JP2011000899A - 駐車支援装置及び駐車支援方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標駐車位置への誘導を開始することが可能な範囲をさらに拡大して、より多くの駐車シーンに対応できるようにする。
【解決手段】駐車支援コントローラ10に自動操舵経路と手動末切り経路との双方の経路演算を行う機能を持たせ、様々な駐車シーンに対応させて、自動操舵経路と手動末切り経路のうちでいずれか有利な誘導経路を選択し、選択した誘導経路に沿って自車を目標駐車位置へと誘導する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の駐車動作を支援する駐車支援装置及び駐車支援方法に関する。
従来、車両を駐車させる目標となる位置(目標駐車位置)が設定されると、車両の現在位置から目標駐車位置までの誘導経路を演算し、有効な誘導経路が算出された場合にその誘導経路に沿って車両を目標駐車位置へと誘導する駐車支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に記載の駐車支援装置では、車両の操舵を自動制御することを前提として誘導経路の演算を行うようにしており、特に、目標駐車位置までの有効な誘導経路を算出できる範囲、つまり、目標駐車位置への誘導を開始することが可能な範囲を拡大すべく、舵角初期値をゼロ(ステアリング中立状態)以外とすることで誘導経路が算出できるか否かの判定を付加し、舵角初期値がゼロだと誘導経路が算出できないが舵角初期値をゼロ以外にすれば誘導経路が算出できる場合には、誘導を開始する前に車両運転者に対して操舵を促すアナウンスを出力するようにしている。
特開2005−75013号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の駐車支援装置は、誘導中は車両の操舵を自動制御することを前提として誘導経路の演算を行うため、舵角初期値をゼロ以外の所定の値としても、誘導経路中に、車両が移動しながら舵角を変更する区間(ステアリングの切り増し区間及び切り戻し区間)が含まれることとなり、経路の自由度が制約される。その結果、車両操舵を運転者が行えば目標駐車位置に到達できるにも関わらず有効な誘導経路を算出できず、目標駐車位置への誘導を開始できない場合があった。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みて創案されたものであって、目標駐車位置への誘導を開始することが可能な範囲をさらに拡大して、より多くの駐車シーンに対応できるようにした駐車支援装置及び駐車支援方法を提供することを目的としている。
本発明は、車両を目標駐車位置に誘導するための誘導経路として、車両操舵を自動制御して車両を目標駐車位置に誘導するための第1の誘導経路と、車両を停車させた状態で舵角を末切り又は中立に変更する舵角変更地点と末切り又は中立の舵角を維持して車両を移動させる経路区間とからなり、車両運転者に対して舵角変更地点での操舵を促して車両を目標駐車位置に誘導するための第2の誘導経路とを演算する。そして、これら第1の誘導経路と第2の誘導経路のいずれかを選択して、選択した誘導経路に沿って車両を目標駐車位置に誘導することにより、上述した課題を解決する。
本発明によれば、第1の誘導経路として有効な経路が算出できない場合に、第2の誘導経路に沿って車両を目標駐車位置に誘導することができるので、目標駐車位置への誘導を開始することが可能な範囲を拡大することができる。
本発明を適用した駐車支援装置の構成を示す構成図である。 車載カメラの自車に対する取り付け位置を説明する図である。 ディスプレイに表示される俯瞰映像の映像例を示す図である。 駐車時の車両挙動を説明する図であり、(a)は車庫入れ駐車を行う場合の典型的な車両挙動を示す図、(b)は縦列駐車を行う場合の典型的な車両挙動を示す図である。 自動操舵経路を説明する図であり、(a)は後退開始位置から目標駐車位置までの自動操舵経路の一例を示す図、(b)は(a)の自動操舵経路に沿って自車を目標駐車位置に誘導する際の自車のステアリング回転角の変化を示すグラフ図である。 手動末切り経路を説明する図であり、(a)は後退開始位置から目標駐車位置までの手動末切り経路の一例を示す図、(b)は(a)の手動末切り経路に沿って自車を目標駐車位置に誘導する際の自車のステアリング回転角の変化を示すグラフ図である。 駐車支援コントローラによる誘導経路の選択処理の一例を示すフローチャートである。 駐車支援コントローラによる誘導経路の選択処理の一例を示すフローチャートである。 駐車支援コントローラによる誘導経路の選択処理の一例を示すフローチャートである。 自動操舵経路から手動末切り経路での誘導に切り替えることで駐車支援が可能となるシーンの一例を示す図である。 自動操舵経路から手動末切り経路での誘導に切り替えることで駐車支援が可能となるシーンの他の例を示す図である。 目標駐車位置に到達する前の途中位置にて自車が停車した場合の駐車方法を説明する図である。 自動操舵経路から手動末切り経路での誘導に切り替えることで駐車支援が可能となるシーンのさらに他の例を示す図である。 自動操舵経路から手動末切り経路での誘導に切り替えることで駐車支援が可能となるシーンのさらに他の例を示す図である。 縦列駐車時に自動操舵経路から手動末切り経路での誘導に切り替えることで駐車支援が可能となるシーンの一例を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した駐車支援装置の構成を示す構成図である。この駐車支援装置は、自車を目標駐車位置へと誘導するための誘導経路を算出して、当該誘導経路に沿って自車を目標駐車位置へと誘導するものであり、図1に示すように、本装置の中核をなす駐車支援コントローラ10に対して、自車周囲の映像を撮影する4つの車載カメラ1a〜1dと、自車周囲の俯瞰映像を表示するディスプレイ2と、ガイド音声を出力するスピーカ3と、自車のステアリングを駆動するステアリングアクチュエータ4と、自車ドライバによる操作入力を受け付ける操作入力デバイス5と、自車の舵角を検出する舵角センサ6と、自車の車速を検出する車速センサ7とが接続されて構成される。
車載カメラ1a〜1dは、例えば180度程度の画角を有する広角のCCDカメラ或いはCMOSカメラよりなり、これら4つの車載カメラ1a〜1dで自車周囲を囲む全ての領域の映像を撮影できるように、自車の適所に搭載されている。具体的には、例えば図2に示すように、車載カメラ1aは自車のフロントグリル、車載カメラ1bはリアフィニッシャ、車載カメラ1cは右ドアミラー、車載カメラ1dは左ドアミラーに各々取り付けられ、それぞれ自車周囲の所定範囲の領域の映像を路面に対して斜めに見下ろす方向で撮影する。
ディスプレイ2は、自車の車室内に設置された液晶表示器などの表示装置であり、駐車支援コントローラ10により生成された自車周囲の俯瞰映像や駐車支援のための各種情報を表示する。また、スピーカ3としては、車両に一般的に搭載されているオーディオ用のスピーカなどが用いられ、駐車支援のための各種ガイド音声を出力する。
ステアリングアクチュエータ4は、駐車支援コントローラ10により動作制御され、自車のステアリングを駆動する。このステアリングアクチュエータ4としては、例えば、ドライバによるステアリング操作を電気的にアシストする電動パワーステアリング装置(EPS)のステアリング駆動用モータなどが用いられる。
操作入力デバイス5は、自車のドライバによる各種操作入力を受け付けるものであり、例えば方向キーやタッチパネルなどからなる。この操作入力デバイス5は、ドライバによる操作がなされると、その操作入力に応じた操作信号を駐車支援コントローラ10に入力する。また、舵角センサ6及び車速センサ7は、自車の舵角及び車速の情報を駐車支援コントローラ10に随時入力する。
駐車支援コントローラ10は、例えば、所定の処理プログラムに従って動作するマイクロコンピュータを備えた電子制御ユニット(ECU)からなり、マイクロコンピュータのCPUで処理プログラムが実行されることによって、駐車支援のための各種機能を実現する。
具体的には、駐車支援コントローラ10は、4つの車載カメラ1a〜1dで撮影された映像を入力し、これらの映像を所定の座標変換アルゴリズムに従って自車上方の仮想視点から見た映像にそれぞれ視点変換するとともに繋ぎ合せて、自車周囲を自車上方から見下ろした俯瞰映像を生成し、生成した自車周囲の俯瞰映像をディスプレイ2に表示させる。
ディスプレイ2に表示される自車周囲の俯瞰映像の一例を図3に示す。この図3の映像例において、領域A1はフロントグリルに取り付けられた車載カメラ1aで撮影された映像を視点変換した映像であり、領域A2はリアフィニッシャに取り付けられた車載カメラ1bで撮影された映像を視点変換した映像である。また、領域A3は右ドアミラーに取り付けられた車載カメラ1cで撮影された映像を視点変換した映像であり、領域A4は左ドアミラーに取り付けられた車載カメラ1dで撮影された映像を視点変換した映像である。なお、俯瞰映像の中心は自車位置を表す自車位置マークであり、コンピュータグラフィックス画像が重畳されている。この図3の映像例のように、ディスプレイ2に表示される俯瞰映像は、自車を中心としてその周囲360度の状況を自車上方から見下ろすかたちで確認できる映像となっている。
また、駐車支援コントローラ10は、例えば、自車のドライバが操作入力デバイス5を用いてディスプレイ2に表示されている俯瞰映像上の任意の位置を目標駐車位置として指定する操作入力を行ったときに、その指定された位置を自車の目標駐車位置として設定する処理を行う。このとき、駐車支援コントローラ10は、ディスプレイ2に表示される俯瞰映像上に自車に対応した大きさの枠図形(駐車枠)を移動可能に描画して、ドライバが操作入力デバイス5を用いて俯瞰映像上の所望の位置に駐車枠を動かすことで、ドライバの意図する任意の位置に目標駐車位置を設定できるようにすることが望ましい。このような俯瞰映像上での操作により自車の目標駐車位置を設定できるようにすれば、操作性が向上する。また、ドライバが俯瞰映像上で目標駐車位置を指定する際に、駐車枠とともに例えばL字型の枠図形(L字枠)を俯瞰映像上に移動可能に描画して、ドライバが操作入力デバイス5を用いて俯瞰映像上の所望の位置にL字枠を動かすことで、例えば目標駐車位置に隣接して駐車されている他の駐車車両の角など、駐車動作の過程で干渉を避けるべき位置(以下、回避ポイントと呼ぶ。)を設定できるようにすることが望ましい。
なお、目標駐車位置の設定は、自車ドライバの操作入力によらずに、例えば、ディスプレイ2に表示する俯瞰映像に対して白線認識などの映像解析処理を行うことで、自車の駐車が可能な駐車可能スペースを検出して当該駐車可能スペースを目標駐車位置として自動設定するといった手法で行うようにしてもよい。また、回避ポイントの設定は、ソナーなどの障害物検知装置を搭載して、その障害物検知装置により検知された障害物の目標駐車位置に近い角部を回避ポイントとして自動設定するといった手法で行うようにしてもよい。
また、駐車支援コントローラ10は、自車を目標駐車位置へと誘導するための誘導経路を算出して、当該誘導経路に沿って自車を目標駐車位置へと誘導する。特に本実施形態の駐車支援装置における駐車支援コントローラ10は、自車を目標駐車位置へと誘導するための誘導経路として、自車の操舵を自動制御することを前提とした第1の誘導経路(以下、自動操舵経路と呼ぶ。)と、ステアリングを末切り若しくは中立にする操舵をドライバが行うことを前提とした第2の誘導経路(以下、手動末切り経路と呼ぶ。)とを演算する。そして、様々な駐車シーンに対応させて、自動操舵経路と手動末切り経路のうちでいずれか有利な誘導経路を選択し、選択した誘導経路に沿って自車を目標駐車位置へと誘導する。
ここで、駐車シーンの代表例として、車庫入れ駐車を行う場合の典型的な車両挙動及び縦列駐車を行う場合の典型的な車両挙動について、図4を参照して説明する。
図4(a)は車庫入れ駐車を行う場合の自車の挙動を示したものであり、図中のP1は駐車初期位置、P2は目標駐車位置、P3は後退開始位置を示している。車庫入れ駐車を行う場合の自車の挙動としては、図4(a)に示すように、駐車初期位置P1から後退開始位置P3まで前進し、後退開始位置P3にて停止してギアをリバースに入れた後に、ステアリング操作しながら後退して目標駐車位置P2に到達するというのが一般的である。このような車庫入れ駐車時の一連の駐車動作の中で、本実施形態の駐車支援装置による駐車支援は、ドライバの意思に応じた任意のタイミングで開始することができる。すなわち、自車が駐車初期位置P1にいるときにドライバが駐車支援の開始を指示する操作入力を行った場合には、駐車支援コントローラ10は、駐車初期位置P1から後退開始位置P3を経て目標駐車位置P2に至る一連の誘導経路を演算して、この誘導経路に沿って自車を目標駐車位置P2へと誘導する。また、自車が後退開始位置P3にいるときにドライバが駐車支援の開始を指示する操作入力を行った場合には、駐車支援コントローラ10は、後退開始位置P3から目標駐車位置P2に至る誘導経路を演算して、この誘導経路に沿って自車を目標駐車位置P2へと誘導する。なお、駐車初期位置P1から後退開始位置P3を経て目標駐車位置P2に至る一連の誘導経路を演算する場合には、目標駐車位置P2に対する後退開始位置P3の角度をドライバに指定させることで、最適な後退開始位置P3を特定することが望ましい。
図4(b)は縦列駐車を行う場合の自車の挙動を示したものであり、図中のP1は駐車初期位置、P2は目標駐車位置、P3は後退開始位置、P4は切り返し位置を示している。縦列駐車を行う場合の自車の挙動としては、図4(b)に示すように、駐車初期位置P1から後退開始位置P3まで前進し、後退開始位置P3にて停止してギアをリバースに入れた後に、ステアリング操作しながら後退し、切り返し位置P4にてステアリングの操作の方向を反転させ、ステアリングを操作しながら後退して目標駐車位置P2に到達するというのが一般的である。このような縦列駐車時の一連の駐車動作の中で、本実施形態の駐車支援装置による駐車支援は、上述した車庫入れ駐車時と同様にドライバの意思に応じた任意のタイミングで開始することができる。すなわち、自車が駐車初期位置P1にいるときにドライバが駐車支援の開始を指示する操作入力を行った場合には、駐車支援コントローラ10は、駐車初期位置P1から後退開始位置P3、切り返し位置P4を経て目標駐車位置P2に至る一連の誘導経路を演算して、この誘導経路に沿って自車を目標駐車位置P2へと誘導する。また、自車が後退開始位置P3にいるときにドライバが駐車支援の開始を指示する操作入力を行った場合には、駐車支援コントローラ10は、後退開始位置P3から切り返し位置P4を経て目標駐車位置P2に至る誘導経路を演算して、この誘導経路に沿って自車を目標駐車位置P2へと誘導する。また、自車が切り返し位置P4にいるときにドライバが駐車支援の開始を指示する操作入力を行った場合には、駐車支援コントローラ10は、切り返し位置P4から目標駐車位置P2に至る誘導経路を演算して、この誘導経路に沿って自車を目標駐車位置P2へと誘導する。
次に、車庫入れ駐車時の後退開始位置P3から目標駐車位置P2までの駐車動作を支援する場合を例に挙げて、駐車支援コントローラ10が誘導経路として演算する自動操舵経路と手動末切り経路とについて、図5及び図6を参照して説明する。なお、以下では、目標駐車位置P2における自車の後輪車軸中心を原点とし、車幅方向をX軸、全長方向をY軸と定義した座標軸を用いて説明する。
図5(a)は、後退開始位置P3から目標駐車位置P2までの自動操舵経路の一例を示している。ここでは、後退開始位置P3及び目標駐車位置P2での自車の舵角はゼロ(ステアリング中立状態)であり、駐車動作の過程で自車の舵角が左側一杯の状態(以下、この状態を左フル転舵状態という。)で後退するように自車の操舵が自動制御されるものとする。
自動操舵経路は、自車の操舵を自動制御することを前提とした誘導経路であるため、舵角の変更は自車が移動している状態で行われることが条件となる。すなわち、自車が停車した状態でステアリングアクチュエータ4により舵角を変更しようとすると、ステアリングアクチュエータ4として用いるステアリング駆動用モータに過大なトルク出力が要求されることとなり、モータ自体の大型化及び消費電力の増大に繋がるため、自動操舵を行う場合には自車を移動させながら舵角を変更する必要がある。このため、自動操舵経路には、図5(a)に示すように、ステアリング中立状態を維持して自車が移動する直進区間S1,S5と左フル転舵状態を維持して自車が移動する定常円旋回区間S3のほかに、自車が移動しながらステアリング中立状態から左フル転舵状態へと舵角が変更される切り増し区間S2と、自車が移動しながら左フル転舵状態からステアリング中立状態へと舵角が変更される切り戻し区間S4とが含まれることになる。つまり、この自動操舵経路に沿った自車の挙動は、以下のようになる。まず、後退開始位置P3からステアリング中立状態で直進区間S1を後退で移動した後、切り増し区間S2を後退で移動する間にステアリングが左に回されて、ステアリング中立状態から左フル転舵状態へと舵角が変更される。舵角が左フル転舵状態へと変更されると、左フル転舵状態を維持したまま定常円旋回区間S3を後退で移動する。その後、切り戻し区間S4を後退で移動する間にステアリングが右に回されて、左フル転舵状態からステアリング中立状態へと舵角が変更される。切り戻し区間S4が終了する位置では自車の後輪車軸中心のX座標が略ゼロとなっており、且つ、目標駐車位置P2に対して自車の向きが平行でステアリング中立状態となっているので、ステアリング中立状態のまま直進区間S5を後退で移動すれば、目標駐車位置P2に正確に駐車することができる。
図5(b)は、図5(a)に示した自動操舵経路に沿って自車を目標駐車位置P2に誘導する際の自車のステアリング回転角(舵角)の変化を、横軸に自車の移動距離L、縦軸にステアリングの回転角ωをとってグラフ化したものである(以下、このグラフをL−ωグラフと呼ぶ)。この図5(b)に示すL−ωグラフにおいて、自車がL1からL4まで移動する間のステアリング回転角ωの総和を表す台形の面積をSとすると、Sは後退開始位置P3から目標駐車位置P2までの自車の回転角θ1に比例する。つまり、比例係数をkとすると、台形面積Sと自車回転角θ1との間には、下記式(1)の関係が成り立つ。
S=k・θ1 ・・・(1)
図6(a)は、後退開始位置P3から目標駐車位置P2までの手動末切り経路の一例を示している。手動末切り経路は、ステアリングを末切り若しくは中立にする操舵をドライバが行うことを前提とした誘導経路であるため、自車が停車した状態での舵角変更が可能であり、自動操舵経路に含まれる切り増し区間S2や切り戻し区間S4が不要となる。つまり、この手動末切り経路に沿った自車の挙動は、以下のようになる。まず、後退開始位置P3からステアリング中立状態で直進区間S1を後退で移動した後、舵角変更地点C1にて停車した状態でステアリングが左に回されて、ステアリング中立状態から左フル転舵状態へと舵角が変更される。舵角が左フル転舵状態へと変更されると、左フル転舵状態を維持したまま定常円旋回区間S3を後退で移動する。その後、舵角変更地点C2にて停車した状態でステアリングが右に回されて、左フル転舵状態からステアリング中立状態へと舵角が変更される。この状態では自車の後輪車軸中心のX座標が略ゼロとなっており、且つ、目標駐車位置P2に対して自車の向きが平行でステアリング中立状態となっているので、ステアリング中立状態のまま直進区間S5を後退で移動すれば、目標駐車位置P2に正確に駐車することができる。
図6(b)は、図6(a)に示した手動末切り経路に沿って自車を目標駐車位置P2に誘導する際の自車のステアリング回転角(舵角)の変化を示すL−ωグラフである。この図6(b)に示すL−ωグラフにおいて、自車がL11(図6(a)の舵角変更地点C1に相当)からL12(図6(a)の舵角変更地点C2に相当)まで移動する間のステアリング回転角ωの総和を表す長方形の面積は、後退開始位置P3から目標駐車位置P2までの自車の回転角θ1に比例し、図5(b)のL−ωグラフにおける台形の面積Sと等しくなる。したがって、図6(b)のL11からL12までの長さ(L12−L11)を、図5(b)のL1からL4までの長さ(L4−L1)と比較すると、下記式(2)の関係が成り立つ。
L12−L11<L4−L1 ・・・(2)
また、L0からL11までの距離はL0からL1までの距離と等しく、L12からL13までの距離はL4からL5までの距離に等しいため、手動末切り経路は自動操舵経路と比較してコンパクトな誘導経路になると結論付けることができる。したがって、駐車支援を開始するにあたって誘導経路を演算する際に、自動操舵経路として有効な経路を算出できないが手動末切り経路であれば有効な経路を算出できる場合があり、このような場合には、手動末切り経路に沿って自車を目標駐車位置P2へと誘導することで、自車を目標駐車位置P2に正しく駐車させることが可能となる。
以上の観点から、本実施形態の駐車支援装置では、駐車支援コントローラ10に自動操舵経路と手動末切り経路との双方の経路演算を行う機能を持たせ、様々な駐車シーンに対応させて、自動操舵経路と手動末切り経路のうちでいずれか有利な誘導経路を選択し、選択した誘導経路に沿って自車を目標駐車位置へと誘導するようにしている。
なお、自動操舵経路を選択したときの誘導は、自車の操舵を自動制御することが中心となり、例えば以下のように実施する。すなわち、駐車支援コントローラ10が舵角センサ6及び車速センサ7の検出値を随時モニタリングして自車の位置及び姿勢をデッドレコニングしながら、算出した自動操舵経路に沿って自車を移動させるための目標舵角を随時算出する。そして、この目標舵角と舵角センサ6により検出される実舵角との偏差をゼロにするようにステアリングアクチュエータ4の動作を制御することで、自車の操舵を自動制御する。
また、手動末切り経路を選択したときの誘導は、ディスプレイ2の表示及びスピーカ3からの音声出力が中心となり、例えば、自車周囲の俯瞰映像上に手動末切り経路を表す経路線を重畳してディスプレイ2に表示したり、自車が舵角変更地点C1,C2に到達したタイミングでスピーカ3から、例えば「車を止めてステアリングを左一杯に回してください。」、「車を止めてステアリングを中立位置に戻してください。」といったガイド音声を出力することで、ドライバに対して舵角変更地点C1,C2でのステアリング操作を促して、自車が手動末切り経路に沿って目標駐車位置P2に移動できるように誘導する。なお、本実施形態の駐車支援装置では、4つの車載カメラ1a〜1dの映像を用いて生成した自車周囲の俯瞰映像をディスプレイ2に表示する構成であるが、1つの車載カメラで自車後方の映像を撮影し、その映像をディスプレイ2に表示するようにしてもよい。この場合には、ディスプレイ2に表示される自車後方の映像に駐車枠や経路線等を重畳して誘導を行えばよい。
図7乃至図9は、駐車支援コントローラ10による誘導経路の選択処理の一例を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに従って、様々な駐車シーンに対応した誘導経路の選択処理の具体例について説明する。このフローチャートで示す一連の処理は、自車のドライバが駐車支援の開始を指示する操作入力を行うことによりスタートする。
ステップST101:ディスプレイ2に表示した俯瞰映像上での駐車枠及びL字枠の操作等に従って、ドライバの意思に応じた目標駐車位置及び回避ポイントを設定して、ステップST102に進む。
ステップST102:ステップST101で設定した目標駐車位置の自車位置に対する相対位置と角度とから、駐車の形態が車庫入れ駐車か縦列駐車かを判定する。車庫入れ駐車と判定した場合はステップST103に進み、縦列駐車と判定した場合はステップST123に進む。
ステップST103:目標駐車位置と自車位置との関係から、後退開始位置(図4(a)に示したP3の位置)からの車庫入れ駐車か駐車初期位置(図4(a)に示したP1の位置)からの車庫入れ駐車かを判定する。後退開始位置からの車庫入れ駐車と判定した場合はステップST104に進み、駐車初期位置からの車庫入れ駐車と判定した場合はステップST113に進む。
ステップST104:目標駐車位置と自車位置との関係から、自動操舵制御により自車を目標駐車位置に誘導するための自動操舵経路を演算し、ステップST105に進む。
ステップST105:ステップST104で算出した自動操舵経路で目標駐車位置に正確に到達できるか否かを判定する。目標駐車位置に正確に到達できると判定した場合はステップST106に進み、目標駐車位置に正確に到達できないと判定した場合はステップST108に進む。
ステップST106:ステップST104で算出した自動操舵経路がステップST101で設定した回避ポイントに干渉しないかを判定する。回避ポイントに干渉しないと判定した場合はステップST107に進み、回避ポイントに干渉すると判定した場合はステップST108に進む。
ステップST107:後退開始位置から目標駐車位置まで自車を誘導するための誘導経路としてステップST104で算出した自動操舵経路を選択して、誘導経路選択の処理を終了する。
ステップST108:目標駐車位置と自車位置との関係から、ステアリングを末切り若しくは中立にする操舵をドライバが行うことを前提とした手動末切り経路を演算し、ステップST109に進む。
ステップST109:ステップST108で算出した手動末切り経路で目標駐車位置に正確に到達できるか否かを判定する。目標駐車位置に正確に到達できると判定した場合はステップST110に進み、目標駐車位置に正確に到達できないと判定した場合はステップST112に進む。
ステップST110:ステップST108で算出した手動末切り経路がステップST101で設定した回避ポイントに干渉しないかを判定する。回避ポイントに干渉しないと判定した場合はステップST111に進み、回避ポイントに干渉すると判定した場合はステップST112に進む。
ステップST111:後退開始位置から目標駐車位置まで自車を誘導するための誘導経路としてステップST108で算出した手動末切り経路を選択して、誘導経路選択の処理を終了する。
ステップST112:現在位置から目標駐車位置まで自車を誘導するための誘導経路として有効な経路が算出できない旨を、スピーカ3からのガイド音声などによりドライバに対してアナウンスし、誘導経路選択の処理を終了する。
ステップST113:後退開始位置の角度を指定するドライバの操作入力に従って、ドライバの意思に応じた後退開始位置を設定して、ステップST114に進む。
ステップST114:ステップST113で設定した後退開始位置と目標駐車位置及び自車位置との関係から、後退開始位置を経由して目標駐車位置に至る一連の自動操舵経路を演算し、ステップST115に進む。
ステップST115:ステップST114で算出した自動操舵経路で目標駐車位置に正確に到達できるか否かを判定する。目標駐車位置に正確に到達できると判定した場合はステップST116に進み、目標駐車位置に正確に到達できないと判定した場合はステップST118に進む。
ステップST116:ステップST114で算出した自動操舵経路がステップST101で設定した回避ポイントに干渉しないかを判定する。回避ポイントに干渉しないと判定した場合はステップST117に進み、回避ポイントに干渉すると判定した場合はステップST118に進む。
ステップST117:駐車初期位置から目標駐車位置まで自車を誘導するための誘導経路としてステップST114で算出した自動操舵経路を選択して、誘導経路選択の処理を終了する。
ステップST118:少なくとも後退開始位置から目標駐車位置までを手動末切り経路とした誘導経路を演算し、ステップST119に進む。
ステップST119:ステップST118で算出した手動末切り経路を含む誘導経路で目標駐車位置に正確に到達できるか否かを判定する。目標駐車位置に正確に到達できると判定した場合はステップST120に進み、目標駐車位置に正確に到達できないと判定した場合はステップST122に進む。
ステップST120:ステップST118で算出した手動末切り経路を含む誘導経路がステップST101で設定した回避ポイントに干渉しないかを判定する。回避ポイントに干渉しないと判定した場合はステップST121に進み、回避ポイントに干渉すると判定した場合はステップST122に進む。
ステップST121:駐車初期位置から目標駐車位置まで自車を誘導するための誘導経路としてステップST118で算出した手動末切り経路を含む誘導経路を選択して、誘導経路選択の処理を終了する。
ステップST122:現在位置から目標駐車位置まで自車を誘導するための誘導経路として有効な経路が算出できない旨を、スピーカ3からのガイド音声などによりドライバに対してアナウンスし、誘導経路選択の処理を終了する。
ステップST123:縦列駐車の目標駐車位置と自車位置との関係から、後退開始位置及び切り返し位置を経由して目標駐車位置に至る自動操舵経路を演算し、ステップST124に進む。
ステップST124:ステップST123で算出した自動操舵経路で目標駐車位置に正確に到達できるか否かを判定する。目標駐車位置に正確に到達できると判定した場合はステップST125に進み、目標駐車位置に正確に到達できないと判定した場合はステップST127に進む。
ステップST125:ステップST123で算出した自動操舵経路がステップST101で設定した回避ポイントに干渉しないかを判定する。回避ポイントに干渉しないと判定した場合はステップST126に進み、回避ポイントに干渉すると判定した場合はステップST127に進む。
ステップST126:縦列駐車の目標駐車位置まで自車を誘導するための誘導経路としてステップST123で算出した自動操舵経路を選択して、誘導経路選択の処理を終了する。
ステップST127:少なくとも切り返し位置から目標駐車位置までを手動末切り経路とした誘導経路を演算し、ステップST128に進む。
ステップST128:ステップST127で算出した手動末切り経路を含む誘導経路で目標駐車位置に正確に到達できるか否かを判定する。目標駐車位置に正確に到達できると判定した場合はステップST129に進み、目標駐車位置に正確に到達できないと判定した場合はステップST131に進む。
ステップST129:ステップST127で算出した手動末切り経路を含む誘導経路がステップST101で設定した回避ポイントに干渉しないかを判定する。回避ポイントに干渉しないと判定した場合はステップST130に進み、回避ポイントに干渉すると判定した場合はステップST131に進む。
ステップST130:縦列駐車の目標駐車位置まで自車を誘導するための誘導経路としてステップST127で算出した手動末切り経路を含む誘導経路を選択して、誘導経路選択の処理を終了する。
ステップST131:現在位置から目標駐車位置まで自車を誘導するための誘導経路として有効な経路が算出できない旨を、スピーカ3からのガイド音声などによりドライバに対してアナウンスし、誘導経路選択の処理を終了する。
本実施形態の駐車支援装置では、駐車支援コントローラ10が以上のように様々な駐車シーンに対応して有効な誘導経路を選択し、自動操舵経路で自車を目標駐車位置に誘導できない場合には手動末切り経路での誘導に切り替えることによって、駐車支援を行うことが可能な状況、つまり目標駐車位置への誘導を開始することが可能な範囲を拡大することができる。以下、具体的な事例を挙げながら、本実施形態の駐車支援装置の優位性について説明する。
図10は、自動操舵経路では自車を目標駐車位置P2に誘導できないが、手動末切り経路での誘導に切り替えることで駐車支援が可能となるシーンの一例を示す図である。この図10に示す例は、後退開始位置P3から目標駐車位置P2へ車庫入れ駐車を行う場合の例であり、後退開始位置P3でのドライバ操作などにより目標駐車位置がP2からP2’に変更された場合を想定している。
図10の例のように、自動操舵経路Lαでは新たな目標駐車位置P2’に正しく駐車できない場合に、手動末切り経路Lβでの誘導に切り替えることで、新たな目標駐車位置P2’に正しく駐車できる場合がある。これは、図5及び図6を用いて説明したように、自動操舵経路Lαよりも手動末切り経路Lβの方が自車の移動距離が短く、最小のスペースで駐車が可能となるからである。なお、図中のRminは、自車の最小旋回円(ステアリングを末切りした状態で移動したときの円軌道)の半径である。また、θ1は自動操舵経路Lαにおける定常円旋回区間の角度範囲、θ2は手動末切り経路Lβにおける定常円旋回区間の角度範囲を示しており、θ1<θ2の関係となっている。
したがって、この図10のようなシーンでは、新たな目標駐車位置P2’までの誘導経路として手動末切り経路Lβを選択し、手動末切り経路Lβでの誘導を行う。この場合、ステアリング操作が自動で行われるのか手動となるのかをドライバに的確に認識させるために、例えば、ディスプレイ2に表示する俯瞰映像上の駐車枠の色を、自動操舵経路Lαでの誘導か手動末切り経路Lβでの誘導かによって変化させたり、スピーカ3からのガイド音声によるアナウンスなどを行うことが望ましい。
図11は、自動操舵経路から手動末切り経路での誘導に切り替えることで駐車支援が可能となるシーンの他の例を示す図である。この図11に示す例は、後退開始位置P3から目標駐車位置P2へ車庫入れ駐車を行う場合の例であり、目標駐車位置P2に隣接して駐車されている他の駐車車両の角に回避ポイントAPが設定された場合を想定している。
図11の例のように、自動操舵経路Lαでは回避ポイントAPに干渉してしまう場合であっても、手動末切り経路Lβでの誘導に切り替えることで、回避ポイントAPに干渉することなく目標駐車位置P2に到達できる場合がある。したがって、この図11のようなシーンでは、目標駐車位置P2までの誘導経路として手動末切り経路Lβを選択し、手動末切り経路Lβでの誘導を行う。この場合、後退開始位置P3から所定の直進区間をステアリング中立状態で自車を後退させた後、図中の破線で示す舵角変更地点にて自車を停車させ、ドライバのステアリング操作によって左フル転舵状態としてから再度後退させることで、最小のスペースでの駐車が可能となる。
なお、図12に示すように、目標駐車位置P2の左右それぞれに他の駐車車両が隣接して駐車されている場合(目標駐車位置P2の左右に回避ポイントAP1,AP2が設定されている場合)には、目標駐車位置P2に到達する前の途中位置P5にてドライバが駐車車両との接触を避けるために自車を停車させる場合もある。このような場合には、途中位置P5にてギアをドライブに変更してステアリングを中立に戻し、切り返し位置P6まで前進した後、ギアをリバースに戻して後退を再開させるようにすれば、目標駐車位置P2に正しく駐車させることが可能となる。この場合、切り返し位置P6から目標駐車位置P2までの経路は、自動操舵経路であってもよいし手動末切り経路であってもよい。
図13は、自動操舵経路から手動末切り経路での誘導に切り替えることで駐車支援が可能となるシーンのさらに他の例を示す図である。この図13に示す例は、駐車初期位置P1から目標駐車位置P2へ車庫入れ駐車を行う場合の例であり、目標駐車位置P2に隣接して駐車されている他の駐車車両の角に回避ポイントAPが設定された場合を想定している。
図13の例のように、駐車初期位置P1から目標駐車位置P2へ誘導する場合であっても、後退開始位置P3の角度によっては、後退開始位置P3から目標駐車位置P2までの自動操舵経路Lαが回避ポイントAPに干渉してしまうが、後退開始位置P3を新たな後退開始位置P3’に変更し、この新たな後退開始位置P3’から目標駐車位置P2まで手動末切り経路Lβでの誘導を行うことで、回避ポイントAPに干渉することなく目標駐車位置P2に到達できる場合がある。したがって、この図13のようなシーンでは、新たな後退開始位置P3’から目標駐車位置P2までの誘導経路として手動末切り経路Lβを選択して、新たな後退開始位置P3’から目標駐車位置P2までは手動末切り経路Lβでの誘導を行う。なお、駐車初期位置P1から新たな後退開始位置P3’までの誘導経路は、自動操舵経路であってもよいし手動末切り経路であってもよい。
なお、図14に示すように、駐車初期位置P1の前方に壁などの障害物が存在する場合には、駐車初期位置P1から後退開始位置P3に到達する前の途中位置P7にてドライバが壁などの障害物との接触を避けるために自車を停車させることがあり、このような途中位置P7から目標駐車位置P2に誘導しようとした場合、自動操舵経路Lαでは目標駐車位置P2に正しく駐車できなくなることがある。このような場合には、途中位置P7から目標駐車位置P2までの誘導を手動末切り経路Lβでの誘導に切り替えることで、回避ポイントAPに干渉することなく目標駐車位置P2に正しく駐車できるようになる。
図15は、縦列駐車時に自動操舵経路から手動末切り経路での誘導に切り替えることで駐車支援が可能となるシーンの一例を示す図であり、目標駐車位置P2の前方に駐車されている他の駐車車両の角に回避ポイントAPが設定された場合の例である。
縦列駐車の場合には、駐車初期位置P1又は後退開始位置P3にて目標駐車位置P2と回避ポイントAPを設定したときに、自車と目標駐車位置P2との位置関係から後退開始位置P3及び切り返し位置P4が計算される。このとき、図15に示すように、自動操舵経路Lαでは、切り返し位置P4から目標駐車位置P2に移動する際に回避ポイントAPに干渉すると判定された場合には、目標駐車位置P2までの誘導経路を自動操舵経路Lαから手動末切り経路Lβに切り替えて新たな切り返し位置P4’及び新たな後退開始位置P3’を計算し、少なくとも新たな切り返し位置P4’から目標駐車位置P2までは手動末切り経路Lβでの誘導を行う。これにより、回避ポイントAPに干渉することなく目標駐車位置P2に停車できるようになる。なお、駐車初期位置P1から新たな後退開始位置P3’までの誘導経路や、新たな後退開始位置P3’から新たな切り返し位置P4’までの誘導経路は、自動操舵経路であってもよいし手動末切り経路であってもよい。この場合、手動末切り経路での誘導に切り替わるタイミングをドライバに的確に認識させるために、手動末切り経路での誘導に切り替わる地点に自車が到達したときに、スピーカ3からのガイド音声によるアナウンスなどを行うことが望ましい。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の駐車支援装置では、駐車支援コントローラ10が自動操舵経路と手動末切り経路との双方の経路演算を行う機能を持ち、様々な駐車シーンに対応させて、自動操舵経路と手動末切り経路のうちでいずれか有利な誘導経路を選択して、選択した誘導経路に沿って自車を目標駐車位置へと誘導するようにしているので、駐車支援を行うことが可能な状況、つまり目標駐車位置への誘導を開始することが可能な範囲を拡大することができる。
なお、以上説明した本発明の実施形態は、本発明の一適用例を例示的に示したものであり、本発明の技術的範囲が上記の実施形態として開示した内容に限定されることを意図するものではない。つまり、本発明の技術的範囲は、上記の実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、この開示から容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。
1a〜1d 車載カメラ
2 ディスプレイ
3 スピーカ
4 ステアリングアクチュエータ
5 操作入力デバイス
6 舵角センサ
7 車速センサ
10 駐車支援コントローラ
P1 駐車初期位置
P2 目標駐車位置
P3 後退開始位置
P4 切り返し位置
Lα 自動操舵経路
Lβ 手動末切り経路

Claims (9)

  1. 車両の目標駐車位置を設定する目標駐車位置設定手段と、
    車両操舵を自動制御して車両を前記目標駐車位置に誘導するための第1の誘導経路を演算する第1の誘導経路演算手段と、
    車両を停車させた状態で舵角を末切り又は中立に変更する舵角変更地点と末切り又は中立の舵角を維持して車両を移動させる経路区間とからなり、車両運転者に対して前記舵角変更地点での操舵を促して車両を前記目標駐車位置に誘導するための第2の誘導経路を演算する第2の誘導経路演算手段と、
    前記第1の誘導経路と前記第2の誘導経路のいずれかを選択する誘導経路選択手段と、
    前記誘導経路選択手段により選択された誘導経路に沿って車両を前記目標駐車位置に誘導する誘導手段とを備えることを特徴とする駐車支援装置。
  2. 前記誘導経路選択手段は、駐車初期位置から後退開始位置まで前進した後に前記目標駐車位置まで後退して駐車する車庫入れ駐車時で、且つ、前記後退開始位置から前記目標駐車位置までの誘導を行う際に、前記第1の誘導経路では前記目標駐車位置に正しく誘導できないと判断した場合は、前記後退開始位置から前記目標駐車位置までの誘導経路として前記第2の誘導経路を選択することを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
  3. 前記誘導経路選択手段は、駐車初期位置から後退開始位置まで前進した後に前記目標駐車位置まで後退して駐車する車庫入れ駐車時で、且つ、前記後退開始位置から前記目標駐車位置までの誘導を行う際に、前記第1の誘導経路では前記目標駐車位置に車両が移動する過程で障害物に干渉すると判断した場合は、前記後退開始位置から前記目標駐車位置までの誘導経路として前記第2の誘導経路を選択することを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
  4. 前記誘導経路選択手段は、駐車初期位置から後退開始位置まで前進した後に前記目標駐車位置まで後退して駐車する車庫入れ駐車時で、且つ、前記駐車初期位置から前記目標駐車位置までの誘導を行う際に、前記第1の誘導経路では前記目標駐車位置に正しく誘導できないと判断した場合は、少なくとも前記後退開始位置から前記目標駐車位置までの誘導経路として前記第2の誘導経路を選択することを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
  5. 前記誘導経路選択手段は、駐車初期位置から後退開始位置まで前進した後に前記目標駐車位置まで後退して駐車する車庫入れ駐車時で、且つ、前記駐車初期位置から前記目標駐車位置までの誘導を行う際に、前記第1の誘導経路では前記後退開始位置から前記目標駐車位置に車両が移動する過程で障害物に干渉すると判断した場合は、少なくとも前記後退開始位置から前記目標駐車位置までの誘導経路として前記第2の誘導経路を選択することを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
  6. 前記誘導経路選択手段は、駐車初期位置から後退開始位置まで前進した後に前記目標駐車位置まで後退して駐車する車庫入れ駐車時で、且つ、車両が前記後退開始位置の手前で停車したときの停車位置から前記目標駐車位置までの誘導を行う際に、前記第1の誘導経路では前記目標駐車位置に正しく誘導できないと判断した場合は、前記停車位置から前記目標駐車位置までの誘導経路として前記第2の誘導経路を選択することを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
  7. 前記誘導経路選択手段は、駐車初期位置から後退開始位置まで前進した後に切り返し位置を経由して前記目標駐車位置まで後退して駐車する縦列駐車時で、且つ、前記後退開始位置又は前記駐車初期位置から前記目標駐車位置までの誘導を行う際に、前記第1の誘導経路では前記目標駐車位置に正しく誘導できないと判断した場合は、少なくとも前記切り返し位置から前記目標駐車位置までの誘導経路として前記第2の誘導経路を選択することを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
  8. 前記誘導経路選択手段は、駐車初期位置から後退開始位置まで前進した後に切り返し位置を経由して前記目標駐車位置まで後退して駐車する縦列駐車時で、且つ、前記後退開始位置又は前記駐車初期位置から前記目標駐車位置までの誘導を行う際に、前記第1の誘導経路では前記切り返し位置から前記目標駐車位置に車両が移動する過程で障害物に干渉すると判断した場合は、少なくとも前記切り返し位置から前記目標駐車位置までの誘導経路として前記第2の誘導経路を選択することを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
  9. 車両を目標駐車位置に誘導するための誘導経路として、車両操舵を自動制御して車両を前記目標駐車位置に誘導するための第1の誘導経路と、車両を停車させた状態で舵角を末切り又は中立に変更する舵角変更地点と末切り又は中立の舵角を維持して車両を移動させる経路区間とからなり、車両運転者に対して前記舵角変更地点での操舵を促して車両を前記目標駐車位置に誘導するための第2の誘導経路とを演算し、
    前記第1の誘導経路と前記第2の誘導経路のいずれかを選択して、選択した誘導経路に沿って車両を前記目標駐車位置に誘導することを特徴とする駐車支援方法。
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