JP2010529361A - タイロッドによる螺合部を有するターボチャージャケーシングを備えたターボチャージャ - Google Patents

Abstract

本発明は、ターボチャージャケーシング（１０）を有するターボチャージャ（２０）であって、ターボチャージャケーシング（１０）は支承ケーシング（１４）と、少なくとも１つのインペラケーシング（２８，５０）とを有しており、支承ケーシング（１４）とインペラケーシング（２８，５０）とはタイロッド螺合部（３０，３２）によって螺合されており、タイロッド螺合部（３０）のタイロッド（３２）の少なくとも１つのヘッド（３６）はカバーエレメント（３８）によってカバーされている、ターボチャージャに関する。

Description

本発明は、例えばタービンケーシングと、コンプレッサケーシングと、支承ケーシングとから成り、タイロッドによって螺合されているターボチャージャケーシングを備えたターボチャージャに関する。

通常、ターボチャージャは排ガス流内にある排ガスタービンから成っている。排ガスタービンはターボ軸を介して吸気管内においてコンプレッサに結合されている。このために、ターボ軸において、例えばタービンホイールとコンプレッサホイールとが回転可能に支承されている。タービンホイールはターボチャージャのタービンケーシング内に収納されており、コンプレッサホイールは適切なコンプレッサケーシング内に収納されている。両ケーシングは支承ケーシングを介して互いに接続されている。タービンのタービンホイールはエンジンの排ガス流により回転させられ、コンプレッサのコンプレッサホイールを駆動する。これにより、コンプレッサはエンジンの吸気系内の圧力を高め、その結果、吸気行程中に、大量の空気がシリンダに達する。これにより、より多くの酸素を提供し、これに対応して比較的多量の燃料量を燃焼することができるようになる。エンジンの平均圧力とエンジンのトルクとが上昇する結果として出力を高めることができる。

１０２０００７０１７８２４．９号のシーメンスの特許出願明細書において、タイロッドを介して螺合されるタービンケーシングを有する排ガスターボチャージャが公知になっている。例えばタービンケーシングは複数のタイロッドを介して支承ケーシングに螺合される。

タイロッド螺合部は高い螺合確実性を保証する、という利点を有している。しかし、ネジヘッドと、ネジヘッドのシリンダカウンタボアがコンプレッサディフューザの領域、ひいては高い流速の領域に位置する場合には不都合である。このことは乱流に基づく効率損失に繋がることがある。

さらに、先行技術から、例えばターボチャージャはＤＥ６９８２７３０７Ｔ２において開示されているように、タービンケーシングをタイロッド螺合部の代わりに、いわゆる短いネジを介して螺合することが公知である。タービンケーシングは支承ケーシングの相対している側に設けられているフランジに固く螺合され、これに応じてコンプレッサケーシングは支承ケーシングの他の端部に設けられているフランジに固く螺合される。

このことはしかし、適切な孔を支承ケーシングと、コンプレッサケーシングと、タービンケーシングとに設ける必要があるので、製造及び組付けに、明らかに手間がかかるといという欠点がある。さらに、複数のネジを螺合する必要がある。さらに、タイロッド螺合部の場合のような螺合確実性を達成することはできない。

したがって、本発明の目的は、ケーシングをタイロッド螺合部によって螺合することができるものの、タイロッド螺合部による乱流の発生を少なくとも減じることができる、ターボチャージャケーシングを備えたターボチャージャを提供することである。

上記目的は請求項１に記載の特徴を有するターボチャージャケーシングによって達成される。

したがって、本発明によればターボチャージャケーシングを備えたターボチャージャであって、
ターボチャージャケーシングは支承ケーシングと少なくとも１つのインペラケーシングを有しており、
支承ケーシングとインペラケーシングとはタイロッド螺合部によって螺合されており、
タイロッド螺合部のタイロッドの少なくとも１つのヘッドがカバーエレメントによってカバーされている、ターボチャージャケーシングを備えたターボチャージャが提供される。

ターボチャージャは、１つには高い螺合安定性を保証するターボチャージャケーシングにタイロッド螺合部を備え付けることができるという利点を有している。またもう１つにはタイロッドのヘッドが、乱流を少なくとも明らかに減じることができるか、又は、それどころかほぼ回避することができるようにカバーされる。その結果、インペラケーシングの効率は損なわれない。

本発明の有利な構成及び改良形は、従属請求項及び図面に関連した記載から明らかになる。

好ましくは、インペラケーシングはタービンケーシング及び／又はコンプレッサケーシングである。

好ましくは、カバーエレメントは、タイロッド螺合部のタイロッドの１つの又は複数の又は全てのヘッドを、少なくとも部分的に又は完全にカバーする。

好ましくは、カバーエレメントは少なくとも部分的又は完全に閉鎖されて形成されている。

好ましくは、カバーエレメントは貫通開口を有しており、該貫通開口は対応配置されたタイロッドに工具が係合するために正確に十分である。

好ましくは、カバーエレメントはインペラケーシング及び／又は支承ケーシングにおいて収容部内に取り付けられている。

好ましくは、カバーエレメントはインペラケーシングのディフューザの壁の一部分を形成する。

好ましくは、カバーエレメントは、例えばカバー金属薄板である。

好ましくは、カバーエレメントは、タイロッドの１つのヘッドをカバーするためのストッパエレメントである。

好ましくは、ストッパエレメントは、ネジヘッドを取り囲むキャップの形状を有している。

好ましくは、ストッパエレメントはタイロッドの１つのヘッド内に導入可能である１つの凸部を備えたプレートを有しており、該プレートはネジヘッドと同じ高さに配置することができるか、又は、例えばネジヘッドと支承ケーシングにおけるカウンタボアを少なくとも部分的に又は完全にカバーするために、カバーネジヘッドを越えて突出する。

好ましくは、カバーエレメントは、金属若しくは金属合金、プラスチック及び／又は、例えば硬質ゴムのようなゴムから成っているか、又は、カバーエレメントは硬質ゴムを少なくとも含有している。

本発明に係る構成において、インペラケーシングはタービンケーシング及び／又はコンプレッサケーシングである。つまり、本発明によればタービンケーシングもコンプレッサケーシングも基本的にはタイロッド螺合部によって固定することができる。

本発明の別の構成によれば、カバーエレメントはタイロッド螺合部のタイロッドの１つ、又は複数、又は全てのヘッドを少なくとも部分的に又は完全にカバーする。このことは、空気又は排ガスがタイロッド螺合部を通流し、乱流を著しく減じることができる、という利点を有している。その理由は、空気はタイロッド螺合部のヘッド及びケーシングにおける対応するカウンタボアからカバーエレメントによって遮られるからである。

本発明のさらに別の構成において、カバーエレメントは少なくとも部分的に又は完全に閉鎖されて開口を有さずに形成されている。選択的にはカバーエレメントには貫通開口が設けられていてもよい。貫通開口は対向して配置されているタイロッドへの工具による係合のために正確に十分な大きさである。これにより、乱流には極めて小さな作用面だけしか提供されない。

本発明のさらに別の構成によれば、カバーエレメントは収容部においてインペラケーシング及び／又は支承ケーシングに取り付けられている。カバーエレメントが固定される収容部は凹部又は凸部であってもよい。択一的に又は付加的にはカバーエレメントは、例えば螺合等により固定することもできる。螺合部は、例えば、可能な限り乱流が発生しないか又はほとんど発生しない領域に設けられている。

本発明のさらに別の構成において、カバーエレメントはインペラケーシングのディフューザの壁の一部分として構成されている。このことは、インペラケーシング効率を損なわず、かつ、カバーエレメントがタイロッドのヘッドのカバー及びインペラケーシングの壁の提供という二重の機能を果たすことができるという利点を有する。これにより、組付けコスト及び製造コストを削減することができる。

本発明に係るさらに別の構成において、カバーエレメントは、例えばカバー金属薄板である。この種のカバー金属薄板は、簡単に製造することができ、例えば簡単に変形加工することができるという利点を有しおり、既述したように、例えばインペラケーシングのディフューザの壁として形成される。

本発明のさらに別の構成によれば、カバーエレメントは、例えばタイロッドの少なくとも１つのヘッドをカバーするためのストッパエレメントである。ストッパエレメントは、ネジヘッドを取り囲むキャップの形状を有していてもよい。この種のキャップの製造は簡単であり、簡単に組み付けることができる。択一的な実施の形態において、ストッパエレメントは凸部若しくはプラグを備えたプレートを有することもできる。凸部若しくはプラグはタイロッドのヘッド内に導入可能である。プレートはネジヘッドの高さ（ネジヘッドの領域）において終わることができるか、又は少なくとも部分的に又は完全にネジヘッドから突出することができる。その結果、例えばネジヘッドと支承ケーシングにおけるカウンタボアとは少なくとも部分的に又は完全にカバーされる。この種のストッパエレメントも簡単に製造することができかつ組み付けることができる。ストッパエレメントは、プレートが単に１つの凸部若しくはプラグを有しているのではなく、複数の凸部若しくはプラグを有しているように形成することもできる。こうして同時にタイロッドの複数のヘッドはカバーされる。

先行技術に基づくターボチャージャケーシングを備えたターボチャージャの概略的な断面図であて、ターボチャージャケーシングがターボチャージャに直接螺合されている。 本発明の実施の形態によるターボチャージャケーシングを備えたターボチャージャの概略的な断面図であって、タイロッド螺合部がケーシングに備え付けられている。 図２に記載したターボチャージャケーシングを備えたターボチャージャの概略的な断面図であって、コンプレッサケーシングと支承ケーシングとが記載されている。 図４ａ，ｂにはカバーエレメントであるストッパエレメントの実施の形態が記載されている。

以下に本発明を、符号を記した図面に記載の実施の形態に基づいて詳細に説明する。

全ての図面において同じ若しくは同じ機能を有するエレメント及び装置には、別名で記載されていない限り、同じ符号を付す。

図１には、先行技術のターボチャージャケーシング１０の概略的な断面図が記載されている。ターボチャージャケーシング１０はターボチャージャ（図示せず）の部分である。ターボチャージャケーシング１０若しくはターボチャージャケーシング１０のタービンケーシング２８は、比較的短いネジ１２によって支承ケーシング１４に直接ネジ締結されている。さらに、支承ケーシング１４は、ターボチャージャケーシング１０に相対している支承ケーシング１４の端部においてフランジ１６を有している。フランジ１６においてターボチャージャケーシング１０は、図１に記載されているように、複数のネジ１２によって固定される。ネジ１２のネジヘッド１８は支承ケーシング１４とタービンケーシング１０の外側に位置しているので、効率を減じることに繋がる乱流が発生することはない。しかしながら、この構成は、組付けに手間がかかり、タイロッド螺合部のように螺合確実性を提供しない、という欠点を有している。このことは以下の、タイロッド螺合部と直接螺号部との比較において明らかになる。

以下に、タイロッド螺合部と直接螺号部との対比が記載されている。タイロッドとしてＭ６タイロッドが使用され、直接螺号部のためのネジとして六角ネジＭ６×１５が使用される。

Ｍ６タイロッド
タイロッドの平均温度 ３００℃
支承ケーシング（ＬＧ）の平均温度 ２８０℃
３００℃におけるＲｐ０，２ ５４０Ｎ／ｍｍ^２
利用度 １
伸び ５０ｍｍ
弾性率 ２１００００Ｎ／ｍｍ^２
タイロッドの熱膨張係数 １７．４ １／Ｋ
支承ケーシングの熱膨張係数 １３ １／Ｋ
プリロード １０８５４Ｎ
圧力嵌め（ｆｏｒｃｅ ｆｉｔ）による長さ変化 ０．１２８５７１４３ｍｍ
温度による長さ変化 ０．２６１ｍｍ
温度による支承ケーシングの長さ変化 ０．１８２ｍｍ
残留伸び ０．０４９５７１４３ｍｍ
残留プリロード ４１８４．８２Ｎ
Ｍ６×１５六角ネジ（直接螺合部）
タイロッドの平均温度 ５００℃
支承ケーシング（ＬＧ）の平均温度 ３２０℃
３００℃におけるＲｐ０．２ ５４０Ｎ／ｍｍ^２
利用度 １
伸び ５ｍｍ
弾性率 ２１００００Ｎ／ｍｍ^２
タイロッドの熱膨張係数 １７．４ １／Ｋ
支承ケーシングの熱膨張係数 １３ １／Ｋ
プリロード １０８５４Ｎ
圧力嵌めによる長さ変化 ０．０１２８５７１４ｍｍ
温度の長さ変化 ０．０４３５ｍｍ
温度の支承ケーシングの長さ変化 ０．０２０８ｍｍ
残留伸び −０．００９８４２８６ｍｍ
残留プリロード −８３０９．３４Ｎ

個々のパラメータの規定から、タイロッド螺合部（支承ケーシングのコンプレッサ側のフランジにおけるネジヘッド受け、長いネジ）は、短いネジを備えた直接螺合部に比べて僅かなプリロード損失しか示さないということが判る。改良はタイロッドの全体として明らかに大きな伸びと、僅かな平均温度を介して達成される。直接螺合部（支承ケーシングのタービン側のフランジにおけるネジヘッド受け、短いネジ）は、比較的高い構成部材温度に基づき、付加的にさらに高価なネジ材料を必要とする。

図２には、本発明の一実施の形態に基づく、ターボチャージャケーシング１０を備えたターボチャージャ２０の概略的な断面図が記載されている。ターボチャージャ２０はターボ軸２２を有している。ターボ軸２２には一方の側においてタービンホイール２４が支承されていて、他方の側においてコンプレッサホイール２６が支承されている。ターボ軸２２は支承ケーシング１４内に配置されている。タービンホイール２４はタービンケーシング２８内に配置されており、これに応じて、コンプレッサホイール２６はコンプレッサケーシング内に配置されている。コンプレッサケーシングは、図面を見やすくする理由から、図２には記載されていない。

先行技術とは異なり、タービンケーシング２８とコンプレッサケーシングとがそれぞれ支承ケーシング１４に直接螺合されていることにより、本発明によればタイロッド螺合部３０が設けられている。タービンケーシング２８は支承ケーシング１４に、コンプレッサケーシングに相対する支承ケーシング１４の端部（支承ケーシングのコンプレッサ側のフランジに設けられているネジヘッド受け）において、少なくとも１つ又は複数のタイロッドネジ３２を介して螺合される。タイロッド３２は、例えば支承ケーシング１４においてカウンタボア３４を必要とする。カウンタボア３４にタイロッド３２のネジヘッド３６が沈められる。しかしながら、タイロッドヘッド３６を、例えばコンプレッサケーシング（図示せず）のコンプレッサディフューザの領域に配置することをほとんど回避することはできない。コンプレッサディフューザの領域においては高い速度で空気が通流するので、ヘッド３６とヘッド３６のカウンタボア３４により乱流が起こることがある。乱流はコンプレッサ効率を低下させることがある。

したがって、本発明によれば、通流する空気に対してタイロッド３２のヘッド３６はカバーされるので、乱流は少なくとも明らかに減じることができるか、又はほぼ防ぐことができる。カバーエレメント３８は、例えばカバー金属薄板４０であってよい。カバー金属薄板４０は、タイロッド３２のヘッド３６の前方に配置され、ヘッド３６を少なくとも部分的に又は有利にはほぼ完全にカバーする。このために、例えば凹部４４の形式の、カバー金属薄板４０が挿入される適切な収容部４２をターボチャージャケーシング１０に設けることができる。カバーエレメント３８を閉鎖して形成することができるか、又はタイロッド３２の工具係合のための小さな若しくは正確に十分に大きな貫通開口を有することができる。

例えば、以下に図３に基づき説明されるように、カバーエレメント３８は、同時にコンプレッサケーシング５０のディフューザ４８の壁４６の部分として形成されていてもよい。タイロッド３２の全てのヘッド３６をカバーするために少なくとも１つのカバーエレメント３８を設けることができるか、又は構成上の条件に応じて、複数のカバーエレメント３８を設けることができる。支承ケーシング１０若しくはベースユニットと、隣接するタービンケーシング又はコンプレッサケーシング２８，５０との構成上の条件に応じて、カバーエレメント３８は対称的に、例えば回転対称的であってよい。

選択的又は付加的に、タイロッド３２のヘッド３６はカバーエレメント３８であるストッパエレメント５２によってカバーすることもできる。この種のストッパエレメント５２の２つの実施の形態が、以下の図４ａ，ｂにおいて記載されている。

さらに、図３には図２のターボチャージャケーシング１０を備えたターボチャージャ２０の部分断面図が記載されている。コンプレッサケーシング５０と支承ケーシング１４とが記載されている。タービンケーシング２８は１つのタイロッド３２若しくは複数のタイロッド３２を介して、コンプレッサケーシング５０に相対している支承ケーシング１４（支承ケーシング１４のコンプレッサ側のフランジ５４におけるネジヘッド受け）の側に螺合されている。

タイロッド３２のヘッド３６をカバーすることができるように、適切なカバーエレメント３８が設けられている。カバーエレメント３８は、例えばターボチャージャケーシング１０若しくはベースユニットの収容部４２内に収容されている。また、選択的にはカバーエレメント３８は付加的に、例えば螺合等によって固定することもできる。このことは本発明の全ての実施の形態に当てはまる。

カバーエレメント３８は、例えばカバー金属薄板４０である。カバー金属薄板４０は記述したように、コンプレッサケーシング５０のディフューザ４８の壁４６の一部分を形成する。こうして、カバーエレメント３８を用いない場合に発生することがある乱流を防ぐことができるか又は明らかに減じることができる。本実施の形態では、乱流は、効率に不都合な作用をもたらすことがない程度に減じることができる。

図４ａ，ｂには、カバーエレメント３８であるストッパエレメント５２の２つの実施の形態が記載されている。当業者にとっては、複数の可能なバリエーションがあるということは自明である。図４ａの第１のストッパエレメント３８は、例えばネジヘッド３６を取り囲むキャップ５６の形式において形成されている。キャップ５６は、鎖線で示してあるように、例えば付加的に支承ケーシング１４におけるカウンタボア３４を少なくとも部分的に又は完全にカバーするために、側方でタイロッド３２のヘッド３６を越えて突出しているように形成することもできる。タイロッド３２の一連のヘッド３６をカバーするために、複数のこの種のキャップ５６が形成されている一種のストリップを形成することも考慮可能である。これと同時に、支承ケーシング１４におけるカウンタボア３４を少なくとも部分的に又は完全にカバーすることができる。

図４ｂに記載の第２のストッパエレメント５２は、各ネジヘッド３６の凹部６２内に導入される凸部６０若しくはプラグを備えたプレート５８によって形成されている。ストッパエレメント５２のプレート５８は、例えばネジヘッド３６と支承ケーシング１４におけるカウンタボア３４とを少なくとも部分的に又は完全にカバーするために、ネジヘッド３６を越えて突き出ていてよい。ストッパエレメント３８のプレート５８が、複数の凸部６０を備え、複数のネジヘッド３６にわたって延びているストリップの形式において形成されていることも考慮可能である。択一的には、第２のストッパエレメント３８を凸部６０の代わりにキャップ５６として形成するか、又は、凸部６０に付加的に、図４ｂにおいて鎖線で記載されているようにキャップ５６を備えて形成することもできる。

さらに、ヘッド３６の側方に又はヘッド３６を全周にわたって囲んで、カウンタボア３４により形成されているギャップ６４内に導入することもできるストッパエレメント３８を設けることもできる。その結果、ギャップ６４はカバーされる。ヘッド３６自体を、図４ａ又は図４ｂに基づきストッパエレメントによってカバーすることができる。図４ｂにおけるストッパエレメント３８のプレート５８を、カバーしたいネジ３２のヘッド３６と同じ高さ（ヘッド３６の範囲内）に配置することができる。

記述のカバーエレメント３８は、例えば金属若しくは金属薄板から製造することができる。特にコンプレッサ側において基本的には、コンプレッサ側はタービン側ほど高温ではないので、例えば適切なゴム若しくは硬質ゴム又はプラスチックからカバーエレメント３８を製造することも考慮可能である。

本発明は有利な実施の形態に基づいて既に記載されているが、有利な実施の形態に限定されるのではなく、多様に変更可能である。既述の実施の形態は、特に個々の特徴部を互いに組合せ可能である。

特に既述の全ての実施の形態はコンプレッサケーシング５０にも、タービンケーシング２８にも適用することができる。つまり、タービンケーシング２８だけがタイロッド螺合部３０を介して支承ケーシング１０に固定することができるのではない。タイロッド３２のヘッド３６をカバーするために少なくとも１つの適切なカバーエレメント３８が設けられている。タイロッド螺合部３０及びカバーエレメント３８の設置は、適切にコンプレッサケーシング５０に転用することもできる。したがって、コンプレッサケーシング５０も、図２，３に記載のタービンケーシング２８と同様に、支承ケーシング１０にタイロッド螺合部３０を介して螺合することができる。

Claims (12)

1. ターボチャージャケーシング（１０）を有するターボチャージャ（２０）において、
   ターボチャージャケーシング（１０）は支承ケーシング（１４）と、少なくとも１つのインペラケーシング（２８，５０）とを有しており、
   支承ケーシング（１４）とインペラケーシング（２８，５０）とはタイロッド螺合部（３０，３２）によって螺合されており、
   タイロッド螺合部（３０）のタイロッド（３２）の少なくとも１つのヘッド（３６）はカバーエレメント（３８）によってカバーされていることを特徴とする、ターボチャージャケーシングを有するターボチャージャ。
2. 前記インペラケーシングはタービンケーシング（２８）及び／又はコンプレッサケーシング（５０）であることを特徴とする、請求項１記載のターボチャージャ。
3. カバーエレメント（３８）は、タイロッド螺合部（３０）のタイロッド（３２）の１つの又は複数の又は全てのヘッド（３６）を、少なくとも部分的に又は完全にカバーすることを特徴とする、請求項１又は２記載のターボチャージャ。
4. カバーエレメント（３８）は少なくとも部分的又は完全に閉鎖されて形成されていることを特徴とする、請求項１から３までのいずれか一項記載のターボチャージャ。
5. カバーエレメント（３８）は貫通開口を有しており、該貫通開口は対応配置されたタイロッド（３２）に工具が係合するために正確に十分であることを特徴とする、請求項１から４までのいずれか一項記載のターボチャージャ。
6. カバーエレメント（３８）はインペラケーシング（２８，５０）及び／又は支承ケーシング（１４）において収容部（４２）内に取り付けられていることを特徴とする、請求項１から５までのいずれか一項記載のターボチャージャ。
7. カバーエレメント（３８）はインペラケーシング（５０）のディフューザ（４８）の壁（４６）の一部分を形成することを特徴とする、請求項１から６までのいずれか一項記載のターボチャージャ。
8. カバーエレメント（３８）は、例えばカバー金属薄板（４０）であることを特徴とする、請求項１から７までのいずれか一項記載のターボチャージャ。
9. カバーエレメント（３８）は、タイロッド（３２）のヘッド（３６）をカバーするためのストッパエレメント（５２）であることを特徴とする、請求項１から８までのいずれか一項記載のターボチャージャ。
10. ストッパエレメント（３２）は、ネジヘッド（３６）を取り囲むキャップ（５６）の形状を有していることを特徴とする、請求項９記載のターボチャージャ。
11. ストッパエレメント（５２）はタイロッド（３２）のヘッド（３６）内に導入可能である１つの凸部（６０）を備えたプレート（５８）を有しており、該プレート（５８）はネジヘッド（３６）と同じ高さに配置することができるか、又は、例えばネジヘッド（３６）と支承ケーシング（２８，５０）におけるカウンタボア（３４）を少なくとも部分的に又は完全にカバーするために、カバーネジヘッド（３６）を越えて突出することができることを特徴とする、請求項９又は１０記載のターボチャージャ。
12. カバーエレメント（３８）は、金属若しくは金属合金、プラスチック及び／又は、例えば硬質ゴムのようなゴムから成っているか、又は、カバーエレメント（３８）は少なくともゴムを含有していることを特徴とする、請求項１から１１までのいずれか一項記載のターボチャージャ。

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