JP2011004674A - 誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性が高く、細胞種を限定せず、Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかを高効率で導入することが可能であり、また所定の導入量を所定の回数導入した場合、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造効率及び安定性を向上させることができ、少量の細胞からでも製造可能な誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法を提供すること。
【解決手段】Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかを、自動化マイクロインジェクション手段を用いて体細胞に導入する体細胞導入工程を含むことを特徴とする誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかを導入することによる誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法に関する。
幹細胞とは、同じ性質を維持したまま増殖することができる自己複製能と、異なる機能や性質を有する細胞に分化することができる多分化能を有する細胞である。ES細胞(胚性幹細胞)は、ヒトやマウスの初期胚から樹立された幹細胞であり、未分化な状態で長期間増殖できる自己複製能を有すると共に、生体内の全ての細胞に分化することができる多分化能を有する細胞であることから、パーキンソン病や白血病など種々の疾患に対する再生医療への応用に向けて研究がなされてきた。
しかしながら、ES細胞の樹立にはヒト胚を破壊しなければならないことから倫理的な面で問題があった。また、ES細胞は臓器移植と同様に拒絶反応が起こることから、臨床へ応用することができない点で問題であった。
そこで、近年、ES細胞に近い細胞として、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)が樹立された(特許文献1参照)。特許文献1では、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)は、体細胞に4種の遺伝子、即ち、Oct3/4、Klf4、c−Myc、及びSox2の遺伝子を導入することで、分化した体細胞が初期化され未分化な細胞と同様の状態に戻り(脱分化)、また未分化な状態で増殖可能な自己複製能を有し、更に多分化能を有する細胞を作製できることを報告している。なお、前記4種の遺伝子の中で、脱分化を担う遺伝子は、Oct3/4、Klf4、及びc−Mycであり、多分化能を担う遺伝子はSox2であると考えられている。
このように、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)は、体細胞から誘導できることから倫理的な問題はなく、更に患者自身の分化した体細胞を利用することで拒絶反応を防ぐことができることから、再生医療への応用に有効である。
また、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)は、体細胞に、Oct3/4、Sox2、Lin28、及びNanogの4種の遺伝子を導入することでも作製できることが報告されている(非特許文献1参照)。
これら事実より、最近では、腫瘍化の問題が指摘されているc−Mycを除いた、Oct3/4、Klf4、Sox2、Lin28、及びNanogの少なくともいずれかの組合せで、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を作製することが注目されている。
動物細胞への遺伝子導入法としては、一般に、化学的遺伝子導入法、物理的遺伝子導入法、生物学的遺伝子導入法が知られている。
前記化学的遺伝子導入法としては、例えば、リン酸カルシウム法、リポフェクション法などが挙げられる。前記リン酸カルシウム法は、特殊な技術を必要とせず、操作が簡単であるが、浮遊細胞への遺伝子導入効率が低く適用できる細胞種が限定され、また再現性も乏しいため、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造には不向きである。前記リポフェクション法も、特殊な技術を必要とせず、操作が簡単であり、トランスフェクション効率が高いが、付着細胞を対象とするため適用できる細胞種が限定される点や、一般にトランスフェクションの至適条件(細胞密度、DNA量、リポソーム量、培養時間など)の検討が必要であり、更に前記至適条件の範囲が狭い点などが問題である。
前記物理的遺伝子導入法としては、例えば、エレクトロポレーション法、パーティクルガン法などが挙げられる。前記エレクトロポレーション法は、遺伝子導入効率が高く、幅広い細胞に適用できるが、細胞へのダメージが大きいため細胞生存率が低い点で問題である。前記パーティクルガン法は、植物細胞への遺伝子導入にも用いられ、細胞種を限定せず幅広い細胞に遺伝子導入することができるが、最終的な導入断片に組換えや欠失が起こりやすく、形質転換体がキメラになりやすいなどの問題がある。
前記生物学的遺伝子導入法としては、例えば、アデノウイルス(DNAウイルス)ベクター法、レトロウイルス(RNAウイルス)ベクター法などが挙げられる。前記アデノウイルスベクター法は、静止期の細胞にも感染することができ、また長い遺伝子を導入できるが、ベクターを増幅する中で野生型のウイルスが出現する可能性があるなどの安全性の面で問題がある。前記レトロウイルスベクター法は、前記アデノウイルスベクターの問題点を解消し、ウイルス由来の遺伝子を有さず、染色体内に安定に組み込まれ、長期発現が可能であるため、現在、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造には一般にこのレトロウイルスベクター法が用いられている。
しかしながら、前記4種の遺伝子をレトロウイルスベクター法で導入した場合、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)に由来するキメラマウスでは腫瘍形成が認められることが報告されている(特許文献1参照)。これは、癌原遺伝子であるc−Mycが、標的細胞の染色体に導入され、レトロウイルスが再活性化を起こしたことに起因すると考えられている。
また、レトロウイルスベクターは遺伝子を導入する細胞を選択することができないため、例えば、前記4種の遺伝子を4種のレトロウイルスベクターで導入した場合、前記4種全ての遺伝子が1つの細胞に導入される確立は非常に低いものとなり、遺伝子導入効率が悪いため、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の樹立のために大量の細胞と多くの時間を要する点で問題である。
したがって、安全性が高く、細胞種を限定せず、高効率でOct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子の少なくともいずれかを導入することが可能であり、少量の細胞からでも製造可能な誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法は未だ提供されておらず、その速やかな提供が強く求められているのが現状である。
特開2008−283972号公報
Zhang J, Wilson GF, Soerens AG, Koonce CH, Yu J, Palecek SP, Thomson JA, Kamp TJ., Circ Res, 2009, Volume 104(4)27, February, pp e30−e41
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、安全性が高く、細胞種を限定せず、Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかを高効率で導入することが可能であり、また、所定の導入量を所定の回数導入した場合、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造効率及び安定性を向上させることができ、少量の細胞からでも製造可能な誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、後述する付記に記載した通りである。
即ち、本発明の一つは、Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかを、自動化マイクロインジェクション手段を用いて体細胞に導入する体細胞導入工程を含むことを特徴とする誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法である。
前記マイクロインジェクション手段は、Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかが導入されたか否かを、細胞を観察することにより確認でき、また、狙った細胞に確実に導入することができるため、1つの体細胞に所定の導入量を所定の回数導入した場合、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造効率及び安定性を向上させることができ、少量の細胞からでも高効率に誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を製造することができる。更に、前記マイクロインジェクション手段は、細胞種を限定することなく幅広い細胞に導入でき、安全性も高いため、臨床に応用可能な誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を製造することができる。
本発明によれば、従来における諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、安全性が高く、細胞種を限定せず、Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかを高効率で導入することが可能であり、また、所定の導入量を所定の回数導入した場合、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造効率及び安定性を向上させることができ、少量の細胞からでも製造可能な誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法を提供することができる。
(誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造)
本発明の誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法は、Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかを、自動化マイクロインジェクション手段を用いて体細胞に導入する体細胞導入工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
なお、本明細書において、「誘導多能性幹細胞(iPS細胞)」は、ES細胞に近い性質、即ち、未分化な細胞であって自己複製能及び多分化能を有する細胞であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<体細胞導入工程>
前記体細胞導入工程は、前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、前記化合物の少なくともいずれかを、自動化マイクロインジェクション手段を用いて体細胞に導入する工程である。
−Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28−
前記Oct3/4は、POUファミリーに属する転写因子であり、未分化マーカーとして報告されている(K. Okamoto et al., Cell, 60, p.461−72, 1990)。また、Oct3/4は多能性維持にも関与しているとの報告もある(J. Nichols et al., Cell, 95, p.379−91, 1998)。
前記Klf4(Kruppel like factor−4)は、腫瘍抑制因子として報告されている(A. M. Ghaleb et al., Cell Res, 15, p.92−6, 2005)。
前記c−Mycは、細胞の分化及び増殖に関与する転写制御因子であり(S. Adhikary, M. Eilers, Nat. Rev. Mol. Cell Biol, 6, p.635−45, 2005)、多能性維持に関与しているとの報告もある(P. Cartwright et al., Development, 132, p.885−96, 2005)。
前記Sox2は、初期発生過程で発現し、転写因子をコードする遺伝子である(A. A. Avilion et al., Genes Dev, 17, p.126−40, 2003)。
前記Nanogは、分化多様性維持に関与していることが知られている転写因子であり、未分化マーカーとして使用されている(K. Mitsui et al., Cell, 113, pp631−42, 2003、 I. Chambers et al., Cell, 113, pp643−55, 2003)。
前記Lin28は、DNA結合ドメインを持つ転写因子であり、未分化細胞で高い発現が認められる(J. Yu et al., Science, 318, pp1917−20, 2007、 H. Darr et al., Stem Cells, Nov 28, 2008 [Epub ahead of print])。
本明細書において、前記Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質のいずれかを、以下、「6種の因子」と称することがある。
前記6種の因子の形態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、遺伝子形態、該遺伝子のmRNAの形態、及びタンパク質の形態などが挙げられる。
前記6種の因子の形態の組合せとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、全てが同一の形態であってもよいし、それぞれ異なる形態であってもよい。
前記6種の因子は、いずれもヒトを含む哺乳動物に共通して存在する因子であるため、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の作製に利用するためには、任意の哺乳動物、例えば、ヒト、サル、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット、トリなどに由来するものを用いることができるが、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を疾病の治療に用いる場合は、患者自身から得ることが、拒絶反応を防ぐことができる点で好ましい。
−−タンパク質−−
前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の6種のタンパク質の入手方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販品を用いる方法、合成により得る方法、遺伝子組換え技術により得る方法、細胞より調製する方法などが挙げられる。
前記6種のタンパク質の導入量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記6種のタンパク質を導入する比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、Oct3/4:Klf4:c−Myc:Sox2:Nanog:Lin28が、質量比で1:0.2:0.2:0.1:1:1〜1:10:5:5:5:5が好ましい。
前記6種のタンパク質をコードするアミノ酸配列としては、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を製造する能力を有する限りは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、野生型のアミノ酸配列の全体又は一部において、1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、若しくは付加されたアミノ酸配列からなるものであってもよい。
また、前記6種のタンパク質は、6種のタンパク質そのものであってもよいし、その他の成分を含む組成物の状態であってもよい。前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−遺伝子、mRNA−−
前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の6種のタンパク質をコードする遺伝子及び該遺伝子のmRNAを入手する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販品を用いる方法、合成により得る方法、遺伝子組換え技術により得る方法、細胞より調製する方法などが挙げられる。
前記6種の遺伝子及び該遺伝子のmRNAの塩基配列は、例えば、GenBank(NCBI)などの公共のデータベースを通じて容易に入手することができる。例えば、ヒトOct3/4遺伝子の塩基配列は、NCBI accession number NM_002701で入手可能であり、ヒトKlf4遺伝子の塩基配列は、NCBI accession number NM_004235で入手可能であり、ヒトc−Myc遺伝子の塩基配列は、NCBI accession number NM_002467で入手可能であり、ヒトSox2遺伝子の塩基配列は、NCBI accession number NM_003106で入手可能であり、ヒトNanog遺伝子の塩基配列は、NCBI accession number NM_024865で入手可能であり、ヒトLin28遺伝子の塩基配列は、NCBI accession number NM_003106で入手可能である。
前記6種の遺伝子及び該遺伝子のmRNAの塩基配列としては、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を製造する能力を有する限りは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、野生型の塩基配列の全体又は一部において、1若しくは数個の塩基が置換、欠失、若しくは付加された塩基配列からなるものであってもよい。
−−−遺伝子−−−
前記6種の遺伝子の導入量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01pg〜0.2pgが好ましい。
前記6種の遺伝子を導入する比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、Oct3/4:Klf4:c−Myc:Sox2:Nanog:Lin28が、質量比で1:0.2:0.2:0.1:1:1〜1:10:5:5:5:5が好ましい。
前記6種の遺伝子は、6種の遺伝子そのものであってもよいし、その他の成分を含む組成物の状態であってもよい。前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記6種の遺伝子は、プラスミドの状態であってもよい。
前記プラスミドに含有させる前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の組合せとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1種の遺伝子のみを含有させてもよいし、2種以上の遺伝子を組み合わせて含有させてもよい。
前記プラスミドを入手する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販品を用いる方法、任意のプラスミドに、前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の少なくともいずれかの遺伝子を挿入することにより得る方法などが挙げられる。
前記6種の少なくともいずれかの遺伝子を含有させるプラスミドとしては、特に制限はなく、標的とする体細胞の種類、安全性、遺伝子導入効率などに応じて適宜選択することができる。
前記6種のプラスミドの導入量としては、特に制限はなく、導入する遺伝子の量に応じて適宜選択することができる。
前記プラスミドは、プラスミドそのものであってもよいし、その他の成分を含む組成物の状態であってもよい。前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−−mRNA−−−
前記6種のmRNAの導入量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01pg〜5pgが好ましい。
前記6種のmRNAを導入する比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、Oct3/4:Klf4:c−Myc:Sox2:Nanog:Lin28が、質量比で1:0.2:0.2:0.1:1:1〜1:10:5:5:5:5が好ましい。
前記6種のmRNAは、6種のmRNAそのものであってもよいし、その他の成分を含む組成物の状態であってもよい。前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−化合物−
前記化合物としては、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を製造することができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5’−シチジン、5’−デオキシシチジン、トリコスタチンA、バルプロ酸(HDAC阻害剤)などが挙げられる。
前記化合物の入手方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販品を用いる方法、合成により得る方法などが挙げられる。
前記化合物の導入量としては、特に制限はなく、化合物の種類などに応じて適宜選択することができる。
前記化合物の組合せとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1種単独で導入してもよいし、2種以上を組み合わせて導入してもよい。
前記化合物は、化合物そのものであってもよいし、その他の成分を含む組成物の状態であってもよい。前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−自動化マイクロインジェクション手段−
前記自動化マイクロインジェクション手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、自動化マイクロインジェクション装置(CELLINJECTOR CI−2500、富士通(株)製)を用いる手段が、操作を簡単に行うことができる点で好ましい。
前記自動化マイクロインジェクション手段は、前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、前記化合物の少なくともいずれかを、どのような細胞種にも確実に導入することができるため、導入効率が高い点で有利である。また、細胞数が少量で足りるため、例えば、疾病の治療のために患者から体細胞を入手する際、大量の細胞を得ることができない場合でも好適に利用可能である。更に、レトロウイルスベクターなどを用いて目的とする遺伝子を体細胞へ導入した場合と比較して、ウイルスに関連する遺伝子が標的細胞内に残存することがなく、安全性が高い点で好ましい。
前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、前記化合物の少なくともいずれかを導入する体細胞内の場所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、細胞質内、核内などが挙げられる。
前記6種の因子が遺伝子の場合、核内に導入することが、導入した遺伝子が発現しやすい点で好ましい。
前記6種の因子がタンパク質の場合、細胞質内に導入すると、核移行シグナルを含有しないタンパク質は核内に移行できない場合があるため、核内に導入することが好ましい。
前記6種の因子がmRNAの場合、細胞質内に導入することが、mRNAの翻訳がより容易になる点で好ましい。
前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、前記化合物の少なくともいずれかを導入する時期としては、特に制限はなく、導入する因子の形態、組合せなどに応じて適宜選択することができる。
前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、前記化合物の少なくともいずれかの、合計導入量としては、特に制限はなく、6種の因子の形態、化合物の種類、細胞種などに応じて適宜選択することができるが、0.05pg〜25pgが好ましい。これらの中でも、前記6種の因子が遺伝子の場合、0.05pg〜1.0pgがより好ましく、前記6種の因子がmRNAの場合、0.5pg〜25pgがより好ましい。
前記合計導入量は、1回で導入されてもよく、複数回で導入されてもよいが、1回の導入量が0.01pg〜5pgであり、該導入を3回〜7回行うことが好ましい。これらの中でも、前記6種の因子が遺伝子の場合、1回の導入量が0.01pg〜0.2pgであり、該導入を5回行うことがより好ましく、前記6種の因子がmRNAの場合、1回の導入量が0.1pg〜5pgであり、該導入を5回行うことがより好ましい。
前記好ましい導入量及び導入回数で導入すると、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造効率が向上し、更に誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の安定性を向上させることができる点で好ましい。
前記自動化マイクロインジェクション手段による導入効率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、80%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
前記自動化マイクロインジェクション手段により導入を行う際の二酸化炭素(CO)濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5%が好ましい。
前記自動化マイクロインジェクション手段により導入を行う際の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、37℃が好ましい。
−体細胞−
前記体細胞としては、特に制限はなく、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の使用目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒト、サル、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット、トリなどが挙げられる。ヒトの疾病の治療目的で誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を使用する場合は、ヒトの体細胞が好ましく、これらの中でも患者自身の体細胞を使用することが、拒絶反応を防ぐことができる点でより好ましい。
前記体細胞は、マーカーを含有していてもよい。前記体細胞にマーカーを含有させることで、前記自動化マイクロインジェクション手段により、同じ細胞に前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、前記化合物の少なくともいずれかを複数回導入することができる点で有利である。
前記マーカーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、EGFP(Enhanced Green Fluorescent Proteins)などが挙げられる。
前記自動化マイクロインジェクション手段で1回に使用する体細胞の数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1ディッシュあたり200細胞以下であることが好ましく、100細胞〜200細胞であることがより好ましい。疾病の治療に誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を使用する場合、前記体細胞は、患者自身から得ることが好ましいため、大量に入手することは困難であり、また、入手した細胞を培養して増殖させることも可能であるが、培養コストや時間がかかるなどの問題があるため、使用する体細胞の数は少ない方が好ましい。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、培養工程、確認工程などが挙げられる。
−培養工程−
本発明の誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法は、前述した体細胞導入工程に、更に培養工程を含んでいてもよい。
前記培養工程は、前記体細胞導入工程で得られた体細胞を培養する工程である。前記誘導多能性幹細胞(iPS細胞)が製造されたか否かは、第1段階としてコロニーの形成で判断されることがある。そのため、前記培養工程によりコロニーを形成させることが好ましい。また、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を疾病の治療に用いるためには、複数の誘導多能性幹細胞(iPS細胞)が必要となるため、前記培養工程により増殖させることが好ましい。
前記培養の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒト細胞培養用培地中で前記体細胞導入工程より得られた体細胞を培養する方法、フィーダー細胞と共に前記ヒト細胞培養用培地を用いて培養する方法などが挙げられる。これらの中でも、前記体細胞導入工程より得られた体細胞を前記ヒト細胞培養用培地で30日間〜40日間維持した後、前記フィーダー細胞と共に培養する方法が好ましい。
前記フィーダー細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、増殖を停止させる処理を施した細胞などが挙げられる。
前記フィーダー細胞の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マウス由来の細胞、ヒト胎児由来の細胞、繊維芽細胞などが挙げられる。
前記培養の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、37℃が好ましい。
前記培養のCO濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5%が好ましい。
前記培養の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、静置培養などが挙げられる。
前記培養の期間としては、特に制限はなく、例えば、コロニーの形成状態などを確認しながら、適宜選択することができる。なお、前記培養期間中は、2日置きに半量ずつ培地交換をすることが好ましい。
−確認工程−
本発明の誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法は、前述した体細胞導入工程、及び前述した培養工程に、更に確認工程を含んでいてもよい。
前記確認工程は、前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、前記化合物の少なくともいずれかが、体細胞に導入されたか否かを確認する工程である。
前記導入を確認する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質、並びに、前記化合物にマーカーを含有させる方法などが挙げられる。マーカーを含有させることにより、マーカーを指標にして前記Oct3/4、前記Klf4、前記c−Myc、前記Sox2、前記Nanog、及び前記Lin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、前記化合物の少なくともいずれかが導入されたか否かを確認することができる。
前記マーカーの種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蛍光マーカー、薬剤耐性、ラジオアイソトープなどが挙げられるが、これらの中でも蛍光マーカーが、自動化マイクロインジェクション装置で簡便に観察できる点で好ましい。
前記蛍光マーカーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Texas Red dextran、Alexa594 dextranなどが挙げられる。
(誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の確認)
<未分化の確認>
前記誘導多能性幹細胞(iPS細胞)が未分化な性質を有しているか否かを確認する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、未分化マーカーを指標に確認する方法などが挙げられる。
前記未分化マーカーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、内在性のアルカリホスファターゼ、Oct3/4、Sox2、Nanog、ERas、Esg1などが挙げられる。
前記未分化マーカーを検出する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、mRNAを検出する方法、免疫学的検出法などが挙げられる。前記免疫学的検出法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、免疫染色法、ウエスタンブロット法、ELISA法などが挙げられる。
<多分化能の確認>
前記誘導多能性幹細胞(iPS細胞)が、多分化能を有しているか否かを確認する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、免疫不全モデル動物に誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を移植し、テラトーマ(奇形腫)形成の有無を確認する方法などが挙げられる。前記誘導多能性幹細胞(iPS細胞)が多分化能を有している場合、前記テラトーマ内で誘導多能性幹細胞(iPS細胞)から三胚葉に由来した細胞集団(組織)の形成が観察できる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制限されるものではない。
(実施例1:遺伝子(プラスミド)の導入)
<プラスミドの作製>
4種の遺伝子、即ち、Oct3/4、Klf4、c−Myc、及びSox2の遺伝子を含有するプラスミドを、以下の方法により作製し、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造に用いた。
−Oct3/4プラスミド−
ヒト胎児性癌細胞NCR−G3株(国立成育医療センター 生殖医療研究部にて樹立)より抽出したmRNAを元に、ファーストストランドcDNAを調製した。これを鋳型に用い、Oct3/4遺伝子特異的な配列を有するプライマーを用いてPCR法を行い、該遺伝子のcDNAを得た。得られたcDNAを中心として、上流にCAGプロモーターを、下流にポリ(A)鎖付加シグナルを配した、哺乳動物細胞過剰発現ベクタープラスミド(pCAG−MCS(国立成育医療センター 生殖医療研究部にて作製))、即ちOct3/4プラスミドを構築した。
前記Oct3/4プラスミドは、TE buffer(10mM トリス塩酸、1mM EDTA(pH8.0))あるいは滅菌した蒸留水に懸濁し、500μg/μLに調製した。
−Klf4プラスミド−
ヒト胎児性癌細胞NCR−G3株より抽出したmRNAを元に、ファーストストランドcDNAを調製した。これを鋳型に用い、Klf4遺伝子特異的な配列を有するプライマーを用いてPCR法を行い、該遺伝子のcDNAを得た。得られたcDNAを中心として、上流にCAGプロモーターを、下流にポリ(A)鎖付加シグナルを配した、哺乳動物細胞過剰発現ベクタープラスミド(pCAG−MCS)、即ちKlf4プラスミドを構築した。
前記Klf4プラスミドは、TE bufferあるいは滅菌した蒸留水に懸濁し、500μg/μLに調製した。
−c−Mycプラスミド−
ヒト胎児性癌細胞NCR−G3株より抽出したmRNAを元に、ファーストストランドcDNAを調製した。これを鋳型に用い、c−Myc遺伝子特異的な配列を有するプライマーを用いてPCR法を行い、該遺伝子のcDNAを得た。得られたcDNAを中心として、上流にCAGプロモーターを、下流にポリ(A)鎖付加シグナルを配した、哺乳動物細胞過剰発現ベクタープラスミド(pCAG−MCS)、即ちc−Mycプラスミドを構築した。
前記c−Mycプラスミドは、TE bufferあるいは滅菌した蒸留水に懸濁し、500μg/μLに調製した。
−Sox2プラスミド−
ヒト胎児性癌細胞NCR−G3株より抽出したmRNAを元に、ファーストストランドcDNAを調製した。これを鋳型に用い、Sox2遺伝子特異的な配列を有するプライマーを用いてPCR法を行い、該遺伝子のcDNAを得た。得られたcDNAを中心として、上流にCAGプロモーターを、下流にポリ(A)鎖付加シグナルを配した、哺乳動物細胞過剰発現ベクタープラスミド(pCAG−MCS)、即ちSox2プラスミドを構築した。
前記Sox2プラスミドは、TE bufferあるいは滅菌した蒸留水に懸濁し、500μg/μLに調製した。
<体細胞の調製>
体細胞は、初代培養細胞PL551Ar細胞(ヒト胎盤動脈細胞、国立成育医療センター 生殖医療研究部にて樹立)を用いた。ゼラチンコートした35mmディッシュ(IWAKIガラスボトム、IWAKI社製)に、EBM2(Lonza社製)に懸濁した前記PL551Ar細胞を3×10細胞/ディッシュ播種した。なお、前記PL551Ar細胞の細胞周期は、2.0日〜3.0日である。
<体細胞への導入物質の調製>
前記Oct3/4プラスミド、前記Klf4プラスミド、前記c−Mycプラスミド、及び前記Sox2プラスミド(以下、「4種の遺伝子」と称することがある。)を確実に前記PL55Ar細胞に導入するため、体細胞への導入物質として、4種の遺伝子とマーカーとの混合液を調製した。
前記マーカーとしては、EGFP(Enhanced Green Fluorescent Proteins)を用いた。EGFPプラスミド(pCpG−EGFP、国立成育医療センター 生殖医療研究部にて作製)は、TE bufferあるいは滅菌済みの蒸留水に懸濁し、500μg/mLに調製した。
ぞれぞれ500μg/μLに調製した、前記Oct3/4プラスミド、前記Klf4プラスミド、前記c−Mycプラスミド、前記Sox2プラスミド、及び前記EGFPプラスミドを、1:0.5:1:0.5:0.5(Oct3/4:Klf4:c−Myc:Sox2:EGFP)の混合比で混合し、更に導入を確認するため、Texas Red dextran(10,000Da)(Molecular Probes社製)を500μg/mLとなるように混合することにより、前記混合液(以下、「プラスミド混合液」と称することがある。)を得た。
<体細胞導入工程>
自動マイクロインジェクション装置(CELLINJECTOR CI−2500、富士通(株)製)により、前記プラスミド混合液を、前記PL551Ar細胞の核内へ1細胞あたり0.4pL導入した。なお、前記プラスミド混合液の導入量は、前記Texas Red dextranにより、前記自動化マイクロインジェクション装置でキャリブレーションされる。
導入環境は、以下の通りである。
CO濃度:5%
温度:37℃
針:Femtotip(エッペンドルフ社製)
導入スケジュールとしては、2日置きに5回まで前記プラスミド混合液の導入を繰り返した。この間、前記プラスミド混合液導入した細胞(以下、「プラスミド混合液導入細胞」と称することがある。)は、5%CO、37℃の環境下で維持し、EBM2は、2日置きに半量ずつ新鮮な培地と交換した。
なお、前記プラスミド混合液導入細胞は、前記各遺伝子の導入後10日目からフィーダー細胞と共培養を行った。共培養は、10ng/mLのFGFbを添加したiPSellon((株)cardio製)を用いた。前記フィーダー細胞は、放射線照射処理により増殖を停止させたマウス胎児線維芽細胞を、前記ゼラチンコートした35mmディッシュに播種し、付着させた細胞である。
<確認工程>
−プラスミド混合液の導入確認(第1回目)−
第1回目の導入により得られた前記プラスミド混合液導入細胞は、前記自動化マイクロインジェクション装置により、前記Texas Red dextran蛍光を観察することにより、プラスミド混合液が導入されたか否かを確認した。
前記プラスミド混合液の導入を行った4ディッシュの、導入回数、導入細胞数、及び導入率(%)を、下記表1に示す。
前記導入回数は、導入の実施回数である。
前記導入細胞数(以下、「プラスミド混合液導入細胞数1」と称することがある。)は、プラスミド混合液の導入が確認された細胞の数である。
導入率(%)は、下記計算式1により算出した。
導入率(%)=プラスミド混合液導入細胞数1/導入回数×100 (計算式1)
Figure 2011004674
表1より、プラスミド混合液の導入率の平均は95%以上であり、良好であった。
−プラスミド混合液導入細胞の培養−
前記プラスミド混合液導入細胞数1は、前記プラスミド混合液の導入後2日間、5%CO、37℃の環境下で、EBM2で維持し、前記プラスミド混合液導入細胞数1が増殖した細胞を含めてEGFPを発現している細胞が、1ディッシュあたり100細胞以上存在するディッシュを選別し、2回目以降、EGFPが発現している細胞にのみ、同様にプラスミド混合液を導入した。
−プラスミド混合液の導入確認(第2回目)−
第2回目の導入により得られた前記プラスミド混合液導入細胞について、前記自動化マイクロインジェクション装置により、前記Texas Red dextranの蛍光を観察することにより、導入細胞を確認した。
前記プラスミド混合液導入細胞数(以下、「プラスミド混合液導入細胞数2」と称することがある。)、発現率(%)、導入回数、及び細胞当たりの導入回数の結果を下記表2に示す。
前記プラスミド混合液導入細胞数2は、前記EGFPの発現があり、かつ前記プラスミド混合液を導入した細胞の数である。
前記発現率(%)は、下記計算式2により算出した。
前記導入回数は、導入の実施回数である。
前記細胞あたりの導入回数は、下記計算式3により算出した。
発現率(%)=プラスミド混合液導入細胞数2/プラスミド混合液導入細胞数1×100 (計算式2)
細胞あたりの導入回数=導入回数/プラスミド混合液導入細胞数2 (計算式3)
Figure 2011004674
−プラスミド混合液の導入確認(第3回目〜第5回目)−
第3回目〜第5回目の導入により得られた前記プラスミド混合液導入細胞について、前記自動化マイクロインジェクション装置により、前記Texas Red dextranの蛍光を観察することにより、導入細胞を確認した。
前記プラスミド混合液導入細胞数(以下、3回目のプラスミド混合液導入細胞数を「プラスミド混合液導入細胞数3」、4回目のプラスミド混合液導入細胞数を「プラスミド混合液導入細胞数4」、5回目のプラスミド混合液導入細胞数を「プラスミド混合液導入細胞数5」と称することがある。)、増加率(%)、導入回数、及び細胞当たりの導入回数の結果を下記表3〜5に示す。
前記プラスミド混合液導入細胞数3〜5は、前記EGFPの発現があり、かつ前記プラスミド混合液を導入した細胞の数である。
前記増加率(%)は、各回のプラスミド混合液導入細胞数(プラスミド混合液導入細胞数3〜5)を、前回のプラスミド混合液導入細胞数(プラスミド混合液導入細胞数2〜4)で割り、100を乗じて算出した。即ち、下記計算式4により算出した。
前記導入回数は、導入の実施回数である。
前記細胞あたりの導入回数は、各回下記計算式5により算出した。
増加率(%)=今回プラスミド混合液導入細胞数(3〜5)/前回プラスミド混合液導入細胞数(2〜4)×100 (計算式4)
細胞あたりの導入回数=今回(第3回目〜第5回目)導入回数/今回プラスミド混合液導入細胞数(3〜5) (計算式5)
Figure 2011004674
Figure 2011004674
Figure 2011004674
<培養工程>
前記確認工程で、前記プラスミド混合液が導入したか否かを確認しながら、併せて形態観察を行った。また、この期間中、前記プラスミド混合液導入細胞は、5%CO、37℃の環境下で維持し、EBM2は、2日置きに半量ずつ新鮮な培地と交換した。
5回導入を繰り返した後、25日間培養を継続することで、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)のコロニーを得ることができた。なお、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の完成までに、前記4種の遺伝子は、合計1pg導入した。
<誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の確認>
前記培養工程で得られた誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の未分化及び多分化能の確認を以下の方法で行った。
−未分化の確認−
前記誘導多能性幹細胞(iPS細胞)からRNA抽出キット(QIAGEN(株)製)を用いて、製造者のマニュアルに基づいて、全RNAを抽出した。次いで、前記RNAから、逆転写酵素(Invitrogen(株)製)を用いてcDNAを合成した。前記cDNAを用いて未分化マーカー(アルカリホスファターゼ、Oct3/4、Sox2、Nanog、ERas、Esg1)のプライマーを用いてPCRを行い、各未分化マーカーの発現を確認した。
実施例1おいて、Oct3/4、Klf4、c−Myc、及びSox2の遺伝子を導入することにより得られた誘導多能性幹細胞(iPS細胞)は、前記未分化マーカーのmRNAの発現が認められ、未分化能を有していることが確認された。
−多分化能の確認−
コラゲナーゼ処理を行い、フィーダー細胞が混入しないよう、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を回収し、800×g、3分間遠心した。上清を除去し、ヒトES培養液iPSellon((株)cardio製)に再懸濁し、800×g、3分間遠心することで洗浄した。上清を除去し、10ng/mLのFGFbを添加したiPSellonに再懸濁後、細胞数をカウントし、5×10細胞/mLに調製した。
免疫不全モデルマウス(NOD/scid、日本クレア(株))の皮下に、1×10細胞/匹の誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を、26G注射針付きシリンジ(テルモ(株)製)を用いて注射(移植)した。
6週間〜7週間後、免疫不全モデルマウスを安楽殺し、直径2cm〜3cm程度に成長したテラトーマを回収して、組織標本を作製した。前記組織標本をHE(ヘマトキシリン エオジン)染色したものを観察し、三胚葉に由来した細胞集団が形成されていることを確認した。
実施例1において、Oct3/4、Klf4、c−Myc、及びSox2の遺伝子を導入することにより得られた誘導多能性幹細胞(iPS細胞)は、多分化能を有していることが確認された。
1ディッシュあたり約150個のEGFP発現細胞を用い、Oct3/4、Klf4、c−Myc、及びSox2の遺伝子を導入することで、3個の誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を得ることができ、その製造効率は、2%であった。
なお、プラスミド混合液導入細胞数2〜5(表2〜5)は、2回目(培養2日目)が196細胞、3回目(培養4日目)が333細胞、4回目(培養6日目)が399細胞、5回目(培養8日目)が606細胞と、4日置きに大幅な増加が認められた。これは、PL551Ar細胞の細胞周期が2.0日〜3.0日であることによるものと考えられる。
実施例1より、従来のレトロウイルスベクターを用いた手法における誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造効率は0.1%であったため、本発明の誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法は、従来技術と比較して高効率で誘導多能性幹細胞(iPS細胞)を得ることができることが認められた。
また、実施例1では、自動化マイクロインジェクション装置によりプラスミドを複数回導入したにも関わらず、長期間培養することが可能であったことから、細胞へのダメージも少ないことが認められた。
本発明の好ましい態様を付記すると、以下の通りである。
(付記1)Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかを、自動化マイクロインジェクション手段を用いて体細胞に導入する体細胞導入工程を含むことを特徴とする誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法。
(付記2)体細胞導入工程が、Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかを、同時に導入することによる付記1に記載の製造方法。
(付記3)Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかを、1つの体細胞に複数回導入することによる付記1から2のいずれかに記載の製造方法。
(付記4) Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかの、合計導入量が、0.05pg〜25pgである付記1から3のいずれかに記載の製造方法。
(付記5) 合計導入量が、1回の導入量が0.01pg〜5.0pgであり、該導入を3回〜7回行うことにより導入される付記4に記載の製造方法。
(付記6)体細胞導入工程が、Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子が、体細胞の核内に導入されることによる付記1から5のいずれかに記載の製造方法。
(付記7)体細胞導入工程が、Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種のmRNAが、体細胞の細胞質内に導入されることによる付記1から6のいずれかに記載の製造方法。
(付記8)Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかの導入効率が、80%以上である付記1から7のいずれかに記載の製造方法。
(付記9)体細胞導入工程で得られた体細胞を培養する培養工程を含む付記1から8のいずれかに記載の製造方法。
(付記10)Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかが、体細胞に導入されたか否かを確認する確認工程を含む付記1から9のいずれかに記載の製造方法。
(付記11)Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質、並びに、化合物が、マーカーを含有する付記1から10のいずれかに記載の製造方法。
(付記12)確認工程が、マーカーを指標にすることによる付記10から11のいずれかに記載の製造方法。
(付記13)マーカーが、マイクロインジェクション装置により確認できる付記11から12のいずれかに記載の製造方法。
(付記14)体細胞が、ヒトの体細胞である付記1から13のいずれかに記載の製造方法。
(付記15)体細胞が、マーカーを含有する付記1から14のいずれかに記載の製造方法。
(付記16)1回の自動化マイクロインジェクション手段に使用する体細胞の数が、200細胞以下である付記1から15のいずれかに記載の製造方法。
(付記17)Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種が、遺伝子及び該遺伝子のmRNAの少なくともいずれかである付記1から16のいずれかに記載の製造方法。
(付記18)組合せが、Oct3/4、Klf4、c−Myc、及びSox2の4種である付記1から17のいずれかに記載の製造方法。
(付記19)Oct3/4、Klf4、c−Myc、及びSox2の4種が、遺伝子及び該遺伝子のmRNAの少なくともいずれかである付記18に記載の製造方法。
(付記20)Oct3/4、Klf4、c−Myc、及びSox2の4種の遺伝子が、1種のプラスミドに含有される付記18から19のいずれかに記載の製造方法。
(付記21)プラスミドが4種であり、該4種のプラスミドが、Oct3/4プラスミド、Klf4プラスミド、c−Mycプラスミド、及びSox2プラスミドである付記18から20のいずれかに記載の製造方法。
本発明の誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法は、安全性が高く、細胞種を限定せず、少量の細胞に高効率でOct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、並びに、化合物の少なくともいずれかを導入することができ、臨床に応用可能な誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造に好適に用いることができる。

Claims (10)

  1. Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、
    並びに、
    化合物
    の少なくともいずれかを、自動化マイクロインジェクション手段を用いて体細胞に導入する体細胞導入工程を含むことを特徴とする誘導多能性幹細胞(iPS細胞)の製造方法。
  2. Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、
    並びに、
    化合物
    の少なくともいずれかを、1つの体細胞に複数回導入することによる請求項1に記載の製造方法。
  3. Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、
    並びに、
    化合物
    の少なくともいずれかの合計導入量が、0.05pg〜25pgである請求項1から2のいずれかに記載の製造方法。
  4. 合計導入量が、1回の導入量が0.01pg〜5.0pgであり、該導入を3回〜7回行うことにより導入される請求項3に記載の製造方法。
  5. Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、
    並びに、
    化合物
    の少なくともいずれかの導入効率が、80%以上である請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 体細胞導入工程で得られた体細胞を培養する培養工程を含む請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
  7. Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種の遺伝子、該遺伝子のmRNA、及びタンパク質の少なくとも2種の組合せ、
    並びに、
    化合物
    の少なくともいずれかが、体細胞に導入されたか否かを確認する確認工程を含む請求項1から6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 体細胞が、ヒトの体細胞である請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 1回の自動化マイクロインジェクション手段に使用する体細胞の数が、200細胞以下である請求項1から8のいずれかに記載の製造方法。
  10. Oct3/4、Klf4、c−Myc、Sox2、Nanog、及びLin28の6種が、遺伝子及び該遺伝子のmRNAの少なくともいずれかである請求項1から9のいずれかに記載の製造方法。
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