JP2010525873A - 創傷治癒デバイス - Google Patents

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Abstract

方法およびデバイスは、創傷治癒を促進するために、ミリメートルからミクロンのスケールで局所的に微小な機械的な力を伝達する。微小な機械的な力は、一部の実施形態においては、微小チャンネルに流体により連結された微小チャンバーを使用することによって組織に選択的に直接付与され得る。各チャンバー、または、一部の場合においては、チャンバーの群には、減圧、陽圧、液体送達、および/または各チャンバーまたはチャンバーの群からの液体除去を制御するためにバルブが付随する。本発明の実施形態の適用は、創傷治癒時間を短くしたり、治療の費用を削減したり、機能性組織の修復を可能にしたり、外科手術を含むより侵襲性のある治療の必要性を減少させたりし得る。

Description

(関連出願)
この出願は、米国特許法§119(e)の下、「Wound Healing Device」と題された2007年5月1日出願の米国仮出願第60/927,069号(この米国仮出願は、その全体が参考として本明細書に援用される)に対する優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、概して、創傷治癒および組織成長の促進に関し、さらに詳細には、哺乳動物における効果的な組織成長および/または創傷治癒を促進するための、微細加工創傷治療装置による、制御された微小な機械的な力、流体で運ばれた生物学的メディエーターおよび細胞の適用に関する。
(関連技術の考察)
100万を超える新しい慢性的な創傷が、毎年、米国で発生しており、推定される処置の費用は、数十億ドルに達している。創傷は、個々の器官または器官系の保護被膜の欠陥と概念化されている。この生理学的障壁がなければ、通常被膜によって保護されている組織は、生物学的な区画化を失う傾向がある。組織が、生理学的に区画化されなくなると、組織は、流体の損失、微生物による侵入、電解質の不均等に供され、一部の場合においては、代謝機能不全に供される。組織が区画化されないことによって失われる流体は、血液、血漿、リンパ液、腸の内容物、胆汁、脳脊髄液、粘液を含むが、それらには限定されない。これらの流体の損失は、下にある組織の乾燥をもたらし、微生物による侵入を可能にし、感染の可能性をもたらし、多くの場合において、組織損失の進行をもたらす。例えば、下肢における慢性的な皮膚の創傷を治癒させることができないことが、罹患した脚の一部分または全てのいずれかの切断という結果となり得る。機械的な外傷、火傷、放射線、動脈不全、静脈うっ帯、慢性感染症、神経障害、および糖尿病などの全身性疾患を含む、このような慢性的な下肢の皮膚の創傷に対するいくつかの病因論が、存在している。創傷治癒を改善するための現在の方法は、効果的なドレナージ、感染の予防、炎症の減少、および組織および流体の損失の最小化に重きを置いている。
皮膚および他の器官系における大部分の創傷は、外側の保護層だけでなく、下にある層および組織からの細胞および結合組織マトリックスの損失によって特徴付けられる。皮膚の創傷の場合において、表皮が、失われる外側の層である。表皮は、真皮だけでなく、脂肪、筋肉、および骨などのより深い構造に重なっている。皮膚および他の器官系における大きな創傷の閉鎖は、一般的に、数十億の細胞の生成、血管ネットワークを介した栄養物摂取、および発生期の細胞外マトリックス(ECM)に存在するタンパク質およびグリコサミノグリカンからの機械的な強度を必要とする。
機械的な力は、生物系において基本的な役割を有することで周知である。発達の際に、筋肉を発達させる力が、骨の形成に影響を与える。さらに、機械的な力の付与が、手術の重要な補助となる。伸延骨形成術が、骨を徐々に長くすることを可能にする。組織の膨張が、神経および血管を含む軟組織を徐々に長くすることを可能にする。張力創傷接近デバイスは、時の経過と共に創傷を閉鎖する。創傷に対する準大気圧の圧力の適用が、創傷の中への血管供給を増加させ、治癒を加速することが示されている。微小な機械的な力を付与することにより、創傷治癒を促進するためのデバイスおよび方法が、特許文献1に記述されている。
米国特許出願公開第2003/0108587号明細書
(発明の要旨)
本発明の一局面は、創傷の表面に対する微小な機械的な力の制御された付与が、哺乳動物における創傷治癒および/または組織成長を促進することを可能にするデバイスおよび方法に関する。創傷治癒を加速させることが、感染、四肢の喪失、および疼痛を含む合併症を減少させる。二次的な経済的利益が、入院の減少、創傷の処置、および慢性病の患者に対する医療からもたらされ得る。本明細書に開示されるデバイスおよび方法はまた、インビボおよびインビトロの両方の人工組織だけでなく、インビトロの組織外植片の成長および発達を促進するために使用され得る。
本発明の特定の方法は、本明細書に記述される創傷治癒装置で創傷部位を覆うことによって被験体の創傷部位を保護するステップを含む。この方法は、被験体の創傷部位を覆うために装置だけを配置することによって行われ得るか、または医療機器と創傷部位との間に装置を配置することによって行われ得る。医療機器は、例えば、カテーテル、チューブ、カニューレ、および硬膏を含む。
本発明の一局面に従って、方法とデバイスとが、組織に付与される機械的な力をミクロン未満からミリメートルのスケールで局所的に制御するために使用される。組織に付与される微小な機械的な力が、局所的な応力場と歪場とをその組織に作り出し、細胞増殖および細胞移動を促進し、血管形成を刺激することによって、創傷治癒を刺激する。小さいスケールで微小な機械的な力を付与する本明細書に開示されるデバイスおよび方法が、マクロスケールの力を付与する従来の方法と組み合わせて使用され得る。これらのデバイスの組み合わせは、局所的に応力を集中させて、正確な細胞の歪を誘発しながら、広い組織範囲にわたって力を付与して、一部の場合においては、創傷の収縮を促進することを可能にし、そして、継続的に、または周期的に力を付与するように適合され得る。あるいは、一部の実施形態において、ミクロンからミリメートルのスケールで複数の特徴を同時に使用することが、ミクロスケールで制御されたマクロスケールの力を付与する。この方法は、特に、創傷治癒を促進することに有用であるが、例えば、組織工学的手法を使用して作製された人工血管の壁の強度を増加させるために、インビトロで組織の成長を刺激または事前調節するためにも有用である。
本発明の別の局面に従って、組織成長を促進するための装置は、複数の微小構造を有する生体適合性マトリックスを含み、各微小構造は、組織表面に機械的な刺激を付与するように構築および配置されている。装置は、複数の微小構造のうちの第1の微小構造による第1の機械的な刺激を付与することが、複数の微小構造のうちの第2の微小構造による第2の機械的な刺激を付与することとは別個に制御可能であるように構成されている。
本発明のさらなる局面に従って、組織成長を促進するための装置は、組織表面に面するように構築および配置された複数の微小チャンバーを有する生体適合性マトリックスを含み、複数の微小チャンバーのそれぞれが、封入された周囲を形成する。装置はまた、複数のチャンネルを含み、複数の微小チャンバーのそれぞれが、チャンネルのうちの1つ以上と流体によって連結されている。一部の実施形態において、チャンネルは、微小チャンネルである。
本発明のさらに別の局面に従って、標的組織の表面に機械的な刺激を付与することにより、組織成長を促進するための方法は、組織に面する表面を有する基材(substrate)を提供することを含み、該組織に面する表面は、複数の突出する微小構造を含む。微小構造は、1対100未満の幅対長さの比を有する。方法はさらに、突出する微小構造が組織表面を変形させるような力を用いて、標的組織の表面に対して基材の組織に面する表面を接触させ、維持することを含む。
本発明の別の局面に従って、微小チャンバーが、材料マトリックスの創傷に面する側面に提供される。微小チャンバーは、流体の微小チャンネルを介して減圧供給源または圧力供給源に連結されるので、各微小チャンバーが、創傷の物理的に局在化された小さな範囲に、制御された減圧または圧力を付与することができる。微小チャンバーは、バルブによって制御された微小チャンネルを用いて減圧供給源に連結され得るので、各微小チャンバーによって付与される力は、個々に制御可能である。
本発明の一局面に従って、細胞培養チャンバーが、創傷治癒デバイスの材料マトリックスの中に埋め込まれる。これらの細胞培養チャンバーは、可溶性メディエーターを生成し、該可溶性メディエーターは、次に、微小チャンネルを介して、微小チャンバー、または創傷表面への付与のための他の創傷に面する特徴に送達される。可溶性メディエーターは、創傷治癒を促進することに有用であり得る。
本発明の別の局面に従って、創傷治療のための装置は、物理的に局在化された治癒刺激を創傷表面に付与するように構築および配置された複数の微小チャンバーを有する適合性マトリックスを含み、複数の微小チャンバーのそれぞれに対するこれらの刺激の付与が、個々に制御可能である。
本発明のさらなる局面に従って、創傷治療のための装置は、創傷表面に面するように構築および配置された複数の微小チャンバーを有する適合性マトリックスを含み、複数の微小チャンバーのそれぞれが、封入された周囲を形成する。複数の微小チャンバーのそれぞれが、微小チャンネルに流体によって連結されている。
本発明の別の局面に従って、創傷治療のための装置は、複数のチャンバーと、別々のチャンバーまたはチャンバー群に流体によって連結された少なくとも2つのチャンネルとを有する適合性マトリックスを含む。装置は、各別々のチャンバーまたはチャンバー群に対する、減圧、陽圧、創傷治癒メディエーター、および細胞のうちの1つ以上の付与を個々に制御するために各チャネルに付随したバルブを含む。
本発明のさらなる局面に従って、創傷治療のための装置は、マトリックスの表面に、開いたチャンバーを有するマトリックスを含み、該チャンバーは、創傷表面に液体を塗布するように構成されている。細胞培養チャンバーは、マトリックスの中に含まれ、細胞培養チャンバーは、開いたチャンバーに流体により連結されている。
本発明のなお別の局面に従って、創傷治療のための装置は、創傷表面に減圧を適用するように構築および配置された複数のチャンバーを有する適合性マトリックスを含む。装置はまた、減圧供給源を含む。複数のチャンネルが含まれ、各チャンネルは、減圧供給源に流体により連結され、そして、複数のチャンバーのうちの少なくとも1つに連結される。バルブが、各チャンネルに付随することにより、チャンネルに流体により連結されたチャンバーに対する減圧の適用を制御する。
本発明のさらなる局面に従って、創傷治療のための再利用可能な装置は、10ミクロン以下の幅を有する複数の微小チャンバーを有するシリコーンゴムマトリックスを備えている。
本発明の別の局面において、創傷治癒を促進するための方法が提供される。この方法は、適合性マトリックスを創傷表面に配置することを含み、マトリックスは、10,000ミクロン以下の幅を有する複数の微小チャンバーと、微小チャンバーに流体により連結された複数の微小チャンネルとを有する。この方法はさらに、減圧が創傷表面に適用されるように、微小チャンネルに減圧供給源を連結することを包含する。
本発明の別の局面において、創傷治療のための装置は、創傷治癒チャンバーのアレイを含み、該創傷治癒チャンバーのアレイは、バイオセンサーを利用して創傷治癒プロセスを改善または最適化するフィードバック制御システムを有する。装置は、様々な物理的パラメーターおよび生理学的パラメーターをモニタリングすることが可能であるバイオセンサーを含み得、該様々な物理的パラメーターおよび生理学的パラメーターは、pH、溶存酸素含量、血液ヘモグロビン濃度、ヘモグロビン酸素飽和、細菌数、トキシンの濃度、タンパク質の濃度、代謝基質の濃度、および代謝副産物の濃度を含むが、それらに限定されない。装置は、様々な感知モダリティによってこれらの物理的パラメーターおよび生理的パラメーターを測定することができるセンサーを含む。装置は、測定された物理的パラメーターおよび生理的パラメーターを調節、伝達、格納、および機械操作することができる処理回路網を含む。装置を部分的に構成する処理回路網は、電気的な構成要素、流体構成要素、空気式の構成要素、細胞ベースの構成要素、化学ベースの構成要素、光学的な構成要素、熱活性構成要素、または他の適切な構成要素を含み得る。この回路網の他の処理機能は、本明細書に列記されていない、回路網の他の物理的な構成要素によって行われ得る。
本発明の別の局面において、創傷治療のための装置は、創傷治癒チャンバーのアレイを含み、該創傷治癒チャンバーのアレイは、様々な作動モードを使用して、物理的に局在化された機械的な刺激を付与することができる。機械的な作動モードは、超音波、音波、圧電性、抵抗性、熱膨張および熱収縮、流体、空気式、形状記憶合金の作動、ならびに制御された相転移を含むが、それらには限定されない。本明細書には列記されていない機械的な変換の他の適切な処理モードが、創傷組織の機械的な刺激を実現するために使用され得る。
本発明の別の局面に従って、生物学的に機能する多層のインビボ組織および材料を実現するために、細胞、細胞外マトリックス、タンパク質の物理的に局在化された複数の積層物を創傷ベッドに堆積させるための方法が提供される。この方法は、器官および器官系の外側表面によって通常提供される複合的な障壁機能を再構成するために、様々な厚さで生物学的な積層物を堆積させることを含む。皮膚の創傷の場合において、この方法は、真皮の構造と機能とを再現するために細胞種の特定の組み合わせの堆積を可能にする。この方法は、真皮の構造および機能を再現するために細胞型の別の組み合わせの堆積を可能にする。この方法を使用して堆積された材料は、生きた細胞、機能を失った細胞(defunctionalized cell)、可溶性創傷治癒メディエーター、不溶性創傷治癒メディエーター、タンパク質、細胞外マトリックスタンパク質、無機材料、生分解性ポリマー、非生分解性ポリマーを含み得るが、それらには限定されない。さらに、この方法は、器官の機能を再構成するために実質細胞を堆積させる能力を含み得る。
本発明の別の局面において、創傷治療のための装置は、創傷ベッドと接触した表面を含み、該表面は、ミクロン以下の特徴サイズから、ミクロンからミリメートルスケールの表面構造までの範囲の様々な表面テクスチャを示し得る。この局面を記述する目的のために、特徴サイズは、表面テクスチャを構成する表面変化の空間的な周期および空間的な広がりを指す。この装置の中で、これらのテクスチャは、様々な周期的な形状で存在し得、該様々な周期的な形状は、正弦波、鋸歯波、矩形波、不規則な振幅、三角波、または他の適切な形状を含むが、それらには限定されない。装置の表面テクスチャは、別個の空間的な周期および/または空間的な広がり、または同様の空間的な周期および/または空間的な広がりのいずれかで、互いに重ねられた複数の表面テクスチャを含み得る。表面のテクスチャは、様々な製造方法によって実現され得、該様々な製造方法は、マイクロリソグラフィ、ソフトリソグラフィ、ピーニング、粒子の堆積、薄膜の堆積、タンパク質の堆積、プラズマエッチング、およびナノ粒子および/またはナノチューブを含むナノ製造材料の堆積を含むが、それらには限定されない。
本発明の他の特徴が、以下で記述されるか、または以下で記載される特許請求の範囲によって捕られる。
添付の図面は、一定の縮小比で描かれることを意図していない。明確にする目的のために、全ての構成要素が、全ての図面においてラベル付けされないことがあり得る。
図1aは、微小チャンバーに流体により連結された微小チャンネルを含む創傷治療デバイスの一実施形態の断面側面図を示す。 図1bは、微小チャンバーと、制御回路網のネットワークとに流体により連結された微小チャンネルを含む創傷治療デバイスの一実施形態の断面側面図を示す。 図1cは、微小チャンバーと、回路網のネットワークと、一連の、入口の、流れ制御ラインとに流体により連結された微小チャンネルを含む創傷治療デバイスの一実施形態の断面側面図を示す。 図2aは、局在化された微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築および配置された微小チャンバーの一実施形態の平面図を示す。 図2bは、局在化された微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築および配置された微小チャンバーの代替の実施形態の平面図を示す。 図2cは、局在化された微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築および配置された微小チャンバーの代替の実施形態の平面図を示す。 図2dは、局在化された微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築および配置された微小チャンバーの代替の実施形態の平面図を示す。 図2eは、局在化された微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築および配置された微小チャンバーの代替の実施形態の平面図を示す。 図2fは、局在化された微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築および配置された微小チャンバーの代替の実施形態の平面図を示す。 図2gは、局在化された微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築および配置された微小チャンバーの代替の実施形態の平面図を示す。 図2hは、局在化された微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築および配置された微小チャンバーの代替の実施形態の平面図を示す。 図2iは、局在化された微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築および配置された微小チャンバーの代替の実施形態の平面図を示す。 図2jは、微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築された個々の微小チャンバーの一実施形態の断面側面図および底面図を示す。 図2kは、微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築された個々の微小チャンバーの代替の実施形態の断面側面図および底面図を示す。 図2lは、微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築された個々の微小チャンバーの代替の実施形態の断面側面図および底面図を示す。 図2mは、微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築された個々の微小チャンバーの代替の実施形態の断面側面図および底面図を示す。 図2nは、微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築された個々の微小チャンバーの代替の実施形態の断面側面図を示す。 図2oは、微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するように構築された個々の微小チャンバーの代替の実施形態の断面側面図を示す。 図3aは、微小流体バルブの一実施形態の上面図である。 図3bは、微小チャンバーのネットワークの中での個々の微小チャンバーの独立したアドレス指定能力を可能にするバルブ構成の一実施形態の概略的上面図である。 図4は、創傷治療デバイスを使用する方法の一実施形態を例示する流れ図である。 図5aは、埋め込まれた細胞培養チャンバーを含む創傷治療デバイスの一実施形態の上面図である。 図5bは、埋め込まれた細胞培養チャンバー、行および列選択回路網、処理回路網、行および列復号化回路網、薬物リザーバ、バイオセンサー、情報およびデータバス、ならびに流体管理バスを含む創傷治療デバイスの一実施形態の上面図である。 図6aは、微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するための作動スキームを示す、個々の微小チャンバーの一実施形態の断面側面図を示す。 図6bは、微小な機械的な刺激を創傷表面に付与するための作動スキームを示す、微小チャンバーの代替の実施形態の断面側面図を示す。 図6cは、組織成長を促進するための装置の一実施形態の一部分の断面側面図を示す。 図7は、デバイスに埋め込まれた潰れることができるチャンバーによって、巨視的な収縮張力を創傷表面に付与するように構築および配置された微小チャンバーの一実施形態の平面図を示す。 図8a〜図8cは、本発明のさらなる実施形態に従った突出微小構造を示す。 図8a〜図8cは、本発明のさらなる実施形態に従った突出微小構造を示す。 図8a〜図8cは、本発明のさらなる実施形態に従った突出微小構造を示す。 図9は、突出微小構造を含む装置の側面図を示す。
(好ましい実施形態の詳細な説明)
顕微鏡的スケールで組織に付与される物理的な力は、微小(ミクロ)スケールに再分配され、個々の細胞形態および機能に影響する。しかし、これらの力が大きな範囲に亘って均一に付与されるとき、個々の細胞によって経験されるひずみまたは変形のレベルは極めて小規模であり得、それ故、細胞応答を制限する。さらに、全体的な力の付与は、代表的には、創傷内で広範な種々のストレスを生じる。マクロスケール(1cmより大きい範囲に亘って均一に)で機械的な力を付与することにより創傷治癒を支援するデバイスが現在利用可能であり:張力創傷閉鎖デバイス;減圧支援閉鎖デバイス;および伸延骨形成術で適用されるデバイスを含む。本発明の1つの局面によれば、局所的に集中された力が、個々の細胞によって経験される力を増幅、そしていくつかの場合には最適化するように、複数のより小さな領域(いくつかの実施形態では1mmより小さく、そしていくつかの実施形態では100ミクロン)内で付与される。ミクロ−機械的力付与のこの方法の特定の実施形態の1つの利点は、創傷のサイズを増加することなく細胞伸張を誘導する能力であり、それ故、創傷裂開の可能性を低減する。局在化された力を付与する1つの様式は、減圧および/または陽圧の適用を別個に制御することであり、創傷表面上で作用するチャンバーを分離する。
創傷内の細胞は、必要に応じて、定常様式または時間依存様式で張力または圧縮を機械的に誘導するデバイスを用いて制御されたひずみを受け得る。これらのデバイスはまた、可溶性および不溶性メディエーターならびに薬理学的に活性な薬剤の局所的送達を可能にするように製作され得る。
創傷表面に制御され局在化された力を付与するために、本発明のいくつかの実施形態によれば、多数の微小チャンネルが、例えば、創傷表面上に位置決めされ得るマトリックス内微小チャンバーのような微小構造に流体により連結される。各微小チャンバーに適用された減圧(または陽圧)は、これら微小チャンネルを経由して制御される。本明細書における目的のための用語「減圧」は、参照チャンバー、材料、組織、または大気より大きさがより低い、目的のチャンバーまたは材料中の圧力をいう。用語「陽圧」は、本明細書における目的のために、参照チャンバー、材料、組織、または大気より大きさがより高い、目的のチャンバーまたは材料中の圧力をいう。用語「圧力」は、本明細書における目的には、減圧および陽圧の両方を包含することが意図される。
本明細書における目的のための用語「創傷」は、器官または器官系への損傷を広くいう。皮膚の場合には、この損傷は、上皮、真皮および/または皮下組織に対してであり得る。皮膚創傷は、創傷の深さに依存して4つのグレードの1つに分類され得る:i)グレードI:創傷は上皮に限られる;ii)グレードII:創傷は真皮中に延びる;iii)グレードIII:創傷は皮下組織中に延びる;およびiv)グレードIV(または完全な厚みの創傷):骨が剥き出る創傷(例えば、大転子または仙骨のような骨の圧力点)。用語「部分的厚みの創傷」は、グレードI−IIIを包含する創傷をいい;部分的厚みの創傷の例は、火傷創傷、褥瘡、静脈うっ滞、潰瘍、および糖尿病性潰瘍を含む。用語「深い創傷」は、グレードIIIおよびグレードIVの両方の創傷を含む。本発明の方法は、慢性創傷および急性創傷を含むすべてのグレードの創傷を処置するために有用である。用語「慢性創傷」は、30日以内に治癒しなかった創傷をいう。
本明細書における目的のために、用語「創傷治癒を促進する」は、器官または器官系の通常の生理学的障壁の再構築を可能にすることをいう。皮膚創傷の場合には、創傷治癒を促進することは、顆粒化組織の形成の誘導、および/または創傷収縮の誘導、および/または血管再生の誘導、および/または上皮形成(すなわち、上皮中の新規細胞の生成)の誘導を含み得る。
本発明の方法によって処置される創傷のタイプは、種々の種類の創傷を含み、制限されないで:外科的創傷;外傷創傷;放射線損傷創傷;中毒性表皮壊死症の創傷;感染性創傷;新生物創傷;完全厚み創傷;部分的厚み創傷;および火傷創傷、ならびに皮膚潰瘍、角膜潰瘍、動脈閉塞性潰瘍、連続的圧力誘導圧迫潰瘍および糖尿病性潰瘍、火傷潰瘍、損傷潰瘍、放射線潰瘍、薬物誘導潰瘍、術後潰瘍、炎症性潰瘍、胃腸管の潰瘍、単純性潰瘍およびその他のタイプの血管障害潰瘍、および慢性(難治性潰瘍)のような種々の潰瘍から生じる創傷を含む。
本発明の種々の実施形態の方法は、複合創傷または治癒が困難な創傷を処置することにおいて特に有用であり得る。多くの因子が創傷治癒プロセスに悪影響し得、それらとしては、感染、照射された組織、全身性疾患、薬物療法、患者年齢、患者健康、および被験体の栄養状況が挙げられる。さらに、動脈硬化症、持続圧、拡張蛇行静脈疾患、および静脈うっ滞のような末梢血液循環を妨害する任意のプロセスが、損傷された被験体における治癒を仲介する、酸素、栄養分、化学的シグナル、および適切な細胞型に悪影響し得、損傷治癒を損なう。創傷治癒を阻害する因子は、創傷乾燥、化学療法またはステロイドのような薬物療法、および良好ではない患者健康および/または栄養分を含む。火傷、皮膚移植片、および種々のタイプの潰瘍のような、特定の部分的厚みの損傷および完全厚みの損傷は、修復に抗し、そして患者に対して顕著な痛みおよび不快を生じる。
患者の全身身体状態がまた、創傷治癒において重要である。年齢が増加するとき、損傷した組織を修復する能力は減少する。なぜなら皮膚がより薄くなり、そして線維芽細胞の数および総皮膚コラーゲンの量が減少するからである。アルコール中毒、貧血、糖尿病、栄養不良、ショック、および尿毒症のような疾患状態は、創傷部位への酸素および栄養送達の減損に至り、それによって治癒プロセスを阻害する。また、単球減少症に至る疾患は、創傷治癒を顕著に減損し得る。
障害を処置するために使用される薬物療法は、創傷治癒の減損を生じ得る。癌患者中の分裂細胞をなくすために用いられる化学療法はまた、これもまた新たな細胞成長に依存するこのような患者の創傷を治癒する能力を抑制する。ステロイドは、創傷修復の3つすべての相、初期炎症性応答を阻害すること、新たな上皮および血管組織の産生を遅延すること、および瘢痕組織中のコラーゲンマトリックスを弱めることに負に影響する。
細菌創傷感染は、延長された創傷治癒の共通の局所的原因である。ヒト皮膚は、代表的には、Candida albicans、Staphylococcus epidermidis、Staphylococcus aureus、およびいくつかのStreptococcus株を含む多くの微生物がコロニーをつくっている。それ故、下にある組織を環境に曝す任意の創傷は、少なくとも内在する微生物叢で感染されるようになる。良好に看護されており、そして高度に血管形成された組織中の創傷は感染に抵抗し、その一方、虚血組織中の創傷は、かなりより感染を受けやすい。
創傷治癒は、フィブリン凝塊形成、炎症性細胞の漸増、再上皮形成、ならびにマトリックス形成および再構築を含む。組織損傷の直後、血管破壊は、血液の管外遊出および同時の血小板凝集ならびにフィブリン凝塊形成を生じる血液凝固に至る。フィブリン凝塊内に捕捉された活性化血小板は脱顆粒化し、そして種々のサイトカインおよび成長ホルモンを放出する。これらのサイトカインおよび成長ホルモンは、損傷の部位に炎症性細胞を漸増し、血管形成を刺激し、そして再上皮形成および結合組織収縮に関連する組織移動を開始することを支援する。
好中球および単球は、脱顆粒化する血小板、細菌タンパク質から切断されたホルミルメチオニルペプチドにより、そしてフィブリンおよびその他のマトリックスタンパク質のタンパク質分解の副産物によって放出される成長因子およびサイトカインを含む多くの走化性シグナルによって損傷の部位に漸増される。好中球浸潤は数日後に止まるが、マクロファージは、創傷部位への単球の継続する漸増によって蓄積し続ける。活性化されたマクロファージは成長因子およびサイトカインを放出し、それによって、脱顆粒化する血小板からのより早期のシグナルを増幅する。外因性因子が、これらのプロセスを助けるために創傷に付与され得る。
それ故、本発明の実施形態はまた、本明細書中に記載される装置における、可溶性因子、および/または自然にもしくは組み換え技法を用いて産生される、可溶性因子を生成する細胞を含めることを含む方法を含む。創傷上の装置の配置の後、この装置に添加されたかまたは上記細胞によって産生された可溶性因子(例えば、成長因子様上皮成長因子、サイトカイン、PGDF、インシュリン様成長因子、TGF−β、ケラチノサイト成長因子サイトカイン、TNF、ケモカイン、走化性ペプチド、メタロプロテアーゼの組織インヒビターなど)は、微小チャンネル中の液体中に通過され、そして創傷へ制御された様式で送達され得る。
これらの可溶性因子は、微小チャンバーに至る微小チャンネルを通って創傷表面に付与される。例えば、PDGF、EGF、GM−CSF、FGFおよびその他の適切なメディエーターが、微小チャンネルによって微小チャンバーに運ばれ得る。
上記に記載された所望の創傷治療効果に加え、個々の微小チャンバーの制御は、適用される減圧および用いられる可溶性メディエーターのような変動する創傷治癒パラメーターの効果を調査するために、単一の創傷表面に関する多変量研究の実施を可能にし得る。
ソフトリソグラフィーが、本発明の1つの局面に従うマトリックスを製造するために用いられ得る。微小チャンバーおよび付随する微小チャンネルは、シリコーンゴムおよび/またはポリジメチルシロキサン(PDMS)のような材料の層の積み重ねおよび結合の間に形成され得る。本明細書中に開示される種々の実施形態で用いられ得るその他の材料は:エラストマーポリマー、生分解性ポリマー、ポリ乳酸−コ−グリコール酸(PLGA)、プラスチック、金属、およびゲルを含む。
代替の実施形態では、各々の微小チャンネルは、減圧を適用するために一群の微小チャンバーに流体によって連結され得る。可溶性メディエーターは、同じ微小チャンネル(すなわち減圧チャンネル)を通り、減圧の適用および微小チャンバーへのメディエーターの導入を交互することにより、微小チャンバーに添加され得る。いくつかの実施形態では、可溶性メディエーターは、第1の微小チャンネルを通って微小チャンバー中に導入され得、そして第2の微小チャンネルは減圧供給源に連結され得る。このような実施形態では、第2の微小チャンネルへの減圧の適用は、第1の微小チャンネルから微小チャンバー中にメディエーターを引き得るか、引くことを支援し得る。
各微小チャンバーに適用される圧力および/またはメディエーターの個別化された制御は、これら微小チャンネルを通って流れる流体を制御するバルブを配置することにより達成され得る。いくつかの実施形態では、これらバルブは、創傷表面上に配置される構造物内に埋め込まれ得る。例えば、空気制御微小流体バルブはマトリックスの製造の間に形成され得、そしてこれらバルブは、特定の微小チャンバーへの減圧を選択的に作動させるか、または作動させないため、または微小チャンバー中の減圧のレベルを変更するのに用いられ得る。このようにして、一定の減圧を提供する単一の減圧供給源が用いられ得、なお、種々の微小チャンバーを経由して創傷表面の異なる範囲に適用される減圧が調節可能であるか、またはいくつかの微小チャンバーでは非存在でさえある。
創傷治療デバイスで用いられるバルブは手動で作動され得るか、またはコントローラーに応答性であり得る。いくつかの実施形態では、創傷の状態を追跡するセンサーからのフィードバックが、コントローラーのための入力データとして用いられ得る。
いくつかの実施形態では、チェックバルブ、スイッチバルブ、微小流体ポンプ、微小流体コンプレッサー、微小流体調節器、および/またはその他の微小流体構成要素が、各微小チャンバーへの、および/または微小チャンバーからの流体流れの制御の一部として用いられ得る。例えば、いくつかの実施形態では、微小チャンバーにメディエーターを送達する微小チャンネルは、別の微小チャンネルによって微小チャンバーに陽圧から適用されるとき、微小チャンネルの逆流または詰まりを防ぐためのチェックバルブを含み得る。種々のタイプの微小流体バルブおよびポンプおよびそれらの製作の方法は、本明細書によって参考として援用される米国特許出願公開第2002/0127736号に見出され得る。
創傷治癒を促進するために用いられ得る種々の可溶性メディエーターは、代表的には生存細胞によって産生される。創傷表面への付与のための可溶性メディエーターの連続的供給源は、細胞培養チャンバーをマトリックス内に埋め込むことによって達成され得る。微小流体バルブを埋め込むことと同様に、細胞培養チャンバーは、マトリックスの製造の間に形成され得る。細胞培養チャンバーは、線維芽細胞、内皮細胞、好酸球、巨核球、幹細胞、またはその他の適切な細胞を支持するように構築および配置され得る。バルブ、ポンプ、またはその他の微小流体構成要素は、これら細胞によって産生されるメディエーターの放出を制御するために用いられ得る。
本発明の実施形態は、細胞成長を刺激するために、創傷治癒デバイスの創傷に面する部分を、細胞外マトリックス(ECM)因子でコーティングすることを包含する。いくつかの実施形態では、ECM因子は、チャンバー壁への細胞の接着を促進するためにチャンバー内で用いられ得る。デバイスの一部分は、ペプチドフラグメント、合成分子および/または成長因子でコーティングされ得、細胞増殖および創傷治癒を促進する。
以下により詳細に記載されるように、微小−機械的力付与は、外因性成長因子およびサイトカインと組み合わされ得る。いくつかの実施形態では、微小−機械的力付与は、可溶性メディエーター送達とともに制御可能であり、そしてフィードバックが作動パラメーターを調節するために用いられ得る。いくつかの実施形態では、薬物、タンパク質、およびその他の因子の送達を制御する行為は、浮腫を制御し、感染および炎症を最小にし、そして創傷治癒を促進するために採用され得る。本発明のいくつかの実施形態によれば、材料はミクロン以下〜ミリメートルサイズの特徴(例えば、微小チャンバー)に製作され得、これらは、減圧または陽圧を細胞に対して局所的に誘導する。
創傷治療デバイス100の1つの実施形態は、図1aに被験体の創傷102上に位置決めされて示される。適合したマトリックス104は、創傷表面110と接触して配置されている創傷に面する表面108を含む。用語「被験体」は、ヒトおよび非ヒト動物の両方をいう。被験体は、組織成長の促進が所望される任意のヒトまたは非ヒト動物を含み得る。創傷に面する表面108は、微小チャンネル117のネットワークを通って減圧供給源114に流体により連結されている微小チャンバー116のアレイを含む。6つの微小チャンネルが図1aでは微小チャンバーに流体により連結されているとして示されているが、より多い(より少ない)数の微小チャンネル、例えば、100の微小チャンネル、1000の微小チャンネル、10,000の微小チャンネル、100,000の微小チャンネルまたはそれ以上が用いられ得る。微小チャンネル117は、マニホールド118、119を経由して減圧供給源114に連結され得、そして多くのマニホールドが用いられ得る。いくつかの実施形態では、微小チャンネルの群がマニホールドで単一の微小チャンネルに連結され得、そしてこの単一の微小チャンネルが次いで別のマニホールドに連結され得る。このようにして、微小チャンネル117が、減圧供給源114に連結されたチャンネル120から、数千の微小チャンネルが創傷に面する表面108で微小チャンネルの近傍に存在するように多段階で分岐し得る。いくつかの実施形態では、埋め込まれた制御インターフェース127が、どのマニホールドが起動され、そして/または減圧供給源114または陽圧供給源124に連結されるのかを決定する。いくつかの実施形態では、この制御インターフェースは、減圧および陽圧の生成および調節に関与し得る。いくつかの実施形態では、微小チャンバーとともに位置される微小バルブ128が微小チャンバー内外の流体の流れ、およびどの微小チャンバーが減圧供給源114および/または陽圧供給源124に連結されるのかを決定する。
用語「チャンネル」および「微小チャンネル」は、本明細書中で用いられるとき、流体が移動し得る規定された経路をいう。微小チャンネルは、一般に、1000ミクロンより小さい少なくとも1つの寸法を有する。例えば、微小チャンネルは、1000ミクロン、100ミクロン、10ミクロン、1ミクロンまたはそれ未満の幅、または1000ミクロン未満の任意の適切な幅を有し得る。チャンネルの定義は、微小チャンネルを包含する。チャンネルおよび微小チャンネルは特定の構造を要求しないが、これら用語は、流体の流れが起こるときのみに形成される経路を包含することは意味されない。例えば、発泡体パッドの散在した空隙を通るガスまたは液体の比較的ランダムな流れは、本明細書における目的のためのチャンネルまたは微小チャンネルを通る流れであるとはみなされない。
用語「チャンバー」および「微小チャンバー」は、本明細書中で用いられるとき、チャンバーまたは微小チャンバーが(インビボまたはインビトロであろうと)創傷表面またはその他の組織表面に対して配置されるとき、実質的に閉鎖された容量を生成するに十分である壁によって画定される容量をいう。微小チャンバーは、チャンバーの定義内に含まれ、一般に、10,000ミクロン未満か、または10,000ミクロンに等しい少なくとも1つの寸法を有する。例えば、円形の微小チャンバーは、10,000ミクロン、1000ミクロン未満、100ミクロン未満、10ミクロン未満、1ミクロン未満もしくはそれより小さい直径、または10,000ミクロン未満の任意の適切な幅を有し得る。
用語「微小構造」は、本明細書で用いられるとき、10,000ミクロン未満であるか、または10,000ミクロンに等しい少なくとも1つの寸法を有する構造をいう。用語微小構造は、例えば、微小チャンバーのような画定された容量を包含する。いくつかの実施形態では、微小構造は、10,000ミクロン未満、1000ミクロン未満、100ミクロン未満、10ミクロン未満、1ミクロン未満もしくはそれより小さい少なくとも1つの寸法を有し得る。
用語「突出する微小構造」は、本明細書で用いられるとき、10,000ミクロン未満または10,000ミクロンに等しい少なくとも1つの寸法を有し、そしてベース表面から突出する構造をいう。いくつかの実施形態では、突出する微小構造は、10,000ミクロン未満、1000ミクロン未満、100ミクロン未満、10ミクロン未満、1ミクロン未満もしくはそれより小さい少なくとも1つの寸法を有し得る。微小チャンバーおよび微小チャンバーの壁は、突出する微小構造の定義によって包含されない。
マトリックス104は、ソフトリソグラフィー、バルク機械加工、および表面微小機械加工を含む種々の製造方法を用いて製造され得る。本発明は、本明細書中に記載される1つ以上の方法による製作に必ずしも制限されないことが理解されるべきである。なぜなら、その他の適切な製作方法が採用され得るからである。
ソフトリソグラフィーは、PDMSおよび/またはシリコーンゴムの層を積み重ねること、および結合することを含み得る。これら材料の可撓性品質は、いくつかの実施形態で、マトリックス104が、それがかぶせる創傷表面110のすべてまたは実質的にすべての部分と接触し得るように適合することを可能にする。このマトリックスはまた、創傷の直接視覚検査が可能であるように透明であるように製造され得る。いくつかの実施形態では、マトリックス104の一部分が透明であり、その一方、その他の部分は不透明である。いくつかの実施形態では、マトリックス104の全てが不透明である。多くの実施形態では、マトリックス104は創傷に面する表面108で創傷表面110と直接接触する。いくつかの実施形態では、マトリックス104の創傷に面する表面は、創傷表面110と直接接触せず、薄膜または材料層が、マトリックス104と創傷表面との間に配置され得る。
いくつかの実施形態では、マトリックス104またはマトリックス104の一部分は、熱可塑性材料および/または熱硬化性材料のような種々の材料で形成され得る。熱可塑性材料の例は:ポリオレフィン;ポリエステル;ポリアミド;ポリ塩化ビニル;ポリエーテルエステル;ポリイミド;ポリエステルアミド;ポリアクリレート;ポリ酢酸ビニル;およびポリ酢酸ビニルの加水分解された誘導体を含む。熱硬化性材料の例は;ポリウレタン;アクリレート;エポキシ;およびシリコーンを含む。いくつかの実施形態では、マトリックス104またはマトリックス104の一部分は、生分解性ポリマー材料で形成され得る。生分解性ポリマー材料の例は、制限されないで:ポリ乳酸−コ−グリコール酸(PLGA)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(トリメチレンカーボネート)コポリマー、およびポリ(ε−カプロラクトン)ホモポリマーおよびコポリマーを含む。いくつかの実施形態では、マトリックス104は、ガラス、セラミック、または金属のような無機材料を用いて形成され得る。
ソフトリソグラフィーを用いる製作を含むいくつかの実施形態では、事前に硬化されたエラストマー層が組み立てられ、そして化学的に一緒に結合される。結合のいくつかの実施形態では、これらエラストマー層は同じエラストマー材料から構成され、1つの層中の同じ化学的実体がその他の層中の同じ化学的実体と反応し、これらの層を一緒に結合する。いくつかの実施形態では、類似のエラストマー層のポリマー鎖間の結合が、光、熱、または別個の化学種との化学的反応に起因する架橋剤の活性化から生じ得る。
エラストマー層は、微小機械加工鋳型上のキャスト(cast)であり得る。この微小機械加工鋳型は、任意の適切な方法、例えば、フォトリソグラフィー、イオンミリング(ion−milling)、または電子ビームリソグラフィーによって構築され得る。
圧力供給源124はチャンネル120に連結され得、種々の微小チャンバーに圧力を適用する。いくつかの実施形態では、別個の微小チャンネルが圧力供給源124から種々の微小チャンバーまたはその他の構成要素に導かれ、メディエーター、薬物またはその他の因子が微小チャンバーに、このチャンバーが減圧を経験している間に添加され得る。
種々のチャンネルおよび/または微小チャンネルは、(バルブ125、126のような)マトリックス104の外部のバルブ、またはマトリックス104内に埋め込まれたバルブ(さらに以下の図3aの説明を参照のこと)を含み得る。これらのバルブは、微小チャンバーへの(減圧を含む)圧力の選択的適用を可能にする。創傷治療デバイスに付随するバルブは、手動で作動可能であり得るか、または自動化され得る。自動化されたバルブの場合には、これらバルブは、創傷ベッド内からとられたセンサー読み取り値に応答するコントローラーにより作動され得る。
マトリックス104の創傷に面する側面200上に位置決めされる微小チャンバー210のアレイの1つの実施形態のセクションが図2aに示される。この実施形態では、微小チャンバーは矩形または実質的に矩形であるが、その他の実施形態では、任意の適切でかつ物理的に実現可能な三次元幾何学的形状が用いられ得る。例えば、図2bに示されるように、六角形または実質的に六角形の微小チャンバー230が、創傷治療デバイス100の創傷処置範囲が実質的に完全に微小チャンバーでカバーされるように配置され得る。異なる形状の微小チャンバーが同じ創傷治癒デバイス上で用いられ得る。いくつかの実施形態に含まれるのは、所定の様式で、または創傷の状態もしくはその他の可変パラメーターに応答していずれかで動的に変化され得る三次元幾何学的形状をもつ微小チャンバーである。いくつかの実施形態では、微小チャンバーは、全体の創傷処置範囲をカバーしなくてもよい。例えば、円形または実質的に円形の微小チャンバーがいくつかの実施形態で用いられ得、それによって、減圧能力のあるチャンバーを形成しない微小チャンバー間の範囲を残す。いくつかの実施形態では、異なる形状の微小チャンバーが、創傷処置デバイスのすべてまたは実質的にすべての創傷処置範囲をカバーするために用いられ得る。
創傷治癒デバイスのすべての微小チャンバーは同じサイズであり得るか、またはいくつかの実施形態では、変動するサイズが特定の範囲または創傷処置範囲全体で用いられ得る。いくつかの実施形態では、微小チャンバー210の各側面は、約10ミクロンまたはそれより小さい。いくつかの実施形態では、微小チャンバー210の各側面は、100ミクロンである。六角形微小チャンバー230には、1つの角から対向する角までの距離は、いくつかの実施形態では約10ミクロンであり、そしていくつかの実施形態では約100ミクロンである。微小チャンバー230のためのその他の適切なサイズが用いられ得る。本明細書の目的には、微小チャンバーの「幅」は、微小チャンバーの最大側部寸法をいう。
微小チャンバーの形状およびサイズは、コンピューター設計および分析、例えば、有限要素分析を用いて設計され得、局所ストレスおよび/またはメディエーター送達のレベルの推定値を提供する。
図2c〜2oは、微小チャンバーの形状および配置の種々の実施形態を示す。
微小チャンバーの各々は、ポートを経由して微小チャンバーに入る1つ以上の微小チャンネルに流体により連結され得る。示される実施形態では、第1のポート212が微小チャンバー210を減圧供給源に至る微小チャンネル(図示はしていない)に流体により連結する。種々のバルブ、マニホールド、またはさらなる微小チャンネルまたはチャンネルが、微小チャンバー210と減圧供給源との間に配置され得る。第2のポート214は、微小チャンバー210を可溶性メディエーターの供給源に、メディエーターが微小チャンバー210中に制御可能に導入され得るように流体により連結する。微小チャンバー210は、さらなるポートまたは微小流体相互連結を含み得る。
微小チャンバーへの圧力の適用の個々の制御を行うために、各微小チャンネルは付随するバルブを有し得る。本明細書の目的のために、微小チャンバーへの減圧、陽圧の適用、または力またはシグナルのその他の送達、微小チャンバー内の媒体送達に言及するとき、語句「個々に制御可能」は、微小チャンバー(または微小チャンバーの群)中のこれら因子の1つ以上を、創傷治療デバイスの別の微小チャンバー中の同じ因子(単数または複数)を実質的に変化することなく制御する能力を意味する。例えば、微小チャンバー中の減圧(または陽圧もしくは媒体送達)のような因子を制御することに言及するとき、用語「制御すること」は、(減圧もしくは陽圧もしくは媒体送達のような)この因子をオンまたはオフにスイッチすることを包含し、そしてまた、この因子の大きさを変更することを包含することが意図される。また本明細書における目的のために、用語「可変減圧」または「可変陽圧」は、圧力を完全になくして、またはなくさずに変更され得る大きさを有する圧力を意味する。用語「圧力」は、本明細書で用いられるとき、減圧および陽圧の両方を包含する。
いくつかの実施形態では、チャンネルまたは微小チャンネルは、チャンバーまたは微小チャンバーに、創傷表面から液体を除去するために流体により連結され得る。いくつかの実施形態では、微小チャンネルまたはその他の要素は、組織からコロイド、固体、蒸気および/またはガスを除去するような形態であり得る。
図3aは、創傷治癒デバイスのマトリックスに埋め込まれ得るオン/オフ微小流体バルブ300の1つの実施形態を示す。バルブ300は、50ミクロン幅の流れライン308の頂部上に位置決めされる30ミクロン幅の制御ライン304を含む交差チャンネル構造を有する。例えば、約30ミクロンの厚みのPDMS(またはその他の適切な材料)の薄膜310が、制御ライン310と流れライン308との間に存在する。例えば、空気で制御ライン304を加圧することにより圧力が頂部制御ライン304に適用されるとき、膜310は下方に押され、流れライン308を制限または閉鎖する。制御ライン304は空気によって起動され得、そして多くのバルブがマトリックス上に密に充填され得る。各微小チャンバー内外の流れの独立制御は、図3bに示されるような埋め込まれた微小バルブを経由して実現され得、それによって流入ライン314と微小チャンバー315との間の開放連結が、水平または列(row)選択ライン311を経由して実現される。類似の様式で、流出ライン313と微小チャンバー315との間の開放連結が、垂直または行(column)選択ライン313を経由して実現され得る。
制御ラインおよび流れラインの形状および/またはサイズは、示された実施形態のそれらとは異なり得、そして制限されることは意図されない。微小流体ポンプは、流れライン上で互いに隣接するいくつかの制御ラインを位置決めすることにより製作され得る。本発明のいくつかの実施形態では、可溶性メディエーターまたは薬物は、このような微小流体ポンプ、またはその他の適切な微小流体ポンプを用いて微小チャンバーに送達され得る。制御ラインを漸次起動することにより、流体は、流れラインに沿ってポンプ輸送され得る。バルブの組み合わせがスイッチを形成するために用いられ得、そしていくつかの実施形態では、バルブは、種々の微小チャンネルにおける逆流れを許容するような形態であり得る。逆流れは、微小チャンネルの洗い流し、クリーニングまたは詰まりをとることを可能にし得る。
いくつかの実施形態では、微小流体コンプレッサー、調節器、減圧ポンプおよび/またはその他の微小流体構成要素が、装置内に、圧力の外部供給源への取り付けが必要でないように埋め込まれ得る。いくつかの実施形態では、種々の微小流体構成要素は、電力で制御および/または起動され得、そしていくつかの場合には、装置はバッテリー電力により動力が与えられ得、そして携帯可能である。
創傷治療デバイスを用いる方法400は、図4にフローチャートによって示される。行為402では、デバイスが創傷表面に、圧力チャンバー(例えば、微小チャンバー)が創傷表面に面するように置かれる。デバイスは創傷を完全にカバーする必要はなく、そして/またはそれは創傷の全周を超えて拡がり得る。圧力は、行為404において装置の圧力チャンネルに適用される。減圧は、減圧ポンプまたはその他の減圧供給源をデバイスに連結することにより適用され得、減圧供給源は、圧力チャンバーに流体によって連結するチャンネルのネットワークに流体によって連結され得る。いくつかの実施形態では、陽圧供給源がまた、デバイスに連結され、そして複数のチャンバーに流体によって連結されるチャンネルの別個のネットワークに流体によって連結され得る。
行為406では、圧力は、第1の大きさで第1の圧力チャンバーに送達される。行為408では、圧力は、第2の大きさで第2の圧力チャンバーに送達される。この第2の大きさは、第1の大きさと同じであるか、または異なり得る。第2の圧力チャンバー中の圧力(すなわち、第2の大きさ)を変えることなく、第1のチャンバーに送達される圧力の大きさ(すなわち、第1の大きさ)は、行為410で変更される。このようにして、2つのチャンバーに送達される圧力の大きさは個々に制御可能である。本明細書で記載されるように、これらの圧力の大きさは、微小流体バルブを含むバルブで制御され得る。いくつかの実施形態では、数百、数千、または数百万の圧力チャンバーがデバイス上に存在し得、そして単一のバルブが少数または多数の圧力チャンバーに付随され得る。本明細書に記載されるように、単一の微小流体バルブまたは微小チャンバーが少数または多数の微小流体バルブおよびまたは微小流体チャンネルに付随し得る。
可溶性メディエーターを局所的に産生するために、創傷治癒デバイスのマトリックスは、マトリックスそれ自体内に形成された細胞培養チャンバーを含み得る。図5aに示されるように、細胞培養チャンバー502aが微小チャンネル117を経由していくつかの微小チャンバー230に流体によって連結される。細胞培養チャンバーは、可溶性メディエーターを産生するために、線維芽細胞、内皮細胞、好酸球、巨核球、幹細胞、またはその他の適切な細胞のような細胞を含み得る。メディエーターが産生されるとき、それらは微小チャンバー230に送達されて創傷処置において支援し得る。メディエーターの送達は、連続的に、規則的な周期性ベースで、またはコントローラーからの特定の指示に応答して起こり得る。微小チャンバー230からの減圧は、可溶性メディエーターを細胞培養チャンバー502aから微小チャンバー230まで引き得るか、またはいくつかの実施形態では、圧力が細胞培養チャンバー502に供給され得、可溶性メディエーターを微小チャンバー230まで押す。図5aに示される種々の特徴は、一定の縮小比で描かれるようであることは意図されない。
細胞外マトリックスの基体は、細胞の付与の前、特にこれら細胞が接着性または足場依存性細胞である場合に、微小チャンネル表面にコーティングされ得る。一般に、足場依存性細胞は表面へ接着することを必要とし、そして成長するために散開する。用語「細胞外マトリックス」は、広く細胞成長を支持するための材料をいい、制限されないで、糖タンパク質、プロティオグリカンおよび複合炭水化物のような多細胞生物の身体全体に分布している材料を含む。本発明は、細胞外マトリックスの性質によって制限されないが、利用可能な細胞外マトリックスは、マトリゲル、成長因子低減マトリゲル、繊維状コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチンおよびIV型コラーゲンを含む。
多くの組み換え成長因子が、動物モデルにおいて急性創傷および慢性創傷の両方で創傷治癒プロセスを加速し得ることが記載されている。これらの組み換え由来因子は、血小板由来成長因子(PDGF)、線維芽細胞成長因子(FGF)、上皮成長因子(EGF)、およびトランスフォーミング成長因子αおよびβ(TGF−αおよびTGF−β)を含む。さらに、インシュリン、インシュリン様成長因子IおよびII(それぞれIGF−IおよびIGF−II)、インターフェロン(IFN)、インターロイキン(IL)、KGF(ケラチノサイト成長因子)、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、血小板由来内皮細胞成長因子(PD−ECGF)、および幹細胞因子(SCF)を含むその他の組み換え成長因子は、創傷治癒プロセスに含まれる細胞型の活性化、増殖、および/または刺激を促進し得る。
EGFは、ポリペプチド成長因子である(成熟、プロセッシング形態は長さが53アミノ酸であり、ヒトでは、このタンパク質は胃酸分泌を阻害し、その一方、マウスEGFは、内皮細胞、上皮細胞、および線維芽細胞を含む多くの細胞型に対して有糸分裂誘発性であることが知られている)。
FGFは、強力な抗凝固性ヘパリンに堅く結合するサイズが14−18kDの単一鎖タンパク質のファミリーを含む。2つのFGFタイプ、酸性および塩基性が報告されている。146アミノ酸の塩基性形態(bFGF)は、酸性FGF(aFGF)より安定であり、そして線維芽細胞、内皮細胞、およびケラチノサイトのような中胚葉細胞を刺激することにおいて10倍より効き目がある。
インシュリンは、膵島の細胞によって分泌されるタンパク質ホルモンである。それは、グルコース、アミノ酸、脂肪酸、およびケトン体の高められた血液レベルに応答して分泌され、細胞膜を横切る代謝物およびイオンの輸送を調整することにより、そして種々の細胞内生合成経路を調節することにより、細胞の燃料としてのそれらの効率的な貯蔵および使用を促進する。インシュリンは、グルコース、脂肪酸およびアミノ酸の細胞中への侵入を促進する。さらに、それは、グリコーゲン、タンパク質、および脂質合成を促進し、その一方、糖生成、グリコーゲン分解、タンパク質異化、および脂質分解を阻害する。インシュリンは、2つのジスルフィド架橋によって連結されるαおよびβサブユニットからなる。
IGF−IおよびIGF−IIは、成長ホルモンの効果を仲介する成長ホルモン依存性ファミリーのメンバーである。これらのタンパク質は、骨格成長の調節で重要であることが知られている。両方の分子は、インシュリンにごく近い構造的相同性を有し、そして類似の生物学的活性を所有している。IFG−Iはプロインシュリンと43%のアミノ酸配列相同性を共有し、その一方、IGF−IIはIGF−Iと60%の相同性を共有している。これらIGFは、哺乳動物の血液血漿中に検出可能な遊離のIGF種が本質的にないということで、本明細書中に記載されるその他のタンパク質と比較したとき、いくぶん特有である。その代わり、両IGF種は、DNA、RNA、およびタンパク質合成を刺激し、そしていくつかの細胞型の増殖、分化、および走化性に関与している。IGF−Iの局所投与は、末梢神経の再生を刺激することが知られている。さらに、IGF−IおよびPDGFは、ブタにおける創傷に局所的に投与されるとき、いずれかの因子が単独で投与されるときより相乗して治癒をより効率的に促進する。
インターフェロンは、最初、広範な範囲のウイルスからの感染に対して細胞を抵抗性にするタンパク質として同定された。3つのインターフェロンのタイプ、α−IFN、β−IFN、およびγ−IFNが同定され、これらは、活性化されたTおよびNK(ナチュラルキラー)細胞によって産生される。α−IFNは、15またはそのように緊密に関連するタンパク質のファミリーから構成され、その一方、β−IFNおよびγ−IFNは、単一種として存在する。さらに、すべての既知のα−IFNサブタイプ間で共通する領域を組み込むように設計された合成のコンセンサスα−IFNが、本明細書によって参考として援用される米国特許第4,897,471号に開示されている。すべてのIFNは、リンホカインカスケードにおいて重要な役割を演じる成長阻害分子である。各々は、正常細胞、癌細胞、および宿主免疫防御細胞中で広範な範囲の調節作用を発揮する。γ−IFNの活性は、高められた食細胞活動および腫瘍殺傷能力のためのマクロファージ活性化を含む。目下のところ、これらのタンパク質は、主に癌治療で用いられている。
インターロイキン(IL)は、身体の免疫応答で主要な役割を演じるポリペプチドファミリーである。これらは、抗原性または細胞分裂刺激に応答して、多くの細胞型、特にT細胞によって産生される。IL−1は、外来抗原認識の後に産生される。免疫応答を仲介することに加え、IL−1は、急性感染に対する免疫応答に関与する。IL−1はB細胞およびT細胞を活性化する。それは、IL−2合成を誘導する。それは、B細胞増殖および分化におけるコファクターとしての役割を果たす。それは、T細胞およびNK細胞の細胞障害性を増大する。IL−1はまた、種々のコロニー刺激因子(CSF)への骨髄前駆体の応答を増大する。炎症において、IL−1は、骨髄顆粒球放出を引き起こし、ポリ単核細胞(polymononuclear cell)の化学的誘因物質の役割を果たし、線維芽細胞増殖を刺激し、そしてコラゲナーゼ放出で役割を演じる。
IL−2のT細胞合成はIL−1によって誘導される。IL−2は、B細胞およびT細胞成長因子である。それはまた、NK細胞成長および活性化シグナルであり、高度に細胞障害性のリンホカインで活性化されるキラー(LAK)細胞になるようにそれらを刺激する。IL−2はまた、マクロファージ活性を調節し、細胞障害性を促進する。抗原またはマイトジェンで誘導されるTリンパ球によって合成されるマルチ−CSFとも呼ばれるIL−3もまた、造血前駆体の成長および分化に関与する。インビトロで、IL−4は、粘膜および結合組織成長に必須である。それはまた、マクロファージの殺腫瘍性活性および抗原提示能力を増大する。IL−4は、多くの最終的には分化していない造血細胞系統に対し、CSFとともに相乗的に相互作用する。さらに、それは、休止したB細胞を活性化する。IL−4はまた、単球免疫機能を下方調節し、単球およびマクロファージ活性を阻害し、そして刺激された単球におけるIL−8産生を抑制する。
抗原刺激の後、IL−5は、免疫グロブリン分泌細胞へのB細胞成長および分化を誘導する。それはまた、好酸球の増殖、分化、および活性化を刺激する。T細胞に加え、線維芽細胞、内皮細胞、および単球によって産生されるIL−6は、活性化されたB細胞の抗体産生細胞への最終的な分化を誘導する。さらにそれは、造血前駆体をIL−3に応答するように活性化する。IL−7は、インビトロでB細胞および胸腺細胞増殖を誘導する。IL−8は、免疫細胞型および非免疫細胞型の両方で発現される。刺激された単球では、IL−8発現はIL−4によって抑制され、その一方、先に腫瘍壊死因子(TNF)またはIL−1によって活性化された線維芽細胞および内皮細胞における発現は、IL−4によって抑制されない。インビボで、好中球移動を仲介する因子は未知であるが、潜在的な好中球活性化活性および走化活性を有するIL−8は、インビボ好中球蓄積を仲介し得る。
IL−9は、特定のT細胞系で、そしてマイトジェンで刺激された末梢血液リンパ球によって発現される。IL−9は、肥満細胞増殖を増大し、そしてそれはまた、骨髄由来肥満細胞におけるIL−6産生を刺激する。マウスサイトカイン合成阻害因子(CSIF)とも呼ばれる、最近マウスで発見されたIL−10は、刺激された非体液性T細胞集団におけるサイトカイン産生を阻害する。
KGFは、正常間質線維芽細胞によって分泌される上皮細胞特異的マイトジェンである。インビトロで、それは、ヒトケラチノサイトの増殖を刺激することにおいてEGFと同じほどの能力であることが示されている。
CSF−1としても知られるM−CSFは、マクロファージ前駆体に対してのみ作用するホモダイマーのコロニー刺激因子である。このマクロファージ系統に特異的なタンパク質は、インビトロで、線維芽細胞および間質細胞株によって構成的に産生される。インビボでは、その他のCSFとは異なり、M−CSFは、胚発生の初期に出現し、このポリペプチドの潜在的な発生の役割を示唆している。
PD−ECGFは、約45kDの分子量を有する血小板由来内皮細胞マイトジェンである。内皮細胞マイトジェンのFGFファミリーとは対照的に、PD−ECGFは、ヘパリンに結合せず、それは、線維芽細胞増殖を誘導もしない。しかし、PD−ECGFは、インビトロで内皮細胞増殖および走化性を、そしてインビボで血管形成を刺激する。
PDGFは、線維芽細胞および平滑筋細胞のような間葉細胞型の強力な刺激物質であるが、上皮細胞および内皮細胞の成長を刺激しない。低濃度では、PDGFは、線維芽細胞の化学誘引物質として、そしてまた、単球および好中球の化学誘引物質および活性化シグナルとして作用する。
組み換えSCFは、初期の造血前駆体細胞、ニューロン幹細胞、および始原生殖幹細胞の成長を刺激する新規な細胞成長因子である。SCFは、コロニー刺激因子とともに強力な相乗的活性を示し、増加した数のコロニーおよびより大きなサイズのコロニーを生じる。それ故、単独またはその他のコロニー刺激因子またはその他の造血成長因子と組み合わせた薬理学的用量での哺乳動物へのSCFの投与は、多くの異なる器官系において損傷細胞の改善をもたらし得る。
TGF−αおよびTGF−βは、相乗的に作用し、特定の癌細胞株において足場非依存性成長を誘導する。TGF−βは、各々の鎖が112アミノ酸から構成される、ジスルフィド連結ホモダイマータンパク質のクラスから構成される。このダイマータンパク質は、用いられるアッセイに依存して、有糸分裂誘発、成長阻害および分化誘導のような多くの生物学的効果を生成する。TGF−β1は、創傷治癒に関連して最も研究されたTGF−β種である。クラスとして、TGF−βは、強力な単球および線維芽細胞の化学誘引物質である。
上記で述べたこれらの組み換え成長因子の各々は、創傷治癒プロセスに大いに関与する細胞型、すなわち、単球/マクロファージ、好中球、線維芽細胞ならびに内皮細胞および上皮細胞のマイトジェン、阻害剤、または化学誘引物質として作用し得るので、それらは、本発明の方法で用いられ得る。EGFは、創傷部位に繰り返し付与されるとき、表面創傷および火傷の治癒を加速することが見出されている。PDGFおよびTGF−βは、創傷が作られた直後に切開部位に一回投与されたとき、切開創傷の治癒速度を増加する。
可溶性因子はタンパク質であり得るか、または細胞で発現され得る。タンパク質、ペプチド、またはポリペプチドは、アミノ酸のポリマーをいい、そしてこれらの用語は、交換可能に用いられる。このポリマーは、天然アミノ酸または非天然アミノ酸を含み得る。このタンパク質またはポリペプチドは、天然、組み換え、合成、またはその他の手段を経由してインビトロまたはインビボで産生され得る。このタンパク質またはポリペプチドは、翻訳後改変を有し得るか、または化学的に改変されてリン酸化、グリコシル化、ファルネシル化、アセチル化、メチル化、チオールの酸化などを含み得る。
本明細書で用いられるとき、用語「細胞」は、真核または原核であり得る単一単位の生物学的な有機体を意味する。真核細胞ファミリーは、哺乳動物細胞およびヒト細胞を含む、酵母細胞および動物細胞を含む。本発明と組み合わせて有用であり得る細胞は、患者、または一致したドナー、または樹立された細胞株から得られ得る細胞を含む。細胞は、患者から単離および抽出され得るか、そして/または遺伝子再操作されて、サイトカイン、抗体、またはその他の成長因子の宿主を生成し、創傷治癒プロセスで支援する。
組み換えは、生物、細胞、核酸、およびタンパク質をいい得る。組み換え細胞および生物は、組み換えDNAを含む細胞および生物である。組み換えDNAは、天然には通常見出されない核酸配列をいう。通常、この用語は、一緒にスプライスされて非天然産物を形成するDNAの2つ以上の片をいう。組み換えタンパク質は、組み換えDNA(すなわち、天然に存在する核酸とは異なる核酸)から産生されるタンパク質である。組み換えタンパク質を産生することで、このタンパク質をコードする遺伝子の調節配列は、通常、天然遺伝子中にある調節配列とは異なる。この遺伝子はまた、所望の生物でそのタンパク質を産生するためにこの遺伝子を通常は所有しない生物中に置かれてもよい。
新たに微小製作された膜上に播種された細胞中、または新たな組織アナログもしくは置換物中への所望の遺伝子またはその他の核酸構築物の挿入は、例えば、Ausubelら、編、1989、Current Protocols in Molecular Biology、Green Publishing Associates、Inc.およびJohn Wiley & Sons、Inc.、New Yorkに記載されるような、慣用の遺伝子および組み換え操作技法を用いて達成され得る。
細胞培養チャンバー502aでの場合のように、1つの細胞培養チャンバーは、(数千以上を含む)多くの微小チャンバーに連結され得る。いくつかの実施形態では、1つの微小チャンバーが、いくつかの細胞培養チャンバーに連結され得る。例えば、微小チャンバー230’は、細胞培養チャンバー502b、502c、および502dから可溶性メディエーターを受け得る。このようにして、いくつかの異なるメディエーターが、創傷に面する表面の範囲に供給され得る。
いくつかの実施形態では、微小流体ポンプおよび/またはバルブが、可溶性メディエーターを輸送および/または調節するために用いられ得る。例えば、微小流体制御ライン506は、1つ以上の微小チャンネルと交差し得、種々の微小チャンバーへのメディエーターの流れを制御するためのバルブを形成し得る。いくつかの実施形態では、微小流体バルブ、ポンプおよびチャンネルの複合ネットワークが、種々の可溶性メディエーターの微小チャンバーへの送達を制御するために用いられ得る。PDGF、EGF、GM−CSF、FGFおよび他の適切なメディエーターのような種々の可溶性メディエーターは、単独または組み合わせてのいずれかで用いられ得る。
細胞培養チャンバー502aの播種は、流体培地中の細胞の懸濁物を、自己シール性ポート510またはその他の適切な送達機構を通じて細胞培養チャンバー502aに導入することにより達成され得る。ポート510は、細胞培養チャンバー502a中に直接至り得るか、またはチャンネル512を経由して連結され得る。いくつかの実施形態では、主または中央細胞リザーバー(図示はしていない)が、液体培地中に懸濁された細胞を最初に貯蔵するために用いられ得、そして複数のチャンネルが、主リザーバーからいくつかより小さい細胞培養チャンバーに至り得る。試薬が、同様に、ポートを経由して細胞培養チャンバーに直接添加され得るか、または主リザーバーに添加され、次いで細胞培養チャンバーに分配される。細胞の生存率を支持するための条件は、栄養物、水などを、ポート510を通じて培地を注入すること、またはこれら因子を微小チャンネルを通じて送達することによって、提供することにより維持され得る。
いくつかの実施形態では、細胞培養チャンバーの代わりに、薬物保持チャンバーが、創傷治癒デバイスのマトリックス中に含められ得る。薬物はチャンバー中に保持され得、そして上記に記載の可溶性メディエーターに類似の様式で選択された速度で時間をわたって放出される。創傷の処置で有用な可能性のある薬物は:抗生物質、銀;硝酸銀;酢酸マフェニド;ポビドンヨード;スルファジアジン銀;マクロライド;ペニシリン;セファロスポリン;アミノグリコシド;およびキノロンを含む。創傷治癒における使用のその他の薬物は:血管形成因子;ビタミン;ペプチド;および遺伝子物質を含む。
1つの実施形態では、バイオセンサーを採用するフィードバック制御システムが、創傷治癒プロセスの一部として用いられ得る。フィードバック制御システム実施形態の1つの例の概略表示は、図5bに提供される。特定の創傷タイプに依存して、有利なひずみおよびひずみの速度は時間依存性であり得るか、またはなお治癒の状態に依存性であり得る。創傷におけるその治癒またはその欠如の程度に関するデータを得る機構は、操作パラメーターを調整するために有用であり得る。生物学的状態または身体状態およびパラメーターが測定され、そして減圧および位置を決定し、そして/または創傷治癒メディエーター送達および/または細胞送達を制御する、フィードバックシステムが用いられ得る。このような状態およびパラメーターの例は、細胞増殖および新血管形成速度のような創傷治癒に直接応答性である変化を含む。有効な創傷治癒と関連し得る状態およびパラメーターのさらなる例は、制限されないで、創傷の流体含量、創傷の色、周辺組織に対する創傷の高さ、および創傷組織の伸展性を含む。有効な創傷治癒と関連し得、そして創傷治癒微小チャンバー中の状態を改善するためにフィードバックシステムにおいて用いられ得る状態およびパラメーターのさらなる例としては、pH、溶存酸素含量、ヘモグロビン濃度、ヘモグロビン酸素飽和、細菌数、トキシンの濃度、代謝基質の濃度、および代謝副産物の濃度が挙げられるが、これらに限定されない。任意の列挙されたこれら状態またはパラメーターは組み合わせて存在し得、そして有効な創傷治癒の指標を与えるために用いられ得る。
創傷の物理的な状態を反映する測定されたパラメーターは、様々な変換方法によって決定され得る。変換方法は、圧電性、圧電抵抗性、容量性、抵抗性、誘導性、pH、光放射、光伝達、光透過照明、光励起/減衰、および化学を含むが、それらには限定されない。例えば、創傷の上に据え付けられた圧電抵抗性歪みゲージは、周囲の組織に対する創傷の高さを検出するための機械的な方法を含み得る。この相対的な創傷の高さの検出はまた、光学的な方法によって検出され得る。さらに、創傷における色の変化またはヘモグロビンレベル(新たな血管の成長による)を検出し得る光デバイスは、創傷の物理的な状態をモニタリングすることに役立ち得、これらのような変化を測定し得る他のデバイスも同じである。バイオセンサーは、微小チャンバー513のアレイ全体にわたって分配され得るか、またはアレイの周縁部514、516に置かれ得る。
センサーは、処理ユニット519にデータを入力し、該処理ユニット519は、これらのパラメーターの変化の速度、またはこれらのパラメーターの基礎となる単一もしくは複数のより高次の数学関数を決定する。受信したデータと、処理ユニットによって行われた解析とに基づいて、制御システムは、創傷治癒デバイスにおける、個々の微小チャンバー、微小チャンバーの群、または微小チャンバー全体のいずれかの動作パラメーターについて様々なレベルを決定および達成し得る。これは、微小チャンバー513のアレイ全体にわたって分散されているか、またはアレイの周縁部517、518に置かれているかのいずれかのアクチュエータによって実現される。
制御システムは、測定された状態に応答して、創傷治癒条件を変更するために様々な物理的なパラメーターを修正し得る。修正可能なパラメーターは、減圧、陽圧、組織圧縮、組織張力、pH、酸素注入速度、抗生物質注入速度、薬物注入速度、化学療法薬注入速度、媒体注入速度および媒体抽出速度、可溶性メディエーターの注入速度、不溶性メディエーターの注入速度、生きた細胞および機能を失った細胞の注入速度、タンパク質の注入速度、ならびに外部から付与された創傷収縮応力を含むが、それらには限定されない。制御システムはまた、単一または複数の流体取り入れチャンネル520における流れを調節するだけでなく、単一または複数の流体および排出物流出チャンネル523における流れを調節するためにも役立ち得る。さらに、データ/情報移行バス512、522が、制御システムのコンポーネントとして提供され得る。
一実施形態において、デバイスは、複数の別個の材料層を創傷ベッドに分配し、堆積させることができる。別個の層の堆積は、インビボの多層の生物学的複合物および積層物を構築するために行われ得る。これらの生物学的積層物は、様々な厚さを有する層で作られる。層は、創傷治癒を最適化させるために、空間的なパターンおよび時間的なパターン、ならびに空間的な順序および時間的な順序の組み合わせで堆積させられ得る。例えば、創傷治癒は、創傷の1つの領域における特定の生体活性因子の比較的厚い層と、創傷の別の領域における同じ材料の比較的薄い層との堆積によって改善され得る。このような生物学的複合物または積層物を構成する材料は、生きた細胞、機能を失った細胞、細胞外マトリックスタンパク質、タンパク質、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、生分解性ポリマー、可溶性創傷治癒メディエーター、不溶性創傷治癒メディエーター、無機材料、およびナノ粒子および/またはナノチューブを含むナノ製造材料を含むが、それらには限定されない。これらの生体複合材料の堆積は、器官または器官系の外側表面によって通常提供される複合的な障壁機能を再構成することに役立つ。さらに、この方法は、制御された方法で、器官の構造と機能とを再構成するために実質細胞を堆積させる能力を含む。皮膚の創傷の場合において、この方法は、真皮の構造と機能とを再現するために、材料、生物学的メディエーター、および細胞型の特定の組み合わせの堆積を可能にする。方法は、次に、表皮の構造および機能を再現するために細胞型の別個の組み合わせの堆積を可能にする。
一実施形態において、微小チャンバーのアレイは、インビトロの組織外植片および操作された組織を構築するために、創傷以外の基材に複数の材料層を分配し、堆積させることができる。この構築は、上記のようなインビボの生体複合物の作成の際に使用された方法と同様の方法で達成され得る。インビトロの組織外植片および操作された組織の場合において、開始基材は、創傷ベッドではなく、生体適合性基材である。
一実施形態において、創傷治療デバイス601は、微小チャンバーの中の能動的な機械的要素による比較的大きな変位の誘導によって、下にある創傷組織において比較的大きな機械的歪みを付与することができる。図6aにおいて、微小チャンバー600は、面板611を含み、該面板611は、微小チャンバーの下にある組織609に対する減圧の適用を可能にし、それにより、面板611に対して創傷組織を係留する。面板に組織を係留する他の手段は、微小製作係留柱(post)、微小製作係留隆起(ridge)、および付着表面テクスチャを含むが、それらには限定されない。この面板は、変形可能なダイアフラム618によって、重なっている減圧チャンバーから離され得る。この実施形態と関連付けられる1つの方法において、最初に、組織が、埋め込まれた微小チャンネル607による減圧の適用によって、面板に対して固定され得る。次に、第2のより小さな大きさの減圧が、重なっている減圧チャンバーに適用されたときに、比較的大きな歪み615が、創傷ベッドの組織において誘導され得る。重なっている減圧チャンバーに減圧を適用することが、ダイアフラムを変形させ、そして、微小チャンバーの縁に係留された組織に対して垂直に組織を動かす。微小チャンバーの縁における組織の係留が、様々な方法によって実現され得、該様々な方法は、減圧の適用、微小製作係留柱および隆起、ならびに付着表面テクスチャを含むが、それらには限定されない。このような構築物を使用して、1ミクロンから1000ミクロンの範囲の変形の誘導が、可能になる。
図6bにおいて、微小チャンバーが、変形可能な膜631によって、重なっているチャンバー619から分離されるように示されている。減圧がチャンバーに適用されたときには、チャンバー619が、創傷治療デバイスの横方向の圧縮623を生成し、そして、陽圧がチャンバーに適用されたときには、チャンバー619が、横方向の伸長625を生成するように、チャンバー619は、構成されている。
この実施形態と関連付けられる1つの方法において、最初に、組織が、減圧の適用によって、面板に対して固定され得る。次に、第2の減圧が、1つおきのチャンバーに適用され、そして、残りのチャンバーが、陽圧を供給されたときに、比較的大きな歪みが、創傷ベッドの組織において誘導される。重なっている減圧チャンバーに減圧と陽圧とを空間的に交互に適用することが、チャンバーをそれぞれ潰したり、膨張させたりさせる。この潰れたり膨張したりすることが、隣接する組織に対して創傷組織を垂直に動かし、それにより、物理的に局在化された領域の相対的な組織の圧縮および組織の引張りを誘導する。各微小チャンバーの縁における組織の変形が、様々な方法によって実現され得、該様々な方法は、減圧の適用、微小製作係留柱および隆起、ならびに付着表面テクスチャを含むが、それらには限定されない。このような構築物を使用して、一部の実施形態においては、1ミクロンから1000ミクロンの範囲の変形の誘導が、可能になる。
創傷表面654(または他の組織表面)からの材料の除去を可能にするように構成された装置650の一実施形態が、図6cに例示されている。装置650は、複数の微小チャンバー651を有する基材655を含む。各微小チャンバー651は、開口部652を含み、該開口部652を通って、材料が、微小チャンバー651から取り除かれ得る。さらに、開口部652は、微小チャンバー651への減圧の伝達を可能にする。減圧が、インタフェースチューブ656を通って、減圧分配層653を経由して微小チャンバーに適用され得る。分配チューブ656はまた、微小チャンバー651から離すように材料を移動させるために使用され得る。矢印657は、インタフェースチューブ656を通って排出される材料の経路を示す。
一実施形態において、デバイスは、創傷の収縮を向上および/または最適化するために、外部からの巨視的な圧縮応力を創傷に付与することができる。図7に示されているように、創傷治療デバイスは、埋め込まれた機械式アクチュエータを装備し、該埋め込まれた機械式アクチュエータは、創傷治療デバイス自体の機械的な収縮を可能にする。一実施形態において、比較的圧縮可能な材料701の潰れることができるチャンバーまたは領域は、デバイスの大部分にわたって埋め込まれる。デバイスの表面において、チャンバーまたは圧縮可能な領域の下にある範囲が、創傷表面702に強固に付着しているデバイスの表面範囲によって囲まれる。この強固な付着は、様々な方法によって実現され得、該様々な方法は、減圧の適用、微小製作係留柱および隆起、ならびに付着表面テクスチャを含むが、それらには限定されない。比較的圧縮可能な材料の潰れることができるチャンバーまたは領域の下にある創傷治癒デバイスの表面の領域は、付着性がないか、または比較的付着性が少ない。比較的圧縮可能な材料の潰れることができるチャンバーまたは領域において、またはその近くで、局在化された一連の機械式アクチュエータを作動させることによって、デバイスの表面に強固に付着している創傷組織の空間的に離された2つの領域が、非常に近い場所707にもたらされ得る。この作用が、下にある創傷ベッドの巨視的な圧縮709をもたらしながら、微小な機械的な刺激が、創傷ベッドの組織に送達され続ける。この巨視的な圧縮を付与しながら、微小な機械的な刺激の付与を続けることによって、効果的な創傷治癒が、向上される。一部の実施形態において、創傷は、面積を少なくとも10%収縮させられ、一部の場合においては、面積を90%まで収縮させられ得る。
比較的圧縮可能な材料の潰れることができるチャンバーまたは領域において、またはその近くで、局在化された機械的な作動を実現する1つの様式は、チャンバーまたは領域に対する相対的な減圧の適用である。局在化された機械的な作動を実現する他の様式は、圧電性の力、静電気力、磁力、熱膨張/熱収縮の力、化学的な膨張/収縮の力、水力、および空気圧の力を含むが、それらには限定されない。一部の実施形態において、1つ以上の非機械的な組織刺激(例えば、熱刺激、電気刺激、イオン刺激、超音波刺激、高周波(radiofrequency)刺激、光子の刺激、化学的刺激、および光学的刺激)が利用され得る。
一部の実施形態において、複数の微小チャンバーを含む装置が、医療デバイスの表面に取り付けられ得、および/またはそれに組み込まれ得る。微小チャンバーのアレイが付与される医療デバイスは、デバイスの製造プロセスが微小チャンバーの製造を含むように、微小チャンバーがデバイスに組み込まれるような方法で、製造され得る。代替の実施形態において、事前に製造された形態の微小チャンバーのアレイが、別個に製造されたデバイスの1つ以上の表面に付与され得る。微小チャンバーを組み込み得る医療デバイスは、導尿カテーテル、心臓カテーテル、肺動脈カテーテル、内視鏡、気管支鏡、移植された医療用電子機器、胃造瘻術用チューブ、空腸造瘻術用チューブ、人工肛門形成術用チューブ、心室腹腔シャント(ventriculoperitoneal shunt)、整形外科用金物、および脊椎手術用金物を含むが、それらには限定されない。
一部の実施形態において、微小チャンバーと他の特徴とが、様々な材料で構築され得、該様々な材料は、金属、セラミック、ポリマー、および生きた組織を含むが、それらには限定されない。
一部の実施形態において、微小チャンバーを利用する装置が、活発な出血を管理するために配備され得る。このような実施形態において、微小流体ネットワークは、凝血促進剤(pro−coagulant material)を特定の微小チャンバーに注入するために使用され得る。他の選択された微小チャンバーは、凝固した血液または凝固していない血液を排出することなどの代わりの機能を実行し得る。組み込まれた圧縮チャンバーのバッフルの使用によって、マイクロチャンバーのアレイはまた、出血している組織および/または器官の直接的な圧迫によって、止血を提供し得る。
一部の実施形態において、微小チャンバーを含む装置が、癌患者に化学療法を提供する主要な様式として配備され得る。このような実施形態において、微小流体ネットワークが、腫瘍に隣接して配置された特定の微小チャンバーに化学療法または近接照射療法の材料を注入するために使用され得る。他の選択された微小チャンバーは、治療材料を近くに接近させることを確実にするために腫瘍に吸引を付与することなどの代わりの機能を行い得る。
一部の実施形態において、微小チャンバーを含む装置が、火傷の創傷の処置において使用され得る。このような実施形態において、微小流体ネットワークが、抗生物質および細胞を創傷の表面に注入するために使用され得る。他の選択された微小チャンバーは、血液を排出することや包帯の付着を確実にするために創傷に吸引を付与することなどの代わりの機能を行い得る。このような実施形態において、微小チャンバーは、真皮および表皮を部分的に、またはそれら全体を再構成するために協調して、例えば、ケラチノサイトまたは他の皮膚細胞などの細胞を創傷の表面にしみ込ませるために使用され得る。このような実施形態において、いくつかの異なる組織、材料、および生きた細胞が、真皮および/または表皮の構造および/または機能を再構成するためにしみ込まされ得る。
一部の実施形態において、微小チャンバーを含む装置が、開いた腹部の創傷の管理のために配備され得る。開いた腹部の創傷は、腹部の器官の腫れが、腹部の筋膜層が再び接近させられることを妨げたときに生じる。腹部の創傷はまた、腹部を再び開くことを必要とすることなく、関心のある器官または腹部の領域を逐次的に評価する能力を外科医に提供するために、特定のシナリオにおいては意図的に開いたまま残され得る。この状態は、活発な出血が腹壁切開およびスポンジを用いた腹部のパッキングによって制御される腹部の外傷のシナリオにおいて頻繁に生じる。この場合において、出血を阻止する徹底的な努力は、Bogetaバッグ、すなわち、透き通った滅菌されたプラスチックシートを用いて創傷を一時的に閉鎖する代わりには行われない。この場合において、腹部は、特定の時間間隔でプラスチックシートを取り外すことによって再び評価される。一部の実施形態において、微小チャンバーを含む装置は、透き通った滅菌されたプラスチックシートを交換するために使用され得る。
一部の実施形態において、微小チャンバーを含む装置は、身体の構造的な欠陥、例えば、ヘルニアの修復のためのパッチとして使用され得る。このような実施形態において、装置は、ヘルニアの機械的に強固な修復を提供するように適切な場所に縫合され得る。別の実施形態において、微小チャンバーのレベルにおける分散された吸引が、適切な場所に修復パッチを付着させる方法として働き得る。本明細書に開示された装置と統合されたパッチを使用して修復され得るヘルニアは、鼡径ヘルニア、腹壁ヘルニア、切開創ヘルニア、先天性横隔膜ヘルニア、および外傷性ヘルニアを含むが、それらには限定されない。一部の実施形態において、抗生物質が、感染を処置および/または予防するために微小チャンバーにチャンネル(例えば、微小チャンネル)を通って注入され得る。パッチは、部分的に、または全体的に、再吸収可能な材料で構成され得る。
一部の実施形態において、微小チャンバーを含む装置が、最小侵襲性の外科手術、例えば、内視鏡検査法、腹腔鏡検査法、胸腔鏡検査法、膀胱鏡検査法、および関節鏡検査法において使用され得る。このような実施形態において、装置は、チューブの構成になるように巻き上げられ、診察下の体腔の中に挿入され得る。巻かれた微小チャンバー装置の直径は、体腔にアクセスするために使用されている1つ以上のトロカールの直径よりも小さいことがあり得る。
本発明の別の局面に従って、微小構造は、圧力または力の制御可能な外部供給源に連結することなく組織の機械的な刺激を誘導するために使用され得る。すなわち、一部の実施形態において、微小構造自体が、それらの形状、および組織表面に接触させられる力によって、組織の刺激を提供し得る。一部の実施形態において、基材上の突出する微小構造の範囲が、標的の組織範囲の周りの範囲において被験体に基材を付着させることによって、標的の組織範囲、例えば、創傷に対して接触させられ得る。例えば、一部の実施形態において、基材は、付着範囲が、創傷に対して創傷に面する表面を保持し得るという点で一般的な接着ガーゼ包帯と似ていることがあり得る。
他の実施形態において、制御可能な力(例えば、突出する微小構造の間に点在する微小チャンバーに適用される減圧)が、突出する微小構造を標的組織に対して押圧するために使用され得る。
2つのものが接触したときに、接触応力のプロフィールが、界面において生成され、この接触応力のプロフィールは、一般的に、3軸を有する。応力プロフィールは、1軸の垂直応力を含み、該1軸の応力プロフィールは、接触界面に対して垂直に位置決めされる。さらに、応力プロフィールは、2軸の剪断応力を含み、両者とも、接触界面に対して平行に位置決めされる。この3軸の接触応力プロフィールは、接触している両者の材料の大部分に伝えられる。3軸の接触応力プロフィールが、伝達されると、応力が、接触しているものの両者において、変形プロフィールまたは歪みプロフィールを生成する。接触しているものの両者の表面が、平滑である場合には、接触応力プロフィールは、同様に平滑であり、継続的である。
表面のうちの一方が、突出する微小構造でパターン化されている場合には、微小構造は、接触応力プロフィールを局所的に増加させる。接触界面に挿入された微小構造によって、応力の大きさを局所的に増加させるこのプロセスは、応力集中として公知である。付与される応力の大きさを局所的に増加させることによって、結果として生じる局所的な歪みが、増加させられ、それにより、創傷治癒のために機械的な刺激を増加させるか、または組織成長を促進する。突出する微小構造は、様々な形状のうちの1つ以上であり得る。一部の実施形態において、微小構造は、支柱、柱、または尖った先端であり得る。一部の実施形態において、突出する微小構造は、メサ(mesa)、窪み、ピラミッド、半球、複数層のパターン、またはその他任意の適切な形状を含み得る。一部の実施形態において、突出する微小構造は、長さと、幅と、深さとを有し、深さは、基材の基部から、基材の基部から最も遠くに突出している微小構造の先端までの垂直方向の距離である。本明細書における目的のために、突出する微小構造の長さと幅とは、深さに対しても垂直である垂直方向の寸法である。深さに対して垂直な寸法のうちのより大きな寸法が、長さであると考えられる。一部の実施形態において、長さ対幅の比は、100を超えない。一部の実施形態において、長さ対幅の比は、50を超えず、そして、またさらなる実施形態において、長さ対幅の比は、10を超えない。一部の実施形態において、長さと幅とは、実質的に等しい。
図8a〜図8cのそれぞれは、組織表面に接触する突出する微小構造の実施形態を示し、また、対応する予測される垂直応力プロフィールと剪断応力プロフィールとを示す。
図8aは、組織表面808に接触する円錐形の突出する微小構造802の断面側面図である。円錐形の突出する微小構造802は、装置の基材803から突出している。垂直応力プロフィール810は、組織表面808においてx方向に沿って誘導される予測された垂直応力を示し、そして、剪断応力プロフィール812は、組織表面808においてx方向に沿って誘導される予測された剪断応力を示す。
図8bは、組織表面808に接触する半球形の突出する微小構造804の断面側面図である。半球形の突出する微小構造804は、基材803から突出している。垂直応力プロフィール814は、組織表面808においてx方向に沿って誘導される予測された垂直応力を示し、そして、剪断応力プロフィール816は、組織表面808においてx方向に沿って誘導される予測された剪断応力を示す。
図8cは、組織表面808に接触する柱状の突出する微小構造806の断面側面図である。柱状の突出する微小構造806は、基材803から突出している。垂直応力プロフィール818は、組織表面808においてx方向に沿って誘導される予測された垂直応力を示す。剪断応力プロフィール820は、組織表面808においてx方向に沿って誘導される予測された剪断応力を示す。柱状の突出する微小構造806は、深さに対して垂直な断面が円形であり得るか、または柱状の突出する微小構造806は、断面が正方形であり得るか、または断面がその他の任意の適切な形状を有し得る。
図9は、装置900の一実施形態を例示しており、該装置900は、一般的な接着ガーゼ包帯と似ている。基材902は、複数(例えば、10,000)の突出する微小構造904(一定の縮小比で描かれていない)を提供される。基材902は、裏材(backing)906に取り付けられ、裏材906は、被験体に対する取付けのための接着材料を有する範囲908を含む。被験体に取り付ける力が、創傷表面または他の組織表面に微小構造904を押し、組織変形をもたらす。
本発明は、上の記述に述べられたか、または図面に例示された構成要素の構成と配置とに関する詳細に用途を限定されない。本発明は、他の実施形態が可能であり、そして、様々な方法で実施または実行されることができる。また、本明細書において使用された語法や用語法は、記述の目的のためであり、限定として考えられるべきではない。本明細書における、「含んでいる」、「備えている」、または「有する」、「含有する」、「包含する」、およびそれらの変化形の使用は、その後に列挙された項目、およびそれらの均等物、ならびに追加の項目を含むことを意味されている。
このように、本発明の少なくとも1つの実施形態のいくつかの局面が、記述されてきた。様々な代替案、改変、および改善が、当業者には容易であることが、理解されるべきである。このような代替案、改変、および改善は、本開示の一部でありことを意図されており、そして、本発明の精神と範囲との中にあることを意図されている。したがって、上の記述と図面とは、単なる例示である。

Claims (25)

  1. 組織成長を促進するための装置であって、
    複数の微小構造を有する生体適合性マトリックスであって、各微小構造は、機械的な刺激を組織表面に付与するように構築および配置されている、生体適合性マトリックス
    を備え、
    該装置は、該複数の微小構造のうちの第1の微小構造による第1の機械的な刺激の付与が、該複数の微小構造のうちの第2の微小構造による第2の機械的な刺激の付与とは別個に制御可能であるように構成されている、装置。
  2. 前記第1の微小構造と、前記第2の微小構造とは、前記組織表面に圧力を適用するように構築および配置された微小チャンバーを備えている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第1の微小構造と、前記第2の微小構造とは、前記組織表面に減圧を適用するように構築および配置された微小チャンバーを備えている、請求項2に記載の装置。
  4. チャンネルを介して前記微小チャンバーに流体により連結された減圧供給源をさらに備えている、請求項3に記載の装置。
  5. 前記微小チャンバーに圧力を制御可能に適用するように前記微小構造に流体により連結された圧力供給源をさらに備え、該微小チャンバーに適用される圧力は、前記装置の中に埋め込まれた微小流体バルブを用いて制御可能である、請求項2に記載の装置。
  6. 前記第1の微小構造による前記第1の機械的な刺激の付与が、前記第2の微小構造によって付与される前記第2の機械的な刺激の大きさを変えることなく、該第1の機械的な刺激の大きさを変更するように制御可能である、請求項1に記載の装置。
  7. 前記マトリックスは、シリコーンゴムを含み、各微小構造は、10ミクロン以下の幅を有する微小チャンバーを備えている、請求項1に記載の装置。
  8. 前記マトリックスは、前記組織表面に圧力を適用するように構築および配置された複数の微小チャンバーを備え、該微小チャンバーのそれぞれが、10,000ミクロン以下の幅を有する、請求項1に記載の装置。
  9. 制御システムをさらに備え、該制御システムは、前記第1の微小構造による前記第1の機械的な刺激の付与と、前記第2の微小構造による前記第2の機械的な刺激の付与とを制御する、請求項1に記載の装置。
  10. 前記微小構造は、圧電性の力、静電気力、磁力、熱膨張または熱収縮の力、および化学的な膨張または収縮の力のうちの少なくとも1つを使用して組織表面に機械的な刺激を付与するように構築および配置されている、請求項1に記載の装置。
  11. 前記微小構造は、組織の創傷の巨視的な収縮をもたらすように制御可能である、請求項1に記載の装置。
  12. 前記微小構造は、組織の創傷の面積の少なくとも10%の巨視的な収縮、および組織の創傷の面積の90%未満の巨視的な収縮をもたらすように制御可能である、請求項11に記載の装置。
  13. 第1のチャンネルと、
    複数の微小構造の微小チャンバーの第1の群であって、該第1の群の微小チャンバーのそれぞれは、該第1のチャンネルと流体により連結されている、複数の微小構造の微小チャンバーの第1の群と、
    該第1のチャンネルとは異なる第2のチャンネルと、
    複数の微小構造の微小チャンバーの第2の群であって、該第2の群の微小チャンバーのそれぞれは、該第2のチャンネルと流体により連結されている、複数の微小構造の微小チャンバーの第2の群と
    をさらに備え、
    前記第1の微小構造による前記第1の機械的な刺激の付与は、該第1の群の微小チャンバーのそれぞれによる機械的な刺激の付与を含み、
    前記第2の微小構造による前記第2の機械的な刺激の付与は、該第2の群の微小チャンバーのそれぞれによる機械的な刺激の付与を含み、
    前記装置は、該第1の群の微小チャンバーのそれぞれによる機械的な刺激の付与が、該第2の群の微小チャンバーのそれぞれによる機械的な刺激の付与とは別個に制御可能であるように構成されている、請求項1に記載の装置。
  14. 組織成長を促進するための装置であって、該装置は、
    組織表面に面するように構築および配置された複数の微小チャンバーを有する生体適合性マトリックスであって、該複数の微小チャンバーのそれぞれが、封入された周囲を形成する、生体適合性マトリックスと、
    複数のチャンネルであって、該複数の微小チャンバーのそれぞれが、該チャンネルのうちの1つ以上と流体により連結されている、複数のチャンネルと
    を備えている、装置。
  15. 前記複数のチャンネルは、複数の微小チャンネルを含み、前記複数の微小チャンバーのそれぞれが、該微小チャンネルのうちの1つ以上に流体により連結されている、請求項14に記載の装置。
  16. 前記微小チャンネルのうちの少なくとも一部は、微小チャンバーが前記組織表面に力を付与するように該微小チャンバーに流体を加えるか、またはそこから流体を取り除くように構成されている、請求項15に記載の装置。
  17. 第1の微小チャンネルを通る流体の流れは、第2の微小チャンネルを通る流体の流れとは別個に制御可能である、請求項16に記載の装置。
  18. 前記微小チャンネルのうちの少なくとも一部は、前記微小チャンバーのうちの1つ以上に1つ以上の材料を送達するように構成されている、請求項15に記載の装置。
  19. 前記微小チャンネルのうちの少なくとも一部は、前記微小チャンバーのうちの1つ以上から1つ以上の材料を取り除くように構成されている、請求項15に記載の装置。
  20. 組織の状態を感知し、そして、制御システムに情報を提供するためのセンサーと、
    少なくとも部分的には該センサーから受信した情報に基づいて、前記装置のパラメーターを制御するように構成された制御システムと
    を備えている、請求項15に記載の装置。
  21. 細胞培養チャンバーをさらに備え、該細胞培養チャンバーは、前記チャンネルのうちの少なくとも1つを介して前記微小チャンバーのうちの少なくとも1つに流体により連結される、請求項14に記載の装置。
  22. 前記細胞培養チャンバーは、前記マトリックスに埋め込まれる、請求項21に記載の装置。
  23. 前記チャンネルは、生きた細胞、機能を失った細胞、創傷治癒メディエーター、タンパク質、無機材料、細胞外マトリックスの材料、ポリマーのうちの1つ以上を含む材料の供給源に連結され、
    該チャンネルは、前記微小チャンバーを介して前記組織表面に該材料を送達するように構成されている、請求項14に記載の装置。
  24. 組織成長を促進するために標的組織の表面に機械的な刺激を付与する方法であって、該方法は、
    組織に面する表面を含む基材を提供する工程であって、該組織に面する表面は、複数の突出する微小構造を含み、該微小構造は、100対1未満の長さ対幅の比を有する、工程と、
    該突出する微小構造が標的組織の表面を変形させるような力を用いて該組織表面に対して該基材の該組織に面する表面を接触させ、維持する工程と
    を包含する、方法。
  25. 力を用いて前記組織表面に対して前記組織に面する表面の接触を維持する行為は、前記標的組織の表面を含まない範囲だけに前記基材を直接的に取り付けることを包含する、請求項24に記載の方法。
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