JP2011007982A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成動作(作像動作を含む動作)が終了してから次の画像形成動作が開始されるまでの休止時間が長くなることがあっても、その休止後に開始される画像形成動作においてカブリ、濃度上昇などの不具合が発生することをより簡易に防止することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】静電潜像が形成される感光体と、前記感光体上の静電潜像を直流成分に交流成分を重畳させた現像用電圧が印加される現像剤供給部材にて供給する現像剤により現像して現像剤像にする現像装置と、前記現像剤像を記録媒体に転写する転写装置とを少なくとも備えた作像装置と、前記現像装置の停止時間に関する情報を検出する時間検出手段と、前記時間検出手段で検出された停止時間に関する情報に基づいて、前記現像装置に対する現像用電圧の交流成分の印加を停止した状態で前記作像装置による作像動作を実行する制御を行う制御手段とを有する。
【選択図】図4

Description

この発明は、画像形成装置に関するものである。
感光体に乾式の現像剤で現像される現像剤像を形成し、その現像剤像を最終的に記録媒体に転写して画像を形成するプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置においては、1つの画像形成動作が終了してから次の画像形成動作が開始されるまでの休止時間が長くなるほど、その休止後に開始される画像形成動作において白地の背景部に現像剤が付着してしまうカブリが発生することや、画像の濃度が高めになること等の不具合が発生することがある。このような不具合は、休止されているときの湿度が比較的高い環境にあったほど顕著に発生する傾向にある。
これに対し、従来においても、以下に示すように休止時間に応じて必要な制御を行う画像形成装置が提案されている。
例えば、感光体における感度の変化を補償するために装置の休止時間に応じて像形成に関与する現像バイアスなどを連続的に変化させる像形成装置が知られている(特許文献1)。
また、感光体が画像形成動作を停止してから次に画像形成動作を開始するまでの休止時間に応じて現像バイアス用交流電圧の値を変化させる画像形成装置が知られている(特許文献2)。現像バイアス用交流電圧の値を変化は、具体的には、交流バイアスのピーク電圧値を、初期の電圧から休止時間及び連続コピー枚数に応じて段階的に又は連続的に増加させて最終的に定常の電圧に至らせることが示されている。
また、休止時間を検知してこれが長いほど現像電極に印加するバイアス電圧の値を高めることと、現像剤の疲労度を検知してこれが大きいほどそのバイアス電圧値をさらに高めることと、その高められたバイアス電圧値を動作再開からのコピー枚数にしたがって徐々に低下させる画像形成装置が知られている(特許文献3)。
さらに、装置の休止状態の検出情報と感光体の所定濃度検出部の濃度の検出情報に基づき、画像形成手段の補正が必要であると判断されると、例えば基準現像バイアス電圧の補正が行われ、その後に画像形成を行う画像形成装置が知られている(特許文献4)。基準現像バイアス電圧の補正は、具体的には、その現像バイアス電圧を増加又は低減することである。
特開昭55−101959号公報 特開昭57−19769号公報 特開昭59−116768号公報 特開平2−97971号公報
この発明は、画像形成動作(作像動作を含む動作)が終了してから次の画像形成動作が開始されるまでの休止時間が長くなることがあっても、その休止後に開始される画像形成動作においてカブリ、濃度上昇などの不具合が発生することをより簡易に防止することができる画像形成装置を提供するものである。
この発明(A1)の画像形成装置は、
回転するとともに静電潜像が形成される感光体と、前記感光体上の静電潜像を、回転するとともに直流成分に交流成分を重畳させた現像用電圧が印加される現像剤供給部材にて供給する現像剤により現像して現像剤像にする現像装置と、前記現像剤像を記録媒体に転写する転写装置とを少なくとも備えた作像装置と、
前記現像装置の停止時間に関する情報を検出する時間検出手段と、
前記時間検出手段で検出された停止時間に関する情報に基づいて、前記現像装置に対する現像用電圧の交流成分の印加を停止した状態で前記作像装置による作像動作を実行する制御を行う制御手段と、を有するものである。
この発明(A2)の画像形成装置は、上記発明A1の画像形成装置において、前記制御手段は、前記現像用電圧の交流成分の印加を停止した状態で前記作像装置による作像動作を開始した後の累積経過時間又は累積画像形成動作回数の情報に基づいて、前記現像用電圧の交流成分の印加を開始するものである。
この発明(A3)の画像形成装置は、上記発明A1又はA2の画像形成装置において、前記制御手段が、前記現像用電圧の交流成分の印加を停止した状態で前記作像装置による作像動作を開始した後の経過時間の情報に基づいて、前記現像用電圧の交流成分として平常時の交流電圧のピーク間電圧よりも小さいピーク間電圧となる交流電圧を連続的又は断続的に印加するものである。
この発明(A4)の画像形成装置は、上記発明A1からA3のいずれかの画像形成装置において、前記作像装置が設置される筐体の内部に設置されて湿度を測定する湿度測定手段を備え、前記制御手段が、前記時間検出手段で検出された停止時間に関する情報と前記湿度測定手段で測定される湿度に関する情報の双方に基づいて、前記現像装置に対する現像用電圧の交流成分の印加を停止した状態で前記作像装置による作像動作を実行する制御を行うものである。
また、この発明(A5)の画像形成装置は、回転するとともに静電潜像が形成される感光体と、前記感光体上の静電潜像を、回転するとともに直流成分に交流成分を重畳させた現像用電圧が印加される現像剤供給部材にて供給する現像剤により現像して現像剤像にする現像装置と、前記現像剤像を記録媒体に転写する転写装置とを少なくとも備えた作像装置と、
前記現像装置の停止時間に関する情報を検出する時間検出手段と、
前記時間検出手段で検出された停止時間に関する情報に基づいて、前記現像装置に印加する現像用電圧の交流成分の電圧波形のデューティ比を、平常時の値よりも現像剤が前記現像剤供給部材から前記感光体に引かれる電界を形成する波形部分の割合が少なくなる値に変更した状態で前記作像装置による作像動作を実行する制御を行う制御手段と、
を有するものである。
この発明(A6)の画像形成装置は、上記発明A5の画像形成装置において、前記制御手段が、前記現像用電圧の交流成分のデューティ比を変更した状態で前記作像装置による作像動作を開始した後の累積経過時間又は累積画像形成動作回数の情報に基づいて、前記現像用電圧の交流成分のデューティ比を平常時の値に戻すものである。
この発明(A7)の画像形成装置は、上記発明A5又はA6の画像形成装置において、前記制御手段が、前記現像用電圧の交流成分のデューティ比を変更した状態で前記作像装置による作像動作を開始した後の経過時間の情報に基づいて、前記現像用電圧の交流成分のデューティ比を、その変更した値よりも現像剤が前記現像剤供給部材から前記感光体に引かれる電界を形成する波形部分の割合が多くなる値に連続的又は段階的に変更するものである。
この発明(A8)の画像形成装置は、上記発明A5からA7のいずれかの画像形成装置において、前記作像装置が設置される筐体の内部に設置されて湿度を測定する湿度測定手段を備え、前記制御手段が、前記時間検出手段で検出された停止時間に関する情報と前記湿度測定手段で測定される湿度に関する情報の双方に基づいて、前記現像装置に印加する現像用電圧の交流成分の電圧波形のデューティ比を、平常時の値よりも現像剤が前記現像剤供給部材から前記感光体に引かれる電界を形成する波形部分の割合が少なくなる値に変更した状態で前記作像装置による作像動作を実行する制御を行うものである。
上記発明A1の画像形成装置によれば、その発明の構成を有しない場合に比べて、次の画像形成動作が開始されるまでの休止時間が長くなることがあっても、その休止後に開始される画像形成動作においてカブリ、濃度上昇などの不具合が発生することをより簡易に防止することができる。
上記発明A2の画像形成装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、適切な時期に平常の作像動作(特に現像動作)に復帰することができる。
上記発明A3の画像形成装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、作像動作(特に現像動作)を開始した後においても少なくとも上記発明A1による効果がより良好に得られる。
上記発明A4の画像形成装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、少なくとも上記発明A1による効果がより確実に得られる。
上記発明A5の画像形成装置によれば、その発明の構成を有しない場合に比べて、次の画像形成動作が開始されるまでの休止時間が長くなることがあっても、その休止後に開始される画像形成動作においてカブリ、濃度上昇などの不具合が発生することをより簡易に防止することができる。
上記発明A6の画像形成装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、適切な時期に平常の作像動作(特に現像動作)に復帰することができる。
上記発明A7の画像形成装置によれば、その明の構成を有しない場合に比べて、作像動作(特に現像動作)を開始した後においても少なくとも上記発明A4による効果がより良好に得られる。
上記発明A8の画像形成装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、少なくとも上記発明A5による効果がより確実に得られる。
実施の形態1(2)に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。 図1の画像形成装置における主な制御系の構成を示す説明図である。 作像動作における現像バイアスに関する制御内容を示すフローチャートである。 実施の形態1における現像バイアスの特別制御(交流成分の印加を停止する制御など)及び平常制御の構成を示す説明図である。 実施の形態2における現像バイアスに関する平常制御及び特別制御の構成を電圧波形などで示す説明図である。 実施の形態2における現像バイアスの特別制御(交流成分のデューティ比を変更する制御など)及び平常制御の構成を示す説明図である。 評価試験1における画像濃度の上昇抑制効果に関する試験結果を示すグラフ図である。 評価試験1におけるカブリの抑制効果に関する試験結果を示すグラフ図である。 評価試験2における画像濃度の上昇抑制効果に関する試験結果を示すグラフ図である。 評価試験2におけるカブリの抑制効果に関する試験結果を示すグラフ図である。
以下、この発明を実施するための形態(以下、単に「実施の形態」という)について添付の図面を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
図1は実施の形態1に係る画像形成装置1の概要を示し、図2はその画像形成装置1の主要部を示している。
この実施の形態1に係る画像形成装置1は、支持部材、外装カバー等で構成される筐体10の内部空間に、感光体21に現像剤としてのトナーで構成されるトナー像を形成して記録用紙9に転写する作像装置20と、作像装置20に供給すべき所要の記録用紙9を収容して搬送する給紙装置30と、記録用紙9に転写されたトナー像を定着する定着装置40、画像形成装置を構成する各構成部分の動作などについて総括的に制御する制御装置5と等が設置されている。
作像装置20は、公知の電子写真方式を利用したものであり、回転するように配置されるドラム形態の感光体21と、その感光体21の周囲に配置される帯電装置22、露光装置23、現像装置24、転写装置25、清掃装置26等で構成されている。
感光体21は、回転自在に支持されるとともに接地された導電性の円筒状の基材の円筒周面に、光導電層等を形成したものである。感光体21は、図示しない回転駆動装置の動力により所要の方向(矢印Aで示す方向)に所要の速度で回転駆動する。清掃装置26は、感光体21の転写後の周面に接触する弾性板等の清掃部材と、その清掃部材で除去するトナー等の付着物を回収する回収容器等を設置したものである。
帯電装置22は、感光体21の周面の回転軸方向における像形成有効領域を所要の電圧に帯電させるものである。帯電装置22としては、例えば、感光体21の少なくとも像形成有効領域に接触して回転するように配置された帯電ロールに、図示しない電源から帯電用電圧を印加するものである。帯電ロール22aとしては、例えば、導電性の芯材に、導電剤を混合したゴム等の材料で構成される弾性層を形成したものが使用される。帯電用電圧としては、直流の電圧又は直流に交流が重畳された電圧が印加される。
露光装置23は、画像形成装置1に入力される画像情報に応じた光を感光体21に対して照射して静電潜像を形成するものである。露光装置23としては、例えば、半導体レーザとポリゴンミラー等の光学部品を用いて構成される走査型露光装置や、発光ダイオードと光学部品等を用いて構成される非走査型露光装置が使用される。
現像装置24は、現像方式に適応する所要の極性に帯電された現像剤(トナー)を感光体21と対向する現像領域に供給して静電潜像を現像するものである。現像装置24としては、例えば、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤を用いて接触式の反転現像を行う二成分現像装置が使用される。
二成分現像装置24においては、その装置本体24aの現像剤収容部に二成分現像剤が収容されており、その現像剤収容部内で回転するように設置された現像剤攪拌搬送部材24bにより、その二成分現像剤におけるトナーがキャリアと攪拌されながら摩擦帯電されてマイナスの極性に帯電させられる。また、二成分現像装置24は、その装置本体24aの開口部に、所要の磁極が内部空間に固定配置された状態で回転する円筒状の現像ロール24cが設置されており、その現像ロール24cにより、現像剤収容部内にあるトナーとキャリアの一部が磁力により穂立ち状の磁気ブラシを形成しながら保持されるとともに層規制部材24dとの隙間を通過して所要の高さ(厚さ)に規制された状態で、感光体21と対向する現像領域まで搬送される。
現像ロール24cは、モータを含む図示しない回転動力装置から伝達される動力により所要の方向(例えば感光体と対向する位置で同じ方向に移動することになる方向)に回転するとともに、感光体21との間に現像用電源部27から現像用電圧(現像バイアス)が印加される。現像ロール24cの回転動力は、現像剤攪拌搬送部材24bにも伝達される仕組みになっている。現像用電圧としては、直流成分に交流成分を重畳させた電圧が印加される。
転写装置25は、感光体21に形成されるトナー像を最終的に記録用紙9に転写させるものである。転写装置25としては、感光体21の回転軸方向における少なくとも帯電された領域に接触して回転するように配置された転写ロールに、図示しない電源から転写用電圧を印加するものである。転写ロール25aとしては、例えば、導電性の芯材にゴム等の材料で構成される弾性層を形成したものが使用される。転写用電圧としては、現像剤の帯電極性と逆極性の電圧が印加される。この実施の形態では、現像剤の帯電極性がマイナス極性であるので、転写用電圧としてプラス極性の直流の電圧が印加される。
給紙装置30は、筐体10に対して引出し自在に取り付けられ、所望のサイズ、種類等の記録用紙9を積載した状態で収容する用紙収容体31と、用紙収容体31から記録用紙9を1枚ずつ送り出す送出装置32とで主に構成されている。給紙装置30の用紙収容体31から送出装置32で送り出された記録用紙9は、給紙装置30の送出装置32と作像装置20の転写位置との間に設置される複数の搬送ロール対33a,33b,…、搬送ガイド材等で構成される給紙用の用紙搬送路38を通して、作像装置20における感光体21と転写装置25との間の転写位置まで搬送される。
定着装置40は、筐体41の内部に、矢印で示す方向に回転駆動するとともに表面温度が加熱手段により所要の温度に加熱して保持されるロール形態、ベルト形態等の加熱回転体42と、この加熱回転体42の回転軸方向にほぼ沿うように所要の圧力で接触して従動回転するロール形態、ベルト形態等の加圧回転体43等を設置して構成されている。
制御装置5は、演算処理装置、記憶素子、制御回路、外部記憶装置、入出力装置等で構成されており、その記憶素子又は外部記憶装置に記憶されている制御プログラムに従って画像形成装置1の各構成部品の動作についてそれぞれ制御する。
この画像形成装置1による基本的な画像の形成は、次のようにして行われる。
画像形成(プリント)の要求を受けると、まず作像装置20において、矢印Aで示す方向に回転する感光体21の像形成有効領域として使用される周面が帯電装置22により所要の電位(帯電電位)に帯電された後、その帯電された感光体21の周面に露光装置23から画像情報(信号)に基づく光LBが照射され、これにより感光体21の周面に電位差のある静電潜像が形成される。この実施の形態における帯電電位は、前記したようにマイナス極性に帯電されるトナーを用いた反転現像を行う関係から、マイナス極性の電位である。また、静電潜像は、露光された部分の電荷が所要量だけ消失されたマイナス極性の電位(潜像電位)で形成される。
続いて、作像装置20では、感光体21に形成された静電潜像が、現像装置24の現像ロール24cから供給されるマイナス極性に帯電されたトナーにより(反転)現像されてトナー像が形成される。このときの現像は、現像ロール24c上に磁気ブラシを形成して保持される現像剤(トナー)が、感光体21の周面に接触するとともに、現像ロール21cに印加される現像バイアスにより現像ロール24cと感光体21の間に形成される現像電界による静電引力を受けることで、感光体21の静電潜像の部分に転移して静電的に付着することで行われる。しかる後、そのトナー像は、給紙装置30から感光体21と転写装置25との間の転写位置に搬送して供給される記録用紙9に対して転写装置25により静電的に転写される。転写後の感光体21は、その周面に残留するトナー等の不要な付着物が清掃装置26により除去される。
作像装置20においてトナー像が転写された記録用紙9は、感光体21の周面から剥離された後に定着装置40にむけて搬送される。定着装置40では、トナー像が転写された用紙9が加熱回転体42と加圧回転体43の間の接触部に導入され、その接触部を通過する際に加熱及び加圧される。これにより、トナー像のトナーが溶融して固着することで用紙9に定着される。
定着が終了した後の記録用紙9は、定着装置40から排出された後、筐体10の一部(この例では上部)に形成される排紙収容部12等に搬送される。定着装置40から排出される用紙9は、複数の用紙搬送ロール対34a,34b、搬送ガイド部材等で構成される排出用の用紙搬送路を通して排紙収容部12等にまで搬送される。以上の工程により、用紙9(の片面)に対して画像が形成される。
そして、この画像形成装置1においては、作像装置20における現像装置24の現像バイアスの交流成分について以下の制御を行うように構成されている。
すなわち、この画像形成装置1では、図1、図2等に示すように、現像装置24の停止時間に関する情報を検出する時間検出カウンタ52と、作像装置20が設置される筐体10の内部に設置されて湿度を測定する湿度センサ54が設けられている。また、画像形成装置1は、制御装置5により、時間検出カウンタ52及び湿度センサ54で得られる情報に応じて、現像装置24が停止した後に最初の現像動作を開始するときに、その現像装置24における現像バイアスの交流(AC)成分についての制御内容を選定してその作像装置20による作像動作を実行するように構成されている。
時間検出カウンタ52は、画像形成装置1の主電源スイッチ56がOFFされたときの時刻とそれがONされたときの時刻を記憶しておき、その主電源スイッチ56がONされたときに先のOFF時刻からの経過時間を算出し、その経過時間を現像装置24の停止時間に関する情報として検出するものである。また、このカウンタ52では、温度センサ54で測定して得られる相対湿度が所定の設定値以上になると、その湿度が所定の値以上になっている間の経過時間を計測し、その経過時間を現像装置24の停止時間に関する1つの情報として検出するように設定されている。このカウンタ52で検出された各経過時間は、主電源スイッチ56が次にOFF操作されるまで記憶保持される。
湿度センサ54は、筐体10の内部のうち例えば現像装置24の下方側の位置に設置され、その設置位置における相対湿度を測定するものである。この湿度センサ54は、主電源スイッチ56がONされているときの相対湿度を測定している。そして、温度センサ54で測定して得られる相対湿度が湿度に関する情報として記憶保持される。
制御装置5は、時間検出カウンタ52及び湿度センサ54の測定結果(停止時間および湿度に関する情報)を入手するように接続されているとともに、現像装置24の現像ロール24cの回転駆動装置28に必要な制御信号(情報)を送信するように接続されている。そして、制御装置5は、時間検出タイムカウンタ52及び湿度センサ54の双方で得られる情報に応じて現像装置24が停止した後に最初の現像動作を開始するときの現像バイアスの交流成分について図3及び図4に示す内容の制御を行う。このときの制御内容(プログラム及びデータ)は、制御装置5における記憶素子又は外部記憶装置に格納されている。
以下、制御装置5の現像バイアスに関係する制御動作について説明する。
まず、制御装置5では、図3に示すように、画像形成装置1に対してプリント要求があると、時間検出カウンタ52で検出された現像装置24の停止時間Tsに関する情報と湿度センサ54で測定された湿度Hsに関する情報の読み出しが行われ(ステップ:S10〜S11)、そのときの現像装置24の停止時間Tsに関する情報が予め設定される停止時間に関する設定値(閾値)Tx以上であり、かつ、その湿度Hsに関する情報が予め設定される湿度に関する設定値Hx以上であるか否かが判断される(S12)。この判断に使用される湿度Hsに関する情報は、その湿度Hsが所定の設定値(Hx)以上になった結果が時間検出カウンタ52に通知されて、その後の経過時間が湿度Hsに関する情報、さらには現像装置の停止時間に関する情報に置き換えられる。
ここで、停止時間Tsは、画像形成装置1による最後のプリント動作が終了して主電源スイッチ56がOFF状態にされてから次に主電源スイッチ56がON状態にされるまでの期間の経過時間に相当する。湿度Hsは、その停止時間Tsが終了した後の湿度の変動を知るものとなる。また、休止時間に関する設定値Txは、例えば15時間に設定される。湿度に関する設定値Hxは、例えば60%に設定される。
このとき、制御装置5は、停止時間Tsが設定値Ts以上でない又は湿度Hsが設定値Hx以上でない又はその双方であると判断した場合には、画像形成装置1ひいては現像装置24が少なくとも長い間休止して放置されたものでないとみなし、現像バイアスの交流成分について平常の制御を行うモードに設定する(S18)。平常制御は、現像バイアスとして予め設定されている条件の直流成分に交流成分を重畳したものを印加し、その現像バイアスを印加した状態でプリント動作(実際には現像動作)を開始するように制御することである。
この場合は、要求されたプリント動作が実行され、その要求されたプリント動作がすべて終了するまで続行される(S19〜S20)。
一方、制御装置5は、ステップS12において停止時間Tsが設定値Ts以上でありかつ湿度Hsが設定値Hx以上であると判断した場合には、画像形成装置1ひいては現像装置24が比較的長い期間休止した状態におかれ、しかも、比較的高い湿度環境下におかれたものとみなし、現像装置24における現像バイアスの交流成分について特別制御を行うモードに設定する(S13)。この実施の形態における特別制御は、図4に示すように、その停止後の最初のプリント動作(現像装置24の現像動作を含む)が開始されたときに、現像バイアスの交流成分の印加を停止した状態にして作像動作(実際には現像動作)を開始するように制御することである。
続いて、要求されたプリント動作が実行される(S14)。このプリント動作においては、作像装置20の現像工程では現像装置24の現像ロール24cに対し現像用電源27から現像バイアスとして直流成分(直流電圧:Vcd)が印加される。図4において横軸における「t1」は、休止後に開始された最初のプリント動作において特別制御下の現像バイアスが印加された時点を示す。
このときの現像動作は、現像ロール24cと感光体21との間に直流成分による電界のみが形成された状態で、マイナス極性に帯電されたトナーが、マイナス極性の帯電電位よりも低い(ゼロ電位寄りの)電位からなる静電潜像の部分に静電的に引き寄せられることで行われる。つまり、このときの現像工程は、現像ロール24cと感光体21との間に交流成分による交番(交互)電界が形成されないので、その分だけトナーの感光体21への転移する動きが少なくなり、全体として現像性能が低下させられた状態になる。
この結果、画像形成装置1が比較的長い期間でかつ高湿の環境で放置されたことにより現像装置24に収容されている現像剤のトナーが吸湿した状態となり、その帯電量が所要の帯電量よりも低下した状態になっても、その長い休止後に開始されるプリント動作の現像工程において、現像バイアスとして交流成分が印加されないことでトナーが交番電界によりキャリアから剥がされる現象が発生しにくくなり、現像ロール24cが感光体21と対向する現像領域でトナーが浮遊して自由に動ける状態(いわゆるクラウド状態)になりにくくなるので、感光体上の静電潜像部分(画像部)にトナーが過剰に付着することなく、また、逆の極性に帯電したトナーの量も減るので、逆極性のトナーが感光体上の背景部に付着する量も減る。これにより、この長い休止後に開始されるプリント動作では、背景部へのトナーの付着によるカブリの発生や、画像部へのトナーの過剰付着による濃度上昇の発生が抑制される。
ちなみに、平常時の現像工程においては、交流成分を含む現像バイアスが印加されると、その交番電界によりトナーがキャリアから剥がされて感光体上の静電潜像部分に付着し、これにより電荷を中和して現像が終了する。しかし、上記したように画像形成装置1が比較的長い期間休止した状態におかれ、しかも比較的高い湿度環境下におかれたものとみなされる場合には、前記したとおりトナーが低帯電状態になり、その中和するために必要なトナーの量が増加するので、感光体上の静電潜像部分に付着するトナーが過剰となる。また、トナーの電荷が低下すると、帯電分布自体も低い側にシフトするので、逆の極性に帯電するトナーの量が増加し、その逆極性に帯電したトナーが感光体上の背景部に付着される(正規現像される)結果、カブリが発生することとなる。
また、このプリント動作(記録用紙1枚に対するプリント動作)中には、前記した主電源スイッチ56がON状態にされた時点(t0)からの経過時間Tpが読み出され、その経過時間Tpが予め設定される経過時間に関する設定値Ty以上であるか否かが判断される(S15〜S16)。
この経過時間Tpは、例えば、前記停止時間tsを測定する時間検出カウンタ52により測定される。また、設定値Tyは、例えば3時間に設定される。
この際、経過時間Tpが設定値Tyに達していない段階では、要求されたプリント動作の有無が確認された後に、次のプリント動作が特別制御のもとで同様に繰り返されるとともに経過時間Tpの確認が同様に行われる(S17→S14、S14〜S16)。
一方、制御装置5は、経過時間Tpが設定値Ty以上になると、現像剤のトナーの帯電性能(量)が回復したものとみなし、現像バイアスの交流成分について特別制御から平常制御を行うモードに設定変更する(S18)。この場合、これ以降に実行されるプリント動作の現像工程では、図4に示すように、現像バイアスとして直流成分に交流成分が重畳されたものが印加されることになる。このときに印加する交流成分は、前記平常制御のときに印加するときの交流成分と同じ平常値となる。
なお、上記実施の形態1では、現像バイアスの交流成分について特別制御から平常制御に切り替える情報として、経過時間Tpの情報を使用する場合を例示していたが、それに代えて、長い休止後に開始されるプリント動作(S14)の累積回数(記録用紙1枚に対するプリント動作の回数:プリント枚数)Pmの情報を使用することもできる(図3、図4を参照)。
この場合、プリント枚数Pmは、例えば、定着後の記録用紙9が排紙収容部12に排出されるときの通過を検知する用紙検知センサ29の検知情報を図示しない枚数カウンタにより累積してカウントされる。また、制御装置5は、休止後に開始されるプリント動作中においてプリント枚数Pmが予め設定される設定値Px以上であるか否かを判断し、プリント枚数Pmが設定値Px以上になった段階で、現像バイアスの交流成分について特別制御から平常制御を行うモードに設定変更する(図3におけるS16→S18)。設定値Pxは、例えば、JIS A4判(横送り)の記録用紙9に対するプリント動作の場合で2000枚に設定される。図4における横軸の「t0」は、プリント枚数Pmが「0枚」の時点を示す。
また、上記実施の形態1では、現像バイアスの交流成分について特別制御に設定した後は平常制御に切り替える時期(Tp≧Ty又はPm≧Pxになる時期)が到来するまでは、現像バイアスにおける交流成分の印加を停止させ続けるという制御内容を示したが(図4を参照)、図4に二点鎖線等で示すように、長い休止後に開始されるプリント動作を開始して所要の時間tnが経過した後に、交流成分として平常値と異なる調整値を印加する制御を行うように構成することも可能である。
この場合、所要の時間tnは、例えば、長い休止後に開始されるプリント動作の開始時点(例えば特別制御における現像バイアスの印加の開始点:t1)からの経過時間やプリント枚数が所要の設定値(tn、Pn)に達するまでの時間とすることができる。ちなみに、このときの設定値(tn、Pn)は、特別制御から平常制御に切り替える情報として使用する前記経過時間Tp及びプリント枚数Pmの各設定値Ty,Pxよりも小さい値に設定される。
また、この場合の交流成分の調整値は、例えば、その交流電圧のピーク間電圧(Vpp:図5を参照)が、平常時の交流電圧のピーク間電圧(Vpp)よりも小さい値(好ましくは平常時のピーク間電圧の半分未満の値)となるように設定される。
さらに、この調整値の交流成分の印加は、図4に二点鎖線L1で示すように、平常制御に切り替えるまで連続的に行うようにする。この調整値の交流成分を連続的に印加した場合は、制御や検出の動作が簡易となり、プリント動作に関する生産性が低下することが少なくなる等の利点がある。また、調整値の交流成分の印加は、平常制御に切り替えるまで断続的に行うように構成してもよい。断続的に印加するとは、例えば、直線若しくは二次曲線で示されるような状態で調整値の交流成分を印加することである。このように交流成分を断続的に印加する場合、その印加タイミング(印加中断タイミング)は、例えば、制御用のトナー像を形成し、そのトナー像の濃度を実測し、その測定した情報に基づいて画像濃度の制御を行う自動濃度制御(ADC制御)で得られる濃度情報を利用して設定すればよい。この調整値の交流成分を断続的に印加した場合は、現像剤の電荷量に都度応じた適切な交流成分を印加することでき、カブリや濃度上昇の発生がより適切に抑制される等の利点がある。
[実施の形態2]
図5及び図6は、実施の形態1に係る画像形成装置1において制御装置5により実行される現像バイアスの交流成分に関する特別制御の他の構成例を示すものである。
この実施の形態2における特別制御は、図5に示すように、現像バイアスの交流成分の電圧波形のデューティ比(D)を、平常時の値(D=T1/T)よりも現像剤のトナーが現像ロール24cから感光体21に引かれる電界を形成する波形部分(T1)の割合が少なくなる値(D´=T1´/T)に変更して作像動作を開始するように制御することである。
図5は、平常制御及び特別制御の場合における各現像バイアスの交流電圧Vac(Vac´)の電圧波形とその直流電圧Vdcの波形を示している。同図における符号Tは交流電圧の波形の一周期を示し、T2(T2´)はトナーが感光体21から現像ロール24cに引かれる電界を形成する波形部分を示す。
そして、実施の形態2における制御装置5は、図3に示すステップS12において休止時間Tsが設定値Ts以上及び湿度Hsが設定値Hx以上であると判断しない場合には、現像バイアスの交流成分について平常の制御を行うモードに設定する(S18)。
平常制御は、図5の上段部に示すように、現像バイアスとして、平常時の直流電圧Vdcに平常時のデューティ比(D=T1/T)からなる交流電圧を重畳したものを印加し、その現像バイアスを印加した状態でプリント動作を開始するように制御することである。平常時のデューティ比(D=T1/T)は、例えば、トナーが現像ロール24cから感光体21に引かれる電界を形成する波形部分(T1)の割合がその反対の波形部分(T2)よりも多くなるよう50%を超える値(D>50%)に設定される。この実施の形態では、例えばD=70%に設定している。
この平常制御に設定された状態で実行されるプリント動作における現像工程は、現像バイアスとして平常時のデューティ比(D=T1/T)の交流電圧が重畳された電圧が印加されることで、トナーが現像ロール24cから感光体21に引かれる電界の作用を受けて、平常時における良好な現像がなされる。
一方、制御装置5は、ステップS12において休止時間Tsが設定値Ts以上でありかつ湿度Hsが設定値Hx以上であると判断した場合には、現像装置24における現像バイアスの交流成分について上記した特別制御を行うモードに設定する(S13)。
この特別制御では、現像バイアスとして、図5の下段部や図6に示すように、現像用電源27から平常時の直流電圧Vdcに特別初期値としてのデューティ比(D´=T1´/T)からなる交流電圧を重畳したものが印加され、その現像バイアスを印加した状態でプリント動作が開始される。図6において横軸における「t1」は、休止後に開始された最初のプリント動作において特別制御下の現像バイアスが印加された時点を示す。
特別初期値としてのデューティ比(D´=T1´/T)は、トナーが現像ロール24cから感光体21に引かれる電界を形成する波形部分(T1)の割合がその反対の波形部分(T2)よりも少なくなるよう50%以下の小さい値(D≦50%)に設定される。この実施の形態では、例えばD´=30%に設定している。
このときの現像は、現像ロール24cと感光体21との間に形成されるトナーが現像ロール24cから感光体21に引かれる電界の割合が少なくなり、反対にトナーが感光体21から現像ロール24cに引かれる電界の割合が多くなった状態で、マイナス極性に帯電されたトナーが静電潜像の部分に静電的に引き寄せられることで行われる。つまり、このときの現像工程は、トナーが現像ロール24cから感光体21に引かれる電界の作用を受ける割合が減るので、その分だけトナーが感光体21への移行する動きが弱くなり、全体として現像性能が低下させられた状態になる。
この結果、画像形成装置1が比較的長い期間でかつ高湿の環境で放置されたことにより現像装置24に収容されている現像剤のトナーが吸湿した状態となり、その帯電特性(量)が所要の帯電特性よりも低下した状態になっても、その長い休止後に開始されるプリント動作の現像工程において、実施の形態1における特別制御下での現像工程と同じ状態になる。そして、この長い休止後に開始されるプリント動作では、実施の形態1における特別制御を実施した場合と同様に、背景部へのトナーの付着によるカブリや、感光体21の画像部へのトナーの過剰付着による濃度上昇が発生することが抑制される。
また、このプリント動作中においても、実施の形態1における特別制御下の場合と同様に、前記主電源スイッチ56がON状態にされた時点(t0)からの経過時間Tpが読み出され、その経過時間Tpが予め設定される経過時間に関する設定値Ty以上であるか否かが判断される(図3のS15〜S16)。
特にこの際、制御装置5は、経過時間Tpが設定値Ty以上になると、現像剤のトナーの帯電性能(量)が回復したものとみなし、現像バイアスの交流成分について特別制御から平常制御を行うモードに設定変更する(図3のS18)。この場合、これ以降に実行されるプリント動作の現像工程では、図6に示すように、現像バイアスとして平常値のデューティ比(D=T1/T)からなる交流電圧が重畳された電圧が印加されることになる。
なお、この実施の形態2においても、現像バイアスの交流成分について特別制御から平常制御に切り替える情報として、実施の形態1において既述したように、長い休止後に開始されるプリント動作(S14)の累積回数Pmを使用することができる(図3、図4を参照)。
また、この実施の形態2においても、現像バイアスの交流成分について特別制御に設定した後は平常制御に切り替える時期(Tp≧Ty又はPm≧Pxになる時期)が到来するまでは、現像バイアスとして特別初期値のデューティ比(D´=T1´/T)からなる交流電圧を重畳した電圧を印加し続けるという制御内容を示したが(図6を参照)、図6に二点鎖線等で示すように、長い休止後に開始されるプリント動作を開始して所要の時間tnが経過した後に、交流電圧として平常値のデューティ比(D)と異なるデューティ比(D´´)からなる調整値を重畳して印加する制御を行うように構成することも可能である。
この場合の調整値のデューティ比(D´´)は、70%未満であればよく、例えば、特別制御時に最初に変更した特別初期値のデューティ比(D´)よりもトナーが現像ロール24cから感光体21に引かれる電界を形成する波形部分(T1)の割合が多くなる値(D´´=T1´´/T)に設定される。この調整値における波形部分T1´´は、特別初期値のデューティ比における波形部分(T1´)よりも大きい値であるとともに、平常時のデューティ比における波形部分(T1)よりも小さい値である(T1>)T1´´>T1´)
さらに、この調整値のデューティ比(D´´)からなる交流成分を重畳した電圧の印加は、図6に二点鎖線M1で示すように、平常制御に切り替えるまで連続的に行うようにする。この調整値の交流成分を連続的に印加した場合は、制御や検出の動作が簡易となり、プリント動作に関する生産性が低下することが少なくなる等の利点がある。また、調整値の交流成分の印加は、平常制御に切り替えるまで段階的に行うように構成してもよい。段階的に印加するとは、例えば、直線若しくは二次曲線で示されるような状態で印加することである。このように交流成分を段階的に印加する場合、その印加タイミング(印加中断タイミング)は、例えば、前記したような自動濃度制御(ADC制御)で得られる濃度情報を利用して設定すればよい。この調整値の交流成分を段階的に印加した場合は、現像剤の電荷量に都度応じた適切な交流成分を印加することでき、カブリや濃度上昇の発生がより適切に抑制される等の利点がある。
<評価試験>
以下、実施の形態1及び2における各特別制御に関して行った評価試験1,2について説明する。
はじめに評価試験1、2はいずれも、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナーからなるトナー像を形成する4つの作像装置ユニット20を直列に配置し、その各色のトナー像を記録用紙に直接又は中間転写体を介して転写して最終的に各色のトナー像を適宜組み合わせた単色及び多色の画像を形成するいわゆるタンデム型の画像形成装置を用いて行った。また、評価試験1,2はいずれも、その画像形成装置をそれぞれ用い、事前に一定の画像(各色とも画像密度5%のトナー像)を10×1000枚(=10kPV)の記録用紙にそれぞれ形成した後、その画像形成装置を温度28℃及び湿度85%RHの環境下で48時間の間放置した。
そして、評価試験1は、その放置後の画像形成装置を用いて、放置前と同じ条件下で同一の画像形成を、現像バイアスの交流電圧として図7及び図8に示すような各ピーク間電圧(Vpp)のものを印加しつつ同図に示す基準プリント枚数分の記録用紙に対して行った後に、その基準プリント枚数の画像形成終了時ごとに感光体21上の画像部における単位面積当たりの現像剤重量を測定するとともに、感光体21上の背景部における単位面積当たりの現像剤の付着状況を観察した。このときの各結果を図7と図8にそれぞれ示す。
画像濃度の上昇抑制効果については、同じ画像部における現像剤重量の目標値との差から評価した。上記画像密度の画像部における現像剤重量の目標値は、0.42〜0.47g/m2である。また、カブリの抑制効果については、背景部の現像剤の付着状況に応じて以下の基準でカブリのグレードについて評価し、そのグレードの許容値との差から評価した。グレードは「1」に近い値になるほど、背景部に付着しているトナーが無いかあるいはルーペで拡大して確認できる程度に少ないトナーの存在しか確認されない状況であり、実用上問題視されない良好な結果としてランク付けした。反対に、グレードは「7」に近い値になるほど背景部に付着しているトナーが多く確認される状況であり、実用上問題視されるような悪い結果としてランク付けした。そして、このときのグレードの許容値は、「グレード3以下」である。ちなみに、発明者によれば、この画像形成装置においては、マゼンタ(M)色の作像装置ユニット20Mにおける現像バイアスの交流電圧のピーク間電圧(Vpp)を切り替えて制御すると、画質全体に対する影響を小さくすることができることが確認された。
また、評価試験2は、その放置後の画像形成装置を用いて、放置前と同じ条件下での画像形成を、現像バイアスの交流電圧として図9及び図10に示すような各デューティ比(D)のものを印加しつつ同図に示す基準プリント枚数分の記録用紙に対して行った後、その基準プリント枚数の画像形成終了時ごとに評価試験1と同様に現像剤重量を測定するとともに現像剤の付着状況を観察した。このときの各結果を図9と図10にそれぞれ示す。また、このときの画像濃度の上昇抑制効果とカブリの抑制効果については、評価試験1の場合と同様の内容で評価した。
[他の実施の形態]
前記した実施の形態1,2においては、現像装置の停止時間に関する情報として、主電源スイッチ56のOFF操作から次のON操作までの経過時間を適用する場合について例示したが、その情報としては、現像装置24における現像剤が比較的長期間にわたって放置される状態を知る得る時間であれば採用することが可能である。
その例としては、例えば、定着装置の停止、現像動作の停止、感光体の回転の停止、帯電動作の停止、転写動作の停止、用紙の排出時間等の時点から、次の定着装置の動作の開始、現像動作の開始、感光体の回転の開始、帯電動作の開始、転写動作の開始、画像形成動作の指示受け等の時点までの経過時間が挙げられる。この他にも、作像装置20による作像動作を含むプリント動作が終了してから所定の時間が経過した後に定着装置40の加熱状態を下げる等により電力消費を低減するモード(いわゆる省エネモード、スリープモードなど)に移行する画像形成装置にあっては、そのモードの経過時間を停止時間に関する情報として適用することができる。また、主電源スイッチがON操作されてから最初に開始されるプリント動作までの経過時間を停止時間に関する情報として適用することもできる。
また、実施の形態1,2においては、主電源スイッチ56がOFF時のときにも、湿度センサ54が動作するように設定し、次に主電源スイッチ56がON操作されるまでの間における湿度を所要の時間ごとに測定し、その平均値を湿度に関する情報として利用するように構成してもよい。このように構成した場合は、実際に現像装置が長い時間停止しているときの実際の湿度環境を知り、より適確な制御(実際には前記した特別制御)を行うことが可能になる。なお、その一方で、実施の形態における湿度に関する情報の例のように、主電源スイットON時における湿度が所要の設定値以上であるときを検出し、そのときの経過時間を湿度に関する情報に置き換えた場合には、次に開始する現像動作に近い時間帯での現像剤の帯電状況に応じた適確な制御(実際には前記した特別制御)の切り替えを行うことが可能になる。
また、実施の形態1,2では、制御装置5について、湿度センサ54からの湿度に関する情報を受けず、時間検出カウンタ52からの現像装置の停止時間に関する情報のみに基づいて特別制御の要否を判断するように構成することも可能である。
さらに、実施の形態1,2では、現像装置24として二成分現像装置を適用した場合について例示したが、現像装置24としては、トナー成分で構成されるいわゆる一成分現像剤を用いる一成分現像装置(現像ロールに現像バイアスとして直流成分に交流成分を重畳したものを印加する方式のものに限る)を適用することも可能である。
この他、実施の形態1,2では、作像装置20として感光体21に形成するトナー像を記録用紙9に直接転写する方式のものを例示したが、作像装置20は中間転写方式を採用したものであっても構わない。また、画像形成装置1は、色の異なる現像剤を収容する複数の現像装置を用いて形成する複数色のトナー像で構成される多色の画像(カラー画像)を形成するものであってもよい。
1 …画像形成装置
5 …制御装置(制御手段の一部)
9 …記録用紙(記録媒体)
10…筐体
20…作像装置
21…感光体
24…現像装置
24c…現像ロール(現像剤供給部材)
25…転写装置
52…時間検出カウンタ(時間検出手段)
54…湿度センサ(湿度測定手段)
Ts…停止時間
Hs…湿度
Tp…経過時間
Pm…プリント枚数(画像形成動作の累積回数)
tn…所要の時間
T1…トナーが現像ロールから感光体に引かれる電界を形成する波形部分

Claims (8)

  1. 回転するとともに静電潜像が形成される感光体と、前記感光体上の静電潜像を、回転するとともに直流成分に交流成分を重畳させた現像用電圧が印加される現像剤供給部材にて供給する現像剤により現像して現像剤像にする現像装置と、前記現像剤像を記録媒体に転写する転写装置とを少なくとも備えた作像装置と、
    前記現像装置の停止時間に関する情報を検出する時間検出手段と、
    前記時間検出手段で検出された停止時間に関する情報に基づいて、前記現像装置に対する現像用電圧の交流成分の印加を停止した状態で前記作像装置による作像動作を実行する制御を行う制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記現像用電圧の交流成分の印加を停止した状態で前記作像装置による作像動作を開始した後の累積経過時間又は累積画像形成動作回数の情報に基づいて、前記現像用電圧の交流成分の印加を開始する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記現像用電圧の交流成分の印加を停止した状態で前記作像装置による作像動作を開始した後の経過時間の情報に基づいて、前記現像用電圧の交流成分として平常時の交流電圧のピーク間電圧よりも小さいピーク間電圧となる交流電圧を連続的又は断続的に印加する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記作像装置が設置される筐体の内部に設置されて湿度を測定する湿度測定手段を備え、
    前記制御手段は、前記時間検出手段で検出された停止時間に関する情報と前記湿度測定手段で測定される湿度に関する情報の双方に基づいて、前記現像装置に対する現像用電圧の交流成分の印加を停止した状態で前記作像装置による作像動作を実行する制御を行う請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 回転するとともに静電潜像が形成される感光体と、前記感光体上の静電潜像を、回転するとともに直流成分に交流成分を重畳させた現像用電圧が印加される現像剤供給部材にて供給する現像剤により現像して現像剤像にする現像装置と、前記現像剤像を記録媒体に転写する転写装置とを少なくとも備えた作像装置と、
    前記現像装置の停止時間に関する情報を検出する時間検出手段と、
    前記時間検出手段で検出された停止時間に関する情報に基づいて、前記現像装置に印加する現像用電圧の交流成分の電圧波形のデューティ比を、平常時の値よりも現像剤が前記現像剤供給部材から前記感光体に引かれる電界を形成する波形部分の割合が少なくなる値に変更した状態で前記作像装置による作像動作を実行する制御を行う制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記現像用電圧の交流成分のデューティ比を変更した状態で前記作像装置による作像動作を開始した後の累積経過時間又は累積画像形成動作回数の情報に基づいて、前記現像用電圧の交流成分のデューティ比を平常時の値に戻す請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記現像用電圧の交流成分のデューティ比を変更した状態で前記作像装置による作像動作を開始した後の経過時間の情報に基づいて、前記現像用電圧の交流成分のデューティ比を、その変更した値よりも現像剤が前記現像剤供給部材から前記感光体に引かれる電界を形成する波形部分の割合が多くなる値に連続的又は段階的に変更する請求項5又は6に記載の画像形成装置。
  8. 前記作像装置が設置される筐体の内部に設置されて湿度を測定する湿度測定手段を備え、
    前記制御手段は、前記時間検出手段で検出された停止時間に関する情報と前記湿度測定手段で測定される湿度に関する情報の双方に基づいて、前記現像装置に印加する現像用電圧の交流成分の電圧波形のデューティ比を、平常時の値よりも現像剤が前記現像剤供給部材から前記感光体に引かれる電界を形成する波形部分の割合が少なくなる値に変更した状態で前記作像装置による作像動作を実行する制御を行う請求項5乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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