JP2010539253A - ディーゼル沸点範囲原料の固体酸補助高度脱硫 - Google Patents

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Abstract

本発明は、固体酸性材料の存在下における低窒素ディーゼル沸点範囲原料ストリームの水素化脱硫を通じて、低硫黄ディーゼル製品を製造する方法に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ディーゼル沸点範囲内の炭化水素混合物の品質を向上させる方法に関する。より詳しくは、本発明は、低窒素ディーゼル沸点範囲原料ストリームの水素化脱硫を通じて、低硫黄ディーゼル製品を製造する方法に関する。
目下、現行の環境排ガス規制を満たすために、自動車燃料、特にディーゼルの硫黄および芳香族の含量を低下させる必要がある。新しい「超低硫黄」ディーゼル規格は、欧米および日本で施行されている。これらの新規制の下では、ディーゼル燃料中の硫黄レベルを0.005重量%未満の硫黄に低下させることが提案されている一方、将来の規制はこの最大硫黄レベルよりも低くなるかもしれない。従って例えば高圧反応器を使用する、供給を切り下げる、連続運転時間を短縮する、そして高活性水素化脱硫触媒を利用するなど、低硫黄ディーゼル燃料を製造するための多くの方法が提案されている。
しかしこれらの各方法は、特定の欠点を有する。例えばディーゼル自動車燃料がそれに由来するディーゼル沸点範囲原料ストリームの硫黄および芳香族含量の双方を触媒処理の使用を通じて満足できるレベルに低下できるものの、触媒処理は原料ストリーム中に存在する窒素含有化合物によって大幅に妨害される。更に従来の水素化脱硫触媒は典型的に、多重環芳香族硫黄化合物中の硫黄原子などのように硫黄原子が立体障害を受けている化合物から硫黄を除去するのには効率的でない。
特許文献1は、50°F(10℃)〜450°F(232℃)の沸点範囲を有するナフサ原材料を脱硫する方法について述べている。この方法は、ナフサ原材料と酸性材料とを任意に接触させて窒素化合物を除去する工程と、得られるストリームの少なくとも一部と1〜100の間のα値を有するゼオライトとを水素異性化条件下で接触させる工程と、次に水素異性化ストリームの少なくとも一部に対して選択的脱硫を実施する工程とを含む。この方法は、直鎖オレフィンの分枝オレフィンへの転化を少なくとも部分的に伴うようである機構によって、オクタンが改善されたガソリンを製造する。分枝オレフィンは飽和する可能性が高くないため、そして生じる分枝オレフィンのあらゆる飽和は、対応する直鎖パラフィンよりも高いオクタン価を有する分枝パラフィンを依然としてもたらすために、これはオクタンを改善すると考えられる。
特許文献2もまた、50°F(10℃)〜450°F(232℃)の沸点範囲を有するナフサ原材料を脱硫する方法について述べている。この方法は、任意にナフサ原材料と酸性材料とを接触させて窒素化合物を除去する工程と、得られるストリームの少なくとも一部とゼオライトとを水素異性化条件下で接触させる工程と、次に水素異性化ストリームの少なくとも一部に対して選択的脱硫を実施する工程を含む。この方法はまた、直鎖オレフィンの分枝オレフィンへの転化を少なくとも部分的に伴うようである機構によって、オクタンが改善されたガソリンも製造する。
特許文献3は、50°F(10℃)〜450°F(232℃)の沸点範囲を有するナフサ原材料を脱硫する方法について述べている。この方法は、任意にナフサ原材料と酸性材料とを接触させて窒素化合物を除去する工程と、次に原材料と少なくとも1つの中サイズ細孔ゼオライト、少なくとも1つのVI族金属、および少なくとも1つのVIII族金属を含む担持型触媒とを接触させる工程とを含む。方法は直鎖オレフィンの分枝オレフィンへの転化を少なくとも部分的に伴うようである機構によって、オクタンが改善されたガソリンを生じる。
特許文献4は、軽油を高度脱硫する方法を提供する。方法は、VIB族金属、VIII族金属、およびリンを含む触媒の使用を要する。
特許文献5は、ヒンダードジベンゾチオフェンを含有する石油原料の脱硫を改善する方法を提供する。この方法は、石油原料を水素化脱硫条件下で水素化脱硫触媒を用いて、異性化および/またはアルキル交換反応条件下で固体酸触媒を用いて、処理する工程を含む。
米国特許出願公開第2005/0029162号明細書 米国特許出願公開第2005/0023190号明細書 米国特許出願公開第2005/0023191号明細書 米国特許第6,063,265号明細書 米国特許第5,897,768号明細書 米国特許第3,758,404号明細書 米国特許第4,016,218号明細書 米国特許第4,931,267号明細書
ハタナカ(Hatanaka)ら、Industrial Engineering and Chemical Research(第36巻、1519〜1523頁、1997年) J.Catalysis,6,278〜287頁(1966年) J.Catalysis,61,390〜396頁(1980年)
ディーゼル原材料からの硫黄除去の速度と効率に更なる改善を提供する方法が必要とされている。
実施態様では、本発明は、ディーゼル沸点範囲原料ストリーム中の窒素含有化合物の少なくとも一部を除去するのに効果的な条件下で作動する接触段階において、有機的に結合した硫黄分子および前記窒素含有化合物を含有する前記ディーゼル沸点範囲原料ストリームと材料とを接触させる工程を含む、低硫黄ディーゼル製品ストリームを製造する方法に関する。この方法は、有機的に結合した硫黄分子を含有して窒素含有化合物量が低下した少なくともディーゼル沸点範囲溶出物を含む少なくとも接触段階溶出物を生成する。次に前記接触段階溶出物の少なくとも一部を第1反応段階において接触させ、水素含有処理ガス存在下で第2反応段階において接触させる。第1反応段階は、約1〜約50の範囲のα値を有する少なくとも1つの固体酸性構成要素を含む第1の触媒を用いて、前記有機的に結合した硫黄分子の少なくとも一部を異性化するのに効果的な条件下で作動し、それによって少なくとも第1反応段階溶出物を生成する。第2反応段階において接触させる工程は、水素含有処理ガス存在下で行われる。第2反応段階は、少なくとも1つのVIII族金属酸化物および少なくとも1つのVI族金属酸化物を含む水素化処理触媒から選択される第2の触媒を用いて、効果的な水素化処理条件の下で作動し、それによって少なくとも脱硫されたディーゼル沸点範囲製品ストリームを製造する。
別の本発明の実施態様では、第1の触媒および第2の触媒は単一反応段階中にあり、前記単一反応段階は少なくとも1つの反応装置または反応域を含む。
更に別の実施態様では、本発明は、
a)600°F+の沸騰化合物を含んで約800°F以下の終点を有し、有機的に結合した硫黄分子および窒素含有化合物もまた含有する原料ストリームと、材料とを前記原料ストリーム中の前記窒素含有化合物の少なくとも一部を除去するのに効果的な条件下で作動する接触段階において接触させ、それによって有機的に結合した硫黄分子を含有して窒素含有化合物量が低下した、少なくとも接触段階溶出物を生成する工程と、
b)前記接触段階溶出物の少なくとも一部と、約1〜約50の範囲のα値を有する少なくとも1つの固体酸性構成要素を含む第1の触媒とを前記有機的に結合した硫黄分子の少なくとも一部を異性化するのに効果的な条件下で作動する第1反応段階において接触させ、それによって少なくとも第1反応段階溶出物を生成する工程と、
c)上の工程b)の第1反応段階溶出物の少なくとも一部と、少なくとも1つのVIII族金属酸化物および少なくとも1つのVI族金属酸化物を含む水素化処理触媒から選択される第2の触媒とを水素含有処理ガスの存在下で、効果的な水素化処理条件下で作動する第2反応段階において接触させ、それによって少なくとも脱硫ディーゼル沸点範囲製品ストリームを製造する工程とを含む。
本発明は、ヒンダードアルキル置換ジベンゾチオフェン化合物中に含有される硫黄などの「困難な(hard)」硫黄除去の速度と効率を改善することによって、ディーゼル沸点範囲原料ストリームに改善された硫黄除去を提供する。これは引き続く異性化および水素化脱硫処理能力を増強する、原料ストリームからの窒素化合物の除去によって達成される。特に窒素除去は、ヒンダードアルキル置換ジベンゾチオフェンなどの化合物中に含有される硫黄などの「困難な」硫黄を除去する次の処理の能力を増強する。本発明は窒素の除去が困難な硫黄化学種の異性化および困難な硫黄化学種の除去の双方を助けることが意外にも分かったので、硫黄除去に特定の利点を提供する。
ガソリンまたはナフサ原材料中の「困難な」硫黄化学種のタイプは、ディーゼル原材料(および沸点範囲がより高いその他の原材料)中の「困難な」硫黄化学種とは全く異なる。ナフサ原材料は、典型的に500°F未満の沸点を有する。このような原材料中で除去することがより困難な硫黄化学種は、アンヒンダードおよびヒンダードアルキル置換チオフェンをはじめとする様々なタイプのチオフェンである。非特許文献1で発表された学術論文において、ハタナカ(Hatanaka)らは、接触分解ナフサHDSの水素化脱硫では、チオフェンおよびアンヒンダードアルキル置換チオフェンのHDS速度がヒンダードアルキル置換チオフェンのHDS速度と顕著に異ならないことを実証した。これらの全てのチオフェンは、直接C−S結合水素化分解を伴う機構によって脱硫されると考えられるので、アルキル置換チオフェンに起きるかもしれないあらゆる異性化は脱硫機構を変化させない。従って置換チオフェン上のアルキル基の酸異性化は、ナフサの高度脱硫に本質的に影響を及ぼさない。
典型的に600°F+沸点範囲中の画分を含むディーゼル原材料は、アルキル置換ジベンゾチオフェンをはじめとする更に別のタイプの硫黄化学種を含有する。これらのアルキル置換ジベンゾチオフェンは、典型的にナフサ画分中に存在しない。ヒンダードアルキル置換ジベンゾチオフェンのHDS速度は、軽油中ではジベンゾチオフェンまたはアンヒンダードアルキル置換ジベンゾチオフェンよりも顕著により遅い。これはHDS反応経路の変化に起因する。ジベンゾチオフェンおよびアンヒンダードアルキル置換ジベンゾチオフェンは、上述のチオフェン硫黄除去の状況と同様に、直接C−S結合水素化分解を通じて脱硫される。対照的にヒンダードジベンゾチオフェンは、硫黄除去のために、芳香族環の水素付加とそれに続くC−S結合水素化分解を含む二段階経路を必要とする。低および中圧では、水素付加工程がヒンダードジベンゾチオフェンHDSの律速段階である。
本発明では、軽油、および600°F+沸点範囲の化合物を含有するその他の原材料の高度脱硫速度が、ヒンダードアルキル置換ジベンゾチオフェンを異性化してアンヒンダードジベンゾチオフェンを形成することで改善できることが分かった。最初に芳香族環を水素付加することなく、直接C−S結合水素化分解のより速い経路によって硫黄が除去できることから、これは硫黄の除去を容易にする。従って軽油中のジベンゾチオフェン上のアルキル置換基の酸異性化は、軽油のより速くより効果的な高度脱硫を可能にする。
「水素化処理」および「水素化脱硫」という用語が、ここで時折同義的に使用されることに留意すべきである。
実施態様では、本発明は、有機的に結合した硫黄分子および窒素含有化合物を含有するディーゼル沸点範囲原料ストリームから、低硫黄ディーゼル沸点範囲製品を製造する方法を提供する。この方法は、ディーゼル沸点範囲原料ストリームと、窒素含有化合物除去に適した材料とを接触させることで、ディーゼル沸点範囲原料ストリームから窒素含有化合物の少なくとも一部を除去する工程を含む。ディーゼル沸点範囲原料ストリームと材料との接触は接触段階において起き、接触からは、有機的に結合した硫黄分子を含有して窒素含有化合物量が低下した、少なくともディーゼル沸点範囲溶出物を含む接触段階溶出物が生じる。接触段階溶出物の少なくとも一部は引き続いて第1反応段階に送られ、第1の触媒と接触される。第1の触媒は、約1〜約50、好ましくは約30未満、およびより好ましくは約10未満のα値を有する、少なくとも1つの酸性材料を含む。接触段階溶出物の少なくとも一部と酸性材料との接触は、有機的に結合した硫黄分子の少なくとも一部の異性化に効果的な条件下で起き、第1反応段階溶出物がもたらされる。第1反応段階溶出物の少なくとも一部と、少なくとも1つのVIII族金属酸化物および少なくとも1つのVI族金属酸化物を含む水素化処理触媒から選択される第2の触媒とを水素含有処理ガスの存在下で、第2反応段階において引き続いて接触させる。第2反応段階は、効果的な水素化処理条件の下で作動し、それによって少なくとも脱硫ディーゼル沸点範囲製品ストリームが製造される。
本発明で使用するのに適したディーゼル沸点範囲原料ストリームは、約215°F〜約800°Fの範囲で沸騰する。好ましくは、ディーゼル沸点範囲原料ストリームは、少なくとも250°F、または少なくとも300°F、または少なくとも350°F、または少なくとも400°F、または少なくとも451°Fの初留点を有する。好ましくはディーゼル沸点範囲原料ストリームは、800°F以下、または775°F以下、または750°F以下の終点を有する。一実施態様では、ディーゼル沸点範囲原料ストリームは451°F〜約800°Fの沸点範囲を有する。別の実施態様では、ディーゼル沸点範囲原料ストリームはまた灯油範囲の化合物も含んで、沸点範囲が約350°F〜約800°Fの原料ストリームを提供する。これらの原料ストリームは、約50〜約2000wppmの窒素、好ましくは約50〜約1500wppmの窒素、およびより好ましくは約75〜約1000wppmの窒素の窒素含量を有することができる。別の実施態様では、原料ストリームの窒素含量は少なくとも50wppm、または少なくとも75wppm、または少なくとも100wppmである。更に別の実施態様では、原料ストリームの窒素含量は、2000wppm以下、または1500wppm以下、または1000wppm以下である。窒素は、塩基性および非塩基性窒素化学種の双方として現れる。塩基性窒素化学種の非限定的例としては、キノリンおよび置換キノリンが挙げられ、非塩基性窒素化学種の非限定的例としては、カルバゾールおよび置換カルバゾールが挙げられる。実施態様では、ここで使用するのに適した原料ストリームは、約100〜約40,000wppmmの硫黄、好ましくは約200〜約30,000wppm、およびより好ましくは約350〜約25,000wppmの硫黄含量を有する。硫黄は例えば立体障害を受ける有機的に結合した硫黄分子など、有機的に結合した硫黄分子として現れる。立体障害を受ける有機的に結合した硫黄分子の非限定的例としては、立体障害を受けるジベンゾチオフェン、即ち4−メチルジベンゾチオフェンまたは4,6−ジエチルジベンゾチオフェンが挙げられる。
本発明の実施においては、上で述べられるディーゼル沸点範囲原料ストリームと、原料ストリーム中に含有される窒素含有化合物除去に適した材料とを、接触段階において接触させる。適切な材料の非限定的例としては、アンバーリスト(Amberlyst)、アルミナ、シリカ、硫酸、および炭化水素ストリームからの窒素化合物の除去に効果的であることが知られている任意のその他の材料が挙げられる。材料は硫酸であることが好ましく、硫酸がアルキル化処理装置から得られる廃硫酸であることがより好ましい。接触段階は、それそれが同一材料を含むことができる1つ以上の反応装置または反応域を含むことができる。場合によっては材料は床形態で存在でき、固定床が好ましい。
接触段階は、ディーゼル沸点範囲原料ストリーム中に存在する窒素含有化合物の少なくとも一部の除去に効果的な条件下で作動し、従って有機的に結合した硫黄分子を含有して窒素含有化合物量が低下した、少なくともディーゼル沸点範囲溶出物を含む接触段階溶出物が生じる。少なくとも一部とは、原料ストリーム中に存在する少なくとも約10重量%の窒素含有化合物、または少なくとも約25重量%、または少なくとも約50重量%、または少なくとも約75重量%、または少なくとも約90重量%を意味する。好ましくは原料ストリームから除去される少なくとも一部の窒素含有化合物は、接触段階溶出物を基準にして少なくとも約50wppm未満の全窒素を含有する接触段階溶出物をもたらす窒素含有化合物の量に相当する。より好ましくは接触段階溶出物は、25wppm未満の全窒素、最も好ましくは10wppm未満の窒素、および理想的に適切な場合では、5wppm未満の全窒素を含有する。従って「窒素含有化合物の少なくとも一部の除去に効果的な条件」とは、その下で接触段階溶出物が上述の全窒素濃度、即ち10重量%除去、または25重量%除去などを有する条件を意味する。
上述のように本発明の好ましい実施態様は、接触段階中の材料として硫酸を利用する。この実施態様では、上で定義されるディーゼル沸点範囲原料ストリームは硫酸溶液と密接に接触される。ここで使用するのに適した硫酸溶液は、硫酸溶液を基準にして少なくとも約75重量%、好ましくは約80重量%を超え、より好ましくは約75重量%〜約88重量%の硫酸を含有する。硫酸溶液は、あらゆる既知の手段を通じて得られてもよい。しかし上述したように、硫酸溶液が、アルキル化処理装置に由来する上で定義された範囲内の硫酸濃度を有する廃酸であることがより好ましい。典型的なアルキル化工程は、Cオレフィンを含有するオレフィン炭化水素原料ストリームとイソブタンとを合わせて、炭化水素性混合物を製造することを伴う。引き続いてこの炭化水素性混合物を硫酸と接触させる。炭化水素性混合物と接触させるのに使用される硫酸は、典型的に少なくとも約95重量%の酸濃度を有する試薬等級硫酸である。好ましくは硫酸は、約97重量%を超える硫酸濃度を有する。炭化水素性混合物は、少なくともアルキル化および硫酸溶液を製造するのに効果的な条件下で、硫酸と接触させられる。このようにして製造された硫酸溶液は、硫酸溶液を基準にして少なくとも約75重量%、好ましくは約75重量%を超え、より好ましくは約75重量%〜約92重量%の硫酸、約0.5〜約5重量%の水を含み、残りは酸可溶性炭化水素である。このようにして製造された硫酸溶液が、約82〜92重量%の硫酸、約1〜約4容積%の水を含み、残りが酸可溶性炭化水素であるように、効果的な条件が選択されることがより好ましい。しかしこのようにして製造された硫酸溶液が、約85〜92重量%の硫酸、約1.5〜約4容積%の水を含み、残りが酸可溶性炭化水素であるように、効果的な条件が選択されることが最も好ましい。
上で述べられている硫酸濃度、即ち硫酸溶液を基準にして少なくとも約75重量%硫酸、好ましくは約75重量%を超え、より好ましくは約75重量%〜約88重量%を有する硫酸溶液を提供するために、アルキル化装置から得られ、または別の方法で得られる硫酸を適切な希釈剤、好ましくは水で希釈することも本発明の範囲内であることに留意すべきである。希釈剤が硫酸溶液に添加された際の硫酸濃度を測定するために、硫酸含量および含水量を標準分析技術によって測定する。次に酸強度当量を次の式で計算できる:硫酸の重量%当量=硫酸の重量%/(硫酸の重量%+水の重量%)。この式では、廃アルキル化酸の酸可溶性炭化水素含量は、硫酸および水の含量に対して不活性希釈剤として扱われる。
本発明のこの実施態様の実施にあたり、ディーゼル沸点範囲原料ストリームと硫酸溶液とをディーゼル沸点範囲原料ストリームを基準にして約0.5容積%を超え、好ましくは約0.5〜約20容積%、およびより好ましくは0.5〜約5容積%の酸容積処理速度で接触させる。接触は分散法および非分散法の双方をはじめとする、任意の適切な方法によって達成できる。適切な分散法の非限定的例としては、混合バルブ、混合タンクまたは容器、およびその他の類似装置が挙げられる。非分散法の非限定的例としては、不活性粒子充填床、およびメリケム・カンパニー(Merichem Company)によって販売され、参照によって本明細書に援用する特許文献6に記載されているような繊維フィルム接触子が挙げられ、それは不活性粒子充填床ではなく、金属繊維束に沿って接触させることを伴う。好ましい接触法は非分散法であり、より好ましい接触法は分散法に分類されるものである。
ディーゼル沸点範囲原料ストリームと硫酸溶液との接触からは、少なくともディーゼル沸点範囲製品が生じ、それは適切な芳香族および硫黄除去工程に送られる。従って除去された窒素化学種をこの時点で含有する廃硫酸溶液は、好ましくはディーゼル沸点範囲製品から分離される。廃硫酸溶液とディーゼル沸点範囲製品は、酸を炭化水素ストリームから分離するのに効果的であることが知られている任意の手段によって分離できる。適切な分離法の非限定的例としては、重力沈降、電界誘導沈降、遠心分離、マイクロ波誘導沈降、および表面融合で増進された沈降が挙げられる。しかし沈降タンクまたはドラム、コアレッサー、静電集塵器、またはその他の類似装置などの分離装置内で、ディーゼル沸点範囲製品と廃硫酸溶液を層に分離し、または分離させることが好ましい。
ディーゼル沸点範囲原料ストリームと硫酸溶液との接触は、効果的な条件下でも起きる。本実施態様では効果的な条件とは、硫酸処理が約85重量%を超え、好ましくは約85重量%を超え、より好ましくは約90重量%を超える窒素減少を達成できるようにする条件と見なされる。従って同様に、接触段階溶出物は、ディーゼル沸点範囲原料ストリームよりも約80%、好ましくは少なくとも約85%、より好ましくは少なくとも約90%低い窒素レベルを有するということができる。これは典型的に約200wppm未満、好ましくは約100wppm未満、より好ましくは約50wppm未満、および最も好ましくは約20wppm未満の窒素レベルを有する接触段階溶出物をもたらす。材料として硫酸が選択される場合、効果的な条件はまた、硫酸溶液処理中の収率損失を約0.5〜約6重量%、好ましくは約0.5〜約4重量%、より好ましくは約0.5〜約3重量%に最小化する条件であると見なされることにもまた留意すべきである。
接触段階溶出物の少なくとも一部、好ましくは実質的に全ては第1反応段階に送られる。第1反応段階では、接触段階溶出物の少なくとも一部と、約1〜約50の範囲、好ましくは約30未満、およびより好ましくは約10未満のα値を有する少なくとも1つの固体酸性構成要素を含む第1の触媒とを接触させる。所望の異性化反応を達成するのに様々な範囲のα値が使用できるが、異性化工程に伴う温度のために、α値がより高い固体酸触媒が原料ストリーム中の分子のクラッキング増大をもたらす。固体酸触媒としては、結晶性または非晶質アルミノケイ酸塩、アルミノリン酸塩、およびシリコアルミノリン酸塩、硫酸化およびタングステン化ジルコニア、ニオブ酸、および担持型またはバルクヘテロポリ酸またはそれらの誘導体が挙げられる。
第1の触媒として使用するのに適した好ましい固体酸性構成要素は、少なくとも1つのゼオライトまたは分子ふるいを含む。ゼオライトまたは分子ふるいは多孔性結晶物質であり、ここで使用されるものは約1〜約50の範囲のα値を有する。α値またはα数は、ゼオライト酸性官能基の尺度であり、全て参照によって本明細書に援用する特許文献7、非特許文献2および非特許文献3で、その測定値の詳細と共により完全に述べられている。一般にα値は、高活性シリカ−アルミナ粗砕触媒を基準にした相対活性度を反映する。ここで使用されるα値を測定するためには、約800°Fでn−ヘキサン転化を判定した。転化率は空間速度の変化によって変動するので、10〜60%のn−ヘキサン転化レベルが得られて単位容積のゼオライトあたりの速度定数に転化され、1000°Fの基準活性について正規化されたシリカ−アルミナ触媒と比較される。触媒活性は複数のこの基準、即ちシリカ−アルミナ基準として表される。シリカ−アルミナ基準触媒は約10重量%のAlを含有し、残部はSiOである。従ってゼオライト触媒のα値が低下すると、非選択的粗砕に向かう傾向もまた低下する。
第1の触媒として使用される少なくとも1つの固体酸は、適切な多孔性バインダーまたはマトリックス材と組み合わされてもよい。このような材料の非限定的例としては、粘土、シリカなどの活性および不活性物質、および/またはアルミナなどの金属酸化物が挙げられる。混成できる天然粘土の非限定的例としては、サブベントナイトと、一般にディキシー、マクナーミー、ジョージア、およびフロリダ粘土として知られているカオリンとをはじめとするモンモリロナイト系およびカオリン系からの粘土が挙げられる。主要無機成分が、ハロイサイト、カオリナイト、ジッカイト、ナクライトまたはアナウキサイトであるその他のものを使用してもよい。粘土は、最初に混合されたそのままの状態で使用でき、または少なくとも1つのゼオライトと組み合わせる前に、焼成、酸処理、または化学修飾させて使用できる。
多孔性マトリックスまたはバインダー材料が、シリカ、アルミナ、またはカオリン粘土の少なくとも1つを含むことが好ましい。バインダー材料がアルミナを含むことが、更に好ましい。この実施態様では、アルミナは、1部のバインダーあたり約15部未満、好ましくは約10未満、より好ましくは約5未満、および最も好ましくは約2のゼオライトの比率で存在する。
第1反応段階は、同一であるかまたは異なる固体酸性材料の1つ以上の触媒床をそれぞれ含むことができる、1つ以上の反応装置または反応域を含むことができる。その他のタイプの触媒床も使用できるが、固定床が好ましい。適切な床タイプの非限定的例としては、流動床、気泡床、スラリー床、および移動床が挙げられる。反応装置間または反応域間、または同一反応装置内の触媒床間で、段間段階冷却また加熱を用いることができる。冷却水または空気などの冷却効用を通じて、または水素急冷ストリームの使用を通じて、従来の冷却もまた実施してもよい。この様にして最適反応温度をより容易に維持できる。
第1反応段階は、接触段階溶出物中に存在する硫黄含有化合物の少なくとも一部を異性化するのに効果的な条件下で作動し、従って少なくとも第1反応段階溶出物を生じる。第1反応段階中の効果的な条件は、立体障害を受ける硫黄含有化合物中に存在するアルキル基の少なくとも一部が異性化されて、立体障害のより少ないまたはアンヒンダード硫黄含有化合物を形成するように、選択されることが好ましい。立体障害を受けるジベンゾチオフェン(「DBT」)中に存在するアルキル基の少なくとも一部が異性化されて、立体障害のより少ないまたはアンヒンダードDBTを形成するような第1反応段階中の効果的な条件を選択することが、更により好ましい。DBTなどの立体障害を受ける硫黄含有分子は、典型的に直接水素化分解されないが間接的水素経路によって脱硫されるので、これらの分子のアルキル基の異性化は重要であり、脱硫が反応装置内の水素圧力に限定されることもまた知られている。より高い圧力では、DBTなどの立体障害を受ける硫黄含有化合物の水素付加は容易であるが、低〜中程度の圧力では、触媒寿命を短縮するより高い反応装置温度に頼ることなく立体障害を受ける硫黄含有分子を脱硫することは困難である。従って本発明は、DBTなどの立体障害を受ける硫黄含有分子のアルキル基を異性化し、水素化分解を通じて低〜中程度の水素圧力で容易に脱硫する立体障害のより少ないまたはアンヒンダード硫黄含有分子を形成することで、ディーゼル沸点範囲原料ストリームのより良い脱硫を達成する。低〜中程度の水素圧力とは、50〜約1000psig、好ましくは約75〜約800psig、より好ましくは約100〜約700psig、および最も好ましくは約150〜約600psigを意味する。別の実施態様では、低〜中程度の水素圧力とは、約800psig未満、または約700psig未満、または約600psig未満、または約500psig未満の圧力を指す。更に別の実施態様では、低〜中程度の水素圧力とは、少なくとも50psig、または少なくとも100psig、または少なくとも150psig、または少なくとも200psigの圧力を指す。
少なくとも一部の、好ましくは実質的に全ての第1反応段階溶出物は、効果的な水素化処理条件の下で作動する第2反応段階に送られ、水素含有処理ガスの存在下で第2の触媒と接触する。第1反応段階溶出物の少なくとも一部と第2の触媒生成物との接触からは、少なくとも脱硫ディーゼル沸点範囲製品ストリームが生じる。適切な第2の触媒は、例えばシリカ、アルミナ、またはカオリン粘土の少なくとも1つなどの高表面積担体上の、好ましくはFe、Co、およびNi、より好ましくはCoおよび/またはNi、および最も好ましくはCoから選択される金属の酸化物である少なくとも1つのVIII族金属酸化物と、好ましくはMoおよびW、より好ましくはMoから選択される金属の酸化物である少なくとも1つのVI族金属酸化物とを含む水素化処理触媒である。その他の適切な第2の触媒としては、ゼオライト触媒、並びにPdおよびPtから選択される貴金属触媒が挙げられる。第2反応域触媒のVIII族金属酸化物は、典型的に約0.01〜約20重量%、好ましくは約0.1〜約12%の範囲の量で存在する。VI族金属酸化物は、典型的に約1〜約50重量%、好ましくは約5〜約30重量%、およびより好ましくは約10〜約25重量%の範囲の量で存在する。全ての金属酸化物重量%は担体上である。「担体上」とは、%が担体重量を基準とすることを意味する。例えば担体が100gの重さである場合、20重量%のVIII族金属酸化物は20gのVIII族金属酸化物が担体上にあることを意味する。
本発明の第2反応段階で使用される第2の触媒は、好ましくは担持型触媒である。任意の適切な耐火触媒担体、好ましくは無機酸化物担体が、本発明の触媒のための担体として使用されてもよい。適切な担体の非限定的例としては、ゼオライト、アルミナ、シリカ、チタニア、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、炭素、ジルコニア、珪藻土、酸化セリウムと酸化ランタンと酸化ネオジムと酸化イットリウムと酸化プラセオジムをはじめとする酸化ランタニド、クロミア、酸化トリウム、ウラニア、ニオビア、タンタラ、酸化スズ、酸化亜鉛、およびリン酸アルミニウムが挙げられる。好ましいのは、アルミナ、シリカ、およびシリカ−アルミナである。より好ましいのはアルミナである。マグネシアもまた、第2反応域触媒のために使用できる。担体はまた、担体の調製中に取り込まれることができる、Fe、硫酸塩、シリカ、および様々な金属酸化物などの少量の汚染物質も含有できるものと理解される。これらの汚染物質は担体を調製するのに使用される原料中に存在し、好ましくは担体総重量を基準にして約1重量%未満の量で存在する。担体がこのような汚染物質を実質的に含まないことがより好ましい。本発明の実施態様は、約0〜5重量%、好ましくは約0.5〜4重量%、およびより好ましくは約1〜3重量%の添加剤が担体中に存在し、添加剤はリンおよび元素周期表のIA族(アルカリ金属)からの金属または金属酸化物からなる群から選択される。
前述したように、少なくとも脱硫ディーゼル沸点範囲製品ストリームが生じるのに効果的な水素化処理条件下において、第1反応域溶出物を上述の第2反応段階の第2の触媒と接触させる。効果的な水素化処理条件とは、得られる脱硫ディーゼル沸点範囲製品ストリームが50wppm未満の硫黄、好ましくは15wppm未満の硫黄、より好ましくは10wppm未満の硫黄を有するように選択された条件を意味する。これらの条件としては、典型的に約200℃〜約450℃、好ましくは約250℃〜約425℃、より好ましくは約300℃〜約400℃範囲の温度が挙げられる。典型的な重量空間時速速度(「WHSV」)は、約0.1〜約20hr−1、好ましくは約0.5〜約5hr−1の範囲であり、水素ガス処理速度は、200〜10000scf/B、好ましくは500〜5000scf/Bの範囲である。あらゆる効果的な圧力が利用でき、圧力は典型的に約4〜約70気圧、好ましくは10〜50気圧の範囲である。
第2反応段階は、同一であるかまたは異なる1つ以上の第2の触媒の触媒床をそれぞれ含むことができる、1つ以上の固定床反応装置または反応域を含むことができる。その他のタイプの触媒床も使用できるが、固定床が好ましい。このようなその他のタイプの触媒床としては、流動床、気泡床、スラリー床、および移動床が挙げられる。いくらかのオレフィン飽和が起きる可能性があり、オレフィン飽和と脱硫反応は一般に発熱するので、反応装置間、または同一反応装置内の触媒床間で段間冷却または加熱を用いることができる。水素化処理中に発生した熱の一部は回収できる。この熱回収オプションが利用できない場合、冷却水または空気などの冷却効用を通じて、または水素急冷ストリームの使用を通じて従来の冷却を実施してもよい。この様にして最適反応温度をより容易に保つことができる。
本発明の一実施態様では、第1および第2反応段階を組み合わせて単一反応段階を形成する。この実施態様では、接触段階溶出物の少なくとも一部が単一反応段階に送られ、それは上述の第1および第2の触媒を含む触媒系と接触する。この実施態様では、第1の触媒が触媒系、即ち単一反応段階の総触媒装填量の約1〜約90%を構成する一方で、第2の触媒は残部を構成する。第1の触媒および第2の触媒を単一触媒粒子に組み合わせてもよい。第1の触媒が単一反応段階の総触媒装填量の約1〜約50%、より好ましくは約5〜約33%、最も好ましくは約10〜約25%を構成することが好ましい。この実施態様では、単一反応段階は、同一であるかまたは異なる触媒の1つ以上の触媒床をそれぞれ含むことができる、1つ以上の固定床反応装置または反応域を含むことができる。その他のタイプの触媒床も使用できるが、固定床が好ましい。このようなその他のタイプの触媒床としては、流動床、気泡床、スラリー床、および移動床が挙げられる。いくらかのオレフィン飽和が起きる可能性があり、オレフィン飽和と脱硫反応は一般に発熱するので、反応装置間、または同一反応装置内の触媒床間で段間冷却または加熱を用いることができる。水素化処理中に発生した熱の一部は回収できる。この熱回収オプションが利用できない場合、冷却水または空気などの冷却効用を通じて、または水素急冷ストリームの使用を通じて従来の冷却を実施してもよい。この様にして最適反応温度をより容易に保つことができる。本発明のこの実施態様は、既存の水素化処理設備を持つ者にとって、既に用いている水素化処理触媒を上で概説した百分率の第1の触媒で単に置き換えることができることから、特に魅力的かもしれない。
上の説明は、本発明のいくつかの実施態様に関するものである。当業者は、本発明の趣旨を実行するために、同等に効果的なその他の実施態様が考案できることを認識するであろう。
次の実施例は本発明の改善された有効性を例証するが、本発明を決して限定するものではない。
実施例1
本例は等しい硫黄含量での低窒素含量原料のHDSに関する、HDS活性の利点を実証する。117℃〜約382℃の沸点範囲、306℃の50%TBP、36.8のAPI比重を有して、1wppm未満の硫黄および1wppmの窒素を含有する高度に水素化処理された直留ディーゼル原料に4,6−ジエチルジベンゾチオフェン(「DEDBT」)を添加して、直留原料の硫黄含量をおよそ500wppmの硫黄に増大させた。原料にはまた、窒素含有化合物テトラヒドロキノリン(「THQ」)を添加して、窒素濃度が11および95wppmの原料を作った。
温度325℃、圧力300psig H、および水素処理ガス速度1000scf/Bを含む条件下で、KF−756として販売される市販のアルミナ触媒上のコバルトモリブデンによって原料を水素化処理した。水素化処理する前に、従来の方法を使用して10%HS/HによってKF−756を気相中で硫化した。表1に見られるように、等しい硫黄レベルの開始原料において、KF−756は窒素がより低い原材料に対してより大きなHDS相対容積活性(RVA)を示す。
Figure 2010539253
実施例2
本実施例は、低窒素含量原料を処理する際に、酸触媒構成要素をHDS触媒系に添加する発明の利点を実証する。個別の粒子としてKF−756を反応装置に装入し、13:1のSi:Al比を有するフォージャサイトタイプの固体酸ECR−32(特許文献8)および0.9重量%PtのPt装填と混合した(Ptは従来のように水性Pt塩溶液の初期湿式含浸とそれに続く焼成によって添加した)。KF−756は総触媒装填量の80重量%を構成し、ECR−32材料が残部を構成した。標準スルフィド化に続いて同様の条件下で、実施例1からの3種の原料を触媒系で処理した。この実験の結果を表2に示す。
Figure 2010539253
表2に見られるように、原料の窒素レベルが低下すると酸異性化構成要素の利点が増大する。同一窒素レベルの原料でのHDS RVA活性の改善は、1.5から4に増大する。この活性増大は、低窒素原料について見られる利点の相乗効果である。従ってTHQとして窒素が0wppmの原料に対する水素化処理酸触媒系の組み合わせは、THQとして窒素が95wppmの原料に対するKF−756単独の10倍を超える活性を示す。意義深いことに、THQとして窒素が11wppmの原料で実証されるように、水素化処理/酸触媒系の組み合わせによる活性の増大は、(ゼロでない)低窒素レベル原料でも見られる。これは原料からの窒素の完全な除去が、本発明の利点を獲得するのに必要ではないことを実証する。
実施例3
本実施例は、本発明に対する酸触媒の重要性を例証する。実施例1で使用されるTHQとしてNが11wppmの原料上で、標準スルフィド化に続いて同様の条件下で5種の触媒系を試験した(3種の触媒はより高い350℃の温度でも試験した)。第1の触媒系は実施例2で使用したのと同一であったが、KF−756が触媒装填量の89重量%を構成し、残りの11重量%はECR−32(13:1 Si:Al)上の0.9重量%Ptであった。第2の触媒は、KF−756と、ECR−32上の0.9重量%Ptとの80:20(w:w)混合物であったが、ECR−32は66:1のSi:Al比を有した。第3の触媒は、KF−756とECR−32(66:1のSi:Al)上の0.1重量%Ptとの80:20(w:w)混合物であった。第4の触媒は、KF−756と、市販の非晶質シリカ−アルミナ触媒(UOPによって製造されるEAB−11)上の0.5重量%Ptとの80:20混合物であった。最後の触媒はアルミナ(比酸性担体)上の0.9重量%Ptであった。実施例2と同様に、従来の方法によってPtを担体に添加した。HDS活性試験の結果を表3に示す。
Figure 2010539253
表3に見られるように、KF−756と酸触媒の組み合わせは、次によって酸性部位の数量が低下した場合でさえも効果的である。1)例えばKF−756とECR−32(13:1 Si:Al)上の0.9重量%Ptの89:11混合物など、水素化処理触媒と混合される酸触媒の粒子量がおよそ半分に低下した場合の物理的減少、または2)例えばKF−756とECR−32(66:1 Si:Al)上の0.9重量%Ptとの80:20の混合物など、より少ないアルミナが酸触媒に添加されるが粒子は一定に保たれる場合の化学的減少。酸触媒上の白金を0.9から0.1重量%に減少させても、触媒上に存在する酸性部位の数はどちらの白金量の下でも十分であるので、HDSの利点に対する影響はなかった。水素化処理および酸性触媒系はまた、KF−756とEAB−11上の0.5重量%Ptとの80:20混合物など、強度のより弱い酸触媒、即ち非晶質シリカ−アルミナが用いられる場合に効果的である。しかし酸性担体の代わりにアルミナなどの比較的非酸性の担体を使用した場合は、活性増強は観察されない。酵素系の温度を上昇させても、KF−756とアルミナ上の0.9重量%Ptとの触媒系では活性増強はもたらされなかったが、KF−756とECR−32上の0.1重量%PtまたはEAB−11上の0.5重量%Ptとの80:20混合物では活性増強は維持された。
実施例4
本実施例は活性的利点のために白金などの貴金属が必要でないこと、そして1つの粒子内に酸性および水素化処理構成要素を組み合わせてもよいことを例証する。触媒系は、一緒に粉砕、混合および押し出しされたアルミナとECR−32(66:1 Si:Al)の80:20重量%混合物からなった。完成触媒中のMoO3およびCoOレベルは、それぞれおよそ20%および5%であった。MoO3は2回の含浸中で七モリブデン酸アンモニウムとして添加され、およそ3分の2のモリブデンが1回目の含浸に添加され、3分の1のモリブデンが2回目の含浸に添加された。各含浸後、触媒をフード内に一晩放置して次に120℃で2時間乾燥させ、400℃で2時間の焼成がそれに続いた。3回目の含浸中に、CoOを硝酸コバルトとして初期湿潤に添加した。コバルト含浸触媒をフード内に一晩放置して次に120℃で2時間乾燥させ、500℃で2時間の焼成がそれに続いた。325℃および350℃の温度で、THQとして0または11ppmのNの原料で、実施例1の一般条件を使用して、触媒を従来のスルフィド化後に試験した。HDS活性試験の結果を表4に示す。
Figure 2010539253
表4に見られるように、同時押し出されたAl2O3およびECR−32触媒系からできたコバルトモリブデン触媒は、KF−756の2倍を超える活性を示す。触媒は必ずしも等価物ではないが、2.1倍の活性的利点は、KF−756などの現状技術触媒に対して、アルミナ上へのCoMoの単純な含浸で実現可能であるよりもはるかに大きい。酸構成要素は、HDS活性を増大させる役割を担う。THQとして11ppmのNの添加は、325℃では酸構成要素の活性寄与を取り消すが、反応温度を350℃に上昇させるとかなりのHDS活性的利点が取り戻される。この温度依存性は恐らくは、白金を含む先の実施例に対して、担体の酸構成要素上へのより大きな金属装填量によるものである。より大きな金属装填量は触媒の相当数の酸性部位を被覆して、わずかに残る部位は原料に添加される窒素によって阻害される。予期されたようにより高い温度は、触媒上の窒素吸着の平衡状態を変化させ、活性構成要素の活性的利点が取り戻される。比較として、実施例3に見られるように80:20(w:w)のKF−756とアルミナ上の0.9重量%Ptとの触媒系のHDS活性は、アルミナ触媒系が十分に強い酸性部位を欠いていたことから、反応温度を350℃に上昇させた後に反応しなかった。同時押し出されたECR−32/アルミナの更なる最適化は、窒素存在下でより低い温度において、活性の増強をもたらすことが予期できる。本発明の重要な特徴は、酸触媒構成要素から活性的恩恵を得るために白金などの貴金属が必要ないことである。更に実施例は、標準水素化処理担体および酸性担体構成要素が物理的混合でなく同一粒子内で一緒に密接混合されてもよく、本発明に従った触媒がなおも得られることを例証する。
実施例5
本実施例は、窒素除去され酸抽出された実際の原料に対する本発明の有効性を実証する。127℃〜約389℃の沸点範囲、308℃の50%TBP、36.5のAPI比重、484wppmの硫黄、および85wppmの窒素を有する予め水素化処理されたディーゼル油を1.5重量%濃硫酸で抽出し、希釈水酸化ナトリウム水溶液で洗浄してあらゆる残りの酸を中和し、水洗して硫酸マグネシウム上で乾燥させ、2wppmの窒素がある生成物を得た。ディーゼル油中の硫黄のおよそ半分は、ヒンダードジベンゾチオフェンである。酸抽出油の画分におよそ500wppmの硫黄を4,6−ジエチルジベノチオフェン(「DEDBT」)として添加して、原料中のヒンダード硫黄分子の量を増大させた。
KF−756、および88:12w/wのKF−756とECR−32上の0.9重量%の白金との混合物を実施例1で使用されるのと同様の原料で液相スルフィド化して、6.5重量%DMDSを添加した。実施例1で使用されるのと同様の条件において、酸抽出ディーゼル油およびDEDBT添加酸抽出ディーゼル油の双方で触媒を試験した。結果を表5に示す。
Figure 2010539253
ECR−32酸性構成要素がある触媒系は、酸抽出ディーゼル油に対してKF−756単体よりも30%高い活性クレジットを示す。酸抽出ディーゼル油に追加的なヒンダードジベンゾチオフェンを添加すると、KF−756と比較して活性クレジットが増大する。原料中のヒンダードジベンゾチオフェン画分が増大するにつれて、本発明の有効性は増大する。

Claims (13)

  1. (a)有機的に結合した硫黄分子および窒素含有化合物を含有するディーゼル沸点範囲原料ストリームを、前記ディーゼル沸点範囲原料ストリーム中の前記窒素含有化合物の少なくとも一部を除去するのに効果的な条件下で作動する接触段階において、材料と接触させて、前記有機的に結合した硫黄分子を含有し、前記窒素含有化合物の量が低下したディーゼル沸点範囲溶出物を含む接触段階溶出物を少なくとも生成する工程;
    (b)前記有機的に結合した硫黄分子の少なくとも一部を異性化するのに効果的な条件下で作動する第1反応段階において、前記接触段階溶出物の少なくとも一部と、1〜50の範囲のα値を有する少なくとも1つの固体酸性構成要素を含む第1の触媒を接触させて、少なくとも第1反応段階溶出物を生成する工程;および
    (ii)水素含有処理ガスの存在下、効果的な水素化処理条件下で作動する第2反応段階において、前記接触段階溶出物の少なくとも一部と、少なくとも1つのVIII族金属酸化物並びに少なくとも1つのVI族金属酸化物を含む水素化処理触媒から選択される第2の触媒を接触させて、脱硫ディーゼル沸点範囲製品ストリームを少なくとも製造する工程
    を含むことを特徴とする低硫黄ディーゼル沸点範囲製品を製造する方法。
  2. 前記ディーゼル沸点範囲原料ストリームが、451°F〜800°Fの範囲で沸騰することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ディーゼル沸点範囲原料ストリームが、600°F+沸騰化合物を含み、800°F以下の終点を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1の触媒が、30未満、好ましくは10未満のα値を有することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記ディーゼル沸点範囲原料ストリームが、50〜2000wppmの窒素を含有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記ディーゼル沸点範囲原料ストリーム中に存在する窒素が、カルバゾールおよび/または置換カルバゾールを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記原料ストリームが、立体障害を受ける有機的に結合した硫黄分子の形態の硫黄を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記材料が、アンバーリスト、アルミナ、シリカ、硫酸、アルキル化処理装置から得られる廃硫酸および炭化水素ストリームから窒素化合物を除去するのに効果的であることが知られている任意のその他の材料から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記材料が、硫酸およびアルキル化処理装置から得られる廃硫酸から選択され、前記材料が75重量%を超える硫酸を含有することを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記第1の触媒の前記固体酸性構成要素が、結晶性または非晶質アルミノケイ酸塩、アルミノリン酸塩およびシリコアルミノリン酸塩、硫酸化およびタングステン化ジルコニア、ニオブ酸、並びに担持型またはバルクヘテロポリ酸、またはそれらの誘導体から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記第1の触媒が、ゼオライトまたは分子ふるいであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記第2の触媒が、0.01〜20%のVIII族金属酸化物および1〜50重量%のVI族金属酸化物を含む水素化処理触媒から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記第1の触媒が、粘土、シリカおよび/またはアルミナなどの金属酸化物から選択される適切な多孔性バインダーまたはマトリックス材を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
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