特に望ましい特性を有するアミノチアゾリルおよびアミノ−1,2,4−チアジアゾリル置換ピリジン化合物を、ピペリジン−4−イル基またはテトラヒドロピリジン基であって、それぞれ、チアゾールまたはチアジアゾールの4または3位における置換基として、先に記載の基の窒素原子上に特定の置換基を持つ基を選択することによって得ることができることが、ここで発見された。
一態様によれば、本発明は、一般式I:
の化合物、またはその塩を提供する。
(式中、R13は、構造:
から選択される環であり、
nおよびpは、独立して、1または2であり、ここで、nおよびpの合計は、2または3であり;
Bは、H、F、OHまたはMeであり;
MおよびM1は、独立して、H、FまたはMeであり;
M2は、HまたはMeであり;
Aは、C(=O)Ra、C(=O)ORb、C(=O)NRcRd、SO3H、SO2NReRf、SO2(1−6Cアルキル)、(1−6C)フルオロアルキル、または(1−6Cアルキル)OHであり;
Raは、H、CF3、(3−6Cシクロアルキル)、(1−6Cアルキル)、−(1−6Cアルキル)OH、−(1−6Cアルキル)−O−(1−6Cアルキル)、−(1−6Cアルキル)NH2、−(1−6Cアルキル)NH(1−6Cアルキル)、または−(1−6Cアルキル)N(1−6Cアルキル)2であり;
Rbは、(1−6Cアルキル)であり;
Rcは、Hまたは(1−6Cアルキル)であり;
Rdは、H、(1−6Cアルキル)、または(1−6Cアルキル)OHであり;
Reは、Hまたは(1−6Cアルキル)であり;
Rfは、H、(1−6Cアルキル)または(1−6Cアルキル)−N−(1−6Cアルキル)2であり;
Lは、OまたはSであり;
D2は、NまたはCHであり;
R2は、Ar1、hetAr1、hetArc、hetAr3、場合によってはOHで置換されたシクロペンチル、またはN−アルキル−ピリジノン−5−イルであり;
Ar1は、場合によっては、C1−C6アルキル、F、Br、Cl、CF3、CN、SO2Me、C(=O)NH(1−3Cアルキル)N(アルキル)2、C(=O)NH(1−3Cアルキル)hetCyc1、OR8およびC(=O)OR8から独立して選択される1個以上の基で置換されたアリールであり;
hetAr1は、1〜3個の環窒素原子を有し、場合によっては、(1−6Cアルキル)、(1−6Cアルキル)OH、Cl、およびCF3から独立して選択される1個以上の基で置換された5−6員ヘテロアリール基であり;
hetArcは、1〜2個の環窒素原子を有し、場合によっては環酸素原子を有する、部分的に不飽和の5,5、5,6または6,6二環式環構造であり;
hetAr3は、1〜3個の環窒素原子を有する9−10員二環式へテロアリール環であり;
R3は、SR6、Br、Cl、CF3またはOR6であり;
R6は、アリール、hetAraまたはhetArbであり、ここで、該アリール、hetAraおよびhetArbは、場合によっては、(1−6C)アルキル、F、Br、Cl、CF3、CN、OR8、C(=O)OR8、C(=O)NH(1−3Cアルキル)N(1−3Cアルキル)2およびC(=O)NH(1−3Cアルキル)hetCyc2から独立して選択される1個以上の基で置換され;
またはR6は、ポリヒドロキシ−(1−6Cアルキル)、(1−6Cアルキル)OH、(1−6Cアルキル)R9、CH(R11)−Ar5、CH(R12)−hetAr4または1〜4個のOHで置換された(5−6C)シクロアルキルであり;
R11およびR12は、独立して、H、(1−6C)アルキル、(1−6Cアルキル)OH、またはCF3であり;
Ar5は、場合によっては、F、Cl、Br、Iおよび(1−6Cアルキル)から独立して選択される1個以上の基で置換されたフェニルであり;
hetAr4は、1〜2個の環窒素原子を有する5−6員ヘテロアリールであり;
各R8は、独立して、HまたはC1−C6アルキルであり;
R9は、H、OMe、−CO2Me、ピペリジン−4−イル、またはN−アシルピペリジン−4−イルであり;
hetAraは、1〜4個の窒素原子を有する5−6員ヘテロアリール環またはNおよびSから独立して選択される1〜2個の原子を有する5員環であり;
hetArbは、N、SおよびOから独立して選択される2〜6個の原子を有する9−10員二環式へテロ芳香族環(ただし、該環は、O−O結合は含まない)であり;および
hetCyc1およびhetCyc2は、独立して、NおよびOから独立して選択される1〜2個の環異種原子を有する5−7員複素環式環である。)
式Iのある実施形態では、Aは、C(=O)Ra、C(=O)ORb、C(=O)NRcRd、SO3H、SO2NReRf、SO2(1−6Cアルキル)または(1−6Cアルキル)OHである。
式Iの化合物として、
R13は、構造式
から選択される環であり;
nおよびpは、独立して、1または2(ここで、nおよびpの合計は2または3である)であり;
Bは、H、F、OH、またはMeであり;
MおよびM1は、独立して、H、FまたはMeであり;
M2は、HまたはMeであり;
Aは、C(=O)Ra、C(=O)ORb、C(=O)NRcRd、SO3H、SO2NReRf、SO2(1−6Cアルキル)、(1−6C)フルオロアルキル、または(1−6Cアルキル)OHであり;
Raは、H、CF3、(3−6Cシクロアルキル)、(1−6Cアルキル)、−(1−6Cアルキル)OH、−(1−6Cアルキル)−O−(1−6Cアルキル)、−(1−6Cアルキル)NH2、−(1−6Cアルキル)NH(1−6Cアルキル)、または−(1−6Cアルキル)N(1−6Cアルキル)2であり;
Rbは、(1−6Cアルキル)であり;
Rcは、Hまたは(1−6Cアルキル)であり;
Rdは、H、(1−6Cアルキル)、または(1−6Cアルキル)OHであり;
Reは、Hまたは(1−6Cアルキル)であり;
Rfは、H、(1−6Cアルキル)または(1−6Cアルキル)−N−(1−6Cアルキル)2であり;
Lは、OまたはSであり;
D2は、NまたはCHであり;
R2は、Ar1、hetAr1、hetArc、hetAr3、場合によってはOHで置換されたシクロペンチル、またはN−アルキル−ピリジノン−5−イルであり;
Ar1は、場合によっては、C1−C6アルキル、OH、F、Br、CF3、CN、SO2Me、C(=O)NH(1−3Cアルキル)N(アルキル)2、およびC(=O)NH(1−3Cアルキル)hetCyc1から独立して選択される1個以上の基で置換されたフェニルまたはナフチルであり;
hetAr1は、1〜3個の環窒素原子を有し、場合によっては、(1−6Cアルキル)、(1−6Cアルキル)OH、Cl、およびCF3から独立して選択される1個以上の基で置換された5−6員ヘテロアリール基であり;
hetArcは、1〜2個の環窒素原子を有し、場合によっては環酸素原子を有する部分的に不飽和の5,5、5,6または6,6二環式環構造であり;
hetAr3は、1〜3個の環窒素原子を有する9−10員二環式へテロアリール環であり;
R3は、SR6、Br、Cl、CF3またはOR6であり;
R6は、アリール、hetAraまたはhetArbであり、ここで、該アリール、hetAraおよびhetArbは、場合によっては、(1−6C)アルキル、F、Br、Cl、CF3、CN、OR8、C(=O)OR8、C(=O)NH(1−3Cアルキル)N(1−3Cアルキル)2およびC(=O)NH(1−3Cアルキル)hetCyc2から独立して選択される1個以上の基で置換され、
または、R6は、ポリヒドロキシ−(1−6Cアルキル)、(1−6Cアルキル)OH、(1−6Cアルキル)R9、CH(R11)−Ar5、CH(R12)−hetAr4または1〜4個のOHで置換された(5−6C)シクロアルキルであり;
R11およびR12は、独立して、H、(1−6C)アルキル、(1−6Cアルキル)OH、またはCF3であり;
Ar5は、場合によっては、F、Cl、Br、Iおよび(1−6Cアルキル)から独立して選択される1個以上の基で置換されたフェニルであり;
hetAr4は、1〜2個の環窒素原子を有する5−6員ヘテロアリールであり;
各R8は、独立して、HまたはC1−C6アルキルであり;
R9は、H、OMe、−CO2Me、ピペリジン−4−イル、またはN−アシルピペリジン−4−イルであり;
hetAraは、1〜4個の窒素原子を有する5−6員ヘテロアリール環またはNおよびSから独立して選択される1〜2個の原子を有する5員環であり;
hetArbは、N、SおよびOから独立して選択される2〜6個の原子を有する9−10員二環式へテロ芳香族環(ただし、該環はO−O結合を含まない)であり;および
hetCyc1およびhetCyc2は、独立して、NおよびOから独立して選択される1〜2個の環へテロ原子を有する5−7員複素環式環である化合物が挙げられる。
式Iの化合物として、さらに、
R13は、
であり;
Aは、C(=O)(C1−C6アルキル)、C(=O)NH2、(C=O)NH(C1−C6アルキル)、C(=O)N(C1−C6アルキル)2、C(=O)CH(C1−C6アルキル)N(C1−C6アルキル)2、SO2(C1−C6アルキル)、SO2NH2、SO2NH(C1−C6アルキル)、S(C1−C6アルキル)2またはC(O)CH(CH3)OHであり;
Lは、Oであり;
D2は、NまたはCHであり;
R2は、場合によっては、C1−C6アルキル、F、Br、およびCF3から独立して選択される1個以上の基で置換されたアリールであり;
R3は、SR6であり;
R6は、アリール、hetAraまたはhetArbであり、ここで、R6は、場合によっては、C1−C6アルキル、Br、Cl、CF3、CN、OR8、およびC(=O)OR8から独立して選択される1個以上の基で置換され;
R8は、C1−C6アルキルであり;
hetAraは、1〜4個の窒素原子を有する5−6員ヘテロアリール環であり;および
hetArbは、N、SおよびOから独立して選択される2〜6個の原子を有する9−10員二環式へテロ芳香族環(ただし、該環はO−O結合を含まない)である化合物も挙げられる。
本明細書で使用される用語「(1−6C)アルキル」および「(1−3C)アルキル」は、それぞれ、1〜6個の炭素原子または1〜3個の炭素原子の飽和直鎖または分岐状の1価の炭化水素ラジカルを言い、ここで、アルキルラジカルは、場合によっては、独立して、以下に記載する1個以上の置換基で置換されてもよい。例として、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−メチル−1−プロピル、2−ブチル、2−メチル−2−プロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−1−ブチル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、および3,3−ジメチル−2−ブチルが挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態では、R13は、構造:
で表わされる環である。
一実施形態では、R13は、構造:
で表わされる環である。
一実施形態では、R13は、構造:
で表わされる環である。
一実施形態では、R13は、構造:
で表わされる環である。
一実施形態では、R13は、構造:
で表わされる環である。
一実施形態では、R13は、構造:
で表わされる環である。
式IのA基に関し、ある実施形態では、AはC(=O)Raである。
ある実施形態では、AはC(=O)Raであり、ここでRaはH、すなわち、AはC(=O)Hである。
ある実施形態では、AはC(=O)Raであり、ここでRaはCF3、すなわち、AはC(=O)CF3である。
ある実施形態では、Aは、C(=O)Raであり、ここでRaは、(1−6C)アルキルまたは(3−6C)シクロアルキルである。特定の実施形態では、Aは、C(=O)CH3、C(=O)CH(CH3)2、またはC(=O)シクロプロピルである。
ある実施形態では、Aは、C(=O)Raであり、ここでRaは(1−6Cアルキル)OHである。A基の特定のものとして、C(=O)CH2OHおよびC(=O)CH(CH3)OHが挙げられる。
ある実施形態では、Aは、C(=O)Raであり、ここでRaは(1−6Cアルキル)−O−(1−6Cアルキル)である。特定のAとして、C(=O)CH2OCH3が挙げられる。
ある実施形態では、Aは、C(=O)Raであり、ここで、Raは、−(1−6Cアルキル)NH2、−(1−6Cアルキル)NH(1−6Cアルキル)、または−(1−6Cアルキル)N(1−6Cアルキル)2である。A基の特定のものとして、C(=O)CH2NMe2およびC(=O)CH2NH2が挙げられる。
一実施形態では、Aは、C(=O)ORbである。A基の特定のものとして、CO2C(CH3)3、CO2CH(CH3)2およびC(=O)CH2CH3が挙げられる。
ある実施形態では、Aは、C(=O)H、C(=O)CF3、C(=O)−シクロプロピル、C(=O)CH3、C(=O)CH(CH3)2、C(=O)CH(CH3)OH、C(=O)CH2OCH3、C(=O)CH2NH2、およびC(=O)CH2NMe2から選択される。
ある実施形態では、Aは、CO2C(CH3)3およびCO2CH(CH3)2から選択される。
一実施形態では、Aは、C(=O)NRcRdである。一実施形態では、Rcは、水素である。別の実施形態では、Rcは(1−6Cアルキル)であり、たとえば、メチルまたはエチルである。一実施形態では、RdはHである。別の実施形態では、Rdは(1−6Cアルキル)、たとえば、メチル、エチルまたはプロピルである。別の実施形態では、Rdは(1−6Cアルキル)OH、たとえば、CH2OHまたはCH2CH2OHである。A基の特定のものとして、C(=O)NH2、C(=O)NMe2およびC(=O)NHCH2CH2OHが挙げられる。
ある実施形態では、AはC(=O)NH2である。
ある実施形態では、Aは、C(=O)NMe2またはC(=O)NHCH2CH3である。
一実施形態では、AはSO3Hである。
一実施形態では、AはSO2NReRfである。一実施形態では、Reは水素である。別の実施形態では、Reは(1−6Cアルキル)、たとえばメチルである。一実施形態では、RfはHである。別の実施形態では、Rfは(1−6Cアルキル)、たとえばメチルである。別の実施形態では、Rfは(1−6Cアルキル)N(1−6Cアルキル)2であり、たとえば(1−6Cアルキル)NMe2、たとえばCH2CH2NMe2である。A基の特定のものとして、SO2NH2、SO2NMe2およびSO2NH(CH2)2N(CH3)2が挙げられる。A基に関し別の特定のものは、SO2NHCH2CH3である。
一実施形態では、AはSO2(1−6Cアルキル)である。特定の実施形態は、SO2Meである。
一実施形態では、Aは(1−6C)アルキルである。A基の特定のものとして、メチルおよびエチルが挙げられる。
一実施形態では、Aは(1−6Cアルキル)OHである。特定のものは、(CH2)2OHである。
一実施形態では、Aは、C(=O)(C1−C6アルキル)、C(=O)NH2、C(=O)NMe2、C(=O)CH2NMe2、SO2Me、SO2NH2、およびC(O)CH(CH3)OHから選択される。
ある実施形態では、Aは、C(=O)(C1−C6アルキル)である。特定の実施形態では、AはC(=O)CH3である。
ある実施形態では、AはC(=O)NH2である。
ある実施形態では、AはC(=O)NMe2である。
ある実施形態では、AはC(=O)CH2NMe2である。
ある実施形態では、AはSO2Meである。
ある実施形態では、AはSO2NH2である。
ある実施形態では、AはC(O)CH(CH3)OHである。
式IのB基に関し、一実施形態では、Bは水素である。
別の実施形態では、Bはメチルである。
別の実施形態では、BはFである。
別の実施形態では、BはOHである。
式IのM基に関し、一実施形態では、Mは水素である。
別の実施形態では、Mはメチルである。
別の実施形態では、MはFである。
式IのM1基に関し、一実施形態では、M1は水素である。
別の実施形態では、M1はメチルである。
別の実施形態では、M1はFである。
式IのM2基に関し、一実施形態では、M2は水素である。
別の実施形態では、M2はメチルである。
特に、以下の構造式で表されるR13基が挙げられる。
式IのR2基に関し、一実施形態では、R2は、Ar1であって、場合によっては、C1−C6アルキル、F、Br、Cl、CF3、CN、SO2Me、C(=O)NH(1−3Cアルキル)N(アルキル)2、C(=O)NH(1−3Cアルキル)hetCyc1、OR8およびC(=O)OR8から独立して選択される1個以上の基で置換されている。
一実施形態では、R2は、アリールであって、非置換、またはC1−C6アルキル、F、Br、CF3、CN、SO2Me、C(=O)NH(1−3Cアルキル)N(アルキル)2およびC(=O)NH(1−3Cアルキル)hetCyc1から独立して選択される1個以上の基で置換されている。
hetCyc1基の例として、NおよびOから独立して選択される1〜2個の環へテロ原子を有する5−7員複素環式環、たとえば、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニル環が挙げられる。
ある実施形態では、R2は、アリールであって、場合によっては、C1−C6アルキル、Br、Cl、CF3、CN、OR8およびC(=O)OR8から独立して選択される1個以上の基で置換されている。
他の実施形態では、R2はアリールであり、場合によっては、C1−C6アルキル、F、BrおよびCF3から独立して選択される1個以上の基で置換されている。
一実施形態では、R2は、フェニルであって、非置換、またはF、Br、Cl、Me、CF3、CN、SO2MeおよびC(=O)NH(1−3Cアルキル)N(Me)2から独立して選択される1個以上の基で置換されている。
R2の追加のものとして、場合によっては、F、BrおよびCF3から独立して選択される1または2個の基で置換されたフェニルが挙げられる。
ある実施形態では、R2は、ナフチルであって、非置換、またはF、Br、Cl、Me、CF3、CN、SO2MeおよびC(=O)NH(1−3Cアルキル)N(Me)2から独立して選択される1個以上の基で置換されている。
R2の例示的な実施形態として、構造:
が挙げられるが、これらに限定されない。
R2の追加の例として、構造:
が挙げられる。
一実施形態では、R2はhetAr1である。
一実施形態では、hetAr1は、非置換である。別の実施形態では、hetAr1は、(1−6Cアルキル)、(1−6Cアルキル)OH、Cl、およびCF3から独立して選択される1個以上の基で置換されている。
一実施形態では、hetAr1は、1〜2個の環窒素原子を有する、場合によっては置換された6員ヘテロアリール基である。hetAr1の例として、非置換、または置換ピリジル、ピラジニルおよびピリダジニル基が挙げられる。ある実施形態では、6員hetAr1は、非置換、またはメチル、エチル、イソプロピル、クロロ、CF3、CH2OH、およびCH2CH2OHから独立して選択される1個以上の基で置換されている。例として、ピリジル、メチルピリジル、ジメチルピリジル、エチルピリジル、イソプロピルピリジル、クロロピリジル、トリフルオロメチルピリジル、ヒドロキシメチルピリジル、ヒドロキシエチルピリジル、メチルピラジニルおよびメチルピリダジニルが挙げられる。
hetAr1の特定のものとして、構造:
が挙げられる。
別の実施形態では、hetAr1は、1〜2個の環窒素原子を有する、場合によっては置換された5員ヘテロアリール基である。例として、ピラゾリルであって、非置換、または1個以上の(1−6Cアルキル)基、たとえば1個以上のメチル基で置換されているピラゾリルが挙げられる。
別の実施形態では、hetAr1は、1〜3個の環窒素原子を有する、場合によっては置換されている5員ヘテロアリール基である。例として、ピラゾリル、イミダゾリルおよびトリアゾリル基が挙げられる。ある実施形態では、5員hetAr1は、非置換、または(1−6Cアルキル)、CF3、Cl、または(1−3Cアルキル)OHから独立して選択される1個以上の基、たとえばメチル、エチル、イソプロピル、CF3、CH2OHおよびCH2CH2OHから独立して選択される1個以上の基で置換されている。
hetAr1の特定のものとして、構造:
が挙げられる。
hetAr1の追加のものとして、構造:
が挙げられる。
ある実施形態では、R2は、hetArcであって、該hetArcは、1〜2個の環窒素原子を有し、場合によっては環酸素原子を有する部分的に不飽和の5,5、5,6または6,6二環式環構造である。そのような環構造の例として、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[d]ピリミジニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[c]ピリジニル、2,3−ジヒドロフロ[2,3−b]ピリジニル、2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジニル、2,3−ジヒドロフロ[3,2−b]ピリジニル、2,3−ジヒドロフロ[3,2−c]ピリジニル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラノ[2,3−b]ピリジニル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラノ[2,3−c]ピリジニル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,2−c]ピリジニル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,2−b]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾリル、および1,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[d]イミダゾリル環が挙げられる。hetArcの特定の例として、構造:
が挙げられる。
ある実施形態では、R2は、hetAr3であって、該hetAr3は、1〜3個の環窒素原子を有する、9−10員二環式へテロアリール環である。そのような環構造の例として、[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジニルおよび[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジニル環が挙げられる。hetAr3の特定のものとして、構造:
が挙げられる。
hetAr3の追加のものは、構造:
である。
一実施形態では、R2はシクロペンチルである。別の実施形態では、R2はOHで置換されたシクロペンチルである。
一実施形態では、R2は、1−メチルピリジン−2(1H)−オン−5−イルである。
式IのR3基に関し、ある実施形態では、R3は、SR6であって、R6はアリールである。
ある実施形態では、R6で表わされるアリール基は、非置換である。他の実施形態では、該アリール基は、(1−6C)アルキル、F、Br、Cl、CF3、CN、OR8、C(=O)OR8、C(=O)NH(1−3Cアルキル)N(1−3Cアルキル)2およびC(=O)NH(1−3Cアルキル)hetCyc2から独立して選択される1個以上の基で置換されている。ある実施形態では、該アリール基は、F、Cl、(1−6C)アルキル、CN、CF3、および−O(C1−C6アルキル)から独立して選択される1または2個の基で置換されている。hetCyc2基の例として、NおよびOから独立して選択される1〜2個の環へテロ原子を有する、5−7員複素環式環、たとえば、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニル環が挙げられる。
他の実施形態では、アリール基は、CN、CF3、および−O(C1−C6アルキル)から独立して選択される1または2個の基で置換されている。
特定の実施形態では、アリール基は、場合によっては置換されたフェニルである。
−S−アリールで表わされる場合のR3の例示的な実施形態として、フェニルチオ、(クロロフェニル)チオ、(フルオロフェニル)チオ、(メチルフェニル)チオ、(トリフルオロメチルフェニル)チオ、(ジメチルフェニル)チオ、(シアノトリフルオロメチルフェニル)チオ、(シアノフェニル)チオ、および(メトキシフェニル)チオが挙げられる。
S−アリールで表わされる場合のR3の特定のものとして、構造:
が挙げられる。
S−アリールで表わされる場合のR3の追加のものとして、構造:
が挙げられる。
式Iの別の実施形態では、R3は、SR6であって、ここで、R6はhetAraであり、hetAraは、1〜4個の窒素原子有するまたはNおよびSから独立して選択される1〜2個の原子を有する、場合によっては置換された5−6員ヘテロアリール環である。
式Iのある実施形態では、R3は、SR6であって、ここで、R6はhetAraであり、hetAraは、1〜4個の窒素原子を有する、5−6員ヘテロアリール環である。特定の例では、hetAraは、1〜2個の窒素原子を有する5−6員環である。例として、ピリジルおよびピリミジル環が挙げられる。
他の実施形態では、hetAraは、1〜3個の環窒素原子を有する5員環である。例として、ピロリル、イミダゾリルおよびトリアゾリル環が挙げられる。他の実施形態では、hetAraはチアゾリル環である。
ある実施形態では、hetAraは、非置換である。他の実施形態では、hetAraは、(1−6C)アルキル、F、Br、Cl、CF3、CN、OR8、C(=O)OR8およびC(=O)NH(1−3Cアルキル)N(1−3Cアルキル)2から独立して選択される1個以上の基で置換されている。
hetAraの置換基の特定の例として、メチル、Cl、CF3、CN、OCH(Me)2、OMe、CO2H、CO2Me、CO2Et、およびC(=O)NH(CH2)2NMe2が挙げられる。
他の実施形態では、hetAraは、Cl、CN、−O(C1−C6アルキル)、C(=O)O(C1−C6アルキル)、およびCF3から独立して選択される1または2個の基で置換されている。
S−hetAraで表わされる場合のR3の特定のものとして、構造:
が挙げられる。
S−hetAraで表わされる場合のR3の追加のものとして、構造:
が挙げられる。
S−hetAraで表わされる場合のR3の追加のものとして、構造:
が挙げられる。
式Iのある実施形態では、R3は、SR6であって、ここで、R6はhetArbであり、hetArbは、N、SおよびOから独立して選択された2〜6個のへテロ原子を有する9−10員二環式へテロ芳香族環(ただし、該環はO−O結合を含まない)である。特定の実施形態では、hetArbは、N、SおよびOから独立して選択される2〜3個のへテロ原子を有する9−10員二環式へテロ芳香族環である。例として、5,6および6,6縮合ヘテロアリール環が挙げられる。特定の例として、チエノピリジル、チエノピリミジル、イソオキサゾロピリジルおよびピラゾロピリミジル環が挙げられる。
hetArbの追加の例として、イミダゾピリジン環が挙げられる。
ある実施形態では、hetArbは、非置換である。ある実施形態では、hetArbは、(1−6C)アルキル、F、Br、Cl、CF3、CN、OR8、C(=O)OR8およびC(=O)NH(1−3Cアルキル)N(1−3Cアルキル)2から独立して選択される1個以上の基で置換されている。特定の実施形態では、herAraは、場合によっては、Br、Cl、C1−C6アルキル、およびOR8から独立して選択される1または2個の基で置換されている。特定の置換基として、Br、Cl、Me、およびOMeが挙げられる。
他の実施形態では、hetArbは、Br、ClおよびC1−C6アルキルから独立して選択される1または2個の基で置換されている。
S−hetArbで表わされている場合のR3の特定のものとして、構造:
が挙げられる。
S−hetArbで表わされている場合のR3の追加のものとして、構造:
が挙げられる。
ある実施形態では、R3は、SR6であり、ここで、R6は(1−6Cアルキル)OHまたはポリヒドロキシ置換(1−6Cアルキル)である。ポリヒドロキシ置換アルキル基の例として、2〜3個の水酸基で置換された1−6Cアルキル基があげられる。R3の特定のものとして、構造:
で表わされる基が挙げられる。
ある実施形態では、R3は、SR6であって、ここで、R6は1〜4個のOH基、たとえば1〜2個のOH基で置換された(5−6C)シクロアルキルである。
式Iの別の実施形態では、R3は、SR6であって、ここで、R6はCH(R11)−Ar5である。ある実施形態では、R11はHである。ある実施形態では、R11は(1−6C)アルキル、たとえば(1−3Cアルキル)、たとえばメチルである。R11の特定のものは、メチルである。ある実施形態では、R11は(1−6Cアルキル)OHである。ある実施形態では、R11はCH2OHである。ある実施形態では、Ar5は、非置換フェニルである。他の実施形態では、Ar5は、F、Cl、Br、および(1−6C)アルキルから独立して選択される1個以上の基で置換されたフェニルである。S−CH(R11)−Ar5で表わされる場合のR3の特定のものとして、構造:
が挙げられる。
式Iの別の実施形態では、R3は、SR6であって、ここで、R6はCH(R12)−hetAr4である。ある実施形態では、R12はHである。ある実施形態では、R12は(1−6C)アルキル、たとえば(1−3Cアルキル)、たとえばメチルである。R12の特定のものは、メチルである。ある実施形態では、R12は(1−6Cアルキル)OHである。ある実施形態では、R12はCH2OHである。ある実施形態では、hetAr4はピリジルである。他の実施形態では、hetAr4はピリミジルである。S−CH(R12)−hetAr4で表わされる場合のR3の特定のものとして、構造:
が挙げられる。
ある実施形態では、R3はSR6であって、ここで、R6は(1−6Cアルキル)R9である。式Iの他の実施形態では、R3はSR6であって、ここで、R6は(1−3Cアルキル)R9である。特定の例として、構造:
が挙げられる。
ある実施形態では、R3はOR6である。
ある実施形態では、R3はOR6であって、ここで、R6は、アリール、hetAraまたはhetArbであり、該アリール、hetAraおよびhetArbは、場合によっては、(1−6C)アルキル、F、Br、Cl、CF3、CN、OR8、C(=O)OR8、C(=O)NH(1−3Cアルキル)N(1−3Cアルキル)2およびC(=O)NH(1−3Cアルキル)hetCyc2から独立して選択される1個以上の基で置換されている。
式Iの他の実施形態では、R3はOR6であり、R6はアリールである。ある実施形態では、該アリール基は、非置換フェニルである。他の実施形態では、該アリール基は、F、Cl、Br、I、(1−6Cアルキル)および(1−6Cアルキル)OHから独立して選択される1個以上の基で置換されたフェニルである。ある実施形態では、該フェニル基は、場合によっては、ClまたはCH2OHで置換されている。OR6で表わされる場合のR3の特定のものとして、構造:
が挙げられる。
式Iの他の実施形態では、R3はOR6であり、R6は、hetAraまたはhetArbである。ある実施形態では、hetAraは、1〜2個の環窒素を有する6員ヘテロアリール、たとえばピリジルである。ある実施形態では、該hetAraは非置換である。他の実施形態では、hetAraは、(1−6C)アルキルから独立して選択される1個以上の基、たとえば1個以上のメチル基で置換されている。特定のものとして、構造:
が挙げられる。
ある実施形態では、R3は、OR6であって、ここで、R6は、ポリヒドロキシ−(1−6Cアルキル)、(1−6Cアルキル)OH、(1−6Cアルキル)R9、CH(R11)−Ar5、CH(R12)−hetAr4または1〜4個のOHで置換された(5−6C)シクロアルキルであり、式中、R9、R11、Ar5、R12、およびhetAr4は、先に規定した通りである。
ある実施形態では、R3はOR6であって、ここで、R6は(1−6Cアルキル)R9である。特定の実施形態では、R6はOMeである。
式Iのある実施形態では、R3はBrである。
式Iのある実施形態では、R3はClである。
式Iのある実施形態では、R3はCF3である。
式Iの一実施形態では、LはOである。
式Iの一実施形態では、LはSである。
式Iの一実施形態では、D2はCHである。
式Iの一実施形態では、D2はNである。
式Iの化合物は、式Id
の化合物およびその塩も含む。
(式中、
R13は、
であり;
Aは、C(=O)(C1−C6アルキル)、C(=O)NH2、C(=O)NMe2、C(=O)CH2NMe2、SO2Me、またはSO2NH2であり;
D2は、NまたはCHであり;
R2は、場合によってはFで置換されたフェニルであり;および
R3は、
から選択される。)
式Idのある実施形態では、Aは、C(=O)(C1−C6アルキル)である。
式Idのある実施形態では、AはC(=O)NH2である。
式Idのある実施形態では、AはC(=O)NMe2である。
式Idのある実施形態では、AはC(=O)CH2NMe2である。
式Idのある実施形態では、AはSO2Meである。
式Idのある実施形態では、AはSO2NH2である。
式Idのある実施形態では、D2はNである。
式Idのある実施形態では、D2はCHである。
式Idのある実施形態では、R2はフェニルである。
式Idのある実施形態では、R2はフルオロフェニルである。
式Idのある実施形態では、R3は
である。
式Idのある実施形態では、R3は
である。
式Idの化合物は、薬物動態特性を改善すること、たとえば、発現の増加(すなわち、時間の経過とともに、親化合物の血中濃度が増加)することが発見されている。
本発明によるある化合物は、1つ以上の不斉中心を含むものもあり、したがって、ラセミ混合物のような異性体の混合物で、または鏡像異性体的に純粋な形態で製造および単離してもよいことは、理解されるであろう。
さらに、式Iの化合物またはそれらの塩類は、溶媒和物の形態で単離されるものもあり、したがって、そのような溶媒和物は、いかなるものも、本発明の範囲に包含されることも理解されるであろう。
式Iの化合物は、その医薬的に許容しうる塩を含む。さらに、式Iの化合物は、該化合物の他の塩類であって、必ずしも医薬的に許容しうる塩ではなく、式Iの化合物の製造および/または精製、および/または式Iの化合物の鏡像異性体の分離用の中間体として有用であるものも含む。
本発明の化合物は、特に本明細書に含まれる記載の観点から、化学分野で周知のプロセスに類似するプロセスを含む合成経路によって合成することができる。出発物質は、一般的に、商業的な供給業者、たとえば、Aldrich Chemicals(Milwaukee、WI)から入手可能であり、または当業者に周知の方法を使用して簡単に製造される(たとえば、Louis F.Fieser and Mary Fieser、Reagents for Organic Synthesis、v.1−19、Wiley、N.Y.(1967−1999ed.)、またはBeilsteins Handbuch der organischen Chemie、4、Aufl.ed.Springer−Verlag、Berlin、捕捉を含むに一般的に記載されている方法によって製造)。
説明のために、スキームA〜Qに、本発明の化合物および重要な中間体を製造する一般的方法を示す。個々の反応ステップの詳細な記載については、以下の実施例の項を参照のこと。
スキームA
スキームAは、式Iの化合物(3A)を調製する方法を示す。化合物(3A)を製造するため、2−アミノヘテロ環(1)を、ベンゾイルイソチオシアネートと反応させ、ベンゾイルチオウレア中間体を得、これを、エタノール(これに限定されない)のような適切な溶剤中で、炭酸カリウム(これに限定されない)のような塩基を用いて加水分解し、チオウレア(2)を得る。あるいは、アミノヘテロ環(1)を、酸の存在下、無機またはアンモニウムイソチオシアネートで、たとえば、Meckler手法により処理し、1ステップでチオウレア(2)を得ることができる。トリエチルアミン、Hunig塩基、DBU、アルカリ炭酸塩、水酸化ナトリウム、その他のような適切な塩基、およびエタノールのような適切な溶剤中で、チオウレア(2)を、α−ハロケトン:R13COCH2X(式中、X=OTs、Cl、Br、I、またはNR3(式中R=C1−C6アルキル)である)で処理することにより、チアゾール(3A)を得る。所望のα−ハロケトン:R13COCH2Xが市販されていない場合は、当業者に公知の種々の方法によって、製造することができる。たとえば、市販のまたは簡単に合成されたメチルケトンの臭素化(Tetrahedron(1970)5611−5615;Organic Synthesis(1946)13−15;Tetrahedron(1990)2943−2964)、塩化カルボニルのジアゾメタン処理、1−クロロ−2−アルカノールの酸化、シリルエノールエーテルの臭素化、またはβ−ケトエステルのハロゲン化次いで脱カルボキシル化が挙げられるが、これらに限定されない。
スキームB
スキームBは、式Iの化合物を製造する代替方法を示す。スキームBによれば、ヒドロキシル化ヘテロアリールハライド(5)(市販されていない場合)は、ヘテロアリールハライド(4)から、1)LDAまたは他の適切な塩基で、オルソメタル化し、2)B(OR)3を反応させることにより、該アニオンをボロン酸エステルに変換し、3)ボロン酸エステルを、N−メチルモルホリンオキシドまたは過酸化水素のような適切な酸化剤で酸化することによって製造することができる。また、オルソメタル化物は、酸性処理時に(TMSO)2でクエンチし、ヒドロキシル化物(5)を直接得ることができる。ヒドロキシル化ヘテロ芳香族化合物(5)は、炭酸セシウムまたは水素化ナトリウム(これらに限定されない)のような塩基の存在下、DMF(これに限定されない)のような適切な溶剤中で、R2Xを用いアルキル化し、化合物(6)を得ることができる。化合物(6)は、Hartwigらの方法(類似法によるこの変換反応の例に関しては、Organic Letters(2001)2729−2732を参照)、またはPd触媒およびベンゾフェノンイミンを用いる処理、またはアンモニア(またはNH2PG(式中、PGは保護基))の存在下で加熱することにより、化合物(7)に変換することができる。
化合物(7)は、塩基触媒または金属(たとえば銅またはパラジウム)触媒の存在下、ハロ置換チアゾールまたはハロ置換チアジアゾールで反応させ、式Iの化合物(3)に変換することができる。あるいは、化合物(6)は、塩基触媒反応、または銅またはパラジウム触媒反応、たとえばBuchwald反応により、アミノ置換チアゾールまたはアミノ置換チアジアゾールを用いた処理で、式Iの化合物(3)に直接変換することができる。
スキームC
スキームCでは、スキームBで示した式Iの化合物の製造における使用に適切な2−アミノチアゾールおよび2−ハロチアゾール中間体(8)および(9)を、それぞれ、調製する方法を示す。スキームCによれば、α−ハロケトン:R13COCH2Xを、DMFまたはエタノールのような適正な溶剤中、炭酸カリウムまたはトリエチルアミンのような適切な塩基の存在下で、チオウレアを用いて処理し、アミノチアゾール(8)を得ることができる。アミノチアゾール(8)は、酸中の硝酸ナトリウムまたは硝酸イソブチルによる処理(これらに限定されない)を始めとする数多くの方法によりジアゾニウム塩中間体に変換することができる。その場で、ジアゾニウム塩をCu(X1)2(ここで、(X1=ClまたはBr))またはHBrで処理することにより、対応する2−ハロチアゾール(9)を得る。あるいは、Hantzsch合成方法を使用し、α−ハロケトン:R13COCH2Xを、KSCN、次いでHX(式中、XはClまたはBr)で処理することにより、2−ハロチアゾール(9)を得ることができる。2−ハロチアゾール化合物(8)および(9)は、スキームBで示す方法により、化合物(3A)に変換することができる。
スキームD
スキームDは、スキームBで示した式Iの化合物の製造における使用に適切な5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール、および5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール中間体(15)および(16)を、それぞれ、調製する方法を示す。スキームDによれば、第一アミド(14)を、メタノールまたはエタノールのような適正な溶剤中で、KSCNとともに加熱することにより、5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール(15)に変換することができる(Adv.Heterocycl.Chem.、(1982)32,285)。化合物(15)のジアゾニウム塩の形成、次いでその場でジアゾニウム塩をCuCl2で処理することによって、対応する5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール(16)を得る。また、対応するブロモ誘導体は、CuBr2を使用することによっても合成することができる。あるいは、アミジン(17)と、パークロロメチルメルカプタンとの反応により、5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール(16)を得る(Bioorg.Med.Chem.,(2003)11、5529−5537)。中間体(15)および(16)は、スキームBに示される方法によって、式Iの化合物(3C)に変換することができる。
スキームE
スキームEは、式Iの化合物(3G)を製造する代替方法を示す。スキームEによれば、ハロ置換複素環(28)(スキームAまたはBの方法によって製造)(式中、X1は、Cl、BrまたはIである)を、先ず、適正な量のメチルリチウム溶液で処理して交換性プロトン(複数を含む)を除去し、次いで、n−BuLi、sec−ブチルまたはtert−ブチルリチウムのようなアルキルリチウム試薬、あるいはi−PrMg−ハライドのようなグリニヤール試薬で処理し、メタル交換反応を行う。次いで、得られたアニオンを求電子試薬でクエンチし、化合物(3G)を得る。
スキームF
スキームFは、ハロ置換複素環(28)から、式Iの化合物(3H)を調製する方法を示す。スキームFによれば、スキームAまたはBの方法で製造したハロ置換複素環(28)を、数種の手順のうちの1つによって、チオール(29)に変換することができる。1つの方法によれば、ハロ置換複素環(28)を、先ず、適正な量のメチルリチウム溶液で処理し、交換可能なプロトン(複数を含む)を除去し、次いでn−BuLi、sec−ブチルまたはtert−ブチルリチウムのようなアルキルリチウム試薬、またはi−PrMg−ハライドのようなグリニヤール試薬を用い、メタル交換する。次いで、得られたアニオンをイオウ元素でクエンチし、対応するメルカプト置換化合物(29)を形成する。あるいは、ハライド(28)を、Pdが介在する条件下で、カリウムトリイソプロピルシランチオネート(Tetrahedron Letters(1994)3225−3226)を利用して、チオール(29)に変換することができる。該チオールは、標準の反応条件を使用し、種々の求電子試薬と反応させることにより、対応する式Iのエーテル(3H)を得ることができる。適切な求電子試薬として、2−フルオロシアノベンゼン、4−フルオロシアノベンゼン、2−フルオロニトロベンゼン、4−フルオロニトロベンゼン、2−クロロ−4−ニトロピリジン、2−ハロピリジン、2−ハロピリミジン、4−ハロピリミジン、アリールハライドおよびヘテロアリールハライド(これらに限定されない)のような活性化ヘテロアリールハライドが挙げられるが、これらに限定されない。
スキームG
スキームGは、リンカーL(式中、LはOである)を、核複素環に付加し、式I(式中、R3はBrである)の化合物(3I)を得る方法を示す。スキームGによれば、2−アミノ−3,5−ジブロモピラジン(30)を、DMFまたはエタノールのような適切な溶剤中、K2CO3またはNaHのような適切な塩基の存在下で、R2LH(式中、LはOまたはSである)と反応させ、化合物(31)を位置選択的に得る。化合物(31)は、スキームAまたはBの方法により、式Iの化合物(3I)に変換することができる。化合物(3I)は、スキームEまたはFで示される方法により、さらに5−置換された式Iの化合物に変換することができる。
スキームH
スキームHは、リンカーOR2を核複素環に付加し、式Iの化合物(3)を得る代替方法を示す。スキームHによれば、スキームAまたはBの方法によって製造したベンジルエーテル(32)を、たとえば強酸(たとえば、6NのHCl)による加水分解、または水素化(たとえば、金属触媒存在下でのH2またはギ酸アンモニウム)により、ヒドロキシル置換複素環(33)に変換することができる。ヒドロキシル化複素環(33)を、DMF(これに限定されない)のような適切な溶剤中、炭酸セシウム(これに限定されない)のような塩基の存在下、R2X(式中、X=F、Cl、Br、I、またはNR3(式中、RはC1−C6アルキル)である)を用いアルキル化し、あるいは銅またはパラジウム触媒反応(すなわち、Ullman反応)により、式Iの化合物(3)を得る。
スキームI
スキームIは、式Iの化合物(3L)を製造する代替方法を示す。スキームIによれば、2−アミノピリジン(38)を、NBSのような適切な臭素化剤または臭素を用い、位置選択的に臭素化し、化合物(39)を得る。臭素化化合物は、DMSOまたはDMFのような適切な溶剤中、金属触媒存在下での適切な塩基、たとえば、炭酸セシウム、水素化ナトリウムまたはトリエチルアミン(すなわち、CuIまたはPd2dba3)の存在下で、R2LH(式中、LはOである)と反応させることにより、化合物(40)に変換することができる。塩素化生成物(40)は、スキームAまたはBの方法により、化合物(41)に変換することができる。化合物(41)は、スキームEまたはFの方法により、式Iの5置換化合物(3L)に変換することができる。あるいは、塩素化2−アミノピリジン(40)は、スキームEまたはFの方法により、5置換化合物(42)に変換することができ、次いでスキームAまたはBの方法により、チアゾリルまたはチアジアゾリル基を化合物(42)に加えることにより化合物(3L)を得ることができる。
スキームJ
スキームJは、式Iの化合物(3L)を製造する代替方法を示す。スキームJによれば、化合物(43)を、DMSOまたはDMF中、金属触媒(すなわち、Pd2dba3またはCuI)とともにあるいはなしで、炭酸セシウムまたは水素化ナトリウムのような適切な塩基の存在下、R2LH(式中、LはOである)と反応させ、化合物(44)(ここで、LはOである)を得る。
次いで、2−アミノピリジン(44)を、NBSのような適切な臭素化剤または臭素で位置選択的に臭素化し、化合物(45)を得る。臭素化生成物(45)は、スキームAまたはBの方法により、化合物(46)に変換することができる。化合物(46)は、スキームEまたはFの方法により、式Iの5置換化合物(3L)に変換することができる。あるいは、臭素化2−アミノピリジン(45)は、スキームEまたはFの方法により、5置換化合物(47)に変換することができ、次いでスキームAまたはBの方法により、チアゾリルまたはチアジアゾリル基を化合物(47)に付加し、化合物(3L)を得ることができる。
スキームK
スキームKは、式Iの化合物(3L)を製造する代替方法を示す。スキームKによれば、DMSOまたはDMF中、金属触媒(たとえば、Pd2dba3またはCuI)とともにあるいはなしで、炭酸セシウムまたは水素化ナトリウムのような適切な塩基の存在下で、化合物(48)(市販されていない場合、市販のアミノピリジンから、位置選択的臭素化によって製造することができる)を、文献で周知の手順に従って、R6SHを使用するイプソ置き換え、またはR6SHを用いるBuchwaldチオエーテル形成、その他のような方法によって反応させることにより、化合物(49)を得る。次いで、2−アミノピリジン(49)を、NBSのような適切な臭素化剤または臭素で位置選択的に臭素化して、化合物(50)を得る。臭素化生成物(50)は、スキームAまたはBの方法によって化合物(51)に変換することができる。化合物(51)は、R2OHを用いるBuchwaldエーテル形成によって、式Iの5置換化合物(3L)に変換することができる。あるいは、臭素化2−アミノピリジン(50)を、先ず、Buchwald化学により化合物(52)に変換し、化合物(52)をスキームAまたはBの方法により化合物(3L)に変換することができる。
スキームL
スキームLは、式Iの化合物(3L)を製造する代替方法を示す。金属触媒とともにあるいはなしで、炭酸セシウムまたは水素化ナトリウムのような適切な塩基の存在下で、化合物(53)をR2Xで処理して化合物54を得る。続いて、化合物(54)を位置選択的に臭素化し、化合物(55)を得ることができる。この化合物は、スキームEまたはFで記載した方法により化合物(56)に変換することができる。次いで、化合物(56)を、スキームAまたはBで見られる手順により化合物(3L)に変換する。あるいは、化合物(55)を、スキームAまたはBで見られる手順により化合物(57)に変換し、次いで、スキームEまたはFに見られる手順により化合物(3L)に変換することができる。
スキームM
スキームMは、式3C(式中、D2はNである)の化合物を製造する代替方法を示す。アルデヒド(79)からオキシム(80)を形成し、これを、DMFのような適切な溶剤中で、N−クロロスクシンイミドで塩素化し、化合物(81)を製造する。化合物(81)は、トリエチルアミン(これに限定されない)のような塩基の存在下、式:R’SO2Cl(式中、R’は、C1−C6アルキル(たとえば、メチル)またはアリールであって、場合によっては、C1−C6アルキル(たとえば、トリル)である)で表わされる塩化スルホニルでスルホニル化し、化合物(82)を得る(たとえば、Gibbons、L.米国特許第3,983,246号参照)。アセトニトリルのような適切な溶剤中、ピリジン(これに限定されない)のような塩基の存在下、化合物(82)を、NaNCSのようなチオシアネート塩で反応させ、活性化中間体(83)を得る(たとえば、Takeuchi、K.,JP2001081084参照)。中間体(83)を、適切なアミノヘテロ環(7)と反応させ、式Iの構造式(3C)の化合物を得ることができる。
スキームN
スキームNは、式Iの化合物を構築する代替の方法を示す。市販の2−シアノピリジン(84)から出発して、DMFのような適切な溶剤中、式:R2LHの化合物および水素化ナトリウムのような適正な塩基で選択的求核置き換えを行い、化合物(85)を得ることができる。式:R6SHで表わされる第二求核試薬を、類似する条件下で添加し、官能化された2−シアノピリジン(86)を得る。ニトリルの加水分解は多くの条件下で起こりうるが、好ましくは水性エタノール中のNaOHを用い、ピコリネート(87)を得る。適正なアルコールの存在下、Curtius転移により、カルバメート(88)を得る。該カルバメートは、先のステップで使用されたアルコールにより、種々の条件を使用して除去することができ、2−アミノピリジン(89)を得る。スキームAまたはBで概説した手順を用い、式Iの化合物(90)を、化合物(89)から合成することができる。
スキームO
スキームOは、式Iの化合物を構築する別の代替方法を示す。市販の5−ブロモ−3−ニトロピコリノニトリル(84)から出発して、DMFのような適切な溶剤中、式:R2LHの化合物および水素化ナトリウムのような適正な塩基で選択的求核置き換えを行い、化合物(85)を得ることができる。類似の条件下で、式:R6LHで表わされる第二求核試薬を添加し、官能化された2−シアノピリジン(86)を得る。ニトリルのアミド(91)への加水分解は、標準の条件下、たとえば、濃H2SO4で起こりうる。アミノピリジン(92)へ変換するHofmann反応(91)は、標準の条件下、たとえば、NaOBrを用いて起こりうる。スキームA、BまたはMで概説した手順を用い、式Iの化合物(93)を、化合物(92)から合成することができる。
スキームP
スキームPは、式Iの化合物を構築する代替方法を示す。市販の置換ピリジン(94)(ここで、XはBrまたはClである)から出発して、DMFのような適切な溶剤中、式R2LHの化合物および水素化ナトリウムのような適正な塩基を用いて選択的求核置き換えを行い、化合物(95)を得ることができる。ニトリルからアミド(96)への加水分解は、標準的な条件、たとえば、濃H2SO4で起こりうる。(96)をアミノピリジン(97)に変換するHofmann反応は、標準の条件下、たとえば、NaOBrを用いて起こりうる。スキームA、B、E、FまたはMで概説した手順を用いて、式Iの化合物(97)を、化合物(98)から合成することができる。
スキームQ
スキームQは、式Iの(式中、R3はCF3である)の化合物(105)を合成する方法を示す。2,3−ジクロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(99)を、DMAP、次いでNaCNのようなシアン化合物源と反応させ、シアノピリジン(100)を得る。塩素を、DMFのような適切な溶剤中、式:R2LHの化合物および水素化ナトリウムのような適正な塩基を用いて、求核置き換えを行うことにより、化合物(101)を得る。スキームNまたはMの経路を利用して、シアノピリジン(101)を、アミノピリジン(103)に変換することができる。スキームA、B、E、FまたはMで概説した手順を用い、式Iの化合物(103)を、化合物(103)から合成することができる。
したがって、本発明の他の実施形態は、式Iの化合物またはその塩を調製する方法であって、
(a)式(II)
の対応化合物を、式(III)
の化合物と、塩基性触媒または金属触媒の存在下で反応させる;または
(b)式(IV)
の対応化合物と、式(V)
(式中、Xは、脱離原子または基である)の化合物を、塩基性触媒または金属触媒の存在下で反応させる;または
(c)式I(式中、D2はCHである)の化合物に関し、式(VI)
の対応化合物を、式:R13COCH2X(式中、Xは脱離基または原子である)の化合物と、塩基の存在下で反応させる;または
(d)式I(式中、D2はNである)の化合物に関し、式(VII)
の対応化合物を、式(VIII)
(式中、R’は、場合によっては、C1−C6アルキルで置換されたC1−C6アルキルまたはアリールである)を有する化合物と、塩基の存在下で反応させる;または
(e)式I(式中、R3はSR6である)の化合物に関し、式(IX)
で表わされる対応化合物を、式:R6SHを有する化合物と、適切な塩基の存在下で反応させる;または
(f)式(X)
で表わされる対応化合物を、式:R6X(式中、Xは、脱離原子または基である)を有する化合物と、適切な塩基の存在下で反応させる;または
(g)式(XI)
(式中、Xaは脱離原子または基である)で表わされる対応化合物を、式:R3−Xb(式中、Xbは、脱離原子または脱離基である)を有する化合物と、適切な塩基の存在下で反応させる;または
(h)式(XII)
で表わされる対応化合物を、式:R6−Xc(式中、Xcは脱離原子または基である)を有する化合物と、適切な塩基の存在下で反応させる;または
(i)式(XIII)
で表わされる対応化合物を、式:R2−Xd(式中、Xdは脱離原子または基である)を有する化合物と、塩基の存在下または銅またはパラジウム触媒の存在下で反応させる;または
(j)式(XIV)
(式中、Xeは脱離基または原子である)で表わされる対応化合物を、式:R2LH(式中、LはOまたはSである)を有する化合物と、パラジウム触媒および適切な塩基の存在下で反応させる;または
(k)式I(式中、Aは−C(=O)(C1−C6アルキルである)の化合物に関し、式(XV):
で表わされる対応化合物を、C1−C6アルキル無水物と、塩基の存在下で反応させる;または
(l)式I(式中、AはC(=O)NH2である)の化合物に関し、式(XV)で表わされる対応化合物を、シアン酸カリウムと、第三アミン塩基の存在下で反応させる;または
(m)式I(式中、AはC(=O)NMe2である)の化合物に関し、式(XV)で表わされる対応化合物を、ジメチルカルバミン酸クロリドと、第三アミン塩基の存在下で反応させる;または
(n)式I(式中、AはC(=O)CH2NMe2である)の化合物に関し、式(XV)を有する化合物を、2−(ジメチルアミノ)アセチルクロリド塩酸塩と、第三アミン塩基の存在下で反応させる;または
(o)式I(式中、AはSO2Meである)の化合物に関し、式(XV)を有する化合物を、メタン塩化スルホニルと、第三アミン塩基の存在下で反応させる;または
(p)式I(式中、AはSO2NH2である)の化合物に関し、式(XV)を有する化合物を、ジメチルスルファモイルクロリドと、第三アミン塩基の存在下で反応させる;
(q)式I(式中、Aは−C(=O)(C1−C6アルキル)である)の化合物に関し、式(XVa)または(XVb)
で表わされる対応化合物を、C1−C6アルキル無水物と、塩基の存在下で反応させる;または
(r)式I(式中、AはC(=O)NH2である)の化合物に関し、式(XVa)または(XVb)で表わされる対応化合物を、シアン酸カリウムと、第三アミン塩基の存在下で反応させる;または
(s)式I(式中、AはC(=O)NMe2である)の化合物に関し、式(XVa)または(XVb)で表わされる対応化合物を、ジメチルカルバミン酸クロリドと、第三アミン塩基の存在下で反応させる;または
(t)式I(式中、AはC(=O)CH2NMe2である)の化合物に関し、式(XVa)または(XVb)を有する化合物を、2−(ジメチルアミノ)アセチルクロリド塩酸塩と、第三アミン塩基の存在下で反応させる;または
(u)式I(式中、AはSO2Meである)の化合物に関し、式(XVa)または(XVb)を有する化合物を、メタン塩化スルホニルと、第三アミン塩基の存在下で反応させる;または
(v)式I(式中、AはSO2NH2である)の化合物に関し、式(XVa)または(XVb)を有する化合物を、ジメチルスルファモイルクロリドと、第三アミン塩基の存在下で反応させる;
(w)式I(式中、R3はSR6であり、R6はCH2C(CH3)2OHである)の化合物に関し、式XVI
で表わされる対応化合物を、メチルマグネシウムハライドと反応させる;または
(x)式I(式中、R3はSR6であり、R6はCH2CH2OHである)の化合物に関し、式XVIで表わされる対応化合物を還元する;または
(y)式I(式中、AはC(=O)CH2OHである)を有する化合物に関し、対応化合物であって、AがC(=O)CH2OC(=O)アルキルである化合物を加水分解する;または
(z)式I(式中、LはOである)を有する化合物に関し、式(XIII)
で表わされる対応化合物を、式:HO−R2(式中、R2は式Iで規定した通りである)を有する化合物と、カップリング試薬の存在下で反応させるステップ;と、
任意の1個または複数の保護基を除去するステップと、所望であれば、塩を形成するステップとを含む方法を提供する。
方法(b)に関し、Xは、脱離原子(たとえば、Cl、Br)または脱離基(たとえば、OTsまたはOTf)でも可能である。
方法(c)に関し、Xは、脱離基(たとえば、OTsまたはNR3(式中、RはC1−C6アルキルである)、または脱離原子(たとえば、Cl、Br、またはI)でも可能である。
方法(e)に関し、適切な塩基としては、たとえば、メチルリチウム、ブチルリチウム、またはこれらの混合物のようなアルキルリチウム塩基でもよい。
方法(f)に関し、Xは、ハロゲン(たとえば、F、ClまたはBr)のような脱離原子、またはスルホネート(たとえば、OMsまたはOTs)のような脱離基でも可能である。適切な塩基としては、たとえば、カリウムt−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシドでもよい。
方法(g)に関し、Xaは、脱離原子、たとえば、Br、ClまたはIのようなハロゲンでもよく、Xbは、ハロゲン(たとえば、F、ClまたはBr)のような脱離原子、またはスルホネート(たとえば、OMsまたはOTs)のような脱離基でもよい。適切な塩基としては、たとえば、メチルリチウム、ブチルリチウム、またはこれらの組合せのようなアルキルリチウムでもよい。
方法(h)に関し、Xcは、ハロゲン(たとえば、F、ClまたはBr)のような脱離原子、またはスルホネート(たとえば、OMsまたはOTs)のような脱離基でもよい。
方法(i)に関し、Xdは、脱離基または原子、たとえば、ClまたはBrのようなハロゲン、またはトリフラートまたはトシレート基でもよい。適切な塩基として、アルカリ金属炭酸塩、たとえばCsCO3が挙げられる。
方法(j)に関して、Xeは、スルホネート(たとえば、OMsまたはOTs)のような脱離基、またはハロゲン(たとえば、Br、I)のような脱離原子でもよい。適切なパラジウム触媒として、Pd(OAc)2および適切なリガンドが挙げられる。適切な塩基として、アルカリ金属炭酸塩、水素化物、またはアルコキシド、たとえば、K2CO3、NaH、NaOt−Buが挙げられる。適切な溶剤として、トルエンが挙げられる。反応は、周辺温度から100℃の範囲の温度で従来どおり行う。
方法(k)〜(v)に関し、適切な塩基として、第三アミン塩基、たとえば、ピリジンまたはトリエチルアミンが挙げられる。
方法(w)に関し、適切なメチルマグネシウムハライドとして、メチルマグネシウムブロミドが挙げられる。
方法(x)に関し、適切な還元剤として、リチウムボロハイドライド、リチウムアルミニウムハイドライド、またはこれらの混合物が挙げられる。
方法(y)に関し、エステルは、塩基性条件の下で適切に加水分解される。適切な塩基として、炭酸カリウムのような金属炭酸塩が挙げられる。
方法(z)に関し、カップリング試薬は、当業者に公知のいかなる適切な試薬(複数を含む)でよく、たとえば、PPh3と組合わせたジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)またはジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD)がある。
また、式(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVa)および(XVb)の化合物は、新規であると考えられ、本発明の更なる態様として提供される。
式Iの化合物の製造において、中間体の離れたところにある官能基(たとえば、第一または第二アミン、その他)を保護する必要がある場合がある。そのような保護の必要性は、離れたところにある官能基の性質および製造方法の条件により変化する。適切なアミノ−保護基(NH−Pg)として、アセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)および9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)が挙げられる。このような保護の必要性は、当業者によって簡単に決定される。保護基およびそれらの用途の一般的な記載については、T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons、New York、1991を参照のこと。
本発明の化合物は、グルコキナーゼ活性の不十分なレベルによって媒介される、またはグルコキナーゼを活性化することによって治療することができる疾患または障害、たとえば、糖尿病、耐糖能障害、IFG(空腹時血糖異常)およびIFG(空腹時血糖異常)、および以下に検討する他の疾患および障害(これらに限定されない)を治療または障害を処置するための予防剤または治療剤として使用することができる。さらに、本発明の化合物は、糖尿病に対する境界線型の耐糖能障害、IFG(空腹時血糖異常)またはIFG(空腹時血糖異常)の進行を予防するためにも使用することができる。
さらに、本発明の化合物は、高血糖症、高血圧および認知障害を処置するための予防剤または治療剤として使用することができる。
したがって、本発明の別の態様では、ヒトのような哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物を投与することにより、本明細書に記載された疾患または状態を治療または予防する方法が提供される。
特に、本発明は、グルコキナーゼ活性の不十分なレベルによって媒介される、またはグルコキナーゼを活性化することによって治療することができる疾患または障害を治療する方法であって、哺乳動物に、治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む方法を提供する。
語句「治療有効量」は、(i)特定の疾患、状態、または障害を治療または予防する、(ii)特定の疾患、状態、または障害の1つ以上の症状を弱める、軽減する、または取除く、または(iii)本明細書で記載する特定の疾患、状態、または障害の1つ以上の症状の発症を阻止するまたは遅らせる本発明の化合物の量を意味する。
そのような量に対応するであろう式Iの化合物の量は、特定の化合物、疾患状態およびその重症度、治療を必要とする哺乳動物の独自性(たとえば、体重)のような要因に依って変化するが、当業者によって日常的に決定できるものである。
用語「治療する」および「治療」は、治療的処置、ならびに望ましくない生理学的変化または障害を阻止するまたは遅くらせる(少なくする)ことを目的とする予防的または防止的処置の両方を言う。本発明の目的に関し、有利なまたは望ましい臨床的結果として、測定可能であれ、不可能であれ、症状の緩和、疾患の範囲の減少、安定した(すなわち、悪化しない)疾患状態、疾患の進行の遅延または緩慢化、疾患状態の改善または緩和、および鎮静(部分的であれ、全身的であれ)が挙げられるが、これらに限定されない。また、「治療」は、治療を受けない場合の予想される生存期間に比較して、生存期間が延長されることも意味しうる。治療を必要とするものとして、該状態または障害をすでに患っているもの、および該状態または障害を患いやすいものまたは該状態または障害を予防すべきものが挙げられる。
本明細書で使用される用語「哺乳動物」は、本明細書で記載する疾患を発症しているまたは発症する危険がある温血動物を言い、モルモット、イヌ、ネコ、ラット、マウス、ハムスターおよびヒトを含む霊長類が挙げられるが、これらに限定されない。
ある実施形態では、本発明の方法は、糖尿病を治療するのに有用である。糖尿病は、空腹時の血漿グルコースレベル(静脈血漿中のグルコース濃度)が、126mg/dL(2回試験を行う)またはそれを超え、75g経口グルコース付加試験(OGTT)の2時間血漿グルコースレベルが、200mg/dLまたはそれを超える状態である。さらに古典的な症状として、多飲症、多食症および多尿症が挙げられる。
ある実施形態では、本発明の方法は、耐糖能障害(IGT)症候群を治療するのに有用である。空腹時の血漿グルコースレベルが126mg/dL未満、および2時間後の経口グルコース付加レベルが140mg/dLを超える値を示すことによって、IGTと診断される。
また、本発明の化合物は、神経障害、腎臓障害、網膜症、白内障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧性昏睡)、感染性疾患(たとえば、呼吸器感染症、尿管感染症、胃腸管感染症、外皮軟組織感染症、下肢感染症など)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管の疾患、末梢循環障害など(これらに限定されない)のような糖尿病合併症の予防剤または治療剤としても使用することができる。
また、本発明の化合物は、肥満症、代謝症候群(症候群X)、インスリン過剰血症、高インスリン血症誘発感覚障害、糖尿病性脂質代謝異常を含む異常リポタンパク血症(血中の異常なリポタンパク)、高脂血症、I型、II−a型(高コレステロール血症)、II−b型、III型、IV型(高トリグリセリド血症)およびV型(高トリグリセリド血症)を含む高リポタンパク血症(血中のリポタンパクの過剰)、低HDLレベル、高LDLレベル、アテローム性動脈硬化症およびその後遺症、血管再狭窄、神経変性疾患、うつ状態、CNS障害、脂肪肝、骨粗しょう症、高血圧、腎臓疾患(たとえば、糖尿病性腎症、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末端腎臓障害その他)、心筋梗塞、狭心症、および脳血管性疾患(たとえば、脳梗塞、脳卒中)(これらに限定されない)のような疾患および障害の治療においても、予防剤または治療剤として使用することもできる。
また、本発明の化合物は、骨粗しょう症、脂肪肝、高血圧、インスリン抵抗性症候群、炎症性疾患(たとえば、慢性リウマチ関節炎、変形性脊椎炎、骨関節炎、腰痛、痛風、術後または外傷性炎症、腫脹の寛解(remission of swelling)、神経痛、咽頭炎、膀胱炎、肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)、肺炎、炎症性大腸炎、潰よう性大腸炎)、膵臓炎、内臓肥満症候群、悪液質(たとえば、眼精悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、ホメオパシー悪液質、内分泌障害悪液質、感染性悪液質、後天性免疫欠乏症候群によって誘発される悪液質)、多嚢胞性卵巣症候群、筋ジストロフィ症、腫瘍(たとえば、白血病、乳癌、前立腺癌、皮膚癌、その他)、過敏性腸症候群、急性または慢性下痢、変形性脊椎炎、骨関節炎、腫脹の寛解、神経痛、咽頭炎、膀胱炎、SIDS、など(これらに限定されない)のような疾患および障害の治療においても、予防剤または治療剤として使用することができる。
本発明の化合物は、1種以上の追加の薬剤、たとえば同じまたは異なる作用のメカニズムで作用する化合物、たとえば、インスリン製剤、インスリン耐性を改善する薬剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進剤、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP IV)阻害剤、β−3アゴニスト、アミリンアゴニスト、リン酸化チロシンホスファターゼ阻害剤、糖新生阻害剤、ナトリウム−グルコース共油総体阻害剤、糖尿病合併症用の公知の治療剤、抗高脂血症薬、血圧降下剤、抗肥満剤と組合わせて使用することができる。
本発明の化合物は、任意の都合のよい経路によって、たとえば、胃腸管(たとえば、直腸にまたは経口的に)、鼻、肺、筋肉組織または血管系に、あるいは経皮的に投与してもよい。化合物は、任意の都合のよい投与形態、たとえば、錠剤、粉末剤、カプセル、溶液、分散液、懸濁液、シロップ、スプレー、座薬、ゲル、乳液、パッチ、その他で投与してよい。そのような組成物は、医薬製剤で従来から使用されている成分、たとえば、希釈剤、担体、pH調節剤、甘味剤、増量剤、およびさらに活性剤を含んでもよい。非経口投与を望む場合は、組成物は無菌であり、注射または点滴に適切な溶液または懸濁液の形態である。そのような組成物は、さらに本発明の態様を形成する。
別の態様によれば、本発明は、本明細書の先に規定した、式Iの化合物またはその医薬的に許容しうる塩を含む医薬組成物を提供する。一実施形態では、該医薬組成物は、式Iの化合物とともに、医薬的に許容しうる希釈剤または担体を含む。
また、本発明は、グルコキナーゼ活性の不十分なレベルによって媒介される、またはグルコキナーゼを活性化することによって治療することができる疾患または障害の治療において、式Iの化合物を使用することも提供する。
本発明の追加の態様は、グルコキナーゼ活性の不十分なレベルによって媒介される、またはグルコキナーゼを活性化することによって治療することができる疾患または障害の治療または予防のための医薬品の製造において、式Iの化合物を使用することである。
本発明の化合物は、「見本的実施例」と分類されている化合物を除いて、以下に記載する実施例の化合物を含む。見本的実施例は、本明細書で記載するアッセイにおいて活性が弱いことがわかったが、本発明の化合物の合成経路を説明するため、あるいは本発明の化合物の合成において有用な中間体を記載するために掲載する。以下に記載する実施例では、他に示唆がない限り、全ての温度は、摂氏で記載する。試薬は、Aldrich Chemical社、Lancaster、TCIまたはMaybridgeのような商業的供給業者から購入し、他に示唆がない限り、さらに精製することなく使用した。テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(CH2Cl2,塩化メチレン)、トルエン、およびジオキサンは、AldrichからSure封印ビンで購入し、受け取ったまま使用した。
以下に記載する反応は、一般的に、窒素またはアルゴンの陽圧下、または乾燥管を付けて(他に記載がない限り)無水溶剤中で行い、反応フラスコは、通常、シリンジを解して基質および試薬を導入するためのゴム製セプタを取り付けた。ガラス器具はオーブンで乾燥および/または加熱して乾燥した。
1HNMRスペクトルは、テトラメチルシラン(0.00ppm)または残留溶剤(CDCl3:7.25ppm;CD3OD:3.31ppm;D2O:4.79ppm;d6−DMSO:2.50ppm)を、標準試料として使用し、CDCl3,CD3OD,D2Oまたはd6−DMSO溶液(ppmで記録)として得た。ピーク重複度が記録される場合、以下の略語を使用する。s(1重線)、d(2重線)、t(3重線)、m(多重線)、br(広範囲)、dd(2重の2重線)、dt(2重の3重線)。存在する場合、カップリング定数は、ヘルツ(Hz)で記録した。
実施例1
1−(4−(2−(5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:窒素をパージした22Lの5ツ口フラスコに、DMF(9L)を充填し、次いで2−アミノピリジン−3−オール(250.0g,2270mmol)をゆっくり加え、機械的オーバーヘッド攪拌機を使用し、周辺温度で30分攪拌し、物質を溶解した。60%水素化ナトリウム(87.17g,2180mmol)を、激しく攪拌し、および反応容器を窒素で吸引しながら、少しずつ加えた。NaH添加中、容器の温度を、16℃から25℃に上げた。添加が終了した後、反応系を周辺温度で60分攪拌し、全てのNaHの消費を確実にした。2,4−ジブロモ−1−フルオロベンゼン(225.3mL,1816mmol)を加え、110℃で窒素下24時間加熱した。反応系を60℃に冷却し、20Lフラスコに移し、大部分のDMFを除去した。得られたスラッジを、1NのNaOH(8L)およびEtOAc(8L)で希釈し、混合物をセライトのプラグを通過させ、EtOAcで洗浄した。層を分離し、水層をEtOAc(4L)で抽出した。合わせた有機層を、1NのNaOH(4L)、50%飽和ブリン(4L)および水(2L)で洗浄し、固体の形成が始まるまで濃縮した。ヘキサン(4L)をゆっくり加え、混合物を約2Lの体積に濃縮した。ヘキサン(4L)を加え、混合物を1時間攪拌し、周辺温度に冷却した。得られたスラリーをろ過し、フィルターで乾燥し、次いで高真空下で一晩乾燥し、3−(2,4−ジブロモフェノキシ)ピリジン−2−アミン(277.3g,44.4%の収率)を得た。
ステップB:2LのParrボトルに、1LのEtOH中の酢酸ナトリウム(28.6g,349mmol)、10%Pd(OH)2/C(5.0g,7.12mmol)および3−(2,4−ジブロモフェノキシ)ピリジン−2−アミン(60g,174mmol)を充填し、35psiの水素下に18時間置いた。反応系を、セライトのプラグを通してろ過し、濃縮した。残渣をCH2Cl2に再び溶解し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。暗色残渣をEtOAcに溶解し、木炭を加えた。混合物を30分攪拌し、セライトのプラグを通してろ過した。粗物質を、4:1(EtOAcおよびヘキサン)で粉砕し、3−フェノキシピリジン−2−アミン(23.2g,71.4%の収率)を得た。
ステップC:3Lフラスコに、3−フェノキシピリジン−2−アミン(63.6g,342mmol)およびCHCl3(1500mL)を充填した。反応系を0℃に冷却し、臭素(21.0mL,410mmol)を滴下した。反応系を1時間攪拌した。さらに1mLの臭素を加え、反応系を飽和NaHCO3水溶液(1500mL)に注ぎ入れ、CH2Cl2で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムおよび25gの木炭で乾燥した。混合物をセライトでろ過し、真空濃縮した。残渣をCH2Cl2に溶解し、シリカのプラグ(1L)を通して、30%EtOAc/ヘキサンで溶出し、5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−アミン(64.02g,70.70%の収率)を得た。
ステップD:2Lフラスコに、THF(600mL)中の5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−アミン(64.0g,241.4mmol)およびベンゾイルイソチオシアネート(35.82mL,265.6mmol)を充填し、周辺温度で一晩攪拌し、次いで約50mLに濃縮した。ヘキサン:EtOAc(9:1)の混合物(900mL)を、激しく攪拌しながら加えた。得られた懸濁液をろ過し、固体をヘキサンで洗浄し、乾燥し、1−ベンゾイル−3−(5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−イル)チオウレア(94.32g,91.2%の収率)を黄色固体として得た。
ステップE:2Lフラスコに、1−ベンゾイル−3−(5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−イル)チオウレア(94.3g,220mmol)およびTHF(900mL)を充填した。2MのNaOH(330mL,660mmol)を加え、反応系を還流温度で一晩加熱した。反応系を周辺温度に冷却し、300mLの水をゆっくり加え、次いでTHFを真空除去し、水性スラリーを得、これをろ過し、水洗し、乾燥し、1−(5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−イル)チオウレア(66.35g,93%の収率)を淡褐色固体として得た。
ステップF:25mLフラスコに、1−(5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−イル)チオウレア(500mg,1.54mmol)、tert−ブチル4−(2−ブロモアセチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(661mg,2.16mmol)、トリエチルアミン(0.376mL,2.70mmol)およびTHF(10mL)を充填した。反応系を3時間で60℃に加熱した。反応系を周辺温度に冷却し、水に注ぎ入れ、EtOAcで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣をシリカ(ヘキサン中30%EtOAc)で精製した。単離した物質を、CH2Cl2:MeOH(1:1)に溶解し、ジオキサン中の4NのHClを加えた。反応系を濃縮し、5−ブロモ−3−フェノキシ−N−(4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン二塩酸塩(650mg,83.6%の収率)を淡黄色固体として得た。
ステップG:20mLバイアルに、5−ブロモ−3−フェノキシ−N−(4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン二塩酸塩(80mg,0.159mmol)、トリエチルアミン(0.088mL,0.64mmol)およびTHF(2mL)を充填した。無水酢酸(0.015mL,0.16mmol)を加え、周辺温度で30分攪拌した。反応系を飽和NaHCO3水溶液に注ぎ入れ、EtOAc(2×20mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル(EtOAc中5%メタノール)で精製し、HCl塩形成の後、標題化合物(47.6mg,58.8%の収率)を白色固体として得た。1H NMR(d6−DMSO)δ11.00(bs,1H),8.23(d,1H),7.44(m,2H),7.40(d,1H),7.21(t,1H),7.11(d,2H),6.70(s,1H),4.41(d,1H),3.12(m,1H),2.83(tt,1H),2.62(td,1H),2.50(m,1H),2.00(s,3H),1.93(m,2H),1.55(qd,1H),1.42(qd,1H).質量スペクトル(apci)m/z=475.2(M+H−HCl).
実施例2
1−(4−(2−(5−ブロモ−3−(フェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA:1−アセチル−N−メトキシ−N−メチルピペリジン−4−カルボキサミドの製造。1−アセチルピペリジン−4−カルボン酸(58.50g,342mmol)のジクロロメタン(700mL)溶液に、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタノン(58.18g,359mmol)を加えた。添加後、混合物を2時間攪拌し、N−メトキシメタンアミン塩酸塩(35.00g,359mmol)を一度に加えた。混合物を周辺温度で一晩攪拌し、ジオキサン(75mL)中の4MのHClをゆっくり加えた。スラリーを30分攪拌し、次いでろ過した。ろ液を炭酸水素ナトリウム溶液で2回洗浄し、乾燥し、真空濃縮し、標題化合物(59.10g,80.72%の収率)を得た。
ステップB:1,1’−(ピペリジン−1,4−ジイル)ジエタノンの製造。1000mLフラスコ中で、1−アセチル−N−メトキシ−N−メチルピペリジン−4−カルボキサミド(59.10g,276mmol)をTHF(800mL)に溶解し、0℃に冷却した。メチルマグネシウムブロミド(110.3mL,331mmol)(ジエチルエーテル中3.0M)をゆっくり加え、得られた白色スラリーを1時間攪拌した。反応系を300mLの2MのHClでクエンチし、溶剤を蒸発させた。得られた水性スラリーをろ過し、固体を水および少量のエーテルで洗浄し、標題化合物(38.4g,82.2%の収率)を得た。
ステップC:1−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−2−ブロモエタノンの製造。1000mLフラスコで、1,1’−(ピペリジン−1,4−ジイル)ジエタノン(38.0g,225mmol)をメタノール(700mL)に溶解し、臭素(12.1mL,236mmol)を加えた。3時間攪拌した後、溶剤を真空除去した。得られた固体を酢酸エチルで洗浄し、次いで酢酸エチルと炭酸ナトリウムとの間で分配した。有機相を分離し、ブリンで洗浄し、乾燥し、蒸発させ、標題化合物を得た。
ステップD:2−ニトロ−3−(フェニルチオ)ピリジンの製造:3−クロロ−2−ニトロピリジン(30.6g,193mmol)を、DMSO(200mL)に溶解した。ベンゼンチオール(20.7mL,203mmol)、次いで炭酸セシウム(69.3g,212mmol)を加え、周辺温度で1.5時間攪拌した。溶液を水(750mL)で希釈し、得られた固体をろ過した。粗物質を、ヘキサン(1L)を加えながら、EtOAc(400ml)から再結晶させ、A−クロップを23.5g得た。ろ液を濃縮し、EtOAc/ヘキサンから再結晶させ、7.87g得た。固体を高真空で乾燥し、標題化合物(31.38g,69.8%の収率)を得た。
ステップE:5−ブロモ−3−(フェニルチオ)ピリジン−2−アミンの製造:500mLフラスコに、2−ニトロ−3−(フェニルチオ)ピリジン(16.3g,70.2mmol)およびAcOH(250mL)を充填し、水浴で冷却した。亜鉛(22.9g,351mmol)をゆっくり加え、5分間攪拌した。反応系をセライトでろ過し、ケーキをCH2Cl2で洗浄した。CH2Cl2を真空除去し、臭素(3.6mL,70.2mmol)をゆっくり加えて、溶液を反応させた。10分後、HOAcを真空除去し、EtOAcと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル(1.5LのSiO2およびヘキサン中30%EtOAc)で精製し、標題化合物(18.2g,92.21%の収率)を得た。
ステップF:1−ベンゾイル−3−(5−ブロモ−3−(フェニルチオ)ピリジン−2−イル)チオウレアの製造:5−ブロモ−3−(フェニルチオ)ピリジン−2−アミン(17g,60.5mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(9.79mL,72.6mmol)、およびTHF(300mL)を、40℃で一晩攪拌した。THFを約1/2の体積に濃縮し、9:1のヘキサン:EtOAc(500mL)を加え、析出物をろ過し、標題化合物(25.7g,95.7%の収率)を得た。
ステップG:1−(5−ブロモ−3−(フェニルチオ)ピリジン−2−イル)チオウレアの製造:1−ベンゾイル−3−(5−ブロモ−3−(フェニルチオ)ピリジン−2−イル)チオウレア(25.7g,57.8mmol)およびMeOH(250mL)。水酸化ナトリウム(38.6mL,116mmol)を加え、周辺温度で8時間攪拌した。反応系を水(250mL)で希釈し、ろ過し、水洗した。析出物を真空オーブンで乾燥し、標題化合物(19.0g,96.5%の収率)を得た。
ステップH:1−(4−(2−(5−ブロモ−3−(フェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンの製造。1−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−2−ブロモエタノンを使用し、実施例1、ステップFに従って製造した。1H NMR(CDCl3)δ1.58−1.64(m,2H),1.99−2.11(m,5H),2.64−2.86(m,2H),3.16(t,1H),3.88(d,1H),4.68(d,1H),6.44(s,1H),7.18−7.32(m,5H),7.92(s,1H),8.23(s,1H),8.50(s,1H).
実施例3
1−(4−(2−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩
ステップA:1−(5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−イル)チオウレア(実施例1,ステップE;30.0g,92.5mmol)および1−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−2−ブロモエタノン(実施例2,ステップC,32.1g,130mmol)を、エタノール(400mL)に懸濁し、DIEA(48.3mL,278mmol)を加えた。得られた混合物を、4時間で60℃に加熱し、周辺温度に一晩置いた。反応系を濃縮乾固し、CH2Cl2に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた物質を、3%MeOH/EtOAcで溶出するシリカで精製し、1−(4−(2−(5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(41.6g,95.0%の収率)を褐色固体として得た。
ステップB:1−(4−(2−(5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(40.0g,84.5mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(2.44g,4.22mmol)、Pd2dba3(1.93g,2.11mmol)、メチル3−メルカプトプロパノエート(18.7mL,169mmol)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(15.4mL,88.7mmol)、およびジオキサン(250mL)の混合物を、窒素下、2時間で95℃に加熱した。反応系を周辺温度に冷却し、得られた固体をセライトでろ過し、CH2Cl2で洗浄した。ろ液を黄色油状物になるまで濃縮し、3%−5%MeOH/EtOAcで溶出するシリカで精製し、メチル3−(6−(4−(1−アセチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)プロパノエートを黄色油状物として得た。
ステップC:DMSO(500mL)中のメチル3−(6−(4−(1−アセチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)プロパノエート(20.2g,39.3mmol)および7−クロロチエノ[3,2−b]ピリジン(7.34g,43.3mmol)の混合物を、窒素で30分パージし、次いでKOtBu(13.9g,118.0mmol)を加え、反応系を周辺温度で2時間攪拌した。混合物を、飽和NH4Cl水溶液(1L)に注ぎ入れ、EtOAc(1L)で抽出した。有機物を水(3×500mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮し、残渣を得、これを3−5%MeOH/EtOAcで溶出するシリカで精製した。精製した遊離の塩基を、CH2Cl2(300mL)に溶解し、Et2O(300mL)中の1NのHClを加え、スラリーを濃縮乾固し、1−(4−(2−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩(19.5g,78%)を、黄色固体として得、これを高真空オーブン中、45℃で一晩乾燥した。1H NMR(d6−DMSO)δ8.65(d,1H),8.48(d,1H),8.46(d,1H),7.77(d,1H),7.54(d,1H),7.41(m,2H),7.18(m,4H),6.82(s,1H),4.43(m,1H),3.88(m,1H),3.14(m,1H),2.89(m,1H),2.64(m,1H),2.01(s,3H),1.96(m,2H),1.58(m,1H),1.45(m,1H).質量スペクトル(apci)m/z=560.4(M+H−2HCl).
実施例4
1−(4−(5−(5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA:tert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(50.0g,234mmol)のMeOH(200mL)および水(200mL)溶液を、氷浴中で冷却し、次いでヒドロキシルアミン塩酸塩(19.5g,272mmol)および炭酸ナトリウム(12.4g,117mmol)を加えた。得られた混合物を、13〜15℃で一晩攪拌した。溶液を真空濃縮し、水性懸濁物とし、これをEtOAcで抽出した。有機抽出物を100mLのブリンで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、濃縮し、tert−ブチル4−((ヒドロキシイミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(53.1g,99.2%の収率)を、白色結晶性固体として得た。
ステップB:250mLフラスコに、tert−ブチル4−((ヒドロキシイミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.0g,8.8mmol)およびDMF(100mL)を充填した。1−クロロピロリジン−2,5−ジオン(1.2g,8.8mmol)を加え、周辺温度で一晩攪拌した。反応系を、1:1のブリン:水に注ぎ入れ、EtOAcで抽出した。有機層を水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、tert−ブチル4−(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.3g,100%)を得た。
ステップC:500mLフラスコに、tert−ブチル4−(クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.3g,8.7mmol)、メタン塩化スルホニル(0.68mL,8.7mmol)、およびEt2O(200mL)を充填した。トリエチルアミン(1.2mL,8.7mmol)を約1分間でゆっくり加え、反応系を周辺温度で10分間攪拌した。得られた析出物をろ過し、ろ液を濃縮し、シリカ(100%CH2Cl2)で精製し、tert−ブチル4−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.6g,53.63%の収率)を、c.c.油状物として得た。
ステップD:20mLバイアルに、tert−ブチル4−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(193mg,0.566mmol)、ピリジン(0.137mL,1.70mmol)、NaSCN(45.9mg,0.566mmol)、およびCH3CN(4mL)を充填した。反応系を40分で40℃に加熱した。5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−アミン(100mg,0.377mmol)を加え、反応系を50℃で2日間攪拌した。反応系を飽和NaHCO3水溶液に注ぎ入れ、EtOAc(1×25mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル(ヘキサン中30%EtOAc)で精製した。精製した物質を1:1のCH2Cl2/メタノールに溶解し、ジオキサン中の4NのHClを加えた。30分後、反応系を濃縮し、真空オーブンで乾燥し、5−ブロモ−3−フェノキシ−N−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)ピリジン−2−アミン二塩酸塩(150mg,78.7%の収率)を白色固体として得た。
ステップE:1−(4−(5−(5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンの製造:5−ブロモ−3−フェノキシ−N−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)ピリジン−2−アミン二塩酸塩から、実施例1、ステップFに従って製造した。1H NMR(CDCl3)δ9.01(s,1H),8.21(d,1H),7.46(m,2H),7.30(m,1h),7.19(d,1H),7.09(m,2H),4.57(m,1H),3.89(m,1h),3.22(m,1H),3.07(m,1H),2.83(m,1H),2.11(m,5H),1.95−1.75(m,2H).質量スペクトル(apci)m/z=476.2(M+H).
実施例5
1−(4−(5−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩
ステップA:1Lフラスコに、tert−ブチル4−(5−(5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例4,ステップD,24.4g,45.8mmol)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(16.0mL,91.7mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(1.33g,2.29mmol)、およびジオキサン(450mL)を充填した。窒素を該溶液に30分バブリングした。メチル3−メルカプトプロパノエート(5.46mL,50.4mmol)およびPd2dba3(1.05g,1.15mmol)を加え、反応系を95℃で一晩加熱した。反応系を周辺温度に冷却し、得られた固体をセライトでろ過した。ろ液を濃縮し、シリカ(ヘキサン中30〜40%EtOAc)で精製し、tert−ブチル4−(5−(5−(3−メトキシ−3−オキソプロピルチオ)−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(18.1g,69.1%の収率)を白色泡状物として得た。
ステップB:250mLフラスコに、tert−ブチル4−(5−(5−(3−メトキシ−3−オキソプロピルチオ)−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(10g,17mmol)、7−クロロチエノ[3,2−b]ピリジン(3.6g,21mmol)、およびDMSO(125mL)を充填した。窒素を該溶液に10分間バブリングした。カリウム2−メチルプロパン−2−オラート(5.9g,52mmol)を加え、反応系を、窒素下、周辺温度で5時間攪拌した。反応系を、飽和NH4Cl水溶液に注ぎ入れ、EtOAc(1×500mL)で抽出した。有機層を、水およびブリンで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣を、シリカ(ヘキサン中50〜75%EtOAc)で精製し、tert−ブチル4−(5−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(10g,92%の収率)を白色泡状物として得た。
ステップC:tert−ブチル4−(5−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(10g,16mmol)を、1:1のCH2Cl2:メタノールに溶解し、ジオキサン中の4NのHClを加えた(80mL)。反応系を1時間攪拌し、次いで真空濃縮し、3−フェノキシ−N−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−アミン三塩酸塩(10g,100%)を得た。
ステップD:250mLフラスコに、3−フェノキシ−N−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−アミン三塩酸塩(5.6g,8.92mmol)、トリエチルアミン(9.94mL,71.3mmol)、およびCH2Cl2(100mL)を充填した。無水酢酸(1.26mL,13.4mmol)を加え、反応系を周辺温度で10分間攪拌した。反応系を、飽和NaHCO3水溶液に注ぎ入れ、CH2Cl2で抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣を、シリカ(EtOAc中5〜10%メタノール)で精製し、HCl塩形成の後、1−(4−(5−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩(4.16g,73.6%の収率)を、黄色固体として得た。1H NMR(d6−DMSO)δ12.48(bs,1H),8.56(d,1H),8.53(d,1H),8.28(d,1H),7.65(d,1H),7.57(d,1H),7.40(m,2H),7.18(m,1H),7.14(m,2H),7.07(d,1H),4.32(m,1H),3.20(m,1H),3.07(m,1H),2.77(m,1H),2.01(m,5H),1.73(m,1H),1.59(m,1H).質量スペクトル(apci)m/z=561.3(M+H−2HCl).
実施例6
1−(4−(5−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩
ステップA〜C:5−ブロモ−3−(4−フルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミンの製造:1,4−ジブロモ−2,5−ジフルオロベンゼンを使用して、実施例1、ステップA〜Cに従って製造した。
ステップD:tert−ブチル4−(5−(5−ブロモ−3−(4−フルオロフェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの製造:実施例4、ステップDに従って製造した。
ステップEおよびF:tert−ブチル4−(5−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの製造:実施例3、ステップBおよびCに従って製造した。
ステップG:N−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン三塩酸塩の製造:実施例5、ステップCに従って製造した。
ステップH:1−(4−(5−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩の製造:実施例1、ステップGに従って製造した。1H NMR(d6−DMSO)δ12.49(bs,1H),8.57(d,1H),8.52(d,1H),8.32(d,1H),7.67(d,1H),7.58(d,1H),7.21(m,4H),7.08(d,1H),4.32(m,1H),3.85(m,1H),3.20(m,1H),3.07(m,1H),2.77(m,1H),2.01(m,5H),1.74(m,1H),1.59(m,1H).質量スペクトル(apci)m/z=579.2(M+H−2HCl).
実施例7
1−(4−(2−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA〜C:tert−ブチル4−(2−(5−ブロモ−3−(4−フルオロフェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの製造:5−ブロモ−3−(4−フルオロフェノキシ)ピリジン−2−アミン(実施例6,ステップC)を使用し、実施例1、ステップD〜Fに従って製造した。
ステップDおよびE:tert−ブチル4−(2−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの製造:実施例3、ステップBおよびCに従って製造した。
ステップF:N−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イル)−4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−アミン三塩酸塩の製造:実施例5、ステップCに従って製造した。
ステップG:1−(4−(2−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンの製造:実施例1、ステップGに従って製造した。: 1H NMR(d6−DMSO)δ11.21(bs,1H),8.50(d,1H),8.37(d,1H),8.18(d,1H),7.60(d,1H),7.41(d,1H),7.25−7.14(m,4H),6.92(d,1H),6.74(s,1H),4.33(d,1H),3.87(d,1H),3.13(t,1H),2.85(m,1H),2.64(t,1H),2.01(s,3H),1.95(m,2H),1.59(m,1H),1.45(m,1H).
以下の化合物も、実施例1〜7の手順の1以上に従って製造した。
実施例28
1−(4−(2−(5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−(4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA〜C:5−ブロモ−3−(4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−アミンの製造:2−ブロモ−1−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンを使用して、実施例1、ステップA〜Cに従って製造した。
ステップDおよびE:1−(5−ブロモ−3−(4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イル)チオウレアの製造:実施例1、ステップDおよびEに従って製造した。
ステップF〜H:1−(4−(2−(5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−(4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンの製造:実施例3に従って製造した。1H NMR(d6 DMSO)δ1.23−1.47(m,1H),1.52−1.60(m,1H),1.93(t,J=15.5Hz,2H),2.00(s,3H),2.62(t,J=12.4Hz,1H),2.83(br s,1H),3.12(t,J=12.1Hz,1H),3.85(d,J=13.1Hz,1H),4.42(d,J=13.3Hz,1H),6.76(s,1H),6.95(d,J=5.1Hz,1H),7.23(d,J=6.4Hz,2H),7.59(d,J=5.5Hz,1H),7.72(d,J=8.4Hz,2H),7.79(s,1H),8.16(d,J=5.5Hz,1H),8.48(d,J=2.0Hz,1H),8.51(d,J=4.9Hz,1H),11.44(s,1H).
実施例29
1−(4−(2−(5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−(2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA〜C:5−ブロモ−3−(2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−アミンの製造:4−ブロモ−1−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンを使用して、実施例1、ステップA〜Cに従って製造した。
ステップDおよびE:1−(5−ブロモ−3−(2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イル)チオウレアの製造:実施例1、ステップDおよびEに従って製造した。
ステップF〜H:1−(4−(2−(5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−(2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン:実施例3に従って製造した。1H NMR(d6 DMSO)δ1.40−1.49(m,1H),1.54−1.62(m,1H),1.91−2.00(m,5H),2.63(t,J=12.3Hz,1H),2.85(br s,1H),3.13(t,J=12.3Hz,1H),3.87(d,J=13.8Hz,1H),4.43(d,J=13.1Hz,1H),6.76(br s,1H),6.88(d,J=5.1Hz,1H),7.21(br s,1H),7.32−7.36(m,2H),7.58(d,J=5.5Hz,1H),7.65(t,J=7.8Hz,1H),7.77(d,J=7.6Hz,1H),8.16(d,J=5.5Hz,1H),8.42(d,J=2.0Hz,1H),8.48(d,J=5.1Hz,1H),11.35(br s,1H).
実施例30
1−(4−(5−(5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−(2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA:tert−ブチル4−(5−(5−ブロモ−3−(2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの製造:5−ブロモ−3−(2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−アミン(実施例34,ステップA〜C)を使用して、実施例4、ステップDに従って製造した。
ステップB:tert−ブチル4−(5−(5−(3−メトキシ−3−オキソプロピルチオ)−3−(2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの製造:実施例3、ステップBに従って製造した。
ステップC:N−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−(2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−アミン三塩酸塩の製造:実施例3、ステップCに従って製造した。
ステップD:1−(4−(5−(5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−(2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンの製造:実施例1、ステップGに従って製造した。1H NMR(d6 DMSO)δ1.55−1.65(m,1H),1.69−1.79(m,1H),1.97−2.05(m,5H),2.77(t,J=11.3Hz,1H),3.05−3.10(m,1H),3.20(t,J=11.5Hz,1H),3.85(d,J=13.5Hz,1H),4.33(d,J=13.1Hz,1H),6.91(d,J=5.1Hz,1H),7.25(d,J=8.0Hz,1H),7.36(t,J=7.7Hz,1H),7.48(d,J=1.8Hz,1H),7.58(d,J=5.5Hz,1H),7.65(t,J=7.8Hz,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),8.15(d,J=5.5Hz,1H),8.48(d,J=5.1Hz,1H),8.54(d,J=1.8Hz,1H),12.62(s,1H).
実施例31
1−(4−(2−(5−(3−メチルチエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA:3−アミノ−4−メチルチオフェン−2−カルボン酸の製造:メチル3−アミノ−4−メチルチオフェン−2−カルボキシレート(4.67g,27.3mmol)およびNaOH(H2O中2N,68mL,136mmol)を、100℃で1時間攪拌した。該溶液を、0℃に冷却し、濃HCl溶液を加えpH=5の酸性とし、析出物を形成させた。溶液をろ過し、固体を真空乾燥し、標題化合物(2.8g,65%)を得た。
ステップB:4−メチルチオフェン−3−アミンの製造:HCl(H2O中6N,30mL,179mmol)中の3−アミノ−4−メチルチオフェン−2−カルボン酸(5.64g,36mmol)を、50℃で一晩攪拌し、次いで周辺温度に冷却し、固形NaHCO3を加えることによって中性とした。該溶液を、ジクロロメタン(2回)で抽出し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、標題化合物(3.8g,94%の収率)を得た。
ステップC:2,2−ジメチル5−((4−メチルチオフェン−3−イルアミノ)メチレン)−1,3−ジオキサン−4,6−ジオンの製造:攪拌した2,2−ジメチル1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(4.85g,34mmol)のトリメトキシメタン(37mL,337mmol)溶液を、窒素下で、90℃に加熱した。2時間後、4−メチルチオフェン−3−アミン(3.81g,34mmol)の溶液を加えた(トリメトキシメタン(37mL,337mmol)の溶液として)。反応系を、90℃で6時間攪拌し、次いで周辺温度に冷却し、濃縮した。物質を冷蔵庫内に置き、2日後そこで固化し、標題化合物(9g,定量的)を得た。
ステップD:3−メチルチエノ[3,2−b]ピリジン−7−オールの製造:ダウサムA(7mL)の溶液を、窒素下、油浴中、235℃で加熱した。2,2−ジメチル5−((4−メチルチオフェン−3−イルアミノ)メチレン)−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(5.0g,19mmol)を、20分で少しずつ加えた。最後の部分を加えた後、該溶液を235℃でさらに5分攪拌した。溶液を油浴から取り外し、周辺温度に冷却した。冷却すると、生成物が溶液から析出した。ジエチルエーテルを加え、固体をろ過し、乾燥し、標題化合物(3.2g)を得た。残存量のダウサムAが残った。
ステップE:7−クロロ−3−メチルチエノ[3,2−b]ピリジンの製造:1,2−ジクロロエタン(12mL)中のオキシ塩化リン(2.2mL,24mmol)に3−メチルチエノ[3,2−b]ピリジン−7−オール(2.0g,12mmol)を加えた。反応系を窒素下、還元温度で一晩攪拌した。混合物を冷却し、濃縮した。飽和NaHCO3溶液を注意深く加え、残渣を中性とした。二相の混合物をジクロロメタンで抽出し、乾燥し、濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィ(15%EtOAc/ヘキサン)に供し、標題化合物(1.23g,55%)を得た。
ステップF:1−(4−(2−(5−(3−メチルチエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンの製造:7−クロロ−3−メチルチエノ[3,2−b]ピリジン(0.072g,0.39mmol)およびメチル3−(6−(4−(1−アセチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)プロパノエート(実施例3,ステップB,0.20g,0.39mmol)を、DMSO(3mL)に溶解した。該溶液を、窒素下、15分間脱ガスした。KOtBu(0.13g,1.2mmol)を加え、反応系を周辺温度で2時間攪拌した。溶液を水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、乾燥し、濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィに供し、標題化合物(0.100g,44%の収率)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ1.60−1.72(m,2H),2.03−2.09(m,2H),2.11(s,3H),2.51(s,3H),2.66−2.73(m,1H),2.83−2.90(m,1H),3.15−3.22(m,1H),3.88−3.94(m,1H),4.70−4.73(m,1H),6.51(s,1H),6.75(d,1H),7.05(d,2H),7.17−7.25(m,2H),7.36−7.40(m,3H),8.30(d,1H),8.48(d,1H),8.84(bs,1H).
実施例32
1−(4−(2−(5−(5−クロロチエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップAおよびB:チオフェン−3−アミンの製造:メチル3−アミノチオフェン2−カルボキシレートを出発物質として使用し、実施例31、ステップAおよびBステップに従って製造した。
ステップC:5,7−ジクロロチエノ[3,2−b]ピリジンの製造:マロン酸(2.66g,25.5mmol)およびチオフェン−3−アミン(2.53g,25.5mmol)を、オキシ塩化リン(50mL)中で懸濁した。該溶液を窒素下で一晩還流した。溶液を冷却し、氷水でクエンチし、固体NaHCO3で中性とし、CH2Cl2で抽出し、乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィ(10%EtOAc/ヘキサン)により、標題化合物を黄色固体として得た。
ステップDおよびE:1−(4−(2−(5−(5−クロロチエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンの製造:実施例34、ステップEおよびFに従って製造した。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ1.60−1.73(m,2H),2.05−2.10(m,2H),2.12(s,3H),2.66(t,1H),2.85−2.91(m,1H),3.17(t,1H),3.91(d,1H),4.71(d,1H),6.53(s,1H),6.67(s,1H),7.08(d,2H),7.17(s,1H),7.22−7.26(m,1H),7.41(t,2H),7.47(d,1H),7.76(d,1H),8.32(s,1H),8.96(s,1H).
実施例33
1−(4−(2−(3−フェノキシ−5−(チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA:チエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン:メチル2−アミノチオフェン3−カルボキシレート(10g,64mmol)にホルムアミド(50mL)を加えた。反応系を窒素下、190℃で3時間加熱し、次いで周辺温度に冷却した。得られたスラリーを、125mLの水に注ぎ入れ、クロロホルム:イソプロピルアルコール混合物(2回)で抽出した。溶液を濃縮し、粉砕し、標題化合物(2.25g,23%)を得た。
ステップB:4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン:チエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン(1.2g,7.9mmol)を、1,2−ジクロロエタン(10mL)で希釈した。オキシ塩化リン(1.4mL,15.7mmol)を加えた。反応系を、90℃で16時間攪拌した。さらに、等量のオキシ塩化リン(0.7mL,7.9mmol)を加え、溶液を4時間攪拌し続けた。溶液を冷却し、濃縮し、飽和NaHCO3溶液で中性とした。物質をクロロホルム:イソプロピルアルコール混合物で抽出し、有機層を分離し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィにより、標題化合物(0.39g,29%)を得た。
ステップC:1−(4−(2−(3−フェノキシ−5−(チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン:4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン(0.050g,0.29mmol)およびメチル3−(6−(4−(1−アセチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)プロパノエート(実施例3,ステップB,0.15g,0.29mmol)を、DMSO(3mL)に溶解した。該溶液を15分脱ガスした。KOtBu(0.098g,0.88mmol)を加え、反応系を周辺温度で2時間攪拌した。溶液を水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、乾燥し、濃縮した。粗物質のフラッシュクロマトグラフィを行い、標題化合物(0.075,46%)を得た。1H NMR(400 MHz,CDCl3)δ1.60−1.72(m,2H),2.08−2.15(m,2H),2.11(m,3H),2.65 − 2.75(m,1H),2.82−2.93(m,1H),3.15−3.24(m,1H),3.91(d,1H),4.72(d,1H),6.49(s,1H),7.15(d,2H),7.19(t,1H),7.27−7.29(m,1H),7.36−7.42(m,3H),7.53(d,1H),8.27(d,1H),8.68(s,1H),8.81(s,1H).
実施例34
1−(4−(5−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA:窒素でパージしたフラスコに、5−ブロモ−3−フェノキシピリジン−2−アミン(5.00g,18.9mmol)およびTHF(80mL)を充填し、−78℃に冷却した。メチルリチウム(14.1mL,22.6mmol)を加え、5分間攪拌した。ブチルリチウム(9.05mL,22.6mmol)を加え、反応系を−78℃で10分攪拌した(固体が析出した)。2−(2−(ピリジン−3−イル)ジスルファニル)ピリジン(10.4g,47.2mmol)を加え、反応系を周辺温度に温め、18時間攪拌した。反応系を飽和NH4Cl水溶液に注ぎ入れ、EtOAcで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、メタノールに溶解し、NaBH4(過剰)を加え、10分間攪拌した。反応系を飽和NH4Cl水溶液に注ぎ入れ、EtOAc(2×75mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣を、シリカ(EtOAc中、100%EtOAcから1%メタノール)で精製し、粗生成物を得た。該物質を、CH2Cl2中の2%MeOHに溶解し、1NのNaOHで洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、ろ過し、濃縮し、3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミン(10.4g,47.2mmol)を得た。
ステップB:20mLバイアルに、ピリジン(0.493mL,6.09mmol)、NaNCS(0.165g,2.03mmol)、tert−ブチル4−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.692g,2.03mmol)およびCH3CN(4mL)を充填した。反応系を40分で40℃に加熱した。3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミン(0.400g,1.35mmol)を加え、50℃で週末中攪拌した。反応系を飽和NaHCO3水溶液に注ぎ入れ、EtOAc(1×25mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣を、シリカ(ヘキサン中20−25%EtOAc)で精製し、tert−ブチル4−(5−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.598g,78.5%の収率)を得た。
ステップC:tert−ブチル4−(5−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.587g,1.04mmol)を、1:1のCH2Cl2/メタノールに溶解し、ジオキサン中の4NのHClを加え、周辺温度で1時間攪拌した。反応系を濃縮し、真空オーブンで乾燥した。HCl塩を、CH2Cl2中の5%MeOHと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分配した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、N−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(0.473g,98.0%の収率)を得た。
ステップD:3−フェノキシ−N−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミン(0.075g,0.16mmol)、TEA(0.090mL,0.65mmol)、および無水酢酸(0.017g,0.16mmol)を、THFに加え、3時間攪拌した。水を加え、反応系をCH2Cl2で抽出した。有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(CH2Cl2中5%MeOH)で精製し、標題化合物(0.044g,54%の収率)を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ12.34(s,1H),8.38(m,2H),7.67(dt,1H),7.48(d,1H),7.42(t,2H),7.21−7.11(m,5H),4.32(d,1H),3.84(d,1H),3.19(m,1H),3.05(m,1H),2.76(t,1H),2.01(m,5H),1.74(m,1H),1.59(m,1H).
適正な酸無水物、アシルクロリド、スルファモイルクロリドまたは塩化スルホニル、および適切な塩基、たとえば、第三アミン塩基(たとえば、トリエチルアミンまたはピリジン)を使用し、以下の化合物を、実施例34、ステップDに従って製造した。
実施例39
4−(5−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド二塩酸塩
N−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(実施例34,ステップC,0.055g,0.119mmol)のCH2Cl2(4mL)溶液に、ピリジン(0.0940g,1.19mmol)、酢酸(0.0714g,1.19mmol)、TEA(0.033mL,0.238mmol)、およびシアン酸カリウム(0.0193g,0.238mmol)を加えた。反応系を18時間攪拌した。水を加え、反応系をCH2Cl2で抽出した。有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(MeOH中、1−4%CH2Cl2)で精製し、HCl塩を形成させた後、標題化合物(0.0333g,48.4%の収率)を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ12.33(s,1H),8.39(d,1H),8.37(m,1H),7.67(dt,1H),7.47(d,1H),7.42(t,2H),7.21−7.11(m,5H),3.94(d,2H),2.97(m,1H),2.83(t,2H),1.19(m,2H),1.64(m,2H).
実施例40
(R)−2−ヒドロキシ−1−(4−(5−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オン
N−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(実施例34,ステップC,0.075g,0.16mmol)、(S)−2−ヒドロキシプロパン酸(0.018g,0.19mmol)、N1−((エチルイミノ)メチレン)−N3,N3−ジメチルプロパン−1,3−ジアミン塩酸塩(0.047g,0.24mmol)、およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(0.002g,0.016mmol)を、CH2Cl2(5mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.033g,0.32mmol)を加え、該溶液を、周辺温度で3時間攪拌した。水を加え、CH2Cl2で抽出し、乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(CH2Cl2中1−2%MeOH)で精製し、(R)−2−ヒドロキシ−1−(4−(5−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オン(0.023g,27%の収率)を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ12.34(s,1H),8.39(d,1H),8.37(m,1H),7.66(dt,1H),7.47(d,1H),7.42(t,2H),7.21−7.11(m,5H),4.82(t,1H),4.45(m,1H),4.34(m,1H),4.01(m,1H),3.25−3.04(m,2H),2.84(m,1H),2.02(d,2H),1.81−1.55(m,2H),1.18(d,3H).
実施例41
(S)−2−ヒドロキシ−1−(4−(5−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オン
実施例40に従って製造した。1H NMR(d6−DMSO)δ12.34(s,1H),8.39(d,1H),8.37(m,1H),7.66(dt,1H),7.47(d,1H),7.42(t,2H),7.21−7.11(m,5H),4.82(t,1H),4.45(m,1H),4.34(m,1H),4.01(m,1H),3.25−3.04(m,2H),2.84(m,1H),2.02(d,2H),1.81−1.55(m,2H),1.18(d,3H).
実施例42
4−(5−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−スルホンアミドビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
N−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(実施例34,ステップC,7.2g,14.01mmol)およびスルファミド(1.414g,14.71mmol)を、ジオキサン(15mL)に溶解し、一晩で還流温度に加熱した。反応系を冷却し、水を加え、CH2Cl2で抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(CH2Cl2中EtOAc1:1)で精製した。精製した物質をCH2Cl2に溶解し、エーテル中の2MのHClを加えた。溶液を濃縮し、真空オーブンで乾燥し、4−(5−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド塩酸塩(3.145g,38.8%の収率)を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ12.35(s,1H),8.39(d,1H),8.37(m,1H), 7.67(dt,1H),7.48(d,1H),7.42(t,2H),7.21−7.11(m,5H),6.73(bs,2H),3.47(d,2H),2.87(m,1H),2.71(t,2H),2.11(d,2H),1.85(m,2H).
実施例43
1−(4−(2−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩
ステップA:125mLフラスコに、THF(50mL)中の3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミン(実施例34,ステップA,1.15g,3.89mmol)およびベンゾイルイソチオシアネート(0.699g,4.28mmol)を充填し、周辺温度で18時間攪拌した。THFを真空除去し、残渣をCH2Cl2(10mL)に溶解し、100mLの9:1ヘキサン:EtOAcに滴下した。溶剤をデカントし、残渣を乾燥し、1−ベンゾイル−3−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)チオウレア(1.57g,88.2%の収率)を黄色固体として得た。
ステップB:1−ベンゾイル−3−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)チオウレア(2.10g,4.58mmol)およびK2CO3(3.16g,22.9mmol)の混合物を、EtOH(50mL)中で18時間還流した。反応系を周辺温度に冷却し、ろ過し、濃縮した。残渣をシリカゲルで精製し、1−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)チオウレア(0.484g,29.8%の収率)を得た。
ステップC:1−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)チオウレア(0.075g,0.21mmol)、トリエチルアミン(0.073mL,0.53mmol)、および1−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−2−ブロモエタノン(0.087g,0.26mmol)の混合物を、エタノール(10mL)中で3時間還流した。反応系を濃縮し、残渣をシリカゲル(CH2Cl2中1%MeOH)で精製し、HCl塩を形成後、1−(4−(2−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩(0.093g,76.2%の収率)を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ8.38(m,1H),8.29(d,1H),7.67(dt,1H),7.45−7.37(m,3H),7.21−7.08(m,5H),6.78(s,1H),4.32(d,1H),3.87(d,1H),3.13(t,1H),2.87(m,1H),2.64(t,1H),2.01(s,3H),1.95(m,2H),1.63−1.39(m,2H).
実施例44
1−(3−メチル−4−(2−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩
ステップA:tert−ブチル4−(メトキシ(メチル)カルバモイル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの製造:1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−メチルピペリジン−4−カルボン酸(3.00g,12.3mmol)のCH2Cl2(200mL)溶液に、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタノン(2.19g,13.6mmol)を少しずつ加えた。バブリングを停止した後(約60分)、N−メトキシメタンアミン塩酸塩(1.32g,13.6mmol)を、一度に加えた。混合物を周辺温度で一晩攪拌し、次いで水、1NのHCl、および飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮し、目的生成物(2.29g,64.8%の収率)を無色油状物として得た。
ステップB:tert−ブチル4−アセチル−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの製造:THF(4.50mL,13.5mmol)中の3.0Mのメチルマグネシウムクロリドを、tert−ブチル4−(メトキシ(メチル)カルバモイル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(3.10g,10.8mmol)のTHF(50mL)溶液に、0℃で滴下した。反応系を周辺温度に温め、90分間攪拌した。反応系を、エーテルと2NのHClとの間で分配し、有機層を2回、水、ブリンで洗浄し、乾燥し、濃縮し、標題化合物(2.32g,84.3%の収率)を透明油状物として得た。
ステップC:tert−ブチル4−(2−ブロモアセチル)−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの製造:冷却(−78℃)したLDA(5.69mL,11.4mmol)のTHF(100mL)溶液に、tert−ブチル4−アセチル−3−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(2.29g,9.48mmol)のTHF(40mL)溶液を、40分かけて滴下した。さらに25分後、クロロトリメチルシラン(2.41mL,18.9mmol)を、20分かけて滴下した。1時間攪拌した後、反応系を600mLの飽和炭酸水素ナトリウムに注ぎ入れ、エーテル(2×400mL)で抽出した。合わせたエーテル層を、ブリンで洗浄し、乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗物質を500mLのTHFに溶解し、0℃に冷却し、炭酸水素ナトリウム(1.20g,14.2mmol)、次いでNBS(1.69g,9.48mmol)で処理した。反応系を、攪拌しながら、90分で周辺温度に温め、次いで400mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注ぎ入れ、Et2Oで抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCO3、ブリンで洗浄し、乾燥し、濃縮し、標題化合物(3.35g,110%の収率)を得た。
ステップD:tert−ブチル3−メチル−4−(2−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの製造:実施例1、ステップFに従って製造し、標題化合物(0.302g,68.6%の収率)を得た。
ステップE:N−(4−(3−メチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)−3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミンの製造:25mLフラスコに、tert−ブチル3−メチル−4−(2−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.296g,0.514mmol)、CH2Cl2(3mL)およびMeOH(3mL)を充填した。ジオキサン(6mL)中の4NのHClを加え、反応系を1時間攪拌し、次いで濃縮した。粗物質を、CH2Cl2に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、N−(4−(3−メチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)−3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミン(0.202g,82%の収率)を得た。
ステップF:1−(3−メチル−4−(2−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩の製造:実施例1、ステップGに従って製造し、標題化合物(0.0553g,51.4%の収率)を、ジアステレオマーの1:1混合物として得た。1H NMR(d6−DMSO)δ8.37(d,1H),8.29(s,1H),7.67(dt,1H),7.43(t,2H),7.37(d,1H),7.17( m,4H),7.10(d,1H),6.73(d,1H),4.50(d,0.5H),4.27(d,0.5H), 3.94(d,0.5H),3.74(d,0.5H),3.33(d,0.5H),3.15(t,0.5H),3.04(m,1H),2.87(d,0.5),2.67(m,0.5H),2.32(m,1H),2.05(s,1.5H),1.98(s,1.5H),1.89−1.69(m,2H),0.64(d,1.5H),0.56(d,1.5H).
実施例45
1−(4−(2−(3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:1Lフラスコに、2−ブロモ−4−フルオロフェノール(20.5g,107mmol)およびDMF(500mL)を充填した。反応系を0℃に冷却し、NaH(2.84g,118mmol)をゆっくり加え、15分攪拌した。5−ブロモ−3−ニトロピコリノニトリル(24.5g,107mmol)を加え、反応系を0℃で20分攪拌した。飽和NH4Cl(300mL)を加え、1Lの水に注ぎ入れ、攪拌した。得られた固体をろ過し、真空オーブンで一晩乾燥し、5−ブロモ−3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)ピコリノニトリル(38.3g,95.8%の収率)を得た。
ステップB:500mLフラスコに、5−ブロモ−3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)ピコリノニトリル(10g,26.9mmol)、3−メトキシベンゼンチオール(3.34mL,26.9mmol)、およびDMF(250mL)を充填した。反応系を0℃に冷却し、NaH(0.710g,29.6mmol)をゆっくり加えた。反応系を0℃で30分攪拌した。反応系を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ入れ、EtOAcで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピコリノニトリル(12.0g,104%の収率)を、琥珀色の油状物として得た。
ステップC:500mLフラスコに、3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピコリノニトリル(10.0g,23.2mmol)およびEtOH(200mL)を充填した。水酸化カリウム(46.4mL,116mmol)を加え、反応系を一晩で還流温度に加熱した。反応系を周辺温度に冷却し、半分の体積に濃縮し、希HClに注ぎ入れ、EtOAc(2×300mL)で抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピコリン酸(10.8g,103%の収率)を得た。
ステップD:500mLフラスコに、3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピコリン酸(10.0g,22.2mmol)、2−メチルプロパン−2−オール(11.6mL,133mmol)、トリエチルアミン(4.0mL,28.9mmol)、およびトルエン(200mL)を充填した。反応系を100℃に加熱し、DPPA(4.8mL,22.2mmol)を滴下した。反応系を10分間攪拌し、次いで周辺温度に冷却し、希NaOHに注ぎ入れ、EtOAcで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣をシリカ(ヘキサン中、10〜20%EtOAc)で精製し、tert−ブチル3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルカルバメート(8.4g,72.5%の収率)を得た。
ステップE:250mLフラスコに、tert−ブチル3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルカルバメート(9.1g,17mmol)、およびCH2Cl2およびMeOHの1:1混合物(100mL)を充填した。ジオキサン中の4NのHClを加え(50mL)、反応系を周辺温度で一晩攪拌した。溶剤を除去し、高真空で乾燥し、3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−アミン(8.0g,109%の収率)を、黄色固体として得た。
ステップF:250mLフラスコに、3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−アミン(7.4g,17.6mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(3.08mL,22.8mmol)、およびTHF(125mL)を充填した。反応系を周辺温度で一晩攪拌した。ヘキサン(700mL)を加え、反応系を周辺温度で1時間攪拌した。溶液をデカントし、5.6gの物質を黄色泡状物として得た。母液を濃縮し、9:1のヘキサン:EtOAc(200mL)に懸濁し、ろ過後、さらに4.7gの生成物を得た。1−ベンゾイル−3−(3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イル)チオウレアの総収率(10.3g,100%)。
ステップG:250mLフラスコに、1−ベンゾイル−3−(3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イル)チオウレア(10.3g,17.6mmol)およびEtOH(125mL)を充填した。水酸化ナトリウム(11.7mL,35.2mmol)を加え、反応系を一晩で50℃に加熱した。反応系を周辺温度に冷却し、750mLの水に注ぎ入れ、1時間激しく攪拌した。得られた固体をろ過し、1−(3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イル)チオウレア(6.5g,76.8%の収率)を、淡黄色固体として得た。
ステップH:50mLフラスコに、1−(3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イル)チオウレア(1.5g,3.12mmol)、トリエチルアミン(0.740mL,5.31mmol)、tert−ブチル4−(2−ブロモアセチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.15g,3.75mmol)、およびEtOH(25mL)を充填した。反応系を2時間で70℃に加熱した。反応系をEtOAcと水との間で分配した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカ(ヘキサン中10%EtOAc)で精製し、tert−ブチル4−(2−(3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.76g,82.0%の収率)を得た。
ステップI:20mLバイアルに、tert−ブチル4−(2−(3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(100mg,0.145mmol)およびCH2Cl2(2mL)を充填した。TFA(2mL)を加え、周辺温度で5分間攪拌した。反応系を水に注ぎ入れ、CH2Cl2で希釈した。固体Na2CO3をゆっくり加え、TFAを中性とした。反応系を抽出し、乾燥し、3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)−N−(4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(88mg,103%の収率)を、黄色固体として得た。
ステップJ:3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)−N−(4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンを使用して、実施例1、ステップGに従って製造した。1H NMR(d6−DMSO)δ11.20(bs,1H),8.17(d,1H),7.74(m,1H),7.31(m,2H),7.21(t,1H),6.93(d,1H),6.78(m,1H),6.74(s,1H),6.71(m,2H),4.43(d,1H),3.87(d,1H),3.69(s,3H),3.14(m,1H),2.86(m,1H),2.64(m,1H),2.01(s,3H),1.95(m,2H),1.58(m,1H),1.45(m,1H).質量スペクトル(apci)m/z=631.4(M+H−HCl).
実施例46
1−(4−(2−(3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)−2−(ジメチルアミノ)エタノン二塩酸塩
3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)−N−(4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(実施例50,ステップI)から、実施例1、ステップGに従って製造した。1H NMR(d6−DMSO)δ11.15(bs,1H),9.60(bs,1H),8.17(d,1H),7.75(m,1H),7.32(m,2H),7.21(t,1H),6.94(d,1H),6.79(m,1H),6.75(s,1H),6.71(m,2H),4.42(d,1H),4.31(qd,2H),3.69(s,3H),3.19(t,1H),2.93(m,1H),2.82(m,6H),2.04(d,2H),1.64(m,1H),1.52(m,1H).質量スペクトル(apci)m/z=674.3(M+H−2HCl).
実施例47
1−(4−(2−(3−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:4−(2−(3−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートトリフルオロアセテートの製造:10mLフラスコに、tert−ブチル4−(2−(3−(2−ブロモ−4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例50,ステップH,200mg,0.29mmol)およびTHF(3mL)を充填した。反応系を−78℃に冷却し、メチルリチウム(0.22mL,0.35mmol)を加え、5分間攪拌した。ブチルリチウム(0.140mL,0.35mmol)を加え、反応系を5分間攪拌した。ヨードメタン(0.0273mL,0.436mmol)を加え、反応系を5分間攪拌し、次いで飽和NH4Cl水溶液に注ぎ入れ、EtOAc(1×20mL)で抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮し、生成物の混合物を得た。残渣を逆相カラム(0.1%TFAを含む水中、35〜100%ACN)で精製し、標題化合物(70mg,33%の収率)を得た。
ステップB:N−(3−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イル)−4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−アミンジトリフルオロアセテートの製造:10mLフラスコに、tert−ブチル4−(2−(3−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートトリフルオロアセテート(70mg,0.097mmol)およびCH2Cl2(2mL)を充填した。TFA(2mL)を加え、反応系を周辺温度で30分攪拌した。溶剤を除去し、残渣を高真空で一晩乾燥した。粗物質を、さらに精製することなく、次の反応に使用した。
ステップC:1−(4−(2−(3−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩の製造:20mLバイアルに、3−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)−N−(4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンジトリフルオロアセテート(70mg,0.098mmol)およびCH2Cl2(2mL)を充填した。トリエチルアミン(0.109mL,0.78mmol)、次いで無水酢酸(0.012mL,0.12mmol)を加え、反応系を5分間攪拌した。反応系を飽和NaHCO3水溶液に注ぎ入れ、CH2Cl2で抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル(ヘキサン中20〜40%EtOAc)で精製し、HCl塩形成後、標題化合物(44.8mg,76.3%の収率)を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ11.20(bs,1H),8.14(d,1H),7.22(m,2H),7.04(m,2H),6.88(d,1H),6.77(m,2H),6.71(m,2H),4.43(d,1H),3.88(d,1H),3.69(s,3H),3.14(t,1H),2.87(m,1H),2.65(m,1H),2.19(s,3H),2.01(s,3H),1.95(m,2H),1.58(m,1H),1.45(m,1H).質量スペクトル(apci)m/z=565.3(M+H−HCl).
実施例48
1−(4−(2−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)−N−(4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンジトリフルオロアセテートの製造:10mLフラスコに、tert−ブチル4−(2−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−l)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例47、ステップAにおける反応の副生物;68mg,0.11mmol)およびCH2Cl2(2mL)を充填した。TFA(2mL)を加え、周辺温度で30分攪拌した。反応系を濃縮し、さらに精製することなく、次の反応に使用した。
ステップB:1−(4−(2−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(3−メトキシフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩の製造:実施例1、ステップGに従って製造した。1H NMR(d6−DMSO)δ11.10(bs,1H),8.19(m,1H),7.22(m,4H),7.15(m,2H),6.79(m,1H),6.74(m,3H),4.42(d,1H),3.87(d,1H),3.70(s,3H),3.13(t,1H),2.85(t,1H),2.63(t,1H),2.01(d,3H),1.94(m,2H),1.57(m,1H),1.44(m,1H).質量スペクトル(esi)m/z=551.0(M+H−HCl).
実施例49
4−(2−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド2,2,2−トリフルオロアセテート
3−(4−フルオロフェノキシ)−N−(4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−アミン(実施例8,ステップF)から、実施例41に従って製造した。1H NMR(d6−DMSO)δ11.22(s,1H),8.49(d,1H),8.37(d,1H),8.16(d,1H),7.59(d,1H),7.41(d,1H),7.26−7.14(m,4H),6.90(d,1H),6.78(s,1H),6.73(s,2H),3.53(d,2H),2.65(m,3H),2.05(m,2H),1.69(m,2H).
実施例50
4−(2−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド塩酸塩
3−(4−フルオロフェノキシ)−N−(4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−アミン(実施例8,ステップF)から、実施例39に従って製造した。1H NMR(d6−DMSO)δ8.62(d,1H),8.43(m,2H),7.73(d,1H),7.50(d,1H),7.27−7.18(m,4H),7.14(d,1H),6.79(s,1H),4.01(d,2H),2.78(m,3H),1.88(d,2H),1.50(m,2H).
実施例51
1−(4−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA〜C:1−アセチル−N−(メチルスルホニルオキシ)ピペリジン−4−カルビミドイルクロリドの製造:1−アセチルピペリジン−4−カルバルデヒドを使用し、実施例4、ステップA〜Cに従って製造した。
ステップD:フラスコに、2−メチルピリジン−3−オール(3.0g,27.5mmol)およびDMF(100mL)を充填した。水素化ナトリウム(0.760g,30.2mmol)を加え、5分間攪拌した。5−ブロモ−3−ニトロピコリノニトリル(6.26g,27.5mmol)を加え、10分間攪拌した。反応系を、300mLの飽和NH4Clおよび300mLの水が入ったフラスコに、激しく攪拌しながら、注ぎ入れた。固体をろ過し、高真空下で乾燥し、5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピコリノニトリル(7.78g,97.6%の収率)を、淡褐色固体として得た。
ステップE:フラスコに、5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピコリノニトリル(60g,207mmol)および硫酸(203g,2068mmol)を充填した。反応系を周辺温度で一晩攪拌した。水(500mL)を注意深く加え、50%水酸化ナトリウムを使用して、pH5.0に中性化した。混合物を、ジクロロメタンおよび酢酸エチルで抽出し、乾燥し、濃縮し、5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピコリンアミド(63.0g,204mmol,98.9%の収率)を、黄色固体として得た。
ステップF:フラスコに、2M水酸化ナトリウム(256mL,511mmol)を充填し、0℃に冷却した。臭素(7.85mL,153mmol)を加え、15分間攪拌した。ジオキサン(650mL)中の5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピコリンアミド(31.5g,102mmol)を加え、周辺温度で一晩攪拌した。水層を酢酸エチルおよびDCMで抽出した。有機層を、水、ブリンで洗浄し、乾燥し、濃縮し、シリカゲル(ヘキサン中、25−50−75−100%酢酸エチル)で精製し、5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(12g,41.9%の収率)を、黄色固体として得た。
ステップG:1−アセチル−N−(メチルスルホニルオキシ)ピペリジン−4−カルビミドイルクロリド(2.27g,8.03mmol)、ピリジン(1.95mL,24.1mmol)およびチオシアン酸ナトリウム(0.651g,8.03mmol)を、アセトニトリル(45mL)に溶解した。該溶液を40分で40℃に加熱した。5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(1.50g,5.35mmol)を加え、反応系を60℃で一晩加熱した。溶液を0℃に冷却し、ろ過し、固体を乾燥し、1−(4−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(2.63g,5.37mmol,100%の収率)を、白色固体として得た。1H NMR(CDCl3)δ1.78−1.97(m,2H),2.01−2.20(m,2H),2.12(s,3H),2.51(s,3H),2.86(t,1H),3.05−3.11(m,1H),3.24(t,1H),3.90(d,1H),4.57(d,1H),6.97(d,1H),7.24−7.37(m,2H),8.23(d,1H),8.50(d,1H),9.10(bs,1H).
実施例52
1−(4−(5−(5−(2,6−ジメチルフェニルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
1−(4−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(0.10g,0.20mmol)、キサントホス(0.059g,0.10mmol)、K3PO4(0.11g,0.53mmol)、およびPd2dba3(0.047g,0.051mmol)を、脱ガスしたトルエン(2mL)で希釈した。2,6−ジメチルベンゼンチオール(0.041mL,0.31mmol)を加え、反応系を110℃で一晩攪拌した。溶液を冷却し、フラッシュクロマトグラフ(10%MeOH/EtOAc)に供し、1−(4−(5−(5−(2,6−ジメチルフェニルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(0.051g,46%の収率)を、褐色固体として得た。1H NMR(CDCl3)δ1.77−1.94(m,4H),2.10(s,3H),2.38(s,6H),2.43(s,3H),2.80(t,1H),3.04(t,1H),3.20(t,1H),3.88(s,1H),4.53(d,1H),6.53(s,1H),7.13−7.23(m,5H),7.64(s,1H),8.42(s,1H),9.02(bs,1H).
実施例53
1−(4−(2−(3−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA:2,3−ジクロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(5.65mL,40.5mmol)を、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(5.20g,42.6mmol)およびプロピオニトリル(65mL)と混合し、還流温度に加熱し、一晩攪拌した。混合物を周辺温度に冷却し、シアン化ナトリウム(3.00g,61.2mmol)の水(11mL)溶液を加えた。5時間攪拌した後、反応系を水(25mL)で希釈し、有機相を分離し、水および2MのHClで洗浄し、乾燥し、蒸発させ、生成物、3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピコリノニトリル(6.33g,75.7%の収率)を、赤色液体として得た。
ステップB:3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピコリノニトリル(0.220g,1.07mmol)を、ナトリウムフェノキシド3水和物(0.272g,1.60mmol)およびDMF(5mL)と混合した。得られた混合物を80℃に加熱し、1時間攪拌した。次いで、混合物を冷却し、エーテルで希釈し、1MのNaOH、水(3×)、ブリンで洗浄し、乾燥し、蒸発させ、粗3−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ピコリノニトリル(0.190g,67.5%の収率)を、赤色油状物として得た。
ステップC:3−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ピコリノニトリル(0.190g,0.719mmol)を、2mlの硫酸と混合し、3時間攪拌した。氷を該混合物に加え、溶液を、水酸化アンモニウム溶液で塩基性にした。得られたスラリーをろ過し、固体を水洗し、空気乾燥し、3−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(0.171g,84.3%の収率)を、白色固体として得た。
ステップD:3Mの水酸化カリウム(57.4mL,172mmol)を0℃に冷却し、臭素(3.31mL,64.6mmol)を加えた。混合物を0℃で15分攪拌し、3−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ピコリンアミド(12.1g,43.1mmol)のジオキサン(100ml)溶液に加えた。混合物を3時間攪拌し、亜硫酸ナトリウムの溶液でクエンチし、ジオキサンを真空蒸発させた。残ったスラリーをろ過し、水洗し、3−フェノキシ−ピリジン−2−アミン(8.91g,81.6%の収率)を、黄色固体として得た。
ステップE:3−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−アミン(0.472g,1.86mmol)を、ベンゾイルイソチオシアネート(0.376mL,2.79mmol)およびTHF(5mL)と混合した。混合物を55℃に加熱し、一晩攪拌した。溶剤を蒸発させ、残渣を、10%酢酸エチル/ヘキサンで溶出させるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィによって精製し、1−ベンゾイル−3−(3−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)チオウレア(0.460g,59.4%の収率)を、白色固体として得た。
ステップF:1−ベンゾイル−3−(3−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)チオウレア(0.230g,0.551mmol)を、メタノール(7mL)に溶解し、水酸化ナトリウム(3.00mL,3.00mmol)の1M溶液を加えた。得られた混合物を50℃に加熱し、1時間攪拌した。次いで、メタノールを蒸発させ、得られたスラリーをろ過し、固体を水洗し、乾燥し、1−(3−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)チオウレア(0.147g,85.2%の収率)を、白色固体として得た。
ステップG:1−(3−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)チオウレア(0.076g,0.243mmol)を、エタノール(3mL)に懸濁し、ジイソプロピルエチルアミン(0.127mL,0.728mmol)、次いで1−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−2−ブロモエタノン臭化水素酸塩(0.120g,0.364mmol)を加えた。混合物を60℃に加熱し、3時間攪拌し、次いで酢酸エチルで希釈し、炭酸水素ナトリウム、ブリンで洗浄し、乾燥し、蒸発させた。粗生成物を、シリカゲル(30%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、1−(4−(2−(3−フェノキシ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(0.065g,57.9%の収率)を、白色固体として得た。1H NMR(d6−DMSO)δ1.45−1.61(m,2H),1.93−2.04(m,2H),2.51−3.18(m,3H),3.90(d,1H),4.44(d,1H),6.97(s,1H),7.20−7.50(m,6H),8.59(s,1H).
実施例54
1−(4−(2−(5−ブロモ−3−(シクロペンチルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA:2−ニトロピリジン3−オール(5.0g,35.7mmol)、シクロペンタノール(3.2mL,35.7mmol)、およびトリフェニルホスフィン(11.2g,42.8mmol)を、窒素雰囲気下で、THF(50mL)に溶解した。ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(8.4mL,42.8mmol)を、一度に加えた。混合物を周辺温度で3時間攪拌した。該物質を濃縮し、フラッシュクロマトグラフに供し、3−(シクロペンチルオキシ)−2−ニトロピリジン(10.9g)およびジイソプロピルジヒドラジドの混合物を得た。該混合物を次のステップに直接使用した。
ステップB:酢酸(90mL)中の3−(シクロペンチルオキシ)−2−ニトロピリジン(8.2g,39.3mmol)を水浴で冷却した。亜鉛末(10ミクロン)(12.9g,197mmol)を、15分でゆっくり少しずつ加え、反応系をさらに30分攪拌した。溶液をセライトでろ過し、固体をDCMで濯いだ。炉液を酢酸約90mLに濃縮した。この溶液に臭素(2.0mL,39.3mmol)を滴下した。15分後、物質を濃縮し、飽和NaHCO3溶液で中性とした。この物質をジクロロメタンで抽出し、有機層を乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィにより、5−ブロモ−3−(シクロペンチルオキシ)ピリジン−2−アミン(5.26g,52%の収率)を、黄色固体として得た。
ステップC:1−ベンゾイル−3−(5−ブロモ−3−(シクロペンチルオキシ)ピリジン−2−イル)チオウレアの製造:実施例1、ステップDで見られる手順に従って製造した。
ステップD:1−(5−ブロモ−3−(シクロペンチルオキシ)ピリジン−2−イル)チオウレアの製造:実施例1、ステップEで見られる手順に従って製造した。
ステップE:1−(4−(2−(5−ブロモ−3−(シクロペンチルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンの製造:1−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−2−ブロモエタノン臭化水素酸塩を使用し、実施例1、ステップFに従って製造した。1H NMR(CDCl3)δ1.60−1.74(m,4H),1.80−2.14(m 8H) 2.10(s,3H),2.70(t,1H),2.81−2.88(m,1H),3.18(t,1H),3.91(d,1H),4.72(d,1H),4.80−4.83(m,1H),6.41(s,1H),7.12(d,1H),7.95(d,1H),8.42(bs,1H).
実施例55
5−(2−(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−ブロモピリジン3−イルオキシ)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
ステップA:ピリジン−2,5−ジオール(1.0g,9.0mmol)のジメチルホルムアミド(150mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(鉱物油中の60%の懸濁液,0.30g,9.0mmol)を少しずつ加え、反応系を0℃で1時間攪拌した。この溶液に、5−ブロモ−3−ニトロピコリノニトリル(2.05g,9.00mmol)を加え、反応系を周辺温度で一晩攪拌した。水素化ナトリウム(鉱物油中60%の懸濁液,0.30g,9.0mmol)を、反応混合物に少しずつ加え、次いでヨウ化メチル(2.56g,18.00mmol)を加え、反応系を周辺温度で3時間攪拌した。反応系を水に注ぎ入れ、水層を酢酸エチルで抽出した。有機物を、1NのHCl、1MのNaOH、水、ブリンで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空濃縮した。物質を、シリカゲル(2%酢酸エチル/ジクロロメタン)で精製し、5−ブロモ−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン3−イルオキシ)ピコリノニトリル(1.5g,54%)を得た。
ステップBおよびC:5−(2−アミノ−5−ブロモピリジン3−イルオキシ)−1−メチルピリジン−2(1H)−オンの製造:実施例51、ステップEおよびFに従って製造した。
ステップD:実施例4、ステップDに従って製造し、標題化合物を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ12.13(s,1H),8.27(s,1H),7.85(d,1H),7.56(d,1H),7.47(dd,1H),7.47(dd,1H),6.46(d,1H),4.32(m,1H),3.84(m,1H),3.42(s,3H),3.23−3.16(m,1H),3.09−3.01(m,1H),2.79−2.72(m,1H),2.06−1.93(m,4H),1.72(m,1H),1.58(m,1H).
実施例56
tert−ブチル4−(5−(5−クロロ−3−(4−シアノフェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
ステップA:4−(2−アミノピリジン−3−イルオキシ)ベンゾニトリルの製造:実施例1、ステップAに従って製造した。
ステップB:4−(2−アミノピリジン−3−イルオキシ)ベンゾニトリル(5.6g,26.5mmol)のDMF(100mL)溶液に、N−クロロスクシンイミド(4.25g,31.8mmol)を加え、80℃で14時間攪拌した。反応混合物を周辺温度に冷却し、水(100mL)に注ぎ入れた。水性懸濁液を、EtOAcで抽出し、合わせた有機層を水洗した。有機相を乾燥(MgSO4)し、ろ過し、真空濃縮した。残渣を、シリカゲル(20%EtOAc/ヘキサン)で精製し、メタノールで粉砕し、4−(2−アミノ−5−クロロピリジン−3−イルオキシ)ベンゾニトリル(2.75g,42.2%の収率)を、明黄色固体として得た。
ステップC:4−(2−アミノ−5−クロロピリジン3−イルオキシ)ベンゾニトリルから、実施例4、ステップDに従って、標題化合物を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ12.31(bs,1H),8.43(dd,1H),7.90(dd,1H),7.87(d,2H),7.21(d,2H),3.94(m,2H),3.00−2.80(m,3H),1.93(m,2H),1.59(m,2H),1.39(s,9H).
実施例57
4−(5−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−スルホン酸クエン酸塩
3−フェノキシ−N−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミン(0.150g,0.324mmol)およびトリエチルアミン(0.0328g,0.324mmol)を、ジクロロメタン(3mL)に溶解し、0℃に冷却した。この溶液に、スルホクロリド酸(0.0378g,0.324mmol)を滴下し、反応系を周辺温度で一晩攪拌した。飽和アンモニウムクロリドを加え、反応混合物を、ジクロロメタン中の10%メタノールで抽出した。これにより、分離しない乳化液が生成した。ブリンを加えると、乳化が終了しなかった。飽和クエン酸を加え、乳化を終わらせた。層を分離し、乾燥し、ろ過し、濃縮し、4−(5−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−スルホン酸クエン酸塩(0.243g,102%の収率)を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ8.39(d,1H),8.37(m,1H),7.66(dt,1H),7.47(d,1H),7.42(t,2H),7.11−7.20(m,5H),3.41(m,2H),2.74−2.59(m,5H),2.46(m,2H),1.96(d,2H),1.74(t,2H).
実施例58
4−(2−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド塩酸塩
ステップA:N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[4−(ジメチルアザニウムイリデン)−1,4−ジヒドロピリジン1−イルスルホニル]アザニドの製造:クロロスルホニルイソシアネート(15.0g,106mmol)を、冷却した2−メチルプロパン−2−オール(7.85g,106mmol)のジクロロメタン(200mL)溶液に滴下した。N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(25.9g,212mmol)を加え、反応系を周辺温度で1時間攪拌した。反応混合物を、水で数回洗浄し、乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた無色粉末を、アセトニトリルから結晶化し、N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[4−(ジメチルアザニウムイリデン)−1,4−ジヒドロピリジン−1−イルスルホニル]アザニド(18.14g,60.2mmol,56.8%の収率)を得た。
ステップB:tert−ブチル4−(2−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イルスルホニルカルバメート:3−フェノキシ−N−(4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミン(0.075g,0.162mmol)およびN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[4−(ジメチルアザニウムイリデン)−1,4−ジヒドロピリジン−1−イルスルホニル]アザニド(0.0490g,0.162mmol)を、ジクロロメタン(2mL)に溶解し、周辺温度で18時間攪拌した。水を加え、反応混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗物質を、シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン中25−50%酢酸エチル)で精製し、tert−ブチル4−(2−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イルスルホニルカルバメート(0.0785g,75.4%の収率)を得た。
ステップC:4−(2−(3−フェノキシ−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド塩酸塩:実施例1、ステップGの方法に倣った。:1H NMR(d6−DMSO)δ8.37(d,1H),8.29(d,1H),7.67(dt,1H),7.42(t,2H),7.38(d,1H),7.21−7.08(m,5H),6.79(s,1H),3.69(m,1H),3.55−3.45(m,3H),2.71−2.59(m,3H),2.06(d,2H),1.68(m,2H).
実施例59
N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−4−(2−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド3トリフルオロ酢酸塩
ステップA:2−クロロエタノール(2.00g,24.84mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液を、クロロスルホニルイソシアネート(3.52g,24.8mmol)のジクロロメタン(15mL)溶液に加えた。この混合物を、0℃のN1,N1−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(2.19g,24.8mmol)およびトリエチルアミン(3.81mL,27.3mmol)の溶液にゆっくり加えた。反応系を45分攪拌し、ジクロロメタンで希釈し、飽和塩化アンモニウムで洗浄し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィで精製した。単離した物質を、塩化メチレンおよびトリエチルアミン(3.81mL,27.3mmol)に溶解し、5時間攪拌した。反応混合物を水洗し、有機層を濃縮し、粗N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−オキソオキサゾリジン−3−スルホンアミド(3.96g,67.24%の収率)を得た。
ステップB:N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−オキソオキサゾリジン−3−スルホンアミド(0.030g,0.11mmol)およびトリエチルアミン(0.015mL,0.10mmol)の還流溶液に、3−フェノキシ−N−(4−(ピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イル)−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−アミン(0.054g,0.10mmol)を加え、反応系を2時間攪拌した。反応系を冷却し、ろ過し、乾燥した。粗物質を、0.1%TFA緩衝液を用い、逆相クロマトグラフィによって精製し、N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−4−(2−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド3トリフルオロ酢酸塩(0.041g,0.041mmol,36.9%の収率)を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ8.50(m,2H),8.16(d,1H),7.59(d,1H),7.39(m,2H),7.13(m,4H),6.95(d,1H),3.55(m,2H),2.96(m,3H),2.83(t,2H),2.34(t,2H),2.15(s,6H),2.07(m,2H),1.80(m,2H).
実施例60
1−(4−メチル−4−(2−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩
ステップA:tert−ブチル4−(2−クロロアセチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの製造:リチウムジイソプロピルアミド(30.9mL,46.4mmol)を、THF(100mL)中にエチルN−Boc−4−メチルピペリジン−4−カルボキシレート(2.52g,9.28mmol)、クロロヨードメタン(6.55g,37.1mmol)を含む溶液に、−78℃で30分かけて滴下した。添加後、反応系を、10分攪拌し、次いで反応混合物を−65℃未満に保持しながら、酢酸(5mL)のTHF(45mL)溶液を加えた。反応液を、さらに10分攪拌し、酢酸エチルとブリンとの間で分配し、飽和炭酸水疎遠で洗浄し、濃縮し、シリカゲル(ヘキサン中10%−20%酢酸エチル)で精製し、tert−ブチル4−(2−クロロアセチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(1.15g,44.92%の収率)を得た。
ステップBおよびC:1−(4−メチル−4−(2−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩の製造:実施例1、ステップFおよびGに従って製造した。:1H NMR(d6−DMSO)δ8.61(d,1H),8.43(d,1H),8.39(d,1H),7.71(d,1H),7.48(d,1H),7.41(m,2H),7.21−7.11(m,4H),6.87(s,1H),3.60(m,1H),3.50(m,1H),3.32(m,2H),2.10(m,2H),1.98(s,3H),1.59(m,1H),1.49(m,1H),1.27(s,3H).
実施例61
4−(2−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキサミド−2,2,2−トリフルオロアセテート
N−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−4−(4−メチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−アミン(0.050g,0.10mmol)および無水K2CO3(0.070g,0.51mmol)を、DMF(2mL)に懸濁し、−78℃に冷却した。トリホスゲン(0.012g,0.041mmol)を、DCM(1mL)中の溶液として加え、反応系を0℃に温め、3分間攪拌した。反応系を−78℃に冷却し、2−アミノエタノール(0.025g,0.41mmol)を加えた。該溶液を周辺温度で2時間攪拌した。水を加え、反応混合物をエーテルで抽出し、次いで水洗した。粗生成物を、2相逆相カラム(0.1%TFA緩衝液を用いて)によって精製し、4−(2−(3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキサミド−2,2,2−トリフルオロアセテート(6.0mg,0.008mmol,8.5%の収率)を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ11.02(bs,1H),8.37(m,1H),8.25(d,1H),7.65(dt,1H),7.33(s,1H),7.28−7.17(m,4H),7.14(dd,1H),7.07(d,1H),6.79(s,1H),6.40(bs,1H),3.38(m,4H),3.21(m,2H),3.07(m,2H),2.06(m,2H),1.48(m,2H),1.23(s,3H).
実施例62
1−(4−フルオロ−4−(2−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩
ステップA:tert−ブチル4−(2−クロロアセチル)−4−フルオロピペリジン−1−カルボキシレートの製造:リチウムジイソプロピルアミド(12.8mL,19.1mmol)、1−tert−ブチル4−メチル4−フルオロピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(1.0g,3.83mmol)およびクロロヨードメタン(2.70g,15.3mmol)を用いて、実施例60、ステップAの方法に従って製造した。目的化合物が、0.837g(78.2%の収率)で得られた。
ステップBおよびC:1−(4−フルオロ−4−(2−(3−フェノキシ−5−(チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩の製造:実施例1、ステップFおよびGに従って製造した。1H NMR(d6−DMSO)δ8.60(d,1H),8.43(s,1H),8.38(d,1H),7.71(d,1H),7.48(s,1H),7.41(m,2H),7.20−7.10(m,4H),7.05(d,1H),6.54(s,1H),4.13(d,1H),3.62(m,2H),2.57−2.44(m,3H),2.04(m,3H).
実施例63
1−(4−メチル−4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩
ステップA:tert−ブチル4−ホルミル−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの製造:tert−ブチル4−ホルミルピペリジン1−カルボキシレート(35.0g,164.1mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解し、0℃に冷却した。カリウムtert−ブトキシド(23.9g,213mmol)、次いでヨードメタン(69.9g,492mmol)を加えた。反応系を0℃で30分攪拌し、次いで周辺温度に温め、1.5時間攪拌した。反応混合物をブリン(400mL)に注ぎ入れ、有機層を分離し、乾燥し、ろ過し、濃縮し、シリカゲルで精製し、tert−ブチル4−ホルミル−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレート(16.36g,72.0mmol,43.8%の収率)を得た。
ステップB〜D:tert−ブチル4−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)−4−メチルピペリジン−1−カルボキシレートの製造:実施例4、ステップA〜Cに従って製造した。
ステップEおよびF:1−(4−メチル−4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン二塩酸塩の製造:実施例4、ステップD、次いで実施例1、ステップFに従って製造した。1H NMR(d6−DMSO)δ12.42(s,1H),8.43(d,1H),8.36(d,1H),8.27(d,1H),7.66(dt,1H),7.52(m,1H),7.33(d,1H),7.27(m,1H),7.14(m,2H),3.90(m,1H),3.61(m,1H),3.20(m,1H),2.93(m,1H),2.54(s,3H),2.40−2.25(m,2H),2.18(s,3H),1.61(m,1H),1.49(s,1H),1.28(s,3H).
実施例64
1−(4−(5−(3−(2−クロロフェニルチオ)−5−(4−(ヒドロキシメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA〜F:tert−ブチル4−(5−(5−(4−ブロモフェノキシ)−3−(2−クロロフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの製造:実施例45、ステップA〜E、次いで実施例4、ステップDに従って製造した。
ステップG:tert−ブチル4−(5−(5−(4−ブロモフェノキシ)−3−(2−クロロフェニルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(500mg,0.741mmol)を、THF(7mL)に溶解し、−78℃に冷却した。メチルリチウム(556μL,0.889mmol)を加え、反応系を5分間攪拌した。ブチルリチウム(356μL,0.889mmol)を加え、反応系を5分間攪拌した。N,N−ジメチルホルムアミド(115μL,1.48mmol)を加え、反応系をゆっくり周辺温度に温めた。反応系をNH4Clに注ぎ入れ、EtOAcで抽出し、濃縮し、シリカゲル(ヘキサン中、5〜10%EtOAc)で精製し、tert−ブチル4−(5−(3−(2−クロロフェニルチオ)−5−(4−ホルミルフェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(183mg,0.293mmol,39.6%の収率)を、白色固体として得た。
ステップH:Tert−ブチル4−(5−(3−(2−クロロフェニルチオ)−5−(4−ホルミルフェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(183mg,0.293mmol)を、塩化メチレン(1mL)に溶解し、TFA(1mL)を加えた。30分攪拌したのち、反応系を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ入れた。混合物を塩化メチレンで抽出し、濃縮し、4−(5−(2−クロロフェニルチオ)−6−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−3−イルオキシ)ベンズアルデヒド(154mg,0.294mmol)を得た。
ステップI:4−(5−(2−クロロフェニルチオ)−6−(3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−3−イルオキシ)ベンズアルデヒド(154mg,0.294mmol)を、塩化メチレン(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(81.9μL,0.588mmol)および無水酢酸(33.3μL,0.353mmol)を加えた。20分攪拌した後、反応系を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ入れ、塩化メチレンで抽出した。有機層を濃縮し、4−(6−(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−(2−クロロフェニルチオ)ピリジン−3−イルオキシ)ベンズアルデヒド(161mg,0.284mmol,96.8%の収率)を得た。
ステップJ:4−(6−(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−(2−クロロフェニルチオ)ピリジン−3−イルオキシ)ベンズアルデヒド(30mg,0.0530mmol)を、1:1のEtOAc:メタノール(2mL)に溶解し、NaBH4(10.0mg,0.265mmol)を加えた。30分攪拌した後、反応系をNH4Cl水溶液に注ぎ入れ、EtOAcで抽出し、シリカゲル(EtOAc中、0〜10%メタノール)で精製し、1−(4−(5−(3−(2−クロロフェニルチオ)−5−(4−(ヒドロキシメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(19.9mg,0.0350mmol,66.1%の収率)を、白色固体として得た。1H NMR(CDCl3)δ9.23(s,1H),8.30(d,1H),7.64(d,1H),7.43(m,1H),7.38(d,2H),7.16(m,2H),7.01(d,2H),6.76(dd,1H),4.69(d,2H),4.57(d,1H),3.88(d,1H),3.20(t,1H),3.03(m,1H),2.80(t,1H),2.11(s,3H),2.07(m,2H),1.92−1.71(m,3H).
実施例65
1−(4−(2−(5−(3−ヒドロキシプロピルチオ)−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
メチル3−(6−(4−(1−アセチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)プロパノエート(100mg,0.195mmol)のTHF(10mL)溶液に、0℃で、LiAlH4(THF中1M,195μL,0.195mmol)を滴下した。添加が完了すると、氷浴を取り外し、混合物を周辺温度で30分攪拌した。混合物を0℃に冷却し、水(0.2mL)、2NのNaOH(0.6mL)および水(0.2mL)を連続して加えることによりクエンチした。混合物を周辺温度で30分攪拌し、得られた固体をろ過により除去し、追加のTHFで洗浄した。ろ液を真空濃縮し、残渣を、20%−90%CH3CN/水の勾配を使用して、逆相C−18クロマトグラフィで精製し、標題化合物(20mg,0.0413mmol,21.2%の収率)を白色固体として得た。1H NMR(DMSO−d6)δ10.77(brs,1H),8.11(s,1H),7.42(m,2H),7.86(s,1H),7.18(m,1H),7.06(d,2H),6.66(s,1H),4.49(t,1H),4.42(d,1H),3.85(d,1H),3.44(q,2H),3.12(t,1H),2.88(t,2H),2.80(m,1H),2.62(t,1H),2.00(s,3H),1.92(t,2H),1.66−1.59(m,2H),1.57−1.41(m,2H).
実施例66
1−(4−(5−(5−(2−ヒドロキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−4−メチルピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA:メチル3−(6−(3−(1−アセチル−4−メチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)プロパノエート(125mg,0.230mmol)を、THF(10mL)に溶解し、カリウムtert−ブトキシド(64.6mg,0.576mmol)を加えた。反応系を30秒攪拌し、2−ブロモ酢酸エチル(38.5mg,0.230mmol)を加えた。反応系を3時間攪拌した。水を加え、反応系をジクロロメタンで抽出した。有機層を濃縮し、粗物質を、シリカゲルクロマトグラフィ(ジクロロメタン中5−7%メタノール)で精製し、2−(6−(3−(1−アセチル−4−メチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)酢酸エチル(89mg,0.164mmol,71.2%の収率)を得た。
ステップB:2−(6−(3−(1−アセチル−4−メチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)酢酸エチル(89mg,0.164mmol)および炭酸カリウム(113mg,0.820mmol)の混合物を、エタノール(25mL)中、還元温度で2時間加熱した。反応系を、ろ過し、濃縮し、残渣を、0.1%TFA緩衝液を用い、逆相で精製した。精製したフラクションを、飽和炭酸水素ナトリウムに注ぎ入れ、塩化メチレンで抽出し、1−(4−(5−(5−(2−ヒドロキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−4−メチルピペリジン−1−イル)エタノン(36.8mg,0.0735mmol,44.8%の収率)を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ12.18(s,1H),8.28(d,1H),8.26(dd,1H),7.44(d,1H),7.25−7.15(m,2H),4.89(m,1H),3.89(m,1H),3.60(m,1H),3.52(m,2H),3.18(t,1H),3.00−2.88(m,3H),2.53(s,3H), 2.31(m,2H),1.97(s,3H),1.62−1.40 (m,2H),1.26(s,3H).
実施例67
4−(6−(4−(1−アセチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ピコリンアミド
ステップA:4−クロロピコリン酸(0.50g,3.2mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.67g,3.5mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(0.53g,3.5mmol)を、DMF(6mL)に溶解した。N1,N1−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(0.381mL,3.49mmol)およびDIEA(0.62mL,3.5mmol)を加え、反応系を33℃で一晩攪拌した。溶液を冷却し、水で希釈し、塩化メチレンで抽出した。有機層を、乾燥し、濃縮し、粗4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ピコリンアミド(0.79g)を得た。
ステップB:4−(6−(4−(1−アセチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ピコリンアミドの製造:メチル3−(6−(4−(1−アセチルピペリジン−4−イル)チアゾール−2−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)プロパノエートおよび4−クロロ−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ピコリンアミドから、実施例3、ステップCに記載のように製造した。1H NMR(CDCl3)δ1.62 − 1.70(m,2H),2.07−2.12(m,2H),2.11(s,3H),2.28(s,6H),2.51(t,2H),2.71(t,1H),2.88(tt,1H),3.19(t,1H),3.52(dd,2H),3.90(d,1H),4.71(d,1H),6.51(s,1H),7.00(dd,1H),7.09−7.15(m,3H),7.21(t,1H),7.40(t,2H),7.80(d,1H),8.22(bs,1H),8.24(d,1H),8.28(d,1H),8.84(bs,1H).
実施例68
4−(2−(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミド
ステップA〜E:メチル4−(2−(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)ベンゾエートの製造:実施例45、ステップAおよびBの手順、次いで実施例51、ステップE〜Gの手順に従って製造した。
ステップF:EtOH中のメチル4−(2−(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)ベンゾエート(0.15g,0.26mmol)を、NaOH(0.56mL,0.56mmol)で処理した。該溶液を60℃で1時間攪拌した。溶液を濃縮し、ナトリウム(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)(3−(4−カルボキシラトフェニルチオ)−5−フェノキシピリジン−2−イル)アミドを固体として得た。この塩に、DMF(2mL)中の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.066g,0.35mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(0.053g,0.35mmol)を加えた。N1,N1−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(0.038mL,0.35mmol)およびDIEA(0.060mL,0.35mmol)を加えた。反応系を50℃で3時間攪拌した。次いで溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出し、濃縮した。粗物質を、逆相HPLCで精製し、4−(2−(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−フェノキシピリジン−3−イルチオ)−N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)ベンズアミド(0.064g,36%の収率)を得た。1H NMR(CDCl3)δ1.76−1.88(m,2H),2.04−2.12(m 2H),2.10(s,3H),2.25(s,6H),2.50(t,2H),2.82(t,1H),3.00−3.06(m,1H),3.20(t,1H),3.48(dd,2H),3.87(d,1H),4.54(d,1H),6.80(bs,1H),7.02(d,1H),7.14−7.19(m,3H),7.38(t,2H),7.67(d,1H),7.71(d,2H),8.30(d,1H),9.20(bs,1H).
実施例69
1−(4−(2−(5−(7−メトキシチエノ[3,2−b]ピリジン−5−イルチオ)−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
1−(4−(2−(5−(5−クロロチエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルチオ)−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(実施例32,0.10g,0.17mmol)を、DMF(2mL)に加え、NaOMe(0.11mL,0.50mmol)(メタノール中25%)を加えた。反応系を周辺温度で1時間、75℃で1時間攪拌した。次いで外洋駅を水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、乾燥し、濃縮した。逆相HPLCによる精製により、1−(4−(2−(5−(7−メトキシチエノ[3,2−b]ピリジン−5−イルチオ)−3−フェノキシピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(0.004g,0.007mmol,4%の収率)を白色固体として得た。1H NMR(CDCl3)δ1.60−1.67(m,2H),2.03−2.09(m,2H),2.11(s,3H),2.67(t,1H),2.86(tt,1H),3.18(t,1H),3.89(d,1H),4.72(d,1H),3.90(s,3H),6.43(s,1H),6.48(s,1H),7.09(d,2H),7.18(t,1H),7.32−7.38(m,4H),7.63(d,1H),8.31(d,1H),8.78(s,1H).
以下の化合物も、実施例1〜69の手順の1以上に従って製造した。
実施例165(見本的実施例)
3−(1,4−ジメチルピペリジン−4−イル)−N−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミンビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
3−(4−メチルピペリジン−4−イル)−N−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(70mg,0.142mmol)を、ジクロロエタン(25mL)に溶解した。パラホルムアルデヒド(4.28mg,0.142mmol)およびNaBH(OAc)3(60.4mg,0.285mmol)を加え、周辺温度で18時間攪拌した。水を加え、塩化メチレンで抽出し、乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、逆相クロマトグラフィ(0.1%TFA緩衝液を含む)で精製し、3−(1,4−ジメチルピペリジン−4−イル)−N−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミンビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)(62mg,0.0845mmol,59.3%の収率)を得た。1H NMR(d6−DMSO)δ12.49(bs,1H),9.40(bs,1H),8.47(m,1H),8.36(m,1H),8.33(m,1H),7.67(m,1H),7.62(m,1H),7.44(m,1H),7.37(m,1H),7.16(m,2H),3.37(m,2H),2.89−2.56(m,9H),2.25−2.00(m,1h),1.82(m,2H),1.45−1.24(m,3H).
以下の化合物も、実施例165の方法に従って製造した。
実施例170
エチル3−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート
実施例4、ステップA〜Dの手順に倣い、およびエチル3−ホルミル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートおよび5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−アミンを使用して、標題化合物を合成した。質量スペクトル(apci)m/z=545.1,547.1(M+H).
実施例171
エチル3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート
エチル3−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(127mg,0.233mmol)を、THF(3mL)に溶解し、−78℃に冷却した。メチルリチウム(175μL,0.279mmol)を加え、反応系を3分間攪拌し、ブチルリチウム(112μL,0.279mmol)を加え、3分間攪拌し、1,2−ジ(ピリジン−2−イル)ジスルファン(103mg,0.466mmol)を加え、反応系を30分攪拌し、飽和NH4Cl水溶液でクエンチした。反応系を、水とEtOAcとの間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(ヘキサン中85%EtOAc)で精製し、エチル3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(95.3mg,0.166mmol,71.1%の収率)を固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=576.2(M+H).
実施例172
1−(3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:実施例4、ステップDの手順に倣い、およびエチル3−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(126mg,0.371mmol)および3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−アミン(50mg,0.186mmol)を使用して、エチル3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(69.5mg,0.130mmol,70.0%の収率)を得た。
ステップB:エチル3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(69.5mg,0.130mmol)を、iPrOH(5mL)に溶解し、水酸化カリウム(72.9mg,1.30mmol)を加えた。反応系を3日で還流温度に加熱した。さらにKOH(72.9mg,1.30mmol)を加え、反応系をさらに2日間加熱した。水(役10滴)を加え、反応系を1週間加熱した。溶液を、飽和NH4Cl水溶液とCH2Cl2との間で分配した。水層を、CH2Cl2で3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、粗3−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−N−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(45mg,0.0973mmol,74.8%の収率)を得た。
ステップC:3−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−N−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(45mg,0.0973mmol)を、CH2Cl2(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(67.8μL,0.486mmol)および無水酢酸(13.8μL,0.146mmol)を加えた。10分後、反応系を、飽和NaHCO3水溶液とCH2Cl2との間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(EtOAc中10%メタノール)で精製し、HCl塩形成後、1−(3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン塩酸塩(25mg,0.0462mmol,47.5%の収率)を固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=505.2(M+H−HCl).
実施例173
1−(3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:実施例4、ステップDの手順に倣い、およびtert−ブチル3−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(496mg,1.35mmol)および3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミン(350mg,1.13mmol)を使用して、tert−ブチル3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(550mg,0.911mmol,80.8%の収率)を得た。
ステップB:tert−ブチル3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(550mg,0.911mmol)を、CH2Cl2(2mL)に溶解し、TFA(1mL)を加え、反応系を45分攪拌した。反応系を飽和NaHCO3水溶液とCH2Cl2との間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、3−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−N−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(438mg,0.870mmol,95.5%の収率)を得た。
ステップC:3−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−N−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(100mg,0.199mmol)を、CH2Cl2(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(41.5μL,0.298mmol)および無水酢酸(22.5μL,0.238mmol)を加え、反応系を5分間攪拌した。反応系を、飽和NaHCO3水溶液とCH2Cl2との間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、シリカゲル(EtOAc中10%メタノール)で精製し、HCl塩形成後、1−(3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン塩酸塩(95.2mg,0.164mmol,82.4%の収率)を、固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=546.0(M+H−HCl).
実施例174
1−(3−(5−(5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン
ステップA:実施例4、ステップDの手順に倣い、およびtert−ブチル3−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(491mg,1.34mmol)および5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(300mg,1.07mmol)を使用して、tert−ブチル3−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(526mg,0.917mmol,85.6%の収率)を得た。
ステップB:実施例52に倣い、tert−ブチル3−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(526mg,0.917mmol)およびメチル2−メルカプトアセテート(92.3μL,1.01mmol)より、tert−ブチル3−(5−(5−(2−メトキシ−2−オキソエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(461mg,0.770mmol,83.9%の収率)を得た。
ステップC:tert−ブチル3−(5−(5−(2−メトキシ−2−オキソエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(461mg,0.770mmol)を、CH2Cl2(10mL)に溶解し、TFA(5mL)を加えた。反応系を、周辺温度で15分攪拌した。反応系を、CH2Cl2と飽和NaHCO3水溶液との間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、メチル2−(6−(3−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)アセテート(402mg,0.806mmol,105%の収率)を、淡黄色泡状物として得た。
ステップD:メチル2−(6−(3−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)アセテート(384mg,0.770mmol)を、CH2Cl2(7mL)に溶解し、トリエチルアミン(161μL,1.16mmol)および無水酢酸(87.4μL,0.924mmol)を加えた。反応系を、周辺温度で5分間攪拌した。反応系を、CH2Cl2と飽和NaHCO3水溶液との間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、メチル2−(6−(3−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)アセテート(397mg,0.734mmol,95.3%の収率)を得た。
ステップE:メチル2−(6−(3−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)アセテート(188mg,0.348mmol)を、THF(4mL)に溶解し、0℃に冷却し、3Mメチルマグネシウムクロリド(580μL,1.74mmol)を加えた。30分後、反応系を、飽和NH4Cl水溶液とCH2Cl2との間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(EtOAc中10%メタノール)で精製し、1−(3−(5−(5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン(142mg,0.263mmol,75.5%の収率)を固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=541.2(M+H).
実施例175
1−(3−(5−(5−(2−ヒドロキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン
メチル2−(6−(3−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)−5−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−3−イルチオ)アセテート(実施例174、ステップdで製造;210mg,0.388mmol)を、THF(4mL)に溶解し、LiBH4(194μL,0.194mmol)を加え、周辺温度で30分攪拌した。反応系を0℃に冷却し、LiAlH4(194μL,0.194mmol)を加え、20分攪拌した。反応系を、水および硫酸ナトリウムでクエンチし、10分攪拌し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(EtOAc中10%メタノール)、次いで逆相クロマトグラフィ(0.1%TFAを含む水中、5〜95%ACN)で精製し、塩を遊離塩基に変換した後、1−(3−(5−(5−(2−ヒドロキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン(52.5mg,0.102mmol,26.4%の収率)を、固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=513.2(M+H).
実施例176
2−ヒドロキシ−1−(3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:3−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−N−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(80mg,0.159mmol;実施例174、ステップCで製造)を、CH2Cl2に溶解し、トリエチルアミン(88.6μL,0.635mmol)および2−クロロ−2−オキソ酢酸エチル(25.6μL,0.238mmol)を加えた。反応系を周辺温度で5分間攪拌した。反応系を、CH2Cl2と飽和NaHCO3水溶液との間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、2−(3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−2−オキソ酢酸エチル(95.9mg,0.159mmol,100%の収率)を粗泡状物として得た。
ステップB:2−(3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−2−オキソ酢酸エチル(95mg,0.157mmol)を、EtOH(3mL)に溶解し、K2CO3(過剰量)加え、1.5時間で50℃に加熱した。反応液を、CH2Cl2と飽和NH4Cl水溶液との間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(EtOAc中15%メタノール)で精製し、HCl塩形成後、2−ヒドロキシ−1−(3−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン塩酸塩(78.2mg,0.131mmol,83.1%の収率)を、固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=562.2(M+H−HCl).
実施例177
1−(3−(5−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:実施例52の手順に倣い、およびtert−ブチル3−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(386mg,0.673mmol)およびメチル3−メルカプトプロパノエート(89.9μL,0.808mmol)を使用して、tert−ブチル3−(5−(5−(3−メトキシ−3−オキソプロピルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(347mg,0.566mmol,84.1%の収率)を得た。
ステップB:tert−ブチル3−(5−(5−(3−メトキシ−3−オキソプロピルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(347mg,0.566mmol)を、THF(5mL)に溶解し、カリウム2−メチルプロパン−2−オレート(1699μL,1.70mmol)を加えた。反応系を5分間攪拌し、1−ブロモ−2−メトキシエタン(53.2μL,0.566mmol)を加え、反応系を周辺温度で1時間攪拌した。反応系を、飽和NH4Cl水溶液とCH2Cl2との間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(100%EtOAc)で精製し、tert−ブチル3−(5−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(256mg,0.438mmol,77.3%の収率)を、白色固体として得た。
ステップC:tert−ブチル3−(5−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(256mg,0.438mmol)を、CH2Cl2(4mL)に溶解し、TFA(2mL)を加えた。反応系を周辺温度で15分間攪拌した。反応系を濃縮し、CH2Cl2に再溶解し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、3−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−N−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(193mg,0.398mmol,91.0%の収率)を、粗黄色固体として得た。
ステップD:3−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−N−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(96mg,0.198mmol)を、THF(4mL)に溶解し、トリエチルアミン(55.2μL,0.396mmol)および無水酢酸(22.5μL,0.238mmol)を加えた。反応系を、周辺温度で5分間攪拌した。反応系を、飽和NaHCO3水溶液とCH2Cl2との間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(EtOAc中20%メタノール)で精製し、HCl塩形成後、1−(3−(5−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン塩酸塩(91.6mg,0.163mmol,82.1%の収率)を、固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=527.2(M+H−HCl).
実施例178
1−(4−(5−(3−(2−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
ステップAおよびB:実施例45、ステップAおよびBの手順に倣い、および2−((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン−3−オールおよびピリジン−2−チオールを使用して、3−(2−((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリノニトリルを得た。
ステップC:実施例51、ステップEの手順に倣い、および3−(2−((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリノニトリルを使用して、3−(2−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリンアミドを得た。
ステップD:3−(2−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリンアミド(575mg,1.62mmol)を、CH2Cl2(20mL)に溶解し、1H−イミダゾール(166mg,2.43mmol)およびtert−ブチルクロロジメチルシラン(293mg,1.95mmol)を加えた。反応系を、周辺温度で2時間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を、シリカゲル(EtOAc中5%メタノール)で精製し、3−(2−((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリンアミド(391mg,0.834mmol,51.4%の収率)を得た。
ステップEおよびF:実施例51、ステップFおよびGの手順に倣い、3−(2−((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリンアミドおよび1−アセチル−N−(メチルスルホニルオキシ)ピペリジン−4−カルビミドイルクロリドを使用して、HCl塩形成後、1−(4−(5−(3−(2−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩を固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=536.2(M+H−HCl).
実施例179
1−(4−(5−(3−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イルオキシ)−5−ブロモピリジン2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
実施例51の手順に倣い、およびステップDの2−メチルピリジン−3−オールの代わりに[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−オールを使用して、1−(4−(5−(3−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イルオキシ)−5−ブロモピリジン2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩を、固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=515.2,517.2(M+H−HCl).
実施例180
1−(4−(5−(3−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イルオキシ)−5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:実施例52の手順に倣い、1−(4−(5−(3−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イルオキシ)−5−ブロモピリジン2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンおよびメチル2−メルカプトアセテートを使用して、メチル2−(5−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イルオキシ)−6−(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−3−イルチオ)アセテートを得た。
ステップB:メチル2−(5−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イルオキシ)−6−(3−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イルアミノ)ピリジン−3−イルチオ)アセテート(195mg,0.361mmol)を、THFに溶解し、0℃に冷却した。メチルマグネシウムクロリド(481μL,1.44mmol)を加え、反応系を0℃で攪拌した。反応系を周辺温度に温め、飽和NH4Cl水溶液の添加によってクエンチした。反応系をEtOAcで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(EtOAc中15%メタノール)で精製し、HCl塩形成後、1−(4−(5−(3−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イルオキシ)−5−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩(110mg,0.191mmol,52.8%の収率)を、固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=541.2(M+H−HCl).
実施例181
1−(4−(2−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)アゼパン−1−イル)エタノン二塩酸塩
実施例1、ステップFおよびGの手順に倣い、および1−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)チオウレアおよびtert−ブチル4−(2−クロロアセチル)アゼパン−1−カルボキシレート(国際公開第2003/062234号)を使用して、HCl塩形成後、1−(4−(2−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)アゼパン−1−イル)エタノン二塩酸塩を、固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=502.2,504.2(M+H−2HCl).
実施例181の手順に倣い、以下の化合物も合成した。
実施例184
1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)アゼパン−1−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:1−tert−ブチル4−エチルアゼパン−1,4−ジカルボキシレート(3.3g,12mmol,米国特許公開公報第2006/229289号)を、THF(100mL)に溶解し、氷浴で冷却した。LiAlH4(12mL,12mmol)をゆっくり加え、30分攪拌した。水(約3mL)、次いでNa2SO4をゆっくり加えた。反応系をろ過し、濃縮し、粗tert−ブチル4−(ヒドロキシメチル)アゼパン−1−カルボキシレート(2.8g,100%)を得た。
ステップB:−60℃で、DMSO(1.73ml,24.4mmol)のCH2Cl2(20mL)溶液を、塩化オキサリル(1.28mL,14.7mmol)のCH2Cl22M溶液(7mL)に滴下した。混合物を20分攪拌し、次いでtert−ブチル4−(ヒドロキシメチル)アゼパン−1−カルボキシレート(2.8g,12.2mmol)のCH2Cl2(7mL)溶液を滴下した。混合物を10分間攪拌し、トリエチルアミン(8.51ml,61.1mmol)をゆっくり加えた。反応混合物を周辺温度に温め、水を加えた。混合物が透明になった時、CH2Cl2で抽出し、溶剤を蒸発させ、粗tert−ブチル4−ホルミルアゼパン1−カルボキシレート(2.78g,100%)を得た。
ステップC〜G:実施例4、ステップA〜Eの手順に倣い、およびtert−ブチル4−ホルミルアゼパン−1−カルボキシレートおよび3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−アミンを使用して、HCl塩形成後、1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)アゼパン−1−イル)エタノン塩酸塩を固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=492.9(M+H−HCl).
実施例185
1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)アゼパン−1−イル)エタノン二塩酸塩
ステップA:実施例4、ステップDの手順に倣い、およびtert−ブチル4−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)アゼパン−1−カルボキシレートおよび5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−アミンを使用して、tert−ブチル4−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)アゼパン−1−カルボキシレートを、固体として得た。
ステップB:実施例171の手順に倣い、およびtert−ブチル4−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)アゼパン−1−カルボキシレートを使用して、tert−ブチル4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)アゼパン−1−カルボキシレートを得た。
ステップC:tert−ブチル4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)アゼパン−1−カルボキシレート(70.4mg,0.119mmol)を、CH2Cl2(2mL)に溶解し、TFA(2mL)を加えた。10分後、反応系を濃縮し、高真空ポンプに置き、過剰のTFAを除去した。残渣をCH2Cl2(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(82.3μL,0.591mmol)および無水酢酸(16.7μL,0.177mmol)を加えた。10分後、反応系を、飽和NaHCO3水溶液とEtOAcとの間で分配し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル(EtOAc中10%メタノール)で精製し、HCl塩形成後、1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)アゼパン−1−イル)エタノン二塩酸塩(68.2mg,0.112mmol,95.2%の収率)を、固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=534.2(M+H−2HCl).
実施例186
1−(4−(5−(5−ブロモ−3−(1,5−ジメチル1H−ピラゾール−4−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:0℃のメチルヒドラジン(5.8g,126mmol)の酢酸n−ブチル(50mL)溶液に、硫酸ナトリウム(16g)およびホルムアルデヒドの37%溶液(9.3mL,126mmol))を加えた。この混合物を0℃で10分間、周辺温度で1時間攪拌した。該溶液を固体からデカントした。該固体を酢酸n−ブチルで洗浄し、有機物を合わせ、ヒドラゾン中間体を得た。2−オキソプロパナール(水中40%)(34g,189mmol)を、硫酸ナトリウム(40g)とともに、酢酸n−Bu(100mL)中で15分間攪拌した。該溶液をろ過し、MgSO4(40g)を加えた。この混合物を15分間攪拌し、溶液をろ過した。MgSO4(10g)および酢酸(10mL)を加え、混合物を0℃に冷却した。ヒドラゾン中間体を加え、混合物を周辺温度で10分、次いで110℃で1時間攪拌した。反応混合物を熱いままろ過し、固体を酢酸n−ブチル(50mL)で洗浄した。溶剤をろ液から減圧除去した。残渣を1NのNaOH(100mL)に溶解し、DCM(100mL)で洗浄し、水層を、減圧下蒸発乾固した。生成物をクロマトグラフィで精製し、1,5−ジメチル1H−ピラゾール−4−オール(3.5g,31mmol,25%)を得た。
ステップB〜E:実施例51、ステップD〜Gの手順に倣い、および1,5−ジメチル1H−ピラゾール−4−オールを使用して、1−(4−(5−(5−ブロモ−3−(1,5−ジメチル1H−ピラゾール−4−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−ピペリジン−1−イル)エタノンを得た。質量スペクトル(apci)m/z=492.2,494.2(M+H−HCl).
実施例187
1−(4−(5−(3−([1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イルオキシ)−5−ブロモピリジン2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA〜C:1−アセチル−N−(メチルスルホニルオキシ)ピペリジン−4−カルビミドイルクロリドの製造:1−アセチルピペリジン−4−カルバルデヒドを使用して、実施例4、ステップA〜Cに従って製造した。
ステップD:5−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジンの製造:125mL丸底フラスコに、2−クロロ−6−ヒドラジニルピリジン(3.0g,20.9mmol)、トリエトキシメタン(20mL,120.2mmol)を充填した。混合物を還流温度で4時間加熱し、一晩で周辺温度に冷却した。混合物を濃縮乾固し、50mlのPOCl3を加えた。混合物を一晩還流した。反応系を氷でクエンチし、CH2Cl2で洗浄した。水層を1NのNaOHでpH6とし、CH2Cl2で抽出し、有機物を濃縮し、100%EtOAc(500ml)、次いで5%MeOH/CH2Cl2で溶出するSiゲルで精製し、5−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン(1.73g,11.25mmol,53%の収率)を、固体として得た。
ステップE:2−アミノ−5−ブロモピリジン−3−オールの製造:国際公開第2007/06741号に従って製造した。
ステップF:3−([1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イルオキシ)−5−ブロモピリジン2−アミンの製造:2−アミノ−5−ブロモピリジン−3−オールおよび5−クロロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジンを使用して、実施例1、ステップAに従って製造した。
ステップG:1−(4−(5−(3−([1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イルオキシ)−5−ブロモピリジン2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンの製造:1−アセチル−N−(メチルスルホニルオキシ)ピペリジン−4−カルビミドイルクロリドおよび3−([1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−5−イルオキシ)−5−ブロモピリジン2−アミンを使用して、実施例51、ステップGに倣って製造した。質量スペクトル(apci)m/z=515.2,517.2(M+H).
実施例188
1−(4−(2−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
実施例1、ステップD〜Fの手順に倣い、3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミンおよび1−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−2−ブロモエタノンを使用して、1−(4−(2−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−4−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンを、固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=519.2(M+H).
実施例189
1−(4−(5−(3−([1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−8−イルオキシ)−5−ブロモピリジン2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA〜C:1−アセチル−N−(メチルスルホニルオキシ)ピペリジン−4−カルビミドイルクロリドの製造:1−アセチルピペリジン−4−カルバルデヒドを使用して、実施例4、ステップA〜Cに従って製造した。
ステップD:2−クロロピリジン3−オール(16.3g,125mmol)およびK2CO3(24.3g,176mmol)のアセトン(150ml)溶液に、(ブロモメチル)ベンゼン(17.9ml,151mmol)を滴下した。該混合物を50℃で一晩攪拌し、次いで濃縮乾固した。水(100ml)を加え、混合物をCH2Cl2で抽出した。有機物をNa2SO4で乾燥し、粗残渣に濃縮し、これを20mlのCH2Cl2に溶解した。Et2O(250ml)を加え、次いで溶剤を残渣からデカントした。次いで残渣を、25%EtOAc/ヘキサンで溶出することにより、シリカゲルプラグで精製し、3−(ベンジルオキシ)−2−クロロピリジン(22.3g,80%の収率)を、固体として得た。
ステップE:3−(ベンジルオキシ)−2−クロロピリジン(22.3g,101mmol)を、EtOH(300ml)に溶解し、ヒドラジン一水和物(10.2ml,203mmol)を加えた。反応系を90℃で90分還流加熱した。ヒドラジン一水和物(50ml)を加え、反応系を還流温度で一晩加熱した。K2CO3(10g)を加え、混合物を還流温度で4時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣をn−BuOH(120ml)に溶解し、ヒドラジン一水和物(40ml)を加えた。混合物を還流温度で6日間加熱した。反応系を冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機物を油状物に濃縮し、これをCH2Cl2に溶解し、固体からデカントした。有機物を濃縮し、高真空で一晩乾燥した。残渣を高真空で固化した。粗生成物(24.47g)を水中で粉砕し、固体をろ過し、3−(ベンジルオキシ)−2−ヒドラジニルピリジン(14.9g,68%の収率)を、固体として得た。
ステップF:フラスコに、3−(ベンジルオキシ)−2−ヒドラジニルピリジン(10.0g,46.5mmol)およびトリエトキシメタン(77.3ml,465mmol)を充填した。混合物を還流温度で1時間加熱し、次いで周辺温度で一晩攪拌した。該固体をろ過し、EtOHで濯ぎ、高真空で乾燥し、8−(ベンジルオキシ)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン(8.05g,35.7mmol,76%の収率)を得た。
ステップG:EtOH100mlに溶解した8−(ベンジルオキシ)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン(8.05g,35.7mmol)に、300mgの10%Pd/C(Degussa)を加えた。反応容器を窒素で不活性とし、次いで水素で3回パージし、反応系を水素のダブルバルーン圧力で一晩攪拌した。触媒をろ過により除去し、ろ液を濃縮し、残渣の[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−8−ol(4.23g,87%の収率)を得、これをさらに精製することなく、次のステップで使用した。
ステップH〜K:1−(4−(5−(3−([1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−8−イルオキシ)−5−ブロモピリジン2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンを、1−アセチルピペリジン−4−カルバルデヒドおよび[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−8−オールを使用して、実施例51、ステップD〜Gに従って製造した。質量スペクトル(apci)m/z=515.2,517.2(M+H).
実施例190
1−(4−(5−(5−ブロモ−3−(1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA:POCl3(12.9ml,141.2mmol)を、DMF(10.9ml,141.2mmol)に、0℃で加えた。反応系を、ただちに周辺温度に温め、30分攪拌した。((2,2−ジエトキシエトキシ)メチル)ベンゼン(10.6g,47.1mmol)を、80mLのクロロホルム中の溶液として加えた。該溶液を75℃で3.5時間攪拌した。溶液を冷却し、氷水に注ぎ入れ、Na2CO3で中性にした。残渣をクロロホルムで抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をMeOH(450mL)に再溶解した。NaOMe(MeOH中25%,58ml,253mmol)、次いで2−ヒドラジニルエタノール(10.6g,139mmol)を加えた。反応系を周辺温度で一晩攪拌した。物質を真空濃縮し、次いで飽和NH4Cl溶液で希釈した。物質をEtOAcで抽出し、乾燥(MgSO4)し、濃縮した。粗物質のフラッシュクロマトグラフィにより、2−(4−(ベンジルオキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)エタノール(1.81g,13%)を得た。
ステップB:2−(4−(ベンジルオキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)エタノール(1.81g,8.3mmol)を、窒素下、THF(15mL)に溶解した。Pd/C(0.22g,0.21mmol)を加え、溶液を真空下に置き、次いで水素バルーンを加えた。混合物を水素下、周辺温度で一晩攪拌した。溶液をGF/F紙でろ過し、濃縮し、粗1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−オール(1.8g,100%)を得た。
ステップC〜I:実施例51、ステップA〜Gの手順に倣い、ステップDで1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−オールを使用して、1−(4−(5−(5−ブロモ−3−(1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンを固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=508.1,510.1(M+H).
実施例191
1−(4−(5−(3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA〜B:メチルヒドラジンを使用して、実施例190、ステップAおよびB手順に倣い、1−メチル−1H−ピラゾール−4−オールを合成した。
ステップC:1−メチル−1H−ピラゾール−4−オールを使用して、実施例51、ステップDの手順に倣い、5−ブロモ−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルオキシ)ピコリノニトリルを合成した。
ステップD:実施例45、ステップBの手順に倣い、3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリノニトリルを合成した。
ステップE−G:実施例51、ステップE〜Gの手順に倣い、および3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリノニトリルを使用して、1−(4−(5−(3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノンを、固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=509.2(M+H).
実施例192
1−(4−(5−(5−ブロモ−3−(6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジン−5−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン
ステップA:2−アミノピリジン−3−オール(5.0g,45.4mmol)および4,6−ジクロロ3−メチルピリダジン(7.4g,45.4mmol,国際公開第2003/041712号に従い製造)を、DMSO(100mL)に溶解した。Cs2CO3(16.3g,49.9mmol)を加え、反応系を周辺温度で1時間攪拌した。反応系を水で希釈し、物質をCH2Cl2で抽出し、乾燥(Na2SO4)し、ろ過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィ、次いで濃縮した固体をEtOHで粉砕することにより、3−(6−クロロ−3−メチルピリダジン−4−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(5.98g,25.3mmol,55%)を、固体として得た。
ステップB:3−(6−クロロ−3−メチルピリダジン−4−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(3.0g,12.7mmol)に、MeOH(150mL)を加えた。Pd/C(0.67g,0.63mmol)、次いでギ酸アンモニウム(2.23g,35.5mmol)を加えた。混合物を65℃で一晩加熱した。溶液を冷却し、GF/F紙でろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をジクロロメタンおよび飽和NaHCO3に溶解した。有機層を分離し、水層をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機物を乾燥し、濃縮し、3−(3−メチルピリダジン−4−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(1.85g,72%)を、固体として得た。
ステップC:3−(3−メチルピリダジン−4−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(0.50g,2.5mmol)を、DMF(7mL)に溶解した。N−ブロモスクシンイミド(0.46g,2.6mmol)を加え、溶液を周辺温度で5分間攪拌した。溶液を水で希釈し、セライトでろ過した(クロロホルムで濯いだ)。溶液をクロロホルムで抽出し、乾燥(Na2SO4)し、ろ過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィにより、5−ブロモ−3−(3−メチルピリダジン−4−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(0.66g,95%)を得た。
ステップD:1−アセチル−N−(メチルスルホニルオキシ)ピペリジン−4−カルビミドイルクロリド(0.15g,0.53mmol)、ピリジン(0.13ml,1.6mmol)、およびチオシアン酸ナトリウム(0.043g,0.53mmol)を、アセトニトリル(5mL)に溶解した。溶液を40分で40℃に加熱した。5−ブロモ−3−(3−メチルピリダジン−4−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(0.10g,0.35mmol)を加え、反応系を60℃で一晩加熱した。溶液を冷却し、水を加えた。固体をろ過し、乾燥し、1−(4−(5−(5−ブロモ−3−ヒドロキシピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(0.072g,51%)を得た。
ステップE:1−(4−(5−(5−ブロモ−3−ヒドロキシピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(0.083g,0.21mmol)、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジン−5−オール(0.028g,0.21mmol)およびトリフェニルホスフィン(0.057g,0.22mmol)を窒素下、THF(1mL)中で混合した。ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.043ml,0.22mmol)を一度に加えた。反応系を周辺温度で一晩攪拌した。溶液を水で希釈し、CH2Cl2で抽出し、乾燥(Na2SO4)し、ろ過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィにより、1−(4−(5−(5−ブロモ−3−(6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジン−5−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(0.022g,21%)を得た。質量スペクトル(apci)m/z=515.0,517.0(M+H).
実施例193
1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:実施例51、ステップDの手順に倣い、および2−メチルピリジン−3−オール(25.0g,229mmol)、水素化ナトリウム(6.37g,252mmol)、5−ブロモ−3−ニトロピコリノニトリル(52.2g,229mmol)を用い、5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピコリノニトリル(56.9g,196mmol,85.6%の収率)を、固体として得た。
ステップB:5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピコリノニトリル(56.9g,196mmol)およびピリジン−2(1H)−チオン(22.9g,206mmol)を、DMF(400mL)に溶解し、0℃に冷却した。NaH(4.94g,206mmol)を少しずつ加え、周辺温度に温めた。反応系を18時間攪拌し、次いで2.5Lの水に注ぎ入れ、30分攪拌した。固体をろ過し、3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリノニトリル(60.8g,190mmol,96.8%の収率)を得た。
ステップC:実施例51、ステップEの手順を倣い、および3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリノニトリル(60.8g,190mmol)および硫酸(350mL)を使用して、3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリンアミド(61.4g,181mmol,95.6%の収率)を得た。
ステップD:0℃に冷却した水酸化ナトリウム(185ml,370mmol)の2M溶液に、臭素(5.6ml,111mmol)を加え、反応系を0℃で30分攪拌した。この混合物に、ジオキサン(300mL)中の3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピコリンアミド(25.0g,73.9mmol)を加え、反応系を、周辺温度で1時間攪拌し、次いで3時間で80℃に加熱した。反応系を冷却し、濃HClを使用してpH1の酸性とした。反応系を、飽和炭酸水素ナトリウムを使用して中性にした。反応混合物を45分間攪拌し、次いでろ過し、3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミン(17.36g,55.9mmol,75.7%の収率)を得た。
ステップE:実施例51、ステップGの手順に倣い、およびtert−ブチル4−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(34.3g,101mmol)、チオシアン酸ナトリウム(9.40g,116mmol)、ピリジン(28.1ml,348mmol)、および3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−アミン(24.0g,77.3mmol)を使用して、tert−ブチル4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(38.1g,65.9mmol,85.3%の収率)を得た。
ステップF:tert−ブチル4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(38.10g,65.95mmol)を、CH2Cl2(500mL)に溶解し、0℃に冷却した。TFA(25.40ml,329.7mmol)を5分間で加え、内部温度を12℃未満に保った。次いで、反応系を周辺温度に温め、1時間攪拌した。さらにTFA(75mL,990mmol)を加え、反応液を2時間攪拌した。反応系を濃縮し、ジクロロメタン(450mL)中の10%メタノールに再溶解し、飽和炭酸水素ナトリウムをゆっくり加えた。混合物を1時間攪拌し、ろ過した。固体を水洗し、真空オーブンで乾燥し、N−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(29.7g,62.19mmol,94.29%の収率)を得た。
ステップG:N−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(29.52g,61.81mmol)およびトリエチルアミン(21.54ml,154.5mmol)を、THF(300mL)に溶解した。無水酢酸(6.310g,61.81mmol)を加え、反応系を90分攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム(200mL)および水(400mL)を加え、反応混合物をジクロロメタンおよびジクロロメタン中の10%メタノールで抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をMeOH(約75mL)に溶解し、放置した。得られた固体をろ過し、冷メタノールで洗浄し、最初のクロップ(22.3g)を得た。炉液を濃縮し、固体をメタノール(30mL)に再溶解し、放置した。析出固体をろ過し、洗浄し、2番目のクロップ(4.3g)を得た。2つのクロップを合わせ、1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(26.7g,51.38mmol,83.13%の収率)を得た。
ステップH:1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン(33.76g,64.968mmol)を、ジクロロメタン(300mL)中の10%メタノールに溶解し、エーテル(32.48ml,64.96mmol)中の2Mの塩化水素をゆっくり加えた。該溶液を濃縮し、還流エタノール(75mL)中に再溶解し、冷却した。固体をろ過し、冷(0℃)エタノールで洗浄し、27.57gを得た。再結晶手順をもう2回繰り返し、クロップ2(4.22g)およびクロップ3(3.45g)を得た。固体を合わせ、1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩(34.66g,62.32mmol,95.93%の収率)を得た。質量スペクトル(apci)m/z=520.2(M+H−HCl).
実施例194
1−(4−(5−(5−(3−メチルピリジン−2−イルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
実施例193の手順に倣い、および3−メチルピリジン−2−チオールを使用して、1−(4−(5−(5−(3−メチルピリジン−2−イルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩を、淡黄色固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=534.2(M+H−HCl).
実施例195
N,N−ジメチル4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド塩酸塩
実施例1、ステップGの手順に倣い、およびN−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(150mg,0.314mmol)およびジメチルスルファモイルクロリド(45.1mg,0.314mmol)を使用して、N,N−ジメチル4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド塩酸塩(118mg,0.190mmol,60.5%の収率)を得た。質量スペクトル(apci)m/z=585.1(M+H−HCl).
実施例196
2−メチル−1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オン塩酸塩
実施例1、ステップGの手順に倣い、およびN−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(150mg,0.314mmol)および塩化イソブチリル(33.5mg,0.314mmol)を使用して、2−メチル−1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピペリジ−2−イルチオ)ピペリジ−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オン塩酸塩(35mg,0.0599mmol,19.1%の収率)を得た。質量スペクトル(apci)m/z=548.2(M+H−HCl).
実施例197
N,N−ジメチル4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド塩酸塩
実施例1、ステップGの手順に倣い、およびN−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(150mg,0.3141mmol)およびジメチルカルバミン酸クロリド(33.77mg,0.3141mmol)を使用して、N,N−ジメチル4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキサミド塩酸塩(145.2mg,0.2481mmol,79.01%の収率)を得た。質量スペクトル(apci)m/z=549.1(M+H−HCl).
実施例198
4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド塩酸塩
実施例58、ステップBおよびCの手順に倣い、およびN−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(150mg,0.314mmol)およびN−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[4−(ジメチルアザニウムイリデン)−1,4−ジヒドロピリジン1−イルスルホニル]アザニド(94.6mg,0.314mmol)を使用して、4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド塩酸塩(98mg,0.176mmol,56.1%の収率)を得た。質量スペクトル(apci)m/z=557.1(M+H−HCl).
実施例199
2−ヒドロキシ−1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノントリフルオロアセテート
ステップA:実施例1、ステップGの手順に倣い、およびN−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(実施例193,ステップF;150mg,0.314mmol)および2−クロロ−2−オキソ酢酸エチル(42.9mg,0.314mmol)を使用して、2−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−2−オキソ酢酸エチル(175mg,0.303mmol,96.5%の収率)を得た。
ステップB:2−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−2−オキソ酢酸エチル(175mg,0.303mmol)を、エタノール(25mL)に溶解し、炭酸カリウム(419mg,3.03mmol)を加え、18時間攪拌した。反応系をろ過し、濃縮し、逆相で精製し、2−ヒドロキシ−1−(4−(5−(3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(ピリジン−2−イルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン2,2,2−トリフルオロアセテート(85mg,0.131mmol,43.2%の収率)を得た。質量スペクトル(apci)m/z=536.2(M+H−TFA).
実施例200
1−(4−(5−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩
ステップA:実施例4、ステップDの手順に倣い、およびtert−ブチル4−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(10.2g,30.0mmol)、および5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−アミン(6.0g,21.4mmol)を使用して、tert−ブチル4−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(9.95g,18.2mmol,84.8%の収率)を得た。
ステップBおよびC:実施例5、ステップAおよびBの手順に倣い、およびtert−ブチル4−(5−(5−ブロモ−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートおよび1−ブロモ−2−メトキシエタン(142mg,1.02mmol)を使用して、tert−ブチル4−(5−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを得た。
ステップD:フラスコに、TFA(5mL)中のtert−ブチル4−(5−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(376mg,0.673mmol)を充填し、反応系を15分攪拌した。反応混合物を濃縮し、ジクロロメタン中の10%メタノールに再溶解した。飽和炭酸水素ナトリウムを加えた。混合物をろ過し、有機層を分離し、乾燥し、ろ過し、N−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(298mg,0.650mmol,96.6%の収率)を得た。
ステップE:実施例1、ステップGの手順に倣い、およびN−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(70mg,0.15mmol)および無水酢酸(16mg,0.15mmol)を使用して、1−(4−(5−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン塩酸塩(51mg,0.095mmol,62%の収率)を得た。質量スペクトル(apci)m/z=501.2(M+H−HCl).
実施例201
4−(5−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド塩酸塩
実施例58、ステップBの手順に倣い、およびN−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(100mg,0.218mmol)を使用して、4−(5−(5−(2−メトキシエチルチオ)−3−(2−メチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド塩酸塩(54mg,0.100mmol,46.1%の収率)を得た。質量スペクトル(apci)m/z=538.1(M+H−HCl).
実施例202
1−(3−(5−(3−(2−エチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(2−メトキシエチルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン塩酸塩
ステップA〜D:実施例51、ステップD〜Gの手順に倣い、およびステップAでは2−エチルピリジン−3−オールを、ステップDではtert−ブチル3−(クロロ(メチルスルホニルオキシイミノ)メチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートを使用して、tert−ブチル3−(5−(5−ブロモ−3−(2−エチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレートを得た。
ステップE:実施例52の手順に倣い、tert−ブチル3−(5−(5−ブロモ−3−(2−エチルピリジン−3−イルオキシ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(120mg,0.2042mmol)およびメチル3−メルカプトプロパノエート(24.34μL,0.2247mmol)から、tert−ブチル3−(5−(3−(2−エチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(3−メトキシ−3−オキソプロピルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(115mg,0.183mmol,89.8%の収率)を得た。
ステップF:tert−ブチル3−(5−(3−(2−エチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(3−メトキシ−3−オキソプロピルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(115mg,0.183mmol)を、THF(4mL)に溶解し、窒素を溶液中に3分間バブリングした。カリウム2−メチルプロパン−2−オレート(51.5mg,0.459mmol)を加え、反応系を周辺温度で30秒攪拌した。1−ブロモ−2−メトキシエタン(19.0μL,0.202mmol)を加え、反応系を周辺温度で30分攪拌した。反応系を、EtOAcとNH4Cl水溶液との間で分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮し、シリカゲル(ヘキサン中の80%EtOAc)で精製し、tert−ブチル3−(5−(3−(2−エチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(2−メトキシエチルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(101mg,0.169mmol,91.9%の収率)を得た。
ステップGおよびH:tert−ブチル3−(5−(3−(2−エチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(2−メトキシエチルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボキシレート(101mg,0.169mmol)を、実施例174、ステップCおよびDの手順に従って処理し、HCl塩形成後、1−(3−(5−(3−(2−エチルピリジン−3−イルオキシ)−5−(2−メトキシエチルチオ)ピリジン−2−イルアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)エタノン塩酸塩(79.8mg,0.138mmol,82.1%の収率)を、固体として得た。質量スペクトル(apci)m/z=541.2(M+H−HCl).
実施例A
インビトログルコキナーゼアッセイ
本発明のグルコキナーゼ活性化剤のインビトロ効率を、2つの別々のアッセイ、グルコースを固定し、生理的に適切な濃度で各化合物の効力を評価するEC50アッセイと、グルコースのVmおよびS0.5におけるその効果を評価する、化合物を固定し、飽和に近い(可能であれば)濃度でのグルコースS0.5アッセイとで検査した。これらのアッセイのそれぞれについて、グルコキナーゼ活性を、NAD+およびグルコース6−ホスフェート脱水素酵素を含む連結アッセイシステムで、用い、340nmでの吸光度の増加をモニターすることにより評価した。アッセイは、サーモスタット制御の吸光度プレートリーダー(Spectramax 340PC,Molecular Devices社)、および透明な96ウェル平底ポリスチレンプレート(Costar3695,Corning)を使用して、30℃で行った。50μLのアッセイ混合物は、それぞれ、10mMのK+MOPS、pH7.2、2mMのMgCl2、50mMのKCl、0.01%Triton X−100、2%DMSO、1mMのDTT、1mMのATP、1mMのNAD+、5U/mLのグルコース6−ホスフェート脱水素酵素、約5nMのヒトグルコキナーゼおよび(アッセイに依る)種々の濃度のグルコースおよび試験化合物を含んでいた。340nmでの吸光度を、5分間(10秒/サイクル)の間、動力学的にモニターし、生データに対する線形近似(linear fits)の傾斜から、速度を推定した。
グルコキナーゼEC50アッセイ:
このアッセイに関し、グルコース濃度は5mMに固定し、一方コントロール化合物または試験化合物は、10点、3倍希釈系列、および一般的に50μMの高用量から約2.5nMの低容量の範囲で変化させた。標準的な、4パラメータ・ロジスティック・モデル(式1):
(式中、xは、化合物の濃度であり、yは、予測速度であり、AおよびBは、それぞれ、より下漸近線および上漸近線であり、Cは、EC50であり、Dは、Hill傾きである。)は、生データに(比率対化合物の濃度)に適合した。EC50は、上漸近線と下漸近線との間の中間点または変曲点と定義される。
ここで例示した化合物は、先に記載したアッセイにおいて、6と50,000nMとの範囲内にEC50があることがわかった。本発明のある化合物は、2と5000nMとの範囲内にEC50があることがわかった。
グルコースS0.5アッセイ:
このアッセイに関し、コントロール化合物または試験化合物の濃度は、飽和濃度にまたはその近くの値、可能であれば一般的に50μMに固定し、一方、グルコース濃度は、80から約0.16mMの範囲で、10点、2倍希釈系列で変化させた。EC50アッセイで使用した4パラメータ・ロジスティック・モデルと同じもの(式1)を使用し、相対動力学パラメータを推定した。このアッセイで、変数及びパラメータの定義は、xは、グルコースの濃度を示し、Bは、飽和グルコース(Vm)での速度であり、Cは、グルコースのS0.5(Vm/2でのグルコース濃度)、およびDはHill係数であること以外は、類似している。
ここで例示されたある化合物は、先に記載したアッセイにおいて、S0.5が0.3と5mMとの間にあることがわかった。
先の記載は、本発明の本質を説明しただけのものであると考えられる。さらに、当業者には、数多くの修正および変更が簡単に明らかになるであろうから、本発明を先の記載に示した構成および方法に正確に限定することは望ましくない。したがって、適切な修正および等価物はすべて、以下続く請求項によって定義されている本発明の範囲内に入るものである。
用語「含む」、「含んでいる」、「含有する」、「含有している」および「含有する」は、本明細書および以下の請求項において使用する場合、記載された特徴、整数、成分、またはステップの存在を明記するものであるが、1以上の他の特徴、整数、成分、ステップ、またはこれらの群の存在または追加を妨げるものではない。