−450)2+45 であり、 550nm<λ<750nmの時 35<T<80 である。
【0018】光透過率Tが上記の範囲を外れると、銀或
いは銀合金の光反射層3上に色調制御層5を設けた時
に、黄金色に近似した色調を得ることができなくなる。
光透過率Tのより好ましいものとしては、 400nm<λ≦550nmの時 0.003×(λ−450)2 +20<T<0.004
×(λ−450)2 +40とし、 550nm<λ<750nmの時 50<T<80 とするのがよい。
いは銀合金の光反射層3上に色調制御層5を設けた時
に、黄金色に近似した色調を得ることができなくなる。
光透過率Tのより好ましいものとしては、 400nm<λ≦550nmの時 0.003×(λ−450)2 +20<T<0.004
×(λ−450)2 +40とし、 550nm<λ<750nmの時 50<T<80 とするのがよい。
【0019】各波長における光透過率Tは、透明基板表
面上に色調制御層を形成し、この色調制御層の光透過率
を測定して求める。このとき、透明基板としては、波長
400〜750nmの範囲全てにおいて、85〜95%
の光透過率を示すガラス板或いは樹脂板を用いる。ま
た、色調制御層は、本発明の光記録媒体に用いるのと同
じ厚さで形成する。
面上に色調制御層を形成し、この色調制御層の光透過率
を測定して求める。このとき、透明基板としては、波長
400〜750nmの範囲全てにおいて、85〜95%
の光透過率を示すガラス板或いは樹脂板を用いる。ま
た、色調制御層は、本発明の光記録媒体に用いるのと同
じ厚さで形成する。
【0020】色調制御層5は複数の層で構成してもよい
し、膜厚方向に組成や光学的性質が不均一であってもよ
い。このとき、複数の層から構成される色調制御層5全
体或いは膜厚方向に不均一な色調制御層全体の光透過率
Tが上記の条件を満たさねばならない。色調制御層5に
用いる着色剤は特に限定されないが、主成分として、黄
色系の色調を示すアゾ顔料、アゾ染料、ジオキサンジン
顔料、アントラノン系顔料、アントラノン系染料、ピリ
ミジン系反応染料、ピロコリン系顔料、ニトロソ顔料等
が主に用いられる。これらにキナクリドン顔料、キノフ
タロン顔料、キノフタロン染料、イソインドリン顔料、
ペリレン顔料、アニリンブラック、カーボンブラック、
アルカリブルー等が色調制御用に加えられる。
し、膜厚方向に組成や光学的性質が不均一であってもよ
い。このとき、複数の層から構成される色調制御層5全
体或いは膜厚方向に不均一な色調制御層全体の光透過率
Tが上記の条件を満たさねばならない。色調制御層5に
用いる着色剤は特に限定されないが、主成分として、黄
色系の色調を示すアゾ顔料、アゾ染料、ジオキサンジン
顔料、アントラノン系顔料、アントラノン系染料、ピリ
ミジン系反応染料、ピロコリン系顔料、ニトロソ顔料等
が主に用いられる。これらにキナクリドン顔料、キノフ
タロン顔料、キノフタロン染料、イソインドリン顔料、
ペリレン顔料、アニリンブラック、カーボンブラック、
アルカリブルー等が色調制御用に加えられる。
【0021】色調制御層5の厚さは、色調制御層5を構
成する物質の光学特性(屈折率や光吸収係数)に応じ
て、色調制御層5の光透過率Tが上記条件を満たすよう
に設定すればよい。その厚さは特に限定されないが、通
常、1〜50μmとすることが好ましい。これより薄い
層は形成が難しく、また、これより厚いと光記録媒体を
見る方向によって黄金色に見えないことが起こる可能性
もある。
成する物質の光学特性(屈折率や光吸収係数)に応じ
て、色調制御層5の光透過率Tが上記条件を満たすよう
に設定すればよい。その厚さは特に限定されないが、通
常、1〜50μmとすることが好ましい。これより薄い
層は形成が難しく、また、これより厚いと光記録媒体を
見る方向によって黄金色に見えないことが起こる可能性
もある。
【0022】色調制御層5は、塗布法により形成する。
具体的には、上記した着色剤を含む塗料を光反射層3表
面(保護層4を省いた場合)或いは保譲層4表面に塗布
することにより色調制御層を形成する。色調制御層の強
度を高くするためには、塗布液にアクリル系やエポキシ
系等の紫外線硬化型樹脂を含ませ、塗布後に紫外線等に
より硬化することが好ましい。塗料調製に用いる溶剤は
特に限定されないが、例えば、酢酸エチル、MEK、キ
シレン等が好ましい。尚、塗布液には、必要に応じ、粘
度調整用として光反応性モノマー等を添加してもよい。
塗布法は特に限定されず、光反射層の形状や色調制御層
の厚さ等の各種条件に応じて、スクリーン印刷、スプレ
ー塗布等の方法を適宜選択すればよい。塗布液の粘度
は、塗布方法等に応じて適宜決定すればよい。
具体的には、上記した着色剤を含む塗料を光反射層3表
面(保護層4を省いた場合)或いは保譲層4表面に塗布
することにより色調制御層を形成する。色調制御層の強
度を高くするためには、塗布液にアクリル系やエポキシ
系等の紫外線硬化型樹脂を含ませ、塗布後に紫外線等に
より硬化することが好ましい。塗料調製に用いる溶剤は
特に限定されないが、例えば、酢酸エチル、MEK、キ
シレン等が好ましい。尚、塗布液には、必要に応じ、粘
度調整用として光反応性モノマー等を添加してもよい。
塗布法は特に限定されず、光反射層の形状や色調制御層
の厚さ等の各種条件に応じて、スクリーン印刷、スプレ
ー塗布等の方法を適宜選択すればよい。塗布液の粘度
は、塗布方法等に応じて適宜決定すればよい。
【0023】本発明においては、色調制御層5上に、梨
子地状表面を有する、有機物を主成分とする光散乱層6
を設ける。光散乱層6は、基板1と反対側の表面に梨子
地状の微細な凹凸構造を有している。この凹凸構造が、
色調制御層5を透過してきた光反射層3からの反射光を
散乱する。この散乱効果によって、どの角度から光記録
媒体を見ても黄金色に見えるようにすることができる。
また、散乱効果によって色彩に微妙なテクスチャーが加
えられ、擬似黄金色に高級感が付与される。この結果、
多くの人は、光反射層3に用いられている銀或いは銀合
金が恰も高級感に優れた金であるかのように認識するよ
うになる。本発明において光散乱層6の使用は本質的に
重要であり、この光散乱層6がないと、高級感がなく、
また光記録媒体を見る角度によっては黄金色に見えない
ことがある。
子地状表面を有する、有機物を主成分とする光散乱層6
を設ける。光散乱層6は、基板1と反対側の表面に梨子
地状の微細な凹凸構造を有している。この凹凸構造が、
色調制御層5を透過してきた光反射層3からの反射光を
散乱する。この散乱効果によって、どの角度から光記録
媒体を見ても黄金色に見えるようにすることができる。
また、散乱効果によって色彩に微妙なテクスチャーが加
えられ、擬似黄金色に高級感が付与される。この結果、
多くの人は、光反射層3に用いられている銀或いは銀合
金が恰も高級感に優れた金であるかのように認識するよ
うになる。本発明において光散乱層6の使用は本質的に
重要であり、この光散乱層6がないと、高級感がなく、
また光記録媒体を見る角度によっては黄金色に見えない
ことがある。
【0024】光散乱層6に設けられる表面の微細な凹凸
構造の大きさは特に限定されないが、光散乱能の観点か
らは、ほぼ同一の高さを持つ二つの山と山の間の最短距
離xが0.1μm〜500μmの範囲に分布しているこ
とが好ましい。光散乱層6内に距離xが上記範囲より小
さい凹凸が部分的に存在していてもよいが、そのような
小さな凹凸は光散乱には寄与しない。また、距離xが上
記範囲より大きい凹凸も光の散乱には寄与しない。特
に、前記最短距離xとして0.3μm〜10μm範囲に
分布していることが好ましい。また、同様に光散乱能の
観点から、凹凸の深さは0.1μm〜50μmの範囲に
分布していることが好ましく、この範囲を越える凹凸は
光の散乱には寄与しない。凹凸の深さとしてより好まし
くは0.3μm〜10μmの範囲に分布しているのが好
ましい。
構造の大きさは特に限定されないが、光散乱能の観点か
らは、ほぼ同一の高さを持つ二つの山と山の間の最短距
離xが0.1μm〜500μmの範囲に分布しているこ
とが好ましい。光散乱層6内に距離xが上記範囲より小
さい凹凸が部分的に存在していてもよいが、そのような
小さな凹凸は光散乱には寄与しない。また、距離xが上
記範囲より大きい凹凸も光の散乱には寄与しない。特
に、前記最短距離xとして0.3μm〜10μm範囲に
分布していることが好ましい。また、同様に光散乱能の
観点から、凹凸の深さは0.1μm〜50μmの範囲に
分布していることが好ましく、この範囲を越える凹凸は
光の散乱には寄与しない。凹凸の深さとしてより好まし
くは0.3μm〜10μmの範囲に分布しているのが好
ましい。
【0025】光散乱層の厚さは、通常0.1μm〜10
0μm程度であり、これよりも薄い膜は作成し難く、逆
に、これより厚くても光散乱能の顕著な向上が見られな
い。厚さとしてより好ましくは1μm〜10μmであ
る。光散乱層6は種々の有機系物質から構成され、放射
線硬化型化合物やその組成物を、電子線、紫外線等の放
射線により硬化させた物質から構成されることが好まし
い。
0μm程度であり、これよりも薄い膜は作成し難く、逆
に、これより厚くても光散乱能の顕著な向上が見られな
い。厚さとしてより好ましくは1μm〜10μmであ
る。光散乱層6は種々の有機系物質から構成され、放射
線硬化型化合物やその組成物を、電子線、紫外線等の放
射線により硬化させた物質から構成されることが好まし
い。
【0026】光散乱層6を形成する有機物質材料は、例
えば、紫外線硬化樹脂、光開始剤、有機溶剤から構成さ
れる。紫外線硬化樹脂としては、特に限定されないが、
例えば、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド、ジメ
チルアクリルアミド、アクロイルモルフォリン、エチル
カルビトールアクリレート、フェニルカルビトールアク
リレート、ヒドロキシエチルアクリレート等のアクリレ
ート系の単官能モノマー、或いはポリエステルアクリレ
ート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、
ヘキサメチレンビスアクリルアミド等の多官能モノマー
等が挙げられる。市販品では、例えば、ナガセ化成社製
のDA250、DA314、DA321等を用いること
ができる。光開始剤としては、特に限定されないが、例
えばチバガイギー社製イルガキュアー651、907、
184、或いはメルク社製ダイキュアー1173等を用
いることができる。有機溶剤としては、紫外線硬化樹脂
と光開始剤を溶解し、揮発性の良好なものであれば特に
限定されないが、例えばイソプロピルアルコール、エチ
ルセルソルブ等を用いることができる。
えば、紫外線硬化樹脂、光開始剤、有機溶剤から構成さ
れる。紫外線硬化樹脂としては、特に限定されないが、
例えば、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド、ジメ
チルアクリルアミド、アクロイルモルフォリン、エチル
カルビトールアクリレート、フェニルカルビトールアク
リレート、ヒドロキシエチルアクリレート等のアクリレ
ート系の単官能モノマー、或いはポリエステルアクリレ
ート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、
ヘキサメチレンビスアクリルアミド等の多官能モノマー
等が挙げられる。市販品では、例えば、ナガセ化成社製
のDA250、DA314、DA321等を用いること
ができる。光開始剤としては、特に限定されないが、例
えばチバガイギー社製イルガキュアー651、907、
184、或いはメルク社製ダイキュアー1173等を用
いることができる。有機溶剤としては、紫外線硬化樹脂
と光開始剤を溶解し、揮発性の良好なものであれば特に
限定されないが、例えばイソプロピルアルコール、エチ
ルセルソルブ等を用いることができる。
【0027】光散乱層6には、その表面を梨子地状にす
る目的のために各種無機物からなる微粒子が添加され
る。微粒子を構成する無機物材料は特に限定されない
が、合成シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、水酸化
アルミニウム、アルミナ等が挙げられる。その粒径は、
0.3μm〜10μm程度のものが好ましい。
る目的のために各種無機物からなる微粒子が添加され
る。微粒子を構成する無機物材料は特に限定されない
が、合成シリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、水酸化
アルミニウム、アルミナ等が挙げられる。その粒径は、
0.3μm〜10μm程度のものが好ましい。
【0028】光散乱層6の形成方法は特に限定されない
が、例えば前述の紫外線硬化樹脂、光開始剤、無機物微
粒子、有機溶剤を均一に溶解或いは分散させた塗布液
を、スクリーン印刷、スプレー塗布等の方法によって色
調制御層5に塗布し、塗布液を紫外線照射等により硬化
する方法が好ましい。光散乱層6を形成する物質は無色
透明であることが好ましいが、金色色調に悪影響を与え
ない限り着色されていてもよい。
が、例えば前述の紫外線硬化樹脂、光開始剤、無機物微
粒子、有機溶剤を均一に溶解或いは分散させた塗布液
を、スクリーン印刷、スプレー塗布等の方法によって色
調制御層5に塗布し、塗布液を紫外線照射等により硬化
する方法が好ましい。光散乱層6を形成する物質は無色
透明であることが好ましいが、金色色調に悪影響を与え
ない限り着色されていてもよい。
【0029】[実施例]以下に本発明の効果を具体的に
示すために、実施例及び比較例を示し、更に詳細に説明
する。 (実施例1)螺旋状の案内溝を有する透明なポリカーボ
ネート基板(直径12cm、板厚1.2mm、トラック
ピッチ1.6μm)を用い、シアニン系有機色素を記録
層に、銀を光反射層に有する追記型光ディスクを作製し
た。
示すために、実施例及び比較例を示し、更に詳細に説明
する。 (実施例1)螺旋状の案内溝を有する透明なポリカーボ
ネート基板(直径12cm、板厚1.2mm、トラック
ピッチ1.6μm)を用い、シアニン系有機色素を記録
層に、銀を光反射層に有する追記型光ディスクを作製し
た。
【0030】まず、シアニン色素を有機溶媒に溶解し、
フィルターで濾過して不溶物を取り除いた後、スピンコ
ーター(エイブル社製)によりポリカーボネート基板上
に塗布して有機色素記録層を形成した。続いて、オーブ
ンで加熱処理を行い、溶媒を完全に除去した後、DCマ
グネトロンスパッタ装置により、膜厚100nmの銀の
光反射層を成膜した。光反射層上に、大日本インク社製
の紫外線硬化型樹脂DAICURE CLEAR SD
−1700をスピンコート法で塗布した後、紫外線照射
によって硬化させて保護層を形成した。保護層の硬化後
の膜厚は5μmであった。
フィルターで濾過して不溶物を取り除いた後、スピンコ
ーター(エイブル社製)によりポリカーボネート基板上
に塗布して有機色素記録層を形成した。続いて、オーブ
ンで加熱処理を行い、溶媒を完全に除去した後、DCマ
グネトロンスパッタ装置により、膜厚100nmの銀の
光反射層を成膜した。光反射層上に、大日本インク社製
の紫外線硬化型樹脂DAICURE CLEAR SD
−1700をスピンコート法で塗布した後、紫外線照射
によって硬化させて保護層を形成した。保護層の硬化後
の膜厚は5μmであった。
【0031】保護層上に、図2に示すような光透過率を
有する色調制御層をシルクスクリーン印刷により形成し
た。この光透過率は、図3に示すような光透過率を有す
るガラス基板上に、光ディスク作製時と同じ条件で色調
制御層を形成して測定したものである。図2に示される
ように、この色調制御層の光透過率T(%)の波長λ
(nm)依存性は、 400nm<λ≦550nmの時 0.002×(λ−450)2 +15<T<0.003
5×(λ−450)2+45 を満たし、 550nm<λ<750nmの時 35<T<80 を満たしている。
有する色調制御層をシルクスクリーン印刷により形成し
た。この光透過率は、図3に示すような光透過率を有す
るガラス基板上に、光ディスク作製時と同じ条件で色調
制御層を形成して測定したものである。図2に示される
ように、この色調制御層の光透過率T(%)の波長λ
(nm)依存性は、 400nm<λ≦550nmの時 0.002×(λ−450)2 +15<T<0.003
5×(λ−450)2+45 を満たし、 550nm<λ<750nmの時 35<T<80 を満たしている。
【0032】色調制御層上に、DA321(ナガセ化成
社製)70wt%、アクロイルモルフォリン26wt
%、光開始剤イルガキュアー651を4wt%混合した
紫外線硬化樹脂と、エチルセルソルブと、粒径5μmの
SiO2 微粒子とを、それぞれ5:5:1の重量比で混
合した塗布液をスクリーン印刷法により塗布した後、紫
外線照射によって硬化させて光散乱層を形成した。
社製)70wt%、アクロイルモルフォリン26wt
%、光開始剤イルガキュアー651を4wt%混合した
紫外線硬化樹脂と、エチルセルソルブと、粒径5μmの
SiO2 微粒子とを、それぞれ5:5:1の重量比で混
合した塗布液をスクリーン印刷法により塗布した後、紫
外線照射によって硬化させて光散乱層を形成した。
【0033】(実施例2)光反射層にAg97Au3
(組成は原子%で表示してある)の組成の銀合金を用い
た以外は、実施例1と同様にして光ディスクを作製し
た。 (実施例3)色調制御層を、図4に示すような光透過率
とした以外は実施例1と同様にして光ディスクを作製し
た。
(組成は原子%で表示してある)の組成の銀合金を用い
た以外は、実施例1と同様にして光ディスクを作製し
た。 (実施例3)色調制御層を、図4に示すような光透過率
とした以外は実施例1と同様にして光ディスクを作製し
た。
【0034】(実施例4)基板として、予め74分間分
のデータに対するピット(凹凸)が形成されているポリ
カーボネート基板を用い、有機色素記録層を設けない以
外は、実施例1と同様にして再生専用光ディスク(CD
−ROM)を作製した。 (比較例1)光散乱層を設けなかった以外は実施例1と
同様にして光ディスクを作製した。
のデータに対するピット(凹凸)が形成されているポリ
カーボネート基板を用い、有機色素記録層を設けない以
外は、実施例1と同様にして再生専用光ディスク(CD
−ROM)を作製した。 (比較例1)光散乱層を設けなかった以外は実施例1と
同様にして光ディスクを作製した。
【0035】(比較例2)図5に示すように、光散乱層
と色調制御層の積層順序を交換した以外は、実施例1と
同様にして光ディスクを作製した。 (比較例3)光散乱層を形成する材料からSiO2 微粒
子を除いた以外は、実施例1と同様にして光ディスクを
作製した。このとき、色調制御層上に形成された有機層
の表面には梨地状の微細な凹凸構造が形成されず、その
有機層は光散乱能を有しておらず、光散乱層として機能
しない。
と色調制御層の積層順序を交換した以外は、実施例1と
同様にして光ディスクを作製した。 (比較例3)光散乱層を形成する材料からSiO2 微粒
子を除いた以外は、実施例1と同様にして光ディスクを
作製した。このとき、色調制御層上に形成された有機層
の表面には梨地状の微細な凹凸構造が形成されず、その
有機層は光散乱能を有しておらず、光散乱層として機能
しない。
【0036】(比較例4)色調制御層を、図6に示すよ
うな光透過率とした以外は実施例1と同様にして光ディ
スクを作製した。図6に示されるように、この色調制御
層の光透過率T(%)の波長λ(nm)依存性は、 400nm<λ≦550nmの時 0.002×(λ−450)2 +15<T<0.003
5×(λ−450)2+45 550nm<λ<750nmの時 35<T<80 という条件を満たしていない。
うな光透過率とした以外は実施例1と同様にして光ディ
スクを作製した。図6に示されるように、この色調制御
層の光透過率T(%)の波長λ(nm)依存性は、 400nm<λ≦550nmの時 0.002×(λ−450)2 +15<T<0.003
5×(λ−450)2+45 550nm<λ<750nmの時 35<T<80 という条件を満たしていない。
【0037】(参考例1)光反射層に金を用いしかも色
調制御層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして
光ディスクを作製した。 (参考例2)光反射層に金を用いしかも色調制御層を設
けなかった以外は、比較例1と同様にして光ディスクを
作製した。
調制御層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして
光ディスクを作製した。 (参考例2)光反射層に金を用いしかも色調制御層を設
けなかった以外は、比較例1と同様にして光ディスクを
作製した。
【0038】(参考例3)光反射層に金を用いしかも色
調制御層を設けなかった以外は、比較例3と同様にして
光ディスクを作製した。 (参考例3)光反射層に金を用いしかも色調制御層を設
けたなかった以外は、実施例4と同様にして光ディスク
を作製した。
調制御層を設けなかった以外は、比較例3と同様にして
光ディスクを作製した。 (参考例3)光反射層に金を用いしかも色調制御層を設
けたなかった以外は、実施例4と同様にして光ディスク
を作製した。
【0039】そして、実施例1と参考例1とを各種年齢
層の男女50人の被験者に同時に見せ、被験者には光デ
ィスクの膜構成を伏せたまま、どちらが光反射層に金を
使っていると思うかを尋ねた。その結果、52%の被験
者が実施例1を、48%の被験者は参考例1を指定し
た。同様にして、実施例2と参考例1を用いて実験した
ところ、50%の被験者が実施例2を、50%の被験者
は参考例1を指定した。また、実施例3と参考例1を用
いたところ、46%の被験者が実施例3を、54%の被
験者は参考例1を指定した。また、実施例4と参考例4
を用いたところ、50%の被験者が実施例4を、50%
の被験者が参考例4を指定した。このように被験者は、
実施例1〜4中の銀或いは銀合金反射膜と参考例1及び
参考例4の中の金反射膜を区別することが難しかった。
層の男女50人の被験者に同時に見せ、被験者には光デ
ィスクの膜構成を伏せたまま、どちらが光反射層に金を
使っていると思うかを尋ねた。その結果、52%の被験
者が実施例1を、48%の被験者は参考例1を指定し
た。同様にして、実施例2と参考例1を用いて実験した
ところ、50%の被験者が実施例2を、50%の被験者
は参考例1を指定した。また、実施例3と参考例1を用
いたところ、46%の被験者が実施例3を、54%の被
験者は参考例1を指定した。また、実施例4と参考例4
を用いたところ、50%の被験者が実施例4を、50%
の被験者が参考例4を指定した。このように被験者は、
実施例1〜4中の銀或いは銀合金反射膜と参考例1及び
参考例4の中の金反射膜を区別することが難しかった。
【0040】一方、比較例1とそれに外観の似ている参
考例2とを各種年齢層の男女50人の被験者に同時に見
せ、同様の実験を行ったところ、18%の被験者が比較
例1を、82%の被験者は参考例2を指定した。また、
比較例2とそれに外観の似ている参考例1とを用いて実
験を行ったところ、2%の被験者が比較例2を、98%
の被験者は参考例1を指定した。比較例3とそれに外観
の似ている参考例3とを用いて同様な実験を行ったとこ
ろ、32%の被験者が比較例3を、68%の被験者は参
考例3を指定した。また、比較例4とそれに外観の似て
いる参考例1とを用いて同様な実験を行ったところ、2
4%の被験者が比較例4を、76%の被験者が参考例1
を指定した。このように、被験者は比較例1〜4中の銀
或いは銀合金反射膜と参考例1〜3の金反射膜とを容易
に区別できた。
考例2とを各種年齢層の男女50人の被験者に同時に見
せ、同様の実験を行ったところ、18%の被験者が比較
例1を、82%の被験者は参考例2を指定した。また、
比較例2とそれに外観の似ている参考例1とを用いて実
験を行ったところ、2%の被験者が比較例2を、98%
の被験者は参考例1を指定した。比較例3とそれに外観
の似ている参考例3とを用いて同様な実験を行ったとこ
ろ、32%の被験者が比較例3を、68%の被験者は参
考例3を指定した。また、比較例4とそれに外観の似て
いる参考例1とを用いて同様な実験を行ったところ、2
4%の被験者が比較例4を、76%の被験者が参考例1
を指定した。このように、被験者は比較例1〜4中の銀
或いは銀合金反射膜と参考例1〜3の金反射膜とを容易
に区別できた。
【0041】次に、実施例1〜4と比較例1〜4とを各
種年齢層の男女50人の被験者に同時に見せ、黄金色の
高級感に関する官能評価を1〜5の五段階評価で行っ
た。かかる官能評価の平均値を表1に示す。数値の高い
ほど高級感に優れていることを表す。
種年齢層の男女50人の被験者に同時に見せ、黄金色の
高級感に関する官能評価を1〜5の五段階評価で行っ
た。かかる官能評価の平均値を表1に示す。数値の高い
ほど高級感に優れていることを表す。
【0042】
【表1】
【0043】表1の結果から、実施例1〜4は高級感に
ついて高い評価を受けたことがわかる。
ついて高い評価を受けたことがわかる。
【0044】
【発明の効果】上述した請求項1に係る発明によれば、
光反射層に金を用いることなく黄金色を呈することがで
き、しかも、色調制御層と光散乱層は塗布法により形成
できるため、高級感のある光記録媒体は低コストで製造
することができる。また、色調制御層は耐食性が良好な
ため、黄金色の色調を長期にわたって保つことができ
る。
光反射層に金を用いることなく黄金色を呈することがで
き、しかも、色調制御層と光散乱層は塗布法により形成
できるため、高級感のある光記録媒体は低コストで製造
することができる。また、色調制御層は耐食性が良好な
ため、黄金色の色調を長期にわたって保つことができ
る。
【0045】また、請求項2に係る発明によれば、請求
項1の発明の効果に加えて、保護層が存在することで、
光反射層の耐食性をより一層向上できる。また、請求項
3に係る発明によれば、高級感のある追記型の光記録媒
体を安価に提供することができるという効果がある。
項1の発明の効果に加えて、保護層が存在することで、
光反射層の耐食性をより一層向上できる。また、請求項
3に係る発明によれば、高級感のある追記型の光記録媒
体を安価に提供することができるという効果がある。
【図1】本発明の一実施形態を示す追記型光ディスクの
層構成を示す断面図
層構成を示す断面図
【図2】実施例1、2の色調制御層の光透過率特性図
【図3】各実施例で使用した基板の光透過率特性図
【図4】実施例3の色調制御層の光透過率特性図
【図5】比較例2の追記型光ディスクの層構成を示す断
面図
面図
【図6】比較例4の色調制御層の光透過率特性図
1 基板 2 有機色素記録層 3 光反射層 4 保護層 5 色調制御層 6 光散乱層
Claims (3)
- 【請求項1】使用する光ビームに対して略透明な基板
と、 該透明基板上に積層された銀又は銀を主成分とする合金
からなる光反射層と、 該光反射層上に積層され、波長λ(nm)が400<λ
≦550を満たす光に対して、光透過率T(%)が、 0.002×(λ−450)2 +15<T<0.003
5×(λ−450)2+45 であり、 550<λ<750を満たす光に対して、光透過率T
(%)が、 35<T<80 である色調制御層と、 該色調制御層上に積層され、梨子地状表面を有し有機物
を主成分とする光散乱層と、 を含んで構成されることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項2】前記光反射層と色調制御層との間に、有機
物を主成分とし可視光に対して略透明な保護層を設けた
ことを特徽とする請求項1に記載の光記録媒体。 - 【請求項3】前記透明基板と光反射層との間に、有機色
素記録層を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記
載の光記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27115597A JP3485769B2 (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | 光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27115597A JP3485769B2 (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | 光記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11110820A true JPH11110820A (ja) | 1999-04-23 |
JP3485769B2 JP3485769B2 (ja) | 2004-01-13 |
Family
ID=17496109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27115597A Expired - Fee Related JP3485769B2 (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | 光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3485769B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006277856A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Yamaha Corp | 光ディスク記録媒体 |
US7129968B2 (en) | 2002-05-31 | 2006-10-31 | Yamaha Corporation | Image forming apparatus capable of forming image on optical disk, and image forming method |
US7268794B2 (en) * | 2000-10-30 | 2007-09-11 | Yamaha Corporation | Method of printing label on optical disk, optical disk unit, and optical disk |
CN100341061C (zh) * | 2003-12-16 | 2007-10-03 | 日本胜利株式会社 | 光记录介质 |
-
1997
- 1997-10-03 JP JP27115597A patent/JP3485769B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7268794B2 (en) * | 2000-10-30 | 2007-09-11 | Yamaha Corporation | Method of printing label on optical disk, optical disk unit, and optical disk |
US7869340B2 (en) | 2000-10-30 | 2011-01-11 | Yamaha Corporation | Method of printing label on optical disk, optical disk unit, and optical disk |
US7129968B2 (en) | 2002-05-31 | 2006-10-31 | Yamaha Corporation | Image forming apparatus capable of forming image on optical disk, and image forming method |
US7362348B2 (en) | 2002-05-31 | 2008-04-22 | Yamaha Corporation | Image forming apparatus capable of forming image on optical disk, and image forming method |
CN100341061C (zh) * | 2003-12-16 | 2007-10-03 | 日本胜利株式会社 | 光记录介质 |
JP2006277856A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Yamaha Corp | 光ディスク記録媒体 |
JP4561438B2 (ja) * | 2005-03-30 | 2010-10-13 | ヤマハ株式会社 | 光ディスク記録媒体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3485769B2 (ja) | 2004-01-13 |
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JP3485769B2 (ja) | 光記録媒体 | |
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