JP2011004044A - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011004044A
JP2011004044A JP2009144226A JP2009144226A JP2011004044A JP 2011004044 A JP2011004044 A JP 2011004044A JP 2009144226 A JP2009144226 A JP 2009144226A JP 2009144226 A JP2009144226 A JP 2009144226A JP 2011004044 A JP2011004044 A JP 2011004044A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
antenna device
ground
feeding
parasitic element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009144226A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5231341B2 (ja
Inventor
Miyuki Mizoguchi
幸 溝口
Nobuyuki Taguchi
信幸 田口
Eiji Muto
英治 武藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Denso Wave Inc
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
Denso Wave Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Nippon Soken Inc, Denso Wave Inc filed Critical Denso Corp
Priority to JP2009144226A priority Critical patent/JP5231341B2/ja
Publication of JP2011004044A publication Critical patent/JP2011004044A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5231341B2 publication Critical patent/JP5231341B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Waveguide Aerials (AREA)

Abstract

【課題】F/B比を高め、しかも、装置全体の体格を小型化する。
【解決手段】パッチアンテナ19が送受信する使用電磁波の1波長に相当する全長を有するリング形状の無給電素子20を、パッチアンテナ19のアンテナグランド23のグランド面と同一平面上で当該アンテナグランド23の側面部23b〜23eを周回するように設けた。パッチアンテナ19に給電されると、パッチアンテナ19から電磁波が正面方向に放射されると共に、無給電素子20に誘導電流が発生し、無給電素子20に流れる電流分布が電磁波の新たな放射源となり、無給電素子20からも電磁波が正面方向に放射され、パッチアンテナ19から正面方向に放射された電磁波と無給電素子20から正面方向に放射された電磁波とが合成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、直方体形状の誘電材の正面部に平面形状のアンテナエレメントが設けられていると共に前記誘電材の背面部にアンテナグランドが設けられているパッチアンテナを備えたアンテナ装置に関する。
直方体形状の誘電材の正面部に平面形状のアンテナエレメントが設けられていると共に誘電材の背面部にアンテナグランドが設けられているパッチアンテナでは、正面方向への利得を確保するためにアンテナグランドの一辺の長さを使用電磁波の1/2乃至1波長に相当する長さとすることが望ましい。ところが、例えばユーザが把持して使用するハンディターミナル等に搭載される態様では操作性を阻害させない等の理由により使用電磁波の1/2乃至1波長に相当する長さを確保することが困難であるという問題がある。このような事情から、アンテナグランドの体格を十分に確保することができなくとも、正面方向への利得を高めることができ、F/B比を高めることができる構成が望まれている。
一方、例えば特許文献1には、パッチアンテナの低仰角方向(誘電材の側面方向)への指向性を確保するために、誘電材の側面部にリング形状の無給電素子を設ける構成が開示されている。又、例えば特許文献2には、アンテナエレメントが中央部に設けられているアンテナ基板の端部に無給電素子を設けることにより、無給電素子から放射された回折波とアンテナ基板の端部から放射された回折波とを打ち消し合わせ、アンテナ全体としての回折波を抑える構成が開示されている。
特開2005−160050号公報 特開平11−284429号公報
特許文献1に開示されている構成では、低仰角方向への利得を高めることが可能であるが、正面方向への利得を高めることが不可能であり、F/B比を高めることが困難である。又、特許文献2に開示されている構成では、アンテナ基板の端部に設けられる無給電素子が使用電磁波の1波長に相当する長さである必要があり、体格の小型化を阻害する要因となる。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、F/B比を高めることができ、しかも、装置全体の体格を小型化することができるアンテナ装置を提供することにある。
請求項1に記載した発明によれば、パッチアンテナが送受信する使用電磁波の1波長に相当する全長を有するリング形状に形成されている無給電素子を、パッチアンテナのアンテナグランドのグランド面と同一平面上又は当該グランド面よりも背面側で当該アンテナグランドの側面部を周回するように設けたので、パッチアンテナのアンテナエレメントに給電されると、パッチアンテナのアンテナエレメントから電磁波が正面方向に放射されると共に、無給電素子に誘導電流が発生し、無給電素子に流れる電流分布が電磁波の新たな放射源となり、無給電素子からも電磁波が正面方向に放射される。これにより、パッチアンテナのアンテナエレメントから正面方向に放射された電磁波と無給電素子から正面方向に放射された電磁波とが合成されることにより、正面方向への利得を高めることができ、F/B比を高めることができる。この場合、アンテナグランドの一辺の長さが使用電磁波の1/2乃至1波長に相当する長さである必要はなく、アンテナグランドの体格を小型化することができ、装置全体の体格を小型化することができる。
請求項2に記載した発明によれば、無給電素子を折曲げられている折曲げ部分を有する形状に形成したので、折曲げ部分を有する分だけ無給電素子を直線形状で形成する場合よりも無給電素子の体格を小さくすることができ、装置全体の体格をより一層小型化することができる。
請求項3に記載した発明によれば、無給電素子をアンテナグランドの側面部同士の境界付近に対向する部位に折曲げ部分を有する形状に形成したので、アンテナグランドの側面部同士の境界付近では電流分布が疎になることから、電流分布が疎になる部位に折曲げ部分を設けることにより、折曲げ部分に起因する無給電素子からの電磁波の放射効率の低下を抑えることができる。
請求項4に記載した発明によれば、無給電素子を整合素子が接続されている整合素子接続部分を有する形状に形成したので、整合素子接続部分を有する分だけ無給電素子を直線形状で形成する場合よりも無給電素子の体格を小さくすることができ、装置全体の体格をより一層小型化することができる。
請求項5に記載した発明によれば、無給電素子をアンテナグランドの側面部同士の境界付近に対向する部位に整合素子接続部分を有する形状に形成したので、アンテナグランドの側面部同士の境界付近では電流分布が疎になることから、電流分布が疎になる部位に整合素子接続部分を設けることにより、整合素子接続部分に起因する無給電素子からの電磁波の放射効率の低下を抑えることができる。
請求項6に記載した発明によれば、無給電素子を高誘電率基板上に形成したので、無給電素子の体格を小さくすることができ、装置全体の体格をより一層小型化することができる。
請求項7に記載した発明によれば、パッチアンテナが送受信する使用電磁波の1波長に相当する全長を有するリング形状に形成されている給電素子を、パッチアンテナのアンテナグランドのグランド面と同一平面上又は当該グランド面よりも背面側で当該アンテナグランドの側面部を周回するように設けたので、パッチアンテナのアンテナエレメントに給電されると共に、給電素子にも給電されると、パッチアンテナのアンテナエレメントから電磁波が正面方向に放射されると共に、給電素子からも電磁波が正面方向に放射される。これにより、パッチアンテナのアンテナエレメントから正面方向に放射された電磁波と給電素子から正面方向に放射された電磁波とが合成されることにより、正面方向への利得を高めることができ、F/B比を高めることができる。又、この場合も、アンテナグランドの一辺の長さが使用電磁波の1/2乃至1波長に相当する長さである必要はなく、アンテナグランドの体格を小型化することができ、装置全体の体格を小型化することができる。
請求項8に記載した発明によれば、給電素子を折曲げられている折曲げ部分を有する形状に形成したので、折曲げ部分を有する分だけ給電素子を直線形状で形成する場合よりも給電素子の体格を小さくすることができ、装置全体の体格をより一層小型化することができる。
請求項9に記載した発明によれば、給電素子をアンテナグランドの側面部同士の境界付近に対向する部位に折曲げ部分を有する形状に形成したので、アンテナグランドの側面部同士の境界付近では電流分布が疎になることから、電流分布が疎になる部位に折曲げ部分を設けることにより、折曲げ部分に起因する給電素子からの電磁波の放射効率の低下を抑えることができる。
請求項10に記載した発明によれば、給電素子を整合素子が接続されている整合素子接続部分を有する形状に形成したので、整合素子接続部分を有する分だけ給電素子を直線形状で形成する場合よりも給電素子の体格を小さくすることができ、装置全体の体格をより一層小型化することができる。
請求項11に記載した発明によれば、給電素子をアンテナグランドの側面部同士の境界付近に対向する部位に整合素子接続部分を有する形状に形成したので、アンテナグランドの側面部同士の境界付近では電流分布が疎になることから、電流分布が疎になる部位に整合素子接続部分を設けることにより、整合素子接続部分に起因する給電素子からの電磁波の放射効率の低下を抑えることができる。
請求項12に記載した発明によれば、給電素子を高誘電率基板上に形成したので、給電素子の体格を小さくすることができ、装置全体の体格をより一層小型化することができる。
請求項13に記載した発明によれば、パッチアンテナへの給電と給電素子への給電との給電強度比が所定比となるようにしたので、正面方向への利得を高め得る給電強度比で給電することにより、正面方向への利得をより一層高めることができ、F/B比をより一層高めることができる。
請求項14に記載した発明によれば、パッチアンテナへの給電と給電素子への給電との給電位相差が所定角度となるようにしたので、正面方向への利得を高め得る給電位相差で給電することにより、正面方向への利得をより一層高めることができ、F/B比をより一層高めることができる。
本発明の一実施形態を示す斜視図及び側面図 ハンディターミナルの内部構成を概略的に示す縦断側面図 (a)は測定に用いた構成を概略的に示す図、(b)は無給電素子の外周長に対する利得の変化を示す図 (a)は指向性の変化を示す図、(b)は垂直偏波の電流分布を示す図、(c)は水平偏波の電流分布を示す図 (a)は測定に用いた構成を概略的に示す図、(b)は給電強度比に対する利得及びF/B比の変化を示す図、(c)は給電位相差に対する利得及びF/B比の変化を示す図 無給電素子や給電素子を形成する手順を示す図 パッチアンテナと無給電素子や給電素子との関係を示す図
以下、本発明のアンテナ装置をユーザが把持して使用するハンディターミナルに搭載されているアンテナ装置に適用した一実施形態について図面を参照して説明する。
図2はハンディターミナルの内部構成を縦断側面図により概略的に示している。ハンディターミナル1は、例えば商品等の物品に添付されているRFIDタグ2に記録されている記録データ(例えば物品コード等)を電磁波により読取る機能とバーコードや2次元コードなどの情報コード3を光学的に読取る機能とを有している。この場合、使用電磁波は例えば950[MHz]のUHF帯域の電磁波であり、例えばHF帯域やマイクロ波帯域と比べて長距離での通信が可能であり、本実施形態では数10[cm]程度の通信距離を想定している。尚、RFIDタグ2に記録されている記録データを読取る機能に加えて、記録データをRFIDタグ2に書込む機能を有していても良い。
RFIDタグ2は、ハンディターミナル1から受信した電磁波から動作電源を得る整流回路や平滑回路、RFID通信の制御等を行うCPU、送信信号を変調したり受信信号を復調したりする変復調回路及び制御プログラムや記録データ等を記憶するメモリ等をワンチップ化して構成されている。
ハンディターミナル1において、筐体4の基端側(図2では右側)はユーザが把持可能な直線形状をなす把持部4aとされており、筐体4の先端側(図2では左側)は徐々に幅広になると共に前方に向けて下降傾斜するように折曲がった形状をなす読取部4bとされている。筐体4の内部には、RFIDタグ2との間で電磁波を通じたRFID通信を行うRFID通信部5、バーコード3を光学的に読取る光学情報読取部6、マイクロコンピュータを主体として構成されてなる制御回路7、液晶ディスプレイ装置からなる表示部8、複数のキーが配列されてなる操作部9、電池パック10及びプリント配線基板11等が組込まれている。
光学情報読取部6は、例えばCCDエリアセンサからなる撮像素子12を有すると共に、筐体4の先端側である読取口13の内側近傍に配置されているカメラユニット14を有している。カメラユニット14は結像レンズ15及び複数個のLEDからなる照明光源16等がユニット化されて構成されている。この場合、ユーザが読取口13を読取対象である情報コード3に向けた状態で操作部9により読取操作を行うと、照明光源16から照射された照明光が情報コード3に照射され、その反射光が結像レンズ15を通じて撮像素子12に入射され、撮像素子12から出力された撮像信号がケーブル17及びプリント配線基板11を通じて制御回路7に入力される。制御回路7は、撮像素子12から出力された撮像信号を入力すると、その撮像信号に含まれる画像データをデコード処理して情報コード3に記録されている内容を解読する。
RFID通信部5は、プリント配線基板11の下方に支持機構(図示せず)により当該プリント配線基板11に支持された態様で配置されているアンテナ装置18により構成されている。図1はアンテナ装置18の斜視図及び側面図を示している。以下、アンテナ装置18について詳述する。
アンテナ装置18は、パッチアンテナ19と、パッチアンテナ19の周囲に配置されてリング形状の無給電素子20とを有している。パッチアンテナ19は、直方体形状の誘電材21の正面部21aに平面形状のアンテナエレメント22が配置されていると共に、誘電材21の背面部21bにアンテナグランド23が配置されて構成されている。
アンテナエレメント22には中心位置から僅かに一辺側(図1では下辺側)に外れた位置に給電点24が設けられている。アンテナグランド23は、正方形板の四辺側が誘電材21を搭載している方向(正面方向)とは反対方向(背面方向)に直角に折曲げられて凹形状に形成され、1面の正面部23aと4面の側面部23b〜23eとを有する形状に形成されている。この場合、アンテナグランド23の平面方向の各辺の長さ(正面部23aの各辺の長さ)(図1中「L1」にて示す)は50[mm]であり、使用電磁波の約1/4波長に相当する長さである。又、アンテナグランド23の高さ(側面部23b〜23eの高さ方向の長さ)(図1中「H1」にて示す)は8[mm]であり、誘電材21の高さとアンテナグランド23の高さとの和(図1中「H2」にて示す)は15[mm]である。アンテナグランド23は、1面の正面部23aと4面の側面部23b〜23eとを有する形状(全体が凹形状)に形成されているが、平面形状に形成されている場合と同様にして、それら正面部23aと側面部23b〜23eとがグランド面として作用する。
無給電素子20は、アンテナグランド23の4面の側面部23b〜23eを周回するように4つの辺部25〜28が連結されてなる「ロ」字形のリング形状に形成されており、各々の辺部25〜28はアンテナグランド23の側面部23b〜23eに所定間隔を存して対向しており、アンテナグランド23のグランド面と同一平面上に配置されている。この場合、パッチアンテナ19の垂直方向(アンテナグランド23のグランド面に直交する方向)の中心位置と無給電素子20の垂直方向の中心位置とは同一である。
無給電素子20を構成する4つの辺部25〜28にあってアンテナグランド23の側面部23b〜23e同士の境界付近に対向する部位にはミアンダ部分25a〜28a及び25b〜28b(本発明でいう折曲げ部分)が形成されている。この場合、無給電素子20の平面方向の各辺の長さ(図1中「L2」にて示す)は54[mm]であり、ミアンダ部分25a〜28a及び25b〜28bにおける隣接する辺部同士の間隔(図1中「D」にて示す)は3[mm]である。又、ミアンダ部分25a〜28a及び25b〜28bの高さは上記したアンテナグランド23の高さと同一である(8[mm]である)。又、無給電素子20の線幅は0.5[mm]である。
ミアンダ部分25a〜28a及び25b〜28bは無給電素子20の全長(経路長)として使用電磁波の約1波長に相当する長さを確保するために形成されており、使用電磁波の約1波長に相当する長さの無給電素子を直線形状(ミアンダ部分を形成しない形状)に形成する場合よりも無給電素子20の体格を小型化する(リングの開口面積を小さくする)ことができる利点がある。尚、ミアンダ部分25a〜28a及び25b〜28bを形成することに代えて整合素子を接続した場合でも同等の作用効果を得ることができる。又、無給電素子20を高誘電率基板上に形成した場合でも同等の作用効果を得ることができる。
上記した構成によれば、アンテナエレメント22の給電点24に給電されると、アンテナエレメント22から電磁波が正面方向(図1中「矢印A」にて示す)に放射され、このとき、アンテナグランド23のグランド面と同一平面上に配置されているリング形状の無給電素子20に誘導電流が発生し、無給電素子20に流れる電流分布が電磁波の新たな放射源となり、無給電素子20からも電磁波が正面方向に放射される。その結果、アンテナエレメント22から正面方向に放射された電磁波と無給電素子20から正面方向に放射された電磁波とが合成されることで、正面方向への利得が高められ、F/B比が高められる。
発明者は上記した構成、即ち、アンテナグランド23のグランド面と同一平面上にリング形状の無給電素子20を配置した構成により、正面方向への利得がどの程度高められるかを測定した。図3(a)は測定に使用したアンテナ装置の構成を概略的に示している。図3(a)に示すアンテナ装置31は、直方体形状の誘電材32の正面部に平面形状のアンテナエレメント33が配置されていると共に、誘電材32の背面部に基板34が配置されている。アンテナエレメント32には中心位置から僅かに一辺側に外れた位置に給電点35が設けられている。基板34には正方形状をなす内側の導体領域36(図3にてハッチングを付している領域)とリング形状をなす外側の導体領域37(図3にてクロスハッチングを付している領域)とが絶縁領域38を挟んで形成されている。即ち、誘電材32とアンテナエレメント33と内側の導体領域36とから構成されるパッチアンテナが図1で説明したパッチアンテナ19と等価であり、外側の導体領域37が図1で説明した無給電素子20と等価であり、外側の導体領域37の4つの辺部が図1で説明した無給電素子20の4つの辺部25〜28と等価である。
図3(b)はリング形状の無給電素子と等価である外側の導体領域37の周方向の長さ(外周長)を変化させた場合の正面方向の利得の変化を示している。図3(b)から明らかなように、使用電磁波の波長を「λ」とすると、外側の導体領域37の周方向の長さを約0.97乃至1.1λの範囲としたときに実用レベルとして保証し得る例えば4[dBi]以上の利得が確保されることが判る。
又、図4(a)は、リング形状の無給電素子と等価である外側の導体領域37を設けたことによる指向性の変化を示している。図4(a)から明らかなように、外側の導体領域37を設けることにより、指向性が全体的に正面方向に偏っていることが判る。
又、図4(b)は電流分布の変化を示している。図4(b)から明らかなように、外側の導体領域37の4つの辺部のうち対向する2つの辺部に流れる電流分布は中央側が密に(強く)なる一方で端側が疎に(弱く)なる。即ち、本実施形態では電流分布が疎になる箇所にミアンダ部分25a〜28a及び25b〜28bが形成されており、電流分布が疎になる部位にミアンダ部分25a〜28a及び25b〜28bを形成することにより、ミアンダ部分25a〜28a及び25b〜28bに起因する無給電素子20からの電磁波の放射効率の低下を抑える利点がある。尚、図4(b)は垂直偏波の電流分布を示しているが、図4(c)に示すように、水平偏波の電流分布も同様である。
又、発明者は無給電素子20に代えて給電素子を配置したことにより、正面方向への利得がどの程度高められるかを測定した。図5(a)は測定に使用したアンテナ装置の構成を示している。図5(a)に示すアンテナ装置41は、直方体形状の誘電材42の正面部に平面形状のアンテナエレメント43が配置されていると共に、誘電材42の背面部に基板44が配置されている。アンテナエレメント42には中心位置から僅かに一辺側に外れた位置に給電点45が設けられている。基板44には正方形状をなす内側の導体領域46(図5にてハッチングを付している領域)とリング形状をなす外側の導体領域47(図5にてクロスハッチングを付している領域)とが絶縁領域48を挟んで形成されている。即ち、誘電材42とアンテナエレメント43と内側の導体領域46とから構成されるパッチアンテナが図1で説明したパッチアンテナ19と等価である。この場合は、外側の導体領域47の4つの辺部のうち1つの辺部に給電点49が設けられており、外側の導体領域47が給電素子として機能する。
図5(b)は、パッチアンテナと給電素子と等価である外側の導体領域57の給電強度比を変化させた場合の正面方向の利得及びF/B比の変化を示している。図5(b)から明らかなように、パッチアンテナと給電素子との給電強度比が1:0.4乃至0.4:1の範囲としたときに実用レベルとして保証し得る例えば6[dB]以上のF/B比が確保
されることが判る。
図5(c)は、パッチアンテナと給電素子と等価である外側の導体領域57との給電位相差比を変化させた場合の正面方向の利得及びF/B比の変化を示している。図5(c)から明らかなように、パッチアンテナへの給電を基準としたときにパッチアンテナと給電素子の給電位相差が−20乃至−80度(給電素子への給電をパッチアンテナへの給電に対して20乃至80度遅らせる)の範囲としたときに実用レベルとして保証し得る例えば6[dB]以上のF/B比が確保されることが判る。
ところで、上記した無給電素子や給電素子を形成する方法としては図6に示す方法がある。即ち、図6(a)に示すように、ワイヤー51や導電性の平板部材から切出した線状部材等を折曲げ加工して無給電素子や給電素子を形成しても良い。又、図6(b)に示すように、可撓性を有するフレキシブル基板52に無給電素子や給電素子の形状に相当する導体パターン53を形成し、フレキシブル基板52をパッチアンテナに巻回しても良い。又、図6(c)に示すように、両面基板54の一方の平面側をパッチアンテナのアンテナグランドとして使用すると共に他方の平面側に無給電素子や給電素子の形状に相当する導体パターン55を形成しても良い。又、図6(d)に示すように、基板56に直線部分の導体パターン57を形成し、ミアンダ部分をワイヤー58で形成しても良い。更に、ハンディターミナル1に搭載される構成であれば、筐体4の内側に無給電素子や給電素子の形状に相当する導体パターンを金属蒸着により形成しても良い。
又、図7(a)に示すように、長方形状の基板61に内側の導体領域62及び外側の導体領域63を形成することにより、アンテナグランドと等価である内側の導体領域62を長方形状に形成し、無給電素子や給電素子と等価である外側の導体領域63を長方形状の開口を有する形状に形成しても良い。又、図7(b)に示すように、誘電材32の垂直方向の中心位置と長方形状の基板61の垂直方向の中心位置とが同一でなくても良い。更に、図7(c)に示すように、第1の基板64を設けると共に、第1の基板64の背面側に第2の基板65を設け、第1の基板64にアンテナグランドと等価である内側の導体領域66を形成し、第2の基板65に無給電素子や給電素子と等価である外側の導体領域67を形成することにより、内側の導体領域66と外側の導体領域67とを別々に形成しても良い。即ち、無給電素子や給電素子をアンテナグランドのグランド面の背面側に設けても良い。
以上に説明したように本実施形態によれば、パッチアンテナ19が送受信する使用電磁波の1波長に相当する全長を有するリング形状の無給電素子20を、パッチアンテナ19のアンテナグランド23のグランド面と同一平面上でアンテナグランド23の側面部23b〜23eを周回するように設ける構成としたので、パッチアンテナ19に給電されると、パッチアンテナ19から電磁波が正面方向に放射されると共に、無給電素子20に誘導電流が発生し、無給電素子20に流れる電流分布が電磁波の新たな放射源となり、無給電素子20からも電磁波が正面方向に放射され、パッチアンテナ19から正面方向に放射された電磁波と無給電素子20から正面方向に放射された電磁波とが合成されることにより、正面方向への利得を高めることができ、F/B比を高めることができる。
又、無給電素子20に代えて給電素子を設ける構成とすれば、パッチアンテナ19に給電されると共に、給電素子にも給電されると、パッチアンテナ19から電磁波が正面方向に放射されると共に、給電素子からも電磁波が正面方向に放射され、パッチアンテナ19から正面方向に放射された電磁波と給電素子から正面方向に放射された電磁波とが合成されることにより、正面方向への利得を高めることができ、F/B比を高めることができる。この場合、アンテナグランド23の一辺の長さが使用電磁波の1/2乃至1波長に相当する長さである必要はなく、アンテナグランド23の体格を小型化することができ、装置全体の体格を小型化することができる。
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
ユーザが把持して使用するハンディターミナルに搭載されているアンテナ装置に適用される構成に限らず、他の用途のアンテナ装置に適用される構成であっても良い。
パッチアンテナのアンテナエレメントに2つの給電点を設け、垂直偏波と水平偏波とを切換える構成であっても良い。
図面中、18はアンテナ装置、19はパッチアンテナ、20は無給電素子、21は誘電材、21aは正面部、21bは背面部、22はアンテナエレメント、23はアンテナグランド、23b〜23eは側面部、25a〜28a、25b〜28bはミアンダ部分(折曲げ部分)、31はアンテナ装置、32は誘電材、33はアンテナエレメント、36は内側の導体領域(アンテナグランド)、37は外側の導体領域(無給電素子)、41はアンテナ装置、42は誘電材、43はアンテナエレメント、46は内側の導体領域(アンテナグランド)、47は外側の導体領域(給電素子)である。

Claims (14)

  1. 直方体形状の誘電材の正面部に平面形状のアンテナエレメントが設けられていると共に前記誘電材の背面部にアンテナグランドが設けられているパッチアンテナと、
    前記パッチアンテナが送受信する使用電磁波の1波長に相当する全長を有するリング形状に形成され、前記パッチアンテナの前記アンテナグランドのグランド面と同一平面上又は当該グランド面よりも背面側で当該アンテナグランドの側面部を周回するように設けられている無給電素子とを備えたことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載したアンテナ装置において、
    前記無給電素子は、折曲げられている折曲げ部分を有する形状に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項2に記載したアンテナ装置において、
    前記無給電素子は、前記アンテナグランドの側面部同士の境界付近に対向する部位に前記折曲げ部分を有する形状に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項1に記載したアンテナ装置において、
    前記無給電素子は、整合素子が接続されている整合素子接続部分を有する形状に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  5. 請求項4に記載したアンテナ装置において、
    前記無給電素子は、前記アンテナグランドの側面部同士の境界付近に対向する部位に前記整合素子接続部分を有する形状に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  6. 請求項1に記載したアンテナ装置において、
    前記無給電素子は、高誘電率基板上に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  7. 直方体形状の誘電材の正面部に平面形状のアンテナエレメントが設けられていると共に前記誘電材の背面部にアンテナグランドが設けられているパッチアンテナと、
    前記パッチアンテナが送受信する使用電磁波の1波長に相当する全長を有するリング形状に形成され、前記パッチアンテナの前記アンテナグランドのグランド面と同一平面上又は当該グランド面よりも背面側で当該アンテナグランドの側面部を周回するように設けられている給電素子とを備えたことを特徴とするアンテナ装置。
  8. 請求項7に記載したアンテナ装置において、
    前記給電素子は、折曲げられている折曲げ部分を有する形状に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  9. 請求項8に記載したアンテナ装置において、
    前記給電素子は、前記アンテナグランドの側面部同士の境界付近に対向する部位に前記折曲げ部分を有する形状に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  10. 請求項7に記載したアンテナ装置において、
    前記給電素子は、整合素子が接続されている整合素子接続部分を有する形状に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  11. 請求項10に記載したアンテナ装置において、
    前記給電素子は、前記アンテナグランドの側面部同士の境界付近に対向する部位に前記整合素子接続部分を有する形状に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  12. 請求項7に記載したアンテナ装置において、
    前記給電素子は、高誘電率基板上に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  13. 請求項7乃至12の何れか1項に記載したアンテナ装置において、
    前記パッチアンテナへの給電と前記給電素子への給電との給電強度比が所定比であることを特徴とするアンテナ装置。
  14. 請求項7乃至13の何れか1項に記載したアンテナ装置において、
    前記パッチアンテナへの給電と前記給電素子への給電との給電位相差が所定角度であることを特徴とするアンテナ装置。
JP2009144226A 2009-06-17 2009-06-17 アンテナ装置 Expired - Fee Related JP5231341B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009144226A JP5231341B2 (ja) 2009-06-17 2009-06-17 アンテナ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009144226A JP5231341B2 (ja) 2009-06-17 2009-06-17 アンテナ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011004044A true JP2011004044A (ja) 2011-01-06
JP5231341B2 JP5231341B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=43561663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009144226A Expired - Fee Related JP5231341B2 (ja) 2009-06-17 2009-06-17 アンテナ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5231341B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013216322A1 (de) 2012-08-29 2014-03-06 Denso Corporation Elektronische Vorrichtung

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07336133A (ja) * 1994-06-03 1995-12-22 N T T Idou Tsuushinmou Kk アンテナ装置
JPH08321719A (ja) * 1995-03-22 1996-12-03 Kubota Corp 受信用面状アンテナ装置
JPH10335924A (ja) * 1997-05-29 1998-12-18 Japan Radio Co Ltd マイクロストリップアンテナ
JP2005160050A (ja) * 2003-11-04 2005-06-16 Mitsumi Electric Co Ltd パッチアンテナ
JP2005192165A (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Alps Electric Co Ltd アンテナ装置
JP2005203879A (ja) * 2004-01-13 2005-07-28 Alps Electric Co Ltd 複合アンテナ
JP2007097115A (ja) * 2005-02-25 2007-04-12 Tdk Corp パッチアンテナ
JP2007228326A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Omron Corp ループアンテナ、およびrfidタグ
JP2008125115A (ja) * 2007-12-21 2008-05-29 Toshiba Tec Corp 複合アンテナ

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07336133A (ja) * 1994-06-03 1995-12-22 N T T Idou Tsuushinmou Kk アンテナ装置
JPH08321719A (ja) * 1995-03-22 1996-12-03 Kubota Corp 受信用面状アンテナ装置
JPH10335924A (ja) * 1997-05-29 1998-12-18 Japan Radio Co Ltd マイクロストリップアンテナ
JP2005160050A (ja) * 2003-11-04 2005-06-16 Mitsumi Electric Co Ltd パッチアンテナ
JP2005192165A (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Alps Electric Co Ltd アンテナ装置
JP2005203879A (ja) * 2004-01-13 2005-07-28 Alps Electric Co Ltd 複合アンテナ
JP2007097115A (ja) * 2005-02-25 2007-04-12 Tdk Corp パッチアンテナ
JP2007228326A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Omron Corp ループアンテナ、およびrfidタグ
JP2008125115A (ja) * 2007-12-21 2008-05-29 Toshiba Tec Corp 複合アンテナ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013216322A1 (de) 2012-08-29 2014-03-06 Denso Corporation Elektronische Vorrichtung

Also Published As

Publication number Publication date
JP5231341B2 (ja) 2013-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4775406B2 (ja) 平面アンテナ及び電子機器
JP5458981B2 (ja) マルチバンドアンテナ及び電子機器
JP5907479B2 (ja) アンテナ装置及び電子機器
EP2562872B1 (en) Antenna device
JP2009171567A (ja) パッチアンテナ装置
JP2009159480A (ja) 平面モノポールアンテナ及び電子機器
JP5931937B2 (ja) パッチアンテナ装置
JP4845578B2 (ja) 情報端末装置
JP2007159096A (ja) スライド型無線端末装置用アンテナ
JP5027178B2 (ja) リーダ
JP5231341B2 (ja) アンテナ装置
JP6083141B2 (ja) アンテナ装置
JP5287805B2 (ja) マルチバンドアンテナ及び電子機器
WO2017038549A1 (ja) アンテナ構造及び電子機器
JP6458690B2 (ja) Rfid読取装置
JP2004266811A (ja) 無線タグリーダライタ
US7696942B2 (en) Slot antenna
JP6083142B2 (ja) アンテナ装置
JP6787041B2 (ja) アンテナ
JP2010268286A (ja) 磁性体アンテナ及びアンテナ装置
JP5092882B2 (ja) 情報読取装置
JP6413624B2 (ja) アンテナ装置
WO2018003238A1 (ja) アンテナ装置および電子機器
JP2016226056A (ja) アンテナ装置
JP2014027417A (ja) アンテナ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130321

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160329

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5231341

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees