JP2011001913A - 車両の制御装置 - Google Patents

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文人 能森
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Abstract

【課題】燃料カットの実行から燃料噴射の復帰への頻度を低減して燃料消費率のより一層の向上を図ることのできる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】この車両の制御装置は、燃料カットの実行中に機関回転速度NEが復帰回転速度NERを下回ることを示す条件を条件Aとして、この条件Aに基づいて同燃料カットを終了する内燃機関と、この内燃機関に対してロックアップクラッチを有するトルクコンバータを介して接続される無段変速機とを備える車両の内燃機関及び変速機構の制御を行う。そして、内燃機関の自動停止を行う旨の要求があることを示す条件を条件Bとして、ロックアップクラッチが締結されているとき且つ条件Aが成立しているとき且つ条件Bが成立しているときには燃料カットの実行及びロックアップクラッチの締結を継続する継続制御を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、燃料カットの実行中に所定条件が成立することに基づいて同燃料カットを終了する内燃機関と、同内燃機関に対してロックアップクラッチを有するトルクコンバータを介して接続される変速機構とを備える車両について、内燃機関及び変速機構の制御を行う車両の制御装置に関する。
従来、トルクコンバータと変速機構とを有する変速装置、一例としてトルクコンバータとベルト式の無段変速機とを有する変速装置を備えた車両においては、車両の減速走行時にロックアップクラッチを締結して機関回転速度の低下度合を小さくすることにより、燃料カット領域を拡大するいわゆる減速ロックアップ制御が行われる(特許文献1参照)。
特開2007−255629号公報
ところで、燃料消費率のさらなる向上を図るため、上記の減速ロックアップ制御を行う車両において内燃機関を自動停止するいわゆる自動停止制御を適用することが考えられる。例えば特許文献1の車両に同制御を適用した場合を想定すると、この場合には次のように内燃機関の自動停止が実行されることになる。すなわち、減速ロックアップ制御の実行中に機関回転速度が復帰回転速度を下回るときにアクセルペダルが解放されていた場合、燃料カットが停止されるとともにアイドル運転制御が開始される。そして、アイドル運転制御の開始後に内燃機関の自動停止のための条件が成立した旨判定されたとき、これに基づいて内燃機関の自動停止が行われる。
ここで、上記にて想定したような状況においては、機関回転速度と復帰回転速度との関係に基づいて燃料カットを停止した後にも、内燃機関の自動停止にともない結局は燃料噴射が再び停止されるため、燃料消費率の向上の観点からすると同燃料カットの停止を保留することが望ましいとも考えられる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料カットの実行から燃料噴射の復帰への頻度を低減して燃料消費率のより一層の向上を図ることのできる車両の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、燃料カットの実行中に所定条件Aが成立することに基づいて同燃料カットを終了する内燃機関と、この内燃機関に対してロックアップクラッチを有するトルクコンバータを介して接続される変速機構とを備える車両について、その制御として前記内燃機関及び前記変速機構の制御を行う車両の制御装置において、前記内燃機関の自動停止を行う旨の要求があることを示す条件を所定条件Bとして、前記ロックアップクラッチが締結されているとき且つ前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立しているときには前記燃料カットの実行及び前記ロックアップクラッチの締結を継続する継続制御を行うことを要旨としている。
この発明によれば、所定条件Aが成立したときに併せて所定条件Bが成立しているときに燃料カットの実行を継続するようにしていることにより、所定条件Aが成立していることに基づいて燃料カットを終了する場合よりも燃料カットの実行期間が長くなるため、燃料消費率のより一層の向上を図ることができるようになる。また、燃料カットの継続に併せてロックアップクラッチの締結も継続していることにより、同締結を継続しない場合よりも燃料カットの継続中における機関回転速度の低下度合が小さくなるため、燃料カットの実行期間をより長くすることができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両の制御装置において、前記ロックアップクラッチが締結されているとき且つ前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立していないときには前記燃料カットを終了する終了制御を行うことを要旨としている。
この発明では、所定条件Aが成立している一方で所定条件Bが成立していないとき、すなわち内燃機関の自動停止の要求がないにもかかわらず燃料カットの実行期間を通常よりも延長したことにともない同機関のストールをまねくおそれのあるときには、燃料カットを終了するようにしているため、内燃機関のストールが不要に生じることを抑制することができるようになる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車両の制御装置において、前記内燃機関の自動停止が可能であることを示す条件を所定条件Xとして、前記継続制御が実行されているとき且つ前記所定条件Xが成立しているときには前記内燃機関の自動停止を行い、前記継続制御が実行されているとき且つ前記所定条件Xが成立していないときには前記内燃機関の自動停止を保留することを要旨としている。
この発明によれば、所定条件Bが成立したうえでさらに所定条件Xが成立したとき、すなわち内燃機関の自動停止の要求がある状態のもとで同自動停止の実行が可能であることが確認されたとき、内燃機関の自動停止が行われる。これにより、燃料消費率のより一層の向上を図ることができるようになる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、前記内燃機関の自動停止が可能であることを示す条件を所定条件Xとして、前記継続制御が実行されているとき且つ前記所定条件Xが成立しているときには前記ロックアップクラッチの締結を解除し、前記継続制御が実行されているとき且つ前記所定条件Xが成立していないときには前記ロックアップクラッチの締結を維持することを要旨としている。
この発明によれば、継続制御が実行されているとき且つ所定条件Xが成立しているとき、すなわち内燃機関の自動停止を行うことが許容されるとき、ロックアップクラッチを解放するようにしているため、内燃機関の次回の自動始動を円滑に行うことができるようになる。
(5)請求項5に記載の発明は、燃料カットの実行中に所定条件Aが成立することに基づいて同燃料カットを終了する内燃機関と、この内燃機関に対してロックアップクラッチ及びトルクコンバータを介して接続される変速機構とを備え、この無段変速機として、前記内燃機関のクランクシャフトにより駆動される機械式ポンプと電動式ポンプとの少なくとも一方からの作動油の供給を受けて駆動する無段変速機を備える車両について、その制御として前記内燃機関及び前記無段変速機の制御を行う車両の制御装置において、前記内燃機関の自動停止を行う旨の要求があることを示す条件を所定条件Bとし、前記内燃機関の自動停止が可能であることを示す条件を所定条件Xとして、前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立しているとき且つ前記所定条件Xが成立しているときには前記内燃機関の自動停止を行うことを要旨としている。
この発明によれば、所定条件Aが成立したときに併せて所定条件Bが成立したうえでさらに所定条件Xが成立したとき、すなわち内燃機関の自動停止の要求がある状態のもとで同自動停止の実行が可能であることが確認されたとき、内燃機関の自動停止が行われる。これにより、燃料消費率のより一層の向上を図ることができるようになる。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の車両の制御装置において、前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立しているとき且つ前記所定条件Xが成立していないときには前記ロックアップクラッチの締結を維持することを要旨としている。
この発明によれば、所定条件A及び所定条件Bが成立しているとき且つ所定条件Xが成立していないとき、すなわち燃料カットの実行中において内燃機関の自動停止の要求はあるもののこれの実行が許容されないとき、ロックアップクラッチの締結を継続するようにしている。これにより、同締結を継続しない場合よりも機関回転速度の低下度合が小さくなるため、燃料カットの実行期間をより長くすることができるようになる。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の車両の制御装置において、前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立しているとき且つ前記所定条件Xが成立しているときには前記ロックアップクラッチの締結を解除することを要旨としている。
この発明によれば、所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立しているとき且つ所定条件Xが成立しているとき、すなわち内燃機関の自動停止を行うことが許容されるとき、ロックアップクラッチを解放するようにしているため、内燃機関の次回の自動始動を円滑に行うことができるようになる。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項5〜7のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立しているとき且つ前記所定条件Xが成立していないときには前記燃料カットの実行を継続することを要旨としている。
この発明によれば、所定条件A及び所定条件Bが成立しているとき且つ所定条件Xが成立していないとき、すなわち燃料カットの実行中において内燃機関の自動停止の要求はあるもののこれの実行が許容されないとき、燃料カットの実行を継続するようにしている。これにより、燃料カットの実行期間がより長くなるため、燃料消費率のより一層の向上を図ることができるようになる。
(9)請求項9に記載の発明は、請求項3〜8のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、前記変速機構は、機械式ポンプ及び電動式ポンプの少なくとも一方からの作動油の供給を受けて駆動する無段変速機であり、当該制御装置は、同無段変速機の滑りを抑制するためにそのときどきに必要とされる作動油の圧力である要求油圧が前記電動式ポンプの吐出圧力を下回ることに基づいて前記所定条件Xが成立している旨判定するものであることを要旨としている。
この発明によれば、要求油圧が電動式ポンプの吐出圧力を下回ることに基づいて、すなわち電動式ポンプによって要求油圧をまかなえる状態にあることに基づいて、内燃機関の自動停止が可能である旨判定するようにしている。これにより、内燃機関の自動停止の実行にともなう機関回転速度の低下により機械式ポンプの吐出圧力が低下しても無段変速機の滑りが生じることを好適に抑制することができるようになる。
(10)請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の車両の制御装置において、車速に基づいて推定される前記要求圧力が前記電動式ポンプの吐出圧力を下回ることに基づいて前記所定条件Xが成立している旨判定することを要旨としている。
(11)請求項11に記載の発明は、請求項3〜10のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、前記変速機構は、機械式ポンプ及び電動式ポンプの少なくとも一方からの作動油の供給を受けて駆動する無段変速機であり、当該制御装置は、前記電動式ポンプの吐出圧力が前記機械式ポンプの吐出圧力を上回ることに基づいて前記所定条件Xが成立している旨判定するものであることを要旨としている。
この発明によれば、電動式ポンプの吐出圧力が機械式ポンプの吐出圧力を上回ることに基づいて、すなわち機械式ポンプによる無段変速機の駆動よりも電動式ポンプによる無段変速機の駆動の方が同変速機の滑りを生じにくい状態にあることに基づいて、内燃機関の自動停止が可能である旨判定するようにしている。これにより、内燃機関の自動停止の実行にともなう機関回転速度の低下により機械式ポンプの吐出圧力が低下しても無段変速機の滑りが生じることを好適に抑制することができるようになる。
(12)請求項12に記載の発明は、請求項9〜11のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、前記無段変速機は機械式ポンプ及び電動式ポンプの少なくとも一方からの作動油の供給を受けて駆動するベルト式のものであり、前記要求油圧は、ベルトの滑りを抑制するためにそのときどきに必要とされるベルト挟圧であることを要旨としている。
ベルト式の無段変速機においては、内燃機関を通じて駆動される機械式ポンプによりベルトの滑りの抑制が図られるものの、機関回転速度が低下したときには同ポンプの吐出圧力の低下にともないベルト挟圧として要求油圧より大きいものを維持することが困難となることもある。この点、上記発明ではそうしたベルト式の無段変速機を備える車両において、電動式ポンプの吐出圧力を考慮した内燃機関の自動停止の可否について判定するようにしているため、ベルトの滑りの発生を抑制しつつ同機関の自動停止することができるようになる。
(13)請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、機関回転速度が車両駆動系の共振周波数領域に対応する回転速度領域内にあることを示す条件を所定条件Yとして、この所定条件Yが成立しているときには前記ロックアップクラッチの締結を解除することを要旨としている。
この発明では、機関回転速度が車両駆動系の共振周波数領域に対応する回転速度領域内にあるときには、ロックアップクラッチの締結を解除するようにしているため、共振による騒音の発生を抑制できるようになる。
(14)請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の車両の制御装置において、機関回転速度が予め設定された復帰回転速度を下回ることに基づいて前記所定条件Aが成立している旨判定し、機関回転速度が前記復帰回転速度よりも小さい値として予め設定された終了回転速度を下回ることに基づいて前記所定条件Yが成立している旨判定することを要旨としている。
(15)請求項15に記載の発明は、請求項1〜14のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、前記燃料カットを停止した後に前記内燃機関のアイドル運転制御を開始することを要旨としている。
本発明の車両の制御装置を具体化した一実施形態について、同装置を搭載した車両の構成を模式的に示す模式図。 同実施形態において電子制御装置により実行される「燃料カット処理」について、その処理手順を示すフローチャート。 同実施形態において電子制御装置により実行される「減速ロックアップ処理」について、その処理手順を示すフローチャート。 同実施形態において電子制御装置により実行される「自動停止処理」について、その処理手順を示すフローチャート。 同実施形態において電子制御装置により実行される「減速時自動停止処理」について、その処理手順を示すフローチャート。 同実施形態の「減速時自動停止処理」について、その実行態様の一例を示したタイミングチャート。
図1〜図6を参照して、本発明の車両の制御装置をベルト式無段変速機が搭載された車両の制御装置として具体化した一実施形態について説明する。
図1に示されるように車両には、その走行のための動力を発生する内燃機関1と、この内燃機関1のクランクシャフト11の回転を変速する自動変速装置2と、自動変速装置2から出力されたトルクを駆動輪53に伝達する駆動装置50とが設けられている。また、運転者により踏み込み操作されるアクセルペダル71及びフットブレーキ72が設けられている。これら装置を含め、車両に搭載された各種装置は制御装置60によって統括的に制御される。
自動変速装置2には、機関本体10のクランクシャフト11から入力された回転を無段変速機30に出力するトルクコンバータ20と、トルクコンバータ20から伝達された回転を無段階に変速する無段変速機30と、トルクコンバータ20及び無段変速機30内の作動油を制御する油圧制御機構40とが設けられている。そして、内燃機関1から自動変速装置2に入力されたトルクは、トルクコンバータ20によって増幅され、無段変速機30による所定の変速比γを通じて減速された後、最終的に駆動装置50によって駆動輪53へと出力される。
トルクコンバータ20には、クランクシャフト11の回転をトルクコンバータ20に入力する入力軸23と、入力軸23とともに回転するポンプインペラ21と、作動油を介してポンプインペラ21のトルクが伝達されるタービンランナ22と、タービンランナ22の回転を無段変速機30に出力する出力軸24とが設けられている。また、ポンプインペラ21とタービンランナ22との間には、作動油の流れを整流するステータ26と、ポンプインペラ21及びタービンランナ22を接続または解放するロックアップクラッチ25が設けられている。
ロックアップクラッチ25が解放状態にあるとき、ポンプインペラ21とタービンランナ22との直接的な接続が解放される。これによりポンプインペラ21の回転は、ステータ26の働きによる作動油の流れによって増トルクされた後、タービンランナ22に伝達される。ロックアップクラッチ25が締結状態にあるとき、ポンプインペラ21とタービンランナ22とが直接的に接続される。これにより、ポンプインペラ21のトルクは増トルクされず「1:1」の関係でタービンランナ22に伝達される。以下、ロックアップクラッチ25について詳述する。
ロックアップクラッチ25はピストン形状の部材であるとともにタービンランナ22及び出力軸24と一体回転する。そして、ロックアップ油路48を介した作動油の供給状態によってロックアップクラッチ25のピストンが接触方向に移動または維持される。これにより、ロックアップクラッチ25の摩擦部とポンプインペラ21と共に一体回転している部分とが接触して、入力軸23及びポンプインペラ21及びタービンランナ22及び出力軸24とが一体回転するようになる。一方、ロックアップ油路48を介した作動油の供給状態によってロックアップクラッチ25のピストンが接触方向とは反対側に移動または維持されることによって入力軸23及びポンプインペラ21とタービンランナ22及び出力軸24とは一体回転しない。
従って、ロックアップクラッチが締結状態にあるとき、すなわちロックアップ実行のときには、クランクシャフト11のトルクは、ポンプインペラ21とタービンランナ22を一体回転させ、タービンランナ22の回転が「1:1」にて無段変速機30に伝達されるようになる。一方、ロックアップクラッチ25が解放状態にあるとき、すなわちロックアップ終了のときには、クランクシャフト11のトルクは、ポンプインペラ21から作動油及びステータ26を介してタービンランナ22を回転させ、タービンランナ22の回転が無段変速機30に伝達されるようになる。このとき、ステータ26に作動油の流れが調整され、ポンプインペラ21とタービンランナ22との間でトルクが増大されて伝達されるようになる。
無段変速機30には、トルクコンバータ20の出力軸24に接続されるプーリ入力軸36と、この入力軸36とともに回転する入力プーリ31と、この入力プーリ31から伝達されるトルクにより回転する出力プーリ33と、この出力プーリ33とともに回転する出力軸37とが設けられている。入力プーリ31及び出力プーリ33には、それぞれ周上に可変幅の溝が設けられており、この溝に一本の環状の金属製のベルト35が巻き掛けられている。
ベルト35は、幅方向において入力プーリ31及び出力プーリ33のそれぞれにより挟み込まれている。すなわち、入力プーリ31及び出力プーリ33の間において所定の圧力(以下、「ベルト挟圧PV」)により対応するプーリの溝の壁面に押し付けられている。これにより、入力プーリ31及び出力プーリ33とベルト35との間に摩擦が生じるとともにベルト35に張力が生じるため、入力プーリ31及び出力プーリ33がベルト35を介して連動する。具体的には、次のようにベルト35を通じて回転の伝達がなされる。
プーリ入力軸36及び入力プーリ31がトルクコンバータ20からの入力により回転するとき、ベルト35が入力プーリ31の溝に巻き掛けられて同プーリ31に押さえ付けられていることにより、入力プーリ31とともにベルト35も回転する。このベルト35は、出力プーリ33にも巻き掛けられて同プーリ33に押さえ付けられていることにより、入力プーリ31との回転にともない出力プーリ33を回転させる。そして、出力プーリ33及びプーリ出力軸37の回転は、駆動装置50のリダクションギア51及びディファレンシャルギア52を介して駆動輪53に伝達される。
入力プーリ31の溝の幅(以下、「入力溝幅WP」)及び出力プーリ33の溝の幅(以下、「出力溝幅WS」)は、油圧制御機構40により制御される。油圧制御機構40により入力溝幅WPが変更されるとき、これにともない入力プーリ31においてのベルト35の巻き掛かり径(以下、「入力径RP」)が変更される。また、油圧制御機構40により出力溝幅WSが変更されるとき、これにともない出力プーリ33においてのベルト35の巻き掛かり径(以下、「出力径RS」)が変更される。そして、これら入力径RP及び出力径RSの変更が行われることにより、プーリ入力軸36の回転数に対するプーリ出力軸37の回転数の比である変速比γが変更される。
詳しくは、入力プーリ31内部に設けられた油圧室32に作動油が供給されて油圧が増大するとき、ピストン壁31Pがベルト35を押し付ける方向に移動して入力溝幅WPが小さくなる。またこのとき、ベルト35を溝壁面に押し付ける力であるベルト挟圧PVは増大する。反対に油圧制御機構40の制御により油圧室32の作動油が排出されて油圧が低下するとき、ピストン壁31Pがベルト35から離間する方向に移動して入力溝幅WPが大きくなる。またこのとき、ベルト35を溝壁面に押し付ける力であるベルト挟圧PVは低下する。
また、出力プーリ33にも入力プーリ31の油圧室32及びピストン壁31Pと同様の油圧室34及びピストン壁33Pが設けられている。そして、油圧制御機構40の挟圧制御油路47を介しての作動油の供給状態により出力溝幅WSが小さくなるときには出力プーリ33のベルト挟圧PVが低下し、出力溝幅WSが大きくなるときにはベルト挟圧PVが増大する。なお、ベルト35のたわみが生じなることなく各プーリにベルト35が巻き掛けられた状態が維持されるように、入力溝幅WP及び出力溝幅WSの変更は協調して行われる。
そして、無段変速機30においては、入力プーリ31の入力径RP及び出力プーリ33の出力径RSはそれぞれ入力溝幅WP及び出力溝幅WSに対応して変化する。すなわち、入力溝幅WPが小さくなるとともに出力溝幅WSが大きくなるとき、これにともない入力径RPが増加し且つ出力径RSが減少し、変速比γは小さくなる。なお変速比γは、入力径RPと出力径RSとによって「γ=RP/RS」と表すことができる。
油圧制御機構40は、作動油を貯留するオイルパン41と、このオイルパン41の作動油を汲み上げて各部位に向けて吐出する機械式ポンプ42及び電動式ポンプ43と、これらポンプ42,43から吐出された作動油を各供給部位に供給する油路45とにより構成されている。
機械式ポンプ42は、クランクシャフト11と機械的に接続されて同シャフト11に連動して駆動される。機械式ポンプ42の吐出圧力(以下、「機械油圧PM」)はクランクシャフト11の回転速度(以下、「機関回転速度NE」)に応じて変化し、機関回転速度NEが大きくなるにつれて機械油圧PMも増大する傾向を示す。
電動式ポンプ43は、モータ44に連動して駆動される。同ポンプ43の吐出圧力(以下、「電動油圧PE」)は、モータ44の回転速度が所定値よりも小さい領域では一定の大きさとなり、基本的にはこの吐出圧力が得られる領域にて駆動される。なお、この一定の電動油圧PEは機械式ポンプ42の駆動が十分得られない車両発進時に必要とされる油圧をまかなえる吐出圧として設定されている。従って、電動油圧PEは機関回転速度NEが一定以上の回転速度であるときに発生する機械油圧PMよりも小さなものである。また、機関運転中において、クランクシャフト11の回転数が小さいとき、すなわち機関始動時及び機関回転速度NEが減少したときには機械式ポンプ42によって必要なベルト挟圧PVを発生させることができない。このため、このときには電動式ポンプ43を駆動するようにしている。
油路45には、入力プーリ31の入力油圧室32と接続される変速制御油路46と、出力プーリ33の出力油圧室34と接続される挟圧制御油路47と、ロックアップクラッチ25と接続されるロックアップ油路48とが設けられている。これら油路の作動油の流量及び給排状態は、それぞれの油路に設けられた所定の電磁バルブの開閉制御により変更される。
駆動装置50は、自動変速装置2のトルクが伝達されるリダクションギア51及びディファレンシャルギア52と、これらギア51,52に接続される駆動輪53と、駆動輪53の回転を減速させるフットブレーキ72及びブレーキ装置54とにより構成されている。運転者によりフットブレーキ72が踏み込まれたとき、踏み込み操作の量(以下、「ブレーキ踏込量BP」)に基づいて、ブレーキ装置54が駆動輪53の回転を制動する力を駆動輪53に付与する。
制御装置60には、車両の走行状態及び内燃機関1の運転状態等をモニタする各種センサ、すなわち回転速度センサ62、アクセルポジションセンサ63、フットブレーキセンサ64、ベルト挟圧センサ65及び車速センサ66を含む各種センサと、これらセンサの出力に基づいて車両各装置の動作を制御する電子制御装置61とが設けられている。
回転速度センサ62は、クランクシャフト11の付近に設けられて同シャフト11の回転速度(以下、「機関回転速度NE」)に応じた信号を出力する。またアクセルポジションセンサ63は、アクセルペダル71の付近に設けられて運転者による同ペダル71の踏み込み操作の量(以下、「アクセル踏込量AP」)に応じた信号を出力する。またフットブレーキセンサ64は、フットブレーキ72の付近に設けられて運転者による同ブレーキ72のブレーキ踏込量BPに応じた信号を出力する。またベルト挟圧センサ65は、出力プーリ33の付近に設けられてベルト挟圧PVに応じた信号を出力する。また車速センサ66は、駆動輪53の付近に設けられて駆動輪53の回転速度(以下、「車速V」)に応じた信号を出力する。
電子制御装置61は、上記センサを含めた各種センサの出力に基づいて把握される車両走行状態及び機関運転状態をもとに、自動変速装置2及び駆動装置50等についての各種制御を行う。その一例としては、内燃機関1をアイドル運転状態に維持するためのアイドル運転制御、同機関1の燃料噴射の停止及び再開を制御するための燃料カット制御、イグニッションスイッチの操作に基づくことなく内燃機関1の運転の停止及び始動を行う自動停止制御、自動変速装置2のトルクコンバータ20の動作を制御するためのロックアップ制御、無段変速機30の動作状態を制御するための変速制御及び挟圧制御が挙げられる。また、車両の減速走行時にロックアップクラッチ25を締結して機関回転速度NEの低下度合を小さくすることにより、燃料カット領域を拡大する減速ロックアップ制御も行う。
変速制御は、油圧制御機構40の変速制御油路46を介して入力プーリ31の油圧室32の油圧が制御されて行われる。また、挟圧制御は同制御機構40の挟圧制御油路47を介して出力プーリ33の油圧室34の油圧が制御されて行われる。そしてこれら油路46,47を介した油圧室32、34についての作動油の供給及び排出により入力プーリ31及び出力プーリ33の入力溝幅WP及びベルト挟圧PVが調整される。
ところで、ベルト35の磨耗低減や燃費向上の観点からは、ベルト挟圧PVは小さいほうが良い。一方、ベルト挟圧PVが小さいほど、理想のベルト35の巻き掛かり径に保持する力が弱くなるとともにベルト35とプーリとの間で発生する摩擦も小さなものになってしまうため、ベルト滑りが生じやすくなる。すなわち、入力されるトルクが大きくなるほど滑りが発生しやすくなるため、入力トルクと正の相関をする態様でベルト挟圧PVを大きく設定する必要がある。これらを踏まえて、トルク伝達とベルト滑り抑制の観点とから算出される最適なベルト挟圧PVとなるように、出力プーリ33側の油圧が制御されている。そしてベルト滑りを抑制可能なベルト挟圧PVを維持可能な状態で、入力プーリ31の入力油圧室32の油圧を制御することで変速比γの変更が行われている。すなわち、油圧制御機構40によってベルト挟圧PVを維持可能な油圧(以下、「要求油圧PP」)よりも大きな油圧を発生させるこのできる作動油が供給される限り、ベルト滑りは抑制される。一例として、減速中における自動停止実行中において低摩擦路での急ブレーキによって駆動輪53から無段変速機30に入力されるトルクに起因して滑りが発生することを抑制可能な油圧がこの要求油圧PPとして設定される。
ロックアップ制御は、ロックアップ油路48を介したロックアップクラッチ25への作動油の給排状態に基づいて、ロックアップクラッチ25の締結状態と解放上体を切り替える、すなわちロックアップの実行と終了を切り替える。減速ロックアップ制御においては、所定の条件成立のもと減速中にロックアップが実行される。
アイドル運転制御は、機関回転速度NEがアイドル回転速度(以下、「アイドル回転速度NEI」)よりも小さな速度となるきにアイドル回転速度NEIを維持する。
図2を参照して、燃料カットの実行及び停止を制御するための「燃料カット処理」について詳述する。なお当該「燃料カット処理」は、機関運転中に電子制御装置61により実行されるものであり、一旦終了のステップに到達した後は、機関運転中である限りステップS11から順に同様の処理が繰り返し行われる。
この処理では、ステップS11にて燃料カット停止中か否かを判定し、ステップS12にて燃料カット開始条件が成立したか否かを判定する。また、ステップS14にて燃料カット終了条件が成立していても、燃料カットを継続する旨の要求(以下、燃料カット継続要求))があるか否かをステップS15にて判定する。そしてこれら判定処理の結果の組み合わせに応じて次の(A)〜(E)のいずれかの処理を行う。
ここで、燃料カット開始条件としては、アクセル踏込量APが「0」且つ機関回転速度NEが開始判定値NEA以上であることが設定される。また、燃料カット終了条件としては、アクセル踏込量APが「0」より大きな値となること、または機関回転速度NEが終了判定値NEB未満であることが設定される。また、継続要求は後述する「減速時自動停止処理」において設定または解除される。なお、開始判定値NEAは終了判定値NEBよりも大きく設定される。
(A)ステップS11及びステップS12において燃料カット停止中且つ燃料カット開始条件が成立している旨判定したときには、ステップS13において燃料カットを実行して本処理を終了する。
(B)ステップS11及びステップS12において燃料カット停止中且つ開始条件が非成立の旨判定したときには、本処理を終了して燃料カットの停止を継続する。
(C)ステップS11及びステップS14において燃料カット実行中且つ燃料カット終了条件が非成立の旨判定したときには、本処理を終了して燃料カット実行を継続する。
(D)ステップS11及びステップS14及びステップS15において燃料カット実行中且つ燃料カット終了条件が成立且つ燃料カット継続要求が設定されている旨判定したときには、本処理を終了して燃料カット実行を継続する。
(E)ステップS11及びステップS14及びステップS15において燃料カット実行中且つ燃料カット終了条件成立且つ燃料カット継続要求がないときには、ステップS16において燃料カットを停止して本処理を終了する。
なお、終了判定値NEBとして通常はアイドル回転速度NEIが設定される。しかし、アクセル踏込量APが「0」より大きな値とならずに終了判定値NEB未満となったときには燃料カットが終了されるとともにアイドル運転制御が実行されることになるが、ロックアップクラッチ25を締結した状態から解放状態にすると、これにともなって機関回転速度NEが急激に低下してしまう。そこで、ロックアップクラッチ25を締結した状態から解除状態にするとともにアイドル運転制御を行うときには、これにともなう機関回転速度NEの低下量を踏まえて、アイドル回転速度NEIよりも大きくロックアップクラッチ25を締結から解放に変更したときにアイドル回転速度NEIを維持可能な燃料カット復帰回転速度(以下、「復帰回転速度NER」)を設定しておく。すなわち、ロックアップクラッチ25の締結時であって、燃料カット終了とともにロックアップクラッチ25の解放を行うときには、終了判定値NEBは復帰回転速度NERに設定される。
図3を参照して、減速ロックアップを実行するための「減速ロックアップ処理」について詳述する。なお当該「減速ロックアップ処理」は、機関運転中に電子制御装置61により実行されるものであり、一旦終了のステップに到達した後は、機関運転中である限りステップS21から順に同様の処理が繰り返し行われる。
この処理では、ステップS21にて減速ロックアップ実行中か否かを判定し、ステップS22にて減速ロックアップ開始条件成立か否かを判定する。また、ステップS24にて減速ロックアップ終了条件が成立しているか判定し、ステップS25においては減速ロックアップ終了条件が成立していても減速ロックアップを継続する旨の要求(以下、「ロックアップ継続要求」)があるか否かを判定する。そしてこれら判定処理の結果の組み合わせに応じて次の(A)〜(E)のいずれかの処理を行う。
ここで、減速ロックアップ開始条件としては、アクセル踏込量APが「0」且つ減速中であることが設定される。終了条件としてはアクセル踏込量APが「0」より大きな値となる、または機関回転速度NEが復帰回転速度NER未満になることに基づく燃料カット停止、または後述する「減速時自動停止処理」において設定される自動停止許可フラグが設定されることがあげられる。また、減速ロックアップ継続要求は「減速時自動停止処理」において設定または解除される。
(A)ステップS21及びステップS22において減速ロックアップ停止中且つ減速ロックアップ開始条件が成立している旨判定したときには、ステップS23において減速ロックアップを実行して本処理を終了する。
(B)ステップS21及びステップS22において減速ロックアップ停止中且つ開始条件が非成立している旨判定したときには、本処理を終了して減速ロックアップの停止を継続する。
(C)ステップS21及びステップS24において減速ロックアップ実行中且つ減速ロックアップ終了条件が非成立の旨判定したときには、本処理を終了して減速ロックアップ実行を継続する。
(D)ステップS21及びステップS24及びステップS25において減速ロックアップ実行中且つ減速ロックアップ終了条件が成立且つ減速ロックアップ継続要求が設定されている旨判定したときには、本処理を終了して減速ロックアップ実行を継続する。
(E)ステップS21及びステップS24及びステップS25において減速ロックアップ実行中且つ減速ロックアップ終了条件成立且つ減速ロックアップ継続要求がないときには、ステップS26において減速ロックアップを停止して本処理を終了する。
図4を参照して、自動停止を実行するための「自動停止処理」について詳述する。なお当該「自動停止処理」は、機関運転中に電子制御装置61により実行されるものであり、一旦終了のステップに到達した後は、機関運転中である限りステップS31から順に同様の処理が繰り返し行われる。
この処理では、ステップS31にて自動停止中か否かを判定し、ステップS32にて通常時自動停止条件成立か否かを判定する。また、ステップS34にて減速時自動停止条件が成立しているか判定する。また、ステップS35にて自動始動条件が成立しているか判定する。そしてこれら判定処理の結果の組み合わせに応じて次の(A)〜(E)のいずれかの処理を行う。
ここで、通常時自動停止条件としては、車速Vが「0」且つ車両停止してから所定期間が経過していることが挙げられる。また減速時自動停止条件は、車速Vが減速中であって後述する「減速時自動停止処理」において自動停止許可フラグが設定されていることである。
(A)ステップS31及びステップS32において自動停止中ではなく且つ通常時自動停止条件が成立している旨判定したときには、ステップS33において自動停止を実行して本処理を終了する。
(B)ステップS31及びステップS32及びステップS34において自動停止中ではなく且つ通常時自動停止条件が非成立且つ減速時自動停止条件が成立したときには、ステップS33において自動停止を実行して本処理を終了する。
(C)ステップS31及びステップS32及びステップS34において自動停止中ではなく且つ通常時自動停止条件が非成立且つ減速時自動停止条件が非成立のときには、本処理を終了する。
(D)ステップS31及びステップS35において、自動停止中であり且つ自動始動条件が成立している旨判定したときには、ステップS36にて自動始動して本処理を終了する。
(E)ステップS31及びステップS35において、自動停止中であり且つ自動始動条件が非成立の旨判定したときには、自動停止を継続したまま本処理を終了する。
図5を参照して、機関自動停止制御を行うための「減速時自動停止処理」について、その処理手順の詳細を説明する。なお当該「減速時自動停止処理」は、機関運転中に電子制御装置61により実行されるものであり、一旦終了のステップに到達した後は、機関運転中である限りステップS41から順に同様の処理が繰り返し行われる。なお、ステップS41以降において燃料カット終了条件及び減速ロックアップ終了条件が成立したとき、すなわち例えばアクセル踏込量APが「0」よりも大きい値になったときには、燃料カット及び減速ロックアップをただちに終了する。
この処理では、ステップS41においては減速ロックアップ実行中且つ燃料カット実行中か否かを判定する。ステップS42においては、減速時自動停止要求判定時であるか否かを判定する。また、ステップS43においては自動停止要求が設定されたか否かを判定する。そしてステップS45においては自動停止許可条件が成立したか否かを判定する。
ステップS41において減速ロックアップ実行中且つ燃料カット実行中の旨判定されない場合、及びステップS41とステップS42にて減速ロックアップ実行中且つ燃料カット実行中であっても減速時自動停止要求判定時でない旨判定したときには次のステップには進まず、所定の演算周期後に再びステップS41から順に同様の処理が繰り返し行われる。
一方、ステップS41において減速ロックアップ実行中且つ燃料カット実行中の旨判定し、ステップS42において減速時自動停止要求判定時の旨判定したときには、ステップS43にて自動停止要求が設定されているか否かを判定する。なお、自動停止制御では、アクセル踏込量APが「0」であること、車両が減速中であること、車速Vが所定以下であること等の条件の成立に基づいて自動停止要求を設定する。
ステップS43にて自動停止要求が設定されている旨判定したときは、ステップS44にて減速時自動停止許可条件として電動油圧PEが要求油圧PPよりも大きいことを設定するとともに、減速ロックアップ継続要求及び燃料カット継続要求を設定する。すなわち当該処理では、減速ロックアップ実行中且つ燃料カット実行中且つ自動停止要求が設定されているとき、減速ロックアップ継続要求及び燃料カット継続要求を設定する。
ステップS43にて自動停止要求が設定されてない旨判定したときには、ステップS47にて減速ロックアップ終了要求を設定する。すなわち、機関回転速度NEが復帰回転速度NERまで低下した場合に、減速ロックアップ実行中且つ燃料カット実行中且つ自動停止要求が設定されてないときには、ロックアップ継続要求及び燃料カット継続要求を設定しない。このときには、機関回転速度NEが復帰回転速度NERまで低下していることにより、「燃料カット処理」により燃料カットが停止されるとともに、「減速ロックアップ処理」で燃料カットの停止にともないロックアップが解放される。
ステップS45で減速時自動停止許可条件が成立していないとき、所定の演算周期後に再び同処理を行う。すなわち、機関回転速度NEが復帰回転速度NERを下回ってから自動停止許可条件が成立するまでは、ステップS44で設定した減速ロックアップ継続要求及び燃料カット継続要求により、「燃料カット処理」及び「減速ロックアップ処理」のそれぞれにおいて燃料カットと減速ロックアップが継続される。
ステップS45で減速時自動停止許可条件が成立しているとき、ステップS46に進み、ロックアップ継続要求及び燃料カット継続要求を解除するとともに自動停止許可フラグを設定する。このときには、「自動停止処理」で自動停止許可フラグの設定に基づいて自動停止実行される。
図6を参照して、「減速時自動停止処理」の実行態様の一例について説明する。なお、実線は同処理を実行した場合の各事項の変化態様を、また一点鎖線は、時刻t1において自動停止要求が非設定であることを除いては本実施形態の構成と同様となる仮想の処理を実行した場合の各事項の変化態様をそれぞれ示す。
時刻t1:車速V及び機関回転速度NEが減速中であり、減速ロックアップ条件の成立により、ロックアップ実行状態且つ燃料カットが実行され、且つ機関回転速度NEが復帰回転速度NER付近まで低下したとき、すなわち減速時自動停止要求判定時(図5のステップS42)に、自動停止要求があるか否かが判定される(図5のステップS43)。そして、自動停止要求の成立に基づいて、機関回転速度NEが復帰回転速度NERよりも小さくなる時刻t1以降においてもロックアップ実行状態及び燃料カットが継続される(図5のステップS44)。
時刻t2:機関回転速度NE及び車速Vが小さくなったことに基づいて要求油圧PPが電動油圧PE以下になったとき、電動式ポンプ43の駆動が開始される。
時刻t3:さらに機関回転速度NEが低下し、車速V及びアクセル踏込量AP等によってロックアップ終了条件が満たされたとき(図5のステップS45)、ロックアップ終了する(図5のステップS46)とともに機関回転速度NEが急激に低下して内燃機関1が自動停止する。このとき、機関回転速度NEが「0」になることにともなって、機械油圧PMも「0」まで低下する。
次に、図中一点鎖線を用いて、時刻t1において自動停止要求が非設定である場合の仮想の処理について説明する。
時刻t1:車速V及び機関回転速度NEが減速中であり、減速ロックアップ条件の成立により、ロックアップ実行状態且つ燃料カットが実行され、且つ機関回転速度NEが復帰回転速度NER付近まで低下したとき、すなわち減速時自動停止要求判定時(図5のステップS42)に、自動停止要求があるか否かが判定される(図5のステップS43)。そして、自動停止要求の非成立及び機関回転速度NEが復帰回転速度NER付近まで低下していることに基づいて減速ロックアップ終了要求が設定される(図5のステップS47)。そして、ただちに燃料カットから復帰して燃料噴射が再開されるとともにロックアップは終了して機関回転速度NEがアイドル回転速度NEIに維持される。
時刻t4:車速Vが「0」となる。
時刻t5:車速Vが「0」となってから所定時間経過したとき、機関が自動停止し燃料カットが再開される。
このように、減速時自動停止を行わずに機関停止後に自動停止を行う場合と比較して、減速時自動停止を実行するときには、機関回転速度NEが復帰回転速度NERまで低下してから車速Vが「0」になった所定時間経過するまでの時刻t1から時刻t5までの期間である期間TECについて、燃料カット時間が延長されることになる。また、同条件比較において、減速時自動停止を実行するときには、時刻t1から時刻t3までの期間TELについて、ロックアップ実行の期間が延長されることになる。
以上詳述したように、本実施形態によれば以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、内燃機関の自動停止を行う旨の要求があることを示す条件を自動停止要求条件としている。そして、ロックアップクラッチ25が締結されているとき且つ機関回転速度NEが復帰回転速度NER未満となる減速ロックアップ終了条件が成立しているとき且つ自動停止要求条件が成立しているときには燃料カットの実行及びロックアップクラッチ25の締結を継続する継続制御を行うようにしている。従って、減速ロックアップ終了条件が成立したときに併せて自動停止要求条件が成立しているときに燃料カットの実行を継続するようにしていることにより、減速ロックアップ終了条件が成立していることに基づいて燃料カットを終了する場合よりも燃料カットの実行期間が長くなるため、燃料消費率のより一層の向上を図ることができるようになる。また、燃料カットの継続に併せてロックアップクラッチ25の締結も継続していることにより、締結を継続しない場合よりも燃料カットの継続中における機関回転速度NEの低下度合が小さくなるため、燃料カットの実行期間をより長くすることができるようになる。
(2)本実施形態では、ロックアップクラッチ25が締結されているとき且つ機関回転速度NEが復帰回転速度NER未満となる減速ロックアップ終了条件が成立しているとき且つ自動停止要求条件が成立していないときには燃料カットを終了するようにしている。従って、減速ロックアップ終了条件が成立している一方で自動停止要求条件が成立していないとき、すなわち内燃機関1の自動停止の要求がないにもかかわらず燃料カットの実行期間を通常よりも延長したことにともない同機関1のストールをまねくおそれのあるときには、燃料カットを終了するようにしている。このため、内燃機関1のストールが不要に生じることを抑制することができるようになる。
(3)本実施形態では、内燃機関1の自動停止が可能であることを示す条件を自動停止許可条件としている。そして、燃料カット及び減速ロックアップの実行を継続する継続制御が実行されているとき且つ自動停止許可フラグが設定されているときには内燃機関1の自動停止を行い、同継続制御が実行されているとき且つ自動停止許可フラグが設定されていないときには内燃機関1の自動停止を保留するようにしている。従って、自動停止要求条件が成立したうえでさらに自動停止許可フラグが設定されたとき、すなわち内燃機関1の自動停止の要求がある状態のもとで同自動停止の実行が可能であることが確認されたとき、内燃機関1の自動停止が行われる。これにより、燃料消費率のより一層の向上を図ることができるようになる。
(4)本実施形態では、燃料カット及び減速ロックアップの実行を継続する継続制御が実行されているとき且つ自動停止許可フラグが設定されているときにはロックアップクラッチ25の締結を解除し、継続制御が実行されているとき且つ自動停止許可フラグが設定されていないときには、ロックアップクラッチ25の締結を維持するようにしている。継続制御が実行されているとき且つ自動停止許可フラグが設定されているとき、すなわち内燃機関1の自動停止を行うことが許容されるとき、ロックアップクラッチ25を解放するようにしているため、機関1の次回の自動始動を円滑に行うことができるようになる。
(5)本実施形態では、機関回転速度NEが復帰回転速度NER未満となる減速ロックアップ終了条件及び自動停止要求が成立しているとき且つ自動停止許可フラグが成立していないとき、すなわち燃料カットの実行中において内燃機関1の自動停止の要求はあるもののこれの実行が許容されないとき、燃料カットの実行を継続するようにしている。これにより、燃料カットの実行期間がより長くなるため、燃料消費率のより一層の向上を図ることができるようになる。
(6)本実施形態の変速機は、機械式ポンプ42及び電動式ポンプ43の少なくとも一方からの作動油の供給を受けて駆動する無段変速機30である。そして、無段変速機30の滑りを抑制するためにそのときどきに必要とされる作動油の圧力である要求油圧PPが電動油圧PEを下回ることに基づいて自動停止許可フラグが成立している旨判定するようにしている。すなわち電動式ポンプ43によって要求油圧PPをまかなえる状態にあることに基づいて、内燃機関1の自動停止が可能である旨判定するようにしている。これにより、内燃機関1の自動停止の実行にともなう機関回転速度NEの低下により機械油圧PMが低下しても無段変速機30の滑りが生じることを好適に抑制することができるようになる。
(7)本実施形態の無段変速機30は、機械式ポンプ42及び電動式ポンプ43の少なくとも一方からの作動油の供給を受けて駆動するベルト式のものであり、要求油圧PPは、ベルト35の滑りを抑制するためにそのときどきに必要とされるベルト挟圧PVとしている。ベルト式の無段変速機30においては、内燃機関1を通じて駆動される機械式ポンプ42によりベルトの滑りの抑制が図られるものの、機関回転速度NEが低下したときには機械油圧PMの低下にともないベルト挟圧PVとして要求油圧PPより大きいものを維持することが困難となることもある。この点、本実施形態ではそうしたベルト式の無段変速機30を備える車両において、電動油圧PEを考慮した内燃機関1の自動停止の可否について判定するようにしているため、ベルトの滑りの発生を抑制しつつ同機関1の自動停止することができるようになる。
(8)本実施形態では、電動式ポンプ43によって作動油に付加される電動油圧PEが減速時自動停止制御中において、要求油圧PPを上回るときのみ電動式ポンプ43を駆動するようにしている。従って、減速時自動停止制御中の他の時期にモータ44を駆動させる場合と比較して、電動式ポンプ43の駆動機会が限定されるためモータ44の電力消費を抑制できる。
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記実施形態に限られるものではなく、例えば以下に示す態様をもって実施することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記実施形態では、燃料カット実行中且つ減速ロックアップ実行中に機関回転速度NEがアイドル回転速度NEIまで低下したときに減速時自動停止要求の有無を判定するようにしたが、同判定の実行時期はこれに限られるものではない。例えば、燃料カット実行中且つ減速ロックアップ実行中において同判定を所定の演算周期毎に繰り返し実行することもできる。またあるいは、燃料カット実行中且つ減速ロックアップ実行中にNEがNEIよりも一定量だけ大きい所定値NEJ(ただし燃料カット開始の判定値NEAよりは小さい)に達したときに同判定を行うこともできる。
・上記実施形態では、自動停止許可条件を電動式ポンプ43の電動油圧PEが要求油圧PP以上となることとしたが、これは例えば機関回転速度NEが駆動系の共振周波数領域に対応する回転速度領域内の所定回転速度である終了回転速度となることに変更することもできる。この場合には、減速ロックアップ処理において終了条件としての復帰回転速度NER未満になること、または自動停止要求の設定があること且つ機関回転速度NEが終了回転速度にあることにより減速ロックアップが終了される。すなわち、燃料カット実行中且つ減速ロックアップ実行中に自動停止要求があることにより燃料カット及びロックアップ継続した場合において、機関回転速度NEが終了回転速度にある場合には減速ロックアップ及び燃料カットが終了し、また自動停止が実行される。そしてこのときも上記実施形態に準じた効果に加え、共振による騒音の発生を抑制できるようになる。なお、自動停止許可条件を電動式ポンプ43の電動油圧PEが要求油圧PP以上となること、及び機関回転速度NEが駆動系の共振周波数に対応する回転速度領域内となることの両者を設定し、より早い段階で満たされたものに基づいて自動停止許可条件の成立を判定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、自動停止許可条件を電動式ポンプ43の電動油圧PEが要求油圧PP以上となることとしたが、電動油圧PEが機械油圧PMを上回ることに変更してもよい。すなわち機械式ポンプ42による無段変速機30の駆動よりも電動式ポンプ43による無段変速機30の駆動の方が同変速機30の滑りを生じにくい状態にあることに基づいて、内燃機関の1自動停止が可能である旨判定するようにする。このときは、内燃機関1の自動停止の実行にともなう機関回転速度NEの低下により機械油圧PMが低下しても無段変速機30の滑りが生じることを好適に抑制することができるようになる。
・上記実施形態では、電動式ポンプ43は、減速時自動停止中において電動式ポンプ43によって作動油に付加される油圧が要求油圧PPを上回るときのみ駆動させるようにしたが、このとき以外も駆動させるようにしても、上記実施形態の(8)以外の効果を奏することはできる。
・上記実施形態では、ロックアップクラッチ25が解放された状態にて機関停止する構成としたが、ロックアップクラッチ25を締結しまま機関停止することもできる。このときも上記実施形態の(4)以外の効果を奏することができる。
・上記実施形態においては、車両が減速中であることと、アクセル踏込量APが「0」であること及び機関回転速度NEが復帰回転速度NER以下であることを減速ロックアップ開始条件したが、これは減速ロックアップ実行に適した条件に適宜変更可能である。
・上記実施形態においては、アクセル踏込量APが「0」且つブレーキ踏込量BPが「0」よりも大きな所定以上の値であり、車速Vが所定速度よりも小さなものであること、また自動停止による機関停止後に機関再始動可能であることを減速時自動停止開始条件としたが、これは減速時自動停止開始実行に適した条件に適宜変更可能である。例えばアクセル踏込量APが「0」であることのみをもって開始してもよい。
・上記実施形態では、ロックアップクラッチ25を締結と解放とで切り替えるものとして、減速ロックアップにおいても締結と解放とで切り替えるようにしたが、半締結状態であるフレックスロックアップ機構を備えるロックアップクラッチを採用し、減速ロックアップ及び減速時自動停止時のロックアップをフレックスロックアップとしてもよい。
・上記実施形態では、変速機を無段変速機30としたが、油圧制御機構40によって変速段が切替えられて変速制御される自動有段変速機としてもよい。
・上記実施形態では、変速機をベルト式の無段変速機30としたが、ベルト式の無駄変速機以外の無段変速機ならばいずれの構成であっても少なくとも上記実施形態の(7)以外の効果を奏することはできる。また、例えばトロイダル式の無段変速機においては、ベルト式の無段変速機のベルト及びプーリと対応するパワーローラ及びディスクにおいてこれらの接触状態を好適に保つため、すなわちこれらの間での滑りを抑制可能なように表面に作動油を供給する必要がある。従って、作動油の供給に必要な油圧を保持することで、上記実施形態の(7)に準じた効果を奏することができる。
・本発明を適用することのできる車両の制御装置は、上記実施形態にて例示した構造の装置に限られるものではなく、燃料カットの実行中に所定復帰回転速度未満条件が成立することに基づいて同燃料カットを終了する内燃機関と、この内燃機関に対してロックアップクラッチを有するトルクコンバータを介して接続される変速機構とを備える車両について、その制御として内燃機関及び変速機構の制御を行う車両の制御装置であれば、いずれの車両の制御装置に適用することもできる。そして、この場合にも上記実施形態の効果に準じた効果を奏することはできる。
1…内燃機関、10…機関本体、11…クランクシャフト、2…自動変速装置、20…トルクコンバータ、21…ポンプインペラ、22…タービンランナ、23…入力軸、24…出力軸、25…ロックアップクラッチ、26…ステータ、30…無段変速機(変速機構)、31…入力プーリ、31P…ピストン壁、32…入力油圧室、33…出力プーリ、33P…ピストン壁、34…出力油圧室、35…ベルト、36…プーリ入力軸、37…プーリ出力軸、40…油圧制御機構、41…オイルパン、42…機械式ポンプ、43…電動式ポンプ、44…モータ、45…油路、46…変速制御油路、47…挟圧制御油路、48…ロックアップ油路、50…駆動装置、51…リダクションギア、52…ディファレンシャルギア、53…駆動輪、54…ブレーキ装置、60…制御装置、61…電子制御装置、62…回転速度センサ、63…アクセルポジションセンサ、64…フットブレーキセンサ、65…ベルト挟圧センサ、66…車速センサ、71…アクセルペダル、72…フットブレーキ。

Claims (15)

  1. 燃料カットの実行中に所定条件Aが成立することに基づいて同燃料カットを終了する内燃機関と、この内燃機関に対してロックアップクラッチを有するトルクコンバータを介して接続される変速機構とを備える車両について、その制御として前記内燃機関及び前記変速機構の制御を行う車両の制御装置において、
    前記内燃機関の自動停止を行う旨の要求があることを示す条件を所定条件Bとして、前記ロックアップクラッチが締結されているとき且つ前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立しているときには前記燃料カットの実行及び前記ロックアップクラッチの締結を継続する継続制御を行う
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の制御装置において、
    前記ロックアップクラッチが締結されているとき且つ前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立していないときには前記燃料カットを終了する終了制御を行う
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両の制御装置において、
    前記内燃機関の自動停止が可能であることを示す条件を所定条件Xとして、前記継続制御が実行されているとき且つ前記所定条件Xが成立しているときには前記内燃機関の自動停止を行い、前記継続制御が実行されているとき且つ前記所定条件Xが成立していないときには前記内燃機関の自動停止を保留する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、
    前記内燃機関の自動停止が可能であることを示す条件を所定条件Xとして、前記継続制御が実行されているとき且つ前記所定条件Xが成立しているときには前記ロックアップクラッチの締結を解除し、前記継続制御が実行されているとき且つ前記所定条件Xが成立していないときには前記ロックアップクラッチの締結を維持する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  5. 燃料カットの実行中に所定条件Aが成立することに基づいて同燃料カットを終了する内燃機関と、この内燃機関に対してロックアップクラッチ及びトルクコンバータを介して接続される変速機構とを備え、この変速機構として、前記内燃機関のクランクシャフトにより駆動される機械式ポンプと電動式ポンプとの少なくとも一方からの作動油の供給を受けて駆動する無段変速機を備える車両について、その制御として前記内燃機関及び前記無段変速機の制御を行う車両の制御装置において、
    前記内燃機関の自動停止を行う旨の要求があることを示す条件を所定条件Bとし、前記内燃機関の自動停止が可能であることを示す条件を所定条件Xとして、前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立しているとき且つ前記所定条件Xが成立しているときには前記内燃機関の自動停止を行う
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  6. 請求項5に記載の車両の制御装置において、
    前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立しているとき且つ前記所定条件Xが成立していないときには前記ロックアップクラッチの締結を維持する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  7. 請求項5または6に記載の車両の制御装置において、
    前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立しているとき且つ前記所定条件Xが成立しているときには前記ロックアップクラッチの締結を解除する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、
    前記所定条件Aが成立しているとき且つ前記所定条件Bが成立しているとき且つ前記所定条件Xが成立していないときには前記燃料カットの実行を継続する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  9. 請求項3〜8のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、
    前記変速機構は、機械式ポンプ及び電動式ポンプの少なくとも一方からの作動油の供給を受けて駆動する無段変速機であり、
    当該制御装置は、同無段変速機の滑りを抑制するためにそのときどきに必要とされる作動油の圧力である要求油圧が前記電動式ポンプの吐出圧力を下回ることに基づいて前記所定条件Xが成立している旨判定するものである
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  10. 請求項9に記載の車両の制御装置において、
    車速に基づいて推定される前記要求圧力が前記電動式ポンプの吐出圧力を下回ることに基づいて前記所定条件Xが成立している旨判定する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  11. 請求項3〜10のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、
    前記変速機構は、機械式ポンプ及び電動式ポンプの少なくとも一方からの作動油の供給を受けて駆動する無段変速機であり、
    当該制御装置は、前記電動式ポンプの吐出圧力が前記機械式ポンプの吐出圧力を上回ることに基づいて前記所定条件Xが成立している旨判定するものである
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  12. 請求項9〜11のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、
    前記無段変速機は、機械式ポンプ及び電動式ポンプの少なくとも一方からの作動油の供給を受けて駆動するベルト式のものであり、
    前記要求油圧は、ベルトの滑りを抑制するためにそのときどきに必要とされるベルト挟圧である
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、
    機関回転速度が車両駆動系の共振周波数領域に対応する回転速度領域内にあることを示す条件を所定条件Yとして、この所定条件Yが成立しているときには前記ロックアップクラッチの締結を解除する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  14. 請求項13に記載の車両の制御装置において、
    機関回転速度が予め設定された復帰回転速度を下回ることに基づいて前記所定条件Aが成立している旨判定し、機関回転速度が前記復帰回転速度よりも小さい値として予め設定された終了回転速度を下回ることに基づいて前記所定条件Yが成立している旨判定する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の車両の制御装置において、
    前記燃料カットを停止した後に前記内燃機関のアイドル運転制御を開始する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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