JP2010531325A - ジクロロプロパノールの製造 - Google Patents

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Abstract

ジクロロプロパノールの製造。1,2−プロパンジオール以外の少なくとも3個の炭素原子を有する少なくとも1種のジオールを含むグリセロールベースの生成物を塩素化剤と反応させる、ジクロロプロパノールを製造する方法、ならびに、エピクロロヒドリンおよびエポキシ樹脂などのジクロロプロパノールから誘導される生成物を提供する。

Description

関連出願の相互参照
本特許出願は、2007年6月28日出願の仏国特許出願公開第07/56125および2007年12月14日に出願の米国仮特許出願第61/013710号明細書の利益を主張し、この両方の内容が本明細書において参照により援用される。
本発明は、ジクロロプロパノールを製造する方法に関し、より具体的には、ジクロロプロパノールをグリセロールベース(1,2,3−プロパントリオール)の生成物から製造する方法に関する。本発明はまた、グリセロールベースの生成物の精製方法に関する。本発明は、最後に、ジクロロプロパノールの製造、ならびに、エピクロロヒドリンおよびエポキシ樹脂などの誘導生成物の製造における、グリセロールベースの生成物および精製生成物の使用に関する。
例えばジクロロプロパノールは、エピクロロヒドリンおよびエポキシ樹脂の製造における反応中間体である((非特許文献1))。
公知の方法によれば、ジクロロプロパノールは、特に、塩化アリルの次亜塩素酸処理、アリルアルコールのクロロ化およびグリセロールの塩化水素処理により得ることが可能である。
後者の方法は、再生可能な原料から開始してジクロロプロパノールを得ることが可能であるという利点を示す。地球上で利用可能である例えば石油、天然ガスまたは石炭といった化石原料に由来する石油化学天然資源は有限であることが知られている。
Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、第4版、1992年、第2巻、156ページ、John Wiley & Sons,Inc.
グリセロールの塩化水素処理方法は多くの問題点が伴う選択性を有し、これは、排除が困難である副生成物の形成をもたらす。これは、最終的に出発原料の大がかりな精製をまた必要とする。
本発明は、ジクロロプロパノールを製造するための新規の方法を提供することによりこの問題を解決することを目標とし、ジクロロプロパノールは、例えばエピクロロヒドリンの製造といったさらなる使用に好適である。
本発明は、従って、第1の実施形態において、1,2−プロパンジオール以外の、少なくとも3個の炭素原子を有する少なくとも1種のジオールを含むグリセロールベースの生成物を塩素化剤と反応させる、ジクロロプロパノールを製造するための方法に関する。
本発明の基本的な特徴の1つはグリセロール不純物の識別に属し、ここで、これらの不純物は、グリセロールを用いる方法からの排出液の分離および処理のための操作に干渉するが、それにもかかわらず、前記グリセロールをジクロロプロパノールの製造における原料として用いることが可能である。
本書面中以下において、そうではないと記載されている場合を除き、「ジオール」という用語は、少なくとも3個の炭素原子を有する、1,2−プロパンジオール以外のジオールを表すこととする。
本発明による方法において、グリセロールベースの生成物に含有されるジオールは、1,3−プロパンジオール、ブタンジオール、またはこれら2種の混合物であり得、ならびに、度々1,3−プロパンジオールである。
ブタンジオールは、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールまたはこれらのうちの少なくとも2種の混合物であり得る。2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールおよびこれらの混合物に、度々遭遇し、1,4−ブタンジオールにさらに度々遭遇する。
本発明による方法において、グリセロールベースの生成物はまた、加えて、1,2−エタンジオール(エチレングリコール)、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、またはこれら2種の化合物の混合物を含有し得る。これらの化合物は、バイオマスまたは単糖の水素化に由来する多糖類および単糖類、ならびに、誘導アルコールの発酵などのグリセロール製造方法に由来し得る。
本発明による方法において、グリセロールベースの生成物のグリセロール含有量は、一般に生成物1kgあたりグリセロール500g以上、通常は750g/kg以上、通例900g/kg以上、ほとんどの場合において950g/kg以上、度々990g/kg以上、頻繁に995g/kg以上、特に999g/kg以上および殊更に999.5g/kg以上である。999.9g/kg以上のグリセロール含有量が便利である。
本発明による方法において、グリセロールベースの生成物のジオール含有量は、一般に生成物1kgあたり100g以下、通常は90g/kg以下、通例50g/kg以下、多くの場合10g/kg以下、度々5g/kg以下、頻繁に1g/kg以下、特に0.7g/kg未満、殊更に0.5g/kg以下および度々0.2g/kg以下である。この量は、通常は0.001g/kg以上、一般に0.005g/kg以上、通例0.01g/kg以上、多くの場合0.04g/kg以上および特に0.1g/kg以上である。
本発明による方法において、グリセロールベースの生成物のエチレングリコール含有量は、一般に生成物1kgあたり100g以下である。この含有量は、通常は、90g/kg以下、通例50g/kg以下、多くの場合10g/kg以下、特に1g/kg以下、殊更に0.5g/kg以下および度々0.2g/kg以下である。この量は、通常は、生成物1kgあたり0.001g以上、一般に0.005g/kg以上、通例0.01g/kg以上、多くの場合0.04g/kg以上および度々0.1g/kg以上である。
本発明による方法において、グリセロールベースの生成物のプロピレングリコール含有量は、一般に生成物1kgあたり100g以下である。この含有量は、通常は、90g/kg以下、通例50g/kg以下、多くの場合10g/kg以下、特に1g/kg以下、殊更に0.5g/kg以下および度々0.2g/kg以下である。この量は、通常は、生成物1kgあたり0.001g以上、一般に0.005g/kg以上、多くの場合0.01g/kg以上、通例0.04g/kg以上および度々0.1g/kg以上である。
本発明による方法において、グリセロールベースの生成物は、一般に、その内容が参照により援用される、Solvay SAによる国際公開第2007/144335号パンフレット、より具体的には2ページ、6行〜3ページ、25行に記載のものなどのグリセロールアルキルエーテルを含有する。
グリセロールベースの生成物のグリセロールアルキルエーテルの含有量は、一般に生成物1kgあたり90g以下、通常は50g/kg以下、多くの場合10g/kg以下、通例5g/kg以下、特に1g/kg以下、殊更に0.5g/kg以下および度々0.2g/kg以下である。この量は、通常は、0.001g/kg以上、一般に0.005g/kg以上、通例0.01g/kg以上、多くの場合0.04g/kg以上および度々0.1g/kg以上である。
グリセロールアルキルエーテルは、一般に、メチル、エチル、プロピル、ブチルエーテルおよびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から、通常はメチルエーテルから、ならびに、多くの場合モノメチルエーテルから選択される。このようなエーテルは、例えば2−メトキシ−1,3−プロパンジオール、3−メトキシ−1,2−プロパンジオール、およびこれらの混合物である。
本発明による方法において、グリセロールベースの生成物はまた、その内容が参照により援用されるSolvay SAによる国際公開第2007/144335号パンフレット、より具体的には3ページ、26〜31行に記載のモノアルコールなどのモノアルコールを含み得る。
これらのモノアルコールは、一般に生成物1kgあたり0.001g以上、通常は0.01g/kg以上、通例0.1g/kg以上、多くの場合0.5g/kg以上、および度々1g/kg以上の量で存在することが可能である。この量は、一般に、生成物1kgあたり20g以下、通常は10g/kg以下、通例5g/kg以下および多くの場合2g/kg以下である。
これらのモノアルコールは、通常は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールおよびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から、一般にメタノール、エタノールおよびこれらの混合物から選択され、モノアルコールは度々メタノールである。
本発明による方法において、グリセロールベースの生成物はまた、一般に生成物1kgあたり0.01g以上および100g/kg以下の量で水を含み得る。この量は、通常は、50g/kg以下、通例40g/kg以下、多くの場合30g/kg以下、特に20g/kg以下、殊更に10g/kg以下、度々5g/kg以下および頻繁に2g/kg以下である。この量は、通常は、0.05g/kg以上、通例0.1g/kg以上、多くの場合0.5g/kg以上、および特に1g/kg以上である。
本発明による方法において、本発明によるグリセロールベースの生成物はまた、その内容が参照により援用される、Solvay SAによる国際公開第2007/144335号パンフレット、より具体的には、5ページ、12〜20行に記載のものなどの、ケトン、アルデヒド、脂肪酸のアルキルエステル、グリセロールエステル、カルボン酸、グリセロールオリゴマーおよび塩を含み得る。
ケトンは、アセトン、ヒドロキシアセトンおよびジヒドロキシアセトンから選択されることが可能である。
これらのケトンは、一般に、生成物1kgあたり0.001g以上および通常は0.005g/kg以上の量で存在する。この量は、一般に、生成物1kgあたり10g未満、通常は生成物1kgあたり5g以下、通例生成物1kgあたり1g以下、多くの場合生成物1kgあたり0.5g以下、特に生成物1kgあたり0.1g以下および殊更に生成物1kgあたり0.01g以下である。
アルデヒドは、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、アクロレイン、グリセルアルデヒドおよびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択されることが可能である。
これらのアルデヒドは、一般に、生成物1kgあたり0.001g以上および通常は0.005g/kg以上の量で存在する。この量は、一般に、生成物1kgあたり10g未満、通常は生成物1kgあたり5g以下、通例生成物1kgあたり1g以下、多くの場合生成物1kgあたり0.5g以下、特に生成物1kgあたり0.1g以下および殊更に生成物1kgあたり0.01g以下である。
エステルは、脂肪酸のアルキルエステル、例えばモノ−およびジグリセリドなどのグリセロールエステル、ならびに、いずれかのこれらの混合物から選択されることが可能である。脂肪酸のアルキルエステルは、パルミチン酸アルキル、オレイン酸アルキル、リノール酸アルキル、ステアリン酸アルキル、およびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択され得る。メチルエステルにより度々遭遇する。グリセロールエステルは、グリセロールアセテート、グリセロールモノパルミテート、モノオレアート、モノリノレエート、モノリノレナート、モノステアレートおよびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択され得る。
これらのエステルは、一般に、生成物1kgあたり0.001g以上、通常は0.1g/kg以上、通例0.5g/kg以上、多くの場合1g/kg以上および度々2g/kg以上の量で存在する。この量は、一般に、生成物1kgあたり50g未満、通常は生成物1kgあたり30g以下、通例生成物1kgあたり20g以下、多くの場合生成物1kgあたり15g以下、特に生成物1kgあたり10g以下および殊更に生成物1kgあたり5g以下である。
カルボン酸は通常は脂肪酸である。これらは、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリン酸、およびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択されることが可能である。
これらの酸は、一般に、生成物1kgあたり0.001g以上、通常は0.1g/kg以上、通例0.5g/kg以上、多くの場合1g/kg以上および度々2g/kg以上の量で存在する。この量は、一般に、生成物1kgあたり50g未満、通常は生成物1kgあたり30g以下、通例生成物1kgあたり20g以下、多くの場合生成物1kgあたり15g以下、特に生成物1kgあたり10g以下および殊更に生成物1kgあたり5g以下である。
本発明による方法において、本発明によるグリセロールベースの生成物はまた、その内容が参照により援用される、Solvay SAによる仏国特許出願公開第08/52206号明細書、より具体的には、2ページ、6行〜3ページ、20行に記載のものなどのグリセロールオリゴマーを含み得る。
グリセロールオリゴマーとは、少なくとも2つのグリセロール分子間の縮合反応から得られる化合物を示すことが意図される。
本発明による方法において、グリセロールベースの生成物中に存在していることが可能であるグリセロールオリゴマーは、一般に、少なくとも2つのグリセロール分子(グリセロールの二量体)から7つ以下のグリセロール分子(グリセロールの七量体)、通常は6つ以下のグリセロール分子(グリセロールの六量体)、通例5つ以下のグリセロール分子(グリセロールの五量体)、多くの場合4つ以下のグリセロール分子(グリセロールの四量体)、および度々3つ以下のグリセロール分子(グリセロールの三量体)間の縮合反応からもたらされる。
グリセロールオリゴマーは、頻繁に、2つのグリセロール分子の縮合からもたらされる化合物である。
グリセロールオリゴマーは、直鎖構造、分岐構造、環構造を示すオリゴマー、およびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択されることが可能である。
直鎖構造を示すオリゴマーとは、その分子中において、すべての炭素原子が、環を形成していない1本の原子鎖にのみ位置されているオリゴマーを示すことが意図される。
分岐構造を示すオリゴマーとは、その分子中において、炭素原子が少なくとも2本の原子鎖中に位置されているオリゴマーを示すことが意図される。
環構造を示すオリゴマーとは、その分子中において、炭素原子の少なくとも一部が少なくとも1つの環中に位置されているオリゴマーを示すことが意図される。環を構成する炭素原子の数は、一般に6個以上、通常は7個以上、および通例8個以上である。環を構成している炭素原子の数は、一般に20個以下、通常は15個以下、および通例10個以下である。この環は、一般に少なくとも2個の酸素原子を含む。6個、7個または8個の原子を有する環であって、そのうちの2個の原子が酸素原子である環を1つのみ含む環構造を有するグリセロールのオリゴマーに度々遭遇する。
グリセロールオリゴマーは、度々、グリセロールの二量体、グリセロールの三量体、グリセロールの四量体、およびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択される。グリセロールオリゴマーは、度々、グリセロールの二量体である。
グリセロールの二量体は、一般に、直鎖構造を有する1種の二量体、分岐構造を有する少なくとも1種の二量体および環構造を有する少なくとも1種の二量体を含むグリセロールの二量体の混合物である。環構造を有する二量体は、一般に、少なくとも1つの環および通常は1つの環のみを含む。この環は、一般に6個の原子、通常は7個の原子および通例8個の原子を含み、そのうちの2個の原子が酸素原子であり、他の原子が炭素原子である。
グリセロールオリゴマーは、一般に、3−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−プロパン−1,2−ジオール、3−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エトキシ)−プロパン−1,2−ジオール、2−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エトキシ)−プロパン−1,3−ジオール)の混合物;シス−およびトランス−2,5−ビス−ヒドロキシメチル−1,4−ジオキサンの混合物;シス−およびトランス−2,6−ビス−ヒドロキシメチル−1,4−ジオキサン、deシス−およびトランス−6−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−1,4−ジオキセパンの混合物;ならびに、シス−およびトランス−3,7−ジヒドロキシ−1,5−ジオキソカンの混合物である。
グリセロールオリゴマーは、通常は、環構造を有するグリセロールオリゴマーである。
グリセロールオリゴマーは、直鎖構造を有するグリセロールの二量体、分岐構造を有するグリセロールの二量体、およびいずれかのこれらの混合物から選択されることが可能である。
以下の記載において、グリセロールオリゴマーはまたポリグリセロールとも呼び、ならびに、グリセロールの二量体、三量体および四量体はまたジグリセロール、トリグリセロールおよびテトラグリセロールとも呼ぶこととする。
本発明による方法において用いられるグリセロールベースの生成物において、ポリグリセロール含有量は、一般に、10g/グリセロールベースの生成物1kg以下、通常は5g/kg以下、通例2.5g/kg以下、多くの場合1g/kg以下、特に0.1g/kg以下である。この含有量は、通常は、0.05g/kg以上である。
本発明による方法において用いられるグリセロールベースの生成物において、ジグリセロール含有量は、一般に、10g/グリセロールベースの生成物1kg以下、通常は5g/kg以下、通例2.5g/kg以下、多くの場合1g/kg以下、特に0.1g/kg以下である。この含有量は、通常は、0.05g/kg以上である。
本発明による方法において用いられるグリセロールベースの生成物において、3−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−プロパン−1,2−ジオールの含有量は、一般に、10g/グリセロールベースの生成物1kg以下、通常は5g/kg以下、通例2.5g/kg以下、多くの場合1g/kg以下、特に0.1g/kg以下である。この含有量は、通常は、0.05g/kg以上である。
本発明による方法において用いられるグリセロールベースの生成物において、3−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エトキシ)−プロパン−1,2−ジオールおよび2−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エトキシ)−プロパン−1,3−ジオールの含有量の和は、一般に、10g/グリセロールベースの生成物1kg以下、通常は5g/kg以下、通例2.5g/kg以下、多くの場合1g/kg以下、特に0.1g/kg以下である。この含有量は、通常は、0.05g/kg以上である。
本発明による方法において用いられるグリセロールベースの生成物において、シス−およびトランス−2,5−ビス−ヒドロキシメチル−1,4−ジオキサン、シス−およびトランス−2,6−ビス−ヒドロキシメチル−1,4−ジオキサン、シス−およびトランス−6−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−1,4−ジオキセパン、ならびに、シス−およびトランス−3,7−ジヒドロキシ−1,5−ジオキソカンの含有量の和は、一般に、10g/グリセロールベースの生成物1kg以下、通常は5g/kg以下、通例2.5g/kg以下、多くの場合1g/kg以下、特に0.1g/kg以下である。この含有量は、通常は、0.05g/kg以上である。
本発明による方法において用いられるグリセロールベースの生成物において、これらの塩は、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属塩化物、アルカリ土類金属硫酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、およびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択されることが可能である。
アルカリ金属は、一般に、ナトリウム、通常はカリウムおよび通例これらの混合物である。アルカリ土類金属は、一般にカルシウム、通常はマグネシウムおよび通例これらの混合物である。塩化ナトリウムおよび塩化カリウムの混合物、ならびに/または、硫酸ナトリウムおよび硫酸カリウムの混合物に一般に遭遇する。
これらの塩は、一般に生成物1kgあたり0.0005g以上、通常は0.001g/kg以上および通例0.01g/kg以上の量で存在することが可能である。この量は、一般に、生成物1kgあたり10g以下、通常は生成物1kgあたり1g以下、および通例生成物1kgあたり0.1g以下である。
本発明によるジクロロプロパノールを製造する方法において用いられるグリセロールベースの生成物は窒素化合物を含有し得る。
本発明による方法において、本発明によるグリセロールベースの生成物はまた、その内容が参照により援用される、Solvay SAによる仏国特許出願公開第07/59891号明細書、具体的には、2ページ、17行〜3ページ、20行に記載のものなどの窒素化合物を含み得る。
窒素分子は窒素化合物としてはみなされていない。
窒素化合物は、無機化合物または有機化合物であることが可能である。無機化合物とは、その分子が炭素−炭素結合および炭素−水素結合のいずれも含まない化合物を示すことが意図される。有機化合物とは、その分子が少なくとも1種の炭素−炭素結合または1つの炭素−水素結合を含む化合物を示すことが意図される。
窒素無機化合物は、アンモニア;ヒドラジン;クロラミン;金属のアンモニウム無機塩、硝酸塩、亜硝酸塩、シアン酸塩、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩;またはアンモニウム;およびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択されることが可能である。
窒素有機化合物は、植物に由来する細胞中に存在する窒素化合物、一般にアミン、尿素、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、グルコシノレートおよびこれらの解重合生成物(イソチオシアン酸塩、チオシアン酸、ニトリル、オキサゾリジンチオン)、窒素含有リン脂質、クロロフィル、シナピン、およびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物のなかから選択されることが可能である。
窒素を含有するリン脂質の例は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリンおよびホスファチジルエタノールアミンである。
フリーのアミノ酸、あるいはペプチドまたはタンパク質に含まれることができるアミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、およびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択されることが可能である。
グルコシノレートは、シニグリン、グルコナピン、グルコブラッシカナピン、グリコルシン(glycorucin)、グルコベルテロイン(glucoberteroin)、グルコラファニン、グルコアリッシン、グルコナスツルチイン、プロゴイトリン、ナポレイフェリン、グルコブラッシシン、ネオグルコブラッシシン、およびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択されることが可能である。
本発明による方法において用いられるグリセロールベースの生成物において、元素窒素で表される窒素化合物の総含有量は、一般に1gのN/kg以下、通常は0.5gのN/kg以下、通例0.1gのN/kg以下、多くの場合0.05gのN/kg以下、特に0.03gのN/kg以下および殊更に0.01gのN/kg以下である。この含有量は、通常は、0.1mgN/kg以上である。
本発明による方法において用いられるグリセロールベースの生成物はまた、Al、As、Be、Ca、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、Hg、Na、Ni、P、Pb、S、Sb、Se、Sn、Te、Ti、V、Znおよびいずれかのこれらの混合物から選択される金属元素および非金属を含有することが可能である。これらの元素の総含有量は、通常は0.05g/kg以下、一般に0.035g/kg以下、通例0.025g/kg以下、多くの場合0.015g/kg以下および特に0.005g/kg以下である。この総含有量は、通常は0.1mg/kg以上である。
グリセロールアルキルエーテル、モノアルコール、水、脂肪酸のアルキルエステル、脂肪酸、グリセロールエステル、グリセロールオリゴマーおよび塩は、例えば、植物または動物由来の油または脂肪の、エステル交換、鹸化または加水分解反応を介した転化法などのグリセロール製造方法の副生成物であり得る。
本発明によるジクロロプロパノールを製造する方法において用いられるグリセロールベースの生成物は、例えば、ジオールが形成されると共にジオールがグリセロールから分離されなかったような条件下で実施される発酵および/または水素化法などの、バイオマスから誘導されたサッカライドおよび多糖類の転化により製造され得る。バイオマスは、収穫物、木、草、収穫残滓、森林残滓、動物の排泄物および固体の都市廃棄物を含む。
従って、本発明はまた、1,2−プロパンジオールを除く少なくとも3個の炭素原子を有する少なくとも1種のジオールを含むグリセロールベースの生成物を製造する方法に関し、ここでは、サッカライドまたは多糖類を、ジオールが形成されると共にジオールがグリセロールから分離されないような条件下で発酵剤と反応させる。
あるいは、本発明によるジクロロプロパノールを製造する方法において用いられるグリセロールベースの生成物はまた、グリセロールは、1絶対バール以上の圧力下に、150℃以上の温度で、例えば亜硫酸金属または亜リン酸塩などの還元剤の存在下に加熱される場合に得られる。
本発明はまた、本発明によるジクロロプロパノールを製造する方法において用いられる、グリセロールベースの生成物を製造する方法に関し、ここで、1,2−プロパンジオールを除く少なくとも3個の炭素原子を有する少なくとも1種のジオールを含むグリセロールベースの生成物は、1絶対バール以上の圧力下に、150℃以上の温度で、還元剤の存在下に加熱操作に供される。
グリセロールは、化石原料および/または再生可能な原料から出発して、好ましくはその内容が参照により援用される、Solvay SAによる国際公開第2006/100312号パンフレット、4ページ、18行〜5ページ、24行に定義されているものなどの再生可能な原料から出発して入手され得る。再生可能な原料から出発して入手されるグリセロールは、例えば、加水分解、鹸化、エステル交換、アミノリシスまたは水素化法などの動物あるいは植物油および/または脂肪を転化する方法;ならびに、「Medium and Long−Term Opportunities and Risks of the Biotechnological Production of Bulk Chemicals from Renewable Resources,The Potential of White Biotechnology,The BREW Project、European Commission’s GROWTH Programmeで作成された最終レポート(DG Research)、Utrecht、2006年9月、29〜31ページ」に記載のものなどのリパーゼ−タイプ酵素でのエステル交換または加水分解などの酵素的切断方法で得られるグリセロールである。「Industrial Bioproducts:Today and Tomorrow,Energetics,Incorporated for the U.S.Department of Energy,Office of Energy Efficiency and Renewable Energy,Office of the Biomass Program、2003年7月、49ページ、52〜56ページ」に記載されているとおり、再生可能な原料から出発して得られたグリセロールは、例えば、単糖および多糖類ならびに誘導アルコールの転化方法、例えば発酵、ならびに、水素化および水素化分解などの熱化学な方法において得られるグリセロールである。例えば、スターチ、セルロースおよびヘミセルロースなどの単糖および多糖類は、これら自体がバイオマスから得られる。
本発明はまた、生成物が、任意選択で減圧下であってもよい、蒸発濃縮、蒸発結晶化、蒸留、分留、ストリッピングまたは液体/液体抽出操作から選択される少なくとも1種の処理に供される、グリセロールベースの生成物の精製方法に関する。
「蒸発濃縮」という用語は、残存生成物を揮発性の低いものに濃縮する、生成物の部分的蒸発方法を示すことを意図する。「蒸発結晶化」という用語は、その媒体への溶解を促進する化合物を蒸発により除去することによって、化合物の結晶化をもたらす方法を示すことを意図する。これらの方法は、「Perry’s Chemical Engineers’Handbook」、第7版、第11章に記載されている。
「蒸留」という用語は、例えば、「Perry’s Chemical Engineers’Handbook」、第7版、第13章に記載のされている化学工学における従来の分離タイプを示すことを意図する。
「分留」という用語は、留出物がバッチ式で回収される一連の蒸留を意味すると理解される。
「ストリッピング」という用語は、純粋な物質の蒸気を用いる、同伴による物質の分離を示すことを意図する。本発明による方法において、この物質は、例えば、水蒸気、空気、窒素および二酸化炭素などの、グリセロールに対して不活性である任意の化合物であることが可能である。
「液体/液体抽出」という用語は、「Perry’s Chemical Engineers’Handbook」、第7版、第15章に記載のものなどの、任意により向流法によって、所望の化合物の選択的な抽出を可能とする、適切な完全なまたは部分的な不混和性の溶剤と接触させることを意味すると理解される。
ストリッピング、蒸発濃縮、蒸発結晶化、液体/液体抽出および蒸留処理は、例えば蒸留セクションが上に設けられたストリッピングカラムにおいて、あるいは蒸留カラムに供給するパーシャルエバポレータにおいて組み合わせることができ、あるいは液体/液体抽出、グリセロール富化ストリーム中に含まれる残存溶剤のストリッピング、および抽出化合物が富化された溶剤の蒸留を組み合わせることにより組み合わせることができる。
ジオール、モノアルコールおよびグリセロールアルキルエーテルは、蒸留画分、蒸発画分またはストリッピング画分中に回収され、この精製グリセロールベースの生成物は、蒸留、蒸発またはストリッピング処理からの中間体留分を構成する。
上記の処理が生成物の部分的蒸発のみからなる場合、グリセロールが多いゾーン(グリセロール-リッチゾーン)の温度は、一般に0℃以上、度々80℃以上および頻繁に100℃以上である。この温度は、一般に280℃以下、度々250℃以下、および頻繁に200℃以下である。グリセロールが少ないゾーン(グリセロール枯渇ゾーン)中の温度は、一般に−20℃以上、好ましくは−10℃以上、特に好ましくは0℃以上である。この温度は、一般にグリセロール-リッチゾーンの温度以下であり、好ましくはその温度よりも少なくとも5℃低く、特に好ましくは少なくともこの温度よりも10℃低い。
処理が液体/液体抽出により実施される場合、温度は、一般に20℃以上、好ましくは40℃以上、より特定的には50℃以上である。この温度は、一般に200℃以下、好ましくは150℃以下およびより特定的に好ましくは120℃以下である。
処理圧力は、一般に0.001mbar以上である。この圧力は、一般に1バール以下、度々0.5バール以下、頻繁に0.3バール以下およびより具体的には0.25バール以下である。処理が個別の蒸発ステップを含む場合、後者は、一般に、2絶対バール以下の圧力で、好ましくは1絶対バール以下の圧力で、特に好ましくは0.5絶対バール以下の圧力で実施される。これは、一般に、0.1mbar以上の圧力で、好ましくは0.2mbar以上の圧力で実施される。蒸発ステップが蒸留または分留ステップと組み合わされる場合、これは、最も低い圧力で実施されるステップの圧力以上の圧力、好ましくは、最も低い圧力で実施されるステップの圧力より少なくとも10mbar高い圧力で実施される。ストリッピングステップは、一般に、5バール以下、好ましくは2バール以下の圧力で実施される。
ストリッピングを伴うまたは伴わない蒸留処理において、リボイラー比は、一般に1%以上、度々5%以上および頻繁に10%以上である。このリボイラー比は、99%以下および度々50%以下である。「リボイラー比」という表現は、連続的な蒸留については、残余の流れに対する、リボイラーへの蒸発画分の流れを意味する。
「リボイラー比」という表記は、バッチ式の分留については、最終残渣に対する蒸発された量の比を意味すると理解される。
蒸留された画分の量は、一般に、グリセロールベースの生成物1kgあたり300g以下、しばしば100g以下である。
蒸留、分留またはストリッピング処理は、例えば、沈殿、遠心分離、ろ過、吸着またはイオン交換操作であり得る操作の前であっても後であってもよい。これが沈殿操作である場合には、操作は、コアレッサーを通すことにより向上されることが可能である。吸着操作は、活性炭素への吸着操作であることが好ましい。
上記の処理の後、1,2−プロパンジオール以外の、少なくとも3個の炭素原子を有する少なくとも1種のジオールを一般に精製生成物1kgあたり1g以下の量で含む精製されたグリセロールベースの生成物が得られる。この量は、通常は、0.7g/kg未満、通例0.5g/kg以下、多くの場合精製生成物1kgあたり0.1g以下、殊更に0.01g/kg以下および特に0.001g/kg以下である。この含有量は、一般に、0.01mg/kg以上である。
本発明はまた、1,2−プロパンジオール以外の、少なくとも3個の炭素原子を有する少なくとも1種のジオールを含むグリセロールベースの生成物に関する。ジオールの量は、通常は生成物1kgあたりジオール0.7g未満である。この量は、通例0.5g/kg以下、多くの場合、多くの場合生成物1kgあたり0.1g以下、殊更に0.01g/kg以下および特に0.001g/kg以下である。この量は、一般に、0.01mg/kg以上である。この生成物は、上述の精製方法により入手され得る。
ジオールは、1,3−プロパンジオール、ブタンジオール、またはこれら2種の混合物であり得、および頻繁に1,3−プロパンジオールである。
精製グリセロールベースの生成物はまた、加えて、グリセロールアルキルエーテル、モノアルコール、水、ケトン、アルデヒド、脂肪酸のアルキルエステル、グリセロールエステル、カルボン酸、グリセロールオリゴマー、塩、窒素を含有する化合物、金属元素、非金属元素、およびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択される少なくとも1種の化合物を含有しうる。これらの化合物の性質および精製グリセロールベースの生成物におけるこれらの含有量は、グリセロールベースの生成物について上述されているとおりである。
本発明はまた、グリセロールから出発するジクロロプロパノールを製造する方法に関し、その方法では、1,2−プロパンジオール以外の少なくとも3個の炭素原子を有する少なくとも1種のジオールを含むグリセロールベースの生成物が、任意選択で場合により減圧下で、蒸発濃縮、蒸発結晶化、蒸留、分留、ストリッピングまたは液体/液体抽出操作から選択される少なくとも1種の処理に供され、それによってジオール含有量を減少させると共に精製生成物を得て、これを塩素化剤と反応させる。
塩素化剤は、一般に、塩化水素を含む。塩化水素は、気体塩化水素、塩化水素水溶液またはこれら2種の混合物であることが可能である。
塩素化剤は、その内容が参照により援用される、Solvay SAによる、国際公開第2007/144335号パンフレット、12ページ、18行〜13ページ、35行、国際公開第2005/054167号パンフレット、4ページ、32行〜5ページ、19行、および国際公開第2006/106153号パンフレット、2ページ、10行〜3ページ、20行に記載のものなどである。
塩素化剤との反応は、その内容が参照により援用される、Solvay SAによる国際公開第2005/054167号パンフレット、6ページ、24行〜7ページ、35行、ならびに、国際公開第2006/020234号パンフレット、8ページ、24行〜9ページ、10行および13ページ、1行〜18ページ、3行に記載のものなどの、好ましくはカルボン酸またはカルボン酸誘導体といった触媒の存在下に実施され得る。
この塩素化反応は、液体反応媒体中に実施されることが好ましい。
この塩素化反応は、溶剤の存在下に実施され得る。
形成されたジクロロプロパノールは、例えば蒸留、ストリッピング、抽出または吸着によるいずれかの分離処理によって、反応媒体の他の構成成分から分離されることが可能である。この処理の後、反応媒体の他の構成成分は、例えば、脂肪酸塩を分離することが可能であるろ過などの追加の分離処理に供することが可能である。
分離処理が蒸留である場合であって、かつ、本発明の方法によるグリセロールベースの生成物がジクロロプロパノールを製造するために用いられる場合、分離されたジクロロプロパノールは、クロロプロパノール、クロロブタノール、ジクロロプロパンおよび/またはジクロロブタンの種々の異性体によって汚染されている可能性がある。これらの異性体は、クロロプロパノール、ジクロロプロパン、およびいずれかのこれらの混合物から選択されることが可能である。これらの異性体は、3−クロロ−1−プロパノール、1,3−ジクロロプロパン、およびいずれかのこれらの混合物から選択されることが可能である。これらのクロロプロパノール、クロロブタノール、ジクロロプロパンおよび/またはジクロロブタンの異性体は、ジクロロプロパノールに近似した沸点を有し得、および/またはジクロロプロパノール/水共沸物の沸点と近似する沸点を有する共沸物を水と形成し得、これは、ジクロロプロパノールからの分離を困難にする。本発明によるジクロロプロパノールを製造するための方法において用いられたグリセロールベースの生成物の処理は、これらの異性体によるジクロロプロパノールの汚染が低減されるという利点を示す。
本発明はまたエピクロロヒドリンを製造する方法に関し、本方法では、その少なくとも一部が本発明によるジクロロプロパノールを製造する方法において得られるジクロロプロパノールが脱塩化水素反応に供される。エピクロロヒドリンを製造する方法において、ジクロロプロパノールの他の部分はグリセロールの塩素化以外の方法によって得られていてもよい。この方法は、塩化アリル次亜塩素酸処理、アリルアルコールの塩素化法、およびこれらのいずれかの組み合わせから選択され得る。
ジクロロプロパノールがクロロプロパノール、クロロブタノール、ジクロロプロパンおよび/またはジクロロブタンの種々の異性体によって汚染されている場合には、エピクロロヒドリンは、ジクロロプロパンおよび/またはジクロロブタンにより、通常はジクロロプロパンにより、ならびに、通例1,3−ジクロロプロパンにより汚染されている可能性がある。これらのジクロロプロパン、および特に1,3−ジクロロプロパンは、エピクロロヒドリンの沸点ときわめて近似する沸点を有し、従って、これをエピクロロヒドリンから分離することが極めて困難である。塩素化不純物によるこの汚染は、例えば、エピクロロヒドリンが、電子産業用エポキシ樹脂の製造などの加水分解性塩素化合物が存在しないことが要求される用途に用いられる場合に、特に厄介である可能性がある。この汚染は、特に上述の精製グリセロールベースの生成物が用いられる、本発明の方法によって製造したジクロロプロパノールを用いることにより低減することが可能である。
最後に、本発明は、エポキシ樹脂、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミドおよびイミドなどのエポキシ誘導体を製造する方法、凝析剤および湿潤強化樹脂などの食品および飲料用途に用いられることとなる生成物の製造方法、カチオン化剤の製造方法、難燃剤の製造方法、洗浄成分として用いられることとなる生成物の製造方法に関するものであり、本方法において、エピクロロヒドリンは、その少なくとも一部が本発明によるエピクロロヒドリンを製造する方法で得られたエピクロロヒドリンが用いられる。エピクロロヒドリンは、通常、少なくとも1個の活性水素原子を有する少なくとも1種の化合物との反応に供される。これらの化合物は、ポリフェノール;モノアミンおよびジアミン;アミノフェノール;複素環式イミドおよびアミド;エチレングリコールおよびプロピレングリコールを含むジオール;および脂肪族ポリオール;ならびに脂肪酸二量体を含む。エポキシ樹脂、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミドおよびイミドなどのエポキシ誘導体を製造する方法;凝析剤および湿潤強化樹脂などの食品および飲料用途に用いられることとなる生成物の製造方法;カチオン化剤の製造方法;難燃剤の製造方法;洗浄成分として用いられることとなる生成物の製造方法;ならびにエピクロロヒドリンエラストマーの製造方法においては、エピクロロヒドリンの他の部分は、塩化アリルの次亜塩素酸処理に由来するジクロロプロパノールの脱塩化水素法、アリルアルコールの塩素化に由来するジクロロプロパノールの脱塩化水素法、または塩化アリルエポキシ化法などのグリセロールの塩素化に由来するジクロロプロパノールの脱塩化水素以外の方法によって入手されてもよい。
このように得られたエポキシ樹脂は、コーティング用途および構造用途において用いられ得る。コーティング用途は、海上運送および工業用維持管理分野(金属およびコンクリート構造用耐腐食性プライマー塗料);金属製コンテナ(食品保存、飲料用缶、ドラム、バケツおよびエアロゾルボトル)および巻線用のコーティング分野、自動車コーティングの分野(プライマー);電子回路用インクおよびマスキングの分野に関連する。構造用途は、構造複合材分野(ガラス、ホウ素、炭素および芳香族ポリアミド繊維でのエポキシ樹脂複合材);土木分野;床被覆分野(コーティング床、寄木張、舗装、タイル張り、セルフレベリングコーティング、あら仕上床、強化床、低温室用床被覆材用の塗料);建設分野;電気機器分野(バッテリー筐体、抵抗器、フューズ、熱動遮断器、ケーブル結合部、巻線などの電気装置および電気機械装置のシーリング);ならびに、電子器具分野(印刷回路用のコーティングおよび積層シートおよび印刷回路のカプセル封入);接着剤分野(金属、ガラス、セラミック、木材、コンクリート、プラスチックなどの異なる材料の接着);ならびに、宇宙空間、自動車、鋳物工場および海上建設工業用の工具分野(プロトタイプ、マスターパターン、金型および他の部品)に関する。
エポキシ樹脂はまた、エネルギー分野(風力エネルギー);航空分野(ハニカムサンドイッチパネル、ヘリコプターロータブレード、カウルおよびエンジンナセル、フラップ、エルロン、ラダー);ならびに、流体(ガス、油)輸送分野においても用途が見出される。
グリシジルエステルおよびエーテルは、一般に、コーティング、接着剤および反応性希釈剤などの用途に用いられる。
グリシジルアミンおよびイミドは、通常は、ポリエステルでの屋外粉末コーティングなどの用途について、または、非黄変エポキシ樹脂が所望される用途において用いられる。
凝析剤は、飲料水への転換のための原水の処理、パルプ製紙工業における水の紙のリサイクル、コーティング粘着防止化、ブレーキオイルエマルジョン、油およびグリース除去、ならびに、汚泥脱水に用いられることが可能である。これらはまた、精糖に用いられることも可能である。
湿潤強化樹脂は、紙タオル、ティーバッグ、コーヒーフィルタ、ミルクカートン、肉包装紙、壁紙などの濡れるであろう紙に用いられることが可能である。これらはまた、高フルクトースコーンシロップの製造に、およびウールの収縮を防止するために用いられることが可能である。
カチオン化剤は、主に、高品質紙グレードの処理のため、または染料固定のための生地のカチオン化のために、紙産業により利用されるスターチのカチオン化において用いられる。
難燃剤は、通常は、特にポリウレタンフォームといったポリマーなどの種々の材料における可燃性ガスの発生を防止するために用いられる。
洗浄成分の例は、界面活性剤または表面堆積促進材料である。これらは、通常は、清浄化組成物例えば皿洗い洗剤、洗濯組成物、シャンプーおよびシンバー(synbar)の構成成分として用いられる。
エピクロロヒドリンエラストマーは、一般に、専門用途、例えば自動車部品(燃料ポンプダイヤフラム、排ガス制御ホース、モータマウント、ガスケット、シールおよび可搬式燃料タンク)といった専門用途、航空機産業における専門用途、専用屋根用膜用、コートされた布、溶剤保管コンテナ、紙ミルおよび印刷ローラ、ならびに、多様な油専門領域における専門用途において用いられる。
以下の実施例は本発明を限定することなく例示することを意図する。
実施例1
反応器に、1.5gの1,3−プロパンジオール/kgおよび30gのアジピン酸/kgを含有するグリセロールを14.3g/時間/反応器1Lの流量で、塩化水素ガスを11.3g/時間/反応器1Lの流量で連続的に供給した。反応器を、117℃の温度で、および1.14バールの圧力で操作した。反応器には蒸留カラムが設けられ、ここから水を含有するジクロロプロパノールを取り出した。液体反応混合物を反応器から回収し、これをジクロロプロパノールを回収する蒸留ユニットに送った。
両方の取り出し物から回収されたジクロロプロパノールは、ジクロロプロパノール1kg当り1.67gの3−クロロ−1−プロパノールおよび0.44gの1,3−ジクロロプロパンを含有していた。
実施例2
グリセロールが0.005gの1,3−プロパンジオール/kgを含有していたこと以外は実施例1の手順に従った。
反応器に、0.005gの1,3−プロパンジオール/kgおよび12gのアジピン酸/kgを含有するグリセロールを21.5g/時間/反応器1Lの流量で、塩化水素ガスを17g/時間/反応器1Lの流量で連続的に供給した。反応器を、119℃の温度で、および1.19バールの圧力で操作した。反応器には蒸留カラムが設けられ、ここから水を含有するジクロロプロパノールを取り出した。液体反応混合物を反応器から回収し、これをジクロロプロパノールを回収する蒸留ユニットに送った。
両方の取り出し物から回収されたジクロロプロパノールは、ジクロロプロパノール1kg当り0.011gの3−クロロ−1−プロパノールおよび0.010g未満の1,3−ジクロロプロパンを含有していた。
実施例3
十分に攪拌した反応器に、0.223gの1,3−ジクロロプロパンおよび2.93gの3−クロロ−1−プロパノール/ジクロロプロパノール1kgを含有するジクロロプロパノールを5.07kg/時間/反応器1Lの流量で、500gのNaOH/kgを含有する水酸化ナトリウム溶液を2.83kg/時間/反応器1Lの流量で、ならびに、リサイクル水を6.23kg/時間/反応器1Lの流量で連続的に供給した。この反応器を、45℃の温度および1バールの圧力で操作した。反応器には、液体反応媒体を取り出すための溢流システムが備えられていた。液体反応媒体は二相性であった。塩および少量の有機物を含有していた軽質相を水蒸気でストリッピングし、この縮合物を反応器にリサイクルした。反応器中で形成されたエピクロロヒドリンの主部分を含有していた重質相を、充填カラムにおける減圧下での第1の蒸留操作に連続的に供給して、エピクロロヒドリン、水および低沸点副産物をカラム頂部で、ならびに、過剰量のジクロロプロパノールおよび重質副生成物をカラム底部で分離した。60.8℃の温度、150mbarの圧力で収集した塔頂画分を充填カラムにおける第2の蒸留に連続的に供給して、水および低沸点副生成物を排除した。缶出生成物を常圧、115.2℃の温度で収集したところ、これは、0.35gの1,3−ジクロロプロパン/kgを含有していた。この生成物を、バッチ様式でガラスプレート蒸留カラムにおいて、790mbarの圧力での減圧下に実現した蒸留の第3の操作により精製した。107.4〜107.6℃で収集した、主蒸留画分として回収したエピクロロヒドリンは、0.34gの1,3−ジクロロプロパン/kgを含有しており、これをECH2と呼ぶ。
実施例4
十分に攪拌した反応器に、ジクロロプロパノール1kg当り0.013gの1,3−ジクロロプロパンおよび0.0026gの3−クロロ−1−プロパノールを含有するジクロロプロパノールを5.93kg/時間/反応器1Lの流量で、500gのNaOH/kgを含有する水酸化ナトリウム溶液を2.67kg/時間/反応器1Lの流量で、ならびに、リサイクル水を5.83kg/時間/反応器1Lの流量で連続的に供給した。この反応器を、45℃の温度および1バールの圧力で操作した。反応器には、液体反応媒体を取り出すための溢流システムが備えられていた。液体反応媒体は二相性であった。塩および少量の有機物を含有していた軽質相を水蒸気でストリッピングし、この縮合物を反応器にリサイクルした。反応器中に形成されたエピクロロヒドリンの主部分を含有していた重質相を、充填カラムにおける第1の蒸留操作に連続的に供給して、エピクロロヒドリン、水および低沸点副産物をカラム頂部で、ならびに、過剰量のジクロロプロパノールおよび重質副生成物をカラム底部で分離した。62.4℃の温度、150mbarの圧力で収集した塔頂画分を充填カラムにおける第2の蒸留に連続的に供給して水および塔頂生成物としての低沸点副生成物およびいくらかの重質不純物をカラム底部で排除した。エピクロロヒドリンを、カラムの中部から常圧および116.4℃の温度で回収した気相の縮合により収集したところ、これは、0.03gの1,3−ジクロロプロパン/kgを含有しており、これをECH5と呼ぶ。
エピクロロヒドリンECH2およびECH5、ならびに、他の3種のエピクロロヒドリンサンプル(ECH1、ECH3およびECH4)の全組成が表1に表されている。
これらの組成はガスクロマトグラフィ分析により得た。
Figure 2010531325
Figure 2010531325
実施例5〜14(ECHのホモ重合)
エピクロロヒドリンサンプルECH1(実施例5〜7)、ECH2(実施例8〜10)およびECH3(実施例11〜14)と共に以下の手順に従って試験を実施した。薬品の量が表2に示されている。
エピクロロヒドリン(ECH)の重合は、臭化テトラオクチルアンモニウム(NoctBr)/トリイソブチルアルミニウム(TiBA)のシステムの存在下で実施した。
エピクロロヒドリンは、減圧下に、24時間かけて25℃で水酸化カルシウムで乾燥させ、さらに蒸留した。
重合反応は、ポリテトラフルオロエチレンバルブを取り付けたパイレックス(登録商標)容器中に実施した。この容器を火炎加熱下で排気させて残存水分を除去した。室温に冷却した後、この容器を−30℃に冷却し(エタノール/液体窒素冷却浴)、トルエンおよびエピクロロヒドリンを減圧下に添加した。これらの添加の後、アルゴンを容器中に導入すると共に、臭化テトラオクチルアンモニウムおよびトリイソブチルアルミニウムを容器に添加した。この添加が反応の時間ゼロに設定される。磁気攪拌下に−30℃で所与の時間置いた後、1〜2mLのエタノールを容器に添加することにより反応を停止させた。次いで、反応媒体の体積の半分を蒸発に供し、その後、ポリマーを容器から回収した。
転化率は、回収したポリマーの重量と添加したエピクロロヒドリンの重量とを比較することにより得た。
理論的モル重量(Mn th.)は、臭化テトラオクチルアンモニウムの量に基づいて算出した。
測定したポリマーモル重量(Mn exp)およびモル重量分散体を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより得た。
ポリマーの立体規則性は13CおよびH NMRにより得た。
テストの結果が表3にまとめられている。
Figure 2010531325
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実施例15〜17(ECHのホモ重合)
エピクロロヒドリンサンプルECH1(実施例15)、ECH2(実施例16)およびECH3(実施例17)と共に以下の手順に従って試験を実施した。薬品の量が表4に示されている。
エピクロロヒドリン(ECH)の重合は、水/トリエチルアルミニウム(TEA)のシステムの存在下で実施した。
トルエンおよび水中の溶液中のTEAを、アルゴン下に、先ず排気すると共に乾燥させた容器に添加し、トルエン中のECHを添加(反応の時間ゼロ)前に、磁気攪拌下で減圧下に30分静置させたこと以外は実施例1の手順に従った。重合は、25℃の温度で12時間実施した。結果が表5にまとめられている。
Figure 2010531325
Figure 2010531325
実施例18
米国特許第2,811,227号明細書によるビスフェノールAのジグリシジルジエーテルから主に構成される生成物の調製
利用した装置は、機械的攪拌機、熱電対を備えるジャケットおよび水冷コンデンサが配設されたディーンスターク分離器が設けられた恒温化フラスコであった。ポンプを用いて、苛性ソーダ水溶液を一定の速度でフラスコ中に注入した。
反応フラスコには、最初、ビスフェノールA(68.4g、0.3mol)と、プロピレン−塩素プラント由来のエピクロロヒドリンサンプルECH4(277.5g、3.0mol)との混合物を仕込んだ。エピクロロヒドリンの分析は表1に記されている。この混合物を、還流下に攪拌しながら111℃の温度に加熱した。苛性ソーダの40%水溶液(60.8g、0.6mol)を、12ml/時間の速度で3.5時間の間導入した。フラスコ中の混合物の温度を、一定の還流を確実とするために、100℃〜115℃の範囲に維持した。分離器における下相として反応中に傾瀉した富エピクロロヒドリン有機相を定期的に反応フラスコ中にリサイクルすると共に、分離器における上相として回収した富水相を定期的に抜き出した。苛性ソーダ溶液をすべて導入した後、加熱を15分維持して、デカンタ中の水相の回収を達成した。表6に示す組成で29.7gの水性相を回収した。
30mbarの減圧下での蒸留により、および109℃への混合物の進行的な加熱により過剰量のエピクロロヒドリンを反応混合物から取り出した。156.1g(1.7mol)のエピクロロヒドリンをこのステップにおいて回収した。留出物の組成は表6に示されている。
攪拌下での567.2gのトルエンの添加の後に、ろ過により粗生成物(45.5g)から塩を分離した。ろ過ケーキを124.4gのトルエンで洗浄した。トルエン溶液を混合すると共に、185℃で、1mbarの圧力下で蒸発させた。
659.4gのトルエンを、表6に示す組成で蒸発した画分の縮合物として回収した。蒸発の残存生成物(100.5g)は、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルを主生成物として含有すると共に、および未転化ビスフェノールAはまったく含有していなかった(<5mg/kg)。残渣は、4.98molエポキシ/kgおよび1.52%の加水分解性塩素を含有していた。
実施例19
実施例18に記載の装置において試行を現実化した。
反応フラスコには、最初、ビスフェノールA(68.4g、0.3mol)およびエピクロロヒドリンサンプルECH5(277.5g、3.0mol)の混合物を仕込んだ。エピクロロヒドリンの分析は表1に記されている。この混合物を、還流下に攪拌しながら119℃の温度に加熱した。苛性ソーダの40%水溶液(60.8g、0.6mol)を、12ml/時間の速度で3.5時間の間導入した。フラスコ中の混合物の温度を、一定の還流を確実とするために、102℃〜119℃の範囲に維持した。分離器における下相として反応中に傾瀉した富エピクロロヒドリン有機相を定期的に反応フラスコ中にリサイクルすると共に、分離器における上相として回収した富水相を定期的に抜き出した。苛性ソーダ溶液をすべて導入した後、加熱を15分維持して、デカンタ中の水相の回収を達成した。表6に示す組成で54.5gの水性相を回収した。
30mbarの減圧下での蒸留により、および118℃への混合物の進行的な加熱により過剰量のエピクロロヒドリンを反応混合物から取り出した。148.2g(1.5mol)のエピクロロヒドリンをこのステップにおいて回収した。留出物の組成は表6に示されている。
攪拌下での228.4gのトルエンの添加の後に、ろ過により粗生成物(47.8g)から塩を分離した。ろ過ケーキを97.3gのトルエンで洗浄した。トルエン溶液を混合すると共に、180℃で、1mbarの圧力下で蒸発させた。
305.0gのトルエンを、表6に示す組成で蒸発の縮合物として回収した。蒸発の残存生成物(99.8g)は、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルを主生成物として含有し、且つ未転化ビスフェノールAはまったく含有していなかった(<5mg/kg)。残渣は、4.93molエポキシ/kgおよび0.49%の加水分解性塩素を含有していた。
実施例18および19において得た残存生成物の高性能液体クロマトグラフィー分析は類似していた。
Figure 2010531325
Figure 2010531325

Claims (14)

  1. 1,2−プロパンジオール以外の少なくとも3個の炭素原子を有する少なくとも1種のジオールを含むグリセロールベースの生成物を、塩素化剤と反応させるジクロロプロパノールを製造する方法。
  2. 前記ジオールが、1,3−プロパンジオール、ブタンジオール、およびこれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記グリセロールベースの生成物が、さらに、1,2−エタンジオールおよび/または1,2−プロパンジオールを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記グリセロールベースの生成物が、さらに、グリセロールアルキルエーテル、モノアルコール、水、ケトン、アルデヒド、脂肪酸のアルキルエステル、グリセロールエステル、カルボン酸、グリセロールオリゴマー、塩、窒素を含有する化合物、およびこれらの少なくとも2種のいずれかの混合物から選択される少なくとも1種の化合物を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記グリセロールベースの生成物のグリセロール含有量が生成物1kgあたり500g以上であり、前記グリセロールベースの生成物の、1,2−プロパンジオール以外の少なくとも3個の炭素原子を有するジオールの含有量が、生成物1kgあたり0.001g以上および生成物1kgあたり100g以下であり、且つ、グリセロールベースの生成物の1,2−エタンジオールおよび/または1,2−プロパンジオールの含有量が、それが存在する場合には生成物1kgあたり0.001g以上および生成物1kgあたり100g以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 塩素化剤での反応の前に、精製グリセロールベースの生成物を得るために、グリセロールベースの生成物が、任意選択により場合によっては減圧下で、蒸発濃縮、蒸発結晶化、蒸留、分留、ストリッピングまたは液体/液体抽出操作から選択される少なくとも1種の処理に供される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 精製グリセロールベースの生成物が、1,2−プロパンジオール以外の少なくとも3個の炭素原子を有する少なくとも1種のジオールを、精製生成物1kgあたりジオール0.7g未満の量で含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記塩素化剤が塩化水素を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. その少なくとも一部が請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法により得られたジクロロプロパノールが、脱塩化水素反応に供されるエピクロロヒドリンを製造する方法。
  10. その少なくとも一部が請求項9に記載の方法により得られたエピクロロヒドリンが、少なくとも1個の活性水素原子を有する少なくとも1種の化合物との反応に供される、エポキシ樹脂またはグリシジルエステルまたはグリシジルエーテルまたはグリシジルアミドまたはグリシジルイミドまたは凝析剤または湿潤強化樹脂またはカチオン化剤または難燃剤または洗浄成分またはエピクロロヒドリンエラストマーを製造する方法。
  11. ジクロロプロパノールの製造における、1,2−プロパンジオール以外の少なくとも3個の炭素原子を有する少なくとも1種のジオールを含むグリセロールベースの生成物の使用。
  12. 1,2−プロパンジオール以外の少なくとも3個の炭素原子を有する少なくとも1種のジオールを含むグリセロールベースの生成物。
  13. 前記ジオールの量が、生成物1kgあたりジオール0.7g未満である、請求項12に記載のグリセロールベースの生成物。
  14. 前記ジオールの量が、生成物1kgあたりジオール0.5g未満である、請求項12に記載のグリセロールベースの生成物。
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