JP2011005466A - 電子機器の洗浄方法および電子機器用洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子機器の機能を損耗させることなく、少量の洗浄液で洗浄できる小型化可能な洗浄装置を提供すること。
【解決手段】洗浄部と、該洗浄部に連結した精製部と、該洗浄部と一体化及び/又は隣接した乾燥部から構成される電子機器用洗浄装置であって、該洗浄部では洗浄液を用いて電子機器を含む被洗浄物を1工程以上スプレー洗浄することにより該被洗浄物への付着物が除去され、該精製部では該洗浄部から送り込まれた該付着物を含んだ洗浄液から該付着物が分離され、該乾燥部では該被洗浄物の真空乾燥が行われ、該洗浄液として、純水、アルカリ電解水、及びフッ素系洗浄液の内のいずれかを含む洗浄液を1種以上用いることを特徴とする前記電子機器用洗浄装置、及び洗浄方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯電話などの電子機器等を、その機能を損なうことなく、洗浄液で洗浄する方法に関する。
電子機器等が汚れや汚染物質等の付着物によって使用が困難になり又は使用に支障をきたす状態になった場合、買い替えによる損失や重要なデータを失う損失は大きいものがある。
これまで、電子機器を、液体を用いて洗浄して復旧させる方法として以下の報告がある。
以下の特許文献1には、電子機器が水濡れ汚染で使用不能になった場合、洗浄により一時的に復帰させる洗浄装置が開示されている。この装置は、純水を用いて浸漬式超音波で洗浄することを特徴としている。
以下の特許文献2には、汚染された電子機器を洗浄洗浄液を再利用するための洗浄装置が開示されている。この装置は、アルコールを用いて浸漬で洗浄し、温風乾燥で乾燥することを特徴としている。
これらの洗浄装置では汚染機器が液体に浸漬されるため、汚れや・汚染物質などの付着物が多量に存在する場合、洗浄力が低く、付着物が残存し、汚染された電子機器が復旧しないおそれがある。また電子機器等を浸漬するために多量の洗浄液を必要とする。電子機器の復旧のためには洗浄液を十分に乾燥させることも重要であり、温風乾燥の場合には乾燥が不十分になったり、乾燥時間が長くなりシミが発生したりするため、電子機器が復旧しないおそれがある。
特開2005−254104号公報 特開2008−26023号公報
電子機器等が汚れや汚染物質の付着物により使用できない状態になった場合、買い替えによる損失や、重要なデータを失うことによる損失は大きい。このような場合、小型の洗浄装置であれば運搬が可能であり、このような場合にも対応可能である。
本発明が解決しようとする課題は、電子機器の機能を損耗させることなく、少量の洗浄液で洗浄できる小型化可能な洗浄装置を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため、洗浄液や洗浄方法や乾燥方法による電子機器等の損耗性について研究し、模擬付着物として容易に汚れが発見できる蛍光剤(蓄光剤)微粒子等を用い、様々な洗浄評価試験、乾燥試験、精製試験を行うことで電子機器の機能損耗の少ない小型化可能な洗浄装置に必要な構成や条件を見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]電子機器を含む被洗浄物への付着物を、純水、アルカリ電解水、及びフッ素系洗浄液の内のいずれかを含む洗浄液を1種以上用いて、1工程以上のスプレー洗浄を行うことにより、該付着物を除去し、そしてスプレー洗浄後の電子機器を含む被洗浄物を真空乾燥することを特徴とする、電子機器の洗浄方法。
[2]前記真空乾燥が、100℃以下の温度、かつ、5,000Pa以下の真空度で行われる、前記[1]に記載の電子機器の洗浄方法。
[3]前記真空乾燥が、70℃以下の温度、かつ、2,000Pa以下の真空度で行われる、前記[2]に記載の電子機器の洗浄方法。
[4]前記洗浄液が、アルカリ電解水である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の電子機器の洗浄方法。
[5]前記洗浄液が、フッ素系洗浄液である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の電子機器の洗浄方法。
[6]前記フッ素系洗浄液が、ハイドロフルオロエーテル類である前記[5]に記載の電子機器の洗浄方法。
[7]洗浄部と、該洗浄部に連結した精製部と、該洗浄部と一体化及び/又は隣接した乾燥部から構成される電子機器用洗浄装置であって、該洗浄部では洗浄液を用いて電子機器を含む被洗浄物を1工程以上スプレー洗浄することにより該被洗浄物への付着物が除去され、該精製部では該洗浄部から送り込まれた該付着物を含んだ洗浄液から該付着物が分離され、該乾燥部では該被洗浄物の真空乾燥が行われ、該洗浄液として、純水、アルカリ電解水、及びフッ素系洗浄液の内のいずれかを含む洗浄液を1種以上用いることを特徴とする前記電子機器用洗浄装置。
[8]前記精製部で精製された洗浄液が、該精製部に連結された洗浄液タンクに貯められ、洗浄時に再び洗浄部に送り込まれて循環使用される、前記[7]に記載の電子機器用洗浄装置。
[9]前記真空乾燥が、100℃以下の温度、且つ、5000 Pa以下の真空度で行われる、前記[7]又は[8]に記載の電子機器用洗浄装置。
[10]前記真空乾燥が、70℃以下の温度、且つ、2000 Pa以下の真空度で行われる、前記[9]に記載の電子機器用洗浄装置。
[11]前記洗浄液が、アルカリ電解水である、前記[7]〜[10]のいずれかに記載の電子機器用洗浄装置。
[12]前記洗浄液が、フッ素系洗浄液である、前記[7]〜[10]のいずれかに記載の電子機器用洗浄装置。
[13]前記フッ素系洗浄液が、ハイドロフルオロエーテル類である、前記[12]に記載の電子機器用洗浄装置。
本発明の電子機器用洗浄装置は、電子機器を含む被洗浄物への付着物を洗浄液を用いて除去する洗浄部において、該洗浄液を該被洗浄物にスプレーする方式(以下、単に[スプレー洗浄方式]という。)を採用することにより、従来技術における電子機器等を多量の洗浄液に浸漬する浸漬式に比較して、洗浄液の必要量を大幅に低減でき、且つ洗浄力を大幅に向上し、また洗浄液として、不燃性且つ容易に精製可能な洗浄液を採用することにより、安全性が向上し、精製部の小型化ができるので、装置の小型化が可能であり、車載化も期待でき、さらに真空乾燥で乾燥を行うことにより、汚染電子機器の復旧率を大幅に向上させることができるという効果を奏する。
本発明の電子機器用洗浄装置の概要図である。 実施例1において、スプレー洗浄した携帯電話の洗浄前後の写真である。 比較例1において、浸漬式超音波洗浄した携帯電話の洗浄前後の写真である。 実施例3において、純水に浸漬したノートパソコンを3時間70℃真空伝熱加熱乾燥した後の写真である。 比較例3において、純水に浸漬したノートパソコンを24時間50℃温風乾燥した後の写真である。
以下、本発明に係る装置例を具体的に説明する。
本発明に係る電子機器用洗浄装置は、被洗浄物として、携帯電話、パソコン、デジタルカメラ、ゲーム機器、通信機器、計測機器、制御機器、医療機器、その他の様々な電子機器を洗浄できるが、これらに限定されるものではない。
本発明に係る電子機器用洗浄装置が除去する汚れや汚染物質等の付着物は、通常使用、生活廃水、生活油、海、河川、粉塵、水害、NBC(核−Nuclear、生物−Biological、化学−Chemical)災害などから付着するものが想定され、不溶性微粒子、水溶性物質、油、化学剤、菌などの様々な付着物である。
洗浄液としては、不燃性であり、且つ、電子機器等の部材の損耗の少なく、且つ、容易に精製できる、純水、フッ素系洗浄液、及びアルカリ電解水のいずれかを含む洗浄液の1種以上を用いることができる。電子機器を洗浄するので、回路ショート等による発火等を考慮して不燃性の洗浄液を用いることが好ましい。上記の洗浄液であれば、リンス不要またはリンス回数の低減も可能であり、洗浄液の必要量を低減できる。被洗浄物の種類や付着物の種類によって洗浄液を選定する。以下、各洗浄液の詳細と付着物の特徴を述べる。
純水としては、導電率が0.1 μS/cm以下のものを使用することが好ましい。このような純度は、イオン交換樹脂を用いることで容易に得られ、RO膜と比較すると小型のもので大流量の精製が可能である。純水は、不溶性微粒子の洗浄除去、水溶性物質の溶解除去、化学剤の洗浄除去、菌の洗浄除去に適しており、また洗浄液の導電率が低く、しみが発生しにくいので、復旧率が高くなることを特徴とする。
フッ素系洗浄液としては、被洗浄物である電子機器の部材を溶解しない洗浄液を使用する。例えば、ハイドロフルオロエーテル(HFE)である住友3M社のNovec7100や7200などが、部材の損耗が少なく、しみが発生しにくいので、好ましい。フッ素系洗浄液は、不溶性微粒子の洗浄除去、水溶性物質の洗浄除去、油の溶解除去、化学剤の洗浄除去、菌の洗浄除去に適しており、また洗浄液の導電率が特に低いこと、揮発性が高く乾燥時間を短縮できることを特徴とする。フッ素洗浄液は、導電率が特に低いので、洗浄後の電子機器は乾燥不要で機能する場合もある。電子機器に磁気ディスクドライブや光ディスクドライブなどの可動部や磁気素子や光素子がある場合は、乾燥しないと機能復帰しにくい。
アルカリ電解水としては、上記純水と水酸化物イオンを主要構成とするpH10〜13のアルカリ電解水を使用することが好ましい。上記アルカリ電解水は、例えば、アマノ社のアルカリ電解水洗浄システムでつくられるアルカリ電解水が好ましい。アルカリ電解水は、不溶性微粒子の高度洗浄除去、水溶性物質の溶解除去、鹸化性油の洗浄除去、化学剤の洗浄除去、分解可能な化学剤の分解除去、菌の洗浄除去・溶解除去に適しており、しみが発生しにくいことや、微粒子に対する洗浄力が高いことを特徴とする。
非鹸化性の油による付着物が主な場合は界面活性剤を含む洗浄液を用いて事前に噴霧やブラッシング等により処理することが好ましい。
図1は、本発明に使用する洗浄装置の概要図の1例を示す。
まず、最初に選定した洗浄液を外部より洗浄液タンクに供給する。洗浄時に、洗浄室において、洗浄液を洗浄液タンクから高圧ポンプによってスプレーノズルから放出して被洗浄物を洗浄し、洗浄後の洗浄液は送液ポンプでて精製装置に送られ、そこで精製されて洗浄液タンクに戻される。このように、洗浄液は循環再利用される。洗浄後は洗浄評価用装置を用いて洗浄の合否判定を行う。合格であれば、被洗浄物は、乾燥室に運ばれ、そこで真空乾燥を行う。乾燥後に被洗浄物である電子機器等の動作確認を行う。
洗浄液タンクは、紫外線ランプを用いて洗浄液を殺菌する機構を持つことが好ましい。また、洗浄液の温度の管理と調整を行うための装置を備えていることが好ましい。洗浄液の温度は水系の場合は40〜70℃の範囲内で設定することが好ましい。水系洗浄液の場合は、温水にすることで水溶性物質を溶解により除去しやすくなる。70℃程度であれば滅菌としても効果がある。アルカリ電解水を使用する場合は、洗浄液タンクで洗浄液のpHの管理と調整を行うための装置を備える。
洗浄室は、筐体であり、ターンテーブル上に被洗浄物である電子機器を設置し、上面側、底面側、側面側よりスプレー洗浄を行う。ターンテーブルの回転速度や、スプレーの位置や圧力の制御により、被洗浄物の全面を洗浄する。スプレー洗浄の強度は、被洗浄物上での打力が100〜1000 mN/cmの範囲で洗浄することが好ましい。スプレー洗浄方式では、1流体式よりも必要な洗浄液量をさらに低減したい場合には、1流体式に代えて、圧縮空気と同時噴射する2流体式を採用することにより、洗浄力を落とすことなく必要な洗浄液量をさらに低減することができる。
精製装置は、例えば、固液分離フィルターと油水分離フィルターとイオン交換樹脂の組合せによって構成される。
固液分離フィルターとしては、例えば、プレフィルターや、ニクニ社のサイクロン又はサイクルプレコートシステムを用い、粒径1 μm以上の不溶性物質の除去を行う。その後、さらに目の細かい粒径0.03 μm以上を捕集できるプレフィルターなどを配置することがさらに好ましい。
油水分離フィルターとしては、例えば、旭化成せんい社のユーテックFSを用い、油除去を行う。フッ素系洗浄液を使用する場合は、油水分離フィルターで水分除去も行う。
イオン交換樹脂は、カチオンとアニオンの両方を使用し、イオン成分の除去、分解可能な化学剤の除去を行う。純水においては一般的にイオンの除去が可能であり、アルカリ電解水やフッ素系洗浄液でも不純物イオンを除去できる。純水の場合の純度としては、導電率で0.1 μS/cm以下が好ましい。この値はイオン交換樹脂で容易に得られる値である。純水の場合、導電率が1μS/cm以上になった場合はイオン交換樹脂を交換又は再生する必要がある。また、純水を用いる場合は、RO膜で精製してもよい。イオン交換樹脂に洗浄液を通す前には、活性炭フィルターを配置することが好ましい。
精製装置の各構成部の付着物捕集部は容易に交換できるように1セットにしておくことが好ましい。放射性物質を除去することが想定される場合は事前に鉛等で捕集部を覆って放射線が漏洩しないようにする必要がある。
乾燥室での真空乾燥は、様々な部材の乾燥の温度制御が容易である真空伝熱加熱方式が好ましい。真空乾燥時は、金属メッシュ等で被洗浄物を覆うことで加熱量が増加し、乾燥に有効である。真空乾燥は、好ましくは100℃以下の温度、かつ、5,000Pa以下の真空度で行われ、さらに好ましくは、70℃以下の温度、かつ、2,000Pa以下の真空度で行われる。例えば、1,000Pa以下の真空度、かつ、70℃で真空伝熱加熱乾燥する場合には、必要乾燥時間は、例えばノートパソコンの場合で2〜3時間程度である。乾燥終了時には送風等で被洗浄物を冷却することが好ましい。
本発明の洗浄装置で洗浄する前に、吸引機等で付着物の除去を行っておくと洗浄液への付着物混入を低減できるので有効である。吸引を行う場合も、付着物捕集部を1セットにした方が好ましい。
洗浄前に被洗浄物である電子機器等は、電源をOFFにしておくことが好ましい。可能であればバッテリー等の取り外しや、放電を行い、電子機器等が電気エネルギーの貯蓄のない状態にしておくとさらに好ましい。特にアルカリ電解水を使用する場合は電気分解が起こるので、電気エネルギーの貯蓄がないようにした方がよい。電気エネルギー貯蓄を無くすことが困難な場合は、洗浄時間を短縮するなどを考慮することが望ましい。
被洗浄物が大きい場合、洗浄室は筐体でなく収納タイプのテント等でもよく、防護服を着用してテント内で手作業にてスプレー洗浄をしてもよい。
潤滑油等を使用している電子機器については、洗浄後に潤滑油等を塗布する必要がある。
本発明を以下の実施例に基づいて詳しく説明する。
[実施例1]
被洗浄物である乾燥状態の携帯電話に手脂等の模擬として真空ポンプ用潤滑油を微量塗布し、油塗布後の携帯電話と模擬付着物の微粒子をビニール袋に入れて密閉し、手作業にて上下に10秒間ほど激しく振り、携帯電話に微粒子を付着させた。模擬付着物は、砂等の粉塵を想定し、不溶性の蛍光物質である根元特殊化学社のルミノーバを使用した。中心粒径が64.4 μmのものを使用した。付着物に蛍光剤を使用したのは、残留付着物を暗室撮影によって容易に観測するためである。
不溶性微粒子を付着させた携帯電話を全面1分間手作業にてスプレー洗浄を行った。洗浄液として0.1 μS/cm以下の純水を用いた。被洗浄物上でのスプレー洗浄の打力が約160 mN/cmとなるように洗浄を行った。
洗浄後に真空乾燥を行った後、携帯電話が機能することを確認できた。
図2に示す洗浄試験の結果から、大半の付着物を除去することができたことが分かる。洗浄後の残留付着物は、暗室撮影の画像にて目視で僅かに付着物を確認できる程度であった。
[実施例2]
洗浄液として、ハイドロフルオロエーテル(HFE)類である住友3M社のNovec7100を用いて、実施例1と同様の試験を行った場合、同程度の洗浄結果が得られた。
洗浄後に真空乾燥を行った後、携帯電話が機能することを確認できた。
[実施例3]
下記の電子機器を純水に浸漬した後に手作業で液きりを行ってから真空乾燥を行った。乾燥条件は、真空度1000Pa程度、加熱温度70℃、乾燥時間3時間であった。下記、全てにおいて真空乾燥後に機能することを確認できた。
(1)ノートパソコン:Panasonic Toughbook CF-19
(2)ノートパソコン:TOSHIBA DyanaBook Satellite 1800 SA75P/4
(3)ノートパソコン:IBM Type2628
(4)携帯電話:au W32SA
(5)携帯電話:docomo N503is
(6)携帯電話:docomo N207S
図4に上記(1)の電子機器を真空乾燥した結果を示す。乾燥条件は、上記同様、真空度1000Pa程度、加熱温度70℃、乾燥時間3時間であった。乾燥後、電子機器の外観等に異常はなく、電子機器の動作も確認できた。また液晶のシミ残りがなく、隅々まで乾燥できていた。
[比較例1]
図3に、実施例1に記載する付着方法と同じ方法で付着させた洗浄前の携帯電話を10分間浸漬式超音洗浄装置で洗浄した結果を示す。洗浄液としては実施例1と同様に純水を使用した。浸漬式超音波洗浄のパラメータは、超音波周波数が28 kHzで、超音波出力が1200 Wであった。このときの洗浄槽のサイズは幅500 mm、奥行300 mm、高さ250 mmであった。この洗浄槽に20 Lの洗浄液を入れて洗浄を行った。
洗浄後に真空乾燥を行った後、携帯電話が機能することが確認できた。
図3に示すように、浸漬式超音波洗浄を用いた比較例1では、図2に示す実施例1におけるスプレー洗浄による結果と比較して、付着物を十分に除去できていないことが分かる。
[比較例2]
洗浄液として、ハイドロフルオロエーテル(HFE)類である住友3M社のNovec7100を用いて、比較例1と同様の洗浄試験を行った場合、同程度の洗浄結果が得られた。
洗浄後に真空乾燥を行った後、携帯電話が機能することが確認できた。
比較例2の洗浄結果は、実施例2の結果と比較して、付着物を除去できていなかった。
[比較例3]
純水に浸漬したノートパソコンを手作業にて液きりした後に温風乾燥を行った。図5は温風乾燥した結果を示す。乾燥条件は、加熱温度70℃で乾燥時間24時間であった。電子機器の状態に異常はなく、電子機器の動作も確認できたが、液晶にシミ残りが少しある。温風乾燥の場合は、このように長時間乾燥しても隅々まで乾燥することが困難であり、この不十分な乾燥のため電子機器が復旧しないことがある。
本発明に係る電子機器用洗浄装置は、電子機器の洗浄、電子機器の復旧、電子機器の長寿命化、移動式洗浄、NBC災害用除染等の分野で好適に利用できる。

Claims (13)

  1. 電子機器を含む被洗浄物への付着物を、純水、アルカリ電解水、及びフッ素系洗浄液の内のいずれかを含む洗浄液を1種以上用いて、1工程以上のスプレー洗浄を行うことにより、該付着物を除去し、そしてスプレー洗浄後の電子機器を含む被洗浄物を真空乾燥することを特徴とする、電子機器の洗浄方法。
  2. 前記真空乾燥が、100℃以下の温度、且つ、5000 Pa以下の真空度で行われる、請求項1に記載の電子機器の洗浄方法。
  3. 前記真空乾燥が、70℃以下の温度、且つ、2000 Pa以下の真空度で行われる、請求項2に記載の電子機器の洗浄方法。
  4. 前記洗浄液が、アルカリ電解水である、請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器の洗浄方法。
  5. 前記洗浄液が、フッ素系洗浄液である、請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器の洗浄方法。
  6. 前記フッ素系洗浄液が、ハイドロフルオロエーテル類である、請求項5に記載の電子機器の洗浄方法。
  7. 洗浄部と、該洗浄部に連結した精製部と、該洗浄部と一体化及び/又は隣接した乾燥部から構成される電子機器用洗浄装置であって、該洗浄部では洗浄液を用いて電子機器を含む被洗浄物を1工程以上スプレー洗浄することにより該被洗浄物への付着物が除去され、該精製部では該洗浄部から送り込まれた該付着物を含んだ洗浄液から該付着物が分離され、該乾燥部では該被洗浄物の真空乾燥が行われ、該洗浄液として、純水、アルカリ電解水、及びフッ素系洗浄液の内のいずれかを含む洗浄液を1種以上用いることを特徴とする前記電子機器用洗浄装置。
  8. 前記精製部で精製された洗浄液が、該精製部に連結された洗浄液タンクに貯められ、洗浄時に再び洗浄部に送り込まれて循環使用される、請求項7に記載の電子機器用洗浄装置。
  9. 前記真空乾燥が、100℃以下の温度、かつ、5,000Pa以下の真空度で行われる、請求項7又は8に記載の電子機器用洗浄装置。
  10. 前記真空乾燥が、70℃以下の温度、かつ、2,000Pa以下の真空度で行われる、請求項9に記載の電子機器用洗浄装置。
  11. 前記洗浄液が、アルカリ電解水である、請求項7〜10のいずれか1項に記載の電子機器用洗浄装置。
  12. 前記洗浄液が、フッ素系洗浄液である、請求項7〜10のいずれか1項に記載の電子機器用洗浄装置。
  13. 前記フッ素系洗浄液が、ハイドロフルオロエーテル類である、請求項12に記載の電子機器用洗浄装置。
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