JP2005164779A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トナーの転写効率が最大となり、かつ放電による画像劣化がないような転写バイアスを設定する。
【解決手段】 感光体と接触転写部材の間の放電開始電圧を検知する手段を具備し、これをもとに転写バイアスを設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置に係り、詳しくは、トナーの転写効率が最大となり、かつ放電による画像劣化がないような転写バイアスを設定する、画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置においては、主に接触帯電方式を用いた転写手段に対して、ATVC(Active Transfer Voltage Control)とよばれる、非作像時に転写部に電流を流し、このときの電流電圧値から最適な転写バイアスを設定する方法が提案されている。
以下に、多重中間転写方式を用いたカラー画像形成装置における画像形成方法について、図12を用いて説明する。
本図において、画像形成手段たるプロセスユニットは、Y、M、C、Kの各色に対応して4個設けられており、1a〜1dは感光ドラム、2a〜2dは帯電手段、3a〜3cは露光手段、4a〜4dは現像装置、51は中間転写ベルト、53a〜53dは1次転写部材、6a〜6dは感光ドラムクリーナー、56、57は2次転写部材、55は中間転写ベルトクリーナーである。帯電装置2a〜2dにより、感光ドラム1a〜1dが一様に帯電された後、画像信号に応じた露光が露光手段3a〜3dによってなされることにより、感光ドラム1a〜1d上に静電潜像が形成される。その後、現像装置4a〜4dによってトナー像が現像され、感光ドラム1a〜1d上のトナー像は転写部材53a〜53dに転写バイアスが転写高圧電源54a〜54dから印加されることによって中間転写ベルト51に順次転写される。感光ドラム1a〜1d上に残った転写残トナーは感光ドラムクリーナー6a〜6dによって回収される。それぞれの感光ドラム上から上記の要領で中間転写ベルト51上に順次多重転写された画像は、2次転写部材である56、57間に2次転写バイアスを印加することで記録材Pに転写される。なお、中間転写ベルトに残った2次転写残トナーは中間転写ベルトクリーナー55によって回収される。記録材P上のトナー像は定着装置7によって定着されることにより、フルカラー画像を得る。
本図において、転写手段53a〜53dは弾性ローラを用いた接触帯電方式であり、オゾンレス、低コストなどの利点から、電子写真画像形成装置に従来からよく用いられている。しかしながら、上記のような弾性ローラ(以下「転写ローラ」と呼ぶ)は、製造時の抵抗ばらつきを抑えることが難しいうえ、雰囲気環境の温湿度変化や耐久劣化などにより抵抗が変化してしまう。これに対して、転写バイアスを定電流制御にした場合には、転写材としての紙等のサイズや転写される画像の印字比率等によって、転写電圧が変動してしまい、最適な転写が行われない場合がある。このため、転写高圧電源に定電流制御と定電圧制御の出来る制御手段およびこのときの電圧、電流を検知する手段をもち、画像形成の前回転時で感光ドラム1に画像が形成されていない状態で転写バイアスを定電流制御し、このときの感光ドラム1の帯電電位と転写ローラ53の抵抗値に対する最適な転写電圧を検知し、画像を転写する際には先に求めた転写電圧で定電圧制御を行う。このような制御方法は、特許文献1や特許文献2等に示されている。
特許2704277号公報 特開平5−11645号公報
しかしながら、上述のようなATVCは、画像が形成されていない状態の感光ドラム1の表面電位に対して、転写電流を保証するものであるため、感光ドラム1上に画像が形成されて転写される状態に対して、必ずしも転写バイアスが最適でない場合があった。
図13は、横軸に高圧電源54から印加される転写バイアス、縦軸に転写効率と、非画像部および画像転写時の転写電流を示すグラフである。上述のATVCによれば、非画像部の電流電圧特性から転写バイアスを設定するため、目標となる転写電流Isが流れるための転写電圧の設定値Vsは、矢印の様に設定される。しかしながら、転写効率は図に示されるように、画像部が転写されている際の転写電流の変極点近傍において最大値を得ることが、本発明者の検討により明らかとなった。しかしながら、画像部が転写されている際の電圧−電流特性を測定することは、ATVC時に多くのトナーを消費し、転写残トナーを多く発生させることから実質不可能である。そこで、非画像部においてATVCの結果から、転写バイアスを設定することになるが、この様にして設定された転写バイアスは、必ずしも最大転写効率を得るための最適値とはならず、先ほどの変極点よりも大きい電圧が設定された場合には、飛び散りなどの画像劣化も生じてしまう。
上記の課題を解決するために、本校発明の代表的な構成は、像担持体である感光体、感光体表面を帯電する帯電手段、感光体表面を露光する露光手段、感光体上にトナー像を現像する現像装置を具備し、感光体上に現像されたトナー像を、接触転写部材に転写バイアスを印加することよって転写材に転写する画像形成装置において、接触転写部材に印加されるバイアスの、感光体と接触転写部材の間の放電開始電圧を検知する手段を具備し、これをもとに転写バイアスを設定する。
以上、本発明によれば、感光体と接触転写部材の間の放電開始電圧を検知する手段を具備し、これをもとに転写バイアスを設定することで、トナーの転写効率が最大となる転写バイアスを最適に設定することが出来る。
<第1実施例>
図1に、本発明の第1の実施例に係る画像形成装置の概略を示す。本発明の画像形成装置は、4つの感光ドラムを持ち、中間転写体を用いたフルカラー電子写真画像形成装置である。以下、本発明の画像形成装置について詳しく説明する。
イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色の画像を形成する各プロセスユニットPa,Pb,Pc,Pdには、それぞれ感光ドラム1a,1b,1c,1dが配置されており、各感光ドラムは矢印方向に回転自在となっている。さらに、各感光ドラム1a,1b,1c,1dの周囲には、帯電手段2a,2b,2c,2d、露光手段3a,3b,3c,3d、現像装置4a,4b,4c,4d、そして、クリーナー6a,6b,6c,6dが上記感光ドラムの回転方向に沿って順次配設されている。
以下、プロセスユニットについて詳細を図2をもちいて説明するが、4つのプロセスユニットは同一の構成となっている。ここでは、a,b,c,dの符号を省略して説明する。
本プロセスユニットは、像担持体として、不図示の装置本体によって回動自在に支持された感光ドラム1を備えている。感光ドラム1は、アルミニウム等の導電性基体11と、その外周に形成された光導電層12を基本構成とする円筒状のOPC感光体である。その中心には支軸13を有し、この支軸13を中心として矢印R1方向に、不図示の駆動手段によって回転駆動されるようになっている。
感光ドラム1の上方には、帯電手段としての帯電ローラ2が配置されている。帯電ローラ2は、感光ドラム1表面に接してこの表面を所定の極性、電位に一様均一に帯電するものであり、全体としてローラ状に構成されている。帯電ローラ2は、中心に配置された導電性の芯金21と、その外周に形成された低抵抗導電層22と中抵抗導電層23からなり、芯金21の両端部が不図示の軸受部材によって回転自在に支持されるとともに、感光ドラム1に対して平行に配置されている。これら両端部の軸受部材は不図示の押圧手段によって感光ドラム1向けて付勢されており、これにより、帯電ローラ2は、感光ドラム1表面に所定の押圧力を持って圧接されている。帯電ローラ2は、感光ドラム1の矢印R1方向の回転に伴って矢印R2方向に従動回転する。帯電ローラ2は、電源24によってバイアス電圧が印加され、これにより、感光ドラム1表面を一様均一に接触帯電するようになっている。
感光ドラム1の回転方向についての帯電ローラ2の下流側には、露光手段3が配設されている。露光手段3は、例えば画像情報に基づいてレーザー光をOFF/ONしながら走査して感光ドラム1上を露光するもので、画像情報に応じた静電潜像を形成するものである。
露光手段3の下流側に配置された現像装置4は、二成分現像剤を収容した現像容器41を有し、その容器41の感光ドラム1に面した開口部内に現像スリーブ42が回転自在に設置され、現像スリーブ42内には現像スリーブ42上に現像剤を担持させるマグネットローラ43が、現像スリーブ42の回転に対して非回転に固定配置されている。現像容器41の現像スリーブ42の下方位置には、現像スリーブ42上に担持された現像剤を規制して薄層の現像剤層に形成する規制ブレード44が設置されている。さらに現像容器41内には、区画された現像室45及び撹拌室46が設けられ、その上方には補給用のトナーを収容した補給室47が設けられている。薄層の現像剤層に形成された現像剤は、感光ドラム1と対向した現像領域へ搬送されると、マグネットローラ43の現像領域に位置された現像主極の磁気力によって穂立ちし、現像剤の磁気ブラシが形成される。この磁気ブラシで感光ドラム1の面上を擦ると共に、現像スリーブ42に、電源48によって現像バイアス電圧を印加することにより、磁気ブラシの穂を構成するキャリアに付着しているトナーが静電潜像の露光部に付着して現像し、感光ドラム1上にトナー像が形成される。
現像装置4の下流側の感光ドラム1の下方には、転写ローラ53が配設されている。転写ローラ53は、電源54によってバイアス印加される芯金531と、その外周面に円筒状に形成された導電層532によって構成されている。転写ローラ53は、両端部が不図示のスプリング等の押圧部材によって感光ドラム1に向けて付勢されており、これにより転写ローラ53の導電層532は、所定の押圧力で中間転写ベルト51を介して感光ドラム1表面に圧接され、感光ドラム1と転写ローラ53との間には転写ニップ部が形成される。転写ニップ部には、中間転写ベルト51が挟まれており、電源54によってトナーの極性と逆極性のバイアス電圧が印加され、これによって感光ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト51表面に転写される。
像転写後の感光ドラム1は、クリーナー6によって残留トナー等の付着物が除去される。クリーナー6は、クリーナーブレード61および搬送スクリュー62からなり、クリーナーブレード62は、感光ドラム1に対して、所定の角度および圧力で不図示の加圧手段により当接されており、感光ドラム1表面に残留したトナー等を回収する。回収された残留トナー等は搬送スクリュー62により搬送排出される。
図1において、各感光ドラムの下方には、中間転写ユニット5が配設されている。中間転写ユニット5は、の中間転写ベルト51及び転写ローラ53a,53b,53c,53d、および2次転写ローラ56、57、さらに中間転写ベルトクリーナー55を有している。
以上のようなプリンタにおいて、感光ドラム1a,1b,1c,1d上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト51を挟んで対向する転写ローラ53から転写バイアスを受けて、順次中間転写ベルト51上に転写され、ベルトの回転とともに2次転写部まで搬送される。一方、このときまでに、給紙カセット8に格納されていた記録材Pは、ピックアップローラ81を経て搬送ローラ82に供給され、さらに同図左方に搬送され、2次転写部において、2次ローラ56、57に印加される二次転写バイアスによって上述のトナー像は記録材P上に転写される。なお、中間転写ベルト51上の転写残トナー等は、中間転写ベルトクリーナー55によって除去、回収される。
定着装置7は、回転自在に配設された定着ローラ71と、定着ローラ71に圧接しながら回転する加圧ローラ72からなる。そして、定着ローラ71の内部には、ハロゲンランプ等のヒータ73が配設されており、ヒータ73への電圧等を制御することにより定着ローラ71の表面の温度調節を行っている。この状態において、記録材が搬送されてくると、定着ローラ71と加圧ローラ72は一定速度で回転し、記録材Pが定着ローラ71と加圧ローラ72の間を通過する際に表裏両面からほぼ一定の圧力、温度で加圧、加熱されることにより記録材表面上の未定着トナー像は溶融して定着され、記録材P上にフルカラー画像が形成される。
なお、中間転写ベルト51は、PC、PET、PVDFのような誘電体樹脂によって構成される。本実施例では、体積抵抗率108.5Ω・cm(JIS-K6911法準拠プローブを使用、印加電圧100V、印加時間60sec、23℃50%RH)、厚みt=100μmのPI樹脂を採用したが、他の材料、体積抵抗率、および厚みのものでも構わない。
また、転写ローラ53は、φ8mmの芯金と、厚さ4mmの導電性ウレタンスポンジ層からなり、抵抗値は、500g重の荷重の下で接地に対して該転写ローラ53を50mm/secの周速で回転させ、芯金に500Vの電圧を印加して測定された電流の関係から求められ、その値は約10Ω(23℃50%RH)であった。
続いて、本実施例の画像形成装置における、転写電圧−転写電流特性について述べる。
図3は、本実施例の画像形成装置の感光ドラムの表面電位と転写バイアスの関係を示す図である。感光ドラム1表面は、帯電手段2により−450Vに帯電される。この電位はいわゆる非画像部の電位Vwである。そして、露光手段3によって露光されたドラム表面の電荷は緩和され、画像部の電位Vbになる。本実施例では−150Vである。なお、現像装置4によって現像バイアスVdc(ここではDC成分は−250V)が印加され、Vbとの現像コントラストによってネガ帯電したトナーが現像される。このような表面電位となっている感光ドラム1に対して、転写ローラ53により転写バイアスを印加したときの、転写電圧と転写電流および感光ドラム1から中間転写ベルト51への転写効率を示すグラフが図4である。非画像部(00h)であるVwに帯電した感光ドラム1表面に対して転写電圧を印加した場合には、放電開始電圧Vh(本実施例では+500V)を境に電流が流れ始める。また、画像部(FFh)であるVbに帯電した、トナー像が現像された感光ドラム1表面に対して転写電圧を印加した場合には、トナー像が転写されるにつれて転写電流が流れ始め、ある電圧において変極点を持つことが分かる。そして、変極点よりも転写電圧が高いときの転写電圧−転写電流のグラフの傾きは、非画像部(00h)の転写電圧−転写電流のグラフの傾きと同じであることが分かった。また、画像部(FFh)の転写電流で、変極点よりも転写電圧が高いときのグラフの直線を下へたどると(図中の破線)800Vであり、まさにこの電圧を境に転写効率が下降し始めることが分かった(このときの電圧をVh’とする)。このことは、画像部(FFh)に対して転写バイアスを印加したときにも、非画像部(00h)に転写バイアスを印加したときと同じように、ある電圧を境に放電が始まり、これと同時に転写効率が下がり始めることを意味している。そして、この転写効率が低下は、放電によりトナーの帯電電荷が反転したためと考えられる。図5は、図4の転写電圧−転写電流の関係を、横軸に転写コントラストを取って表し直したものである。ここでの転写コントラストとは、非画像部(00h)に対しては、感光ドラム電位Vwと転写電圧のコントラストであり、画像部(FFh)に対しては、感光ドラム電位Vbと転写電圧のコントラストである。すると、非画像部(00h)と画像部(FFh)の転写電流−転写電圧の関係は、放電開始以降について見事に一致することが分かった。これはすなわち、非画像部(00h)と画像部(FFh)で発生する放電は同じ現象であり、ある転写コントラストを境に放電が開始する事を意味している。ここで、この放電開始コントラストをVh cont(本実施例では950V)と定義した。すると、放電開始電圧のVhおよびVh’、そしてVh contは図3に示される様な関係になる。そして、放電開始電圧Vh’は、
Vh’=Vh+(Vw−Vb)
で表される。よってこの関係を用いれば、非画像部(00h)での転写電圧−転写電流をあらかじめ検知し、上述の式から、画像部(FFh)の放電開始電圧Vh’を算出し、これをもとに転写バイアス値を設定することで、最適な転写条件を得ることができる。そして、転写バイアスとしては、上述の放電開始電圧Vh’に近い値を取り、かつこれを越えないように設定することで、転写効率が最大で、かつ放電による画像劣化のない設定をすることが出来るのである。
続いて、最適転写バイアス(ATVC)の設定方法について、詳細を説明する。
(1)図2における感光ドラム1の表面を、帯電手段2によってVwに帯電する。
(2)感光ドラム1のVw帯電された領域が中間転写ベルト51とニップを形成する位置に達したときに、転写ローラ53により所定のバイアスをシーケンシャルに印加することで、放電開始電圧Vhを求める。このバイアスの印加方法についてはいくつかの例があるが、ここでは、図6に示すように、所定のバイアスV1およびV2を転写ローラ53が1周する間印加し、このときの転写電流を検知して、転写ローラ53が1周する間の電流値の平均値であるI1およびI2を求め、これらを線形補完することで放電開始電圧Vhを得る。
(3)上で得られたVhと、そのときの感光ドラム1への帯電電位Vw、そして、露光後の感光ドラム1の表面電位Vb(これは、実験によりあらかじめ求めておく)から、
Vs≦Vh−Vw+Vb
を満たすような転写バイアスVsを決定する。本実施例では、高圧電源等の誤差を考慮して、
Vs=Vh−Vw+Vb−α
=500−(−450)+(−150)−50
=750(V)
を設定値とした。
以上のような手順により転写バイアスを設定することで、転写効率が最大で、かつ放電による劣化のない画像を得ることが出来る。
しかしながら一方で、本実施例のような中間転写体を用いた多重転写の画像形成装置においては、ある抵抗の中間転写ベルトや転写ローラの組み合わせにおいて、以下のような現象が起きる場合がある。図7は、「再転写」と呼ばれる現象を示す模式図である。Yステーションの感光ドラム1a上に形成され、転写ローラ53への転写バイアスによって中間転写ベルト51へ転写されたトナー像が、その下流のステーションであるMステーションの感光ドラム1b上へ再度転写されてしまう現象である。図8に、Mステーションの転写ローラ53bに印加する電圧と、そのときに、感光ドラム1bに形成されたM画像が中間転写ベルト51へ転写されるときの転写効率および、中間転写ベルト51上のY画像が感光ドラム1bへ再転写される割合の関係を示す。これによれば、転写電圧を上げていくとMの転写効率は高くなっていくが、上述の放電開始電圧Vhに達すると転写効率はまた下がってしまう。一方で、再転写の律を見ると、転写効率が最大になっていない電圧から既に再転写が始まっている。すなわち、最大の転写効率を得ることと、再転写が全く起こさないことが、両立する事ができない状況である。
この様な現象の起きる画像形成装置においては、転写バイアスを設定する時に、先ほどのVs≦Vh−Vw+Vbを満たす範囲で、
Vs=Vh−Vw+Vb−α
のαの値を適宜調節することで、転写効率と、再転写のバランスのとれたバイアス設定をする。特に、再転写のない最上流のYステーションのバイアスや、YMCの画像が形成されないBk単色モード時のBkステーションのバイアス、さらには、中間転写ベルト上のパッチ検知モードなど、あらかじめ画像パターンの分かっていて、再転写の発生を避けられるような制御が可能な場合などにおいては、αの値を小さく取ることで最大の転写効率を得ることができ、再転写の発生する可能性のある、カラーモードでのMCKステーションなどにおいては、再転写の発生を加味したαの設定を行う必要がある。
以上、ATVCを用いて放電開始電圧を求め、最適な転写バイアスを設定する方法を述べてきたが、上述のATVCシーケンスは、電源投入後の前多回転時、画像形成の前回転時、環境変動時、所定印字枚数到達時などで実施することができる。
<第2実施例>
図9に、本発明の第2の実施例に係る画像形成装置の像担持体周辺の概略を示す。
この画像形成装置は、アモルファスシリコン感光ドラムを用いたB/W画像形成装置であり、その画像形成プロセスについては、第1実施例に類似するため、詳細な説明は省略する。
1は感光ドラム、2は帯電手段、3は露光手段、4は現像装置、5は転写手段、6はクリーナーである。帯電手段2により、感光ドラム1が一様に帯電された後、画像信号に応じた露光が露光手段3によってなされることにより、感光ドラム1上に静電潜像が形成される。その後、現像装置4によってトナー像が現像され、感光ドラム1上のトナー像は転写手段5によって転写材Pに転写される。感光ドラム1上に残った転写残トナーはクリーナー6によって回収される。トナー像の転写を受けた転写材Pは、感光ドラム1から分離されて、不図示の像定着手段へ搬送され、ここでトナー像が定着された後、最終的なコピーとして装置本体外部に排出される。
本実施例における帯電手段2は、アモルファスシリコン感光ドラムを均一に帯電するためにコロナ帯電手段を用いている。
また、本実施例における転写ローラ5の構成は、芯金51がφ8mmであり、この周りに導電層52が厚さ4mmで形成されている。また、第1実施例と異なり、感光ドラム1上の画像が、直接、転写材である紙等のメディアに転写されることから、転写ローラ5のは、その抵抗値が10〜1010Ω程度と高抵抗であることが好ましい。材料としては、単泡性あるいは連泡性のNBR、SBR、BR等が挙げられる。本実施例では、EPDMのスポンジで、導電材としてはカーボンを用いている。転写ローラ5の抵抗値は、500g重の荷重の下で接地に対して該転写ローラ5を50mm/secの周速で回転させ、芯金51に2000Vの電圧を印加して測定された電流の関係から求められ、その値は約10Ωであった。
本実施例で用いる感光ドラム1はアモルファスシリコンを用いたものであり、表面硬度が非常に高く(ビッカース硬度1000以上)、他の感光体に比較して耐劣化性、耐摩耗性、耐傷つき性及び耐衝撃性等に極めて優れている。さらに、本実施例は第1実施例と異なり、感光ドラム表面は帯電手段2によりポジ帯電され、露光により電荷が緩和された領域が非画像部となる、いわゆるバックグラウンド露光を用いている。
図10は、本実施例の画像形成装置の感光ドラムの表面電位と転写バイアスの関係を示す図である。感光ドラム1表面は、帯電手段2により+450Vに帯電される。この電位はいわゆる画像部(FFh)の電位Vbである。そして、露光手段3によって露光されたドラム表面の電荷は緩和され、非画像部(00h)の電位Vwになる。本実施例では+150Vである。なお、現像装置4によって現像バイアスVdc(ここではDC成分は+350V)が印加され、Vbとの現像コントラストによってネガ帯電したトナーが現像される。
本構成のように、ポジ帯電、バックグラウンド露光を用いた画像形成装置においても、第1実施例と同様の方法を用いることで、最適なバイアスを設定することが出来る。本実施例においても、まず、非画像部に対する放電開始電圧Vhを求め、(本実施例では+1100V)、これと、そのときの感光ドラム1への帯電電位Vw、そして、露光後の感光ドラム1の表面電位Vbから、
Vs≦Vh−Vw+Vb=1100−150+450=1400(V)
を算出する。そして、これを満たす転写バイアスVsを設定することで、第1実施例と同様に、転写効率が最大で、かつ放電による劣化のない画像を得ることが出来る。
以上に示したように、Vs≦Vh−Vw+Vbの関係式は、ネガトナーを用いた画像形成装置であれば、汎用的に用いることが出来る。
一方、ポジトナーを用いた画像形成装置に対しては、Vs≧Vh−Vw+Vbを満たせば、同様に最適な設定を得ることが出来る。
<第3実施例>
本実施例は、上述の第2実施例の画像形成装置において、感光ドラム表面の電位を測定する手段を具備するものである。
第2実施例の画像形成装置において、感光ドラム1の電位は、露光がない状態で放置しても徐々に減衰していく。この現象は暗減衰と呼ばれる。すなわち、露光手段3による露光を受けた直後から転写ニップへと静電潜像が移動する間に、表面電位は変化してしまう。このような暗減衰特性は現在実用化されている電子写真方式の感光体では少なからず存在し、特にアモルファスシリコン系の感光体ではOPC系の感光体に比較して減衰が大きい。従って、本実施例においては、感光ドラム1表面の露光された領域の、転写ニップ近傍での電位を正確に得るために、図10に示すような表面電位センサー9を具備することを特徴としている。上述の実施例においては、露光された領域の感光ドラム1表面の電位は、あらかじめ実験で求めておいた値を用いていたが、本実施例では、露光された領域の感光ドラム1表面の電位を測定することで、環境条件や感光ドラムの耐久条件、さらには露光手段3の発行量の変動等の影響を受けることなく感光ドラム1表面の電位を得ることが出来るため、転写バイアスの設定をより最適に行うことが出来る。
なお、表面電位センサー9の位置については、転写ニップ部での感光ドラム1表面の電位を正確に知るために、転写ニップ部に近いことが好ましい。ただし、現像装置4よりも下流に設置する場合には、露光された領域の感光ドラム1表面が現像位置を通過する際に、感光ドラム1上にトナーやキャリアが付着しないよう、現像バイアスのDC値を適正な値に制御しておく必要がある。
<第4実施例>
上述の第1実施例の画像形成装置においては、ATVCをする際に、非画像部(00h)に対する放電開始電圧Vhをもとめ、これをもとに転写バイアスを設定したが、本実施例では、画像部(FFh)に対する放電開始電圧Vh’を直接求めて、これをもとに転写バイアスを設定するものである。すなわち、画像部(FFh)の放電電圧Vh’を直接ATVCで求め、転写バイアスを左記の電圧Vh’以下にすることで、より簡単に、転写効率が最大で、かつ放電による劣化のない画像を得ることが出来る。
以下に、本実施例の最適転写バイアス(ATVC)の設定方法について、第1実施例の画像形成装置を用いて詳細に説明する。
(1)図2における感光ドラム1の表面を、帯電手段2によってVwに帯電する。
(2)露光手段3を発光させて感光ドラム1の表面を露光することで、感光ドラム1表面の電位をVbにする。
(3)感光ドラム1のVb帯電された領域が現像位置を通過する際に、感光ドラム1上にトナー像が現像されないよう、現像バイアスを現像バイアスのDC値を適正な値に制御する。ここでは、露光後の表面電位が−150Vであり、現像バイアスのDC成分を−100Vとする事で、現像装置4上のトナーとキャリアが感光ドラム1に付着することを防いでいる。
(4)感光ドラム1のVb帯電された領域が中間転写ベルト51とニップを形成する位置に達したときに、転写ローラ53により所定のバイアスを印加する。バイアスの印加については、ここでも第1実施例同じ方法を用いて、放電開始電圧Vh’を得る。
(5)上述のようにして得られたVh’(本実施例では800V)から、
Vs≦Vh’
を満たすような転写バイアスVsを決定する。本実施例では、高圧電源等の誤差を考慮して、
Vs=Vh’−α
=800−50
=750(V)
を設定値とした。
なお、本実施例は、ネガトナーを用いた場合の設定方法であり、ポジトナーを用いた場合の転写バイアスの設定はVs≧Vh’によって設定される。
以上のような手順により転写バイアスを設定することで、転写効率が最大で、かつ放電による劣化のない画像を得ることが出来た。
本発明の第1実施例の画像形成装置の略構成図である。 本発明の第1実施例の画像形成装置のプロセスユニットの略構成図である。 本発明の第1実施例の感光ドラム表面電位と転写バイアスを示す図である。 本発明の第1実施例の転写電圧と転写効率の関係を示す図である。 本発明の第1実施例の転写コントラストを示す図である。 本発明の第1実施例の放電開始電圧の設定方法を示す図である。 本発明の第1実施例の再転写を示す模式図である。 本発明の第1実施例の転写電圧と転写効率および再転写率の関係を示す図である。 本発明の第2実施例の画像形成装置の略構成図である。 本発明の第2実施例の感光ドラム表面電位と転写バイアスを示す図である。 本発明の第3実施例の画像形成装置の略構成図である。 従来の画像形成装置の略構成である。 従来の画像形成装置の転写電圧と転写効率の関係を示す図である。
符号の説明
1 感光ドラム
2 帯電手段
3 露光手段
4 現像装置
5 転写手段
6 クリーナー
7 定着装置
8 給紙カセット
9 表面電位センサー

Claims (6)

  1. 像担持体である感光体、感光体表面を帯電する帯電手段、感光体表面を露光する露光手段、感光体上にトナー像を現像する現像装置を具備し、感光体上に現像されたトナー像を、接触転写部材に転写バイアスを印加することよって転写材に転写する画像形成装置において、
    接触転写部材に印加されるバイアスの、感光体と接触転写部材の間の放電開始電圧を検知する手段を具備し、これをもとに転写バイアスを設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1において、
    感光体上の画像部(FFh)の表面電位をVb、感光体上の非画像部(00h)の表面電位をVwとし、感光体上の非画像部(00h)の表面と接触転写部材の間で放電が開始するときの転写電圧をVhとしたとき、
    転写バイアスの設定Vsは、
    Vs≦Vh−Vw+Vb (ネガトナーを用いた画像形成装置)
    Vs≧Vh−Vw+Vb (ポジトナーを用いた画像形成装置)
    を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1および2において、
    感光体の表面電位を測定する手段を具備する画像形成装置。
  4. 請求項1において、
    感光体上の画像部(FFh)の表面電位Vbと、接触転写部材の間の放電開始電圧Vh’を検知し、
    転写バイアスのVsが、
    Vs≦Vh’(ネガトナーを用いた画像形成装置)
    Vs≧Vh’(ポジトナーを用いた画像形成装置)
    を満たすように設定することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1から4において、
    転写材が、中間転写体であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1から4において、
    転写材が、紙等のメディアであることを特徴とする画像形成装置。
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