JP2011000574A - 筐体分解装置とそれを用いた分解方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】筐体分解装置は、回転軸に軸支され、かつ、前記回転軸に直交する端面を有する第一回転体1と第二回転体2とからなり、前記両端面R11、R21が相対向し、かつ、前記端面が互いに傾斜されて両回転体が配置され、前記両端面の間隔が他の箇所よりも大きい箇所が被分解物の投入口W1とされ、その他の箇所が、投入された被分解物に加圧力を与え、かつ、分解片が排出される箇所となるように構成する。
【選択図】図1
Description
しかし、使用済電子機器等のリサイクルにおいて、消費者の安全性や製品の信頼性の確保のために頑強に設計・製造された筐体部分を破壊し解体することは容易でなく、現在は、人による分解作業を必要とするのが現状である。その大きな理由は、特許文献1から5に示すように、投入された非破砕物のすべてを如何に効率よく破砕できるのかをテーマにして作られた従来の破砕技術を用いたのでは、筐体部分とともに希少元素を多く含む部分も同様に粉砕され、これらを分離する作業が困難となり、希少元素含有部分が余りにも微小に粉砕され、回収できない場合も生じるおそれがあるからである。
折角の粉砕作業が最終目的である希少元素の回収効率を低下する結果を招いていたので、人手による分解作業が必要とされてきた。
発明2は、発明1の筐体分解装置において、前記端面の少なくとも一方には、複数の突起が取り付けてあることを特徴とする。
発明3は、発明2の筐体分解装置において、一方の端面の周囲に、排出される分解片の大きさに対応した所定の間隔を持って突起が設けられてなることを特徴とする。
この結果、半導体基板等の素子や回路を破砕することなく分解することができ、従来では手作業で行っていた分解作業と同様な収率で、筐体内から半導体基板等の回収対象を取り出し回収することが可能となった。
また、発明2では、端面に適度な突起を配置することで、加圧力により筐体部分に突入した突起が、最小間隔の箇所を通過すると、それを引き離すように働くので、筐体に加圧のみならずひきはがす力も与え、内部の基板に損傷を与えずに筐体を分離する作用を生じさせ、一層効率的に筐体を分解することができるようになった。
さらに、発明3のようにすることで、筐体が適度な大きさになるまで端面間で加圧とひきはがしを繰り返し受けることとなり、一巡のみでは分解できない筐体でも、半導体基板等の素子や回路を破砕することなく確実に一定以下の小片に分解することができるようになった。
そして、発明4の方法により、被分解物の大きさやその筐体の強度あるいは、回収すべき部品の筐体内配置に適応させて、上記効果を最良の状態で発揮させることができる。
本方法により、携帯電話などの使用済家電のリサイクルにおいて困難であった筐体部分と基板部分の分解、分離が容易に進み、筐体のプラスチック、アルミ、ねじなどは素材リサイクルに回すことができ、基板部分はそのまま製錬炉での溶解による有価金属回収や、他の粉砕・分離などの方法による有価成分の濃縮へと進めることができる。
(2)第二回転体
(Ba)基盤
(Ba1)(Ba2)支え板
(Ca)カメラ
(G1)(G2)可動基盤
(H)コンベア
(H1)モータ
(H2)コンベアベルト
(H3)コンベアの終端
(J1)(J2)油圧ジャッキ
(M1)(M2)駆動モータ
(P)兆番
(P1)(P2)駆動軸
(P1)(P2)フレーム
(PC)コンピュータ
(R10)(R20)回転円板
(R11)(R21)対向面(端面)
(W)カバー
(W1)被分解物投入口
(W2)(W3)カバー前後開口
(W4)カバー側面開口
(a1)(b1)(c1)(d1)(e1)(f1)突起
(a2)(b2)(c2)(d2)(e2)(f2)突起の雄ネジ部
(a3)(b3)(c3)(e3)ピンレンチを差し込む穴
(θ1)(θ2)傾斜角度
特に、筐体部分の材質が高強度で変形性にも富む場合には、その特性を有効に利用し加圧力のみならず「引きちぎり」力を与えて、内部の部品に過大な圧力をかけずに、分解できるようにしたものである。
これにより、まず、多種のレアメタルなどを含む電子回路基板が、半導体チップや金メッキ部品などの脱落も少なく基板としてまとまった形で筐体部から引き剥がされ、この電子回路基板部だけを集約的に次の工程のリサイクルにかけることができる。
これは、一次分解処理として、唯一電子回路基板を意図的に取り出しえた「手解体」に変わるものであり、手解体にかかっていたリサイクルのコストを大幅に低減させ、リサイクルを推進させることができる。
また、引き剥がされた筐体材料も、引き剥がしの力とその素材の耐力の関係から、金属、プラスチックがそれぞれ別個に引き剥がされるために、これらを分離しリサイクルにかけることも容易になる。
実施例としては携帯電話機を用いたが、端面の間隔やサイズを調整することで、大小いずれのサイズにも適用でき、外殻に相対的に強度のある筐体を用いた製品ならば基本的に対応可能である。
たとえば、ACアダプターのような小物に対しても、端面間隔を狭め、モーターの動力を増すことで筐体の高強度プラスチックを解体し、内部から銅線部分等を取り出すこともできる。
また、パソコン、DVDプレーヤーなども、端面の間隔を広げて操作すれば分解(筐体を破壊して、部品ごとに分解することをいう。以下同じ)可能となることは容易に想像できる。さらに、ハードディスクなどの二次構成部品を再度処理して分解することも可能である。
第一回転体(1)と第二回転体(2)は、それぞれ、駆動モータ(M1)(M2)、このモータの駆動軸(P1)(P2)に固定した回転円板(R10)(R20)と、前記モータを支持するフレーム(P1)(P2)を介してこれを支える可動基盤(G1)(G2)と、この可動基盤(G1)(G2)の一端部を接続する兆番(P)と、前記可動基盤(G1)(G2)をそれずれ、前記兆番(P)を中心に上下に揺動して、角度(θ1)(θ2)を調整する油圧ジャッキ(J1)(J2)とにより構成してある。
前記兆番(P)の軸と、油圧ジャッキ(J1)(J2)の下端は、基盤(Ba)に固定してあって、前記基盤(Ba)が、前記角度(θ1)(θ2)の起点としてある。
このようにして、前記回転円板(R10)(R20)の対向面(端面)(R11)(R21)を相対向させ、その相対的な傾斜角(θ1)+(θ2)を前記油圧ジャッキ(J1)(J2)にて調整可能にしてある。
(W)は、前記両回転体(1)(2)の円板(R10)(R20)の外周を覆うカバーであって、上部に被分解物投入口(W1)が設けてあり、下部には、分解片を搬出するコンベア(H)を通すための開口(W2)(W3)が設けてある。またその両側面には前記モータ(M1)(M2)を外部に位置させる開口(W4)が設けてある。この開口(W4)により、側壁をできるだけ回転円板(R10)(R20)に近づけて、この間から飛び出した未分解物を受け止め跳ね返すようにしてある。
前記コンベア(H)は、モータ(H1)とコンベアベルト(H2)とを主たる構成部品として、エンドレスのコンベアベルト(H2)を前記モータ(H1)により走行させるローラと、遊転ローラとにより、このコンベアベルト(H2)を張設して構成してある。なお、前記ローラやモータは、前記基盤(Ba)に固定した支え板(Ba1)(Ba2)上に保持してある。
このようにして、投入口(W1)から投入された被分解物が前記両円板(R10)(R20)の間で分解された分解片が、前記前記コンベア(H)上に落下し、コンベアの終端(H3)から、装置の外部に排出されるようにしてある。
このネジ穴(H)は、図2に示す突起(a1)(b1)(c1)(d1)(e1)(f1)を選択して取り付けるためのもので、この突起それぞれに、取り付けるための雄ネジ部(a2)(b2)(c2)(d2)(e2)(f2)が一体的に設けてある。
なお、円形の突起(a1)(b1)(c1)(e1)には、締緩する一般的な工具であるレンチやスパナを用いるのが困難であるのでピンレンチを差し込む穴(a3)(b3)(c3)(e3)が設けてある。
このようにして、被分解物の筐体の大きさ、その強度及び部品の配置や大きさなどに、対応して、適宜ひきはがし力を与えながら分解できるようにしてある。
図4に示すように第二回転体(2)の円板(R20)の端面(R21)の外周近くに、一定の間隔で突起(a1)を配置してあるが、このようにすることで、被分解物が分解されずに抜け落ちることを防止するとともに、その突起の間隔により、ある程度分解され小さくなったもの以外は落下しないようにしてある。
また、両回転体(1)(2)の相対回転速度を変化させることで、単位圧力のみならずひきはがし力を与えることができるので、内部の部品に過剰な圧力をかけずに、筐体を分解できる。
また、端面(R11)(R21)の間隔の内もっとも狭い箇所(下部)を回路基板の厚みのものが落下するように設定し、これを超える大きなものは落下しにくい間隔としておくと、この回路基板をほぼそのままの形で取り出すことも可能となる。
突起の形状は先端を丸めた円筒状や樽状のものが強度的に優れ、汎用性が広いが、比較的変形性に富む筐体材料を対象とする場合などは、先端の鋭い円錐状のものが柔軟な材料を固定しやすい。また先端より幹部の径を絞った突起(e1)は大型筐体などで突起物をより確実に固定する効果が期待される。また硬質物質を中心とした筐体製品には先端が鋭く幹の膨らんだ突起(b1)(d1)等の槍状物が効果的である。
これらの横断面は、円だけでなく多角形(f1)(c1)によって構成することができ、回転対称体だけでなく、長円や長方形などの非対称な形状で引きちぎり効果を調整することもできる。
突起の数は目的対象物が装置内部で二か所以上固定されるのに必要な間隔を与える以上の密度となる数が必要である。また配置は、引きちぎり効果より圧縮効果を優先させたい場合には、突起を放射線状に整列させることで固定部が法線方向に位置し端面と共に動くようにし引っ張りを極力抑えることも可能である。
一般的には、むしろ放射状から不規則性を持たせることで固定部の位置を法線方向からずらすことでより大きな引きちぎり力をもたらすことができる。
また突起の密度を外周部を密にするか内部を密にするかで、間隔のせまい部分の固定位置間隔が変わり、これを用いて得られる分解物のサイズを調整することもできる。
突起の高さは、両端面の最小間隔を超えてはならない。できれば、この最小間隔の1/2以下の高さであってもよく、それを用いて厚みのある筐体部分だけを引きちぎり、内部の回路基板をほとんど影響を与えずに取り出すことも可能である。
突起の高さは均一であってもよいが、内周部を高くすることで筺体の咬みこみを容易にし、比較的小さな筺体の製品に適合させることができる。また外周部を高くすることで離脱直前の咬みこみを深くしより強い筺体材料に対応することができる。また高さをランダムにすることで複雑な形状の筺体にも対応することができる。
本装置は、被分解物が外部に排出される前記コンベア(H)の終端近くを撮影するカメラ(Ca)により分解片の形や大きさをモニタリングする為のものである。このモニタカメラ(Ca)の画像をコンピュータ(PC)に入力して、以下のようなプログラムにより処理を行わせることも可能である。
図7は、そのコンピュータ内で動作するプログラムのフローである。
DB1には、被分解物と、それを分解したときの回転体の傾斜角(θ1)(θ2)、及び回転速度と分解片の画像とを一つのデータとして、これらの要素を変更したものをそれぞれ記憶させてある。なお、画像データはデジタル的に比較が容易なように処理されているのが望ましい。
また、DB2には、各モータ(M1)(M2)の回転速度調整プログラムと、各油圧ジャッキ(J1)(J2)の調整プログラムを記録してある。
このようにして、前記カメラ(Ca)からの入力を、前記DB1の蓄積データと同様な処理をFPにて行い、その処理後の画像データをPC1に送り込む。PC1では、DB1の蓄積データから、Ca処理画像に最も近い画像を検索し、それに関連付けられた傾斜角(θ1)(θ2)値と回転速度値及び被分解物データをPC2に入力する。そして、PC2では、被分解物データの最良データをDB1から検索し、これと、前記現状データとをCPに送り込む。CPでは、送り込まれた両データから、モータの回転差分、ジャッキの差分をそれぞれ演算して、その結果をPC3に送り込む。
PC3では、これら差分を修正するにふさわしい調整プログラムをDB2から検索し、それをOUTPに送り込む。
当該OUTPには、駆動モータ(M1)(M2),油圧ジャッキ(J1)(J2)から現状の状態を示す信号が常に入力され、PC3から送り込まれた制御プログラムにより、それぞれを制御して最良状態に向かって自動調整する。
このような自動調整を一定間隔で行うことで、投入された被分解物に応じた最良の状態で自動的に調整し得るようにしてある。
試作した装置の例。円盤径は300mm、軸の角度は4.2度、突起は半長円回転体状のものを片側に個ほぼ均等に配置している。挟隙部の間隔は5mmから100mmの可変、モーターの能力は90Wで、最高30rpmである。
これを用いて、分解したのが、図5、図6に示すものである。
携帯電話機を本装置で分解した例である。回転条件は25rpmで処理にほぼ13秒かかっている。
筺体部分は引きちぎられ、そのさい螺子等の比較的強度の強い部分が支点となって引きちぎりの効果を増している。回路基板は筺体から外れ単独に取り出すことが可能となっている。また筺体材料も金属部分、プラスチック部分と強度が異なるためそれぞれ別々の部位として引きちぎられており、そのあとに引き続く分離が容易になっている。
回転条件を25rpm 回転円板挟隙部間隔を12mm 突起を34個と条件を変えて作動させると、より細かく回路基板部分まで分解できる。そのあとの分離工程を風選などの簡略なものとして大部分を溶融炉などに挿入する場合に適した分解も行うことができる。
ジャッキ(J1)(J2)は前記自動制御に適用しやすい油圧ジャッキを例示したが、これに限らずステップモータ式のネジ式ジャッキなども、同様に用いることができる。
Claims (4)
- 半導体素子を有する装置を破砕するのに用いられる筐体分解装置であって、回転軸に軸支され、かつ、前記回転軸に直交する端面を有する第一回転体と第二回転体とからなり、前記両端面が相対向し、かつ、前記端面が互いに傾斜されて両回転体が配置され、前記両端面の間隔が他の箇所よりも大きい箇所が被分解物の投入口とされ、その他の箇所が、投入された被分解物に加圧力を与え、かつ、分解片が排出される箇所とされてなることを特徴とする筐体分解装置。
- 請求項1に記載の筐体分解装置において、前記端面の少なくとも一方には、複数の突起が取り付けてあることを特徴とする筐体分解装置。
- 請求項2に記載の筐体分解装置において、一方の端面の周囲に、排出される分解片の大きさに対応した所定の間隔を持って突起が設けられてなることを特徴とする筐体分解装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載の筐体分解装置を用いた分解方法であって、電子機器等の被分解物に対応して、前記投入口の間隔と、加圧力とを設定すべく、両端面の相対傾斜角並びに垂直に対する傾斜角を調整して用いることを特徴とする分解方法。
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